JP2004263142A - ポリエステル樹脂、紫外線硬化性樹脂組成物、その硬化物及びプリント配線板 - Google Patents
ポリエステル樹脂、紫外線硬化性樹脂組成物、その硬化物及びプリント配線板 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】1分子中に2個のエポキシ基を有する化合物(a)と、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸(b)とを反応させて、不飽和基含有ポリオール化合物(c)を得る。これに前記不飽和基含有ポリオール化合物(c)以外のポリオール化合物(d)と、1分子中に酸無水物基を2個有する化合物(e)とを反応させる。得られた化合物における一部のカルボキシル基にモノエポキシ化合物(f)を反応させることにより、ポリエステル樹脂を得る。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン性不飽和基とカルボキシル基を併有するポリエステル樹脂、このポリエステル樹脂を含有する紫外線硬化性樹脂組成物、この紫外線硬化性樹脂組成物の硬化物及びこの硬化物からなる層を有するプリント配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、民生用及び産業用の各種プリント配線板の導体パターンの微細・高密度化に対応するために、ソルダーレジスト形成においても解像性及び寸法精度等に優れた現像可能な液状のフォトソルダーレジストインク等が好んで用いられている。
【0003】
このような液状のフォトソルダーレジストインクとしては、例えば特許文献1に開示されるように、一般的には希アルカリ水溶液に可溶な紫外線硬化性樹脂、光重合開始剤及びエポキシ化合物からなる希アルカリ水溶液で現像可能なものが用いられていた。
【0004】
ところで、近年、電子機器等の軽薄短小化の要請に伴って、フレキシブルプリント配線板の需要が高まっており、このフレキシブルプリント配線板の分野においても微細・高密度化の要求が高まってきている。このようなフレキシブルプリント配線板に対して、従来のフォトソルダーレジストインクを用いた場合には、可撓性が不十分であるという問題点があった。
【0005】
この問題に対処するために、従来においても、例えば特許文献2に開示されているように、ジエポキシアクリレート化合物と酸無水物基を2個有する化合物との反応によって得られる希アルカリ水溶液で現像可能な紫外線硬化性樹脂を必須成分とするフレキシブルプリント配線板用レジストインク組成物が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭61−243869号公報
【特許文献2】
特開2000−281738号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところでフォトソルダーレジストインクの性能を決める要因としては紫外線硬化性樹脂の酸価、分子量、二重結合当量等があり、酸価については低すぎると現像性不良となり、高すぎると電気特性、耐電蝕性及び耐水性等の低下の問題を生じる可能性がある。また、分子量については低すぎると感度が不足し易く、高すぎると現像性の低下の問題を生じる可能性が有る。また二重結合当量については、高すぎると感度が不足しやすくなる。これらの理由から紫外線硬化性樹脂を設計する際は、使用用途に応じて適度な酸価、二重結合当量等を持たせる必要が有る。
【0008】
しかし、前述の特許文献2に開示されているような紫外線硬化性樹脂では、構成成分であるジエポキシアクリレートと酸無水物基を2個有する化合物との組み合わせによって、得られる紫外線硬化性樹脂の酸価と分子量と二重結合当量とが同時に決定されるため、酸価と分子量と二重結合当量をそれぞれ独立させて設計することが難しいという欠点があり、紫外線硬化性樹脂の硬化物に所望の性能を付与させることが困難なものであった。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、解像性、感度及び半田耐熱性等に優れ、また優れた基板密着性、耐薬晶性、耐電蝕性及び電気特性並びに特に優れた可撓性を示す硬化物を形成することができ、フォトレジストインク、プリント配線板の層間絶縁材料、カラーフィルター用レジスト等に使用することができ、特にフレキシブルプリント配線板用のフォトソルダーレジストインクとして好適に用いることができる希アルカリ水溶液で現像可能な紫外線硬化性樹脂組成物を調製することができるポリエステル樹脂を提供することを目的とするものである。
【0010】
更に、本発明は、上記ポリエステル樹脂にて調製され、フォトレジストインク、プリント配線板の層間絶縁材料、カラーフィルター用レジスト等に使用することができ、特にフレキシブルプリント配線板用のフォトソルダーレジストインクとして好適に用いることができる希アルカリ水溶液で現像可能な紫外線硬化性樹脂組成物、この紫外線硬化性樹脂組成物にて形成される硬化物、及びこの硬化物による層が形成されたプリント配線板を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るポリエステル樹脂は、1分子中に2個のエポキシ基を有する化合物(a)と、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸(b)とを反応させて得られる不飽和基含有ポリオール化合物(c)と、前記不飽和基含有ポリオール化合物(c)以外のポリオール化合物(d)と、1分子中に酸無水物基を2個有する化合物(e)とを反応させて得られる化合物における一部のカルボキシル基にモノエポキシ化合物(f)を反応させて得られることを特徴とするものである。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1において、酸価が20〜200mgKOH/gの範囲であることを特徴とするものである。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、重量平均分子量が1000〜100000の範囲であることを特徴とするものである。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、二重結合当量が250〜2000の範囲であることを特徴とするものである。
【0015】
請求項5に係る紫外線硬化性樹脂組成物は、
A.請求項1乃至4のいずれかに記載のポリエステル樹脂
D.光重合開始剤
E.希釈剤
の各成分を含有することを特徴とするものである。
【0016】
請求項6の発明は、請求項5において、
B.エチレン性不飽和結合を有する紫外線硬化性樹脂
を含有することを特徴とするものである。
【0017】
請求項7の発明は、請求項6において、上記B成分のエチレン性不飽和結合を有する紫外線硬化性樹脂の酸価が、25〜150mgKOH/gであることを特徴とするものである。
【0018】
請求項8の発明は、請求項5乃至7のいずれかにおいて、
C.多官能エポキシ化合物
を含有することを特徴とするものである。
【0019】
請求項9の発明は、請求項5乃至8のいずれかにおいて、プリント配線板用フォトソルダーレジストインクとして調製されて成ることを特徴とするものである。
【0020】
請求項10に係る硬化物は、請求項5乃至9のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物を硬化成形して成ることを特徴とするものである。
【0021】
請求項11に係るプリント配線板は、請求項10に記載の硬化物からなる層を有することを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。尚、本明細書において、(メタ)アクリ−とある場合は、アクリ−とメタクリ−を総称するものであり、例えば(メタ)アクリル酸とある場合は、アクリル酸とメタクリル酸を総称したものである。
【0023】
《A.ポリエステル樹脂》
本発明に係るポリエステル樹脂Aは、1分子中に2個のエポキシ基を有する化合物(a)と、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸(b)とを反応させて得られる不飽和基含有ポリオール化合物(c)と、前記不飽和基含有ポリオール化合物(c)以外のポリオール化合物(d)と、1分子中に酸無水物基を2個有する化合物(e)とを反応させて得られる化合物における一部のカルボキシル基にモノエポキシ化合物(f)を反応させることによって得られる。
【0024】
上記の(a)乃至(f)の各成分としては、ポリエステル樹脂に対して所望の性能を付与することができるように、適宜のものを選択して使用することができるが、例えば次に示すようなものを用いることができる。
