JP6183041B2 - 近赤外線カットフィルタ - Google Patents
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[1]近赤外線吸収色素(A)と透明樹脂(B)とを含有する近赤外線吸収層を有する近赤外線カットフィルタであって、
前記近赤外線吸収色素(A)が、下記式(A1)で示される近赤外線吸収色素(A1)から選択される1種以上を含み、
前記透明樹脂(B)の屈折率(nd)が1.45以上であることを特徴とする近赤外線カットフィルタ。
X1〜X4はそれぞれ独立して、1つ以上の水素原子が置換基Zで置換されていてもよい下記式(1)または式(2)で示される2価の有機基である。
−(CH2)n1− …(1)
式(1)中n1は、1〜4の整数である。
−(CH2)n2−Y−(CH2)n3− …(2)
式(2)中Yは、O、S、Se、−S(=O)2−、−C(=O)−または−NR3−(R3は、水素原子または置換基Zである。)であり、n2とn3はそれぞれ独立して0〜3の整数であり、n2+n3は0〜3の整数である。
置換基Zは、ハロゲン原子;1つ以上の水素原子がハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基またはシアノ基で置換されていてもよく、炭素原子間に酸素原子、−O−C(=O)−または−S(=O)2−を有してもよく、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜12の飽和もしくは不飽和炭化水素基または飽和環状炭化水素基;または、1つ以上の水素原子がハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基もしくはシアノ基で置換されていてもよい炭素数6〜18のアリール基または炭素数7〜19のアルアリール基を示す。
R1およびR2は、それぞれ独立して、−C(=O)Hまたは−C(=O)R 4 (R4は、1つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよく、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の炭素数5〜20の飽和または不飽和炭化水素基もしくは飽和環状炭化水素基、炭素数6〜15のアリール基もしくは炭素数7〜15のアルアリール基である。)を示す。
(i−1)吸収極大波長λmaxが、690nm≦λmax≦720nm
(i−2)λ0.9−λ0.1≦50nm
(ただし、λ0.9およびλ0.1は、それぞれλmaxにおける吸光度を1としたときに、λmaxより短波長側において吸光度が0.9となる波長のうちでλmaxに最も近い波長、およびλmaxより短波長側において吸光度が0.1となる波長のうちでλmaxに最も近い波長である。)
(ii−1)650〜800nmの波長域において透過率が1%となる最も短い波長λaが、680nm≦λa≦720nm
(ii−2)650〜800nmの波長域において透過率が1%となる最も長い波長λbと前記λaとの関係が、λb−λa≧30nm
(ii−3)450〜600nmの波長域における平均透過率が70%以上
(ii−4)下記式(3)で表わされる透過率の変化量(D)が−0.8以下
D(%/nm)=[T700(%)−T630(%)]/[700(nm)−630(nm)]…(3)
式(3)中、T700は、前記近赤外線吸収層の波長700nmにおける透過率であり、T630は、前記近赤外線吸収層の波長630nmにおける透過率である。
前記置換基Zが、ハロゲン原子;1つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよく、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜12の飽和または不飽和炭化水素基もしくは飽和環状炭化水素基;または、1つ以上の水素原子がハロゲン原子、水酸基またはアミノ基に置換されていてもよい炭素数6〜18のアリール基もしくは炭素数7〜19のアルアリール基である[1]〜[3]のいずれかに記載の近赤外線カットフィルタ。
(iii−1)420〜695nmの波長域において透過率が90%以上
(iii−2)前記近赤外線吸収層の650〜800nmの波長域における透過率が1%となる最も長い波長λbから1100nmまでの波長域において透過率が1%以下
(iv−1)420〜620nmの波長域における平均透過率が80%以上
(iv−2)710〜1100nmの波長域における透過率が1%以下
(iv−3)600〜700nmの波長域において、主面に直交する方向から入射した光の透過率が20%となる波長の値と、主面に直交する線に対して26度の角度をなす方向から入射した光の透過率が20%となる波長の値の差が3nm以下
本発明の近赤外線カットフィルタ(以下、本フィルタという)は、近赤外線吸収色素(A)と透明樹脂(B)とを含有する近赤外線吸収層を有する。色素(A)が、上記式(A1)で示される色素(A1)から選択される1種以上を含み、前記透明樹脂(B)の屈折率(nd)が1.45以上である。
