JP2015135481A - 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びタッチパネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の導体を有する基板との密着性に優れると共に、アルカリ性水溶液を用いた現像を繰り返す場合でも、露光部の現像性及び未露光部の耐現像液性に充分に優れる感光層を形成できるポジ型感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメントを提供すること。【解決手段】本発明は、(A)成分:不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂、(B)成分:メタ−パラクレゾール樹脂、(C)成分:オルトクレゾール樹脂、(D)成分:光により酸を発生する化合物及び(E)成分:多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物を含有し、(E)成分の含有量が、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して10質量部未満である、ポジ型感光性樹脂組成物に関する。【選択図】なし
Description
本発明は、感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの形成方法及びタッチパネルの製造方法に関する。
半導体集積回路、液晶表示素子、プリント配線板等の電子部品の製造において、導体の微細なパターンを形成する方法として、ノボラック型フェノール樹脂と1,2−キノンジアジド化合物とを含有するポジ型感光性樹脂組成物を用いることが提案されている(例えば、特許文献1又は2参照)。
近年、スマートフォン、タブレット端末等のポータブル機器の普及により、タッチパネルの需要が高まっている。タッチパネルには、センサー部位、引き出し配線部位等に、数μm幅の微細な導体のパターンが形成されている。このパターン形成においても、ポジ型感光性樹脂組成物が用いられている。
ポジ型感光性樹脂組成物は、光を照射した部分(露光部)がアルカリ性水溶液で溶解し除去でき、光を照射していない部分(未露光部)はアルカリ性水溶液で溶解せず除去されないため、パターンを形成することができる。そこで、ポジ型感光性樹脂組成物から形成された感光層に対する露光処理及び現像処理、並びに、導体に対するエッチング処理を繰り返すことで、多層の導体パターンを形成することが検討されている。
多層の導体パターンを形成するために、特定のフェノール樹脂を含有するポジ型感光性樹脂組成物を用いることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
一方、タッチパネル用途の導体パターンの形成には、パターンの微細化、レアメタル代替金属の使用、センサー部位の小型化、タッチパネルの低コスト化、タッチパネルの生産性向上等に伴って、様々な導体が用いられている。さらに、該導体の表面処理方法も多岐にわたっている。そのため、パターン形成に用いられるポジ型感光性樹脂組成物には、種々の導体表面との密着性に優れることが求められている。
しかしながら、従来のポジ型感光性樹脂組成物から形成される感光層は、種々の導体を有する基板に対する密着性を充分に満足しているとはいえず、レジストパターンを形成した場合に欠け等の不良が発生する場合がある。従来のポジ型感光性樹脂組成物では、上記密着性を維持しつつ、繰り返し現像による未露光部の耐現像液性と、露光部の現像性とを両立できる感光層を形成することは難しい。
本発明は、種々の導体を有する基板との密着性に優れると共に、アルカリ性水溶液を用いた現像を繰り返す場合でも、露光部の現像性及び未露光部の耐現像液性に充分に優れる感光層を形成できるポジ型感光性樹脂組成物、及び、これを用いた感光性エレメントを提供することを目的とする。
本発明は、(A)成分:不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂、(B)成分:メタ−パラクレゾール樹脂、(C)成分:オルトクレゾール樹脂、(D)成分:光により酸を発生する化合物及び(E)成分:多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物を含有し、(E)成分の含有量が、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して10質量部未満である、ポジ型感光性樹脂組成物を提供する。
上記(A)成分の重量平均分子量は、1000〜15000であるとよい。また、上記(B)成分の重量平均分子量は、800〜50000であるとよい。さらに、上記(C)成分の重量平均分子量は、800〜5000であるとよい。
上記(C)成分の含有量は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して20〜60質量部であるとよい。
上記(A)成分が有する不飽和炭化水素基の炭素数は、4〜100であるとよい。
また、上記ポジ型感光性樹脂組成物は、(F)成分:フッ素系界面活性剤を更に含有してもよい。さらに、上記ポジ型感光性樹脂組成物は、(G)成分:密着性付与剤を更に含有してもよい。
本発明はまた、支持体と、該支持体上に設けられた上記本発明のポジ型感光性樹脂組成物から形成された感光層と、を備える感光性エレメントを提供する。
本発明はまた、上記ポジ型感光性樹脂組成物又は感光性エレメントを用いて、基板上に感光層を形成する工程と、感光層の所定の部分に活性光線を照射して、露光部を形成する工程と、露光部を除去して未露光部の感光層からなるパターンを形成する工程と、を備えるレジストパターンの形成方法を提供する。
上記レジストパターンの形成方法は、未露光部からなる感光層の所定の部分に活性光線を照射して、露光部を形成する工程と、露光部を除去して未露光部の感光層からなるパターンを形成する工程と、を更に備えていてもよい。
本発明はまた、上記方法によりレジストパターンが形成された基板をエッチング処理する工程を備える、タッチパネルの製造方法を提供する。
本発明によれば、種々の導体を有する基板との密着性に優れると共に、アルカリ性水溶液を用いた現像を繰り返す場合でも、露光部の現像性及び未露光部の耐現像液性に充分に優れる感光層を形成できるポジ型感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメントを提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
なお、本明細書において、「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物は、(A)成分である不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂と、(B)成分であるメタ−パラクレゾール樹脂と、(C)成分であるオルトクレゾール樹脂と、(D)成分である光により酸を発生する化合物と、(E)成分である多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物とを含有し、(E)成分の含有量が、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して10質量部未満であることを特徴とする。
以下、ポジ型感光性樹脂組成物を構成する各成分について詳細に説明する。
<(A)成分>
(A)成分は、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂である。(A)成分として、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂を用いることで、感光層を形成した時の可とう性が向上する。
(A)成分は、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂である。(A)成分として、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂を用いることで、感光層を形成した時の可とう性が向上する。
フェノール樹脂は、オルトクレゾール、又は、メタクレゾール及びパラクレゾールを主成分として含むフェノール誘導体と、アルデヒド類との重縮合生成物であるノボラック型フェノール樹脂であることが好ましい。重縮合は、例えば、酸等の触媒存在下で行われる。不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂は、フェノール誘導体と、不飽和炭化水素基を有する化合物(以下「不飽和炭化水素基含有化合物」という。)との反応生成物(以下「不飽和炭化水素基変性フェノール誘導体」という。)と、アルデヒド類との縮重合生成物であってもよく、フェノール樹脂と不飽和炭化水素基含有化合物との反応生成物であってもよい。
不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂としては、不飽和炭化水素基含有化合物で変性されたフェノール誘導体から得られるフェノール樹脂を用いることができる。また、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂として、フェノール樹脂を、不飽和炭化水素基含有化合物で変性した樹脂を用いることもできる。変性フェノール樹脂が有する不飽和炭化水素基の炭素数は、4〜100であるとよく、8〜80であるとよりよく、10〜60であると更によい。
フェノール誘導体が、メタクレゾール及びパラクレゾールを主成分として含む場合、メタクレゾールとパラクレゾールとの質量比は、露光部の現像性及び未露光部の耐現像液性の観点から、メタクレゾール/パラクレゾールが、30/70〜70/30であることが好ましく、35/65〜65/35であることがより好ましく、40/60〜60/40であることが更に好ましい。
(A)成分を得るために用いられるフェノール誘導体として、クレゾール以外のフェノール誘導体を共重合することもできる。クレゾール以外のフェノール誘導体としては、例えば、フェノール;2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−ブチルフェノール、3−ブチルフェノール、4−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等のアルキルフェノール;メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノール等のアルコキシフェノール;ビニルフェノール、アリルフェノール等のアルケニルフェノール;ベンジルフェノール等のアラルキルフェノール;メトキシカルボニルフェノール等のアルコキシカルボニルフェノール;ベンゾイルオキシフェノール等のアリールカルボニルフェノール;クロロフェノール等のハロゲン化フェノール;カテコール、レゾルシノール、ピロガロール等のポリヒドロキシベンゼンなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらのフェノール誘導体は本発明が奏する効果を損ねない範囲で添加することができ、その添加量は、(A)成分を得るために用いられるフェノール誘導体の総量を基準として、30質量%以下であることが好ましい。
アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、グリセルアルデヒド、グリオキシル酸メチル等が挙げられる。また、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のホルムアルデヒドの前駆体をフェノール誘導体との反応に用いてもよい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
不飽和炭化水素基含有化合物は、密着性及び可とう性の観点から、2以上の不飽和炭化水素基を有することが好ましい。また、樹脂組成物とした時の相溶性及び感光層の可とう性の観点からは、不飽和炭化水素基含有化合物の炭素数は、4〜100が好ましく、8〜80がより好ましく、10〜60が更に好ましい。