【0025】
1分子中に2個のエポキシ基を有する化合物(a)としては、ジグリシジルエーテル類、ジグリシジルエステル類、ジグリシジルアミン類等を用いることができる。
【0026】
ジグリシジルエーテル類は、ポリオール化合物のジグリシジルエーテルであり、例えばポリオール化合物とエピクロルヒドリンとを反応させることにより得られる。ポリオール化合物としては適宜のものを選択して用いられるが、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等のビスフェノール類;前記ビスフェノール類の水添物、エチレンオキサイド変性物、ポリエチレンオキサイド変性物、プロピレンオキサイド変性物、ポリプロピレンオキサイド変性物、カプロラクトン変性物、ポリカプロラクトン変性物等;ビフェノール、テトラメチルビスフェノール、テトラアルキルビフェノール等のビフェノール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の(ポリ)アルキレングリコール類;ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ナフタレンジオール等を挙げることができる。
【0027】
グリシジルエステル類は、ポリカルボキシル化合物のジグリシジルエステルであり、例えばポリカルボン酸とエピクロルヒドリンとを反応させることにより得られる。ポリカルボキシル化合物としては適宜のものが用いられるが、例えばフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、コハク酸、マレイン酸等を挙げることができる。
【0028】
またジグリシジルアミン類は、例えばポリアミノ化合物とエピクロルヒドリンとを反応させることにより得られる。ポリアミノ化合物としては、例えばアニリン、o−トルイジン等が挙げられる。
【0029】
1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸(b)としては、適宜のものが用いられるが、例えば(メタ)アクリル酸類、二塩基酸無水物と水酸基含有(メタ)アクリレート類とを反応させて得られる半エステル類、二塩基酸とモノグリシジル(メタ)アクリレート類とを反応させて得られる半エステル類等を挙げることができる。
【0030】
(メタ)アクリル酸類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸の二量体、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸等が挙げられる。
【0031】
二塩基酸無水物と水酸基含有(メタ)アクリレート類とを反応させて得られる半エステル類の調製に用いられる二塩基酸無水物としては、適宜の飽和または不飽和の二塩基酸無水物を使用することができ、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。また水酸基含有(メタ)アクリレート類も適宜のものが使用できるが、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0032】
また二塩基酸とモノグリシジル(メタ)アクリレート類とを反応させて得られる半エステル類の調製に用いられる二塩基酸としては、適宜の飽和又は不飽和の二塩基酸を使用することができ、例えばコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられる。またモノグリシジル(メタ)アクリレート類も適宜のものを使用することができ、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等があげられる。またその他としては、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられる。
【0033】
これらのモノカルボン酸(b)のうち、特に(メタ)アクリル酸を用いることが好ましい。
【0034】
上記のような1分子中に2個のエポキシ基を有する化合物(a)と、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸(b)とを反応させて不飽和基含有ポリオール化合物(c)を得るにあたっては、(a)成分と(b)成分との反応比率は特に制限されないが、特に(a)成分の1エポキシ当量に対して(b)成分の化学当量が0.7〜1.2の範囲となるようにすることが好ましい。
【0035】
このときの化学反応式の一例を下記に示す。尚式中のR1〜R5は任意の置換基を示す。
【0036】
【化1】
【0037】
この(a)成分と(b)成分との反応時には、希釈剤として、光重合性単量体及び有機溶剤のうちの一方又は双方を用いることができる。
【0038】
このような希釈剤として光重合性単量体を用いる場合は、適宜のものが用いられるが、例えばN−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルフォリン、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、メラミン(メタ)アクリレート、及びジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロペンテニルモノ(メタ)アクリレート、シクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、シクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0039】
また希釈剤として有機溶剤を用いる場合には、適宜のものが用いられるが、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;スワゾールシリーズ(丸善石油化学社製)、ソルベッソシリーズ(エクソン・ケミカル社製)等の石油系芳香族系混合溶剤;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類;ジアルキルグリコールエーテル類等を挙げることができ、これらを一種単独で用い、又は二種以上を併用することができる。
【0040】
更に、反応を促進させるために触媒を使用することが好ましい。触媒としてはベンジルジメチルアミン、トリメチルアミン等の第3級アミン類;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリエチルアンモニウムクロライドとの第4級アンモニウム塩類;トリフェニルフォスフィン、トリフェニルスチビン等が挙げられる。
【0041】
このような触媒の使用量は、反応原料混合物に対して好ましくは0.1〜10重量%である。
【0042】
また反応中の重合を防止する目的で重合禁止剤を使用することも好ましい。重合禁止剤としてハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等が挙げられる。また重合禁止剤の使用量は、反応原料混合物に対して0.01〜1重量%が好ましい。
【0043】
(a)成分と(b)成分を反応させて不飽和基含有ポリオール化合物(c)を得るにあたっては、常法により、好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜120℃の反応温度で反応させる。また反応時間は好ましくは5〜60時間とする。
【0044】
また前記不飽和基含有ポリオール化合物(c)以外のポリオール化合物(d)としては、例えばアルキルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、フェノーリックポリオール、難燃ポリオール、シリコーンポリオール、ウレタンポリオール等を挙げることができ、これらのうちの一種を用い、又は二種以上を併用することができる。
【0045】
上記のアルキルポリオールとしては、例えば1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等が挙げられる。
【0046】
またポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングルコール等;ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールF等のビスフェノール類のエチレンオキサイド変性物、プロピレンオキサイド変性物等を挙げることができる。
【0047】
