JP2018165765A - 感光性エレメント、感光層の硬化物、半導体装置、及びレジストパターンの形成方法 - Google Patents

感光性エレメント、感光層の硬化物、半導体装置、及びレジストパターンの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、解像性及び耐熱性に優れる感光層を備える感光性エレメントを提供することを目的とする。【解決手段】支持体と、該支持体上に設けられた感光層とを備え、上記支持体が、支持フィルム、及び該支持フィルムの前記感光層側に設けられた非感光性樹脂層を有し、上記支持体の、上記非感光性樹脂層側の表面の表面粗さRaが30nm以下であり、上記感光層が、(A)成分:フェノール性水酸基を有する樹脂、(B)成分:光感応酸発生剤、並びに(C)成分:脂肪族環式化合物、脂肪族鎖式化合物、及びこれらの化合物の構成炭素の一部がヘテロ原子で置換された化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であって、メチロール基及びアルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を2つ以上有する化合物を含む、感光性エレメント。【選択図】図1

Description

本発明は、感光性エレメント、感光層の硬化物、半導体装置、及びレジストパターンの形成方法に関する。
感光性樹脂組成物は、現在、様々な半導体及び微細加工用途において広く使用されている。このような用途において、基板上の感光性樹脂組成物を活性光線により露光後、適切な現像液で処理することにより露光部又は未露光部を選択的に除去し、レジストパターンが形成される。この処理中、感光性樹脂組成物の溶解性変化を誘発させることにより光加工が達成される。感光性樹脂組成物は、ポジ型又はネガ型のいずれかとすることができ、活性光線を用いる露光は、その用途に応じて現像液中への溶解性をそれぞれ増加又は減少させるために行われる。
従来、これらの材料系として、アクリル系光硬化剤とエポキシ系熱硬化剤を組み合わせた材料が用いられてきた。例えば、特許文献1及び2には、ノボラック樹脂、エポキシ樹脂、光酸発生剤を含有する感光性樹脂組成物が開示され、特許文献3には、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性エポキシ化合物と光カチオン重合開始剤とを含有する感光性樹脂組成物が開示されている。また、特許文献4には、半導体の表面保護膜又は層間絶縁膜に関する感光性樹脂組成物が記載されている。
特開平09−087366号公報 特表2007−522531号公報 国際公開第2008/010521号 特開2003−215802号公報
ところで、電子機器の高速化に伴い、配線板材料の高密度化が年々進んでいる。これに伴い、配線板に用いられるソルダーレジスト及び層間絶縁膜にも微細加工の要求が高まっている。
配線板材料上でのパターン形成工程において、レジスト及び永久レジストの形成には、支持フィルム、感光層、及びカバーフィルムから構成されるフィルム材料が多く適用されている。支持フィルムがない場合、ハンドリング性の低下及び装置の汚染を招く懸念から支持フィルム付きでの露光が採用されている。しかしながら、支持フィルム付きで露光を行うと、支持フィルムはそれ自体が光を吸収及び反射するため、良好な解像度が得られにくい。
また、配線の狭ピッチ化に伴い、HAST(高度加速ストレス試験、Highly Accelerated temperature and humidity Stress Test)耐性の向上も強く求められている。しかしながら、上記先行技術文献に記載される感光性樹脂組成物では、HAST耐性は改善の余地があった。特に、微細配線間での絶縁信頼性の項目の重要性が増しており、従来行われてきた85℃、60%RH、又は85℃、85%RHで電圧を印加する試験に比べ、130℃、85%RHと試験温度が高く条件が厳しいHAST試験での耐性(HAST耐性)が求められている。
本発明は、解像性及び耐熱性に優れる感光層を備える感光性エレメントを提供することを目的とする。さらに、本発明は上記感光層を硬化させた硬化物(絶縁膜)を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究した結果、優れた特性を有する感光性エレメントを見出すに至った。すなわち、本開示の一実態形態の感光性エレメントは、支持体と、該支持体上に設けられた感光層とを備え、上記支持体が、支持フィルム、及び該支持フィルムの上記感光層側に設けられた非感光性樹脂層を有し、上記支持体の、上記非感光性樹脂層側の表面の表面粗さRaが30nm以下であり、上記感光層が、(A)成分:フェノール性水酸基を有する樹脂、(B)成分:光感応酸発生剤、並びに(C)成分:脂肪族環式化合物、脂肪族鎖式化合物、及びこれらの化合物の構成炭素の一部がヘテロ原子で置換された化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であって、メチロール基及びアルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を2つ以上有する化合物を含むものである。
上記支持体の波長360nm及び370nmにおける透過率が85%以上であることが好ましい。
上記支持体の波長360nm及び370nmにおける反射率が13%以下であることが好ましい。
上記非感光性樹脂層がオレフィン樹脂を含むことが好ましい。
上記感光層の膜厚が25μm未満であることが好ましい。
上記感光性樹脂組成物における(C)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対して20〜95質量部であることが好ましい。
本発明はまた、上記感光性エレメントにおける感光層の硬化物を提供する。該硬化物は、表面保護膜又は層間絶縁膜として好適に用いることができる。
本発明はまた、上記硬化物を備える半導体装置を提供する。該半導体装置は、上記固化物を表面保護膜又は層間絶縁膜として備えていてもよい。
さらに、本発明は、感光性エレメントを、上記感光層が基材側になるように基材上に配置する工程と、上記支持体越しに上記感光層を所定のパターンに露光する工程と、露光後の感光層から前記支持体を剥離し、該感光層を加熱処理する工程と、加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、上記樹脂パターンを加熱処理する工程と、を含む、レジストパターンの形成方法を提供する。
本発明によれば、解像性及び耐熱性に優れる感光層を備える感光性エレメントを提供することができる。さらに、本発明によれば、上記感光層を硬化させた硬化物を提供することができる。
本発明の一実施形態の感光性エレメントの模式断面図である。 本発明の一実施形態の多層プリント配線板の製造方法を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。なお、本明細書において、「層」及び「膜」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
[感光性エレメント]
本実施形態に係る感光性エレメントについて、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る感光性エレメント10の模式断面図である。感光性エレメント10は、図1に示すように、支持フィルム1及び非感光性樹脂層3を有する支持体5と、後述する感光性樹脂組成物から形成される、感光層7とを備える。感光層7は、支持体5上に設けられている。感光性エレメント10は、支持フィルム1、非感光性樹脂層3及び感光層7をこの順に備える。感光性エレメント10は、感光層7の、支持体5と接する面の反対側の面上に、感光層7を被覆する保護層を更に備えていてもよい。