ここで、本明細書において屈折率(nd)とは、20℃において波長589nmにおける屈折率をいい、特に断りのない限り、屈折率とは屈折率(nd)をいう。
本明細書においては、式(A1)で示される近赤外線吸収色素を色素(A1)という。
なお、良好な近赤外線遮蔽機能を有するとは、波長630〜700nmの光の吸収曲線の傾斜が急峻であり、かつ近赤外線吸収波長域が広く、他の選択波長遮蔽部材と組合せて用いた場合に吸収が十分でない波長域が出現することが殆どないことをいう。
色素(A)は、下記式(A1)で示される色素から選択される1種以上の色素を含有する。以下、式(1)で示される基を基(1)と略し、他の基についても同様とする。
X1〜X4はそれぞれ独立して、1つ以上の水素原子が以下の置換基Zで置換されていてもよい下記式(1)または式(2)で示される2価の有機基である。
−(CH2)n1− …(1)
式(1)中でn1は、1〜4の整数である。
−(CH2)n2−Y−(CH2)n3− …(2)
式(2)中Yは、O、S、Se、−S(=O)2−、−C(=O)−または−NR3−(R3は、水素原子または置換基Zである。)であり、n2とn3はそれぞれ独立して0〜3の整数であり、n2+n3は0〜3の整数である。
R4は、1つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよく、炭素原子間に酸素原子、−O−C(=O)−結合、−C(=O)−結合または−S(=O)2−結合を有してもよく、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜30の飽和もしくは不飽和炭化水素基もしくは飽和環状炭化水素基、炭素数6〜18のアリール基または炭素数7〜19のアルアリール基が好ましい。
(i−1)吸収極大波長λmaxが、690nm≦λmax≦720nm
(i−2)λ0.9−λ0.1≦50nm
なお、本フィルタにおいて上記効果を十分に発揮する観点から色素(A1)の吸収スペクトルにおいて、条件(i−1)は、695nm≦λmax≦720nmがより好ましく、700nm≦λmax≦720nmがさらに好ましい。また、条件(i−2)は、λ0.9−λ0.1≦46nmがより好ましい。
本フィルタに使用する近赤外吸収層は、前記色素(A)と屈折率1.45以上透明樹脂(B)とを有する。透明樹脂(B)の屈折率は、1.5以上が好ましく、1.6以上がより好ましい。透明樹脂(B)の屈折率の上限は特にないが、入手のしやすさ等から1.72程度が挙げられる。
本フィルタが有する近赤外線吸収層は、色素(A)と屈折率が1.45以上の透明樹脂(B)を含有する層であり、色素(A)は、1以上の色素(A1)を含有する。
(ii−1)650〜800nmの波長域において透過率が1%となる最も短い波長λaが、680nm≦λa≦720nmである、
(ii−2)650〜800nmの波長域において透過率が1%となる最も長い波長λbと前記λaとの関係が、λb−λa≧30nmである、
(ii−3)450〜600nmの波長域における平均透過率が70%以上、
(ii−4)下記式(3)で表わされる透過率の変化量(D)が−0.8以下。
D(%/nm)=[T700(%)−T630(%)]/[700(nm)−630(nm)]…(3)
また、条件(ii−2)のλbとλaの関係は、誘電体多層膜の有する角度依存性を十分に排除できるため、λb−λa≧33nmがより好ましい。
紫外線吸収剤の含有量は、透明樹脂(B)100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.05〜5質量部である。これにより、近赤外線吸収層に求められる他の物性を確保しながら、紫外線吸収剤がその機能を発揮できる。
また、その表面に上記塗工液が塗工され、その後適宜処理されて得られる近赤外線吸収層とともに、そのまま本フィルタの構成部材となる透明基材としては、後述の透明基材が挙げられる。
本フィルタの構成は、近赤外線吸収層を有する以外は特に制限されない。近赤外線吸収層それ単独でNIRフィルタを構成してもよく、他の構成要素とともにNIRフィルタを構成してもよい。他の構成要素としては、近赤外線吸収層を保持する透明基材や、特定の波長域の光の透過と遮蔽を制御する選択波長遮蔽層等が挙げられる。
(iii−1)420〜695nmの波長域において透過率が90%以上
(iii−2)上記近赤外線吸収層の波長域650〜800nmの透過スペクトルにおける透過率が1%となる最も長い波長λbから1100nmまでの波長域において透過率が1%以下
条件(iii−1)を満たすことで、可視光領域の光の利用効率を高められる。そのため、透過率は高いほど好ましく、95%以上がより好ましい。条件(iii−2)を満たすことで、本フィルタが、近赤外および赤外領域の光を遮蔽できる。それにより、撮像素子への近赤外光の入射を抑制し、ノイズをなくすことができる。
