JP2009108209A - ポリヒドロキシアミドの製造方法、及びポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents

ポリヒドロキシアミドの製造方法、及びポジ型感光性樹脂組成物 Download PDF

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敏郎 竹田
Toshiharu Kuboyama
俊治 久保山
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Abstract

【課題】ポジ型感光性樹脂組成物のベースポリマーであって、分子量ならびに分子量分布やアルカリ現像液への溶解速度を再現性よくコントロールできるポリヒドロキシアミドの製造方法を提供する。
【解決手段】ビスアミノフェノール化合物と式(1)で示されるジカルボン酸誘導体化合物とを反応して、ポリヒドロキシアミドを製造する方法において、反応溶液の固形分の濃度が30〜50%、反応温度が50〜90℃、反応時間が3〜12時間、ビスアミノフェノール化合物と、ジカルボン酸誘導体化合物との反応モル比が、0.7〜1.3であり、末端が封止されている製造方法。
Figure 2009108209

【選択図】なし

Description

感光性樹脂組成物のベースポリマーであるポリヒドロキシアミドの製造方法およびそれらを用いた感光性樹脂組成物に関する。
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には、耐熱性が優れ、また卓越した電気特性、機械特性等を有するポリイミド樹脂が用いられているが、近年半導体素子の高集積化、大型化、パッケージの薄型化、小型化、半田リフローによる表面実装への移行などにより耐熱サイルクル性、耐熱ショック性等の著しい向上の要求があり、更に高性能の樹脂が必要とされるようになってきた。
一方、ポリイミド樹脂自身に感光性を付与する技術が注目を集めてきているが、感光性のポリイミドを用いるとパターン作成工程の一部が簡略化でき、工程短縮及び歩留まり向上の効果はあるが、現像の際にN−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤が必要となるため安全性、取扱い性に問題がある。
そこで最近、アルカリ水溶液で現像ができるポジ型感光性樹脂組成物が開発されている。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5にはベース樹脂であるポリベンゾオキサゾール前駆体であるポリヒドロキシアミドと感光性ジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂組成物が開示されている。これは高い耐熱性、優れた電気特性、微細加工性を有し、ウェハーコート用のみならず層間絶縁用樹脂組成物としての可能性も有している。
特に半導体素子の高集積化、パッケージの薄型化、小型化においては、微細な配線パターンが必要不可欠である。そのために、配線パターンを形成するフォトリソグラフィー工程において用いられる感光性樹脂組成物は、安定した露光部の現像液への溶解性と未露光部の現像時の低膜減り性が重要である。これらの特性を発現するためには感光性樹脂組成物のベース樹脂の現像液への溶解速度が常にある一定の範囲にあることが必要不可欠である。
感光性樹脂組成物は、耐熱性、機械特性に優れたポリイミド樹脂と感光性ジアゾキノン化合物等を有機溶剤に溶かしたワニスとして広く使用されている。しかし、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸はアルカリ性現像液への溶解性が高いために感光性ジアゾキノン化合物を添加しても未露光部と露光部の溶解速度の差が小さく、フォトリソグラフィー工程において良好な配線パターンが得られないという問題があった。感光性ジアゾキノン化合物を添加して露光部と未露光部の現像液への溶解性に大きな差が得られるのはフェノール性水酸基を有する化合物であり、フェノールノボラック樹脂等がよく知られているが耐熱性に優れるという点からの一種であるポリベンゾオキサゾール前駆体が本用途におけるベース樹脂として最適である。ポリヒドロキシアミドの製造方法は 特許文献6に示されるようにジカルボン酸のハロゲン化物とビスアミノフェノール化合物を0〜5℃程度に冷却しながら反応させる方法と、特許文献7に示されるようにジカルボン酸化合物をヒドロキシベンゾトリアゾールでエステル化しておきこれをビスアミノフェノールと20〜150℃で反応させて得る方法があるが、いずれの反応においても現像液への溶解速度を一定の範囲に納めるのは個々の反応モル比や温度、反応時間を厳密に制御して一定の分子量ならびに分子量分布のポリヒドロキシアミドにする必要があるが工業的には困難であった。
特公平1−46862号公報 特開平3−247655号公報 特開平5−204156号公報 特開平6−258836号公報 特開平10−186658号公報 特開2007−114693号公報 特開2000−143639号公報
本発明の目的は、感光性樹脂組成物のベースポリマーであるポリヒドロキシアミドの製造方法であって、分子量ならびに分子量分布やアルカリ現像液への溶解速度を再現性よくコントロールできる製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記[1]に記載の本発明により達成することができる。
[1]ビスアミノフェノール化合物と式(1)で示されるジカルボン酸誘導体化合物とを含む固形分を反応溶液中で反応して、ポリヒドロキシアミドを製造するポリヒドロキシアミドの製造方法であって、前記反応溶液の固形分の濃度が30〜50%であり、
