JP4354602B2 - カラー写真要素 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性ハロゲン化銀乳剤層を含む層中又は銀不含非感光性層中に、少なくとも3個のヘテロ原子を有する感度向上化合物を含有するカラー写真要素に関する。
【0002】
【従来の技術】
粒状度をできる限り低く維持しながら総光応答を最大とすることが、カラー写真創作材料の長年の目的である。写真学的感光性(一般的に写真感度と称される)を増加すると、低光条件下で捕捉された画像を向上できたり、画像のシャドー領域の細部が向上したものが得られる。一般的に、このような系における感光性ハロゲン化銀乳剤により得られる総感光性は、乳剤粒子のサイズにより決まる。乳剤粒子が大きいほど、より多くの光が捕獲される。現像すると、捕獲された光が最終的に色素付着物に変換され、再生像を構成する。しかしながら、これらの色素付着物により示される粒状度は、ハロゲン化銀乳剤の粒度に正比例する。即ち、ハロゲン化銀乳剤粒子が大きいほど、感光性が高いだけでなく、再生像における粒状度が大きくなる。したがって、ハロゲン化銀要素の感光性をそれに対応して粒状度等の別の特性を損なうことなく向上させることが写真における根本的な課題である。本明細書において、粒状度を大きく損なうことなく感度の増加がなされることが理解されるであろう。別の観点から述べると、いずれの一定の粒度に対してもハロゲン化銀乳剤の光応答を最大とする材料を提供することが長年の課題であった。
【0003】
例えば、高吸光係数を有する色素を形成する高反応性カプラー(単一又は複数)がハロゲン化銀乳剤の応答を最大にすることは、周知である。しかしながら、これらの種類の色素形成材料によって生じる増幅の増加も、粒状度の増加に直接結びつく。
【0004】
感光性ハロゲン化銀粒子の大きさを増加する必要なく写真感度を増加する非画像形成材料を提供することは、非常に望ましい。
【0005】
数多くの異なる種類の複素環式材料は、ある方法で銀現像に影響を及ぼすことが知られており、例えば、カブリ防止剤、カブリ抑制剤、現像阻害剤、現像抑制剤及び安定化剤と呼ばれている。これらの材料については、The Fundamentals of Photographic Technology,Silver Salt Photography(写真光学の基礎、銀塩写真)、日本写真学会編(コロナ社)、p.354;Chemistry of Photography(写真の化学)、笹井明著(株式会社写真工業出版社)pp.168〜169及びT.H.James編、The Theory of the Photographic Process(写真プロセスの理論)、第4版、Macmillan Publishing Co.ニューヨーク、第13章、セクションJに記載がある。一般的に、これらの材料は、全てNH又はSH基を含有しており、NH又はSH基によって、これらの材料が銀表面に結合又は強力に吸着でき、それらの銀塩は、10を超えるpKsp(−logKSP)を有する。ここで、Kspは、25℃の水中での溶解度積である。これらの材料を通常のカラー写真系におけるハロゲン化銀乳剤に添加して、それらの現像を制限又は減少させることは周知である。これらの材料は、一般的に少なくとも部分的に水溶性であるか、メタノール等の水混和性溶媒に溶解し、被膜の塗布の前に銀乳剤に直接添加するか、現像液に直接添加する。また、これらの種類の複素環をPUG(写真学的に有用な基)に共有結合させて、PUGが銀表面に近接して保持されるようにすることも公知である(例えば、米国特許第5,100,761号参照)。
【0006】
米国特許第5,032,499号、米国特許第4,837,141号及び特開昭62−138850号は、多種多様な写真抑制剤(ジアゾール類、トリアゾール類、テトラゾール類及びテトラアザインデン類を含む)を熱現像性感光性材料に使用することを記載している。特開平10−50047号は、多種多様な銀スラッジ化防止剤(ジアゾール類、トリアゾール類、テトラゾール類及びテトラアザインデン類を含む)を非感光性クリーニングフィルムに使用することを記載している。置換プリン類(1,3,4,6−テトラアザインデン類)及び他の二環複素環は、例えば、特開平7−281345号、特開平3−013934号、特開平3−138639号、特開平4−107446号、特開平4−67140号、特開平5−127290号及び特開昭61−256346号並びにヨーロッパ特許出願公開第741319A1号並びにE.J.Birr、Stabilization of Photographic Silver Halide Emulsions(写真ハロゲン化銀乳剤の安定化)、Focal Press,Ltd、1974、pp 82〜93に記載されているように、写真系においてカブリ防止剤に有用であることが知られている。また、プリン類が写真系における銀パイ錯体安定化剤として有用であることが、米国防衛公開第877,011号に記載されている。DIR(「現像抑制剤放出型」カプラー)の一部分として抑制剤フラグメントに使用されるプリン類が、米国特許第3,933,500号に開示されている。処理中の写真学的に有用な基の放出のためのブロック基としてのプリン類が、特開昭4−186344号及びヨーロッパ特許出願公開第335319A2号に記載されている。高コントラスト白黒媒体における添加剤としての6−アミノプリン類の誘導体が、特開昭10−104784号、特開昭10−228077号、特開昭9−106024号及び特開昭4−336538号に記載されている。米国特許第5,411,929号及び第5,328,799号は、熱処理像記録材料にプリン類(6−ドデシルアミノプリン(本発明の化合物AA)を含む)を使用することを記載している。特開平2−62532号は、プリン類を高コントラスト白黒グラフィックアートフィルムシステムにおける画像形成層に隣接した層に使用することを記載している。
【0007】
水溶性1,2,3a,7−テトラアザインデン類は、公知の安定化剤及びカブリ防止剤である(例えば、特開平7−281334号、特開平6−347954号、特開平6−230511号、特開平5−127279号、特開平5−232618号、特開平3−241339号、特開昭62−055644号、特開昭60−173546号、ドイツ国特許出願公開第2609993号、ドイツ国特許出願公開第2419798号及び上記したE.J.Birr参照)。特開昭61−014630号、チェコスロバキア国特許第255602号及び米国特許第4,643,966号に記載されているように、水溶性1,2,3a,7−テトラアザインデン類がハロゲン化銀析出用添加剤として有用であることは公知である。水溶性のチオール置換1,2,3a,7−テトラアザインデン類が、特開平10−148917号に銀スラッジ防止剤として記載されている。ヨーロッパ特許出願公開第652470A1号及び特開平8−137043号は、テトラアザインデン置換ヒドラジン類を現像促進剤として使用することを記載している。特開平1−019343号は、高分子1,2,3a,7−及び1,3,3a,7−メルカプトテトラアザインデン類を使用することを記載している。
【0008】
水溶性1,3,3a,7−テトラアザインデン類は、周知の安定化剤及びカブリ防止剤である(例えば、上記したE.J.Birr及びT.Tani、Photographic Sensitivity,Theory and Mechanisms(写真感度、理論及び機構)、ニューヨークにあるOxfordUniversity Press、1995、セクション6.5参照)。特に、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン(ClogP(以下て定義する)=−0.27)は、広く写真フィルムに使用されている。また、この特定の化合物がある状況下で写真感度の増加を生じることがあることも、公知である(例えば、上記したT.Tani、pp 191〜194及びそこに引用されている文献参照)。ClogPが6.0未満である水への溶解度がより低い1,3,3a,7−テトラアザインデン類が、特開平8−262601号、ヨーロッパ特許出願公開第574331A2号、特開平1−97946号及びヨーロッパ特許出願公開第197895A2号に記載されている。特開平6−59363号は、高分子6−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラアザインデン類をハロゲン化銀析出用添加剤として使用することを記載している。チェコスロバキア特許255602B1号並びにロシア特許第2091846C1号及び第2091858C1号は、2−ヘプチル−4−ヒドロキシ−5−ブロモ−6−メチル−1,3,3a−テトラアザインデン(ClogP=3.82)をハロゲン化銀析出用添加剤として使用することを記載している。特開平7−270955号及び特開平7−270957号は、ヒドラジン類とClogPが6.0未満である水への溶解度がより小さいテトラアザインデン類との組み合わせを記載している。特開平10−221805号、特開平9−265150号、ドイツ国特許出願公開第3924571A1号、ヨーロッパ特許出願公開第335319A2号及びドイツ国特許出願公開第2363308号の全てが、1,3,3a,7−テトラアザインデン類を、処理中に写真学的に有用な基を放出するのに適当なブロック基として記載している。特開昭52−154631号は、特定の1,3,3a,7−テトラアザインデン類をDIRの一部分としての抑制剤フラグメントとして使用することを記載している。ドイツ国特許出願公開第2053714号は、アミド類を水溶性テトラアザインデン類と併用することを開示している。特開平9−265150号は、4−トリブロモメチルスルホニル−6−ペンタデシル−1,3,3a,7−テトラアザインデン(ClogP=8.97)を、熱現像性系に使用することを開示している。
【0009】
特開平5−333496号は、迅速プロセスにおいてシアンカラーを改良する目的で、塩化銀乳剤を用いたカラー写真プリント系において、ピロロアゾールシアンカプラーと多種多様な1,2,3a,7−及び1,3,3a,7−テトラアザインデン化合物とを組み合わせることを記載している。テトラアザインデン類の28種類の例のうち、Xa−1(ClogP=7.96)、Xa−5(ClogP=8.19)、Xa−10(ClogP=8.46)、Xa−22(ClogP=7.92)、Xb−1(ClogP=8.20)及びXb−4(ClogP=8.74)は、6.2を超えるClogPを有している。
【0010】
特開平7−168303号は、貯蔵安定性の向上のために、塩化銀乳剤を用いた高コントラストグラフィックアート材料において、多種多様の1,3,3a,7−テトラアザインデン類をヒドラジン類と併用することを記載している。記載されているテトラアザインデン類の48種類の例のうち、2−(2,5−ジ−t−ペンチルフェノキシ)−4−ヒドロキシ−5−ブロモ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン(III−7;ClogP=7.73)のみが、6.2を超えるClogPを有している。特開平7−261308号は、同様な高コントラストグラフィックアート材料における多数のバラスト化トリアゾール類を記載している。
【0011】
米国特許第5,187,054号は、NH結合を含有するがチオール置換基を含有しないバラスト化複素環を上層に使用して、銀スラッジの形成を防止することを記載している。示されている化合物のうち、ベンゾイミダゾール(I−8)の最高ClogPが7.15であり、トリアゾール(I−7)が8.60である。
【0012】
特開昭63−24255号は、ClogPが全て5.0未満である多種多様なジアゾール類、トリアゾール類、メルカプトテトラゾール類及びベンゾトリアゾール類をカラー写真フィルムに使用することを記載している。米国特許第4,770,991号も、多種多様なメルカプト−1,2,4−トリアゾール類(最大ClogP=6.43)、メルカプトチアジアゾール類(最大ClogP=5.14)及びメルカプトテトラゾール類(最大ClogP=7.02)を、高コントラスト白黒フィルムに使用することを記載している。特開昭63−100446号は、メルカプトオキサジアゾール類(最大ClogP=5.18)及びメルカプトチアジアゾール類(最大ClogP=4.12)を白黒フィルムに使用することを記載している。米国特許第5,006,467号は、1,2,3−トリアゾール類(記載の実施例での最大ClogP=5.10)の使用を開示しており、ヨーロッパ特許第0 157 322 B1号は、カブリ防止剤として1,2,4−トリアゾール類(最大ClogP=5.99)を使用することを開示している。
【0013】
米国特許第4,528,264号は、ClogPが5.0未満であるベンゾトリアゾールモノマー類から調製した高分子ベンゾトリアゾール類の使用について記載している。
【0014】
米国特許第5,508,154号は、一つの環が1,2,3−トリアゾールであり、両方の環内に合計最低4個の窒素原子を含有する5/5二環複素環を、カブリ防止剤として、抑制剤放出型カプラーを含有する系に使用することを記載している。示されている例のうち、これらの複素環は、平均ClogPが1.53で、最大値が5.67(例A−7)である。特許権者も、4個の窒素原子を有する6/5員二環複素環は、所望の結果を生じないことを認識している。
【0015】
米国特許第5,702,877号は、バラスト化ベンゾイミダゾール類を使用して、特に特定のピラゾロン像カプラーでの粒状度を向上することを記載している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
解決すべき課題は、向上した写真感度を示すカラー写真要素及びそのような要素の処理方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、(1)感光性ハロゲン化銀乳剤層と(2)銀不含非感光性層とのうちの少なくとも一つの層を含んでなるカラー写真要素であって、前記少なくとも一つの層がヘテロ原子を最低3個有する化合物を含有し、前記化合物が、酸化現像主薬とは反応せず、且つ前記化合物を含有しないことを除いて同じ写真要素と比較して前記要素の写真感度を増加するに十分なClogPを有するカラー写真要素が提供される。
【0018】
本発明の種々の態様において、上記化合物を含有する画像形成層は、ヨウ臭化物乳剤を含んでなり、緑色光増感され、特定の粒度を有し、特定の種類のカプラーを含み、創作材料であり、パラフェニレンジアミン現像主薬等の発色現像主薬で処理される。本発明の他の態様によれば、上記化合物は、テトラアザインデン、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾール又はオキサジアゾールを含む最低3個のヘテロ原子を有する特定の種類の複素環である。
【0019】
本発明によれば、向上した写真感度を示すカラー写真要素及びそのような要素の処理方法が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、概して、上記の課題を解決するための手段の項で述べたとおりである。本発明は、少なくとも一種の非拡散性シアンカプラーを有する少なくとも一層の赤感性ハロゲン化銀乳剤層と、少なくとも一種の非拡散性マゼンタカプラーを有する少なくとも一層の緑感性ハロゲン化銀乳剤層と、少なくとも一種の非拡散性イエローカプラーを有する少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤層とを有する、感光性カラー写真要素であって、少なくとも一層の感光性ハロゲン化銀乳剤層又は銀不含非感光性層がヘテロ原子を最低3個有する化合物を含有し、前記化合物が、酸化現像主薬とは反応せず、且つ前記化合物を含有しないことを除いて同じ層と比較して前記要素の像形成(光増感)層の少なくとも一つの写真感度を増加するに十分なClogPを有することを特徴とする、カラー写真要素に関する。望ましくは、本発明の化合物は、顕著な粒状度の増加なしに、写真感度の面で、少なくとも0.05絞り、望ましくは少なくとも0.10絞り及びさらには0.25絞り以上の向上が得られなければならない。
ここで使用する用語「ヘテロ原子」とは、炭素又は水素以外のいずれの原子も包含し、例えば、窒素、イオウ、リン及び酸素を含む。化合物が複素環である場合には、用語「ヘテロ原子」は、環系の構成部分を形成する原子のみを意味し、環系に対して外部に位置していたり、少なくとも一つの非共役単結合により環系から分離していたり、環系のさらなる置換基の一部分であるような原子は意味しない。
【0021】
本発明の化合物、即ち「感度化合物」は、銀現像の抑制をもたらすことが知られている化合物と類似しているが、それらの疎水性が高い(ClogPがより大きい)ために、銀現像自体の抑制をもたらさない。最低3個のヘテロ原子を有し、銀現像の抑制(発明の背景を参照)をもらたすことが知られており、且つ適当に置換された場合に疎水性が高まる本発明に含まれることができる種類の化合物には、トリアゾール類、オキサジアゾール類、チアジアゾール類、オキサチアゾール類、チアトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、テトラゾール類、メルカプトテトラゾール類、セレノテトラゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メルカプトトリアゾール類、メルカプトオキサジアゾール類、テレウロテトラゾール類、ベンゾイソジアゾール類、チオウレア類、プリン類及び他のポリアザインデン類などが含まれる。本発明の目的、即ち、写真感度の増加に有用な処方は、所望の総疎水性(ClogPにて測定)を有し、銀現像の顕著な抑制をもたらさない。感度を向上させるための最小ClogPは、本発明に有用な化合物の種類ごとに多少異なっていてよい。
【0022】
たとえ本発明の感度化合物が銀現像の抑制剤でないとしても、一般的に、その化合物の種類に属する化合物のうちでより低いClogPを有する化合物が銀現像の抑制剤である種類に属する。以下の試験のいずれかをClogPがより低い化合物について使用して、ClogPがより大きい化合物自体は銀現像の抑制剤でないとしても、特定の種類の化合物が本発明に含まれる種類であるかどうかを同定できる。
【0023】
潜在的抑制活性についての2つの異なる試験が、Photogr Sci and Eng、5,283(1961)及びPhotogr.Sci and Eng、18,383(1974)に記載されている。別の試験は、銀現像の抑制のために極めて重要である銀イオンへの結合に基づいている。塩化銀は乳剤系写真に有用な材料であり、塩化物の銀イオンへの結合の強度は活性物質についての結合強度の下限を規定する。したがって、以下の試験は、ここに記載の本発明に含まれる銀イオンに結合する種類の分子を規定するが、但し、これらの分子を所望の最小ClogPを有するように変える。まず、種類を試験するために、pH10で炭酸塩緩衝液に溶解する例を選択し、化合物濃度0.00100M、重炭酸カリウム濃度0.0200M及び炭酸カリウム濃度0.0267Mの溶液50mlを調製し、1M硝酸又は水酸化ナトリウムによりpHを10.0に調整した。磁気攪拌しながら、20℃〜25℃の温度で、窒素下、0.000500M硝酸銀1mlを添加した。銀イオン濃度を測定するのに有効な電気化学的方法を用いて、添加15分後の遊離銀イオンモル濃度を測定した。同じ温度及び試験化合物の代わりに0.00100M塩化ナトリウムを用いた他の条件下で、この工程全体を反復した。銀イオンモル濃度を0.00100M塩化物を超えて低下させる物質が、ここに記載の本発明において活性な種類である。
【0024】
本発明の化合物は、複素環であるのが適当である。本発明の一つの好ましい種類の複素環は、多環窒素複素環、例えば、炭素及び少なくとも3個の窒素原子のみから構成される少なくとも2つの環系を含有するものである。環系の一部分として少なくとも3個の窒素原子を有する好ましい多環窒素複素環の具体例として、ベンゾトリアゾール類及びテトラアザインデン類(プリンを含む)がある。本発明の別の好ましい種類の複素環は、炭素及び少なくとも2個の窒素原子を含んでなり、せいぜいたった一つの環イオウ原子又は環酸素原子を有する単環複素環である。これらの好ましい複素環の具体的な種類に、トリアゾール類、オキサジアゾール類、チアジアゾール類及びテトラゾール類がある。
