JP2015187676A - ポジ型感光性樹脂組成物の熱処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポジ型の感光性を有する耐熱性樹脂組成物により形成されたパターン断面のエッジ部が250℃以下の低温焼成後において、リフローによって埋まることなく、より矩形になるような処理方法を提供する。
【解決手段】ポジ型感光性樹脂組成物を用いて形成したパターンの熱処理工程を250℃以下の3〜5段階の異なる温度でそれぞれ10分間以上行うことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物の処理方法。
【選択図】図1
【解決手段】ポジ型感光性樹脂組成物を用いて形成したパターンの熱処理工程を250℃以下の3〜5段階の異なる温度でそれぞれ10分間以上行うことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物の処理方法。
【選択図】図1
Description
本発明はポジ型感光性樹脂組成物の処理方法に関する。より詳しくは、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜、有機電界発光素子の絶縁層などに好適に用いられるポジ型感光性樹脂組成物の熱処理方法に関する。
耐熱性樹脂組成物は半導体分野において、層間絶縁膜、表面保護膜(バッファーコート膜、アルファー線遮蔽膜)などの形成に利用されている。耐熱性樹脂組成物をこれらの用途に用いる場合、スルーホール形成の目的などから、微細加工をする必要がある。そのため、耐熱性樹脂組成物のパターンを形成した後に、通常は加熱処理(キュア)をすることによって耐熱性樹脂に変換する。
耐熱性樹脂組成物の熱処理工程後のパターン形状は、リフローによるエッジ部のパターン埋まりがなく、できるだけ矩形であることが望ましい。パターンエッジ部がだれると、パッシベーション膜のドライエッチングの際に耐熱性樹脂も多少削られる。このため、膜厚の薄いエッジ下端部がドライエッチングによって消失し、パターンが拡がってしまう。耐熱性樹脂のパターンが拡がると、本来ドライエッチングされると好ましくない領域のパッシベーション膜もドライエッチングされてしまい、デバイスの性能を低下させる原因となる。
これらの耐熱性樹脂には、耐熱性や機械特性等に優れたポリイミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂が広く使用されていた。ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体を含む耐熱性樹脂組成物の塗膜を熱的に脱水閉環させて耐熱性、機械特性に優れた薄膜を得る場合、通常350℃前後の加熱処理を必要とする(例えば、特許文献1参照)。
耐熱性樹脂組成物の熱処理工程の方法としては、通常イナートオーブンや焼成炉を用いる方法と、ホットプレートで行われる方法が知られている。温度条件については、例えば、350℃で1時間という温度が1段階のみ、140℃で30分加熱後、350℃で1時間という温度が2段階などさまざまであり、その温度も使用されるバインダーポリマーの種類によって異なる。
近年、デバイスへの熱負荷の低減や低反り化などの要求により、250℃以下、さらに望ましくは200℃以下の低温での焼成で硬化可能なポリイミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂が求められている(例えば特許文献2および3)。
しかし、特許文献1〜3に記載されているような高温の熱処理、温度条件が1段階の熱処理、および温度条件が2段階の熱処理では、パターンのエッジ部がリフローによって埋まりやすく、加熱処理後のパターン形状が悪化する問題があった。
本発明は、250℃以下の加熱処理工程において、ポジ型感光性耐熱性樹脂組成物のパターン断面のエッジ部が埋まることなく、より矩形になるような処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物を用いて基板上に形成したパターンの熱処理工程において、250℃以下の3〜5段階の異なる温度でそれぞれ10分間以上熱処理することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物の処理方法を提供する。
本発明の処理方法を用いると、250℃以下の低温で加熱処理した後においても、ポジ型感光性耐熱性樹脂組成物のパターン断面のエッジ部が埋まることなく、より矩形である形状を維持することができる。
本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物を用いて基板上に形成したパターンの熱処理工程において、250℃以下の3〜5段階の異なる温度でそれぞれ10分間以上熱処理することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物の処理方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明に用いられるポジ型感光性樹脂組成物について説明する。本発明に用いられるポジ型感光性樹脂組成物は、一般式(1)で表される構造単位を有する樹脂を含むことが好ましい。
(一般式(1)において、R3は炭素数2以上の4価の有機基、R4は炭素数2以上の2価の有機基を示す。)
本発明に好ましく用いられる樹脂において、一般式(1)で表される構造単位の繰り返し数は20以上200以下が好ましい。この範囲であれば、低温焼成時の耐熱性や保存安定性が良好であり、厚膜を容易に形成することができる。一般式(1)中、R3は炭素数2以上の4価の有機基、R4は炭素数2以上の2価の有機基を表す。R3、R4はいずれも芳香族環および/または脂肪族環を有するものが好ましい。
