JP2014106326A - 感光性樹脂シートおよびそれを用いた中空構造体の製造方法ならびに得られた中空構造体を有する電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】感光性樹脂組成物を用いて、壁材・屋根材から成る中空構造形成を行う場合に、屋根落ちが生じず、安定した中空構造を得ること。
【解決手段】少なくとも1層の基材フィルム上に感光性樹脂層を設けてある感光性樹脂シートであって、露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力が、5mN/cm以上、100mN/cm以下であることを特徴とする感光性樹脂シートである。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも1層の基材フィルム上に感光性樹脂層を設けてある感光性樹脂シートであって、露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力が、5mN/cm以上、100mN/cm以下であることを特徴とする感光性樹脂シートである。
【選択図】なし
Description
本発明は、感光性樹脂シートおよびそれを用いた中空構造体の製造方法ならびに得られた中空構造体を有する電子部品に関する。
近年、電子機器の小型化、高機能化への要求は益々高まっており、そこで用いられる電子部品にも小型化、薄型化、複合機能化が一層求められている。なかでも、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)に代表されるイメージセンサーや、半導体微細加工技術を利用して機械的要素と電子回路要素を集積したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を適用したジャイロセンサーや車載用レーダー、また、携帯機器に用いられるノイズフィルターなどの微細電子部品の開発が盛んに行われている。これらに共通するのは、センサー用半導体素子が、素子のアクティブ面上に他の物体が触れたりすると特性に影響する点、また、特性を悪化させる湿気や埃などから素子を守る必要がある点、以上から、中空構造が必要とされている。
これら中空構造を必要とする電子部品に対して、エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を含む感光性樹脂組成物による中空構造に適した材料ならびに中空構造形成方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、上記のような感光性樹脂組成物を用いて中空構造形成を行った場合、中空構造の壁材を形成した後、更に屋根材を設ける工程において屋根落ちを防ぐ手立てが示唆されておらず、安定した中空構造形成には課題があった。
すなわち本発明は、中空構造形成に適した感光性樹脂シートに関するものであり、具体的には少なくとも1層の基材フィルム上に感光性樹脂層を設けてある感光性樹脂シートであって、露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力が、5mN/cm以上、100mN/cm以下であることを特徴とする感光性樹脂シートである。
本発明によれば、感光性樹脂組成物を用いた中空構造を形成する工程において、屋根落ちが無く、安定した中空構造を得ることができる。
本発明の感光性樹脂シートは、中空構造形成に適した感光性樹脂シートに関するものであり、具体的には少なくとも1層の基材フィルム上に感光性樹脂層を設けてある感光性樹脂シートであって、露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力が、5mN/cm以上、100mN/cm以下であることを特徴とする感光性樹脂シートである。
本発明の感光性樹脂シートの感光性樹脂層は、その組成に特に制限はないが、熱可塑性樹脂や光重合性化合物、熱架橋剤などが含まれるのが好ましい。また必要に応じて、他の成分が含まれていても良く、光重合開始剤、重合禁止剤、熱硬化性樹脂、接着改良剤、無機フィラー、界面活性剤などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが挙げられ、耐熱信頼性の観点から、ポリイミドを含有することが好ましく、汎用アルカリ水溶液で現像可能なアルカリ可溶性ポリイミドが更に好ましい。
アルカリ可溶性ポリイミドは、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物、およびモノアミンおよび/またはジカルボン酸無水物との反応により得られ、更にアルカリ水溶液で現像するためにアルカリ可溶性の官能基を有する。アルカリ可溶性の官能基とは酸性を有する官能基であり、具体的には、フェノール性水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、チオール基などが挙げられる。ここで言うアルカリ可溶性とは、水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38%水溶液100gに対して、25℃で0.1g以上溶解するものを指す。上記、アルカリ可溶性基の中でも、感光性樹脂フィルムの保存安定性や、導体である銅配線への腐食等の問題から、アルカリ可溶性基はフェノール性水酸基であることが好ましい。ポリイミドへのアルカリ可溶性基の導入は、ジアミン、テトラカルボン酸二無水物、または末端封止剤にアルカリ可溶性基を持たせることにより行うことができる。
