JP5439640B2 - アルカリ現像可能なネガ型感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法及び半導体装置 - Google Patents
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Description
で表される繰り返し単位を有するポリヒドロキシアミド:100質量部、
(B)下記一般式(II):
で表される化合物及び一般式(III):
で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むビニルスルホン化合物:2〜30質量部、並びに
(C)光塩基発生剤:3〜30質量部、
を含むネガ型感光性樹脂組成物。
で表される基である化合物を含む、上記[1]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
で表される化合物である、上記[3]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
で表される化合物である、上記[1]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
で表される化合物である、上記[6]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
で表される化合物である、上記[6]に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
[10]上記[1]〜[9]のいずれかに記載のネガ型感光性樹脂組成物を溶媒に溶解してなるネガ型感光性樹脂組成物溶液であって、該溶媒の含有量は(A)ポリヒドロキシアミド100質量部に対し、100〜1000質量部である感光性樹脂組成物溶液。
(2)マスクを介して感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、
(3)140〜200℃で感光性樹脂層を加熱する加熱工程、
(4)感光性樹脂層の未露光部をアルカリ性水溶液で溶出させ又は除去することによってレリーフパターンを形成する現像工程、及び
(5)得られたレリーフパターンを加熱処理する熱硬化工程
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
本発明は、
(A)下記一般式(I):
で表される繰り返し単位を有するポリヒドロキシアミド:100質量部、
(B)下記一般式(II):
で表される化合物及び一般式(III):
で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むビニルスルホン化合物:2〜30質量部、並びに
(C)光塩基発生剤:3〜30質量部、
を含むネガ型感光性樹脂組成物を提供する。
ネガ型感光性樹脂組成物のベースポリマーであるポリヒドロキシアミドは、下記一般式(I):
で表される繰り返し単位を有する。
で表されるジアミンが挙げられる。
で表されるジアミンを得る方法もある。
上記一般式(X)中のY3は、入手のしやすさの観点から、後述するY1で表される有機基の好ましいものとして列挙される基からなる群から選択される少なくとも1つの有機基であることが好ましい。
で表される化合物が挙げられる。
本発明において用いる(B)ビニルスルホン化合物は、下記一般式(II):
で表される化合物、及び一般式(III):
で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むビニルスルホン化合物である。(B)ビニルスルホン化合物が上記構造の化合物を含むことによって、当該感光性樹脂組成物の光感度が向上するという利点が得られる。
まず、上記一般式(II)で表される化合物であって、pが1であり、Z1が下記の一般式(IV):
で表される直鎖骨格を含むもの。
で表される直鎖骨格であるものが、架橋反応性および入手性の観点から好ましい。
1)臭化物の調製
2)臭化物の反応
3)スルホン基への変換
4)ヒドロキシエチル基からビニル基への変換
各ステップに関して簡単に説明をする。
アルコール又はメチロール化合物を臭化水素水溶液に加え、室温で24時間程度撹拌することでOH基、OCH3基をBr基に置換して臭化物を得ることができる。反応後は塩化メチレンやクロロホルムで臭化物を抽出し、その抽出液を、無水硫酸ナトリウム等の乾燥剤の添加により脱水する。ここで1分子中に複数の水酸基又はメチロール基を有する出発物質を用いることで、最終的に上記(B)ビニルスルホン化合物を得ることができる。
次に臭素を−S−CH2−CH2−OH基に変換することができる。この反応はエタノール中に2―メルカプトエタノールと水酸化カリウムとを溶解した溶液に臭化物を加えることで進行する。反応性が高いため5℃以下で時間をかけて臭化物を滴下することが好ましい。滴下が終了したら50〜60℃で2〜3時間撹拌し反応を完結させる。反応混合物を無機アルカリ水溶液で洗浄し未反応の2−メルカプトエタノールを除去する。生成物はジクロロエタン、クロロホルム等で抽出し脱水し、蒸発乾固することで単離できる。
