JP4622281B2 - ポジ型感光性樹脂組成物並びに半導体装置及び表示素子 - Google Patents

ポジ型感光性樹脂組成物並びに半導体装置及び表示素子 Download PDF

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本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物並びに半導体装置及び表示素子に関するものである。
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には耐熱性が優れ、また卓越した電気特性、機械特性等を有するポリイミド樹脂が用いられているが、近年半導体素子の高集積化、大型化、パッケージの薄型化、小型化、半田リフローによる表面実装への移行等により耐熱サイクル性、耐熱ショック性等の著しい向上の要求があり、更に高性能の樹脂が必要とされるようになってきた。
一方、ポリイミド樹脂自身に感光性を付与する技術が最近注目を集めてきており、これを用いるとパターン作成工程の一部が簡略化でき、工程短縮および歩留まり向上の効果はあるが、現像の際にN−メチル−2−ピロリドン等の溶剤が必要となるため、安全性、取扱い性に問題がある。
そこで最近、アルカリ水溶液で現像ができるポジ型の感光性樹脂が開発されている。例えば、特許文献1においてはポリベンゾオキサゾール前駆体とジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂が開示されている。これは高い耐熱性、優れた電気特性、微細加工性を有し、ウェハコート用のみならず層間絶縁用樹脂としての可能性も有している。
このような感光性樹脂は半導体素子の表面保護膜あるいは層間絶縁膜として近年広く利用されるようになってきており、特に高解像度を有するポリベンゾオキサゾール前駆体とジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂の場合は、配線上に形成した無機膜を加工する際に、ポジ型感光性樹脂を介してドライエッチングする方法が適用可能である。しかしながら、無機膜を加工する際には一般的に層構成が複雑であるため、エッチング時に使用したガスとの反応物である堆積物が残存する現象があり、外観不良等の問題となる。この堆積物は一般的にデポジションと呼ばれるものであり、除去が困難である為、薬液処理等による除去工程が必要とされる。
特公平1−46862号公報(第1〜8頁)
本発明は、エッチング時の加工性に優れるポジ型感光性樹脂組成物及び半導体装置に関するものであり、特に耐熱性高分子保護膜を被膜した無機膜のエッチングにおいて、デポジションが残る事なくドライエッチング処理が可能なポジ型感光性樹脂組成物並びに半導体装置及び表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、
[1] アルカリ可溶性樹脂100重量部と感光性ジアゾキノン化合物1〜50重量部とフッ素化合物0.5〜20重量部とを含んでなることを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物、
[2] アルカリ可溶性樹脂がポリアミド樹脂である[1]に記載のポジ型感光性樹脂組成物、
[3] アルカリ可溶性樹脂がポリベンゾオキサゾール前駆体構造、ポリアミド酸構造又はポリアミド酸エステル構造をそれぞれ単独又は2種類以上含んでなるポリアミド樹脂である[2]に記載のポジ型感光性樹脂組成物、
[4] アルカリ可溶性樹脂が、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂である[2]又は[3]に記載のポジ型感光性樹脂組成物、
[5] 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のXが、式(2)の群より選ばれてなる[4]記載のポジ型感光性樹脂組成物、
[6] 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のYが、式(3)又は式(4)の群より選ばれてなる[4]又は[5]に記載のポジ型感光性樹脂組成物、
[7] 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂が、アルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む化合物で末端封止された[4]〜[6]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物、
[8] フッ素化合物がフェノール性水酸基を含有する化合物のフッ素誘導体である[1]〜[7]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物、
[9] フッ素化合物が下記式(5)で示される化合物である[1]〜[8]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物、
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱脱水閉環後の膜厚が、0.1〜30μmになるように半導体素子上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする半導体装置、
[11] [1]〜[9]のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱脱水閉環後の膜厚が、0.1〜30μmになるように表示素子用基板上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする表示素子
である。
本発明によって、ドライエッチング時の加工性に優れるポジ型感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂としては、主鎖又は側鎖に水酸基、カルボキシル基、又はスルホン酸基を持つ樹脂であり、クレゾール型ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリアミド樹脂である。これらの中で好ましいのはポリアミド樹脂である。ポリアミド樹脂としては、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造、ポリアミド酸構造又はポリアミド酸エステル構造であって、主鎖又は側鎖に水酸基、カルボキシル基、又はスルホン酸基を有する樹脂である。これらの中で、最終加熱後の耐熱性の点から一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂が好ましい。また、これらの樹脂の一部が、閉環し、ポリベンゾオキサゾール構造、ポリイミド構造となっていてもかまわない。
本発明で用いられる一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のXは、2〜4価の有機基を表し、R1は、水酸基、O−R3で、mは0〜2の整数、これらは同一でも異なっていても良い。Yは、2〜6価の有機基を表し、R2は水酸基、カルボキシル基、O−R3、COO−R3で、nは0〜4の整数、これらは同一でも異なっていても良い。ここでR3は炭素数1〜15の有機基である。但し、R1として水酸基がない場合は、R2は少なくとも1つはカルボキシル基でなければならない。また、R2としてカルボキシル基がない場合は、R2は少なくとも1つは水酸基でなければならない。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂は、例えば、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物、必要により配合されるZの構造を有するシリコーンジアミンとYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロリド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応して得られるものである。なお、ジカルボン酸の場合には反応収率等を高めるため、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール等を予め反応させた活性エステルの型のジカルボン酸誘導体を用いてもよい。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂において、Xの置換基としてのO−R3、Yの置換基としてのO−R3、COO−R3は、水酸基、カルボキシル基のアルカリ水溶液に対する溶解性を調節する目的で、炭素数1〜15の有機基で保護された基であり、必要により水酸基、カルボキシル基を保護しても良い。R3の例としては、ホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