【0025】
本発明の複素環上に直接位置する置換基は、水素、又は化合物全体がいっしょになって総ClogP要件を満たすように選択された基であることができる。これらの置換基は、アルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル(−SO2 N<)、ハロ、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ若しくはヨード、シアノ、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO2 −、複素環基、例えば、フラニル若しくはモルホリノ、カルボニル基、例えば、ケト、カルボン酸(−CO2 H)、カルボン酸エステル(−CO2 −)若しくはカルバモイル(−CON<)又はアミノ基、例えば、1級、2級若しくは3級置換窒素、カルボンアミド(>NCO−)若しくはスルホンアミド(>NSO2 −)でよい。分子全体がまだClogPの制限を満たす限りは、置換基により2つ以上の独立した窒素複素環核を接続してもよい。さらに、モノマー種がClogPの制限を満たす限りは、置換基は、さらにポリマー骨格に組み込まれることができる基を含有してもよい。複素環核の別の互変異性構造を書くことができるどのような場合も、化学的に等価であると考えられ、本発明の一部分である。
【0026】
本発明の多環窒素複素環のより好ましい形態のものは、3個の連続して存在する窒素原子のうちの1つが橋頭位置を占めるという場合又は3個の窒素全てが同一の6員環に位置する場合を除いて、3個の窒素原子が連続していないならば、すなわち互いに直接結合していない限り、2つの環が両方の環系にわたって少なくとも4個の窒素原子を含む6/6又は6/5二環核を含む。任意の特定の窒素原子が、一つの環だけの一部分であっても、橋頭位置に位置していてもよい。橋頭位置は、原子が複数の環の一部分を形成している箇所である。さらに、3個の窒素のうちの一つが橋頭位置を占める場合又は3個の窒素全てが同一の6員環に位置する場合を除いて、2つの環(そのうちの少なくとも一つは6員環でなければならない)が、それらの間で少なくとも4個の窒素原子を含み且つ互いに直接結合した3個の窒素原子を含有しない限りは、他の環系が、これらの複素環系に環状化してもよいし、さらには、これらの環の間に位置してもよい。追加の環は、さらなる窒素原子又は他のヘテロ原子、例えばイオウ又は酸素を含有していても、含有していなくてもよい。複素環核を構成する環のどれもが、孤立していたりたんに単結合により接合していたりすることはない。複素環核は、芳香族又は擬似芳香族であることが好ましい。別の好ましい形態の多環窒素複素環は、3個のみの窒素原子を含有し、それらが互いに接続し且つそれらのうちのどれもが橋頭位置を占めない、ベンゾトリアゾールである。
【0027】
本発明の特に好ましい形態の複素環は、環系の一部分として少なくとも4個の窒素原子を含有し、そして3個の窒素原子のうちの一つが橋頭位置を占有する場合又は3個の窒素原子全てが同一の6員環に位置する場合を除いて、環系の一部分として少なくとも4個の窒素原子を含み且つ互いに直接結合した3個の窒素原子を含まず、化合物の総ClogPが少なくとも6.2であるように置換された6/5二環芳香族窒素複素環である。ClogPは少なくとも6.8であることが好ましく、少なくとも7.2が適当である。また、ClogPが13.0に等しいかそれ未満であることが好ましく、11.5未満が都合がよい。
【0028】
本発明の6/5二環複素環式化合物のいくつかの例として、以下のテトラアザインデン類及びペンタアザインデン類(以下の構造に準じて番号付けしてある)がある:1,3,4,6及び1,3,5,7(両方ともプリン類として知られている)、1,3,5,6、1,2,3a,4、1,2,3a,5、1,2,3a,6、1,2,3a,7、1,3,3a,7、1,2,4,6、1,2,4,7、1,2,5,6及び1,2,5,7。また、これらの化合物は、イミダゾ−、ピラゾロ−若しくはトリアゾロ−ピリミジン類、ピリダジン類又はピラジン類の誘導体として記載されてもよい。ペンタアザインデン類のいくつかの例として、1,2,3a,4,7、1,2,3a,5,7及び1,3,3a,5,7がある。ヘキサアザインデンの一例として、1,2,3a,4,6,7がある。
【0029】
【化2】
Figure 0004354602
【0030】
より好ましい例は、6/5二環窒素複素環が1,3,4,6、1,2,5,7、1,2,4,6、1,2,3a,7又は1,3,3a,7−テトラアザインデン誘導体のものである。
【0031】
これらの種類の多環窒素複素環の場合、イオン化可能な置換基、例えば、ヒドロキシ(−OH)、チオール(−SH)又は非第三アミノ基(−NH2 又は−NH−)が、環原子に、環窒素への共役を生じて複素環の互変異性体を形成できるように結合されている。橋頭窒素が存在する場合を除いて、この種の置換基が存在しないことが好ましく、橋頭窒素が存在する場合には、銀の相互作用を所望の程度に維持するために、せいぜい一個のヒドロキシ基又はチオール基を有することが好ましい。
【0032】
プリン誘導体の最も好ましい例は、式Iで表されるものである:
【0033】
【化3】
Figure 0004354602
【0034】
(式中、R1 及びR2 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、ハロ、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO2 −、複素環基、カルボニル基、例えばケト、カルボン酸、カルボン酸エステル若しくはカルバモイル、アミノ基、例えば第一、第二若しくは第三置換窒素、カルボンアミド若しくはスルホンアミドである)。R3 は、アルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、スルホニル、スルホキシル、第二若しくは第三アミノ基、カルボンアミド基又はスルホンアミド基(これらの全ては、以下に記載のように置換されていてもよい)である。R3 がアルコキシ基又はアルキルチオ基である化合物が、とりわけ好ましい。総ClogPは、少なくとも6.2でなければならず、より好ましくは少なくとも6.8であり、最も好ましくは少なくとも7.2であって、最大ClogPが13.0に等しいかそれよりも小さい。
【0035】
1,2,5,7−テトラアザインデン誘導体の最も好ましい例は、式IIaで表されるものであり、1,2,4,6−テトラアザインデン誘導体の最も好ましい例は、式IIbで表されるものである:
【0036】
【化4】
Figure 0004354602
【0037】
(式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ上記した通りである。R3 がアルコキシ基又はアルキルチオ基である化合物が、とりわけ好ましい。総ClogPは、少なくとも6.2でなければならず、より好ましくは少なくとも6.8であり、最も好ましくは少なくとも7.2であって、最大ClogPが13.0に等しいかそれよりも小さい)。
【0038】
1,2,3a,7−テトラアザインデン誘導体の最も好ましい例は、式IIIで表されるものである:
【0039】
【化5】
Figure 0004354602
【0040】
(式中、R4 、R5 、R6 及びR7 は、各々R1 及びR2 について定義したとおりであるが、それに加えてチオール基又はヒドロキシ基を含む)。R7 がヒドロキシ基であり、R5 がアルキル基であり、R4 がR3 について定義したとおりであるがアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールチオ基又はアルキルチオ基が特に有利である、化合物がとりわけ好ましい。総ClogPは、少なくとも6.2でなければならず、より好ましくは少なくとも6.8であり、最も好ましくは少なくとも7.2であって、最大ClogPが13.0に等しいかそれよりも小さい。
【0041】
1,3,3a,7−テトラアザインデン誘導体の最も好ましい例は、式IVで表されるものである:
【化6】
Figure 0004354602
(式中、R4 、R5 、R6 及びR7 は式IIIについてと同じである)。R7 がヒドロキシ基であり、R5 がアルキル基であり、R4 がR3 について定義したとおりであるがアルコキシ基又はアルキルチオ基が特に有利である、化合物がとりわけ好ましい。総ClogPは、少なくとも6.2でなければならず、より好ましくは少なくとも6.8であり、最も好ましくは少なくとも7.2であって、最大ClogPが13.0に等しいかそれよりも小さい。
【0042】
本発明の複素環の別の好ましい形態は、化合物の総ClogPが少なくとも7.8であり、より好ましくは少なくとも8.2であり、最も好ましくは少なくとも9.0である、ベンゾトリアゾールである。また、ClogPが13.0に等しいかそれよりも小さいことも好ましい。ベンゾトリアゾールのより好ましい例としては、式V(式中、R8 、R9 、R10及びR11は各々独立的に上記でR1 及びR2 に関して定義したとおりである)で表されるものが挙げられる。ベンゾトリアゾール誘導体の最も好ましい例としては、R8 及びR11が水素であり、R9 がカルボン酸エステル、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、又はアルコキシ基若しくはアリールオキシ基であるものが挙げられる:
【0043】
【化7】
Figure 0004354602
【0044】
本発明の窒素複素環の別の好ましい形態は、化合物の総ClogPが少なくとも8.75であり、より好ましくは少なくとも9.0であり、最も好ましくは少なくとも9.25であり且つ13.0に等しいかそれよりも小さいトリアゾールである。トリアゾールのより好ましい例としては、式VIの1,2,3−トリアゾール類及び式VIIで表される1,2,4−トリアゾール類(式中、R12及びR13は各々独立的に上記でR1 及びR2 に関して定義したとおりである)で表されるものが挙げられる。トリアゾール類の最も好ましい例としては、R12が水素、アルキル又はアリールであり、R13がアルキルチオ若しくはアリールチオ、カルボン酸エステル、又は置換アルキル基であるものが挙げられる:
【0045】
【化8】
Figure 0004354602
【0046】
本発明の窒素複素環の別の好ましい形態は、化合物の総ClogPが少なくとも7.6であり、より好ましくは少なくとも7.9であり、最も好ましくは少なくとも8.2であり且つ11.5に等しいかそれよりも小さいジアゾールである。ジアゾールのより好ましい例としては、式VIII(式中、Xは酸素又はイオウであり、R14及びR15は各々独立的にR1 及びR2 に関して定義したとおりであるが、チオール基も含む)で表されるものが挙げられる。オキサジアゾール又はチアジアゾールの最も好ましい例としては、R14がチオール基であり、R15がアルキル、アリール、アルキルチオ若しくはアリールチオ又はアミノ基であるものが挙げられる:
【0047】
【化9】
Figure 0004354602
【0048】
本発明の窒素複素環の別の好ましい形態は、テトラゾールである。テトラゾールのより好ましい例としては、式IX〔式中、R16はR1 に関して定義したとおりであってチオール(−SH)基を含み(R16がチオール基である場合、そのような化合物はメルカプトテトラゾール類として知られる)、R17はR1 に関して定義したとおりである〕で表されるものが挙げられる。テトラゾールの最も好ましい例としては、R16がチオール基であり、R17がアルキル基、アリール基又は複素環基を表すもの、又はR17が水素であり、R16がアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基、複素環基又はアルキルチオ基若しくはアリールチオ基を表すものである。R16がチオール基である場合、この化合物のClogPは、少なくとも7.0でなければならず、より好ましくは少なくとも7.4であり、最も好ましくは少なくとも7.8であり、好ましくは13.0に等しいかそれよりも小さくなければならない。R16がチオール基でないときには、化合物のClogPは、少なくとも6.5でなければならず、より好ましくは少なくとも7.0であり、最も好ましくは少なくとも7.5であり且つ10.5より小さいかそれに等しくなければならない:
【0049】
【化10】
Figure 0004354602
【0050】
本発明に有用な化合物は、カプラーではなく且つ酸化現像主薬(Dox)と反応して色素又はいずれか他の生成物を生成するようなものでない。本発明の化合物は、酸化発色現像主薬と直接に化学反応又はレドックス反応を顕著に生じない(5〜10%未満)ことが望ましい。これらの化合物は無色である。また、これらの化合物は、処理溶液の他の成分に対して安定であり、且つ処理液のいずれかにおいて実質的な量の化学反応を受ける置換基を含有しない(但し、化合物が、以下で詳細に説明する非像様法で除去される仮ブロック基により置換された適当なNH、OH又はSH結合を有する場合を除く)。例えば、本発明の材料は、銀現像中に交差酸化することのあるヒドラジノ基又はヒドロキノン基を含有せず、また他の種類の写真学的に有用な基(PUG)に共有結合していない。しかしながら、本発明の材料は、例えば、現像プロセス中に実質的に加水分解されない(5〜10%未満)エステル置換基を含有してもよい。本発明の化合物を上記のようなフィルム要素中に存在させ、処理液には添加しない。
【0051】
本発明の化合物の重要な特徴は、それらのオクタノール/水分配係数(logP)に関連する疎水性にある。写真効果を最大とするために、水への分配は、材料が乳剤粒子の表面に到達できないほど非常に小さいものであってはならない。また、水への分配は大きすぎてもいけないことが判明した。3を超えるlogPを測定するのが困難な場合があるので、モデルを使用して、本発明の限定を規定するClogPと称されるlogPの推定値を計算できる。使用されるモデルは、カリフォルニア州Porona CollegeにあるMedicinal Chemistry Project製のソフトウエアプログラムであるMEDCHEMバージョン3.54である。
【0052】
ClogPを計算するためにMEDCHEMのプログラムに構造を入れる一つの方法は、SMILESストリングを介することである。窒素化合物についてのSMILESストリングを入力する方法は、全ての非水素原子を大文字で入れ、MEDCHEMのプログラムに適当な芳香族性を決定させることである。化合物Aについての一例を、以下に示す:CCCCCCCCCCCCCCOC1=C2N=CNC2=NC=N1。この入力により、値6.91が得られる。この形態で入力すると、複素環のN−HはMEDCHEMのプログラムによりその構造体中に描かれる。入力がこの形態でない場合には、MEDCHEMのプログラムは複素環のN−H基を表示せず、得られたClogP値は、間違っている。A及びAJ等の構造は、複数の互変異性体、例えば、異なる環原子上に水素が存在する形態、エノール又はケト互変異性体(又はイオウ化合物については、チオール若しくはチオン形態)で描ける。ClogP値を単一化合物の複数の互変異性体について計算でき且つこれらの値の少なくとも一つがその種類にふさわしい特定の範囲内にあるならば、この化合物は本発明の範囲内にある。ある種の互変異性体は、MEDCHEMデータベースにない分子のフラグメントがあるために、MEDCHEM 3.54では演算されないことがある。このような場合には、分子(適当な芳香族又は脂肪族置換基を有する)の核のlogPを実験的に測定し、欠いているフラグメント値をマニュアルに説明されているMEDCHEMのアルゴリズムマネージャに入力しなければならない。
【0053】
本発明の目的に対して、ClogPは、たとえ処理pH又は写真フィルムの周囲pHでイオン化又はプロトン化(完全又は部分的)されるとしても、中性分子を意味する。即ち、実際には、本発明の化合物の置換基は、さらなるpKa が極めて低い(<7)基、例えばスルホン酸又はカルボン酸を含有をしないだけでなく、極めて塩基性の高い基(共役酸のpKa <10)、例えば第三アミノ基(このようなアミノ基が、窒素原子に共役するように複素環に結合している場合を除く、そのような場合には塩基性度が大きく低下する)をも含有しないことが非常に望ましい。これは、総ClogP要件を満たすように、疎水性置換基の残りの大きさ及び量の増加が必要となるからである。
【0054】
個々の性質に応じて、各種類の化合物について、超えてはならない特定のClogP範囲がある。ほとんどの例について、ClogPが13.0を超えないことが好ましく、ある種の化合物については11.5を超えないことがより好ましい。化合物がある最小値に等しいかそれを超えるClogPを有していて所望の感度効果を示すときには、銀抑制は生じない。ほとんどの例について、ClogPは、6.2未満であってはならず、化合物のClogPは少なくとも6.8又はそれ以上、さらには7.2以上であることが好ましい。
【0055】
本発明の化合物の最も重要且つ新規な特徴の1つは、疎水性と親水性との間の細かく調和されたバランスにある。化合物の疎水性/親水性は、MEDCHEMのプログラムを用いてオクタノールと水の間の分配係数(ClogP)を計算することにより推定でき、ここではこれを用いて、所望の効果を示す化合物の種類ごとにClogP値の範囲を規定した。写真の分野で一般的に適用される用語「バラスト」又は「バラスト化」は、あいまいにのみ且つ運動の制限を意味するための定量化なしに適用されることがしばしばある。したがって、本発明の化合物の活性は、ClogPの計算値で規定するのが最もよい。
【0056】
本発明の各化合物については、被覆量が増加するにつれて、被覆量とともに除々に感度の向上が増加してしきい値レベルに到達し、その後化合物の特定最大レベルで向上が平坦となる。また、量が、化合物が存在する層の位置及び数、使用される溶媒及びフィルム寸法等の他の変数の関数でもあることが、理解されるであろう。したがって、感度の向上を得るために化合物の被覆量を十分なものとすることが望ましい。少なくとも0.05絞り、望ましくは少なくとも0.10絞り、さらには0.25絞り以上の向上を得るのに十分な被覆量であることが適当である。化合物が増感層に存在するときには、化合物の銀に対する比が、ハロゲン化銀の1モル当り化合物が少なくとも0.1ミリモルが適当であり、より好ましくはハロゲン化銀の1モル当り化合物が少なくとも1.0ミリモル、最も好ましくはハロゲン化銀の1モル当り化合物が少なくとも2.0ミリモルである。銀不含層に塗布する場合、化合物の被覆量は、少なくとも3×10-5モル/m2 以上が適当であり、より好ましくは少なくとも0.0001モル/m2 以上である。本発明に有用な化合物の例を、対応のClogP値とともに以下に示す:
【0057】
【化11】
Figure 0004354602
【0058】
【化12】
Figure 0004354602
【0059】
【化13】
Figure 0004354602
【0060】
【化14】
Figure 0004354602
【0061】
【化15】
Figure 0004354602
【0062】
【化16】
Figure 0004354602
【0063】
【化17】
Figure 0004354602
【0064】
【化18】
Figure 0004354602
【0065】
