JP5513217B2 - 硬化レリーフパターンの形成方法 - Google Patents
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Description
また近年、半導体デバイスの表面にはんだ等からなるバンプを形成して直接基板に実装するフリップチップにおいて、バンプ位置の最適化のために再配線を行うことが一般的になっており、その配線の保護のためにも耐熱性の絶縁膜が用いられる。
本発明が解決しようとする課題は、アルカリ性現像液による処理という1工程のみで非感光性ポリイミド層を含むパターンを形成し、該パターンを加熱処理することにより耐熱性の硬化レリーフパターンを形成することができる新規方法を提供することである。
すなわち、本発明者らは、鋭意検討し実験を重ねた結果、ポリアミド酸からなる塗膜(下層)の上に光感度の高い感光性ポリベンズオキサゾールの薄膜(上層)を形成し、上層を光照射し、アルカリ水溶液で現像するに際し、上層の露光部を溶解除去すると同時に、画像形成された上層をマスクにしてその開口部に存在する下層をも、同じ現像液で溶解し、レリーフパターンが形成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]硬化レリーフパターンの形成方法であって、以下のステップ:
(1)基材の上に、ポリアミド酸からなる下層(II)を形成し、次いで該下層(II)の上に、ポジ型感光性組成物からなる上層(I)を形成するか、又は、ポリアミド酸からなる下層(II)の上にポジ型感光性組成物からなる上層(I)が形成された感光性積層体を用いて、基材上に、上層(I)と下層(II)とをこの順に形成し、
(2)該上層(I)を、マスクを介して活性光線を照射して露光するか、又は活性光線を直接描画して露光し、
(3)該上層(I)の露光部を、アルカリ水溶液で溶出又は除去することにより、該上層(I)のパターンを形成すると同時に、該形成されたパターンをマスクとして、該パターンの開口部に存在する該下層(II)を、該同一アルカリ水溶液で溶出又は除去し、そして
(4)得られたレリーフパターンを加熱して、硬化レリーフパターンを形成する、
を含み、ここで、該上層(I)は、以下の:
(A)下記一般式(1):
(B)光酸発生剤1〜20質量部、及び
(C)酸分解性化合物1〜50質量部、
を含むポジ型感光性樹脂組成物からなり、そして該下層(II)は、(D)下記一般式(2):
前記硬化レリーフパターンの形成方法。
(A)下記一般式(1):
(B)光酸発生剤1〜20質量部、及び
(C)酸分解性化合物1〜50質量部、
を含むポジ型感光性樹脂組成物からなる上層(I)と、(D)下記一般式(2):
本発明において、上層(I)及び下層(II)から構成される感光性積層体を構成する各成分について、以下、詳細に説明する。
上層(I)
(A)ポリヒドロキシアミド
本発明で使用されるポリヒドロキシアミドは、下記一般式(1):
上記ジアミノジヒドロキシ化合物がビスアミノフェノールである場合を例に以下に説明する。
該ビスアミノフェノールの2組のアミノ基とヒドロキシ基はそれぞれ互いにオルト位にあり、上記重縮合により得られるヒドロキシポリアミドは約200〜400℃に加熱されることによって閉環して、耐熱性樹脂であるポリベンズオキサゾールに変化する。本明細書で記載する一般式において、X1は、現像性の観点から、2個以上50個以下の炭素原子を有する4価の有機基であり、好ましくは2個以上50個以下の炭素原子を有する芳香族又は脂環式の4価の有機基である。Y1は、現像性の観点から、2個以上50個以下の炭素原子を有する2価の有機基であり、好ましくは2個以上50個以下の炭素原子を有する芳香族又は脂環式の2価の有機基である。また一般式(1)中のn1は、現像性と、硬化レリーフパターンの物性の観点から1〜1000の範囲であり、2〜200の範囲がより好ましく、2〜100の範囲がさらに好ましく、3〜60の範囲であることが最も好ましい。
分子内にPBO前駆体構造を有するジアミンを得るための別法としては、Y4(COCl)2(式中、Y4は、2個以上50個以下の炭素原子を有する2価の有機基である)の構造を有するジカルボン酸ジクロリドにモル比で2倍のニトロアミノフェノールを反応させて還元し、下記一般式(8):
このうち芳香族ジアミンとしては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルケトン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−1−ペンテン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−2−ペンテン、1,4−ビス(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)ベンゼン、イミノ−ジ−p−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)ペンタン、5(又は6)−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、ビス(p−アミノフェニル)ホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニル尿素、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(α,α―ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、フェニルインダンジアミン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、o−トルイジンスルホン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルフィド、1,4−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、1,3−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジ−(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、及び4,4’−ジアミノベンズアニリド等、並びにこれら芳香族ジアミンの芳香核の水素原子が、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、及びフェニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基又は原子によって置換された化合物が挙げられる。
