JPH08262601A - ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

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JPH08262601A
JPH08262601A JP6065295A JP6065295A JPH08262601A JP H08262601 A JPH08262601 A JP H08262601A JP 6065295 A JP6065295 A JP 6065295A JP 6065295 A JP6065295 A JP 6065295A JP H08262601 A JPH08262601 A JP H08262601A
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silver halide
ring
silver
atom
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JP6065295A
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Yorihiro Yamatani
自広 山谷
Shigeaki Takahashi
成明 高橋
Kaori Takahashi
香織 高橋
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度で圧力耐性、ローラーマーク、処理変
動性に優れ、かつ銀色調も良好でセーフライトカブリも
低い超迅速処理用感光材料及びその処理方法の提供。 【構成】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳
剤層を有する感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤中
のハロゲン化銀粒子が、塩化銀含有率50モル%以上で
あって、かつ沃化銀を含有し、全投影面積の50%以上が
アスペクト比2以上の平板状でその主平面が隣接辺比10
未満の(100)面であることを特徴とする感光材料及び該
感光材料を、全処理時間15秒から90秒で処理することを
特徴とする感光材料の処理方法により達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は迅速処理適性を有するハ
ロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法に関し、詳し
くは迅速処理において高感度で耐圧性に優れ、しかも銀
色調も良好なハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に
感光材料ともいう)の迅速処理への要望は年々高まって
いる。なかでも医療用X線感光材料においては、検査項
目の増加による写真撮影枚数の増加や救急医療での診断
の迅速性等の面から、迅速処理への要望はかなり高い。
【0003】迅速処理を行うと、当然のことながら処理
毎の性能変動や劣化が大きくなる。感光材料に用いるハ
ロゲン化銀粒子として塩化銀を含有するもの用いると、
現像性が迅速でかつ現像液へのハライドイオンの影響が
Br-、I-に比べ、Cl-が非常に小さい点で現像液蓄積の
影響を改善できる。しかし塩化銀含有粒子は一方で十分
な感度を得ることが難しく、満足する性能が得られな
い。
【0004】塩臭化銀粒子を平板化することで粒子の比
表面積を増加させ、増感色素の吸着量の増加により感度
を高めることができる。このような塩臭化銀平板粒子の
技術は、特開昭63-281149号、同62-218959号、同63-213
836号等に開示されている。しかしながら増感効率を高
められる一方、塩化銀を(111)面を主平面とする平
板粒子にするには種々の晶癖制御剤が必要で、結局感度
低下を引き起こし、思ったほど感度を高められない。
【0005】写真性能に悪影響を及ぼす晶癖制御剤を用
いない(100)面を主平面とする塩化銀平板粒子の特
許が、特開平5-204073号、特開平6-289517号等に開示さ
れている。しかし未だ感度は不十分である。
【0006】ハロゲン化銀粒子の感度を高めるのに、粒
子表面にKI溶液などの沃化物塩水溶液を用い、沃度イ
オンと粒子表面のハロゲン銀との間のコンバージョンに
より、ハロゲン化銀粒子表面に沃化銀を局在化させ、増
感色素の吸着効率を増すことがしられている。しかし沃
度イオンをフリーな状態で反応液中に添加する事によっ
て、沃度イオンの濃度分布の不均一な領域を生じ、粒子
間組成の均一な乳剤を調製できず、適正な分光増感を行
うことが出来ず、感度低下やセーフライトカブリの増加
をきたしてしまう。また沃化銀微粒子を用いて前記のよ
うなコンバージョンを行う技術が、特開平2-68538号に
開示されているが、これを用いると得られた画像の銀色
調が劣化するという欠点を有していた。
【0007】一方、乾燥時間の迅速化の手段としては、
感光材料の塗布工程で予め充分な量の硬膜剤(ゼラチン
架橋剤)を添加しておき、現像-定着-水洗工程での乳剤
層や親水性コロイド層の膨潤量を小さくし、乾燥開始前
の感光材料含水量を減少させるのが一般的である。しか
