JP2004117469A - カラー画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は転写媒体を搬送する駆動ローラの加工・組立て等による偏心の影響等によるノイズの影響が小さく補正精度の高いカラー画像形成装置の提供する。
【解決手段】各色のトナー像のマーク配置を補正しようとする色と隣接した位置に基準色を必ず配置するようにしているため、基準色とのパターン間隔を各色同じにすることができ、センサ位置でトナーマークを検知する際に、位相の影響を小さくすることができ、繰り返しばらつきが小さくなり、位置ズレ補正を高精度に行うことができるカラー画像形成装置である。
【選択図】 図5
【解決手段】各色のトナー像のマーク配置を補正しようとする色と隣接した位置に基準色を必ず配置するようにしているため、基準色とのパターン間隔を各色同じにすることができ、センサ位置でトナーマークを検知する際に、位相の影響を小さくすることができ、繰り返しばらつきが小さくなり、位置ズレ補正を高精度に行うことができるカラー画像形成装置である。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、プリンタ、複写機等のカラー画像形成装置に係り、詳しくは、中間転写ベルトや紙搬送ベルトなどの移動体上にトナー像によるマークを形成し、移動体上のマークの位置を検知してずれ量を算出し、このずれ量で書き込みのタイミングを補正する制御を行うカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来から、転写紙を支持し各色感光体ドラムの配列に沿って搬送して、各色感光体ドラム上のトナー画像を転写紙に転写する転写ベルト上の、幅両端のそれぞれの近くに、各色トナーマークを所定の配列パターンで形成し、光センサで各端のトナーマークを読取って、読取り信号に基づいてマーク配列(パターン)の各マークの位置を算出し、各色作像の、副走査方向(転写ベルト移動方向)の基準位置からのずれ量,主走査方向(転写ベルトの幅方向)のずれ量,主走査ラインの有効ライン長のずれ量および主走査ラインのスキュー等を算出して、書き込みタイミング等の補正項目を補正するカラー画像形成装置が知られている。
このような補正機能を備えたカラー画像形成装置として、特許文献1に記載されているように、転写ベルト上にその移動方向に並んだ各色のマークの配列であるマークセットを形成し、その各マークをセンサで検出して、異なるマークセット上の同色の基準位置に対するずれ量を算出するカラー画像形成装置について提案した。当該カラー画像形成装置では、スキュー補正、倍率補正、レジスト補正の精度を上げるために複数回繰り返すことで高精度位置補正を達成することができるとするものである。
ここで、従来の配置パターンの例を図11に示す。この図11のパターン配置では、K(黒)を基準に、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)が等間隔d(=6mm)に配置されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−207338号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、転写ベルトと接触しながら回転することによって転写ベルトを搬送する駆動ローラに加工・組立て等による偏心がある場合は、転写ベルトの移動速度が一定にならずに、基準位置に対する累積誤差(以後、位置ずれ量と記す)は図12に示すのように駆動ローラ1回転の周期Tで正弦波的に変化する(駆動ローラの偏心は、ローラ軸に対するローラ表面の振れや、ローラ軸を回転させるための軸に取り付けたプーリ等の振れにより生じる)。
【0005】
これに対し、各色のステーション間の距離を上記回転周期Tの整数倍にすることで重ね合わせた時の位相を合わせることで理論上は相対的な位置ずれをゼロにする事が可能といわれている。ところが、位置補正用のトナーマークを検出するセンサは通常反射型もしくは透過型のフォトセンサが用いられ、反射率または透過率に応じた出力を検知してパターンを認識する。
そのため、前記従来例のようにパターンを分離した状態で位置検出すると、正弦波的に変動するベルト上に搬送されるトナーパターンはセンサ上位相がずれた状態の出力を検出する事になるため、図13に示すように、ベルト上のトナーマークの実際の各色間の距離が例えばdで一定であったとしてもK−Y間がd、K−C間が2×d、K−M間が3×dであるので、それぞれにベルト変動による誤差分を検知してしまうことになる。
【0006】
図14に図11に示すパターン配置でのシミュレーションの結果を示す。ここでは、それぞれ補正パターンを8回繰り返し作成し、K(黒)を基準に、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)とのずれ量を8回行った結果を表したものである。図14を見ると、基準のKから遠くなるにつれてKとの間隔がd、2×d、3×dとなるため、Y,C,Mの順にばらつきが大きくなっているのがわかる。つまり、トナーマーク各色間の関係が実際よりもずれた値と判断してしまうことになるため、高精度の位置ずれ補正を妨げていた。
一方、これに対しては、パターン間隔を狭めることで、変動周期Tに対してdを小さくしてやること(図13右側のdを参照)によって位相の影響を小さくすることができるが、生じている位置ずれ量が大きい場合にはパターンが重なるあるいは入れ替わってしまう可能性があるため、安易にdの値を小さく設定することができないという問題があった。
また、副走査レジストは直接的に基準との比較で求められるため、センサの数だけ平均化されノイズに強い(ノイズの影響が小さい)検出になるが、その他の補正項目は、各色の長さの比較もしくは基準色との比較となるためを副走査レジストよりもノイズや部分的な変動に弱い(ノイズの影響が大きい)検出となってしまっている。
【0007】
そこで、本発明はこのような不具合に鑑みてなされたもので、転写ベルトを搬送する駆動ローラの加工・組立て等による偏心の影響等、ノイズの影響が小さく補正精度の高いカラー画像形成装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、各感光体にトナー像を形成し、転写ドラム又は転写ベルトである転写媒介体上に重ねて転写しトナー像を形成し、このトナー像を転写紙上に転写するカラー画像形成装置であって、転写媒体上の移動方向に並んだマークの配列でなるマークセットを複数形成し、マークセットのマークをセンサで検出して基準位置に対するずれ量を算出するカラー画像形成装置において、前記カラー画像形成装置は、転写媒体上の各色のマークに隣接した位置に基準色のマークを配置するカラー画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のカラー画像形成装置において、前記算出するずれ量は、基準色の複数のマークを用い、その平均で補正するカラー画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置において、 前記補正するずれ量は、副走査レジスト、主走査倍率、主走査レジスト、スキューに対するずれ量であるカラー画像形成装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を適用したカラー画像形成装置では、転写媒体上にトナー像によるパターンを形成してそれをセンサで読取り、基準位置とのズレ量を計算してそれを補正するカラー画像形成装置において、各色のトナー像マークの配置を補正しようとする色の隣接した位置に基準色を必ず配置するようにしているためパターン間隔dを各色同じにすることができ、センサ位置でトナーマークを検知する際に、パターン間隔を狭めることで、変動周期Tに対して3×dとなることがないので位相の影響を小さくすることができ位置ズレ補正を高精度に行うことが可能となる。
また、基準色との比較をそれぞれ複数の基準色との平均で行うので、より高精度位置ずれ補正を行うことが可能になる。
【0010】
以下、図面と共に本発明を適用したカラー画像形成装置を詳述する。
図1に、本発明を一態様で実施するカラー画像形成装置の機構概要を示す。このカラー画像形成装置は、カラープリンタPTRに画像スキャナSCR,自動原稿供給装置ADF,ソータSOR及びその他を組付けた、複合機能があるデジタルカラー複写機であり、それ自身で、原稿のコピ−を生成することができ、また、パ−ソナルコンピュ−タ(以下PCと表現)等のホストPCから、通信インターフエイスを通じて、画像情報である印刷デ−タが与えられるとそれをプリントアウト(画像出力)できるシステム構成である。
【0011】
図2に、カラ−プリンタPTRの機構を示す。図3は、電制御系のブロック図を示す。スキャナSCRが発生する各色の画像データは、画像処理40で、K(ブラック),Y(イエロ−),C(シアン)およびM(マゼンタ)各々の、カラ−記録用の画像データ(以下、記録画像データ又は単に画像データ)に変換された後、各々、プリンタPTRの書込みユニット(露光装置)5へと送られる。書込みユニット5は、記録画像データに従い、M,C,YおよびK記録用の各感光体ドラム6a,6b,6cおよび6d上に、M,C,YおよびK記録用の画像データで変調したレーザービーム光を走査投射し、静電潜像を形成する。各静電潜像は各現像器7a,7b,7cおよび7dにより、M,C,YおよびKトナ−のそれぞれで現像され、各色のトナー像(顕像)を形成する。
一方、転写紙は、給紙カセット8より転写ベルトユニットの転写ベルト10上に搬送され、各感光体ドラム上に現像形成された各色画像(顕像)が、転写器11a,11b,11cおよび11dにて転写紙上に順に転写され、重ね合わさった後に、定着装置12によって定着される。定着を終えた転写紙は機外に排出される。
転写ベルト10は、駆動ロ−ラ9,テンションロ−ラ13aおよび従動ロ−ラ13bで支持された透光性のエンドレスベルトであり、テンションロ−ラ13aが図示しないばねでベルト10を押し下げるので、ベルト10の張力は略一定である。
【0012】
プリンタPTRは、上述の重ね合せ転写の位置ずれ(色間ずれ)を防止するために、露光装置5によって各感光体ドラム6a,6b,6cおよび6d上の手前(図2において表面側:以下、フロントと表現)と奥(図2において裏面側:以下、リアと表現)に位置検出用のテストパターン(図4)を書き込み現像し、転写ベルト10上に転写し、転写ベルト10に転写したテストパタ−ンを、反射型光センサ20f(フロント側),20r(リア側)で読みとることによって、各感光体ドラム6a,6b,6c,6dに対する露光装置5の書き込み位置ずれ,傾き,倍率等を検知し、これらによる位置ずれをなくすように、各感光体ドラムに対する露光装置5の書き込みのタイミング等を補正するように構成されている。
図3に、図1に示す複写機の電気系システムを示す。原稿を光学的に読み取る原稿スキャナSCRは、読み取りユニット24にて、原稿に対するランプ照射の反射光をミラー及びレンズにより受光素子に集光する。受光素子(本実施例ではCCD)は、センサー・ボード・ユニットSBU(以下単にSBUと称す)にあり、CCDに於いて電気信号に変換された画像信号は、SBU上でディジタル信号すなわち読取った画像デ−タに変換された後、SBUから、画像処理40に出力される。