不飽和炭化水素基含有化合物としては、例えば、炭素数4〜100の不飽和炭化水素、カルボキシル基を有するポリブタジエン、エポキシ化ポリブタジエン、リノリルアルコール、オレイルアルコール、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸エステル等が挙げられる。好適な不飽和脂肪酸としては、例えば、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、α−リノレン酸、エレオステアリン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸等が挙げられる。これらの中でも特に、炭素数8〜30の不飽和脂肪酸と、炭素数1〜10の1価から3価のアルコールとのエステルがより好ましく、炭素数8〜30の不飽和脂肪酸と3価のアルコールであるグリセリンとのエステルが特に好ましい。
炭素数8〜30の不飽和脂肪酸とグリセリンとのエステルは、例えば、植物油として商業的に入手可能である。植物油の主成分は、それぞれ組成を異にする各種不飽和脂肪酸とグリセリンとのエステルの混合物であり、不飽和脂肪酸としては、上記不飽和脂肪酸が挙げられる。植物油としては、例えば、ヨウ素価が100以下の不乾性油、ヨウ素価が100を超えて130未満の半乾性油、ヨウ素価が130以上の乾性油等が挙げられる。不乾性油としては、例えば、オリーブ油、あさがお種子油、カシュウ実油、さざんか油、つばき油、ひまし油、落花生油等が挙げられる。半乾性油としては、例えば、コーン油、綿実油、ごま油等が挙げられる。乾性油としては、例えば、桐油、亜麻仁油、大豆油、胡桃油、サフラワー油、ひまわり油、荏の油、芥子油等が挙げられる。また、炭素数8〜30の不飽和脂肪酸とグリセリンとのエステルとして、これらの植物油を加工して得られる加工植物油を用いてもよい。
フェノール誘導体又はフェノール樹脂と、植物油との反応において、過度の反応の進行に伴うゲル化を防ぎ、歩留まりが向上する観点から、上記植物油の中でも、不乾性油を用いることが好ましい。一方、レジストパターンの密着性及び機械的強度が向上する観点では、乾性油を用いることが好ましい。乾性油の中でも、レジストパターンの密着性及び可とう性がより一層優れる観点から、桐油、亜麻仁油、大豆油、胡桃油又はサフラワー油が好ましく、桐油又は亜麻仁油がより好ましい。
不飽和炭化水素基含有化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂を調製する場合、まず、上記フェノール誘導体と上記不飽和炭化水素基含有化合物とを反応させ、不飽和炭化水素基変性フェノール誘導体を作製することができる。上記反応は、50〜130℃で行うことが好ましい。フェノール誘導体と不飽和炭化水素基含有化合物との反応割合は、ポジ型感光性樹脂組成物から形成される感光層の可とう性を向上させる観点から、フェノール誘導体100質量部に対し、不飽和炭化水素基含有化合物1〜100質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。上記反応においては、必要に応じて、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等を触媒として用いてもよい。
上記反応により生成する不飽和炭化水素基変性フェノール誘導体と、アルデヒド類とを重縮合させることにより、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂を得ることができる。
重縮合には、従来公知のフェノール樹脂の合成条件を用いることができる。重縮合反応には、酸触媒又は塩基触媒を用いることが好ましく、酸触媒を用いることがより好ましい。酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、ぎ酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸等が挙げられる。これらの酸触媒は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記重縮合は、反応温度100〜120℃で行うことが好ましい。また、反応時間は使用する触媒の種類又は量により異なるが、通常1〜50時間である。反応終了後、反応生成物を200℃以下の温度で減圧脱水することで、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂が得られる。なお、反応には、トルエン、キシレン、メタノール等の溶媒を用いることができる。
不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂は、上述の不飽和炭化水素基変性フェノール誘導体を、m−キシレンのようなフェノール以外の化合物とともにアルデヒド類と重縮合することにより得ることもできる。この場合、フェノール誘導体と不飽和炭化水素基含有化合物とを反応させて得られる化合物に対するフェノール以外の化合物のモル比は、0.5未満であることが好ましい。
不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂は、フェノール樹脂と不飽和炭化水素基含有化合物とを反応させて得ることもできる。
フェノール樹脂と不飽和炭化水素基含有化合物との反応は、反応温度50〜130℃で行うことが好ましい。また、フェノール樹脂と不飽和炭化水素基含有化合物との反応割合は、感光層の可とう性を向上させる観点から、フェノール樹脂100質量部に対し、不飽和炭化水素基含有化合物が1〜100質量部であることが好ましく、2〜70質量部であることがより好ましく、10〜30質量部であることが更に好ましい。このとき、必要に応じて、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等を触媒として用いてもよい。なお、反応にはトルエン、キシレン、メタノール、テトラヒドロフラン等の溶媒を用いることができる。
(A)成分の分子量は、感光特性(感度及び解像性)と機械的強度とを両立する観点で、(重量平均分子量(以下、場合により「Mw」ともいう)で、108〜30000であることが好ましく、1000〜15000であることがより好ましく、1500〜13000であることが更に好ましい。中でも、ラミネート速度を考慮すると、重量平均分子量は低いことが特に好ましく、機械的強度を考慮すると、重量平均分子量は高いことが特に好ましい。(A)成分の分子量の下限値は、108以上であることが好ましく、1000以上であることがより好ましく、1500以上であることが更に好ましい。(A)成分の分子量の上限値は、30000以下であることが好ましく、15000以下であることがより好ましく、13000以下であることが更に好ましい。
なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得た値である。
ポジ型感光性樹脂組成物から形成される感光層の機械的強度と露光部の現像性とを両立する観点から、感光性樹脂組成物中の上記(A)成分の含有割合は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して10〜35質量部であることが好ましく、15〜30質量部であることがより好ましく、15〜25質量部であることが更に好ましい。
<(B)成分>
(B)成分は、メタ−パラクレゾール樹脂である。メタ―パラクレゾール樹脂とは、メタクレゾール及びパラクレゾールから得られる樹脂である。メタ−パラクレゾール樹脂としては、メタクレゾール及びパラクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂であることが好ましく、メタクレゾール及びパラクレゾールを主成分として含むフェノール誘導体と、アルデヒド類との重縮合生成物であることがより好ましい。重縮合は、例えば、酸等の触媒存在下で行われる。(B)成分は、不飽和炭化水素基含有化合物で変性していない、未変性のメタ−パラクレゾール樹脂である。
(B)成分は、メタ−パラクレゾール樹脂である。メタ―パラクレゾール樹脂とは、メタクレゾール及びパラクレゾールから得られる樹脂である。メタ−パラクレゾール樹脂としては、メタクレゾール及びパラクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂であることが好ましく、メタクレゾール及びパラクレゾールを主成分として含むフェノール誘導体と、アルデヒド類との重縮合生成物であることがより好ましい。重縮合は、例えば、酸等の触媒存在下で行われる。(B)成分は、不飽和炭化水素基含有化合物で変性していない、未変性のメタ−パラクレゾール樹脂である。
アルデヒド類としては、(A)成分で例示したアルデヒド類と同様のものを用いることができる。
メタクレゾールとパラクレゾールとの質量比は、露光部の現像性及び未露光部の耐現像液性の観点から、メタクレゾール/パラクレゾールが、30/70〜70/30であることが好ましく、35/65〜65/35であることがより好ましく、40/60〜60/40であることが更に好ましい。
(B)成分の分子量は、感光特性(感度及び解像性)と機械的強度とを両立する観点から、重量平均分子量(Mw)で、800〜50000であることが好ましく、800〜30000であることがより好ましく、800〜15000であることが更に好ましい。
感光層の機械的強度と現像性との両立の観点から、感光性樹脂組成物中の上記(B)成分の含有割合は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して5〜30質量部であることが好ましく、10〜25質量部であることがより好ましく、15〜20質量部であることが更に好ましい。
<(C)成分>
(C)成分は、オルトクレゾール樹脂である。オルトクレゾール樹脂とは、オルトクレゾールから得られる樹脂である。オルトクレゾール樹脂としては、オルトクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂であることが好ましく、オルトクレゾールを主成分として含むフェノール誘導体と、アルデヒド類との重縮合生成物であることがより好ましい。重縮合は、例えば、酸等の触媒存在下で行われる。(C)成分は、不飽和炭化水素基含有化合物で変性していない、未変性のオルトクレゾール樹脂である。
(C)成分は、オルトクレゾール樹脂である。オルトクレゾール樹脂とは、オルトクレゾールから得られる樹脂である。オルトクレゾール樹脂としては、オルトクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂であることが好ましく、オルトクレゾールを主成分として含むフェノール誘導体と、アルデヒド類との重縮合生成物であることがより好ましい。重縮合は、例えば、酸等の触媒存在下で行われる。(C)成分は、不飽和炭化水素基含有化合物で変性していない、未変性のオルトクレゾール樹脂である。
(C)成分を得るために用いられるフェノール誘導体として、オルトクレゾール以外のフェノール誘導体を共重合することができる。オルトクレゾール以外のフェノール誘導体としては、例えば、フェノール;メタクレゾール、パラクレゾール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−ブチルフェノール、3−ブチルフェノール、4−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等のアルキルフェノール;メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノール等のアルコキシフェノール;ビニルフェノール、アリルフェノール等のアルケニルフェノール;ベンジルフェノール等のアラルキルフェノール;メトキシカルボニルフェノール等のアルコキシカルボニルフェノール;ベンゾイルオキシフェノール等のアリールカルボニルフェノール;クロロフェノール等のハロゲン化フェノール;カテコール、レゾルシノール、ピロガロール等のポリヒドロキシベンゼンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらのフェノール誘導体は本発明が奏する効果を損ねない範囲で添加することができ、その添加量は、(B)成分を得るために用いられるフェノール誘導体の総量を基準として、15質量%以下であることが好ましい。
