JP6482176B2 - 絶縁膜用感光性樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

絶縁膜用感光性樹脂組成物及び硬化物 Download PDF

Info

Publication number
JP6482176B2
JP6482176B2 JP2014034615A JP2014034615A JP6482176B2 JP 6482176 B2 JP6482176 B2 JP 6482176B2 JP 2014034615 A JP2014034615 A JP 2014034615A JP 2014034615 A JP2014034615 A JP 2014034615A JP 6482176 B2 JP6482176 B2 JP 6482176B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
alkali
group
insulating film
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014034615A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014206727A (ja
Inventor
正臣 高野
正臣 高野
山田 裕章
裕章 山田
滑川 崇平
崇平 滑川
直人 本間
直人 本間
秀平 林
秀平 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd filed Critical Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Priority to JP2014034615A priority Critical patent/JP6482176B2/ja
Priority to KR1020140032842A priority patent/KR102162595B1/ko
Publication of JP2014206727A publication Critical patent/JP2014206727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6482176B2 publication Critical patent/JP6482176B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)

Description

本発明は、回路基板作成のためのソルダーレジスト、メッキレジスト、エッチングレジストや、半導体素子を搭載する配線基板の多層化用の絶縁膜、半導体のゲート絶縁膜、感光性接着剤等に適した絶縁膜用感光性樹脂組成物に関するものであり、また、絶縁膜用感光性樹脂組成物を用いて形成された硬化物に関するものである。
近年の電子機器や表示部材等の高性能化、高精細化に伴い、そこに使用される電子部品においては小型化や高密度化が要求されている。そして、それらに使用されている絶縁材料の加工性においても微細化および加工したパターンの断面形状の適正化が要求されるようになってきている。絶縁材料の微細加工の有効な手段として露光、現像によってパターニングする方法が知られており、そこには感光性樹脂組成物が用いられてきたが、高感度化、基板に対する密着性、信頼性、耐熱性、耐薬品性等の多くの諸特性が要求されるようになってきている。また、有機TFT用のゲート絶縁膜において有機絶縁材料を使用する検討も種々行われてきているが、ゲート絶縁膜を薄膜化して有機TFTの動作電圧を低減する必要性があり、絶縁耐圧が一般的に1MV/cm程度である有機絶縁材料では、0.2μm程度の薄膜の適用が検討されている。
従来の感光性樹脂組成物からなる絶縁材料は、光反応性を有するアルカリ可溶性樹脂と光重合開始剤との反応による光硬化反応が利用されており、光硬化させるための露光波長として主に水銀灯の線スペクトルの一つであるi線(365nm)が使用されている。しかし、このi線は感光性樹脂そのもの自身や着色剤により吸収され光硬化度の低下が発生する。しかも、厚膜であればその吸収量は増大する。そのため、露光された部分で膜厚方向に対する架橋密度の差が発生し、塗膜表面で十分光硬化しても、塗膜底面では光硬化し難いため露光部分と未露光部分における架橋密度の差をつけるのが著しく困難となり、パターン寸法安定性、現像マージン、パターン密着性、パターンのエッジ形状および断面形状が悪化し、高解像度で現像できる感光性絶縁材料を得ることが困難であった。
一方で、1μm以下の薄膜でパターン形成する場合は、酸素阻害の影響により光硬化が進みにくく、露光時間を長くしてもアルカリ現像液によって露光部の膜厚が減少したり、剥離してしまう問題が生じる。そのため、従来ではこれらの問題を解決するために大量の光重合開始剤及び増感剤を添加し、感度を上げることで解決してきた。しかしながら、この解決法では光パターニング後の絶縁膜層の加熱硬化及び実装時の加熱工程によって、膜中に残留している光重合開始剤が分解ガスとして放出され、乾燥炉やクリーンルームの汚染や物性試験において実装信頼性の低下といった問題を発生してしまう。そのため、良好な光パターン形成が可能で、光パターニング後の加熱時に分解揮発成分が少ない絶縁材料が求められている。
一般に、このような用途における感光性樹脂組成物には、重合性不飽和結合を持った多官能光硬化性モノマー、アルカリ可溶性のバインダー樹脂、光重合開始剤等を含んだものが用いられており、カラーフィルター用材料としての応用として技術開示されている感光性樹脂組成物を適用することができる。例えば、特開昭61-213213号公報(特許文献1)や特開平1-152449号公報(特許文献2)には、バインダー樹脂としてカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルと、無水マレイン酸と、他の重合性モノマーとの共重合体が開示されている。しかしながら、ここに開示された共重合体は、それがランダム共重合体であるために、光照射部分内並びに光未照射部分内でアルカリ溶解速度の分布が生じ、現像操作時のマージンが狭く、鋭角のパターン形状や微細パターンを得ることが困難である。特に、高濃度の顔料を含む場合には露光感度が著しく低下し、微細なネガ型パターンを得ることができない。また、特開平4-340965号公報(特許文献3)には、1分子中に重合性不飽和二重結合とカルボキシル基とを有するアルカリ可溶性不飽和化合物が、カラーフィルター等のネガ型パターン形成に有効であることについて開示されている。アルカリ可溶性を有する分子が光照射により不溶化することから、前述のバインダー樹脂と多官能重合性モノマーとの組み合わせに比較して高感度となることが予測されるが、ここで例示されている化合物はフェノールオリゴマーの水酸基に重合性不飽和結基であるアクリル酸と酸無水物とを任意に付加させたものであり、このような提案の場合も各分子毎の分子量やカルボキシル基の量に広い分布ができることからアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度の分布が広くなり、微細なネガ型パターンを形成することは困難である。
一方、特開平4−345673号公報(特許文献4)、特開平4−345608号公報(特許文献5)、特開平4−355450号公報(特許文献6)、及び特開平4−363311号公報(特許文献7)には、ビスフェノールフルオレン構造を有するエポキシ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応生成物を用いた液状樹脂が開示されている。しかしながら、これらによって例示されている樹脂は、エポキシ(メタ)アクリレートと酸一無水物との反応生成物であるために分子量が小さい。そのため、露光部と未露光部のアルカリ溶解度差を大きくすることが困難で、微細なパターンを形成することができない。
また、特開平5-339356号公報(特許文献8)、特開平5-146132号公報(特許文献9)、及びWO94/00801号パンフレット(特許文献10)にはジヒドロキシプロピルアクリレート化合物と酸二無水物との共重合によるアルカリ現像性不飽和樹脂組成物、または、酸一無水物及び酸二無水物とジヒドロキシプロピルアクリレート化合物との共重合によるアルカリ現像性不飽和樹脂組成物が開示されている。この場合、酸二無水物とジヒドロキシプロピルアクリレート化合物との共重合が進行してオリゴマーが得られる。しかしながら、この共重合体の重合性不飽和結合数では、架橋密度が十分に得られない場合があり、例えば高濃度顔料下では細線パターンを形成する事が困難な場合があるため、1分子中の重合性不飽和結合の割合を高める等の共重合体構造の改良の余地がある。
更に、特開平9-325494号公報(特許文献11)にはカルボキシル基含有共重合体の分子量を増加させてアルカリ可溶性樹脂組成物の多官能化を行っている。しかしながら、この場合も前述の特許文献と同様に、1分子あたりの重合性不飽和結合の割合が高くならないため、架橋密度の向上は図れない。
特開昭61-213213号公報 特開平1-152449号公報 特開平4-340965号公報 特開平4−345673号公報 特開平4−345608号公報 特開平4−355450号公報 特開平4−363311号公報 特開平5-339356号公報 特開平5-146132号公報 WO94/00801号パンフレット 特開平9-325494号公報
本発明の目的は、上記問題を解決し、光重合開始剤の添加量を大きくせずとも高感度化が達成でき、解像性、信頼性及び耐薬品性にも優れた、永久絶縁膜に好適な絶縁膜用感光性樹脂組成物を提供することにある。特に、1μm以下の薄膜において、現像工程を経た後も十分な残膜率を維持し、解像性、信頼性にも優れる永久絶縁膜を形成することが可能な絶縁膜用感光性樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、重合性不飽和基を含有するジオール化合物とテトラカルボン酸又はその酸二無水物とを反応させて得られるカルボキシル基含有共重合体に、重合性不飽和結合基を含有するエポキシ化合物を反応させ、更にジカルボン酸又はその酸一無水物を反応させることにより得られるアルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物が、光パターニングが必要な絶縁膜の形成に好適であることを見出した。すなわち、このアルカリ可溶性樹脂を用いることで高感度化され、アルカリ可溶性樹脂の架橋密度を向上させることにより、アルカリ現像液に対する露光部と未露光部の溶解度差を大きくすることができ、現像時の膜減りが少なく、所望のパターン形状を得ることが可能となる。そして、10μm以上といった厚膜から1μm程度の薄膜に至る広範囲にわたって良好なパターン形成が可能となり、絶縁材料として好適な硬化膜を形成させることに成功した。また、0.1μm〜1μmの更なる薄膜においても問題なく良好なパターン形成、硬化膜形成ができることが分かった。