本発明に好ましく用いられる樹脂において、一般式(1)で表される構造単位の繰り返し数は20以上200以下が好ましい。この範囲であれば、低温焼成時の耐熱性や保存安定性が良好であり、厚膜を容易に形成することができる。一般式(1)中、R3は炭素数2以上の4価の有機基、R4は炭素数2以上の2価の有機基を表す。R3、R4はいずれも芳香族環および/または脂肪族環を有するものが好ましい。
本発明に用いられる一般式(1)で表される構造単位を有する樹脂はポリイミドであり、ポリアミド酸、テトラカルボン酸、対応するテトラカルボン酸二無水物、およびテトラカルボン酸ジエステルジクロリドなどとジアミン、対応するジイソシアネート化合物、およびトリメチルシリル化ジアミンを反応させて得たポリアミド酸を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。一部が閉環していなくとも、イミド閉環率が85%以上であればよい。イミド閉環率の測定方法としては、樹脂溶液をシリコンウェハー上に塗布し、赤外吸収スペクトルによって熱処理前後の1377cm−1付近のピーク強度を比較してイミド化率を計算することにより、求めることができる。
一般式(1)中、R3はテトラカルボン酸誘導体の残基を表す。R3を構成する酸成分としては、例として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸や、ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸などを挙げることができる。これらを2種類以上の酸成分を組み合わせて用いてもよい。
一般式(1)中、R4はジアミン誘導体の残基を表す。R4を構成するジアミン成分の例としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジメルカプトフェニレンジアミンなどのチオール基含有ジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニルなどの芳香族ジアミンや、これらの芳香族環の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物、シクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどの脂環式ジアミンなどを挙げることができる。これらのジアミンは、そのまま、あるいは対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンとして使用できる。その他にも、ポリエチレンオキサイド基を含有する脂肪族ジアミン、例としては、ジェファーミンKH−511、ジェファーミンED−600、ジェファーミンED−900、ジェファーミンED−2003、ジェファーミンEDR−148、ジェファーミンEDR−176 (以上商品名、HUNTSMAN(株)製)などを用いることによって、基板上に硬化膜を形成した際の反りを小さくする事ができる。また、これら2種以上のジアミン成分を組み合わせて用いてもよい。耐熱性が要求される用途では、芳香族ジアミンをジアミン全体の50モル%以上使用することが好ましい。
一般式(1)中のR3、R4は、その骨格中にフェノール性水酸基、スルホン酸基、チオール基などを含むことができる。フェノール性水酸基、スルホン酸基またはチオール基を適度に有する樹脂を用いることで、適度なアルカリ可溶性を有するポジ型感光性樹脂組成物となる。
また、上記構造単位中にフッ素原子を有することが好ましい。フッ素原子により、アルカリ現像の際に膜の表面に撥水性が付与され、表面からのしみこみなどを抑えることができる。一般式(1)で表される構造単位を有する樹脂中のフッ素原子含有量は、界面のしみこみ防止効果を充分得るために10重量%以上が好ましく、また、アルカリ水溶液に対する溶解性の点から20重量%以下が好ましい。
また、耐熱性を低下させない範囲で、R4にシロキサン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよく、基板との接着性を向上させることができる。例としては、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(p−アミノフェニル)オクタメチルペンタシロキサンなどを1〜10モル%共重合したものなどが挙げられる。
また、樹脂組成物の保存安定性を向上させるため、一般式(1)の樹脂は主鎖末端をモノアミン、酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物などの末端封止剤で封止することが好ましい。末端封止剤として用いられるモノアミンの導入割合は、全アミン成分に対して、好ましくは0.1モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、好ましくは60モル%以下、特に好ましくは50モル%以下である。末端封止剤として用いられる酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物またはモノ活性エステル化合物の導入割合は、ジアミン成分に対して、好ましくは0.1モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、好ましくは100モル%以下、特に好ましくは90モル%以下である。複数の末端封止剤を反応させることにより、複数の異なる末端基を導入してもよい。
モノアミンとしては、アニリン、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが好ましい。これらを2種類以上用いてもよい。
酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類の一方のカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物などが好ましい。これらを2種類以上用いてもよい。