アルデヒド類としては、(A)成分で例示した化合物と同様のものを用いることができる。
(C)成分の分子量は、感光層における未露光部の耐現像液性と露光部の現像性とをバランス良く向上できる観点から、重量平均分子量(Mw)で、500〜5000であることが好ましく、800〜4000であることがより好ましく、1000〜3000であることが特に好ましい。(C)成分の分子量の下限値は、500以上であることが好ましく、800以上であることがより好ましく、1000以上であることが更に好ましい。(C)成分の分子量の上限値は、5000以下であることが好ましく、4000以下であることがより好ましく、3000以下であることが更に好ましい。
感光層の現像性と種々の導体を備える基板に対する密着性との両立の観点から、(C)成分の含有割合は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して20〜60質量部であることが好ましく、30〜50質量部であることがより好ましく、35〜45質量部であることが更に好ましい。
<(D)成分>
(D)成分である光により酸を発生する化合物は、感光剤として用いられる。(D)成分は、光照射により酸を発生させ、光照射した部分(露光部)のアルカリ性水溶液に対する溶解性を向上させる機能を有する。(D)成分としては、一般に光酸発生剤と称される化合物を用いることができる。(D)成分としては、例えば、o−キノンジアジド化合物、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。これらの中で、感度が高いことから、1,2−キノンジアジド化合物が好ましい。
(D)成分である光により酸を発生する化合物は、感光剤として用いられる。(D)成分は、光照射により酸を発生させ、光照射した部分(露光部)のアルカリ性水溶液に対する溶解性を向上させる機能を有する。(D)成分としては、一般に光酸発生剤と称される化合物を用いることができる。(D)成分としては、例えば、o−キノンジアジド化合物、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。これらの中で、感度が高いことから、1,2−キノンジアジド化合物が好ましい。
1,2−キノンジアジド化合物は、1,2−キノンジアジド及び/又はその誘導体である。該1,2−キノンジアジド化合物は、水酸基又はアミノ基を有する有機化合物(以下単に「有機化合物」という。)に、スルホ基及び/又はスルホニルクロリド基を有する1,2−キノンジアジド化合物を反応させて得られる化合物である。このとき、有機化合物の水酸基又はアミノ基と、1,2−キノンジアジド化合物のスルホ基又はスルホニルクロリド基とが結合する。なお、この結合は、得られる1,2−キノンジアジド化合物の分子内に少なくとも一つ以上あればよい。
上記有機化合物は、下記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。この場合、ポジ型感光性樹脂組成物から形成される感光層は、露光前と露光後とのアルカリ性水溶液に対する溶解性の差が大きくなるため、コントラストにより優れるという利点がある。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ここで、式(1)〜(3)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、又は、置換若しくは無置換の炭素数1〜5のアルコキシ基を示し、Xは単結合、酸素原子又はフェニレン基を示す。
有機化合物が上記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物である場合、スルホ基及び/又はスルホニルクロリド基を有する1,2−キノンジアジド化合物が、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、又は、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドであることが好ましい。これらのスルホ基及び/又はスルホニルクロリド基を有する1,2−キノンジアジド化合物は、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物との相溶性が良好である。そのため、(A)成分、(B)成分及び(C)成分からなる群から選ばれる少なくとも1種と、(D)成分とを混合した場合に生じることがある凝集物の発生量を低減させることができる。また、これらを含む感光性樹脂組成物をポジ型フォトレジストの感光性成分として用いると、感度、コントラスト及び耐熱性により優れるものとなる。
また、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物は、下記化学式(4)〜(6)のいずれかで表される化合物であることがより好ましい。この場合、感度により優れるという利点がある。
上記化学式(4)〜(6)で表される化合物を用いた1,2−キノンジアジド化合物の合成方法としては、下記の方法が挙げられる。すなわち、例えば、上述の化学式(4)〜(6)のいずれかで表される化合物と、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドとを、ジオキサン、THF(テトラヒドロフラン)のような溶媒中に添加し、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、炭酸アルカリ又は炭酸水素アルカリ等のアルカリ触媒存在下で反応させる方法が挙げられる。このとき、上記化学式(4)〜(6)で表される化合物の水酸基と、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドのスルホニル基とが縮合した1,2−キノンジアジド化合物が合成される。なお、得られる1,2−キノンジアジド化合物の分子内において、化学式(4)〜(6)で表される化合物の水酸基と、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドのスルホニル基との結合は少なくとも一つあればよい。
1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドとしては、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、又は、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドが好適である。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
感光性樹脂組成物中の(D)成分の含有量は、感光特性及び機械的強度の観点から、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して、3〜30質量部であることが好ましく、5〜25質量部であることがより好ましく、10〜20質量部であることが特に好ましい。
<(E)成分>
(E)成分は、多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物である。多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物を添加することにより、カルボキシル基が導入され、金属を有する基板表面との錯形成反応が起こりやすくなるため、種々の導体を備える基板との密着性を向上させることができる。また、カルボキシル基が導入されることで、弱アルカリ性水溶液を用いて現像する場合、現像性を更に向上させることができる。感光性樹脂組成物を調製する際に用いる溶媒への溶解性の観点から、(E)成分として、多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物を用いることが好ましい。
(E)成分は、多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物である。多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物を添加することにより、カルボキシル基が導入され、金属を有する基板表面との錯形成反応が起こりやすくなるため、種々の導体を備える基板との密着性を向上させることができる。また、カルボキシル基が導入されることで、弱アルカリ性水溶液を用いて現像する場合、現像性を更に向上させることができる。感光性樹脂組成物を調製する際に用いる溶媒への溶解性の観点から、(E)成分として、多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物を用いることが好ましい。
シラン化合物としては、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分と、(E)成分の多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格との反応性、並びに、(E)成分の保存安定性の観点から、アルコキシシリル基を有するものが好ましく、具体的には、トリメトキシシリル基又はトリエトキシシリル基を有するものがより好ましい。
多塩基酸無水物は、複数のカルボキシル基を有する多塩基酸のカルボキシル基が脱水縮合して形成された酸無水物基を有していれば、特に限定されない。多塩基酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水コハク酸、オクテニル無水コハク酸、ペンタデセニル無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸及び無水ピロメリット酸等の二塩基酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸及びベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の芳香族四塩基酸二無水物などが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、多塩基酸無水物は二塩基酸無水物であることが好ましく、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸及び無水フタル酸からなる群より選ばれる1種以上であることがより好ましい。この場合、さらに良好な形状を有するレジストパターンを形成できるという利点がある。
多塩基酸は、上記多塩基酸無水物を加水分解した複数のカルボキシル基を有する多塩基酸を有していれば、特に限定されない。また、無水トリメリット酸又はピロメリット酸一無水物のように、一分子の中に多塩基酸と多塩基酸無水物の両方が含まれている物質を使用してもよい。
多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物として、例えば、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3−トリメトキシシリルプロピルマレイン酸無水物及び3−トリメトキシシリルプロピルトリメリット酸無水物が挙げられる。多塩基酸の骨格を有するシラン化合物として、例えば、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸、3−トリメトキシシリルプロピルマレイン酸及び3−トリメトキシシリルプロピルトリメリット酸が挙げられる。
感光性樹脂組成物中の(E)成分の含有量は、密着性、露光部の現像性、未露光部の耐現像液性及び機械的強度の観点から、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して、10質量部未満であり、0.1質量部以上10質量部未満であることが好ましく、0.1〜9質量部であることがより好ましく、0.5〜9質量部であることが更に好ましく、1〜9質量部であることが特に好ましく、2〜8質量部であることが極めて好ましい。
<(F)成分>
ポジ型感光性樹脂組成物を用いる感光層の形成しやすさ、消泡性、レベリング性等を向上させ、かつ、後述する感光性エレメントを作製した場合の支持体の剥離性を向上する目的で、本実施形態の感光性樹脂組成物は、(F)成分としてフッ素系界面活性剤を含有してもよい。
