JP5562585B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
中でも、硬化後に耐熱性樹脂となるアルカリ性水溶液可溶性のヒドロキシポリアミド、例えばポリベンズオキサゾール(以下、「PBO」ともいう。)前駆体を、ナフトキノンジアジド化合物などの光酸発生剤と混合したPBO前駆体組成物をポジ型感光性樹脂組成物として用いる方法が、以下の特許文献1、2に開示され、近年注目を集めている。
このポジ型感光性樹脂組成物の現像メカニズムは、未露光部のナフトキノンジアジド化合物及びPBO前駆体がアルカリ性水溶液への溶解速度が小さいのに対し、露光することにより該感光性ジアゾキノン化合物がインデンカルボン酸化合物に化学変化して露光部のアルカリ性水溶液への溶解速度が大きくなることを利用したものである。この露光部と未露光部の間の現像液に対する溶解速度の差を利用し、未露光部からなるレリーフパターンの作成が可能となる。
以下の特許文献3には、特定の有機ケイ素化合物と、PI前駆体及びPBO前駆体とを必須とする耐熱性樹脂組成物についての開示がある。
以下の特許文献4には、トリアジン骨格及び/又はビニル基を有する化合物とPBO前駆体樹脂とを必須成分とする耐熱性樹脂組成物についての開示がある。
以下の特許文献5には、シランジオールと、ポリベンゾオキサゾール前駆体、感光剤及び溶媒を含むポジ感光性樹脂組成物についての開示がある。
高感度化手段の1つとして、架橋剤を用いる方法がある。架橋剤を用いることで、膜厚を薄くできるため、必要となる露光量は低下するが、露光後の経時により、感度の低下が避けられない。
また、これらの硬化膜は表面保護膜などに使用されているため良好な熱的・機械的特性や下地となるSiなどの基板との良好な密着性を必要とする。
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、高感度かつ露光後に感度低下することのないポジ型のリソグラフィー性能を有するポジ型感光性樹脂組成物、該組成物を用いた硬化レリーフパターンの製造方法、並びに該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置を提供することである。
[1](A)下記一般式(1):
感光性樹脂組成物を構成する各成分について、以下具体的に説明する。
(A)アルカリ水溶液可溶性重合体
感光性樹脂組成物のベースポリマーである(A)アルカリ水溶液可溶性重合体は、PBO前駆体であるアルカリ水溶液可溶性重合体、フェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性のポリイミド、テトラカルボン酸とジアミンより誘導され、アミド結合のオルト位にカルボキシル基を有すポリイミド前駆体であるポリアミド酸、及びそのカルボキシル基の一部を封止したポリアミド酸エステルが挙げられる。
(A)アルカリ水溶液可溶性重合体は、下記一般式(1):
該ジヒドロキシジアミド単位は、Y1(COOH)2の構造を有するジカルボン酸及びX1(NH2)2(OH)2の構造を有するビスアミノフェノールを重縮合させた構造を有する。該ビスアミノフェノールの2組のアミノ基とヒドロキシ基はそれぞれ互いにオルト位にある。ジヒドロキシジアミド(ヒドロキシポリアミド)は約250〜400℃に加熱されることによって閉環して、耐熱性樹脂であるポリベンズオキサゾールに変化する。X1は、アルカリ現像液への溶解性及び得られる樹脂膜の耐熱性が良好である点で、2個以上30個以下の炭素原子を有する4価の有機基であることが好ましい。Y1は、アルカリ現像液への溶解性及び得られる樹脂膜の耐熱性が良好である点で、2個以上30個以下の炭素原子を有する2価の有機基であることが好ましい。m1は、アルカリ現像液への溶解性及び得られる樹脂膜の機械物性が良好である点で、1〜1000の整数であり、2〜200の整数であることが好ましく、2〜100の整数であることがより好ましく、3〜60の整数であることが更に好ましい。
X6は、X1で表される有機基の好ましいものとして前述した有機基からなる群より選ばれる少なくとも1つの有機基であることが好ましい。
Y5は、Y1で表される有機基の好ましいものとして後述する有機基からなる群より選ばれる少なくとも1つの有機基であることが好ましい。
このうち芳香族ジアミンとしては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルケトン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−1−ペンテン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−2−ペンテン、1,4−ビス(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)ベンゼン、イミノ−ジ−p−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)ペンタン、5(又は6)−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、ビス(p−アミノフェニル)ホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニル尿素、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、フェニルインダンジアミン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、o−トルイジンスルホン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルフィド、1,4−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、1,3−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジ−(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、及び4,4’−ジアミノベンズアニリド等、並びにこれら芳香族ジアミンの芳香核の水素原子が、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、及びフェニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基又は原子によって置換された化合物が挙げられる。
得られる樹脂膜の機械物性が良好である点で、L6、L7、L8及び、L9が水素原子であることが最も好ましい。
しかしながら、これらの方法では、酸化剤として重金属を使用するため、下記の製法が重金属を使用しない点でより望ましい。すなわち、トリシクロ(5,2,1,0)デカンジメタノール(東京化成工業製 カタログNo.T0850)をアセトニトリル等に溶解し、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン−1-オキシル(以下、「TEMPO」ともいう)などの触媒を加え、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなどを使用してpHを調整しながら、亜塩素酸ナトリウム、ジ亜塩素酸ナトリウムを加えて酸化し、精製することで目的の化合物であるビス(カルボキシ)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカンを製造することができる。