し、この方法では現像液中の膨潤率減少による現像進行
の遅れによる軟調化等、定着遅れによる残留銀、残留ハ
イポ等の劣化など多くの問題が生ずる。
【0008】迅速処理適性を持たせる他の手段として、
バインダー量を減らし、膜厚を薄くする方法があるが、
ローラーマーク、圧力カブリ等の劣化を伴う。また、平
板状粒子自体も圧力耐性に弱いという欠点を持ってお
り、平板粒子を用いながら、薄膜化を実現させるのは従
来の技術では困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、高感度で圧力耐性、ローラーマ
ーク、処理変動性に優れ、かつ銀色調も良好でセーフラ
イトカブリも低い超迅速処理用ハロゲン化銀写真感光材
料及びその処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、下
記手段により達成される。
【0011】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該ハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀粒子が、塩化
銀含有率50モル%以上であって、かつ沃化銀を含有
し、全投影面積の50%以上がアスペクト比2以上の平板
状でその主平面が(100)面であることを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料。
【0012】 構成層中の少なくとも一層に前記一般
式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする
請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0013】 上記平板状ハロゲン化銀粒子が沃化物
イオン放出剤の存在下で分光増感されることを特徴とす
る又は記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0014】 上記平板状ハロゲン化銀粒子が前記一
般式(2)で示されるシアニン色素の少なくとも1種
と、前記一般式(3)或いは、前記一般式(4)で示さ
れる色素の少なくとも1種で増感されたことを特徴とす
る又は又は記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0015】 上記ハロゲン化銀乳剤層の銀量が支持
体の片側あたり2.2g/m2以下であることを特徴とする
〜いずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0016】 支持体片側当たりの親水性バインダー
量が3.0g/m2以下であることを特徴とする〜いず
れか1項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0017】 上記〜いずれか1項記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料を、全処理時間15秒から90秒で処理
することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法。以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0018】本発明において乳剤層中に含まれるハロゲ
ン化銀粒子は平板状ハロゲン化銀粒子である。平板状ハ
ロゲン化銀粒子とは、二つの対向する平行な主平面を有
する粒子をいい、粒子厚さに対する粒径の比(以下アス
ペクト比と称す)の平均値が1.3より大きいものをい
う。ここで粒径とは、平均投影面積径(以下粒径と記
す)のことで、該平板状ハロゲン化銀粒子の投影面積の
円相当直径(該ハロゲン化銀粒子と同じ投影面積を有す
る円の直径)で示され、厚さとは平板状ハロゲン化銀粒
子を形成する2つの平行な主平面間の距離を示す。
【0019】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は全投影
面積の50%以上がアスペクト比2以上であるが、好まし
くは2.0以上15.0未満である。特に5以上8未満が好ま
しい。
【0020】本発明において乳剤層中に含まれるハロゲ
ン化銀粒子の全投影面積の50%以上が(100)面を主
平面とする平板状ハロゲン化銀粒子からなることが特徴
であるが、好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以
上である。
【0021】本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子
の主平面の形状は直角平行四辺形または直角平行四辺形
の角が丸まった形状である。該直角平行四辺形の隣接辺
比は10未満が好ましいが、さらに好ましくは5未満、特
に好ましくは2未満である。また、角が丸みを帯びてい
る場合の辺の長さは、その辺の直線部分を延長し、隣接
する辺の直線部分を延長した線との交点との間の距離で
表される。
【0022】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の平均粒
径は0.15〜5.0μmであることが好ましく、0.4〜3.0μm