またポリブタジエンポリオールは、末端に水酸基を有するブタジエンのホモ又はコポリマーであり、またフェノーリックポリオールは、分子内にフェノール分子を含有するポリオールであり、また難燃ポリオールは、2−(9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−オキサイド−10−ホスファフェナントレン−10−イル)メチルコハク酸ビス−(2−ヒドロキシエチル)−エステル、フェニルフォスフォニックアシッド(日産化学工業株式会社製、PPA)等のようなリン原子を有するポリオールであり、またシリコーンポリオールは末端に水酸基を有するシロキサン化合物である。
【0048】
またウレタンポリオールとしては、上記に列挙したようなポリオール化合物と、ポリイソシアネート化合物との反応物を挙げることができる。ポリオールと反応させるポリイソシアネート化合物としては、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、1,5−ナフチレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、水添MDI、リジンジイソシアネート等が挙げられる。これらポリイソシアネート化合物は、単独で用い又は2種以上を併用することができる。
【0049】
反応によりウレタンポリオールを調製する場合には、前記ポリオール化合物の水酸基1当量に対して、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量が0.5当量以上1.0当量未満になるように反応させることが好ましい。このウレタン化反応は常法により、反応温度は好ましくは50〜90℃で1〜20時間反応させる。このとき、トリエチルアミン、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズジアセテート等の触媒を添加しても良い。
【0050】
その他としてはグリセロールモノ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
【0051】
また、1分子中に酸無水物基を2個有する化合物(e)としては、適宜のものが用いられるが、例えば無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(大日本インキ化学工業株式会社製;品番「エピクロンB−4400」)、新日本理化株式会社製の品番「シリカッドTDA−100」及び品番「TMTA−C」等が挙げられる。
【0052】
不飽和基含有ポリオール化合物(c)と、前記不飽和基含有ポリオール化合物(c)以外のポリオール化合物(d)と、1分子中に酸無水物基を2個有する化合物(e)とを反応させる場合の化学反応式の一例を次ぎに示す。尚、式中のR1〜R7は任意の置換基である。
【0053】
【化2】
【0054】
ここで、上記式中の(c’)、(d’)及び(e’)は生成される化合物の構成単位であり、x、y、zは化合物中の各構成単位の数を示すが、上記の式は便宜的なものであり、この化合物中では、(c’)に対しては(e’)のみが結合され、(d’)に対しては(e’)のみが結合され、(e’)に対しては(c’)、(d’)が結合される。
【0055】
このような反応の際には、(c)成分及び(d)成分の水酸基の合計に対して、水酸基1当量あたり前記(e)成分の0.1以上1.0未満当量反応させるのが好ましい。このときの反応温度は好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜120℃とし、反応時間は1〜10時間とすることが好ましい。この反応時には、トリエチルアミン等の触媒を0.1〜10重量%の範囲で添加してもよい。
【0056】
またモノエポキシ化合物(f)としては、適宜のものが用いられるが、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシジシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エポキシ化ステアリルアクリレート(新日本理化株式会社製;品番「リカレジンESA」)等のエチレン性不飽和基を有する者エポキシ化合物;メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、sec−ブチルグルシジルエーテルp−ターシャリーブチルフェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、高級アルコールグリシジルエーテル(坂本薬品工業株式会社製;品番「SY−35M」及び「SY−25L」)等のアルキルグリシジルエーテル類;エチレンオキサイド変性フェニルグリシジルエーテル(ナガセ化成工業株式会社製;品番「デナコールEX−145」)、エチレンオキサイド変性ラウリルグリシジルエーテル(ナガセ化成工業株式会社製;品番「デナコールEX−171」)等のエチレンオキサイド変性アルキルグリシジルエーテル類;品番AOEシリーズ(ダイセル化学工業株式会社製)等の長鎖アルキル基を有するモノエポキシ化合物;モノカルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応により得られるモノグリシジルエステル類;2,4−ジブロモフェニルグリシジルエーテル等の分子中にハロゲン原子を含む難燃性モノエポキシ化合物;その他グリシドール、スチレンオキサイド、グリシジルフタルイミド等を挙げることができ、これらを単独で又は組み合わせて用いることができる。
【0057】
上記の(c)成分、(d)成分及び(e)成分を反応させて得られる化合物に対して、上記(f)成分を反応させることにより、ポリエステル樹脂Aが得られる。この反応は、前記化合物中のカルボキシル基の一部に(f)成分を付加させることにより行われ、このとき(f)成分の反応量を調整することによりポリエステル樹脂Aに残存するカルボキシル基量を調整し、所望の酸価を有するポリエステル樹脂Aを容易に得ることができるものである。
【0058】
このときの化学反応式の一例を次ぎに示す。尚、式中のR1〜R8は任意の置換基である。
【0059】
【化3】
【0060】
ここで、上記式中の(c’)、(d’)及び(e”)は生成されるポリエステル樹脂Aの構成単位であり、x、y、zは化合物中の各構成単位の数を示すが、上記の式は便宜的なものであり、この化合物中では、(c’)に対しては(e’)のみが結合され、(d’)に対しては(e”)のみが結合され、(e”)に対しては(c’)、(d’)が結合される。また構成単位(e”)においては、上記のように一つのカルボキシル基に対してモノエポキシ化合物(f)が反応たもののほか、二つのカルボキシル基にモノエポキシ化合物(f)が反応している場合と、カルボキシル基が二つともモノエポキシ化合物(f)と反応せずに残存している場合もある。
【0061】
(f)成分の使用量は、上記のように反応により得られるポリエステル樹脂Aが所望の酸価を有することとなるように調整されるため、(c)〜(e)成分を反応させて得られる化合物中のカルボキシル基の含有量と、所望のポリエステル樹脂Aの酸価とに基づいて決定される。このときポリエステル樹脂Aを用いて調製される紫外線硬化性樹脂組成物が良好な現像性(アルカリ可溶性)を有するようになるためには、ポリエステル樹脂Aの酸価が20〜200mgKOH/gの範囲になるようにすることが好ましい。この酸価が20より小さいと現像性不良となり、またこれが200より大きいと、硬化後の紫外線硬化性樹脂組成物中の残存カルボキシル基に起因して、形成されるべき硬化皮膜の電気特性、耐電蝕性及び耐水性等の低下の問題を生じるおそれがある。また特にこの酸価が30〜150mgKOH/gの範囲であると最適な効果が得られる。
【0062】
このように、(f)成分の反応量を調整することでポリエステル樹脂Aの酸価を調整することができることから、ポリエステル樹脂Aを合成するために用いられる上記の(a)〜(e)成分の選択の幅が広がることとなる。
【0063】
またこのように上記の(a)〜(e)成分の選択の幅が広がることで、(a)〜(e)成分を適宜選択することによりポリエステル樹脂Aの分子量設計を容易に行うことができ、これによりポリエステル樹脂Aを用いて調製される紫外線硬化性樹脂組成物に更に優れた現像性(アルカリ可溶性)を付与することができる。このときポリエステル樹脂Aは、重量平均分子量が1000〜100000の範囲となるように調製することが好ましい。
【0064】