前記反応溶液の反応温度が50〜90℃であり、前記反応溶液の反応時間が3〜12時間であり、前記反応溶液中のビスアミノフェノール化合物と、ジカルボン酸誘導体化合物との反応モル比が、0.7〜1.3であり、さらに、前記ポリヒドロキアミドの末端が、封止化合物で封止されているものであることを特徴とするポリヒドロキシアミドの製造方法。
Figure 2009108209
[2][1]に記載の製造方法で得られることを特徴とするポリヒドロキシアミド。
[3][2]記載のポリヒドロキシアミドと、感光剤とを含むことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
本発明によれば、ポリベンゾオキサゾール前駆体であるポリヒドロキシアミドの分子量ならびに分子量分布やアルカリ現像液への溶解速度を再現性よくコントロールできる製造方法を提供することができる。
本発明は、ビスアミノフェノール化合物(以下、化合物Aとも記載する。)とジカルボン酸誘導体化合物(以下、化合物Bとも記載する。)とを含む固形分を反応溶液中で反応して、ポリヒドロキシアミドを製造するポリヒドロキシアミドの製造方法であって、前記反応溶液中の前記固形分の濃度が30〜50%であることを特徴とするポリヒドロキシアミドの製造方法であり、更に好ましくは、前記反応溶液の反応温度が50〜90℃であり、前記反応溶液の反応時間が3〜12時間であり、更には前記固形分中のビスアミノフェノール化合物と、ジカルボン酸化合物との反応モル比が、0.7〜1.3であるポリヒドロ
キシアミドの製造方法であり、さらに、前記ポリヒドロキアミドの末端が、封止化合物で封止されているものであることを特徴とするポリヒドロキシアミドの製造方法である。
本発明に係るポリヒドロキシアミドは、ビスアミノフェノール化合物化合物と式(1)示されるジカルボン酸誘導体化合物とを含む固形分を反応溶液中で反応して製造されるものであって、前記反応溶液中の前記固形分の濃度が30〜50%であり、32〜40%が好ましい。上記範囲とすることで、重合速度が温度の影響を受け難くなるため、ポリヒドロキシアミドの分子量並びに分子量分布の繰り返し再現性が良好となり、また、重合反応の後半で反応溶液の粘度が高くなりすぎないため、未反応モノマーを低減することが可能となる。
Figure 2009108209
本発明に係る化合物Aと化合物Bとの反応温度は、50〜90℃であり、70〜85℃が好ましい。上記範囲とすることで、反応時間の短縮に伴う生産性が向上し、さらに、重合反応以外の副反応を抑制することができるため、感光性樹脂組成物の現像液に対する溶解速度のばらつきを低減することが可能となる。
本発明に係る反応時間は、3〜12時間であり、5〜10時間が好ましい。上記範囲とすることで、重合反応を完結することができるため、未反応モノマーの残存を低減することができ、さらに、生産性を向上することが可能となる。
本発明に係る化合物Aと化合物Bとの反応モル比は、0.7〜1.3であり、0.8〜1.2が好ましい。ここで反応モル比は、下記式により算出される。
反応モル比(%)=(ジカルボン酸誘導体化合物)/(ビスアミノフェノール化合物)
前記反応モル比を上記範囲とすることで、7,000〜30,000(重量平均分子量)のポリヒドロキシアミドを得ることができるため、感光性樹脂組成物をシリコンウエハー等の基板上に塗膜を形成した時に充分な強度が得られ、クラックが発生し難いという効果が得られる。ここで重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフ、東ソー(株)社製)により測定することができる。前記反応モル比が0.7未満であったり1.3を超えてしまうとポリヒドロキシアミドの分子量が充分に大きくならずにシリコンウエハー等の基板上に塗膜を形成した時に充分な強度が得られずクラックを発生し易くなるので好ましくない。
本発明に係るビスアミノフェノール化合物は、特に限定されるものではないが、例えば、2,4−ジアミノレゾルシノール、4,6−ジアミノレゾルシノール、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3‘−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンおよび4,4‘−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン等のジヒドロキシルベンゼンを有する化合物、3,3‘−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルお
よび4,4‘−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル等のジヒドロキシービフェニルを有する化合物、9,9−ビス(4−((4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシ)フェニル)フルオレンおよび9,9−ビス(4−((3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェノキシ)フェニル)フルオレン等のジヒドロキシ−フルオレンを有する化合物、3,3‘−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4‘−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等のジヒドロキシーエーテルを有する化合物、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)プロパンおよび2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)プロパン等のジヒドロキシ−プロパンを有する化合物、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパンおよび2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン等のジヒドロキシ−ヘキサフルオロプロパンを有する化合物、1,1‘−ビナフチル−3,3’−ジアミノ−2,2‘−ジオール、ビス(2−((4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシ))−1,1’−ビナフチルおよびビス(2−((3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェノキシ))−1,1’−ビナフチル等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、また2種類以上組み合わせて使用しても良い。