また、一般式(1)の樹脂に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入された樹脂を、酸性溶液に溶解し、構成単位であるアミン成分と酸無水物成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、本発明に使用の末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入された樹脂成分を直接、熱分解ガスクロクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトルおよび13C−NMRスペクトルで測定することによっても、容易に検出可能である。
また、パターン加工の際の高感度化を目的として、一般式(1)で表される構造単位を有する樹脂以外に、ノボラック樹脂やポリヒドロキシスチレン樹脂等のフェノール性水酸基を有する樹脂を混合することもできる。さらに、加熱処理時において膜を充分に硬化させる目的で、フェノール性水酸基を有する樹脂にメチロール基など架橋性基をもつ化合物を使用してもよい。
本発明に用いられるポジ型感光性樹脂組成物は、光酸発生剤を含有することが好ましい。光酸発生剤を含有することにより、紫外線の露光部に酸が発生し、露光部のアルカリ水溶液に対する溶解性が増大するため、ポジ型の感光性を有する樹脂組成物として用いることができる。
本発明に用いられる光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩などが挙げられる。中でも優れた溶解抑止効果を発現し、高感度かつ低膜減りの感光性樹脂組成物を得られるという点から、キノンジアジド化合物が好ましく用いられる。また、光酸発生剤を2種以上含有してもよい。これにより、露光部と未露光部の溶解速度の比をより大きくすることができ、高感度な感光性樹脂組成物を得ることができる。
キノンジアジド化合物としては、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。これらポリヒドロキシ化合物やポリアミノ化合物の全ての官能基がキノンジアジドで置換されていなくても良いが、官能基全体の50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。このようなキノンジアジド化合物を用いることで、一般的な紫外線である水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)に感光するポジ型感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明において、キノンジアジド化合物は5−ナフトキノンジアジドスルホニル基、4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれも好ましく用いられる。同一分子中にこれらの基を両方有する化合物を用いてもよいし、異なる基を用いた化合物を併用して用いてもよい。
本発明に用いられるキノンジアジド化合物は、特定のフェノール化合物から、次の方法により合成される。例えば5−ナフトキノンジアジドスルホニルクロライドとフェノール化合物をトリエチルアミン存在下で反応させる方法が挙げられる。フェノール化合物の合成方法は、酸触媒下で、α−(ヒドロキシフェニル)スチレン誘導体を多価フェノール化合物と反応させる方法などが挙げられる。
光酸発生剤の含有量は、ポジ型感光性樹脂組成物中のポリイミド100重量部に対して、好ましくは3〜40重量部である。光酸発生剤の含有量をこの範囲とすることにより、より高感度化を図ることができる。さらに増感剤などを必要に応じて含有してもよい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、さらに熱架橋性化合物を含有してもよい。具体的には、架橋性基であるアルコキシメチル基またはメチロール基を少なくとも2つ有する化合物が好ましい。これらの基を少なくとも2つ有することで、樹脂および同種分子と縮合反応して架橋構造体とすることができ、硬化膜の機械特性の向上や熱処理時のパターン埋まりが起こりにくくなる。
このような化合物の好ましい例としては、例えば、DML−PC、DML−PEP、DML−OC、DML−OEP、DML−34X、DML−PTBP、DML−PCHP、DML−OCHP、DML−PFP、DML−PSBP、DML−POP、DML−MBOC、DML−MBPC、DML−MTrisPC、DML−BisOC−Z、DMLBisOCHP−Z、DML−BPC、DML−BisOC−P、DMOM−PC、DMOM−PTBP、DMOM−MBPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−HQ、TML−BP、TML−pp−BPF、TML−BPE、TML−BPA、TML−BPAF、TML−BPAP、TMOM−BP、TMOM−BPE、TMOM−BPA、TMOM−BPAF、TMOM−BPAP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP、HMOM−TPPHBA、HMOM−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、NIKALAC(登録商標) MX−290、NIKALAC MX−280、NIKALAC MX−270、NIKALAC MX−279、NIKALAC MW−100LM、NIKALAC MX−750LM(以上、商品名、(株)三和ケミカル製)が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。この中でも、HMOM−TPHAP、MW−100LMを添加した場合、熱処理時のリフローによるパターン埋まりが起こりにくくなり、解像度が向上するためより好ましい。
また、必要に応じて、熱処理後の収縮残膜率を小さくしない範囲でフェノール性水酸基を有する低分子化合物を含有してもよい。これにより、現像時間を短縮することができる。
これらの化合物としては、例えば、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−F(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