次に、2)で得られた2−メルカプトエタノールを有する化合物のSをO=S=O基にスルホン基に変換できる。スルホン化反応は、酢酸酸性下、過酸化水素水を加えることで進行する。過酸化水素水の過酸化水素濃度としては30%が好ましい。過酸化水素が消失するまで例えば10数時間還流を続ける必要がある。
次に、3)で得られた化合物と塩化メタンスルホン酸とをジオキサン等の溶媒に溶解させ、次にトリエチルアミンを加える。得られた混合物を室温で数時間以上撹拌することにより(B)ビニルスルホン化合物を得ることが出来る。
(C)光塩基発生剤としては、活性光線の照射により塩基を発生する化合物を用いることができ、例えばベンジルカルバメート、ベンジルスルホンアミド、ベンジル四級アンモニウム塩、オキシムエステル、ニフェジピン、α−アミノアセトフェノン、イミン、イミニウム塩、トリフェニルスルホニウム化合物、コバルトアミン過塩素酸塩等コバルトアミン錯体、が挙げられる。中でも、α位に少なくとも1つの置換基を有する2級アミンを発生する化合物が好ましい。α位に少なくとも1つの置換基を有する2級アミンを発生する化合物を用いることにより、発生するアミンが、ポリアミド酸や他の添加剤に求核攻撃することを抑制することができる。その結果、副反応の生成を抑えて効率的に部分的イミド化を促進することができる。塩基性度を高める観点から、α位の置換基は、電子供与性基であることが好ましい。なお、電子供与基とは置換基定数のσpが負のものを言う。置換基定数は化学便覧基礎編 改訂3版(昭和59年6月25日発行)p365に記載されている。
で表される化合物が、当該感光性樹脂組成物の光感度の観点から好ましい。
で表される化合物、具体的には、ベンジルカルバメート構造を有するもの、ベンゾイン系化合物等を挙げることができる。
で表される化合物、具体的にはオルト−ニトロベンゼン構造を有する化合物を挙げることができる。
で表される化合物を挙げることができる。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には、必要に応じて、界面活性剤、接着助剤等の種々の添加剤を添加することができる。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物を使用する際には、ネガ型感光性樹脂組成物に溶媒を添加してワニス状にし、ネガ型感光性樹脂組成物溶液として使用することが好ましい。溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリノン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネートが挙げられる。これらを単独又は2種以上混合して溶媒として使用することができる。これらの溶媒のうち、非アミド系溶媒がフォトレジスト等への影響が少ない点から好ましい。具体的なより好ましい例としては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、を挙げることができる。
感光性樹脂層形成工程では、ネガ型感光性樹脂組成物を、典型的には上述した溶液の状態で、例えばシリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等の基板に、スピンコーターを用いた回転塗布、又はダイコーター若しくはロールコーター等のコーターにより塗布する。又は、インクジェットノズルやディスペンサーを用いて、基板上の所定の場所に感光性樹脂組成物を塗布することも可能である。次に、オーブンやホットプレートを用いて50〜140℃で感光性樹脂組成物を乾燥させて溶媒を除去(以下、「プリベーク」という)し、感光性樹脂層を基板上に形成する。
露光工程では、感光性樹脂層をマスクやレチクルを介して活性光線により露光する。具体的には、コンタクトアライナーやステッパを用いて化学線による露光を行うか、光線、電子線又はイオン線を感光性樹脂層に直接照射する。活性光線としては、g線、h線、i線、KrFレーザーを用いることもできる。
加熱工程では、感光性樹脂層を基板ごと140〜200℃で加熱する。加熱工程では、加熱手段として、例えばホットプレート、赤外線、電磁誘導を利用できる。中でも、加熱温度と加熱時間の制御の精度の点で、ホットプレート上で140〜200℃の温度で5〜240秒加熱を行うことが推奨される。
現像工程では、感光性樹脂層の未露光部をアルカリ性水溶液で溶出させ又は除去する。引き続き、好ましくはリンス液によるリンスを行うことで所望のレリーフパターンを得る。現像方法としてはスプレー、パドル、ディップ、超音波等の方式が可能である。リンス液としては蒸留水、脱イオン水等が使用できる。