すなわち、本発明は、(i)下記一般式(1)で表されて、1分子内にカルボキシル基及び重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂、
Figure 0006482176
(ただし、R1、R2、R3、及びR4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Xは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニレン基又は直結合を示し、Yは4価のカルボン酸残基を示す。Gは重合性二重結合とカルボキシル基を有する置換基、又は重合性二重結合と水酸基を有する基を示す。Zは下記一般式(2)で表される置換基、又は水素原子を示し、nは1〜20の数を表す。)
Figure 0006482176
(但し、Lは2または3価のカルボン酸残基を示し、pは1または2である)
(ii)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
(iii)光重合開始剤、及び
(iv)エポキシ化合物
を必須の成分として含有することを特徴とする絶縁膜用感光性樹脂組成物である。
また、本発明は、(i)成分と(ii)成分の合計100質量部に対して、(iii)成分が0.1〜10質量部、(iv)成分が10〜40質量部含有することを特徴とする絶縁膜用感光性樹脂組成物である。
更に、本発明は、上記記載の絶縁膜用感光性樹脂組成物を硬化させて得た硬化物である。
以下、本発明の絶縁膜用感光性樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明の絶縁膜用感光性樹脂組成物は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂を主成分として含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物である。一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂は、(メタ)アクリル酸を有するジオール化合物に由来する光重合性不飽和基を有するためにラジカル重合性を有するほか、酸一無水物及び酸二無水物に由来する酸性基を含有するためアルカリ可溶性を有する。
一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を反応させ、得られた重合性不飽和基を有するジオール化合物にテトラカルボン酸類又はその酸二無水物を反応させ、得られた反応物に更に重合性二重結合を含有するオキシラン化合物を反応させ、更にジカルボン酸類又はトリカルボン酸類ならびにその酸一無水物を反応させて得られたカルボキシル基含有交互共重合体である。一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は、重合性不飽和二重結合とカルボキシル基とを併せ持つため、アルカリ現像型感光性樹脂組成物に優れた光硬化性、良現像性、パターニング特性を与える。そして、10〜50μmの厚膜では樹脂底面まで光硬化性を向上して良好なパターン形状を与え、1μm未満での薄膜では露光部のアルカリ現像液に対する耐性が向上し、膜減り量が減少して十分な残膜量が得られ、また、剥離も起こりにくくなる。
一般式(1)で表わされるアルカリ可溶性樹脂の製造方法について詳細に説明する。まず、一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物、特に好ましくは一般式(3)で表されるエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる重合性不飽和基を含有するジオール化合物から誘導される。
Figure 0006482176
上記の一般式(3)において、R1、R2、R3、及びR4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示すが、好ましくは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はフェニル基であり、さらに好ましくは水素原子である。また、Xは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニレン基又は直結合を示すが、9,9-フルオレニレン基であるのが好ましい。ここで、9,9-フルオレニレン基は、下記式一般式(4)で表される基をいう。
Figure 0006482176
また、ビスフェノール類をグリシジルエーテル化する際に、下記一般式(5)で表わされるオリゴマー単位が混入することになるが、この一般式(5)におけるmの平均値が0〜10、好ましくは0〜2の範囲であれば、本樹脂組成物の性能に問題はない。
Figure 0006482176
このようなエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応は、公知の方法を使用することができ、例えばエポキシ化合物1モルに対し、2モルの(メタ)アクリル酸を使用して行う。すべてのエポキシ基に(メタ)アクリル酸を反応させるため、エポキシ基とカルボキシル基の等モルよりも若干過剰に(メタ)アクリル酸を使用してもよい。この反応で得られる反応物は、例えば前記特許文献6等に記載されている。この反応で得られる反応物は重合性不飽和基を含有するジオール化合物であり、下記一般式(6)で表されるようなエポキシ(メタ)アクリレート化合物である。
Figure 0006482176
一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂の原料となる一般式(3)のエポキシ化合物の製造に用いる好ましいビスフェノール類としては、次のようなものが挙げられる。ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-クロロフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)エーテル等である。また、Xが9,9−フルオレニル基である9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-クロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-フルオロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)フルオレン等も好ましく挙げられる。更には、4,4'-ビフェノール、3,3'-ビフェノール等も好ましく挙げられる。
一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は、上記のようなビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物から得ることができるが、かかるエポキシ化合物の他にフェノールノボラック型エポキシ化合物や、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等も2個のグリシジルエーテル基を有する化合物を有意に含むものであれば使用することができる。
次に、重合性不飽和基を含有するジオール化合物に、テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させ、引き続き重合性不飽和基を含有するオキシラン化合物を反応させ、さらにジカルボン酸又はトリカルボン酸ならびにその酸一無水物を反応させることにより、一般式(1)で表される本発明のアルカリ可溶性樹脂を製造する方法を説明する。本発明のアルカリ可溶性樹脂の製造方法の一例を下記反応式(I)に示す。なお、一般式(9)で表されるアルカリ可溶性樹脂は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂の一例であり、この構造に限定されるものではない。
Figure 0006482176
(ただし、R1、R2、R3、R4、R5、X、及びYは上記一般式(1)の場合と同じである。また、R6は2価のアルキレン基、R7は水素原子またはメチル基を示し、Zは上記一般式(2)で表される置換基、又は水素原子を示す。更に、nは1〜20の数であり、pは一般式(2)の場合と同じであり、qは0または1の数を示す。)
上記反応式(I)について、先ず、前述のエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応で得られた上記一般式(6)のエポキシ(メタ)アクリレート化合物(重合性不飽和基を含有するジオール化合物)と酸成分とを反応させて一般式(7)で表される化合物(カルボキシル基を有する反応物)を得る。この際使用する溶媒、触媒等の反応条件に関しては特に制限されないが、例えば水酸基を持たず、反応温度より高い沸点を有する溶媒を反応溶媒として用いるのがよく、このような溶媒としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒や、ジグライム、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の高沸点のエーテル系若しくはエステル系の溶媒や、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶媒等であるのがよい。また、使用する触媒としては、例えばテトラエチルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等のアンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、トリス(2、6-ジメトキシフェニル)ホスフィン等のホスフィン類等の公知のものを使用することができる。これらについては前記特許文献11に詳細に記載されている。また、酸成分としては、エポキシ(メタ)アクリレート化合物分子中の水酸基と反応し得る酸二無水物(B)を使用するのがよい。酸二無水物(B)としては、飽和直鎖炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物、飽和環式炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸の酸二無水物等を使用することができる。
ここで、飽和鎖式炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸、ペンタンテトラカルボン酸、ヘキサンテトラカルボン酸の酸二無水物等を挙げることができ、更にはシクロアルキル基、芳香族基等の置換基が置換した飽和鎖式炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物でもよいし、不飽和鎖式炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物でもよい。
