JP4240908B2 - 耐熱感光性樹脂組成物、パターン製造法及び半導体デバイス - Google Patents

耐熱感光性樹脂組成物、パターン製造法及び半導体デバイス Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱感光性樹脂組成物、パターン製造法及び半導体デバイスに関する。特に、アルカリ水溶液現像ポジ型耐熱感光性材料として、半導体デバイスのバッファーコート膜、層間絶縁膜に適した耐熱感光性樹脂組成物、パターン製造法及び半導体デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂は耐熱性に優れ、その性質がゆえ幅広く使用されている。特に半導体材料としては封止剤とチップの間の保護膜(バッファーコート)として用いられている。最近では半導体製造プロセス短縮のために、樹脂自体に感光性を付与し、塗布、露光、現像により容易にレリーフパターンを形成できるようにした、感光性ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールが主流となりつつある。従来の感光性ポリイミドは有機溶媒を現像液とし、露光部を不溶化するネガ型が主流であった。有機溶媒廃液は通常焼却処理をするが、環境保全の点からアルカリ水溶液現像の要求が高まって来ている。また、一般に有機現像液は、材料コスト、廃液処理コストの点からもアルカリ水溶液現像は有効である。これまでの技術として、感光剤をナフトキノンジアジド化合物として、ポリベンゾオキサゾール前駆体をベース重合体にしたもの、アルカリ可溶性基をもつポリアミド酸エステルをベース重合体にしたもの、これらの共重合体などが上市されている。しかしながら、両者の重合体系とも露光部、未露光部の現像時の溶解速度比、いわゆるコントラストが充分ではなく、特にポリベンゾオキサゾール前駆体の系では半導体基板との接着性が悪いという問題がある。
【0003】
半導体基板と充分な接着強度をもった耐熱樹脂として、かつアルカリ水溶液現像にてコントラスト向上可能な一つの候補技術として、化学増幅型感光性樹脂としてポリアミド酸エステルをベース重合体にしたものが考案されている(特開平10−171120号公報、特開平4−120171号公報、特開平11−202489号公報)。しかしながら、アルカリ水溶液現像感光性樹脂では、性能を左右しているのは、重合体のアルカリ現像液に対する溶解性であり、これら考案されているものでは、精度良く溶解性をコントロールするのは極めて難しい。重合体のアルカリ現像液に対する溶解性を制御するために、重合体の分子量をはじめとした諸特性は極めて狭い範囲に限定されてしまうという困難さがある。通常、加工性を重んじ溶解性を高めるために、低い分子量にて重合体を作成する必要がある。このように低い分子量の重合体は、硬化しても充分な機械特性が得られず、ポリイミド本来の特性が失われてしまう。ポジ型では重合体が低分子量であることに加え、ネガ型のように加工プロセス中に架橋などにより分子量を増すことがないので、露光・現像により得られたレリーフパターンは、硬化過程の加熱により融解してしまうことがある。これらを補うために、重合体末端にC=C二重結合を持つ架橋基を導入することが提案されている(特開平11−143070号公報)。しかしながら、ポジ型の感光剤であるナフトキノンジアジドと重合する可能性があり、安定性が悪い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、加工プロセス時には比較的低分子量体で加工プロセス性を向上させ、硬化過程で高分子量化することにより、感度及び残膜率を殆ど損なうことがなく、伸び率等に優れ、レリーフパターンの加工性に優れ、かつ硬化後の機械特性にも優れた感光性樹脂組成物及びその用途を提供するものである。
また本発明は、特にアルカリ水溶液現像が可能であるポジ型の感光性樹脂組成物及びその用途を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(A)重合体、下記(B)加熱硬化過程にて前記重合体の分子量を高くしうる鎖延長剤、(C)光により酸を発生しうる化合物及び(D)溶媒を含有してなり、前記(B)鎖延長剤の配合量が、前記(A)重合体100重量部に対して、0.1〜50重量部である耐熱感光性樹脂組成物に関する。
【0006】
上記(A)の重合体は、一般式(1)
【化3】
Figure 0004240908
(式中、Xは4価の有機基、Yは2価の有機基、Rは水素または1価の有機基であり、n1は2〜500で重合体の繰り返し単位数を表す)で示される構造を有するポリイミド前駆体、一般式(2)
【化4】
Figure 0004240908
(式中Xは2価の有機基、Yは4価の有機基、n2は2〜500で重合体の繰り返し単位数を表す)で示される構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体、それらの共重合体またはそれらの混合物から選ばれる一種であり、その両末端に、−NR’R”(R’及びR”は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を有するか、−COOR’(R’は水素原子)で示される基を有する重合体である。
【0007】
また本発明の耐熱性感光性樹脂組成物は、アルカリ水溶液現像ポジ型である。
【0008】