であることが更に好ましく、最も好ましくは0.4〜2.0μ
mである。
【0023】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の平均厚
さは0.01〜1.0μmであることが好ましく、より好ましく
は0.02〜0.40μm、更に好ましくは0.02〜0.30μmであ
る。
【0024】粒径及び厚さは、感度、その他写真特性を
最良にするように最適化することができる。感度、その
他写真特性に影響する感光材料を構成する他の因子(親
水性コロイド層の厚さ、硬膜度、化学熟成条件、感光材
料の設定感度、銀付量等)によって最適粒径、最適厚さ
は異なる。
【0025】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は粒径分
布の狭い単分散乳剤が好ましく、具体的には (粒径の標準偏差/平均粒径)×100=粒径分布の広さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが好
ましく、更に好ましくは20%以下のものであり、特に好
ましくは15%以下である。
【0026】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は厚さの
分布が小さいことが好ましい。具体的には、 (厚さの標準偏差/平均厚さ)×100=厚さ分布の広さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが好
ましく、更に好ましくは20%以下のものであり、特に好
ましくは15%以下である。
【0027】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子はハロゲ
ン化銀として沃塩化銀又は塩沃臭化銀を用いる。沃化銀
の含有量は、ハロゲン化銀粒子全体での平均沃化銀含有
率として1.0モル%以下が好ましいが、0.5モル%以下が
更に好ましい。
【0028】本発明において、個々のハロゲン化銀粒子
の沃化銀含有率及び平均沃化銀含有率はEPMA法(Electr
on Probe Micro Analyzer法)を用いることにより求め
ることができる。この方法は、乳剤粒子を互いに接触し
ないようによく分散したサンプルを作製し、電子ビーム
を照射し、電子線励起によるX線分析を行うもので、極
微小な部分の元素分析を行える。この方法により、各粒
子から放射される銀及び沃度の特性X線強度を求めるこ
とにより、個々の粒子のハロゲン化銀組成を決定でき
る。少なくとも50個の粒子についてEPMA法により沃化銀
含有率を求めれば、それらの平均から平均沃化銀含有率
が求められる。
【0029】本発明のハロゲン化銀乳剤に含まれる平板
状ハロゲン化銀粒子(以下、本発明の平板状ハロゲン化
銀粒子と略すこともある。)は粒子間の沃度含有量がよ
り均一になっていることが好ましい。EPMA法により粒子
間の沃度含有量の分布を測定したとき、相対標準偏差が
35%以下、更に20%以下であることが好ましい。
【0030】本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子
は沃化銀を含有するが、含有する位置は、少なくとも内
部に含有することが好ましい。内部の場合、少なくとも
中心部に存在することが更に好ましい。
【0031】本発明において、ハロゲン化銀粒子内部の
ハロゲン組成分布は粒子を超薄切片に前処理した後、冷
却しながら透過電子顕微鏡で観察、分析を行うことによ
り求められる。
【0032】具体的には乳剤からハロゲン化銀粒子を取
り出した後、樹脂中に包埋し、これをダイヤモンドナイ
フで切削することにより厚さ60nmの切片を作製する。こ
の切片を液体窒素で冷却しながら、エネルギー分散型X
線分析装置を装着した透過電子顕微鏡により観察と点分
析を行い、定量計算することにより求められる。(井
上、長澤:写真学会昭和62年年次大会講演要旨集p62) 本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子の最表面の沃
化銀含有率とは、XPS法(X-ray Photoelectron Spec
troscopy:X線光電子分光法)によって分析される深さ5
0Åまでの部分の沃化銀含有率をいい、以下のようにし
て求めることができる。
【0033】試料を1×10-8torr以下の超高真空中で−
110℃以下まで冷却し、プローブ用X線としてMgKαをX
線源電圧15kV、X線源電流40mAで照射し、Ag3d5/2、Br
3d、I3d3/2電子について測定する。測定されたピーク
の積分強度を感度因子(Sensitivity Factor)で補正
し、これらの強度比から最表面のハライド組成を求め
る。
【0034】試料を冷却するのは、室温でのX線照射に
よる試料の破壊(ハロゲン化銀の分解とハライド(特に
沃素)の拡散)で生じる測定誤差をなくし、測定精度を
高めるためである。−110℃まで冷却すれば、試料破壊
は測定上支障のないレベルに抑えることができる。
【0035】本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子
は塩化銀を50モル%以上含有するが、70モル%以上含有