また、選択波長遮蔽層は、一層で所定の波長領域の光を遮蔽してもよく、複数層を組み合わせて所定の波長領域の光を遮蔽してもよい。選択波長遮蔽層は、本フィルタの用途に応じて前記近赤外線吸収層の片側のみに配置してもよく、または両側に配置してもよい。配置される選択波長遮蔽層の数は制限されない。片側のみに1以上の選択波長遮蔽層を配置してもよく、両側にそれぞれ独立した数の1以上の選択波長遮蔽層を配置してもよい。本フィルタの各構成要素の積層順は特に制限されない。本フィルタの用途に応じて適宜設定される。
図3は、本フィルタの実施形態の例を概略的に示す断面図である。図3(a)は、透明基材12上に近赤外線吸収層11を有する本フィルタの一実施形態のNIRフィルタ10Aの断面図である。また、図3(b)は、近赤外線吸収層11の両方の主面に選択波長遮蔽層13が配置された本フィルタの別の実施形態のNIRフィルタ10Bの断面図である。図3(c)は、透明基材12上に近赤外線吸収層11が形成された構成の両面に選択波長遮蔽層13が配置された本フィルタのさらに別の実施形態のNIRフィルタ10Cの断面図である。
これらの材料は、紫外線領域および/または近赤外線領域の波長に対して吸収特性を有するものであってもよい。透明基材12は、例えば、フツリン酸塩系ガラスやリン酸塩系ガラス等にCuO等を添加した吸収型のガラスフィルタであってもよい。
(1A)第1の選択波長遮蔽層13a、近赤外線吸収層11、第2の選択波長遮蔽層13b
(1B)近赤外線吸収層11、第1の選択波長遮蔽層13a、第2の選択波長遮蔽層13b
(1C)近赤外線吸収層11、第2の選択波長遮蔽層13b、第1の選択波長遮蔽層13a
上記(1B)(1C)の形態をとる場合には近赤外吸収層上で反射による可視光透過率損失が発生するため近赤外吸収層上に反射防止層を設けるのが好ましい。
(iv−1)420〜620nmの波長域における平均透過率が80%以上
(iv−2)710〜1100nmの波長域における透過率が1%以下
(iv−3)600〜700nmの波長域において、主面に直交する方向から入射した光の透過率が20%となる波長の値と、主面に直交する線に対して26度の角度をなす方向から入射した光の透過率が20%となる波長の値の差が3nm以下
ここで、上記条件(iv−3)では、入射角が0度の場合と26度の場合の透過率20%における波長のシフトを指標として角度依存性を評価している。この条件を満たせば、他の入射角における波長シフトも本フィルタとして問題になることはないと言える。
以下の方法により、各例に用いる色素(A1)を合成し、また、比較例に用いる近赤外線吸収色素を準備し、各近赤外線吸収色素の吸収スペクトル(波長域400〜900nm)を測定した。得られた吸収スペクトルにおける、λmaxおよびλ0.9−λ0.1を求めた。
以下の反応式(F2)にしたがって、色素(14−1)を合成した。色素(14−1)は、色素(14)に分類される化合物、すなわち上記式(14)で示される化合物であって、−NHR1および−NHR2におけるR1およびR2がともに、−NH−C(=O)R4であり、R4が基(1a)である化合物である。
500mlのナス型フラスコに16.0g(0.092mol)の8−ヒドロキシジュロリジン(化合物(a))、300mlのジクロロメタン、14.0g(0.1385mol)のトリエチルアミンを加え反応器を0℃に冷却し、混合物に33.9g(0.12mol)のトリフルオロメタンスルホン酸無水物を加え、同温度で30分攪拌した。反応終了後、混合物に150mlの水を加え、200mlのジクロロメタンで抽出を行った。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った(展開溶媒はヘキサン:酢酸エチル=5:1)結果25.67gの8−トリフルオロメタンスルホン酸ジュロリジン(化合物(b))を86%収率で得た。
窒素雰囲気下、500mlのナスフラスコに還流管を取り付け、25.7g(0.079mol)の8−トリフルオロメタンスルホン酸ジュロリジン(化合物(b))、0.9g(0.004mol)の酢酸パラジウム、2.7g(0.0044mol)のBINAP(2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)、10.8g(0.1118mol)のナトリウムt−ブトキシド、10.3g(0.0959mol)のベンジルアミン、300mlのトルエンを加え、その後、窒素雰囲気加熱還流下で24時間攪拌した。その後、混合物に200mlの飽和食塩水を加え、300mlの酢酸エチルで抽出を行った。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った(展開溶媒はヘキサン:酢酸エチル=6:1)結果14.8gの8−ベンジルアミノジュロリジン(化合物(c))を67%収率で得た。
