JP6183255B2 - 近赤外線カットフィルタ - Google Patents
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Description
R1は1以上の水素原子が炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、スルホ基、またはシアノ基で置換されていてもよい下記式(1)または式(2)を示す。
−(CH2)n1− …(1)
式(1)中のn1は、4〜16の整数である。
−(CH2)n2−O−(CH2)n3− …(2)
式(2)中のn2とn3はそれぞれ独立して1〜15の整数であり、n2+n3は4〜16である。
R2は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12の飽和環状炭化水素基、炭素数6〜12のアリール基または炭素数7〜13のアルアリール基を示す。
R3およびR4は、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基もしくはアルコキシ基または、R3とR4が互いに連結して員数が4〜7の環構造を示す。
R5は、炭素数1〜12のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
R6およびR7は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、炭素数1〜10のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
本フィルタは、式(A1)で示される近赤外線吸収色素(A1)から選択される1種以上の近赤外線吸収色素(A)を含有する透明樹脂(B)からなる近赤外線吸収層を有する。該近赤外線吸収層を単独で本フィルタとしてもよく、他の機能層と組合せて本フィルタとしてもよい。他の機能層としては、近赤外線吸収層を保持する透明基板や、近赤外線吸収層の保持とともに自らも近赤外線を吸収する基板、特定の波長域の光の透過と遮蔽を制御する選択波長遮蔽層等が挙げられる。
なお、本フィルタは図1(a)〜(c)の構成に限定されない。また、図1(a)〜(c)の構成において、図示しない他の機能層をさらに有してもよい。
本フィルタに含まれる近赤外線吸収色素(A)は、下記式(A1)で示される色素(A1)を1種以上含む。
色素(A1)は、スクアリリウム色素であって、分子内にアミド基を2つ有し、両アミド基間が連結されていることを特徴とする。色素(A1)は、可視域の光を透過し、650〜750nmに極大吸収波長を有する。また、色素(A1)は、両アミド基間が連結されているため、耐熱性に優れる。そのため、色素(A1)を含む近赤外線吸収層は耐熱性に優れ、該近赤外線吸収層を有する本フィルタは耐熱性に優れる。
−(CH2)n1− …(1)
式(1)中のn1は、4〜16の整数である。
−(CH2)n2−O−(CH2)n3− …(2)
式(2)中のn2とn3はそれぞれ独立して1〜15の整数であり、n2+n3は4〜16である。
R2は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12の飽和環状炭化水素基、炭素数6〜12のアリール基または炭素数7〜13のアルアリール基を示す。
R3およびR4は、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基もしくはアルコキシ基または、R3とR4が炭素数1〜12のアルキル基で連結した構造を示す。
R5は、炭素数1〜12のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
R6およびR7は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、炭素数1〜10のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
R1は下記式(3)で表される基が好ましい。
−CY1Y2−(CH2)n4−CY3Y4― …(3)
式(3)中において、n4は、2〜14の整数であり、Y1〜Y4はそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜12のアルキル基である。色素(A1)の透明樹脂(B)に対する溶解性を高める観点から、n4は6〜16の整数がより好ましい。また、色素(A1)の合成における反応収率を高める観点から、n4は6〜12の整数がさらに好ましい。
式(3)において、Y1〜Y4にアルキル基を有することにより、色素(A1)の極大吸収波長を短波長側にシフトさせることが可能となる。
R3およびR4のアルキル基およびアルコキシ基の炭素数は、合成の容易性の観点から、1〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。
また、R3とR4が互いに連結して環構造を形成する場合、耐熱性を高くする観点から、連結した環構造の員数は4〜6が好ましく、5がより好ましい。なお、環構造のアルキレン基には、炭素数1〜9の置換基を有してもよい。
本フィルタが有する近赤外線吸収層は、色素(A)を含む透明樹脂(B)からなる。透明樹脂(B)として使用できる樹脂としては例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリパラフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルフォスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。透明樹脂(B)は、これらの樹脂の中から選ばれる1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本フィルタが有する近赤外線吸収層は、近赤外線吸収色素(A)を含む透明樹脂(B)からなる。