【0013】
システムコントローラ26とプロセスコントローラ1は、パラレルバスPb及びシリアルバスSbを介して相互に通信を行う。画像処理40は、その内部に於いてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータインターフェースのためのデータフォーマット変換を行う。
SBUからの読取り画像デ−タは、画像処理40に転送され、画像処理が、光学系及びディジタル信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化:スキャナ特性による読取り画像デ−タの歪)を補正し、該画像デ−タを複写機能コントロ−ラMFCに転送してメモリMEMに書込む。又は、プリンタ出力のための処理を施してプリンタPTRに与える。
すなわち、画像処理40には、読取り画像デ−タをメモリMEMに蓄積して再利用するジョブと、メモリMEMに蓄積しないでビデオ・データ制御VDC(以下、単にVDCと称す)に出力してレ−ザプリンタPTRで作像出力するジョブとがある。メモリMEMに蓄積する例としては、1枚の原稿を複数枚複写する場合、読み取りユニット4を1回だけ動作させ、読取り画像デ−タをメモリMEMに蓄積し、蓄積データを複数回読み出す使い方がある。メモリMEMを使わない例としては、1枚の原稿を1枚だけ複写する場合、読取り画像デ−タをそのままプリンタ出力用に処理すれば良いので、メモリMEMへの書込みを行う必要はない。
【0014】
まず、メモリMEMを使わない場合、画像処理40は、読取り画像データに画像読取り補正を施してから、面積階調に変換するための画質処理を行う。画質処理後の画像データはVDCに転送する。面積階調に変化された信号に対し、ドット配置に関する後処理及びドットを再現するためのパルス制御をVDCで行い、レ−ザプリンタPTRの露光ユニット5に於いて転写紙上に再生画像を形成する。
メモリMEMに蓄積し、それからの読み出し時に付加的な処理、例えば画像方向の回転,画像の合成等を行う場合は、画像読取り補正を施した画像データは、パラレルバスPbを経由して画像メモリアクセス制御IMAC(以下単にIMACと称す)に送られる。ここではシステムコントローラ26の制御に基づき画像データとメモリモジュ−ルMEM(以下単にMEMと称す)のアクセス制御,外部パソコンPC(以下単にPCと称す)のプリント用データの展開(文字コ−ド/キャラクタビット変換),メモリー有効活用のための画像データの圧縮/伸張を行う。IMACへ送られたデータは、データ圧縮後MEMへ蓄積し、蓄積データを必要に応じて読み出す。読み出しデータは伸張し、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPb経由で画像処理40へ戻される。
【0015】
画像処理40へ戻されると、そこで画質処理を、そしてVDCでのパルス制御を行い、露光ユニット5に於いて転写紙上に顕像(トナ−像)を形成する。
複合機能の1つであるFAX送信機能は、原稿スキャナSCRの読取り画像データを画像処理40にて画像読取り補正を施し、パラレルバスPbを経由してFAX制御ユニットFCU(以下単にFCUと称す)へ転送する。FCUにて公衆回線通信網PN(以下単にPNと称す)へのデータ変換を行い、PNへFAXデータとして送信する。FAX受信は、PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPb及びCDICを経由して画像処理40へ転送される。この場合特別な画質処理は行わず、VDCにおいてドット再配置及びパルス制御を行い、露光ユニット5に於いて転写紙上に顕像を形成する。
複数ジョブ、例えばコピー機能、FAX送受信機能およびプリンタ出力機能、が並行に動作する状況に於いて、読み取りユニット24、露光ユニット5及びパラレルバスPb使用権のジョブへの割り振りを、システムコントロ−ラ26及びプロセスコントロラ1にて制御する。
プロセスコントローラ1は、画像データの流れを制御し、システムコントローラ6はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。このデジタル複合機能複写機の機能選択は、操作ボ−ドOPBにて選択入力し、コピー機能、FAX機能等の処理内容を設定する。
【0016】
図3に示すプリンタエンジン4が、図2に示すプリント機構すなわち画像形成機構に組み込まれた、モータ、ソレノイド、チャージャ、ヒータ、ランプなどの電気機器および電気的センサならびにそれらを駆動する電気回路(ドライバ)および検出回路(信号処理回路)を含む機構駆動電気系であり、これらの電気回路の動作がプロセスコントローラ1で制御され、電気的センサの検出信号(動作状態)がプロセスコントローラ1で読み込まれる。
再度図2を参照する。感光体ドラム6a、6b、6c、6dを中心とする、それぞれが帯電ローラ、感光体ドラム、クリーニング機構および除電ランプを含む4つの潜像担持ユニット60a〜60d(6aのものが図4に示す60a;他のものの記号60b〜60dの図示は省略)、ならびに、4つの現像ユニット7a〜7dはそれぞれ、機体に対して着脱可のユニット構成である。
【0017】
図4の(a)に、感光体ドラム6aを含む潜像担持ユニット60a、および、感光体ドラム6aの潜像を現像する現像ユニット7aの、ユニット前面を示す。潜像担持ユニット60aの感光体ドラム6aの軸体のフロント側端部61は、ユニット60aの前面カバー67(図4の(b))を貫通して突出している。該端部61は、軸揃え用の面板ユニット80の面板81(図4の(b))に開けられた図示しない感光体ドラム6a用の位置決め穴に進入しやすいように、円錐形に尖っている。
なお、面板81には、感光体ドラム6a〜6dの軸(61)および現像ユニット7a〜7dの現像ローラ軸(71)のそれぞれを受け入れる位置決め穴があり、面板81を基枠に固着することにより、感光体ドラム6a〜6dの軸および現像ユニット7a〜7dの現像ローラ軸の、フロント側端部の位置が精密に定まる。
面板81には、潜像担持ユニットそれぞれの有無検出用ならびに現像ユニットそれぞれの有無検出用の常閉マイクロスイッチ69a〜69dおよび79a〜79d(図7)が嵌りこんだ大径穴があり、これらのマイクロスイッチは、プリント基板82で支持されている。面板81の内面は内カバー84で覆われ、プリント基板82側の外面は外面カバー83で覆われている。
【0018】
現像ユニット7aには、ユニット前面から突出する、マイクロスイッチ69a操作用のねじ付きピン64があり、同様なねじ付きピン74が現像ユニット7aにもある。他の潜像担持ユニットおよび現像ユニットも同様である。
図4(b)および(c)に、ねじ付きピン64部の、潜像担持ユニット60aの縦断面を示す。(b)は、複写機に装着された潜像担持ユニット60aが新品で、まだ帯電ローラ62が回転駆動されたことがない状態を示し、(c)は帯電ローラ62がすでに回転駆動されたことがある状態を示す。
感光体ドラム6aを均一に荷電するための帯電ローラ64は感光体ドラム6aに接触し、感光体ドラム6aと実質上同一の周速度で回転する。帯電ローラ64の表面の汚れは、クリーニングパッド63で拭い取られる。帯電ローラ64の回転軸62aは、ベアリングを介して潜像担持ユニット60aのフロント側支持板68で回転自在に支持されている。連結スリーブ65が、回転軸62aの先端に固着されており、回転軸62aと一体で回転する。連結スリーブ65の中心には、横断面が正方形の穴があり、そこにねじ付きピン64の、大略で正方形角柱状の脚64bが嵌りこんでいる。この脚64bの雄ねじ64s側の2/3程度の長さの領域が、連結スリーブ65の正方形の穴に係合する正方形角柱であるが、脚64bの先端側の残り1/3程度の長さの領域は、連結スリーブ65に対して空転できる丸棒状である。
【0019】
図4(b)に示すように、ねじ付きピン64の先頭ピン64pと脚64bの間には、大径の雄ねじ64sがあり、新品(未使用)の潜像担持ユニット60aでは、ユニット前面カバー67の雌ねじ穴にねじ結合し、戻しばね66が圧縮されている。この状態では、ピン64の、ユニット前面からの突出長は短い。しかし、この状態で帯電ローラ62が回転駆動されると、それによってねじ付きピン64が回転し、雌ねじ穴とねじ結合していることにより、面板81に近づく方向に移動し、マイクロスイッチの切換え操作子に当たる。この移動によりねじ付きピン64の雄ねじ64sが雌ねじ穴を貫通してしまう直前に、常閉マイクロスイッチが、閉から開に切換る。
【0020】
図4(c)に示すように、雄ねじ64sが雌ねじ穴を貫通してしまうと、戻しばね66によってピン64が突き出される。これにより、ピン64の脚64bの角柱部がスリーブ65の四角穴から出てしまい、帯電ローラ62が回転しても、ピン64は回転しない。
したがって、すでに使用を開始している潜像担持ユニット(例えば60a)が複写機にそのまま装着されている時には、マイクロスイッチ(69a)は常に開(オフ)である。新品(未使用)の潜像担持ユニット(60a)が装着されても、すなわちユニットの交換があっても、その帯電ローラ(62)が回転駆動されるまでは、マイクロスイッチ(69a)は閉(オン)である。複写機電源が入った時にマイクロスイッチ(69a)が閉(オン)で、作像機構の駆動を開始すると開(オフ)に切換った時には、ユニット交換後最初の電源投入であったことがわかる。すなわち、電源投入の直前にユニットの交換があったことが分かる。他の潜像担持ユニットおよび現像ユニットの装着検出および新品との交換があつたことの検出も同様に行われる。なお、現像ユニット7a〜7dにおいては、現像ローラ72と同期してそれと同方向に回転する均しローラ73に、ねじ付きピン64と同様なねじ付きピン74が、転写ローラ62の前面カバー67部の支持機構と同様な支持機構を介して結合されている。
【0021】
図5に示すように、「色合わせ」を実施する時に、プリンタPTRの転写ベルト10上にテストパタ−ンが形成される。すなわち、リアには、ブラックKのスタートマークMsrを先頭に、マークピッチdの4ピッチ4dの空きの後に、複数セットのマークセットが、転写ベルト10の1周長以内に、セットピッチ(定ピッチ)Cで順次形成される。
【0022】
第1マークセットは、主走査方向x(転写ベルト10の幅方向)に平行な次の直交マーク群、
イエローYの第1直交マークNy_R1,
第1の基準色となるブラックKの第2直行マークNk1_R1,
シアンCの第3直交マークNc_R1,
第2の基準色となるブラックKの第4直行マークNk2_R1,および、
マゼンタMの第5直交マークNm_R1、
ならびに、図6に拡大して示すように主走査方向xに対して45゜の角度をなす次の斜交マーク群、
イエローYの第1斜交マークNy_R2,
第1の基準色となるブラックKの第2斜交マークNk1_R2,
シアンCの第3斜交マークNc_R2,
第2の基準色となるブラックKの第4斜交マークNk2_R2,および、
マゼンタMの第5斜交マークNm_R2、
を含んでいる。
その後連続して形成される複数のマークセットの内容は、第1マークセットと同じである。フロントにも、上述のリアのテストパターンと同じテストパターンが同時に同じく形成される。これらのテストパターンに含まれる各マークに付した記号の、末尾のRはリア側のものであることを、Fはフロント側のものであることを示す。
