JP4942552B2 - ポリアミド及びポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド及びポジ型感光性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、電子部品や表示素子の絶縁材料並びに半導体装置におけるパッシベーション膜、バッファーコート膜、及び層間絶縁膜などに用いられる耐熱性樹脂材料のレリーフパターンを形成するために用いられるポリアミド樹脂、及び該樹脂を含むポジ型感光性樹脂組成物に関するものである。
半導体装置の表面保護膜または層間絶縁膜の用途には、優れた耐熱性、電気特性、及び機械特性を併せ持つポリイミド樹脂が好適であることは広く知られている。この用途に使用されるポリイミド樹脂は、一般に感光性ポリイミド前駆体組成物の形で供され、これをシリコンウエハー等の基板に塗布し、活性光線によるパターニング露光、現像、及び熱イミド化処理を順次施すことにより、微細なレリーフパターンを有する耐熱性樹脂皮膜を該基板上に容易に形成させることができる。
ところが、上記感光性ポリイミド前駆体組成物を使用する場合、その現像工程においては、現像液として多量の有機溶剤を用いる必要があり、コストの観点、安全性、および近年の環境問題への関心の高まり、などから、脱有機溶剤対策が求められてきている。これを受け、最近になってフォトレジストと同様に、希薄アルカリ水溶液、中でも半導体装置の製造行程で通常使用される現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で現像可能な耐熱性感光性樹脂材料の提案が各種なされている。
中でも、希薄アルカリ水溶液に可溶性を有するヒドロキシポリアミドである、ポリベンゾオキサゾール(以下、「PBO」ともいう。)前駆体と感光性ジアゾナフトキノン化合物(以下、「NQD」ともいう。)などの光活性成分(以下、「PAC」ともいう。)からなる感光性樹脂組成物が最近注目されている。該感光性樹脂組成物は、レリーフパターンの形成が容易でかつ保存安定性も良好であり、またポリイミドと同等の熱硬化膜特性が得られることから、感光性ポリイミド前駆体組成物の有望な代替材料として注目されている。
この他にも、フェノール性水酸基を主鎖に導入したポリマーとPACとの組み合わせ、フェノール性水酸基を側鎖に導入したポリマーとPACとの組み合わせ、及び骨格にトリメリット酸を利用しポリイミド前駆体ユニットとPBO前駆体ユニットが交互に連なるポリイミド前駆体−PBO前駆体ポリマーとPACとの組み合わせ等多数のものが、希薄アルカリ水溶液で現像可能な耐熱性感光性樹脂組成物として提案されている。
上述した耐熱性感光性樹脂組成物においてPACと併用して使用されるポリマーは、ポリイミド前駆体またはPBO前駆体等のフェノール性水酸基を有するポリアミドが主流である。該フェノール性水酸基をポリマー骨格に導入することにより、現像時に露光部が希薄アルカリ水溶液に溶解し、かつ未露光部はフェノール性水酸基とPACが相互作用を持つことで溶解が抑制され、ポジ型のレリーフパターンを形成することができる。
ポリアミドにフェノール性水酸基を導入する方法としては、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミン(以下、「フェノール性ジアミン」ともいう。)をポリアミドの原料としてカルボン酸と脱水縮合させる方法が一般的である。このフェノール性ジアミンの水酸基の酸性度が低い場合は、ポリアミドが希薄アルカリ水溶液に溶解せず、現像時に露光部の溶け残りが生じたり、現像そのものが不可能となることがある。一方、フェノール性ジアミンの水酸基の酸性度が高い場合にはPACとの相互作用が弱く、現像時に未露光部も溶けてしまい、良質なレリーフパターンを得ることができない。また、感光性樹脂組成物として使用するために、ポリアミドがi線等の化学線に対する透明性に優れることが必要がある。
上述したフェノール性ジアミンの水酸基の酸性度と透明性とのバランスがとれたPBO前駆体としては、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンとジカルボン酸の重縮合物が、例えば特許文献1に提案されており、ポジ型感光性樹脂組成物の成分として広く使用されている。しかしながら、さらに透明性が高く高感度なPBO前駆体が求められている。
そのような透明性がより高く、ハロゲン原子を含まない耐熱性樹脂前駆体組成物としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンとジカルボン酸との脱水縮合物からなるPBO前駆体、及び該前駆体を含むポジ型感光性樹脂組成物が、例えば特許文献2及び特許文献3で提案されている。しかしながら、後述する比較例で示すように、本発明者らが確認したところ、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンは酸性が強く、半導体装置の製造工程で通常使用される現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)では良好なレリーフパターンを得ることができなかった。特許文献2に記載されている実施例によると、ジカルボン酸としてフッ素原子を有する化合物を使用しており、さらに、現像液も0.79%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を使用している。すなわち、未露光部の現像液への溶解性を下げる為に、特定のジカルボン酸と組合せ、かつ現像液のアルカリ性を低下させる必要があったものと理解される。
また、特許文献3においては、本発明者が確認した所、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液では、現像時間が短く、現像後の膜厚のコントロールが困難なものと考えられる。また、本発明者らは、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと、テトラカルボン酸との脱水縮合からなるポジ型感光性樹脂組成物を以前、特許文献4として提案した。しかしながら、熱硬化後の耐熱性に改良すべき点が残っていた。
また、有機溶剤に可溶であり、かつアルカリ水溶液で現像が可能である組成物として、フェノール性水酸基を有するポリイミドとPACからなる組成物が、特許文献5で提案されている。また、フェノール性水酸基を有するイミドとカルボン酸基を有するベンゾオキサゾールのコポリマーとPACからなる組成物が特許文献5で提案されている。しかしながら、両文献に開示のポリマーは共に、元来、溶剤可溶性の重縮合物であり、熱硬化反応後も膜の溶剤に対する溶解性が高く、耐溶剤性が低いという課題があった。
さらに、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンのアミノ基と無水トリメリット酸クロリドのクロリド基をある特定の条件下で反応させた化合物が、特許文献7及び特許文献8に提案されている。さらに、無水トリメリット酸クロリドと特定のジアミンを脱水縮合させ、一部イミド化をしたポリマーとPACの組み合わせが特許文献9に提案されている。この文献の中では、互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとしては、ビス(アミノ−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを好適例として記載されしている。アルカリ水溶液で現像する際に、膜の界面に撥水性が適度に出るために、アルカリ水溶液の界面へのしみこみが抑えられるので、フッ素原子が10重量%乃至20重量%含まれていることが好ましい旨が記載されている。
このポリマーは、熱硬化後には、環化反応を経て、オキサゾール環及びイミド環が形成されるため熱硬化後のレリーフパターンの機械物性や耐溶剤性が高いという点で優れている。一方、実施例に記載されているように、アルカリ現像性という点では、そのコントロールが困難であると理解され、半導体装置の製造行程で通常使用される現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)では良好なレリーフパターンを得ることができなかったと理解される。すなわち、実施例1では1.2%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、未露光部の現像液への溶解性を下げる為に、現像液のアルカリ性を低下させる必要があったものと理解される。実施例2〜5では露光部の溶解性を上げる為に、よりアルカリ現像性の高いジエチルアミノエタノール水溶液を使用する必要性があったものと理解される。以上のことより、ポリマーの溶解性のコントロールが困難であったことが解る。
また、この特許文献9では、本文中に互いにオルト位にあるアミノ基及びフェノール性水酸基を有する1又は2以上の芳香族ジアミンとして、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを使用した構造のポリマーも記載されており、アルカリ現像液に対するコントロールの方法として、ヒドロキシ基を含まないイミドユニットを導入するという方法が記載されている。ところが、本発明者が確認したところ、羅列的に記載されているイミド基のユニットは芳香族テトラカルボン酸と芳香族ジアミンからなる芳香族のイミドであり、半導体装置の製造工程で使用される露光装置i線ステッパの露光波長である365nmの吸光度が高くなり、結果として光感度が下がるという課題があった。さらに、溶解性のコントロールにおいては、ポリマー構造において、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンに対して、2当量の無水トリメリット酸を縮合した構造を有することは必須であり、キュア後にフェノール性水酸基を残さずにビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンの導入率を上げて、アルカリ溶解性をコントロールすることは、構造上難しいという課題もあった。また一方で、近年、組成物に使用する溶媒として、塩基性の高いN−メチルピロリドンといったアミド系の溶媒よりもγ−ブチロラクトンといった中性の溶媒が好まれる傾向が半導体製造工程の要望として挙がっている。
