JP4732028B2 - ベルト駆動制御装置、色ずれ検出方法、色ずれ検出装置及び画像形成装置 - Google Patents
ベルト駆動制御装置、色ずれ検出方法、色ずれ検出装置及び画像形成装置 Download PDFInfo
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Description
特許文献9には、複数のマークセット群のベルト上の配置を360度/マークセット群個数としてベルトの厚さによる変動成分を除去して色ずれ補正精度に悪影響が及ばないようにする色ずれ検出方法が記載されている。
e(n)=θ0*q −θ1*ne 単位:rad
e(n)[rad]:(今回のサンプリングにて演算された)位置偏差
θ0[rad]:制御周期当たりの移動角度(=2π*V*E-3/l5.565π [rad])
θ1[rad]:エンコーダ1パルス当たりの移動角度(=2π/p [rad])
q:制御周期タイマのカウント値
ne:制御周期毎のエンコーダパルスカウンタのカウント値
ここで、例えば制御周期1msでエンコーダとして分解能が1回転当たり300パルスであるものを使用し、無端状ベルト(直接転写搬送ベルトまたは中間転写搬送ベルト)を162mm/sで移動するようにフィードバック制御をかけた場合を想定すると、以下のようになる。
θ1=2π/p =2π/300=0.0209439[rad]
以上の演算を制御周期毎に行うことで位置偏差を取得し、フィードバック制御を行う。
しかし、この方法は、微小な無端状ベルトの厚さによって転写紙または中間転写搬送ベルトの搬送速度に変化が生じ、画像が理想位置からずれるという画像品質の低下とともに、複数の記録紙の間で画像に位置変動が発生し、記録紙間の繰り返し画像位置再現性が劣化するという問題があった。
V = (R + B/2)×ω ・・・(1)
R:駆動ローラ半径、B:ベルト厚さ、ω:駆動ローラの角速度
となる。しかし、ベルト厚さBが変動すると、図20に示すように駆動ローラ702によって駆動される無端状ベルト701の厚さ実効線の位置が変化する。これは、ベルト駆動実効半径が変化することであり、(1)式の(R + B/2)が変化するため、駆動ローラ702の角速度ωが一定でもベルト701の搬送速度が変化することが分かる。すなわち、駆動ローラ702を角速度一定で回転させても、ベルト701の厚み変動があると、ベルト701の搬送速度は変化する。
まず、駆動ローラ702の駆動軸を一定角速度で回転させた時のベルト701の1周にわたる厚さ変動と搬送速度変動について概念的に示したものが図22である。ベルト701の厚い部分が駆動軸に巻き付いていると、図20に示すベルト駆動実効半径が増加してベルト搬送速度が増加する。逆に、ベルト701の薄い部分が駆動軸に巻き付いていると、ベルト搬送速度は低下する。
又、1ポイント当たりのベルト厚みのデータサイズを16bitで表現しようとすると、以下のように100Kbit以上のメモリが必要となる。
6520回 × 16bit = 104320 bit
そのため、上記制御を実機で行う場合には、新たに速度プロファイルデータを格納するベルト厚みプロファイル格納用メモリを、不揮発性メモリとして用意する必要があり、仮に速度プロファイルデータを圧縮データとして不揮発性メモリに格納し、電源オン時に揮発性メモリに解凍したとしても、大容量のメモリが必要となる。そのため、通常のワークエリアとして使用しているメモリのほかに別途メモリが必要となり、大幅なコストアップとなり現実的でない。
しかしながら、数μmのベルトの厚み変動を計測するには、高精度の計測手段が必要となると共に、計測結果のデータ管理及びデータ量が多いため、入力ミスが発生する恐れがある。
また、色ずれ検出補正の実行タイミングが操作パネルからの指示による実行タイミングもしくは自動実行タイミングのいずれか一方だけしかできないと顧客が所望する画像品質を所望するタイミングで提供できないこともあった。
また、ベルトの厚みは、殆どの場合正弦波状の特性となっているため、外部治具などで高分解能な計測が可能な場合、外部治具でベルトの厚みの計測結果から従動軸回転角変位検出誤差のベルトマークを基準とする位相と最大振幅を算出して不揮発メモリに格納し、これを制御パラメータとして、実機上の操作パネルから入力することで、ベルト駆動モータのフィードバック制御を実現することも可能である。しかし、不揮発メモリに格納される位相と最大振幅値の算出が手動実行もしくは自動実行のいずれか一方だけしかできないと顧客が所望する画像品質を所望するタイミングで提供できないこともあった。特にベルトの経時変化により検出角変位誤差の位相・最大振幅値が変化してしまった際に、上記算出を行わないと色ずれ検出補正が逆に色ずれを悪化させてしまっていた。