熱硬化工程では、得られたレリーフパターンを加熱処理して、ポリベンゾオキサゾール構造を有する樹脂からなる耐熱性硬化レリーフパターンを形成する。加熱装置としては、オーブン炉、ホットプレート、縦型炉、ベルトコンベアー炉、圧力オーブンを使用することができ、加熱方法としては、熱風、赤外線、電磁誘導による加熱方法が推奨される。加熱温度は200〜450℃が好ましく、250〜400℃がさらに好ましい。加熱時間は15分〜8時間が好ましく、1時間〜4時間がさらに好ましい。雰囲気は窒素、アルゴン等不活性ガス中が好ましい。
本発明は、上述した硬化レリーフパターンの製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有する半導体装置をも提供する。半導体装置は、上述の製造方法によって形成した硬化レリーフパターンを、表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、あるいはバンプ構造を有する装置の保護膜とし、公知の半導体装置の製造方法と組み合わせることで製造することができる。
[参考例1]
100mLのフラスコに、4,4’−オキシビス安息香酸 8.75g(33.9mmol)、塩化チオニル 20mL(274mmol)、塩化メチレン 20mL、ジメチルホルムアミド(以下「DMF」とも記す)数滴を加えてオイルバス温度90℃で3時間還流した。その後、減圧にして塩化チオニル及び塩化メチレンを取り除き、粗生成物を得た。粗生成物をヘキサンで再結晶して、減圧乾燥することで白色の結晶4,4’−オキシジベンゾイルクロリド(以下OBBCとも記載する)を得た。
[参考例2]2,2’−[1,6−ヘキサンジイルービス(チオ)]ビス(エタノール)(以下HTEと称す)の調製)
500mLの三口フラスコに100mLのエタノールを入れ、19.2g(246mmol)の2−メルカプトエタノールと85%の水酸化カリウム水溶液13.8g(210mmol)を加え磁気撹拌し均一溶液とした。この溶液を窒素雰囲気のもと2−5℃に保ちながら、100mLのエタノールに20g(82mmol)の1,6−ジブロモヘキサンを溶解した溶液を15分かけて滴下した。次に、反応混合物が室温になるまで放置し、その後室温で20分間さらに55℃で3時間撹拌を続けた。反応液を5%の水酸化ナトリウム水溶液で洗い未反応の2−メルカプトエタノールを除去した。得られた懸濁物をジクロロエタンで抽出した。有機層を食塩水で洗浄後、純水で3回洗浄した。ジクロロエタン溶液を硫酸ナトリウムで乾燥後、真空乾燥し白色固体を6.96g得た。
50mLの三口フラスコに6mLの酢酸を入れ、4.00gの参考例2で調製したHRTを加え均一溶液とした、そこに窒素下で30%過酸化水素水3mLを15分かけて滴下した。次に3時間還流させ、次に30%過酸化水素をさらに3mL加え、10時間還流させ、過酸化物が残っていない事を確認した。冷却後減圧で溶媒を除去して白色固体を得た。その固体を150mLのエタノールに加え1時間撹拌した。ろ過後真空乾燥し精製固体2.29gを得た。
その固体は融点94−95℃で1H NMR(300MHz、DMSOd6溶液;ppm)のケミカルシフトは次の通りであった。
200mLの三口フラスコに50mLの脱水ジオキサンを入れ、参考例3で調製したHSE 1.45g(4.63mmol)と塩化メタンスルホン酸 0.9mL(11.6mmol)を加え磁気撹拌し均一溶液とした。ここにトリエチルアミン 6.5mL(11.6mmol)を10mLの脱水ジオキサンに溶解した溶液を窒素下室温で10分かけて滴下した。その後室温で8時間撹拌を続け、反応混合物を真空濃縮した。得られた溶液を100mLの蒸留水に投入しジクロロメタンで抽出した。有機相を50mLの蒸留水で2回洗い硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後真空下濃縮し白色の固体を得た。
1H NMRケミカルシフト(300MHz、CDCl3溶液;ppm)は6.59−6.68(q、2H)、6.42−6.47(d、2H)、6.17−6.20(d、2H)、2.95−3.01(t、4H)、1.74−1.92(m、4H)、1.42−1.55(m、4H)であった。この結果得られた化合物はHBVSと確認された。収率は98%であった。元素分析の理論値はC:45.09%、H:6.81%、であるのに対し実測値はC:44.80%、H:6.56%であった。
[参考例5]α−メチル−6−ニトロ−1,3−ベンゾジオキゾール−5−メタノール(以下MNBMと称す)の調製