また、飽和環式炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物としては、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、シクロへプタンテトラカルボン酸、ノルボルナンテトラカルボン酸の酸二無水物等を挙げることができ、更にはアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基等の置換基が置換した飽和環式テトラカルボン酸の酸二無水物でもよい。また、不飽和環式炭化水素テトラカルボン酸の酸二無水物でもよい。
また、芳香族テトラカルボン酸の酸二無水物としては、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸の酸二無水物等を挙げることができる。
本発明における酸二無水物としては、好ましくはビフェニルテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸の酸二無水物であり、さらに好ましくはビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸の酸二無水物である。これら酸二無水物は、2種以上を併せて使用することもできる。
エポキシ(メタ)アクリレート化合物と酸二無水物とを反応させて一般式(7)で表わされる化合物を製造する方法については、特に限定されるものでなく、例えば前記特許文献11に記載されているように、反応温度が90〜140℃でエポキシ(メタ)アクリレート化合物とテトラカルボン酸二無水物を反応させるような公知の方法を採用することができる。一般式(6)で表される重合性不飽和基を有するジオール化合物(A)と酸二無水物(B)とのモル比〔(B)/(A)〕は、一般式(7)で表される化合物の末端が水酸基となるように、30モル%以上100モル%未満となるように定量的に反応させる。モル比が30モル%未満の場合は、未反応エポキシ(メタ)アクリレート化合物の含有量が増大してアルカリ可溶性樹脂組成物の経時安定性低下が懸念される。一方、モル比が100モル%以上の場合は、一般式(7)で表される化合物の末端が酸無水物となり、また、未反応酸二無水物の含有量が増大して後にオキシラン化合物を反応させる際の副反応が懸念される。より好ましいモル比〔(B)/(A)〕は50モル%以上70モル%以下である。また、反応温度としては、90〜130℃で仕込み原料を均一に溶解させると共に反応を行い、引き続いて40〜80℃で反応及び熟成を行うことが好ましい。
引き続き、前記一般式(7)で表される化合物に、オキシラン化合物(C)を反応させ、一般式(8)で表される化合物を得る。オキシラン化合物(C)としては、重合性二重結合を1つ以上含有し、かつオキシラン環を1つ含有する化合物であり、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート等が挙げられる。
一般式(8)で表される化合物の製造方法については、特に限定されるものでなく、カルボン酸とエポキシ化合物の付加反応の一般的反応条件を用いることができる。また、前述の特許文献11に記載されているようなビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂とアクリル酸を、テトラエチルアンモニウムブロマイド等を触媒として用いて100℃で反応させるような、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応によるエポキシ(メタ)アクリレート化合物の製造方法も参考にすることができる。一般式(8)で表される化合物を合成する際の反応温度としては、40〜120℃の範囲が好ましく、より好ましくは、40〜90℃である。
一般式(7)で表される化合物にオキシラン化合物(C)を反応させて一般式(8)で表される化合物を得るには、一般式(7)で表される化合物を製造する際に用いる酸二無水物(B)に対して(C)を200モル%反応させることが必要である。ただし、一般式(7)で表される化合物に追加するべき重合性不飽和結合の必要量は、アルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物を使用する条件に対応して決定されるものであり、一般式(8)の化合物の各分子内の一部に一般式(10)の構造を含んでいてもよい。
Figure 0006482176
また、一般式(7)で表される化合物のカルボキシル基とオキシラン化合物(C)のオキシラン基の反応性の問題を加味すると、一般式(8)で表される化合物を合成する際のオキシラン化合物(C)が酸二無水物(B)に対して、すなわちモル比〔(C)/(B)〕が、160〜220モル%であるのがよい。モル比が160モル%未満の場合は、一般式(10)の構造が増えることになり構造中に存在する未反応カルボン酸によって酸無水物の再生反応による分子量低下が懸念される。一方、モル比が220モル%を超える場合は、未反応オキシラン化合物に由来する副反応等による一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂の経時変化が懸念される。モル比〔(C)/(B)〕のより好ましい範囲は、190〜210モル%である。
引き続き、上述の一般式(8)で表される化合物の水酸基と酸一無水物(D)とを反応させ、一般式(9)で表されるアルカリ可溶性樹脂を得る。ここで、酸一無水物(D)としては、飽和鎖式炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の酸一無水物、飽和環式炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の酸一無水物、不飽和炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の酸一無水物、芳香族炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の酸一無水物等を使用することができる。なお、これらの酸一無水物の各炭化水素残基(カルボキシル基を除いた構造)は、さらにアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基等の置換基により置換されていてもよい。具体的な酸一無水物の例としては、飽和鎖式炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の酸一無水物としては、例えば、コハク酸、アセチルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、シトラリンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、クエン酸、酒石酸、オキソグルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、スベリン酸、ジグリコール酸等の無水物を挙げることができる。また、飽和環式炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の酸一無水物としては、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、シクロブタンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、ヘキサヒドロトリメリット酸等の酸無水物を挙げることができる。また、不飽和ジカルボン酸又はトリカルボン酸の酸一無水物としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸等の酸無水物挙げることができる。さらに、芳香族炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の酸一無水物としては、フタル酸、トリメリット酸等の酸無水物挙げることができる。これらのなかで、酸一無水物(D)として好ましくはコハク酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロトリメリット酸、フタル酸、トリメリット酸の無水物であり、さらに好ましくはコハク酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸の酸無水物である。なお、これら酸一無水物(D)は1種類を使用することも、2種類以上使用することも可能である。
一般式(8)で表される化合物の水酸基と酸一無水物(D)とを反応させて、一般式(9)で表される化合物を合成する際の反応温度としては、20〜120℃の範囲が好ましく、より好ましくは40〜90℃である。一般式(9)で表される化合物を合成する際の酸一無水物(D)のモル比は、前記重合性不飽和基を有するジオール化合物(A)、酸二無水物(B)及びオキシラン化合物(C)のモル数から換算される式(2×((A)-(B))+(C))に対して、すなわちモル比[(D)/[2〔(A)-(B)〕+(C)]]が、20〜110モル%であるのがよい。酸一無水物のモル比は前記一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂の酸価を調整する目的で、上述の範囲で任意に変更できるが、20モル%未満であると酸価が小さすぎてアルカリ可溶性が不十分となる。一方、110モル%を超えると、未反応の酸一無水物(D)の残存量が多くなり、感光性樹脂組成物として使用して硬化物を得た場合、所望物性の硬化物を得られなくなる。より好ましい[(D)/[2〔(A)-(B)〕+(C)]]の範囲は、モル比〔(C)/(B)〕が190〜210モル%である場合に、50〜100モル%である。なお、モル比〔(C)/(B)〕の数値が小さい場合には、より好ましい[(D)/[2〔(A)-(B)〕+(C)]]の範囲も小さめになる傾向がある。
反応式Iに従って、一般式(9)で表される化合物を得ようとする場合、すべての分子を一般式(9)の構造にするためには、酸二無水物(B)に対してオキシラン化合物(C)を200モル%反応させ、引き続いて酸一無水物(D)を(D)/[2〔(A)-(B)〕+(C)]の値が100モル%になるように添加し、定量的に反応させることが必要である。一般式(8)で表される化合物に関する説明のところでも記載したように、一般式(7)で表される化合物に追加するべき重合性不飽和結合の必要量は、アルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物を使用する条件によって決定されるものであり、好ましい酸価もアルカリ可溶性を用いた感光性樹脂組成物の組成設計によって決定されるものである。従って、すべての分子を一般式(9)の構造にする必要性はなく、一般式(11)の構造を含む化合物を含んでいてもよい。