本発明の材料は、塗布前にハロゲン化銀含有混合物に添加することができ、塗布直前又は塗布中にハロゲン化銀と混合するのがより適当である。いずれの場合にも、カプラー、ドクター、界面活性剤、硬膜剤及び典型的にそのような溶液に存在する他の材料のようなさらなる成分も、同時に存在できる。本発明の材料は、水溶性ではなく、溶液に直接添加できない。これらは、有機水混和性溶液、例えばメタノール、アセトン等に溶解するならば直接添加してもよいし、より好ましくは分散液として添加する。分散液の場合、材料を、適当な界面活性剤及び表面活性剤を通常ゼラチン等のバインダー又はマトリックスと組み合わせることにより安定化された疎水性有機溶媒(カプラー溶媒又は永久溶媒と称することがある)中の安定微細状態で含有させる。分散液は、材料を溶解し且つそれを液状に維持する一種以上の永久溶媒を含有することができる。適当な永久溶媒のいくつかの例を挙げると、トリクレシルホスフェート、N,N−ジエチルラウラミド、N,N−ジブチルラウラミド、p−ドデシルフェノール、ジブチルフタレート、ジ−n−ブチルセバケート、N−n−ブチルアセトアニリド、9−オクタデセン−1−オール、オルト−メチルフェニルベンゾエート、トリオクチルアミン及び2−エチルヘキシルホスフェートがある。また、永久溶媒は、M.J.Kamlet、J−L.M.Abboud、M.H.Abraham及びR.W.Taft、J.Org Chem、48、2877(1983)により定義されているα、β及びπ* 等の物理定数でも説明できる。本発明の材料とともに使用される好ましい永久溶媒は、ClogPが5.0以上、β値が0.4以上、より好ましくはβ値が0.5以上のものである。好ましい種類の溶媒は、カルボンアミド、ホスフェート、アルコール及びエステルである。溶媒が存在するとき、化合物の溶媒に対する重量比が、少なくとも1:0.5であることが好ましく、最も好ましくは少なくとも1:1である。分散液は、最初に成分を溶解させるために補助カプラー溶媒を必要とすることがある。しかしながら、この補助カプラー溶媒は、後で、通常蒸発又はさらなる水での洗浄により除去する。適当な補助カプラー溶媒のいくつかの例を挙げると、エチルアセテート、シクロヘキサノン及び2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテートがある。また、分散液は、高分子材料を添加して安定なラテックスを形成することにより安定化してもよい。これに使用するのに適当なポリマーとしては、一般的に、例えば、水溶化基を含有するもの、又は高親水性領域を有するものがある。適当な分散剤又は界面活性剤のいくつかの例を挙げると、アルカノールXC又はサポニンがある。また、本発明の材料は、カプラー又は酸化現像主薬スキャベンジャー等の系の別の成分と、両方が同一の油滴として存在するようにした混合物として分散してもよい。また、本発明の材料を、固体粒子分散液(即ち、微粉砕(機械的手段により)化合物のスラリー又は懸濁液)として含有させることもできる。これらの固体粒子懸濁液は、当該技術分野において公知の界面活性剤及び/又は高分子材料でさらに安定化してもよい。また、さらなる永久溶媒を固体粒子懸濁液に添加して活性の増加に役立ててもよい。
【0066】
人間の眼の感度は、緑色光に対して最大であり、したがって、本発明の化合物は、緑色記録(光に対する最大分光感度が500〜600nmである層)に位置させるのが最も有用である。以下のマゼンタカプラーは、本発明の窒素複素環とともに使用する場合に特に有利である:
【0067】
【化19】
Figure 0004354602
【0068】
【化20】
Figure 0004354602
【0069】
【化21】
Figure 0004354602
【0070】
【化22】
Figure 0004354602
【0071】
以下の緑感性色素も、本発明の窒素複素環と組み合わせて使用するのが特に有利である:
【0072】
【化23】
Figure 0004354602
【0073】
【化24】
Figure 0004354602
【0074】
【化25】
Figure 0004354602
【0075】
本発明に有用な化合物を含有する層に使用される感光性ハロゲン化銀乳剤の種類は、所望の感光性の増加を得るために重要なことがある。ハロゲン化銀乳剤は、ヨウ臭化銀乳剤(塩化物含量が低い乳剤を意味する)が適当である。塩化物含量が低いということは、塩化物含量が20モル%以下でなければならないことを意味する。塩化物が10モル%以下、典型的には1モル%以下で層に存在するのがより適当である。乳剤は、ヨウ化物含量が少なくとも0.01モル%であるのが適当であり、より好ましくはヨウ化物含量は、少なくとも0.5モル%、最も好ましくは少なくとも1モル%である。感光性の増加の利点は、増加した粒状度と関連のあるより大きなサイズの乳剤と組み合わせると最も顕著に現われる。したがって、本発明の化合物を、等価円直径が少なくとも0.6マイクロメートルである乳剤とともに使用することが好ましく、より好ましくは少なくとも0.8マイクロメートル、最も好ましくは少なくとも1.0マイクロメートルである乳剤とともに使用する。さらに、本発明の利点は、カラーネガ材料又はカラー反転材料等の創作材料で最も大きい。これは、これらの材料では、露光条件が注意深く制御され且つ低倍率条件で直接見るカラープリント材料に対してより高い感光性を必要とし(天然シーンでは、照明状態が変動するので)且つ低粒状度(高倍率のため)を必要とするからである。
【0076】
また、本発明の化合物は、銀の全量が低レベルであるフィルム要素に使用する場合にも特に有用である。即ち、フィルムの総銀含量が9g/m2 以下であり、より好ましくは5.4g/m2 以下、さらには4.3g/m2 以下であるフィルムが本発明の利益を受ける。
【0077】
広い露光範囲にわたって粒状度を制御し且つ維持するために、個々のカラー記録を別個の層に分割するのが一般的である。この場合、各層は、同じ色の光に対して異なる感度のハロゲン化銀乳剤を含有する。本発明の化合物は最大感光性層において最も有用であるが、同じ色の光に対して感受性のある複数の記録に使用できる。例えば、相対感度が異なる3つの層(高感度F、中感度M又は低感度S)に分割されたカラー記録において、化合物は、各層のみ又は任意の組み合わせ、即ち、F+M、F+M+S、F+S等で使用してもよい。これら層は、隣接している必要はない。即ち、これらの層は、中間層又はさらにはそれらの間に位置している他の色に対して感受性のある像形成層を有していてもよい。さらに、最大感光性層は、典型的には、露光源に最も近く、支持体から最も遠いフィルム構造に位置させるけれども、本発明の化合物は、別の位置の層に位置してもよい。例えば、本発明の化合物を含有するより感光性の高い層を、より感度の低い層よりも下(露光源からより遠く)に位置させてもよい。また、本発明の化合物を、一度に複数のカラー記録に使用することもできる。
【0078】
さらに、分光感度が同じであるが感光度が異なる多数の層を使用するときには、より高感度の層における銀よりも少量(モル)の色素形成カプラーを使用することにより総粒状度を最小限とすることができることは公知である。したがって、本発明の化合物を含有する層が、同じ層に含有される銀の量に対して化学量論未満の合計量の色素形成カプラー(単一種又は複数種)をさらに含有するのが好ましい。本発明の化合物を含有する層における銀に対する色素形成カプラー(単一種又は複数種)のモル比は0.5未満が適当である。より好ましくは、0.2以下又はさらには0.1以下である。
【0079】
フィルム要素は、同じ色の光に対して感光性のある他の層における乳剤から分離又はシフトしている最大感度を有する一つの層にハロゲン化銀乳剤を含有することができ(例えば、一つの層が最大感度が約530nmである乳剤を含有し、別の層が約550nmで最も感度がある異なる緑感性乳剤を含有している)、インターイメージの量の増加及びカラー再生の向上に有用であることは公知である。シフトした感度を有する乳剤を含有する層は、像カプラーを全く含有しなくてもよいが、むしろ抑制剤放出型カプラー(DIR又はDIAR(現像抑制剤アンチメリック放出型カプラー))又は着色マスキングカプラーのみを含有してもよい。本発明の化合物は、要素の感度を維持又は増加しながらカラー再生を向上させることができるので、この種の用途に特に有用である。
【0080】
また、本発明の化合物を銀不含非感光性層、とりわけ好ましくは像形成層に隣接する層、特に多層記録の最も感光性のある層に位置させても、本発明の所望の効果が得られる。好ましくは、感光性層は、2つの感光性像形成層の間に位置させる中間層である。中間層は、同じ色又は異なる色に対して感受性を有する2つの像形成層の間に位置させることができる。また、化合物を含有させた中間層を、像形成層とハレーション防止層との間に位置させることもできる。また、中間層は、さらなる材料、例えば、酸化現像主薬スキャベンジャー又は着色有機フィルター色素を含有してもよい。この実施態様については、化合物を、青感性カラー記録と緑感性カラー記録との間の銀不含中間層、又は緑感性カラー記録と赤感性カラー記録との間の銀不含中間層に位置させることが好ましい。本発明の化合物を含有する非感光性層は、金属銀又はいかなる種類の微細銀塩もさらに含有できない。
【0081】
本発明の化合物は、それらが塗布された乳剤層のDminを増加する傾向がある。したがって、本発明の化合物を、Dmin又はカブリを制御するのに有用であることが当該技術分野において知られているカブリ防止剤又はスキャベンジャーのいずれかと組み合わせて使用することが非常に有利なことがある。酸化現像主薬用のスキャベンジャーの具体例には、2,5−ジ−t−オクチルヒドロキノン、2−(3,5−ビス−(2−ヘキシル−ドデシルアミド)ベンズアミド)−1,4−ヒドロキノン、2,4−(4−ドデシルオキシベンゼンスルホンアミド)フェノール、2,5−ジヒドロキシ−4−(1−メチルヘプタデシル)ベンゼンスルホン酸又は2,5−ジ−s−ドデシルヒドロキノンがある。有用なカブリ防止剤の具体的な例としては、以下に構造を示した化合物AF−1〜AF−8及び4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデンがある:
【0082】
【化26】
Figure 0004354602
【0083】
【化27】
Figure 0004354602
【0084】
本発明の化合物が適当なN−H基、O−H基又はS−H基を有する場合には、任意に、現像工程中に非像様的に除去して最初のN−H基、O−H基又はS−H基を再生する基により水素が置換されていてもよい。これにより、処理前に化合物とハロゲン化銀乳剤とが望ましくない相互作用を生じるのを最小限にしたり回避できる利点が得られる。この場合、未ブロック化合物のClogPが、重要であり、水素が存在しブロック基がない状態で計算しなければならない。非像様的に現像液中で分解することが当該技術分野において知られている仮ブロック基のいずれかを、この目的で使用できる。特に有用なものは、現像液のある種の特定の成分に依存して最初の置換基の分解及び再生を生じるブロック基である。現像液中に存在するヒドロキシルアミンに依存するこの種のブロック基の一例が、米国特許第5,019,492号に記載されている。
【0085】
特記のない限りは、又は用語「基」を使用するときには、本明細書全体を通じて、置換基が置換可能な水素を含有するときには、置換基の未置換形態だけでなく、この基が写真用途に必要な特性を損なわない限りは、ここに記載のいずれかの基(単一又は複数)でさらに置換された形態をも包含することを意図する。置換基は、ハロゲンであるか、炭素原子、ケイ素原子、酸素原子、窒素原子、リン原子又はイオウ原子により分子の残部に結合しているのが適当である。この置換基は、例えば、塩素、臭素、ヨウ素あるいはフッ素等のハロゲン;ニトロ;ヒドロキシル;シアノ;カルボキシル;又はさらに置換されていてもよい基、例えば、直鎖状若しくは分岐鎖アルキル又は環状アルキルを含むアルキル、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、t−ブチル、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)プロピル及びテトラデシル;アルケニル、例えば、エチレン及び2−ブテン;アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、2−メトキシエトキシ、sec−ブトキシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、テトラデシルオキシ、2−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エトキシ及び2−ドデシルオキシエトキシ;アリール、例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル及びナフチル;アリールオキシ、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、α−若しくはβ−ナフチルオキシ及び4−トリルオキシ;カルボンアミド、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、ブチルアミド、テトラデカンアミド、α−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)アセトアミド、α−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチルアミド、α−(3−ペンタデシルフェノキシ)ヘキサンアミド、α−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェノキシ)テトラデカンアミド、2−オキソピロリジン−1−イル、2−オキソ−5−テトラデシルピロリン−1−イル、N−メチルテトラデカンアミド、N−スクシンイミド、N−フタルイミド、2,5−ジオキソ−1−オキサゾリジニル、3−ドデシル−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリル及びN−アセチル−N−ドデシルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、ヘキサデシルオキシカルボニルアミノ、2,4−ジ−t−ブチルフェノキシカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、2,5−(ジ−t−ペンチルフェニル)カルボニルアミノ、p−ドデシル−フェニルカルボニルアミノ、p−トリルカルボニルアミノ、N−メチルウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−メチル−N−ドデシルウレイド、N−ヘキサデシルウレイド、N,N−ジオクタデシルウレイド、N,N−ジオクチル−N’−エチルウレイド、N−フェニルウレイド、N,N−ジフェニルウレイド、N−フェニル−N−p−トリルウレイド、N−(m−ヘキサデシルフェニル)ウレイド、N,N−(2,5−ジ−t−ペンチルフェニル)−N’−エチルウレイド及びt−ブチルカルボンアミド;スルホンアミド、例えば、メチルスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トリルスルホンアミド、p−ドデシルベンゼンスルホンアミド、N−メチルテトラデシルスルホンアミド、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ及びヘキサデシルスルホンアミド;スルファモイル、例えば、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−ヘキサデシルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル;N−〔3−(ドデシルオキシ)プロピル〕スルファモイル、N−〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチル〕スルファモイル、N−メチル−N−テトラデシルスルファモイル及びN−ドデシルスルファモイル;カルバモイル、例えば、N−メチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−オクタデシルカルバモイル、N−〔4−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブチル〕カルバモイル、N−メチル−N−テトラデシルカルバモイル及びN,N−ジオクチルカルバモイル;アシル、例えば、アセチル、(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)アセチル、フェノキシカルボニル、p−ドデシルオキシフェノキシカルボニル、メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、テトラデシルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、3−ペンタデシルオキシカルボニル及びドデシルオキシカルボニル;スルホニル、例えば、メトキシスルホニル、オクチルオキシスルホニル、テトラデシルオキシスルホニル、2−エチルヘキシルオキシスルホニル、フェノキシスルホニル、2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシスルホニル、メチルスルホニル、オクチルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ドデシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、フェニルスルホニル、4−ノニルフェニルスルホニル及びp−トリルスルホニル;スルホニルオキシ、例えば、ドデシルスルホニルオキシ及びヘキサデシルスルホニルオキシ;スルフィニル、例えば、メチルスルフィニル、オクチルスルフィニル、2−エチルヘキシルスルフィニル、ドデシルスルフィニル、ヘキサデシルスルフィニル、フェニルスルフィニル、4−ノニルフェニルスルフィニル及びp−トリルスルフィニル;チオ、例えば、エチルチオ、オクチルチオ、ベンジルチオ、テトラデシルチオ、2−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)エチルチオ、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ及びp−トリルチオ;アシルオキシ、例えば、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ、オクタデカノイルオキシ、p−ドデシルアミドベンゾイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチルカルバモイルオキシ及びシクロヘキシルカルボニルオキシ;アミン、例えば、フェニルアニリノ、2−クロロアニリノ、ジエチルアミン、ドデシルアミン;イミノ、例えば、1−(N−フェニルイミド)エチル、N−スクシンイミド又は3−ベンジルヒダントイニル;ホスフェート、例えば、ジメチルホスフェート及びエチルブチルホスフェート;ホスファイト、例えば、ジエチルホスファイト及びジヘキシルホスファイト;複素環基、複素環式オキシ基又は複素環式チオ基(各々が置換されていてもよく、且つ炭素原子と、酸素、窒素、イオウからなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む3〜7員複素環を含有する、例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ベンゾイミダゾリルオキシ又は2−ベンゾチアゾリル);4級アンモニウム、例えば、トリエチルアンモニウム;並びにシリルオキシ、例えば、トリメチルシリルオキシであることができる。
【0086】
所望ならば、置換基は、それら自体、上記した置換基で一回以上さらに置換されていてもよい。使用される個々の置換基は、当業者が特定の用途に対して所望の写真特性が得られるように選択できるもので、例えば、疎水性基、可溶化基、ブロック基、放出又は放出性基等がある。一般的に、上記基及びそれらの置換基は、48個以下の炭素原子、典型的には1〜36個の炭素原子、通常24個よりも少ない炭素原子を有するが、選択される個々の置換基に応じてより大きな数でもよい。
【0087】
種々の成分の移動を制御するために、分子中に高分子量又は高分子骨格を含有する疎水性基又は「バラスト」基を含めることが望ましいことがある。代表的なバラスト基には、炭素数8〜48の置換又は非置換アルキル又はアリール基が挙げられる。このような基についての代表的な置換基には、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、ハロゲン、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アニリノ基、カルボンアミド基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホンアミド基及びスルファモイル基などがある(但し、置換基は典型的には1〜42の炭素原子を含む)。このような置換基は、さらに置換されていてもよい。