例えば、Y1、Y3及びY4としては、それぞれ、下記一般式(9):
該誘導体を得るために5−アミノイソフタル酸に対して反応させる具体的な化合物としては、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、エキソ−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3−エチニル−1,2−フタル酸無水物、4−エチニル−1,2−フタル酸無水物、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、マレイン酸無水物、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、アリルスクシン酸無水物、イソシアナートエチルメタクリレート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、3−シクロヘキセン−1−カルボン酸クロライド、2−フランカルボン酸クロリド、クロトン酸クロリド、ケイ皮酸クロリド、メタクリル酸クロリド、アクリル酸クロリド、プロピオリック酸クロリド、テトロリック酸クロリド、チオフェン2−アセチルクロリド、p−スチレンスルフォニルクロリド、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、クロロぎ酸メチルエステル、クロロぎ酸エチルエステル、クロロぎ酸n−プロピルエステル、クロロぎ酸イソプロピルエステル、クロロぎ酸イソブチルエステル、クロロぎ酸2−エトキシエステル、クロロぎ酸−sec−ブチルエステル、クロロぎ酸ベンジルエステル、クロロぎ酸2−エチルヘキシルエステル、クロロぎ酸アリルエステル、クロロぎ酸フェニルエステル、クロロぎ酸2,2,2−トリクロロエチルエステル、クロロぎ酸−2−ブトキシエチルエステル、クロロぎ酸−p−ニトロベンジルエステル、クロロぎ酸−p−メトキシベンジルエステル、クロロぎ酸イソボルニルベンジルエステル、クロロぎ酸−p−ビフェニルイソプロピルベンジルエステル、2−t−ブチルオキシカルボニル−オキシイミノ−2−フェニルアセトニトリル、S−t−ブチルオキシカルボニル−4,6−ジメチル−チオピリミジン、ジ−t−ブチル−ジカルボナート、N−エトキシカルボニルフタルイミド、エチルジチオカルボニルクロリド、ぎ酸クロリド、ベンゾイルクロリド、p−トルエンスルホン酸クロリド、メタンスルホン酸クロリド、アセチルクロリド、塩化トリチル、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド、(N,N−ジメチルアミノ)トリメチルシラン、(ジメチルアミノ)トリメチルシラン、トリメチルシリルジフェニル尿素、ビス(トリメチルシリル)尿素、イソシアン酸フェニル、イソシアン酸n−ブチル、イソシアン酸n−オクタデシル、イソシアン酸o−トリル、1,2−フタル酸無水物、及びシス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、及びグルタル酸無水物が挙げられる。
さらに、ビスアミノフェノールに対してトリメリット酸クロリドを反応させて、テトラカルボン酸二無水物を生成し、上記のテトラカルボン酸二無水物と同様の方法で開環してジカルボン酸を得ることもできる。ここで得られるテトラカルボン酸二無水物としては、下記一般式(13):
上層(I)の成分である光酸発生剤とは、活性光線照射により酸を発生する化合物であり、例えば、以下のア)〜ケ)に列記する化合物が挙げられる。
ア)トリクロロメチル−s−トリアジン類
トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)ビス(4,6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等。
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等。
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニル−p−トルエンスルホナート等。
ジアゾケトン化合物として、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができ、具体例としてはフェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
スルホン化合物として、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、具体例として、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
スルホンイミド化合物の具体例として、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
