JP5111223B2 - ネガ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、解像性に優れるネガ型感光性ポリベンゾオキサゾール組成物に関する。
実装材料用感光性耐熱材料としては、従来から溶剤現像できるネガ型の感光性ポリイミドが良く知られている(非特許文献1参照)。一方、近年アルカリ性水溶液で現像可能な感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体も広く使用されている。感光性ポリイミドや感光性ポリベンゾオキサゾールは、半導体の保護膜や配線の層間絶縁膜として広く利用されている(非特許文献2参照)。
ネガ型の感光性ポリベンゾオキサゾールの代表例としては、ポリベンゾオキサゾール前駆体と光酸発生剤および酸で架橋可能なポリヒドロキシ化合物の混合物(特許文献1参照)や、ポリベンゾオキサゾール前駆体に二重結合を導入したポリマーと、光ラジカル発生剤および架橋可能な複数の二重結合を有する化合物の混合物(特許文献2)が提案されている。
これらのネガ型感光性ポリベンゾオキサゾールのメカニズムは露光により上記の架橋可能な化合物が活性化されポリベンゾオキサゾール前駆体と架橋反応を起こしたり、架橋可能な化合物の架橋体が同前駆体を絡めこむ事でアルカリ現像液に対する同前駆体の溶解性を抑制すると説明される。架橋可能な化合物が、ポリベンゾオキサゾール前駆体と架橋反応を起こすタイプや、同前駆体を絡めこむタイプのネガ型感光性樹脂組成物は、露光部、即ち架橋部が現像液により若干膨潤するため解像性に限界がある。
このため、アルカリ現像可能で、解像性に優れるネガ型感光性樹脂組成物が求められていた。
特開平11−153866号公報 特開2003−287889号公報 上田、「感光性ポリイミド」、日本写真学会誌、日本写真学会、2003年06巻、4号、p367−375 池田、水野、「初歩から学ぶ感光性樹脂」、工業調査会、2002年4月10日、p125−142
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、アルカリ現像可能で、解像性に優れるネガ型感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、ポリヒドロキシアミドとエステル化合物の混合物に、活性化学線照射により酸を発生する化合物を組み合わせることで、上記の課題を解決するネガ型感光性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.(A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリヒドロキシアミド:100質量部、(B)下記一般式(II)で表されるエステル化合物:1〜40質量部、(C)光酸発生剤:1〜15質量部、を含むことを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。

(式中、Xは2個以上の炭素原子を有する4価の有機基であり、X、Y、およびYはそれぞれ独立に2個以上の炭素原子を有する2価の有機基であり、mは2〜200の整数であり、nは0〜200の整数であって、m/(m+n)>0.5である。なお、XおよびYを含むm個のジヒドロキシジアミド単位、並びにXおよびYを含むn個のジアミド単位の配列順序は問わない。)

(式中、Xは1〜4価の炭素数1〜8の脂肪族基、Zは水素または電子吸引基、pは1〜5の整数、qは1〜4の整数である。)
2.(B)上記一般式(II)で表されるエステル化合物における置換基Zが、電子吸引基であることを特徴とする上記1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
3.(B)上記一般式(II)で表されるエステル化合物におけるqが、2〜4であることを特徴とする上記1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
4.(C)光酸発生剤が、アントラセン環を含む化合物、下記一般式(III)で表される化合物、及び下記一般式(IV)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であることを特徴とする上記1〜3のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。

(式中、Rは、炭素数1〜10の1価の脂肪族基または炭素数6〜12の1価の芳香族基である。)

(式中、Rは、炭素数1〜10の1価の脂肪族基または炭素数6〜12の1価の芳香族基である。)
5.上記アントラセン環を含む化合物が、下記一般式(V)で表される化合物、及び下記一般式(VI)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であることを特徴とする、上記4に記載のネガ型感光性樹脂組成物。

(式中、Rはメチル基、メトキシ基、又はエトキシ基である。)