【0088】
ここで使用する用語「カラー写真要素」とは、画像色素形成カプラーを含有する感光性ハロゲン化銀乳剤層を含む任意の要素を意味する。これらは、単色要素であっても、多色要素であってもよい。多色要素は、スペクトルの三原色領域の各々に感受性の画像色素形成単位を含む。各単位は、スペクトルの一定領域に感受性のただ1つの乳剤層又は複数の乳剤層を含んでなる。画像形成単位の層を含む要素の層は、当該技術分野において公知の種々の順序で配置することができる。別のフォーマットでは、スペクトルの三原色領域の各々に感受性の乳剤を、単一セグメント化層として配置できる。単色カラー要素は、処理により、いっしょになって黒色又はグレーを含む単色(いわゆる「発色白黒」) 色素像を形成する、一層以上の一般的な層にカプラーの組み合わせを含んでなることができる。
【0089】
典型的なカラー写真要素は、支持体上に、少なくとも一種のシアン色素形成カプラーとの組み合わせで少なくとも一層の赤感性ハロゲン化銀乳剤層から構成されるシアン色素画像形成単位と、少なくとも一種のマゼンタ色素形成カプラーとの組み合わせで少なくとも一層の緑感性ハロゲン化銀乳剤層から構成されるマゼンタ色素画像形成単位と、少なくとも一種のイエロー色素形成カプラーとの組み合わせで少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤層から構成されるイエロー色素画像形成単位とを含んでなる。この要素は、フィルター層、中間層、オーバーコート層又は下塗り層等の追加の層を含むことができる。
【0090】
所望ならば、写真要素は、イギリス国、ハンプシャーP010 7DQ エムスワース 12aノースストリート ダッドリーアネックスにあるKenneth Mason Publications社により発行されているResearch Disclosure、第34390項、1992年11月及び発明協会公開技報第94−6023号(日本国特許庁から1994年3月15日発行)(これらに記載の内容を、引用により本明細書に含まれていることにする)に記載されているような適用された磁気層とともに使用できる。本発明の材料を小さなフォーマットのフィルムに用いることが望ましいときには、ResearchDisclosure、第36230項、1994年6月には、適当な実施態様が記載されている。
【0091】
本発明の乳剤及び要素に使用するのに適当な材料についての以下の説明において、上記したようにして入手できるResearch Disclosure、第38957項、1996年9月(用語「Research Disclosure」で示す)を引用する。Research Disclosure(そこで言及されている特許及び刊行物を含む)の内容は、引用により本明細書に含まれていることにし、以下で引用するセクションは、Research Disclosureのセクションである。
【0092】
特記のない限りは、本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤含有要素は、要素に添付の処理説明書の種類(即ち、カラーネガ、反転又は直接ポジ処理)によって示されているネガ形であってもポジ形であってもよい。適当な乳剤及びそれらの調製だけでなく、化学増感及び分光増感の方法についても、セクションI〜Vに記載されている。種々の添加剤、例えばUV色素、蛍光増白剤、カブリ防止剤、安定化剤、光吸収剤及び光散乱剤並びに物性調整添加剤、例えば硬膜剤、塗布助剤、可塑剤、滑剤及び艶消し剤が、例えば、セクションII及びセクションVI〜VIIIに記載されている。カラー材料が、セクションX〜XIIIに記載されている。カプラー及び色素(有機溶媒に分散させたものを含む)を含有させるのに適当な方法が、セクションX(E)に記載されている。スキャンを容易にすることについて、セクションXIVに記載されている。支持体、露光、現像系並びに処理方法及び処理剤が、セクションXV〜XXに記載されている。上記したResearch Disclosure、第36544項、1994年9月に含まれている情報は、Research Disclosure、第38957項、1996年9月において最新のものとなっている。カラー反射プリントとともに用いて有用なものを含む一定の所望の写真要素及び処理工程が、Research Disclosure、第37038項、1995年2月に記載されている。
【0093】
カプリング離脱基は当該技術分野において周知である。このような基は、カプラーの化学当量、即ち、2当量カプラーか4当量カプラーであるかを決定するか、あるいはカプラーの反応性を変える場合がある。このような基は、カプラーから放出後、色素形成、色素色相調整、現像促進若しくは現像抑制、漂白促進若しくは漂白抑制、電子移動容易化、色修正等の機能を果たすことにより、カプラーを塗布した層や、写真記録材料における他の層に有利に作用を果たすことができる。
【0094】
カプリング部位に水素が存在すると4当量カプラーが得られ、別のカプリング離脱基が存在すると通常2当量カプラーが得られる。このようなカプリング離脱基の代表的な種類としては、例えば、クロロ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロ−オキシ、スルホニルオキシ、アシルオキシ、アシル、複素環基、スルホンアミド、メルカプトテトラゾール、ベンゾチアゾール、メルカプトプロピオン酸、ホスフォニルオキシ、アリールチオ及びアリールアゾなどが挙げられる。これらのカプリングオフ基は、従来技術、例えば、米国特許第2,455,169号、第3,227,551号、第3,432,521号、第3,476,563号、第3,617,291号、第3,880,661号、第4,052,212号及び第4,134,766号;英国特許及び公開第1,466,728号、第1,531,927号、第1,533,039号、第2,006,755A号及び第2,017,704A号に記載されている。これらに開示されている事項は、引用により本明細書に含まれていることにする。
【0095】
画像色素形成カプラーは、以下の代表的な特許及び刊行物に記載されている酸化発色現像主薬との反応によりシアン色素を形成するカプラーを要素に含まれてもよい:「Farbkuppler−eine Literature Ubersicht」、Agfa Mitteilungen発行、第III巻、pp.156〜175(1961)並びに米国特許第2,367,531号、第2,423,730号、第2,474,293号、第2,772,162号、第2,895,826号、第3,002,836号、第3,034,892号、第3,041,236号、第4,333,999号、第4,746,602号、第4,753,871号、第4,770,988号、第4,775,616号、第4,818,667号、第4,818,672号、第4,822,729号、第4,839,267号、第4,840,883号、第4,849,328号、第4,865,961号、第4,873,183号、第4,883,746号、第4,900,656号、第4,904,575号、第4,916,051号、第4,921,783号、第4,923,791号、第4,950,585号、第4,971,898号、第4,990,436号、第4,996,139号、第5,008,180号、第5,015,565号、第5,011,765号、第5,011,766号、第5,017,467号、第5,045,442号、第5,051,347号、第5,061,613号、第5,071,737号、第5,075,207号、第5,091,297号、第5,094,938号、第5,104,783号、第5,178,993号、第5,813,729号、第5,187,057号、第5,192,651号、第5,200,305号、第5,202,224号、第5,206,130号、第5,208,141号、第5,210,011号、第5,215,871号、第5,223,386号、第5,227,287号、第5,256,526号、第5,258,270号、第5,272,051号、第5,306,610号、第5,326,682号、第5,366,856号、第5,378,596号、第5,380,638号、第5,382,502号、第5,384,236号、第5,397,691号、第5,415,990号、第5,434,034号、第5,441,863号;EPO第0246616号、第0250201号、第0271323号、第0295632号、第0307927号、第0333185号、第0378898号、第0389817号、第0487111号、第0488248号、第0539034号、第0545300号、第0556700号、第0556777号、第0556858号、第0569979号、第0608133号、第0636936号、第0651286号、第0690344号;ドイツ国公開公報第4,026,903号、第3,624,777号及び第3,823,049号。典型的には、このようなカプラーは、フェノール類、ナフトール類又はピラゾロアゾール類である。
【0096】
酸化発色現像主薬との反応によりマゼンタ色素を形成するカプラーは、以下の代表的な特許及び刊行物に記載されている:「Farbkuppler−eine Literature Ubersicht」、Agfa Mitteilungen発行、第III巻、pp.126〜156(1961)並びに米国特許第2,311,082号、第2,369,489号、第2,343,701号、第2,600,788号、第2,908,573号、第3,062,653号、第3,152,896号、第3,519,429号、第3,758,309号、第3,935,015号、第4,540,654号、第4,745,052号、第4,762,775号、第4,791,052号、第4,812,576号、第4,835,094号、第4,840,877号、第4,845,022号、第4,853,319号、第4,868,099号、第4,865,960号、第4,871,652号、第4,876,182号、第4,892,805号、第4,900,657号、第4,910,124号、第4,914,013号、第4,921,968号、第4,929,540号、第4,933,465号、第4,942,116号、第4,942,117号、第4,942,118号、第4,959,480号、第4,968,594号、第4,988,614号、第4,992,361号、第5,002,864号、第5,021,325号、第5,066,575号、第5,068,171号、第5,071,739号、第5,100,772号、第5,110,942号、第5,116,990号、第5,118,812号、第5,134,059号、第5,155,016号、第5,183,728号、第5,234,805号、第5,235,058号、第5,250,400号、第5,254,446号、第5,262,292号、第5,300,407号、第5,302,496号、第5,336,593号、第5,350,667号、第5,395,968号、第5,354,826号、第5,358,829号、第5,368,998号、第5,378,587号、第5,409,808号、第5,411,841号、第5,418,123号、第5,424,179号;EPO第0257854号、第0284240号、第0341204号、第347,235号、第365,252号、第0422595号、第0428899号、第0428902号、第0459331号、第0467327号、第0476949号、第0487081号、第0489333号、第0512304号、第0515128号、第0534703号、第0554778号、第0558145号、第0571959号、第0583832号、第0583834号、第0584793号、第0602748号、第0602749号、第0605918号、第0622672号、第0622673号、第0629912号、第0646841号、第0656561号、第0660177号、第0686872号;WO第90/10253号、第92/09010、第92/10788号、第92/12464号、第93/01523号、第93/02392号、第93/02393号、第93/07534号;英国出願第2,244,053号;特願平3−192,350号;ドイツ国公開公報第3,624,103号、第3,912,265号及び第4008067号。典型的には、このようなカプラーは、酸化発色現像主薬との反応によりマゼンタ色素を形成するピラゾロン類、ピラゾロアゾール類又はピラゾロベンゾイミダゾール類である。
【0097】
酸化発色現像主薬との反応によりイエロー色素を形成するカプラーは、以下の代表的な特許及び刊行物に記載されている:「Farbkuppler−eine Literature Ubersicht」、Agfa Mitteilungen発行、第III巻、pp.112〜126(1961)並びに米国特許第2,298,443号、第2,407,210号、第2,875,057号、第3,048,194号、第3,265,506号、第3,447,928号、第4,022,620号、第4,443,536号、第4,758,501号、第4,791,050号、第4,824,771号、第4,824,773号、第4,855,222号、第4,978,605号、第4,992,360号、第4,994,361号、第5,021,333号、第5,053,325号、第5,066,574号、第5,066,576号、第5,100,773号、第5,118,599号、第5,143,823号、第5,187,055号、第5,190,848号、第5,213,958号、第5,215,877号、第5,215,878号、第5,217,857号、第5,219,716号、第5,238,803号、第5,283,166号、第5,294,531号、第5,306,609号、第5,328,818号、第5,336,591号、第5,338,654号、第5,358,835号、第5,358,838号、第5,360,713号、第5,362,617号、第5,382,506号、第5,389,504号、第5,399,474号、第5,405,737号、第5,411,848号、第5,427,898号;EPO第0327976号、第0296793号、第0365282号、第0379309号、第0415375号、第0437818号、第0447969号、第0542463号、第0568037号、第0568196号、第0568777号、第0570006号、第0573761号、第0608956号、第0608957号及び第0628865号。このようなカプラーは、典型的には開鎖ケトメチレン化合物である。
【0098】
酸化発色現像主薬との反応により無色生成物を形成するカプラーは、以下の代表的な特許に記載されている:英国特許第861,138号;米国特許第3,632,345号、第3,928,041号、第3,958,993号及び第3,961,959号。典型的には、このようなカプラーは、酸化発色現像主薬との反応により無色生成物を形成する環状カルボニル含有化合物である。
【0099】
酸化発色現像主薬との反応により黒色色素を形成するカプラーが、代表的な特許、例えば、米国特許第1,939,231号、第2,181,944号、第2,333,106号及び第4,126,461号;ドイツ国公開公報第2,644,194号及び第2,650,764号に記載されている。典型的には、このようなカプラーは、酸化発色現像主薬との反応により黒色又は中性生成物を形成するレゾルシノール類又はm−アミノフェノール類である。
【0100】
上記に加えて、いわゆる「ユニバーサル」又は「ウォシュアウト」カプラーを用いてもよい。これらのカプラーは、像色素形成には寄与しない。即ち、例えば、未置換カルバモイルを有するナフトール又は2位又は3位が低分子量置換基で置換されたナフトールを用いてもよい。この種のカプラーは、例えば、米国特許第5,026,628号、第5,151,343号及び第5,234,800号に記載されている。
【0101】
いずれかが公知のバラスト又はカプリング離脱基、例えば米国特許第4,301,235号、第4,853,319号及び第4,351,897号に記載されているようなバラスト又はカプリング離脱基を含有していてもよいカプラーの組み合わせを使用するのが有用なことがある。このカプラーは、米国特許第4,482,629号に記載されているような可溶化基を含有していてもよい。また、このカプラーは、「不適当な(wrong)」カラードカプラーとの組み合わせで使用されてもよく(例えば、中間層修正レベルを調整するため)、及びカラーネガ用途において、ヨーロッパ特許第213,490号;特開昭第58−172,647号;米国特許第2,983,608号、第4,070,191号及び第4,273,861号;ドイツ国出願第2,706,117号及び第2,643,965号;英国特許第1,530,272号;及び特願昭第58−113935号に記載されているようなマスキングカプラーと関連させて使用してもよい。マスキングカプラーは、所望ならば、シフトしてもブロックしていてもよい。
【0102】
本発明の材料は、例えば漂白又は定着の処理工程を促進又はさもなければ変更して像の品質を向上する写真学的に有用な基(PUG)を放出する材料と関連して使用できる。ヨーロッパ特許第193,389号及び第301,477号;米国特許第4,163,669号、第4,865,956号及び第4,923,784号に記載されているような漂白促進剤放出カプラーが有用なことがある。また、核形成剤、現像促進剤又はそれらの前駆体(英国特許第2,097,140号及び第2,131,188号;電子移動剤(米国特許第4,859,578号及び第4,912,025号);カブリ防止剤及び混色防止剤、例えばヒドロキノン類、アミノフェノール類、アミン類、没食子酸の誘導体;カテコール;アスコルビン酸;ヒドラジド類;スルホンアミドフェノール類;及び非カラー形成カプラーと関連して組成物を使用することも意図される。
【0103】
また、本発明の材料は、イエロー、シアン及び/又はマゼンタフィルター色素を水中油形分散体、ラテックス分散体又は固体粒子分散体として含んでなるフィルター色素層と組み合わせて使用してもよい。さらに、「塗布型」カプラー(例えば、米国特許第4,366,237号;ヨーロッパ特許第96,570号;米国特許第4,420,556号及び第4,543,323号に記載されている)とともに使用してもよい。また、組成物は、例えば、特願昭第61−258,249号又は米国特許第5,019,492号に記載されているような保護された形態でブロック又は塗布されてよい。
【0104】
本発明の材料は、さらに、「現像抑制剤放出型」化合物(DIR)等のPUGを放出する画像調整化合物と組み合わせて使用することができる。本発明の組成物との関連において有用なDIRは、当該技術分野において公知であり、それらの例が、米国特許第3,137,578号、第3,148,022号、第3,148,062号、第3,227,554号、第3,384,657号、第3,379,529号、第3,615,506号、第3,617,291号、第3,620,746号、第3,701,783号、第3,733,201号、第4,049,455号、第4,095,984号、第4,126,459号、第4,149,886号、第4,150,228号、第4,211,562号、第4,248,962号、第4,259,437号、第4,362,878号、第4,409,323号、第4,477,563号、第4,782,012号、第4,962,018号、第4,500,634号、第4,579,816号、第4,607,004号、第4,618,571号、第4,678,739号、第4,746,600号、第4,746,601号、第4,791,049号、第4,857,447号、第4,865,959号、第4,880,342号、第4,886,736号、第4,937,179号、第4,946,767号、第4,948,716号、第4,952,485号、第4,956,269号、第4,959,299号、第4,966,835号及び第4,985,336号、並びに英国特許第1,560,240号、第2,007,662号、第2,032,914号及び第2,099,167号;ドイツ国特許第2,842,063号、第2,937,127号、第3,636,824号及び第3,644,416号、並びに以下のヨーロッパ特許公報第272,573号、第335,319号、第336,411号、第346,899号、第362,870号、第365,252号、第365,346号、第373,382号、第376,212号、第377,463号、第378,236号、第384,670号、第396,486号、第401,612号及び第401,613号に記載されている。