本発明に係る式(1)で示されるジカルボン酸誘導体化合物は、ビスアミノフェノールとの反応性を高める目的で、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール化合物とジカルボン酸化合物を反応して得られるジカルボン酸活性エステル化合物である。ジカルボン酸化合物としては、特に限定されるものではないが、イソフタル酸およびテレフタル酸などのフタル酸、3,4‘−ビフェニルジカルボン酸および3,3’−ビフェニルジカルボン酸等のビフェニルジカルボン酸を有する化合物、2,3−ナフタレンジカルボン酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸などのナフタレンジカルボン酸を有する化合物、4,4‘−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸などのビス安息香酸、3,3‘−ナフタレンジカルボン酸などのナフタレンジカルボン酸を有する化合物、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンおよび2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどのカルボキシフェニルーヘキサフルオロプロパンを有する化合物、2,2'-ビス(トリフルオロメチルー4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3'-ビス(トリフルオロメチルー4,4’−ビフェニルジカルボン酸および2,2'-ビス(トリフルオロメチルー3,3’−ビフェニルジカルボン酸などのトリフルオロメチルービフェニルジカルボン酸を有する化合物、9,9-ビス(4−(4−カルボキシフェノ
キシ)フェニル)フルオレンおよび9,9-ビス(4−(3−カルボキシフェノキシ)フ
ェニル)フルオレンなどのカルボキシフェノキシ−フルオレンを有する化合物、4,4'-
ビス(4-カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4'-ビス(4-カルボキシフェノキシ)ビ
フェニルなどのカルボキシフェノキシ−ビフェニルを有する化合物、4,4'-ビス(4-カルボキシフェノキシ)−p−テルフェニル、4,4'-ビス(4-カルボキシフェノキシ)−m−テルフェニルおよび3,4'-ビス(4-カルボキシフェノキシ)−p−テルフェニルなどのカルボキシフェノキシ−てるふぇにるを有する化合物、3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、2−フルオロテレフタル酸、2,4,5,6-テトラフルオロ
イソフタル酸、2,3,5,6-テトラフルオロイソフタル酸および5−トリフルオロメチ
ルイソフタル酸などのフルオロフタル酸等が挙げられ、これらは単独で用いても良く、また組み合わせて使用しても良い。また耐熱性を損なわない程度に脂肪族や脂環式のジカルボン酸を用いることもできる。
本発明に係るポリヒドロキシアミドは、末端が封止化合物で封止されているものである。ポリヒドロキシアミドの末端がビスアミノフェノール化合物の場合には、末端封止化合物として酸無水物系化合物が用いられ、例えば、フタル酸無水物、マレイン酸無水物、2
,3-ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、cis−1,2−シクロヘキシルジカルボン酸無水物、5−ノルボルネンー2,3−ジカルボン三無水物、メチルー5−ノルボルネンー2,3−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種類以上組み合わせて用いても良い。
また、ポリヒドロキシアミドの末端がジカルボン酸誘導体化合物の場合には、ビスアミノフェノール化合物が用いられ、例えば、o−アミノフェノール、2,4−アミノレゾルシノール、4,6−アミノレゾルシノール、および4−アミノ−3−ヒドロキシジフェニルスルフォン等のヒドロキシベンゼンを有する化合物、3−ジアミノ−4−ヒドロキシビフェニルおよび4−ジアミノ−3−ヒドロキシビフェニル等のヒドロキシ−ビフェニルを有する化合物、3−アミノ−4−ヒドロキシジフェニルエーテルおよび4−アミノ−3−ヒドロキシジフェニルエーテル等のヒドロキシ−エーテルを有する化合物、これらは単独で用いても良いが2種類以上組み合わせて用いても良い。
本発明に係る感光剤は、感光性樹脂組成物の露光部と未露光部において現像液への溶解性に差が生じるものであれば、特に限定されるものではないが、ポリヒドロキシアミドがポリベンゾオキサゾール前駆体である場合、例えば、ジアジキノン化合物が挙げられる。1,2−ベンゾキノンジアジド或いは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許明細書第2772975号、第2797213号、第3669658号により公知の物質である。例えば下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009108209
Qは水素原子、式(2)、式(3)のいずれかから選ばれるものである。