Figure 0006482176
一般式(1)を製造する方法の一例を9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンを出発原料とする場合について具体的に示すと次のようである。
先ず、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンとエピクロロヒドリンとを反応させて下記一般式(12)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物を合成し、このビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物とCH2=CHR5-COOH(R5は前記と同じ)で表される(メタ)アクリル酸とを反応させて下記一般式(13)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシ(メタ)アクリレート樹脂を合成する。次いで、このビスフェノールフルオレン型エポキシ(メタ)アクリレート樹脂をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶剤中で加熱下、酸二無水物(B)、オキシラン化合物(C)、酸一無水物(D)と順次反応させて、上記一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂を得る。
Figure 0006482176
Figure 0006482176
本発明の絶縁膜用感光性樹脂組成物は、溶剤を除いた固形分(固形分には硬化後に固形分となるモノマーを含む)中に、(i)の一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂を30wt%以上、好ましくは50wt%以上含有するのがよい。
絶縁膜用感光性樹脂組成物としての特徴を生かすためには、下記(i)、(ii)、(iii)および(iv)成分を必須の成分として含有する。すなわち、(i)一般式(1)で表される1分子内にカルボキシル基及び重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂、(ii)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(iii)光重合開始剤、及び(iv)エポキシ化合物を必須の成分として含む。
このうち、(ii)成分である少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができる。アルカリ可溶性樹脂の分子同士の架橋構造を形成する必要性がある場合には、2個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーを用いることが好ましく、3個以上のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーを用いることがより好ましい。これらの化合物は、その1種又は2種以上を使用することができる。
これら(ii)成分と一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂〔(i)成分〕との配合割合[(i)/(ii)]については、20/80〜90/10であるのがよく、好ましくは40/60〜80/20であるのがよい。アルカリ可溶性樹脂の配合割合が少ないと、光硬化後の硬化物が脆くなり、また、未露光部において塗膜の酸価が低いためにアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、パターンエッジががたつきシャープにならないといった問題が生じる。反対に、アルカリ可溶性樹脂の配合割合が上記範囲より多くなると、樹脂に占める光反応性官能基の割合が少なく光硬化反応による架橋構造の形成が十分でなく、また、樹脂成分における酸価が高過ぎる場合にも、露光部におけるアルカリ現像液に対する溶解性が高くなることから、形成されたパターンが目標とする線幅より細くなったり、パターンの欠落が生じや易くなるといった問題が生じるおそれがある。
また、成分(iii)の光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p'-ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2-(o-クロロフェニル)-4,5-フェニルビイミダゾール、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(m-メトキシフェニル)ビイミダゾール、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2、4,5-トリアリールビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物類、2-トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル-5-(p-シアノスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(p-メトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物類、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-メチル−4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-フェニル-4、6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-クロロフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロRメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(3,4,5-トリメトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メチルチオスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のハロメチル−s−トリアジン系化合物類、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-,2-(o-ベンゾイルオキシム)、1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-o-ベンゾアート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-o-アセタート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1-オンオキシム-o-アセタート等のo-アシルオキシム系化合物類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2-クロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2-イソプロピルチオキサンソン等のイオウ化合物、2-エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノン、2,3-ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、その1種又は2種以上を使用することができる。
光重合開始剤の添加量は、アルカリ可溶性樹脂と光重合性モノマーの合計量100質量部に対して、0.1〜10質量部、好ましくは2〜5質量部であるのがよい。0.1質量部未満であると感度が十分に得られず、10質量部を超えるとテーパー形状(現像パターン断面の膜厚方向形状)がシャープにならないで裾を引いた状態になるハレーションが起こりやすくなるとともに後工程で高温に暴露した場合に分解ガスが発生する可能性がある。
また、(iv)成分のエポキシ化合物としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、フェニルグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルイソシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を少なくとも1個有する化合物等が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂の架橋密度を上げる必要性がある場合は、エポキシ基を少なくとも2個以上を有する化合物が好ましい。
この(iv)成分のエポキシ化合物の使用量は、上記(i)成分と(ii)成分の合計100質量部に対して10〜40質量部の範囲で配合するのがよい。10質量部より少ない場合は、パターンニング後硬化膜を形成した際に残存するカルボキシル基の量が多くなり、絶縁膜の耐湿信頼性が確保できないことが懸念される。40質量部より多い場合は、感光性樹脂組成物中の樹脂成分における感光性基の量が減少して、パターニングするための感度が十分に得られなくなる可能性がある。
(i)成分の一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂、(ii)成分の光重合性モノマー、(iii)成分の光重合開始剤、及び(iv)成分のエポキシ化合物を必須成分として含む絶縁膜用感光性樹脂組成物は、必要により溶剤に溶解させたり、各種添加剤を配合して用いることもできる。すなわち、本発明の感光性樹脂組成物を絶縁材料用途等に使用する場合においては、上記必須成分の他に溶剤を使用することが好ましい。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−若しくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N-メチル-2-ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを単独または2種類以上用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。
本発明の絶縁膜用感光性樹脂組成物の他の成分として、耐衝撃性、加工時のメッキ金属との密着性等の改良のため公知のゴム成分を添加することもできる。ゴム成分の中でも、現像性を確保するためにはカルボキシル基を有する架橋弾性重合体が好ましく、具体的には、カルボキシル基を有する架橋アクリルゴム、カルボキシル基を有する架橋NBR、カルボキシル基を有する架橋MBS等が挙げられる。ゴム成分を使用する場合には一次粒子径が0.1μm以下の平均粒子径を有するものを樹脂成分100質量部に対して3〜10質量部の範囲で好ましく用いられる。