【0105】
また、このような化合物は、「Developer−Inhibitor−Releasing(DIR)Couplers for Color Photography(カラー写真用現像抑制剤放出型(DIR)カプラー)」、C.R.Barr、J.R.Thirtle及びP.W.Vittum、Photographic Science and Engineering、第13巻、p.174(1969)(引用により本明細書に含まれていることにする)にも開示されている。一般的に、現像抑制剤放出型(DIR)カプラーは、カプラー部分と抑制剤カプリング離脱部分(IN)とを含む。抑制剤放出型カプラーは、抑制剤の遅延放出を生じるタイミング部分又は化学スイッチも含む時遅延型(DIARカプラー)でよい。典型的な抑制剤部分の典型例としては、オキサゾール類、チアゾール類、ジアゾール類、トリアゾール類、オキサジアゾール類、チアジアゾール類、オキサチアゾール類、チアトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、テトラゾール類、ベンゾイミダゾール類、インダゾール類、イソインダゾール類、メルカプトテトラゾール類、セレノテトラゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、セレノベンゾチアゾール類、メルカプトベンゾオキサゾール類、セレノベンゾオキサゾール類、メルカプトベンゾイミダゾール類、セレノベンゾイミダゾール類、ベンゾジアゾール類、メルカプトオキサゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプトトリアゾール類、メルカプトオキサジアゾール類、メルカプトジアゾール類、メルカプトオキサチアゾール類、テレウロテトラゾール類又はベンゾイソジアゾール類がある。好ましい実施態様によれば、抑制剤部分又は抑制剤基は、下式から選択される:
【0106】
【化28】
Figure 0004354602
【0107】
〔式中、RI は炭素数1〜約8の直鎖及び分岐アルキル基、ベンジル基、フェニル基及びアルコキシ基並びに上記置換基を含有しないか1つ以上含有する基からなる群より選択されるものである;RIIはRI 及び−SRI から選択されるものであり;RIII は炭素数1〜約5の直鎖又は分岐アルキル基であり、mは1〜3であり;RIVは水素、ハロゲン、アルコキシ基、フェニル基及びカルボンアミド基、−COORV 及び−NHCOORV からなる群より選択されるものである(式中、RV は置換及び非置換のアルキル及びアリール基から選択されるものである)〕。
【0108】
典型的には、現像抑制剤放出型カプラーに含まれるカプラー部分がそれが位置する層に対応する画像色素を形成するけれども、異なるフィルム層と組み合わさったものとして異なる色を形成してもよい。また、現像抑制剤放出型カプラーに含まれるカプラー部分が無色生成物及び/又は処理中に写真材料から洗い落とされる生成物を形成することも有用なことがある(いわゆる「ユニバーサル」カプラー)。
【0109】
カプラー等の化合物は、PUGを、処理中の化合物の反応により直接、又はタイミング基又は結合基を介して間接的に放出してもよい。タイミング基は、PUGの時遅延放出を生じる〔分子内求核置換反応を用いた基(米国特許第4,248,962号);共役系に沿った電子移動反応を用いた基(米国特許第4,409,323号、第4,421,845号及び第4,861,701号;特願昭第57−188035号、第58−98728号、第58−209736号及び第58−209738号);カプラー反応後にカプラー又は還元剤として機能する基(米国特許第4,438,193号及び第4,618,571号)及び上記した特徴を組み合わせて有する基〕。典型的には、タイミング基は、下式で表されるもののうちの一つである:
【0110】
【化29】
Figure 0004354602
【0111】
(式中、INは抑制剤部分であり、Zはニトロ基、シアノ基、アルキルスルホニル基、スルファモイル基(−SO2 NR2 )及びスルホンアミド基(−NRSO2 R)からなる群より選択されるものであり;aは0又は1であり;RVIは置換及び非置換アルキル及びフェニル基からなる群より選択されるものである)。各タイミング基の酸素原子が、DIARのそれぞれのカプラー部分のカプリング離脱位に結合されている。
【0112】
また、タイミング基又は連結基は、非共役鎖への電子移動により機能してもよい。連結基は、当該技術分野において、種々の名前で知られている。しばしば、ヘミアセタール又はイミノケタール開裂反応を利用することができる基と称されるか、エステル加水分解による開裂反応を利用できる基と称されてきた(例えば、米国特許第4,546,073号)。この非共役鎖への電子移動は、典型的には比較的早い分解及び二酸化炭素、ホルムアルデヒド又は他の低分子量副生成物の生成を生じる。これらの基は、ヨーロッパ特許第464,612号及び第523,451号;米国特許第4,146,396号;特開昭第60−249148号及び第60−249149号に例示されている。
【0113】
写真感光性乳剤層に含有させることのできる適当な現像抑制剤放出型カプラーには、以下のものが挙げられるが、これらには限定されない:
【0114】
【化30】
Figure 0004354602
【0115】
【化31】
Figure 0004354602
【0116】
【化32】
Figure 0004354602
【0117】
本発明においてとりわけ有用なものは、平板状粒子ハロゲン化銀乳剤である。平板状粒子は、2つの平行主結晶面を有し且つアスペクト比が少なくとも2であるものである。用語「アスペクト比」は、粒子主面の等価円直径(ECD)をその厚さ(t)で割って得た比である。平板状粒子の主面は、(111)結晶面にあっても、(100)結晶面にあってもよい。具体的に意図される平板状粒子乳剤は、乳剤粒子の総投影面積の50%超が、厚さが0.3マイクロメートル(青感性乳剤については0.5マイクロメートル)未満且つ平均平板状度(T)が25超(好ましくは100超)である平板状粒子によって占められているものである。ここで、用語「平板状度」とは、当該技術分野において認識されている使用法に従って以下のように定義される:
【0118】
【数1】
Figure 0004354602
【0119】
(式中、ECDは平板状粒子の平均等価円直径(単位:マイクロメートル)であり、tは平板状粒子の平均厚さ(単位:マイクロメートル)である)。
【0120】
写真乳剤の平均有効ECDは、約10マイクロメートル以下の範囲であることができるが、実際には、乳剤ECDは、約4マイクロメートルを超えることはめったにない。写真感度と粒状度との両方はECDの増加とともに増加するので、一般的に、目的とする感度要件を達成することと適合するできるだけ小さい平板状粒子ECDを用いることが好ましい。
【0121】
乳剤平板状度は、平板状粒子厚さの減少とともに著しく増加する。目的とする平板状粒子投影面積が薄(t<0.2マイクロメートル)平板状粒子により満足されることが、一般的に好ましい。最低レベルの粒状度を得るために、目的とする平板状粒子投影面積が超薄(t<0.07マイクロメートル)平板状粒子により満足されることが好ましい。平板状粒子厚さは、典型的には約0.02マイクロメートル以上である。しかしながら、それよりも薄い平板状粒子も意図される。例えば、米国特許第4,672,027号(Daubendiek等)は、粒子厚さ0.017マイクロメートルの3モル%ヨウ化物平板状粒子臭ヨウ化銀乳剤を報告している。超薄平板状粒子高塩化物乳剤が、米国特許第5,217,858号(Maskasky)に開示されている。
【0122】
上記したように、特定の厚さ未満の平板状粒子は、乳剤の総粒子投影面積の少なくとも50%を占める。高平板状度の利点を最大とするために、一般的に、上記した厚さ基準を満足する平板状粒子が、乳剤の総粒子投影面積の最も高い都合よく達成できる百分率を占めることが好ましい。例えば、好ましい乳剤では、上記した厚さ基準を満足する平板状粒子は、総粒子投影面積の少なくとも70%を占める。最高性能の平板状粒子乳剤では、上記厚さ基準を満足する平板状粒子は、総粒子投影面積の少なくとも90%を占める。適当な平板状粒子乳剤を、種々の従来の教示、例えば、イギリス国、ハンプシャーP010 7DD エムスワースにあるKenneth Mason Publications社により発行されている以下のResearch Disclosure、第22534項、1983年1月:米国特許第4,439,520号、第4,414,310号、第4,433,048号、第4,643,966号、第4,647,528号、第4,665,012号、第4,672,027号、第4,678,745号、第4,693,964号、第4,713,320号、第4,722,886号、第4,755,456号、第4,775,617号、第4,797,354号、第4,801,522号、第4,806,461号、第4,835,095号、第4,853,322号、第4,914,014号、第4,962,015号、第4,985,350号、第5,061,069号及び第5,061,616号における教示に基づいて選択できる。塩化銀から主になる平板状粒子乳剤が、有用であり、例えば、US第5,310,635号、第5,320,938号及び第5,356,764号に記載されている。
【0123】
最も広く使用されている形態では、平板状粒子乳剤は、高臭化物(111)平板状粒子乳剤である。このような乳剤が、米国特許第4,439,520号(Kofron等)、第4,434,226号(Wilgus等)、第4,433,048号(Solberg等)、第4,435,501号、第4,463,087号及び第4,173,320号(Maskasky)、第4,414,310号及び第4,914,014号(Daubendiek等)、第4,656,122号(Sowinski等)、第5,061,616号及び第5,061,609号(Piggin等)、第5,147,771号、第5,147,772号、第5,147,773号、第5,171,659号及び第5,252,453号(Tsaur等)、第5,219,720号及び第5,334,495号(Black等)、第5,310,644号、第5,372,927号及び第5,460,934号(Delton)、第5,470,698号(Wen)、第5,476,760号(Fenton等)、第5,612,175号及び第5,614,359号(Eshelman等)並びに第5,667,954号(Irving等)に示されている。
【0124】
超薄高臭化物(111)平板状粒子乳剤が、米国特許第4,672,027号、第4,693,964号,第5,494,789号、第5,503,971号及び第5,576,168号(Daubendiek等)、第5,250,403号(Antoniades等)、第5,503,970号(Olm等)、第5,582,965号(Deaton等)並びに第5,667,955号(Maskasky)に示されている。
【0125】
高臭化物(100)平板状粒子乳剤が、米国特許第4,386,156号及び第5,386,156号(Mignot)に示されている。
【0126】
高塩化物(111)平板状粒子乳剤が、米国特許第4,399,215号(Wey)、第4,414,306号(Wey等)、第4,400,463号、第4,713,323号、第5,061,617号、第5,178,997号、第5,183,732号、第5,185,239号、第5,399,478号及び第5,411,852号(Maskasky)並びに第5,176,992号及び第5,178,998号(Maskasky等)に示されている。超薄高塩化物(111)平板状粒子乳剤が、米国特許第5,271,858号及び第5,389,509号(Maskasky)に示されている。
【0127】
高塩化物(100)平板状粒子乳剤が、米国特許第5,264,337号、第5,292,632号、第5,275,930号及び第5,399,477号(Maskasky)、第5,320,938号(House等)、第5,314,798号(Brust等)、第5,356,764号(Szajewski等)、第5,413,904号及び第5,663,041号(Chang等)、第5,593,821号(Oyamada)、第5,641,620号及び5,652,088号(Yamashita等)、第5,652,089号(Saitou等)並びに第5,665,530号(Oyamada等)に示されている。超薄高塩化物(100)平板状粒子乳剤は、上記したHouse等及びChang等の教示に準じてヨウ化物の存在下における核形成により調製できる。
【0128】
乳剤は、表面感受性乳剤、即ち、主にハロゲン化銀粒子の表面に潜像を形成する乳剤でもよいし、乳剤は、主にハロゲン化銀粒子の内部に内部潜像を形成することができるものでもよい。乳剤は、ネガ形乳剤、例えば、表面感受性乳剤又は未カブリ内部潜像形成乳剤でもよいし、現像を均一露光で行なうか、核形成剤の存在下で行なうとポジ形となる未カブリ内部潜像形成型の直接ポジ乳剤でもよい。後者の型の平板状粒子乳剤は、US第4,504,570号(Evans等)に示されている。
【0129】
写真要素を、化学線、典型的にはスペクトルの可視領域に露光して潜像を形成した後、処理して可視色素像を形成できる。可視色素像を形成するための処理は、要素を発色現像主薬と接触させて現像性ハロゲン化銀を減少させ且つ発色現像主薬を酸化する工程を含む。酸化発色現像主薬は、次にカプラーと反応して色素を生じる。
【0130】
ネガ形ハロゲン化銀の場合、上記した処理工程により、ネガ像が形成される。カラーネガフィルムと称される一つの種類のこのような要素は、像捕捉用に設計される。感度(低光条件に対する要素の感度)は、通常このような要素において十分な像を得るのに重要である。このような要素は、典型的には臭ヨウ化銀乳剤を、例えば、The British Journal of Photography Annual、1988、第191〜198頁に記載されているようなKodak C−41(商標)プロセス等の公知のカラーネガプロセスで処理してよい。カラーネガフィルム要素が続いて映画フィルムのような可視映写プリントを生成するのに用いられる場合には、Eastman Kodak社から入手可能なH−24マニュアルに記載されているKodak ECN−2(商標)プロセス等のプロセスを、透明支持体にカラーネガ像を形成するのに用いてもよい。カラーネガ現像時間は、典型的には3分15秒である。本発明の写真要素は、反復使用を意図した露光構造に組み込んでもよいし、制限された使用を意図した露光構造(「使い捨てカメラ」、「フィルム付きレンズ」又は「感光材料パッケージユニット」等の種々の名前で呼ばれている)に組み込んでもよい。
【0131】
反転要素は、光学印刷なしでポジ像を形成することができる。ポジ(又は反転)像を得るために、カラー現像工程の前に、非カラー現像主薬で現像して露光ハロゲン化銀を現像するが色素を形成せず、その後要素を均一にかぶらせて未露光ハロゲン化銀を現像可能とする。このような反転要素は、典型的には、Kodak E−6(商標)プロセス等のカラー反転プロセスを用いて処理するための説明書を添付して販売されている。代わりに、直接ポジ乳剤を用いて、ポジ像を得ることができる。
【0132】
上記要素は、典型的には、上記したカラーネガ(Kodak C−41)又は反転(Kodak E−6)プロセス等の適当な方法を用いて処理するための説明書を添付して販売されている。
【0133】
好ましい発色現像主薬は、p−フェニレンジアミン類であり、例えば、
4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、
4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(2−メタンスルホンアミドエチル)アニリンセスキスルフェート水和物、
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アニリンスルフェート、
4−アミノ−3−(2−メタンスルホンアミドエチル)−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩及び
4−アミノ−N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−m−トルイジンジ−p−トルエンスルホン酸、
である。
【0134】
上記のうち、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アニリン及び4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(2−メタンスルホンアミドエチル)アニリンが、とりわけ好ましい。さらに、本発明の化合物は高い感光性を示すので、現像時間を短縮したプロセスにおいてとりわけ有用である。特に、本発明のフィルム要素は、3.25分未満又はさらには3分未満、あるいは極端な場合には120秒未満の現像時間で処理できる。
【0135】
現像後に、通常、漂白工程、定着工程又は漂白−定着工程の通常の工程を行なって銀又はハロゲン化銀を除去し、洗浄工程及び乾燥工程を行なう。
【0136】
本明細書で引用した特許及び他の刊行物の内容全体は、引用により本明細書に含まれていることにする。
【0137】
【実施例】
合成例
6−(テトラデシルオキシ)プリンの合成(A):
カリウムt−ブトキシド(284.50g、2.54モル)を、窒素雰囲気下で、テトラデカノール(271.75g、1.27モル)のテトラヒドロフラン(5リットル)溶液に攪拌しながら添加した。粘稠沈澱物が形成され、反応液がわずかに温かくなった。反応液を0.5時間攪拌した後、6−クロロプリン(196.20g、1.27モル)を添加し、反応液を0.25時間を攪拌してから、3時間加熱還流した。反応液を放冷した後、溶媒を減圧除去した。まず水(4リットル)、次に濃塩酸(135ml、1.35モル)を残留物に添加し、懸濁液を0.5時間攪拌した。その後でも反応液はまだ酸性であった。懸濁液を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中和した。0.5時間激しく攪拌した後、固体を濾去し、メタノール(約4.5リットル)から再結晶化させた。少量の固体が溶解しなかった。懸濁液を室温に放冷したが、さらには冷却しなかった。これにより、白色固体が得られた。これを、もう一度メタノール(約4.5リットル)から再結晶化させた。ふたたび、少量の固体が溶解しなかったので、メタノールがまだ熱いうちに固体を除去した。この固体は、水及び普通有機溶媒(アセトン、メタノール、テトラヒドロフラン、エチルアセテート及びジクロロメタン)に不溶であった。懸濁液を、室温まで放冷した。オイルポンプ減圧での濾過及び乾燥(メタノール約300mlの除去)により、白色固体が得られた(325.90g)。
【0138】
5−アミドベンゾトリアゾール類は、例えば、特開昭60−133061号、英国特許第2011391号及びオランダ国特許第6414144号に記載されているような方法を用いて、市販の5−アミノベンゾトリアゾールをアシル化することにより調製した。1−(3−アミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール類は、フランス国特許第1445324号に記載されている1−(3−アミノフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをアシル化することにより調製した。4,5−二置換−1,2,3−トリアゾール類は、Tetrahedron、1973、29(21)、3271〜3283に記載の方法により調製した。
【0139】