本発明の一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のXは、例えば、
等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これら中で特に好ましいものとしては、
より選ばれるものであり、また2種以上用いても良い。
また、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のYは、例えば、
等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
より選ばれるものであり、また2種以上用いても良い。
又本発明においては、保存性という観点から、末端を封止する事が望ましい。封止にはアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を有する誘導体を一般式(1)で示されるポリアミドの末端に酸誘導体やアミン誘導体として導入することができる。具体的には、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物、必要により配合されるZの構造を有するシリコーンジアミンとYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロリド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応させて得られた一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂を合成した後、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端のアミノ基をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物を用いてアミドとしてキャップすることが好ましい。アミノ基と反応した後のアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物に起因する基としては、例えば、
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
より選ばれるものであり、又2種以上用いても良い。またこの方法に限定される事はなく、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端の酸をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含むアミン誘導体を用いてアミドとしてキャップすることもできる。
更に、必要によって用いる一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のZは、例えば
等であるがこれらに限定されるものではなく、また2種以上用いても良い。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂のZは、例えば、シリコンウェハのような基板に対して、特に優れた密着性が必要な場合に用いるが、その使用割合bは最大40モル%までである。40モル%を越えると露光部の樹脂の溶解性が極めて低下し、現像残り(スカム)が発生し、パターン加工ができなくなるので好ましくない。
本発明で用いる感光性ジアゾキノン化合物は、1,2−ベンゾキノンジアジドあるいは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許明細書第2,772,972号、第2,797,213号、第3,669,658号により公知の物質である。例えば、下記のもの等が挙げられる。
これらの中で特に好ましいものとしては、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステル化合物である。フェノール化合物としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。又これらは2種以上用いても良い。
また、感光性ジアゾキノン化合物のポリアミド樹脂への配合量は、ポリアミド樹脂100重量部に対し、1〜50重量部で、配合量が1重量部未満だと樹脂のパターニング性が不良であり、逆に50重量部を越えると感度が大幅に低下するだけでなく、フィルムの引張り伸び率が著しく低下する。引っ張り伸び率の小さい被膜が素子表面に塗布されている半導体装置では、熱ストレス等の応力によって信頼性が低下するので好ましくない。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物には、必要により感光特性を高めるためにジヒドロピリジン誘導体を加えることができる。ジヒドロピリジン誘導体としては、例えば2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2′−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、4−(2′−ニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,5−ジカルボエトキシ−1,4−ジヒドロピリジン、4−(2′,4′−ジニトロフェニル)−2,6−ジメチル−3,5−ジカルボメトキシ−1,4−ジヒドロピリジン等を挙げることができる。
本発明では一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂と感光性ジアゾキノン化合物にフッ素化合物を加えるということを特徴としている。通常フッ素はドライエッチングする際にガスとして用いられており、CF4、CHF3、C26、CH22、SF6等の種類が挙げられる。エッチングガス中に含まれるフッ素は、フッ素ラジカルとして機能するので科学的にきわめて活性である。Si、SiO2、Si34等のシリコン系の無機膜基板に対して、Siと反応してSiF4化合物を生じ、揮発する。また、ドライエッチング時はエッチングガスと有機物が反応し、デポジションが生じてパターン開口部側壁や樹脂表面に付着する。
本発明では下記式(5)で示されるフッ素化合物を用いることで、ドライエッチング加工時に発生するデポジションの量を低減させることが出来る。効果としては、フッ素を含有する低分子化合物を配合することにより、系全体のフッ素濃度が高くなり、加工性が向上するものと考えられる。フッ素化合物はとしては、下記式(5)に示される構造を有するものであり、単独で用いても、又2種以上用いても良い。
フッ素化合物のポリアミド樹脂(1)への配合量は、ポリアミド樹脂100重量部に対し、0.5〜20重量部で、配合量が下限値未満だと配合によりデポジションを低く抑えるという効果がない。逆に上限値を越えると塗布時の外観不良が発生する。
本発明におけるポジ型感光性樹脂組成物には、必要によりレベリング剤、シランカップリング剤等の添加剤を含んでも良い。
本発明においてはこれらの成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独でも混合して用いてもよい。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物の使用方法は、まず該組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウェハ、セラミック基板、アルミ基板等に塗布する。塗布量は、半導体装置の場合、硬化後の最終膜厚が0.1〜30μmになるよう塗布する。膜厚が下限値未満であると、半導体素子の保護表面膜としての機能を十分に発揮することが困難となり、上限値を超えると、微細な加工パターンを得ることが困難となるばかりでなく、加工に時間がかかりスループットが低下する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。次に、60〜130℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。次に照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、蒸留水を使用する。次に加熱処理を行い、オキサゾール環を形成し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
本発明によるポジ型感光性樹脂組成物は、半導体用途のみならず、多層回路の層間絶縁やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜等としても有用であるが、半導体装置に用いた場合は特に有用であり信頼性の高い半導体装置を得ることができる。半導体装置の製造方法は従来の公知の方法を用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