また、使用する(f)成分及びその反応量を適宜選択することにより、所望の二重結合当量を有するポリエステル樹脂Aを容易に調整することもできる。ここで、ポリエステル樹脂の二重結合当量は、このポリエステル樹脂Aを含む紫外線硬化性樹脂組成物の硬化成形時の反応性や、硬化成形により得られる硬化皮膜の皮膜強度に影響を与えるものであり、このため、(f)成分及びその反応量を適宜選択することにより、ポリエステル樹脂Aを含む紫外線硬化性樹脂組成物に優れた反応性を付与すると共に、この紫外線硬化性樹脂組成物から形成される硬化皮膜に優れた強度を付与することが可能となるものである。このときポリエステル樹脂Aの二重結合当量は、250〜2000の範囲となるようにすることが好ましい。
【0065】
(c)〜(e)成分を反応させて得られる化合物と(f)成分とを反応させるにあたっては、常法により、好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜120℃の反応温度で、1〜30時間反応させる。このとき、トリエチルアミン等の3級アミン類、トリエチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩類、トリフェニルフォスフィン等の触媒を0.1〜10%添加しても良い。
【0066】
《B.紫外線硬化性樹脂》
紫外線硬化性樹脂Bとしては、特に制限されず、従来から知られている紫外線硬化性樹脂を含め、適宜のものを用いることができ、例えば次の(1)〜(4)に示すものを挙げることができる。
【0067】
(1) グリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキジシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のようなエポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体を重合単位として含む重合体又は共重合体に、(メタ)アクリル酸等のようなエチレン性不飽和モノカルボン酸、及び無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルナドラヒドロ無水フタル酸等のような不飽和又は飽和の多塩基酸無水物を付加して得られる紫外線硬化性樹脂。
【0068】
(2) フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA−ノボラック型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキジフェニル)メタンベースの多官能エポキシ樹脂等のような、少なくとも二個のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸と、無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の不飽和又は飽和の多塩基酸無水物とを付加することにより得られる紫外線硬化性樹脂。
【0069】
(3) 無水マレイン酸等の不飽和多塩基酸無水物と、スチレン等のビニル基を有する芳香族炭化水素又はビニルアルキルエーテル等との共重合体に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキジブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のような分子中に一個のヒドロキシル基及び一個の光反応性のエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させて得られる紫外線硬化性樹脂。
【0070】
(4) アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート等のエチレングリコールエステル系(メタ)アクリレート等のようなカルボキシル基を有さないエチレン性不飽和単量体と、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸等のようなカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体とからなる共重合体中のカルボキシル基の一部に、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキジシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のようなエポキシ基を一個のみ有するエチレン性不飽和化合物を反応させて得られる紫外線硬化性樹脂。
【0071】
このような紫外線硬化性樹脂Bは、紫外線硬化性樹脂組成物の希アルカリ溶液による良好な現像性を確保するため、その酸価が25〜150mgKOH/gの範囲であることが望ましい
ここで、上記のポリエステル樹脂Aと紫外線硬化性樹脂Bは、本発明の紫外線硬化性樹脂組成物の樹脂成分となるが、この樹脂成分としては、ポリエステル樹脂Aのみを含有させてもよく、またポリエステル樹脂Aと紫外線硬化性樹脂Bとを併用するようにしても良い。
【0072】
ここで、紫外線硬化性樹脂組成物中における樹脂成分の含有量は、紫外線硬化性樹脂組成物の良好な感光性及び作業性、並びに最終的に形成される硬化皮膜の良好な物性を確保するためには、紫外線硬化性樹脂組成物の全量(紫外線硬化性樹脂組成物中に希釈剤Eとして有機溶剤が含有されている場合には、有機溶剤を除いた紫外線硬化性樹脂組成物の全量)に対して、10〜80重量%の範囲となるようにすることが好ましい。また、ポリエステル樹脂Aと紫外線硬化性樹脂Bとの配合重量比は、(A成分の重量):(B成分の重量)=100:0〜1:99の範囲となるようにすることが望ましい。
【0073】
《C.多官能エポキシ化合物》
紫外線硬化性樹脂組成物中に多官能エポキシ化合物Cを配合する場合、この多官能エポキシ化合物Cとしては、溶剤難溶性エポキシ化合物、汎用の溶剤可溶性エポキシ化合物等を用いることができる。
【0074】
具体的には、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA−ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、品番「YX4000」(ジャパンエポキシレジン(株)製)、ソルビトールポリグリシジルエーテル、N−グリシジル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(例えばダイセル化学工業(株)製の品番「EHPE−3150」)、ポリオールポリグリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル化合物、N−グリシジル型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキジフェニル)メタンベースの多官能エポキシ樹脂(例えば日本化薬社製の品番「EPPN−502H」、ダウケミカル社製の品番「TACTIX−742」「XD−9053」等)、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、エポキシ基を有するビニル重合ポリマー、多官能グリシジル化合物のポリイソシアネート変性物等が挙げられ、これらは単独で又は組み合わせて用いることができる。
【0075】
これらのうちでも、特にトリグリシジルイソシアヌレート、品番「YX4000」、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA−ノボラック型エポキシ樹脂等を用いることが望ましい。
【0076】
このような多官能エポキシ化合物Cを紫外線硬化性樹脂組成物中に配合する場合は、その配合量は、紫外線硬化性樹脂組成物の全量(紫外線硬化性樹脂組成物中に希釈剤Eとして有機溶剤が含有されている場合には、有機溶剤を除いた紫外線硬化性樹脂組成物の全量)に対して、0.1〜50重量%であることが望ましく、特に0.1〜30重量%の範囲において最適な効果を得られる。
【0077】
《D.光重合開始剤》
光重合開始剤Dとしては、特に制限されないが、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラー(t−ブチルペルオキシルカルボニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド等のベンゾフェノン類又はキサントン類;2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、4,4’−ビス−ジエチルアミノベンゾフェノン等の窒素原子を含むもの;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。
【0078】
これらの光重合開始剤Dは紫外線硬化性樹脂組成物中に、各々単独で又は適宜互いに組み合わせて配合することができる。
【0079】
