JP5129598B2 - 重縮合化合物及びポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
[1] 下記一般式(1):
本発明の重縮合化合物について、以下説明する。
本発明の重縮合化合物は、下記一般式(1)又は(2)で表される構造を有する:
本発明に係るポジ型感光性樹脂組成物中に用いられる感光性ジアゾナフトキノン化合物は、以下詳細に説明する特定の構造を有するポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の化合物(以下、「ポリヒドロキシ化合物のNQD化物」ともいう。)である。
以下、本発明の(A)重縮合化合物と組み合わせることにより、高感度かつ膨潤することない良好なレリーフパターンが得られる(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物を例示する。
有機溶剤としては、極性溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」ともいう。)、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、「DMAc」ともいう。)、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、γ−ブチロラクトン(以下、「GBL」ともいう。)、モルフォリン等が挙げられる。これら溶媒の中では、γ−ブチロラクトンが好ましい。これらの極性溶媒には、一般的な有機溶媒であるケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類が混合されてもよく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル(以下、「DMDG」ともいう。)、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
本発明に係るポジ型感光性樹脂組成物には、必要に応じて、ポジ型感光性樹脂組成物の添加剤として知られた染料、界面活性剤、基板との密着性を高めるための接着助剤、溶解促進剤などを任意に添加することができる。
これらの添加剤について更に具体的に述べると、染料としては、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が挙げられる。
重縮合化合物に対する界面活性剤の配合量は、重縮合化合物100質量部に対し、0〜10質量部が好ましく、0.01〜1質量部がより好ましい。添加量が10質量部以下であれば、熱硬化後の膜の耐熱性が良好である。
シランカップリング剤の好ましい例としては、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランと、酸無水物又は酸二無水物の反応物、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランのアミノ基をウレタン基やウレア基に変換したものなどが挙げられる。この際のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基などが、酸無水物としてはマレイン酸無水物、フタル酸無水物などが、酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物などが、ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基などが、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基などが挙げられる。
重縮合化合物に対する接着助剤の配合量は、重縮合化合物100質量部に対し、0〜20質量部が好ましく、0.05〜10質量部がより好ましく、0.1〜5質量部がさらに好ましく、1〜5質量部が特に好ましい。シリコン系カップリング剤の配合量が20質量部以下だと密着性における経時安定性が良好である。
重縮合化合物に対する溶解促進剤の配合量は、重縮合化合物100質量部に対し、0〜20質量部が好ましい。
本発明に係るポジ型感光性樹脂組成物を用いて基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法(以下、「本方法」ともいう。)の一例を以下に示す。
まず、該組成物を塗布層の形で基板上に形成する塗布工程を行う。該基板としては、例えば、シリコンウェハー、セラミック基板、アルミ基板などが挙げられる。この時、形成するレリーフパターンと基板との接着性を向上させるため、予め該基板にシランカップリング剤などの接着助剤を塗布しておいてもよい。該組成物の塗布方法として、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等が挙げられる。
上述の硬化レリーフパターンの形成方法を、半導体装置のバッファーコート膜又は層間絶縁膜の形成方法として公知の半導体装置製造方法と組み合わせることで、半導体装置を製造することが可能となる。
(ポリマー(重縮合化合物)溶液の製造)
<実施例1>
