JP2010249997A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】像担持体上の像を記録媒体に転写する際に、記録媒体に対する像の位置を高精度に調整することができる画像形成装置および画像形成方法を提供する。
【解決手段】ニップ形成タイミングtCを調整することで中間転写ベルト31上のトナー像TIは記録媒体RMのうちニップ形成タイミングに応じた位置に転写される。当該ニップ形成タイミングを調整することで中間転写ベルト31上のトナー像TIは記録媒体RMのうちニップ形成タイミングに応じた位置に転写される。
【選択図】図5

Description

この発明は、像担持体上に形成された像を記録媒体に転写する転写ローラーを備えた画像形成装置および当該装置による画像形成方法に関するものである。
キャリア液に固形成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて静電潜像を現像し可視化する、画像形成装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この画像形成装置では、互いに異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーションが設けられ、各画像形成ステーションで形成されたトナー像が中間転写ベルト上に重ね合わされてカラー画像が形成される。この中間転写ベルトは、互いに離間して配設された一対の駆動ローラーおよび従動ローラーに張架されており、ベルト駆動モーターにより駆動ローラーを駆動することでカラー画像を担持しながら所定方向に回転する。また、いわゆる乾式画像形成装置で多用されている二次転写装置が駆動ローラーに対向して設けられ、用紙、フィルム、布などの記録媒体にカラー画像が二次転写される。すなわち、二次転写位置では、外周面がゴムなどの弾性部材により被覆された、二次転写ローラーが中間転写ベルトを挟んで駆動ローラーと対向して配設されて中間転写ベルトとの間でニップを形成している。そして、ベルト駆動モーターにより駆動ローラーを駆動することで中間転写ベルトが回転するとともに当該中間転写ベルトに対して二次転写ローラーが従動回転し、そのニップ間で記録媒体を挟持搬送する。この挟持搬送中に中間転写ベルト上のカラー画像が記録媒体に二次転写される。
特開2009−14808号公報(図1)
ところで、この種の画像形成装置では、画像品質を高めるために記録媒体に対する画像の位置精度の向上が要求されており、装置各部で種々の工夫がなされている。しかしながら、例えば特許文献1に記載の装置のように、中間転写ベルトに対して二次転写ローラーを従動回転させて二次転写を行う場合、二次転写位置で記録媒体に対する画像の位置を調整することは不可能である。
この発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、像担持体上の像を記録媒体に転写する際に、記録媒体に対する像の位置を高精度に調整することができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、像を担持しながら所定速度で移動する像担持体と、像担持体に対向しながら回転するローラー基材、ローラー基材の周面に設けられた凹部、凹部に配設されて記録媒体を把持する把持部、及びローラー基材の周面に配設された弾性層を有し、凹部が像担持体と対向するときに把持部により記録媒体を把持し、弾性層が像担持体と対向したときに像担持体との間に形成するニップに記録媒体を通過させて像担持体に担持された像を記録媒体に転写する転写ローラーと、ローラー基材を回転させるローラー駆動部と、ローラー駆動部を制御してニップを形成するタイミングを調整する制御部と、を備えたことを特徴としている。
また、この発明にかかる画像形成方法は、上記目的を達成するため、像を担持しながら所定速度で移動する、像担持体に対してローラー基材を対向させながら回転させる工程と、ローラー基材の周面に設けられた凹部が像担持体と対向する間に凹部に配設された把持部により記録媒体を把持する工程と、ローラー基材の周面に配設された弾性層を像担持体と対向させて像担持体との間にニップを形成しながら当該ニップに記録媒体を通過させて像担持体に担持された像を記録媒体に転写する工程と、ニップを形成するタイミングを調整する工程とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明(画像形成装置および画像形成方法)では、凹部が像担持体と対向したときに凹部に配設された把持部により記録媒体が把持された後、弾性層が像担持体と対向して像担持体との間にニップが形成され、当該ニップの間を上記記録媒体が通過して像担持体上の像が記録媒体に転写される。本発明では、ニップを形成するタイミングが調整され、像担持体上の像は記録媒体のうちニップ形成タイミングに応じた位置に転写される。このようにニップ形成タイミングの調整により記録媒体に対する像の位置を高精度に調整可能となっている。ここで、ニップ形成タイミングを調整するためには、例えば凹部が像担持体と対向するときのローラー基材の回転数を制御してもよい。特に、把持部により記録媒体を把持した後にローラー基材の回転数を変更してニップ形成タイミングを調整するのが好適である。
また、上記のように構成された発明では、いわゆる紙ジャムを防止することができるという作用効果は奏せられる。すなわち、特許文献1に記載の装置のように二次転写ローラーを像担持体に対して従動回転させる場合、ニップの出口側で記録媒体を像担持体から剥離させることができず、記録媒体が像担持体に張り付いてしまうことがあった。特に、液体現像剤を用いた湿式方式の画像形成装置では、上記問題は深刻なものとなっている。これに対し、本発明では転写ローラーの把持部により記録媒体を把持しているため、転写された記録媒体は像担持体に張り付くことなくニップの出口側で像担持体から確実に剥離されて搬出されてくる。このため、紙ジャムが効果的に防止される。
本発明にかかる画像形成装置の第1実施形態を示す図。 図1の装置の電気的構成を示すブロック図。 図1の画像形成装置で用いられている二次転写ローラーを示す図。 二次転写ローラー、中間転写ベルトおよび駆動ローラーの関係を示す図。 二次転写ローラーの動作を示す図。 ニップ形成タイミングとトナー像の転写位置の関係を模式的に示す図。 図1の画像形成装置の動作例を示すタイミングチャート。 図1の画像形成装置の動作を模式的に示す図。 図1の画像形成装置の動作を模式的に示す図。 本発明にかかる画像形成装置の第2実施形態を示す図。 本発明にかかる画像形成装置の第3実施形態を示す図。 図11の画像形成装置の動作例を示すタイミングチャート。 本発明にかかる画像形成装置の第4実施形態を示す図。 本発明にかかる画像形成装置の第5実施形態を示す図。 図14の画像形成装置の動作例を示すタイミングチャート。 本発明にかかる画像形成装置の他の実施形態を示す図。
図1は本発明にかかる画像形成装置の第1実施形態を示す図である。また、図2は図1の装置の電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置1は、互いに異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーション2Y(イエロー用)、2M(マゼンタ用)、2C(シアン用)および2K(ブラック用)を備えている。そして、画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラーモードと、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードとを選択的に実行可能となっている。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像形成指令がCPUやメモリーなどを有するコントローラー10に与えられると、このコントローラー10が装置各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどのシート状の記録媒体RMに画像形成指令に対応する画像を形成する。このように、本実施形態では、コントローラー10が本発明の「制御部」に相当している。