また本発明の耐熱性感光性樹脂組成物において、前記(A)重合体が両末端に−NR’R”(R’及びR”は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を有するものである場合は、前記(B)の鎖延長剤は、末端好ましくは両末端に2以上の−COOR’(R’は水素原子または1価の有機基を表す)で示される基をもつ化合物または重合体である。
【0009】
また本発明の耐熱性感光性樹脂組成物において、前記(A)重合体が両末端に−COOR’(R’は水素原子)で示される基を有するものである場合、前記(B)の鎖延長剤は、末端好ましくは両末端に2以上の−NR’R”(R’及びR”は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基をもつ化合物または重合体である。
【0010】
また本発明は、前記のいずれかに記載の耐熱感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、アルカリ水溶液を用いて現像する工程を含むパターン製造法に関する。
【0011】
また本発明は、前記のいずれかに記載の耐熱感光性樹脂組成物を用いて形成される膜を有してなる半導体デバイスに関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一つは、(A)重合体、(B)その重合体を加熱硬化過程にて重合体の分子量を高くしうる鎖延長剤、(C)光により酸を発生しうる化合物、(D)溶媒を必須成分とする耐熱感光性樹脂組成物であって、前記(A)重合体は、耐熱性等の点から、一般に主鎖にテトラカルボン酸二無水物とジアミンから得られる繰り返し単位を有する前記一般式(1)で示される構造を有するポリイミド前駆体、一般に主鎖にジカルボン酸とビスアミノフェノールとから得られる繰り返し単位を有する前記一般式(2)で示される構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体、これらの繰り返し単位の共重合体、またはこれらの前駆体の混合物であることが好ましい。
なお、前記一般式(1)及び(2)におけるn1及びn2としては6〜500が好ましく、8〜500がより好ましく、8〜200がさらに好ましい。
【0013】
テトラカルボン酸二無水物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物等の公知のテトラカルボン酸二酸無水物が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
【0014】
ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル等の公知の芳香族ジアミン化合物等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
【0015】
また、アルカリ可溶性基導入方法として、ジアミン成分の少なくとも一部を2,4−ジアミノ安息香酸、3,3’−ジアミノビフェニル−5,5’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル−5,5’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルメタン−5,5’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン−5,5’−ジカルボン酸、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド−5,5’−ジカルボン酸またはそれらの異性体のようにカルボキシル基を1つ以上もつか、あるいは4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンのようにフェノール性水酸基をもつものを重合させて溶解性を制御することもできる。
【0016】
このようにテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることにより,ポリイミド前駆体であるポリアミド酸が得られるが、一般式(1)のRが一価の有機基の場合のように、エステル基を導入することで溶解性の制御、あるいは化学増幅の原理での光加工が可能となる。このRのエステル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル等のアルキル基、メチルエトキシメチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、エトキシエトキシメチル、2−トリメチルシリルエトキシメチル、3−オキソシクロヘキシルなどがある。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
【0017】
ポリベンゾオキサゾール前駆体を得るためのジカルボン酸としては、3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、3−フルオロフタル酸、2−フルオロフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’−ジカルボン酸、パーフルオロスベリン酸、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−オキシジフェニル−1,1’−ジカルボン酸等の公知のジカルボン酸が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
【0018】