【0023】
図7に、前述の、ユニット装着検知用のマイクロスイッチ69a〜69d,79a〜79dおよび光センサ20r,20fと、それらの検出信号を読み込む電気回路を示す。マーク検出ステージで、ROM,RAM,CPUおよび検出データ格納用FIFOメモリ等を主体とするマイクロコンピュータ(以下MPUと言う)41(のCPU)が、D/Aコンバータ37r,37fに、光センサ20r,20fの発光ダイオード(LED)31r,31fの通電電流値を指定する通電データを与え、D/Aコンバータ37r,37fがそれをアナログ電圧に変換してLEDドライバ32r,32fに与える。これらのドライバ32r,32fは、アナログ電圧に比例する電流をLED31r,31fに通電する。
【0024】
LED31r,31fが発生した光は、図示しないスリットを通って転写ベルト10にあたり、大部分がそれを透過して、転写ベルト10の裏面に摺接してベルト10の鉛直方向の振動を抑止する背面反射板21で反射し、そして転写ベルト10を透過して、更に図示しないスリットを通ってフォトトランジスタ33r,33fに当たる。これによりトランジスタ33r,33fのコレクタ/エミッタ間が低インピーダンスになって、エミッタ電位が上昇する。前述のマークMsr等がLED31r,31fに対向する位置に到来すると、マークが光を遮断するので、トランジスタ33r,33fのコレクタ/エミッタ間が高インピーダンスになって、エミッタ電圧すなわち光センサ20r,20fの検出信号のレベルが低下する。したがつて、前述のように、移動する転写ベルト10上にテストパターンを形成すると、光センサ20r,20fの検出信号が高低に変動する。この電圧の高はマークなしを、低はマークありを意味する。
光センサ20r,20fの検出信号は、高周波ノイズ除去用の低域通過フィルタ34r,34fを通して、更にレベル校正用の増幅器35r,35fでレベルを0〜5Vに校正されて、A/Dコンバータ36r,36fに印加される。
【0025】
図8に、MPU41の、プリンタエンジン制御すなわちプリント制御の概要を示す。それ自身に動作電圧が印加されると、MPU41は、入出力ポートの信号レベルを待機状態のものに設定し、内部のレジスタ,タイマなども待機状態に設定する(ステップm1)。なお、ここ以降においては、カッコ内にステップNo.又はステップ記号を示す時には、「ステップ」という語は省略して、No.数字又は記号のみを記す。
初期化(m1)を完了するとMPU41は、機構各部および電気回路の状態を読取って、画像形成に支障がある異常があるかをチェックして(m2,m3)、マイクロスイッチ69a〜69d,79a〜79dのいずれかが閉(オン)であると、該閉のマイクロスイッチの位置にユニット(潜像形成ユニット又は現像ユニット)の装着が無いか、あるいは新品ユニットに交換された直後の複写機電源オンである。
【0026】
いずれであるかを確認するために、MPU41は、一時的に作像系を駆動する(m21,m22)。これにより、転写ベルト10が転写紙搬送方向に駆動されると共に、感光体ドラム6a〜6dおよびそれに接触する帯電ローラ62,・・・ならびに現像ユニット7a〜7dの現像ローラ72,・・・が回転し、新品ユニットに交換された直後であつた場合には、閉であったマイクロスイッチが、開(装着あり)に切換る。ユニットの装着が無かった場合には、閉に留まる。
MPU41は、作像系を駆動した結果、閉であったマイクロスイッチが開に切換った場合には、たとえばK潜像形成ユニットの着脱を検知するマイクロスイッチが開(PSd=H)から閉(PSd=L)に切換ると、K潜像形成ユニットに宛てたプリント積算数レジスタ(不揮発メモリ上の一領域)をクリア(Kプリント積算数を0に初期化)し、レジスタFPCに、ユニット交換があったことを示す「1」を書きこむ(m24)。
マイクロスイッチが開に切換わらなかったときには、ユニットの装着が無いと見なして、それをあらわす異常報知をする(m23−m4)。なお、その他の異常があるとそれを操作表示ボードOPBに表示する(m21−m4)。異常が無くなるまで、状態読取り(m2)を繰返す。
異常がないと、定着器への通電を開始し、定着温度が、定着可温度であるかをチェックして、定着可温度でないと、待機表示を、定着可温度であるとプリント可表示を、する(m5)。
【0027】
また、定着温度が60゜C以上であるかをチェックして(m6)、定着温度が60゜C未満であると、長時間休止(不使用)後の複写機電源オン(例えば朝一番の電源オン:休止中の機内環境の変化が大きい)と一応見なして、色合わせ実行を操作表示ボードOPBに表示し(m7)、MPU41のレジスタ(メモリの一領域)RCnに、その時不揮発メモリに保持しているカラープリント枚数積算数PCnを書込み(m8)、MPU41のレジスタRTrにその時の機内温度を書込んで(m9)、「調整」(m25)を実行し、それが終わると、レジスタFPCをクリアする(m26)。「調整」(m25)の内容は、図9の(a)以下を参照して後述する。
定着温度が60゜C以上であったときには、前回の複写機の電源オフからの経過時間が短いと見なすことができる。この場合には、前回の電源オフ直前から現在までの機内環境の変化は小さいと推察できる。しかし、いずれかの色の、潜像形成ユニット60a,・・・あるいは現像ユニット7a〜7dの交換があったか、すなわち、上述のステツプm24で、ユニット交換を表す情報が生成されているか、をチェックする(m10)。該情報があると、すなわちユニットの交換があった場合は、上述のステップm7〜m9を実行し、そして後述の「調整」(m25)を実行する。
【0028】
作像ユニット(潜像形成ユニット又は現像ユニット)の交換が無かったときにはMPU41は、操作表示ボードOPBを介したオペレータの入力およびパソコンPCのコマンドを待つ(m11)。ここで、操作表示ボードOPBを介して「色合わせ」指示がオペレータから与えられると(m12)、MPU41は、上述のステップm7〜m9を実行し、そして後述の「調整」(m25)を実行する。定着温度が定着可温度で、しかも各部がレデイである時に、操作表示ボードOPBからコピースタート指示があると、或いは、システムコントローラ26から、パソコンPCからの印刷コマンドに対応したプリントスタート指示があると、MPU41は、指定枚数の画像形成をする(m13,m14)。この画像形成において、1枚の画像形成を終えて排出するたびに、MPU41は、それがカラー記録であるときには、不揮発メモリに割り当てているプリント総枚数レジスタ,カラープリント積算数レジスタPCn,ならびに、K,Y,CおよびMプリント積算数レジスタのそれぞれのデータを1インクレメントする。モノクロ記録であった時には、プリント総枚数レジスタ,モノクロプリント積算数レジスタおよびKプリント積算数レジスタのそれぞれのデータを1インクレメントする。
なお、K,Y,CおよびMプリント積算数レジスタのデータはそれぞれ、K,Y,CおよびM潜像形成ユニットが新品に交換された時に、0をあらわすデータに初期化(クリア)される。
【0029】
MPU41は、1枚の画像形成を行うたびに、ペーパトラブル等の異常の有無をチエックすると共に、指定枚数のプリントアウトを終えると、現像濃度,定着温度,機内温度、その他各部の状態を読み込む(m15)。異常があるとそれを操作表示ボードOPBに表示して(m17)、異常が無くなるまで、状態読取り(m15)を繰返す。
画像形成を再開できる状態すなわち正常であると、MPU41は、そのときの機内温度が、前回の色合わせのときの機内温度(レジスタRTrのデータRTr)から5゜Cを超える温度変化があったかをチェックする(m18)。5゜Cを超える温度変化があると、MPU41は、上述のステップm7〜m9を実行し、そして後述の「色合わせ」(CPA)を実行する。5゜Cを超える温度変化がないときには、カラープリント積算数レジスタPCnの値PCnが、前回の色合わせのときのカラープリント積算数レジスタPCnの値RCn(レジスタRCnのデータ)よりも200枚以上多いかをチェックして(m19)、200枚以上多いと、上述のステップm7〜m9を実行し、そして後述の「色合わせ」(CPA)を実行する。200枚未満であると、定着温度が定着可温度であるかをチェックして、定着可温度でないと、待機表示を、定着可温度であるとプリント可表示をする(m20)。そして「入力読取り」(m11)に進む。
【0030】
上述の、図8に示す制御フローにより、MPU41は、(1)定着温度が60゜C未満で電源オンになったとき、(2)K,Y,CおよびM作像ユニットのいずれかが新品に交換された時、(3)操作表示ボードOPBより色合わせ指示があったとき、(4)指定枚数のプリントアウトを完了し、しかも機内温度が前回の色合わせのときの機内温度から5゜Cを超える変化をしているとき、および、(5)指定枚数のプリントアウトを完了し、しかもカラープリント積算数PCnが、前回の色合わせのときの値RCnよりも200以上多くなっているときに、次に説明する「調整」(m25)を実行する。
【0031】
図9(a)に、「調整」(m25)の内容を示す。この「調整」(m25)では、まず「プロセスコントロール」(m27)で、帯電,露光,現像および転写等、作像条件をすべて基準値に設定して、転写ベルト10上のリアR又はフロントFに、K,Y,CおよびM像を形成して、光センサ20r又は20fで像濃度を検出して、それが基準値となるように、帯電ローラ印加電圧,露光強度および現像バイアスを調整し設定する。そして次に、「色合わせ」(CPA)を実行する。
図9(b)に、「色合わせ」(CPA)の内容を示す。この「色合わせ」(CPA)に進むとMPU41は、先ず、「テストパターンの形成と計測」(PFM)にて、前記「プロセスコントロール」(m27)で設定した作像条件(パラメータ)で、転写ベルト10上に、図5に示すように、リアR,フロントFのそれぞれに、スタートマークMsr,Msfならびに複数セットのテストパターンを形成して、光センサ20r,20fでマークを検出して、マーク検出信号Sdr,SdfをA/Dコンパータ36r,36fでデジタルデータすなわちマーク検出データDdr,Ddfに変換して読みこむ。そして、各マークの中心点の、転写ベルト10上の位置(分布)を算出する。更に、リア側の複数セットの平均パターン(マーク位置の平均値群)と、同様なフロント側の複数セットの平均パターンを算出する。この「テストパターンの形成と計測」(PFM)の内容は、図10以下を参照して後述する。
【0032】
平均パターンを算出すると、平均パターンにもとづいてK,Y,CおよびM作像ユニットのそれぞれによる作像のずれ量を算出し(DAC)、算出したずれ量に基づいてずれをなくするための調整を行う(DAD)。
図10に、「テストパターンの形成と計測」(PFM)の内容を示す。これに進むとMPU41は、図5に示すように、例えば125mm/secで定速駆動している転写ベルト10のリア側Rおよびフロント側Fの表面のそれぞれに同時に、例えばマークのy方向の幅wが1mm、x方向の長さAが例えば20mm、ピッチdが例えば6mm、セット間の間隔cが例えば9mmの、スタートマークMsr,Msfならびに8セットのテストパターンの形成を開始し、スタートマークMsr,Msfが光センサ20r,20fの直下に到来する直前のタイミングを図るための、時限値がTw1のタイマTw1をスタートして(1)、該タイミングになるのを待つ。すなわちタイマTw1がタイムオーバするのを待つ(2)。タイマTw1がタイムオーバすると、今度は、リアおよびフロントそれぞれで8セットのテストパターンの最後のものが、光センサ20r,20fを通過し終わるタイミングを図るための、時限値がTw2のタイマTw2をスタートする(3)。