アルカリ可溶性ポリイミドを得るには、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の反応における、ジアミンの一部を末端封止剤である1級モノアミンに置き換えて、または、テトラカルボン酸二無水物を末端封止剤であるジカルボン酸無水物に置き換えて、公知の方法で合成すれば良い。例えば、低温中でテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とモノアミンを反応させる方法、低温中でテトラカルボン酸二無水物とジカルボン酸無水物とジアミン化合物を反応させる方法、テトラカルボン酸二無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後ジアミンとモノアミンと縮合剤の存在下で反応させる方法などを利用して、ポリイミド前駆体を得る。その後、公知のイミド化反応法を利用してポリイミドを合成することができる。
光重合性化合物としては、例えば、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等の不飽和二重結合官能基および/またはプロパギル基等の不飽和三重結合官能基を有する化合物が挙げられ、これらの中でも共役型のビニル基やアクリロイル基、メタクリロイル基を有する化合物が重合性の面で好ましい。例えばアクリレート化合物、メタクリレート化合物などが挙げられ、単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用される。
熱架橋剤としては、熱架橋性基を少なくとも2つ含有する化合物が好ましい。熱架橋剤は、加熱処理時に生じる分子間架橋反応により、樹脂層の膜強度が増し、耐熱性を向上させることができる。例えば、メチロール基を有する化合物、メトキシメチル基(アルコキシメチル基)を有する化合物、ベンゾオキサジン化合物などが挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン化合物、ベンジリデン化合物、クマリン化合物、アントラキノン化合物、ベンゾイン化合物、チオキサントン化合物、メルカプト化合物、グリシン化合物、オキシム化合物、α-アミノアルキルフェノン化合物などが挙げられる。これらの中で、ベンゾフェノン化合物、グリシン化合物、メルカプト化合物、オキシム化合物、α-アミノアルキルフェノン化合物から選択される化合物を単独または二種類以上を組み合わせて使用することが光反応の点から好適であり、更にオキシム化合物がより好ましい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、フェノチアジンなどが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ビスマレイミド樹脂などが挙げられる。
また、感光性樹脂シートと被着体となる基板との接着性を高めるために、シランカップリング剤、チタンキレート剤などの接着改良剤を添加することもできる。更に、架橋剤、架橋促進剤、増感剤、溶解調整剤、安定剤、消泡剤、および、シリカなどの無機フィラー、界面活性剤などの添加剤を含有することもできる。
本発明の感光性樹脂シートは、少なくとも1層の基材フィルム上に感光性樹脂層を設けた構造であり、基材フィルム上に感光性樹脂塗料を塗布し、次いで乾燥してシート積層体を得る。
その際に用いられる基材フィルムの種類は特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルムなど、通常市販されている各種フィルムが使用可能である。
なお、感光性樹脂層に接する基材フィルム表面には、密着性と剥離性を最適化するために、シリコーン、シランカップリング剤、アルミキレート剤、ポリ尿素などの表面処理を施すことが好ましい。また露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力は、5mN/cm以上、100mN/cm以下である。5mN/cm未満であると、基材フィルムと感光性樹脂層との間の密着が保てず、工程途中で基材フィルムが剥離してしまい加工不具合に繋がる。また、100mN/cmを超える場合は、露光後に基材フィルムを剥離することが困難であり、無理に剥離しようとすると感光性樹脂層が変形しかねない。
基材フィルムの厚みは特に限定されないが、作業性の観点から10〜100μmの範囲であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂シートにおいて、感光性樹脂層の表面保護や異物混入防止のために、感光性樹脂層上に保護フィルムを有していてもよい。保護フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが挙げられる。また、保護フィルムの厚みは特に限定されないが、作業性の観点から5〜100μmの範囲であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂シートを作製する方法について説明する。
(1)感光性樹脂塗料の調整:アルカリ可溶性ポリイミド、光重合性化合物、熱架橋剤、光重合開始剤、重合禁止剤などの成分を溶剤中に溶解、分散、混合して感光性樹脂塗料を調製する。