このように、ハロゲン原子を骨格に含まず、高感度で半導体装置の製造工程で通常使用されるアルカリ現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)による現像のコントロールが可能であり、熱硬化後のパターンの耐溶剤性が良好であることを同時に全て満たすポジ型感光性樹脂組成物が望まれていた。
なお、下記の特許文献10は、ポリイミドに含まれるジカルボン酸である5−アミノイソフタル酸誘導体の先行技術であり、後述する発明を実施するための最良の形態で引用する。下記の特許文献11は、本発明におけるポリアミドにおいて、その末端基における封止基の先行技術であり、後述する発明を実施するための最良の形態で引用する。また、下記の特許文献12〜18は、PBO前駆体と好適なPACの組合せを記載した先行技術であり、後述する発明を実施するための最良の形態で引用する。
特開昭63−096162号公報 特開平11−119426号公報 特開2005−321466号公報 国際公開第07/029614号パンフレット 米国特許第4927736号 国際公開第01/034679号パンフレット 特公昭49−007338号公報 特許第3747610号公報 特許第3449250号公報 国際公開第05/068535号パンフレット 特開平05−197153号公報 特開2001−109149号公報(〔化18〕〜〔化32〕) 特開2001−092138号公報(〔化23〕〜〔化28〕) 特開2004−347902号公報(〔化24〕、〔化25〕) 特開2003−131368号公報(〔化22〕〜〔化28〕) 特開2004−109849号公報(〔化17〕〜〔化22〕) 特開2001−356475号公報(〔化18〕、〔化22〕) 特開2005−008626号公報(〔化15〕、〔化16〕、〔化28〕)
本発明は、ハロゲン原子を骨格に含まず、高感度であり、半導体装置の製造工程で通常使用される現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)によるパターンの膨潤が無く、熱硬化後のレリーフパターンに耐溶剤性を有するポリアミドを提供することを目的とする。また、本発明は、該ポリアミドを含むポジ型感光性樹脂組成物、該組成物によって基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法、及び該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決するため鋭意検討した結果、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン及びジカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体ユニット、ならびにフェノール性水酸基を有さないジアミン及びフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリイミドユニットの両方のユニット構造をブロック共重合し、その共重合比を調整した結果、前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
つまり、共重合比を調整することで、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンとジカルボン酸からなるポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットに由来するアルカリ現像液に対する高い溶解性をコントロールすることにより、熱硬化前のポリマーの有機溶剤に対する溶解度を上げ、熱硬化後のレリーフパターンの耐溶剤性はビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンとジカルボン酸からなるポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットに含まれるヒドロキシアミド部が熱硬化時にオキサゾール環化反応を起こさせることで可能にするとの着想を得て、検討の結果、本発明をなすに至った。
さらに、ポリイミドユニットに脂環式構造を有しフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸無水物を使用することにより、化学線に対する透明性が高く高感度であり、γ−ブチロラクトンに可溶なポジ型感光性樹脂組成物を得ることを可能とした。また、ポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットに、ジカルボン酸が1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸及び後述の一般式(4)で表される5−アミノイソフタル酸誘導体構造からなる群から選択される少なくとも1つのジカルボン酸を使用することにより、γ−ブチロラクトンに対する溶解性、及び半導体製造工程でSiウェハーの裏面を洗浄する際に使用されるプロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性の高いポジ型感光性樹脂組成物を得ることを可能とした。
すなわち、本発明の第一は、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン及びジカルボン酸を脱水縮合した繰り返し構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体ユニット、ならびにフェノール性水酸基を有さないジアミン及びフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸を脱水縮合した繰り返し構造を有するポリイミドユニットの両方のユニット構造を有するポリアミドである下記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される構造を有し、ハロゲン原子を骨格に含まないポリアミドであり、その中でも、フェノール性水酸基を有さないジアミン及びフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸を脱水縮合した繰り返し構造を有するポリイミドユニットのフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸が脂環式構造を有するポリアミドが好ましく、さらに該テトラカルボン酸が、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸であることがより好ましく、また、該テトラカルボン酸の無水物が、rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3'−(テトラヒドロフラン−2',5'−ジオン)であることがより好ましい。
(式中、X1、X3は2価の有機基、X2は4価の有機基を示す。α、βはそれぞれ独立に1〜100までの整数である。)
(式中、X4、X5は2価の有機基を示し、X6は4価の有機基を示す。γ、δはそれぞれ独立に1〜100までの整数である。)
(式中、X7、X8は2価の有機基を示し、X9は4価の有機基を示す。ε、ζはそれぞれ独立に1〜100までの整数である。)
また、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン及びジカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットのうち、ジカルボン酸が、脂環式構造を有するジカルボン酸、イソフタル酸及び下記一般式(4)で表される5−アミノイソフタル酸誘導体構造からなる群から選択される少なくとも1つのジカルボン酸であることがより好ましい。
(式中、Ψは一価の有機基を示す。)
本発明の第二は(A)本発明の第一に記載のポリアミド100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、及び(C)有機溶剤100〜1000質量部を含むことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物である。
本発明の第三は、本発明の第二のポジ型感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成する塗布工程、該層または該フィルムをマスクを介して化学線で露光するか、または光線、電子線、もしくはイオン線を直接照射する露光工程、該露光部または該照射部を現像液で溶出または除去する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する加熱工程を含む、硬化レリーフパターンの形成方法である。
本発明の第四は、本発明の第三の形成方法により得られる硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置である。
本発明によるポリアミドは、ハロゲン原子を骨格に含まず、高感度であり、半導体装置の製造工程で通常使用される現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)による現像コントロール可能で、熱硬化後のレリーフパターンに耐溶剤性を有するポリアミドを提供する。また、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、現像工程で膨潤することがないレリーフパターンを得ることができ、該組成物によって基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法、及び該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置を提供することができる。
(A)ポリアミド
<ポリアミド>
本発明のポリアミドについて、以下説明する。