また、本発明の絶縁膜用感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、充填材、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を配合することができる。このうち、熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert-ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げることができる。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、リン酸トリクレジル等を挙げることができる。充填材としては、グラスファイバー、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができる。また、消泡剤やレベリング剤としては、例えば、シリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。
本発明の絶縁膜用感光性樹脂組成物は、溶剤を除いた固形分(固形分には硬化後に固形分となるモノマーを含む)中に、(i)の一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂、(ii)の光重合性モノマー、(iii)光重合開始剤、及び(iv)エポキシ化合物が合計で70wt%以上、好ましくは80wt%、より好ましくは90wt%以上含むことが望ましい。溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、全体量に対して10〜80wt%の範囲が望ましい。
また、本発明の塗膜(硬化物)は、例えば、上記感光性樹脂組成物の溶液を基板等に塗布し、乾燥し、光(紫外線、放射線等を含む)を照射し、これを硬化させることにより得られる。フォトマスク等を使用して光が当たる部分と当たらない部分とを設けて、光が当たる部分だけを硬化させ、他の部分をアルカリ溶液で溶解させれば、所望のパターンの塗膜が得られる。
次に、感光性樹脂組成物を用いた絶縁膜の製膜方法について説明する。まず、基板の表面上に、感光性樹脂組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶剤を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ性現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去し、その後ポストベークすることにより、画素を形成する部分を区画するように形成された絶縁膜を得る。
成膜方法の各工程について、具体的に例示すると、感光性樹脂組成物を基板に塗布する際には、公知の溶液浸漬法、スプレー法、ローラーコーター機、ランドコーター機、スリットコート機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プレベーク)ことにより、被膜が形成される。プレベークはオーブン、ホットプレート等による加熱、真空乾燥又はこれらの組み合わせることによって行われる。プレベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば80〜120℃の温度で1〜10分間行われる。
露光に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が250〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。また、このアルカリ現像に適した現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、ジエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の水溶液を用いることができる。これらの現像液は樹脂層の特性に合わせて選択されるが、必要に応じて界面活性剤を添加することも有効である。そして、20〜35℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機や超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
このようにして現像した後、180〜250℃の温度及び20〜100分の条件で熱処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた塗膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。これはプレベークと同様に、オーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。本発明のパターニングされた塗膜は、以上のフォトリソグラフィー法による各工程を経て形成される。そして、熱により重合又は硬化(両者を合わせて硬化ということがある) を完結させ永久絶縁膜等の絶縁膜とする。このときの硬化温度は160〜250℃の範囲が好ましい。
本発明の絶縁膜用感光性樹脂組成物は、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂を含むため、従来のエポキシアクリレート酸無水物付加物(例えば、一般式(7)のような構造)に比べて1分子内のエチレン性不飽和結合基数が多くて光硬化性が向上し、光重合開始剤を増量することなく硬化後の架橋密度も高めることが出来る。すなわち、厚膜で紫外線または電子線を照射した場合、硬化部は底部まで硬化するため、露光部と未露光部分におけるアルカリ現像液に対する溶解度差が大きくなり、パターン寸法安定性、現像マージン、パターン密着性等が向上し、更にはパターンのエッジ形状および断面形状も綺麗に形成することが出来る。一方、薄膜の場合、高感度化されたことにより、露光部のアルカリ現像液に対する耐性が向上するため、残膜量の大幅な改善や現像時の剥離を抑制することが出来る。そのため、本発明の絶縁膜用感光性組成物は回路基板作成のためのソルダーレジスト、メッキレジスト、エッチングレジストや、半導体素子を搭載する配線基板の多層化用の絶縁膜、半導体のゲート絶縁膜、感光性接着剤(特にフォトリスグラフィーによるパターン形成後にも加熱接着性能を必要とするような接着剤)等に極めて有用である。
以下に、一般式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂の合成例等に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの合成例等によりその範囲を限定されるものではない。また、これらの合成例における樹脂の評価は、断りのない限り以下の通りに行った。
[固形分濃度]
合成例(及び比較合成例)中で得られた樹脂溶液、感光性樹脂組成物等の1gをガラスフィルター〔質量:W0(g)〕に含浸させて秤量し〔W1(g)〕、160℃にて2hr加熱した後の質量〔W2(g)〕から次式より求めた。
固形分濃度(質量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0)
[酸価]
樹脂溶液をジオキサンに溶解させ、電位差滴定装置(平沼製作所(株)製COM-1600)を用いて1/10N−KOH水溶液で滴定して、固形分1gあたりに必要となったKOHの量を酸価とした。
[分子量]
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製HLC-8220GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:TSKgelSuperH-2000(2本)+TSKgelSuperH-3000(1本)+TSKgelSuperH-4000(1本)+TSKgelSuper-H5000(1本)(東ソー(株)製)、温度:40℃、速度:0.6ml/min)にて測定し、標準ポリスチレン(東ソー(株)製PS−オリゴマーキット)換算値として重量平均分子量(Mw)を求めた値である。
また、合成例及び比較合成例で使用する略号は次のとおりである。
FHPA:9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンとクロロメチルオキシランとの反応物と、アクリル酸とのエポキシ基とカルボキシル基の等当量反応物(固形分濃度50wt%のPGMEA溶液)
BPDA:3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
GMA:グリシジルメタクリレート
THPA:1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物
TEAB:臭化テトラエチルアンモニウム
TPP:トリフェニルホスフィン
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
以下の合成例1〜3は、一般式(1)で表されて、1分子内にカルボキシル基及び重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂の合成例である。また、比較合成例1〜2は一般式(7)のアルカリ可溶性樹脂およびそれに酸一無水物を反応させたアルカリ可溶性樹脂であって、一般式(1)のアルカリ可溶性樹脂は含まれない。
[合成例1]
還留冷却器付き1000ml四つ口フラスコ中にFHPA〔(A)成分〕の50%PGMEA溶液を600.0g(0.49mol)、BPDA〔(B)成分〕を72.8g(0.25mol)、PGMEAを39.6g、及びTPPを1.30g仕込み、120〜125℃で加熱下に2hr撹拌し、更に70〜75℃にて6hrの加熱撹拌を行い、反応生成物(a)を得た。得られた反応生成物(a)の固形分濃度は52.4wt%、樹脂の酸価は78.0mgKOH/g、及び分子量(Mw)は3400であった。
次いで、この反応生成物(a)にGMA〔(C)成分〕73.9g(0.52mol)を仕込み、80℃で8時間攪拌して反応させた。更に、フラスコ内にTHPA〔(D)成分〕156.7g(1.0mol)を仕込み、80℃で7時間攪拌してアルカリ可溶性樹脂(i)-1を合成した。得られたアルカリ可溶性樹脂の固形分は62.0wt%、酸価は112mgKOH/g、分子量(Mw)は3700であった。尚、合成例1に係るアルカリ可溶性樹脂(i)-1の合成に用いた(A)〜(D)成分名及び配合割合、並びに得られたアルカリ可溶性樹脂(i)-1の重量平均分子量及び酸価をまとめて表1に示す(以下の合成例等についても同様)。
[合成例2]