写真例
同定された化合物の式を、実施例の全ての終わりに示す。
【0140】
実施例1
セルローストリアセテートフィルム支持体上に設けたゼラチンパッド(2.7g/m2 )上に以下の層を塗布することにより、本発明のモノクロフィルムを製造した(塗布量はg/m2 であり、乳剤サイズはディスク遠心法により求め、直径×厚さ(マイクロメートル)で示す)。
【0141】
試料1:
層1(低感度):ゼラチン1.188;マゼンタカプラーM−1 0.287;黄色発色マゼンタマスキングカプラーMC−2 0.076;二種類の緑色増感ヨウ臭化銀乳剤の配合物0.875(合計);Na3 Au(S2 3 2 2H2 O 7.8x10-7;及び4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン 1.42×10-5
層2(中感度):ゼラチン1.566;M−1 0.058;MC−2 0.108;DIR−7 0.0108;緑色増感ヨウ臭化物乳剤0.972;(NH4 2 PdCl4 :エチレンジアミンの1:1(重量基準)混合物 7.8×10-7;及び4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン 1.58×10-5
層3(高感度):ゼラチン2.7;M−1 0.084;DIR−7 0.003;緑色増感ヨウ臭化物乳剤1.30;及びNa3 Au(S2 3 2 2H2 O 4.0x10-8
層4(オーバーコート):ゼラチン2.7及びビス−ビニルメチルスルホンメチルエーテル 0.22。
【0142】
試料2は、N,N−ジブチルラウラミド(ゲル分散体として添加)0.058を層3に添加した以外はMC−1と同様にして作製した。試料3は層3に添加されたN,N−ジブチルラウラミド(ゲル分散体)0.0875を有していた。試料4は層3に添加された本発明の化合物X(その2倍重量のN,N−ジブチルラウラミドに分散したもの)0.029を有していた。試料5は層3に添加された本発明の化合物X(その2倍重量のN,N−ジブチルラウラミドに分散したもの)0.044を有していた。
【0143】
これらのフィルムを、露光し、現像液温度が32.2℃であり、現像時間が2分間であった以外は、British Journal of Photography Annual、1988年、第196頁〜198頁に記載のKODAK FLEXICOLOR(商標)(C−41)プロセスで処理した。相対感度又は光感度(絞りの割合で示す(1絞りは相対露光量の二倍である))を、Dminよりも+0.15濃度単位だけ上の露光点を、一定の露光条件下での添加剤なしでの対照位置と比較することにより求めた。試料4を試料1及び試料2と比較し、試料5を試料1及び試料3と比較した結果を、表1に示す。これらの結果から、本発明の化合物が存在すると光感度が増加することが明白である。
【0144】
【表1】
Figure 0004354602
【0145】
セルローストリアセテート上に以下の層を塗布することにより、本発明の原理を示す3種のフォーマットの多層フィルム(ML−A、ML−B及びML−C)を製造した(塗布量はg/m2 であり、乳剤サイズはディスク遠心法により求め、直径×厚さ(マイクロメートル)で示す)。界面活性剤、塗布助剤、乳剤添加剤、金属イオン封鎖剤、増粘剤、滑剤、艶消し剤及び着色色素を、当該技術分野において一般的である適当な層に添加した。
【0146】
実施例2
試料ML−A−1:
層1(ハレーション防止層):黒色コロイド状銀ゾル0.135;ILS−10.162、DYE−1 0.018;DYE−2 0.025;DYE−30.035;UV−1 0.060;UV−2 0.015;及びゼラチン2.05。
層2(低感度シアン層):二種類の赤色増感(両方ともRSD−1及びRSD−2の混合物)平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合物:(i)0.66×0.12、4.1モル%I 0.302(ii)0.55×0.08、1.5モル%I 0.464;シアン色素形成カプラーC−1 0.535;DIRカプラーDIR−1 0.027;漂白促進剤放出カプラーB−1 0.057;マスキングカプラーMC−1 0.032;及びゼラチン1.68。
層3(中感度シアン層):二種類の赤色増感(同上)平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合物:(i)0.122×0.11、4.1モル%I 0.194(ii)1.07×0.11、4.1モル%I 0.238;シアンカプラーC−1 0.171;DIR−1 0.019;MC−1 0.032;B−1 0.008;及びゼラチン1.08。
層4(高感度シアン層):赤色増感(同上)平板状ヨウ臭化銀乳剤(1.33×0.12、4.1モル%I)0.594;C−1 0.184;DIR−1 0.027;MC−1 0.022;及びゼラチン0.918。
【0147】
層5(中間層):ILS−1 0.086及びゼラチン0.540。
層6(低感度マゼンタ層):二種類の緑色増感(両方ともGSD−1及びGSD−2の混合物)ヨウ臭化銀乳剤の配合物:(i)0.81×0.12、2.6モル%ヨウ化物0.346及び(ii)0.55×0.08、1.5モル%ヨウ化物0.130;マゼンタ色素形成カプラーM−1 0.270;MC−2 0.086;DIR−2 0.011;及びゼラチン1.08。
層7(中感度マゼンタ層):二種類の緑色増感(同上)平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合物:(i)1.22×0.11、4.1モル%I 0.248及び(ii)1.07×0.11、4.1モル%I 0.248;M−1 0.124;MC−2 0.119;DIR−2 0.043;OxDS−1 0.016;及びゼラチン1.22。
層8(高感度マゼンタ層):緑色増感平板状ヨウ臭化銀(1.33×0.12、4.1モル%I)乳剤0.486;M−1 0.076;MC−2 0.054;B−1 0.003;DIR−2 0.015;OxDS−1 0.009;及びゼラチン1.02。
【0148】
層9(イエローフィルター層):イエローフィルター色素YFD−1 0.054;ILS−1 0.086;及びゼラチン0.648。
層10(低感度イエロー層):三種類の青色増感(すべてBSD−1及びBSD−2の混合物)平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合物:(i)0.55×0.08、1.5モル%I 0.270(ii)0.077×0.14、1.5モル%I 0.248及び(iii)1.25×0.14、4.1モル%I 0.400;イエロー色素形成カプラーY−1 1.08;DIR−3 0.076;DIR−1 0.032;B−1 0.022;及びゼラチン1.879。
層11(高感度イエロー層):二種類の青色増感(両方ともBSD−1及びBSD−2の混合物)平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合物:(i)1.25×0.14、4.1モル%I 0.108(ii)2.67×0.13、4.1モル%I 0.378;Y−1 0.238;DIR−3 0.076;B−1 0.005;及びゼラチン0.810。
【0149】
層12(保護オーバーコート及びUVフィルター層):臭化銀リップマン乳剤0.216;UV−1 0.108(合計量);ゼラチン1.242及びビス(ビニルスルホニル)メタン硬膜剤1.75%(総ゼラチン重量に対して)。
試料ML−A−2は、層10及び11のDIR−3をDIR−4 0.097にした以外は、ML−A−1と同様にして調製した。
試料ML−A−3は、CC−1(その5倍重量のN,N−ジブチルラウラミドに分散したもの)を層7及び8に0.012添加した以外は、ML−A−1と同様にして調製した。
試料ML−A−4は、CC−1を層7及び8に0.012添加した以外は、ML−A−2と同様にして調製した。
試料ML−A−5は、化合物A(その5倍重量のN,N−ジブチルラウラミドに分散したもの)を層7及び8に0.0012添加した以外は、ML−A−1と同様にして調製した。これは、各層において銀1モル当り化合物Aが約0.8ミリモルのモル比であることを示している。
【0150】
試料ML−A−6は、化合物Aを層7及び8に0.0012添加した以外は、ML−A−2と同様にして調製した。これは、各層において銀1モル当り化合物Aが約0.8ミリモルのモル比であることを示している。
試料ML−A−7は、化合物Aを層7及び8に0.012添加した以外は、ML−A−1と同様にして調製した。これは、各層において銀1モル当り化合物Aが約8ミリモルのモル比であることを示している。
試料ML−A−8は、化合物Aを層7及び8に0.012添加した以外は、ML−A−2と同様にして調製した。これは、各層において銀1モル当り化合物Aが約8ミリモルのモル比であることを示している。
【0151】
これらの多層塗膜を、表示の段階露光(中性=3色全て;緑色のみ=WR74フィルター)に附し、British Journal of Photography Annual、1988年、第196頁〜198頁に記載のKODAK FLEXICOLOR(商標)(C−41)プロセスで処理した。相対感度又は光感度(絞りの割合で示す)を、Dminよりも+0.15濃度単位だけ上の露光点を、一定の露光条件下(中性=3層全てを同時に露光;Gのみ=適当な緑色WRATTEN(商標)74フィルターを用いて緑色層のみ露光)での添加剤なしでの対照位置と比較することにより求めた。より大きな正の数は、感度の増加を示し;負の数は、感度の損失を示す。中性露光における緑色層の粒状度を、上記した感度点から濃度1.2対数露光単位で48マイクロメートルアパーチャを用いてRMS法(The Theory of the Photographic Process、第4版、T.H.James、625〜628頁参照)により求めた。
【0152】
【表2】
Figure 0004354602
【0153】
フォーマットML−Aについて表2におけるデータにより示すように、本発明の化合物のみが、所望の粒状度を維持しながら、光に対する高まった写真応答が得られる。本発明の範囲外のClogPを有するCC−1では、この結果が得られない。感度の増加は、DIR−3又はDIR−4の両方の場合にあるか、緑色層のみを露光したときでもあるので、この効果は、他の層に使用されるDIRの性質又は型には依存しない。DIR−8、DIR−9又はDIR−10(各々別個に塗布0.057ミリモル/m2 )を有する緑色増感ヨウ臭化銀乳剤(最大感度530nm)0.216を含有する追加の像形成層を、ML−Aの層8及び層9の間で置き換えたときに、同様な結果が見られた。本発明の化合物X(化合物のミリモル:銀モル比=40.5)0.082ミリモル/m2 をこの追加の層に添加することにより、高インターイメージ及び低粒状度を維持しながら、各々の場合において、0.23〜0.30の増加した緑色感度が得られた。
【0154】
実施例3
試料ML−B−1:
層1(ハレーション防止層):ゼラチン1.62、コロイド状灰色銀0.151;DYE−1 0.013;DYE−3 0.108;DYE−4 0.037;及びUV−1及びUV−2各々0.076。
層2(中間層):ゼラチン0.54及びILS−1 0.076。
層3(低感度シアン層):二種類の赤色増感(すべてRSD−1及びRSD−3の混合物)ヨウ臭化銀乳剤の配合物:(i)大サイズヨウ臭物化平板状粒子乳剤(1.25×0.124、4.1モル%I)0.313(ii)小サイズヨウ臭化物平板状乳剤(0.74×0.12、4.1モル%I)0.266;シアン色素形成カプラーC−1 0.228;C−2 0.364;漂白促進剤放出カプラーB−1 0.081; マスキングカプラーMC−1 0.032及びゼラチン1.67。
層4(中感度シアン層):赤色増感(すべてRSD−1及びRSD−3の混合物)ヨウ臭化物平板状乳剤(2.25×0.125、3.1モル%I)1.177;C−2 0.211;DIR−5 0.011;DIR−6 0.011;ILS−1 0.011及びゼラチン1.62。
【0155】
層5(高感度シアン層):赤色増感(RSD−1及びRSD−3の混合物)ヨウ臭化物平板状乳剤(4.05×0.13、3.7モル%I)1.295;C−2 0.227;DIR−5 0.022;DIR−6 0.025;ILS−1 0.014及びゼラチン1.49。
層6(中間層):ILS−1 0.076及びゼラチン0.54。
層7(低感度マゼンタ層):二種類の緑色増感(両方ともGSD−1及びGSD−2の混合物)ヨウ臭化銀平板状乳剤の配合物:(i)0.88×0.12、4.1モル%ヨウ化物0.539及び(ii)1.2×0.12、4.1モル%ヨウ化物0.336;マゼンタ色素形成カプラーM−1 0.302;マスキングカプラーMC−2 0.076及びゼラチン1.188。
層8(中感度マゼンタ層):緑色増感(GSD−1及びGSD−2の混合物)ヨウ臭化銀平板状乳剤:(2.85×0.116、3.6モル%ヨウ化物)0.972;M−1 0.103;MC−2 0.086;DIR−7 0.011及びゼラチン1.566。
層9(高感度マゼンタ層):緑色増感(GSD−1及びGSD−2の混合物)ヨウ臭化銀平板状乳剤(3.95×0.14、3.6モル%ヨウ化物)1.296;M−1 0.084;DIR−7 0.003及びゼラチン1.62。
【0156】
層10(イエローフィルター層):ILS−1 0.076;YFD−1 0.108及びゼラチン0.81。
層11(低感度イエロー層):三種類の青色増感(すべてBSD−1含有)平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合物:(i)0.54×0.086、1.3モル%I 0.395、(ii)0.96×0.26、6モル%I 0.233、(iii)1.03×0.13、1.5モル%I 0.081;イエロー色素形成カプラーY−1 0.735;DIR−3 0.027;B−1 0.003及びゼラチン1.62。
層12(高感度イエロー層):青色増感(BSD−1含有)平板状ヨウ臭化銀乳剤(2.9×0.13、4.1モル%I)0.414及び3Dヨウ臭化銀乳剤(直径1.4、14モル%I)0.905;Y−1 0.426;DIR−3 0.027;B−1 0.011及びゼラチン1.706。
層13(保護オーバーコート及びUVフィルター層):臭化銀リップマン乳剤0.216;UV−1及びUV−2は両方とも0.108、ゼラチン1.242及びビス(ビニルスルホニル)メタン硬膜剤1.75%(総ゼラチン重量に対して)。
【0157】
さらなる試料ML−B−2〜ML−B−73を、表3に示した添加物を用いて調製した。特記のない限りは、比較例及び本発明例は、それらの3倍重量のN,N−ジブチルラウラミドに分散し、層9に添加した(0.082mmol/m2 )。これは、その層における化合物6.8ミリモルの銀のモルに対する比を表す。
【0158】
試料ML−B−30は、本発明の化合物Aを固体粒子分散体として含有する。また、N,N−ジブチルラウラミドを、同じ層に0.135で別個の分散体として添加した。
化合物CC−13、CC−14及びCC−15を水溶液としてML−B−14、ML−B−15及びML−B−16に添加した。
試料ML−B−36は、本発明の化合物Xをその2倍重量のN,N−ジブチルラウラミドに分散して含有している(ClogP=7.66及びβ=0.93)。
試料ML−B−37は、本発明の化合物Xをその2倍重量の(Z)−9−オクタデセン−1−オールに分散して含有している(ClogP=7.69及びβ=0.71)。
【0159】
試料ML−B−38は、本発明の化合物Xをその2倍重量のオルト−メチルフェニルベンゾエートに分散して含有している(ClogP=4.12及びβ=0.43)。
試料ML−B−56では、層9中のM−1をM−12(それ自体の重量のトリクレシルホスフェートに分散)(0.054)に置き換えている。試料ML−B−57では、本発明の化合物Xを層9に0.082ミリモル/m2 添加した以外はML−B−56と同様である。
化合物CC−19〜CC−27(試料ML−B−20〜ML−B−28):本発明の化合物AZ(試料ML−B−58)及びBB〜BM(試料ML−B−60〜ML−B−71)を、それらの2倍重量のN,N−ジブチルラウラミドに分散した。本発明の化合物BA(試料ML−B−59)を、その重量の10倍量のN,N−ジブチルラウラミドに分散した。
【0160】
試料ML−B−72は、本発明の化合物Xを層10に0.029g/m2 添加した以外は、ML−B−1と同様であった。
【0161】
【表3】
Figure 0004354602
【0162】
【表4】
Figure 0004354602
【0163】
【表5】
Figure 0004354602
【0164】
フォーマットML−Bについて表3におけるデータにより示すように、本発明の化合物のみが、低粒状度を維持しながら、光に対する高まった写真応答が得られる。比較化合物では、この結果が得られない。
【0165】
実施例4
試料ML−C−1
層1(保護オーバーコート層):ゼラチン0.872。
層2(UVフィルター層):臭化銀リップマン乳剤0.215;UV─1 0.114及びUV─2 0.022及びゼラチン0.861。
層3(高感度イエロー層):3D青色増感(BSD−1含有)ヨウ臭化銀乳剤(直径2、9モル%I 1.72);イエロー色素形成カプラーY−1 0.082;Y−2 0.235及びゼラチン2.0。
層4(低感度イエロー層):二種類の青色増感(すべてBSD−1含有)平板状ヨウ臭化銀乳剤の配合物(i)2.7×0.13、6.0モル%I 0.484、(ii)1.6×0.13、4.5モル%I 0.323;Y−1 0.430;Y−2 0.099;現像抑制剤放出型化合物DIR−3 0.039及びゼラチン1.58。
層5(イエローフィルター層):YFD−1 0.151;DYE−3 0.043;ILS−2 0.108及びゼラチン0.646。
【0166】
層6(高感度マゼンタ層):緑色増感(GSD−1及びGSD−2の混合物含有)ヨウ臭化銀平板状乳剤(2.9×0.11、3.7モル%ヨウ化物)1.03;カプラーM−2 0.059;マスキングカプラーMC−2 0.022及びゼラチン1.25。
層7(中感度マゼンタ層):緑色増感(GSD−1及びGSD−2の混合物含有)ヨウ臭化銀平板状乳剤(1.2×0.14、4.5モル%ヨウ化物)1.28;M−4 0.12;M−5 0.074;M−12 0.022;MC−20.048;DIR−7 0.010及びゼラチン1.42。
層8(低感度マゼンタ層):緑色増感(GSD−1及びGSD−2の混合物)ヨウ臭化銀平板状乳剤(0.7×0.14、0.3モル%ヨウ化物)0.484;M−4 0.099;M−5 0.069;M−12 0.021;MC−20.086及びゼラチン0.915。
層9(中間層):ILS−2 0.108及びゼラチン1.08。
層10(高感度シアン層):二種類の赤色増感(RSD−1及びRSD−2の混合物含有)乳剤の配合物:(i)大サイズヨウ臭化物平板状粒子乳剤(3.0×0.12、4.0モル%I)0.635、(ii)小サイズヨウ臭化物平板状乳剤(1.3×.0.14、4.5モル%I)0.334;C−1 0.060;Y−2 0.022;マスキングカプラーMC−1 0.027;B−10.040及びゼラチン1.32。
【0167】
層11(低感度シアン層):二種類の赤色増感(すべてRSD−1及びRSD−2の混合物含有)銀乳剤の配合物:(i)大サイズヨウ臭化物平板状粒子乳剤(1.3×0.14、4.5モル%I)0.951、(ii)小サイズヨウ臭化物平板状乳剤(1.0×0.11、3.5モル%I)0.675;C−10.409;Y−2 0.022;MC−1 0.011;B−1 0.058;DIR−1 0.044、及びゼラチン1.72。
支持体:レムジェットバッキングを上記感光性層と反対側に有するセルローストリアセテート。
実施例ML−C−2は、窒素複素環化合物Aを層6に0.022添加した以外は、ML−C−1と同様にして調製した。