ポリベンゾオキサゾール前駆体を得るためのビスアミノフェノールとしては、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の公知のビスアミノフェノールが単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
【0019】
より一般には、テトラカルボン酸二無水物は次の一般式(3)で表される。
【化5】
Figure 0004240908
【0020】
より一般には、ジアミンは次の一般式(4)で表される。
【化6】
Figure 0004240908
【0021】
より一般には、ジカルボン酸は次の一般式(5)で表される。
【化7】
Figure 0004240908
【0022】
より一般には、ビスアミノフェノールは次の一般式(6)で表される。
【化8】
Figure 0004240908
【0023】
なお、上記各式においてnは繰り返し数であり、R、Zの記号は共通して1価および2価の有機基であり、それぞれの例は、次の式で表される。
1価の有機基の例:
【化9】
Figure 0004240908
【0024】
なお、この1価の有機基の例は、前記一般式(1)のRの例としても適用される。
2価の有機基の例:
【化10】
Figure 0004240908
【0025】
本発明の(A)の重合体は、(B)の鎖延長剤がその効果を発揮する為に、(B)成分との兼ね合いで使用するものが決定される。例えば、(A)の重合体が両末端に−NR’R”(R’及びR”は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を有するものである場合は、(B)の鎖延長剤は、末端好ましくは両末端に2以上の−COOR’(R’は水素原子または1価の有機基を表す)で示される基をもつ化合物または重合体である。一方、前記(A)の重合体が両末端に−COOR’(R’は水素原子)で示される基を有するものである場合は、(B)の鎖延長剤は、末端好ましくは両末端に2以上の−NR’R”(R’及びR”は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基をもつ化合物または重合体である。なお、この−NR’R”におけるR’及びR”の1価の有機基の例としては、前記一般式(3)〜(6)のRとして例示したものが適用できる。
【0026】
両末端に−NR’R”を有する(A)成分の例としては次のものが挙げられる。
一般式(7):
【化11】
Figure 0004240908
(式中Xは4価の有機基、Yは2価の有機基、R及びRは水素または1価の有機基である。n3は2〜500で重合体の繰り返し単位数を表す。)
【0027】
一般式(8):
【化12】
Figure 0004240908
(式中Xは2価の有機基、Yは4価の有機基、R及びRは水素または1価の有機基である。n4は2〜500で重合体の繰り返し単位数を表す。)
【0028】
これらの場合の(B)の鎖延長剤である末端に2以上の−COOR’(R’は水素原子または1価の有機基を表す)で示される基をもつ化合物または重合体の例としては次のものが挙げられる。
一般式(9):
【化13】
Figure 0004240908
(式中Xは(n5)価の有機基で、Rは1価の有機基、n5は1〜10の整数である。)
【0029】
一般式(10):
【化14】
Figure 0004240908
(式中Xは4価の有機基、Yは2価の有機基、Rは独立に水素または1価の有機基である。n6は0〜20(好ましくは0〜7、より好ましくは0〜5)で重合体の繰り返し単位数を表す。)
【0030】
一般式(11):
【化15】
Figure 0004240908
(式中Xは2価の有機基、Yは4価の有機基であり、Rは独立に水素または1価の有機基である。n7は0〜20(好ましくは0〜7、より好ましくは0〜5)で重合体の繰り返し単位数を表す。)
【0031】
一方、両末端に−COOR’を有する(A)成分の例としては次のものが挙げられる。
一般式(12):
【化16】
Figure 0004240908
(式中Xは4価の有機基、Yは2価の有機基、Rは水素または1価の有機基である。n8は2〜500で重合体の繰り返し単位数を表す。)
【0032】
一般式(13):
【化17】
Figure 0004240908
(式中Xは2価の有機基、Yは4価の有機基、Rは水素または1価の有機基である。n9は2〜500で重合体の繰り返し単位数を表す。)
【0033】
これらの場合の(B)の鎖延長剤である末端に2以上の−NR’R”(R’及びR”は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基をもつ化合物または重合体の例としては次のものが挙げられる。
一般式(14):
【化18】
Figure 0004240908
(式中Y10は(n10)価の有機基、R10は1価の有機基である。n10は1〜10の整数である。)
【0034】
一般式(15):
【化19】
Figure 0004240908
(式中X11は4価の有機基、Y11は2価の有機基、Rは水素または1価の有機基である。n11は0〜20(好ましくは0〜7、より好ましくは0〜5)で重合体の繰り返し単位数を表す。)
【0035】
一般式(16):
【化20】
Figure 0004240908
(式中X12は2価の有機基、Y12は4価の有機基であり、Rは水素または1価の有機基である。n12は0〜20(好ましくは0〜7、より好ましくは0〜5)で重合体の繰り返し単位数を表す。)