またこれらの光重合開始剤Dに加えて、安息香酸系又はp−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート等の第三級アミン系等の公知の光重合促進剤及び増感剤等を併用しても良い。
【0080】
また、例えばレーザ露光法用増感剤として7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、4,6−ジエチル−7−エチルアミノクマリン等のクマリン誘導体、その他カルボシアニン色素系、キサンテン色素系等を適宜選択して配合したり、また可視光、近赤外線露光用等の光重合開始剤を配合することで本発明の紫外線硬化性樹脂組成物を可視光又は近赤外線硬化性のものとすることができ、紫外線硬化性を有する限りにおいてこれらを用いたものも本発明の紫外線硬化性樹脂組成物に含まれる。
【0081】
光重合開始剤Dの、紫外線硬化性樹脂組成物中の配合量は、適宜設定されるものであるが、紫外線硬化性樹脂組成物の感光性と、得られる硬化皮膜の物性の良好なバランスを得るためには、紫外線硬化性樹脂組成物の全量(紫外線硬化性樹脂組成物中に希釈剤Eとして有機溶剤が含有されている場合には、有機溶剤を除いた紫外線硬化性樹脂組成物の全量)に対して、0.1〜30重量%の範囲とすることが望ましい。
【0082】
《E.希釈剤》
希釈剤Eとしては、光重合性単量体及び有機溶剤の一方を用い、或いは双方を併用することができる。
【0083】
上記光重合性単量体として、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルフォリン、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、シクロペンタニルモノ(メタ)アクリレート、シクロペンテニルモノ(メタ)アクリレート、シクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、シクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、多塩基酸とヒドロキジアルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−又はそれ以上のポリエステル等、ポリエステル(メタ)アクリレートやウレタン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート単量体等が挙げられる。
【0084】
このような光重合性単量体は一種のみを用い或いは二種以上を適宜互いに組み合わせて使用することができる。
【0085】
また上記有機溶剤としては、例えばエタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2−ブチルアルコール、ヘキサノール、エチレングリコール等の直鎖、分岐、2級あるいは多価のアルコール類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;スワジールシリーズ(丸善石油化学社製)、ソルベッソシリーズ(エクソン・ケミカル社製)等の石油系芳香族系混合溶剤;セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類;プロピレングリコールメチルエーテル等のプロピレングリコールアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールメチルエーテル等のポリプロピレングリコールアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロゾルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類;ジアルキルグリコールエーテル類等が挙げられる。
【0086】
このような有機溶剤は一種のみを用い或いは二種以上を適宜互いに組み合わせて使用することができる。
【0087】
上記光重合性単量体は、紫外線硬化性樹脂組成物の樹脂成分を希釈して塗布し易い状態にすると共に、紫外線硬化性樹脂組成物の酸価を調整する機能を有し、また紫外線硬化性樹脂組成物に更なる光重合性を付与する機能も有する。また、上記有機溶剤は、紫外線硬化性樹脂組成物の樹脂成分を溶解、希釈して紫外線硬化性樹脂組成物を液状として塗布可能な状態にするものであり、また紫外線硬化性樹脂組成物の塗布後には乾燥により揮散して乾燥塗膜を造膜させる。
【0088】
尚、上記希釈剤Eとして配合される光重合性単量体等の光重合性を有する成分は、紫外線硬化性樹脂組成物中に必ずしも配合する必要はないが、配合する場合におけるその配合量は、紫外線硬化性樹脂組成物の全量(紫外線硬化性樹脂組成物中に希釈剤Eとして有機溶剤が含有されている場合には、有機溶剤を除いた紫外線硬化性樹脂組成物の全量)に対して、50重量%以下であることが望ましい。これを50重量%を超えて配合した場合は乾燥塗膜の表面粘着性が強くなり過ぎ、パターンを描いたネガマスクを乾燥した塗膜表面に直接当てがって露光するときにネガマスクの汚損等の問題を生じ易い。
【0089】
一方、希釈剤Eとして配合される有機溶剤は、特に紫外線硬化性樹脂組成物を希アルカリ溶液で現像可能なフォトソルダーレジストインクとして調製する場合には必須成分となるものであり、予備乾燥時に速やかに揮散し、乾燥塗膜に残存しないように適宜選択して配合する必要がある。紫外線硬化性樹脂組成物中における有機溶剤の配合量は、紫外線硬化性樹脂組成物全量中で5重量%以上とすることが望ましく、これより少ない場合は紫外線硬化性樹脂組成物の塗布が困難となり易い。尚、この好適な配合量は塗布方法により異なるので、選択される塗布方法に応じて適宜調節することが好ましい。
【0090】
《他の成分》
紫外線硬化性樹脂組成物中には、特にフォトソルダーレジストインクとして調製する場合には、上記各成分のほかに、例えばカプロラクタム、オキシム、マロン酸エステル等でブロックされたトリレンジイソシアネート、モルホリンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート系のブロックドイソシアネート、及びn−ブチル化メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂、ブチル化尿素樹脂、ブチル化メラミン尿素共縮合樹脂、ベンゾグアテミン系共縮合樹脂等のアミノ樹脂等の熱硬化成分、及び紫外線硬化性エポキシアクリレート又は紫外線硬化性エポキシメタクリレート、例えばビスフェノールA型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、脂環型等エポキシ樹脂にアクリル酸又はメタクリル酸を付加したもの、並びにスチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の高分子化合物を加えることができる。
【0091】
また上記フォトソルダーレジストインクには、必要に応じて、さらにイミダゾール誘導体、ポリアミン類、グアナミン類、3級アミン類、4級アンモニウム塩類、ポリフェノール類、多塩基酸無水物、メラミン、ジシアンジアミド等のエポキシ樹脂硬化剤及び硬化促進剤類;硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレー、炭酸カルシウム等の充填剤及び着色剤;シリコンやアクリレート共重合体、フッ素系界面活性剤等のレベリング剤;シランカップリング剤等の密着性付与剤;アエロジル等のチクソトロピー剤;ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の重合禁止剤;ハレーション防止剤、難燃剤、消泡剤、酸化防止剤等の各種添加剤;分散安定性を向上させるための界面活性剤や高分子分散剤等を加えても良い。
【0092】
《紫外線硬化性樹脂組成物の調製》
本発明の紫外線硬化性樹脂組成物は、上記の各成分を適宜の手法により混合して調製される。例えば、各配合成分及び添加剤等を三本ロール、ボールミル、サンドミル等を用いる公知の混練方法によって調製することができる。
【0093】
《紫外線硬化性樹脂組成物の硬化物及びプリント配線板の作製》
本発明の紫外線硬化性樹脂組成物は、フォトレジストインク、プリント配線板の層間絶縁材料、カラーフィルター用レジスト等の種々の用途に使用することができ、特にプリント配線板に対して層状に形成してレジストパターンを形成するために、好適に使用される。
【0094】
プリント配線板としては適宜のものを用いることができるが、特にポリイミド基板等からなるフレキシブルプリント配線板を用いることが好ましい。すなわち、本発明の紫外線硬化性樹脂組成物の硬化物は優れた可撓性を有するために、この硬化物にてレジストパターンを形成しても、フレキシブルプリント配線板の可撓性を損なうことがなく、このためにフレキシブルプリント配線板に対するレジストパターンの形成用途に好適に用いることができるのである。