上記合成例1におけるTHPA〔(D)成分〕の仕込み量を118.7g(0.78mol)に変えた以外は、合成例1と同様にして反応を行い、アルカリ可溶性樹脂(i)-2を得た。
[合成例3]
還留冷却器付き1000ml四つ口フラスコ中にFHPA〔(A)成分〕の50%PGMEA溶液を600.0g(0.49mol)、BPDA〔(B)成分〕を96.0g(0.33mol)、PGMEAを4.36g、及びTEABを1.02g仕込み、120〜125℃で加熱下に2hr撹拌し、更に60〜65℃にて8hrの加熱撹拌を行い、反応生成物(b)を得た。得られた反応生成物(b)の固形分濃度は57.8wt%、酸価は91.6mgKOH/g、分子量(Mw)は8800であった。
次いでこの反応生成物(b)にGMA〔(C)成分〕93.8g(0.66mol)を仕込み、80℃で24時間攪拌して反応させた。更に、フラスコ内にTHPA〔(D)成分〕を153.7g(1.0mol)、及びPGMEAを153. 7g仕込み、80℃で24時間攪拌してアルカリ可溶性樹脂(i)-3を合成した。得られたアルカリ可溶性樹脂の固形分濃度は59.2wt%、酸価は127mgKOH/g、分子量(Mw)は6800であった。
[比較合成例1]
還留冷却器付き500ml四つ口フラスコ中にFHPAの50%PGMEA溶液を206. 3g(0.17mol)、BPDAを25.01g(0.085mol)、THPAを12.9g(0.085mol)、PGMEAを26.0g及びTPPを0.45g仕込み、120〜125℃で加熱下に6hr撹拌し、樹脂(i)-4を得た。得られた樹脂溶液の固形分濃度は55.6wt%、酸価は103mgKOH/g、分子量(Mw)は2600であった。
[比較合成例2]
還留冷却器付き1000ml四つ口フラスコ中にFHPAの50%PGMEA溶液を600.0g(0.49mol)、BPDAを96.0g(0.33mol)、PGMEAを4.36g、及びTEABを1.02g仕込み、120〜125℃で加熱下に2hr撹拌し、更に60〜65℃にて8hrの加熱撹拌を行い、樹脂(i)-5を得た。得られた樹脂溶液の固形分濃度は57.8wt%、酸価は91.0mgKOH/g、分子量(Mw)は8600であった。
Figure 0006482176
次に、絶縁材料の製造に係る実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、以降の実施例及び比較例の絶縁材料の製造で用いた原料及び略号は以下の通りである。
(i)-1:上記合成例1で得られたアルカリ可溶性樹脂
(i)-2:上記合成例2で得られたアルカリ可溶性樹脂
(i)-3:上記合成例3で得られたアルカリ可溶性樹脂
(i)-4:上記比較合成例1で得られたアルカリ可溶性樹脂
(i)-5:上記比較合成例2で得られたアルカリ可溶性樹脂
(ii):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(iii)-1:イルガキュアー907(BASF社製)
(iii)-2:ミヒラーケトン
(iv):テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
上記の配合成分を表2、表3に示す割合で配合して、実施例1〜12及び比較例1〜8の絶縁膜用感光性樹脂組成物を調製した。尚、表2、表3中の数値はすべて質量部を表す。
Figure 0006482176
Figure 0006482176
[実施例1〜12及び比較例1〜8の絶縁膜用感光性樹脂組成物の評価]
表2及び表3に示した絶縁膜用感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板上にポストベーク後の膜厚が0.5μm、1.0μm、10μm又は30μmとなるように塗布し、膜厚0.5、1.0μmを得る場合は80℃で1分間プリベークし、膜厚10、30μmを得る場合は110℃で5分間プリベークして塗布板を作成した。その後、パターン形成用のフォトマスクを通して500W/cm2の高圧水銀ランプで波長365nmの紫外線を照射し、露光部分の光硬化反応を行った。次に、この露光済み塗板を0.8wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液、23℃のシャワー現像にてパターンが現われ始めた時間からさらに30秒間の現像を行い、さらにスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去した。その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間加熱硬化処理を行って、実施例1〜12、及び比較例1〜8に係る絶縁膜を得た。
上記に示した条件で得られた硬化膜について次に示す評価を行った。なお、膜厚試験、残膜率、PCT耐性試験、耐熱性試験、アルカリ耐性試験、酸耐性試験用の硬化膜の作成時にはフォトマスクを通さない全面露光後、現像、水洗、加熱硬化処理を行った。
(膜厚)
塗布した膜の一部を削り、触針式段差形状測定装置(ケーエルエー・テンコール(株)製 商品名P-10)を用いて測定した。
(残膜率)
露光、現像後の基板について、触針式段差形状測定装置(ケーエルエー・テンコール(株)製 商品名P-10)を用いて測定し、現像後の膜厚W2(μm)及び現像前の膜厚W2(μm)から次式により残膜率を計算した。
残膜率(%)=現像後の膜厚(μm)/現像前の膜厚(μm)×100
(テーパー形状)
10〜100μmのビアホールパターンを設けたネガ型フォトマスクを使用し、露光、現像したパターンを、走査型電子顕微鏡((株)KEYENCE製 商品名VE-7800)を用いて観察した。
◎ : 断面形状が順テーパーを維持している
○ : 断面形状が垂直に近い
△ : 断面が逆テーパーである
× : 断面形状が逆テーパーで一部剥がれが生じている
(解像性)
10〜100μmのビアホールパターンを設けたネガ型フォトマスクを使用し、露光、現像したとき、適正に形成できた最小のビア径を光学顕微鏡にて測定した。
(PCT耐性試験)
ガラスエポキシ基板上に銅製の回路を形成したプリント基板(銅回路の銅表面を粗化処理したもの)を、ガラス基板の代わりに用いて絶縁膜用感光性樹脂組成物の塗膜を形成し、全面露光、現像、水洗、加熱硬化したものを導体回路テストピースとした。この導体回路テストピースを使用して、121℃、相対湿度100%、2気圧の条件下で192時間の耐湿信頼性試験を行い、塗膜の状態を以下の基準で目視判定した。
◎ : 全く変化が見られない。
○ : ほとんど変化が見られない。
△ : わずかに変化している
× : 塗膜に膨れや膨潤脱落等顕著な変化が見られる。
(耐熱性試験)
導体回路テストピースを使用してJISC-6481の試験方法に従い、260℃の半田浴槽に30秒浸漬させ、セロハンテープによるピーリングテストを1サイクルとし、これを1〜3回繰り返した後の塗膜の状態を目視で観察して以下の基準により評価した。結果を表4、表5にまとめた。
◎ : 3サイクル繰り返しても塗膜に異常なし。
○ : 3サイクル繰り返した後、僅かに塗膜に変化が認められる。
△ : 2サイクル繰り返した後、塗膜に変化が認められる。
× : 1サイクル繰り返した後、塗膜に変化が認められる。
(アルカリ耐性試験)
絶縁膜付きガラス基板を、2-アミノエタノール30質量部、グリコールエーテル70質量部の混合液の80℃に保持した溶液に浸漬し、10分後に引き上げて純水で洗浄、乾燥して、薬品浸漬したサンプルを作成して密着性を評価した。薬品浸漬したサンプルの膜上に少なくとも100個の碁盤目状になるようにクロスカットを入れて、次いでセロハンテープを用いてピーリング試験を行い、碁盤目の状態を目視によって評価した。
◎ : 全く剥離がみられないもの
○ : 僅かに塗膜に剥離が確認できるもの
△ : 一部塗膜に剥離が確認できるもの
× : 膜が殆ど剥離してしまうもの
(酸耐性試験)
絶縁膜付きガラス基板を、王水(塩酸:硝酸=7:3)の50℃に保持した溶液に浸漬し、10分後に引き上げて純水で洗浄、乾燥して、薬品浸漬したサンプルを作成して密着性を評価した。
◎ : 全く剥離がみられないもの
○ : 僅かに塗膜に剥離が確認できるもの
△ : 一部塗膜に剥離が確認できるもの
× : 膜が殆ど剥離してしまうもの
Figure 0006482176
Figure 0006482176
実施例において、30μmの厚膜の場合は、いずれも残膜率が98%で解像性もアスペクト比(膜厚/ビア径)が0.9と良好であり、各耐性試験の結果も良好である。次に、10μmの膜では、残膜率98%でアスペクト比も0.28〜0.5であり、各耐性試験結果も良好である。また、1μmの薄膜の実施例では残膜率95%で解像性もアスペクト比0.1と絶縁膜として使用するのに十分なパターニング特性を有し、各耐性試験の結果も概ね良好である。さらに、0.5μmの薄膜でも残膜率95%で10μmΦの解像が可能であり、各耐性試験の結果も良好な極薄の絶縁膜の形成が可能である。
一方、比較例においては、30μm厚膜の場合は、各耐性試験の結果は良好であるものの、残膜率が85%未満と低くなり、解像性もアスペクト比0.3〜0.4とパターニング特性が十分に得られていない。次に、10μm膜厚の比較例では、各耐性試験の結果はほぼ良好であるが、残膜率が85%未満でアスペクト比も0.25〜0.28と本願発明のアルカリ可溶性樹脂を使用した場合と比較してパターニング性が低下している。また、1μmの薄膜の比較例では、アルカリ可溶性樹脂の分子量が2600と小さい場合は残膜率60%で各耐性試験結果も不良であり、アルカリ可溶性樹脂の分子量が8600と大きい場合でも各耐性試験結果はほぼ良好なものの、残膜率75%、アスペクト比0.03とパターニング特性が極めて不十分であることがわかる。また、0.5μmの薄膜比較例では、アルカリ可溶性樹脂の分子量が2600と小さい場合は現像時点で剥離してしまい絶縁膜として使用できなく、アルカリ可溶性樹脂の分子量が8600と大きい場合でも残膜率50%で各耐性試験結果も不良であることが分かる。
本発明の絶縁膜用感光性樹脂組成物は、従来のものに比べて1分子内のエチレン性不飽和結合基数が多いために光硬化性が向上し、光重合開始剤を増量することなく硬化後の架橋密度を高めることが出来る。すなわち、厚膜で紫外線または電子線を照射した場合、硬化部は底部まで硬化するため、露光部と未露光部分におけるアルカリ現像液に対する溶解度差が大きくなり、パターン寸法安定性、現像マージン、パターン密着性が向上し、高解像度でパターン形成することが出来る。そして、薄膜の場合にも、高感度化されたことにより、露光部の残膜量の大幅な改善や現像時の剥離を抑制することが出来る。そのため、本発明の絶縁膜用感光性組成物は回路基板作成のためのソルダーレジスト、メッキレジスト、エッチングレジスト、並びに半導体素子を搭載する配線基板の多層化用の絶縁膜、有機半導体のゲート絶縁膜、感光性接着剤等に極めて有用である。