なお、ここで上記一般式(7)〜(16)に記載されるR及びR〜R10の1価の有機基の例としては、前記一般式(3)〜(6)のRとして例示したものが適用できる。
【0036】
本発明における(B)その重合体を加熱硬化過程にて重合体の分子量を高くしうる鎖延長剤としては、(A)成分と異なる成分であって、基本的に上記一般式(9)、(10)、(11)、(14)、(15)、(16)に例示したジアミン、ジカルボン酸、テトラカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物などの低分子量体、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとから得られる低分子量ポリイミド前駆体、または、ジカルボン酸とビスアミノフェノールとから得られる低分子量ポリベンゾオキサゾール前駆体の重合体が好ましい。但し(A)の重合体成分が酸末端のときはアミン末端に、重合体成分がアミン末端のときは酸末端にしなければならない。また、(B)の鎖延長剤が重合体であるときは、繰り返し単位数が0〜20の分子量が低い方がプロセス性、物性の点で好ましく、0〜10であることがより好ましく、0〜7であることがさらに好ましく、0〜5であることが特に好ましい。
【0037】
(B)重合体を加熱硬化過程にて重合体の分子量を高くしうる鎖延長剤は、(A)の重合体成分100重量部に対して、0.1〜50重量部配合することが好ましく、1〜20重量部配合することがより好ましい。
【0038】
本発明に使用される(C)成分である光により酸を発生する化合物は、感光剤であり、酸を発生させ、光の照射部のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる機能を有するものである。その種類としては、o−キノンジアジド化合物、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩などが挙げられ、ここに挙げられた化合物に限らず、光により酸を発生する化合物であれば使用できる。
【0039】
o−キノンジアジド化合物は、例えば、o−キノンジアジドスルホニルクロリド類とヒドロキシ化合物、アミノ化合物などとを脱塩酸剤の存在下で縮合反応させることで得られる。前記o−キノンジアジドスルホニルクロリド類としては、例えば、ベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド等が使用できる。
【0040】
前記ヒドロキシ化合物としては、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,3’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4b,5,9b,10−テトラヒドロ−1,3,6,8−テトラヒドロキシ−5,10−ジメチルインデノ(2,1−a)インデン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどが使用できる。
【0041】
(C)光により酸を発生しうる化合物は、(A)の重合体成分100重量部に対して、0.1〜50重量部配合することが好ましく、1〜20重量部配合することがより好ましい。
【0042】
本発明における(D)の溶媒としては、ガンマブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、ジメチルイミダゾリジノン、N−アセチル−ε−カプロラクタム等が挙げられ、(A)耐熱感光性重合体、(B)鎖延長剤、(C)光により酸を発生しうる化合物を溶解するものであれば特にその種類を限定するものではない。
その量は特に制限はないが、重合体(A)100重量部に対して、50〜500重量部が好ましく、50〜200重量部がより好ましい。
【0043】
本発明の感光性樹脂組成物には、上記必須成分以外に、シリコン基板に対する接着性増強のため、シランカップリング剤を添加したり、重合体(A)の材料としてジアミノシロキサンを用いてベース重合体を変性することができる。
また、本発明において感光特性、現像特性を向上するためにフェノール性水酸基を有する化合物を溶解促進剤として添加しても良い。フェノール性水酸基を有する化合物としては、メチレンビスフェノール、4,4’−エチリデンビスフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチルフェノール)、4,4’−メチリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4’−(1−メチル−エチリデン)ビス(2−メチルフェノール)、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4’−(1,3−ジメチルブチリデン)ビスフェノール、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス(2,6−ジ−メチルフェノール)、4,4’−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール、4,4’−オキシビスフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタノンなどの二核体、4,4’,4”,−メチリデントリスフェノール、2,6−ビス[(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール、4,4’,4”−エチリデントリス(2−メチルフェノール)などの三核体、4,4’,4”,4’’’−(1,2−エタンジイリデン)テトラキス(2−メチルフェノール)、4,4’,4”,4’’’−(1,2−エタンジイリデン)テトラキスフェノール、2,2’−メチレンビス[6−[(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール]などの四核体などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは(A)の重合体成分100重量部に対して、1〜50重量部配合することが好ましく、2〜20重量部配合することがより好ましい。