(式中、Rはメチル基、メトキシ基、又はエトキシ基である。)
6.(1)上記1〜5のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成し、(2)マスクを介して活性光線で露光し、(3)80〜180℃で加熱し、(4)未露光部をアルカリ性水溶液で溶出または除去し、(5)得られたレリーフパターンを加熱処理することを特徴とする、硬化レリーフパターンの製造方法。
7.上記6に記載の製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有する半導体装置。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、露光により生じた酸が触媒となり、ポリヒドロキシアミドのヒドロキシ基がエステル交換反応によりエステル化することにより、アルカリ現像液に対する溶解性を低下せしめることを基本原理とし、解像性に優れたネガ型の感光性ポリベンゾオキサゾールを与える。
<ネガ型感光性樹脂組成物>
本発明のネガ型感光性樹脂組成物を構成する各成分について、以下具体的に説明する。
(A)ポリヒドロキシアミド
ネガ型感光性樹脂組成物のベースポリマーであるポリヒドロキシアミドは、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する。

(式中、Xは2個以上の炭素原子を有する4価の有機基であり、X、Y、およびYはそれぞれ独立に2個以上の炭素原子を有する2価の有機基であり、mは2〜200の整数であり、nは0〜200の整数であって、m/(m+n)>0.5である。なお、XおよびYを含むm個のジヒドロキシジアミド単位、並びにXおよびYを含むn個のジアミド単位の配列順序は問わない。)
は、2個以上30個以下の炭素原子を有する4価の有機基であることが好ましい。X、Y、およびYはそれぞれ独立に2個以上30個以下の炭素原子を有する2価の有機基であることが好ましい。
上記一般式(I)におけるジヒドロキシジアミド単位について説明する。該ジヒドロキシジアミド単位は、Y(COOH)の構造を有するジカルボン酸およびX(NH(OH)の構造を有するビスアミノフェノールを重縮合させた構造を有する。該ビスアミノフェノールの2組のアミノ基とヒドロキシ基はそれぞれ互いにオルト位にあるものであり、該ポリヒドロキシアミドは約200〜400℃に加熱されることによって閉環して、耐熱性樹脂であるポリベンゾオキサゾールに変化する。
mは2〜200の範囲が好ましく、2〜100の範囲がより好ましく、3〜50の範囲が最も好ましい。
上記一般式(I)で表されるポリヒドロキシアミドは、ジアミド単位n個を有する構造となっている。該ジアミド単位は、X(NHの構造を有するジアミンおよびY(COOH)の構造を有するジカルボン酸を重縮合させた構造を有する。nは0〜200の範囲が好ましく、0〜100の範囲がより好ましく、0〜50の範囲が最も好ましい。
ポリヒドロキシアミド構造中における上記のジヒドロキシジアミド単位の割合が高いほど現像液として使用するアルカリ性水溶液への溶解性が向上するので、m/(m+n)の値は0.5以上である事が好ましく、0.7以上であることがより好ましく、0.8以上である事が最も好ましい。
(NH(OH)の構造を有するビスアミノフェノールとしては、例えば、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシベンゼン、及び1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシベンゼン、が挙げられる。これらのビスアミノフェノールは単独あるいは混合して使用してもよい。
これらのX(NH(OH)の構造を有するビスアミノフェノールのうち、特に好ましいものは、Xが下記から選ばれる芳香族基の場合である。
また、X(NH(OH)の構造を有する化合物として、分子内に2組の互いにオルト位にあるアミド結合とフェノール性水酸基を有するジアミン(以下、「分子内にPBO前駆体構造を有するジアミン」とも記す。)を使用することもできる。例えば、上記のX(NH(OH)の構造を有するビスアミノフェノールに2分子のニトロ安息香酸を反応させて還元することにより得られる下記一般式(VII)で示されるジアミンが挙げられる。

(式中、Xは2個以上15個以下の炭素原子を有する4価の有機基であり、前述したXで示される有機基として好ましいものからなる群から選択される少なくとも1つの有機基であることが好ましい。)
分子内にPBO前駆体構造を有するジアミンを得る別の方法としては、Y(COCl)の構造を有するジカルボン酸ジクロリドに2分子のニトロアミノフェノールを反応させて還元し、下記一般式(VIII)で示されるジアミンを得る方法もある。