本発明のポリアミドはビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン及びジカルボン酸を脱水縮合した繰り返し構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体ユニット、ならびにフェノール性水酸基を有さないジアミン及びフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸を脱水縮合した繰り返し構造を有するポリイミドユニットの両方のユニット構造を有するポリアミドであり、下記一般式(1)〜(3)のいずれかで表されるポリアミドである。
(式中、X1、X3は2価の有機基、X2は4価の有機基を示す。α、βはそれぞれ独立に1〜100までの整数である。)
(式中、X4、X5は2価の有機基を示し、X6は4価の有機基を示す。γ、δはそれぞれ独立に1〜100までの整数である。)
(式中、X7、X8は2価の有機基を示し、X9は4価の有機基を示す。ε、ζはそれぞれ独立に1〜100までの整数である。)
この時、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンの一部を、3,5−ジアミノ−1−ヒドロキシベンゼン、4,6−ジアミノ−1,3−ジヒドロキシベンゼン、3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジアミノビフェニル、3,4−ジヒドロキシ−3’, 4'−ジアミノビフェニル、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのフェノール性水酸基を有するジアミンに換えてもよい。
ポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットを合成する際のジカルボン酸としては、炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸、及び炭素数6〜34の脂環式ジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることが好ましい。具体的には、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−スルホニルビス安息香酸、3,4’−スルホニルビス安息香酸、3,3’−スルホニルビス安息香酸、4,4’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジメチル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、9,9−ビス(4−(4−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(3―カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、1,1−シクロブタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸および、特許文献10に記載の5−アミノイソフタル酸誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、感光性樹脂組成物とする場合は、イソフタル酸、下記一般式(4)で表される5−アミノイソフタル酸誘導体、4,4’−オキシビス安息香酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸がi線透過性、希薄アルカリ水溶液への溶解性の点からより好ましい。
(式中、Ψは一価の有機基を示す。)
中でも、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、及び上記一般式(4)で表される5−アミノイソフタル酸誘導体がポリアミドを組成物にする際に、γ−ブチロラクトンに対する溶解性、さらに半導体製造工程でSiウェハーの裏面を洗浄する際に使用されるプロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性の点で特に好ましい。本発明のポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体ユニットを製造するにあたって、これらのジカルボン酸は単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。これらジカルボン酸は、塩化チオニルを用いて、酸クロリドの状態で使用することも出来る。酸クロリドの合成法としては、具体的には、まず、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン等の触媒存在下で、ジカルボン酸と過剰量の塩化チオニルとを反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去した後、残渣をヘキサン、トルエン等の溶媒で再結晶することにより得ることができる。
ポリイミドユニットを合成する際のフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸二無水物としては、炭素数10〜36の芳香族テトラカルボン酸二無水物、及び炭素数8〜34の脂環式テトラカルボン酸二無水物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることが好ましい。具体的には、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)3メチル−3−シクロヘキセン1,2ジカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3'−(テトラヒドロフラン−2',5'−ジオン)を挙げることができる。
これらの中でも、脂環式構造を有するテトラカルボン酸二無水物が感度向上に寄与するためより好ましい。具体的には、ビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3'−(テトラヒドロフラン−2',5'−ジオン)をポリアミドの骨格構造に含むことで、ポジ型感光性樹脂組成物を調製する際に、γ−ブチロラクトンに対する溶解性、並びに半導体製造工程でSiウェハーの裏面を洗浄する際に使用されるプロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性、熱硬化膜の耐熱性、及び露光光源として通常使用される高圧水銀ランプのi線に対する透明性が高く、感度の向上に寄与するため、特に好ましい。これらのフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリイミドユニットを合成する際のフェノール性水酸基を有さないジアミンとしては、炭素数6〜30の芳香族ジアミン、及びジアミノポリシロキサンなどが挙げられる。具体的には、4,4’−(又は3,4’−、3,3’−、2,4’−)ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ベンゾフェノンジアミン、3,3’−ベンゾフェノンジアミン、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、ビス{(4−アミノフェニル)−2−プロピル}1,4−ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ジ−オルト−トルイジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフェニル−2−プロピル)−1,4−ベンゼン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン及びジアミノポリシロキサン化合物等のフェノール性水酸基を有さないジアミンが挙げられる。
これらの中で、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、3,3’−ジメチルベンジジン、4,4’−メチレン−ジ−オルト−トルイジン、が、i線透過性、希薄アルカリ水溶液への溶解性、ポリアミドを組成物にする際のγ−ブチロラクトンに対する溶解性、及び半導体製造工程でSiウェハーの裏面を洗浄する際に使用されるプロピレングリコールモノメチルエーテルに対する溶解性の点で特に好ましい。これらフェノール性水酸基を有さないジアミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<ポリアミドの製造方法>
本発明における溶剤可溶のポリアミドの製造方法としては、まず、ポリイミドユニットの原料であるフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸無水物とフェノール性水酸基を有さないジアミンとを有機溶媒に溶かし、30℃〜220℃、好ましくは50℃〜180℃に加熱することにより脱水縮合反応させ、ポリイミドユニットを合成する。また、γ−バレロラクトンと、ピリジンまたはメチルモルフォリンを触媒として組み合わせて用いることができる。
脱水縮合反応を行う際の反応溶媒としては、水を共沸させるための溶媒であるトルエンに加え、ポリイミドユニットを溶解させるための極性の有機溶媒を使用することが好ましい。これらの極性溶媒としては、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、又はスルホラン等が用いられる。
イミド化が終了した後、反応液の温度を下げ、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと予め酸クロリド化したジカルボン酸を、トリエチルアミン、又はピリジン等の酸受容剤の存在下で、室温乃至−30℃で反応させることにより、所望のビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを含むポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットと、ポリイミドユニットの両方のユニット構造を有する溶剤に可溶なポリアミドを得ることが出来る。