溶剤としては、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのアセテート類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、2−ヘプタノンなどのケトン類、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンタノ−ル、4−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、その他、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
(2)感光性樹脂シート:前述の感光性樹脂塗料を用い、基材フィルム上に感光性樹脂塗料を塗布し、次いで乾燥することで基材フィルム上に感光性樹脂がシート状に積層される。
感光性樹脂塗料を基材フィルム上に塗布する方法としては、バーコーター、ロールコーター、コンマロールコーター、グラビアコーター、スリットダイコーターなどの方法が挙げられる。また、塗布膜厚は、通常、乾燥後の膜厚が0.5μm以上、100μm以下とすることが好ましい。本発明の感光性樹脂シートは好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上の厚膜を形成する際に効果的である。
乾燥には、オーブン、ホットプレート、赤外線などを使用することができる。乾燥温度および乾燥時間は、使用溶剤に応じ、適宜設定することが好ましい。具体的には、40℃以上150℃以下の範囲で、10秒以上60分以内行うことが好ましい。また、これらの温度を組み合わせて段階的に昇温および/または降温をしてもよい。
また感光性樹脂層の表面保護や異物混入防止のため、感光性樹脂塗料を塗布、乾燥した感光性樹脂層上に、保護フィルムをラミネート積層してもよい。
(中空構造形成)
次に、本発明の感光性樹脂シートを用いて壁材・屋根材から成る中空構造を形成する工程について説明する。
(A)まず本発明の感光性樹脂シートの感光性樹脂層側の面と被着体を合わせて積層する工程、
(B)得られた積層体の基材フィルムを剥離して、感光性樹脂層側の面にフォトマスクを介して放射線を放射し、露光する工程、または得られた積層体の基材フィルム側の面にフォトマスクを介して放射線を放射して露光し、その後基材フィルムを剥離する工程、
(C)前記露光後の積層体を現像して、壁材を設ける工程、
(D)前記現像により得られた積層体の壁材を熱硬化させる工程、
(E)前記熱硬化させた壁材を有する積層体の壁材側の面と、請求項1記載の感光性樹脂シートの感光性樹脂層側の面を合わせて積層し、屋根材を形成する工程、
(F)前記屋根材を形成した積層体の基材フィルム側の面から、フォトマスクを介して放射線を放射し、露光する工程、
(G)前記露光後の積層体の基材フィルムを剥離して現像する工程および
(H)前記現像後の積層体の屋根材を熱硬化させる工程をこの順に有することで本発明の中空構造体を製造することができる。
次に、本発明の感光性樹脂シートを用いて壁材・屋根材から成る中空構造を形成する工程について説明する。
(A)まず本発明の感光性樹脂シートの感光性樹脂層側の面と被着体を合わせて積層する工程、
(B)得られた積層体の基材フィルムを剥離して、感光性樹脂層側の面にフォトマスクを介して放射線を放射し、露光する工程、または得られた積層体の基材フィルム側の面にフォトマスクを介して放射線を放射して露光し、その後基材フィルムを剥離する工程、
(C)前記露光後の積層体を現像して、壁材を設ける工程、
(D)前記現像により得られた積層体の壁材を熱硬化させる工程、
(E)前記熱硬化させた壁材を有する積層体の壁材側の面と、請求項1記載の感光性樹脂シートの感光性樹脂層側の面を合わせて積層し、屋根材を形成する工程、
(F)前記屋根材を形成した積層体の基材フィルム側の面から、フォトマスクを介して放射線を放射し、露光する工程、
(G)前記露光後の積層体の基材フィルムを剥離して現像する工程および
(H)前記現像後の積層体の屋根材を熱硬化させる工程をこの順に有することで本発明の中空構造体を製造することができる。
本工程を経ることで、屋根落ちが無く、安定した中空構造を得ることができる。
各工程の例を、図1を用いて以下に詳細説明する。
(A)積層工程(壁材)
図1(A)に示すとおり、感光性樹脂層2と基材フィルム3から成る本発明の感光性樹脂シート1を被着体4に積層する。方法としては、熱プレス処理、ロールラミネート処理、真空ロールラミネート、真空プレス処理、ダイヤフラム式真空ラミネートなどが例示される。熱圧着温度は、被着体への密着性、埋め込み性の点から40℃以上が好ましい。また、熱圧着時に、感光性樹脂成分の硬化が進み、露光、現像におけるパターン形成の解像度が悪くなることを防ぐ点から150℃以下が好ましい。
図1(A)に示すとおり、感光性樹脂層2と基材フィルム3から成る本発明の感光性樹脂シート1を被着体4に積層する。方法としては、熱プレス処理、ロールラミネート処理、真空ロールラミネート、真空プレス処理、ダイヤフラム式真空ラミネートなどが例示される。熱圧着温度は、被着体への密着性、埋め込み性の点から40℃以上が好ましい。また、熱圧着時に、感光性樹脂成分の硬化が進み、露光、現像におけるパターン形成の解像度が悪くなることを防ぐ点から150℃以下が好ましい。
被着体としては特に限定されないが、シリコンウェハ、セラミックス類、アルミニウムベース基板、ステンレス基板、ガラエポ基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板などが挙げられる。