(式中、Yは2個以上15個以下の炭素原子を有する2価の有機基であり、後述するYで示される有機基として好ましいものからなる群から選択される少なくとも1つの有機基であることが好ましい。)
(NHの構造を有するジアミンとしては、芳香族ジアミン、シリコンジアミンなどが挙げられる。
このうち芳香族ジアミンとしては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルケトン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−1−ペンテン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−2−ペンテン、1,4−ビス(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)ベンゼン、イミノ−ジ−p−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)ペンタン、5(または6)−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、ビス(p−アミノフェニル)ホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニル尿素、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、フェニルインダンジアミン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、o−トルイジンスルホン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルフィド、1,4−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、1,3−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジ−(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、及び4,4’−ジアミノベンズアニリド等、ならびにこれら芳香族ジアミンの芳香核の水素原子が、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、及びフェニル基からなる群より選ばれた少なくとも一種の基または原子によって置換された化合物が挙げられる。
また、基材との接着性を高めるためにX(NHの構造を有するジアミンの一部または全部に、シリコンジアミンを選択することができ、この例としては、ビス(4−アミノフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルシロキサン、ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,4−ビス(γ−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン等が挙げられる。
(COOH)及びY(COOH)構造を有するジカルボン酸としては、YおよびYがそれぞれ下記から選ばれた芳香族基または、脂肪族基であるジカルボン酸が挙げられる。

(式中、Aは、−CH−、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−NHCO−、−C(CF−、及び単結合からなる群から選択される2価の基を示し、Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、不飽和基、及びハロゲン原子からなる群から選択される基を示し、kは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。)
また、上記のY(COOH)及びY(COOH)構造を有するジカルボン酸の一部または全部に、5−アミノイソフタル酸の誘導体を用いることもできる。該誘導体を得るために5−アミノイソフタル酸に対して反応させる具体的な化合物としては、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、エキソ−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3−エチニル−1,2−フタル酸無水物、4−エチニル−1,2−フタル酸無水物、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、マレイン酸無水物、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、アリルスクシン酸無水物、イソシアナートエチルメタクリレート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、3−シクロヘキセン−1−カルボン酸クロライド、2−フランカルボン酸クロリド、クロトン酸クロリド、ケイ皮酸クロリド、メタクリル酸クロリド、アクリル酸クロリド、プロピオリック酸クロリド、テトロリック酸クロリド、チオフェン2−アセチルクロリド、p−スチレンスルフォニルクロリド、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、クロロぎ酸メチルエステル、クロロぎ酸エチルエステル、クロロぎ酸n−プロピルエステル、クロロぎ酸イソプロピルエステル、クロロぎ酸イソブチルエステル、クロロぎ酸2−エトキシエステル、クロロぎ酸−sec−ブチルエステル、クロロぎ酸ベンジルエステル、クロロぎ酸2−エチルヘキシルエステル、クロロぎ酸アリルエステル、クロロぎ酸フェニルエステル、クロロぎ酸2,2,2−トリクロロエチルエステル、クロロぎ酸−2−ブトキシエチルエステル、クロロぎ酸−p−ニトロベンジルエステル、クロロぎ酸−p−メトキシベンジルエステル、クロロぎ酸イソボルニルベンジルエステル、クロロぎ酸−p−ビフェニルイソプロピルベンジルエステル、2−t−ブチルオキシカルボニル−オキシイミノ−2−フェニルアセトニトリル、S−t−ブチルオキシカルボニル−4,6−ジメチル−チオピリミジン、ジ−t−ブチル−ジカルボナート、N−エトキシカルボニルフタルイミド、エチルジチオカルボニルクロリド、ぎ酸クロリド、ベンゾイルクロリド、p−トルエンスルホン酸クロリド、メタンスルホン酸クロリド、アセチルクロリド、塩化トリチル、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシラン、(ジメチルアミノ)トリメチルシラン、トリメチルシリルジフェニル尿素、ビス(トリメチルシリル)尿素、イソシアン酸フェニル、イソシアン酸n−ブチル、イソシアン酸n−オクタデシル、イソシアン酸o−トリル、1,2−フタル酸無水物、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、及びグルタル酸無水物が挙げられる。
さらには、Y(COOH)及びY(COOH)構造を有するジカルボン酸として、テトラカルボン酸二無水物をモノアルコール、またはモノアミン等で開環したジカルボン酸を使用することもできる。ここでモノアルコールの例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール等が挙げられ、モノアミンの例としては、ブチルアミン、アニリン等が挙げられる。上記のテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の化学式で示される化合物が挙げられる。