また、ビスアミノフェノールに対してトリメリット酸クロリドを反応させてテトラカルボン酸二無水物を生成し、これを上記のテトラカルボン酸二無水物と同様の方法で開環して得られるジカルボン酸を使用することもできる。ここで得られるテトラカルボン酸二無水物としては下記の化学式:
前述の一般式(1)及び一般式(7)で表される繰り返し単位を有する前駆体(例えばPBO前駆体)は、その末端基を有機基(以下、「封止基」ともいう)で封止して使用することも好ましい。例えば、ヒドロキシポリアミドの重縮合において、ジカルボン酸成分をビスアミノフェノール成分とジアミン成分との和に比べて過剰のモル数で使用する場合には、封止基としてアミノ基又は水酸基を有する化合物を用いるのが好ましい。該化合物の例としては、アニリン、エチニルアニリン、ノルボルネンアミン、ブチルアミン、プロパルギルアミン、エタノール、プロパルギルアルコール、ベンジルアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。
上記一般式(2)及び上記一般式(8)でそれぞれ表される構造を有する可溶性PIを合成する際には、テトラカルボン酸二無水物、具体的にはY2、又はY2及びY4の4価の有機基を含むテトラカルボン酸二無水物を用いる。中でも、溶剤に対する溶解性及びアルカリ水溶液に対する溶解性の点で、炭素数が8〜36の芳香族テトラカルボン酸二無水物、及び炭素数が6〜34の脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される化合物が好ましい。具体的には、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物、ピロメリト酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3”,4,4”−ターフェニル(ter-phenyl)テトラカルボン酸二無水物、3,3’’’,4,4’’’−クアテルフェニル(quater-phenyl)テトラカルボン酸二無水物、3,3’’’’,4,4’’’’−キンク(quinque-phenyl)フェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、メチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,1−エチリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、2,2−プロピリデン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,2−エチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,3−トリメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,4−テトラメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,5−ペンタメチレン−4,4’−ジフタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、チオ−4,4’−ジフタル酸二無水物、スルホニル−4,4’−ジフタル酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,3−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン二無水物、1,4−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン二無水物、ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二無水物、ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二無水物、2,2−ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジメチルシラン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、カルボニル−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、メチレン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,2−エチレン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、1,1−エチリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、オキシ−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、チオ−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、スルホニル−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、rel−[1S,5R,6R]−3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、エチレングリコール−ビス(3,4−ジカルボン酸無水物フェニル)エーテル等が挙げられるが、その中でも、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸無水物)が好ましく、更にその中でも5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物が、水銀ランプのi線に対する透明性、アルカリ水溶液に対する溶解性及び光感度の点で好ましい。
フェノール性水酸基を有するイミドユニットを合成する際の脱水縮合反応は、例えば国際公開第01/034679号パンフレットに記載されている方法に従って、上記テトラカルボン酸二無水物と上記フェノール性ジアミンとを酸触媒又は塩基触媒の存在下、30℃〜220℃、好ましくは170℃〜200℃に加熱することにより行うことができる。酸触媒としては、ポリイミドの製造に通常用いられている硫酸のような無機酸やp−トルエンスルホン酸のような有機酸を用いることが可能である。γ−バレロラクトンとピリジンとを使用してもよい。塩基触媒としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,3,5,7−テトラアザトリシクロ(3,3,1,1,3,7)デカン、トリエチレンジアミンなどを用いてもよい。
上記脱水縮合反応においては、反応溶媒として、水を共沸させるための溶媒であるトルエンに加え、アルカリ水溶液に可溶なアルカリ可溶性樹脂を溶解させるための極性の有機溶媒を使用することが好ましい。この極性溶媒としては、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、スルホラン等が用いられる。