《実施例1》
*ポリアミド樹脂の合成
ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体443.2g(0.9モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン366.3g(1.0モル)と温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン3000gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。
次にN−メチル−2−ピロリドン500gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物32.8g(0.2モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物をろ過した後、水/メタノール=3/1の混合溶液中に投入、沈殿物を濾集し水で十分ろ過した後、真空下で乾燥し、目的の一般式(1)で表され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−1、末端が下記式E−1でa=100、b=0からなるポリアミド樹脂(A−1)を得た。
*ポジ型感光性樹脂組成物の作製
合成したポリアミド樹脂(A−1)100g、下記式の構造を有するジアゾキノン(Q−1)25g、下記式P−1の構造を有するフッ素化合物5.0gをN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、3時間攪拌した。その後攪拌を止めて室温で放置し、3時間後に目視により外観の観察を行ったところ、気泡は見られなかった。その後、0.2μmのテフロン(R)フィルターで濾過し感光性樹脂組成物を得た。
*ポリベンゾオキサゾール硬化膜の作成
前記方法により合成したポリベンゾオキサゾール前駆体を含有する耐熱性高分子保護膜用の樹脂前駆体ワニスである感光性樹脂組成物を、ウェハ基板上にプラズマCVD法により成膜した7000ÅのSi34膜上にスピンコーター等で塗布した後、ホットプレート等で乾燥し、塗膜を得た。この塗膜に露光・現像処理を行い、パターン形成を行った。更にこのウェハをオーブン中で150℃で30分、320℃で30分加熱してポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の閉環反応を行い、ポリベンゾオキサゾ―ル硬化膜とする。
*無機膜のエッチング
次いでウェハをエッチング装置L−210D−L(アネルバ(株)製;最大出力300W)を用いて、酸素:テトラフルオロメタン=7.7:92.3の容積%の比からなる混合ガスにより、出力200W、プロセス圧力5Paで7分間無機膜のエッチング処理を行った。このときのポリベンゾオキサゾール硬化膜の膜厚の減少は約1.0μmであった。
*無機膜エッチング処理後の評価
5μm×20μmの長方形パターン開口部を走査型電子顕微鏡を用いて観察し、開口部および開口部側壁のデポジションの残存を確認した結果、デポジションは観察されなかった。
《実施例2》
実施例1においてフッ素化合物の添加量を15.0gに替えた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例3》
実施例1におけるポリアミド樹脂の合成において、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルの替わりにテレフタル酸132.8g(0.8モル)、イソフタル酸33.2g(0.2モル)を用いて、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体360.4g(0.9モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン366.3g(1.0モル)とを用いて、一般式(1)で表され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−2及びY−3、末端が下記式E−1でa=100、b=0からなるポリアミド樹脂を合成し、その他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例4》
4,4’―オキシジフタル酸無水物17.1g(0.055モル)と2−メチル−2−プロパノール12.4g(0.105モル)とピリジン10.9g(0.138モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gを加えて溶解させた。この反応溶液に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール14.9g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン30gと共に滴下した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド22.7g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン50gと共に滴下し、室温で一晩反応させた。その後、この反応溶液にジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体(活性エステル)27.1g(0.055モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン44.8g(0.122モル)をN−メチル−2−ピロリドン70gと共に添加し、室温で2時間攪拌した。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(体積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で十分洗浄した後、真空下で乾燥し、一般式(1)で示され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−1及びY−4で、a=100、b=0からなるポリアミド樹脂を合成し、その他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例5》
実施例1におけるポリアミド樹脂の合成において、ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの替わりに、3,3′−ジアミノ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン280.0g(1.0モル)を用いて、一般式(1)で表され、Xが下記式X−2、Yが下記式Y−1、末端が下記式E−1でa=100、b=0からなるポリアミド樹脂を合成し、その他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例6》
実施例1におけるポリアミド樹脂の合成においてヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを348.0g(0.95モル)に減らし、替わりに1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン12.4g(0.05モル)を加え、一般式(1)で示され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−1、Zが下記式Z−1、末端が下記式E−1でa=95、b=5からなるポリアミド樹脂を合成し、その他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例7》
実施例1におけるポジ型感光性樹脂組成物の作製においてP−1の替わりに下記式P−2の構造を有するフッ素化合物を用いた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例8》
実施例1におけるポジ型感光性樹脂組成物の作製においてP−1の替わりに下記式P−3の構造を有するフッ素化合物を用いた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例9》
実施例1におけるポジ型感光性樹脂組成物の作製においてP−1の替わりに下記式P−4の構造を有するフッ素化合物を用いた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
参考例
実施例1におけるポジ型感光性樹脂組成物の作製においてP−1の替わりに下記式P−5の構造を有するフッ素化合物を用いた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。