(式中、Bは、−CH−、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−NHCO−、及び−C(CF−からなる群から選択される2価の基を意味する。)
または別法としてテトラカルボン酸二無水物とビスアミノフェノールもしくはジアミンを反応させて、生成するカルボン酸残基を、モノアルコールまたはモノアミンにより、エステル化またはアミド化することもできる。
また、ビスアミノフェノールに対してトリメリット酸クロリドを反応させて、テトラカルボン酸二無水物を生成し、上記のテトラカルボン酸二無水物と同様の方法で開環してジカルボン酸として使用することもできる。ここで得られるテトラカルボン酸二無水物としては下記の一般式(IX)で示される化学式が挙げられる。

(式中、XはX(OH)(NH−)で表される2価の有機基を表し、X1 は上記一般式(I)におけるX1 と同じ有機基を表す。)
上記一般式(I)で表されるポリヒドロキシアミドを合成するための、前記ジカルボン酸とビスアミノフェノール(ジアミン)の重縮合の方法としては、ジカルボン酸と塩化チオニルを使用してジ酸クロライドとしたのちにビスアミノフェノール(ジアミン)を作用させる方法、またはジカルボン酸とビスアミノフェノール(ジアミン)をジシクロヘキシルカルボジイミドにより重縮合させる方法等が挙げられる。ジシクロヘキシルカルボジイミドを使用する方法においては同時にヒドロキシベンズトリアゾールを作用させることもできる。
上記一般式(I)で表されるポリヒドロキシアミドにおいて、その末端基をそれと反応性のある有機基(以下、「封止基」とも記す)で封止して使用することも好ましい。ポリヒドロキシアミドの重縮合において、ジカルボン酸成分をビスアミノフェノール成分とジアミン成分の和に比べて過剰のモル数で使用する場合には、封止基としては、アミノ基、または水酸基を有する化合物を用いるのが好ましい。該化合物の例としては、アニリン、エチニルアニリン、ノルボルネンアミン、ブチルアミン、プロパルギルアミン、エタノール、プロパルギルアルコール、ベンジルアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレート、及びヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。
逆にビスアミノフェノール成分とジアミン成分の和をジカルボン酸成分に比べて過剰のモル数で使用する場合には、封止基としては、酸無水物、カルボン酸、酸クロリド、イソシアネート基等を有する化合物を用いるのが好ましい。該化合物の例としては、ベンゾイルクロリド、ノルボルネンジカルボン酸無水物、ノルボルネンカルボン酸、エチニルフタル酸無水物、グルタル酸無水物、無水マレイン酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロへキセンジカルボン酸無水物、メタクロイルオキシエチルメタクリレート、フェニルイソイアネート、メシルクロリド、及びトシル酸クロリドが挙げられる。
(A)上記一般式(I)で表されるポリヒドロキシアミドのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC」とも記す。)によるポリスチレン換算重量平均分子量は、3,000〜50,000であると好ましく、6,000〜30,000であるとより好ましい。重量平均分子量は、硬化レリーフパターンの物性の観点から3,000以上が好ましい。また、解像性の観点から、50,000以下が好ましい。GPCの展開溶媒としては、テトラヒドロフラン(以下「THF」とも記す。)、N−メチル−2−ピロリドン(以下「NMP」とも記す。)が推奨される。また分子量は標準単分散ポリスチレンを用いて作成した検量線から求める。標準単分散ポリスチレンとしては昭和電工社製 有機溶媒系標準試料 STANDARD SM−105から選ぶ事が推奨される。
(B)エステル化合物
エステル化合物としては、下記一般式(II)表されるエステル化合物が用いられる。

(式中、Xは1〜4価の炭素数1〜8の脂肪族基、Zは水素または電子吸引基、pは1〜5の整数、qは1〜4の整数である。)
中でも、Zが電子吸引基であるものが好ましい。電子吸引基としては、具体的にはフッ素、塩素、臭素、CF、シアノ基、ニトロ基が挙げられる。中でも、ニトロ基、シアノ基、フッ素であるものが好ましい。また上記一般式(II)で表されるエステル化合物のqが2以上4以下であるものが好ましい。
具体的には、上記一般式(II)においてq=1のものとしては下式で示されるものでZは水素、ニトロ基、シアノ基、フッ素から選ばれたものである。なお、電子吸引基とは置換基定数のσが正のものを言う。置換基定数は化学便覧基礎編 改訂3版(昭和59年6月25日発行)p365に記載されている。
q=2のものとしては下式で示されるもの、