各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kには、それぞれの色のトナー像がその表面に形成される、感光体ドラム21が設けられている。各感光体ドラム21は、その回転軸が主走査方向(図1の紙面に対して垂直な方向)に平行もしくは略平行となるように配置されており、図1中矢印D21の方向に所定速度で回転駆動される。
各感光体ドラム21の周囲には、感光体ドラム21表面を所定の電位に帯電させるコロナ帯電器である帯電器22と、感光体ドラム21表面を画像信号に応じて露光することで静電潜像を形成する露光ユニット23と、該静電潜像をトナー像として顕像化する現像ユニット24と、第1スクイーズ部25と、第2スクイーズ部26と、該トナー像を転写ユニット3の中間転写ベルト31に一次転写する一次転写ユニットと、転写後の感光体ドラム21の表面をクリーニングするクリーニングユニットと、クリーナブレードとが、それぞれこれらの順に感光体ドラム21の回転方向D21(図1では、時計回り)に沿って配設されている。
帯電器22は感光体ドラム21の表面に接触しないものであり、この帯電器22には、従来周知慣用のコロナ帯電器を用いることができる。コロナ帯電器にスコロトロン帯電器を用いた場合には、スコロトロン帯電器のチャージワイヤには負のワイヤ電流が流されるとともに、グリッドには直流(DC)のグリッド帯電バイアスが印加される。帯電器22によるコロナ放電で感光体ドラム21が帯電されることで、感光体ドラム21の表面の電位が略均一の電位に設定される。
露光ユニット23は、外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームにより感光体ドラム21表面を露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。この露光ユニット23としては、半導体レーザからの光ビームをポリコンミラーにより走査させるもの、あるいは発光素子を主走査方向に配列したラインヘッド等により構成することができる。
こうして形成された静電潜像に対して現像ユニット24からトナーが付与されて、静電潜像がトナーにより現像される。なお、この画像形成装置1の現像ユニット24では、キャリア液内にトナーを概略重量比20%程度に分散させた液体現像剤を用いてトナー現像が行われる。この実施形態では、従来一般的に使用されている、Isopar(商標:エクソン)をキャリア液とした低濃度(1〜2wt%)かつ低粘度の常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性樹脂中へ顔料などの着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤が用いられる。
感光体ドラム21の回転方向D21において現像位置の下流側に、第1スクイーズ部25が配置されるとともに、さらに第1スクイーズ部25の下流側に第2スクイーズ部26が配置されている。これらのスクイーズ部25、26にはスクイーズローラーがそれぞれ設けられている。そして、各スクイーズローラーが感光体ドラム21の表面と当接してトナー像の余剰キャリア液やカブリトナーを除去する。なお、本実施形態では2つのスクイーズ部25、26により余剰キャリア液やカブリトナーを除去しているが、スクイーズ部の個数や配置などはこれに限定されるものではなく、例えば1個のスクイーズ部を配置してもよい。
スクイーズ部25、26を通過してきたトナー像は一次転写ユニットにより中間転写ベルト31に1次転写される。この中間転写ベルト31は互いに離間して配設された一対のベルト搬送ローラー32、33に張架されており、ベルト駆動モーターM3によるローラー駆動により所定方向D31に周回回転させられる。より詳しくは、これらのベルト搬送ローラー32、33のうち図1中の右側ローラー32が駆動ローラーとなっており、当該駆動ローラー32に対してベルト駆動モーターM3が機械的に接続されている。また、本実施形態では、ベルト駆動モーターM3を駆動させるためにドライバー11が設けられており、コントローラー10から与えられる指令パルスに応じた駆動信号をベルト駆動モーターM3に出力して位置制御する。これにより、駆動ローラー(ベルト搬送ローラー)32は指令パルスに対応する周速度で図1中の矢印方向D32に回転し、中間転写ベルト31の表面は一定の速度で方向D31に周回移動する。なお、同図中の符号E3はベルト駆動モーターM3に取り付けられたエンコーダーであり、ベルト駆動モーターM3の回転に対応する信号をドライバー11に与え、これを受け取ったドライバー11は上記信号に基づきベルト駆動モーターM3をフィードバック制御する。本実施形態では、上記のように構成された中間転写ベルト31が本発明の「像担持体」に相当している。
一次転写ユニットはバックアップローラー271を有しており、バックアップローラー271が一次転写位置TR1で中間転写ベルト31を挟んで感光体ドラム21と対向して配設されて感光体ドラム21上のトナー像を中間転写ベルト31に転写する。そして、各色の転写ユニット27でトナー像の転写が実行されることで、感光体ドラム21上の各色のトナー像が中間転写ベルト31上に順次重ね合わされ、フルカラーのトナー像が形成される。
本実施形態では中間転写ベルト31に転写したトナー像から余分なキャリア液を除去するために、各色ごとに一次転写位置TR1の下流側にベルトスクイーズ部34が配置されている。このベルトスクイーズ部34では、中間転写ベルト31のトナー像担持面側(下方面側)に中間転写体スクイーズローラー341が配置されるとともに、中間転写ベルト31を挟んで中間転写体スクイーズローラー341に対向してバックアップローラー342が配置されており、中間転写体スクイーズローラー341により余分なキャリア液が中間転写ベルト31上のトナー像から除去される。
こうして中間転写ベルト31に転写されたトナー像は図1に示すように二次転写位置TR2に搬送される。この二次転写位置TR2では、二次転写ローラー4が転写ユニット3の駆動ローラー32に巻き掛けられた中間転写ベルト31を挟んで対向して配設されている。そして、二次転写位置TR2で、中間転写ベルト31上に形成された単色、あるいは複数色のトナー像が一対のゲートローラー51、51から搬送経路PTに沿って搬送される記録媒体RMに転写される。なお、この実施形態では、液体現像剤を用いてトナー像を形成する湿式現像方式でトナー像を形成しているため、後で詳述するように把持部を有する二次転写ローラー4が用いられている。
トナー像が二次転写された記録媒体RMは二次転写ローラー4から搬送経路PTに沿って搬送機構6に送り込まれる。また、搬送経路PTの下流側、つまり搬送機構6に対して二次転写ローラー4の反対側(図1の左手側)には、定着ユニット7が配設されており、記録媒体RMに転写された単色、あるいは複数色のトナー像に、熱や圧力などが加えられて記録媒体RMへのトナー像の定着が行われる。
図3は図1の画像形成装置で用いられている二次転写ローラーを示す図であり、同図(a)は二次転写ローラーの全体構成を示す斜視図であり、同図(b)は当接部材の形状を示す側面図である。また、図4は二次転写ローラー、中間転写ベルトおよび駆動ローラーの関係を示す図であり、同図(a−1)は凹部が駆動ローラーと対向するときの側面図であり、同図(a−2)は同図(a−1)のAA−AA線断面図であり、同図(b−1)はニップが形成されるときの側面図であり、同図(b−2)は同図(b−1)のBB−BB線断面図である。これらの図面に示すように、二次転写ローラー4は、外周面に凹部41が設けられたローラー基材42を有している。このローラー基材42では、図4に示すように、回転シャフト421が駆動ローラー(ベルト搬送ローラー)32の回転軸A32(図4)と平行または略平行に配置されるとともに、当該回転シャフト421の両端部に側板422、422がそれぞれ取り付けられている。より詳しくは、これらの側板422、422はいずれも円盤形状の金属プレートに対して切欠部422aを設けた形状を有しており、切欠部422aは図4(a−1)および(b−1)に示す側面視において略矩形形状を有している。そして、図3に示すように切欠部422a、422aが互いに対向しながら中間転写ベルト31の幅よりも少し長い距離だけ離間して回転シャフト421に取り付けられている。また、両側板422、422の周縁を全周にわたって橋渡すように金属プレート423が配置されるとともに、金属プレート423の周縁部が両側板422、422の内側面に接合されている。こうして、全体的にはドラム形状を有するものの、その外周面の一部に回転シャフト421と平行または略平行に延びる凹部41を有する、ローラー基材42が形成されている。