ジアゾメタン化合物の具体例として、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)]−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG121」)、[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG103」)、[2−(n−オクタンスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG108」)、α−(n−オクタンスルフォニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「CGI725」)等を挙げることができる。
また、上記一般式(4)においてはR2がn−C3H7である化合物も特に好ましく、これは、チバ・スペシャリティ・ケミカルズから「イルガキュア PAG203」として入手でき、照射光として、KrFレーザーを用いることができる。
上層(I)の(C)成分である酸分解性化合物は、活性光線が照射されることにより(B)成分から発生した酸を触媒として分解反応を起こし酸となり、露光部のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる役割をはたすものである。その代表例は、フェノール性水酸基又はカルボキシル基を酸分解性基に変換した化合物であり、それらはフェノール性水酸基又はカルボキシル基を有する化合物(以下「親化合物」とも記する)のフェノール性水酸基又はカルボキシル基の水素原子の一部又は全てを特定の置換基で置換することにより得られる。
親化合物としてはカルド構造を有する化合物であることがポリヒドロキシアミドのアルカリ溶解性を強く抑制することからさらに好ましく、フルオレン骨格を有することが最も好ましい。
(C)酸分解性化合物としては、9,9’−ビス〔4−(t−ブトキシカルボニルメチロキシ)フェニル)フルオレンが最も好適に用いられる。
下層(II)に用いられる(D)ポリアミド酸は、下記一般式(2):
一般式(2)中のX2は、前記した一般式(5)中に定義したX3の中から選ばれる。
上層(I)及び下層(II)には、界面活性剤及び/又はシリコンウエハーとの密着性を高めるための接着助剤等を添加することも可能である。
界面活性剤としては、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類、その誘導体からなる非イオン系界面活性剤が挙げられる。また、フロラード(住友3M社製:商品名)、メガファック(大日本インキ化学工業社製:商品名)、スルフロン(旭硝子社製:商品名)等のフッ素系界面活性剤が挙げられる。さらに、KP341(信越化学工業社製:商品名)、DBE(チッソ社製:商品名)、グラノール(共栄社化学社製:商品名)等の有機シロキサン界面活性剤が挙げられる。該界面活性剤の添加により、塗布時のウエハーエッジでの塗膜のハジキをより発生し難くすることができる。
シランカップリング剤の具体的な好ましい例としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製:商品名 KBM803、チッソ株式会社製:商品名 サイラエースS810)、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SIM6475.0)、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業株式会社製:商品名 LS1375、アズマックス株式会社製:商品名 SIM6474.0)、メルカプトメチルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SIM6473.5C)、メルカプトメチルメチルジメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SIM6473.0)、3−メルカプトプロピルジエトキシメトキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジエトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルジエトキシメトキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルトリプロポキシシラン、2−メルカプトエチルエトキシジプロポキシシラン、2−メルカプトエチルジメトキシプロポキシシラン、2−メルカプトエチルメトキシジプロポキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、4−メルカプトブチルトリエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリプロポキシシラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)ウレア(信越化学工業株式会社製:商品名 LS3610、アズマックス株式会社製:商品名 SIU9055.0)、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ウレア(アズマックス株式会社製:商品名 