ポジ型感光性樹脂組成物を用いる感光層の形成しやすさ、消泡性、レベリング性等を向上させ、かつ、後述する感光性エレメントを作製した場合の支持体の剥離性を向上する目的で、本実施形態の感光性樹脂組成物は、(F)成分としてフッ素系界面活性剤を含有してもよい。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、BM−1000、BM−1100(以上、BM CHEMIE社、商品名);メガファックF142D、メガファックF172、メガファックF173、メガファックF183、メガファックR−08、メガファックR−30、メガファックR−90PM−20、メガファックBL−20(以上、DIC株式会社製、商品名、「メガファック」は登録商標。);フロラードFC−135、フロラードFC−170C、フロラードFC−430、フロラードFC−431、ノベックFC−4430、ノベックFC−4432(以上、住友スリーエム株式会社製、商品名);サーフロンS−112、サーフロンS−113、サーフロンS−131、サーフロンS−141、サーフロンS−145(以上、旭硝子株式会社製、商品名、「サーフロン」は登録商標。)等の市販品を用いることができる。これらの中でも特に、露光工程で発生するクラックの発生を低減できる観点からは、パーフルオロブタンスルホン酸の骨格を有するフッ素系界面活性剤である、ノベックFC−4430、ノベックFC−4432が好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
感光性樹脂組成物中に(F)成分を配合する場合の含有量は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.2〜2質量部であることがより好ましく、0.3〜1質量部であることが更に好ましい。(F)成分の含有量が5質量部以下になると、コントラストがより良好なものになる傾向がある。
<(G)成分>
支持体への塗工しやすさ、形成した感光層と種々の導体を備える基板との密着性及び未露光部の耐現像液性をより向上する観点から、本実施形態の感光性樹脂組成物は、(G)成分として密着性付与剤を含有してもよい。
支持体への塗工しやすさ、形成した感光層と種々の導体を備える基板との密着性及び未露光部の耐現像液性をより向上する観点から、本実施形態の感光性樹脂組成物は、(G)成分として密着性付与剤を含有してもよい。
(G)成分としては、例えば、含窒素化合物、シランカップリング剤(ただし、(E)成分は包含されない)、アルミキレート剤等の接着助剤、高沸点溶媒等の溶解性調整剤などが挙げられる。
含窒素化合物としては、アゾール基、アミノ基、アミド基、イミノ基、イミド基等を有することが好ましく、例えば、イミダゾール、ピラゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、メルカプトトリアゾール等のトリアゾ−ル系化合物、アルキルアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、アニリン、エチレンジアミン、カテコールアミン、エチレンジアミン四酢酸、ビピリジン、ターピリジン、フェナントロリンなどが挙げられる。
シランカップリング剤としては、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基等の反応性置換基を有していることが好ましく、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及びβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが挙げられる。
アルミキレート剤としては、例えば、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート等が挙げられる。
これらの接着助剤の中でも特に、現像性の観点から、含窒素化合物が好ましく、トリアゾ−ル系化合物がより好ましく、メルカプトトリアゾ−ルが特に好ましい。
感光性樹脂組成物中に接着助剤を配合する場合の含有量は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の総量100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.15〜3質量部であることがより好ましく、0.2〜2質量部であることが更に好ましい。
高沸点溶媒は、常圧下での沸点が150℃以上の溶媒を表し、例えば、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジヘキシルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、γ−ブチロラクトン、フェニルセロソルブアセテート等が挙げられる。
上記溶解性調整剤の配合量は、用途又は塗布方法に応じて適宜調整することができ、上記感光性樹脂組成物が均一に混合され得る配合量であれば特に限定されないが、感光性樹脂組成物全量に対して、60質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。
<その他の成分>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、粘度を調整するために後述する溶剤を含有させてもよく、増感剤、吸光剤(染料)、可塑剤、顔料、充填材、難燃剤、安定剤、香料、熱架橋剤等を含有させてもよい。これらのその他の成分の含有量は上述した特性を損なわない範囲であれば、特に限定されない。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、粘度を調整するために後述する溶剤を含有させてもよく、増感剤、吸光剤(染料)、可塑剤、顔料、充填材、難燃剤、安定剤、香料、熱架橋剤等を含有させてもよい。これらのその他の成分の含有量は上述した特性を損なわない範囲であれば、特に限定されない。
本実施形態の感光性樹脂組成物の調製は、通常の方法で混合、攪拌すればよく、充填材、顔料等を添加する場合にはディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミル等の分散機を用いて分散、混合させればよい。また、必要に応じて、さらにメッシュ、メンブレンフィルター等を用いてろ過してもよい。
[感光性エレメント]
本実施形態に係る感光性エレメントは、支持体と、該支持体上に設けられた上記ポジ型感光性樹脂組成物から形成された感光層とを備える。感光層の支持体と反対側の面には、必要に応じて、保護層を積層してもよい。
本実施形態に係る感光性エレメントは、支持体と、該支持体上に設けられた上記ポジ型感光性樹脂組成物から形成された感光層とを備える。感光層の支持体と反対側の面には、必要に応じて、保護層を積層してもよい。
図1は、感光性エレメントの一実施形態を示す模式断面図である。図1に示した感光性エレメント10は、支持体2上に感光層4が積層され、さらに感光層4の支持体2と反対側の面に保護層6を積層した構造を有する。感光層4は、本実施形態の感光性樹脂組成物を用いて形成された層である。
<支持体>
本実施形態に係る支持体2は、少なくとも一方の面が離型処理されていることが好ましい。支持体の離型処理面上に上記ポジ型感光性樹脂組成物から形成された感光層を備えることによって、支持体を除去する際に、感光層に欠け等の不良が発生しにくくなる。ここで、離型処理とは、シリコーン系界面活性剤、シリコーン樹脂等のシリコーン系化合物、フッ素系界面活性剤、フッ素樹脂等のフッ素含有化合物、アルキッド樹脂等の離型剤で支持体の表面を薄く塗布する化学処理、又は、支持体をコロナ処理する等の物理処理を指す。
本実施形態に係る支持体2は、少なくとも一方の面が離型処理されていることが好ましい。支持体の離型処理面上に上記ポジ型感光性樹脂組成物から形成された感光層を備えることによって、支持体を除去する際に、感光層に欠け等の不良が発生しにくくなる。ここで、離型処理とは、シリコーン系界面活性剤、シリコーン樹脂等のシリコーン系化合物、フッ素系界面活性剤、フッ素樹脂等のフッ素含有化合物、アルキッド樹脂等の離型剤で支持体の表面を薄く塗布する化学処理、又は、支持体をコロナ処理する等の物理処理を指す。
支持体に離型剤を塗布する場合は、離型性を向上させる効果が得られる範囲で、薄く塗布することが好ましい。離型剤の塗布後は、熱又はUV処理により離型剤を支持体に定着させてもよい。離型剤を塗布する前に、支持体に下塗り層を施すことがより好ましい。
感光性樹脂組成物の塗布性及び感光層の剥離性の観点からは、支持体の離型処理面の23℃における表面張力(ぬれ張力)が、20〜45mN/mであることが好ましく、30〜45mN/mであることがより好ましく、35〜45mN/mであることが更に好ましい。
また、感光層の剥離性の観点から、支持体の離型処理面の23℃における180°剥離強度が、0.193〜11.564N/mであることが好ましく、0.193〜7.713N/mであることがより好ましく、3.861〜7.713N/mであることが更に好ましい。上記180°剥離強度は、粘着テープ(例えば、日東電工株式会社製、商品名:「NITTO31B」)を用いて、一般的な方法(例えば、JIS K6854−2:1999に準拠する方法等)で測定することができる。
離型処理を施す前の支持体としては、表面が平滑で、耐熱性及び耐溶剤性があることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の重合体フィルムを用いることができ、中でも、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」という)が好ましい。
少なくとも一方の面がシリコーン化合物で離型処理されたPETフィルムとしては、例えば、「ピューレックスA53」、「A31−25」、「A51−25」、「A53−38」(以上、帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名、「ピューレックス」は登録商標。)等を市販品として入手可能である。
支持体2の厚さは、15〜50μmであることが好ましく、25〜40μmであることがより好ましい。上記支持体2の厚さが15μm以上であると、離型処理時のひずみが残留しにくく、支持体を巻き取った際に巻きしわが発生しにくい傾向があり、50μm以下であると、基板に感光層4をラミネートする時に、基板と感光層4との間に気泡が入りにくくなる傾向がある。
<保護層>
保護層6としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の重合体フィルムを用いることができる。また、支持体と同様に、離型処理を施した重合体フィルムを用いてもよい。感光性エレメントをロール状に巻き取る際の柔軟性の観点からは、保護層6として、ポリエチレンフィルムが特に好ましい。また、保護層6は、感光層表面の凹みを低減できるよう、低フィッシュアイのフィルムであることが好ましい。
保護層6としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の重合体フィルムを用いることができる。また、支持体と同様に、離型処理を施した重合体フィルムを用いてもよい。感光性エレメントをロール状に巻き取る際の柔軟性の観点からは、保護層6として、ポリエチレンフィルムが特に好ましい。また、保護層6は、感光層表面の凹みを低減できるよう、低フィッシュアイのフィルムであることが好ましい。
保護層6の厚さは、10〜100μmであることが好ましく、15〜80μmであることが特に好ましい。
次に、本実施形態の感光性エレメント10の作製方法について説明する。
感光層4は、上記感光性樹脂組成物を液状レジストとして支持体2上に塗布することで形成することができる。感光性樹脂組成物を支持体2上に塗布する際には、必要に応じて、上記感光性樹脂組成物を所定の溶剤に溶解して固形分20〜90質量%の溶液としたものを塗布液として用いてもよい。この場合、感光性樹脂組成物を支持体2上に塗布した後で溶剤を除去する工程を有していてもよい。