また、ローラー基材42の外周面、つまり金属プレート表面のうち凹部41の内部に相当する領域を除く表面領域にゴムや樹脂などの弾性層43が形成されている。この弾性層43は後述するように駆動ローラー32に巻き掛けられた中間転写ベルト31と対向してニップNPを形成する。
また、凹部41の内部には、記録媒体RMを把持するための把持部44が配設されている。この把持部44は、凹部41の内底部からローラー基材42の外周面に立設されたグリッパ支持部材441と、グリッパ支持部材441の先端部に対して接離自在に支持されたグリッパ部材442とを有している。また、グリッパ部材442はグリッパ駆動部(図示省略)と接続されている。そして、コントローラー10からのアングリップ指令を受けてグリッパ駆動部が作動することでグリッパ部材442の先端部がグリッパ支持部材441の先端部から離間して記録媒体RMの把持準備や把持開放を行う。一方、コントローラー10からのグリップ指令を受けてグリッパ駆動部が作動することでグリッパ部材442の先端部がグリッパ支持部材441の先端部に移動して記録媒体RMを把持する。なお、把持部44の構成については、本実施形態に限定されるものではなく、例えば特開2000−238400号公報などに記載されている従来より公知の把持機構を採用することができる。
回転シャフト421の両端部では、各側板422の外側面に支持部材46、46が取り付けられており、ローラー基材42と一体的に回転可能となっている。また、各支持部材46、46には凹部41に対応して平面領域461が形成されている。そして、平面領域461、461に転写ローラー側度当て部材47がそれぞれ取り付けられている。度当て部材47では、基台部位471が支持部材46に取り付けられるとともに、基台部位471から度当て部位472が平面領域461の法線方向に延設されており、度当て部位472の先端部は凹部41の開口側端部の近傍まで延びている。つまり、図3(a)に示すように、回転シャフト421の端部からローラー基材42を見ると、度当て部材47が凹部41を塞ぐように配置されている。
また、度当て部位472の先端部は、同図(b)に示すように、中央部の曲率Rctが両端部の曲率Rrs、Rlsよりも大きくなるように湾曲成形されている。例えば本実施形態では、弾性層43を含めたローラー基材42のローラー外径は約191mmに設定されるのに対し、曲率Rctは88.2mmに設定され、両端部の曲率Rrs、Rlsはともに22.4mmに設定されている。なお、度当て部位472の中央部の曲率中心CCはローラー基材42の回転軸、つまり回転シャフト421の中心軸に配置されており、また中央部の角度範囲αは凹部41の開口範囲に対応して63゜に設定されている。このため、後述するように二次転写ローラー4が回転した際に当該角度範囲αにわたって凹部41が駆動ローラー32に巻き掛けられた中間転写ベルト31に対向する。また、ローラー基材42の回転方向D4に沿った凹部41の開口部長さは
191×π×(63/360)≒105mm
である。一方、それ以外の角度範囲で次に説明するようにして弾性層43が上記中間転写ベルト31に対向してニップNPを形成し、ローラー基材42の回転方向D4に沿った弾性層43の長さは
191×π×{(360−63)/360}≒495mm
に設定されている。
このように構成された二次転写ローラー4は、回転シャフト421が駆動ローラー32の回転軸A32と平行または略平行となるように配置されるとともに、図示を省略する付勢部により駆動ローラー32側に付勢されている。このため、角度範囲α以外の角度範囲(297゜の角度範囲)においては、図4(b−1)および(b−2)に示すように、駆動ローラー32に巻き掛けられた中間転写ベルト31に対して弾性層43が押し付けられてニップNPが形成される。また、本実施形態では、駆動ローラー32の回転シャフト321の両端部に環状の度当て部材322が取り付けられており、その外径は{(中間転写ベルト31の厚み)×2+(駆動ローラー32の外径)}の値よりも大きくなるように設定されている。このため、角度範囲αにおいては、図4(a−1)および(a−2)に示すように、転写ローラー側度当て部位472の中央部が駆動ローラー側度当て部材322に当接し、ローラー基材42および弾性層43は中間転写ベルト31から離間した状態となる。このように本実施形態では、転写ローラー側度当て部位472が駆動ローラー側度当て部材322を介して駆動ローラー32に当接しているが、転写ローラー側度当て部位472が直接駆動ローラー32に当接するように構成してもよい。
二次転写ローラー4の回転シャフト421に対して転写ローラー駆動モーターM4が機械的に接続されている。また、本実施形態では、転写ローラー駆動モーターM4を駆動させるためにドライバー12が設けられており、コントローラー10から与えられる指令に応じてモーターM4を駆動して二次転写ローラー4を図1紙面において時計回りに回転駆動して駆動ローラー32に対してウィズ方向D4に回転させる。このように、本実施形態では、二次転写ローラー4が本発明の「転写ローラー」に相当しており、ドライバー12および転写ローラー駆動モーターM4が本発明の「ローラー駆動部」として機能している。
本実施形態では、モーターM4としてACサーボーモーターを用いるとともに、当該ACサーボーモーターをドライバー12により位置制御したり、トルク制御することができるように構成されている。すなわち、ドライバー12は位置制御回路およびトルク制御回路を有しており、位置制御およびトルク制御を選択的に実行可能となっている。このドライバー12に対し、コントローラー10は位置情報に関連する指令パルス、トルク情報に関連する指令トルクおよび制御切替信号を入力可能となっている。そして、コントローラー10が制御切替信号によりドライバー12による駆動制御態様を位置制御に切り替えるとともに指令パルスをドライバー12に入力することでドライバー12は指令パルスに応じた駆動信号を転写ローラー駆動モーターM4に出力して位置制御し、二次転写ローラー4を高精度に位置させることができる。一方、コントローラー10が制御切替信号によりドライバー12による駆動制御態様をトルク制御に切り替えるとともに指令トルクをドライバー12に入力することでドライバー12は指令トルクに応じた駆動信号を転写ローラー駆動モーターM4に出力してトルク制御し、二次転写ローラー4を指令トルクに対応するトルクで回転駆動させることができる。この実施形態では、中間転写ベルト31にかかる負荷の変動を抑制して中間転写ベルト31の周速度を安定化させるために、コントローラー10に指令トルク演算部10aが設けられ、当該指令トルク演算部10aにより決定された指令トルクがコントローラー10から出力されてドライバー12に入力される。この点については後で詳述する。なお、同図中の符号E4は転写ローラー駆動モーターM4に取り付けられたエンコーダーであり、転写ローラー駆動モーターM4の回転に対応する信号をドライバー12に与え、これを受け取ったドライバー12は上記信号に基づき当該モーターM4をフィードバック制御する。
次に、上記のように構成された画像形成装置の全体動作を説明する前に、二次転写ローラー4の動作について図5を参照しつつ説明する。
