JP6426373B2 - 光選択透過フィルター、樹脂シート及び固体撮像素子 - Google Patents

光選択透過フィルター、樹脂シート及び固体撮像素子 Download PDF

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Description

本発明は、光選択透過フィルター、樹脂シート及び固体撮像素子に関する。より詳しくは、光学部材やオプトデバイス部材の他、表示デバイス部品、機械部品、電気・電子部品等に使用される光選択透過フィルター及びそれを用いた固体撮像素子、並びに、光選択透過フィルターに用いられる樹脂シートに関する。
光選択透過フィルターは、特定波長の光の透過率を選択的に低減するフィルターであり、例えば、光学部材やオプトデバイス部材の他、表示デバイス部品、機械部品、電気・電子部品等に広く使用されている。従来の光選択透過フィルターのうち特に有用なものとしては、色素含有樹脂層を有する樹脂シートの片面又は両面に反射膜が形成された構成の光選択透過フィルターが開発されている(特許文献1参照)。
特開2013−64975号公報
上述したように特許文献1には、色素含有樹脂層を有する樹脂シートの片面又は両面に反射膜が形成された構成の光選択透過フィルターが開示されている。このような構成の光選択透過フィルターは、遮断特性の入射角依存性が充分に低減され、光選択透過性及び耐光性に優れるとともに、充分な薄膜化が可能なため、光学分野等で極めて有用なものであるが、太陽光暴露への耐性、すなわち耐光性により一層優れたものとし、また、製膜性をより良好なものとするための工夫の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、極めて耐光性に優れ、製膜性も良好な光選択透過フィルター及び樹脂シート、並びに、該光選択透過フィルターを具備する固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、光選択透過フィルターについて種々検討するうち、色素含有樹脂層の表面が気密性の高い層(例えば無機層)で覆われた構成の光選択透過フィルターを太陽光暴露すると、太陽光暴露下では、色素含有樹脂層の樹脂成分によっては、約450〜600nmの可視光領域の透過率に可逆的な影響を与えることがあることを見いだした。そして、樹脂成分として所定の溶剤可溶性ポリアリレート樹脂を含み、更に色素成分を含有する樹脂層を有する構成とすると、仮に無機層を更に有する場合であっても、太陽光暴露下での可視光透過率の変化が充分に抑制され、安定して透明性を発揮できる光選択透過フィルターとなることを見いだした。そして、このような光選択透過フィルターが、固体撮像素子(カメラモジュール)用途に極めて有効な光選択透過フィルターであることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、樹脂シートを有する光選択透過フィルターであって、該樹脂シートは、色素成分及び樹脂成分を含む樹脂層を有し、該樹脂成分は、ビスフェノールA成分と二塩基酸成分とを縮合させて得られる溶剤可溶性ポリアリレート樹脂を含む光選択透過フィルターである。
本発明はまた、上記光選択透過フィルターに用いられる樹脂シートでもある。
本発明は更に、上記光選択透過フィルターを具備する固体撮像素子でもある。
以下に本発明を詳述する。なお、以下に記載される本発明の個々の好ましい形態を2又は3以上組み合わせた形態も本発明の好ましい形態である。
〔光選択透過フィルター〕
<樹脂シート>
本発明の光選択透過フィルターは、1又は2以上の樹脂シートを含む。
上記樹脂シートは、色素成分及び樹脂成分を含む樹脂層を有するシート(フィルム形状を含む)である。本発明の樹脂シートは、極めて耐光性及び耐熱性に優れるものであるが、例えば反射膜と組み合わせることで、太陽光暴露下でも安定して充分な可視光透過率を維持しつつ、視野角依存性(入射角依存性とも称す)を充分に低減でき、かつシャープな透過吸収特性を発揮することが可能になる。また、反射膜として好適な光学多層膜と組み合わせると、光学多層膜の層数を減らすことができ、該多層膜における応力を緩和できるため、多層膜のクラックや割れを充分に防止することもできる。このような本発明の光選択透過フィルターに用いられる樹脂シートもまた、本発明の1つである。
上記樹脂シートの構成(形態)は、樹脂層を含む限り特に限定されず、必要に応じて更に他の層を含むものであってもよい。中でも、支持体を更に有することが好ましい。樹脂シートを、支持体と樹脂層(吸収層)とを含む構成とすることで、色素の分散が困難な支持体であっても、この表面に樹脂層をコートすることによって本発明の樹脂シートとしての効果を付与することができる。また、樹脂層の厚みを変更することで吸収特性をより制御することもでき、また、樹脂層を極薄コートすることによって樹脂シートの膜厚を支持体の膜厚とほとんど変えずに本発明の効果を付与することもできるし、樹脂層を支持体の厚み調整に利用することもできる。このように上記樹脂シートが更に支持体を有する形態は、本発明の好適な形態の1つである。上記樹脂シートとしてより好ましくは、支持体の片面又は両面に樹脂層が形成された形態であり、更に好ましくは、支持体の両面に樹脂層が形成された形態である。
上記樹脂シートが更に支持体を有する場合、このような樹脂シートは、支持体上に樹脂層を形成することにより得ることができる。その形成方法は特に限定されず、例えば、樹脂層を形成する色素含有樹脂組成物(単に「樹脂組成物」とも称す)を支持体上に塗布して硬化することにより形成する方法が好適である。すなわち、支持体上に塗膜を形成する方法が好ましい。したがって、上記樹脂層を形成する樹脂組成物は、コーティング用途に適したものであることが好ましい。
ここで、「支持体上に樹脂層を有する」とは、支持体に直接樹脂層が接している形態だけでなく、支持体上に存在する他の構成部材を介して樹脂層を有する形態も含むこととする。「支持体上に樹脂層を形成する」についても同様であり、支持体上に樹脂層を直接形成する場合だけでなく、支持体上に存在する他の構成部材を介して樹脂層を形成する場合も含むこととする。「樹脂組成物を支持体上に塗布する」についても同様であり、樹脂組成物を支持体上に直接塗布する場合だけでなく、支持体上に存在する他の構成部材を介して樹脂組成物を塗布する場合も含むこととする。