近赤外線吸収層において、近赤外線吸収色素(A)と透明樹脂(B)の合量に対する近赤外線吸収色素(A)の質量の含有割合は、0.01〜20%が好ましい。近赤外線吸収色素(A)の質量の含有割合が前記範囲にあれば、近赤外線吸収層は撮像素子に不要な光を遮蔽できる。前記含有割合は、0.1〜15%がより好ましく、1〜10%が特に好ましい。
本フィルタが前記選択波長遮蔽層を有する場合、基板に入射する光の角度に応じて、本フィルタの透過スペクトルが変化するおそれがある。この場合、近赤外線吸収層の吸収波長を、選択波長遮蔽層の透過波長域から遮蔽波長域へと変化する波長域に調整することで、本フィルタの透過スペクトルの角度依存性を低減することが可能となる。
近赤外線吸収層の極大吸収波長は、650〜750nmにあることが好ましい。極大吸収波長がこの範囲にあれば、本フィルタの可視光透過率を高くできる。近赤外線吸収層の極大吸収波長は、670〜750nmにあることがより好ましく、690〜720nmにあることがさらに好ましい。
近赤外線吸収層は、透明樹脂(B)または透明樹脂(B)の原料成分と色素(A)とを溶媒に分散し、溶解させて調製した塗工液を基板上に塗工し、乾燥させ、さらに必要に応じて硬化させることで製造できる。このような方法で成膜することで、近赤外線吸収層を所望の膜厚で均一に製造できる。該基板は、本フィルタの構成部材として適用することが可能な透明基板でもよく、近赤外線吸収層を成形する際のみに用いる剥離性の基板でもよい。
前記選択波長遮蔽層は、可視領域の光を透過し、前記近赤外線吸収層の遮光域以外の波長の光を遮蔽する分光特性を有する層である。このような選択波長遮蔽層としては、金属の蒸着膜、無機微粒子が分散した樹脂膜、屈折率の異なる層を交互に積層した誘電多層膜等が挙げられる。中でも、選択波長遮蔽層の分光特性を調整しやすい点で、誘電多層膜が好ましい。
(i−1)420〜695nmの波長域において透過率が90%以上。
(i−2)上記近赤外線吸収層の波長域650〜800nmの透過スペクトルにおける透過率が1%となる最も長い波長λbから1100nmまでの波長域において透過率が2%以下。
選択波長遮蔽層が、条件(i−1)を満たせば、本フィルタは可視光領域の光の利用効率を高められる。条件(i−1)において、420〜695nmの波長域の透過率は95%以上がより好ましい。
選択波長遮蔽層が、条件(i−2)を満たすことで、本フィルタは近赤外および赤外領域の光を遮蔽できる。その結果、撮像素子への近赤外域の光の入射を抑制できる。
選択波長遮蔽層を複数層有する場合、選択波長遮蔽層を前記近赤外線吸収層の両側に配置してもよく、他の機能層を介して、同じ側に複数有してもよい。なお、配置される選択波長遮蔽層の数は制限されない。
中でも、基板の剛性が高く、耐熱性に優れるため、結晶またはガラスが好ましい。
下記で製造した近赤外線カットフィルタの耐熱性を評価した。耐熱性の評価は以下の手順で行った。
近赤外線カットフィルタを、樹脂面を空気側とし、ガラス基板をホットプレートに接するようにしてホットプレートに置いた。近赤外線カットフィルタを170℃で3時間加熱し、加熱前後での近赤外線カットフィルタの吸収特性の変化を評価した。
色素残存率(単位:%)=(焼成後の吸光度−樹脂のみの吸光度)/(焼成前の吸光度−樹脂のみの吸光度)×100・・・・(式G−1)
(極大吸収波長)
下記で合成した化合物を有する近赤外線吸収層について極大吸収波長を測定した。
下記で製造した近赤外線カットフィルタを使用し、紫外可視分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、U−3310型分光光度計)を用いて測定した。近赤外線カットフィルタの基板のみのスペクトルから透過率分をベース値とした。400〜800nmにおける透過率スペクトルにおいて、透過率が最も低い波長を極大吸収波長とした。
以下の方法により、各例に使用する色素を合成した。
F2に示す反応経路で化合物A11−1を合成した。
500mlのナスフラスコに化合物1,3,3−トリメチル−2−メチレンインドリンを(25g、140mmol)、メタノール(360ml)を加え、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(9.0g、220mmol)をゆっくり加えた。添加後、ゆっくりと室温にもどし、室温で3時間撹拌した。反応終了後、水をゆっくり加え、その後、炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルで分液を行った。分液後、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥しロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。展開溶媒は酢酸エチル:ヘキサン=1:4とした。結果、化合物(d−1)(23g、130mmol、収率91%)をた。
2Lナスフラスコに化合物(d−1)(20g、110mmol)、濃硫酸(80g、810mmol)を加え、0℃に冷却した。その後、質量比で濃硝酸:濃硫酸=1:5の混合溶液(55g)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応温度を徐々に室温に戻し、同温度で16時間撹拌した。反応終了後、再び0℃に冷却して、水酸化ナトリウム水溶液をpHが9になるまでゆっくり加えた。沈殿物をろ過して、水とメタノールで十分洗浄した。洗浄後、得られた固形物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。展開溶媒はジクロロメタン:ヘキサン=1:5とした。結果、化合物(e−1)(17g、77mmol、収率67%)を得た。