すでに述べたが、光センサ20r,20fの視野にK,Y,C又はMのマークが存在しないときには、光センサ20r,20fの検出信号Sdr,Sdfは高レベルH(5V)、マークが存在すると低レベルL(0V)であり、転写ベルト10の定速移動により、検出信号Sdrがレベル変動を生ずる。
【0033】
テストパターン中の最後のセットの最後のマークが光センサ20r,20fを通過した後に、タイマTw2がタイムオーバする。するとMPU41は、タイマTspの割り込みを禁止する(7,8)。これにより、Tsp周期処理(図示せず)における、検出信号Sdr,SdfのA/D変換が停止する。MPU41は、その内部のFIFOメモリのrメモリおよびfメモリの、検出データDdr,Ddfに基づいて、マークの中心位置を算出し(CPA)、リアrおよびフロントfそれぞれの、複数セットのパターンのそれぞれの検出したマーク中心点位置の分布の適否を検証して、不適な検出パターン(セット)は削除して(SPC)、適正な検出パターンの、平均パターンを求める(MPA)。
上述のように、マーク中心点位置を算出すると(CPA)、MPU41は、つぎの「各セットのパターンの検証」(SPC)で、メモリに書きこんだマーク中心点位置データ群が、図5に示すマーク分布相当の中心点分布であるかを検証する。ここで、図5に示すマーク分布相当から外れるデータは、セット単位で削除して、図5に示すマーク分布相当の、分布パターンとなるデータセット(1セットは10個の位置データ群)のみを残す。
【0034】
次に、MPU41は、リアr側のデータセットの、先頭のセット(第1セット)の第1中心点位置に、第2セット以降の各セットの中の第1マークの中心点位置データを変更し、第2〜10マークの中心点位置データも、変更した差分値分変更する。すなわち、第2セット以降の各セットの中心点位置データ群を、各セットの先頭を第1セットの先頭に合わせるようにy方向にシフトした値に変更する。フロントf側の第2セット以降の各セットの中の中心点位置データも同様に変更する。
次に、MPU41は、「平均パターンの算出」(MPA)で、リアr側の全セットの、各マークの中心点位置データの平均値を算出し、また、フロントf側の全セットの、各マークの中心点位置データの平均値を算出する。
【0035】
これらの平均値は、
MNy_R1(Yのリア直交マークの代表),
MNk1_R1(第1基準色K1のリア直行マーク代表)
MNC_R1(Cのリア直交マークの代表),
MNk2_R1(第2基準色K2のリア直行マーク代表)
MNm_R1(Mのリア直交マークの代表),
MNy_R2(Yのリア斜交マークの代表),
MNk1_R2(第1基準色K1のリア斜交マーク代表)
MNC_R2(Cのリア斜交マークの代表),
MNk2_R2(第2基準色K2のリア斜交マーク代表),および
MNm_R2(Mのリア斜交マークの代表),ならびに
MNy_F1(Yのフロント直交マークの代表),
MNk1_F1(第1基準色K1のフロント直行マーク代表)
MNC_F1(Cのフロント直交マークの代表),
MNk2_F1(第2基準色K2のフロント直行マーク代表),
MNm_F1(Mのフロント直交マークの代表),
MNy_F2(Yのフロント斜交マークの代表),
MNk1_F2(第1基準色K1のフロント斜交マーク代表)
MNC_F2(Cのフロント斜交マークの代表),
MNk2_F2(第2基準色K2のフロント斜交マーク代表),および
MNm_F2(Mのフロント斜交マークの代表),
の中心位置を示している。
以上が、図10に示す「テストパターンの形成と計測」(PFM)の内容である。
【0036】
図9(b)を、再度参照する。図9(b)に示すずれ量算出(DAC)では、MPU41は、次のように、作像ずれ量を算出する。Yの作像ずれ量の算出(Acy)を、具体的に次に示す。
ここでは、各直交マーク間及び各斜交マーク間のピッチをd、第5直交マークと第1斜交マークとの間のピッチをこれらの干渉を考慮して2dとして計算している
【0037】
副走査ずれ量dyy:リアr側の第1基準色であるK1の直交マークMNk1_R1とY直交マークMN_R1の中心点位置の差Tdyyの基準値dに対するずれ量として求められ、dyy=Tdyy−dとなる。
主走査ずれ量dxy:リアr側の直交マークMNy_R1と斜交マークMNy_R2の中心点位置の差Tdxyrの基準値7dに対するずれ量で、dxyr=Tdxyr−7dと、フロントf側の直交マークMNy_F1と斜交マークMNy_F2の中心点位置の差Tdxyfの、基準値7dに対するずれ量でdxyf=Tdxyf−7dとの平均値で、dxy=(Tdxyr+Tdxyf)/2となる。
スキューdSqy:リアr側の直交マークMNy_R1とフロントf側の直交マークMNy_F1の中心点位置の差Tdsqyで、dSqy=Tdsqyとなる。
主走査線長のずれ量dLxy:リアr側の斜交マークMNy_R2とフロントf側の斜交マークMNy_F2の中心点位置の差TdLxyから、スキューdSqy=Tdsqyを減算した値で、dLxy=TdLxy−dSqy=TdLxy−Tdsqyとなる。
【0038】
他の、Cの作像ずれ量は、第1基準色であるK1を基準として上記Yに関する算出と同様にして算出する(Acc)。また、Mの作像ずれ量は、第2基準色であるK2を基準として上記Yと同様に算出する(Acm)。
従って、Y,C,Mのいずれもそれぞれ基準色K(K1もしくはK2)に対してピッチdとすることができる。
なお、Kも大略では同様であるが、この実施例では、副走査方向yの色あわせはKを基準にしているので、Kに関しては、副走査方向の位置ずれ量dykの算出は行わない(Ack)。
【0039】
図9(b)に示すずれの調整(DAD)では、MPU41は、次のように、各色の作像ずれ量を調整する。Yのずれ量調整(Ady)を、具体的に次に示す。
副走査ずれ量dyyの調整:Yトナー像形成のための画像露光(潜像形成)の開始タイミングを、基準のタイミング(y方向)から、算出したずれ量dyyずらして設定する。
主走査ずれ量dxyの調整:Yトナー像形成のための画像露光(潜像形成)の、ライン先頭をあらわすライン同期信号に対する、書込みユニット5の露光レーザ変調器への、ライン先頭の画像データの送出タイミング(x方向)を、基準のタイミングから、算出したずれ量dxy分ずらして設定する。
スキューdSqyの調整:書込みユニット5の、感光体ドラム6bに対向してY画像データで変調したレーザビームを反射して感光体ドラム6bに投射するx方向に延びるミラーのリアr側は支点支持され、フロントf側が、y方向に摺動可のブロックで支持されている。このブロックをパルスモータとスクリューを主体とするy駆動機構で、y方向に往,復駆動してスキューdSqyを調整できる。
【0040】
「スキューdSqyの調整」では、このy駆動機構のパルスモータを駆動して、ブロックを基準のy位置から、算出したスキューdSqyに相当する分駆動する。
主走査線長のずれ量dLxyの調整:ライン上に画素単位で画像データを割りつける画素同期クロックの周波数を、基準周波数×Ls/(Ls+dLxy)に設定する。Lsは基準ライン長である。
他の、CおよびMの作像ずれ量の調整は、上記Yに関する調整と同様にして調整する(Adc,Adm)。Kも大略では同様であるが、この実施例では、副走査方向yの色あわせはKを基準にしているので、Kに関しては、副走査方向の位置ずれ量dykの調整は行わない(Adk)。次回の「色合わせ」まで、このように調整した条件でカラー画像形成を行う。
以上に説明した実施例では、図5に示すようにパターン配置でK(黒)を基準に、Y(イエロー)、K1(黒)、C(シアン)、K2(黒)、M(マゼンタ)が等間隔dに配置されている。従ってY、CはK1を基準に、MはK2を基準に取ることで各々の間隔はすべてdとできるため、繰り返しばらつきは、全色とも同レベルに抑えることができ、補正精度を向上することができる。
【0041】
また、1セットの位置ズレ検出パターンの中にKのパターンが2セット存在するので、たとえばYの場合には、前述のように副走査のスキューは図5に図示するパターンのK(K1)との間隔dの左右差を検出し、スキュー量を算出するが、部分的なベルトのたわみなどがあるとそのまま影響されてしまうおそれも有している。そこで、もうひとつのK(K2)のマークとの差もスキューの算出に用い平均をとることで局所的な変動の影響を小さくすることができ、補正精度をさらに高めることができる。主走査倍率、主走査レジストについても同様にKとの差を算出する際に2組のKとの差を平均することで求めることにより、変動成分を同様に抑え、補正精度を向上することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のカラー画像形成装置では、各色のトナー像のマーク配置を補正しようとする色と隣接した位置に基準色を必ず配置するようにしているため、基準色とのパターン間隔を各色同じにすることができ、センサ位置でトナーマークを検知する際に、位相の影響を小さくすることができ、繰り返しばらつきが小さくなり、位置ズレ補正を高精度に行うことができる。また、基準色との比較をそれぞれ2つの基準色との平均で行うので、より高精度の位置ずれ補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したカラー画像形成装置の概略図。
【図2】図1に示すプリントPTRの内部機構の概要を示すブロック図。
【図3】図1に示すカラー画像形成装置の電気系統のシステム構成の概要を示すブロック図。
【図4】図4(a)は、図2に示す潜像形成ユニット及び現像ユニットを示す正面図であり、図4(b)は、ユニット60a装着直後におけるねじ付き(a)のピン部の縦断面図である。
【図5】本発明における転写媒体上に形成される各色マークの模式図。
【図6】図5の要部拡大図。
【図7】図3に示すプロセスコントローラの一部の構成を示すブロック図。
【図8】図7に示すマイクロコンピュータのプリント制御概要を示すフローチャート。
【図9】図9(a)は、図12に示す「調整」の概要を示すフローチャート。
図9(b)は、「色あわせ」CPAの概要を示すフローチャート。
【図10】「テストパターンの形成と計測」PFMの内容を示すフローチャート。
【図11】基準位置に対する累積誤差を示すグラフ線図。
【図12】従来例における転写媒体上に形成される各色マークの模式図。
【図13】累積誤差とピッチの関係を示すグラフ線図。
【図14】従来例におけるパターンセットと位置ずれ量のバラツキ関係を示すグラフ線図。
【符号の説明】
PTR カラープリンタ
SCR スキャナ
ADF 自動原稿供給装置
SOR ソータ
PC パーソナルコンピュータ
6a〜6d 感光体ドラム
7a〜7d 現像ユニット
10 転写ベルト
