JP4379153B2 - ポジ型感光性樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置または表示素子 - Google Patents

ポジ型感光性樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置または表示素子 Download PDF

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本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置または表示素子に関するものである。
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には、耐熱性に優れ又卓越した電気特性、機械特性等を有するポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂が用いられている。一方、プロセスを簡略化するため、それらポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂に感光材のジアゾキノン化合物と組み合わせたポジ型感光性樹脂も使用されている(例えば、特許文献1参照)。このポジ型の感光性樹脂組成物の現像メカニズムは、未露光部ではジアゾキノン化合物のポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂などの樹脂へ溶解抑止効果によってアルカリ水溶液に難溶となる。一方、露光部ではジアゾキノン化合物が化学変化を起こし、アルカリ水溶液に可溶となる。この露光部と未露光部との溶解性の差を利用し、露光部を溶解除去することにより未露光部のみの塗膜パターンの作成が可能となるものである。これら感光性樹脂組成物を使用する場合、特に重要となるのは感光性樹脂組成物の感度である。低感度であると、露光時間が長くなりスループットが低下する。そこで感光性樹脂組成物の感度を向上させようとして、例えば、ベース樹脂の分子量を小さくすると、現像時に未露光部の膜減りが大きくなるために、必要とされる膜厚が得られなかったり、パターン形状が崩れたりするといった問題が生じる。逆に未露光部の溶解抑止を高めようとして感光材であるジアゾキノン化合物を増やしたりすると、現像後のパターン裾の部分にスカムと呼ばれる現像残りなどが発生する場合がある。これらの問題を解決するためにパターニング性の良好なフェノール樹脂を添加する方法が述べられているが、吸水率を増加させる問題があった(例えば、特許文献2参照)。以上のように高感度で、吸水率が低いポジ型感光性樹脂組成物の開発が強く望まれている。
特公平1−46862号公報 特開平10−186658号公報
本発明は、高感度で、吸水率が低いポジ型感光性樹脂組成物及び半導体装置または表示素子を提供するものである。
このような目的は、下記[1]〜[8]に記載の本発明により達成される。
[1] アルカリ可溶性樹脂(A)、ジアゾキノン化合物(B)及びフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物(C)を含むポジ型感光性樹脂組成物であって、前記アルカリ可溶性樹脂(A)が、ポリベンゾオキサゾール構造、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造、ポリイミド構造、ポリイミド前駆体構造及びポリアミド酸エステル構造からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上を含むことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
[2] 前記アルカリ可溶性樹脂(A)が下記一般式(1)で表される構造である[1]項記載のポジ型感光性樹脂組成物。
]フェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物(C)が下記一般式(2)及び/又は一般式(3)で表される化合物を含んでなる[1]、又は[2]項記載のポジ型感光性樹脂組成物。
] アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、フェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物(C)を1〜100重量部含んでなる[1]〜[]項のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
] [1]〜[]項のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなることを特徴とする半導体装置。
] [1]〜[]項のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなることを特徴とする表示素子。
] [1]〜[]項のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱脱水閉環後の膜厚が、0.1〜50μmになるように半導体素子上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする半導体装置の製造方法。
] [1]〜[]項のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱脱水閉環後の膜厚が、0.1〜50μmになるように半導体素子上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする表示素子の製造方法。
本発明に従うと、高感度で、吸水率が低いポジ型感光性樹脂組成物、及びそれを用いた半導体装置または表示素子を得ることができる。
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂としては、ポリベンゾオキサゾール構造、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造、ポリイミド構造、ポリイミド前駆体構造又はポリアミド酸エステル構造であって、これらを1種類又は2種類以上含むものである。該アルカリ可溶性樹脂としては、主鎖又は側鎖に水酸基、カルボキシル基、又はスルホン酸基を有する樹脂であり、クレゾール型ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂等が挙げられるが、最終加熱後の耐熱性の点から一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂が好ましい。また、これらの樹脂の一部が閉環し、ポリベンゾオキサゾール構造、ポリイミド構造となってもかまわない。
一般式(1)で示される構造を有するポリアミド樹脂のXは、2〜4価の有機基を表し、またR1は、水酸基又はO−R3であり、mは0〜2の整数である。各々のR1は同一でも異なっていても良い。一般式(1)中のYは、2〜6価の有機基を表し、R2は水酸基、カルボキシル基、O−R3又はCOO−R3であり、nは0〜4の整数である。各々のR2は同一でも異なっていても良い。ここでR3は炭素数1〜15の有機基である。但し、R1として水酸基がない場合は、R2は少なくとも1つはカルボキシル基でなければならない。又R2としてカルボキシル基がない場合は、R1は少なくとも1つは水酸基でなければならない。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂は、例えば、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物とYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応して得られるものである。なお、ジカルボン酸の場合には反応収率等を高めるため、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール等を予め反応させた活性エステル型のジカルボン酸誘導体を用いてもよい。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂において、Xの置換基としてのO−R3、Yの置換基としてのO−R3、COO−R3は、水酸基、カルボキシル基のアルカリ水溶液に対する溶解性を調節する目的で、炭素数1〜15の有機基であるR3で保護された基であり、必要により水酸基、カルボキシル基を保護しても良い。R3の例としては、ホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
このポリアミド樹脂を約300〜400℃で加熱すると脱水閉環し、ポリイミド樹脂、又はポリベンゾオキサゾール樹脂、或いは両者の共重合という形で耐熱性樹脂が得られる。
一般式(1)のXとしては、例えば、
等であるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
より選ばれるものであり、又2種類以上用いても良い。
又一般式(1)のYとしては、例えば、
等であるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