(B)露光工程(壁材)
図1(B)に示すとおり、被着体4上に形成された感光性樹脂層2に所望の放射線5を照射し、露光する。露光に用いられる放射線としては、紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では、フォトマスクを介して、超高圧水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるマスク露光が好ましい。図1(B)においては、フォトマスクはフォトマスク6で示されている。また、波長405nmのレーザを用いて感光性樹脂シートにマスクレスで直描する方法も挙げられる。本工程では、感光性樹脂シートを構成する基材フィルムは、露光前に剥離しても良いし、露光後に剥離しても良い。また、露光前に、基材フィルムを剥離して、または、剥離せずに、オーブンまたはホットプレートを用いて、40℃以上150℃以下の温度で5秒以上60分以下での加熱処理を施しても良い。また、露光後に、基材フィルムを剥離して、または、剥離せずに、オーブンまたはホットプレートを用いて、40℃以上150℃以下の温度で5秒以上60分以下での加熱処理を施しても良い。
図1(B)に示すとおり、被着体4上に形成された感光性樹脂層2に所望の放射線5を照射し、露光する。露光に用いられる放射線としては、紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では、フォトマスクを介して、超高圧水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるマスク露光が好ましい。図1(B)においては、フォトマスクはフォトマスク6で示されている。また、波長405nmのレーザを用いて感光性樹脂シートにマスクレスで直描する方法も挙げられる。本工程では、感光性樹脂シートを構成する基材フィルムは、露光前に剥離しても良いし、露光後に剥離しても良い。また、露光前に、基材フィルムを剥離して、または、剥離せずに、オーブンまたはホットプレートを用いて、40℃以上150℃以下の温度で5秒以上60分以下での加熱処理を施しても良い。また、露光後に、基材フィルムを剥離して、または、剥離せずに、オーブンまたはホットプレートを用いて、40℃以上150℃以下の温度で5秒以上60分以下での加熱処理を施しても良い。
(C)現像工程(壁材)
図1(C)に示すとおり、被着体上の感光性樹脂層の露光後、壁材の形状パターン加工をするために、現像液を用いて未露光部を除去することで、壁材形状を有し、光硬化済みの感光性樹脂層2’が残る。なお、本工程前には基材フィルムを剥がしておき、現像液が直接、感光性樹脂層2に触れるようにする。現像液としては、水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いることが好ましい。方法としては、感光性樹脂層面へ現像液をスプレーする、現像液に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音波をかけるなどが挙げられる。現像後には、水にてリンス処理をすることが好ましい。
図1(C)に示すとおり、被着体上の感光性樹脂層の露光後、壁材の形状パターン加工をするために、現像液を用いて未露光部を除去することで、壁材形状を有し、光硬化済みの感光性樹脂層2’が残る。なお、本工程前には基材フィルムを剥がしておき、現像液が直接、感光性樹脂層2に触れるようにする。現像液としては、水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いることが好ましい。方法としては、感光性樹脂層面へ現像液をスプレーする、現像液に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音波をかけるなどが挙げられる。現像後には、水にてリンス処理をすることが好ましい。
(D)熱硬化工程(壁材)
現像後、120℃から400℃の温度を加えることで、感光性樹脂層が熱硬化し、中空構造の壁材7となる。この加熱処理は、温度を選び段階的に昇温することが好ましい。この際、窒素、アルゴンなどの不活性気体中で加熱処理することが好ましい。最終加熱温度は、150℃以上350℃以下であることが好ましい。
現像後、120℃から400℃の温度を加えることで、感光性樹脂層が熱硬化し、中空構造の壁材7となる。この加熱処理は、温度を選び段階的に昇温することが好ましい。この際、窒素、アルゴンなどの不活性気体中で加熱処理することが好ましい。最終加熱温度は、150℃以上350℃以下であることが好ましい。
(E)積層工程(屋根材)
図1(E)に示すとおり、被着体上に設けられた壁材7の上に感光性樹脂シート1を積層する。方法としては、熱プレス処理、ロールラミネート処理、真空ロールラミネート、真空プレス処理、ダイヤフラム式真空ラミネートなどが例示される。熱圧着温度は、被着体への密着性、埋め込み性の点から40℃以上が好ましい。また、熱圧着時に、感光性樹脂成分の硬化が進み、露光、現像におけるパターン形成の解像度が悪くなることを防ぐ点から150℃以下が好ましい。
図1(E)に示すとおり、被着体上に設けられた壁材7の上に感光性樹脂シート1を積層する。方法としては、熱プレス処理、ロールラミネート処理、真空ロールラミネート、真空プレス処理、ダイヤフラム式真空ラミネートなどが例示される。熱圧着温度は、被着体への密着性、埋め込み性の点から40℃以上が好ましい。また、熱圧着時に、感光性樹脂成分の硬化が進み、露光、現像におけるパターン形成の解像度が悪くなることを防ぐ点から150℃以下が好ましい。