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌機を取り付けたガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、温度計、窒素ガス導入管、ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン(小西化学工業株式会社製)(以下、SO2−HOABという。)28.03g(100ミリモル)、ピリジン2.4g(30ミリモル)、NMP250gを加えて、氷浴により冷却し5℃とし、これに別途γ−ブチロラクトン100g中にイソフタル酸ジクロライド10.15g(50ミリモル)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は30分間、反応液温は最高で10℃であった。滴下終了から1時間攪拌し、その後、反応液をドライアイスで冷却したメタノール浴に漬けて−20℃に冷却した。これに別途γ−ブチロラクトン100g中に無水トリメリット酸クロリドを21.06g(100ミリモル)を、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は30分間、反応液温は最高で−15℃であった。滴下終了後、−10℃で1時間攪拌した後、室温に戻し、4,4’−メチレン−ジ−オルト−トルイジンを17.0g(75ミリモル)を添加し、30分間攪拌した。これにピリジン13.43g(170ミリモル)を加え反応系を中和した。その後、窒素ガスを通じながらシリコンオイル浴温度100℃で、180rpmで2時間加熱攪拌した。その後、反応液を80℃まで冷却し、5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物8.21g(50ミリモル)を加え、4時間攪拌した。上記反応液を3Lの水に高速攪拌下で滴下し重合体を分散析出させ、これを回収し、もう一度、N−メチルピロリドン500gに溶解し、N−メチルピロリドンで置換された陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂各20gがそれぞれ充填されたガラスカラムに流すことで処理を行った。この反応液をもう一度、3Lの水に高速攪拌下で滴下し、重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施して重縮合化合物(式(1)で示される化合物)を得た。得られた化合物は、IR,1H−NMR,13C−NMRで解析を行い、トリメリット酸の酸無水物に由来するポリイミド部分が選択的にイミド化され、PBO前駆体の部分はアミド体のままであることを確認した。この溶液の一部をN−メチルピロリドンに希釈して高速液体クロマトグラフィー(昭和電工製 Shodex KD-806M、KD-806M、直列 展開溶媒 N−メチルピロリドン 40℃)で分子量及び分子量分布を測定した。ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)12,000の単一のシャープな曲線であり、単一組成物であった。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35%樹脂濃度のポリマー溶液(P−1)を調整した。
実施例1で用いたイソフタル酸ジクロライド10.15g(50ミリモル)の代わりに、クロロ蟻酸エチルと5−アミノイソフタル酸の反応物を酸クロライド化した化合物である以下の式:
実施例1で用いたイソフタル酸ジクロライド10.15g(50ミリモル)の代わりに、クロロ蟻酸エチルと5−アミノイソフタル酸の反応物を酸クロライド化した化合物である以下の式:
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌機を取り付けたガラス製のセパラブル3つ口フラスコに温度計、乾燥管を取り付けた。上記フラスコにSO2−HOAB28.03g(100ミリモル)、ピリジン2.4g(30ミリモル)、NMP250gを加えて、氷浴により冷却し5℃とし、これに別途γ−ブチロラクトン100g中にクロロ蟻酸エチルと5−アミノイソフタル酸の反応物を酸クロライド化した化合物である以下の式:
容量1Lのセパラブルフラスラスコ中で、SO2−HOAB56.1g(200ミリモル)、ピリジン40g(500ミリモル)、及びDMAc220gを室温(25℃)で混合攪拌し、ジアミンを溶解させた。
次にこれを水浴により5℃に冷却し、これに別途シクロヘキサン398g中に4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジベンゾイルクロライド60.1g(140ミリモル)と4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド11.8g(40ミリモル)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。滴下に要した時間は80分間、反応液温は最高で12℃であった。
滴下終了から3時間後に上記反応液を8Lの水に高速攪拌下で滴下しポリマーを分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ヒドロキシポリアミドを得た。このようにして合成された該ヒドロキシポリアミドのポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は19,000であった。このポリマーにγ−ブチロラクトンを加えて、35%樹脂濃度のポリマー溶液(P−5)を調整した。
比較例1の4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジベンゾイルクロライド60.1g(140ミリモル)と4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド11.8g(40ミリモル)を全て、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド53.12g(180ミリモル)とし、比較例1と同様の操作を行い、ポリスチレン換算の分子量は重量平均分子量(Mw)14,000のヒドロキシポリアミドを得た。このヒドロキシポリアミドは、γ−ブチロラクトンに溶解しなかった。そこで、N−メチルピロリドンを加えて、35%樹脂濃度のポリマー溶液(P−6)を得た。