Figure 2009108209
ここで各化合物のQのうち、少なくとも一つは式(2)、式(3)である。
これらのうちで、特に好ましいのは、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルフォン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルフォン酸とのエステルであり、例えば、下記式のものが挙げられる。これらは単独で用いても良
いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
Figure 2009108209
Figure 2009108209
Figure 2009108209
Figure 2009108209
Figure 2009108209
Figure 2009108209
式中Qは、水素原子、式(2)、式(3)のいずれかから選ばれるものである。ここで
各化合物のQのうち、少なくとも一つは式(2)、式(3)である。
本発明に係る感光剤の添加量は、特に制限されるわけではないが、ポリヒドロキシアミド樹脂100重量部に対し1〜50重量部が好ましい。1重量部を下回ると良好なパターンが得られず、50重量部を越えると感度が大幅に低下する。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は、ベース樹脂であるポリヒドロキシアミドをγ−ブチロラクトンのような有機溶剤に溶解して感光剤を添加して製造することができるが、種々の特性を付与するために各種添加剤を加えることができる。感度向上を目的とするフェノール化合物、シリコンウエハー等の各種基板への密着性を向上するためのシランカップリング剤等の密着性向上剤、基板への塗布性を改良するための各種レべリング剤などである。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物の使用方法は、まず該組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等に塗布する。塗布量は、半導体装置の場合、硬化後の最終膜厚が0.1〜30μmになるように塗布する。膜厚が下限値を下回ると、半導体素子の保護表面膜としての機能を充分に発揮することが困難となり、上限を越えると微細な加工パターンを得る事が困難となるだけでなく加工に時間がかかりスループットが低下する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。次に60〜130℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としてはX線、電子線、紫外線、可視光等が使用できるが200〜500nmの波長のものが実用
的である。
次に照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリメタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等の有機アルカリ類の水溶液、およびこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。現像方法としてはスプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
次に現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、蒸留水
を使用する。ついで加熱処理を行い、オキサゾール環を形成し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
このポジ型感光性樹脂組成物の現像メカニズムは、未露光部ではジアゾキノン化合物のポリヒドロキシ樹脂に作用し、溶解抑止効果を発現してアルカリ水溶液に難溶となる。一方、露光部ではジアゾキノン化合物が化学変化を引き起こし、溶解抑止効果がなくなるとともにインデンカルボン酸が生成してアルカリ水溶液への溶解性が格段と向上する。この露光部と未露光部の現像液への溶解性の差を利用し、露光部のみを溶解除去することによって未露光部のみの塗膜パターンの作成が可能となるものである。
次に、本発明のポジ型感光性樹脂組成物の硬化膜の用途について説明する。ポジ型
感光性樹脂組成物の硬化物である硬化膜は、半導体素子等の半導体装置用途のみならず、TFT型液晶や有機EL等の表示体装置用途、多層回路の層間絶縁膜やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜としても有用である。
半導体装置用途の例としては、半導体素子上に上述のポジ型感光性樹脂組成物の硬化

を形成してなるパッシベーション膜、パッシベーション膜上に上述のポジ型感光性樹脂組成物の硬化膜を形成してなるバッファーコート膜等の保護膜、また、半導体素子上に形成された回路上に上述のポジ型感光性樹脂組成物の硬化膜を形成してなる層間絶縁膜等の絶縁膜、また、α線遮断膜、平坦化膜、突起(樹脂ポスト)、隔壁等を挙げることができる。
表示体装置用途の例としては、表示体素子上に上述のポジ型感光性樹脂組成物の硬化

を形成してなる保護膜、TFT素子やカラーフィルター用等の絶縁膜または平坦化膜、MVA型液晶表示装置用等の突起、有機EL素子陰極用等の隔壁等を挙げることができる。その使用方法は、半導体装置用途に準じ、表示体素子やカラーフィルターを形成した基板上にパターン化されたポジ型感光性樹脂組成物の硬化膜を、上記の方法で形成することによるものである。表示体装置用途の、特に絶縁膜や平坦化膜用途では、高い透明性が要求されるが、このポジ型感光性樹脂組成物層の硬化前に、後露光工程を導入することにより、透明性に優れた樹脂層が得られることもでき、実用上更に好ましい。
[実施例1]
<ジカルボン酸誘導体の合成>