窒素雰囲気下、500mlのナスフラスコに、化合物(e−1)(15g、68mmol)、メタノール(150ml)、テトラヒドロフラン(150ml)、ギ酸アンモニウム(23.5g、370mmol)および10wt%パラジウム炭素(12g)を加え、その後、反応系を開放して大気雰囲気下室温で12時間撹拌した。反応終了後、混合物のセライトろ過を行い、得られたろ液を、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った(展開溶媒はヘキサン:酢酸エチル=1:4)。結果、化合物(f−1)(9.7g、51mmol、収率75%)を得た。
窒素雰囲気下、300mlのナスフラスコに、ジカルボン酸としてピメリン酸(0.5g、3.1mmol)、ジクロロメタン(100ml)、オキサリルクロリド(1.8ml、21mmol)を加え、その後、N,N−ジメチルホルムアミド(0.1ml)を添加し、窒素雰囲気下室温で30分撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した後、ジクロロメタン(50ml)を加え、化合物(f−1)(1.3g、6.8mmol)、トリエチルアミン(1.1ml、8.2mmol)、ジクロロメタン(200ml)の入った500mlのナスフラスコに、窒素下で氷浴のもと、ゆっくりと滴下した。1時間の反応を行った後、水を加え、酢酸エチルを用いて分液を行った。得られた有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。(展開溶媒はヘキサン:酢酸エチル=1:2)。結果、化合物(h−1)(1.1g、2.2mmol、収率70%)を得た。
500mlのナスフラスコにDean−Stark管を取り付け、化合物(h−1)(1.1g、2.2mmol)、トルエン(300ml)、1−ブタノール(200ml)、スクアリン酸(0.20g、1.8mmol)を加え、アゼオトロープ加熱還流条件下で3時間撹拌した。反応終了後、ロータリーエバポレーターを用いて反応溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。展開溶媒はヘキサン:酢酸エチル=1:3)。結果、色素A11−1(0.22g、0.4mmol、収率22%)を得た。
化合物A11−1の1H−NMRスペクトル(溶媒:CDCl3、内部標準:TMS)は、δ(ppm):1.1−1.3(18H)、 1.5(2H)、 1.9(4H)、 2.5(4H)、 3.0(6H)、3.5(2H)、7.5(2H)、8.0(2H)、12.3(2H)であった。
式F2の合成において化合物(h−1)を合成する際に用いたピメリン酸の代わりにスベリン酸を用いた以外は同様にして、下記化合物A11−2を合成した。
化合物A11−2の1H−NMRスペクトル(溶媒:CDCl3、内部標準:TMS)は、δ(ppm):1.1−1.3(18H)、 1.7(4H)、 1.9(4H)、 2.5(4H)、 3.0(6H)、3.5(2H)、7.9(2H)、8.3(2H)、12.1(2H)であった。
式F2の合成において化合物(h−1)を合成する際に用いたピメリン酸の代わりにアゼライン酸を用いた以外は同様にして、下記化合物A11−3を合成した。
化合物A11−3の1H−NMRスペクトル(溶媒:CDCl3、内部標準:TMS)は、δ(ppm):1.1−1.3(18H)、 1.4−1.5(6H)、 1.8(4H)、 2.5(4H)、 3.0(6H)、3.5(2H)、7.9(2H)、8.3(2H)、12.0(2H)であった。
式F2の合成において化合物(h−1)を合成する際に用いたピメリン酸の代わりにセバシン酸を用いた以外は同様にして、下記化合物A11−4を合成した。
化合物A11−4の1H−NMRスペクトル(溶媒:CDCl3、内部標準:TMS)は、δ(ppm):1.1−1.3(18H)、 1.4−1.5(8H)、 1.8(4H)、 2.5(4H)、 3.0(6H)、3.5(2H)、8.0(2H)、8.3(2H)、12.1(2H)であった。
式F2の合成において化合物(h−1)を合成する際に用いたピメリン酸の代わりにドデカン二酸を用いた以外は同様にして、下記化合物A11−5を合成した。
化合物A11−5の1H−NMRスペクトル(溶媒:CDCl3、内部標準:TMS)は、δ(ppm):1.1−1.5(30H)、1.8(4H)、 2.6(4H)、 3.0(6H)、3.5(2H)、8.0(2H)、8.4(2H)、11.9(2H)であった。
式F2の合成において化合物(h−1)を合成する際に用いたピメリン酸の代わりに2,2,7,7−テトラメチルオクタン二酸を用いた以外は同様にして、下記化合物A11−6を合成した。
化合物A11−6の1H−NMRスペクトル(溶媒:CDCl3、内部標準:TMS)は、δ(ppm):1.1−1.3(30H)、1.5(4H)、 2.0(4H)、3.0(6H)、3.5(2H)、8.0(2H)、8.3(2H)、11.5(2H)であった。
化合物A12−1は式F3に示す方法により、合成した。
500mlのナスフラスコに2,3,3−トリメチルインドレニン(31.5g、197mmol)、2−ヨードプロパン(134g、79mmol)を加え、24時間110℃で加熱還流を行い反応させた。反応終了後、析出した固形物をヘキサンで十分に洗浄を行い、濾過することで化合物(b−2)(63.9g、190mmol、収率98%)を得た。