ポリイミドを製造するにおいては、前述のフェノール性ジアミン以外に必要に応じて前述の非フェノール性ジアミンを共重合することで、アルカリ水溶液に対する溶解性や物性をコントロールしてもよい。
なお、2以上のテトラカルボン酸二無水物若しくは2以上のフェノール性ジアミン又は非フェノール性ジアミンを用いる場合、逐次反応を利用してブロック共重縮合体を形成してもよい。また3成分以上の原料を仕込む場合に、反応系に同時に原料を仕込み、ランダム共重縮合体としてもよい。
可溶性PIの末端基は、感度の観点から、下記一般式(13):
(B)光酸発生剤としては、ナフトキノンジアジド構造を有する化合物、オニウム塩、ハロゲン含有化合物などを用いることができるが、溶剤溶解性及び保存安定性の観点から、ナフトキノンジアジド構造を有する化合物(以下、「ナフトキノンジアジド化合物」ともいう。)が好ましい。
上記オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム塩、ジアゾニウム塩等が挙げられ、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、及びトリアルキルスルホニウム塩からなる群より選ばれるオニウム塩が好ましい。
上記ハロゲン含有化合物としては、ハロアルキル基含有炭化水素化合物等が挙げられ、トリクロロメチルトリアジンが好ましい。
下記一般式(16)で表されるポリヒドロキシ化合物のNQD化物:
その中でも、以下のポリヒドロキシ化合物:
その中でも以下のポリヒドロキシ化合物:
その中でも、以下のポリヒドロキシ化合物:
その中でも、以下のポリヒドロキシ化合物:
その中でも、以下のポリヒドロキシ化合物:
その中でも、以下のポリヒドロキシ化合物:
その中でも、以下のポリヒドロキシ化合物:
4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適している。5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収が伸びており、g線露光に適している。本発明においては、露光に用いる波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物又は5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基及び5−ナフトキノンジアジドスルホニル基の両者を有するナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を使用することもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物とを混合して使用することもできる。
具体的な化合物としては、フェニルシラントリオール、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n−プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n−ブチルシフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、tert−ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジメトキシジ-p-トリルシラン、エチルメチルフェニルシラノール、n−プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n−ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、tert−ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn−プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n−ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、tert−ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n−プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n−ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、tert−ブチルジフェニルシラノール、トリフェニルシラノール等が挙げられる。
これら化合物の具体例としては、フェニルシラントリオール、トリメトキシフェニルシラン、トリメトキシ(p-トリル)シラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジメトキシジ-p-トリルシラン、トリフェニルシラノール等が挙げられる。
その具体的な化合物としては、エポキシ化合物、メラミン化合物及びアルケニル化合物、並びに下記一般式(4)で表される構造を有する化合物、下記一般式(5)で表される構造を有する化合物、及び下記一般式(6)で表される構造を有する化合物が挙げられが、これらに限定されない。ここでアルケニル化合物というのは、(メタ)アクリレート基、アリル基、ビニル基等の不飽和二重結合基を含有した化合物を表し、例えば、以下に示すアリル化合物、(メタ)アクリレート化合物がある。
エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ポリスルフィド型エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されない。
メラミン化合物の具体例としては、トリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、トリメトキシメチルメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン等が挙げられ、保存安定性の観点から、トリメチロールメラミンが好ましい。
アリル化合物の具体例としては、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、イソシアヌル酸ジアリル、トリアリルアミン、イソシアヌル酸トリアリル、シアヌル酸トリアリル、トリアリルアミン、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリアリル、トリメリット酸トリアリル(和光純薬工業社製 TRIAM705)、ピロメリット酸トリアリル(和光純薬工業社製 TRIAM805)、オキシジフタル酸トリアリル、トリアリルホスフェート、トリアリルホスファイト、クエン酸トリアリルが挙げられるが、これらに限定されない。感度の観点から、トリメリット酸トリアリル(和光純薬工業社製 TRIAM705)、ピロメリット酸トリアリル(和光純薬工業社製 TRIAM805)が好ましい。
(メタ)アクリレート化合物とは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、及びメタクリルアミドからなる群から選択される化合物をいう。