<支持体>
支持体5は、支持フィルム1及び非感光性樹脂層3を有する。非感光性樹脂層3は、支持フィルム1の感光層7側に設けられており、感光層7と接するように配置されている。支持体5は、支持フィルム1を感光層7から剥離する際に、非感光性樹脂層3が感光層7側に残らずに支持フィルム1とともに剥離されるものであることが好ましい。支持フィルム1と非感光性樹脂層3とは、予め一体化されていてもよく、別々に積層されてもよい。支持体5は、支持フィルム1と、非感光性樹脂層3との間に、下塗層を更に備えていてもよい。
支持フィルム1としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの、耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムを用いることができる。支持体5としては、例えば、少なくとも一方の面に非感光性樹脂層3を有する重合体フィルムを用いることができる。上記重合体フィルムは、一つを支持体5として、他の一つを保護フィルム(保護層)として、感光層7を挟むように感光層7の両面に積層して使用してもよい。
非感光性樹脂層3は、非感光性樹脂を含む層である。非感光性樹脂は、例えば、オレフィン樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂等であってよい。支持体5が感光層側の表面に非感光性樹脂層3を有することによって、基材上に感光層7をラミネートする場合、感光層7が基材に転写されやすく、生産性を向上させることができる。非感光性樹脂層3中の非感光性樹脂の含有量は、例えば1〜100質量%であってよく、50〜100質量%であってよい。非感光性樹脂層3は、例えば、支持フィルム1の表面を非感光性樹脂で処理することによって形成されていてもよい。非感光性樹脂での処理とは、例えば、非感光性樹脂を支持フィルム1の表面に薄く塗布(コート)する化学処理であってよい。
オレフィン樹脂を構成する単量体であるオレフィン成分としては、特に限定されないが、エチレン、プロピレン、イソブチレン、2−ブテン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜6のアルケンなどが挙げられ、これらの混合物であってもよい。また、(メタ)アクリル酸エステル成分、酸変性成分等がオレフィン樹脂中に含まれていてもよい。シリコーン樹脂としては、シリコーン変性樹脂、ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
支持フィルム1に非感光性樹脂を塗布(コート)する場合は、離型の効果が得られる限度で薄く塗布(コート)することが好ましい。塗布(コート)後は、熱又はUV処理により非感光性樹脂層3を支持フィルム1に定着させてもよい。非感光性樹脂を塗布(コート)する前に、支持フィルム1に下塗りを施し、下塗り層を形成することがより好ましい。
感光性樹脂組成物の塗布性及び感光層7の剥離性の観点からは、支持体5の非感光性樹脂層3側の表面の23℃における表面張力(ぬれ張力)が、20〜45mN/mであることが好ましく、30〜45mN/mであることがより好ましく、35〜45mN/mであることが更に好ましい。なお、表面張力は、23℃の条件下、綿棒を用いて市販の濡れ張力試験用混合液(和光純薬工業株式会社製)を、支持フィルム1の非感光性樹脂層3側の表面に塗布した時に、撥液することなく、べったり濡れる試験用混合液番号の最小値をいう。
感光層7の剥離性の観点から、支持体5の非感光性樹脂層3側の表面の、感光層7との間の23℃における180°剥離強度が、5〜300gf/インチ(1.97〜118gf/cm又は19.3〜1156.4×10−3N/cm)であることが好ましく、5〜200gf/インチ(1.97〜78.7gf/cm又は19.3〜771.3×10−3N/cm)であることがより好ましく、100〜200gf/インチ(39.4〜78.7gf/cm又は386.1〜771.3×10−3N/cm)であることが更に好ましい。上記180°剥離強度は、粘着テープ(日東電工株式会社製、商品名:NITTO31B)を用いて、一般的な方法(例えば、JIS K6854−2に準拠する方法等)で測定することができる。
非感光性樹脂層3の好ましい膜厚は0.005〜1μm程度であり、0.01〜0.1μmであることがより好ましい。非感光性樹脂層3の膜厚が上記の範囲であると、支持フィルム1と非感光性樹脂層3との密着性がより良好となる。
支持体5の厚さは、15〜100μmであることが好ましく、15〜50μmであることがより好ましく、15〜30μmであることが更に好ましい。支持体5の厚さが15μm以上であると、非感光性樹脂での処理時のひずみが残留しにくくなり、フィルムを巻き取った際に巻きしわの発生が抑制される傾向がある。支持体5の厚さが100μm以下であると、基材に感光層7をラミネートする際の加熱圧着時に、基材と感光層7との間に気泡が巻き込まれにくくなる傾向がある。
支持体5は、非感光性樹脂層3側の表面の表面粗さRaが30nm以下であることが好ましい。表面粗さRaが30nm以下であると、感光層7の性質を向上させ、パターン形成をより良好に行うことができる傾向がある。支持体5中に粗面化物質が添加されている場合には、粗面化物質の大きさ及び添加量が表面粗さRaに影響する。粗面化物質は、露光波長の光を反射又は散乱し、感光層7の解像度を低下させる懸念がある。なお、表面粗さRaは、粗さの平均偏差であり、ある基準長さの区間における山谷の高さ及び深さの絶対値の平均値であり、山谷の高さと量からなる粗さの評価である。上記表面粗さを達成するための方法は特に限定されないが、支持体5中に粗面化物質が実質的に含まれていないことが望ましい。実質的に含まれていないとは、意図的に粗面化物質が添加されないことをいう。
支持体5としては、解像度向上の観点から、露光波長の光に対して透過率が高く、反射率が低いものを用いることが好ましい。本明細書において透過率及び反射率とは、支持体5の非感光性樹脂層3の反対側、すなわち支持体5の支持フィルム1側から測定されるものをいう。支持体5の、波長360nmにおける透過率及び370nmにおける透過率はいずれも85%以上であることが好ましく、波長360〜370nmにおける平均透過率又は最小透過率が85%以上であることがより好ましい。また、支持体5の、波長360nmにおける反射率及び370nmにおける反射率はいずれも13%以下であることが好ましく、波長360〜370nmにおける平均反射率又は最大反射率が13%以下であることがより好ましい。透過率及び反射率が上記範囲であると、解像度がより向上する。支持体5の透過率及び反射率は、分光測色計・色彩色差計(コニカミノルタ社製CM−5等)で測定することができる。
<保護層>
保護層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの重合体フィルムを用いることができる。また、支持体と同様に、例えばオレフィン樹脂、シリコーン樹脂又はアルキド樹脂等の非感光性樹脂で処理を施した重合体フィルムを用いてもよい。感光性エレメントをロール状に巻き取る際の柔軟性の観点からは、保護層として、ポリエチレンフィルムが好ましい。また、保護層は、感光層表面の凹みを低減できるよう、低フィッシュアイのフィルムであることが好ましい。
保護層の膜厚は、10〜100μmであることが好ましく、15〜80μmであることがより好ましい。