撹拌機、温度計、乾燥窒素ガス導入管、滴下ロートを備えた3Lの4つ口セパラブルフラスコにジフェニルエーテル−4,4‘−ジカルボン酸258.2g(1モル)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール270.3g(2モル)とをN−メチル−2−ピロリドン1500gに溶解した後、N−メチル−2−ピロリドン500gに溶解したジシクロカルボジイミド412.7g(2モル)を反応系の温度を0〜5℃に冷却しながら滴下ロートを使用して滴下する。滴下終了後、反応系の温度を室温に戻し、そのまま12時間撹拌した。反応中窒素を流しておいた。反応終了後、析出したジシクロヘキシルカルボジウレアをろ過によって取り除き、次にろ液に純水2000gを滴下する。沈殿物をろ過捕集し、イソプロピルアルコールで充分洗浄した後、真空乾燥を行った。赤外吸収スペクトルで分析したところ1780cm−1にエステル基由来の吸収がみられる事により、これが目的のジカルボン酸誘導体化合物(A)であることを確認した。
<ポリヒドロキシアミドの合成>
ジカルボン酸誘導体化合物(A)147.7g(0.3モル)とヘキサフルオロ−2,
2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン131.9g(0.36モル)とを温度計、撹拌羽根、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン466.7gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて7時間反応させた。この時の反応溶液の固形分濃度は、37.5%であり、反応モル比は0.83であった。次にN−メチル−2−ピロリドン88.1gに溶解させた末端封鎖化合物である5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物17.7g(0.108モル)を加え更に2時間撹拌して反応を終了した。反応生成物をイソプロピルアルコール/純水=3/7(重量比)の溶液に投入沈殿させた。沈殿物を捕集し純水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し目的のポリヒドロキシアミド(A−1)を得た。
<溶解速度の測定>
ポリヒドロキシアミド(A−1)をN−メチル−2−ピロリドンに溶解して20%溶液としてウエハーに塗布した後、130℃で1分間ホットプレート上でプリベークし、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38wt%水溶液への溶解速度を測定するためにLitho Tech Japan社製レジスト現像アナライザーRDA−760を用いて測定したところ75.1nm/sであった。
<ポジ型感光性樹脂組成物の作製>
得られたポリヒドロキシアミド(A−1)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2g、下記式(C−1)構造を有するフェノール化合物1gをγ―ブチロラクトン20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。これをNo.1とする。
Figure 2009108209
(式中Q1,Q2,Q3の75%は式(2)であり、25%は水素原子である)
<現像性評価>
このポジ型感光性樹脂組成物を8インチのシリコンウエハーにスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。得られた塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパーNSR−4425iを用いて、露光量を100mj/cm2から10mj/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に現像時の膜減りが1.5μmになるように現像時間を調整し、露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。パターンを観察したところ、露光量250mj/cm2でスカムがなく良好にパターンが開口していることが確認できた。
[実施例2]
<ポリヒドロキシアミドの合成>
ジカルボン酸誘導体化合物(A)147.7g(0.3モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン131.9g(0.36モル)とを温度計、撹拌羽根、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン542.8gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて7時間反応させた。この時の反応溶液の固形分濃度は、34.0%であり、反応モル比は0.83であった。次にN−メチル−2−ピロリドン88.1gに溶解させた末端封止化合物である5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物17.7g(0.108モル)を加え更に2時間撹拌して反応を終了した。反応性生物をイソプロピルアルコール/純水=3/7(重量比)の溶液に投入沈殿させた。沈殿物を捕集し純水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し目的のポリヒドロキシアミド(A−2)を得た。
<溶解速度の測定>
ポリヒドロキシアミド(A−2)をN−メチル−2−ピロリドンに溶解して20%溶液としてウエハーに塗布した後、130℃で1分間ホットプレート上でプリベークし、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38wt%水溶液への溶解速度を測定するためにLitho Tech Japan社製レジスト現像アナライザーRDA−760を用いて測定したところ74.8nm/sであった。