図5は二次転写ローラーの動作を示す図であり、同図(a)は二次転写ローラー4の動作と位相との関係を示すグラフであり、同図(b)は同図(a)中の位相Bでの二次転写ローラー4の凹部41と中間転写ベルト31との位置関係を模式的に示す図であり、同図(c)は同図(a)中の位相A1、A2での二次転写ローラー4の凹部41と中間転写ベルト31との位置関係を模式的に示す図である。同図中の符号8は二次転写ローラー4の回転シャフト421の一方端部に連結された位相検出センサーである。このセンサー8では、回転シャフト421に対して円盤状のスリット板81が接続されて回転シャフト421とともに回転する。また、スリット板81には、2箇所にスリット811、812が形成されている。これらのうちスリット811はニップ解消位置、つまり弾性層43が中間転写ベルト31から離れる位置を検出するためのものであり、スリット812はニップ開始位置、つまり弾性層43が中間転写ベルト31に当接し始める位置を検出するためのものである。また、位相検出センサー8では、これらのスリット811、812を検出するためのセンサー素子82が固定配置されており、センサー素子82の検出範囲にスリット811、812が位置するたびにセンサー素子82からコントローラー10に出力される信号のレベルがLレベルからHレベルに変化してニップ解消位置およびニップ開始位置をそれぞれ検出可能となっている。なお、図5において、センサー8によりニップ開始位置が検出された検出タイミングtA1、tA2での二次転写ローラー4の位相A1、A2を「位相A」と称し、センサー8によりニップ解消位置が検出された検出タイミングtBでの二次転写ローラー4の位相を「位相B」と称する。なお、図5(a)中の1点鎖線は二次転写ローラー4を一定の周速度で回転させた場合の位相曲線である。
タイミングtA1でセンサー8により位相A(ニップ開始位置:図5(c))が検出されると、コントローラー10は制御切替信号によりドライバー12による駆動制御態様をトルク制御に切り替えるとともに指令トルクをドライバー12に与える。なお、本実施形態では、指令トルクはコントローラー10の指令トルク演算部10aでの演算結果に基づき決定される。つまり、駆動ローラー32を回転させるためにドライバー11はベルト駆動モーターM3に対して信号を出力しているが、その出力信号は図2に示すように同時に指令トルク演算部10aに与えられる。この信号はベルト駆動モーターM3の動作、ひいては中間転写ベルト31の駆動状況を反映したものであり、当該信号を解析することで中間転写ベルト31に与えられている負荷状況が得られる。したがって、上記信号をモニターすることで中間転写ベルト31にかかる負荷の変動を検出することができる。そこで、本実施形態では、ドライバー11からベルト駆動モーターM3に与えられる信号が指令トルク演算部10aにも出力され、当該指令トルク演算部10aが中間転写ベルト31にかかる負荷状況に対応した指令トルクを演算している。その結果、中間転写ベルト31にかかる負荷の変動に応じて指令トルクも変更設定され、常に中間転写ベルト31にかかる負荷変動を抑制するように指令トルクがドライバー12に与えられる。
これらの信号を受けたドライバー12は指令トルクに応じた駆動信号を転写ローラー駆動モーターM4に出力してトルク制御する。その後、二次転写ローラー4が回転方向D4に回転して凹部41が中間転写ベルト31の表面に近接してセンサー8により位相B(ニップ解消位置:図5(b))が検出されると、コントローラー10は制御切替信号によりドライバー12による駆動制御態様をトルク制御から位置制御に切り替えるとともに指令パルスをドライバー12に与える(タイミングtB)。このように、本実施形態では、ニップ開始位置で弾性層43は中間転写ベルト31に当接してニップNPを形成し、そのニップ形成状態は二次転写ローラー4がニップ解消位置に達するまで継続されるため、その間(タイミングtA1〜tB)、弾性層43が中間転写ベルト31に当接したまま二次転写ローラー4はトルク制御されながら回転する。したがって、二次転写ローラー4が中間転写ベルト31に当接している間、二次転写ローラー4から中間転写ベルト31への負荷は大きく変動せず、中間転写ベルト31の表面を安定して一定の周速度で移動させることができる。また、ニップNPの間を記録媒体RMが通過することで中間転写ベルト31上のトナー像が記録媒体RMに二次転写される。なお、この実施形態では、記録媒体RMが中間転写ベルト31の表面に張り付いてしまうのを防止するために、上記のように記録媒体RMをニップNPの間を送り込む前に、適当なタイミングtC(ニップ解消位置から角度29゜だけ二次転写ローラー4が回転したタイミング)で把持部44によりゲートローラー51、51から搬送されてくる記録媒体RMを把持する。より詳しくは、二次転写ローラー4は次のように位置制御されている。
この実施形態では、センサー8により位相Bを検出される、つまりニップ解消位置が検出されたタイミングtBで二次転写ローラー4(ローラー基材42)の回転数ω0(deg/sec)が次式
ω0=29/(tC−tB)
のように変更される。これによりタイミングtCで把持部44はゲートローラー51、51から搬送されてくる記録媒体RMを把持可能な位置(記録媒体把持位置(図8(b))に位置する。なお、二次転写ローラー4が記録媒体把持位置に達する前に適当なタイミングでコントローラー10はグリッパ駆動部を作動させてグリッパ部材442の先端部をグリッパ支持部材441の先端部から離間させて記録媒体RMの把持準備を完了させておく。これによって、記録媒体把持位置で記録媒体RMを確実に把持することができる。
また、タイミングtCに達すると、二次転写ローラー4の回転数ω1(deg/sec)が次式
ω1=34/(tA2−tC)
のように変更される。この実施形態では、回転数ω1は固定値ではなく、コントローラー10がドライバー12に与える指令パルスを変更することで回転数ω1を調整可能となっている。このため、回転数ω1を制御することにより、弾性層43が中間転写ベルト31に対向し始めるタイミング、つまりニップが形成されるタイミングを調整することができる。ここで、
(a)二次転写ローラー4の周速度が中間転写ベルト31表面の移動速度と一致するように二次転写ローラー4を制御したとき、
(b)二次転写ローラー4の周速度が中間転写ベルト31表面の移動速度よりも速くなるように二次転写ローラー4を制御したとき、
(c)二次転写ローラー4の周速度が中間転写ベルト31表面の移動速度よりも遅くなるように二次転写ローラー4を制御したとき、
を例示して説明する。
図6はニップ形成タイミングとトナー像の転写位置の関係を模式的に示す図であり、同図(a)は上記条件(a)での動作状況を示し、同図(b)は上記条件(b)での動作状況を示し、同図(c)は上記条件(c)での動作状況を示している。ここでは、二次転写ローラー4の周速度が中間転写ベルト31表面の移動速度と一致するように二次転写ローラー4を制御したときの二次転写ローラー4の回転数を標準回転数ω1aとし、弾性層43が中間転写ベルト31と対向し始めるタイミングをタイミングtCaとして説明する。本実施形態では、指令パルスを変更することで二次転写ローラー4の回転数を調整し、タイミング(ニップ形成タイミング)tCを以下のように変更することができる。
例えば同図(a)および(b)の対比から明らかなように、二次転写ローラー4の回転数を標準回転数ω1aより高めると、中間転写ベルト31表面の移動速度に比べて記録媒体RMの搬送速度は速くなり、この場合のニップ形成タイミングtCbはタイミングtCaよりも早くなり、その差分(=tCa−tCb)だけトナー像TIの先端位置FPはニップNPから離れた位置に位置している。このため、高速回転時では、中間転写ベルト31上のトナー像が標準時(標準回転数ω1aで二次転写ローラー4を回転させる時)に比べて遅くニップNPに達する。その結果、記録媒体RMに転写されたトナー像TIと記録媒体RMの先端部との距離は標準時のそれに比べて長くなる。逆に、二次転写ローラー4の回転数を標準回転数ω1aより低下させると、中間転写ベルト31表面の移動速度に比べて記録媒体RMの搬送速度は遅くなり、ニップ形成タイミングtCcはタイミングtCaよりも遅くなり、その差分(=tCc−tCa)だけトナー像TIの先端位置FPはニップNPに近い位置に位置している。このため、低速回転時では、中間転写ベルト31上のトナー像が標準時に比べて早くニップNPに達する。その結果、記録媒体RMに転写されたトナー像TIと記録媒体RMの先端部との距離は標準時のそれに比べて短くなる。このように、本実施形態では、二次転写ローラー4の回転数ω1を制御することでニップ形成タイミングtcが調整され、これによって中間転写ベルト31上のトナー像TIが記録媒体RMに転写される位置を高精度に調整することが可能となっている。