200mLの三口フラスコに40mLの脱水塩化メチレンを入れ、4,5−(メチレンジオキシ)−2−ニトロベンズアルデヒド(MNA)5.00g(25.6mmol)を加えた。ここに濃度1.07mol/Lのトリエチルアルミニウムの脱水塩化メチレン溶液47.9mL(51.2mmol)を窒素雰囲気のもと室温で滴下した。その後室温で12時間攪拌を続けた。反応液を水に投入し沈殿物をろ過した後溶液をジクロロメタンで抽出した。有機相を食塩水で洗浄後、純水で3回洗浄した。ジクロロエタン溶液を硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ別、真空乾燥し固体を得た。この生成物の精製はアセトンを展開溶媒としたフラッシュクロマトグラフィーにて行い、褐色の固体 5.13gを得た。
この固体の融点は79−80℃、赤外吸収スペクトル(KBr法、cm-1)では1511、1380にニトロ基の特性吸収を確認した。1H NMR(300MHz、CDCl3溶液;ppm)のケミカルシフトは次の通りであった。
300mLの三口フラスコに75mLの脱水ジオキサンを入れ、参考例5で調製したMNBM 3.10g(14.7mmol)とクロロギ酸p−ニトロフェニル 7.40g(36.7mmol)を加え撹拌しながら氷浴で冷却した。ここにトリエチルアミン 12.3mL(88.1mmol)を60mLの脱水ジオキサンに溶かした溶液を窒素雰囲気下滴下した。その後室温で12時間攪拌を続けた。ジオキサンと残ったトリエチルアミンを減圧除去し、濃縮された反応液を水に投入した。ろ過後沈殿物を50mLのイソプロパノールに溶解し室温で12時間撹拌した。得られた固体をろ別し真空乾燥したところ淡褐色の固体を4.37g得た。
300mLの三口フラスコに150mLの脱水ジオキサンを入れ、参考例6で調製したMMN 4.00g(10.6mmol)と2,6−ジメチルピペリジン 15.0mL(10.0mmol)とヒドロキシベンズトリアゾール 1.18g(7.95mmol)を加え窒素雰囲気下95℃で20時間撹拌した。室温まで温度が下がってからジオキサンを減圧除去した。得られた黄色の粘調物を500mLの5質量%炭酸ナトリウム水溶液に加え撹拌した。さらに固体を同様の方法で500mLの蒸留水を使い2回洗浄した。 得られた固体を酢酸エチル/ヘキサン(容積比1/2)を展開液としカラムクロマトグラフで単離した。得られた液を乾燥し透明淡黄色のガム状固体を3.01g得た。
[参考例8]
光塩基発生剤であるMNCDPとDNCDPをそれぞれ17.5質量%含んだポリスチレンフィルムをキャスト法で作製した。それぞれのフィルムのUV可視スペクトルを、分光光度計(日本分光株式会社製「V−560」を用い、測定したところ、ともに345nmに大きな吸収を示した。その吸光度をAbs(i)とした。次に種々の露光量でi線露光を行い、そのつど吸光度を測定しAbs(r)とした。 2J/cm2と十分量の露光を行ったフィルムの345nmでの吸光度をAbs(f)とした。これらの値を用い、各露光量での光塩基発生剤の推定分解率(Estimated cleavage percentage)(以下、ECPとも称する)を下記の式を用いて計算した。
ECP(%)=100x〔Abs(r)−Abs(f)〕/〔Abs(i)−Abs(f)〕
ECPを露光量に対してプロットしたグラフを図1、図2に示す。
この結果、50%が分解するのに必要な露光量はDNCDPがおおよそ2000mJ/cm2、MNCDPがおおよそ500mJ/cm2であり、約4倍の差が認められた。
上記参考例1にて得られたポリヒドロキシアミドを3.75g、上記参考例4にて得られたHBVSを0.50g、光塩基発生剤として参考例7で調製したMNCDP0.750gを24.4gのシクロペンタノンに溶解し、ネガ型感光性樹脂組成物の溶液を調製した。この溶液をシリコンウェハーに回転数1500rpmで10秒間スピンコートした後この塗膜に線状の傷をつけ、80℃のホットプレートで10秒間プリベークを実施した。傷の位置の段差から、表面形状測定装置(Veeco Instruments社製「Dektak3」を用い、触針方法で測定した塗膜の膜厚は1.3〜1.5μmであった。
上記参考例1にて得られたポリヒドロキシアミド 3.75g、上記参考例4にて得られたHBVS 0.500g、光塩基発生剤としてMNCDP 0.750gを17.7gのシクロペンタノンに溶解し、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
上記参考例2にて得られたポリヒドロキシアミド3.00g、上記参考例4にて得られたHBVS 0.400g、光塩基発生剤としてMNCDP 0.700gを15.5gのシクロペンタノンに溶解し、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。この溶液をガラス板にバーコーターで塗布し80℃で30分加熱乾燥した。次にi線で1000mJ/cm2の露光を行った。その後、170℃で5分間PEBを行った後、200℃で20分間、250℃で20分間、300℃で20分間、350℃で20分間と、すべて引き続き計80分間空気中で加熱処理を行った。この膜を剥がして得られたフィルムは30μmの厚みがあった。