好ましいものの具体例としては、新中村化学工業社製NK−エステルシリーズ M−20G、M−40G、M−90G、M−230G、CB−1、SA、S、AMP−10G、AMP−20G、AMP−60G、AM−90G、A−SA、LA、1G、2G、3G、4G、9G、14G、23G、BG、HD、NPG、9PG、701、BPE−100、BPE−200、BPE−500、BPE―1300、A−200、A−400、A−600、A−HD、A−NPG、APG−200、APG−400、APG−700、A−BPE−4、701A、TMPT、A−TMPT、A−TMM−3、A−TMM−3L、A−TMMT及び1−(アクリロイルオキシ)−3−(メタクリロイルオキシ)−2−プロパノール、1,3−ビス(アクリロイルオキシ)−2−プロパノール等が挙げられるが、これらに限定されない。(メタ)アクリレート化合物としては、炭素原子数9以上であることが好ましく、溶剤への溶解性の観点から、30以下が好ましい。
またアルカリ溶解性の観点から、(メタ)アクリレート化合物はヒドロキシル基、カルボニル基、アミノ基、チオール基等の極性基を含有することが好ましく、更に密着性の観点から、極性基はヒドロキシル基であることが好ましい。その具体的な化合物としては、NK−701、1−(アクリロイルオキシ)−3−(メタクリロイルオキシ)−2−プロパノール、1,3−ビス(アクリロイルオキシ)−2−プロパノール等が挙げられる。(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタアクリレートを示す。
(メタ)アクリレート化合物は、炭素原子数9以上であることが好ましく、溶剤への溶解性の観点から、30以下が好ましい。
またアルカリ溶解性の観点から、(メタ)アクリレート化合物は、ヒドロキシル基、カルボニル基、アミノ基、チオール基等の極性基を含有することが好ましく、更に密着性の観点から、極性基はヒドロキシル基であることが好ましい。その具体的な化合物としては、1,3−ビス(メタクリロイルオキシ)−2−プロパノール、1−(アクリロイルオキシ)−3−(メタクリロイルオキシ)−2−プロパノール等が挙げられる。
上記(D)架橋性化合物は単独で使用しても2つ以上混合して使用してもよい。
上記(D)架橋性化合物の配合量は、(A)アルカリ水溶液可溶性重合体100質量部に対し、1〜40質量部であり、2〜30質量部がより好ましく、4〜20質量部が更に好ましい。該化合物の配合量が1質量部以上であると硬化時によるキュア形状が良くなり、一方、40質量部以下であると硬化後の膜の引っ張り伸び率と良好であり、良好な密着性とリソグラフィー性能を示す。
より高感度なリソグラフィー性能を発現させるという観点から、感光性樹脂組成物に(E)モノカルボン酸化合物を更に配合することが好ましい。
(E)モノカルボン酸化合物とは、その分子中にカルボン酸を1個のみ有する化合物であり、分岐構造、環構造又は不飽和二重結合を有し、炭素原子数が6〜30である化合物であることが好ましい。具体的には、2−ノネン酸、イソノナン酸、2−デセン酸、10−ウンデセン酸、3−シクロヘキセン−1−カルボン酸、m−アニス酸、m−トルイル酸、m−トリル酢酸、o−アニス酸、o−トルイル酸、o−トリル酢酸、p−アニス酸、p−トルイル酸、p−トリル酢酸、3−フェニル乳酸、4−ヒドロキシフェニル乳酸、4−ヒドロキシマンデル酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシマンデル酸、2−メトキシ−2−(1−ナフチル)プロピオン酸、マンデル酸、アトロラクチン酸、アセチルマンデル酸、α−メトキシフェニル酢酸等が挙げられる。
上記(E)モノカルボン酸化合物は単独で使用しても2種以上混合して使用してもよい。(E)モノカルボン酸化合物を添加する場合の効果は、ポリマーへの相互作用の違いから、PI前駆体及び可溶性PIよりPBO前駆体の方が発現効果は高い。
上記(E)モノカルボン酸化合物の配合量は、(A)アルカリ水溶液可溶性重合体100質量部に対し、5〜30質量部であり、5〜10質量部が好ましい。(E)カルボン酸化合物の配合量が5質量部以上であれば露光部の現像残渣が少なくなり、感光性樹脂組成物を用いて形成される膜とシリコン基板との密着性が良好であり、一方、上記配合量が30質量部以下であれば、硬化時の膜減りが少なく、硬化後の膜の引っ張り伸び率が良好である。
本発明においては、前記した成分を(F)有機溶剤(溶媒)に溶解してワニス状にし、感光性樹脂組成物の溶液として使用することが好ましい。このような溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン(以下、「GBL」ともいう。)、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロン、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、「DMAc」ともいう。)、ジメチルイミダゾリノン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル(以下、「DMDG」ともいう。)、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等を単独又は混合して使用できる。これらの溶媒のうち、非アミド系溶媒がフォトレジストなどへの影響が少ない点から好ましい。具体的なより好ましい例としてはγ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラヒドロフルフリルアルコールなどを挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で使用しても2つ以上混合して使用してもよい。
(F)有機溶剤を配合する場合の配合量は、(A)アルカリ水溶液可溶性重合体100質量部に対し、100〜2000質量部であり、有機溶媒の添加量を変化させることで、粘度をコントロールできる。好ましくは100〜1000質量部であり、さらに好ましくは100〜1000質量部で溶媒の添加量は、上記の範囲内で塗布装置、及び塗布厚みに適した粘度に設定することが、硬化レリーフパターンの製造を容易にすることができるので好ましい。
感光性樹脂組成物には、必要に応じて、アルカリ溶解性促進剤としてのヒドロキシル基含有化合物やフェノール化合物、染料、塗布膜の面内均一性を向上させるための界面活性剤、またシリコンウエハーとの接着性を高めるための接着助剤等を添加することも可能である。
上記添加剤について更に具体的に述べると、ヒドロキシル基含有化合物は、炭素原子数が4〜14であることが好ましく、具体的には、シクロプロピルカルビノール、2−シクロヘキセン−1−オール、シクロヘキサンメタノール、4−メチル−1−シクロヘキサンメタノール、3,4−ジメチルシクロヘキサノール、4−エチルシクロヘキサノール、4−t−ブチロシクロヘキサノール、シクロヘキサンエタノール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール、1−シクロヘキシル−1−ペンタノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ノルボルナン−2−メタノール、シクロオクタノール、2,3,4−トリメチル−3−ペンタノール、2,4−ヘキサジエン−1−オール、cis−2−ヘキセン−1−オール、trans−2−ヘプテン−1−オール、cis−4−ヘプテン−1−オール、cis−3−オクテン−1−オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、2,7−オクタジエノール、3,6−ジメチル−1−ヘプチン−3−オール、3−エチル−2−メチル−3−ペンタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ヘキサノール、2,5−ジメチル−2−ヘキサノール、trans,cis−2,6−ノナジエン−1−オール、1−ノネン−3−オール、cis−2−ブテン−1,4−ジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、trans−p−メンタン−3,8−ジオール、2,4−ジメトキシベンジルアルコール、ブチロイン等が挙げられる。