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオナート、3−メチルメトキシプロピオナート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の有機溶剤、及びこれらの混合溶剤が挙げられる。
塗布の方法としては、例えば、ロールコート、コンマコート、グラビアコート、エアーナイフコート、ダイコート、バーコート、スピンコート等の方法が挙げられる。また、上記溶剤を除去する工程は、塗布した後の感光層から溶剤の少なくとも一部を除去することができれば特に制限はなく、例えば、加熱により行うことができ、その場合の加熱温度は70〜150℃であると好ましく、加熱時間は5〜30分間であると好ましい。
形成された感光層4中の残存溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する観点から、2質量%以下であることが好ましい。
また、感光層4の厚さは、用途により適宜選択することができるが、溶剤を除去した後の厚さが1〜30μmであることが好ましい。また、感光性エレメントをロール状にして使用する場合には、感光層4のクラックの発生を抑制できる観点から、感光層4の厚さは1〜5μmとすることが好ましい。
感光性エレメント10は、支持体2と感光層4との間、及び/又は、感光層4と保護層6との間に、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層又は保護層6以外の保護層を更に備えていてもよい。
感光性エレメント10は、例えば、円筒状等の巻芯に巻きとり、ロール状の形態で貯蔵することができる。巻芯としては、従来用いられているものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等が挙げられる。貯蔵時には、支持体が最も外側になるように巻き取られることが好ましい。また、ロール状に巻き取られた感光性エレメントの端面には、端面保護の観点から端面セパレータを設置することが好ましく、加えて耐エッジフュージョンの観点から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、感光性エレメント10を梱包する際には、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。
[レジストパターンの形成方法]
次に、レジストパターンの形成方法について説明する。
次に、レジストパターンの形成方法について説明する。
レジストパターンの形成方法は、導体を備える基板上に上記ポジ型感光性樹脂組成物を用いて感光層を形成する工程と、感光層を所定のパターンに露光する工程と、露光後の感光層をアルカリ性水溶液により現像してレジストパターンを形成する工程とを備える。本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物から形成される感光層は、露光処理及び現像処理の工程を繰り返し行うことができる。
本実施形態のレジストパターンの形成方法は、上記ポジ型感光性樹脂組成物又は感光性エレメントを用いて、基板上に感光層を形成する工程と、感光層の所定の部分に活性光線を照射して、露光部を形成する工程と、露光部を除去して未露光部の感光層からなるパターンを形成する工程とを備えることができる。また、上記未露光部の感光層からなるパターンに対して、更に露光及び現像を行うことができる。すなわち、本実施形態のレジストパターンの形成方法は、上記ポジ型感光性樹脂組成物又は感光性エレメントを用いて、基板上に感光層を形成する工程と、感光層の所定の部分に活性光線を照射して、露光部を形成する工程と、露光部を除去して未露光部の感光層からなる第1のパターンを形成する工程と、第1のパターンの所定の部分に活性光線を照射して、露光部を形成する工程と、露光部を除去して未露光部の感光層からなる第2のパターンを形成する工程とを備えていてもよい。
導体を備える基板としては、例えば、導体用途のエッチング液に溶解されない素材から構成される層(「基材」ともいう)の上に、2層以上の導体を含む層(以下、金属層という。)を備える基板を用いることができる。
基材としては、例えば、ガラス、酸化チタン、アルミナ等の金属酸化物、シリコン等の半導体、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート等の有機化合物などから構成されるものを用いることができる。
上記2層以上の金属層としては、2層以上の金属酸化物を含む層、2層以上の金属を含む層、又は、少なくとも1層の金属酸化物及び少なくとも1層の金属を含む層が挙げられる。金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、鉄、タングステン、モリブデン、チタン、ニッケル等が挙げられる。金属酸化物としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛等が挙げられる。金属層は、これらの金属又は金属酸化物を、真空蒸着、スパッタリング等の物理気相成長、電解めっき、無電解めっき、プラズマ化学蒸着等の化学気相成長により、上記基材の上に形成できる。
感光層を形成する方法としては、上記ポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥して溶剤等を揮発させて塗膜(感光層)を形成する方法、上述の感光性エレメントにおける感光層を基板上に転写する方法等が挙げられる。
上記ポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布する方法としては、上述した支持体上に塗布する方法と同様の方法を用いることができる。
感光性エレメント10を用いて基板上に感光層を形成する方法を説明する。感光性エレメント10が、保護層6を備える場合は、保護層6を除去した後、感光層4が基板上に密着するようにして積層(ラミネート)する。ラミネートは、感光層4を加熱しながら基板に圧着することにより、基板上に感光層を形成することができる。このようにして、ラミネートにより、基板と感光層4と支持体2とがこの順に積層された積層体が得られる。ラミネートの条件は必要に応じて適宜調整することができ、ラミネートにおける加熱は、例えば、70℃〜130℃の温度であることが好ましく、ラミネートにおける圧着は、例えば、0.1MPa〜1.0MPaの圧力であることが好ましい。ラミネートに際しては、回路形成用基板を予め、上記温度範囲に加熱してもよい。また、減圧下で、基板上に感光層4を形成してもよい。
レジストパターンの形成方法は、基板上に感光層を形成した後、活性光線を画像状に照射し、活性光線が照射された領域(露光部)を現像により除去するものである。活性光線が照射されていない領域(未露光部)では、感光剤である(D)成分が、(A)成分、(B)成分及び(C)成分であるフェノール樹脂のフェノール水酸基と相互作用して、(D)成分が溶解禁止剤として働いているので、アルカリ性水溶液に対する溶解性が低くなる。しかしながら、露光部では、(D)成分が光分解して、前述した相互作用をしなくなるため、溶解禁止効果を失う。これにより、露光部では、アルカリ性水溶液に対する溶解性が向上する。
活性光線を画像状に照射するために、例えば、ネガ又はポジマスクパターンを用いることができ、ネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像状に照射して露光部を形成させることができる。この際、感光性エレメントを用いて感光層を形成し、感光層4上に存在する支持体2が活性光線に対して透過性を有する場合には、支持体2を通して活性光線を照射することができる。一方、支持体2が活性光線に対して遮光性を有する場合には、支持体2を除去した後に感光層4に活性光線を照射する。
活性光線の光源としては、従来公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線、可視光等を有効に放射するものが用いられる。また、レーザー直接描画露光法等を用いてもよい。
露光後、露光部の感光層を現像により除去することで、レジストパターンが形成される。かかる露光部の除去方法としては、感光層4上に支持体2が存在する場合にはオートピーラー等で支持体2を除去し、アルカリ性水溶液、有機溶剤等の現像液によるウェット現像、又はドライ現像で露光部を除去する方法等が挙げられ、ウェット現像が好適に用いられる。
ウェット現像に用いるアルカリ性水溶液としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア等の弱アルカリ無機化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレンイミン等の弱アルカリ有機化合物;テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド等を溶解した水溶液が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて水溶液として用いてもよい。
アルカリ性水溶液のpHは9〜13とすることが好ましく、環境負荷低減の観点からは、pHは9〜12とすることがより好ましい。アルカリ性水溶液の温度は、感光層の現像性に合わせて適宜調整される。また、アルカリ性水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。
上記現像方法としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。なお、現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃で加熱すること等によりレジストパターンを硬化させて用いてもよい。
本実施形態の感光性エレメント10を用いることによって、感光層4の基板への転写性に優れ、支持体2の剥離・除去が容易になり、感光層4が欠陥なく基板へ転写でき、その結果、欠陥が充分に少ないレジストパターンを形成することができる。
また、感光層4の露光部分はアルカリ現像性が極めて良好であるため、弱アルカリ性水溶液で容易に溶解して基板上から除去し、コントラストに優れた微細なレジストパターンを形成することが可能となる。
なお、本実施形態では、ポジ型感光性樹脂組成物を、上記基板上に直接塗布し乾燥して感光層を形成することができる。この場合、例えば、スピンコーター等を用いてポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、塗膜を形成する。該塗膜が形成された基板をホットプレート、オーブン等を用いて乾燥する。これにより、基板上に感光層が形成される。感光層を形成した後の露光工程及び現像工程は、感光性エレメント10を用いた場合と同様に行うことができる。
本実施形態では、基板上に感光層を形成した状態で露光工程及び現像工程を、必要に応じて2回以上繰り返して行うことが可能である。すなわち、本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物を用いることにより、露光工程及び現像工程を繰り返して2層以上の金属層をエッチングする際に一度形成したレジストパターンを基板から剥離し、再度新しく感光層を基板上に形成する工程を割愛することができる。これにより、レジストパターンを用いて基板上の金属層をエッチングする場合、工程を短縮することができるため、廉価及び環境負荷を低減できる点で有用である。
<タッチパネルの製造方法>
本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物は、タッチパネルの製造方法に好適に利用できる。本実施形態に係るタッチパネルの製造方法は、上記レジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された基板を、エッチング処理する工程を有する。エッチング処理は、形成されたレジストパターンをマスクとして、基板の導体層等に対して行われる。エッチング処理により、引き出し配線と透明電極のパターンとを形成することで、タッチパネルが製造される。以下、ネガ型感光性樹脂組成物を用いた場合と対比しながら、本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物を用いたタッチパネルの製造方法について説明する。