窒素雰囲気下、500mlのナスフラスコに、14.3g(0.0514mol)の8−ベンジルアミノジュロリジン(化合物(c))、150mlのメタノール、150mlのテトラヒドロフラン、16.2g(0.2568mol)のギ酸アンモニウム、8.2g(0.0077mol)のパラジウム炭素(10wt%)を加え、その後、反応系を開放して大気雰囲気下室温で12時間攪拌した。反応終了後、混合物のセライトろ過を行い、得られたろ液をロータリーエバポレーターを用いて濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った(展開溶媒はヘキサン:酢酸エチル=1.5:1)結果7.0gの8−アミノジュロリジン(化合物(d))を72%収率で得た。
窒素雰囲気下、300mlのナスフラスコに、3.0g(0.0159mol)の8−アミノジュロリジン(化合物(d))、50mlのジクロロメタン、21.0g(0.0207mol)のトリエチルアミン、触媒量のジメチルアミノピリジンを加え、反応器を0℃に冷却してから、15.0g(0.0191mol)の塩化アセチル(化合物(e−1))を加え、その後、窒素雰囲気下同温度で30分攪拌した。反応終了後、混合物に50mlの飽和食塩水を加え、100mlのジクロロメタンで抽出を行った。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した後、残渣をジクロロメタン、ヘキサンで洗浄し、3.27gの8−アセトキシアミノジュロリジン(化合物(f−1))を89%収率で得た。
500mlのナスフラスコにDean−Stark管を取り付け、2.65g(0.0115mol)の8−アセトキシアミノジュロリジン(化合物(f−1))、140mlのベンゼン、60mlの1−ブタノール、0.66g(0.0058mol)のスクアリン酸(化合物(g))を加え、アゼオトロープ加熱還流条件下で3時間攪拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターを用いて反応溶媒を留去した後、残渣をジクロロメタン、ヘキサンで洗浄し、1.3gの色素(14−1)を41%収率で得た。
以下の方法で色素(14−2)を合成した。色素(14−2)は、色素(14)に分類される化合物、すなわち上記式(14)で示される化合物であって、−NHR1および−NHR2におけるR1およびR2がともに、−NH−C(=O)R4であり、R4が基(1e)である化合物である。
色素(14−1)の合成における(1−1)〜(1−3)と同様にして、8−アミノジュロリジン(化合物(d))を得た。上記(1−4)において8−アミノジュロリジン(化合物(d))に塩化アセチル(化合物(e−1))を加える代わりに3,5,5−トリメチルヘキサノイルクロリド(化合物(e−2))を加えた以外は同様の操作を実施し、8−(3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ)−アミノジュロリジン(化合物(f−2))を収率67%で得た。
上記(1−5)において8−アセトキシアミノジュロリジン(化合物(f−1))の代わりに、上記(2−1)で得られた8−(3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ)−アミノジュロリジン(化合物(f−2))を使用した以外は同様の操作を実施し、色素(14−2)を44%収率で得た。
以下の方法で色素(14−3)を合成した。色素(14−3)は、色素(14)に分類される化合物、すなわち上記式(14)で示される化合物であって、−NHR1および−NHR2におけるR1およびR2がともに、−NH−C(=O)R4であり、R4が基(1b)である化合物である。
色素(14−1)の合成における(1−1)〜(1−3)と同様にして、8−アミノジュロリジン(化合物(d))を得た。上記(1−4)において8−アミノジュロリジン(化合物(d))に塩化アセチル(化合物(e−1))を加える代わりにn−オクタノイルクロリド(化合物(e−3))を加えた以外は同様の操作を実施し、8−(n−オクチルオキシ)−アミノジュロリジン(化合物(f−3))を収率70%で得た。
上記(1−5)において8−アセトキシアミノジュロリジン(化合物(f−1))の代わりに、上記(3−1)で得られた8−(n−オクチルオキシ)−アミノジュロリジン(化合物(f−3))を使用した以外は同様の操作を実施し、色素(14−3)を39%収率で得た。
以下の方法で色素(14−4)を合成した。色素(14−4)は、色素(14)に分類される化合物、すなわち上記式(14)で示される化合物であって、−NHR1および−NHR2におけるR1およびR2がともに、−NH−C(=O)R4であり、R4が基(1d)である化合物である。
色素(14−1)の合成における(1−1)〜(1−3)と同様にして、8−アミノジュロリジン(化合物(d))を得た。上記(1−4)において8−アミノジュロリジン(化合物(d))に塩化アセチル(化合物(e−1))を加える代わりに2−エチルヘキサノイルクロリド(化合物(e−4))を加えた以外は同様の操作を実施し、8−(2−エチルヘキシルオキシ)−アミノジュロリジン(化合物(f−4))を収率72%で得た。