本発明の他の目的は、顧客が所望する画像品質を所望するタイミングで提供できる画像形成装置を提供することにある。
1.基準色と他の色のマーク間隔
2.同色のマーク間隔
3.マークセット間の間隔
を、前記像担持体駆動系及び前記ベルト駆動系により発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上を有する合成波に対して色ずれ量を算出する際の前記合成波による算出誤差が前記複数色の画像のずれの補正可能な範囲以下となるように設定することを特徴とする。
1.基準色と他の色のマーク間隔
2.同色のマーク間隔
3.マークセット間の間隔
を、前記像担持体駆動系及び前記ベルトにより発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上を有する合成波に対して色ずれ量を算出する際の前記合成波による算出誤差が20μm以下となるように設定することを特徴とする。
1.基準色と他の色のマーク間隔
2.同色のマーク間隔
3.マークセット間の間隔
を、前記像担持体駆動系及び前記ベルト駆動系により発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上を有する合成波に対して色ずれ量を算出する際の前記合成波による算出誤差が前記複数色の画像のずれの補正可能な範囲以下となるように設定するものである。
2.同色のマーク間隔
3.マークセット間の間隔
を、前記像担持体駆動系及び前記ベルトにより発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上を有する合成波に対して色ずれ量を算出する際の前記合成波による算出誤差が20μm以下となるように設定するものである。
図1は、本実施形態のレーザプリンタを示す。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1Y、1M、1C、1K(以下、各符号の添字Y、M、C、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す)が、転写紙100の移動方向(図中の矢印Aに沿って直接転写搬送ベルトとしての無端状ベルト60が走行する方向)における上流側から順に配置されている。このトナー像形成部1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと、現像ユニット13とを備えている。各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの配置は、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの回転軸が平行になるように、且つ、転写紙移動方向に所定のピッチで配列するように設定されている。
各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kでは、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kは、図示しない回転駆動部により回転駆動され、帯電手段としての帯電ローラ12により一様に帯電された後、光書込ユニット2によりY,M,C,Kの各色の画像データによりそれぞれ変調された複数のレーザ光で露光されて静電潜像が形成される。
図3は転写ユニット6の主要部品の構成を示す。駆動ローラ63は、タイミングベルト303を通して転写駆動モータ302の駆動ギアと接続され、駆動モータ302が回転駆動されることで駆動モータ302の駆動速度に比例した速度で回転する。駆動ローラ63が回転することによって転写搬送ベルト60が駆動され、転写搬送ベルト60が駆動されることによって右下ローラ66が転写搬送ベルト60に従動して回転する。本実施形態では、右下ローラ66の軸上にエンコーダ301が配置され、右下ローラ66の回転速度をエンコーダ301で検出することで駆動モータ302の速度制御を行っている。これは、前述したように転写搬送ベルト60の速度変動で色ずれが発生するので、転写搬送ベルト60の速度変動を最小限とするために行っている。
前記のように駆動モータ302を一定速度で駆動した時のエンコーダ301の出力結果から制御パラメータを生成するので、実機でも制御パラメータを生成することが可能であるため、ベルト60の厚みを計測するための計測装置が必要なく、非常に安価に構成することが可能となる。