また、先に、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと予め酸クロリド化したジカルボン酸を、トリエチルアミン、又はピリジン等の酸受容剤体存在下で、室温乃至−30℃で反応させることにより、ポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットを合成し、引き続き、フェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸無水物とフェノール性水酸基を有さないジアミンとを加えて、脱水縮合反応させ、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下、30〜220℃、好ましくは50〜180℃に加熱することにより、ポリイミドユニットを合成しても良い。この際、γ−バレロラクトンとピリジンもしくはメチルモルフォリンをイミド環化反応触媒として組み合わせて用いることができる。この時、ポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットのうち、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを酸クロリド化したジカルボン酸よりもモル比で多く仕込み、ポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットの末端をアミノ基とし、このアミノ基と等量のトリメリット酸クロリドを0℃以下で加え、酸クロリド側だけをアミノ基と反応させ、引き続き、ポリイミドユニットの原料を加え、加熱、イミド化反応を行い、ポリイミドユニットを合成することで、ポリベンゾオキサゾールユニットとポリイミドユニットを連結しても良い。
酸クロリドを用いたイミド化脱水反応の際、発生した塩化水素をピリジン等の酸受容体で完全に中和する必要がある。酸性下で150℃以上に加熱した場合、ポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットもオキサゾール環化してしまい、所望のポリマーを得ることが出来なくなる。イミド化反応の際、酸クロリドから生じた塩化水素よりも過剰のピリジン、トリエチルアミン等の3級アミンを加え、反応系中を塩基性にした方がポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットのオキサゾール環化を防止する点で好ましい。また、その時の反応温度は、イミド化反応だけが選択的に進行する温度を選択する。その温度は使用する原料により異なるが、50〜150℃の範囲内であることが好ましい。
重量平均分子量の好ましい範囲としては、ポリスチレン換算での重量平均分子量で5000〜50000が好ましく、8000〜25000がより好ましい。分子量が5000以上で機械物性が向上し、50000以下で2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液への分散性がよくなり、レリーフパターンの解像性能が向上する。重量平均分子量を制御するには、フェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸二無水物とジカルボン酸の和に対して、ジアミン成分の和のモル比を1:0.75〜0.9または、0.75〜0.9:1の比で反応させることが好ましい。1:1で仕込み、反応時間を短くすることで分子量を制御することも可能であるが、この場合は、組成物の室温時の保存安定性が良くない。
また、ポリアミド骨格中におけるビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンの仕込み比率を調整することで、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液への溶解性を調整することができる。その仕込み比は、ポリアミド中に占めるビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン誘導体部が25〜65モル%の範囲であることが好ましく、25〜40モル%の範囲であることがより好ましい。好ましい範囲内において、使用するフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸、フェノール性水酸基を有さないジアミン、ジカルボン酸の種類により、最適な仕込み比は変化する。
さらに、本発明におけるポリアミドにおいて、その末端基を特定の有機基で封止することも本発明の範囲に含まれる。このような封止基としては、例えば、特許文献11に記載されている有機基が挙げられ、これらで封止した場合、加熱硬化後の硬化レリーフパターンの機械物性や形状が良好となることが期待される。
ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンとジカルボン酸を脱水縮合させる工程において、酸クロライド法に変わって、ジカルボン酸をジシクロヘキシルカルボジイミド(以下、「DCC」ともいう)などに代表される縮合剤を用いて1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどと反応させて活性エステル体とし、これをビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと反応させる活性エステル−DCC法を用いて脱水縮合を行っても良い。
このようにして得られたポリアミド溶液は、そのまま後述する感光性ジアゾキノン化合物を加えてポジ型感光性樹脂組成物として使用してもよいし、精製工程を経てポリアミド(以下、「重合体」ともいう。)を単離し、有機溶剤に再溶解させてから使用してもよい。具体的な精製工程としては、まず、上記製法により得られたポリアミド溶液にメタノール、エタノール、イソプロパノール、または水といった貧溶媒を加えてポリアミドを析出させ、次にγ−ブチロラクトンやN−メチルピロリドン等の良溶媒に再度溶解させ、その溶解液をイオン交換樹脂を充填したカラムに通すことでイオン性の不純物を取り除く。最後に、その溶解液を純水に落として析出物を濾別し、真空乾燥を行うといった精製工程である。これにより、低分子量成分やイオン性の不純物等を取り除くこともできる。
(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物
本組成物に用いられる(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物は、以降に詳述する特定構造を有するポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の化合物(以下、「ポリヒドロキシ化合物のNQD化物」ともいう。)である。
該感光性ジアゾナフトキノン化合物は、常法に従って、ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物を、クロロスルホン酸または塩化チオニルでスルホニルクロライドとし、得られたナフトキノンジアジドスルホニルクロライドと、ポリヒドロキシ化合物とを縮合反応させることにより得られる。例えば、ポリヒドロキシ化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドまたは1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリドの所定量をジオキサン、アセトン、またはテトラヒドロフラン等の溶媒中において、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下反応させてエステル化を行い、得られた生成物を水洗、乾燥することにより得ることができる。
以下に、本発明の(A)ポリアミドと組み合わせることにより、高感度で、かつ膨潤することない良好なレリーフパターンを得ることのできる(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物を示す。
1.下記一般式(5)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
(式(5)中、k、l、m、及びnは、それぞれ独立に1または2を示す。また、R1〜R10は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリル基、及びアシル基からなる群から選択される少なくとも1つの1価の基を示す。また、Y1〜Y3は、それぞれ独立に、単結合、―O―、―S―、―SO―、―SO2―、―CO―、―CO2―、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、フェニレン、及び下記化学式で示される有機基からなる群から選択される少なくとも1つの2価の基を示す。)
(式中、R11及びR12は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリル基、及び置換アリル基からなる群から選択される少なくとも1つの1価の基を示す。)
(R13〜R16は、水素原子またはアルキル基を示し、それぞれ同一でも相異なっていてもよい。wは1〜5の整数を示す。)
(R17〜R20は、水素原子またはアルキル基を示し、それぞれ同一でも相異なっていてもよい。)
具体的な化合物としては、特許文献12に記載されているポリヒドロキシ化合物のNQD化物が挙げられる。
そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
2.下記一般式(6)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
(式(6)中、Zは下記化学式で表される有機基から選ばれる少なくとも1つの4価の基を示す。R21、R22、R23、及びR24はそれぞれ独立に1価の有機基を示し、bは0または1を示し、a、c、d、及びeはそれぞれ独立に0〜3の整数を示し、f、g、h、及びiはそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。)