【0095】
紫外線硬化性樹脂組成物を使用して基板上にレジストパターンを形成する方法は特に限定されないが、その中で最も一般的な方法を例示すれば以下の通りである。
【0096】
例えば、フォトソルダーレジストインクとして調製された紫外線硬化性樹脂組成物を、基板上に浸漬法、スプレー、スピンコーター、ロールコーター、カーテンコーター又はスクリーン印刷等により塗布した後、希釈剤Eである有機溶剤を揮発させるために例えば60〜120℃で予備乾燥を行い、予備乾燥皮膜を形成する。
【0097】
次にパターンを描画したネガマスクを予備乾燥皮膜の塗膜表面に直接又は間接的に当てがい、ケミカルランプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプ等を用いて紫外線を照射した後、現像によりパターンを形成する。そして、多官能エポキシ化合物Cを配合している場合には、さらに例えば120〜180℃で30〜90分程度の加熱により熱硬化させることでレジストの皮膜強度、硬度及び耐薬品性等の諸特性を向上させることができるのである。
【0098】
上記現像工程で使用されるアルカリ溶液としては、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液などを例示することができる。このアルカリ溶液の溶媒としては、水又は水とアルコール系等の親水性のある有機溶媒の混合物を用いることができる。
【0099】
【実施例】
以下に本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下に使用される「部」及び「%」は、特に示さない限り、全て重量基準である。
【0100】
また、「重量平均分子量」は、下記測定条件に基づき、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定されたものである。
【0101】
各試料を固形分について10mg/mlとなるようにTHF(テトラヒドロフラン)溶液を調製し、各々インジェクション量100μlにて測定した。
(測定条件)
・GPC測定装置:昭和電工株式会社製 SHODEX SYSTEM 11
・カラム:SHODEX KF−800P,KF−805,KF−803,KF−801の四本直列
・移動層:THF
・流量:1ml/min
・カラム温度:45℃
・検出器:RI
・換算:ポリスチレン
〔合成例1〕
還流冷却器、温度計及び攪拌機を取付けた四つ口フラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製;品番「エピクロン850」)333部、アクリル酸129.6部、ハイドロキノン0.5部、ジメチルベンジルアミン0.5部を加え、100℃で15時間反応を行い、続いてポリエチレングリコール(三洋化成工業株式会社製;品番「PEG200」)20部、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(大日本インキ化学工業株式会社製;品番「エピクロンB−440」)、237.6部、カルビトールアセテート522部を加えて、80℃で8時間反応させた後、さらにフェニルグリシジルエーテル(ナガセ化成工業株式会社製;品番「デナコールEX−141」)107.8部を加えて100℃で10時間反応させて、ポリエステル樹脂の60%溶液(60%ポリエステル樹脂(A−1)溶液)を得た。
【0102】
次いで、上記溶液の溶媒を除去して生成物(ポリエステル樹脂(A−1))を得た。このポリエステル樹脂(A−1)の二重結合当量の理論値は460.6(g/mol)、重量平均分子量は8280、酸価は74.5mgKOH/gであった。
【0103】
〔合成例2〕
還流冷却器、温度計及び攪拌機を取付けた四つ口フラスコに、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製;品番「エピクロン830」)324部、アクリル酸129.6部、ハイドロキノン0.5部、ジメチルベンジルアミン0.5部を加え、100℃で15時間反応を行い、続いてポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業株式会社製;品番「プラクセル220EB」)200部、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)(新日本理化株式会社製;品番「TMEG−100」)369部、カルビトールアセテート720部を加えて、80℃で8時間反応させた後、さらにグリシジルメタクリレート56.8部を加えて100℃で10時間反応させて、ポリエステル樹脂の60%溶液(60%ポリエステル樹脂(A−2)溶液)を得た。
【0104】
次いで、上記溶液の溶媒を除去して生成物(60%ポリエステル樹脂(A−2))を得た。このポリエステル樹脂(A−2)の二重結合当量の理論値は491.1(g/mol)、重量平均分子量は10790、酸価は72.7mgKOH/gであった。
【0105】
〔合成例3〕
還流冷却器、温度計及び攪拌機を取付けた四つ口フラスコに、テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン株式会社製;品番「YX−4000」)334.8部、アクリル酸129.6部、ハイドロキノン0.5部、ジメチルベンジルアミン0.5部を加えて、100℃で15時間反応を行い、続いてエチレンオキサイド変性ビスフェノールA(三洋化成工業株式会社製;品番「ニューポールBPE−100」)65.6部、無水ピロメリット酸(三菱ガス化学株式会社製;品番「PMDA」)196.2部、カルビトールアセテート554部を加えて、80℃で8時間反応させた後、さらにグリシジルメタクリレート56.8部及びフェニルグリシジルエーテル(ナガセ化成工業株式会社製;品番「デナコールEX−141」)46.2部を加えて、100℃で10時間反応させて、ポリエステル樹脂の60%溶液(60%ポリエステル樹脂(A−3)溶液)を得た。
【0106】
次いで、上記溶液の溶媒を除去して生成物(60%ポリエステル樹脂(A−3))を得た。このポリエステル樹脂(A−3)の二重結合当量の理論値は377.4(g/mol)、重量平均分子量は8290、酸価は74.3mgKOH/gであった。
【0107】
〔合成例4〕
還流冷却器、温度計、窒素導入用ガラス管及び攪拌機を取付けた四つ口フラスコに、グリシジルメタクリレート70部、メチルメタクリレート10部、t−ブチルメタクリレート20部、カルビトールアセテート100部、ラウリルメルカプタン0.3部、アゾビスイソブチロニトリル3部を加えて、窒素気流下に加熱し、75℃において5時間重合を行い、50%共重合体溶液を得た。
【0108】
上記50%共重合体溶液に、ハイドロキノン0.05部、アクリル酸37部、ジメチルベンジルアミン0.2部を加え、105℃で24時間付加反応を行い、続いてテトラヒドロ無水フタル酸38部及びカルビトールアセテート72部を加えて、100℃で3時間反応させ、重合平均分子量が22000の50%紫外線硬化性樹脂(B−1)溶液を得た。またこれの酸価は80mgKOH/gであった。
【0109】
〔合成例5〕
テトラヒドロ無水フタル酸の使用量を5部、このテトラヒドロ無水フタル酸と共に加えるカルビトールアセテートの使用量を42部とした以外は、合成例4と同様の方法により、重量平均分子量が23000の50%紫外線硬化性樹脂(B−2)を得た。またこれの酸価は13mgKOH/gであった。
【0110】
〔合成例6〕
テトラヒドロ無水フタル酸の使用量を152部、このテトラヒドロ無水フタル酸と共に加えるカルビトールアセテートの使用量を190部とした以外は、合成例4と同様の方法により、重量平均分子量が23000の50%紫外線硬化性樹脂(B−3)を得た。またこれの酸価は194mgKOH/gであった。
【0111】
〔参考例1〕
還流冷却器、温度計及び攪拌機を取付けた四つ口フラスコに、エチレングリコールジグリシジルエーテル(共栄社化学株式会社製;品番「エポライト40E」)132部、アクリル酸72部、ハイドロキノン0.5部、ジメチルベンジルアミン0.5部を加えて、100℃で15時間反応を行い、続いてポリエチレングリコール(三洋化成工業株式会社製;品番「PEG200」)100部、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(新日本理化株式会社製;品番「BT−100」)188.1部、カルビトールアセテート329部を加えて、80℃で8時間反応させて、ポリエステル樹脂の60%溶液(60%ポリエステル樹脂(F−1)溶液)を得た。