(F)露光工程(屋根材)
図1(F)に示すとおり、壁材7の上に積層した感光性樹脂シート1の基材フィルム3を剥離せずに、基材フィルム側から所望の放射線5を照射し、露光する。露光に用いられる放射線としては、紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では、フォトマスクを介して、超高圧水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるマスク露光が好ましい。図1(F)においては、フォトマスクはフォトマスク6で示されている。また、波長405nmのレーザを用いて感光性樹脂シートにマスクレスで直描する方法も挙げられる。
図1(F)に示すとおり、壁材7の上に積層した感光性樹脂シート1の基材フィルム3を剥離せずに、基材フィルム側から所望の放射線5を照射し、露光する。露光に用いられる放射線としては、紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では、フォトマスクを介して、超高圧水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるマスク露光が好ましい。図1(F)においては、フォトマスクはフォトマスク6で示されている。また、波長405nmのレーザを用いて感光性樹脂シートにマスクレスで直描する方法も挙げられる。
本工程で露光前に基材フィルムを剥離してしまうと、屋根材となる感光性樹脂層を壁材のみで支える状態となり、露光による光硬化前の状態での感光性樹脂層は柔軟なため、工程中に屋根落ちが生じ易い。よって、基材フィルムを剥離せずに露光を行う。
なお、露光前に、基材フィルムを剥離せずに、オーブンまたはホットプレートを用いて、40℃以上150℃以下の温度で5秒以上60分以下での加熱処理を施しても良い。また、露光後に、基材フィルムを剥離して、または、剥離せずに、40℃以上150℃以下の温度で5秒以上60分以下での加熱処理を施しても良い。なお、これらの加熱処理を行う際には、特に感光性樹脂層の熱による軟化が生じ易く屋根落ちを防ぐ点からも、基材フィルムを剥離せずに行う。
(G)現像工程(屋根材)
図1(G)に示すとおり、露光後、屋根材の形状パターン加工をするために、現像液を用いて未露光部を除去することで、屋根材形状を有し、光硬化済みの感光性樹脂層2”が残る。なお、本工程前には基材フィルムを剥がしておき、現像液が直接、感光性樹脂層2に触れるようにする。現像液としては、水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いることが好ましい。方法としては、感光性樹脂層面へ現像液をスプレーする、現像液に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音波をかけるなどが挙げられる。現像後には、水にてリンス処理をすることが好ましい。
図1(G)に示すとおり、露光後、屋根材の形状パターン加工をするために、現像液を用いて未露光部を除去することで、屋根材形状を有し、光硬化済みの感光性樹脂層2”が残る。なお、本工程前には基材フィルムを剥がしておき、現像液が直接、感光性樹脂層2に触れるようにする。現像液としては、水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いることが好ましい。方法としては、感光性樹脂層面へ現像液をスプレーする、現像液に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音波をかけるなどが挙げられる。現像後には、水にてリンス処理をすることが好ましい。
(H)熱硬化工程(屋根材)
現像後、120℃から400℃の温度を加えることで、感光性樹脂層が熱硬化し、中空構造の屋根材8となり、中空構造が完成する。この加熱処理は、温度を選び段階的に昇温することが好ましい。この際、窒素、アルゴンなどの不活性気体中で加熱処理することが好ましい。最終加熱温度は、150℃以上350℃以下であることが好ましい。
現像後、120℃から400℃の温度を加えることで、感光性樹脂層が熱硬化し、中空構造の屋根材8となり、中空構造が完成する。この加熱処理は、温度を選び段階的に昇温することが好ましい。この際、窒素、アルゴンなどの不活性気体中で加熱処理することが好ましい。最終加熱温度は、150℃以上350℃以下であることが好ましい。
また、上記(A)〜(H)工程を繰り返すことで、壁材や屋根材を積層し厚みを増すことも構わない。
本発明の感光性樹脂シートは、壁材、屋根材から成る中空構造の材料として好適であり、中空構造を必要とする電子部品に対して、中空構造形成工程における屋根落ちが無く、安定した中空構造を得ることができる。例えば、素子のアクティブ面上に他の物体が触れると機能劣化する様なセンサー用半導体素子を配線基板上に実装しておき、そこへ先述の中空構造形成工程(A)〜(H)に従って、本発明の感光性樹脂シートを用いて中空構造を形成し、必要に応じてその外装を封止樹脂等で封止することで、電子部品を作製することができる。
以下、本発明の感光性樹脂シートについて、実施例を挙げて説明するが、本発明は、これらによって限定されるものではない。
実施例で使用している化合物名ならびにフィルムは以下の通りである。
<ジアミン>
