JP2007225942A - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
中でも、硬化後に耐熱性樹脂となるアルカリ性水溶液可溶性のヒドロキシポリアミド、例えばポリベンズオキサゾール(以下、「PBO」ともいう。)前駆体を、感光性ジアゾキノン化合物などの光酸発生剤と混合したPBO前駆体組成物をポジ型感光性樹脂組成物として用いる方法が、例えば特許文献1等に開示され、近年注目されている。
しかしながら、PBO前駆体組成物は、感光性ポリイミド前駆体組成物に比較し、感度が低い問題があり、より高感度な組成物の要求がある。
ーフパターンの製造方法、及び該硬化レリーフパターンを有してなる半導体装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の第一は、(A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するヒドロキシポリアミド100質量部、(B)光酸発生剤1〜50質量部、(C)下記一般式(2)で表されるカーボネート化合物及び下記一般式(3)で表される群から選択される少なくとも1つの含窒素カルボニル化合物0.01〜50質量部、を含むことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物である。
本発明の組成物においては、光酸発生剤がナフトキノンジアジド構造を有する化合物であることが好ましい。また、カルボニル化合物が上記一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
ーフパターンを加熱処理することを特徴とする、硬化レリーフパターンの製造方法である。
さらに、本発明の第三は、上述の製造方法により得られる硬化レリーフパターン層を有してなる半導体装置である。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を構成する各成分について、以下具体的に説明する。(A)ヒドロキシポリアミド
本発明のポジ型感光性樹脂組成物のベースポリマーであるヒドロキシポリアミドは、下記一般式(1)のジヒドロキシジアミド単位m個を有する。該ジヒドロキシジアミド単位は、Y1(COOH)2の構造を有するジカルボン酸およびX1(NH2)2(OH)2の構造を有する化合物、例えばビスアミノフェノールを重縮合させた構造を有する。
該ヒドロキシポリアミドは約280〜400℃に加熱されることによって閉環して、耐熱性樹脂であるポリベンズオキサゾールに変化する。mは2〜1000の範囲が好ましく、3〜50の範囲がより好ましく、3〜30の範囲であることが最も好ましい。
ヒドロキシポリアミド中における上記のジヒドロキシジアミド単位の割合が高いほど現像液として使用するアルカリ性水溶液への溶解性が向上するので、m/(m+N)の値は0.5超であることが好ましく、0.7以上であることがより好ましく、0.8以上であることが最も好ましい。
X1(NH2)2(OH)2の構造を有する化合物としては、ビスアミノフェノール構造のものが好ましく、特にその2組のアミノ基とヒドロキシ基がそれぞれ互いにオルト位にあるものが好ましい。
−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシベンゼン、及び1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシベンゼンなどが挙げられる。これらのビスアミノフェノールは単独あるいは混合して使用してもよい。
これらのX1(NH2)2(OH)2の構造を有するビスアミノフェノールのうち特に好ましいものは、X1 が下記から選ばれる芳香族基の場合である。
このうち芳香族ジアミンとしては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルケトン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−1−ペンテン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−2−ペンテン、1,4−ビス(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)ベンゼン、イミノ−ジ−p−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)ペンタン、5(または6)−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、ビス(p−アミノフェニル)ホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニル尿素、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(α,α―ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、フェニルインダンジアミン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、o−トルイジンスルホン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルフィド、1,4−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、1,3−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジ−(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、及び4,4’−ジアミノベンズアニリド等、ならびにこれら芳香族ジアミンの芳香核の水素原子が、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、及びフェニル基からなる群より選ばれた少なくとも一種の基または原子によって置換された化合物が挙げられる。