SIU9058.0)、N−(3−ジエトキシメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジエトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルプロピル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジメトキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−エトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−ジメトキシプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−メトキシジプロポキシシリルエチル)ウレア、N−(3−トリメトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリエトキシシリルブチル)ウレア、N−(3−トリプロポキシシリルブチル)ウレア、3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SLA0598.0)、m−アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SLA0599.0)、p−アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SLA0599.1)アミノフェニルトリメトキシシラン(アズマックス株式会社製:商品名 SLA0599.2)、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン(アズマックス株式会社製:商品名 SIT8396.0)、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、2−(ジメトキシシリルメチルエチル)ピリジン、2−(ジエトキシシリルメチルエチル)ピリジン、(3−トリエトキシシリルプロピル)−t−ブチルカルバメート、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン等が挙げられる。
以下、本発明の硬化レリーフパターンの製造方法について、詳細に説明する。
第一の工程は、前記した(D)ポリアミド酸の有機溶媒溶液を、以下に説明する基板、例えばシリコンウエハー、表面に窒化ケイ素、酸化ケイ素、金属等の薄膜が形成されたシリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等に塗布をする。
ここで塗布方法としてはスピナーを用いた回転塗布法、ダイコーター、ロールコーター等のコータ−による方法、又は、インクジェットノズルやディスペンサーを用いる方法が可能である。これをオーブンやホットプレートを用いて50〜140℃で乾燥して溶媒を除去することによって、基板上に下層(II)を形成する。膜厚は0.5〜20μmが好ましく、さらには1〜10μmが好ましい。
その手法としては上記の第一の工程で示した塗布方法が推奨される。
但し、第一及び第二の工程に代えて、上層(I)上に下層(II)を形成した感光性積層体を予め用意し、具体的には、PETなどの支持フィルム上に上層(I)成分を塗布し、乾燥させ、上層(I)上に、さらに下層(II)成分を塗布し、乾燥させることで感光性積層体を得、そして、これを、下層が基材に接着するように、基材上に適用する工程(例えばラミネート工程)を適用してもよい。また、感光性積層体を用いる場合、後述する第三の工程である露光工程において、支持フィルムが活性光線を透過する材質であれば、支持フィルム上から露光してもよく、支持フィルムは現像工程前に取り除く。
該無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニア等が挙げられる。
また、本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、多層回路の層間絶縁、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、又は液晶配向膜等の用途にも有用である。
<ポリヒドロキシアミドの合成>
〔参考例1〕
100mlナスフラスコに4,4’−オキシビス安息香酸8.75g(33.9mmol)と、塩化チオニル20ml(274mmol)、DMF数滴を加えて90℃で3時間還流した。その後、減圧にして塩化チオニルを取り除き、粗生成物を得た。粗生成物をヘキサンで再結晶して、減圧乾燥することで白色の結晶4,4’−オキシビスベンゾイルクロリド(OBBC)6.27gを得た。
次に、100ml二口ナスフラスコにN−メチル−2−ピロリドン40mlを入れ、2,2 ’−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5.49g(15.0mmol)とLiCl 1.40g (33.0mmol)を常温、窒素雰囲気下で加えた。全て溶けた後、氷浴で冷やしながらOBBC4.43g(15mmol)を加え、24時間常温で攪拌した。そのポリマー溶液を水3:メタノール1の溶液1リットルに落とし、吸引ろ過後、減圧110℃で乾燥し、白色の固体ポリヒドロキシアミド(P−1)8.61g を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)は7,400、16,000であった。尚、分子量の決定には標準ポリスチレンを用いて作成した検量線を用いた。
〔参考例2〕
<9,9−ビス〔4−(t−ブトキシカルボニルメチルキシ)フェニル〕フルオレン(TBMTF)の合成>