BAHF:2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製
EC−302:α−(2−アミノメチルエチル)−ω−(2−アミノメチルエトキシ)ポリ(オキシプロピレン)Baxxodur(BASF社製)
SiDA:ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学工業(株)製
<テトラカルボン酸二無水物>
ODPA:3,3’、4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(マナック(株)製)
<末端封止(モノアミン)>
3−APh:3−アミノフェノール(東京化成(株)製)
<熱架橋剤>
HMOM:HMOM−TPHAP (本州化学工業(株)製)
DMOM:2,6−dimethoxymethyl−4−t−buthyiphenol(本州化学工業(株)製)
<光重合性化合物>
BP−6EM:ビスフェノールAポリエチレングリコールジエーテルジメタクリレート(共栄社化学(株)製)
DCP−A:ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製)
<光重合開始剤>
NCI−831:オキシム系重合開始剤((株)アデカ製)
<重合禁止剤>
フェノチアジン(東京化成(株)製)
<溶剤>
NMP:N−メチルピロリドン
GBL:γ−ブチロラクトン
<基材フィルムの剥離力評価(31Bテープ剥離力)>
基材フィルムの貼合せ面(感光性樹脂層が設けられる面)とポリエステル粘着テープ(日東電工製、31Bテープ)との剥離力を評価する。
BAHF:2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製
EC−302:α−(2−アミノメチルエチル)−ω−(2−アミノメチルエトキシ)ポリ(オキシプロピレン)Baxxodur(BASF社製)
SiDA:ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学工業(株)製
<テトラカルボン酸二無水物>
ODPA:3,3’、4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(マナック(株)製)
<末端封止(モノアミン)>
3−APh:3−アミノフェノール(東京化成(株)製)
<熱架橋剤>
HMOM:HMOM−TPHAP (本州化学工業(株)製)
DMOM:2,6−dimethoxymethyl−4−t−buthyiphenol(本州化学工業(株)製)
<光重合性化合物>
BP−6EM:ビスフェノールAポリエチレングリコールジエーテルジメタクリレート(共栄社化学(株)製)
DCP−A:ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学(株)製)
<光重合開始剤>
NCI−831:オキシム系重合開始剤((株)アデカ製)
<重合禁止剤>
フェノチアジン(東京化成(株)製)
<溶剤>
NMP:N−メチルピロリドン
GBL:γ−ブチロラクトン
<基材フィルムの剥離力評価(31Bテープ剥離力)>
基材フィルムの貼合せ面(感光性樹脂層が設けられる面)とポリエステル粘着テープ(日東電工製、31Bテープ)との剥離力を評価する。
まず、基材フィルムの貼合せ面とポリエステル粘着テープを、ゴムロールを1往復させることで貼合せる。次に貼合せた試験片を幅20mmの短冊状にカッターで切断し、温度23℃、湿度65%の環境下で20時間静置する。静置後に、剥離速度0.3m/分、剥離角度180°の条件で剥離して、基材フィルムの剥離力を比較評価した。
<基材フィルム>
基材フィルムA: 38μm厚みポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:0.4N/cm
基材フィルムB: 38μm厚みポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:0.8N/cm
基材フィルムC: 38μm厚みポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:1.5N/cm
基材フィルムD: 38μm厚みポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:3.0N/cm
<カバーフィルム>
ポリエチレンフィルム“トレテック”(厚み50μm、東レフィルム加工株式会社製)
評価方法について説明する。
基材フィルムA: 38μm厚みポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:0.4N/cm
基材フィルムB: 38μm厚みポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:0.8N/cm
基材フィルムC: 38μm厚みポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:1.5N/cm
基材フィルムD: 38μm厚みポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:3.0N/cm
<カバーフィルム>
ポリエチレンフィルム“トレテック”(厚み50μm、東レフィルム加工株式会社製)
評価方法について説明する。
<露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力評価>