具体的な化合物としては、特許文献13に記載されている化合物が挙げられる。そのなかでも、以下のポリヒドロキシ化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
3.下記一般式(7)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
(式(7)中、kは3〜8の整数を示し、k×j個のLはそれぞれ独立に1個以上の炭素原子を有する1価の有機基を示し、jは1〜5の整数を示し、k個のT、及びk個のSはそれぞれ独立に水素原子および1価の有機基からなる群から選択される1価の基を示す。)
具体的な好ましい例としては、特許文献14に記載されている化合物が挙げられる。そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
(式中、pは、0から9の整数である。)
4.下記一般式(8)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
(式(8)中、Aは脂肪族の3級または4級炭素を含む2価の有機基を示し、Mは下記の化学式で表される基から選ばれる少なくとも1つの2価の基を示す。)
具体的な化合物は、特許文献15に記載されている化合物が挙げられる。そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
5.下記一般式(9)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
(式(9)中、R25は下記の化学式で表される1価の有機基を示し、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。また、qはそれぞれ独立に0〜2の整数である。)
(式中、R26は、それぞれ独立に、アルキル基、及びシクロアルキル基から選ばれる少なくとも1つの1価の有機基を示す。また、rはそれぞれ独立に0〜2の整数である。)
具体的な化合物としては、特許文献16に記載されているポリヒドロキシ化合物のNQD化物が挙げられる。そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
6.下記一般式(10)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
(式(10)中、R27は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、及びシクロアルキル基から選ばれた少なくとも1つの1価の有機基を示す。)
具体的な化合物としては、特許文献17に記載されている化合物が挙げられる。そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
7.下記一般式(11)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物
(式(11)中、R28は下記の化学式で表される1価の有機基を示し、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。また、sはそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。また、R29は水素原子、アルキル基、またはシクロアルキル基の内から選ばれた1つの1価の有機基を示す。)
(式中、R30は、それぞれ独立に、アルキル基及びシクロアルキル基から選ばれた少なくとも1つの1価の有機基を示す。また、tはそれぞれ独立に0〜2の整数を示す。)
具体的な化合物としては、特許文献18に記載されているポリヒドロキシ化合物のNQD化物が挙げられる。そのなかでも、以下の化合物のNQD化物が、感度が高く、感光性樹脂組成物中での析出性が低いことから好ましい。
本組成物において、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物におけるナフトキノンジアジドスルホニル基は、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基及び4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれもが好ましく用いられる。4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適している。5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収が伸びており、g線露光に適している。本発明においては、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を併用した、ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を得ることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を混合して使用することもできる。
本組成物において、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物の添加量は、(A)ポリアミド100質量部に対して1〜100質量部であり、好ましくは3〜40質量部であり、さらに好ましくは10〜30質量部の範囲である。1質量部以上の添加量で感度が向上し、100質量部以下の添加量で感度が向上する。
(C)有機溶剤
有機溶剤としては、極性溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、γ−ブチロラクトン、及びモルフォリン等が挙げられる。その他、この極性溶媒以外に、一般的有機溶媒であるケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、または炭化水素類を混合してもよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等も使用することができる。
本組成物において、(C)有機溶剤の添加量は、(A)ポリアミド100質量部に対して100〜1000質量部であり、好ましくは120〜700質量部であり、さらに好ましくは150〜500質量部の範囲である。100質量部以上の添加量で組成物の粘度が低くなり、塗布膜の膜厚均一性が向上し、1000質量部以下の添加量で組成物の粘度が低下しすぎることが無く、通常、必要とするパターンの膜厚を塗布することが容易になる。
(D)その他の成分
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、必要に応じて従来からポジ型感光性樹脂組成物の添加剤として公知の染料、界面活性剤、基板との密着性を高めるための接着助剤、溶解促進剤を添加することも可能である。
上記添加剤について更に具体的に述べると、染料としては、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が挙げられる。
染料の添加量は、(A)ポリアミド100質量部に対して0.01〜5.0質量部の範囲が好ましい。
また、界面活性剤としては、ポリプロピレングリコール、またはポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類、あるいはその誘導体からなる非イオン系界面活性剤、フロラード(商品名、住友3M社製)、メガファック(商品名、大日本インキ化学工業社製)、あるいはスルフロン(商品名、旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤、KP341(商品名、信越化学工業社製)、DBE(商品名、チッソ社製)、グラノール(商品名、共栄社化学社製)等の有機シロキサン系界面活性剤が挙げられるが、非フッ素という観点からは、有機シロキサン系界面活性剤が好ましい。
界面活性剤の添加量は、(A)ポリアミド100質量部に対して0.01〜5.0質量部の範囲が好ましい。
接着助剤としては、アルキルイミダゾリン、酪酸、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルメチルエーテル、t−ブチルノボラック、エポキシシラン、エポキシポリマー、3−アミノプロピルトリエトキシシランおよび各種シランカップリング剤が挙げられる。
シランカップリング剤の具体的な好ましい例としては、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランと、酸無水物又は酸二無水物の反応物、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランのアミノ基をウレタン基やウレア基に変換したものが挙げられる。この際のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基などが、酸無水物としてはマレイン酸無水物、フタル酸無水物などが、酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物などが、ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基などが、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基などが挙げられる。
接着助剤の添加量は、(A)ポリアミド100質量部に対して0.01〜20.0質量部の範囲が好ましい。
また、溶解促進剤としては、フェノール性水酸基を有する化合物が好ましく、例えば、ビスフェノール、あるいはMtrisPC、MtetraPC等の直鎖状フェノール化合物(本州化学工業社製)、TrisP−HAP、TrisP−PHBA、TrisP−PA等の非直鎖状フェノール化合物(本州化学工業社製)、ジフェニルメタンのフェニル基の水素原子2〜5個を水酸基に置換した化合物、3,3−ジフェニルプロパンのフェニル基の水素原子1〜5個を水酸基に置換した化合物、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと1,2−シクロヘキシルジカルボン酸無水物の1対2反応物などを挙げることができる。