図5において、エンコーダ301の目標角変位Ref(n)とエンコーダ301の検出角変位P(n−1)との差e(n)は、制御コントローラ部501に入力される。この制御コントローラ部501は、高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ502と、比例要素(ゲインKp)503とで構成されている。制御コントローラ部501では、転写駆動モータ302の駆動に用いる標準駆動パルス(定常駆動パルス)周波数に対する補正量が求められ、演算部504に与えられる。演算部504では、一定の標準駆動パルス周波数Refp_c(Rfpc)に上記補正量が加えられ、駆動パルス周波数f(n)が決定される。
CPU601は上記Δθを不揮発性メモリの値よりベルトマーク304からの制御時間に応じて演算し、揮発性メモリであるRAM602に順次に格納する。
e(n)=θ0*q +(Δθ−Δθ0)−θ1*ne 単位:rad
ここで、
e(n)[rad]:(今回のサンプリングにて演算された)位置偏差
θ0[rad]:制御周期1[ms]当たりの移動角度(=2π*V*E-3/lπ[rad])
Δθ[rad]:右下ローラ66の従動軸の回転角速度変動値〔=b*sin(2*π*ft+τ)〕(テーブル参照値)
Δθ0[rad]:駆動モータ302起動後の最初に取得するΔθ値
θ1[rad]:エンコーダ301の1パルス当たりの移動角度(=2π/p [rad])
q:制御周期タイマのカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
l:右下ローラ66の径〔mm〕
b:ベルト60の厚みで変動する振幅〔rad〕
τ:ベルト60の厚み変動のベルトマーク304での位相〔rad〕
f:ベルト60の厚み変動の周期〔Hz〕
本実施形態においては、エンコーダ301の取り付けてある従動ローラ66の径はφ15.515[mm]であり、かつ、ベルト60の厚みは0.1[mm]である。従動ローラ66はベルト60による摩擦により回転駆動されるが、実質的にベルト60の厚みの約1/2の厚みが従動ローラ66を回転させる際の芯線であるとすると、ベルト60駆動実効半径lは
l=15.515+0.1=15.615[mm]となる。また、本実施形態では、エンコーダ301の分解能pは、エンコーダ301の1回転当たり300パルスのものとする。
フィルタタイプ:Butterworth IIR ローパスフィルタ
サンプリング周波数:1KHz(=制御周期と等しい)
パスバンドリップル(Rp):0.01dB
ストップバンド端減衰量(Rs):2dB
パスバンド端周波数(Fp):50Hz
ストップバンド端周波数(Fs):100Hz
本フィルタ演算のブロック図を図10に示し、そのフィルタ係数一覧を図11に示す。本フィルタは、2段カスケード接続とし、各段における中間ノードをそれぞれu1(n),u1(n-1),u1(n-2)およびu2(n),u2(n-1),u2(n-2)と定める。ここで、インデックスの示す意味は次のとおりである。
(n-1):1つ前のサンプリング
(n-2):2つ前のサンプリング
CPU601は、以下のプログラム演算をフィードバック制御実行中に制御周期タイマによる割込みがかかるたびに行う。
e1(n) = b01 * u1(n) + b11 * u1(n-1) + b21 * u1(n-2)
u1(n-2) = u1(n-1)
u1(n-1) = u1(n)
u2(n) = a12 * u2(n-1) + a22 * u2(n-2) + e1(n)
e'(n) = b02 * u2(n) + b12 * u2(n-1) + b22 * u2(n-2)
u2(n-2) = u2(n-1)
u2(n-1) = u2(n)
図12は本フィルタの振幅特性を示し、図13は本フィルタの位相特性を示す。
F(S)=G(S) *E'(S)=Kp*E'(S)+Ki*E'(S)/S+Kd*S*E'(S)
ただし、Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲイン、 Kd:微分ゲイン
G(S)=F(S)/E'(S)=Kp+Ki/S+Kd*S ・・・(2)
ここで、(2)式を双一次変換(S=(2/T) * (1−Z-1)/(1+Z-1) )すると、次式を得る。
ただし、a1=0
a2=1
b0=Kp+T*Ki/2+2*Kd/T
b1=T*Ki−4*Kd/T
b2=−Kp+T*Ki/2+2*Kd/T
(3)式をブロック図として表すと、図14に示すようになる。ここで、e'(n)、f(n)は、E'(S)、F(S)をそれぞれ離散データとして扱うことを示している。図14において、中間ノードとしてそれぞれw(n)、w(n-1)、w(n-2)を定めると、差分方程式は次式(PID制御の一般式)のようになる。ここで、インデックスの示す意味は次のとおりである。