上記支持体(又は他の構成部材)上に樹脂組成物からなる塗膜を形成する方法としては、溶液塗布法が好適である。具体的には、スピンコート法、キャスト法、ロールコート法、スプレーコート法、バーコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法等の通常使用される方法が挙げられる。これらの中では、スピンコート法が、コート層の偏差を小さくする観点で好ましい。またインクジェット法で行うことも、スピンコートでは得にくい丸型以外のサンプルを得つつ、偏差を小さくするという観点では好ましい。また、スピンコート後やインクジェット後、必要に応じて、乾燥や、光硬化(活性エネルギー線照射による硬化)及び/又は熱硬化を行うことが好ましい。
上記硬化は1段階で行ってもよいし、1次硬化(予備硬化)、2次硬化(本硬化)のように2段階以上で行ってもよい。硬化方法として好ましくは、熱硬化方法である。熱硬化は、30〜400℃程度で硬化することが好ましく、この温度範囲内で段階的に変化させてもよい。硬化時間は特に限定されないが、製造効率を考慮すると、例えば、1分間〜30時間とすることが好適である。より好ましくは3分間〜10時間である。
上記硬化は、空気中、又は、窒素等の不活性ガス雰囲気のいずれの雰囲気下でも行うことができる。
上記樹脂シートの厚みは、1mm以下であることが好ましい。これにより、本発明の光選択透過フィルターを充分に薄膜化することができ、光学部材等の低背化要求により応えることができる。より好ましくは300μm以下、更に好ましくは200μm以下、特に好ましくは150μm以下、最も好ましくは100μm以下である。また、1μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm以上、特に好ましくは30μm以上、最も好ましくは50μm以上である。
−樹脂層−
上記樹脂シートにおいて、樹脂層は、色素成分及び樹脂成分を含むが、色素成分が樹脂層中に分散又は溶解されてなることが好ましい。すなわち、色素成分と樹脂成分とを含む樹脂組成物中に、色素成分が分散又は溶解された形態の樹脂組成物(色素含有樹脂組成物とも称す)により、樹脂層が形成されることが好適である。光選択透過フィルターにおいては、このような樹脂層を吸収層(光吸収層又は光吸収膜とも称す)として使用することが好ましい。色素成分及び樹脂成分は、各々、1種又は2種以上を使用することができる。
(i)樹脂成分
上記樹脂成分は、溶剤可溶性ポリアリレート樹脂を含む。
ここで、「溶剤可溶性」樹脂とは、有機溶剤に可溶の樹脂を意味し、例えば、有機溶剤に、1質量%以上の濃度で溶解する樹脂であることが好適である。中でも、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジオキソラン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジグライム、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタートからなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤に、1質量%以上の濃度(より好ましくは3質量%以上の濃度、更に好ましくは5質量%以上の濃度、特に好ましくは10質量%以上の濃度)で溶解する樹脂であることが特に好適である。これにより、光選択透過フィルターの耐光性をより一層優れるものとすることができる。
上記溶剤可溶性ポリアリレート樹脂は、溶剤可溶性樹脂であることに起因して、色素の分散性が高いため、光選択吸収性により優れた光吸収膜(樹脂層)を形成することができ、また色素を高濃度で分散できるため、光選択透過フィルターの薄膜化も可能である。また、後述する溶媒キャスト法によって樹脂層を形成(成膜)することができるため、樹脂層中に色素を高濃度で均一に分散できるとともに、比較的低温で樹脂層を形成することができる。
なお、上記樹脂層自体は、溶剤可溶性であっても不溶性であってもよい。また、溶剤可溶性ポリアリレート樹脂がそのまま、樹脂層を構成する樹脂成分となっていてもよいし、該溶剤可溶性ポリアリレート樹脂が架橋反応等によって変化したものが、樹脂層を構成する樹脂成分となっていてもよい。架橋可能な反応性基の量や成膜時の架橋反応をどの程度進めるかは特に限定されるものではないが、樹脂の溶剤可溶性が維持できる程度であることが好ましい。
上記溶剤可溶性ポリアリレート樹脂は、ビスフェノールA成分と二塩基酸成分とを縮合させて得られるものである。縮合方法は特に限定されず、通常の手法で行えばよい。なお、ビスフェノールA成分及び二塩基酸成分は、それぞれ1種又は2種以上を使用することができる。
上記ビスフェノールA成分とは、ビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)骨格を有する化合物を意味し、ビスフェノールAの他、ビスフェノールAを構成するベンゼン環に置換基を1又は2以上有する化合物(ビスフェノールC(2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン)、ビスフェノールG(2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプルピルフェニル)プロパン)、ビスフェノールPH(5,5’−(1−メチルエチリデン)−ビス[1,1’−(ビスフェニル)−2−オール]プロパン)であってもよい。)が挙げられる。例えば、下記一般式(1)で表される化合物が好適である。
Figure 0006426373
上記一般式(1)中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、有機基又はハロゲン原子を表す。有機基としては、炭素数1〜12の有機基が好ましく、また、アルキル基、アルコキシ基、ビニル基、アリル基、アリルエーテル基、アリール基又はアラルキル基が好適である。上記一般式(1)で表される化合物として好ましくは、R及びRの全てが水素原子である形態、すなわちビスフェノールAである。
上記二塩基酸成分としては特に限定されず、例えば、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン産、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;これらジカルボン酸の酸無水物や低級アルコールエステル;等が挙げられる。これらの中でも、芳香族ジカルボン酸が好適である。