溶解促進剤の添加量は、(A)ポリアミド100質量部に対して0.5〜20.0質量部の範囲が好ましい。
<硬化レリーフパターンの形成方法>
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用いて基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法(以下、「本方法」ともいう。)の一例を以下に示す。
まず、該組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成する塗布工程を行う。該基板としては、例えば、シリコンウエハー、セラミック基板、またはアルミ基板などが挙げられ、該基板上に塗布する。この時、形成するレリーフパターンと基板との接着性を向上させるため、あらかじめ該基板にシランカップリング剤などの接着助剤を塗布しておいても良い。該組成物の塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、またはロールコーティング等が挙げられる。
次に、80〜140℃でプリベークして塗膜を乾燥後、コンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパー等の露光装置を用いて、該層またはフィルムをマスクを介して化学線で露光するか、または光線、電子線、もしくはイオン線を直接照射する露光工程を行う。該化学線としては、X線、電子線、紫外線、または可視光線などが使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。パターンの解像度及び取扱い性の点で、その光源波長は水銀ランプのg線、h線またはi線が好ましく、単独でも混合していても良い。露光装置としてはコンタクトアライナー、ミラープロジェクション、ステッパが特に好ましい。
次に、該露光部または該照射部を現像液で溶出除去する現像工程を行う。現像方法は、浸漬法、パドル法、及び回転スプレー法等の方法から選択して行うことが出来る。現像液としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩類等の水溶液、および必要に応じメタノール、エタノール、等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を使用することが出来る。この中で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が好ましく、その濃度は、0.5%〜10%であり、さらに好ましくは1.0%〜5%であり、特に好ましくは2.38%が通常、半導体製造工程で使用されている点で特に好ましい。現像後、リンス液により洗浄を行い現像液を除去することにより、基板上に形成されたレリーフパターンを得ることができる。リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等を単独または組み合わせて用いることができる。
最後に、このようにして得られたポリアミドのレリーフパターンを加熱する加熱工程を行う。加熱温度は250℃以上が好ましく、通常は300℃以上に加熱して脱水環化反応を進行させることにより、ポリベンゾオキサゾールに変換することで耐溶剤性の高い硬化レリーフパターンに変化する。このような加熱処理装置としては、ホットプレート、オーブン、または温度プログラムを設定できる昇温式オーブンを用いることにより行うことが出来る。加熱処理を行う際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いることもできる。また、より低温にて熱処理を行う必要が有る際には、真空ポンプ等を利用して減圧下にて加熱を行ってもよい。
上述の硬化レリーフパターンの形成方法を、半導体装置のバッファーコート膜または層間絶縁膜の形成方法として公知の半導体装置製造方法と組み合わせることで、半導体装置を製造することが可能となる。
以下、参考例、実施例及び比較例により、本発明の実施形態の例を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら限定されるものではない。
(ポリマー溶液の製造)
<参考例1>
テフロン製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル4つ口フラスコに、ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付け、窒素ガスを通じながら、上記フラスコをシリコンオイル浴につけて加熱攪拌し得る反応装置とした。
該反応装置に、2ビシクロ(2、2、2)−オクト−7−エン−2、3、5、6−テトラカルボン酸ジ無水物(東京化成工業社製)(以後BCDという)を7.45g(30ミリモル)、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォンを21.62g(50ミリモル)、γ−バレロラクトンを1.0g(10ミリモル)、ピリジン2.4g(30ミリモル)、N−メチルピロリドン100g、トルエン20gを加えて、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度180℃で、180rpmで2時間加熱攪拌する。反応中トルエン、水の留出分を除去した。イミド化反応終了後、室温に戻し、この溶液にビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン(小西化学工業株式会社製)(以後SO2 −HOABという)29.43g(105ミリモル)を加えて溶解した後、反応液を氷浴により冷却し8℃とし、ピリジン2.37g(30ミリモル)を加え、これに別途γ−ブチロラクトン100g中に4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド31.1g(105ミリモル)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は40分、反応液温は最大で12℃であった。
滴下終了から3時間後に5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物6.57g(40ミリモル)を加え、4時間攪拌した。
上記反応液を3lの水に高速攪拌下で滴下し重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリアミドを得た。この溶液の一部をN−メチルピロリドンに希釈して高速液体クロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう。)(昭和電工製 Shodex KD-806M、KD-806M、直列 展開溶媒 N−メチルピロリドン 40℃)で分子量及び分子量分布を測定した。GPCの分析条件を以下に記す。
カラム:昭和電工社製、商標名 Shodex 805M/806M直列
容離液:N−メチルピロリドン、40℃
流速 :1.0ml/分
検出器:日本分光社製、商標名 RI−930
ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)13000の単一のシャープな曲線であり、単一組成物である。この重合体(以下、「ポリマー」とも言う。)にN−メチルピロリドンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−1)。
<参考例2>
参考例1のBCD7.45g(30ミリモル)の代わりに、rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3'−(テトラヒドロフラン−2',5'−ジオン)6.73g(30ミリモル)、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド31.1g(105ミリモル)の代わりに、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジクロライド21.93(105ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)14000のポリマーを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−2)。
<参考例3>
参考例1の4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド31.1g(105ミリモル)の代わりに、イソフタル酸ジクロライド22.4g(110ミリモル)を用い、参考例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)16000のポリマーを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−3)。
<参考例4>
テフロン製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、ディーンスタークトラップ付冷却管を取り付けた。SO2 −HOAB28.03g(100ミリモル)、N−メチルピロリドン200g、ピリジン2.37g(30ミリモル)を加え、氷浴にて0℃に冷却をした。これに別途γ−ブチロラクトン100g中にイソフタル酸ジクロライド12.2g(60ミリモル)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は40分、反応液温は最大で12℃であった。反応終了後、ドライアイスで冷やしたメタノール浴で−20℃に冷却をした。これに、別途γ−ブチロラクトン30g中にトリメリット酸無水物クロリド16.9g(80ミリモル)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は5分、反応液温は最大で−18℃であった。滴下終了後、−20℃で30分、−5℃で30分、室温で30分撹拌した。これに、ピリジン26.9g(340ミリモル)を加え、系中を塩基性にした。BCDを17.27g(70ミリモル)、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォンを25.95g(60ミリモル)、トルエン30g、γ−バレロラクトンを1.0g(10ミリモル)を加えて、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度130℃で、180rpmで2時間加熱攪拌した。