また、基材との接着性を高めるためにX2(NH2)2の構造を有するジアミンの一部または全部に、シリコンジアミンを選択することができ、この例としては、ビス(4−アミノフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルシロキサン、
ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ―アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,4−ビス(γ―アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ―アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン等が挙げられる。
Y1(COOH)2及びY2(COOH)2構造を有するジカルボン酸としては、Y1およびY2がそれぞれ下記から選ばれた芳香族基または、脂肪族基であるジカルボン酸があげられる。
ボニル−4,6−ジメチル−チオピリミジン、ジ−t−ブチル−ジカルボナート、N−エトキシカルボニルフタルイミド、エチルジチオカルボニルクロリド、ぎ酸クロリド、ベンゾイルクロリド、p−トルエンスルホン酸クロリド、メタンスルホン酸クロリド、アセチルクロリド、塩化トリチル、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシラン、(ジメチルアミノ)トリメチルシラン、トリメチルシリルジフェニル尿素、ビス(トリメチルシリル)尿素、イソシアン酸フェニル、イソシアン酸N−ブチル、イソシアン酸N−オクタデシル、イソシアン酸o−トリル、1,2−フタル酸無水物、及びシス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、及びグルタル酸無水物が挙げられる。
また、ビスアミノフェノールに対してトリメリット酸クロリドを反応させて、テトラカルボン酸二無水物を生成し、上記のテトラカルボン酸ニ無水物と同様の方法で開環してジカルボン酸として使用することもできる。ここで得られるテトラカルボン酸ニ無水物としては下記の化学式で示される化学式が挙げられる。
ジアミン)の重縮合の方法としては、ジカルボン酸と塩化チオニルを使用してジ酸クロライドとしたのちにビスアミノフェノール(ジアミン)を作用させる方法、またはジカルボン酸とビスアミノフェノール(ジアミン)をジシクロヘキシルカルボジイミドにより重縮合させる方法等が挙げられる。ジシクロヘキシルカルボジイミドを使用する方法においては同時にヒドロキシベンズトリアゾールを作用させることもできる。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物に含まれる光酸発生剤としては、感光性ジアゾキノン化合物、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、などを用いることができるが、感光性ジアゾキノン化合物が好ましい。
上記オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホシホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム塩、及びジアゾニウム塩などがあげられ、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、及びトリアルキルスルホニウム塩からなる群から選ばれるオニウム塩が好ましい。
上記感光性ジアゾキノン化合物は、1,2−ベンゾキノンジアジド構造あるいは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許第2,772,972号明細書、米国特許第2,797,213号明細書、及び米国特許第3,669,658号明細書等により公知の物質である。ナフトキノンジアジド構造を有する化合物が好ましく、例としては、下記のナフトキノンジアジド構造を有する化合物が挙げられる。
本発明で用いるカルボニル化合物とは、下記一般式(2)で表されるカーボネート化合物及び下記一般式(3)で表される含窒素カルボニル化合物からなる群から選択される少なくとも1つのカルボニル化合物が好ましい。
上記のカルボニル化合物のヒドロキシポリアミドに対する配合量は、該ヒドロキシポリアミド100質量部に対し、0.01〜50質量部が好ましく、0.1〜30質量部がより好ましく、1〜15質量部が特に好ましい。カルボニル化合物の配合量が0.01質量部以上だと露光部の現像残渣が少なくなり、50質量部以下だと硬化後の膜の引っ張り伸び率が良好である。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、必要に応じて、ポジ型感光性樹脂組成物の添加剤として知られているフェノール化合物、染料、界面活性剤、安定剤、及び/又はシリコンウエハーとの密着性を高めるための接着助剤等を添加することも可能である。
上記添加剤について更に具体的に述べると、フェノール化合物は、前記感光性ジアゾキノン化合物に使用しているバラスト剤、並びにパラクミルフェノール、ビスフェノール類、レゾルシノール類、あるいはMtrisPC、MtetraPC等の直鎖状フェノール化合物(本州化学工業社製:商品名)、TrisP−HAP、TrisP−PHBA、TrisP−PA等の非直鎖状フェノール化合物(本州化学工業社製:商品名)、ジフェニルメタンのフェニル基の水素原子2〜5個を水酸基に置換した化合物、2,2−ジフェニルプロパンのフェニル基の水素原子1〜5個を水酸基に置換した化合物、等が挙げられる。該フェノール化合物の添加により、現像時のレリーフパターンの密着性を向上させ残渣の発生をおさえることができる。なお、バラスト剤とは、フェノール性水素原子の一部がナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化されたフェノール化合物である前述の感光性