本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物は、タッチパネルの製造方法に好適に利用できる。本実施形態に係るタッチパネルの製造方法は、上記レジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された基板を、エッチング処理する工程を有する。エッチング処理は、形成されたレジストパターンをマスクとして、基板の導体層等に対して行われる。エッチング処理により、引き出し配線と透明電極のパターンとを形成することで、タッチパネルが製造される。以下、ネガ型感光性樹脂組成物を用いた場合と対比しながら、本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物を用いたタッチパネルの製造方法について説明する。
図2は、ネガ型感光性樹脂組成物を用いたタッチパネルの製造方法を示す模式断面図である。この方法は、支持基材22と、支持基材22の一面上に設けられた透明導電層24と、透明導電層24上に設けられた金属層26とを備える積層基材の、金属層26上に、感光性樹脂組成物の硬化物からなるレジストパターン29を形成する第1の工程と、金属層26及び透明導電層24をエッチングして、透明導電層24の残部及び金属層26の残部からなる積層パターン(図2(d)における24+26)を形成する第2の工程と、積層パターンの一部から金属層を除去して、透明導電層24の残部からなる透明電極と金属層の残部からなる金属配線とを形成する第3の工程と、を有する。
第1の工程では、まず、図2(a)に示すように、支持基材22と、支持基材22の一面上に設けられた透明導電層24と、透明導電層24上に設けられた金属層26とを備える積層基材の、金属層26上に、ネガ型の感光性樹脂組成物を用いてネガ型の感光層28を積層する。感光層28は、金属層26と反対側の面上に支持体を備えていてもよい。
金属層26としては、銅、銅とニッケルの合金、モリブデン−アルミ−モリブデン積層体、銀とパラジウムと銅の合金等を含む金属層が挙げられる。透明導電層24は、酸化インジウムスズ(ITO)を含有する。
次いで、感光層28の一部の領域を活性光線の照射により硬化して、硬化物領域を形成し、感光層の硬化物領域以外の領域を積層基材上から除去する。これにより、図2(b)に示すように、積層基材上にレジストパターン29が形成される。
第2の工程では、エッチング処理により、レジストパターン29でマスクされていない領域の金属層26及び透明導電層24を、支持基材22上から除去する。
エッチング処理の方法は、除去すべき層に応じて適宜選択される。例えば、金属層を除去するためのエッチング液としては、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、リン酸溶液等が挙げられる。また、透明導電層を除去するためのエッチング液としては、シュウ酸、塩酸、王水等が用いられる。
図2(c)はエッチング処理後を示す図であり、支持基材22上に、金属層26の残部、透明導電層24の残部及び感光層28の残部からなる積層体が形成されている。本態様の製造方法においては、この積層体からレジストパターン29が除去される。
レジストパターン29の除去は、例えば、上述の現像工程に用いるアルカリ性水溶液よりもアルカリ性の強い水溶液を用いることができる。この強アルカリ性の水溶液としては、1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10質量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。中でも1〜10質量%水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用いることが好ましく、1〜5質量%水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用いることがより好ましい。レジストパターンの剥離方式としては、浸漬方式、スプレー方式等が挙げられ、これらは単独で用いても併用してもよい。
図2(d)は、レジストパターン29の剥離後を示す図であり、支持基材22上に、金属層26の残部及び透明導電層24の残部からなる積層パターンが形成されている。
第3の工程では、この積層パターンから、金属層26のうち金属配線を成すための一部分以外を除去して、金属層26の残部からなる金属配線と透明導電層24の残部からなる透明電極とを形成する。
ネガ型の感光性樹脂組成物を用いた方法では、多段階エッチングにより透明導電層24を一部露出させたい場合、感光層を再度形成する必要が生じる。
すなわち、第3の工程では、まず、第2の工程を経た積層基材上にネガ型の感光性樹脂組成物を用いて感光層30を形成する(図2(e))。次いで、感光層30の露光及び現像を経て、感光層30の硬化物からなるレジストパターン31を形成する(図2(f))。
次に、エッチング処理により、積層パターンのうちレジストパターン31が形成されていない部分から、金属層26を除去する。このとき、エッチング処理液としては、上述の金属層を除去するためのエッチング液と同様のものを用いることができる。
図2(g)はエッチング処理後を示す図であり、支持基材22上に、透明導電層24の残部からなる透明電極が形成され、また、一部の透明電極上に金属層26及びレジストパターン31からなる積層体が形成されている。この積層体から、レジストパターン31を除去することにより、図2(h)に示すように、支持基材22上に、透明導電層24の残部からなる透明電極と金属層26の残部からなる金属配線とが形成される。
これに対し、本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物を用いた方法では、多段階エッチングにより透明導電層24を一部露出させたい場合、感光層を再度形成する工程が不要となる。ポジ型感光性樹脂組成物を用いて感光層を形成した場合、露光部がアルカリ性水溶液で除去でき、未露光部は膜として残るという特性を有するため、残った膜に再度光照射することよりレジストパターンを形成することができる。
図3は、ポジ型感光性樹脂組成物を用いたタッチパネルの製造方法の一態様を示す模式断面図である。
第1の工程では、まず、図3(a)に示すように、支持基材22と、支持基材22の一面上に設けられた透明導電層24と、透明導電層24上に設けられた金属層26とを備える積層基材の、金属層26上に、ポジ型感光性樹脂組成物を用いてポジ型の感光層40を積層する。感光層40は、金属層26と反対側の面上に支持体を備えていてもよい。
次いで、感光層40の一部の領域に活性光線を照射して露光部を形成後、露光部の感光層を現像により積層基材上から除去する。これにより、図3(b)に示すように、積層基材上に未露光部の感光層40からなるレジストパターン40aが形成される。
第2の工程では、エッチング処理により、レジストパターン40aでマスクされていない領域の金属層26及び透明導電層24を、支持基材22上から除去する。
エッチング処理の方法は、除去すべき層に応じて適宜選択される。例えば、金属層を除去するためのエッチング液としては、過硫酸アンモニウム溶液、過硫酸ナトリウム溶液、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、リン酸溶液等が挙げられる。また、透明導電層を除去するためのエッチング液としては、シュウ酸、塩酸、王水等が用いられる。
図3(c)はエッチング処理後を示す図であり、支持基材22上に、金属層26の残部、透明導電層24の残部及びレジストパターン40aからなる積層体が形成されている。
次いで、第3の工程では、レジストパターン40aの一部の領域に活性光線を照射して露光部を形成後、露光部の感光層を現像により積層基材上から除去する。これにより、図3(d)に示すように、積層基材上に未露光部のレジストパターン40bからなるレジストパターンが形成される。
次に、エッチング処理により、積層パターンのうちレジストパターン40bが形成されていない部分から、金属層26を除去する。このとき、エッチング処理液としては、上述の金属層を除去するためのエッチング液と同様のものを用いることができる。
図3(e)はエッチング処理後を示す図であり、支持基材22上に、透明導電層24の残部からなる透明電極が形成され、また、一部の透明電極上に金属層26及びレジストパターン40bからなる積層体が形成されている。この積層体から、レジストパターン40bを除去することにより、図2(f)に示すように、支持基材22上に、透明導電層24の残部からなる透明電極と金属層26の残部からなる金属配線とが形成される。
このように、本実施形態に係るタッチパネルの製造方法では、図2における(d)及び(e)に相当する工程が不要となる。
なお、透明導電層24は、酸化インジウムスズ(ITO)を含有しているが、本実施形態のポジ型感光性樹脂組成物は、透明導電層24をITOから金属メッシュに変更したタッチパネルの製造方法にも好適に用いることができる。
図4は、本発明を利用して得られるタッチパネル100の一態様を示す上面図である。タッチパネル100においては、透明電極であるX電極52及びY電極54が交互に並設されており、長手方向の同列に設けられたX電極52同士が一つの引き出し配線56によってそれぞれ連結され、また、幅方向の同列に設けられたY電極54同士が一つの引き出し配線57によってそれぞれ連結されている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[(A)成分]
(A)成分として、乾性油で変性したクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂を合成した。
(A)成分として、乾性油で変性したクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂を合成した。
(合成例A1)
メタクレゾール及びパラクレゾールを質量比40:60で混合したクレゾール混合体450質量部に、亜麻仁油50質量部を加え15分間撹拌した後、50質量%トリフルオロ酢酸水溶液を1.12質量部加え、120℃で2時間撹拌した。2時間撹拌した後、室温(25℃、以下同様)まで冷却し、92%パラホルムアルデヒド75質量部、メタノール18質量部及びシュウ酸2質量部を加え、90℃で3時間撹拌した後、減圧蒸留することで未反応のクレゾールを除去し、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂(A1)を得た。(A1)のMwは12000であった。
メタクレゾール及びパラクレゾールを質量比40:60で混合したクレゾール混合体450質量部に、亜麻仁油50質量部を加え15分間撹拌した後、50質量%トリフルオロ酢酸水溶液を1.12質量部加え、120℃で2時間撹拌した。2時間撹拌した後、室温(25℃、以下同様)まで冷却し、92%パラホルムアルデヒド75質量部、メタノール18質量部及びシュウ酸2質量部を加え、90℃で3時間撹拌した後、減圧蒸留することで未反応のクレゾールを除去し、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂(A1)を得た。(A1)のMwは12000であった。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することで導出した。GPCの条件を以下に示す。
ポンプ:L−6200型(株式会社日立製作所製、商品名)
カラム:TSKgel−G5000HXL(東ソー株式会社製、商品名)
検出器:L−3300RI型(株式会社日立製作所製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
温度:30℃
流量:1.0mL/分
ポンプ:L−6200型(株式会社日立製作所製、商品名)
カラム:TSKgel−G5000HXL(東ソー株式会社製、商品名)
検出器:L−3300RI型(株式会社日立製作所製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
温度:30℃
流量:1.0mL/分
(合成例A2)