上記ビスフェノールA成分及び二塩基酸成分の使用割合は、例えば、ビスフェノールA成分100モル%に対し、二塩基酸成分を50〜200モル%用いることが好適である。より好ましくは80〜150モル%、更に好ましくは90〜110モル%である。
上記溶剤可溶性ポリアリレート樹脂は、重量平均分子量が3000以上であることが好適である。これにより、樹脂シートの製膜性をより向上することができる。このように上記溶剤可溶性ポリアリレート樹脂の重量平均分子量が3000以上である形態もまた、本発明の好適な形態の1つである。より好ましくは3500以上である。また、100万以下であることが好ましい。より好ましくは50万以下、更に好ましくは10万以下である。また、数平均分子量が1000以上であることが好適である。より好ましくは1300以上であり、また、100万以下が好ましく、より好ましくは50万以下、更に好ましくは10万以下、特に好ましくは5万以下である。
本明細書中、重量平均分子量及び数平均分子量は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
上記樹脂成分はまた、必要に応じて、上述した溶剤可溶性ポリアリレート樹脂以外の他の樹脂成分を含んでいてもよい。他の樹脂成分としては、溶剤可溶性樹脂が好ましく、例えば、フッ素化芳香族ポリマー、ポリ(アミド)イミド樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂等が好適である。これら他の樹脂成分の含有量は、樹脂成分の総含有量100質量%に対し、0〜50質量%であることが好ましい。より好ましくは0〜30質量%、更に好ましくは0〜10質量%である。
本明細書中、ポリ(アミド)イミド樹脂とは、狭義のポリイミド樹脂(イミド結合を含み、アミド結合を含まない樹脂を意味し、アミド結合とは、アミック酸の脱水反応によりイミド結合を形成し得ないアミド結合を意味する。)、及び、ポリアミドイミド樹脂(アミック酸の脱水反応によりイミド結合を形成し得ないアミド結合とイミド結合とを含む樹脂を意味する。)のいずれをも包含する。
(ii)色素成分
上記色素成分は、特定波長の光を吸収する物質である色素である限り特に限定されないが、例えば、600〜900nmの波長域に吸収極大を有する色素を含むことが好ましい。このような色素を含むことで、可視光透過率が高く、かつ近赤外領域の遮断性能に優れるという、光学ノイズ低減のために特に好適な性能が得られることになる。より好ましくは、600〜800nmの波長域に吸収極大を有する色素であり、このように上記色素成分が、600〜800nmの波長域に吸収極大を有する色素を含む形態は、本発明の好適な形態の1つである。更に好ましくは、650〜750nmの波長域に吸収極大を有する色素である。
上記600〜900nmの波長域に吸収極大を有する色素は、当該波長域に吸収極大を複数有してもよいが、600〜900nmの波長域における吸収極大のうち、最も短波長側の吸収極大が650〜750nmの波長域にあることが好ましい。また、400nm以上、600nm未満の波長域に実質的に吸収極大を持たないものであることが好ましい。
上記色素成分として具体的には、例えば、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、クロリン系色素、コリン系色素、シアニン系色素、クアテリレン系色素、スクアリリウム系色素、ナフタロシアニン系色素、ニッケル錯体系色素、銅イオン系色素等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。中でも、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、シアニン系色素、銅イオン系色素が好ましく、このように上記色素成分が、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、シアニン系色素及び銅イオン系色素からなる群より選択される少なくとも1種の色素を含む形態は、本発明の好適な形態の1つである。より好ましくは、フタロシアニン系色素及び/又はポルフィリン系色素であり、更に好ましくは、耐光性及び耐熱性の観点から、フタロシアニン系色素である。
上記ポルフィリン系色素としては、テトラアザポルフィリン等の金属ポルフィリン錯体が好適である。
上記シアニン系色素としては、I塩シアニン、ClO 塩シアニン、Br塩シアニン、OAc塩シアニン、BF 塩シアニン等が好適である。
上記銅イオン系色素としては、アクリル酸、カルボン酸、リン酸等の酸や、ケトン基、エステル基等の極性基が配位及び/又は結合した銅イオンを含む化合物等が好適である。
上記フタロシアニン系色素としては、金属フタロシアニン錯体が好適であり、例えば、銅、亜鉛、インジウム、コバルト、バナジウム、鉄、ニッケル、錫、銀、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、鉛等の金属元素を中心金属とする金属フタロシアニン錯体が挙げられる。これらの金属元素の中でも、溶解性又は分散性(例えば、樹脂成分への溶解又は分散性)、可視光透過性、耐光性がより優れることから、銅、バナジウム及び亜鉛のいずれか1以上を中心金属とするものが好ましい。すなわち中心金属として好ましくは銅、亜鉛又はバナジウムであり、より好ましくは銅及び亜鉛である。銅を用いたフタロシアニン系色素は、どのような樹脂成分(バインダー樹脂)に分散させても光による劣化がなく、非常に優れた耐光性を有する。また、亜鉛を中心金属とするフタロシアニン錯体(フタロシアニン系色素)は、樹脂成分に対する溶解性に優れるため、好適である。
上記フタロシアニン系色素として好ましくは、下記一般式(2)で表される化合物である。このような色素を用いることにより、本発明の樹脂シートや光選択透過フィルターを撮像素子用途に適用した場合に、フレアやゴーストの発生を充分に抑制できるうえ、反射膜と組み合わせた場合に課題となりうる入射角依存性もより充分に低減することができる。また、例えば反射膜や干渉膜と併用した場合に、人間の目の感度に近い光選択透過性を発揮することも可能になる。下記一般式(2)で表される化合物は、例えば、特公平6−31239号公報等に記載の方法を用いて合成することができる。
Figure 0006426373