これらのヒドロキシル基含有化合物は単独で使用しても2つ以上混合して使用してもよい。
上記のヒドロキシル基含有化合物を配合する場合の配合量は、(A)アルカリ水溶液可溶性重合体100質量部に対し、0〜70質量部が好ましく、0.1〜50質量部がより好ましく、1〜40質量部がさらに好ましく、5〜25が特に好ましい。ヒドロキシル基含有化合物の配合量が0.01質量部以上だと露光部の現像残渣が少なくなり、70質量部以下だと硬化後の膜の引っ張り伸び率が良好である。
フェノール化合物を配合する場合の配合量は、(A)アルカリ水溶液可溶性重合体100質量部に対し、0〜50質量部が好ましく、1〜30質量部が好ましい。添加量が50質量部以内であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
染料としては、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が挙げられる。染料を配合する場合の配合量は、該アルカリ水溶液可溶性重合体100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましい。添加量が10質量部以下であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
界面活性剤を配合する場合の配合量は、(A)アルカリ水溶液可溶性重合体100質量部に対し、0〜10質量部が好ましく、0.01〜1質量部がより好ましい。添加量が10質量部以内であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
接着助剤としては、アルキルイミダゾリン、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルメチルエーテル、t−ブチルノボラック、エポキシポリマー、エポキシシランなどの各種シランカップリング剤が挙げられる。
また接着助剤として、下記化合物を併用してもかまわない。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、テトラキス(メトキシエトキシシラン)、テトラキス(メトキシ−n−プロポキシシラン)、テトラキス(エトキシエトキシシラン)、テトラキス(メトキシエトキシエトキシシラン)、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エチレン、ビス(トリエトキシシリル)オクタン、ビス(トリエトキシシリル)オクタジエン、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィド、ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド、ジ−t−ブトキシジアセトキシシラン、ジ−i−ブトキシアルミノキシトリエトキシシラン、ビス(ペンタジオネート)チタン−O,O’−ビス(オキシエチル)−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。この中で好ましいものとして、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが特に好ましい。上記化合物の配合量は、(A)アルカリ水溶液可溶性重合体100質量部に対し、0〜10質量部が好ましく、0.1〜6質量部がより好ましく、1〜4質量部が特に好ましい。0.1質量部以上であると露光部の現像残渣がなく、シリコン基板との密着性が良好であり、一方、10質量部以下であると密着性における経時安定性が良好である。
次に、本発明の硬化レリーフパターンの製造方法について、以下具体的に説明する。
(1)感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する工程(第一の工程)
感光性樹脂組成物溶液を、例えばシリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等の基板に、スピナーを用いた回転塗布、又はダイコーター、ロールコーター等のコータ−により塗布する。これをオーブンやホットプレートを用いて50〜140℃、好ましくは100〜140℃の熱をかけて乾燥して溶媒を除去する(以下、「ソフトベーク」又は「プリベーク」ともいう。)。
(2)マスクを介して化学線で露光するか又は光線、電子線若しくはイオン線を直接照射する工程(第二の工程)
続いて、感光性樹脂層を、マスクを介して、コンタクトアライナーやステッパーを用いて化学線による露光を行うか又は光線、電子線若しくはイオン線を直接照射する。活性光線としては、g線、h線、i線、KrFレーザーを用いることもできる。
(3)露光部又は照射部を溶出又は除去する工程(第三の工程)
次に、露光部又は照射部を現像液で溶解除去し、引き続きリンス液によるリンスを行うことで所望のレリーフパターンを得る。現像方法としてはスプレー、パドル、ディップ、超音波等の方式が可能である。リンス液は蒸留水、脱イオン水等が使用できる。
感光性樹脂組成物により形成された膜を現像するために用いられる現像液は、アルカリ可溶性ポリマーを溶解除去するものであり、アルカリ化合物を溶解したアルカリ性水溶液であることが必要である。現像液中に溶解されるアルカリ化合物は、無機アルカリ化合物、有機アルカリ化合物のいずれであってもよい。
また、有機アルカリ化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、及びトリエタノールアミン等が挙げられる。
さらに、必要に応じて、上記アルカリ性水溶液に、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール等の水溶性有機溶媒、界面活性剤、保存安定剤、樹脂の溶解抑止剤等を適量添加することができる。
最後に、得られたレリーフパターンを加熱処理(以下、この工程を「キュア」という。)して、ポリベンズオキサゾール構造を有する樹脂からなる耐熱性硬化レリーフパターンを形成する。加熱装置としては、オーブン炉、ホットプレート、縦型炉、ベルトコンベアー炉、圧力オーブン等を使用することができ、加熱方法としては、熱風、赤外線、電磁誘導による加熱等が推奨される。温度は200〜450℃が好ましく、250〜400℃がさらに好ましい。加熱時間は15分〜8時間が好ましく、1時間〜4時間がさらに好ましい。雰囲気は窒素、アルゴン等不活性ガス中が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物を用いて作成した半導体装置は、該感光性樹脂組成物からなる硬化レリーフパターンを、表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、バンプ構造を有する装置の保護膜として、公知の半導体装置の製造方法と組み合わせることで製造することができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、多層回路の層間絶縁、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、または液晶配向膜等の用途にも有用である。