<感光層>
感光層7は、後述する感光性樹脂組成物を、支持体5の非感光性樹脂層3側の表面又は保護層上に塗布し、必要に応じて乾燥することにより形成することができる。塗布方法としては、例えば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法等が挙げられる。感光層の膜厚は、用途により異なるが、乾燥した後に1〜100μmであることが好ましく、3〜60μmであることがより好ましく、5〜50μmであることが更に好ましく、25μm未満であることがより更に好ましい。膜厚が25μm未満であることが、感光性エレメントにおける感光層の、支持体上への成膜性及び解像性が更に良好となる点で特に好ましい。
[感光性樹脂組成物]
本実施形態の感光層は、例えば以下に説明する感光性樹脂組成物を用いて形成することができる。本実施形態の感光層の形成に用いられる感光性樹脂組成物は、(A)成分:フェノール性水酸基を有する樹脂、(B)成分:光感応酸発生剤、並びに(C)成分:脂肪族環式化合物、脂肪族鎖式化合物、及びこれらの化合物の構成炭素の一部がヘテロ原子で置換された化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であって、メチロール基及びアルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を2つ以上有する化合物を含有する。本実施形態の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、(E)成分:メチロール基及びアルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する芳香族化合物、(F)成分:増感剤等を含有してもよい。
高密度相互接続体を要する先進的な電子パッケージの製作を包含する用途では、高アスペクト比(「形成した像の高さ/形成した像の幅」と定義される)のレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物が要求される。本実施形態の感光性樹脂組成物を用いることによって、高アスペクト比の樹脂パターンを形成することができる。また、本実施形態の感光性樹脂組成物を用いることによって、例えば20μmを超える、厚い感光層を形成することができる。さらに、本実施形態の感光層は、厚膜であっても高い解像度を達成することが可能である。
本実施形態の感光性樹脂組成物を用いることによって、高アスペクト比の樹脂パターンを形成することができる理由を本発明者らは以下のとおりと考えている。まず、未露光部では(A)成分(フェノール性水酸基を有する樹脂)の現像液に対する溶解性が(C)成分の添加により大幅に向上する。次に露光部では、(B)成分(光感応性酸発生剤)から発生した酸と露光後の加熱処理により、(C)成分中のメチロール基同士若しくはアルコキシアルキル基同士、又は、(C)成分におけるメチロール基若しくはアルコキシアルキル基と(A)成分とが反応し、架橋構造体を形成することで現像液に対する組成物の溶解性が大幅に低下する。これによって、現像したとき、未露光部及び露光部の現像液に対する溶解性の差が顕著になり、充分な解像性が得られ、また、現像後の加熱処理により、(C)成分の架橋、及び(C)成分と(A)成分との反応が更に進行し、充分な耐熱性が得られるものと、本発明者らは推察する。
<(A)成分>
(A)成分であるフェノール性水酸基を有する樹脂としては、特に限定されないが、アルカリ水溶液に可溶な樹脂であることが好ましく、ノボラック樹脂であることがより好ましい。ノボラック樹脂は、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを触媒の存在下で、縮合させることにより得られる。
フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2、3−キシレノール、2、4−キシレノール、2、5−キシレノール、2、6−キシレノール、3、4−キシレノール、3、5−キシレノール、2、3、5−トリメチルフェノール、3、4、5−トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。フェノール類は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。アルデヒド類は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
このようなノボラック樹脂の具体例としては、フェノール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂(クレゾールノボラック樹脂)、フェノール−ナフトール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂等が挙げられる。
また、ノボラック樹脂以外の(A)成分としては、例えば、ヒドロキシスチレンの単独重合体又は共重合体(ヒドロキシスチレン−スチレン共重合体、ヒドロキシスチレン−メチル(メタ)アクリル酸共重合体等)及びその共重合体、フェノール−キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾール−キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン縮合樹脂等が挙げられる。(A)成分は1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
(A)成分は、得られる硬化膜の解像性、現像性、熱衝撃性、耐熱性等の観点から、重量平均分子量が100000以下であることが好ましく、1000〜80000であることがより好ましく、2000〜50000であることが更に好ましく、2000〜20000であることがより更に好ましく、5000〜15000であることが特に好ましい。 なお、本実施形態において、各成分の重量平均分子量は、例えば、標準ポリスチレンの検量線を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により下記の条件で測定することができる。
使用機器:日立L−6000型(株式会社日立製作所製)
カラム:ゲルパックGL−R420+ゲルパックGL−R430+ゲルパックGL−R440(日立化成株式会社製、商品名、計3本)
カラム仕様:10.7mmφ×300mm
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:1.75ml/分
検出器:L−3300RI(株式会社日立製作所製)
本実施形態の感光性樹脂組成物において、(A)成分の含有量は、(D)成分を除く感光性樹脂組成物の全量100質量部に対して、30〜90質量部であることが好ましく、40〜75質量部であることがより好ましい。(A)成分の割合が上記範囲であると、得られる感光性樹脂組成物を用いて形成される膜が、アルカリ水溶液による現像性により優れる傾向がある。
<(B)成分>
本実施形態における感光層の形成に用いられる感光性樹脂組成物は、光感応性酸発生剤を含有する。光感応性酸発生剤は、活性光線等の照射によって酸を発生する化合物である。該光感応性酸発生剤から発生する酸の触媒効果により、(C)成分における2つ以上のメチロール基及び/又はアルコキシアルキル基が(A)成分のフェノール性水酸基を有する樹脂と反応し、架橋構造体を形成することで、現像液に対する組成物の溶解性が大幅に低下し、ネガ型のパターンを形成することができる。