使用するクレゾールをメタクレゾール及びパラクレゾールからなるクレゾール混合体からオルトクレゾールに変更し、メタノールの添加量を50質量部に変更した以外は、合成例A1と同様に操作して、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂(A2)を得た。(A2)のMwは2000であった。
使用するクレゾールをメタクレゾール及びパラクレゾールからなるクレゾール混合体からオルトクレゾールに変更し、メタノールの添加量を50質量部に変更した以外は、合成例A1と同様に操作して、不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂(A2)を得た。(A2)のMwは2000であった。
[(B)成分]
(B)成分として、メタクレゾール及びパラクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂を合成した。
(B)成分として、メタクレゾール及びパラクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂を合成した。
(合成例B1)
メタクレゾール及びパラクレゾールを質量比40:60で混合したクレゾール500質量部に、92%パラホルムアルデヒド83質量部、メタノール18質量部及びシュウ酸1質量部を加え、90℃で3時間撹拌した後、減圧蒸留することで未反応のクレゾールを除去し、メタ−パラクレゾール樹脂(B1)を得た。(B1)のMwは12000であった。
メタクレゾール及びパラクレゾールを質量比40:60で混合したクレゾール500質量部に、92%パラホルムアルデヒド83質量部、メタノール18質量部及びシュウ酸1質量部を加え、90℃で3時間撹拌した後、減圧蒸留することで未反応のクレゾールを除去し、メタ−パラクレゾール樹脂(B1)を得た。(B1)のMwは12000であった。
(合成例B2)
メタノール添加量を130質量部に変更した以外は、合成例B1と同様に操作して、メタ−パラクレゾール樹脂(B2)を得た。(B2)のMwは1000であった。
メタノール添加量を130質量部に変更した以外は、合成例B1と同様に操作して、メタ−パラクレゾール樹脂(B2)を得た。(B2)のMwは1000であった。
[(C)成分]
(C)成分として、オルトクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂を合成した。
(C)成分として、オルトクレゾールから得られるノボラック型フェノール樹脂を合成した。
(合成例C1)
オルトクレゾール336質量部に92%パラホルムアルデヒド60質量部及びシュウ酸1.2質量部を加え、120℃で4時間撹拌した後、減圧蒸留することで未反応のオルトクレゾールを除去し、オルトクレゾール樹脂(C1)を得た。(C1)のMwは1000であった。
オルトクレゾール336質量部に92%パラホルムアルデヒド60質量部及びシュウ酸1.2質量部を加え、120℃で4時間撹拌した後、減圧蒸留することで未反応のオルトクレゾールを除去し、オルトクレゾール樹脂(C1)を得た。(C1)のMwは1000であった。
<感光性樹脂組成物の調製>
(実施例1)
(A)成分として(A1)20質量部、(B)成分として(B1)20質量部、(C)成分として(C1)45質量部、(D)成分として1,2−キノンジアジド化合物である、ジアゾナフトキノン系感光剤(ダイトーケミックス株式会社製、商品名「PA−28」)(以下、PA−28と略記する)15質量部、(E)成分として3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物(以下、X-12−967Cと略記する)(信越化学工業株式会社製、商品名「X−12−967C」)4質量部、(F)成分としてフッ素系界面活性剤(住友スリーエム株式会社製、商品名「FC−4430」)0.5質量部、(G)成分として3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール(以下、「3MT」と略記する)(和光純薬工業株式会社製、商品名)0.3質量部、溶媒としてメチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記する)140質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(以下、PGMEAと略記する)90質量部を混合し、感光性樹脂組成物を調製した。
(実施例1)
(A)成分として(A1)20質量部、(B)成分として(B1)20質量部、(C)成分として(C1)45質量部、(D)成分として1,2−キノンジアジド化合物である、ジアゾナフトキノン系感光剤(ダイトーケミックス株式会社製、商品名「PA−28」)(以下、PA−28と略記する)15質量部、(E)成分として3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物(以下、X-12−967Cと略記する)(信越化学工業株式会社製、商品名「X−12−967C」)4質量部、(F)成分としてフッ素系界面活性剤(住友スリーエム株式会社製、商品名「FC−4430」)0.5質量部、(G)成分として3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール(以下、「3MT」と略記する)(和光純薬工業株式会社製、商品名)0.3質量部、溶媒としてメチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記する)140質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(以下、PGMEAと略記する)90質量部を混合し、感光性樹脂組成物を調製した。
(実施例2〜6及び比較例1〜3)
表1に示す組成(単位:質量部)に変更した以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
表1に示す組成(単位:質量部)に変更した以外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
<感光性エレメントの作製及び感光層の評価>
(実施例1〜5及び比較例1〜3)
上記感光性樹脂組成物を用い、以下の手順に従って感光性エレメントを作製した。まず、スピンコーター(ダイトロンテクノロジー株式会社製)を用いて、支持体であるPETフィルム(片面がシリコーン系化合物で離型処理されたもの)(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名「ピューレックス A53」)、膜厚25μmの粘着テープ(日東電工株式会社製、商品名「NITTO31B」)を用いた23℃での180°剥離強度3.861N/m、離型処理面の表面張力44mN/m)の離型処理面上に、回転速度300min−1で10秒間、次いで回転速度500min−1で30秒間の条件で、感光性樹脂組成物を塗布した。次いで、コンベア式乾燥機(大日本スクリーン株式会社製、商品名「RCPオーブンライン」)にて、95℃で5分間乾燥を行い、厚み4.0μmの感光層を形成した感光性エレメントを作製した。
(実施例1〜5及び比較例1〜3)
上記感光性樹脂組成物を用い、以下の手順に従って感光性エレメントを作製した。まず、スピンコーター(ダイトロンテクノロジー株式会社製)を用いて、支持体であるPETフィルム(片面がシリコーン系化合物で離型処理されたもの)(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名「ピューレックス A53」)、膜厚25μmの粘着テープ(日東電工株式会社製、商品名「NITTO31B」)を用いた23℃での180°剥離強度3.861N/m、離型処理面の表面張力44mN/m)の離型処理面上に、回転速度300min−1で10秒間、次いで回転速度500min−1で30秒間の条件で、感光性樹脂組成物を塗布した。次いで、コンベア式乾燥機(大日本スクリーン株式会社製、商品名「RCPオーブンライン」)にて、95℃で5分間乾燥を行い、厚み4.0μmの感光層を形成した感光性エレメントを作製した。
ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、商品名)を用いて、圧力0.5MPa、上下ロール温度120℃、ラミネート速度0.5m/分の条件で、上記感光性エレメントの感光層を銅からなる基板上にラミネートし、ポジ型フォトレジスト積層体を得た。得られたポジ型フォトレジスト積層体を用いて、下記工程1〜3の順に感光層を露光及び現像した。
(工程1)
ポジ型フォトレジスト積層体から支持体を剥がし、UV露光機(大日本スクリーン株式会社製、商品名「大型マニュアル露光機 MAP−1200」)を用いて180mJ/cm2の露光量(エネルギー量)で、フォトマスクを介して、感光層を露光した。フォトマスクとしては、露光部及び未露光部の幅が1:1となるパターンを1μm:1μm〜50μm:50μmで有するガラスマスク(凸版印刷株式会社製、商品名「TOPPAN−TEST−CHART−NO1−N L78I1」)を用いた。次いで、現像液として、25℃の0.7質量%水酸化カリウム水溶液を用い、スプレー式現像装置(大日本スクリーン株式会社製、商品名「DVW−911」)で、30秒間スプレーすることで現像し、さらに、蒸留水で洗浄した後、窒素ブローにて乾燥し、レジストパターンXを銅からなる基板上に形成した。
ポジ型フォトレジスト積層体から支持体を剥がし、UV露光機(大日本スクリーン株式会社製、商品名「大型マニュアル露光機 MAP−1200」)を用いて180mJ/cm2の露光量(エネルギー量)で、フォトマスクを介して、感光層を露光した。フォトマスクとしては、露光部及び未露光部の幅が1:1となるパターンを1μm:1μm〜50μm:50μmで有するガラスマスク(凸版印刷株式会社製、商品名「TOPPAN−TEST−CHART−NO1−N L78I1」)を用いた。次いで、現像液として、25℃の0.7質量%水酸化カリウム水溶液を用い、スプレー式現像装置(大日本スクリーン株式会社製、商品名「DVW−911」)で、30秒間スプレーすることで現像し、さらに、蒸留水で洗浄した後、窒素ブローにて乾燥し、レジストパターンXを銅からなる基板上に形成した。
(工程2)
工程1で形成したレジストパターンXの半分の領域をブラックシートで覆い、工程1と同様に100mJ/cm2の露光量で露光した。次に、25℃の0.7質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、工程1と同様にスプレー現像機にて30秒間スプレーすることで現像し、蒸留水で洗浄した後、窒素ブローにて乾燥し、レジストパターンYを銅からなる基板上に形成した。
工程1で形成したレジストパターンXの半分の領域をブラックシートで覆い、工程1と同様に100mJ/cm2の露光量で露光した。次に、25℃の0.7質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、工程1と同様にスプレー現像機にて30秒間スプレーすることで現像し、蒸留水で洗浄した後、窒素ブローにて乾燥し、レジストパターンYを銅からなる基板上に形成した。
(工程3)
工程2で形成したレジストパターンYの全面を、工程1と同様に100mJ/cm2の露光量で露光した。次に、25℃の0.7質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、工程1と同様にスプレー現像機にて30秒間スプレーすることで現像し、蒸留水で洗浄した。その後、窒素ブローにて乾燥した。
工程2で形成したレジストパターンYの全面を、工程1と同様に100mJ/cm2の露光量で露光した。次に、25℃の0.7質量%水酸化カリウム水溶液を用いて、工程1と同様にスプレー現像機にて30秒間スプレーすることで現像し、蒸留水で洗浄した。その後、窒素ブローにて乾燥した。
(実施例6)
感光性樹脂組成物をスピンコーター(ダイトロンテクノロジー株式会社製)を用いて、回転速度300min−1で10秒間、次いで回転速度500min−1で30秒間の条件で、銅からなる基板上に直接塗布し、コンベア式乾燥機(大日本スクリーン株式会社製、商品名:「RCPオーブンライン」)にて、95℃で5分間乾燥し、ポジ型フォトレジスト積層体を得た。ポジ型フォトレジスト積層体を用いて、上記工程1〜3の操作を行い、感光層に対して露光及び現像を繰り返した。