【0112】
次いで、上記溶液の溶媒を除去して生成物(ポリエステル樹脂(F−1))を得た。このポリエステル樹脂(F−1)の二重結合当量の理論値は493.1(g/mol)、重量平均分子量は9840、酸価は216.2mgKOH/gであった。
【0113】
〔参考例2〕
還流冷却器、温度計及び攪拌機を取付けた四つ口フラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製;品番「エピクロン850」)333部、アクリル酸129.6部、ハイドロキノン0.5部、ジメチルベンジルアミン0.5部を加え、100℃で15時間反応を行い、続いてポリエチレングリコール(三洋化成工業株式会社製;品番「PEG200」)20部、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(大日本インキ化学工業株式会社製;品番「エピクロンB−440」)105.6部、カルビトールアセテート392部を加えて、80℃で8時間反応させて、ポリエステル樹脂の60%溶液(60%ポリエステル樹脂(F−2)溶液)を得た。
【0114】
次いで、上記溶液の溶媒を除去して生成物(ポリエステル樹脂(F−2))を得た。このポリエステル樹脂(F−2)の二重結合当量の理論値は327.3(g/mol)、重量平均分子量は980、酸価は76.2mgKOH/gであった。
【0115】
〔参考例3〕
還流冷却器、温度計及び攪拌機を取付けた四つ口フラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製;品番「エピクロン850」)129.5部、アクリル酸50.4部、ハイドロキノン0.5部、ジメチルベンジルアミン0.5部を加え、100℃で15時間反応を行い、続いてポリエチレンカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業株式会社製;品番「プラクセル220EB」)1300部、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(新日本理化株式会社製;品番「BT−100」)188.1部、カルビトールアセテート1112部を加えて、80℃で8時間反応させて、ポリエステル樹脂の60%溶液(60%ポリエステル樹脂(F−3)溶液)を得た。
【0116】
次いで、上記溶液の溶媒を除去して生成物(ポリエステル樹脂(F−3))を得た。このポリエステル樹脂(F−3)の二重結合当量の理論値は2384(g/mol)、重量平均分子量は33360、酸価は63.9mgKOH/gであった。
【0117】
〔実施例1〜6,比較例1〜4〕
上記のようにして得られたポリエステル樹脂(A−1)〜(A−3)溶液、紫外線硬化性樹脂(B−1)〜(B−3)溶液、及びポリエステル樹脂(F−1)〜(F−3)溶液を用い、下記表1に示す配合組成により、各実施例及び比較例の感光性樹脂組成物(フォトソルダーレジストインク)を調製した。
【0118】
尚、表1中の「エピクロンN−695」(商品名)は大日本インキ化学工業株式会社製のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂であり、「イルガキュアー907」(商品名)はチバスペシャルティーケミカルズ社製の光重合開始剤であり、また「カヤキュアー」(商品名)は日本化薬株式会社製の光重合開始剤であり、「モダフロー」(商品名)はモンサント社製のレベリング剤である。また「DPHA」はジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを示す。
【0119】
【表1】
【0120】
〔レジストインクの性能評価〕
−残存ステップ段−
各実施例及び比較例のフォトレジストインクを、厚み35μmの銅箔のガラスエポキシ基材とからなる銅張積層板の全面にスクリーン印刷により塗布し、溶剤を揮発させるために80℃で乾燥時間20分間の乾燥条件で予備乾燥を行い、膜厚20μmの予備乾燥塗膜を有する試験片を作製した。
【0121】
次いで、オーク製作所製の減圧密着型両面露光機「ORC HMW680GW」にて、日立化成工業社製の露光用テストマスク「ステップタブレットPHOTEC21段」を予備乾燥塗膜に直接あてがうと共に減圧密着させ、各々50及び150mJ/cm2の紫外線を照射し、続いて現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像したものについて、残存ステップ段を求めた。
【0122】
〔プリント配線板の性能評価〕
各感光性樹脂組成物により製造されるプリント配線板の性能を確認するため、順次下記I〜Vの工程を経ることによりテストピースを作成した。
【0123】
<I.塗布工程>
各実施例及び比較例のフォトソルダーレジストインクを、厚み35μmの銅箔のガラスエポキシ基材からなる銅張積層板及びこれを予めエッチングしてパターンを形成しておいたプリント配線基板の全面にスクリーン印刷により塗布し、基板表面にレジストインク層を形成させた。
【0124】
<II.予備乾燥工程>
塗布工程の後、基板表面のレジストインク層中の溶剤を揮発させるために80℃で予備乾燥を20分行ない、膜厚20μmの乾燥塗膜を得た。
【0125】
<III.露光工程>
その後、パターンを描いたマスクを乾燥塗膜表面に直接当てがうとともに各フォトソルダーレジストインクにおける最適露光量の紫外線を照射し、基板表面上の乾燥塗膜の選択的露光を行った。
【0126】
<IV.現像工程>
露光工程後の乾燥塗膜において、選択的に未露光となっている部分を、1%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として現像することにより除去し、基板上に露光硬化された乾燥塗膜のパターンを形成させた。
【0127】
<V.ポストベーク工程>
現像工程で得られた、露光硬化された乾燥塗膜のパターンが形成されている基板を150℃で30分間加熱し、乾燥塗膜の硬化を行い、テストピースを得た。
【0128】
上記工程で得られたテストピースについて以下の評価を行った。結果を表2に示す。
【0129】
−解像性−
線幅及び線間が共に40μmの同心円で構成されるマスクパターンによって形成されるレジストパターンの形成状態を観察した。
【0130】
解像性の評価方法は次の通りである。
×:パターンが形成されなかった。
△:パターンは形成されているが、その一部が欠落していた。
○:シャープなパターンを得ることができた。
【0131】
−鉛筆硬度−
鉛筆硬度は、三菱ハイユニ(三菱鉛筆社製)を用いて、JIS K 5400に準拠して測定して評価した。
【0132】
−表面光沢−
各テストピースについて、JIS Z8741による入射角60°での鏡面光沢度を、株式会社堀場製作所製「GLOSS CHECKER」を用いて測定し、次の評価基準にて評価した。
○:光沢値100以上
△:光沢値50以上、100未満
×:光沢値50未満
−密着性−
JIS D−0202の試験方法に従って、テストピースに碁盤目状にクロスカットを入れ、次いでセロハン粘着テープによるピーリング試験後の剥がれの状態を目視により次の基準に従い判定した。
○:クロスカット部分の剥離を生じなかった。
△:クロスカット部分の一部が剥離した。
×:クロスカット部分が全て剥離した。
【0133】
−はんだ耐熱性−
フラックスとしてLONCO 3355−11(ロンドンケミカル社製の水溶性フラックス)を用い、まずテストピースにフラックスを塗布し、次いでこれを260℃の溶融はんだ浴に15秒間浸漬し、その後水洗した。このサイクルを1回あるいは6回おこなった後の表面白化の程度を観察した。また、クロスカットによるセロハン粘着テープ剥離試験をJIS D 0202に準拠して行い、密着状態の変化を観察した。
【0134】
表面白化の評価方法は次の通りである。
×:著しく白化した。
△:僅かに白化が認められた。
○:異常を生じなかった。
【0135】
また密着性の評価方法は次の通りである。
×:クロスカット試験をするまでもなく、レジストの膨れ又は剥離を生じた。
△:テープ剥離時にクロスカット部分に一部剥離が生じた。
○:クロスカット部分の剥離を生じなかった。
【0136】
−耐溶剤性−
室温において1時間、2−プロパノール及び1,1,1−トリクロロエタン中に浸漬し、基板を観察して評価した。
【0137】
耐溶剤性の評価方法は次の通りである。
○:異常を生じないもの。
△:僅かに変化が見られるもの。
×:塗膜に剥がれが見られるもの。
【0138】
−耐酸性−
室温において1時間、10%の塩酸に浸漬し、基板を観察して評価した。