(ここでrは1〜12の整数である)
q=3のものとしては下式で示されるもの、が挙げられる。

(B)エステル化合物の添加量は、(A)ポリヒドロキシアミド100質量部に対して、1〜40質量部、好ましくは2〜25質量部、さらに好ましくは3〜15質量部である。
ここで(B)エステル化合物の添加量が1質量部以上では解像性が良好で、40質量部以下では熱硬化後の物性が良好である。
(C)光酸発生剤
光酸発生剤としては、活性光線照射により酸を発生する化合物を用いることができる。例えば特開2003−207892号のp5〜16に記載されている化合物がある。
中でも、光酸発生剤としては、アントラセン環を含む化合物、下記一般式(III)で表される化合物、及び下記一般式(IV)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であることが、ポリヒドロキシアミドに吸収される光より長波長で感度を有するという観点から好ましい。

(式中、Rは、炭素数1〜10の1価の脂肪族基または炭素数6〜12の1価の芳香族基である。)

(式中、Rは、炭素数1〜10の1価の脂肪族基または炭素数6〜12の1価の芳香族基である。)
また、アントラセン環を有する化合物としては、下記一般式(V)で表される化合物、及び下記一般式(VI)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であることが好ましい。

(式中、Rはメチル基、メトキシ基、又はエトキシ基である。)