式中、Mは、金属原子、金属酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。Ra1〜Ra4、Rb1〜Rb4、Rc1〜Rc4及びRd1〜Rd4は、同一又は異なって、水素原子(H)、フッ素原子(F)、塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、ヨウ素原子(I)、又は、置換基を有していてもよいOR基を表す。OR基は、アルコキシ基、フェノキシ基又はナフトキシ基を表す。
上記一般式(2)において、OR基を構成するRは、アルキル基、フェニル基又はナフチル基であり、置換基を有していてもよい。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。Rの中でも好ましくは、フェニル基又は置換基を有するフェニル基である。
上記OR基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルコキシカルボニル基(−COOR)、ハロゲン基(ハロゲン原子)、シアノ基(−CN)、ニトロ基(−NO)等の電子求引性基;アルキル基(−R)、アルコキシ基(−OR)等の電子供与性基;等が挙げられ、これらの1又は2以上を含んでいてもよい。また電子求引性基として好ましくは、アルコキシカルボニル基、クロル基(塩素原子)又はシアノ基であり、より好ましくは、メトキシカルボニル基、メトキシエトキシカルボニル基、クロル基又はシアノ基である。
なお、アルコキシカルボニル基(−COOR)を構成するRは、炭素数1〜4のアルキル基であることが好適であり、アルキル基(−R)を構成するRは、炭素数1〜4のアルキル基であることが好適である。アルコキシカルボニル基として好ましくは、メトキシカルボニル基又はメトキシエトキシカルボニル基であり、アルキル基として好ましくは、メチル基又はジメチル基である。
上記OR基が置換基を有する場合、その置換基の数は特に限定されないが、例えば、1〜4個であることが好ましい。より好ましくは1又は2個である。
なお、1個のOR基が2個以上の置換基を有する場合、当該置換基は同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、OR基における置換基の位置は特に限定されるものではない。
上記Ra1〜Ra4、Rb1〜Rb4、Rc1〜Rc4及びRd1〜Rd4として好ましくは、これらのうち少なくとも1以上がOR基を表すことである。これにより、耐光性により優れるものとなる。
ここで、OR基が結合する炭素は、フタロシアニン骨格の4個の芳香環におけるα位炭素(「Cα」と略し、フタロシアニン環の1,4,8,11,15,18,22,25位の炭素を表す)でもよいし、β位炭素(「Cβ」と略し、フタロシアニン環の2,3,9,10,16,17,23,24位の炭素を表す)でもよいが、少なくともα位炭素(Cα)であることが好適である。中でも、α位炭素(Cα)のうち平均2個以上の炭素にOR基が結合した形態が好ましく、より好ましくは、各芳香環に1個以上のα位炭素(Cα)にOR基が結合した形態である。また、β位炭素(Cβ)のうち平均4個以上の炭素に水素原子又はフッ素原子が結合した形態であることも好適である。より好ましくは、β位炭素(Cβ)のうち平均6個以上の炭素に水素原子又はフッ素原子が結合した形態であり、更に好ましくは、β位炭素(Cβ)の全ての炭素に水素原子又はフッ素原子が結合した形態である。このような形態とすることで、上述した一般式(I)で表されるフタロシアニン系色素を用いることによる効果をより一層発揮することが可能となる。
上記一般式(2)において、Mは、金属原子、金属酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。金属原子、及び、金属酸化物又は金属ハロゲン化物を構成する金属原子としては特に限定されないが、好ましい形態は、上述した金属フタロシアニン錯体における金属元素と同様である。
上記金属ハロゲン化物を構成するハロゲン原子は特に限定されず、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記色素成分の含有量は、樹脂成分の総量100質量部に対し、色素成分の総量が、0.001質量部以上、20質量部以下となることが好ましい。これにより、可視光透過率がより高く、かつ近赤外領域の遮断性能により優れる光選択透過フィルターを得ることが可能になる。含有量の下限値としてより好ましくは0.01質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、特に好ましくは1質量部以上、一層好ましくは2質量部以上、最も好ましくは3質量部以上である。また、上限値としてより好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
上記色素成分はまた、必要に応じ、600〜900nmの波長域以外の近赤外線、赤外線、紫外線、可視光等の各帯域において特定の波長に特性吸収を有する色素を1種又は2種以上含んでもよい。これらの色素の含有量は、色素の総量100質量%に対し、0〜50質量%であることが好適である。より好ましくは0〜20質量%、更に好ましくは0〜10質量%である。本発明において好ましくは、色素の総量100質量%に対し、600〜900nmの波長域に吸収極大を有する色素が50質量%以上であることであり、より好ましくは当該色素が80質量%以上、更に好ましくは当該色素が90質量%以上であることである。
(iii)他の成分
上記樹脂層は更に、必要に応じ、色素成分及び樹脂成分以外の他の成分を含んでもよい。他の成分としては特に限定されないが、金属酸化物等の無機成分(無機物質)を含む場合、その含有量は、可視光に対する透明性の観点から、樹脂組成物100質量%中に50質量%未満であることが好適である。より好ましくは20質量%未満、更に好ましくは5質量%未満、特に好ましくは1質量%未満である。最も好ましくは、上記樹脂層を形成する樹脂組成物が、無機成分を実質的に含まないことである。
上記樹脂層の厚みは特に限定されないが、リフロー時の耐熱性や透明性をより高める観点、熱膨張による界面での剥離や割れを防止する観点から、30μm以下であることが好ましい。より好ましくは25μm以下、更に好ましくは20μm以下、より更に好ましくは15μm以下、一層好ましくは10μm以下、特に好ましくは5μm以下、最も好ましくは3μm以下である。また、一般的な異物サイズよりも膜厚を充分に厚くすることにより欠点を防ぐ観点、樹脂組成物へ溶解させる色素濃度を低減して色素の会合や析出を抑制する観点から、0.1μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以上である。