滴下終了から3時間後に上記反応液を3lの水に高速攪拌下で滴下し重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリマーを得た。このポリマーのポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)15000の単一のシャープな曲線であり、単一組成物である。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−4)。
<参考例5>
容量1lのセパラブルフラスラスコ中で、SO2 −HOAB56.1g(200ミリモル)、ピリジン40g(500ミリモル)、DMAc220gを室温(25℃)で混合攪拌し、ジアミンを溶解させた。
次にこれを水浴により5℃に冷却し、これに別途シクロヘキサン398g中に4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジベンゾイルクロライド60.1g(140ミリモル)と4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド11.8g(40ミリモル)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は80分、反応液温は最大で12℃であった。
滴下終了から3時間後に上記反応液を8lの水に高速攪拌下で滴下しポリマーを分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリマーを得た。このようにして合成された該ポリマーのポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は19000であった。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−5)。
<参考例6>
参考例5の4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジベンゾイルクロライド60.1g(140ミリモル)と4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド11.8g(40ミリモル)を全て、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド53.12g(180ミリモル)とし、参考例5と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)14000のポリマーを得た。このポリマーは、γ−ブチロラクトンには溶解しなかった。そこで、N−メチルピロリドンを加えて、35重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−6)。
<参考例7>
テフロン製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、水分分離トラップを備えた玉付ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。温度計、滴下漏斗、乾燥管を取り付けて、室温でSO2 −HOAB28.03g(100ミリモル)、N−メチルピロリドン224gを加えて攪拌し、SO2 −HOABを溶解した。上記フラスコをドライアイスで−30℃に冷却したメタノール浴につけて反応液が−15℃になるように調整した。毎分150回転で攪拌しながら、無水トリメリット酸クロリド42.11g(200ミリモル)をγ−ブチロラクトン126gに溶解した液を、滴下漏斗に加え、反応液の液温が−10℃を越えないように30分かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、室温に戻し、ピリジン15.8g(200ミリモル)を加えた。
その後さらに4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以後、DADPEという)22.03g(110ミリモル)、N−メチルピロリドン50g、トルエン50g、γ−バレロラクトンを1.0g(10ミリモル)を加え30分間攪拌した。その後、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度130℃で、180rpmで2時間加熱攪拌した。2時間後、反応液を80℃まで冷却し、5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物3.28g(20ミリモル)を加え、4時間攪拌した。
反応終了後に上記反応液を5lの水に高速攪拌下で滴下し重合体を分散析出させ、これを回収し、もう一度、N−メチルピロリドン500gに溶解し、N−メチルピロリドン500gで置換された陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂各20gがそれぞれ充填されたガラスカラムに流すことで処理を行った。この反応液をもう一度、5lの水に高速攪拌下で滴下し、重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)13000のポリマーを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えても溶解しなかった為、N−メチルピロリドンを加え、38重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−7)。
<参考例8>
テフロン製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、水分分離トラップを備えた玉付ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。温度計、滴下漏斗、乾燥管を取り付けて、室温でSO2 −HOAB28.03g(100ミリモル)、N−メチルピロリドン224gを加えて攪拌し、SO2 −HOABを溶解した。上記フラスコをドライアイスで−30℃に冷却したメタノール浴につけて反応液が−15℃になるように調整した。毎分150回転で攪拌しながら、無水トリメリット酸クロリド42.11g(200ミリモル)をγ−ブチロラクトン126gに溶解した液を、滴下漏斗に加え、反応液の液温が−10℃を越えないように30分かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、室温に戻し、ピリジン15.8g(200ミリモル)を加えた。DADPE33.04g(165ミリモル)、N−メチルピロリドン50g、トルエン50g、γ−バレロラクトンを1.0g(10ミリモル)を加え30分間攪拌した。
その後、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度130℃で、180rpmで2時間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。2時間後、反応液を50℃まで冷却し、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテルニ無水物を15.51g(50ミリモル)を加えて、30分間攪拌し、その後、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度130℃で、180rpmで2時間加熱攪拌した。反応中トルエン、水の留出分を除去した。その後、反応液を80℃まで冷却し、5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物4.92g(30ミリモル)を加え、4時間攪拌した。反応終了後に上記反応液を5Lの水に高速攪拌下で滴下し重合体を分散析出させ、これを回収し、もう一度、N−メチルピロリドン500gに溶解し、N−メチルピロリドンで置換された陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂各20gがそれぞれ充填されたガラスカラムに流すことで処理を行った。この反応液をもう一度、5lの水に高速攪拌下で滴下し、重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)13000のポリマーを得た。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えても溶解しなかった為、N−メチルピロリドンを加え、38重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−8)。
<参考例9>
テフロン製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、水分分離トラップを備えた玉付ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。温度計、滴下漏斗、乾燥管を取り付けて、2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物を26.66g(60ミリモル)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン20.14g(55ミリモル)N−メチルピロリドンを150g、トルエン30gを加え、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度180℃で、180rpmで1時間40分間加熱攪拌する。反応中トルエン、水の留出分を除去した。このようにして製造されたポリアミド溶液のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)24600である。この反応液を5lの水に高速攪拌下で滴下し、重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリマーを回収した。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、25重量%樹脂濃度のポリマー溶液を調整した(P−9)。