(n-1):1つ前のサンプリング
(n-2):2つ前のサンプリング
w(n)=a1 *w(n−1)+a2*w(n−2)+e'(n) ・・・(4)
f(n)=b0*w(n)+b1*w(n−1)+b2*w(n−2)・・・(5)
今、位置コントローラ501の比例要素503での比例制御を考えると、積分ゲイン、微分ゲインはゼロとなる。従って、図14における各係数は以下のようになり、(4)、(5)式は(6)式のように簡略化される。
a1=0
a2=1
b0=Kp
b1=0
b2=−Kp
w(n)=w(n−2)+e'(n)
f(n)=Kp*w(n)−Kp*w(n−2)→∴ f(n)=Kp*e'(n) ・・・(6)
また、F0(S)に対応する離散データ:f0(n)は、本実施形態の場合一定であり、
f0(n)=6105[Hz]
である。よって、転写駆動モータ302に対して設定するパルス周波数は、最終的に以下の式により計算する。
図15はエンコーダパルスカウンタ1の動作フローチャートを示す。
まず、検出用IO部608は、エンコーダ301からのパルス入力が転写駆動モータ302のスルーアップ及びセトリング後の最初のパルス入力であるか否かを判定し(ステップ:STEP1)、それが肯定の判定(YES)ならば、エンコーダパルスカウンタ1をゼロにクリアし(STEP2)、制御周期カウンタをゼロにクリアし(STEP3)、制御周期タイマによる割込みを許可し(STEP4)、制御周期タイマをスタートし(STEP5)、リターンする。また、検出用IO部608は、STEP1の判定が否定の判断(NO)であった場合には、エンコーダパルスカウンタ1をインクリメントし(STEP6)、リターンする。
まず、検出用IO部608は、エンコーダ301からのパルスが入力した時に、ベルトマークセンサ305の出力が高レベルHから低レベルLになったか否かを判定し(STEP1)、YESならばエンコーダパルスカウンタ2をゼロにクリアする(STEP2)。又、検出用IO部608は、STEP1の判定でNOであった場合、エンコーダパルスカウンタ2をインクリメントし(STEP3)、リターンする。
検出用IO部608は、まず、制御周期タイマカウンタをインクリメントし(STEP1)、次いでエンコーダパルスカウント値:neを取得する(STEP2)。検出用IO部608は、更にエンコーダパルスカウント値:neによりテーブルデータを参照してΔθの値を取得し(STEP3)、テーブル参照アドレスをインクリメントする(STEP4)。検出用IO部608は、これらの値を用いて、上述のように位置偏差を求める演算を行い(STEP5)、この演算で得られた位置偏差に対してフィルタ演算を上述のように行い(STEP6)、フィルタ演算の結果をもとに制御量の演算(比例演算)を上述のように行い(STEP7)、実際に転写駆動モータ302としてのステッピングモータの駆動パルスの周波数を変更し(STEP8)、リターンする。
以上の制御によって、ベルト60の厚みによって発生する速度変動を安定化する制御を、安価な手法で行うことが可能となる。
図26に示すように、「色合わせ」を実施する時には、本実施形態の転写搬送ベルト60上にテストパターンが形成される。すなわち、転写搬送ベルト60の移動方向と直交する幅方向xの後端部(リア)には、ブラック(Bk)のスタートマークMsrを先頭に、マークピッチdの4ピッチ分4dの空きの後に、8セットのマークセットMtr1〜Mtr8が、転写搬送ベルト60の1周長以内に、セットピッチ(定ピッチ)7d+A+cで順次に形成される。
ブラック(Bk)の第1直交マークAkr、
イエロー(Y)の第2直交マークAyr
シアン(C)の第3直交マークAcr、
マゼンタ(M)の第4直交マークAmr、
ならびに、主走査方向xに対して45゜の角度をなすマーク群からなる斜交マーク群としての、
Bkの第1斜交マークBkr、
Yの第2斜交マークByr、
Cの第3斜交マークBcr、
Mの第4斜交マークBmr、
を含んでいる。
Bkの第1直交マークAkf、
Yの第2直交マークAyf
Cの第3直交マークAcf、
Mの第4直交マークAmf、
ならびに、主走査方向xに対して45゜の角度をなすマーク群からなる斜交マーク群としての、
Bkの第1斜交マークBkf、
Yの第2斜交マークByf、
Cの第3斜交マークBcf、
Mの第4斜交マークBmf、
を含んでいる。
すなわち、単にマークパターン全長だけを短くしてしまうと、転写搬送ベルト60の1周期変動により間違った補正量を算出してしまう。従来はこの為マークパタ−ン全長を短くする事が困難であった。