上記樹脂層はまた、可視光500nmにおける透過率が60%以上であることが好適である。より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上、特に好ましくは85%以上である。樹脂シート及び光選択透過フィルターについても、可視光500nmにおける透過率がこれらの範囲にあることが好ましい。
透過率は、分光光度計(例えば、Shimadzu UV−3100、島津製作所社製)を用いて測定することができる。透過率の測定に供する樹脂層及び樹脂シートの厚みは、1〜200μmとすることが好ましい。
−支持体−
本発明の樹脂シートは、支持体を更に有することが好適である。支持体としては特に限定されず、例えば、有機材料、無機材料、有機無機複合材料、金属材料等の1種又は2種以上を材料とすることが好ましい。また、支持体の材料は、耐リフロー性を有する材料であることが好適である。
なお、支持体は、フィルム形状のもの(支持体フィルム)であってもよいし、また、支持体は、1又は2以上有してもよい。
上記有機材料又は有機無機複合材料としては、例えば、これらの材料からなる樹脂フィルム等が挙げられる。特に、上記支持体として、透明性に優れる樹脂(透明樹脂)を用いることが好適である。具体的には、例えば、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素化芳香族ポリマー、ポリ(アミド)イミド樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、シクロオレフィン樹脂等を用いることができる。これらの中でも、耐熱性に優れる点で、フッ素化芳香族ポリマー、ポリ(アミド)イミド樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、エポキシ樹脂及び/又はアクリル樹脂を用いることが好ましい。より好ましくは、ポリ(アミド)イミド樹脂を少なくとも用いることである。
上記無機材料としては、例えば、ガラスや水晶等の透明無機材料の他、金属酸化物等が挙げられる。また、ガラスや水晶等を形成する材料中に遷移金属イオンを含有させて得られるものであってもよい。遷移金属イオンとしては、光吸収能を有するものとして通常使用されるものを1種又は2種以上用いればよく、例えば、Ag、Fe、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+等が挙げられる。これら無機材料の中でも、透明無機材料が好適であり、より好ましくはガラスである。
上記支持体として特に好ましくは、ガラス又は樹脂フィルムである。
上記支持体はまた、透明性を有するものが好ましい。すなわち上記支持体は、透明支持体が好適である。具体的には、例えば、波長550nmでの透過率が80%以上であるものが好ましい。より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上である。
上記支持体の厚みは特に限定されないが、例えば、30〜1000μmであることが好ましい。より好ましくは40μm以上であり、また、120μm以下である。
<無機層>
本発明の光選択透過フィルターは、更に、無機層(無機膜とも称す)を有することが好適である。すなわち、上記樹脂シートの少なくとも一方の表面に、無機層を有することが好ましい。これにより、無機層を更に有する形態であっても充分に安定して透明性を発揮できるという本発明の作用効果をより確認することができる。
上述したように本発明者らは、色素を含む樹脂層が、気密性の高い無機層で覆われた構成の光選択透過フィルターを太陽光暴露すると、樹脂層の樹脂成分によっては、約450〜600nmの可視光領域の透過率に可逆的な影響を与えることがあることを見いだした。すなわち例えば、太陽光暴露下では可視光透過率が低下するが、室内保管するとほぼ完全に元の可視光透過率を示すまでに回復するといったことが、樹脂成分の種類に起因して生じ得ることを見いだした。この可逆的な現象は、無機層が多層膜であるか単層膜であるかに関わらず、生じ得る。だが、樹脂層を構成する樹脂成分として、所定の溶剤可溶性ポリアリレート樹脂を用いると、このような可逆的な現象が殆ど生じず、太陽光暴露下でも安定して透明性を発揮することができる。
上記無機層は、金属や金属酸化物等の無機成分(無機物質)から形成される層であれば特に限定されないが、耐熱性や各波長での屈折率制御の観点から、多層膜(無機多層膜)であることが好適である。無機層はまた、例えば、CVD法、スパッタ法(スパッタリング法とも称す)又は真空蒸着法等により形成される層であることも好ましい。中でも、真空蒸着法又はスパッタリング法を用いることが好適である。具体的には、樹脂シートや他の構成部材の表面に、真空蒸着法やスパッタリング法等により、低屈折率材料及び高屈折率材料を交互に積層させた屈折率制御多層膜であることが好ましい。
上記無機層はまた、透明導電膜であることも好ましい。透明導電膜としては、インジウム−スズ系酸化物(ITO)等の赤外線を反射する膜としての透明導電膜であることが好適である。
上記無機層は、反射膜であることが好適である。これにより、光遮断特性の入射角依存性をより充分に低減することができる。このように上記無機層が反射膜(反射層とも称す)である形態は、本発明の好適な形態の1つである。反射膜として好ましくは、(近)赤外線反射膜である。また、上述したように多層膜(光学多層膜とも称す)であることも好適である。多層膜である場合、その積層数は、光選択透過フィルターが有する反射膜の積層数の合計として、10〜80層の範囲が好ましい。より好ましくは25〜50層の範囲である。
上記無機層の厚みは、例えば、0.5〜10μmであることが好ましい。より好ましくは2〜8μmである。なお、光選択透過フィルターが有する無機層の合計の厚みとして、これらの範囲内にあることが好適である。