<ポジ型感光性樹脂組成物の作製>
得られたポリヒドロキシアミド(A−2)10g、感光性ジアゾキノン(B−1)2g、式(C−1)構造を有するフェノール化合物1gをγ―ブチロラクトン20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。これをNo.2とする。
<現像性評価>
このポジ型感光性樹脂組成物を8インチのシリコンウエハーにスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。得られた塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパーNSR−4425iを用いて、露光量を100mj/cm2から10mj/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に現像時の膜減りが1.5μmになるように現像時間を調整し、露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。パターンを観察したところ、露光量245mj/cm2でスカムがなく良好にパターンが開口していることが確認できた。
[実施例3]
<ポリヒドロキシアミドの合成>
ジカルボン酸誘導体化合物(A)147.7g(0.3モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン131.9g(0.36モル)とを温度計、撹拌羽根、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン341.7gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて7時間反応させた。この時の反応溶液の固形分濃度は、45.0%であり、反応モル比は0.83であった。次にN−メチル−2−ピロリドン88.1gに溶解させた末端封止化合物である5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物17.7g(0.108モル)を加え更に2時間撹拌して反応を終了した。反応性生物をイソプロピルアルコール/純水=3/7(重量比)の溶液に投入沈殿させた。沈殿物を捕集し純水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し目的のポリヒドロキシアミド(A−3)を得た。
<溶解速度の測定>
ポリヒドロキシアミド(A−3)をN−メチル−2−ピロリドンに溶解して20%溶液としてウエハーに塗布した後、130℃で1分間ホットプレート上でプリベークし、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38wt%水溶液への溶解速度を測定するためにLitho Tech Japan社製レジスト現像アナライザーRDA−760を用いて測定したところ75.3nm/sであった。
<ポジ型感光性樹脂組成物の作製>
得られたポリヒドロキシアミド(A−3)10g、感光性ジアゾキノン(B−1)2g、式(C−1)構造を有するフェノール化合物1gをγ―ブチロラクトン20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。これをNo.3とする。
<現像性評価>
このポジ型感光性樹脂組成物を8インチのシリコンウエハーにスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。得られた塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパーNSR−4425iを用いて、露光量を100mj/cm2から10mj/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に現像時の膜減りが1.5μmになるように現像時間を調整し、露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。パターンを観察したところ、露光量240mj/cm2でスカムがなく良好にパターンが開口していることが確認できた。
[実施例4]
<ポリヒドロキシアミドの合成>
ジカルボン酸誘導体化合物(A)147.7g(0.3モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン131.9g(0.36モル)とを温度計、撹拌羽根、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン466.7gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて85℃にて5時間反応させた。この時の反応溶液の固形分濃度は、37.5%であり、反応モル比は0.83であった。次にN−メチル−2−ピロリドン88.1gに溶解させた末端封止化合物である5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物17.7g(0.108モル)を加え更に2時間撹拌して反応を終了した。反応性生物をイソプロピルアルコール/純水=3/7(重量比)の溶液に投入沈殿させた。沈殿物を捕集し純水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し目的のポリヒドロキシアミド樹脂(A−4)を得た。
<溶解速度の測定>
ポリヒドロキシアミド(A−4)をN−メチル−2−ピロリドンに溶解して20%溶液としてウエハーに塗布した後、130℃で1分間ホットプレート上でプリベークし、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38wt%水溶液への溶解速度を測定するためにLitho Tech Japan社製レジスト現像アナライザーRDA−760を用いて測定したところ75.0nm/sであった。