本発明の実施形態では、転写搬送ベルト60の1周期変動を除去できる様になったので、マークパターンの全長を転写搬送ベルト60の周長よりも短く設定しても不具合は発生しなくなった。
光センサ20r,20fの検出信号は、高周波ノイズ除去用の低域通過フィルタ34r,34fを通して、更にレベル校正用の増幅器35r,35fでレベルが0〜5Vに校正されて、A/Dコンバータ36r,36fに印加される。
MPU41は、異常がないと、定着ユニット7への通電を開始し、定着ユニット7の定着温度が定着可能温度であるか否かをチェックして定着可能温度でないと、操作表示ボードに待機表示を行わせ、定着可能温度であるとプリント可能表示を操作表示ボードに行わせる(m5)。
なお、Bk,Y,CおよびM各色のプリント積算数レジスタのデータは、それぞれ、潜像担持ユニットが新品に交換された時に、0をあらわすデータに初期化(クリア)される。
「リアrのマーク中心点位置の算出」(CPAr)では、MPU41は、先ず、その内部のFIFOメモリに割り当てたrメモリの読出しアドレスRNoarを初期化して、中心点番号レジスタNocのデータを、第1エッジを意味する1に初期化する(21)。次いで、MPU41は、1エッジ領域内サンプル数レジスタCtのデータCtを1に初期化し、下降回数レジスタCdおよび上昇回数レジスタCuのデータCdおよびCuを0に初期化する(22)。次いで、MPU41は、エッジ域データ群先頭アドレスレジスタSadに、読出しアドレスRNoarを書込む(23)。以上が、第1エッジ領域のデータ処理のための準備処理である。
MAkr(Bkのリア側直交マークの代表),
MAyr(Yのリア側直交マークの代表),
MAcr(Cのリア側直交マークの代表),
MAmr(Mのリア側直交マークの代表),
MBkr(Bkのリア側斜交マークの代表),
MByr(Yのリア側斜交マークの代表),
MBcr(Cのリア側斜交マークの代表)、および、
MBmr(Mのリア側斜交マークの代表)、ならびに、
MAkf(Bkのフロント側直交マークの代表),
MAyf(Yのフロント側直交マークの代表),
MAcf(Cのフロント側直交マークの代表),
MAmf(Mのフロント側直交マークの代表),
MBkf(Bkのフロント側斜交マークの代表),
MByf(Yのフロント側斜交マークの代表),
MBcf(Cのフロント側斜交マークの代表)、及び、
MBmr(Mのフロント側斜交マークの代表)
の中心点位置を示す。
図29(b)を再度参照し、図36を参照すると、図29(b)に示すずれ量算出(DAC)では、MPU41は、次のように作像ずれ量を算出する。MPU41は、Yの作像ずれ量の算出(Acy)を具体的に次のように行う。
dyy=(Mbr−Mar)−d
なる演算で求める。
dxyr=(Mfr−Mbr)−4d
と、フロントf側の直交マークMAyfと斜交マークMByfの中心点位置の差(Mff−Mbf)の基準値4d(図26参照)に対するずれ量である
dxyf=(Mff−Mbf)−4d
との平均値として、
dxy=(dxyr+dxyf)/2
=(Mfr−Mbr+Mff−Mbf−8d)/2。
なる演算で求める。
dSqy=(Mbf−Mbr)
なる演算で求める。MPU41は、Y画像の作像の主走査線長のずれ量dLxyを、リアr側の斜交マークMByrとフロントf側の斜交マークMByfの中心点位置の差(Mff−Mfr)から、スキューdSqy=(Mff−Mfr)を減算した値として
dLxy=(Mff−Mfr)−dSqy
=(Mff−Mfr)−(Mbf−Mbr)。
なる演算で求める。
MPU41は、副走査ずれ量dyyの調整では、Yトナー像形成のための画像露光(露光ユニット5の露光による潜像形成)の開始タイミングを、基準のタイミング(y方向)から、上記算出したずれ量dyyに相当する分ずらして設定する。
1.同じマークセット内での基準色Bkと他の色Y、C、Mの各マークの間隔ma
2.同じマークセット内での同色の各マークの間隔mb
3.各マークセットの間隔L
を、感光体ドラム11k,11y,11c,11mを駆動する像担持体駆動系、及び転写搬送ベルト60を駆動する転写駆動系及び転写搬送ベルト、感光体ベルト等の一回転変動ムラにより発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上の波からなる合成波に対して色ずれ量を算出する際の該合成波による算出誤差が画像ずれの補正可能な範囲以下となるように設定するのもであり、一例として20μm以下となるように設定している。この為、色ずれ補正精度が20μm以下となる。