上記無機層の形成は、上述したように、樹脂シートや他の構成部材に対し、CVD法、スパッタリング法又は真空蒸着法等を用いて行うことが好適である。その際の温度(スパッタリング温度、蒸着温度等)は特に限定されないが、例えば、100℃以上とすることが好適である。より好ましくは120℃以上、更に好ましくは150℃以上である。このような高温で蒸着等すると、無機層が緻密で硬くなり、種々の耐性が向上し、歩留りが向上する等の利点がある。そのため、このような温度に耐え得る樹脂シートやその形成成分等を用いることは、非常に意味がある。本発明の樹脂シートを用いれば、例えば、高温で蒸着できるだけでなく、低温で蒸着したとしても、無機膜等の蒸着膜との線膨張係数の差が小さいため、例えば、リフロー工程等の製造工程での加熱環境や過酷な使用環境においても、線膨張係数の差による蒸着層クラックが生じない。
上記無機層として特に好ましくは、誘電体層Aと、誘電体層Aが有する屈折率よりも高い屈折率を有する誘電体層Bとを、蒸着法により交互に積層した誘電体多層膜である。
上記誘電体層Aを構成する材料としては、屈折率が1.6以下の材料を通常用いることができる。好ましくは、屈折率の範囲が1.2〜1.6の材料である。
上記材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウム等が好適である。
上記誘電体層Bを構成する材料としては、屈折率が1.7以上の材料を用いることができる。好ましくは、屈折率の範囲が1.7〜2.5である。
上記材料としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムを主成分とし酸化チタン、酸化錫、酸化セリウム等を少量含有させたもの等が好適である。
上記誘電体層A及び誘電体層Bの各層の厚みは、通常、遮断しようとする光の波長をλ(nm)とすると、0.1λ〜0.5λの厚みであることが好ましい。厚みが上記範囲外になると、屈折率(n)と膜厚(d)との積(n×d)がλ/4で算出される光学的膜厚と大きく異なって反射・屈折の光学的特性の関係が崩れてしまい、特定波長の遮断・透過をするコントロールができなくなるおそれがある。
上記誘電体層Aと誘電体層Bとを積層する方法については、これら材料層を積層した誘電体多層膜が形成される限り特に制限はないが、例えば、CVD法、スパッタ法、真空蒸着法等により、誘電体層Aと誘電体層Bとを交互に積層することにより誘電体多層膜を形成することができる。
本発明の光選択透過フィルターは、光の透過率を選択的に低減するものである。低減させる光としては、10nm〜1000nmの間のものであればよく、用いる用途により選択することができる。低減させる光の波長に応じて赤外線カットフィルター、紫外線カットフィルター、赤外・紫外線カットフィルター等とすることができるが、中でも、750nm〜1000nmの赤外光(より好ましくは650nm〜1000nmの赤外光)と200〜350nmの紫外光とを低減し、それ以外の光を透過するものであることが好ましい。すなわち本発明の光選択透過フィルターは、赤外・紫外線カットフィルターであることが好ましい。
赤外線カットフィルターは、赤外線領域である650nm〜10000nmの波長を有する光のうち、いずれかの波長(範囲)の光を選択的に低減する機能を有するフィルターであればよい。選択的に低減する波長の範囲としては、650nm〜2500nm、650nm〜1000nm又は800nm〜1000nmであることが好適である。これらの範囲の波長の少なくとも一つを選択的に低減するフィルターもまた、上記赤外線カットフィルターに含まれる。選択的に低減する波長の範囲としては、近赤外線領域である650nm〜1000nmであることがより好ましい。
紫外線カットフィルターは、紫外線を遮断する機能を有するフィルターである。選択的に低減する波長の範囲としては、200〜350nmであることが好ましい。
赤外・紫外線カットフィルターは、紫外線及び赤外線の両方を遮断する機能を有するフィルターである。選択的に低減する波長の範囲は、上述と同様であることが好ましい。
本発明の光選択透過フィルターが赤外線カットフィルターである形態においては、650〜1000nmの赤外線の透過率を選択的に5%以下に低減するものが好ましい。その他の波長域の透過率は、75%以上であることが好ましいが、フィルターの用途に応じて特定の波長域の透過率のみが高いものであってもよい。例えば、上記赤外線カットフィルターをカメラモジュールとして用いる場合には、赤外光の透過率が5%以下であり、可視光(400〜600nm)の透過率が80%以上であることが好適である。より好ましくは85%以上である。また、可視光の中でも450〜550nmの波長域の光の透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好適である。なお、上記赤外線カットフィルターにおいては、その他(赤外線領域以外)の波長の透過率としては、より好ましくは85%以上であり、更に好ましくは90%以上である。すなわち、上記光選択透過フィルターは、波長が400〜600nmにおける光の透過率が80%以上であり、かつ800〜1000nmにおける透過率が5%以下の赤外線カットフィルターであることが好ましい。
透過率は、分光光度計(Shimadzu UV−3100、島津製作所社製)を用いて測定することができる。
本発明の光選択透過フィルターが紫外線カットフィルターである形態においては、200〜350nmの紫外線の透過率を選択的に5%以下に低減するものが好ましい。その他の波長域の透過率は、75%以上であることが好ましい。
本発明の光選択透過フィルターが赤外・紫外線カットフィルターである形態においては、650nm〜10μmの赤外光と200〜350nmの紫外光とを選択的に5%以下に低減するものが好ましく、その他の波長域の透過率は、75%以上であることが好ましい。
上述したように本発明の光選択透過フィルターは、極めて耐光性に優れ、製膜性も良好なものであるため、例えば、自動車や建物等のガラス等に装着される熱線カットフィルター等として有用であるのみならず、カメラモジュール(撮像素子又は固体撮像素子ともいう)用途における光ノイズを遮断し視感度補正するためのフィルターとしても有用である。特に、直射日光下に暴露される可能性がある用途等、厳しい耐光性が要求される用途に好適に使用される。中でも、デジタルスチルカメラや携帯電話用カメラ等のカメラモジュールに用いられるフィルターとして有用である。このように上記光選択透過フィルターは、固体撮像素子用光選択透過フィルターであることが好適である。また、上記光選択透過フィルターを具備する固体撮像素子は、本発明の1つである。
〔固体撮像素子〕