上記(1−5)において8−アセトキシアミノジュロリジン(化合物(f−1))の代わりに、上記(4−1)で得られた8−(2−エチルヘキシルオキシ)−アミノジュロリジン(化合物(f−4))を使用した以外は同様の操作を実施し、色素(14−4)を38%収率で得た。
以下の方法で色素(14−5)を合成した。色素(14−5)は、色素(14)に分類される化合物、すなわち上記式(14)で示される化合物であって、−NHR1および−NHR2におけるR1およびR2がともに、−NH−C(=O)R4であり、R4が基(1f)である化合物である。
窒素雰囲気下、100mlのナスフラスコに、1.1g(0.0039mol)の5,7,7−トリメチル−2−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)オクタン酸、20mlのジクロロメタン、触媒量のジメチルホルムアミドを加え、反応器を0℃に冷却してから、0.75g(0.0059mol)の塩化オキサリルを加え、その後、窒素雰囲気下同温度で1時間攪拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒と残存している塩化オキサリルを留去して、5,7,7−トリメチル−2−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)オクタノイルクロリド(化合物(e−5))を収率100%で得た。
色素(14−1)の合成における(1−1)〜(1−3)と同様にして、8−アミノジュロリジン(化合物(d))を得た。上記(1−4)において8−アミノジュロリジン(化合物(d))に塩化アセチル(化合物(e−1))を加える代わりに、上記(5−1)で得られた5,7,7−トリメチル−2−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)オクタノイルクロリド(化合物(e−5))を加えた以外は同様の操作を実施し、8−(5,7,7−トリメチル−2−(4,4−ジメチルペンタン−2−イル)オクチルオキシ)−アミノジュロリジン(化合物(f−5))を得て、特に精製などは実施せず、以下の色素(14−5)の製造に用いた。
上記(1−5)において8−アセトキシアミノジュロリジン(化合物(f−1))の代わりに、上記(5−3)で得られた8−(2−エチルヘキシルオキシ)−アミノジュロリジン(化合物(f−5))を使用した以外は同様の操作を実施し、色素(14−5)を39%収率で得た。
以下の方法で色素(15−1)を合成した。色素(15−1)は、色素(15)に分類される化合物、すなわち上記式(15)で示される化合物であって、−NHR1および−NHR2におけるR1およびR2がともに、−NH−C(=O)R4であり、R4が基(1a)である化合物である。
上記(1−1)において8−ヒドロキシジュロリジン(化合物(a))の代わりに8−ヒドロキシ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(a’))を使用した以外は同様の操作を実施し、8−トリフルオロメタンスルホン酸−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(b’))を40%収率で得た。
上記(1−2)において8−トリフルオロメタンスルホン酸ジュロリジン(化合物(b))の代わりに8−トリフルオロメタンスルホン酸−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物((b’)))を使用した以外は同様の操作を実施し、8−ベンジルアミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(c’))を61%収率で得た。
上記(1−3)において8−ベンジルアミノジュロリジン(化合物(c))の代わりに8−ベンジルアミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(c’))を使用した以外は同様の操作を実施し、8−アミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(d’))を75%収率で得た。
上記(1−4)において8−アミノジュロリジン(化合物(d))の代わりに8−アミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(d’))を使用した以外は同様の操作を実施し、8−アセトキシアミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(f’−1))を90%収率で得た。
上記(1−5)において8−アセトキシアミノジュロリジン(化合物(f−1))の代わりに8−アセトキシアミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(f’−1))を使用した以外は同様の操作を実施し、色素(15−1)を32%収率で得た。