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌器を取り付けたガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、水分分離トラップを備えた玉付ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。温度計、滴下漏斗、乾燥管を取り付けて、室温でSO2−HOAB28.03g(100ミリモル)、N−メチルピロリドン224gを加えて攪拌し、SO2−HOABを溶解した。上記フラスコをドライアイスで−30℃に冷却したメタノール浴につけて反応液が−15℃になるように調整した。毎分150回転で攪拌しながら、無水トリメリット酸クロリド42.11g(200ミリモル)をγ−ブチロラクトン126gに溶解した液を、滴下漏斗に加え、反応液の液温が−10℃を超えないように30分間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、室温に戻し、ピリジン15.8g(200ミリモル)を加えた。4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下、DADPEという。)22.03g(110ミリモル)、N−メチルピロリドン50gを加え30分間攪拌した。その後、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度100℃で、180rpmで2時間加熱攪拌した。2時間後、反応液を80℃まで冷却し、5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物3.28g(20ミリモル)を加え、4時間攪拌した。
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌機を取り付けたガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、水分分離トラップを備えた玉付ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。温度計、滴下漏斗、乾燥管を取り付けて、室温でSO2−HOAB28.03g(100ミリモル)及びN−メチルピロリドン224gを加えて攪拌し、SO2−HOABを溶解した。上記フラスコをドライアイスで−30℃に冷却したメタノール浴につけて反応液が−15℃になるように調整した。毎分150回転で攪拌しながら、無水トリメリット酸クロリド42.11g(200ミリモル)をγ−ブチロラクトン126gに溶解した液を、滴下漏斗に加え、反応液の液温が−10℃を超えないように30分間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、室温に戻し、ピリジン15.8g(200ミリモル)を加えた。DADPE33.04g(165ミリモル)、N−メチルピロリドン50g、を加え30分間攪拌した。その後、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度100℃で、180rpmで2時間加熱攪拌した。2時間後、反応液を50℃まで冷却し、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテルニ無水物を15.51g(50ミリモル)を加えて、30分間攪拌し、その後、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度100℃で、180rpmで2時間加熱攪拌した。その後、反応液を80℃まで冷却し、5−ノルボルネン−2、3−ジカルボン酸無水物4.92g(30ミリモル)を加え、4時間攪拌した。反応終了後に上記反応液を5Lの水に高速攪拌下で滴下し重合体を分散析出させ、これを回収し、もう一度、N−メチルピロリドン500gに溶解し、N−メチルピロリドンで置換された陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂各20gがそれぞれ充填されたガラスカラムに流した。
テフロン(登録商標)製の碇型攪拌機を取り付けたガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、水分分離トラップを備えた玉付ディーンスタークトラップ付き冷却管を取り付けた。温度計、滴下漏斗、乾燥管を取り付けて、2、2−ビス(3、4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物を26.66g(60ミリモル)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン20.14g(55ミリモル)、N−メチルピロリドンを150g、トルエン30gを加え、窒素ガスを通じながらシリコン浴温度180℃で、180rpmで1時間40分間加熱攪拌する。反応中トルエン、水の留出分を除去した。このようにして製造された重縮合化合物溶液のポリスチレン換算の重量平均分子量Mw24,600である。この反応液を5Lの水に高速攪拌下で滴下し、重合体を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、ポリイミドを回収した。このポリイミドにγ−ブチロラクトンを加えて、25%樹脂濃度のポリマー溶液(P−9)を調整した。
<参考例1>