磁気攪拌子を入れた100mlの三口フラスコに20mlのジメチルホルムアミドを入れ、次に1.75gの9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンと1.52gの炭酸カリウムを加えよく攪拌した。ここに、2.15gのブロモ酢酸t−ブチルを少しずつ加え、室温で2時間攪拌を続けた。この反応混合物を蒸留水に加え、析出した沈殿物を真空乾燥器で乾燥した。得られた固体を体積比で5/1のヘキサン/テトラヒドロフラン(以下、THFともいう。)混合溶液から再結晶し、2.25gの白色針状結晶を得た。この結晶の融点は169−170℃であった。KBr法で測定した赤外吸収スペクトルは、1747、1508、1222cm−1に特徴的な吸収を観察した。CDCl3溶液で測定した1H NMRのδ値(ppm)として、7.74(d、2H)、7.34(m、4H)、7.25(m、2H)、7.10(d、4H)、6.72(d、4H)、4.44(s、4H)、1.54(s、18H)のピークが観察された。同じ溶液で13C NMRを測定したところ、δ値(ppm)は、168.39、156.99、151.86、140.24、139.25、129.51、127.99、127.67、126.38、120,43、114.53、82.63、66.03、64.45、28.37であった。
これらの分析結果から、得られたこの化合物は、9,9−ビス〔4−(t−ブトキシカルボニルメチルキシ)フェニル〕フルオレン(TBMPF)と同定された。収率は78%と計算された。
<9,9-ビス(4−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル)フルオレン(t−BocBHF)>の合成
100mlのテトラヒドロフランの入った300mlの三口フラスコに9mgの4−ジメチルアミノピリジンとフェノール化合物として5.00gの9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを加え攪拌を行った。この溶液にBoc剤として7.45gの二炭酸ジ−t−ブチルを加えて50℃で2時間攪拌を続けた。
次に、この反応混合物を体積比4/1のメタノール/水混合液に投入し沈殿物を集め乾燥した。得られた粗結晶を体積比5/1のn−ヘキサン/THF混合液から再結晶し、6.65gの白色結晶を得た。KBr法で測定した赤外吸収スペクトルにおいて、1755cm−1に大きな吸収を示した。CDCl3溶液で測定した1H NMRのδ値(ppm)は、7.75(d、2H)、7.35(m、4H)、7.27(d、2H)、7.19(d、4H)、7.00(d、4H)、1.54(s、18H)であった。この化合物は、9,9-ビス(4−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル)フルオレン(t−BOCBHF)と同定され、その構造から計算される元素分析値はC,76.34%、H,6.22%、O、17.43%であったが、実測値は、C、76.17%、H,6.65%、O,17.08%、N、0.1%であった。この結果、t−BocBHFの収率は84%と計算された。
〔参考例4〕
26.8mlのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を入れた100mlの三口フラスコに、4,4’−オキシジアニリン(ODA)を2.0g加え、均一溶液とした。そこに、2.73gの3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を加え、室温で12時間攪拌を続け、粘調な液体を得た。この溶液にDMAcを加えて、0.5g/dLの濃度の溶液を調製し、30℃で固有粘度を測定したところ、0.70dL/gであった。
〔参考例5〕
バイエル瓶に参考例1で調製したポリヒドロキシアミド(P−1)111mg、酸分解性化合物として参考例2で調製したTBMPF33mg、酸発生剤としてPTMAを6mg加えた後、850mgのシクロヘキサノンを加え、ウェーブローダー(As ONE 製 MIX−ROTAR MR−5)を用いて18時間回転攪拌し、均一混合液を調製した。この溶液をスピンコーターにて6インチシリコンウェハーに回転数1500rpmで20秒間スピン塗布を行った後、100℃で2分間乾燥を行った。得られた塗膜は実施例1に記載された手法で1.6μmと測定された。
次に、実施例1に記載された露光機を用い200mJ/cm2で露光した。得られたウェハーを小片に割り、それぞれを所定の温度に設定したホットプレートの上で2分間加熱(PEB)を行った。その後、5質量%のイソプロパノールと2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む水溶液に25℃で浸漬した後、膜厚を測定し、その変化量から露光膜の溶解速度をオングストローム(Å)/秒の単位で求めた。
PEB温度と上記溶解速度の関係を図1に示す。
バイエル瓶に参考例1で調製したポリヒドロキシアミド(P−1)116mg、酸分解性化合物として参考例3で調製したt−BOC BHF30mg、酸発生剤としてPTMAを4.5mg加えたのち、850mgのシクロヘキサノンを加えて、18時間回転して、均一混合液を調製した。
この溶液をスピンコーターにて6インチシリコンウェハーに回転数1500rpmで20秒間スピン塗布を行った後、100℃で5分間乾燥を行った。得られた塗膜は実施例1に記載された手法で1.2μmと測定された。
次に、実施例1に記載された露光機を用い100mJ/cm2で露光した。得られたウェハーを小片に割り、それぞれを所定の温度に設定したホットプレートの上で3分間加熱(PEB)を行った。その後、5質量%のイソプロパノールと2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む水溶液に25℃で浸漬した後、膜厚を測定し、その変化量から露光膜の溶解速度を求めた。
PEB温度と上記溶解速度の関係を図2に示す。
<上層(I)用ポジ型感光性樹脂組成物の調製>
1.88gのシクロヘキサノンを入れたバイエル瓶に、参考例1で調製したポリヒドロキシアミド89mg、参考例2で調製したTBMPFを26mg加え、次に(5−プロピルスルフォニロキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)−2−(メチルフェニル)アセトニトリル(PTMA)5mgを加え、均一溶液になるまでバイエル瓶を回転させ混合した。この溶液を感光性PBO−1とした。