(式中、Rはメチル基、メトキシ基、又はエトキシ基である。)
上記一般式(III)で示される光酸発生剤のうち好ましくはRがn−C、n−C17、−C1016O(カンファニル基)、p−CHから選ばれる基のものであり、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社から入手できる。それぞれCGI1397、1325、1380、1311である。
また、上記一般式(IV)で示される光酸発生剤としては、Rがn−C、p−CHから選ばれるものが好ましく、同じくCGI263,268として入手できる。
(C)光酸発生剤の添加量は、(A)ポリヒドロキシアミド100質量部に対して、1〜15質量部、好ましくは2〜12質量部、さらに好ましくは3〜8質量部である。
ここで(C)光酸発生剤の添加量が1質量部以上では感度、熱硬化性が良好で、15質量部以下では熱硬化後の物性が良好である。
(D)その他の添加剤
ネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じて、種々の化合物を添加する事ができる。
界面活性剤としては、ポリプロピレングリコール、もしくはポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類、またはその誘導体からなる非イオン系界面活性剤があげられる。また、フロラード(登録商標)(住友3M社製)、メガファック(登録商標)(大日本インキ化学工業社製)、またはルミフロン(登録商標)((旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤が挙げられる。さらに、KP341(信越化学工業社製:商品名)、DBE(チッソ社製:商品名)、またはグラノール(共栄社化学社製:商品名)等の有機シロキサン界面活性剤が挙げられる。該界面活性剤の添加により、塗布時のウエハーエッジでの塗膜の不均一塗布現象をより発生しにくくすることができる。
界面活性剤を加える場合の添加量は、(A)ポリヒドロキシアミド100質量部に対し、0〜10質量部が好ましく、0.01〜1質量部がより好ましい。添加量が10質量部以内であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
接着助剤としては、アルキルイミダゾリン、酪酸、アルキル酸、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルメチルエーテル、t−ブチルノボラック、エポキシポリマー、およびシランカップリング剤が挙げられる。
シランカップリング剤の具体的な好ましい例としては、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランと、酸無水物又は酸二無水物の反応物、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランのアミノ基をウレタン基やウレア基に変換したものが挙げられる。この際のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基などが、酸無水物としてはマレイン酸無水物、フタル酸無水物などが、酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物などが、ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基などが、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基などが挙げられる。
接着助剤を加える場合の添加量は、(A)ポリヒドロキシアミド100質量部に対し、0〜30質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましい。添加量が30質量部以内であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
また、より低温で熱硬化させポリベンゾオキサゾール骨格に変換させるために熱酸発生剤を加える事もできる。熱酸発生剤としては、イソプロピルメタンスルホネート、イソプロピルp−トルエンスルホネート等が推奨される。
(E)溶媒
ネガ型感光性樹脂組成物に、溶媒を添加してワニス状にし、ネガ型感光性樹脂組成物の溶液として使用することが好ましい。このような溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリノン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネートが挙げられる。これらを単独または混合して溶媒として使用することができる。これらの溶媒のうち、非アミド系溶媒がフォトレジストなどへの影響が少ない点から好ましい。具体的なより好ましい例としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、を挙げることができる。
溶媒の添加量は、(A)ポリヒドロキシアミド100質量部に対し、100〜1000質量部が好ましい。溶媒の添加量は、上記の範囲内で塗布装置、及び塗布厚みに適した粘度に設定することが、硬化レリーフパターンの製造を容易にすることができるので好ましい。
<硬化レリーフパターン、及び半導体装置の製造方法>
次に、硬化レリーフパターンの製造方法について、以下具体的に説明する。
(1)ネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する工程(第一の工程)。
ネガ型感光性樹脂組成物溶液を、例えばシリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等の基板に、スピンコーターを用いた回転塗布、又はダイコーター、もしくはロールコーター等のコータ−により塗布する。もしくは、インクジェットノズルやディスペンサーを用いて、所定の場所に塗布することも可能である。これをオーブンやホットプレートを用いて50〜140℃で乾燥して溶媒を除去する。
(2)マスクを介して活性光線で露光する工程(第二の工程)。
続いて、感光性樹脂層をマスクを介して活性光線により露光する。具体的には、コンタクトアライナーやステッパーを用いて化学線による露光を行うか、光線、電子線またはイオン線を直接照射する。活性光線としては、g線、h線、i線、KrFレーザーを用いることもできる。
(3)80〜180℃で加熱する工程(第三の工程)。
第三の加熱する工程は、加熱手段として、例えばホットプレート、赤外線、電磁誘導等を利用できるが、加わる温度と時間の制御の精度からポットプレート上で80〜180℃の温度で5〜180秒加熱を行う事が推奨される。
この第三の工程はPEB(Post Exposure Bake)と呼ばれ、条件を選ぶことにより最終的に良好なパターンを形成させることができる。良好なパターンを得るためには露光部と未露光部の現像液であるアルカリ性水溶液への溶解速度に差をつけることが必須である。
それを実現するための条件を見出す方法について述べる。上記の第一の工程に従ってウェハー上に感光性組成物膜を形成させた後、ウェハー表面にまで達する傷をつける。次にその傷の一部が隠れるようにウェハーの半分を遮光シートで覆う。次にこのシートをマスクとみなして第二の工程に従い露光を行う。次にある温度である時間PEBを行う。
次に以下に述べる第四の工程に従い、該シートを剥離し、未露光部の膜が丁度除去されるまで現像を行う。それに要した時間と、傷を横切って表面段差計で測定した現像前の膜厚から未露光部の現像速度を求める。
次に露光部の膜厚を測定し露光部の膜厚が減る速度を求める。ここで露光部に対する未露光部の現像速度の差を求め その値が大きくなる条件を見つけることが出来る。
このウェハーを細かく活断し、露光量、PEBの時間や温度を変えたサンプルを作成し上記の現像速度の差が大きくなる条件を見出す手法が推奨される。
(4)現像する工程(第四の工程)
第四の工程として、未露光部をアルカリ性水溶液で溶出または除去する。引き続き、好ましくはリンス液によるリンスを行うことで所望のレリーフパターンを得る。現像方法としてはスプレー、パドル、ディップ、または超音波等の方式が可能である。リンス液は蒸留水、または脱イオン水等が使用できる。
ネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を現像するために用いられる現像液は、アルカリ可溶性ポリマーを溶解除去するものであり、アルカリ化合物を溶解したアルカリ性水溶液であることが必要である。アルカリ性水溶液中に溶解されるアルカリ化合物は、無機アルカリ化合物、または有機アルカリ化合物のいずれであってもよい。
該無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、及びアンモニア、が挙げられる。
また、該有機アルカリ化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、及びトリエタノールアミン、が挙げられる。
さらに、必要に応じて、上記アルカリ性水溶液に、メタノール、エタノール、プロパノール、またはエチレングリコール等の水溶性有機溶媒、界面活性剤、保存安定剤、及び樹脂の溶解抑止剤等を適量添加することができる。
(5)200〜450℃に加熱する工程(第五の工程)
最後に、得られたレリーフパターンを加熱処理して、ポリベンゾオキサゾール構造を有する樹脂からなる耐熱性硬化レリーフパターンを形成する。加熱装置としては、オーブン炉、ホットプレート、縦型炉、ベルトコンベアー炉、圧力オーブン等を使用する事ができ、加熱方法としては、熱風、赤外線、電磁誘導による加熱等が推奨される。温度は200〜450℃が好ましく、250〜400℃がさらに好ましい。
加熱時間は15分〜8時間が好ましく、1時間〜4時間がさらに好ましい。
雰囲気は窒素、アルゴン等不活性ガス中が好ましい。
半導体装置は、硬化レリーフパターンを、表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、あるいはバンプ構造を有する装置の保護膜として、公知の半導体装置の製造方法と組み合わせることで製造することができる。
また、本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、多層回路の層間絶縁、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、または液晶配向膜等の用途にも有用である。
本発明を参考例、実施例に基づいて説明する。
<ポリヒドロキシアミドの合成>
〔参考例1〕
100mlのフラスコに4,4’−オキシビス安息香酸8.75g(33.9mmol)と、塩化チオニル20ml(274mmol)、塩化メチレン20ml、ジメチルホルムアミド数滴を加えてオイルバス温度90℃で3時間還流した。その後、減圧にして塩化チオニル及び塩化メチレンを取り除き、粗生成物を得た。粗生成物をヘキサンで再結晶して、減圧乾燥することで白色の結晶4,4’−オキシジベンゾイルクロリドを得た。
次に100ml二口フラスコに、NMP22.4gを入れ、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン4.18g(11.4mmol)と無水塩化リチウム1.04g(24.6mmol)を常温、窒素雰囲気下で加え撹拌しながら完全に溶解させた。
次に0℃で30分かけ上記4,4’−オキシジベンゾイルクロリド3.30g(11.2mmol)を加え、24時間常温で攪拌した。そのポリマー溶液を水1600ml、メタノール200mlの混合溶液に撹拌しながら滴下し、吸引ろ過後、減圧下40℃で乾燥し、6.38gの白色の固体を得た。この結晶の赤外吸収スペクトル(KBr法)では3425cm−1、1651cm−1にそれぞれOHとC=Oの特性吸収を確認した。プロトンNMRケミカルシフト(300MHz、CDCl溶液;ppm)は10.2(s、2H)、9.51(s、2H)、8.02、8.04(d、4H)、7.93(s、1H)、7.18、7.20(d、4H)、7.00(s、4H)であり、ポリヒドロキシアミドと同定された。収率は97%であった。
THFを展開液としてGPCで測定した数平均分子量は9,700、重量平均分子量は20,800であった。用いたGPC装置はJasco co−2065 Plus systemであり、カラムはTOSOH TSgel GMRHR−Mを用い展開液の流速は1.0ml/分とした。
<エステル化合物の合成>
〔参考例2〕
200mlの三口フラスコに80mlのTHFを入れ、4.35g(31.3mmol)のp−ニトロフェノールと3.0g(14.2mmol)のコルク酸クロリドを投入し磁気撹拌し均一溶液とした。
この溶液を窒素雰囲気のもと0℃に保ちながら、20mlのTHFに4.31g(42.6mmol)のトリエチルアミンを溶解した溶液を滴下した。
その後、室温で20時間攪拌を続け、析出した固体をロ別した。
その後、得られた溶液のTHFを室温でエバポレータにて留去した。
得られた液を500mlの水にあけ、白色の粉末を得た。
容量比で1:4の酢酸エチルとn−ヘキサンの混合液にて再結晶を行うことにより、5.80gの結晶を得た。
その結晶の赤外吸収スペクトルは1751、1535、1342、864cm−1に吸収を示した。
プロトンNMRケミカルシフト(300MHz、CDCl溶液;ppm)は8.22−8.27(d、4H)、7.29−7.24(d、4H)、2.59−2.64(t、4H)、1.78−1.83(m、4H)、1.48−1.53(m、4H)融点は114.5℃で、得られたエステルはコルク酸ビス(p−ニトロフェニル)と確認された。
収率は98%であった。
<ネガ型感光性樹脂組成物の調製とパターン形成>
〔実施例1〕
上記参考例1にて得られたポリヒドロキシアミド7g、酢酸p−ニトロフェニル(東京化成社製)2.5g、(5−プロピルスルフォニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン−2−(メチルフェニル)アセトニトリル)(以下PTMAとも言う)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製 CGI1397)0.5gを42.3gのシクロペンタノンに溶解し、ネガ型感光性樹脂組成物を調整した。
この感光性樹脂組成物をスピンコーター(MIKASA 1H−D7)にて 6インチシリコンウエハーに1500rpmで10秒間スピン塗布し、ホットプレートにて80℃、30秒間プリベークを行い、膜厚1.6μmの塗膜を形成した。膜厚はフィルム膜厚測定装置(Veeco Instruments Inc.社製Dektak3system)にて測定した。
この塗膜に、テストパターン付きレクチルを通してi線(365nm)の露光波長を有するコンタクト露光機(ミカサ社製マスクアライメント装置 M−1S)を用いて、露光量300mJ/cmで露光した。さらに、120℃、10秒間露光後ベーク(PEB)を行った。これをアルカリ現像液(2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用い、25℃で80秒間現像した。
次に、純水にてリンスを行い、硬化レリーフパターンを形成した。8μmのライン/スペースパターンが解像された。現像後の膜厚は1.5μmとなった。
<解像性の評価>
〔実施例2〕
10ml容のガラス瓶に参考例1で調製したポリヒドロキシアミド0.92g、参考例2で調製したコルク酸ビス(p−ニトロフェニル)0.05g、PTMA0.05g、シクロペンタノン5.0gを入れミックスローター(アズワン株式会社製 MR−5)を用いて均一になるまで回転し組成物を調整した。
この溶液をシリコンウエハーに2000rpmの回転数で10秒間スピンコートし、ホットプレート上で80℃で30秒間プリベークを行った。
この塗膜に傷をつけ測定した膜厚は3μmであった。
次にこのウェハーの半分を黒い遮光フィルムで覆い、i線で300mJ/cmで全体を露光した。その後120℃で10秒間PEBを実施し、該フィルムを剥離して、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像した。該フィルムで覆った未露光部が完全に溶けるまでに76秒を要した。
その時の露光部分の膜厚測定から露光部の溶解速度は未露光部の1/400である事が判った。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物は、半導体の保護膜として使用するのに適したポリベンゾオキサゾール前駆体の製造に好適に使用することができる。