〔参考例1〕
<ビス(カルボキシ)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカンの製造>
テフロン(登録商標)製(登録商標)の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、トリシクロ[5,2,1,02,6]デカンジメタノール(東京化成工業社製)71.9g(0.366mol)をアセトニトリル1Lに溶解した溶液を入れ、これにイオン交換水1.4Lにりん酸水素二ナトリウム256.7g(1.808mol)、りん酸二水素ナトリウム217.1g(1.809mol)を溶解したものを加えた。これに、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(東京化成工業社製以下、「TEMPO」ともいう)2.8g(0.0179モル)を添加し、攪拌して溶解させた。
80%亜塩素酸ナトリウム143.2g(1.267mol)をイオン交換水850mLで希釈し、上記反応液に滴下した。次いで、5%ジ亜塩素酸ナトリウム水溶液3.7mLをイオン交換水7mLで希釈し、反応液に滴下した。この反応液を、恒温層により35〜38℃に保ち、20時間攪拌して反応させた。
反応後、反応液を12℃に冷却し、イオン交換水300mLに亜硫酸ナトリウム75gを溶解させた水溶液を反応液に滴下し、過剰の亜塩素酸ナトリウムを失活させた後、500mLの酢酸エチルで洗浄した。その後、10%塩酸115mLを滴下して反応液のpHを3−4に調整し、デカンテーションにより沈殿物を回収した。この沈殿物をテトラヒドロフラン200mLに溶解した。また、水層を500mLの酢酸エチルで2回抽出した後、食塩水で洗浄し、析出物を同じくテトラヒドロフランの溶液に溶解した。上記テトラヒドロフラン溶液を混ぜて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。この溶液をエバポレーターで濃縮、乾燥させることで、ビス(カルボキシ)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン58.4g(収率71.1%)の白い結晶物を得た。
<ビス(クロロカルボニル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカンの製造>
参考例1で得たビス(カルボキシ)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン62.5g(278mmol)、塩化チオニル97mL(1.33mol)、ピリジン0.4mL(5.0mmol)を反応容器に仕込み、25〜50℃で18時間攪拌し、反応させた。反応終了後、トルエンを加え、減圧下で、過剰の塩化チオニルをトルエンと共沸させることで濃縮し、オイル状のビス(クロロカルボニル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカンを73.3g(収率100%)得た。
<(A)アルカリ水溶液可溶性重合体の合成>
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン197.8g(0.54mol)、ピリジン75.9g(0.96mol)、DMAc692gを室温(25℃)で混合攪拌し溶解させた。これに、別途DMDG88g中に5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(東京化成工業社製)19.7g(0.12mol)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は40分、反応液温は最大で28℃であった。
滴下終了後、湯浴により50℃に加温し18時間撹拌した後の反応液のIRスペクトルの測定を行い、1385cm−1及び1772cm−1のイミド基の特性吸収が現れたことを確認した。
カラム:昭和電工社製 商標名 Shodex 805/804/803直列
容離液:テトラヒドロフラン 40℃
流速:1.0ml/分
検出器:昭和電工製 商標名 Shodex RI SE−61
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(クラリアントジャパン社製)(以下、「BAP」ともいう。)69.17g(268mmol)、NMP276g、ピリジン12.7g(160mmol)を入れ、窒素導入管を取り付け、窒素ガスを流した状態で攪拌し、溶解させた。BAPが溶解した後、反応容器をメタノールにドライアイスを加えた容器に浸して冷却した。参考例2で製造したビス(クロロカルボニル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン69.99g(268mmol)をγ−ブチロラクトン280gに溶解させ、−10〜−19℃に保って30分を要して反応容器に滴下した。滴下終了後、反応容器を氷浴に浸し、0〜10℃に保って2時間攪拌した。さらにピリジン29.65g(375mmol)を加えた。
カラム:昭和電工社製 商標名 Shodex 805M/806M直列
容離液:N−メチルピロリドン 40℃
流速 :1.0ml/分
検出器:日本分光社製 商標名 RI−930
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、6FAP91.56g(250mmol)、DMAc183g、GBL550g、ピリジン25g(315mmol)を入れ溶解させた。6FAPが溶解した後、反応容器をメタノールにドライアイスを加えた容器に浸して冷却した。参考例2で製造したビス(クロロカルボニル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン62.02g(238mmol)をγ−ブチロラクトン186gに溶解させ、5〜−20℃に保って60分を要して反応容器に滴下した。滴下終了後、反応容器を氷浴に浸し、0〜10℃に保って2時間攪拌した。さらにピリジン12.5g(158mmol)を加えた。
反応液を室温に戻し、5−ノルボルネン酸無水物12.312g(75mmol)とピリジン5.93g(75mmol)を加え、50℃の湯浴に浸して、反応液を50℃とし18時間攪拌した。
上記反応液にエタノールを加えていき、重合体を析出させた後、回収し、GBL470gに溶解させた。次いで、陽イオン交換樹脂78g、陰イオン交換樹脂95gでイオン交換した。この溶液をイオン交換水5Lに高速攪拌下で滴下し、重合体を分散析出させ、回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、PBO前駆体ユニットからなるアルカリ水溶液可溶性重合体(P−3)としてPBO前駆体を得た。このようにして合成されたアルカリ水溶液可溶性重合体のGPCによる重量平均分子量は、ポリスチレン換算で29300の単一のシャープな曲線であり、単一組成物であった。GPCの分析条件を以下に記す。