参考例4で調製したポリアミド酸溶液を、スピンコーター(MIKASA 1H−D7)を用いて、6インチシリコンウェハーに、回転数1600rpmで20秒間スピン塗布を行った。次に100℃のホットプレートの上で2分間加熱し溶媒の乾燥を行い、フィルム膜厚測定装置(Veeco Instruments Inc.社製 Dektak 3System)を用いて、膜厚を測定したところ1500nmであった。次にこの膜に、上から回転数2500rpm、20秒間で、感光性PBO−1溶液をスピンコートし、ホットプレートを用いて100℃で2分乾燥させた。得られた二層膜の厚みは1650nm、上層の厚みは150nmであることが判った。
この塗膜にi線(365nm)の露光波長を有するコンタクト露光機(ミカサ製マスクアライメント装置 M−1S)を用いて露光量200mJ/cm2で露光を行った。露光後直ちにこのウェハーをいくつかに割り、それぞれを種々の温度で2分間熱処理(Post Exposure Bake:PEB)を行った。
次に、このウェハーを25℃の2.38%のテトラエチルアンモニウムヒロドキシド(TMAH)水溶液を用いて3秒間ディップ現像した。その後80℃で1分間乾燥して膜厚を測定した。結果を以下の表1に示す。
<感光性積層体の形成>
参考例4で調製したポリアミド酸溶液を、スピンコーターを用いて6インチシリコンウェハーに、回転数1500rpm、20秒間でスピン塗布した。次に100℃のホットプレートの上で2分間加熱し溶媒の乾燥を行った後、膜厚を測定したところ1.8μmであった。この膜の上に、回転数2500rpm、20秒間で感光性PBO−1溶液をスピンコートし、ホットプレートを用いて100℃で2分間乾燥させた。得られた塗膜の膜厚は2.0μmであった。
この塗膜に、テストパターン付きフォトマスクを通してi線(365nm)の露光波長を有する密着露光機(ミカサ株式会社製 M−1S)を用いて、露光量200mJ/cm2で露光した。さらに、130℃、2分間露光後ベーク(PEB)を行った。これをアルカリ現像液(2.38wt%水酸化テトラメチルアンモニウム及び5wt%イソプロパノールを含有した水溶液)を用い、25℃、2秒の条件下で現像し、純水にてリンスを行い、ポジ型のレリーフパターンを形成した。
得られたパターンの電子顕微鏡(以下SEMとも称する)(日立製作所製 S4500)を図3に示す。
図3、図4中、パターンで描かれた「1」はその上のパターンが10μm/10μmのライン/スペース(L/S)であることを示す。同じく「8」、「6」、「4」は、パターンのL/Sが、それぞれ、8μm/8μm、6μm/6μm、4μm/4μmであることを示している。
5インチのシリコンウェハーを使用する以外は、実施例2と同じ条件でレリーフパターン及び熱処理パターンを得た。その中でL/Sが6μm/6μmのパターン片の熱処理前の断面を撮影した電子顕微鏡写真を図5に、350℃で60分間窒素中で熱処理したパターン片の断面SEM写真を図6に示す。
Claims (9)
- 硬化レリーフパターンの形成方法であって、以下のステップ:
(1)基材の上に、ポリアミド酸からなる下層(II)を形成し、次いで該下層(II)の上に、ポジ型感光性組成物からなる上層(I)を形成するか、又は、ポリアミド酸からなる下層(II)の上にポジ型感光性組成物からなる上層(I)が形成された感光性積層体を用いて、基材上に、上層(I)と下層(II)とをこの順に形成し、
(2)該上層(I)を、マスクを介して活性光線を照射して露光するか、又は活性光線を直接描画して露光し、
(3)該上層(I)の露光部を、アルカリ水溶液で溶出又は除去することにより、該上層(I)のパターンを形成すると同時に、該形成されたパターンをマスクとして、該パターンの開口部に存在する該下層(II)を、該同一アルカリ水溶液で溶出又は除去し、そして
(4)得られたレリーフパターンを加熱して、硬化レリーフパターンを形成する、
を含み、ここで、該上層(I)は、以下の:
(A)下記一般式(1):
(B)光酸発生剤1〜20質量部、及び
(C)酸分解性化合物1〜50質量部、
を含むポジ型感光性樹脂組成物からなり、そして該下層(II)は、(D)下記一般式(2):
前記硬化レリーフパターンの形成方法。 - 前記(B)光酸発生剤が、下記一般式(3):
- 前記(C)酸分解性化合物は、フェノール性水酸基又はカルボキシル基を酸分解性基に変換した化合物である、請求項1又は2に記載の硬化レリーフパターンの形成方法。
- 前記(C)酸分解性化合物は、カルド構造を有する化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化レリーフパターンの形成方法。
- 前記(C)酸分解性化合物は、フルオレン骨格を有する化合物である、請求項4に記載の硬化レリーフパターンの形成方法。
- 前記(I)の厚みが、前記下層(II)の厚みの2分の1以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化レリーフパターンの形成方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化レリーフパターンの形成方法による得られた硬化レリーフパターン。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化レリーフパターンの形成方法により得られた硬化レリーフパターンを有する半導体装置。
- 以下の:
(A)下記一般式(1):
(B)光酸発生剤1〜20質量部、及び
(C)酸分解性化合物1〜50質量部、
を含むポジ型感光性樹脂組成物からなる上層(I)と、(D)下記一般式(2):
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