(B)成分は活性光線等の照射によって酸を発生する化合物であれば特に限定されないが、例えば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物、オキシム化合物等が挙げられる。中でも、入手の容易さという観点で、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物又はオキシム化合物を用いることが好ましい。特に、溶剤を用いる場合、溶剤に対する溶解性の観点で、オニウム塩化合物を用いることが好ましい。このような化合物は1種を単独で用いてもよく、必要に応じて2種類以上併用してもよく、他の増感剤と組合せて使用してもよい。
オニウム塩化合物は、感度及び解像性に更に優れる点で、アニオンとしてトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロホスフェート、テトラフルオロボレート、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート又はテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを有する化合物であることが好ましい。(B)成分は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
(B)成分の含有量は、本実施形態の感光性樹脂組成物の感度、解像性、パターン形状等をより向上させる観点で、(A)成分100質量部に対して、0.1〜15質量部が好ましく、0.3〜12質量部がより好ましく、0.5〜10質量部が更に好ましく、1〜5質量部が特に好ましい。なお、本明細書において、(A)成分100質量部とは、(A)成分の固形分100質量部であることを意味する。
<(C)成分>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(C)成分として、脂肪族環式化合物、脂肪族鎖式化合物、及びこれらの化合物の構成炭素の一部がヘテロ原子で置換された化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であって、メチロール基及びアルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を2つ以上有する化合物を含有する。(C)成分としては、アルコキシアルキル基を有しないもののメチロール基を2つ以上有する化合物、メチロール基を有しないもののアルコキシアルキル基を2つ以上有する化合物、又は、メチロール基及びアルコキシアルキル基を有する化合物を用いることができる。アルコキシアルキル基とは、アルキル基が酸素原子を介してアルキル基に結合した基(アルキル基の1つの水素がアルコキシ基で置換された基)を意味する。また、アルコキシアルキル基中のアルキル基及びアルコキシ基の炭素原子数は、例えば1〜10であり、互いに異なっていてもよい。
上述のように、感光性樹脂組成物が(B)成分を含むことで、活性光線等の照射によって酸が発生する。発生した酸の触媒作用によって、(C)成分中のメチロール基同士、アルコキシアルキル基同士、又は、(C)成分中のメチロール基若しくはアルコキシアルキル基と(A)成分とが、脱アルコールを伴って反応することによって架橋構造体を形成し、ネガ型のパターンを形成することができる。(C)成分は、(A)成分と反応するだけでなく、アルカリ水溶液で現像する際の未露光部の溶解速度を増加させ、感度を向上させることができる。
感光性樹脂組成物が(C)成分を含有することにより、樹脂パターン形成後の感光層を加熱して硬化する際に、(C)成分同士が反応、又は(C)成分と(A)成分とが反応して橋架け構造を形成し、樹脂パターンの脆弱化及び変形を防ぐことができ、耐熱性を向上することができる。(C)成分は1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
脂肪族環式化合物は、芳香族性を有しない環状炭化水素基(例えば、炭素原子数が3〜10の環状炭化水素基)であり、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環及びシクロヘキサン環が挙げられる。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等が挙げられる。構成炭素の一部がヘテロ原子で置換された脂肪族環式化合物としては、例えば、ピロリジノン環、オキサゾリジノン環及びイミダゾリジノン環が挙げられる。
(C)成分としては、解像性及び耐熱性に更に優れる観点から、ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物(N−メチロール化合物)、及び、アルコキシメチルアミノ基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物は、アミド化合物及びアルデヒド化合物から合成され、塩素が残留しにくいため、Cu配線腐食の懸念が低いことから好ましい。アルコキシメチルアミノ基を有する化合物としては、解像性及び耐熱性に更に優れる観点から、アルコキシメチルアミノ基を2つ以上有する化合物が好ましく、下記一般式(c1)で表される化合物、下記一般式(c2)で表される化合物、及び、下記一般式(c3)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
Figure 2018165765
一般式(c1)中、複数のRC1は、それぞれ独立にアルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)を示す。複数のRC1は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Figure 2018165765
一般式(c2)中、複数のRC2は、それぞれ独立にアルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)を示す。複数のRC2は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Figure 2018165765
一般式(c3)中、複数のRC3は、それぞれ独立にアルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)を示す。複数のRC3は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
上記ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物としては、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)グリコールウリル、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)尿素等が挙げられる。また、ヒドロキシメチルアミノ基の全部又は一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物(アルコキシメチルアミノ基を有する化合物等)などを用いてもよい。ここで、アルキルエーテルのアルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基又はこれらを混合したものが挙げられ、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含有していてもよい。アルコキシメチルアミノ基を有する化合物としては、テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル等)、テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル(1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル等)、1,3−ビス(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリノン、テトラキス(メトキシメチル)尿素(1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素等)、テトラキス(ブトキシメチル)尿素(1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素等)、1,3−ビス(メトキシメチル)尿素などが挙げられる。