《実施例11》
実施例1においてフッ素化合物の添加量を1.0gに替えた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例12》
実施例1においてジアゾキノン(Q−1)の添加量を10gに替えた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《実施例13》
実施例1においてジアゾキノン(Q−1)の添加量を40gに替えた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《比較例1》
実施例1においてフッ素化合物P−1を添加しないで試作及び評価を行った。
《比較例2》
実施例1においてフッ素化合物P−1の配合量を0.1gに替えた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《比較例3》
実施例1においてフッ素化合物P−1の配合量を30gに替えた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
《比較例4》
実施例5においてフッ素化合物P−1の配合量を30gに替えた他は実施例1と同様の試作及び評価を行った。
以上実施例1〜9、11〜13、比較例1〜4、参考例の評価結果を表1、表2に示す。


Claims (10)

  1. アルカリ可溶性樹脂100重量部と感光性ジアゾキノン化合物1〜50重量部とフッ素化合物0.5〜20重量部とを含んでなるポジ型感光性樹脂組成物であって、
    前記フッ素化合物が下記式(5)で示される化合物であることを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
  2. アルカリ可溶性樹脂がポリアミド樹脂である請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  3. アルカリ可溶性樹脂がポリベンゾオキサゾール前駆体構造、ポリアミド酸構造又はポリ
    アミド酸エステル構造をそれぞれ単独又は2種類以上含んでなるポリアミド樹脂である請
    求項2に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  4. アルカリ可溶性樹脂が、一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂である請求項2又は3に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  5. 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のXが、式(2)の群より選ばれてなる請求項4記載のポジ型感光性樹脂組成物。

  6. 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂中のYが、式(3)又は式(4)の群より選ばれてなる請求項4又は5に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  7. 一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂が、アルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む化合物で末端封止された請求項4〜6のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  8. フッ素化合物がフェノール性水酸基を含有する化合物のフッ素誘導体である請求項1〜7のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  9. 請求項3〜7のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱脱水閉環後の膜厚が、0.1〜30μmになるように半導体素子上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱することを特徴とする半導体装置の製造方法

  10. 請求項3〜7のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱脱水閉環後の膜厚が、0.1〜30μmになるように表示素子用基板上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱することを特徴とする表示素子の製造方法

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