【0139】
耐酸性の評価方法は次の通りである。
○:異常を生じないもの。
△:僅かに変化が見られるもの。
×:塗膜に剥がれが見られるもの。
【0140】
−耐電蝕性−
テストピースに代えて、IPC B−25のくし型電極Bクーポンを用い、上記の条件で評価基板を作製し、くし電極にDC100Vのバイアス電圧を印加し、40℃、90%R.H.の条件下にて500時間後のマイグレーションの有無を確認して評価した。
【0141】
耐電蝕性の評価方法は次の通りである。
○:全くマイグレーションが確認できないもの。
△:ほんの僅かにマイグレーションが確認できるもの。
×:マイグレーションが発生しているもの。
【0142】
−可撓性−
厚み60μmのポリイミドフィルム上に塗膜を、テストピースの場合と同様の条件で形成し、180°折り曲げ後の塗膜の表面状態を確認し、下記評価基準で評価した。
×:クラックを生じて、塗膜が剥離した。
○:クラックを生じなかった。
【0143】
【表2】
【0144】
表2から明らかなように、実施例1乃至6では、残存ステップ段、解像性、鉛筆硬度、表面光沢、密着性、はんだ耐熱性、耐電蝕性、可撓性の各評価項目が全て良好なものであった。
【0145】
【発明の効果】
上記のように請求項1に係るポリエステル樹脂は、1分子中に2個のエポキシ基を有する化合物(a)と、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸(b)とを反応させて得られる不飽和基含有ポリオール化合物(c)と、前記不飽和基含有ポリオール化合物(c)以外のポリオール化合物(d)と、1分子中に酸無水物基を2個有する化合物(e)とを反応させて得られる化合物における一部のカルボキシル基にモノエポキシ化合物(f)を反応させて得られるものであるため、紫外線硬化性とアルカリ可溶性とを兼ね備え、且つその硬化物に良好な特性、特に優れた可撓性が付与されるものであり、特にフレキシブルプリント配線板のソルダーレジスト形成用途に好適に用いることができる。しかも、(a)〜(e)成分を適宜選択することにより分子量設計を行うと共に合成の最終段階でカルボキシル基に対してモノエポキシ化合物(f)を反応させることにより酸価の調整を行うことで、酸価と分子量とを独立して調整し、所望のアルカリ可溶性を容易に付与することができるものであり、更にこのモノエポキシ化合物(f)を適宜選択することによって二重結合当量を容易に調整することができて、所望の硬化物特性を付与することが可能となるものである。
【0146】
また請求項2の発明は、請求項1において、酸価が20〜200mgKOH/gの範囲であるため、更に優れたアルカリ可溶性が付与されると共に、良好な硬化物特性を維持することができるものである。
【0147】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、重量平均分子量が1000〜100000の範囲であるため、更に優れたアルカリ可溶性が付与されるものである。
【0148】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、二重結合当量が250〜2000の範囲であるため、硬化物は優れた硬化物特性を有し、特に皮膜強度を向上することができるものである。
【0149】
また請求項5に係る紫外線硬化性樹脂組成物は、
A.請求項1乃至4のいずれかに記載のポリエステル樹脂
D.光重合開始剤
E.希釈剤
の各成分を含有するため、紫外線硬化性とアルカリ可溶性とを兼ね備え、且つその硬化物には優れた可撓性、硬度、耐熱性、及び基材への密着性が付与されるものであり、特にフレキシブルプリント配線板のソルダーレジスト形成用途に好適に用いることができる。しかも、ポリエステル樹脂Aの合成時に(a)〜(e)成分を適宜選択することにより分子量設計を行うと共に合成の最終段階でカルボキシル基に対してモノエポキシ化合物(f)を反応させることにより酸価の調整を行うことで、酸価と分子量とを独立して調整し、所望のアルカリ可溶性を容易に付与することができるものであり、更にこのモノエポキシ化合物(f)を適宜選択することによって二重結合当量を容易に調整することができて、所望の硬化物特性を付与することが可能となるものである。
【0150】
また請求項6の発明は、請求項5において、
B.エチレン性不飽和結合を有する紫外線硬化性樹脂
を含有するため、
紫外線硬化性樹脂組成物Bによって紫外線硬化性の調整、及び硬化物の物性の調整を行うことができるものである。
【0151】
また請求項7の発明は、請求項6において、上記B成分のエチレン性不飽和結合を有する紫外線硬化性樹脂の酸価が、25〜150mgKOH/gであるため、更に優れたアルカリ可溶性が付与されると共に、良好な硬化物特性を維持することができるものである。
【0152】
また請求項8の発明は、請求項5乃至7のいずれかにおいて、
C.多官能エポキシ化合物
を含有するため、紫外線硬化性樹脂に熱硬化性を付与することができ、紫外線硬化後に更に熱硬化させることにより硬化物の強度、硬度、耐薬品性等の硬化物特性を更に向上することができるものである。
【0153】
また請求項9の発明は、請求項5乃至8のいずれかにおいて、プリント配線板用フォトソルダーレジストインクとして調製されたものであるため、プリント配線板のソルダーレジスト形成用途として優れた特性を有し、特に可撓性に優れたソルダーレジストを形成することができるものであり、また回路のエッジ部分のカバーリングに優れ、これにより形成されるソルダーレジストの密着、感度及び半田耐熱性等の物性を良好なものとし得るものである。
【0154】
また請求項10に係る硬化物は、請求項5乃至9のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物を硬化成形したものであるため、プリント配線板のソルダーレジスト用途として優れた特性を有し、特に可撓性に優れるものである。
【0155】
また請求項11に係るプリント配線板は、請求項10に記載の硬化物からなる層を有するため、この硬化物からなる層によりプリント配線板に対して優れた可撓性を有すると共に良好な皮膜特性を有するソルダーレジストを形成することができるものである。
Claims (11)
- 1分子中に2個のエポキシ基を有する化合物(a)と、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸(b)とを反応させて得られる不飽和基含有ポリオール化合物(c)と、前記不飽和基含有ポリオール化合物(c)以外のポリオール化合物(d)と、1分子中に酸無水物基を2個有する化合物(e)とを反応させて得られる化合物における一部のカルボキシル基にモノエポキシ化合物(f)を反応させて得られることを特徴とするポリエステル樹脂。
- 酸価が20〜200mgKOH/gの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル樹脂。
- 重量平均分子量が1000〜100000の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエステル樹脂。
- 二重結合当量が250〜2000の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のポリエステル樹脂。
- A.請求項1乃至4のいずれかに記載のポリエステル樹脂
D.光重合開始剤
E.希釈剤
の各成分を含有することを特徴とする紫外線硬化性樹脂組成物。 - B.エチレン性不飽和結合を有する紫外線硬化性樹脂
を含有することを特徴とする請求項5に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。 - 上記B成分のエチレン性不飽和結合を有する紫外線硬化性樹脂の酸価が、25〜150mgKOH/gであることを特徴とする請求項6に記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
- C.多官能エポキシ化合物
を含有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。 - プリント配線板用フォトソルダーレジストインクとして調製されて成ることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物。
- 請求項5乃至9のいずれかに記載の紫外線硬化性樹脂組成物を硬化成形して成ることを特徴とする硬化物。
- 請求項10に記載の硬化物からなる層を有することを特徴とするプリント配線板。
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