ジアゾキノン化合物に原料として使用されているフェノール化合物をいう。
フェノール化合物を加える場合の添加量は、ヒドロキシポリアミド100質量部に対し、0〜50質量部が好ましく、1〜30質量部が好ましい。添加量が50質量部以内であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
界面活性剤を加える場合の添加量は、ヒドロキシポリアミド100質量部に対し、0〜10質量部が好ましく、0.01〜1質量部がより好ましい。添加量が10質量部以内であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
シランカップリング剤の具体的な好ましい例としては、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランと、酸無水物又は酸二無水物の反応物、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランのアミノ基をウレタン基やウレア基に変換したものが挙げられる。この際のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基などが、酸無水物としてはマレイン酸無水物、フタル酸無水物などが、酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物などが、ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基などが、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基などが挙げられる。
接着助剤を加える場合の添加量は、ヒドロキシポリアミド100質量部に対し、0〜30質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。添加量が30質量部以内であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどを挙げることができる。
溶媒の添加量は、ヒドロキシポリアミド100質量部に対し、50〜1000質量部が好ましい。溶媒の添加量は、上記の範囲内で塗布装置、及び塗布厚みに適した粘度に設定することが、硬化レリーフパターンの製造を容易にすることができるので好ましい。
次に、本発明の硬化レリーフパターンの製造方法について、以下具体的に説明する。
第一に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物を、例えばシリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等の基板に、スピナーを用いた回転塗布、又はダイコーター、もしくはロールコーター等のコータ−により塗布する。これをオーブンやホットプレートを用いて50〜140℃で乾燥して溶媒を除去する。
第二に、マスクを介して、コンタクトアライナーやステッパーを用いて化学線による露光を行うか、光線、電子線またはイオン線を直接照射する。
第三に、露光部、又は照射部を現像液で溶解除去し、引き続きリンス液によるリンスを行うことで所望のレリーフパターンを得る。現像方法としてはスプレー、パドル、ディップ、または超音波等の方式が可能である。リンス液は蒸留水、または脱イオン水等が使用できる。
該無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、及びアンモニア等が挙げられる。
さらに、必要に応じて、上記アルカリ性水溶液に、メタノール、エタノール、プロパノール、またはエチレングリコール等の水溶性有機溶媒、界面活性剤、保存安定剤、及び樹脂の溶解抑止剤等を適量添加することができる。
最後に、得られたレリーフパターンを加熱処理して、ポリベンズオキサゾール構造を有する樹脂からなる耐熱性硬化レリーフパターンを形成する。
また、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、多層回路の層間絶縁、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、または液晶配向膜等の用途にも有用である。
<ヒドロキシポリアミドの合成>
〔参考例1〕
容量2lのセパラブルフラスコ中で、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン197.8g(0.54mol)、ピリジン75.9g(0.96mol)、DMAc692gを室温(25℃)で混合攪拌し溶解させた。これに、別途DMDG88g中に5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物19.7g(0.12mol)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は40分、反応液温は最大で28℃であった。
滴下終了後、湯浴により50℃に加温し18時間撹拌したのち反応液のIRスペクトルの測定を行い1385cm−1および1772cm−1のイミド基の特性吸収が現れたことを確認した。
カラム:昭和電工社製 商標名 Shodex 805/804/803直列
容離液:テトラヒドロフラン 40℃
流速:1.0ml/分
検出器:昭和電工製 商標名 Shodex RI SE−61