まず、得られた感光性樹脂シートを20mm幅の短冊状にカットした後、保護フィルムを剥離し、感光性樹脂層をシリコンウェハへラミネートする。ロール式真空ラミネート装置を用い、ステージ温度80℃、ロール温度80℃、貼り付け速度5mm/秒、貼り付け圧力0.2MPa、到達真空度150Paにて実施して、シリコンウェハ上に感光性樹脂シートを積層した。次に基材フィルムを剥離せずに基材フィルム側から、超高圧水銀灯を用いて400mJ/cm2(i線測定)の露光量で、全面露光した。露光後、基材フィルムを剥離する。その際に剥離速度0.3m/分、剥離角度90°の条件で剥離して、基材フィルムと感光性樹脂層との間の剥離力を測定した。
まず、得られた感光性樹脂シートを20mm幅の短冊状にカットした後、保護フィルムを剥離し、感光性樹脂層をシリコンウェハへラミネートする。ロール式真空ラミネート装置を用い、ステージ温度80℃、ロール温度80℃、貼り付け速度5mm/秒、貼り付け圧力0.2MPa、到達真空度150Paにて実施して、シリコンウェハ上に感光性樹脂シートを積層した。次に基材フィルムを剥離せずに基材フィルム側から、超高圧水銀灯を用いて400mJ/cm2(i線測定)の露光量で、全面露光した。露光後、基材フィルムを剥離する。その際に剥離速度0.3m/分、剥離角度90°の条件で剥離して、基材フィルムと感光性樹脂層との間の剥離力を測定した。
<中空構造形成性>
まず、得られた感光性樹脂シートの保護フィルムを剥離し、感光性樹脂層をシリコンウェハへラミネートした。ロール式真空ラミネート装置を用い、ステージ温度80℃、ロール温度80℃、貼り付け速度5mm/秒、貼り付け圧力0.2MPa、到達真空度150Paにて実施し、シリコンウェハ上に感光性樹脂シートを積層した。次に基材フィルムを剥離し、超高圧水銀灯を用いて400mJ/cm2(i線測定)の露光量で、図2に示す通り、開口部500μm角、壁厚み80μmの壁材形状を形成できるフォトマスクで露光し、引き続き120℃3分間ホットプレートで加熱処理をした。続いて、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像し、更に窒素雰囲気で200℃1時間熱硬化させ、壁材形成が完了した。
まず、得られた感光性樹脂シートの保護フィルムを剥離し、感光性樹脂層をシリコンウェハへラミネートした。ロール式真空ラミネート装置を用い、ステージ温度80℃、ロール温度80℃、貼り付け速度5mm/秒、貼り付け圧力0.2MPa、到達真空度150Paにて実施し、シリコンウェハ上に感光性樹脂シートを積層した。次に基材フィルムを剥離し、超高圧水銀灯を用いて400mJ/cm2(i線測定)の露光量で、図2に示す通り、開口部500μm角、壁厚み80μmの壁材形状を形成できるフォトマスクで露光し、引き続き120℃3分間ホットプレートで加熱処理をした。続いて、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像し、更に窒素雰囲気で200℃1時間熱硬化させ、壁材形成が完了した。
次にもう1枚の感光性樹脂シートの保護フィルムを剥離し、壁材の上にラミネートした。ロール式真空ラミネート装置を用い、ステージ温度80℃、ロール温度80℃、貼り付け速度5mm/秒、貼り付け圧力0.2MPa、到達真空度150Paにて実施し、壁材の上に感光性樹脂シートを積層した。続いて、基材フィルムを剥離せずに、基材フィルム側から露光を行った。超高圧水銀灯を用いて400mJ/cm2(i線測定)の露光量で、500μm角の屋根材形状を形成できるフォトマスクを用いて露光した。露光後に引き続き120℃3分間熱風オーブンで加熱処理をした。その後、基材フィルムを剥離して、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像し、更に窒素雰囲気で200℃1時間熱硬化させ、屋根材形成が出来、中空構造形成が完了した。得られた中空構造の上部からの顕微鏡観察ならびに、切断した断面を顕微鏡観察した。屋根材が落ちずに中空構造を保持しているかどうかを確認した。
合成例1
アルカリ可溶性ポリイミド PI−A の合成
乾燥窒素気流下、BAHF 201g(0.55モル)、EC−302 133g(0.3モル)、SiDA 12g(0.05モル)、3−APh 22g(0.2モル)をNMP 1585gへ加え、続いて、ODPA 310g(1モル)を仕込み、50℃で4時間攪拌した。その後、200℃で2時間攪拌して樹脂溶液を得た。次に、水30Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集めて、水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で5時間乾燥した。得られたポリマーをPI−Aとした。
アルカリ可溶性ポリイミド PI−A の合成
乾燥窒素気流下、BAHF 201g(0.55モル)、EC−302 133g(0.3モル)、SiDA 12g(0.05モル)、3−APh 22g(0.2モル)をNMP 1585gへ加え、続いて、ODPA 310g(1モル)を仕込み、50℃で4時間攪拌した。その後、200℃で2時間攪拌して樹脂溶液を得た。次に、水30Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集めて、水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で5時間乾燥した。得られたポリマーをPI−Aとした。