<ポジ型感光性樹脂組成物の作製>
得られたポリヒドロキシアミド(A−4)10g、感光性ジアゾキノン(B−1)2g、式(C−1)構造を有するフェノール化合物1gをγ―ブチロラクトン20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。これをNo.4とする。
<現像性評価>
このポジ型感光性樹脂組成物を8インチのシリコンウエハーにスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。得られた塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパーNSR−4425iを用いて、露光量を100mj/cm2から10mj/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に現像時の膜減りが1.5μmになるように現像時間を調整し、露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。パターンを観察したところ、露光量255mj/cm2でスカムがなく良好にパターンが開口していることが確認できた。
[実施例5]
<ポリヒドロキシアミドの合成>
ジカルボン酸誘導体化合物(A)147.7g(0.3モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン131.9g(0.36モル)とを温度計、撹拌羽根、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン466.7gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて60℃にて10時間反応させた。この時の反応溶液の固形分濃度は、37.5%であり、反応モル比は0.83であった。次にN−メチル−2−ピロリドン88.1gに溶解させた末端封止化合物である5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物17.7g(0.108モル)を加え更に2時間撹拌して反応を終了した。反応性生物をイソプロピルアルコール/純水=3/7(重量比)の溶液に投入沈殿させた。沈殿物を捕集し純水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し目的のポリヒドロキシアミド(A−5)を得た。
<溶解速度の測定>
ポリヒドロキシアミド(A−5)をN−メチル−2−ピロリドンに溶解して20%溶液としてウエハーに塗布した後、130℃で1分間ホットプレート上でプリベークし、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38wt%水溶液への溶解速度を測定するためにLitho Tech Japan社製レジスト現像アナライザーRDA−760を用いて測定したところ74.5nm/sであった。
<ポジ型感光性樹脂組成物の作製>
得られたポリヒドロキシアミド(A−5)10g、感光性ジアゾキノン(B−1)2g、式(C−1)構造を有するフェノール化合物1gをγ―ブチロラクトン20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。これをNo.5とする。
<現像性評価>
このポジ型感光性樹脂組成物を8インチのシリコンウエハーにスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。得られた塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパーNSR−4425iを用いて、露光量を100mj/cm2から10mj/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に現像時の膜減りが1.5μmになるように現像時間を調整し、露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。パターンを観察したところ、露光量260mj/cm2でスカムがなく良好にパターンが開口していることが確認できた。
[比較例1]
ポリヒドロキシアミド合成の際に、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸誘導体化合物との反応時に添加するNMPの量を、466,7gに替えて719.0gにした以外は、実施例1と同様にポリヒドロキシアミドの合成、溶解速度の測定、ポジ型感光性樹脂組成物の作製、現像性評価を実施した。この時の反応溶液の固形分濃度は、28.0%であり、反応モル比は0.83であった。得られたポリヒドロキシアミド樹脂(A−6)の溶解速度は40.3nm/sであり、得られた感光性樹脂組成物No.6の感度は450mj/cm2であった。
[比較例2]
ポリヒドロキシアミド樹脂合成の際に、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸誘導体化合物を反応時に添加するNMPの量を466,7gに替えて228.8gにした以外は、実施例1と同様にポリヒドロキシアミドの合成、溶解速度の測定、ポジ型感光性樹脂組成物の作製、現像性評価を実施した。この時の反応溶液の固形分濃度は、55.0%であり、反応モル比は0.83であった。反応の終了までジカルボン酸誘導体と思われる固形物が残存していた。得られたポリヒドロキシアミド樹脂(A−7)の溶解速度は30.7nm/sであり、得られた感光性樹脂組成物No.7の感度は800mj/cm2であった。
[比較例3]