以下の方法で色素(15−2)を合成した。色素(15−2)は、色素(15)に分類される化合物、すなわち上記式(15)で示される化合物であって、−NHR1および−NHR2におけるR1およびR2がともに、−NH−C(=O)R4であり、R4が基(1b)である化合物である。
色素(15−1)の合成における(6−1)〜(6−3)と同様にして、8−アミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(d’))を得た。上記(6−4)において8−アミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(d’))に塩化アセチル(化合物(e−1))を加える代わりにn−オクタノイルクロリド(化合物(e−3))を加えた以外は同様の操作を実施し、8−(n−オクチルオキシ)−アミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(f’−2))を収率92%で得た。
上記(6−5)において8−アセトキシアミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(f’−1))の代わりに8−(n−オクチルオキシ)−アミノ−2,2’,7,7’−テトラメチルジュロリジン(化合物(f’−2))を使用した以外は同様の操作を実施し、色素(15−2)を13%収率で得た。
また、比較のために、色素(A1)と同様にスクアリリウム骨格を有する近赤外線吸収色素であるが、左右に1個ずつ二重縮合環構造を有する下記式(A2−1)で示される色素(A2−1)、下記式(A2−2)で示される色素(A2−2)を準備した。色素(A2−1)、(A2−2)は、例えば、上記特許文献3(特開2012−008532号公報)に記載された近赤外線吸収色素である。
上記で得られたまたは準備した色素(A1)に分類される色素(14−1)〜(14−5)、(15−1)、(15−2)および色素(A1)ではない比較のための色素(A2−1)、(A2−2)のそれぞれをジクロロメタンに溶解させて紫外可視分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、U−4100型分光光度計)を使用して波長400〜900nmにおける吸収スペクトルを測定した。
以下の例1〜例5において、前記で得られた色素(A1)と屈折率が1.45以上のポリエステル樹脂またはアクリル樹脂を含む近赤外線吸収層11を透明基板12上に形成して、図3(a)に示す構成のNIRフィルタを製造した。なお、透明基板12として、厚さ0.3mmのガラス板(ソーダガラス)を用いた。さらに、例6として比較のために色素(A1)とは異なる分子構造の上記色素(A2−1)を用いて同様にNIRフィルタを製造した。
例1〜6のNIRフィルタの透過率および透過率の変化量D(%/nm)は、紫外可視分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、U−4100型分光光度計)を用いて透過スペクトル(透過率)を測定し、算出した。表3の値は、NIRフィルタの透過率から、ガラス板の透過率を減算した値である。具体的にはガラス板の吸収、ガラス板−近赤外線吸収層界面、ガラス板−空気界面の反射の影響を差し引いて、近赤外線吸収層−空気界面での反射を計算した値となっている。
色素(A1)として表2に示す色素(14−2)と、ポリエステル樹脂(大阪ガスケミカル社製、商品名:B−OKP2、屈折率1.64)の18質量%シクロヘキサノン溶液とを、ポリエステル樹脂100質量部に対して色素(14−2)が0.8質量部となるような割合で混合した。これを、室温にて攪拌・溶解することで塗工液を得た。
なお、ダイコート法は、ダイコーターを使用し、乾燥膜厚が1回の塗布で5.6μmになるよう10mm/分で塗工して平坦な膜が得られるよう実施した。
色素(A1)として色素(14−3)を使用し、その含有量を樹脂100質量部に対して3.0質量部として混合したこと以外は、例1と同様にして塗工液を得た。
色素(A1)として、色素(14−4)を用いたこと以外は、例2と同様にして、ガラス板上に近赤外線吸収層(膜厚2.9μm)が形成されたNIRフィルタ3を得た。得られたNIRフィルタ3の透過率の測定結果を表3に示す。
色素(A1)として、色素(14−5)を用いて、その含有量を樹脂100質量部に対して3.5質量部として混合したこと以外は、例2と同様にして、ガラス板上に近赤外線吸収層(膜厚2.9μm)が形成されたNIRフィルタ4を得た。得られたNIRフィルタ4の透過率を表3に示す。
色素(A1)として表2に示す色素(14−5)と、ポリイソブチルメタクリレート(東京化成工業社製、屈折率1.48、「PIBMA」と省略する。)の40質量%シクロヘキサノン溶液とを、PIBMA100質量部に対して色素(14−5)が3.5質量部となるような割合で混合した。これを、室温にて攪拌・溶解することで塗工液を得た。