(感光性ジアゾナフトキノン化合物の作製)
<参考例10>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として4,4’−(1−(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール(本州化学工業社製、商品名;Tris−PA)の化合物30g(0.071モル)を用い、このOH基の83.3モル%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド47.49g(0.177モル)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン18gにトリエチルアミン17.9gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸30gを混合撹拌した3lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−1)を得た。
(ポジ型感光性樹脂組成物の調製)
<実施例1〜4、比較例1〜5>
下記表1の組合せで、上記各参考例1〜9にて得られたポリマー溶液(P−1〜P−9)に、上記参考例10にて得られた感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−1)を溶解した後、0.5μmのフィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
<ポジ型感光性樹脂組成物の評価>
(1)パタ−ニング特性評価
5インチシリコンウエハー上に、3−アミノプロピルトリエトキシシシラン1重量%メタノール溶液を塗布し、250℃で10分間加熱処理を行い、接着助剤処理を行った。上記感光性樹脂組成物を接着助剤処理を行った5インチシリコンウエハー上にスピンコーター(東京エレクトロン社製、クリーントラックMark7)により塗布し、125℃で210秒間乾燥し、4.5μmの膜厚の塗膜を得た。
この塗膜に、i線ステッパー露光機(ニコン社製、NSR2005i8A)により、レチクルを通して露光量を段階的に変化させて露光した。このウエハーを2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(クラリアントジャパン社製、AZ300MIF)により23℃の条件下で、現像後膜厚が3.83μmとなるように現像時間を調整して現像を行い、純水で15秒間リンスし、ポジ型のレリーフパターンを得た。
このレリーフパターンを顕微鏡にて観察し、露光部の40μmの正方形レリーフパターンを溶解除去しうる最小露光量を感度と定義し、その結果を表2に示す。レリーフパターンが溶解しすぎてコントロールできなかった場合を「観測不可」、溶解除去されなかった場合を「溶解しない」とした。さらに、その時のレリーフパターンが現像液の未露光部への染み込みにより、膨潤しているかどうかを表2に示す。膨潤してレリーフパターンが湾曲している場合を×、していない場合を○、レリーフパターン自体を観測できない場合を−とした。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用い、上記方法によってレリーフパターンを作製したところ、比較例1、2は、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に浸積したと同時に、未露光部まで現像液が染み込み、未露光部と露光部の溶解度差が十分に得られず、現像後膜厚を3.83μmにコントロールすることが、現像時間を3秒前後まで短くすることでも出来ず、結果として所望のレリーフパターンを得られなかった。
比較例4では、5分間現像液に浸漬しても露光部、未露光部ともに溶解しなかった。実施例1〜4及び、比較例3、5では、現像後、膨潤することなくパターンが観察されたが、比較例3では、露光部パターンの一部にとけ残り(残滓)が観測され、実施例1〜4の方が高感度であった。これら得られた硬化レリーフパターン付きシリコンウエハーを昇温式オーブン(光洋サーモシステム社製、VF200B)を用いて窒素雰囲気下、350℃で1時間加熱し、膜厚が3μmの硬化レリーフパターンを得た。これら、加熱硬化したパターンを100℃に加熱したγ−ブチロラクトンに3分間浸漬(以下、「γ−ブチロラクトン耐溶剤性試験」という。)し、レリーフパターンが消失した場合を×、消失していない場合を○、加熱硬化したパターン自体が得られずγ−ブチロラクトン耐溶剤性試験を行わなかった場合を−とし、その結果を表2に示す。
比較例5のパターンは1分間で溶解し、レリーフパターンが消失した。こうして、実施例1〜4では、ハロゲン原子であるフッ素原子を含まず、高感度で、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像可能な、耐溶剤性の高い硬化レリーフパターンを得ることが出来た。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、半導体用の保護膜、層間絶縁膜、液晶配向膜等の分野で、好適に使用することができる。

Claims (8)

  1. ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン及びジカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体ユニット、ならびにフェノール性水酸基を有さないジアミン及びフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリイミドユニットの両方のユニット構造を有するポリアミドであり、下記一般式(1)〜(3)のいずれかで表される構造を有し、ハロゲン原子を骨格に含まないことを特徴とするポリアミド。
    (式中、X1、X3は2価の有機基、X2は4価の有機基を示す。α、βはそれぞれ独立に
    1〜100までの整数である。)
    (式中、X4、X5は2価の有機基を示し、X6は4価の有機基を示す。γ、δはそれぞれ
    独立に1〜100までの整数である。)
    (式中、X7、X8は2価の有機基を示し、X9は4価の有機基を示す。ε、ζはそれぞれ
    独立に1〜100までの整数である。)
  2. フェノール性水酸基を有さないジアミン及びフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリイミドユニットのうち、フェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸が脂環式構造を有することを特徴とする請求項1に記載のポリアミド。
  3. フェノール性水酸基を有さないジアミン及びフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリイミドユニットのうち、フェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸がビシクロ(2,2,2)−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸を有することを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド。
  4. フェノール性水酸基を有さないジアミン及びフェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリイミドユニットのうち、フェノール性水酸基を有さないテトラカルボン酸として、テトラカルボン酸の無水物であるrel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3'−(テトラヒドロフラン−2',5'−ジオン)を有することを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド。
  5. ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン及びジカルボン酸を脱水縮合した化合物の繰り返し構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体ユニットのうち、ジカルボン酸が1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、及び下記一般式(4)で表される5−アミノイソフタル酸誘導体からなる群から選択される少なくとも1つの構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド。
    (式中、Ψは一価の有機基を示す。)
  6. (A)請求項1〜5に記載のポリアミド100質量部に対して、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、及び(C)有機溶剤100〜1000質量部を含むことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
  7. 請求項6に記載のポジ型感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成する塗布工程、該層または該フィルムをマスクを介して化学線で露光するかまたは光線、電子線もしくはイオン線を直接照射する露光工程、該露光部または該照射部を現像液で溶出除去する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する加熱工程を含むことを特徴とする硬化レリーフパターンの形成方法。
  8. 請求項7に記載の形成方法により得られる硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置。
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