さらに目的に応じて溶解阻害剤、溶解促進剤、安定剤などを配合してもよい。
【0044】
以上、説明した本発明の感光性樹脂組成物は、例えば、超LSI等の半導体デバイスのバッファーコート膜、α線遮蔽膜、層間絶縁膜の膜を形成する材料として使用することができる。ここでレリーフパターンを得る工程では通常のホトリソグラフィー工程に従う。まず、本発明の樹脂組成物を回転塗布機により塗布し、ホットプレート上で溶媒を揮発させ、半硬化膜を得る。この後、i線ステッパ等の露光装置により所用のフォトマスクを通して露光する。この後、必要に応じて露光後加熱(PEB;post exposure bake)処理を行い、現像を行う。現像液としては、アルカリ水溶液が好ましく用いられ、典型的には苛性カリ、苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物の水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド、コリン等の水酸化四級アンモニウム、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン等のアミン水溶液が用いられる。また、リンス液としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、水等が用いられる。レリーフパターンを得た後加熱により重合体膜を硬化させるが、この際にポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体の閉環脱水反応が起こる。このときの加熱温度は150から450℃の範囲で行われることが望ましい。
【0045】
本発明の半導体デバイスの製造工程の一例を以下に説明する。
図1は多層配線構造の半導体デバイスの製造工程図である。図において、回路素子を有するSi基板等の半導体基板は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆され、露出した回路素子上に第1導体層が形成されている。前記半導体基板上にスピンコート法等で層間絶縁膜4が形成される(工程(a))。
【0046】
次に塩化ゴム系やフェノールノボラック系の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピンコート法で形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられている(工程(b))。
前記窓6Aの層間絶縁膜4は、酸素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段によって選択的にエッチングされ、窓6Bがあけられている。ついで窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用いて感光樹脂層5が完全に除去される(工程(c))。
【0047】
さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2導体層7を形成させ、第1導体層3との電気的接続が完全に行われる(工程(d))。
3層以上の多層配線構造を形成する場合は、上記の工程を繰り返して行い各層を形成することができる。
【0048】
次に表面保護膜8が形成される。この図の例では、この表面保護膜を前記感光性樹脂組成物をスピンコート法にて塗布、乾燥し、所定部分に窓6Cを形成するパターンを描いたマスク上から光を照射した後アルカリ水溶液にて現像してパターンを形成し、加熱して樹脂膜とする。この樹脂膜は、導体層を外部からの応力、α線などから保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。
なお、上記例において、層間絶縁膜を本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
【0049】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
製造例1
攪拌器と温度計を備えた0.5リットルの加圧容器に150gのN−メチルピロリドンと0.2モルのn−ブチルアルコールを入れ、0.1モルのビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(ODPA)を加え、密閉し攪拌をしながら70℃で24時間攪拌し、エステルを得た。この溶液を0℃に冷却し、塩化チオニル0.2モルを反応温度10℃以下に保持しながら滴下し、滴下後10℃付近で30分間撹拌して、ジクロリドの溶液を得た。次いで、別の攪拌機及び温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン100gを仕込み、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(bis−AP−AF)0.09モルを添加し、攪拌溶解した後、ピリジン0.2モルを添加した。この溶液を冷却し、温度を0〜10℃に保ちながら、ジクロリドの溶液を30分間かけて滴下した後、10℃付近で30分間撹拌した。反応液を4リットルの水に投入し、析出物を回収、洗浄した後、40℃で二日間減圧乾燥して酸末端のポリヒドロキシアミド(繰り返し単位数約9)P−1を得た。