図5に戻って説明を続ける。上記のように凹部41が中間転写ベルト31に対向している間に、二次転写ローラー4が記録媒体把持位置に達すると同時あるいは若干遅れてコントローラー10はグリッパ駆動部を作動させてグリッパ部材442の先端部をグリッパ支持部材441の先端部に移動させて記録媒体RMを把持する。このようにして記録媒体RMを把持する動作、つまり「紙銜え動作」が実行される。
そして、二次転写ローラー4が位相C(記録媒体把持位置)から34゜回転すると、タイミングtA2でセンサー8により位相A2が検出される。すると、上記したと同様に、ドライバー12による二次転写ローラー4の駆動制御態様が位置制御からトルク制御に切り替えられ、トルク制御下で二次転写動作が実行される。
次に、上記のように構成された画像形成装置1の動作について図7ないし図9を参照しつつ説明する。図7は図1の画像形成装置の動作例を示すタイミングチャートである。また、図8および図9は図1の画像形成装置の動作を模式的に示す図である。この画像形成装置1では、ホストコンピュータなどの外部装置からカラー画像を形成する旨の画像形成指令がコントローラー10に与えられると、このコントローラー10は図示を省略するメモリー内に記憶されているプログラムにしたがって装置各部を制御する。まず、ベルト駆動モーターM3および転写ローラー駆動モーターM4が作動して中間転写ベルト31および二次転写ローラー4をそれぞれ駆動する。すると、二次転写ローラー4がニップ解消位置(位相B)およびニップ開始位置(位相A)に達するたびにセンサー素子82からコントローラー10に出力される信号のレベルが一時的にLレベルからHレベルに変化する。すると、コントローラー10は当該信号レベルの変化に基づきドライバー12による二次転写ローラー4の駆動制御態様を上記したように位置制御とトルク制御に交互に切り替える。なお、ベルト駆動モーターM3については常に位置制御が行われ、中間転写ベルト31の表面は所定の移動速度で周回移動する。
また、タイミングtA0で位相検出センサー8のセンサー素子82の検出範囲にスリット811が位置して二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)に移動してきたことをコントローラー10が検出すると、コントローラー10は制御切替信号によりドライバー12による駆動制御態様をトルク制御に切り替えるとともに指令トルクをドライバー12に与えて二次転写ローラー4をトルク制御する。また、当該タイミングtA0を露光開始起点とし、各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kでトナー像を形成し、中間転写ベルト31の表面にトナー像を一次転写していく。つまり、図7に示すように、タイミングtA0から時間T1が経過すると、コントローラー10からの各種信号に基づき画像形成ステーション2Yで露光ユニット23による潜像形成が開始され、イエロートナーによるトナー像が形成される。また、イエロー用露光が開始されてから時間T2が経過すると、マゼンタ用露光が開始され、またマゼンタ用露光開始から時間T3が経過すると、シアン用露光が開始され、またシアン用露光開始から時間T4が経過すると、ブラック用露光が開始される。こうして、各色のトナー像が形成されるとともに、中間転写ベルト31上に順次重ね合わされ、フルカラーのトナー像TIが中間転写ベルト31の表面上に形成される。
こうして各色のトナー像を形成している間に、二次転写ローラー4は回転方向D4に回転し、位相B(ニップ解消位置)を経由して位相A(ニップ開始位置)に戻る。このタイミングtA1から所定時間T5が経過すると、コントローラー10はゲートローラー51、51に接続されたゲートローラー駆動モーターを制御するドライバー(図示省略)に指令パルスを入力してゲートローラー駆動モーターを作動させる。これにより二次転写位置TR2への記録媒体RMの搬送が開始される(図8(a))。
また、二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)になると、当該タイミングtB2でコントローラー10は制御切替信号によりドライバー12による駆動制御態様をトルク制御から位置制御に切り替えるとともに指令パルスをドライバー12に与える。これにより、上記したように二次転写ローラー4が回転方向D4に角度29゜移動して記録媒体把持位置に移動する。また、グリッパ部材442の先端部がグリッパ支持部材441の先端部から離間させられて記録媒体RMの把持準備が完了する。そして、記録媒体RMの先端部がグリッパ部材442とグリッパ支持部材441との間に進入し、紙銜え動作が開始される(図8(b))。
コントローラー10はタイミングtCと同時または若干遅れてグリッパ駆動部(図示省略)に把持指令を与える。この把持指令を受けてグリッパ駆動部が作動してグリッパ部材442の先端部をグリッパ支持部材441の先端部に移動させる。これによって、記録媒体RMの先端部が把持され、「紙銜え動作」が完了する(図8(c))。なお、この「紙銜え動作」は二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)になる前に行われ、「紙銜え動作」の完了時点では同図(c)に示すようにトナー像TIは中間転写ベルト31表面の移動方向D31における二次転写位置TR2の上流側に位置している。
こうして記録媒体RMはその先端部を把持部44により把持されたまま二次転写ローラー4とともに回転方向D4に搬送される。そして、位相C(記録媒体把持位置:図5(a)参照)から位相A(ニップ開始位置)に達する前に上記のようにコントローラー10は指令パルスを変更することでニップ形成タイミングtCを調整して記録媒体RMに対するトナー像TIの位置を調整する。
そして、二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)に達すると、そのタイミングtA2から二次転写ローラ−4の弾性層43が中間転写ベルト31表面と対向してニップNPを形成し、記録媒体RMを挟持して搬送する。これにより中間転写ベルト31に形成されたトナー像TIの記録媒体RMの下面(表面)への二次転写が開始される(図8(d))。また、このタイミングtA2でコントローラー10は制御切替信号によりドライバー12による駆動制御態様をトルク制御に切り替えるとともに指令トルクをドライバー12に与えて二次転写ローラー4をトルク制御する。
こうしてトルク制御されながら二次転写ローラー4は回転方向D4に回転し、それに伴って記録媒体RMは先端部を把持部44で保持された状態のままニップNPの間を通過してトナー像TIの二次転写が進行していく(図9(a))。そして、把持部44が搬送機構6の上流側端部(図1の右端側端部)の近傍位置まで移動してくると、この把持部44に保持されている記録媒体先端部は中間転写ベルト31から十分に分離されて搬送機構6の搬送入り口まで搬送されてきている。そこで、本実施形態では、図9(b)に示すように、把持部44が搬送機構6の上流側端部の近傍に移動してきたタイミングでコントローラー10はグリッパ駆動部にリリース指令を与え、グリッパ部材442の先端部をグリッパ支持部材441の先端部から離間させて記録媒体RMの把持を解除する。これにより記録媒体RMの先端部は搬送機構6の搬送入り口に送り込まれ、搬送機構6を介して定着ユニット7に搬送される。そして、定着ユニット7によりカラートナー像TIの記録媒体RMへの定着が行われる。なお、リリース後については、記録媒体RMの先端側は搬送機構6により搬送経路PTに沿って定着ユニット7側に搬送されるとともに、記録媒体RMの後端側はニップNPで二次転写ローラー4の弾性層43と中間転写ベルト31とで挟持搬送されながら二次転写処理が実行される。
以上のように、第1実施形態によれば、ニップ形成タイミングtCを調整することで中間転写ベルト31上のトナー像TIは記録媒体RMのうちニップ形成タイミングに応じた位置に転写される。このようにニップ形成タイミングtCの調整により記録媒体RMに対するトナー像TIの位置を高精度に調整することができる。