フェノール性水酸基を有する低分子化合物の含有量は、ポジ型感光性樹脂組成物中のポリイミド100重量部に対して、好ましくは1〜40重量部である。
本発明に用いられるポジ型感光性樹脂組成物は、溶剤を含有することが好ましい。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。溶媒の含有量は、ポジ型感光性樹脂組成物中のポリイミド100重量部に対して、100〜1500重量部が好ましい。
本発明に用いられるポジ型感光性樹脂組成物の粘度は、2〜5000mPa・sが好ましい。粘度が2mPa・s以上となるように固形分濃度を調整することにより、所望の膜厚を得ることが容易になる。一方、粘度が5000mPa・s以下であれば、均一性の高い塗布膜を得ることが容易になる。このような粘度を有するポジ型感光性樹脂組成物は、例えば固形分濃度を5〜60重量%にすることで容易に得ることができる。
本発明に用いられるポジ型感光性樹脂組成物は、必要に応じて基板との濡れ性を向上させる目的で界面活性剤、乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル類を含有してもよい。
また、基板との接着性を高めるために、保存安定性を損なわない範囲で本発明に用いられるポジ型感光性樹脂組成物にシリコン成分として、トリメトキシアミノプロピルシラン、トリメトキシエポキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシチオールプロピルシランなどのシランカップリング剤を含有してもよい。好ましい含有量は、ポジ型感光性樹脂組成物中のポリイミド100重量部に対して0.01〜5重量部である。
次に、本発明に用いられるポジ型感光性樹脂組成物を用いてパターンを形成する方法について説明する
まず、ポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布する。基板としてはシリコンウェハー、セラミックス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限定されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が0.1〜150μmになるように塗布される。
まず、ポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗布する。基板としてはシリコンウェハー、セラミックス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限定されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が0.1〜150μmになるように塗布される。
シリコンウェハーなどの基板とポジ型感光性樹脂組成物との接着性を高めるために、基板を前述のシランカップリング剤で前処理することもできる。例えば、シランカップリング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5〜20重量%溶解させた溶液を、スピンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などにより表面処理をする。場合によっては、その後50℃〜300℃までの熱処理を行い、基板とシランカップリング剤との反応を進行させる。
次にポジ型感光性樹脂組成物を塗布した基板を乾燥して、ポジ型感光性樹脂組成物被膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50℃〜150℃の範囲で1分間〜数時間行うことが好ましい。
次に、このポジ型感光性樹脂組成物被膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いることが好ましい。
露光後のポジ型感光性樹脂組成物被膜は、現像液を用いて露光部を除去し、パターンを形成する。現像液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像後は水にてリンス処理をすることが好ましい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
現像後、パターンを250℃以下の3〜5段階の異なる温度で加熱処理することで、熱架橋反応を進行させ、耐熱性および耐薬品性を向上させる。好ましくは50℃〜250℃の温度範囲で、より好ましくは80℃〜220℃の温度範囲である。本発明の加熱処理は3〜5種類の異なる温度で段階的に昇温し、それぞれの温度で10分間以上加熱することを特徴とする。加熱処理時の温度を低温から高温へ段階的に昇温するように設定することで、樹脂組成物のリフローを抑え、パターンの矩形を維持する効果がある。また、この効果を十分に発揮するため、各温度の加熱時間は10分間以上とすることが必要である。また、各段階の温度差は、段階的に昇温する効果を得るために20℃〜80℃が好ましく、より好ましくは30〜50℃である。加熱温度および時間の一例としては、100℃、150℃、200℃の各温度で30分ずつ熱処理する。
また、本発明においては、急激な温度上昇によるリフローを抑える観点から熱処理時の昇温速度が5℃/分以下であることが好ましい。また、処理時間短縮の観点から昇温速度は1℃/分以上であることが好ましい。