(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、20〜95質量部であることが好ましく、20〜90質量部又は25〜95質量部であることがより好ましく、25〜90質量部であることが更に好ましく、45〜90質量部であることがより更に好ましく、60〜80質量部であることが特に好ましい。(C)成分の含有量が25質量部以上であると、露光部の反応が充分となるため解像性が低下しにくく、耐薬品性及び耐熱性が良好になる傾向があり、95質量部以下であると、感光性樹脂組成物を所望の支持体上に成膜しやすくなり、解像性が良好になる傾向がある。
<(D)成分>
(D)成分である溶剤は、感光性樹脂組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度及び保存安定性を調節したりするために使用することができる。(D)成分は、有機溶剤であることが好ましい。該有機溶剤の種類は、上記性能を発揮できるものであれば特に制限はないが、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、ブチルカルビトール等のカルビトール類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類などが挙げられる。(D)成分は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本実施形態の感光性樹脂組成物において、(D)成分の含有量は、(D)成分を除く感光性樹脂組成物の全量100質量部に対して、30〜200質量部であることが好ましく、60〜120質量部であることがより好ましい。
<(E)成分>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、(E)成分として、メチロール基及びアルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する芳香族化合物(芳香環を有する化合物。(A)成分に該当する化合物を除く。)を含有することができる。芳香環とは、芳香族性を有する環状炭化水素基(例えば、炭素原子数が6〜10の環状炭化水素基)又は複素芳香環を意味する。複素芳香環は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を少なくとも1つ含む、芳香族性の環状基である。芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、イミダゾール環、トリアジン環及びピリミジノン環が挙げられる。
感光性樹脂組成物が(E)成分を含有することにより、樹脂パターン形成後の感光層を加熱して硬化する際に、(E)成分が(A)成分と反応して橋架け構造を形成しやすく、硬化物の脆弱化及び変形を更に防ぐことができ、耐熱性を更に向上させることができる。(E)成分としては、具体的には例えば、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物、ヒドロキシメチルアミノ基を有する芳香族化合物、アルコキシメチルアミノ基を有する芳香族化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。(E)成分は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
(E)成分として用いる「フェノール性水酸基を有する芳香族化合物」は、メチロール基又はアルコキシアルキル基を有することで、(A)成分と反応するだけでなく、アルカリ水溶液で現像する際の未露光部の溶解速度を増加させ、感度を更に向上させることができる。フェノール性水酸基を有する芳香族化合物の重量平均分子量は、アルカリ水溶液に対する溶解性、感光性、機械特性等をバランスよく向上させることを考慮して、94〜2000であることが好ましく、108〜2000であることがより好ましく、108〜1500であることが更に好ましい。なお、分子量の低い化合物について、上述の重量平均分子量の測定方法で測定困難な場合には、他の方法で分子量を測定し、その平均を算出することもできる。
上記フェノール性水酸基を有する芳香族化合物としては、従来公知のものを用いることができるが、下記一般式(e1)で表される化合物が、未露光部の溶解促進効果と感光層の硬化時の溶融を防止する効果のバランスに優れることから好ましい。
Figure 2018165765
一般式(e1)中、Zは単結合又は2価の有機基を示し、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子又は1価の有機基を示し、R13及びR14はそれぞれ独立に1価の有機基を示し、a及びbはそれぞれ独立に1〜3の整数を示し、c及びdはそれぞれ独立に0〜3の整数を示す。ここで、1価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等の、炭素原子数が1〜10であるアルキル基;ビニル基等の炭素原子数が2〜10であるアルケニル基;フェニル基等の炭素原子数が6〜30であるアリール基;これら炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した基が挙げられる。R11、R12、R13、R14が複数ある場合には、互いに同一でも異なっていてもよい。
一般式(e1)で表される化合物は、一般式(e2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2018165765
一般式(e2)中、Xは単結合又は2価の有機基を示し、複数のRは、それぞれ独立にアルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)を示す。複数のRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
また、上記フェノール性水酸基を有する芳香族化合物として、下記一般式(e3)で表される化合物を使用してもよい。
Figure 2018165765
一般式(e3)中、複数のRは、それぞれ独立にアルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)を示す。複数のRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