41 MPU(マイクロコンピュータ)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、プリンタ、複写機等のカラー画像形成装置に係り、詳しくは、中間転写ベルトや紙搬送ベルトなどの移動体上にトナー像によるマークを形成し、移動体上のマークの位置を検知してずれ量を算出し、このずれ量で書き込みのタイミングを補正する制御を行うカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来から、転写紙を支持し各色感光体ドラムの配列に沿って搬送して、各色感光体ドラム上のトナー画像を転写紙に転写する転写ベルト上の、幅両端のそれぞれの近くに、各色トナーマークを所定の配列パターンで形成し、光センサで各端のトナーマークを読取って、読取り信号に基づいてマーク配列(パターン)の各マークの位置を算出し、各色作像の、副走査方向(転写ベルト移動方向)の基準位置からのずれ量,主走査方向(転写ベルトの幅方向)のずれ量,主走査ラインの有効ライン長のずれ量および主走査ラインのスキュー等を算出して、書き込みタイミング等の補正項目を補正するカラー画像形成装置が知られている。
このような補正機能を備えたカラー画像形成装置として、特許文献1に記載されているように、転写ベルト上にその移動方向に並んだ各色のマークの配列であるマークセットを形成し、その各マークをセンサで検出して、異なるマークセット上の同色の基準位置に対するずれ量を算出するカラー画像形成装置について提案した。当該カラー画像形成装置では、スキュー補正、倍率補正、レジスト補正の精度を上げるために複数回繰り返すことで高精度位置補正を達成することができるとするものである。
ここで、従来の配置パターンの例を図11に示す。この図11のパターン配置では、K(黒)を基準に、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)が等間隔d(=6mm)に配置されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−207338号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、転写ベルトと接触しながら回転することによって転写ベルトを搬送する駆動ローラに加工・組立て等による偏心がある場合は、転写ベルトの移動速度が一定にならずに、基準位置に対する累積誤差(以後、位置ずれ量と記す)は図12に示すのように駆動ローラ1回転の周期Tで正弦波的に変化する(駆動ローラの偏心は、ローラ軸に対するローラ表面の振れや、ローラ軸を回転させるための軸に取り付けたプーリ等の振れにより生じる)。
【0005】
これに対し、各色のステーション間の距離を上記回転周期Tの整数倍にすることで重ね合わせた時の位相を合わせることで理論上は相対的な位置ずれをゼロにする事が可能といわれている。ところが、位置補正用のトナーマークを検出するセンサは通常反射型もしくは透過型のフォトセンサが用いられ、反射率または透過率に応じた出力を検知してパターンを認識する。
そのため、前記従来例のようにパターンを分離した状態で位置検出すると、正弦波的に変動するベルト上に搬送されるトナーパターンはセンサ上位相がずれた状態の出力を検出する事になるため、図13に示すように、ベルト上のトナーマークの実際の各色間の距離が例えばdで一定であったとしてもK−Y間がd、K−C間が2×d、K−M間が3×dであるので、それぞれにベルト変動による誤差分を検知してしまうことになる。
【0006】
図14に図11に示すパターン配置でのシミュレーションの結果を示す。ここでは、それぞれ補正パターンを8回繰り返し作成し、K(黒)を基準に、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)とのずれ量を8回行った結果を表したものである。図14を見ると、基準のKから遠くなるにつれてKとの間隔がd、2×d、3×dとなるため、Y,C,Mの順にばらつきが大きくなっているのがわかる。つまり、トナーマーク各色間の関係が実際よりもずれた値と判断してしまうことになるため、高精度の位置ずれ補正を妨げていた。
一方、これに対しては、パターン間隔を狭めることで、変動周期Tに対してdを小さくしてやること(図13右側のdを参照)によって位相の影響を小さくすることができるが、生じている位置ずれ量が大きい場合にはパターンが重なるあるいは入れ替わってしまう可能性があるため、安易にdの値を小さく設定することができないという問題があった。
また、副走査レジストは直接的に基準との比較で求められるため、センサの数だけ平均化されノイズに強い(ノイズの影響が小さい)検出になるが、その他の補正項目は、各色の長さの比較もしくは基準色との比較となるためを副走査レジストよりもノイズや部分的な変動に弱い(ノイズの影響が大きい)検出となってしまっている。
【0007】
そこで、本発明はこのような不具合に鑑みてなされたもので、転写ベルトを搬送する駆動ローラの加工・組立て等による偏心の影響等、ノイズの影響が小さく補正精度の高いカラー画像形成装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、各感光体にトナー像を形成し、転写ドラム又は転写ベルトである転写媒介体上に重ねて転写しトナー像を形成し、このトナー像を転写紙上に転写するカラー画像形成装置であって、転写媒体上の移動方向に並んだマークの配列でなるマークセットを複数形成し、マークセットのマークをセンサで検出して基準位置に対するずれ量を算出するカラー画像形成装置において、前記カラー画像形成装置は、転写媒体上の各色のマークに隣接した位置に基準色のマークを配置するカラー画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のカラー画像形成装置において、前記算出するずれ量は、基準色の複数のマークを用い、その平均で補正するカラー画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置において、 前記補正するずれ量は、副走査レジスト、主走査倍率、主走査レジスト、スキューに対するずれ量であるカラー画像形成装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を適用したカラー画像形成装置では、転写媒体上にトナー像によるパターンを形成してそれをセンサで読取り、基準位置とのズレ量を計算してそれを補正するカラー画像形成装置において、各色のトナー像マークの配置を補正しようとする色の隣接した位置に基準色を必ず配置するようにしているためパターン間隔dを各色同じにすることができ、センサ位置でトナーマークを検知する際に、パターン間隔を狭めることで、変動周期Tに対して3×dとなることがないので位相の影響を小さくすることができ位置ズレ補正を高精度に行うことが可能となる。
また、基準色との比較をそれぞれ複数の基準色との平均で行うので、より高精度位置ずれ補正を行うことが可能になる。
【0010】
以下、図面と共に本発明を適用したカラー画像形成装置を詳述する。
図1に、本発明を一態様で実施するカラー画像形成装置の機構概要を示す。このカラー画像形成装置は、カラープリンタPTRに画像スキャナSCR,自動原稿供給装置ADF,ソータSOR及びその他を組付けた、複合機能があるデジタルカラー複写機であり、それ自身で、原稿のコピ−を生成することができ、また、パ−ソナルコンピュ−タ(以下PCと表現)等のホストPCから、通信インターフエイスを通じて、画像情報である印刷デ−タが与えられるとそれをプリントアウト(画像出力)できるシステム構成である。
【0011】
図2に、カラ−プリンタPTRの機構を示す。図3は、電制御系のブロック図を示す。スキャナSCRが発生する各色の画像データは、画像処理40で、K(ブラック),Y(イエロ−),C(シアン)およびM(マゼンタ)各々の、カラ−記録用の画像データ(以下、記録画像データ又は単に画像データ)に変換された後、各々、プリンタPTRの書込みユニット(露光装置)5へと送られる。書込みユニット5は、記録画像データに従い、M,C,YおよびK記録用の各感光体ドラム6a,6b,6cおよび6d上に、M,C,YおよびK記録用の画像データで変調したレーザービーム光を走査投射し、静電潜像を形成する。各静電潜像は各現像器7a,7b,7cおよび7dにより、M,C,YおよびKトナ−のそれぞれで現像され、各色のトナー像(顕像)を形成する。
一方、転写紙は、給紙カセット8より転写ベルトユニットの転写ベルト10上に搬送され、各感光体ドラム上に現像形成された各色画像(顕像)が、転写器11a,11b,11cおよび11dにて転写紙上に順に転写され、重ね合わさった後に、定着装置12によって定着される。定着を終えた転写紙は機外に排出される。
転写ベルト10は、駆動ロ−ラ9,テンションロ−ラ13aおよび従動ロ−ラ13bで支持された透光性のエンドレスベルトであり、テンションロ−ラ13aが図示しないばねでベルト10を押し下げるので、ベルト10の張力は略一定である。
【0012】
プリンタPTRは、上述の重ね合せ転写の位置ずれ(色間ずれ)を防止するために、露光装置5によって各感光体ドラム6a,6b,6cおよび6d上の手前(図2において表面側:以下、フロントと表現)と奥(図2において裏面側:以下、リアと表現)に位置検出用のテストパターン(図4)を書き込み現像し、転写ベルト10上に転写し、転写ベルト10に転写したテストパタ−ンを、反射型光センサ20f(フロント側),20r(リア側)で読みとることによって、各感光体ドラム6a,6b,6c,6dに対する露光装置5の書き込み位置ずれ,傾き,倍率等を検知し、これらによる位置ずれをなくすように、各感光体ドラムに対する露光装置5の書き込みのタイミング等を補正するように構成されている。
図3に、図1に示す複写機の電気系システムを示す。原稿を光学的に読み取る原稿スキャナSCRは、読み取りユニット24にて、原稿に対するランプ照射の反射光をミラー及びレンズにより受光素子に集光する。受光素子(本実施例ではCCD)は、センサー・ボード・ユニットSBU(以下単にSBUと称す)にあり、CCDに於いて電気信号に変換された画像信号は、SBU上でディジタル信号すなわち読取った画像デ−タに変換された後、SBUから、画像処理40に出力される。
【0013】
システムコントローラ26とプロセスコントローラ1は、パラレルバスPb及びシリアルバスSbを介して相互に通信を行う。画像処理40は、その内部に於いてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータインターフェースのためのデータフォーマット変換を行う。
SBUからの読取り画像デ−タは、画像処理40に転送され、画像処理が、光学系及びディジタル信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化:スキャナ特性による読取り画像デ−タの歪)を補正し、該画像デ−タを複写機能コントロ−ラMFCに転送してメモリMEMに書込む。又は、プリンタ出力のための処理を施してプリンタPTRに与える。
すなわち、画像処理40には、読取り画像デ−タをメモリMEMに蓄積して再利用するジョブと、メモリMEMに蓄積しないでビデオ・データ制御VDC(以下、単にVDCと称す)に出力してレ−ザプリンタPTRで作像出力するジョブとがある。メモリMEMに蓄積する例としては、1枚の原稿を複数枚複写する場合、読み取りユニット4を1回だけ動作させ、読取り画像デ−タをメモリMEMに蓄積し、蓄積データを複数回読み出す使い方がある。メモリMEMを使わない例としては、1枚の原稿を1枚だけ複写する場合、読取り画像デ−タをそのままプリンタ出力用に処理すれば良いので、メモリMEMへの書込みを行う必要はない。