熱処理後のパターンの断面凸部分におけるエッジ部の角度θを、図1のように表すとき、θが70度以上、90度以下であることが望ましい。θの値が90度に近いほどエッジ部がより矩形であり、良好なパターン断面であるといえる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物の処理方法により形成した耐熱性樹脂パターンは、半導体のパッシベーション膜、半導体素子の保護膜、高密度実装用多層配線の層間絶縁膜などの用途に好適に用いられる。本発明のポジ型感光性樹脂組成物の処理方法を使用して得られる表面保護膜や層間絶縁膜等を有する電子デバイスとしては、例えば、耐熱性の低いMRAMが好ましい。すなわち、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、MRAMの表面保護膜用として好適である。また、MRAM以外にも次世代メモリとして有望なポリマーメモリ(Polymer Ferroelectric RAM:PFRAM)や相変化メモリ(Phase Change RAM:PCRAM)、あるいはOvonics Unified Memory:OUMも、従来のメモリに比べて耐熱性の低い新材料を用いる可能性が高い。したがって、本発明のポジ型感光性樹脂組成物の処理方法により形成した耐熱性樹脂パターンは、これらの表面保護膜用としても好適である。また、基板上に形成された第一電極と、前記第一電極に対向して設けられた第二電極とを含む表示装置、具体的には例えば、LCD、ECD、ELD、有機電界発光素子を用いた表示装置(有機電界発光装置)などの絶縁層に用いることができる。特に、近年の半導体素子の電極や多層配線、回路基板の配線は、構造のさらなる微細化に伴い、銅電極、銅配線が主流となっており、本発明の感光性樹脂組成物により形成した耐熱性樹脂被膜をそのような電極、配線の保護膜として用いると、下地の銅電極や銅配線を腐食することなく高感度でパターン形成できるため、特に好ましく用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法について説明する。評価には、あらかじめ1μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルター(住友電気工業(株)製)で濾過したポジ型感光性樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)を用いた。
<膜厚測定>
膜厚は光干渉式膜厚測定装置ラムダエースSTM−602(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して、屈折率1.629として測定した。
膜厚は光干渉式膜厚測定装置ラムダエースSTM−602(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して、屈折率1.629として測定した。
<パターン加工>
ワニスを、8インチのシリコンウェハー上に120℃で3分間プリベーク後の膜厚が9μmになるように、塗布現像装置ACT−8(東京エレクトロン(株)製)を用いてスピンコート法で塗布およびプリベークを行なった。i線ステッパー NSR−2005i9C((株)ニコン精機カンパニー製)にパターンの切られたレチクルをセットし、500mJ/cm2の露光量で露光した。露光後、ACT−8の現像装置を用いて、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム水溶液(以下TMAH、多摩化学工業(株)製)を用いてパドル法で現像液の吐出時間10秒、パドル時間40秒の現像を2回繰り返し、その後純水でリンス後、振り切り乾燥し、ポジ型のパターンを得た。イナートオーブン INH−9CD−S(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、酸素濃度20ppm以下で加熱処理を行なった。温度が50℃以下になったところでウェハーを取り出し、パターンの断面を以下の方法で評価した。
ワニスを、8インチのシリコンウェハー上に120℃で3分間プリベーク後の膜厚が9μmになるように、塗布現像装置ACT−8(東京エレクトロン(株)製)を用いてスピンコート法で塗布およびプリベークを行なった。i線ステッパー NSR−2005i9C((株)ニコン精機カンパニー製)にパターンの切られたレチクルをセットし、500mJ/cm2の露光量で露光した。露光後、ACT−8の現像装置を用いて、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム水溶液(以下TMAH、多摩化学工業(株)製)を用いてパドル法で現像液の吐出時間10秒、パドル時間40秒の現像を2回繰り返し、その後純水でリンス後、振り切り乾燥し、ポジ型のパターンを得た。イナートオーブン INH−9CD−S(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、酸素濃度20ppm以下で加熱処理を行なった。温度が50℃以下になったところでウェハーを取り出し、パターンの断面を以下の方法で評価した。
<パターン断面の評価>
熱処理後の耐熱性樹脂被膜のパターン断面を電子顕微鏡(日立製作所製S−4800)で観察し、図1に示すとおり20μmのライン&スペースの断面凹部分におけるエッジ部の角度θを評価した。
熱処理後の耐熱性樹脂被膜のパターン断面を電子顕微鏡(日立製作所製S−4800)で観察し、図1に示すとおり20μmのライン&スペースの断面凹部分におけるエッジ部の角度θを評価した。
合成例1 キノンジアジド化合物の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.86g(0.10モル)、4−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド13.43g(0.05モル)を1,4−ジオキサン50gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン15.18gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入した。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記式で表されるキノンジアジド化合物を得た。