実施例ML−C−1及びML−C−2は、実施例ML−A及びML−Bと同様にして露光し、Kodak ECN−2(商標)プロセスで現像した。Kodak ECN−2(商標)プロセスについての完全な説明は、Kodak H−24マニュアル(イーストマン映画フィルムの処理マニュアル;H−24マニュアル;ニューヨーク州ローチェスターにあるEastman Kodak社)に含まれている(この説明は、引用により本明細書に含まれていることにする。)。
【0168】
【表6】
Figure 0004354602
【0169】
多層ML−Cについての表4に示した結果から明らかなように、本発明の化合物は、中性露光における光に対する写真応答が高まり(感度の増加)且つ粒状度が減少した。添加物Aでの感度向上は、緑色のみの露光でも明らかであるので、光に対する向上した応答は、隣接層からの現像効果(即ち、インターイメージ)に起因するものとすることができない。
【0170】
この多層フォーマットに使用される他の材料についての式は、以下の通りである:
【0171】
【化33】
Figure 0004354602
【0172】
【化34】
Figure 0004354602
【0173】
【化35】
Figure 0004354602
【0174】
【化36】
Figure 0004354602
【0175】
【化37】
Figure 0004354602
【0176】
【化38】
Figure 0004354602
【0177】
【化39】
Figure 0004354602
【0178】
【化40】
Figure 0004354602
【0179】
【化41】
Figure 0004354602
【0180】
比較化合物の構造を、それらのClogP値とともに、以下に示す:
【0181】
【化42】
Figure 0004354602
【0182】
【化43】
Figure 0004354602
【0183】
【化44】
Figure 0004354602
【0184】
【化45】
Figure 0004354602
【0185】
【化46】
Figure 0004354602
【0186】
以上、本発明を、特にその好ましい実施例を参照して詳細に説明したが、変更及び改良を本発明の範囲及び精神内で行なうことができることが理解されるであろう。
【0187】
本発明の他の好ましい態様を、請求項との関連において、次に記載する。
〔1〕(1)感光性ハロゲン化銀乳剤層と(2)銀不含非感光性層とのうちの少なくとも一つの層を含んでなるカラー写真要素であって、前記少なくとも一つの層がヘテロ原子を最低3個有する化合物を含有し、前記化合物が、酸化現像主薬とは反応せず、且つ前記化合物を含有しないことを除いて同じ写真要素と比較して前記要素の写真感度を増加させるに十分なClogPを有するカラー写真要素。
〔2〕前記化合物が、感光性乳剤層に含有されている、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔3〕前記感光性層が、同じ分光感度を有する2つ以上の層のうちの最も感光性の高い層である、〔2〕に記載のカラー写真要素。
〔4〕前記化合物が、銀不含非感光性層に含有されている、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔5〕前記化合物が、感光性層に隣接した銀不含非感光性層に含有されている、〔4〕に記載のカラー写真要素。
〔6〕前記感光性層が、同じ分光感度を有する2つ以上の感光性層のうちの最も感光性の高い層である、〔5〕に記載のカラー写真要素。
〔7〕前記化合物の少なくとも一つのヘテロ原子が窒素である、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔8〕前記化合物が、少なくとも2つの縮合環を含む窒素複素環である、〔7〕に記載のカラー写真要素。
〔9〕前記ハロゲン化銀が、ヨウ臭化銀を含む、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔10〕前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔9〕に記載のカラー写真要素。
〔11〕前記化合物が、ClogPが少なくとも6.2又はそれ以上である1,3,4,6−テトラアザインデン(プリン)である、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔12〕前記1,3,4,6−テトラアザインデンが、式I
【化47】
Figure 0004354602
(式中、R1 及びR2 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO2 −、複素環、カルボニル、アミノ、カルボンアミド若しくはスルホンアミド基であり、R3 はアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、第二若しくは第三アミノ、カルボンアミド、スルホニル又はスルホンアミド基である)で表される、〔11〕に記載のカラー写真要素。
〔13〕R3 が、アルコキシ基又はアルキルチオ基である、〔12〕に記載のカラー写真要素。
〔14〕同じ層における前記窒素複素環式化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔12〕に記載のカラー写真要素。
〔15〕前記化合物が、ClogPが少なくとも7.8のベンゾトリアゾールである、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔16〕前記ハロゲン化銀乳剤が、ヨウ臭化銀である、〔15〕に記載のカラー写真要素。
〔17〕前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔16〕に記載のカラー写真要素。
〔18〕前記ベンゾトリアゾールが、式V
【0188】
【化48】
Figure 0004354602
【0189】
(式中、R8 、R9 、R 10 及びR11は各々独立に水素又はアルキル基、アリール基、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基、アルキルチオ基若しくはアリールチオ基、スルホキシル基、スルホニル基、スルファモイル基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、シアノ基、ニトロ基、−O−CO−基、−O−SO2 −基、複素環基、カルボニル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基又はアミノ基を表す)で表されるものである、〔15〕に記載のカラー写真要素。
〔19〕R8 及びR11は水素であり、R9 がカルボキシレートエステル、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基又はアルコキシ基若しくはアリールオキシ基である、〔18〕に記載のカラー写真要素。
〔20〕前記化合物が、ClogPが少なくとも8.75のトリアゾールである、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔21〕前記ハロゲン化銀乳剤が、ヨウ臭化銀である、〔20〕に記載のカラー写真要素。
〔22〕前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔21〕に記載のカラー写真要素。
〔23〕前記トリアゾールが、式VI
【0190】
【化49】
Figure 0004354602
【0191】
(式中、R12が水素、アルキル又はアリールであり、R13がアルキルチオ基若しくはアリールチオ基、カルボン酸エステル又は置換アルキル基である)で表される1,2,3−トリアゾールである、〔20〕に記載のカラー写真要素。
〔24〕前記トリアゾールが、式VII
【0192】
【化50】
Figure 0004354602
【0193】
(式中、R12が水素、アルキル又はアリールであり、R13がアルキルチオ基若しくはアリールチオ基、カルボン酸エステル又は置換アルキル基である)で表される1,2,4−トリアゾールである、〔20〕に記載のカラー写真要素。
〔25〕前記化合物が、ClogPが少なくとも6.5であって10.5より小さいか若しくはそれに等しいテトラゾール又はClogPが少なくとも7.0であるメルカプトテトラゾールから選択されるものである、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔26〕前記ハロゲン化銀乳剤が、ヨウ臭化銀である、〔25〕に記載のカラー写真要素。
〔27〕前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔26〕に記載のカラー写真要素。
〔28〕前記テトラゾールが式中、IX
【0194】
【化51】
Figure 0004354602
【0195】
(式中、R16がチオール基であり、R17がアルキル基、アリール基又は複素環基であり;又はR17が水素であるときには、R16はアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基、複素環基又はアルキルチオ基若しくはアリールチオ基である)で表されるものである、〔25〕に記載のカラー写真要素。
〔29〕R16がチオール基であり、R17がアルキル基又はアリール基である、〔28〕に記載のカラー写真要素。
〔30〕R17が水素であり、R16がアルキル基、アリール基又はアルキルチオ基若しくはアリールチオ基である、〔28〕に記載のカラー写真要素。
〔31〕前記化合物が、ClogPが少なくとも7.6であるオキサジアゾール又はチアジアゾールから選択されるものである、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔32〕前記ハロゲン化銀乳剤が、ヨウ臭化銀である、〔31〕に記載のカラー写真要素。
〔33〕前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔32〕に記載のカラー写真要素。
〔34〕前記複素環が式VIII
【0196】
【化52】
Figure 0004354602
【0197】
(式中、Xが酸素であり;R14がチオール基であり、R15がアルキル基、アリール基、アルキルチオ基若しくはアリールチオ基又はアミノ基である)で表されるオキサジアゾールである、〔31〕に記載のカラー写真要素。
〔35〕前記複素環が式VIII
【0198】
【化53】
Figure 0004354602
【0199】
(式中、Xがイオウであり;R14がチオール基であり、R15がアルキル基、アリール基、アルキルチオ基若しくはアリールチオ基又はアミノ基である)で表されるチアジアゾールである、〔31〕に記載のカラー写真要素。
〔36〕前記化合物が、ClogPが5.0以上であって且つβが0.4以上である有機溶媒に分散されている、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔37〕前記化合物が微粉固体粒子状態で分散されている、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔38〕前記ハロゲン化銀乳剤の等価円直径が少なくとも1マイクロメートルである、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔39〕前記化合物が1,3,4,6−テトラアザインデン化合物、1,2,4,6−テトラアザインデン化合物、1,2,5,7−テトラアザインデン化合物又はベンゾトリアゾールから選択されるものである、〔38〕に記載のカラー写真要素。
〔40〕前記化合物を含有する層が、ピラゾロンカプラー又はピラゾロアゾールカプラーをさらに含有している、〔10〕に記載の要素。
〔41〕前記化合物が1,3,4,6−テトラアザインデン化合物、1,2,4,6−テトラアザインデン化合物、1,2,5,7−テトラアザインデン化合物又はベンゾトリアゾールから選択されるものである、〔40〕に記載のカラー写真要素。
〔42〕前記層が、ピラゾロアゾールカプラーをさらに含有している、〔40〕に記載の要素。
〔43〕前記要素が、原画像捕捉用の創作材料である、〔1〕に記載の要素。
〔44〕前記化合物が、前記化合物が存在しない以外は同様である要素に対して中性露光感度を少なくとも0.1絞りだけ増加させるのに十分な量で存在する、〔1〕に記載の写真要素。
〔45〕前記化合物が、炭素と少なくとも2個の窒素原子を含んでなる、多くても一つの環イオウ原子又は環酸素原子しか有しない単環複素環である、〔1〕に記載の写真要素。
〔46〕前記複素環が、環イオウ原子を含有している、〔45〕に記載のカラー写真要素。
〔47〕前記銀不含非感光性層が2つの感光性層の間に位置している、〔5〕に記載のカラー写真要素。
〔48〕前記化合物が、被覆量3.0×10-5モル/m2 以上で存在する、〔5〕に記載のカラー写真要素。
〔49〕前記化合物が、ClogPが5.0以上であってβが0.4以上である有機溶媒に分散されている、〔5〕に記載のカラー写真要素。
〔50〕銀不含非感光性層が、酸化現像主薬用スカベンジャーをさらに含有する、〔5〕に記載のカラー写真要素。
〔51〕前記化合物が、ClogPが少なくとも6.2である1,2,5,7−テトラアザインデン類、ClogPが少なくとも6.2である1,2,4,6−テトラアザインデン類、ClogPが少なくとも6.2である1,3,4,6−テトラアザインデン類(プリン類)又はClogPが少なくとも7.8であるベンゾトリアゾール類からなる群から選択される6/5二環複素環である、〔47〕に記載のカラー写真要素。
〔52〕前記化合物が、1,2,3a,7−テトラアザインデン類又は1,3,3a,7−テトラアザインデン類からなる群から選択されるClogPが少なくとも6.2以上である二環複素環である、〔47〕に記載のカラー写真要素。
〔53〕前記化合物が、ClogPが少なくとも8.75であるトリアゾール類、ClogPが少なくとも7.6であるオキサジアゾール類又はチアジアゾール類、ClogPが少なくとも7.0であるメルカプトテトラゾール類、及びClogPが少なくとも6.5であって10.5以下であるテトラゾール類からなる群から選択される単環複素環である、〔47〕に記載のカラー写真要素。
〔54〕(1)感光性ハロゲン化銀乳剤層と(2)銀不含非感光性層とのうちの少なくとも一つの層を含んでなるカラー写真要素であって、前記少なくとも一つの層が環系の一部分として最低3個のヘテロ原子を有する複素環化合物を含有し、前記化合物が、酸化現像主薬とは反応せず、且つ前記化合物を含有しないことを除いて同様な写真要素と比較して前記要素の写真感度を増加するのに十分なClogPを有する、カラー写真要素。
〔55〕前記ハロゲン化銀が、ヨウ臭化銀である、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔56〕前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔55〕に記載のカラー写真要素。
〔57〕同じ層における前記複素環式化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、1.0を超える、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔58〕前記化合物が、1,3,4,6−テトラアザインデン、1,2,4,6−テトラアザインデン及び1,2,5,7−テトラアザインデン(いずれもがClogPが少なくとも6.2であって13に等しいかそれより小さい)から選択され、同じ層における前記テトラアザインデンのミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔59〕前記複素環が、ClogPが少なくとも7.8であって13.0以下であるベンゾトリアゾールであって、同じ層における前記ベンゾトリアゾールのミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔60〕前記複素環が、ClogPが少なくとも8.75であって13.0より小さいか若しくはそれに等しいトリアゾールであって、同じ層における前記トリアゾールのミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔61〕前記複素環が、ClogPが少なくとも6.5であって10.5より小さいか若しくはそれに等しいテトラゾール又はClogPが少なくとも7.0であって13.0より小さいか若しくはそれに等しいメルカプトテトラゾールから選択され、同じ層における前記テトラゾール又はメルカプトテトラゾールのミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔62〕前記複素環が、ClogPが少なくとも7.6であって11.5より小さいか若しくはそれに等しいオキサジアゾール又はチアジアゾールから選択され、同じ層における前記オキサジアゾール又はチアジアゾールのミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔63〕前記窒素複素環化合物が、
【0200】
【化54】
Figure 0004354602
【0201】
【化55】
Figure 0004354602
【0202】
からなる群から選択されるものである、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔64〕前記写真要素が、分光感度が同じであるが光感度が異なる複数の層を含み、複素環化合物がこのような層のうちで最も光感度の大きな層に位置する、〔54〕に記載のカラー写真要素。
〔65〕前記複素環が、少なくとも3つの窒素原子を含有する二環6/5窒素複素環である、〔57〕に記載の写真要素。
〔66〕前記複素環が、炭素と少なくとも2個の窒素原子を含んでなる、多くても一つの環イオウ原子又は環酸素原子しか有しない単環複素環である、〔57〕に記載の写真要素。
〔67〕(1)感光性ハロゲン化銀乳剤層と(2)銀不含非感光性層とのうちの少なくとも一つの層を含んでなるカラー写真要素であって、前記一つの層が少なくとも2個の縮合環を有する窒素複素環式化合物を含有し、前記2個の縮合環のうちの少なくとも一つが6員環であって且つそれらの2つの縮合環の一部分として少なくとも4個の窒素原子を含有し、前記窒素原子のうちの3個が(a)3個の連続する窒素原子のうちの一つが橋頭位置にある場合又は(b)連続する3個の窒素全てが同じ6員環に存在する場合を除いて連続して存在することはできず、且つ前記化合物のClogPが少なくとも6.2である、要素。
〔68〕前記窒素複素環化合物が、銀不含非感光性層に含有されている、〔67〕に記載の要素。
〔69〕前記窒素複素環化合物が、感光性ヨウ臭化銀乳剤層に含有されている、〔67〕に記載の要素。
〔70〕前記化合物のClogPが、11.5に等しいか若しくはそれより小さい、〔69〕に記載のカラー写真要素。
〔71〕前記窒素複素環化合物のClogPが、少なくとも6.8であって13に等しいか若しくはそれより小さい、〔67〕に記載のカラー写真要素。
〔72〕前記窒素複素環化合物のClogPが、少なくとも7.2であって13に等しいか若しくはそれより小さい、〔67〕に記載のカラー写真要素。
〔73〕同じ層における前記窒素複素環式化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔67〕に記載のカラー写真要素。
〔74〕同じ層における前記窒素複素環式化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である〔71〕に記載のカラー写真要素。
〔75〕同じ層における前記窒素複素環式化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔72〕に記載のカラー写真要素。
〔76〕前記窒素複素環化合物が1,2,5,7−テトラアザインデン、1,2,4,6−テトラアザインデン又は1,3,4,6−テトラアザインデン(プリン)から選択されるものである、〔67〕に記載のカラー写真要素。
〔77〕前記窒素複素環化合物が、1,2,3a,7−テトラアザインデンである、〔67〕に記載のカラー写真要素。
〔78〕前記窒素複素環化合物が、1,3,3a,7−テトラアザインデンである、〔67〕に記載のカラー写真要素。