また、第1実施形態では、次のような作用効果も得られる。すなわち、凹部41が中間転写ベルト31と対向している間、つまり二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)から位相A(ニップ開始位置)に至る間、ドライバー12による駆動制御態様を位置制御に切り替えて転写ローラー駆動モーターM4を位置制御している。したがって、二次転写ローラー4を正確に記録媒体把持位置に位置決めすることができ、記録媒体RMを把持部44により確実に把持することができる。一方、弾性層43が中間転写ベルト31に対向してニップNPを形成して二次転写処理を行っている間、つまり二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)から位相B(ニップ解消位置)に至る間、転写ローラー駆動モーターM4をトルク制御している。したがって、中間転写ベルト31に加わる負荷が変動するのを抑制することができ、中間転写ベルト31を安定して駆動することができる。その結果、中間転写ベルト31の速度変動に起因する画像品質の低下を効果的に防止することができる。
また、ニップNPが形成されている間においてはトルク制御しているが、ニップNP間を記録媒体RMが通過する場合と、記録媒体RMが通過しない場合とがあり、それぞれの場合で中間転写ベルト31に与えられる負荷は互いに相違する。したがって、それぞれの場合でコントローラー10が指令トルクを変更すると、中間転写ベルト31に加わる負荷の変動をさらに抑制することができ、好適である。
また、ニップNP間を記録媒体RMが通過する場合であっても、記録媒体RMの厚み、材質、サイズおよび形状などが異なると、中間転写ベルト31に与えられる負荷が相違することがある。したがって、コントローラー10は記録媒体RMの種類に応じて指令トルクを変更すると、中間転写ベルト31に加わる負荷の変動をさらに抑制することができ、好適である。
さらに、上記実施形態では、コントローラー10に指令トルク演算部10aが設けられ、ドライバー11からベルト駆動モーターM3に与えられる信号に基づき中間転写ベルト31にかかる負荷状況に対応した指令トルクを演算し、当該指令トルクで転写ローラー駆動モーターM4をトルク制御している。このようにローラー駆動部のトルク制御を、中間転写ベルト31にかかる負荷に関連する情報(ドライバー11からベルト駆動モーターM3に与えられる信号)に基づき転写ローラー駆動モーターM4をフィードバック制御している。このため、中間転写ベルト31に加わる負荷状況に適合したトルクで二次転写ローラー4は動作することとなり、中間転写ベルト31をさらに安定して駆動することができ、画像品質の低下をさらに効果的に防止することができる。
図10は本発明にかかる画像形成装置の第2実施形態を示す図であり、画像形成装置の動作を示している。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は基準信号の設定である。すなわち、上記第1実施形態では、図7に示すようにセンサー8からの出力信号を基準信号とし、二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)に移動してきたときにセンサー8から出力レベルの変化に基づき露光処理や記録媒体RMの搬送処理などを制御している。これに対し、第2実施形態では、いわゆる垂直同期信号を基準信号としている。すなわち、従来より周知のように、中間転写ベルトや中間転写ドラム等を像担持体として用いる画像形成装置では、像担持体に固定的に設けられた特徴部位(例えば切欠部や突起部など)を垂直同期センサーで検出した際に出力される垂直同期信号を用いて装置各部を制御するものが従来より多用されている。このような画像形成装置に対して本発明を適用してもよく、図10に示すように垂直同期信号Vsyncを基準信号とし、露光処理や記録媒体RMの搬送処理などを制御してもよい。なお、具体的な制御内容は第1実施形態と同一であり、第2実施形態においても第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
図11は本発明にかかる画像形成装置の第3実施形態を示す図であり、図12は図11の画像形成装置の動作例を示すタイミングチャートである。この第3実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は大きく2点ある。まず第1点目は、コントローラー10からドライバー12には指令パルスのみが与えられる、つまりドライバー12による駆動制御態様として位置制御のみが用意されている点である。また、第2点目は、転写ローラー駆動モーターM4と二次転写ローラー4との間にワンウェイクラッチCTが介挿されている点である。この第3実施形態では、ワンウェイクラッチCTを設けたことで二次転写ローラー4の弾性層43が中間転写ベルト31と対向している間(位相Aから位相Bの間)においては転写ローラー駆動モーターM4で発生した駆動力が二次転写ローラー4に伝達されるのを遮断され、弾性層43と中間転写ベルト31のニップNPでの摩擦力により二次転写ローラー4は中間転写ベルト31に対して従動回転する。一方、二次転写ローラー4の凹部41が中間転写ベルト31と対向している間(位相Bから位相Aの間)においては駆動力が二次転写ローラー4に伝達されて位置制御が実行される。したがって、第3実施形態にかかる画像形成装置は図12に示すようにして画像を形成する。
ホストコンピュータなどの外部装置からカラー画像を形成する旨の画像形成指令がコントローラー10に与えられると、ベルト駆動モーターM3および転写ローラー駆動モーターM4が作動して中間転写ベルト31および二次転写ローラー4をそれぞれ駆動し、タイミングtA0で二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)に移動してきたことをコントローラー10が検出する。そして、当該タイミングtA0を露光開始起点とし、第1実施形態と同様にして、各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kでトナー像を形成し、中間転写ベルト31の表面にトナー像を一次転写していく。
このトナー像形成を行っている間、タイミングtA0より弾性層43が中間転写ベルト31と対向してニップNPが形成されているため、二次転写ローラー4は中間転写ベルト31に対して従動回転する。そして、タイミングtB1で二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)に達すると、二次転写ローラー4の凹部41が中間転写ベルト31と対向することとなり、次に位相Aになるまでの間、コントローラー10によりドライバー12が位置制御される。また、次のタイミングtA2で再び弾性層43が中間転写ベルト31と対向してニップNPが形成され、それがタイミングtB2まで継続されることからタイミングtA1〜tB2の間、二次転写ローラー4は中間転写ベルト31に対して従動回転する。また、この第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、タイミングtA1から所定時間T5が経過すると、コントローラー10はゲートローラー51、51に接続されたゲートローラー駆動モーターを制御するドライバー(図示省略)に指令パルスを入力してゲートローラー駆動モーターを作動させる。これにより二次転写位置TR2への記録媒体RMの搬送が開始される。
また、二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)になると、上記タイミングtB2よりコントローラー10から出力される指令パルスに基づき位置制御されて二次転写ローラー4が回転方向D4に角度29゜移動して記録媒体把持位置に移動する(タイミングtC2:位相C)。また、グリッパ部材442の先端部がグリッパ支持部材441の先端部から離間させられて記録媒体RMの把持準備が完了する。そして、記録媒体RMの先端部が把持部44により把持される(紙銜え動作)。こうして記録媒体RMはその先端部を把持部44により把持されたまま二次転写ローラー4とともに回転方向D4に搬送される。そして、位相C(記録媒体把持位置:図5(a)参照)から位相A(ニップ開始位置)に達する前に上記のようにコントローラー10は指令パルスを変更することでニップ形成タイミングtCを調整して記録媒体RMに対するトナー像TIの位置を調整する。