感光性樹脂組成物をスピンコーター(ダイトロンテクノロジー株式会社製)を用いて、回転速度300min−1で10秒間、次いで回転速度500min−1で30秒間の条件で、銅からなる基板上に直接塗布し、コンベア式乾燥機(大日本スクリーン株式会社製、商品名:「RCPオーブンライン」)にて、95℃で5分間乾燥し、ポジ型フォトレジスト積層体を得た。ポジ型フォトレジスト積層体を用いて、上記工程1〜3の操作を行い、感光層に対して露光及び現像を繰り返した。
<感光層の評価>
支持体上に形成した感光層の可とう性と、基板上に形成した感光層の密着性と、工程1〜3における感光層の現像性、耐現像液性及びレジスト外観とを以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
支持体上に形成した感光層の可とう性と、基板上に形成した感光層の密着性と、工程1〜3における感光層の現像性、耐現像液性及びレジスト外観とを以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
(可とう性)
支持体上に形成した感光層の可とう性は、種々の直径を有するコア材に感光性エレメントを巻き取り、クラック、剥離、転写等の不良の有無を顕微鏡で100倍に拡大して観察し、以下の五段階で評価した。
A:直径1cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
B:直径3cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
C:直径5cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
D:直径10cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
E:直径20cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
支持体上に形成した感光層の可とう性は、種々の直径を有するコア材に感光性エレメントを巻き取り、クラック、剥離、転写等の不良の有無を顕微鏡で100倍に拡大して観察し、以下の五段階で評価した。
A:直径1cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
B:直径3cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
C:直径5cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
D:直径10cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
E:直径20cmコア材に巻き取った場合、不良がない。
(密着性)
密着性は、工程1後に、基板上に形成した感光層と、基板との密着性を以下の五段階で評価した。また、工程1で述べた銅からなる基板の他に、5種類の基板(金、パラジウム、銀、ITO及びシリカ、それぞれの導体からなる基板)を用いた。前記5種類の基板を用いた場合、工程1で述べた銅からなる基板を用いた場合と同様の方法で評価した。
A:露光後に円形のレジスト欠けが発生しない。
B:露光後に円形のレジスト欠けが発生する面積が、パターンを形成した領域全体の10%未満。
C:露光後に円形のレジスト欠けが発生する面積が、パターンを形成した領域全体の10%以上25%未満。
D:露光後に円形のレジスト欠けが発生する面積が、パターンを形成した領域全体の25%以上50%未満。
E:露光後に、パターンを形成した領域の全面に、円形のレジスト欠けが発生する。
密着性は、工程1後に、基板上に形成した感光層と、基板との密着性を以下の五段階で評価した。また、工程1で述べた銅からなる基板の他に、5種類の基板(金、パラジウム、銀、ITO及びシリカ、それぞれの導体からなる基板)を用いた。前記5種類の基板を用いた場合、工程1で述べた銅からなる基板を用いた場合と同様の方法で評価した。
A:露光後に円形のレジスト欠けが発生しない。
B:露光後に円形のレジスト欠けが発生する面積が、パターンを形成した領域全体の10%未満。
C:露光後に円形のレジスト欠けが発生する面積が、パターンを形成した領域全体の10%以上25%未満。
D:露光後に円形のレジスト欠けが発生する面積が、パターンを形成した領域全体の25%以上50%未満。
E:露光後に、パターンを形成した領域の全面に、円形のレジスト欠けが発生する。
(現像性)
工程1、2及び3における感光層の露光部の現像性を評価した。具体的には、レジストパターンのエッジ部分の切れ性、露光部の現像残り、剥離片又は糸状の残渣の基板上への付着について、以下の五段階の基準で評価した。なお、「エッジ部分」との語は、未露光部のレジストパターンと基板との接着面の端部を示し、「切れ性良好」との語は、フォトマスクに追従した形であり、レジストパターンの断面形状が矩形であることを示し、「切れ性不良」との語は、レジストパターンの断面形状が矩形ではないことを示す。
A:エッジ部の切れ性良好、露光部に現像残り無し、剥離片無し、糸状残渣なし。
B:エッジ部の切れ性不良、露光部に現像残り無し、剥離片無し、糸状残渣なし。
C:エッジ部の切れ性不良、露光部に現像残り無し、剥離片なし、糸状残渣あり。
D:エッジ部の切れ性不良、露光部に現像残りあり、剥離片なし、糸状残渣あり。
E:エッジ部の切れ性不良、露光部に現像残りあり、剥離片あり、糸状残渣あり。
工程1、2及び3における感光層の露光部の現像性を評価した。具体的には、レジストパターンのエッジ部分の切れ性、露光部の現像残り、剥離片又は糸状の残渣の基板上への付着について、以下の五段階の基準で評価した。なお、「エッジ部分」との語は、未露光部のレジストパターンと基板との接着面の端部を示し、「切れ性良好」との語は、フォトマスクに追従した形であり、レジストパターンの断面形状が矩形であることを示し、「切れ性不良」との語は、レジストパターンの断面形状が矩形ではないことを示す。
A:エッジ部の切れ性良好、露光部に現像残り無し、剥離片無し、糸状残渣なし。
B:エッジ部の切れ性不良、露光部に現像残り無し、剥離片無し、糸状残渣なし。
C:エッジ部の切れ性不良、露光部に現像残り無し、剥離片なし、糸状残渣あり。
D:エッジ部の切れ性不良、露光部に現像残りあり、剥離片なし、糸状残渣あり。
E:エッジ部の切れ性不良、露光部に現像残りあり、剥離片あり、糸状残渣あり。
(耐現像液性)
工程1及び2において、感光層の未露光部の耐現像液性を以下の基準で評価した。具体的には、クラック、膜減り、レジストパターン表層の剥離を五段階で評価した。
A:クラック無し、膜減り無し、レジストパターン表層の剥離無し。
B:クラック無し、膜減り無し、レジストパターン表層の剥離あり。
C:クラックあり、膜減り無し、レジストパターン表層の剥離無し。
D:クラックあり、膜減りあり、レジストパターン表層の剥離無し。
E:クラックあり、膜減りあり、レジストパターン表層の剥離あり。
工程1及び2において、感光層の未露光部の耐現像液性を以下の基準で評価した。具体的には、クラック、膜減り、レジストパターン表層の剥離を五段階で評価した。
A:クラック無し、膜減り無し、レジストパターン表層の剥離無し。
B:クラック無し、膜減り無し、レジストパターン表層の剥離あり。
C:クラックあり、膜減り無し、レジストパターン表層の剥離無し。
D:クラックあり、膜減りあり、レジストパターン表層の剥離無し。
E:クラックあり、膜減りあり、レジストパターン表層の剥離あり。
(レジストパターン外観)
工程1及び2では、感光層の未露光部についてのレジストパターンを、顕微鏡で100倍に拡大し確認することで、以下の基準で評価した。具体的には、レジストパターン表面のざらつき及び凹凸の程度を五段階で評価した。
A:良好。
B:ざらつきあり。
C:凹凸あり。
D:層分離、もしくは白濁あり。
E:基板表面の露出あり。
工程1及び2では、感光層の未露光部についてのレジストパターンを、顕微鏡で100倍に拡大し確認することで、以下の基準で評価した。具体的には、レジストパターン表面のざらつき及び凹凸の程度を五段階で評価した。
A:良好。
B:ざらつきあり。
C:凹凸あり。
D:層分離、もしくは白濁あり。
E:基板表面の露出あり。
実施例1〜6のポジ型感光性樹脂組成物によれば、基板との密着性に充分に優れ、アルカリ性水溶液を用いて繰り返し現像した場合でも、露光部の現像性及び未露光部の耐現像液性に充分に優れることが確認された。
2…支持体、4…感光層、6…保護層、10…感光性エレメント、22…支持基材、24…透明導電層、26…金属層、28…感光層、29…レジストパターン、30…感光層、31…レジストパターン、40…感光層、40a,40b…レジストパターン、52…透明電極(X電極)、54…透明電極(Y電極)、56,57…引き出し配線、100…タッチパネル。
Claims (12)
- (A)成分:不飽和炭化水素基を有する変性フェノール樹脂、
(B)成分:メタ−パラクレゾール樹脂、
(C)成分:オルトクレゾール樹脂、
(D)成分:光により酸を発生する化合物、及び
(E)成分:多塩基酸の骨格又は多塩基酸無水物の骨格を有するシラン化合物、を含有し、
前記(E)成分の含有量が、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分及び前記(D)成分の総量100質量部に対して10質量部未満である、ポジ型感光性樹脂組成物。 - 前記(A)成分の重量平均分子量が、1000〜15000である、請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記(B)成分の重量平均分子量が、800〜50000である、請求項1又は2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記(C)成分の重量平均分子量が、800〜5000である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記(C)成分の含有量が、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分及び前記(D)成分の総量100質量部に対して20〜60質量部である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 前記不飽和炭化水素基の炭素数が4〜100である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (F)成分:フッ素系界面活性剤を更に含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (G)成分:密着性付与剤を更に含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 支持体と、該支持体上に設けられた感光層と、を備える感光性エレメントであって、
前記感光層が、請求項1〜8のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物から形成された層である、感光性エレメント。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のポジ型感光性樹脂組成物、又は、請求項9に記載の感光性エレメントを用いて、基板上に感光層を形成する工程と、
前記感光層の所定の部分に活性光線を照射して、露光部を形成する工程と、
前記露光部を除去して未露光部の感光層からなるパターンを形成する工程と、
を備える、レジストパターンの形成方法。 - 前記未露光部からなる感光層の所定の部分に活性光線を照射して、露光部を形成する工程と、
前記露光部を除去して未露光部の感光層からなるパターンを形成する工程と、
を更に備える、請求項10に記載のレジストパターンの形成方法。 - 請求項10又は11に記載のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された基板を、エッチング処理する工程を備える、タッチパネルの製造方法。
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