1Lナスフラスコに化合物2(63.9g、190mmol)、水200mlを加え、その後、水200mlに溶解させた水酸化ナトリウム(40g、98.7mmol)をゆっくり滴下した。室温で4h反応させたのち、水を加え、ジクロロメタンを用いて分液を行った。得られた有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥し、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。(展開溶媒はヘキサン:酢酸エチル=3:7)。結果、化合物(c−2)(33.6g、190mmol、収率98.7%)を得た。
その後の工程は実施例2の工程と同様に行うことにより、化合物A12−1を合成した。
化合物A12−1の1H−NMRスペクトル(溶媒:CDCl3、内部標準:TMS)は、δ(ppm):1.1−1.6(34H)、1.8(4H)、 2.4(4H)、 3.7(2H)、4.0(2H)、8.0(2H)、8.2(2H)、12.1(2H)であった。
(例1)
透明樹脂として、フルオレン骨格を含むポリエステル樹脂であるB−OKP2(大阪ガス化学社製)を用いた。シクロヘキサノンに樹脂の含有量が5.5質量%となるようにして混合し、溶解させて樹脂液を作製した。
次に、この樹脂液中に色素(化合物A11−1)を混合し塗工液を調整した。色素の含有量は、樹脂液中の樹脂に対し、質量比で樹脂:色素=97.5:2.5となるようにした。
例1において、使用する色素を化合物A11−2とし、樹脂液中に含まれる樹脂と色素の質量比を樹脂:色素=92:8とすること以外は同様にして近赤外線カットフィルタを得た。
例2において、使用する色素を表2に記載のとおりとすること以外は同様にして、例3〜12の近赤外線カットフィルタを得た。
これに対して、例8〜12で使用した色素は式(A1)で示せない。また、これらを有する近赤外線カットフィルタは、色素残存率が低い。
以上から、式(A1)で表される化合物は耐熱性が高く、この化合物を含む近赤外線吸収層は耐熱性に優れることが分かる。さらに、この色素を含む近赤外線吸収層を有する近赤外線カットフィルタも耐熱性に優れることが分かる。
Claims (8)
- 下記式(A1)で示される近赤外線吸収色素(A1)から選択される1種以上の近赤外線吸収色素(A)を含有する透明樹脂(B)からなる近赤外線吸収層を有することを特徴とする近赤外線カットフィルタ。
R1は1以上の水素原子が炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、スルホ基、またはシアノ基で置換されていてもよい下記式(1)または式(2)を示す。
−(CH2)n1− …(1)
式(1)中のn1は、4〜16の整数である。
−(CH2)n2−O−(CH2)n3− …(2)
式(2)中のn2とn3はそれぞれ独立して1〜15の整数であり、n2+n3は4〜16である。
R2は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12の飽和環状炭化水素基、炭素数6〜12のアリール基または炭素数7〜13のアルアリール基を示す。
R3およびR4は、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基もしくはアルコキシ基または、R3とR4が互いに連結して員数が4〜7の環構造を示す。
R5は、炭素数1〜12のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
R6およびR7は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、炭素数1〜10のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。 - 前記式(A1)において、R2は炭素数1〜12のアルキル基または炭素数3〜12の飽和環状炭化水素基である請求項1記載の近赤外線カットフィルタ。
- 前記式(A1)において、R1が下記式(3)で示される請求項1または2に記載の近赤外線カットフィルタ。
−CY1Y2−(CH2)n4−CY3Y4― …(3)
ただし、式(3)中において、n4は、2〜14の整数であり、Y1〜Y4はそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜12のアルキル基である。 - 前記近赤外線吸収色素(A)を含む透明樹脂(B)からなる近赤外線吸収層が650〜750nmに極大吸収波長を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 近赤外線吸収層において、近赤外線吸収色素(A)と透明樹脂(B)の合量に対する近赤外線吸収色素(A)の質量の含有割合が、0.1〜20%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 透明樹脂(B)が、フルオレン骨格を含むポリエステルである請求項1〜5のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 近赤外線吸収層の一主面上に透明基板を有し、透明基板がガラスである請求項1〜6のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 近赤外線吸収層の一主面上に選択波長遮蔽層を有し、選択波長遮蔽層が、屈折率が1.45〜1.55の誘電体膜と、屈折率が1.6〜2.6の誘電体膜とを交互に積層した誘電体多層膜である請求項1〜7のいずれか1項に記載の近赤外線カットフィルタ。
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