色素(A1)に含まれない、色素(A2−1)を用いて、その含有量を樹脂100質量部に対して2.0質量部として混合したこと以外は、例2と同様にして、ガラス板上に近赤外線吸収層(膜厚2.9μm)が形成されたNIRフィルタ6を得た。得られたNIRフィルタ6の透過率を表3に示す。また、300〜800nmの波長領域の透過スペクトルを図4に、670〜770nmの波長領域の透過スペクトルを図5にそれぞれ破線で示す。
以下の例7および例8において、図3(c)に示す構成のNIRフィルタにおいて、選択波長遮蔽層13aの代わりに反射防止層を有する以外は同様の選択波長遮蔽層(選択波長遮蔽層13b)を有するNIRフィルタを製造した。
例7、例8のNIRフィルタの透過率を、主面に直交する方向から入射した光、すなわち入射角0度の光の透過率、および主面に直交する線に対して26度の角度をなす方向から入射した光、すなわち入射角26度の光の透過率として、紫外可視分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、U−4100型分光光度計)を用いて測定し、透過スペクトルを得た。20%シフトは、入射角0度の光の透過率が20%となる波長の値(「λ20−0」と示す。)と、入射角26度の光の透過率が20%となる波長の値(「λ20−26」と示す。)の差である。
選択波長遮蔽層は、高屈折率誘電体膜であるTiO2膜と低屈折率誘電体膜であるSiO2膜を交互に積層する構成において、蒸着法により成膜した。
選択波長遮蔽層は、誘電体多層膜の積層数、TiO2膜の膜厚およびSiO2膜の膜厚をパラメータとして、所望の光学特性を有するようにシミュレーションして構成を決定した。
近赤外線吸収層形成のための塗工液の塗工面の反対側の面に、選択波長遮蔽層を成膜したガラス板を用いたこと以外は、例1と同様にして、ガラス板上に近赤外線吸収層を形成した。さらに、近赤外線吸収層の上に反射防止層を成膜することによりNIRフィルタ7を得た。膜厚は、選択波長遮蔽層は全体で約8.9μm、反射防止層は全体で約0.34μmであった。得られたNIRフィルタ7の透過率を測定し、20%シフトを求めた。その結果を近赤外線吸収層の構成とともに表4に示す。また、350〜1100nmの波長領域の入射角0度の光の透過スペクトルを図7に実線で示す。さらに、660〜700nmの波長領域の入射角0度の光の透過スペクトルと入射角26度の光の透過スペクトルを図8(a)にそれぞれ実線と一点鎖線で示す。
色素(A2−1)と、アクリル樹脂(大阪ガスケミカル社製、商品名:オグソールEA−F5003、屈折率1.60)の77質量%シクロヘキサノン溶液とを、アクリル樹脂100質量部に対して色素(A2−1)が0.3質量部となるような割合で混合した。これを、室温にて攪拌・溶解することで塗工液を得た。
Claims (10)
- 近赤外線吸収色素(A)と透明樹脂(B)とを含有する近赤外線吸収層を有する近赤外線カットフィルタであって、
前記近赤外線吸収色素(A)が、下記式(A1)で示される近赤外線吸収色素(A1)から選択される1種以上を含み、
前記透明樹脂(B)の屈折率(nd)が1.45以上であることを特徴とする近赤外線カットフィルタ。
X1〜X4はそれぞれ独立して、1つ以上の水素原子が置換基Zで置換されていてもよい下記式(1)または式(2)で示される2価の有機基である。
−(CH2)n1− …(1)
式(1)中n1は、1〜4の整数である。
−(CH2)n2−Y−(CH2)n3− …(2)
式(2)中Yは、O、S、Se、−S(=O)2−、−C(=O)−または−NR3−(R3は、水素原子または置換基Zである。)であり、n2とn3はそれぞれ独立して0〜3の整数であり、n2+n3は0〜3の整数である。
置換基Zは、ハロゲン原子;1つ以上の水素原子がハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基またはシアノ基で置換されていてもよく、炭素原子間に酸素原子、−O−C(=O)−または−S(=O)2−を有してもよく、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜12の飽和もしくは不飽和炭化水素基または飽和環状炭化水素基;または、1つ以上の水素原子がハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基もしくはシアノ基で置換されていてもよい炭素数6〜18のアリール基または炭素数7〜19のアルアリール基を示す。
R1およびR2は、それぞれ独立して、−C(=O)Hまたは−C(=O)R 4 (R4は、1つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよく、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の炭素数5〜20の飽和または不飽和炭化水素基もしくは飽和環状炭化水素基、炭素数6〜15のアリール基もしくは炭素数7〜15のアルアリール基である。)を示す。 - 前記近赤外線吸収色素(A1)は、ジクロロメタンに溶解して測定される波長域400〜900nmの光の吸収スペクトルにおいて、下記(i−1)および(i−2)を満たす請求項1記載の近赤外線カットフィルタ。