【0014】
まず、メモリMEMを使わない場合、画像処理40は、読取り画像データに画像読取り補正を施してから、面積階調に変換するための画質処理を行う。画質処理後の画像データはVDCに転送する。面積階調に変化された信号に対し、ドット配置に関する後処理及びドットを再現するためのパルス制御をVDCで行い、レ−ザプリンタPTRの露光ユニット5に於いて転写紙上に再生画像を形成する。
メモリMEMに蓄積し、それからの読み出し時に付加的な処理、例えば画像方向の回転,画像の合成等を行う場合は、画像読取り補正を施した画像データは、パラレルバスPbを経由して画像メモリアクセス制御IMAC(以下単にIMACと称す)に送られる。ここではシステムコントローラ26の制御に基づき画像データとメモリモジュ−ルMEM(以下単にMEMと称す)のアクセス制御,外部パソコンPC(以下単にPCと称す)のプリント用データの展開(文字コ−ド/キャラクタビット変換),メモリー有効活用のための画像データの圧縮/伸張を行う。IMACへ送られたデータは、データ圧縮後MEMへ蓄積し、蓄積データを必要に応じて読み出す。読み出しデータは伸張し、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPb経由で画像処理40へ戻される。
【0015】
画像処理40へ戻されると、そこで画質処理を、そしてVDCでのパルス制御を行い、露光ユニット5に於いて転写紙上に顕像(トナ−像)を形成する。
複合機能の1つであるFAX送信機能は、原稿スキャナSCRの読取り画像データを画像処理40にて画像読取り補正を施し、パラレルバスPbを経由してFAX制御ユニットFCU(以下単にFCUと称す)へ転送する。FCUにて公衆回線通信網PN(以下単にPNと称す)へのデータ変換を行い、PNへFAXデータとして送信する。FAX受信は、PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPb及びCDICを経由して画像処理40へ転送される。この場合特別な画質処理は行わず、VDCにおいてドット再配置及びパルス制御を行い、露光ユニット5に於いて転写紙上に顕像を形成する。
複数ジョブ、例えばコピー機能、FAX送受信機能およびプリンタ出力機能、が並行に動作する状況に於いて、読み取りユニット24、露光ユニット5及びパラレルバスPb使用権のジョブへの割り振りを、システムコントロ−ラ26及びプロセスコントロラ1にて制御する。
プロセスコントローラ1は、画像データの流れを制御し、システムコントローラ6はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。このデジタル複合機能複写機の機能選択は、操作ボ−ドOPBにて選択入力し、コピー機能、FAX機能等の処理内容を設定する。
【0016】
図3に示すプリンタエンジン4が、図2に示すプリント機構すなわち画像形成機構に組み込まれた、モータ、ソレノイド、チャージャ、ヒータ、ランプなどの電気機器および電気的センサならびにそれらを駆動する電気回路(ドライバ)および検出回路(信号処理回路)を含む機構駆動電気系であり、これらの電気回路の動作がプロセスコントローラ1で制御され、電気的センサの検出信号(動作状態)がプロセスコントローラ1で読み込まれる。
再度図2を参照する。感光体ドラム6a、6b、6c、6dを中心とする、それぞれが帯電ローラ、感光体ドラム、クリーニング機構および除電ランプを含む4つの潜像担持ユニット60a〜60d(6aのものが図4に示す60a;他のものの記号60b〜60dの図示は省略)、ならびに、4つの現像ユニット7a〜7dはそれぞれ、機体に対して着脱可のユニット構成である。
【0017】
図4の(a)に、感光体ドラム6aを含む潜像担持ユニット60a、および、感光体ドラム6aの潜像を現像する現像ユニット7aの、ユニット前面を示す。潜像担持ユニット60aの感光体ドラム6aの軸体のフロント側端部61は、ユニット60aの前面カバー67(図4の(b))を貫通して突出している。該端部61は、軸揃え用の面板ユニット80の面板81(図4の(b))に開けられた図示しない感光体ドラム6a用の位置決め穴に進入しやすいように、円錐形に尖っている。
なお、面板81には、感光体ドラム6a〜6dの軸(61)および現像ユニット7a〜7dの現像ローラ軸(71)のそれぞれを受け入れる位置決め穴があり、面板81を基枠に固着することにより、感光体ドラム6a〜6dの軸および現像ユニット7a〜7dの現像ローラ軸の、フロント側端部の位置が精密に定まる。
面板81には、潜像担持ユニットそれぞれの有無検出用ならびに現像ユニットそれぞれの有無検出用の常閉マイクロスイッチ69a〜69dおよび79a〜79d(図7)が嵌りこんだ大径穴があり、これらのマイクロスイッチは、プリント基板82で支持されている。面板81の内面は内カバー84で覆われ、プリント基板82側の外面は外面カバー83で覆われている。
【0018】
現像ユニット7aには、ユニット前面から突出する、マイクロスイッチ69a操作用のねじ付きピン64があり、同様なねじ付きピン74が現像ユニット7aにもある。他の潜像担持ユニットおよび現像ユニットも同様である。
図4(b)および(c)に、ねじ付きピン64部の、潜像担持ユニット60aの縦断面を示す。(b)は、複写機に装着された潜像担持ユニット60aが新品で、まだ帯電ローラ62が回転駆動されたことがない状態を示し、(c)は帯電ローラ62がすでに回転駆動されたことがある状態を示す。
感光体ドラム6aを均一に荷電するための帯電ローラ64は感光体ドラム6aに接触し、感光体ドラム6aと実質上同一の周速度で回転する。帯電ローラ64の表面の汚れは、クリーニングパッド63で拭い取られる。帯電ローラ64の回転軸62aは、ベアリングを介して潜像担持ユニット60aのフロント側支持板68で回転自在に支持されている。連結スリーブ65が、回転軸62aの先端に固着されており、回転軸62aと一体で回転する。連結スリーブ65の中心には、横断面が正方形の穴があり、そこにねじ付きピン64の、大略で正方形角柱状の脚64bが嵌りこんでいる。この脚64bの雄ねじ64s側の2/3程度の長さの領域が、連結スリーブ65の正方形の穴に係合する正方形角柱であるが、脚64bの先端側の残り1/3程度の長さの領域は、連結スリーブ65に対して空転できる丸棒状である。
【0019】
図4(b)に示すように、ねじ付きピン64の先頭ピン64pと脚64bの間には、大径の雄ねじ64sがあり、新品(未使用)の潜像担持ユニット60aでは、ユニット前面カバー67の雌ねじ穴にねじ結合し、戻しばね66が圧縮されている。この状態では、ピン64の、ユニット前面からの突出長は短い。しかし、この状態で帯電ローラ62が回転駆動されると、それによってねじ付きピン64が回転し、雌ねじ穴とねじ結合していることにより、面板81に近づく方向に移動し、マイクロスイッチの切換え操作子に当たる。この移動によりねじ付きピン64の雄ねじ64sが雌ねじ穴を貫通してしまう直前に、常閉マイクロスイッチが、閉から開に切換る。
【0020】
図4(c)に示すように、雄ねじ64sが雌ねじ穴を貫通してしまうと、戻しばね66によってピン64が突き出される。これにより、ピン64の脚64bの角柱部がスリーブ65の四角穴から出てしまい、帯電ローラ62が回転しても、ピン64は回転しない。
したがって、すでに使用を開始している潜像担持ユニット(例えば60a)が複写機にそのまま装着されている時には、マイクロスイッチ(69a)は常に開(オフ)である。新品(未使用)の潜像担持ユニット(60a)が装着されても、すなわちユニットの交換があっても、その帯電ローラ(62)が回転駆動されるまでは、マイクロスイッチ(69a)は閉(オン)である。複写機電源が入った時にマイクロスイッチ(69a)が閉(オン)で、作像機構の駆動を開始すると開(オフ)に切換った時には、ユニット交換後最初の電源投入であったことがわかる。すなわち、電源投入の直前にユニットの交換があったことが分かる。他の潜像担持ユニットおよび現像ユニットの装着検出および新品との交換があつたことの検出も同様に行われる。なお、現像ユニット7a〜7dにおいては、現像ローラ72と同期してそれと同方向に回転する均しローラ73に、ねじ付きピン64と同様なねじ付きピン74が、転写ローラ62の前面カバー67部の支持機構と同様な支持機構を介して結合されている。
【0021】
図5に示すように、「色合わせ」を実施する時に、プリンタPTRの転写ベルト10上にテストパタ−ンが形成される。すなわち、リアには、ブラックKのスタートマークMsrを先頭に、マークピッチdの4ピッチ4dの空きの後に、複数セットのマークセットが、転写ベルト10の1周長以内に、セットピッチ(定ピッチ)Cで順次形成される。
【0022】
第1マークセットは、主走査方向x(転写ベルト10の幅方向)に平行な次の直交マーク群、
イエローYの第1直交マークNy_R1,
第1の基準色となるブラックKの第2直行マークNk1_R1,
シアンCの第3直交マークNc_R1,
第2の基準色となるブラックKの第4直行マークNk2_R1,および、
マゼンタMの第5直交マークNm_R1、
ならびに、図6に拡大して示すように主走査方向xに対して45゜の角度をなす次の斜交マーク群、
イエローYの第1斜交マークNy_R2,
第1の基準色となるブラックKの第2斜交マークNk1_R2,
シアンCの第3斜交マークNc_R2,
第2の基準色となるブラックKの第4斜交マークNk2_R2,および、
マゼンタMの第5斜交マークNm_R2、
を含んでいる。
その後連続して形成される複数のマークセットの内容は、第1マークセットと同じである。フロントにも、上述のリアのテストパターンと同じテストパターンが同時に同じく形成される。これらのテストパターンに含まれる各マークに付した記号の、末尾のRはリア側のものであることを、Fはフロント側のものであることを示す。
【0023】
図7に、前述の、ユニット装着検知用のマイクロスイッチ69a〜69d,79a〜79dおよび光センサ20r,20fと、それらの検出信号を読み込む電気回路を示す。マーク検出ステージで、ROM,RAM,CPUおよび検出データ格納用FIFOメモリ等を主体とするマイクロコンピュータ(以下MPUと言う)41(のCPU)が、D/Aコンバータ37r,37fに、光センサ20r,20fの発光ダイオード(LED)31r,31fの通電電流値を指定する通電データを与え、D/Aコンバータ37r,37fがそれをアナログ電圧に変換してLEDドライバ32r,32fに与える。これらのドライバ32r,32fは、アナログ電圧に比例する電流をLED31r,31fに通電する。
【0024】
LED31r,31fが発生した光は、図示しないスリットを通って転写ベルト10にあたり、大部分がそれを透過して、転写ベルト10の裏面に摺接してベルト10の鉛直方向の振動を抑止する背面反射板21で反射し、そして転写ベルト10を透過して、更に図示しないスリットを通ってフォトトランジスタ33r,33fに当たる。これによりトランジスタ33r,33fのコレクタ/エミッタ間が低インピーダンスになって、エミッタ電位が上昇する。前述のマークMsr等がLED31r,31fに対向する位置に到来すると、マークが光を遮断するので、トランジスタ33r,33fのコレクタ/エミッタ間が高インピーダンスになって、エミッタ電圧すなわち光センサ20r,20fの検出信号のレベルが低下する。したがつて、前述のように、移動する転写ベルト10上にテストパターンを形成すると、光センサ20r,20fの検出信号が高低に変動する。この電圧の高はマークなしを、低はマークありを意味する。