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.86g(0.10モル)、4−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド13.43g(0.05モル)を1,4−ジオキサン50gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン15.18gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入した。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記式で表されるキノンジアジド化合物を得た。
合成例2 ポリイミド樹脂(A)の合成
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以降BAHFと呼ぶ)22.00g(0.06モル)、ED−600(HUNTSMAN(株)製) 12.00g(0.02モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、4−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)3.27g(0.03モル)をNMP80gに溶解させた。ここにODPA31.2g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、60℃で1時間反応させ、次いで180℃で4時間撹拌した。撹拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を濾過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥しアルカリ可溶性ポリイミド樹脂(A)の粉末を得た。
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(以降BAHFと呼ぶ)22.00g(0.06モル)、ED−600(HUNTSMAN(株)製) 12.00g(0.02モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、4−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)3.27g(0.03モル)をNMP80gに溶解させた。ここにODPA31.2g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、60℃で1時間反応させ、次いで180℃で4時間撹拌した。撹拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を濾過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥しアルカリ可溶性ポリイミド樹脂(A)の粉末を得た。
合成例3 ポリアミド酸樹脂(B)の合成
乾燥窒素気流下、1lの4つ口フラスコに4,4’−ジアミノジフェニルエーテル19.0g(0.095モル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.2g(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP;1気圧での沸点は202℃)100gに入れ溶解させた。ここに、無水ピロメリット酸10.8g(0.05モル)と3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物15.0g(0.047モル)を加え、室温で6時間反応を行い、合成例3と同様にしてポリアミド酸樹脂(B)を得た。
乾燥窒素気流下、1lの4つ口フラスコに4,4’−ジアミノジフェニルエーテル19.0g(0.095モル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.2g(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP;1気圧での沸点は202℃)100gに入れ溶解させた。ここに、無水ピロメリット酸10.8g(0.05モル)と3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物15.0g(0.047モル)を加え、室温で6時間反応を行い、合成例3と同様にしてポリアミド酸樹脂(B)を得た。
実施例1〜8および比較例1〜3
得られた樹脂(A)および(B)5gに、合成例1で得られたキノンジアジド化合物0.7g、溶剤としてGBLを10g加えてワニスを作製し、上記の方法でパターン加工およびパターン評価を行った。熱処理工程の条件および得られた結果を表1に示す。
得られた樹脂(A)および(B)5gに、合成例1で得られたキノンジアジド化合物0.7g、溶剤としてGBLを10g加えてワニスを作製し、上記の方法でパターン加工およびパターン評価を行った。熱処理工程の条件および得られた結果を表1に示す。
1.ポジ型感光性樹脂組成物により形成されたパターン
2.基板
3.エッジ部の角度θ
2.基板
3.エッジ部の角度θ
Claims (3)
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JP2014065357A JP2015187676A (ja) | 2014-03-27 | 2014-03-27 | ポジ型感光性樹脂組成物の熱処理方法 |
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WO2020203277A1 (ja) | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 富士フイルム株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化膜、インダクタ、アンテナ |
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