そして、二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)に達すると、再び弾性層43が中間転写ベルト31と対向してニップNPが形成され、二次転写ローラー4は中間転写ベルト31に対して従動回転する。また、この二次転写ローラー4の従動回転に伴って記録媒体RMは先端部を把持部44で保持された状態のままニップNPの間を通過してトナー像TIの二次転写が進行していく。その後、第1実施形態と同様にして記録媒体RMが搬送機構6を介して定着ユニット7に搬送され、カラートナー像TIの記録媒体RMへの定着が行われる。
以上のように、第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、ニップ形成タイミングtCを調整することで記録媒体RMに対するトナー像TIの位置を高精度に調整することができる。また、位相Aから位相Bまでの間、二次転写ローラー4を中間転写ベルト31に対して従動回転させているため、当該期間(位相A〜位相B)においてトルク制御している第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
図13は本発明にかかる画像形成装置の第4実施形態を示す図である。この第4実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、コントローラー10からドライバー12には指令パルスのみが与えられる、つまりドライバー12による駆動制御態様として位置制御のみが用意されている点と、歯車91、92を介して転写ローラー駆動モーターM4で発生した駆動力が二次転写ローラー4に伝達されるように構成されている点とである。上記歯車のうちモーラー側の歯車91は全周にわたって歯車部が形成された平歯車であるのに対し、歯車92は、歯車91に対して歯合する歯車部921と、歯車91に対して歯合しない欠歯部922とを有する欠歯歯車となっている。この第4実施形態では、歯車部921は角度範囲α(本実施形態では63゜)に対応して形成され、二次転写ローラー4が位相Bとなったときに回転方向D4における歯車部921が歯車91と歯合し始め、位相Aとなったときに回転方向D4における歯車部921が歯車91から離れるように、欠歯歯車92は回転シャフト421の端部に取り付けられている。したがって、二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)から位相A(ニップ開始位置)までの間でのみ、転写ローラー駆動モーターM4で発生した駆動力が上記歯車91、92を介して二次転写ローラー4に伝達される。一方、二次転写ローラー4の弾性層43が中間転写ベルト31と対向している間(位相Aから位相Bの間)においては転写ローラー駆動モーターM4で発生した駆動力が二次転写ローラー4に伝達されず、弾性層43と中間転写ベルト31のニップNPでの摩擦力により二次転写ローラー4は中間転写ベルト31に対して従動回転する。したがって、第4実施形態では、第3実施形態と全く同様にして画像形成が行われる(図12参照)。したがって、第4実施形態においても、第3実施形態と同様の作用効果が得られる。
図14は本発明にかかる画像形成装置の第5実施形態を示す図である。この第5実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は大きく2点ある。まず第1点目は、コントローラー10からドライバー12には指令パルスのみが与えられる、つまりドライバー12による駆動制御態様として位置制御のみが用意されている点である。また、第2点目はゲイン切替信号をドライバー12に与えて位置制御ゲインを2段階に切替可能となっている点である。この第5実施形態では、二次転写ローラー4の位相にかかわらず、指令パルスにしたがってモーターM4が位置制御されるが、次のように位置制御ゲインを切り替えている。すなわち、二次転写ローラー4の凹部41が中間転写ベルト31と対向している間(位相Bから位相Aの間)においては位置制御ゲインが比較的大きな第1ゲインに設定されて二次転写ローラー4が高精度に位置決めされる。これに対し、二次転写ローラー4の弾性層43が中間転写ベルト31と対向している間(位相Aから位相Bの間)においては第1ゲインより小さな第2ゲインに設定されて上記のように第1ゲインで位置制御する場合に比べて中間転写ベルト31にかかる負荷変動が抑制される。
図15は図14の画像形成装置の動作例を示すタイミングチャートである。この第5実施形態では、ホストコンピュータなどの外部装置からカラー画像を形成する旨の画像形成指令がコントローラー10に与えられると、ベルト駆動モーターM3および転写ローラー駆動モーターM4が作動して中間転写ベルト31および二次転写ローラー4をそれぞれ駆動し、タイミングtA0で二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)に移動してきたことをコントローラー10が検出する。そして、当該タイミングtA0を露光開始起点とし、第1実施形態と同様にして、各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kでトナー像を形成し、中間転写ベルト31の表面にトナー像を一次転写していく。
また、このトナー像形成を行っている間、タイミングtA0でコントローラー10は、指令パルスをドライバー12に与えて二次転写ローラー4を位置制御するとともに、ゲイン切替信号により当該位置制御ゲインを比較的小さい第2ゲインに設定する。そして、タイミングtB1で二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)に達すると、コントローラー10はゲイン切替信号により当該位置制御ゲインを比較的大きな第1ゲインに設定し、次に位相Aになるまでの間コントローラー10によりドライバー12が第1ゲインで位置制御される。また、次のタイミングtA1で再び弾性層43が中間転写ベルト31と対向してニップNPが形成されると、再びコントローラー10はゲイン切替信号により当該位置制御ゲインを上記第2ゲインに設定する。また、この第5実施形態においても、第1実施形態と同様に、タイミングtA1から所定時間T5が経過すると、コントローラー10はゲートローラー51、51に接続されたゲートローラー駆動モーターを制御するドライバー(図示省略)に指令パルスを入力してゲートローラー駆動モーターを作動させる。これにより二次転写位置TR2への記録媒体RMの搬送が開始される。
また、二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)になると、再びコントローラー10はゲイン切替信号により当該位置制御ゲインを上記第1ゲインに設定する。これにより二次転写ローラー4が高精度に位置制御される。より詳しくは、上記タイミングtB2よりコントローラー10から出力される指令パルスに基づき比較的大きなゲイン(第1ゲイン)で位置制御されて二次転写ローラー4が回転方向D4に角度29゜移動して記録媒体把持位置に移動する(タイミングtC2:位相C)。また、グリッパ部材442の先端部がグリッパ支持部材441の先端部から離間させられて記録媒体RMの把持準備が完了する。そして、記録媒体RMの先端部が把持部44により把持される(紙銜え動作)。こうして記録媒体RMはその先端部を把持部44により把持されたまま二次転写ローラー4とともに回転方向D4に搬送される。そして、位相C(記録媒体把持位置:図5(a)参照)から位相A(ニップ開始位置)に達する前に上記のようにコントローラー10は指令パルスを変更することでニップ形成タイミングtCを調整して記録媒体RMに対するトナー像TIの位置を調整する。
そして、二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)に達すると、コントローラー10はゲイン切替信号により当該位置制御ゲインを上記第2ゲインに設定して中間転写ベルト31にかかる負荷変動を抑制している。また、この二次転写ローラー4の回転に伴って記録媒体RMは先端部を把持部44で保持された状態のままニップNPの間を通過してトナー像TIの二次転写が進行していく。その後、第1実施形態と同様にして記録媒体RMが搬送機構6を介して定着ユニット7に搬送され、カラートナー像TIの記録媒体RMへの定着が行われる。