Claims (2)

  1. (i)下記一般式(1)で表されて、1分子内にカルボキシル基及び重合性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂、
    Figure 0006482176

    (ただし、R1、R2、R3、及びR4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Xは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニレン基又は直結合を示し、Yは4価のカルボン酸残基を示す。Gは重合性二重結合とカルボキシル基を有する置換基、又は重合性二重結合と水酸基を有する基を示す。Zは下記一般式(2)で表される置換基、又は水素原子を示し、nは1〜20の数を表す。)
    Figure 0006482176

    (但し、Lは2または3価のカルボン酸残基を示し、pは1または2である)
    (ii)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
    (iii)光重合開始剤、及び
    (iv)エポキシ化合物
    を必須の成分として含有する絶縁膜用感光性樹脂組成物を基板上に塗布、プリベーク、露光、アルカリ現像及びポストベークすることにより所望パターンの絶縁膜を形成する方法であって、得られる絶縁膜の膜厚が0.5〜1.0μmであり、アルカリ現像前後の残膜率が95%以上であることを特徴とする絶縁膜の製造方法。
  2. (i)成分と(ii)成分の合計100質量部に対して、(iii)成分が0.1〜10質量部、(iv)成分が10〜40質量部含有する絶縁膜用感光性樹脂組成物を使用する請求項1に記載の絶縁膜の製造方法。
JP2014034615A 2013-03-21 2014-02-25 絶縁膜用感光性樹脂組成物及び硬化物 Active JP6482176B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014034615A JP6482176B2 (ja) 2013-03-21 2014-02-25 絶縁膜用感光性樹脂組成物及び硬化物
KR1020140032842A KR102162595B1 (ko) 2013-03-21 2014-03-20 절연막용 감광성 수지 조성물 및 경화물

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013058095 2013-03-21
JP2013058095 2013-03-21
JP2014034615A JP6482176B2 (ja) 2013-03-21 2014-02-25 絶縁膜用感光性樹脂組成物及び硬化物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014206727A JP2014206727A (ja) 2014-10-30
JP6482176B2 true JP6482176B2 (ja) 2019-03-13

Family

ID=51550628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014034615A Active JP6482176B2 (ja) 2013-03-21 2014-02-25 絶縁膜用感光性樹脂組成物及び硬化物