より選ばれるものであり、又2種類以上用いても良い。
又本発明においては、保存性という観点から、末端を封止する事が望ましい。封止にはアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を有する誘導体を一般式(1)で示されるポリアミドの末端に酸誘導体やアミン誘導体として導入することができる。具体的には、例えば、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物とYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応させて得られた一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂を合成した後、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端のアミノ基をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物又は酸誘導体を用いてアミドとしてキャップすることが好ましい。アミノ基と反応した後のアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物又は酸誘導体に起因する基としては、例えば、
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
より選ばれるものであり、又2種類以上用いても良い。またこの方法に限定される事はなく、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端の酸をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含むアミン誘導体を用いてアミドとしてキャップすることもできる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は一般式(1)で表される構造単位のみからなるものでもあっても良いし、他の構造単位との共重合あるいはブレンド体であってもよい。
本発明で用いるジアゾキノン化合物(B)は、1,2−ベンゾキノンジアジド或いは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許明細書第2772975号、第2797213号、第3669658号により公知の物質である。例えば、下記のものが挙げられる。
これらの内で、特に好ましいのは、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステルである。それらについては例えば、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは2種以上用いても良い。
本発明で用いるジアゾキノン化合物(B)の添加量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して1〜50重量部である。1重量部を下回ると良好なパターンが得られず、50重量部を越えると感度が大幅に低下する。
本発明で用いるフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物(C)は、ジシクロペンタジエンとフェノールとを原料にした疎水性のフェノール樹脂で、ジシクロペンタジエンに由来する脂環骨格を分子中に含有するため、従来のノボラックフェノール樹脂と比べ、優れた耐熱性、電気特性、低吸水性、高密着性を示す。又これらフェノール化合物のベンゼン環にハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルエステル基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基が置換されていても良い。
一般式(2)及び(3)で示されるフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物の具体例としては、例えば、DPP−6085、DPP−6095L、DPP−6095H、DPP−6115L、DPP−6115H、DPP−6125、DPA−145−L,DPA−155−M、DPA−155−3M(以上、商品名、新日本石油化学社製)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で用いるフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物の添加量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、1〜100重量部であり、好ましくは5〜50重量部である。フェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物の添加量が上限値を越えると、現像時に著しい耐熱性、機械特性の低下が起こり、下限値未満では、現像時における感度が低下する。
また、感度やフィルム特性の低下を起こさない範囲でその他のフェノール化合物と混合して使うことも可能である。
本発明におけるポジ型感光性樹脂組成物には、必要によりレベリング剤、シランカップリング剤等の添加剤を添加することができる。
本発明においてはこれらの成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独でも混合して用いても良い。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物の使用方法は、まず該組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等に塗布する。塗布量は、半導体装置の場合、硬化後の最終膜厚が0.1〜50μmになるよう塗布する。膜厚が下限値を下回ると、半導体素子の保護表面膜としての機能を十分に発揮することが困難となり、上限値を越えると、微細な加工パターンを得ることが困難となるばかりでなく、加工に時間がかかりスループットが低下する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。次に、60〜130℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。
次に照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、蒸留水を使用する。次に加熱処理を行い、オキサゾール環及び/又はイミド環を形成し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
本発明によるポジ型感光性樹脂組成物は、半導体用途のみならず、多層回路の層間絶縁やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜、表示素子における素子の層間絶縁膜等としても有用である。その他の半導体装置の製造方法は公知の方法を用いることができる。
*ポリアミド樹脂の合成
テレフタル酸0.9モルとイソフタル酸0.1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体360.4g(0.9モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン366.3g(1モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン3000gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。
次にN−メチル−2−ピロリドン500gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物32.8g(0.2モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入し沈殿物を得た。濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、一般式(1)で示され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−1及びY−2の混合物で、a=100、b=0の目的のポリアミド樹脂(PA−1)を得た。
*ポジ型感光性樹脂組成物の作製
合成したポリアミド樹脂(PA−1)100g、下記構造のジアゾナフトキノン化合物(S−1)20g、フェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物DPP−6095(商品名、新日本石油化学)20gをγ―ブチロラクトンに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し感光性樹脂組成物を得た。
*特性評価
このポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分乾燥し、膜厚約8μmの塗膜を得た。この塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパーNSR4425iを用いて、露光量100mJ/cm2から20mJ/cm2づつ増やして露光を行った。次に2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に60秒浸漬することによって露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。その結果、露光量260mJ/cm2でパターンが形成されていることが確認でき、解像度は3μmであった。