本発明の固体撮像素子は、上記光選択透過フィルターを1又は2以上含むが、必要に応じて、更に他の部材を1又は2以上有するものであってもよい。通常、固体撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の検出素子(センサー)及びレンズを有するが、更に、光学フィルターや、部材を固定させるための接着剤等が挙げられる。
上記固体撮像素子として具体的には、例えば、携帯電話、デジタルカメラ、車載用カメラ、監視カメラ、表示素子(LED等)等が挙げられる。このように本発明の光選択透過フィルターを用いてなる、携帯電話用カメラ、デジタルカメラ、車載用カメラ、監視カメラ、及び、表示素子もまた、本発明の好適な形態に含まれる。
本発明の光選択透過フィルター及び樹脂シートは、上述のような構成であるので、耐光性に極めて優れ、製膜性も良好なものである。したがって、例えば、オプトデバイス用途、表示デバイス用途、機械部品、電気・電子部品等の様々な用途に好適に用いることができ、特に、撮像レンズのレンズ用光選択透過フィルターとして有用である。中でも、カメラモジュール用IRカットフィルターとして特に有用である。また、高レベルの耐光性を示すことができるため、直射日光下に暴露される可能性がある用途等、厳しい耐光性が要求される用途にも好ましく使用される。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
なお、樹脂成分の物性(重量平均分子量及び溶解性)、製膜性及び耐光性は、以下の方法に従って評価した。
<樹脂成分の物性>
(1)重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)
以下の条件でGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めた。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
(2)溶解性
ジメチルアセトアミドを溶媒とする溶液に溶解した樹脂成分の濃度に応じて、下記基準により評価した。
○:当該溶液に溶解した樹脂成分の濃度が10質量%以上であった。
△:当該溶液に溶解した樹脂成分の濃度が5質量%以上、10質量%未満であった。
×:当該溶液に溶解した樹脂成分の濃度が5質量%未満であった。
<製膜性>
色素含有ポリマー溶液を塗布して乾燥及び/又は硬化した際の塗膜の状態に応じて、目視試験で下記基準により評価した。
○:ひび、しわ、気泡、析出物の発生がない、均一透明な状態であった。
×:ひび、しわ、気泡のいずれかが発生している状態であった。
<耐光性>
スガ試験機のメタリングウェザーメーターM6Tを使用し、ブラックパネル温度63℃、照射強度1kW/mにて試験片を置き、2時間光照射した。照射前後の透過率を評価し、透過率の変化を調べた。具体的には、500nmにおける透過率の変化の程度で、下記基準により評価した。
○:透過率の変化が2%以内である。
△:透過率の変化が2%を超え、5%以内である。
×:透過率の変化が5%を超える。
<樹脂合成例>
合成例1(脂環式ポリイミドの合成)
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸(アルドリッチ社製、純度95%)5部と無水酢酸(和光純薬社製)44部とを、フラスコに仕込み、攪拌しながら反応器内を窒素ガスで置換した。窒素ガス雰囲気下で溶剤の還流温度まで昇温し、10分間溶剤を還流させた。攪拌しながら室温まで冷却し、結晶を析出させた。析出した結晶を固液分離し、乾燥して目的物(1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物)の結晶を得た。温度計、撹拌器、窒素導入管、側管付き滴下ロート、ディーンスターク、冷却管を備えたフラスコに、窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(和光純薬社製)0.89部と、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン 7.6部を仕込んで溶解させた後、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物1部を室温にて固体のまま1時間かけて分割投入し、室温下2時間撹拌した。共沸脱水剤としてキシレンを2.6部添加して180℃で3時間反応を行い、ディーンスタークで還流して共沸する生成水を分離した。190℃に昇温しながらキシレンを留去した後、冷却しポリイミドのN−メチル−2−ピロリドン溶液(「ポリイミド樹脂溶液」とも称す)を得た。
合成例2(ビスフェノールA型ポリアリレート1の合成)
撹拌翼を備えた容量2リットルの反応容器Aを用いて、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン10.01g(0.044モル)、及び、水酸化ナトリウム3.59g(0.090モル)をイオン交換水300gに溶解させた後、トリエチルアミン0.89g(0.009モル)を溶解させた。また、これとは別の1リットル容器を用いて、テレフタル酸ジクロリド3.57g(0.021モル)とイソフタル酸ジクロリド3.57g(0.021モル)を500グラムの塩化メチレンに溶解させ、滴下漏斗に移した。
反応容器Aの溶液を撹拌しながら20℃に保ち、そこに滴下漏斗の塩化メチレン溶液を60分間かけて滴下した。ここに、塩化ベンゾイル0.71g(0.005モル)を10gの塩化メチレンに溶解させたものを添加し、60分間撹拌を行った。
反応液に酢酸水溶液を加えて中和して、水相のpHを7にしてから分液漏斗で油相と水相を分離した。撹拌下、油相をメタノールに滴下してポリマーを再沈し、沈殿をろ過回収し、80℃オーブンで乾燥して白色固体を得た。収量は11.5gであった。
合成例3(ビスフェノールS型ポリアリレートの合成)
2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン10.01gを、4,4’−スルホニルビフェノール(以下、ビスフェノールSとも記載する。)11.00g(0.044モル)としたこと以外は合成例2と同様にして、白色固体3.6gを得た。
合成例4(ビスフェノールA型ポリアリレート2の合成)