ここに、20μmは600DPIにおいて1ドット40μmの半分であり、20μmより大きな色ずれ量は上記調整により補正される。20μm以下の色ずれ量は上記調整では補正されない色ずれ量である。
Asin(2πf+θ)
A:振幅,f:周波数,θ:位相
であると仮定してこれらを全て合わせてシミュレーションの基となる合成波を作成した。
また、転写搬送ベルト60に関しては、駆動モータ制御部は、上述した転写搬送ベルト60の厚みムラによって発生する速度変動を安定化する制御によって変動成分をキャンセルする。従って、転写搬送ベルト60の厚みムラによって発生する速度変動は図38に示す複数の変動成分の中には入れないで計算しても問題ない。
但し、特許文献9記載のもののようにマークパターン全長よりも長い周期の駆動ムラとして転写搬送ベルトの回転周期を想定し、また、マークセットの群個数を2個として、360度/2個=180度だけ転写搬送ベルト60周期に対して位相がずれるように第1群のマークセットと第2群のマークセット(r側の8セットのマークセットとf側の8セットのマークセットと)の転写搬送ベルト60回転方向の間隔を空る必要はなく、マークセット群は1個で充分である。ただし、より補正精度を向上させる為に複数のマークセット群を描画してもまったく問題ない。すなわち、1群のマークセットの長さから求められる周波数よりも低い一回転周波数の波となる転写搬送ベルト60の周期の波を考慮しなくても良い事を示している。
また、転写搬送ベルト60の平均厚さtは0.1mmであり、転写搬送ベルト60の一周内の厚み偏差は転写搬送ベルト60の厚さtの20%以下としている。
1.基準色Bkと他の色Y、C、Mの各マークの間隔ma
2.同色の各マークの間隔mb
3.マークセット間の間隔L
を設定した。
1.基準色Bkと他の色Y、C、Mの各マークの間隔ma
2.同色の各マークの間隔mb
3.マークセット間の間隔L
を有するテストパターンを転写搬送ベルト60上に形成するためのテストパターン信号を生成するように構成した。
また、色ずれ検出補正の実行を本実施例の画像形成装置に設定した所定のタイミングで自動的に実行するので、顧客の手を煩わすこと無く、絶えず良好な画像を得られるようにすることができる。
11Y、11M、11C、11K 感光体ドラム
12 帯電ローラ
13 現像ユニット
63 駆動ローラ
60 転写搬送ベルト
67Y、67M、67C、67K 転写器
65 テンションローラ
66 従動ローラ
20r,20f 光センサ
41 MPU
62a 回転軸
69a〜69d マイクロスイッチ
79a〜79d マイクロスイッチ
301 エンコーダ
302 転写搬送モータ
305 マークセンサ
Claims (22)
- 無端状のベルトと、このベルトを回転させるベルト駆動手段と、前記ベルトに従動する少なくとも1つの従動ローラと、この従動ローラに取り付けられたエンコーダとを有していて、単位時間当たりの前記エンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、前記ベルト駆動手段の角変位量が前記制御目標値と同一となるように前記ベルト駆動手段を制御するベルト駆動制御装置において、
前記ベルトの基準位置となるマークを検出するマーク検出手段と、
このマーク検出手段の出力信号を用いて前記ベルトの厚み変動で発生する前記エンコーダの検出角変位誤差を検出する検出角変位誤差検出手段と、
該検出角変位誤差検出手段から得られる前記エンコーダの検出角変位誤差からその前記マークまでの位相と最大振幅を算出する第1の算出手段と、
該第1の算出手段の算出結果が格納される不揮発性メモリと、
電源オン時に、前記不揮発性メモリに格納された前記位相と前記最大振幅とを用いて、SIN関数もしくは近似式によって前記ベルトの一周期分の厚さ変動に対応した検出角変位誤差データを算出する第2の算出手段と、
前記第2の算出手段によって算出された前記検出角変位誤差データが格納される揮発性メモリと、
を有し、
前記検出角変位誤差データが前記揮発性メモリに格納された後、前記ベルトを駆動する時に、前記マーク検出手段が前記マークを検知したタイミングに応じて、前記検出角変位誤差データを前記揮発性メモリから読み出して、前記制御目標値に読み出した前記検出角変位誤差データを加算して前記ベルト駆動手段を駆動制御することを特徴とするベルト駆動制御装置。 - 請求項1記載のベルト駆動制御装置を像担持体もしくは転写媒介体の少なくとも一方の駆動制御に用い、像担持体駆動系によって前記像担持体を回転させて転写駆動系により前記転写媒介体を回転させ、前記像担持体に複数色の画像を形成し、この複数色の画像を前記転写媒介体に重ねて転写するカラー画像形成装置の色ずれ検出方法において、