容量2lのセパラブルフラスコ中で、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン183.1g(0.50mol)、ピリジン71.2g(0.90mol)、DMAc730gを室温(25℃)で混合攪拌し溶解させた。これに、別途DMDG45.0g中にシクロヘキサンジカルボン酸無水物 15.4g(0.10mol)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は20分、反応液温は最大で28℃であった。
カラム:昭和電工社製 商標名 Shodex 805/804/803直列
容離液:テトラヒドロフラン 40℃
流速:1.0ml/分
検出器:昭和電工製 商標名 Shodex RI SE−61
容量1lのセパラブルフラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン109.9g(0.3mol)、テトラヒドロフラン(THF)330g、ピリジン47.5g(0.6mol)を入れ、これに室温下で5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボン酸無水物98.5g(0.6mol)を粉体のまま加えた。そのまま室温で3日間撹拌反応を行ったあと、HPLCにて反応を確認したところ、原料は全く検出されず、生成物が単一ピークとして純度99%で検出された。この反応液をそのまま1lのイオン交換水中に撹拌下で滴下し、析出物を濾別した後、これにTHF500mlを加え撹拌溶解し、この均一溶液を陽イオン交換樹脂:アンバーリスト15(オルガノ社製)100gが充填されたガラスカラムを通し残存するピリジンを除去した。次にこの溶液を3lのイオン交換水中に高速撹拌下で滴下することにより生成物を析出させ、これを濾別した後、真空乾燥した。
生成物がイミド化していることは、IRスペクトルで1394cm−1および1774cm−1のイミド基の特性吸収が現れ1540cm−1および1650cm−1付近のアミド基の特性吸収が存在しないこと、およびNMRスペクトルでアミドおよびカルボン酸のプロトンのピークが存在しないことにより確認した。
滴下終了後、更に30分間、20℃で撹拌放置した後、36重量%濃度の塩酸水溶液5.6gを一気に投入し、次いで反応液を氷水浴で冷却し、析出した固形分を吸引濾別した。この際得られた濾液を、0.5重量%濃度の塩酸水溶液5lに、その撹拌下で1時間かけて滴下し、目的物を析出させ、吸引濾別して回収した。得られたケーク状回収物を、再度イオン交換水5lに分散させ、撹拌、洗浄、濾別回収し、この水洗操作を3回繰り返した。最後に得られたケーク状物を、40℃で24時間真空乾燥し、感光性ジアゾキノン化合物(Q−1)を得た。
[実施例1〜8、比較例1〜4]
上記参考例1または2にて得られたヒドロキシポリアミド(P−1またはP−2)100質量部に対して、上記参考例3にて得られた感光性ジアゾキノン化合物(Q−1)、及び下記C−1からC−4のオキシムエステル結合を有する化合物(実施例1〜8)、及び下記C−5のプロピレンカーボネートの所定の質量部を、GBL170質量部に溶解した後、0.2μmのフィルターで濾過して、表1に記載した実施例1〜8、及び比較例1〜4のポジ型感光性樹脂組成物を調製した。
(C−1)N,N,O−トリアセチルヒドロキシルアミン
(C−2)ジ(N−スクシンイミジル)カーボネート
(C−3)t−ブチルフタルイミドカーボネート
(C−4)ビス(2−メトキシフェニル)カーボネート
(C−5)プロピレンカーボネート
(1)パターニング特性評価
上記実施例、及び比較例のポジ型感光性樹脂組成物をスピンコーター(大日本スクリーン製造社製DspiN636)にて、5インチシリコンウエハーにスピン塗布し、ホットプレートにて120℃、180秒間プリベークを行い、膜厚11.5μmの塗膜を形成した。膜厚は膜厚測定装置(大日本スクリーン製造社製ラムダエース)にて測定した。
ッパー、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)を用い、23℃の条件下で現像後膜厚が9.8μmとなるように現像時間を調整して現像し、純水にてリンスを行い、ポジ型のレリーフパターンを形成した。ポジ型感光性樹脂組成物の感度、解像度、および剥がれの状態を表2に示した。
[感度(mJ/cm2 )]
上記現像時間において、塗膜の露光部を完全に溶解除去しうる最小露光量。
[解像度(μm)]
上記露光量での最小解像パターン寸法。
[剥がれ]
上記露光量での10μmパターンの剥がれがあるかどうか。
Claims (4)
- (A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するヒドロキシポリアミド100質量部、(B)光酸発生剤1〜50質量部、(C)下記一般式(2)で表されるカーボネート化合物及び下記一般式(3)で表される含窒素カルボニル化合物からなる群から選択される少なくとも1つのカルボニル化合物0.01〜50質量部、を含むことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
- 光酸発生剤がナフトキノンジアジド構造を有する化合物である、請求項1記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- (1)請求項1または2に記載のポジ型感光性樹脂組成物を層またはフィルムの形で基板上に形成し、(2)マスクを介して化学線で露光するか、光線、電子線またはイオン線を直接照射し、(3)露光部または照射部を溶出または除去し、(4)得られたレリーフパターンを加熱処理することを特徴とする、硬化レリーフパターンの製造方法。
- 請求項3に記載の製造方法により得られる硬化レリーフパターン層を有してなる半導体装置。
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