ポリヒドロキシアミド合成の際に、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸誘導体化合物を反応させる温度を75℃に変えて40℃とした以外は、実施例1と同様にポリヒドロキシアミドの合成、溶解速度の測定、ポジ型感光性樹脂組成物の作製、現像性評価を実施した。得られたポリヒドロキシアミド(A−8)の溶解速度は22.5nm/sであり、得られたポジ型感光性樹脂組成物No.8の感度は1000mj/cm2であった。
[比較例4]
ポリヒドロキシアミド合成の際に、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸誘導体化合物を反応させる温度を75℃に変えて100℃とした以外は、実施例1と同様にポリヒドロキシアミドの合成、溶解速度の測定、ポジ型感光性樹脂組成物の作製、現像性評価を実施した。得られたポリヒドロキシアミド樹脂(A−9)の溶解速度は75.5nm/sであり、得られたポジ型感光性樹脂組成物No.9の感度は240mj/cm2であったがパターンのコーナー部分にスカムが発生していた。IRスペクトルを測定したところ1780cm−1にイミド環のカルボニルの吸収がみられ、ノルボルネン酸無水物で末端封止したところがイミド化されていることがわかった。
[比較例5]
ポリヒドロキシアミド合成の際に、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸誘導体化合物を反応させる時間を7時間に変えて2時間とした以外は、実施例1と同様にポリヒドロキシアミドの合成、溶解速度の測定、ポジ型感光性樹脂組成物の作製、現像性評価を実施した。得られたポリヒドロキシアミド(A−9)の溶解速度は29.5nm/sであり、得られたポジ型感光性樹脂組成物No.9の感度は920mj/cm2であった。パターンのコーナー部分にスカムが発生していた。
[比較例6]
ポリヒドロキシアミド合成の際に、ジカルボン酸誘導体化合物(A)の重量を147.7g(0.3モル)を206.8g(0.42モル)とし、ヘキサフルオロー2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの重量を131.9g(0.36モル)から109.9g(0.3モル)に変えた以外は、実施例1と同様にポリヒドロキシアミドの合成、溶解速度の測定、ポジ型感光性樹脂組成物の作製、現像性評価を実施した
。この時の反応溶液の固形分濃度は、40.4%であり、反応モル比は1.40であった。得られたポリヒドロキシアミド(A−10)の溶解速度は110.0nm/sであり、得られたポジ型感光性樹脂組成物No.10の感度は120mj/cm2であったが未露光部の現像時の膜減りが大きく残膜率は50%以下であった。
[比較例7]
ポリヒドロキシアミド合成の際に、ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの重量を131.9g(0.36モル)から161.2g(0.44モル)に変えた以外は、実施例1と同様にポリヒドロキシアミドの合成、溶解速度の測定、ポジ型感光性樹脂組成物の作製、現像性評価を実施した。この時の反応溶液の固形分濃度は、39.3%であり、反応モル比は0.68であった。得られたポリヒドロキシアミド(A−11)の溶解速度は120.0nm/sであり、得られたポジ型感光性樹脂組成物No.11の感度は110mj/cm2であったが未露光部の現像時の膜減りが大きく残膜率は50%以下であった。
[比較例8]
ポリヒドロキシアミド合成の際に5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物を反応させない以外は、実施例1と同様にポリヒドロキシアミドの合成、溶解速度の測定、ポジ型感光性樹脂組成物の作製、現像性評価を実施した。得られたポリヒドロキシアミド(A−12)の溶解速度は72.0nm/sであり、得られたポジ型感光性樹脂組成物No.12の感度は255mj/cm2であった。ウエハー上で最終硬化物PBO塗膜を得るためにウエハーをクリーンオーブンに入れ室温から一時間かけて330℃まで昇温し、更に330℃で一時間加熱して室温まで冷却したところ硬化塗膜にはクラックが発生していた。
前記実施例および比較例の製造条件と、得られたポリヒドロキシアミド及びポジ型感光性樹脂組成物の評価結果とを併せて表1に示した。
Figure 2009108209

Claims (3)

  1. ビスアミノフェノール化合物と式(1)で示されるジカルボン酸誘導体化合物とを含む固形分を反応溶液中で反応して、ポリヒドロキシアミドを製造するポリヒドロキシアミドの製造方法であって、
    前記反応溶液の固形分の濃度が30〜50%であり、
    前記反応溶液の反応温度が50〜90℃であり、
    前記反応溶液の反応時間が3〜12時間であり、
    前記反応溶液中のビスアミノフェノール化合物と、ジカルボン酸誘導体化合物との反応モル比が、0.7〜1.3であり、さらに、
    前記ポリヒドロキアミドの末端が、封止化合物で封止されているものであることを特徴とするポリヒドロキシアミドの製造方法。
    Figure 2009108209
  2. 請求項1に記載の製造方法で得られることを特徴とするポリヒドロキシアミド。
  3. 請求項2記載のポリヒドロキシアミドと、感光剤とを含むことを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
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US20170260351A1 (en) * 2016-03-10 2017-09-14 The University Of Massachusetts Porous material and methods of making and of using the same

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