一般式(e1)において、Zが単結合である化合物は、ビフェノール(ジヒドロキシビフェニル)誘導体である。また、Zで示される2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等の、炭素原子数が1〜10であるアルキレン基;エチリデン基等の炭素原子数が2〜10であるアルキリデン基;フェニレン基等の炭素原子数が6〜30であるアリーレン基;これら炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素原子等のハロゲン原子で置換した基;スルホニル基;カルボニル基;エーテル結合;スルフィド結合;アミド結合などが挙げられる。これらの中で、Zは下記一般式(e4)で表される2価の有機基であることが好ましい。
Figure 2018165765
一般式(e4)中、Xは、単結合、アルキレン基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキレン基)、アルキリデン基(例えば、炭素原子数が2〜10のアルキリデン基)、それらの水素原子の一部若しくは全部をハロゲン原子で置換した基、スルホニル基、カルボニル基、エーテル結合、スルフィド結合又はアミド結合を示す。Rは、水素原子、水酸基、アルキル基(例えば、炭素原子数が1〜10のアルキル基)又はハロアルキル基を示し、eは1〜10の整数を示す。複数のR及びXは互いに同一でも異なっていてもよい。ここで、ハロアルキル基とは、ハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。
上記ヒドロキシメチルアミノ基を有する化合物としては、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)メラミン、(ポリ)(N−ヒドロキシメチル)ベンゾグアナミン等が挙げられる。また、ヒドロキシメチルアミノ基の全部又は一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物(アルコキシメチルアミノ基を有する化合物等)などを用いてもよい。ここで、アルキルエーテルのアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基又はこれらを混合したものが挙げられ、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含有していてもよい。アルコキシメチルアミノ基を有する化合物としては、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、ヘキサキス(ブトキシメチル)メラミン等が挙げられる。
本実施形態の感光性樹脂組成物において、(E)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、5〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。
<(F)成分>
本実施形態の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、(F)成分として増感剤を更に含有していてもよい。感光性樹脂組成物が(F)成分を含有することにより、感光性樹脂組成物の感度を向上させることができる。増感剤としては、例えば、9、10−ジブトキシアントラセン等が挙げられる。また、(F)成分は1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
本実施形態の感光性樹脂組成物において、(F)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.01〜1.5質量部であることが好ましく、0.05〜0.5質量部であることがより好ましい。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、上述の成分以外のその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、無機フィラー、密着助剤、レベリング剤等、酸化防止剤、シランカップリング剤等が挙げられる。
[レジストパターンの形成方法]
次に、本実施形態のレジストパターンの形成方法を説明する。本実施形態に係るレジストパターンの形成方法は、上記感光性エレメントを、感光層が基材側になるように基材上に配置する工程(感光層準備工程)と、支持体越しに上記感光層を所定のパターンに露光する工程と、露光後の感光層から支持体を剥離し、該感光層を加熱処理(露光後ベーク)する工程と、加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、樹脂パターンを加熱処理する工程と、を含む。以下、各工程について更に説明する。
本実施形態に係るレジストパターンの形成方法では、例えば、まず、レジストパターンを形成すべき基材上に、上述の感光層を形成する。感光層は、支持体付きのまま基材上に配置される。基材としては、例えば、樹脂付き銅箔、銅張積層板、金属スパッタ膜を付けたシリコンウエハー、アルミナ基板等を用いることができる。
次に、所定のマスクパターンを介して、上記感光層を所定のパターンに露光する。感光層の露光は、支持体を剥離しないまま、支持体越しに行われる。露光に用いられる活性光線としては、例えば、g線ステッパーの光線;低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、i線ステッパー等の紫外線;電子線;レーザー光線などが挙げられる。露光量は、使用する光源及び感光層の膜厚等によって適宜選定される。露光量は、例えば、高圧水銀灯からの紫外線照射の場合、感光層の膜厚10〜50μmでは、100〜5000mJ/cm程度である。支持体は露光後に除去することができる。
さらに、露光後に加熱処理(露光後ベーク)を行う。露光後ベークを行うことにより、光感応性酸発生剤から発生した酸による(A)成分と(B)成分との硬化反応を促進させることができる。露光後ベークの条件は、感光性樹脂組成物の組成、各成分の含有量、感光層の膜厚等によって異なるが、例えば、70〜150℃で1〜60分間加熱することが好ましく、80〜120℃で1〜60分間加熱することがより好ましい。
次いで、露光後ベークを行った感光層をアルカリ性現像液により現像して、未露光部の領域を溶解及び除去することにより所望の樹脂パターンを得る。この場合の現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法等が挙げられる。現像条件としては、例えば、20〜40℃で1〜10分間である。
上記アルカリ性現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等のアルカリ性化合物を濃度が1〜10質量%になるように水に溶解したアルカリ性水溶液、アンモニア水等のアルカリ性水溶液などが挙げられる。上記アルカリ性現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性の有機溶剤、界面活性剤などを適量添加することもできる。なお、アルカリ性現像液で現像した後は、水で洗浄し、乾燥することができる。アルカリ性現像液は、解像性に優れる点で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が好ましい。
さらに、絶縁膜特性を発現させるために、得られた樹脂パターンを加熱処理することにより、感光層の硬化物(硬化膜、レジストパターン)を得る。硬化のための加熱処理条件は特に制限されるものではないが、硬化物の用途に応じて調整することができる。例えば、50〜250℃で30分〜10時間加熱し、感光層を硬化させることができる。
また、硬化を充分に進行させるため、及び/又は、得られた樹脂パターンの変形を防止するために二段階で加熱することもできる。例えば、第一段階で、50〜120℃で5分〜2時間加熱し、さらに第二段階で、80〜200℃で10分〜10時間加熱して硬化させることもできる。