【0050】
製造例2
製造例1と同様な方法で、n−ブチルアルコール、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(DDE)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(bis−AP−AF)のモル比を0.18、0.09、0.1としたアミン末端のポリヒドロキシアミドP−2(繰り返し単位数約9)を得た。
【0051】
製造例3
攪拌機及び温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル(OBBA)0.1モル及びN−メチルピロリドン150gを仕込み、フラスコを0℃に冷却し、塩化チオニル0.2モルを反応温度を10℃以下に保持しながら滴下し、滴下後10℃付近で30分間撹拌して、4,4−ジカルボキシジフェニルエーテルジクロリドの溶液を得た。次いで、攪拌機及び温度計を備えた0.5リットルのフラスコ中に、N−メチルピロリドン100gを仕込み、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(bis−AP−AF)0.09モルを添加し、攪拌溶解した後、ピリジン0.2モルを添加した。この溶液を冷却し、温度を0〜10℃に保ちながら、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテルジクロリドの溶液を30分間かけて滴下した後、10℃付近で30分間撹拌した。反応液を4リットルの水に投入し、析出物を回収、洗浄した後、40℃で二日間減圧乾燥して酸末端のポリヒドロキシアミドP−3(繰り返し単位数約9)を得た。
【0052】
製造例4
製造例3と同様な方法で4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル(OBBA)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(bis−AP−AF)のモル比をそれぞれ0.09、および0.10としてアミン末端のポリヒドロキシアミドP−4(繰り返し単位数約9)を得た。
【0053】
製造例5
窒素流下で0.1モルの4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)を300gのN−メチル−ピロリドンに溶解し、アミン溶液を調整する。この溶液を氷冷し、約15℃に保ち撹拌下でビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(ODPA)0.2モルを加え、ウォーターバス80℃で3時間加熱撹拌反応させる。酸末端のポリアミド酸(繰り返し単位数1)のNMP溶液E−1を得た。
【0054】
製造例6
製造例5と同様の方法で4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(ODPA)のモル比をそれぞれ0.2、0.1モルとし、アミン末端のポリアミド酸(繰り返し単位数1)のNMP溶液E−2を得た。
【0055】
製造例7
トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン0.1モルとナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド0.29モルを150gのジオキサン中溶解させ、トリエチルアミン0.3モルを冷却下で滴下反応させた。この反応液をろ過し、ろ液を水に落として析出、ろ別、乾燥してオルトキノンジアジド化合物C−1を得た。
【0056】
実施例1
製造例1で得たP−1を100重量部、製造例6で得た鎖延長剤E−2を樹脂分にて5重量部、製造例7で得た感光剤C−1を15重量部、接着助剤として尿素プロピルトリエトキシシランの50%メタノール溶液10重量部を150重量部のn−メチルピロリドンに溶解し、この溶液を3μm孔のテフロンフィルタを用いて加圧濾過して感光性樹脂組成物を得た。
これをシリコンウエハ上にスピナを用いて塗布し、120℃のホットプレートで240秒プリベイクし、厚み17μmの塗膜を得た。このウエハをi線ステッパーを用い、マスクを介し、露光量を200〜1000mJ/cmとし、露光した。パドル式の現像装置を用い、水酸化テトラメチルアンモニウム2.38重量%水溶液で現像、脱イオン水でリンスし、レリーフパターンを得た。このウエハを顕微鏡で観察すると露光量400mJ/cmで50×50μmの解像度が確認され、プリベイク後膜厚に対する現像後膜厚の比、すなわち残膜率は80%であった。
【0057】
この感光性樹脂組成物をシリコンウエハ上にスピナを用いて塗布し、120℃のホットプレートで240秒プリベイクし、厚み17μmの塗膜を得た。このウエハをコンタクトアライナーを用い、マスクを介し、露光した。パドル式の現像装置を用い、水酸化テトラメチルアンモニウム2.38重量%水溶液で現像、脱イオン水でリンスし、10mm×120mmの短冊状のパターンを得た。このウエハを窒素置換されたオーブンにて350℃1時間硬化ベークし、硬化膜を得た。フッ酸水溶液を用い、短冊状の薄膜をシリコンウエハより剥離し、乾燥した後、オートグラフを用い伸び率を測定した。この結果伸び率は40%となった。