カラム:昭和電工社製 商標名 Shodex 805M/806M直列
容離液:N−メチルピロリドン 40℃
流速 :1.0ml/分
検出器:日本分光社製 商標名 RI−930
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル4つ口フラスコに、ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物(東京化成工業株式会社製)35.14g(133mmol)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物41.26g(133mmol)、BAP72.28g(280mmol)、γ−ブチロラクトン254.6g、トルエン60gを反応容器に入れ、室温で100rpmで4時間攪拌後、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物4.6g(28mmol)を加えて、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度50℃で、100rpmで8時間加熱攪拌した。その後、シリコン浴温度180℃に加温し、100rpmで2時間加熱攪拌した。反応中トルエン及び水の留出分を除去した。イミド化反応終了後、室温に戻した。
容離液:N−メチルピロリドン 40℃
流速 :1.0ml/分
検出器:日本分光社製 商標名 RI−930
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、更に5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物52.8g(0.2mol)、NMP311gを加え、続いて4,4’−ジアミノジフェニルエーテル38.0g(0.19mol)をNMP145gに溶解させたものを加え、室温(25℃)で1時間攪拌し、更にシリコン浴温度50℃で4時間反応させた。
次にイソブチルアルコール18g(0.30mol)を加え、更に、ジシクロヘキシルカルボジイミド61.9g(0.30mol)をGBL413gに溶解した溶液を氷冷下で攪拌しながら50分間で加え、室温で2時間攪拌した。
その後エチルアルコール30mLを加えて、1時間攪拌し、更にDMAc250mLとTHF400mLを加えた後、沈殿を吸引濾過により除去して得られた反応液にエチルアルコールに加え、生成した重合体を濾別した後、真空乾燥してポリアミド酸エステル(P−5)としてPI前駆体を得た。このようにして合成されたアルカリ水溶液可溶性重合体のGPCによる重量平均分子量は、ポリスチレン換算で33000の単一のシャープな曲線であった。GPCの分析条件を以下に記す。
容離液:N−メチルピロリドン 40℃
流速 :1.0ml/分
検出器:日本分光社製 商標名 RI−930
〔参考例8〕
容量1Lのセパラブルフラスコに、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン109.9g(0.3mol)、THF330g、ピリジン47.5g(0.6mol)を入れ、これに室温下で5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物98.5g(0.6mol)を粉体のまま加えた。そのまま室温で3日間撹拌反応を行ったあと、HPLCにて反応を確認したところ、原料は全く検出されず、生成物が単一ピークとして純度99%で検出された。この反応液をそのまま1Lのイオン交換水中に撹拌下で滴下し、析出物を濾別した後、これにTHF500mlを加え撹拌溶解し、この均一溶液を陽イオン交換樹脂:アンバーリスト15(オルガノ社製)100gが充填されたガラスカラムを通し残存するピリジンを除去した。次にこの溶液を3Lのイオン交換水中に高速撹拌下で滴下することにより生成物を析出させ、これを濾別した後、真空乾燥した。
次に、該生成物65.9g(0.1mol)、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロライドを53.7g(0.2mol)、アセトン560g加え、20℃で撹拌溶解した。これに、トリエチルアミン21.2g(0.21mol)をアセトン106.2gで希釈したものを、30分かけて一定速度で滴下した。この際、反応液は氷水浴などを用いて20〜30℃の範囲で温度制御した。
滴下終了後、更に30分間、20℃で撹拌放置した後、36重量%濃度の塩酸水溶液5.6gを一気に投入し、次いで反応液を氷水浴で冷却し、析出した固形分を吸引濾別した。この際得られた濾液を、0.5重量%濃度の塩酸水溶液5Lに、その撹拌下で1時間かけて滴下し、目的物を析出させ、吸引濾別して回収した。得られたケーク状回収物を、再度イオン交換水5Lに分散させ、撹拌、洗浄、濾別回収し、この水洗操作を3回繰り返した。最後に得られたケーク状物を、40℃で24時間真空乾燥し、感光性ジアゾキノン化合物(Q−1)を得た。
容量1Lのセパラブルフラスコに、ポリヒドロキシ化合物として4,4’−(1−(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール(本州化学工業社製、商品名:Tris−PA)の化合物30g(0.0707mol)、及びこのOH基の83.3モル%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド47.49g(0.177mol)を入れ、アセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン18gにトリエチルアミン17.9gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸30gを混合撹拌した3Lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、光酸発生剤(Q−2)を得た。
〔参考例10〕
反応容器として、テフロン(登録商標)製の碇型攪拌器を取り付けた、ガラス製のセパラブル3つ口フラスコを用いた。
反応容器に、二炭酸ジ−t−ブチル131.0gとγ−ブチロラクトン780gを入れ、室温下で3−アミノプロピルトリエトキシシラン132.8gとγ−ブチロラクトン270gを混合させた溶液をゆっくり室温下で滴下した。滴下するに従い、反応液は約40℃まで発熱した。また、反応に伴い、炭酸ガスの発生が確認された。滴下終了後、室温で2時間攪拌した後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて反応液を確認したところ、原料は全く検出されず、生成物生成物の(3−トリエトキシシリルプロピル)−t−ブチルカルバメートが単一ピークとして純度98%で検出された。この様にして、接着助剤溶液を得た。
[実施例1〜30、比較例1〜15]
以下の表1〜3に示す実施例1〜30、及び比較例1〜15の感光性樹脂組成物は、上記参考例3〜7で得られた耐熱性の(A)アルカリ水溶液可溶性重合体(P−1〜P−5)100質量部に対して、表1〜3に示す量の、上記参考例8及び9にて得られた(B)光酸発生剤ナフトキノンジアジド化合物(Q−1又はQ−2)、下記C−1〜C−4の(C)有機ケイ素化合物、及び下記D−1〜D−11の(D)架橋性化合物、及び任意的に(E)モノカルボン酸化合物E−1〜E−5を、適宜、(F)有機溶剤GBL170〜220質量部に溶解させた後、参考例10で得られた接着助剤を30質量部加え、0.2μmのフィルターで濾過して調製した。