上記参考例2にて得られたポリヒドロキシアミド3.00gを13.5gのシクロペンタノンに溶解し混合液を調製し、ガラス板にバーコーターで塗布し80℃で30分加熱乾燥した。その後、170℃で5分間、200℃で20分間、250℃で20分間、300℃で20分間、350℃で20分間と、すべて引き続き計85分間空気中で加熱処理を行った。この膜を剥がして得られたフィルムは31μmの厚みがあった。このフィルムの諸物性を実施例6と同様の手法で測定した。ガラス転移温度(Tg)は338℃であった。E’のチャートを損失弾性率(E”)とあわせて図4に示す。また5%重量減温度、10%重量減温度を測定したところ、それぞれ502℃、537℃であった。
0.2μmの厚みにアルミニウムをスパッタしたシリコンウェハー及び1μmの厚みに銅をスパッタしたシリコンウェハー上に、実施例1で作製したネガ型感光性樹脂組成物を滴下し、バーコーターで塗布した。その後80℃のホットプレート上で10秒間プリベークを行った。PLA−501F(キヤノン社製露光機)を用いg,h,i線の混合光で150秒露光した。照度は350nmで4mW/cm2であった。その後、170℃で120秒PEBを行った。塗布膜厚は3μmであった。いずれの塗布面も無色の鏡面状であった。このウェハーを2分割し一方を250℃のホットプレート上で1時間加熱した。
ネガ型感光性樹脂組成物中、MNCDPの代わりに光酸発生剤である(5−プロピルスルフォニルオキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン−2−(メチルフェニル)アセトニトリル)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製 CG11397)を用いた以外は、実施例7と同様に行った。この結果、250℃で加熱しなかったものの塗布膜に覆われた部分の銅面は褐色に変色した。また250℃で加熱した試料の銅面は黒褐色になり、鏡面状ではなくなった。アルミニウム面に関しては250℃で加熱しなかったもの、加熱したもの共に塗布膜の覆われた部分は鏡面状ではなかった。
Claims (12)
- (A)下記一般式(I):
で表される繰り返し単位を有するポリヒドロキシアミド:100質量部、
(B)下記一般式(II):
で表される化合物及び一般式(III):
で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むビニルスルホン化合物:2〜30質量部、並びに
(C)光塩基発生剤:3〜30質量部、
を含むネガ型感光性樹脂組成物。 - 前記(C)光塩基発生剤が、活性光線の照射によりα位に少なくとも1つの置換基を有する2級アミンを発生する化合物である、請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
- 前記2級アミンが、環状構造を有する化合物である、請求項3に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
- 前記2級アミンが、下記一般式(V):
で表される化合物である、請求項3に記載のネガ型感光性樹脂組成物。 - 前記(C)光塩基発生剤が、下記一般式(VI):
で表される化合物である、請求項1に記載のネガ型感光性樹脂組成物。 - 前記一般式(VI)で表される化合物が、下記一般式(VII):
で表される化合物である、請求項6に記載のネガ型感光性樹脂組成物。 - 前記一般式(VIII)で表される化合物において、R1、R2、R3、R4及びR8がメチル基であり、R9が水素原子である、請求項8に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物を溶媒に溶解してなるネガ型感光性樹脂組成物溶液であって、該溶媒の含有量は(A)ポリヒドロキシアミド100質量部に対し、100〜1000質量部である感光性樹脂組成物溶液。
- (1)請求項1〜9のいずれか1項に記載のネガ型感光性樹脂組成物又は請求項10に記載のネガ型感光性樹脂組成物溶液を用いて、ネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を基板上に形成する感光性樹脂層形成工程、
(2)マスクを介して感光性樹脂層を活性光線で露光する露光工程、
(3)140〜200℃で感光性樹脂層を加熱する加熱工程、
(4)感光性樹脂層の未露光部をアルカリ性水溶液で溶出させ又は除去することによってレリーフパターンを形成する現像工程、及び
(5)得られたレリーフパターンを加熱処理する熱硬化工程
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。 - 請求項11に記載の製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有する半導体装置。
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