光センサ20r,20fの検出信号は、高周波ノイズ除去用の低域通過フィルタ34r,34fを通して、更にレベル校正用の増幅器35r,35fでレベルを0〜5Vに校正されて、A/Dコンバータ36r,36fに印加される。
【0025】
図8に、MPU41の、プリンタエンジン制御すなわちプリント制御の概要を示す。それ自身に動作電圧が印加されると、MPU41は、入出力ポートの信号レベルを待機状態のものに設定し、内部のレジスタ,タイマなども待機状態に設定する(ステップm1)。なお、ここ以降においては、カッコ内にステップNo.又はステップ記号を示す時には、「ステップ」という語は省略して、No.数字又は記号のみを記す。
初期化(m1)を完了するとMPU41は、機構各部および電気回路の状態を読取って、画像形成に支障がある異常があるかをチェックして(m2,m3)、マイクロスイッチ69a〜69d,79a〜79dのいずれかが閉(オン)であると、該閉のマイクロスイッチの位置にユニット(潜像形成ユニット又は現像ユニット)の装着が無いか、あるいは新品ユニットに交換された直後の複写機電源オンである。
【0026】
いずれであるかを確認するために、MPU41は、一時的に作像系を駆動する(m21,m22)。これにより、転写ベルト10が転写紙搬送方向に駆動されると共に、感光体ドラム6a〜6dおよびそれに接触する帯電ローラ62,・・・ならびに現像ユニット7a〜7dの現像ローラ72,・・・が回転し、新品ユニットに交換された直後であつた場合には、閉であったマイクロスイッチが、開(装着あり)に切換る。ユニットの装着が無かった場合には、閉に留まる。
MPU41は、作像系を駆動した結果、閉であったマイクロスイッチが開に切換った場合には、たとえばK潜像形成ユニットの着脱を検知するマイクロスイッチが開(PSd=H)から閉(PSd=L)に切換ると、K潜像形成ユニットに宛てたプリント積算数レジスタ(不揮発メモリ上の一領域)をクリア(Kプリント積算数を0に初期化)し、レジスタFPCに、ユニット交換があったことを示す「1」を書きこむ(m24)。
マイクロスイッチが開に切換わらなかったときには、ユニットの装着が無いと見なして、それをあらわす異常報知をする(m23−m4)。なお、その他の異常があるとそれを操作表示ボードOPBに表示する(m21−m4)。異常が無くなるまで、状態読取り(m2)を繰返す。
異常がないと、定着器への通電を開始し、定着温度が、定着可温度であるかをチェックして、定着可温度でないと、待機表示を、定着可温度であるとプリント可表示を、する(m5)。
【0027】
また、定着温度が60゜C以上であるかをチェックして(m6)、定着温度が60゜C未満であると、長時間休止(不使用)後の複写機電源オン(例えば朝一番の電源オン:休止中の機内環境の変化が大きい)と一応見なして、色合わせ実行を操作表示ボードOPBに表示し(m7)、MPU41のレジスタ(メモリの一領域)RCnに、その時不揮発メモリに保持しているカラープリント枚数積算数PCnを書込み(m8)、MPU41のレジスタRTrにその時の機内温度を書込んで(m9)、「調整」(m25)を実行し、それが終わると、レジスタFPCをクリアする(m26)。「調整」(m25)の内容は、図9の(a)以下を参照して後述する。
定着温度が60゜C以上であったときには、前回の複写機の電源オフからの経過時間が短いと見なすことができる。この場合には、前回の電源オフ直前から現在までの機内環境の変化は小さいと推察できる。しかし、いずれかの色の、潜像形成ユニット60a,・・・あるいは現像ユニット7a〜7dの交換があったか、すなわち、上述のステツプm24で、ユニット交換を表す情報が生成されているか、をチェックする(m10)。該情報があると、すなわちユニットの交換があった場合は、上述のステップm7〜m9を実行し、そして後述の「調整」(m25)を実行する。
【0028】
作像ユニット(潜像形成ユニット又は現像ユニット)の交換が無かったときにはMPU41は、操作表示ボードOPBを介したオペレータの入力およびパソコンPCのコマンドを待つ(m11)。ここで、操作表示ボードOPBを介して「色合わせ」指示がオペレータから与えられると(m12)、MPU41は、上述のステップm7〜m9を実行し、そして後述の「調整」(m25)を実行する。定着温度が定着可温度で、しかも各部がレデイである時に、操作表示ボードOPBからコピースタート指示があると、或いは、システムコントローラ26から、パソコンPCからの印刷コマンドに対応したプリントスタート指示があると、MPU41は、指定枚数の画像形成をする(m13,m14)。この画像形成において、1枚の画像形成を終えて排出するたびに、MPU41は、それがカラー記録であるときには、不揮発メモリに割り当てているプリント総枚数レジスタ,カラープリント積算数レジスタPCn,ならびに、K,Y,CおよびMプリント積算数レジスタのそれぞれのデータを1インクレメントする。モノクロ記録であった時には、プリント総枚数レジスタ,モノクロプリント積算数レジスタおよびKプリント積算数レジスタのそれぞれのデータを1インクレメントする。
なお、K,Y,CおよびMプリント積算数レジスタのデータはそれぞれ、K,Y,CおよびM潜像形成ユニットが新品に交換された時に、0をあらわすデータに初期化(クリア)される。
【0029】
MPU41は、1枚の画像形成を行うたびに、ペーパトラブル等の異常の有無をチエックすると共に、指定枚数のプリントアウトを終えると、現像濃度,定着温度,機内温度、その他各部の状態を読み込む(m15)。異常があるとそれを操作表示ボードOPBに表示して(m17)、異常が無くなるまで、状態読取り(m15)を繰返す。
画像形成を再開できる状態すなわち正常であると、MPU41は、そのときの機内温度が、前回の色合わせのときの機内温度(レジスタRTrのデータRTr)から5゜Cを超える温度変化があったかをチェックする(m18)。5゜Cを超える温度変化があると、MPU41は、上述のステップm7〜m9を実行し、そして後述の「色合わせ」(CPA)を実行する。5゜Cを超える温度変化がないときには、カラープリント積算数レジスタPCnの値PCnが、前回の色合わせのときのカラープリント積算数レジスタPCnの値RCn(レジスタRCnのデータ)よりも200枚以上多いかをチェックして(m19)、200枚以上多いと、上述のステップm7〜m9を実行し、そして後述の「色合わせ」(CPA)を実行する。200枚未満であると、定着温度が定着可温度であるかをチェックして、定着可温度でないと、待機表示を、定着可温度であるとプリント可表示をする(m20)。そして「入力読取り」(m11)に進む。
【0030】
上述の、図8に示す制御フローにより、MPU41は、(1)定着温度が60゜C未満で電源オンになったとき、(2)K,Y,CおよびM作像ユニットのいずれかが新品に交換された時、(3)操作表示ボードOPBより色合わせ指示があったとき、(4)指定枚数のプリントアウトを完了し、しかも機内温度が前回の色合わせのときの機内温度から5゜Cを超える変化をしているとき、および、(5)指定枚数のプリントアウトを完了し、しかもカラープリント積算数PCnが、前回の色合わせのときの値RCnよりも200以上多くなっているときに、次に説明する「調整」(m25)を実行する。
【0031】
図9(a)に、「調整」(m25)の内容を示す。この「調整」(m25)では、まず「プロセスコントロール」(m27)で、帯電,露光,現像および転写等、作像条件をすべて基準値に設定して、転写ベルト10上のリアR又はフロントFに、K,Y,CおよびM像を形成して、光センサ20r又は20fで像濃度を検出して、それが基準値となるように、帯電ローラ印加電圧,露光強度および現像バイアスを調整し設定する。そして次に、「色合わせ」(CPA)を実行する。
図9(b)に、「色合わせ」(CPA)の内容を示す。この「色合わせ」(CPA)に進むとMPU41は、先ず、「テストパターンの形成と計測」(PFM)にて、前記「プロセスコントロール」(m27)で設定した作像条件(パラメータ)で、転写ベルト10上に、図5に示すように、リアR,フロントFのそれぞれに、スタートマークMsr,Msfならびに複数セットのテストパターンを形成して、光センサ20r,20fでマークを検出して、マーク検出信号Sdr,SdfをA/Dコンパータ36r,36fでデジタルデータすなわちマーク検出データDdr,Ddfに変換して読みこむ。そして、各マークの中心点の、転写ベルト10上の位置(分布)を算出する。更に、リア側の複数セットの平均パターン(マーク位置の平均値群)と、同様なフロント側の複数セットの平均パターンを算出する。この「テストパターンの形成と計測」(PFM)の内容は、図10以下を参照して後述する。
【0032】
平均パターンを算出すると、平均パターンにもとづいてK,Y,CおよびM作像ユニットのそれぞれによる作像のずれ量を算出し(DAC)、算出したずれ量に基づいてずれをなくするための調整を行う(DAD)。
図10に、「テストパターンの形成と計測」(PFM)の内容を示す。これに進むとMPU41は、図5に示すように、例えば125mm/secで定速駆動している転写ベルト10のリア側Rおよびフロント側Fの表面のそれぞれに同時に、例えばマークのy方向の幅wが1mm、x方向の長さAが例えば20mm、ピッチdが例えば6mm、セット間の間隔cが例えば9mmの、スタートマークMsr,Msfならびに8セットのテストパターンの形成を開始し、スタートマークMsr,Msfが光センサ20r,20fの直下に到来する直前のタイミングを図るための、時限値がTw1のタイマTw1をスタートして(1)、該タイミングになるのを待つ。すなわちタイマTw1がタイムオーバするのを待つ(2)。タイマTw1がタイムオーバすると、今度は、リアおよびフロントそれぞれで8セットのテストパターンの最後のものが、光センサ20r,20fを通過し終わるタイミングを図るための、時限値がTw2のタイマTw2をスタートする(3)。
すでに述べたが、光センサ20r,20fの視野にK,Y,C又はMのマークが存在しないときには、光センサ20r,20fの検出信号Sdr,Sdfは高レベルH(5V)、マークが存在すると低レベルL(0V)であり、転写ベルト10の定速移動により、検出信号Sdrがレベル変動を生ずる。
【0033】
テストパターン中の最後のセットの最後のマークが光センサ20r,20fを通過した後に、タイマTw2がタイムオーバする。するとMPU41は、タイマTspの割り込みを禁止する(7,8)。これにより、Tsp周期処理(図示せず)における、検出信号Sdr,SdfのA/D変換が停止する。MPU41は、その内部のFIFOメモリのrメモリおよびfメモリの、検出データDdr,Ddfに基づいて、マークの中心位置を算出し(CPA)、リアrおよびフロントfそれぞれの、複数セットのパターンのそれぞれの検出したマーク中心点位置の分布の適否を検証して、不適な検出パターン(セット)は削除して(SPC)、適正な検出パターンの、平均パターンを求める(MPA)。