撹拌機、滴下ロート及び温度計を付した1Lセパラブルフラスコにポリヒドロキシ化合物として4,4’−(1−(2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール(本州化学工業社製 商品名 Tris−PA)の化合物30g(0.071モル)を用い、このOH基の83.3モル%に相当する量の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸クロライド47.49g(0.177モル)をアセトン300gに撹拌溶解した後、フラスコを恒温槽にて30℃に調整した。次にアセトン18gにトリエチルアミン17.9gを溶解し、滴下ロートに仕込んだ後、これを30分かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後更に30分間撹拌を続け、その後塩酸を滴下し、更に30分間撹拌をおこない反応を終了させた。その後濾過し、トリエチルアミン塩酸塩を除去した。ここで得られた濾液を純水1640gと塩酸30gを混合撹拌した3Lビーカーに撹拌しながら滴下し、析出物を得た。この析出物を水洗、濾過した後、40℃減圧下で48時間乾燥し、感光剤(PAC−1)を得た。
<実施例5〜8、比較例6〜10>
下記表1の組合せで、上記各実施例1〜4及び比較例1〜5にて得られたポリマー溶液(P−1〜P−9)に、それぞれ上記参考例1にて得られた感光性ジアゾナフトキノン化合物(PAC−1)を溶解した後、0.5μmのフィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
(1)パタ−ニング特性(感度、パターンの膨潤)評価
5インチシリコンウェハー上に、3−アミノプロピルトリエトキシシシラン1重量%メタノール溶液を塗布し、250℃で10分間加熱処理を行い、接着助剤処理を行った。上記ポジ型感光性樹脂組成物を、接着助剤処理を行った5インチシリコンウェハー上にスピンコーター(東京エレクトロン社製 クリーントラックMark7)により塗布し、125℃で210秒間乾燥し、4.5μmの膜厚の塗膜を得た。
この塗膜に、i線ステッパー露光機(ニコン社製 NSR2005i8A)により、レチクルを通して露光量を段階的に変化させて露光した。このウェハーを2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(クラリアントジャパン社製 AZ300MIF)により23℃の条件下で、現像後膜厚が3.83μmとなるように現像時間を調整して現像を行い、純水で15秒間リンスし、ポジ型のレリーフパターンを得た。
このレリーフパターンを顕微鏡にて観察し、露光部の40μmの正方形レリーフパターンが溶解除去しうる最小露光量を感度と定義し、その結果を以下の表2に示す。レリーフパターンが溶解しすぎてコントロールできなかった場合を「観測不可」、溶解しなかった場合を「溶解しなかった」とした。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物を用い、上記方法によってレリーフパターンを作製したところ、比較例6、7は、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に浸漬したと同時に、未露光部まで現像液が染み込み、未露光部と露光部の溶解度差が十分に得られず、現像時間を3秒前後まで短くすることによっても現像後膜厚を3.83μmにコントロールすることできず、結果として所望のレリーフパターンが得られなかった。比較例9では、5分間現像液に浸漬しても露光部、未露光部ともに溶解しなかった。実施例5〜8及び、比較例8、10では、現像後、膨潤することなくシャープなパターンが観察されたが、比較例8では、露光部パターンの一部にとけ残り(残渣)が観測され、実施例5〜8の方が高感度であった。
パターニング特性評価で得られたレリーフパターン付きシリコンウェハーを昇温式オーブン(光洋サーモシステム社製 VF200B)を用いて窒素雰囲気下、350℃で1時間加熱し、膜厚が3μmの硬化レリーフパターンを得た。これら、加熱硬化したパターンを100℃に加熱したγ−ブチロラクトンに3分間浸漬(以下、「熱硬化レリーフパターンの耐溶剤性試験」という。)したところ、比較例10のパターンは1分間で溶解し、レリーフパターンが消失した。以下の表2に、消失した場合は×として、そして消失しなかった場合は○として表す。また、パターニング特性評価においてレリーフパターンが膨潤した場合又はレリーフパターンが観測できなかった場合は、加熱硬化したレリーフパターンを得られず、熱硬化レリーフパターンの耐溶剤性試験を行えず、その場合を−とし、その結果を以下の表2に示す。
実施例5〜8では、ハロゲン原子であるフッ素原子を含まず、高感度で、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、耐溶剤性の高い硬化レリーフパターンを得られた。
Claims (4)
- (A)請求項1に記載の重縮合化合物100質量部、(B)感光性ジアゾナフトキノン化合物1〜100質量部、及び(C)有機溶剤100〜2,000質量部を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
- 請求項2に記載のポジ型感光性樹脂組成物を塗布層の形で基板上に形成する塗布工程、該塗布層をマスクを介して化学線で露光するか、又は光線、電子線若しくはイオン線を直接照射する露光工程、該露光部又は該照射部を現像液で溶出除去する現像工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する加熱工程を含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
- 請求項3に記載の形成方法により得られる硬化レリーフパターンを有する半導体装置。
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