前記転写媒介体上にその移動方向に並ぶ各色のマークの配列で構成されるマークセットを複数形成し、この複数のマークセットの各マークをセンサで検出して前記画像のずれ量を検出し、
前記マークセット内でのマーク間隔及びマークセット間の間隔としての、
1.基準色と他の色のマーク間隔
2.同色のマーク間隔
3.マークセット間の間隔
を、前記像担持体駆動系及び前記ベルト駆動系により発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上を有する合成波に対して色ずれ量を算出する際の前記合成波による算出誤差が前記複数色の画像のずれの補正可能な範囲以下となるように設定することを特徴とする色ずれ検出方法。 - 請求項1記載のベルト駆動制御装置を像担持体もしくは転写媒介体の少なくとも一方の駆動制御に用い、像担持体駆動系によって前記像担持体を回転させて転写駆動系により前記転写媒介体を回転させ、前記像担持体に複数色の画像を形成し、この複数色の画像を前記転写媒介体に重ねて転写するカラー画像形成装置の色ずれ検出方法において、
前記転写媒介体上にその移動方向に並ぶ各色のマークの配列で構成されるマークセットを複数形成し、この複数のマークセットの各マークをセンサで検出して前記画像のずれ量を検出し、
前記マークセット内でのマーク間隔及びマークセット間の間隔としての、
1.基準色と他の色のマーク間隔
2.同色のマーク間隔
3.マークセット間の間隔
を、前記像担持体駆動系及び前記ベルトにより発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上を有する合成波に対して色ずれ量を算出する際の前記合成波による算出誤差が20μm以下となるように設定することを特徴とする色ずれ検出方法。 - 請求項1記載のベルト駆動制御装置を像担持体もしくは転写媒介体の少なくとも一方の駆動制御に用い、像担持体駆動系によって前記像担持体を回転させて転写駆動系により前記転写媒介体を回転させ、前記像担持体に複数色の画像を形成し、この複数色の画像を前記転写媒介体に重ねて転写するカラー画像形成装置の色ずれ検出装置において、
前記転写媒介体上にその移動方向に並ぶ各色のマークの配列で構成されるマークセットを複数形成するテストパターン形成手段と、前記複数のマークセットの各マークを検出するセンサと、このセンサの出力信号から前記画像のずれ量を検出する画像ずれ量検出手段とを有し、
前記マークセット内でのマーク間隔及びマークセット間の間隔としての、
1.基準色と他の色のマーク間隔
2.同色のマーク間隔
3.マークセット間の間隔
を、前記像担持体駆動系及び前記ベルト駆動系により発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上を有する合成波に対して色ずれ量を算出する際の前記合成波による算出誤差が前記複数色の画像のずれの補正可能な範囲以下となるように設定することを特徴とする色ずれ検出装置。 - 請求項1記載のベルト駆動制御装置を像担持体もしくは転写媒介体の少なくとも一方の駆動制御に用い、像担持体駆動系によって前記像担持体を回転させて転写駆動系により前記転写媒介体を回転させ、前記像担持体に複数色の画像を形成し、この複数色の画像を前記転写媒介体に重ねて転写するカラー画像形成装置の色ずれ検出装置において、
前記転写媒介体上にその移動方向に並ぶ各色のマークの配列で構成されるマークセットを複数形成するテストパターン形成手段と、前記複数のマークセットの各マークを検出するセンサと、このセンサの出力信号から前記画像のずれ量を検出する画像ずれ量検出手段とを有し、
前記マークセット内でのマーク間隔及びマークセット間の間隔としての、
1.基準色と他の色のマーク間隔
2.同色のマーク間隔
3.マークセット間の間隔
を、前記像担持体駆動系及び前記ベルトにより発生する駆動ムラ周波数の少なくとも2種類以上を有する合成波に対して色ずれ量を算出する際の前記合成波による算出誤差が20μm以下となるように設定することを特徴とする色ずれ検出装置。 - 請求項2または3記載の色ずれ検出方法において、前記マーク検出手段の検出信号を所定のピッチでデジタルデータに変換して、走査位置を特定してメモリに格納し、このメモリ上の、走査位置が隣接して特定の検出信号変化領域に属するデータ群の走査位置に基づいて前記各マークの分布情報を生成することを特徴とする色ずれ検出方法。
- 請求項4または5記載の色ずれ検出装置において、前記画像ずれ量検出手段は前記マーク検出手段の検出信号を所定のピッチでデジタルデータに変換して、走査位置を特定してメモリに格納し、このメモリ上の、走査位置が隣接して特定の検出信号変化領域に属するデータ群の走査位置に基づいて前記各マークの分布情報を生成することを特徴とする色ずれ検出装置。