上述の条件で加熱処理を行う場合、加熱設備として特に制限はなく、一般的なオーブン、赤外線炉等を使用することができる。
本実施形態の感光性エレメントを用いて、該感光性エレメント中の支持体越しの露光を経て得られる樹脂パターン及び硬化物は、解像性及び耐熱性に優れる。
<硬化物>
本実施形態の硬化物は、本実施形態の感光性エレメントにおける感光層の硬化物である。該硬化物は、本実施形態の感光性エレメント中の支持体越しの露光を経て得られるものであり、具体的には例えば、レジストパターンの形成方法として説明した上述の方法によって得ることができる。
<半導体装置>
本実施形態の半導体装置は、本実施形態の硬化物を備えており、例えば、多層プリント配線板である。硬化物は、例えば、半導体素子の表面保護膜又は層間絶縁膜、あるいは多層プリント配線板におけるソルダーレジスト及び/又は層間絶縁膜として好適に用いることができる。本実施形態に係る感光層を用いることによって、厚い膜を形成することができる。層間絶縁膜を厚く形成することで、層の厚さ方向の配線間の絶縁性が向上し、配線の短絡(ショート)を防止できるため、配線間の絶縁に関する信頼性が向上する。また、チップを実装する場合、半導体素子が厚い層間絶縁膜を有することで、半田バンプのパッドにかかる応力を緩和できるため、実装時に接続不良が発生しにくい傾向がある。
図2は、本実施形態の感光層の硬化物をソルダーレジスト及び/又は層間絶縁膜として含む多層プリント配線板の製造方法を示す図である。図2(f)に示す多層プリント配線板100Aは表面及び内部に配線パターンを有する。以下、本開示の一実施形態の、多層プリント配線板100Aの製造方法を図2に基づいて簡単に説明する。
まず、表面に配線パターン102を有する基材101の両面に層間絶縁膜103を形成する(図2(a)参照)。層間絶縁膜103は、上述の感光性エレメントを予め準備し、ラミネータを用いて、該感光性エレメントにおける感光層をプリント配線板の表面に貼り付けて形成することができる。次いで、外部と電気的に接続することが必要な箇所に、YAGレーザー又は炭酸ガスレーザーを用いて開口部104を形成する(図2(b)参照)。開口部104周辺のスミア(残渣)はデスミア処理により除去する。次いで、無電解めっき法によりシード層105を形成する(図2(c)参照)。上記シード層105上にセミアディティブ用感光性樹脂組成物を含む感光層を形成し、所定の箇所を露光、現像処理して樹脂パターン106を形成する(図2(d)参照)。次いで、電解めっき法によりシード層105の樹脂パターン106が形成されていない部分に配線パターン107を形成し、はく離液により樹脂パターン106を除去した後、上記シード層105の配線パターン107が形成されていない部分をエッチングにより除去する(図2(e)参照)。以上の操作を繰り返し行い、最表面に上述の感光層の硬化物を含むソルダーレジスト108を形成することで多層プリント配線板100Aを作製することができる(図2(f)参照)。
このようにして得られた多層プリント配線板100Aは、対応する箇所に半導体素子が実装され、電気的な接続を確保することが可能である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例における部は特に断らない限り質量部の意味で用いる。
<感光性樹脂組成物の調製>
下記表1及び2に示した各成分を同表に示した量(単位:質量部)で配合し、実施例1〜12及び比較例1〜8の感光性樹脂組成物を得た。
表中の略称の詳細は下記のとおりである。
A−1:クレゾールノボラック樹脂(旭有機材工業株式会社製、商品名:TR―4080G、重量平均分子量:4800)
A−2:クレゾールノボラック樹脂(旭有機材工業株式会社製、商品名:TR―4020G、重量平均分子量:15000)
A−3:CST:p−ヒドロキシスチレン−スチレン共重合体(丸善石油化学株式会社製、商品名:マルカリンカー CST−70、重量平均分子量:10000)
A−4:CMM:p−ヒドロキシスチレン−メチルメタクリル酸共重合体(丸善石油化学株式会社製 商品名:マルカリンカー CMM−70、重量平均分子量:10000)
B−1:トリアリールスルホニウム塩(サンアプロ株式会社製、商品名:CPI−310B、アニオン:テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)
C−1:1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(株式会社三和ケミカル製、商品名:ニカラックMX−270)
C−2:1,3−ビス(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリノン(株式会社三和ケミカル製、商品名:ニカラックMX−280)
D−1:メチルエチルケトン(和光純薬工業株式会社製、商品名:2−ブタノン)
シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名:KBM−403)
酸化防止剤:4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)(エーピーアイコーポレーション株式会社製、商品名:ヨシノックスBB)
<感光性エレメントの作製>
支持フィルムと非感光性樹脂層とを備え、非感光性樹脂層側の表面の表面粗さRaが30以下である支持体(PET−1,2)、支持フィルムと非感光性樹脂層とを備えるが、表面粗さRaが30超である支持体(PET−3)、及び支持フィルムを有するが非感光性樹脂層を備えていない支持体(PET−4)を準備した。各支持体の詳細は下記のとおりである。
PET−1:ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、膜厚:25μm):オレフィン樹脂層を備えるフィルム
PET−2:ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、膜厚:20μm):オレフィン樹脂層を備えるフィルム
PET−3:ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、製品名:ピューレックスA53、膜厚:25μm):シリコーン変性樹脂を用いて形成されるシリコーン樹脂層を備えるフィルム
PET−4:ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、製品名:ピューレックスG2、膜厚:25μm)
上記感光性樹脂組成物を、支持体上に感光性樹脂組成物の膜厚が均一になるように塗布し、90℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して、膜厚が5μmである感光層を形成した。この感光層上に保護層としてポリエチレンフィルム(タマポリ株式会社製、製品名:NF−15)を貼り合わせ、支持体と感光層と保護層とがこの順に積層された感光性エレメントを得た。
<支持体の表面粗さの評価>
TAYLOR/Hobson社製タリサーフCC16000を使用し、下記の条件で、支持体表面の表面粗さRa(標準偏差、nm)をそれぞれ10点測定し、平均値を求めた。支持体が非感光性樹脂層を備える場合は、非感光性樹脂層側の表面の表面粗さRaを測定した。
測定長さ:0.66mm×0.66mm
カットオフ:ロバストガウシアンフィルタ、0.25mm
<支持体の透過率及び反射率の評価>