撹拌翼を備えた容量2リットルの反応容器Aを用いて、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン10.01g(0.044モル)及び、水酸化ナトリウム3.59g(0.090モル)をイオン交換水300gに溶解させた後、トリエチルアミン0.89g(0.009モル)と塩化メチレン140gを加えた。また、これとは別の1リットル容器を用いて、テレフタル酸ジクロリド2.92g(0.018モル)とイソフタル酸ジクロリド2.92g(0.018モル)と塩化ベンゾイル3.10g(0.022モル)を400グラムの塩化メチレンに溶解させ、滴下漏斗に移した。
反応容器Aの溶液を撹拌しながら20℃に保ち、そこに滴下漏斗の塩化メチレン溶液を60分間かけて滴下し、さらに60分間撹拌を行った。
反応液に塩酸水溶液を加えて中和して、水相のpHを7にしてから分液漏斗で油相と水相を分離した。撹拌下、油相をメタノールに滴下してポリマーを再沈し、沈殿をろ過回収し、80℃オーブンで乾燥して白色固体を得た。収量は1.5gであった。
合成例2〜4で得られた各樹脂成分について、上述した方法にて分子量を測定し、溶解性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006426373
<色素合成例>
特公平6−31239号公報に記載の処方に従い、色素1を合成した。
具体的には、500mlの四つ口セパラブルフラスコに、テトラフルオロフタロニトリル50g(0.25mol)、フッ化カリウム34.8g(0.60mol)及びアセトン50gを仕込み、更に滴下ロートに2,5−ジクロロフェノール82.3g(0.50mol)及びアセトン82.3gを仕込んだ。−1℃で攪拌しながら、滴下ロートより2,5−ジクロロフェノールのアセトン溶液を約2時間かけて滴下した後、更に2時間攪拌を続けた。その後、反応温度を室温までゆっくりと上昇させながら一晩攪拌した。反応液をろ過し、ロータリーエバポレーターでろ液からアセトンを留去し、メタノールを加えて再結晶を行った。得られた結晶をろ過し、真空乾燥により、4,5−ビス(2,5−ジクロロフェノキシ)−3,6−ジフルオロフタロニトリル88.8g(収率72.7%)を得た。
次に、200mlの四つ口フラスコに、上記製法で得た4,5−ビス(2,5−ジクロロフェノキシ)−3,6−ジフルオロフタロニトリル8.26g(0.0170mol)、ヨウ化亜鉛(II)1.42g(0.0045mol)、ベンゾニトリル33.05gを仕込み、160℃で撹拌しながら24時間反応させた。反応終了後、合成例B−10と全く同様の操作を行い、目的物(色素1)7.17gを得た(収率84.0%)。
実施例1
(1)支持体の作製
合成例1で取得したポリイミド樹脂溶液を用いて、溶媒キャスト法で厚みが50μmの支持体フィルム1を作製した。
(2)色素含有ポリマー溶液の塗工
合成例2で取得したビスフェノールA型ポリアリレート1:5部、及び、色素合成例で取得した色素1:0.25部を、テトラヒドロフラン100部に加え、均一に溶解させた。この色素含有ポリマー溶液(色素含有樹脂組成物とも称す)を支持体フィルム1にスピンコート法で塗工し、送風オーブンで140℃、3分間乾燥した。逆面にも同様に塗工・乾燥した。更にイナートオーブンにて140℃で3時間焼成して、色素含有フィルム1(厚み53μm)を得た。なお、この色素含有フィルム1を得る際に用いた色素含有ポリマー溶液について、上記の試験方法に従って製膜性を評価した。結果を表2に示す。
(3)無機膜の積層
色素含有フィルム1にスパッタリング装置を用いて、両面に厚み10nmの酸化チタン層を積層した。このようにして得られた積層フィルム1(両面積層フィルム)について、上記の試験方法に従って耐光性を評価した。結果を表2に示す。
実施例2、比較例1〜2
樹脂成分及び溶媒を表2のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして色素含有フィルム及び積層フィルムをそれぞれ作製し、同様に製膜性及び耐光性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 0006426373

Claims (10)

  1. 樹脂シートを有する光選択透過フィルターであって、
    該樹脂シートは、色素成分及び樹脂成分を含む樹脂層を有し、
    該色素成分は、650〜750nmの波長域に吸収極大を有する色素を含み、
    該樹脂成分は、ビスフェノールA成分と二塩基酸成分とを縮合させて得られる溶剤可溶性ポリアリレート樹脂を含み、
    該溶剤可溶性ポリアリレート樹脂は、シクロヘキサノンに3質量%以上の濃度で溶解する樹脂である
    ことを特徴とする光選択透過フィルター。
  2. 前記溶剤可溶性ポリアリレート樹脂の重量平均分子量は、3000以上であることを特徴とする請求項1に記載の光選択透過フィルター。
  3. 前記樹脂層の厚みが3μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光選択透過フィルター。
  4. 前記樹脂シートは、更に、支持体を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光選択透過フィルター。
  5. 前記支持体に前記樹脂層が直接接していることを特徴とする請求項4に記載の光選択透過フィルター。
  6. 前記樹脂成分における前記溶剤可溶性ポリアリレート樹脂以外の他の樹脂成分の含有量は、樹脂成分の総含有量100質量%に対し、0〜10質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光選択透過フィルター。
  7. 前記光選択透過フィルターは、更に、無機層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光選択透過フィルター。
  8. 前記無機層は、反射層であることを特徴とする請求項に記載の光選択透過フィルター。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の光選択透過フィルターに用いられることを特徴とする樹脂シート。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の光選択透過フィルターを具備することを特徴とする固体撮像素子。
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