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6482176B2 (ja)
CN (1) CN104062849B (ja)
TW (1) TWI632192B (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106233203B (zh) * 2014-10-15 2020-07-14 奇美实业股份有限公司 感光性树脂组成物、彩色滤光片及其液晶显示元件
TWI557505B (zh) * 2014-12-19 2016-11-11 奇美實業股份有限公司 感光性樹脂組成物及其應用
JP6813267B2 (ja) * 2015-06-03 2021-01-13 太陽インキ製造株式会社 エッチングレジスト組成物およびドライフィルム
WO2016175160A1 (ja) * 2015-04-28 2016-11-03 ナガセケムテックス株式会社 アルカリ可溶性樹脂
KR101799845B1 (ko) * 2015-11-02 2017-11-22 고오 가가쿠고교 가부시키가이샤 감광성 수지 조성물, 드라이 필름, 프린트 배선판
JP6172816B2 (ja) * 2015-11-02 2017-08-02 互応化学工業株式会社 感光性樹脂組成物、ドライフィルム、プリント配線板、及び感光性樹脂組成物の製造方法
JP6140246B2 (ja) * 2015-11-02 2017-05-31 互応化学工業株式会社 感光性樹脂組成物、ドライフィルム、プリント配線板、及び感光性樹脂組成物の製造方法
JP6082083B1 (ja) * 2015-11-02 2017-02-15 互応化学工業株式会社 感光性樹脂組成物、ドライフィルム、プリント配線板、及び感光性樹脂組成物の製造方法
JP6886782B2 (ja) * 2016-06-30 2021-06-16 東京応化工業株式会社 感光性樹脂組成物、硬化膜、有機el素子における発光層の区画用のバンク、有機el素子用の基板、有機el素子、硬化膜の製造方法、バンクの製造方法、及び有機el素子の製造方法
CN109407465A (zh) * 2017-08-17 2019-03-01 常州强力电子新材料股份有限公司 光刻胶树脂溶液、其制备方法及其保存方法
JP7270204B2 (ja) * 2018-11-09 2023-05-10 互応化学工業株式会社 皮膜の製造方法及びプリント配線板
TW202041561A (zh) * 2019-03-29 2020-11-16 日商日鐵化學材料股份有限公司 含有聚合性不飽和基之鹼可溶性樹脂之製造方法、含有聚合性不飽和基之鹼可溶性樹脂、氫化化合物及其製造方法、感光性樹脂組成物及其硬化所成之硬化膜、含有該硬化膜作為構成成分之觸控面板及彩色濾光片
CN111647304A (zh) * 2020-05-11 2020-09-11 Oppo广东移动通信有限公司 黄光油墨、电子设备的壳体及其制作方法
CN116102937B (zh) * 2021-11-09 2023-10-20 上海新阳半导体材料股份有限公司 一种底部抗反射涂层及其制备方法和应用

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3148429B2 (ja) * 1992-02-04 2001-03-19 新日本製鐵株式会社 光重合性不飽和化合物及びアルカリ現像型感光性樹脂組成物
JP2000297137A (ja) * 1999-04-14 2000-10-24 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 感光性樹脂組成物
JP3268771B2 (ja) * 2000-06-12 2002-03-25 ナガセケムテックス株式会社 光重合性不飽和化合物、その製造方法及びそれを用いたアルカリ可溶型感放射線性樹脂組成物
JP2004263142A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Goo Chemical Co Ltd ポリエステル樹脂、紫外線硬化性樹脂組成物、その硬化物及びプリント配線板
WO2005015309A2 (en) * 2003-07-17 2005-02-17 Cytec Surface Specialties, S.A. Alkali-developable radiation curable composition
JP4508928B2 (ja) * 2005-03-31 2010-07-21 新日鐵化学株式会社 感光性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルター
JP5449666B2 (ja) * 2006-11-30 2014-03-19 新日鉄住金化学株式会社 アルカリ可溶性樹脂及びその製造方法、並びにアルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物、硬化物及びカラーフィルター
TWI397769B (zh) * 2006-11-30 2013-06-01 Nippon Steel Chemical Co Alkali-soluble resin and method for producing the same, and a photosensitive resin composition, a hardened product and a color filter using an alkali-soluble resin
JP5133658B2 (ja) * 2007-03-28 2013-01-30 新日鉄住金化学株式会社 ブラックマトリックス用感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物及びカラーフィルター
CN101591423B (zh) * 2008-05-29 2012-09-05 新日铁化学株式会社 碱可溶性树脂及其制造方法以及使用了碱可溶性树脂的感光性树脂组合物、固化物和滤色器
JP5462773B2 (ja) * 2010-11-29 2014-04-02 新日鉄住金化学株式会社 アルカリ可溶性樹脂及び感光性樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
TWI632192B (zh) 2018-08-11
CN104062849B (zh) 2019-11-08
TW201443149A (zh) 2014-11-16
CN104062849A (zh) 2014-09-24
JP2014206727A (ja) 2014-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6482176B2 (ja) 絶縁膜用感光性樹脂組成物及び硬化物
JP5133658B2 (ja) ブラックマトリックス用感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物及びカラーフィルター
JP5449666B2 (ja) アルカリ可溶性樹脂及びその製造方法、並びにアルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物、硬化物及びカラーフィルター
JP7479130B2 (ja) エポキシアクリレート樹脂、アルカリ可溶性樹脂、それを含む樹脂組成物及びその硬化物
WO2021235299A1 (ja) 重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂及びその製造方法、並びに感光性樹脂組成物及びその硬化物
TWI793289B (zh) 含有聚合性不飽和基的鹼可溶性樹脂的製造方法、含有聚合性不飽和基的鹼可溶性樹脂、以其作為必須成分的感光性樹脂組成物以及其硬化膜
JP7376978B2 (ja) 感光性樹脂組成物、硬化物の製造方法および表示装置の製造方法
WO2011024836A1 (ja) シリコーン樹脂を含んだアルカリ可溶性樹脂及び感光性樹脂組成物、並びに感光性樹脂組成物を用いた硬化物
JP7311493B2 (ja) 不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、それを必須成分とする感光性樹脂組成物およびその硬化物
JP5431224B2 (ja) 環状シリコーン樹脂を含んだ感光性アルカリ可溶性樹脂組成物及びこれを用いた硬化物
JP7368162B2 (ja) 重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、その製造方法、感光性樹脂組成物、及びその硬化膜。
KR102162595B1 (ko) 절연막용 감광성 수지 조성물 및 경화물
CN115551914A (zh) 环氧丙烯酸酯树脂、碱可溶性树脂、含有其的树脂组合物及其固化物
KR20200115321A (ko) 경화막 부착 기판의 제조 방법, 경화막 부착 기판, 감광성 수지 조성물, 감광성 수지 조성물을 경화하여 이루어지는 경화막 및 경화막 또는 경화막 부착 기판을 갖는 표시 장치
KR102673645B1 (ko) 불포화기 함유 알칼리 가용성 수지, 그것을 필수 성분으로 하는 감광성 수지 조성물 및 그 경화물
JP7089914B2 (ja) 不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を必須成分とする感光性樹脂組成物およびその硬化物
CN112538157A (zh) 环氧丙烯酸酯树脂、碱可溶性树脂及其制造方法、硬化性与感光性树脂组合物及其硬化物
TW202313754A (zh) 感光性樹脂組成物、樹脂硬化膜、半導體封裝及印刷配線基板
JP2021161402A (ja) 重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、それを必須成分とする感光性樹脂組成物および当該組成物の硬化物
JP5603170B2 (ja) シリコーン樹脂を含んだ感光性樹脂組成物、及びこれを用いた硬化物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171024

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20171215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6482176

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250