以上のように、この第5実施形態においても、第1実施形態と同様に、ニップ形成タイミングtCを調整することで記録媒体RMに対するトナー像TIの位置を高精度に調整することができる。また、凹部41が中間転写ベルト31と対向する間、位置制御ゲインを大きくしているので、二次転写ローラー4を正確に記録媒体把持位置に位置決めすることができ、記録媒体RMを把持部44により確実に把持することができる。一方、弾性層43が中間転写ベルト31に対向してニップNPを形成して二次転写処理を行っている間、つまり二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)から位相B(ニップ解消位置)に至る間、比較的小さい、第2ゲインで二次転写ローラー4を位置制御しているので、中間転写ベルト31に加わる負荷が変動するのを抑制することができ、中間転写ベルト31を安定して駆動することができる。その結果、中間転写ベルト31の速度変動に起因する画像品質の低下を効果的に防止することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、位相検出センサー8は、2つのスリット811、812を有するスリット板81と、センサー素子82とで構成されているが、位相検出センサー8の構成はこれに限定されるものではない。例えば図16(a)に示すように、スリット板81に代えて、凹部41が中間転写ベルト31と対向する角度範囲αにわたって切欠部813が形成された円盤部材83を用いてもよい。このように構成された位相検出センサー8では、二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)になったとき、回転方向D4において切欠部813の下流側端部がセンサー素子82を通過してセンサー出力はLレベルからHレベルに変化する。また、二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)になったとき、切欠部813の上流側端部がセンサー素子82を通過してセンサー出力はHレベルからLレベルに変化する。このような出力レベルの変化に基づき位相Aおよび位相Bが検出され、上記実施形態と同様にドライバー12による転写ローラー駆動モーターM4の駆動制御態様がトルク制御と位置制御の間で切り替えられる。
また、同図(b)に示す位相検出センサー8では、2つのセンサー素子84、85と、1つのスリット板86とが設けられている。回転方向D4に沿って第1センサー素子84から第2センサー素子85までの角度が角度範囲αと一致するようにセンサー素子84、85は配置されている。また、スリット板86には1つのスリット861が形成されており、スリット板86が回転シャフト421とともに回転方向D4に回転する。そして、二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)になったとき、スリット861が第1センサー素子84を通過して第1センサー素子84の出力はLレベルからHレベルに変化する。さらに二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)になったとき、スリット861が第2センサー素子85を通過して第2センサー素子85の出力はLレベルからHレベルに変化する。このような出力レベルの変化に基づき位相Aおよび位相Bが検出され、上記実施形態と同様にドライバー12による転写ローラー駆動モーターM4の駆動制御態様がトルク制御と位置制御の間で切り替えられる。
また、同図(c)に示す位相検出センサー8では、センサー素子82とスリット板86が設けられており、二次転写ローラー4が位相B(ニップ解消位置)になったとき、スリット861がセンサー素子82を通過してセンサー素子82の出力はLレベルからHレベルに変化する。そして、この出力レベルの変化をトリガーとしてコントローラー10が時間計測を開始し、その経過時間が所定時間(二次転写ローラー4が位相Bから位相Aに至るまでに要する時間)T8に達したときに、二次転写ローラー4が位相A(ニップ開始位置)になったことを検出してもよい。このように位相検出センサー8とコントローラー10による時間計測が組み合わされて位相Aおよび位相Bが検出され、上記実施形態と同様にドライバー12による転写ローラー駆動モーターM4の駆動制御態様がトルク制御と位置制御の間で切り替えられる。
さらに、上記実施形態では、中間転写ベルト31の表面に形成されたトナー像を記録媒体RMに二次転写する画像形成装置に本発明を適用しているが、中間転写ドラムに形成されたトナー像を記録媒体に二次転写する画像形成装置、あるいは感光体に形成されたトナー像を記録媒体に転写する画像形成装置などにも本発明を好適に適用することができる。
1…画像形成装置、 4…二次転写ローラー、 8…位相検出センサー、 10…コントローラー(制御部)、 12…ドライバー(ローラー駆動部)、 31…中間転写ベルト(像担持体)、 32…ベルト搬送ローラー、 41…凹部、 42…ローラー基材、 43…弾性層、 44…把持部、 M4…転写ローラー駆動モーター(ローラー駆動部)、 NP…ニップ、 RM…記録媒体、 TI…トナー像

Claims (7)

  1. 像を担持しながら所定速度で移動する像担持体と、
    前記像担持体に対向しながら回転するローラー基材、前記ローラー基材の周面に設けられた凹部、前記凹部に配設されて記録媒体を把持する把持部、及び前記ローラー基材の周面に配設された弾性層を有し、前記凹部が前記像担持体と対向するときに前記把持部により記録媒体を把持し、前記弾性層が前記像担持体と対向したときに前記像担持体との間に形成するニップに前記記録媒体を通過させて前記像担持体に担持された前記像を前記記録媒体に転写する転写ローラーと、
    前記ローラー基材を回転させるローラー駆動部と、
    前記ローラー駆動部を制御して前記ニップを形成するタイミングを調整する制御部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記凹部が前記像担持体と対向するときの前記ローラー基材の回転数を制御して前記ニップ形成タイミングを調整する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記把持部により前記記録媒体を把持した後に前記ローラー基材の回転数を変更して前記ニップ形成タイミングを調整する請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記凹部が前記像担持体と対向するときの前記ローラー駆動部を制御して前記転写ローラーの位置を調整する一方、前記ニップが形成されるときの前記ローラー駆動部のトルクを制御する請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記ローラー基材は、前記ニップが形成される間、前記像担持体の移動にしたがって従動回転し、
    前記制御部は、前記凹部が前記像担持体と対向する間、前記ローラー駆動部により前記ローラー基材を回転させる請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記凹部が前記像担持体と対向する間では第1ゲインで前記ローラー駆動部を制御して前記転写ローラーの位置を調整する一方、前記ニップが形成される間で前記第1ゲインよりも小さな第2ゲインで前記ローラー駆動部を制御して前記転写ローラーの位置を調整する請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 像を担持しながら所定速度で移動する、像担持体に対してローラー基材を対向させながら回転させる工程と、
    前記ローラー基材の周面に設けられた凹部が前記像担持体と対向する間に前記凹部に配設された把持部により記録媒体を把持する工程と、
    前記ローラー基材の周面に配設された弾性層を前記像担持体と対向させて前記像担持体との間にニップを形成しながら当該ニップに前記記録媒体を通過させて前記像担持体に担持された前記像を前記記録媒体に転写する工程と、
    前記ニップを形成するタイミングを調整する工程と
    を備えたことを特徴とする画像形成方法。
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