上述のように、マーク中心点位置を算出すると(CPA)、MPU41は、つぎの「各セットのパターンの検証」(SPC)で、メモリに書きこんだマーク中心点位置データ群が、図5に示すマーク分布相当の中心点分布であるかを検証する。ここで、図5に示すマーク分布相当から外れるデータは、セット単位で削除して、図5に示すマーク分布相当の、分布パターンとなるデータセット(1セットは10個の位置データ群)のみを残す。
【0034】
次に、MPU41は、リアr側のデータセットの、先頭のセット(第1セット)の第1中心点位置に、第2セット以降の各セットの中の第1マークの中心点位置データを変更し、第2〜10マークの中心点位置データも、変更した差分値分変更する。すなわち、第2セット以降の各セットの中心点位置データ群を、各セットの先頭を第1セットの先頭に合わせるようにy方向にシフトした値に変更する。フロントf側の第2セット以降の各セットの中の中心点位置データも同様に変更する。
次に、MPU41は、「平均パターンの算出」(MPA)で、リアr側の全セットの、各マークの中心点位置データの平均値を算出し、また、フロントf側の全セットの、各マークの中心点位置データの平均値を算出する。
【0035】
これらの平均値は、
MNy_R1(Yのリア直交マークの代表),
MNk1_R1(第1基準色K1のリア直行マーク代表)
MNC_R1(Cのリア直交マークの代表),
MNk2_R1(第2基準色K2のリア直行マーク代表)
MNm_R1(Mのリア直交マークの代表),
MNy_R2(Yのリア斜交マークの代表),
MNk1_R2(第1基準色K1のリア斜交マーク代表)
MNC_R2(Cのリア斜交マークの代表),
MNk2_R2(第2基準色K2のリア斜交マーク代表),および
MNm_R2(Mのリア斜交マークの代表),ならびに
MNy_F1(Yのフロント直交マークの代表),
MNk1_F1(第1基準色K1のフロント直行マーク代表)
MNC_F1(Cのフロント直交マークの代表),
MNk2_F1(第2基準色K2のフロント直行マーク代表),
MNm_F1(Mのフロント直交マークの代表),
MNy_F2(Yのフロント斜交マークの代表),
MNk1_F2(第1基準色K1のフロント斜交マーク代表)
MNC_F2(Cのフロント斜交マークの代表),
MNk2_F2(第2基準色K2のフロント斜交マーク代表),および
MNm_F2(Mのフロント斜交マークの代表),
の中心位置を示している。
以上が、図10に示す「テストパターンの形成と計測」(PFM)の内容である。
【0036】
図9(b)を、再度参照する。図9(b)に示すずれ量算出(DAC)では、MPU41は、次のように、作像ずれ量を算出する。Yの作像ずれ量の算出(Acy)を、具体的に次に示す。
ここでは、各直交マーク間及び各斜交マーク間のピッチをd、第5直交マークと第1斜交マークとの間のピッチをこれらの干渉を考慮して2dとして計算している
【0037】
副走査ずれ量dyy:リアr側の第1基準色であるK1の直交マークMNk1_R1とY直交マークMN_R1の中心点位置の差Tdyyの基準値dに対するずれ量として求められ、dyy=Tdyy−dとなる。
主走査ずれ量dxy:リアr側の直交マークMNy_R1と斜交マークMNy_R2の中心点位置の差Tdxyrの基準値7dに対するずれ量で、dxyr=Tdxyr−7dと、フロントf側の直交マークMNy_F1と斜交マークMNy_F2の中心点位置の差Tdxyfの、基準値7dに対するずれ量でdxyf=Tdxyf−7dとの平均値で、dxy=(Tdxyr+Tdxyf)/2となる。
スキューdSqy:リアr側の直交マークMNy_R1とフロントf側の直交マークMNy_F1の中心点位置の差Tdsqyで、dSqy=Tdsqyとなる。
主走査線長のずれ量dLxy:リアr側の斜交マークMNy_R2とフロントf側の斜交マークMNy_F2の中心点位置の差TdLxyから、スキューdSqy=Tdsqyを減算した値で、dLxy=TdLxy−dSqy=TdLxy−Tdsqyとなる。
【0038】
他の、Cの作像ずれ量は、第1基準色であるK1を基準として上記Yに関する算出と同様にして算出する(Acc)。また、Mの作像ずれ量は、第2基準色であるK2を基準として上記Yと同様に算出する(Acm)。
従って、Y,C,Mのいずれもそれぞれ基準色K(K1もしくはK2)に対してピッチdとすることができる。
なお、Kも大略では同様であるが、この実施例では、副走査方向yの色あわせはKを基準にしているので、Kに関しては、副走査方向の位置ずれ量dykの算出は行わない(Ack)。
【0039】
図9(b)に示すずれの調整(DAD)では、MPU41は、次のように、各色の作像ずれ量を調整する。Yのずれ量調整(Ady)を、具体的に次に示す。
副走査ずれ量dyyの調整:Yトナー像形成のための画像露光(潜像形成)の開始タイミングを、基準のタイミング(y方向)から、算出したずれ量dyyずらして設定する。
主走査ずれ量dxyの調整:Yトナー像形成のための画像露光(潜像形成)の、ライン先頭をあらわすライン同期信号に対する、書込みユニット5の露光レーザ変調器への、ライン先頭の画像データの送出タイミング(x方向)を、基準のタイミングから、算出したずれ量dxy分ずらして設定する。
スキューdSqyの調整:書込みユニット5の、感光体ドラム6bに対向してY画像データで変調したレーザビームを反射して感光体ドラム6bに投射するx方向に延びるミラーのリアr側は支点支持され、フロントf側が、y方向に摺動可のブロックで支持されている。このブロックをパルスモータとスクリューを主体とするy駆動機構で、y方向に往,復駆動してスキューdSqyを調整できる。
【0040】
「スキューdSqyの調整」では、このy駆動機構のパルスモータを駆動して、ブロックを基準のy位置から、算出したスキューdSqyに相当する分駆動する。
主走査線長のずれ量dLxyの調整:ライン上に画素単位で画像データを割りつける画素同期クロックの周波数を、基準周波数×Ls/(Ls+dLxy)に設定する。Lsは基準ライン長である。
他の、CおよびMの作像ずれ量の調整は、上記Yに関する調整と同様にして調整する(Adc,Adm)。Kも大略では同様であるが、この実施例では、副走査方向yの色あわせはKを基準にしているので、Kに関しては、副走査方向の位置ずれ量dykの調整は行わない(Adk)。次回の「色合わせ」まで、このように調整した条件でカラー画像形成を行う。
以上に説明した実施例では、図5に示すようにパターン配置でK(黒)を基準に、Y(イエロー)、K1(黒)、C(シアン)、K2(黒)、M(マゼンタ)が等間隔dに配置されている。従ってY、CはK1を基準に、MはK2を基準に取ることで各々の間隔はすべてdとできるため、繰り返しばらつきは、全色とも同レベルに抑えることができ、補正精度を向上することができる。
【0041】
また、1セットの位置ズレ検出パターンの中にKのパターンが2セット存在するので、たとえばYの場合には、前述のように副走査のスキューは図5に図示するパターンのK(K1)との間隔dの左右差を検出し、スキュー量を算出するが、部分的なベルトのたわみなどがあるとそのまま影響されてしまうおそれも有している。そこで、もうひとつのK(K2)のマークとの差もスキューの算出に用い平均をとることで局所的な変動の影響を小さくすることができ、補正精度をさらに高めることができる。主走査倍率、主走査レジストについても同様にKとの差を算出する際に2組のKとの差を平均することで求めることにより、変動成分を同様に抑え、補正精度を向上することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のカラー画像形成装置では、各色のトナー像のマーク配置を補正しようとする色と隣接した位置に基準色を必ず配置するようにしているため、基準色とのパターン間隔を各色同じにすることができ、センサ位置でトナーマークを検知する際に、位相の影響を小さくすることができ、繰り返しばらつきが小さくなり、位置ズレ補正を高精度に行うことができる。また、基準色との比較をそれぞれ2つの基準色との平均で行うので、より高精度の位置ずれ補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したカラー画像形成装置の概略図。
【図2】図1に示すプリントPTRの内部機構の概要を示すブロック図。
【図3】図1に示すカラー画像形成装置の電気系統のシステム構成の概要を示すブロック図。
【図4】図4(a)は、図2に示す潜像形成ユニット及び現像ユニットを示す正面図であり、図4(b)は、ユニット60a装着直後におけるねじ付き(a)のピン部の縦断面図である。
【図5】本発明における転写媒体上に形成される各色マークの模式図。
【図6】図5の要部拡大図。
【図7】図3に示すプロセスコントローラの一部の構成を示すブロック図。
【図8】図7に示すマイクロコンピュータのプリント制御概要を示すフローチャート。
【図9】図9(a)は、図12に示す「調整」の概要を示すフローチャート。
図9(b)は、「色あわせ」CPAの概要を示すフローチャート。
【図10】「テストパターンの形成と計測」PFMの内容を示すフローチャート。
【図11】基準位置に対する累積誤差を示すグラフ線図。
【図12】従来例における転写媒体上に形成される各色マークの模式図。
【図13】累積誤差とピッチの関係を示すグラフ線図。
【図14】従来例におけるパターンセットと位置ずれ量のバラツキ関係を示すグラフ線図。
【符号の説明】
PTR カラープリンタ
SCR スキャナ
ADF 自動原稿供給装置
SOR ソータ
PC パーソナルコンピュータ
6a〜6d 感光体ドラム
7a〜7d 現像ユニット
10 転写ベルト
41 MPU(マイクロコンピュータ)
Claims (3)
- 各感光体にトナー像を形成し、転写ドラム又は転写ベルトである転写媒介体上に重ねて転写しトナー像を形成し、このトナー像を転写紙上に転写するカラー画像形成装置であって、転写媒体上の移動方向に並んだマークの配列でなるマークセットを複数形成し、マークセットのマークをセンサで検出して基準位置に対するずれ量を算出するカラー画像形成装置において、
前記カラー画像形成装置は、転写媒体上の各色のマークに隣接した位置に基準色のマークを配置する
ことを特徴としたカラー画像形成装置。 - 請求項1に記載のカラー画像形成装置において、
前記算出するずれ量は、基準色の複数のマークを用い、その平均で補正する
ことを特徴とするカラー画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置において、
前記補正するずれ量は、副走査レジスト、主走査倍率、主走査レジスト、スキューに対するずれ量である
ことを特徴とするカラー画像形成装置。
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---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-09-24 JP JP2002276782A patent/JP2004117469A/ja active Pending
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