分光測色計CM−5(コニカミノルタ株式会社製)を使用し、波長360nm及び370nmにおける支持体の透過率及び反射率(正反射光を含む)をそれぞれ三点測定し、平均値を求めた。支持体が非感光性樹脂層を備える場合は非感光性樹脂層とは反対の側から透過率及び反射率を測定した。結果を表1及び2に示す。
<支持体と感光層との剥離性の評価>
上記感光性エレメントの保護層を剥離しながら、厚さ1.0mmの銅張積層基板(日立化成株式会社製、商品名:MCL−E−67)上に、プレス式真空ラミネータ(株式会社名機製作所製、商品名:MVLP−500)を用いて、圧着圧力0.4MPa、プレス熱板温度60℃、真空引き時間20秒間、ラミネートプレス時間20秒間、気圧4kPa以下で、感光層が銅張積層基板に接するようにラミネートを行い、評価用積層体を得た。次に支持体を剥離後、支持体及び銅張積層基板表面を観察し、銅張積層基板上に感光層が成膜されており、かつ支持体上に感光層が残存していないものを「○」、支持体上に感光層が一部でも残存しているものを「×」として剥離性を評価した。結果を表1及び2に示す。
<感光特性の評価>
上記感光性エレメントの保護層を剥離しながら、厚さ1.0mmの銅張積層基板(日立化成株式会社製、商品名:MCL−E−67)上に、プレス式真空ラミネータ(株式会社名機製作所製、商品名:MVLP−500)を用いて、圧着圧力0.4MPa、プレス熱板温度60℃、真空引き時間20秒間、ラミネートプレス時間20秒間、気圧4kPa以下で、感光層が銅張積層基板に接するようにラミネートを行い、評価用積層体を得た。次に、所定サイズのビアパターンを有するネガマスクを介して、i線露光装置(ウシオ株式会社製、商品名:UX−74101SC)を用いて、400〜1300mJ/cmの範囲で100mJ/cmずつ変化させながら感光層に対して露光した。露光は、支持体を感光層から剥離せずに支持体越しに行った。
次に支持体を剥離し、露光された評価用積層体を75℃で8分間加熱した(露光後ベーク)。次いで、現像液として2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(多摩化学工業株式会社製、商品名:TMAH2.38%)を用いるとともに、現像機(滝沢産業株式会社製、商品名:AD−1200)を用いて、最短現像時間(未露光部が除去される最短時間)の4倍に相当する時間で感光層に現像液をスプレー(ポンプ吐出圧[現像液]:0.16MPa)して未露光部を除去した。次いで、リンス液として精製水(和光純薬工業株式会社製、商品名:精製水)を60秒間スプレー(ポンプ吐出圧[リンス液]:0.12〜0.14MPa)して現像液を洗い流した。そして、乾燥させることで、樹脂パターンを形成した。金属顕微鏡を用いて倍率1000倍に拡大して、形成された樹脂パターンを観察した。ビア開口部(未露光部)がきれいに除去され、かつ絶縁樹脂部(露光部)に、膜減り、膜荒れを生じることなく形成されたパターンのうち、最も小さいビア開口部の直径を解像度として評価した。結果を表1及び2に示す。
<HAST耐性の評価>
銅箔をガラスエポキシ基材に積層したプリント配線板用基板(商品名MCL−E−679、日立化成株式会社製)の銅表面に対しエッチングを施して、ライン/スペースが50μm/50μmのくし型電極を形成した。この基板を評価基板とし、基板におけるくし型電極上に、くし型電極部分にレジストが残るようにレジストの硬化物(永久レジスト膜。厚さ:20μm)を形成した。レジストの硬化物は、実施例及び比較例の感光性エレメントにおける感光層に対して、露光及び露光後ベークを行った後、現像処理はせずに更に硬化を行って形成した。具体的な処理条件は、露光量1000mJ/cm、露光後ベーク75℃、8分、硬化条件200℃、1時間とした。
レジストの硬化物について、130℃、85%RH、3.3Vの条件下で300時間試験した。各時間の抵抗値を測定し、抵抗値が1×10−6Ω以下となったときをショートが発生したと判定し、以下の基準でHAST耐性の評価を行った。結果を表1、2に示す。
「A」:300時間以内にショートが発生しなかったもの。
「B」:100時間以内にショートが発生しなかったが、300時間以内にショートが発生したもの。
「C」:10時間以内にショートが発生しなかったが、100時間以内にショートが発生したもの。
「D」:10時間以内にショートが発生したもの。
Figure 2018165765
Figure 2018165765
表1及び表2に示されるように、実施例では解像度10μmΦ以下の高解像度パターンが得られ、かつ耐HAST性が良好であった。
1…支持フィルム、3…非感光性樹脂層、5…支持体、7…感光層、10…感光性エレメント、100A…多層プリント配線板、101…基材、102、107…配線パターン、103…層間絶縁膜、104…開口部、105…シード層、106…樹脂パターン、108…ソルダーレジスト。

Claims (10)

  1. 支持体と、該支持体上に設けられた感光層とを備え、
    前記支持体が、支持フィルム、及び該支持フィルムの前記感光層側に設けられた非感光性樹脂層を有し、
    前記支持体の、前記非感光性樹脂層側の表面の表面粗さRaが30nm以下であり、
    前記感光層が、
    (A)成分:フェノール性水酸基を有する樹脂、
    (B)成分:光感応酸発生剤、並びに
    (C)成分:脂肪族環式化合物、脂肪族鎖式化合物、及びこれらの化合物の構成炭素の一部がヘテロ原子で置換された化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であって、メチロール基及びアルコキシアルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種を2つ以上有する化合物
    を含む、感光性エレメント。
  2. 前記支持体の波長360nm及び370nmにおける透過率が85%以上である、請求項1に記載の感光性エレメント。
  3. 前記支持体の波長360nm及び370nmにおける反射率が13%以下である、請求項1又は2に記載の感光性エレメント。
  4. 前記非感光性樹脂層がオレフィン樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
  5. 前記感光層の膜厚が25μm未満である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
  6. 前記感光層における(C)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対して20〜95質量部である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性エレメント。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性エレメントにおける感光層の硬化物。
  8. 請求項7に記載の硬化物を備える半導体装置。
  9. 前記硬化物を表面保護膜又は層間絶縁膜として備える、請求項8に記載の半導体装置。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性エレメントを、前記感光層が基材側になるように基材上に配置する工程と、
    前記支持体越しに前記感光層を所定のパターンに露光する工程と、
    露光後の感光層から前記支持体を剥離し、該感光層を加熱処理する工程と、
    加熱処理後の感光層を現像して樹脂パターンを得る工程と、
    前記樹脂パターンを加熱処理してレジストパターンを形成する工程と、を含む、レジストパターンの形成方法。
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