【0058】
実施例2〜8および比較例1〜4
実施例1と同様に、感光性重合体を100重量部、鎖延長剤5重量部、製造例7で得た感光剤を15重量部、接着助剤として尿素プロピルトリエトキシシランの50%メタノール溶液10重量部を150重量部のn−メチルピロリドンに溶解し、この溶液を3μm孔のテフロンフィルタを用いて加圧濾過して感光性重合体組成物を得た。それぞれの感光性重合物、鎖延長剤の組み合わせと、感光特性、伸び率の結果を下表にまとめる。ただし、比較例では鎖延長剤は添加していない。
なお、比較例に比べて実施例の伸び率が上昇していることにより、鎖延長されていることが観察できる。
【0059】
【表1】
Figure 0004240908
【0060】
【発明の効果】
本発明の耐熱感光性樹脂組成物は、硬化過程において重合体の鎖延長剤を配合することにより、主剤となる感光性重合体は低分子量化しうる。このため、パターン製造法においては、レリーフパターンの加工性に優れ、かつ硬化後の機械特性を向上することができ、感度及び残膜性も殆どそこなうことがない。
また、本発明の半導体デバイスは、良好な形状のポリイミドまたはポリベンゾオキサゾールのパターンを表面保護膜または層間絶縁膜として有することにより、信頼性が高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層配線構造の半導体デバイスの製造工程図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、 2…保護膜、 3…第1導体層、 4…層間絶縁膜層、5…感光樹脂層、 6A、6B、6C…窓、 7…第2導体層、 8…表面保護膜層。

Claims (5)

  1. (A)下記一般式(1):
    Figure 0004240908
    (式中、X1は4価の有機基、Y1は2価の有機基、R1は水素または1価の有機基であり、n1は2〜500で重合体の繰り返し単位数を表す)で示される構造を有するポリイミド前駆体、下記一般式(2):
    Figure 0004240908
    (式中X2は2価の有機基、Y2は4価の有機基、n2は2〜500で重合体の繰り返し単位数を表す)で示される構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体、それらの共重合体またはそれらの混合物から選ばれる一種である重合体、
    (B)加熱硬化過程にて前記重合体の分子量を高くしうる鎖延長剤、
    (C)光により酸を発生しうる化合物、及び
    (D)溶媒
    を含有してなる耐熱感光性樹脂組成物であって、
    前記(A)重合体が、その両末端に、−NR'R"(R'及びR"は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を有するか、−COOR'(R'は水素原子)で示される基を有する重合体であり、
    前記(B)の鎖延長剤が、前記(A)重合体がその両末端に−NR'R"(R'及びR"は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を有することに対応して、その末端に2以上の−COOR'(R'は水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を有するか、前記(A)重合体がその両末端に−COOR'(R'は水素原子)で示される基を有することに対応して、その末端に2以上の−NR'R"(R'及びR"は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を有する化合物または重合体であり、
    前記(B)鎖延長剤の配合量が、前記(A)重合体100重量部に対して、0.1〜50重量部であることを特徴とする耐熱感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)重合体が両末端に−NR'R"(R'及びR"は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を有し、前記(B)の鎖延長剤が両末端に2以上の−COOR'(R'は水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を持つ化合物または重合体であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱感光性樹脂組成物。
  3. 前記(A)重合体が両末端に−COOR'(R'は水素原子)で示される基を有し、前記(B)の鎖延長剤が両末端に2以上の−NR'R"(R'及びR"は独立に水素原子または1価の有機基を表す)で示される基を持つ化合物または重合体であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布し乾燥する工程、露光する工程、アルカリ水溶液を用いて現像する工程を含むパターン製造法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱感光性樹脂組成物を用いて形成される膜を有してなる半導体デバイス。
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