(C−2)ジフェニルシランジオール
(C−3)ジメトキシジフェニルシラン
(C−4)ジエトキシジフェニルシラン
(D−1)BANI−M(丸善石油化学:商品名)
(D−2)BANI−H(丸善石油化学:商品名)
(D−3)BANI−D(丸善石油化学:商品名)
(D−4)BANI−X(丸善石油化学:商品名)
(D−5)TMOM−BP(本州化学工業:商品名)
(D−6)TMOM−BPA(本州化学工業:商品名)
(D−7)4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル
(D−8)1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル
(D−9)トリメチロールプロパントリメタクリレート
(D−10)TRIAM705(和光純薬:商品名)
(D−11)1,3−ビス(メタクリロイルオキシ)−2−プロパノール
(E−1)m−トルイル酸
(E−2)3−シクロヘキセン−1−カルボン酸
(E−3)マンデル酸
(E−4)α−メトキシフェニル酢酸
(E−5)O−アセチルマンデル酸
(1)パターニング特性評価
・プリベーク膜の作製、及び膜厚測定
上記実施例、及び比較例の感光性樹脂組成物をスピンコーター(東京エレクトロン社製 クリーントラックMark8)にて、6インチシリコンウエハーにスピン塗布し、ホットプレート上125℃で180秒間プリベークして評価用膜を得た。各組成物の初期膜厚は、320℃で1時間キュアした時の硬化後樹脂膜厚で、P−1〜P−3は7μm、P−4及びP−5は5μmとなるように調整した。膜厚は膜厚測定装置(大日本スクリーン製造社製ラムダエース)にて測定した。
・露光
この塗膜に、テストパターン付きレチクルを通してi線(365nm)の露光波長を有するステッパー(ニコン社製NSR2005i8A)を用いて露光量を段階的に変化させて露光した。
・現像
これをアルカリ現像液(AZエレクトロニックマテリアルズ社製AZ300MIFデベロッパー、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)を用い、23℃の条件下で現像後膜厚が初期膜厚の85%となるように現像時間を調整して現像し、純水にてリンスを行い、ポジ型のレリーフパターンを形成した。
・キュア膜の作製
次いで、現像後の膜を昇温式オーブン(光洋サーモシステム社製 VF200B)を用いて、窒素雰囲気下、320℃で1時間キュアし、キュア膜を作製した。
[感度(mJ/cm2)]
上記条件で作製した塗膜の露光部を完全に溶解除去しうる最小露光量を感度として評価した。
[経時後感度(mJ/cm2)]
上記条件で作製した塗膜を、露光後24時間経過した後に上記の感度評価で求められた現像条件を用いて現像を行い、塗膜の露光部を完全に溶解除去しうる最小露光量を経時後感度として評価した。
[キュア後のパターン形状(テーパー角により評価)]
テーパー角の評価は、上記(1)パターニング特性評価で得られたポジ型のレリーフパターンを形成したサンプルを昇温式オーブン(光洋サーモシステム社製 VF200B)を用いて窒素雰囲気下、320℃で1時間加熱して得られた硬化膜の50μmラインの断面を、日立製作所(株)製 S−2400形日立走査電子顕微鏡を用いて観察した。この断面において、図1に示すように、ラインのパターン側面と基板のなす角度をテーパー角として求めた。このテーパー角は50°以上あれば、半導体装置の表面保護膜、及び層間絶縁膜として好ましいと判断できる。
[耐水接着評価]
上記(1)パターニング特性評価で得られたポジ型のレリーフパターンを形成したサンプルを昇温式オーブン(光洋サーモシステム社製 VF200B)を用いて窒素雰囲気下、320℃で1時間加熱して得られた硬化フィルムをプレッシャークッカー(131℃、2.0気圧)で100時間処理を行った後、碁盤目試験(JIS K5400)にて、1mm角の正方形100個ができるようにカッターナイフで傷をつけ、上からセロハン(登録商標)テープを貼り付けた後剥離し、セロハン(登録商標)テープに付着せず基板上に残った正方形の数を数えることにより、耐水接着性を評価した。表5にテープ剥離試験後にシリコンウェハー上に残っている正方形の個数を示す。個数が多いほど、接着性が良い。100個中80個以上密着していれば、半導体装置の表面保護膜、及び層間絶縁膜として好ましいと判断できる。
Claims (5)
- (A)下記一般式(1):
(B)ナフトキノンジアジド構造を有する化合物である光酸発生剤1〜50質量部;
(C)フェニルシラントリオール、メチルフェニルシランジオール、エチルフェニルシランジオール、n−プロピルフェニルシランジオール、イソプロピルフェニルシランジオール、n−ブチルフェニルシランジオール、イソブチルフェニルシランジオール、tert−ブチルフェニルシランジオール、ジフェニルシランジオール、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジメトキシジ-p-トリルシラン、エチルメチルフェニルシラノール、n−プロピルメチルフェニルシラノール、イソプロピルメチルフェニルシラノール、n−ブチルメチルフェニルシラノール、イソブチルメチルフェニルシラノール、tert−ブチルメチルフェニルシラノール、エチルn−プロピルフェニルシラノール、エチルイソプロピルフェニルシラノール、n−ブチルエチルフェニルシラノール、イソブチルエチルフェニルシラノール、tert−ブチルエチルフェニルシラノール、メチルジフェニルシラノール、エチルジフェニルシラノール、n−プロピルジフェニルシラノール、イソプロピルジフェニルシラノール、n−ブチルジフェニルシラノール、イソブチルジフェニルシラノール、tert−ブチルジフェニルシラノール、及びトリフェニルシラノールからなる群から選ばれる有機ケイ素化合物又は下記一般式(23):
(D)メラミン化合物、アルケニル化合物、下記一般式(4):
を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。 - (E)モノカルボン酸化合物5〜30質量部を更に含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- (1)請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する工程、(2)マスクを介して化学線で露光するか又は光線、電子線若しくはイオン線を直接照射する工程、(3)露光部又は照射部を溶出又は除去する工程、(4)得られたレリーフパターンを加熱処理する工程を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
- 請求項3に記載の製造方法により得られる硬化レリーフパターン層を有してなる半導体装置。
- 表示素子用基板と、その表面を覆う絶縁膜と、該表示素子用基板の上部に設けられた表示素子と、請求項3に記載の製造方法により得られる硬化レリーフパターン層とを有してなる発光装置。
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