実施例1
アルカリ可溶性ポリイミド(PI−A)100g、熱架橋剤のHMOM 10g、DMOM 10g、光重合性化合物としてBP−6EM 25g、DCP−A 25g、光重合開始剤としてNCI−831 1g、重合禁止剤としてフェノチアジン0.01gをGBL170gに溶解した。これを2μmのフィルタでろ過し、感光性樹脂塗料を得た。
アルカリ可溶性ポリイミド(PI−A)100g、熱架橋剤のHMOM 10g、DMOM 10g、光重合性化合物としてBP−6EM 25g、DCP−A 25g、光重合開始剤としてNCI−831 1g、重合禁止剤としてフェノチアジン0.01gをGBL170gに溶解した。これを2μmのフィルタでろ過し、感光性樹脂塗料を得た。
次に得られた感光性樹脂塗料を、基材フィルムA(ポリエステルフィルムベース、31Bテープ剥離力:0.4N/cm)に乾燥後の厚みが20μmとなるようにロールコーターで塗布し、80℃で5分間乾燥したあと、保護フィルムとして、ポリエチレンフィルム“トレテック”をラミネートして、感光性樹脂シートを得た。得られた感光性樹脂シートで、露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力評価ならびに、中空構造形成性評価を行い、結果を表1に示した。
実施例2〜4、比較例1〜2
基材フィルムならびに乾燥後の感光性樹脂層厚みを表1記載通りにした以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂シートを得た。得られた感光性樹脂シートで、露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力評価ならびに、中空構造形成性評価を行い、結果を表1に示した。
基材フィルムならびに乾燥後の感光性樹脂層厚みを表1記載通りにした以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂シートを得た。得られた感光性樹脂シートで、露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力評価ならびに、中空構造形成性評価を行い、結果を表1に示した。
参考例1
基材フィルムならびに乾燥後の感光性樹脂層厚みを表1記載通りにした以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂シートを得た。中空構造形成性評価における屋根材形成にて、露光前に基材フィルムを剥がして、基材フィルム無しの露光を行って評価を行い、結果を表1に示した。
基材フィルムならびに乾燥後の感光性樹脂層厚みを表1記載通りにした以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂シートを得た。中空構造形成性評価における屋根材形成にて、露光前に基材フィルムを剥がして、基材フィルム無しの露光を行って評価を行い、結果を表1に示した。
1 本発明の感光性樹脂シート
2 感光性樹脂層
2’壁材形状を有する光硬化済みの感光性樹脂層
2”屋根材形状を有する光硬化済みの感光性樹脂層
3 基材フィルム
4 被着体
5 放射線
6 フォトマスク
7 壁材
8 屋根材
2 感光性樹脂層
2’壁材形状を有する光硬化済みの感光性樹脂層
2”屋根材形状を有する光硬化済みの感光性樹脂層
3 基材フィルム
4 被着体
5 放射線
6 フォトマスク
7 壁材
8 屋根材
Claims (4)
- 少なくとも1層の基材フィルム上に感光性樹脂層を設けてある感光性樹脂シートであって、露光後における基材フィルムと感光性樹脂層の剥離力が、5mN/cm以上、100mN/cm以下であることを特徴とする感光性樹脂シート。
- 中空構造を形成する壁材または屋根材として用いられることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂シート。
- (A)請求項1記載の感光性樹脂シートの感光性樹脂層側の面と被着体を合わせて積層する工程、
(B)得られた積層体の基材フィルムを剥離して、感光性樹脂層側の面にフォトマスクを介して放射線を放射し、露光する工程、または得られた積層体の基材フィルム側の面にフォトマスクを介して放射線を放射して露光し、その後基材フィルムを剥離する工程、
(C)前記露光後の積層体を現像して、壁材を設ける工程、
(D)前記現像により得られた積層体の壁材を熱硬化させる工程、
(E)前記熱硬化させた壁材を有する積層体の壁材側の面と、請求項1記載の感光性樹脂シートの感光性樹脂層側の面を合わせて積層し、屋根材を形成する工程、
(F)前記屋根材を形成した積層体の基材フィルム側の面から、フォトマスクを介して放射線を放射し、露光する工程、
(G)前記露光後の積層体の基材フィルムを剥離して現像する工程および
(H)前記現像後の積層体の屋根材を熱硬化させる工程をこの順に有することを特徴とする中空構造体の製造方法。 - 請求項3記載の中空構造体の製造方法により得られた中空構造体を有する電子部品。
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-
2012
- 2012-11-27 JP JP2012258482A patent/JP2014106326A/ja active Pending
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