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有するポリヒドロキシアミド:100質量部、(B)下記一般式(II)で表されるエステル化合物:1〜40質量部、(C)光酸発生剤:1〜15質量部、を含むことを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。

    (式中、Xは2個以上の炭素原子を有する4価の有機基であり、X、Y、およびYはそれぞれ独立に2個以上の炭素原子を有する2価の有機基であり、mは2〜200の整数であり、nは0〜200の整数であって、m/(m+n)>0.5である。なお、XおよびYを含むm個のジヒドロキシジアミド単位、並びにXおよびYを含むn個のジアミド単位の配列順序は問わない。)

    (式中、Xは1〜4価の炭素数1〜8の脂肪族基、Zは水素または電子吸引基、pは1〜5の整数、qは1〜4の整数である。)
  2. (B)上記一般式(II)で表されるエステル化合物における置換基Zが、電子吸引基であることを特徴とする請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  3. (B)上記一般式(II)で表されるエステル化合物におけるqが、2〜4であることを特徴とする請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  4. (C)光酸発生剤が、アントラセン環を含む化合物、下記一般式(III)で表される化合物、及び下記一般式(IV)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。

    (式中、Rは、炭素数1〜10の1価の脂肪族基または炭素数6〜12の1価の芳香族基である。)

    (式中、Rは、炭素数1〜10の1価の脂肪族基または炭素数6〜12の1価の芳香族基である。)
  5. 上記アントラセン環を含む化合物が、下記一般式(V)で表される化合物、及び下記一般式(VI)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であることを特徴とする、請求項4に記載のネガ型感光性樹脂組成物。

    (式中、Rはメチル基、メトキシ基、又はエトキシ基である。)

    (式中、Rはメチル基、メトキシ基、又はエトキシ基である。)
  6. (1)請求項1〜5のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成し、(2)マスクを介して活性光線で露光し、(3)80〜180℃で加熱し、(4)未露光部をアルカリ性水溶液で溶出または除去し、(5)得られたレリーフパターンを加熱処理することを特徴とする、硬化レリーフパターンの製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有する半導体装置。
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