〔79〕前記窒素複素環化合物が、1,3,4,6−テトラアザインデン(プリン)である、〔73〕に記載のカラー写真要素。
〔80〕前記窒素複素環化合物が、1,2,5,7−テトラアザインデン又は1,2,4,6−テトラアザインデンから選択される、〔73〕に記載のカラー写真要素。
〔81〕前記窒素複素環化合物が、1,2,3a,7−テトラアザインデンである、〔73〕に記載のカラー写真要素。
〔82〕前記窒素複素環化合物が、1,3,3a,7−テトラアザインデンである、〔73〕に記載のカラー写真要素。
〔83〕前記窒素複素環化合物を含有する感光性層が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔67〕に記載のカラー写真要素。
〔84〕前記窒素複素環化合物を含有する感光性層が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔73〕に記載のカラー写真要素。
〔85〕前記1,2,3a,7−テトラアザインデン化合物が、式III
【0203】
【化56】
Figure 0004354602
【0204】
(式中、R5 、R6 及びR7 は各々独立に水素又はヒドロキシ基、チオール基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基、アルキルチオ基若しくはアリールチオ基、スルホキシル基、スルホニル基、スルファモイル基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、シアノ基、ニトロ基、−O−CO−基、−O−SO2 −基、複素環基、カルボニル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基若しくはアミノ基であり、R4 はアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基である)で表される、〔77〕に記載のカラー写真要素。
〔86〕R7 がヒドロキシ基である、〔85〕に記載のカラー写真要素。
〔87〕R5 がアルキル基である、〔86〕に記載のカラー写真要素。
〔88〕同じ層における式IIIで表される化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、1.0を超える、〔85〕に記載のカラー写真要素。
〔89〕前記1,3,3a,7−テトラアザインデン化合物が、式IV
【0205】
【化57】
Figure 0004354602
【0206】
(式中、R5 、R6 及びR7 は各々独立に水素又はヒドロキシ基、チオール基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基、アルキルチオ基若しくはアリールチオ基、スルホキシル基、スルホニル基、スルファモイル基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、シアノ基、ニトロ基、−O−CO−基、−O−SO2 −基、複素環基、カルボニル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基若しくはアミノ基であり;R4 はアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、2級若しくは3級アミノ基、カルボンアミド基、スルホニル基又はスルホンアミド基である)で表される、〔78〕に記載のカラー写真要素。
〔90〕R7 がヒドロキシ基である、〔89〕に記載のカラー写真要素。
〔91〕R5 がアルキル基である、〔90〕に記載のカラー写真要素。
〔92〕同じ層における前記窒素複素環化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、1.0を超える、〔89〕に記載のカラー写真要素。
〔93〕前記窒素複素環化合物が、
【0207】
【化58】
Figure 0004354602
【0208】
【化59】
Figure 0004354602
【0209】
からなる群から選択されるものである、〔83〕に記載のカラー写真要素。
〔94〕前記窒素複素環化合物が、ClogPが5.0以上であって且つβが0.4以上である有機溶媒に分散されている、〔73〕に記載のカラー写真要素。
〔95〕前記窒素複素環化合物が微粉固体粒子状態で分散されている、〔73〕に記載のカラー写真要素。
〔96〕前記写真要素が、分光感度が同じであるが光感度が異なる複数の層を含み、複素環化合物がこのような層のうちで最も光感度の大きな層に位置する、〔83〕に記載のカラー写真要素。
〔97〕前記複素環が、感光性層に隣接した銀不含非感光性層に位置する、〔67〕に記載のカラー写真要素。
〔98〕前記複素環が、少なくとも3.0×10-5モル/m2 の被覆量で存在する、〔97〕に記載のカラー写真要素。
〔99〕(1)感光性ハロゲン化銀乳剤層と(2)銀不含非感光性層とのうちの少なくとも一つの層を含んでなるカラー写真要素であって、前記一つの層が少なくとも2個の縮合環を有する窒素複素環化合物を含有し、前記2個の縮合環のうちの少なくとも一つが6員環であって且つそれらの2つの縮合環の一部分として少なくとも4個の窒素原子を含有し前記窒素原子のうちの3個が(a)3個の連続する窒素原子のうちの一つが橋頭位置にある場合又は(b)連続する3個の窒素全てが同じ6員環に存在する場合を除いて連続して存在することはできず、前記窒素複素環化合物が、炭素数が少なくとも14であるアルコキシ基又はアルキルチオ基で置換されている、カラー写真要素。
〔100〕同じ層における前記窒素複素環化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、〔99〕に記載のカラー写真要素。
〔101〕前記窒素複素環化合物が1,3,4,6−テトラアザインデン化合物、1,2,5,7−テトラアザインデン化合物及び1,2,4,6−テトラアザインデン化合物から選択される、〔99〕に記載のカラー写真要素。
〔102〕〔1〕に記載の写真要素をp−フェニレンジアミン発色現像主薬と接触させることを含んでなる、写真像の形成方法。
〔103〕前記発色現像主薬が、2−〔(4−アミノ−3−メチルフェニル)エチルアミノ〕エタノール又は4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(2−メタンスルホンアミドエチル)アニリンを含んでなる、〔102〕に記載の方法。
〔104〕前記窒素複素環化合物が、1,3,4,6−テトラアザインデン、1,2,4,6−テトラアザインデン、1,2,5,7−テトラアザインデン又はベンゾトリアゾールから選択される、〔102〕に記載の方法。
〔105〕前記感光性ハロゲン化銀乳剤層が、500〜600nmの光に対して最大分光感度を有する、〔102〕に記載の方法。
〔106〕前記写真要素が、光に対する最大分光感度が500〜600nmであるが感光性が異なる複数の層を含み、複素環化合物がこのような層のうちで最も感光性の高い層に位置するか、前記最も感光性の高い層に隣接した非感光性層に位置する、〔102〕に記載の方法。
〔107〕前記層が、ピラゾロン色素形成カプラー又はピラゾロアゾール色素形成カプラーをさらに含有する、〔102〕に記載の要素。
〔108〕像色素形成カプラーと、酸化現像主薬と反応しない複素環化合物とを含有する感光性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなるカラー写真要素であって、前記化合物が前記環系の一部分として少なくとも3個のヘテロ原子を有し、且つ前記化合物を含有しないことを除いて同じ層と比較して前記層の感度を増加するに十分なClogPを有し、前記色素形成カプラーの前記層に存在する銀に対するモル比が0.5未満である、要素。
〔109〕前記モル比が、0.2より小さい、〔108〕に記載の要素。
〔110〕前記要素が、透明支持体上に設けた像捕捉用カラーネガ要素である、請求項1に記載の要素。
〔111〕レンズと請求項1に記載の写真要素とを組み合わせて含んでなる使い捨てカメラ。
〔112〕前記有機溶媒のβが、0.5以上である、〔36〕に記載のカラー写真要素。
〔113〕前記有機溶媒のβが、0.5以上である、〔49〕に記載のカラー写真要素。
〔114〕前記有機溶媒のβが、0.5以上である、〔94〕に記載のカラー写真要素。
〔115〕前記化合物が、1,2,3a,7−テトラアザインデン又はClogPが少なくとも6.8である1,3,3a,7−テトラアザインデンから選択される、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔116〕前記ハロゲン化銀乳剤が、ヨウ臭化銀である、〔115〕に記載のカラー写真要素。
〔117〕前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔116〕に記載のカラー写真要素。
〔118〕前記テトラアザインデンが、式III又はIV
【0210】
【化60】
Figure 0004354602
【0211】
(式中、R4 、R5 、R6 及びR7 は各々独立に水素又はアルキル基、アリール基、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基、アルキルチオ基若しくはアリールチオ基、スルホキシル基、スルホニル基、スルファモイル基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、シアノ基、ニトロ基、−O−CO−基、−O−SO2 −基、複素環基、カルボニル基、アミノ基、ヒドロキシル基又はチオール基である)で表される、〔115〕に記載のカラー写真要素。
〔119〕R7 がヒドロキシル基であり、R5 がアルキル基である、〔118〕に記載のカラー写真要素。
〔120〕前記化合物が、ClogPが少なくとも6.2又はそれ以上である1,2,4,6−テトラアザインデン又は1,2,5,7−テトラアザインデンから選択される、〔1〕に記載のカラー写真要素。
〔121〕前記ハロゲン化銀乳剤が、ヨウ臭化銀である、〔120〕に記載のカラー写真要素。
〔122〕前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、〔121〕に記載のカラー写真要素。
〔123〕前記テトラアザインデンが、式IIa又はIIb
【0212】
【化61】
Figure 0004354602
【0213】
(式中、R1 及びR2 は各々独立に水素又はアルキル基、アリール基、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基、アルキルチオ基若しくはアリールチオ基、スルホキシル基、スルホニル基、スルファモイル基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、シアノ基、ニトロ基、−O−CO−基、−O−SO2 −基、複素環基、カルボニル基又はアミノ基であり、R3 がアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、第二若しくは第三アミノ基、カルボンアミド基、スルホニル基又はスルホンアミド基である)で表される、〔120〕に記載のカラー写真要素。
〔124〕R3 がアルコキシ基又はアルキルチオ基である、〔123〕に記載のカラー写真要素。

Claims (19)

  1. (1)感光性ハロゲン化銀乳剤層と(2)銀不含非感光性層とのうちの少なくとも一つの層を含んでなるカラー写真要素であって、前記少なくとも一つの層がヘテロ原子を最低3個有する化合物を含有し、前記化合物は、酸化現像主薬と10%未満化学反応又はレドックス反応し、且つ、前記化合物は6.2以上のClogPであって、前記化合物を含有しないことを除いて同じ写真要素と比較して前記要素の写真感度を増加させるに十分なClogPを有するカラー写真要素。
  2. 前記化合物が、感光性乳剤層に含有されている、請求項1に記載のカラー写真要素。
  3. 前記感光性層が、同じ分光感度を有する2つ以上の層のうちの最も感光性の高い層である、請求項2に記載のカラー写真要素。
  4. 前記化合物が、銀不含非感光性層に含有されている、請求項1に記載のカラー写真要素。
  5. 前記化合物が、少なくとも2つの縮合環を含む窒素複素環である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  6. 前記ハロゲン化銀が、ヨウ臭化銀を含む、請求項5に記載のカラー写真要素。
  7. 前記ヨウ臭化銀が、500〜600nmの波長の光に対して最大分光感度を有する、請求項5に記載のカラー写真要素。
  8. 前記化合物が、ClogPが少なくとも6.2又はそれ以上である1,3,4,6−テトラアザインデン(プリン)である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  9. 前記1,3,4,6−テトラアザインデンが、式I
    Figure 0004354602
    (式中、R1 及びR2 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO2 −、複素環、カルボニル、アミノ、カルボンアミド若しくはスルホンアミド基であり、R3 はアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、第二若しくは第三アミノ、カルボンアミド、スルホニル又はスルホンアミド基である)で表される、請求項8に記載のカラー写真要素。
  10. 同じ層における前記窒素複素環式化合物のミリモル数の銀のモル数に対する比が、少なくとも1.0である、請求項9に記載のカラー写真要素。
  11. 前記化合物が、ClogPが5.0以上であって且つベータが0.4以上である有機溶媒に分散されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  12. 前記化合物が、被覆量3.0×10-5モル/m2 以上で存在する、請求項4に記載のカラー写真要素。
  13. カラーネガフィルムまたはカラー映画フィルムである、請求項1〜12のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  14. 最低3個のヘテロ原子を有する前記化合物がベンゾトリアゾール又はテトラアザインデンである、請求項1〜13のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  15. 最低3個のヘテロ原子を有する前記化合物が酸化現像主薬と5%未満化学反応又はレドックス反応する、請求項1〜14のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  16. 最低3個のヘテロ原子を有する前記化合物が、疎水性有機溶媒中の分散体として前記要素に含まれる、請求項1〜15のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  17. 前記要素中の全てのハロゲン化銀乳剤層が10モル%以下の塩化銀を有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  18. 総銀含量が5.4g/m 2 以下である、請求項1〜17のいずれか1項に記載のカラー写真要素。
  19. (1)感光性ハロゲン化銀乳剤層と(2)銀不含非感光性層とのうちの少なくとも一つの層を含んでなるカラー写真要素であって、前記少なくとも一つの層が、下記(a)〜(h)からなる群から選ばれる化合物を含むカラー写真要素:
    (a)少なくとも6.2かつ13.0以下のClogPを有し、下記式Iにより表されるプリン誘導体:
    Figure 0004354602
    (式中、R 1 及びR 2 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド若しくはスルホンアミド基であり、R 3 はアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、スルホニル、スルホキシル、第三アミノ、カルボンアミド又はスルホンアミド基である);
    (b)少なくとも6.2かつ13.0以下のClogPを有し、下記式IIaにより表される1,2,5,7−テトラアザインデン誘導体:
    Figure 0004354602
    (式中、R 1 及びR 2 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド若しくはスルホンアミド基であり、R 3 はアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、スルホニル、スルホキシル、第二若しくは第三アミノ、カルボンアミド又はスルホンアミド基である);
    (c)少なくとも6.2かつ13.0以下のClogPを有し、下記式IIbにより表される1,2,4,6−テトラアザインデン誘導体:
    Figure 0004354602
    (式中、R 1 及びR 2 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド若しくはスルホンアミド基であり、R 3 はアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、スルホニル、スルホキシル、第二若しくは第三アミノ、カルボンアミド又はスルホンアミド基である);
    (d)少なくとも7.8かつ13.0以下のClogPを有し、下記式Vにより表されるベンゾトリアゾール誘導体:
    Figure 0004354602
    (式中、R 8 、R 9 、R 10 及びR 11 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド若しくはスルホンアミド基である)
    (e)少なくとも8.75かつ13.0以下のClogPを有し、下記式VIにより表される1,2,3−トリアゾール類:
    Figure 0004354602
    (式中、R 12 及びR 13 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド若しくはスルホンアミド基である);
    (f)少なくとも8.75かつ13.0以下のClogPを有し、下記式VIIにより表される1,2,4−トリアゾール類:
    Figure 0004354602
    (式中、R 12 及びR 13 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド若しくはスルホンアミド基である);
    (g)少なくとも7.6かつ11.5以下のClogPを有し、下記式VIIIにより表されるジアゾール類:
    Figure 0004354602
    (式中、Xは酸素又は硫黄であり、R 14 及びR 15 は各々独立に水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド、スルホンアミド若しくはチオール基である);及び
    (h)少なくとも7.0かつ13.0以下のClogPを有し、下記式IXにより表されるテトラゾール類:
    Figure 0004354602
    (式中、R 16 は水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド、スルホンアミド若しくはチオール基であり、R 17 は水素又はアルキル、アリール、アルコキシ若しくはアリールオキシ、アルキルチオ若しくはアリールチオ、スルホキシル、スルホニル、スルファモイル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、−O−CO−、−O−SO 2 −、複素環、カルボニル、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルバモイル、アミノ、カルボンアミド又はスルホンアミド基である)。
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