また現像時の未露光部の膜ベリ量は1.0μmであった。
更に、クリーンオーブンで150℃/30分、320℃/60分、窒素雰囲気下で硬化を行った。次に得られた硬化膜を3%のフッ化水素水に漬浸し、膜をシリコンウエハーから剥離を行った。得られた膜を純水で充分に洗浄した後、60℃/5時間かけてオーブンで乾燥した。得られたフィルムを50℃で24時間乾燥した後、23℃に保った純水に乾燥後の膜を浸漬しする方法(JIS−K7209準拠)で吸水率を測定したところ、吸水率は0.4%と低かった。
《実施例2》
実施例1におけるフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物を50g用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
《実施例3》
実施例1におけるフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物を75g用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
《実施例4》
実施例1におけるフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物DPP−6095に替えて、DPP−6085を30g用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
《実施例5》
実施例1におけるジアゾナフトキノン化合物(S−1)に替えて、S−2を25g用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
《実施例6》
実施例1におけるポリアミド樹脂の合成において、テレフタル酸0.9モルとイソフタル酸0.1モルの代わりに、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルを用い、一般式(1)で示され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−3で、a=100、b=0からなるポリアミド樹脂(PA−2)を合成した。その他は、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
《実施例7》
4,4’―オキシジフタル酸無水物17.1g(0.055モル)と2−メチル−2−プロパノール13.0g(0.110モル)とピリジン10.9g(0.138モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gを加えて溶解させた。この反応溶液に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール14.9g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン30gと共に滴下した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド22.7g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン50gと共に滴下し、室温で一晩反応させた。
その後、この反応溶液にジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体(活性エステル)27.1g(0.055モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン44.8g(0.122モル)をN−メチル−2−ピロリドン70gと共に添加し、室温で2時間攪拌した。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた他は実施例1と同様に反応し、一般式(1)で示され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−3及びY−4の混合物で、a=100、b=0のポリアミド樹脂(PA―3)を合成した。その他は実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
《実施例8》
ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン22.0g(0.06モル)をN−メチル−2−ピロリドン100gに溶解させた後、N−メチル−2−ピロリドン80gに溶解させたトリメリット酸クロライド25.3g(0.12モル)を5℃以下に冷却しながら加えた。更にピリジン11.4g(0.144モル)を加えて、20℃以下で3時間攪拌した。次に、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル12.0g(0.06モル)を加えた後、室温で5時間反応させた。次に内温を85℃に昇温し、3時間攪拌した。反応終了後、濾過した濾液を、水/メタノール=5/1(容積比)に投入して沈殿を得た。それを濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、式(1)で示され、Xが下記式X−1及びX―2、Yが下記式Y−5からなる混合物で、a=100、b=0からなる目的のポリアミド樹脂(PA−4)を得た。その他は実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
《比較例1》
実施例1のポジ型感光性樹脂組成物の作製においてフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物10gを加えないで感光性樹脂組成物を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
《比較例2》
実施例1のポジ型感光性樹脂組成物の作製においてフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物の代わりにフェノールノボラック樹脂タマノール758(商品名 荒川化学社製)20gを用いて感光性樹脂組成物を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1〜6、比較例1〜2の評価結果を表1に示す。
本発明は、高感度で、吸水率が低いポジ型感光性樹脂組成物が得られ、半導体素子または表示素子の表面保護膜、層間絶縁膜等に好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. アルカリ可溶性樹脂(A)、ジアゾキノン化合物(B)及びフェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物(C)を含むポジ型感光性樹脂組成物であって、前記アルカリ可溶性樹脂(A)が、ポリベンゾオキサゾール構造、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造、ポリイミド構造、ポリイミド前駆体構造及びポリアミド酸エステル構造からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上を含むことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
  2. 前記アルカリ可溶性樹脂(A)が下記一般式(1)で表される構造である請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. フェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物(C)が下記一般式(2)及び/又は一般式(3)で表される化合物を含んでなる請求項1、又は2記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  4. アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、フェノールとジシクロペンタジエンとの共重合物(C)を1〜100重量部含んでなる請求項1〜のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなる半導体装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなる表示素子。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなる表示素子。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱脱水閉環後の膜厚が、0.1〜50μmになるように半導体素子上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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