- 請求項1記載のベルト駆動制御装置において、前記第2の算出手段によって、電源オン時に、前記不揮発性メモリに格納された前記位相と前記最大振幅とを用いて、SIN関数もしくは近似式によって算出された前記ベルトの一周期分の厚さ変動に対応した前記検出角変位誤差データを揮発性メモリに格納する時に、該検出角変位誤差データを間引いて前記揮発性メモリに格納することで前記揮発性メモリのメモリ容量を削減することを特徴とするベルト駆動制御装置。
- 請求項1または8記載のベルト駆動制御装置において、前記ベルトを駆動する時に、前記揮発性メモリに格納されている前記検出角変位誤差データを参照し、前記制御目標値に前記検出角変位誤差データを加算して前記ベルト駆動手段を駆動制御する時に、前記ベルト駆動手段の制御開始時には前記検出角変位誤差データをゼロから開始させることで、前記ベルト駆動手段の制御開始時の前記制御目標値の過渡変動を補正することを特徴とするベルト駆動制御装置。
- 請求項1、8または9記載のベルト駆動制御装置において、前記不揮発性メモリに格納する値は、操作パネルから入力されることを特徴とするベルト駆動制御装置。
- 請求項2、3または6記載の色ずれ検出方法において、前記不揮発性メモリに格納する値は、操作パネルから入力することを特徴とする色ずれ検出方法。
- 請求項1、8、9または10記載のベルト駆動制御装置を前記像担持体もしくは転写媒介体の少なくとも一方の駆動制御に用い、請求項2、3、6または11記載の色ずれ検出方法にて色ずれを検出することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項12記載の画像形成装置であって4連タンデム方式であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項12または13記載の画像形成装置において、前記ベルトは、中間転写搬送ベルトもしくは直接転写搬送ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項12、13または14記載の画像形成装置において、請求項1記載の前記不揮発メモリに格納される前記位相と前記最大振幅値の算出実行は、操作パネルもしくは当該画像形成装置が接続されているパーソナルコンピュータより命令できることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項12、13、14または15記載の画像形成装置において、前記色ずれ検出補正の実行は、操作パネルもしくは当該画像形成装置が接続されているパーソナルコンピュータより命令される手動実行と、当該画像形成装置の決まった仕様に基づき行われる自動実行とを有することが特徴とする画像形成装置。
- 請求項16記載の画像形成装置において、前記色ずれ検出補正の自動実行タイミングは、当該画像形成装置内の定着温度が所定温度未満または電源がオンした際とすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項16記載の画像形成装置において、前記色ずれ検出補正の自動実行タイミングは、当該画像形成装置内の潜像形成ユニットまたは現像ユニットが交換された際とすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項16記載の画像形成装置において、前記色ずれ検出補正の自動実行タイミングは、画像形成枚数が所定枚数に達した際とすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項16記載の画像形成装置において、前記色ずれ検出補正の自動実行タイミングは、当該画像形成装置内の温度が所定温度上昇した際とすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項16記載の画像形成装置において、前記色ずれ検出補正の自動実行タイミングは、前記不揮発メモリに格納される前記位相と前記最大振幅値の算出実行後とすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項15記載の画像形成装置において、前記不揮発メモリに格納される前記位相と前記最大振幅値の算出の自動実行タイミングは、当該画像形成装置の停止時間が所定時間経過した際とすることを特徴とする画像形成装置。
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