(i−1)吸収極大波長λmaxが、690nm≦λmax≦720nm
(i−2)λ0.9−λ0.1≦50nm
(ただし、λ0.9およびλ0.1は、それぞれλmaxにおける吸光度を1としたときに、λmaxより短波長側において吸光度が0.9となる波長のうちでλmaxに最も近い波長、およびλmaxより短波長側において吸光度が0.1となる波長のうちでλmaxに最も近い波長である。) - 前記近赤外線吸収色素(A1)を下記(ii−1)および(ii−2)の条件を満たす含有量で含有する前記近赤外線吸収層が、下記(ii−3)および(ii−4)の条件を満たす請求項1または2記載の近赤外線カットフィルタ。
(ii−1)650〜800nmの波長域において透過率が1%となる最も短い波長λaが、680nm≦λa≦720nm
(ii−2)650〜800nmの波長域において透過率が1%となる最も長い波長λbと前記λaとの関係が、λb−λa≧30nm
(ii−3)450〜600nmの波長域における平均透過率が70%以上
(ii−4)下記式(3)で表わされる透過率の変化量(D)が−0.8以下
D(%/nm)=[T700(%)−T630(%)]/[700(nm)−630(nm)]…(3)
式(3)中、T700は、前記近赤外線吸収層の波長700nmにおける透過率であり、T630は、前記近赤外線吸収層の波長630nmにおける透過率である。 - 前記近赤外線吸収色素(A1)は、X1〜X4がそれぞれ独立して、式(1)のn1が2または3であるか、式(2)のYが酸素原子でありn2およびn3がそれぞれ独立に0〜2でありn2+n3が1または2である、2価の有機基であり、
前記置換基Zが、ハロゲン原子;1つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよく、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の炭素数1〜12の飽和または不飽和炭化水素基もしくは飽和環状炭化水素基;または、1つ以上の水素原子がハロゲン原子、水酸基またはアミノ基に置換されていてもよい炭素数6〜18のアリール基もしくは炭素数7〜19のアルアリール基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。 - 前記近赤外線吸収色素(A1)は、R1およびR2がそれぞれ独立して、−C(=O)R4(R4は、1つ以上の水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよく、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の炭素数7〜20の飽和炭化水素基である。)である請求項1〜4のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記透明樹脂(B)が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリパラフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルフォスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記透明樹脂(B)100質量部に対する前記近赤外線吸収色素(A1)の割合が0.1〜5質量部である請求項1〜6のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記近赤外線吸収層の片側または両側に、下記(iii−1)および(iii−2)特性を有する選択波長遮蔽層を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
(iii−1)420〜695nmの波長域において透過率が90%以上
(iii−2)前記近赤外線吸収層の650〜800nmの波長域における透過率が1%となる最も長い波長λbから1100nmまでの波長域において透過率が1%以下 - 前記選択波長遮蔽層は、屈折率(nd)が1.45以上1.55未満の誘電体膜と屈折率(nd)が2.2〜2.5の誘電体膜とを交互に積層した誘電体多層膜からなる請求項8記載の近赤外線カットフィルタ。
- 下記(iv−1)〜(iv−3)の条件を満たす請求項8または9記載の近赤外線カットフィルタ。
(iv−1)420〜620nmの波長域における平均透過率が80%以上
(iv−2)710〜1100nmの波長域における透過率が1%以下
(iv−3)600〜700nmの波長域において、主面に直交する方向から入射した光の透過率が20%となる波長の値と、主面に直交する線に対して26度の角度をなす方向から入射した光の透過率が20%となる波長の値の差が3nm以下
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