することが好ましい。
【0036】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は転位を
有していてもよい。転位は例えばJ.F.Hamilton, Phot.S
ci.Eng, 57(1967)や、T.Shiozawa, J.Soc.Phot.Sci.Jap
an,35,213(1972)に記載の低温での透過型電子顕微鏡を
用いた直接的な方法により観察することができる。即
ち、乳剤から粒子に転位が発生する程の圧力をかけない
よう注意して取りだしたハロゲン化銀粒子を電子顕微鏡
観察用のメッシュに載せ、電子線による損傷(プリント
アウト等)を防ぐように試料を冷却した状態で透過法に
より観察を行う。このとき、粒子の厚みが厚いほど電子
線が透過しにくくなるので、高圧型(0.25μmの厚さの粒
子に対して200KV以上)の電子顕微鏡を用いた方がより鮮
明に観察することができる。
【0037】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は米国特
許第5,320,938号記載の方法で作成することが出来る。
すなわち、(100)面を形成しやすい条件下で、沃度
イオンの存在下、低pClで核形成させることが好まし
い。核形成後は、オストワルド熟成及び/または成長を
行い、所望の粒径、分布を有する平板状ハロゲン化銀粒
子を得ることが出来る。
【0038】例えば、まず第1の容器に銀塩溶液、沃素
イオンを含んだハライド溶液、保護コロイド液を添加し
て核形成を行い、核形成後、その混合溶液を第2の容器
にうつし、そこで成長させる方法が好ましく用いられ
る。
【0039】尚、その際、成長を途中で一旦止め、これ
を種粒子とし、種粒子上にハロゲン化銀を析出させる方
法にて成長させてもよい。
【0040】具体的には、反応容器に予め保護コロイド
を含む水溶液及び種粒子を存在させ、必要に応じて銀イ
オン、ハロゲンイオン、あるいはハロゲン化銀微粒子を
供給して種粒子を成長させることができる。
【0041】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子を作成す
るには、保護コロイド液のpClは0.5〜3.5の範囲にある
ことが好ましく、1.0〜3.0が更に好ましく、1.5〜2.5が
最も好ましい。
【0042】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の作成に
おいて、核形成は銀塩溶液が保護コロイド液中に添加さ
れた時点から開始されるが、沃素イオンは、銀塩溶液と
同時かまたは銀塩溶液に先だって添加されることが好ま
しく、最も好ましくは銀塩溶液に先だって添加する場合
である。
【0043】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の作成に
おいて、沃素は沃化銀と塩化銀の固溶限界まで導入する
ことが可能であるが、核形成開始時の保護コロイド液中
の沃素イオン濃度としては10モル%以下が好ましく、更
に好ましくは0.01モル%以上10モル%以下であり、最も
好ましくは0.05モル%以上10モル%以下である。
【0044】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の作成に
おいて、核形成時における銀塩溶液の添加時間は5秒以
上1分未満が好ましい。また、核形成時には銀塩溶液と
ハライド溶液がともに添加されることが好ましい。特に
沃素イオンは添加されることが好ましい。
【0045】また、核形成時の保護コロイド液中の臭素
イオンは塩素イオンが50モル%以上存在する限りにおい
て、存在していてもよい。本発明において、核の塩化銀
含有率は50モル%以上であるが、好ましくは70モル%以
上、更に好ましくは90モル%以上である。核形成時のp
Hは2〜8が好ましい。また、温度は30〜90℃が好まし
く、35℃〜70℃が更に好ましい。核形成時に添加される
銀量は総銀量の0.1モル%〜10モル%であることが好ま
しい。
【0046】また、本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の
作成において、アンモニア、チオエーテル、チオ尿素等
の公知のハロゲン化銀溶剤を存在させることができる。
【0047】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の作成に
おいて、成長時は銀塩溶液とハライド溶液をダブルジェ
ット法によって添加し、添加速度を粒子の成長に応じ
て、新核形成が起こらず、かつオストワルド熟成による
サイズ分布の広がりがない速度、即ち新しい核が発生す
る速度の30〜100%の範囲で徐々に変化させる方法によ
り所望の粒径、分布を有する粒子を得ることができる。
更に成長させる別の条件として、日本写真学会昭和58年
年次大会要旨集88項に見られるように、ハロゲン化銀微
粒子を添加し溶解、再結晶することにより成長させる方
法も好ましく用いられる。特に沃化銀微粒子、臭化銀微
粒子、沃臭化銀微粒子、塩化銀微粒子、が好ましく用い
られる。
【0048】また本発明において、平板状粒子を含むハ
ロゲン化銀乳剤を以下に述べる沃化物イオン放出剤の存
在下で分光増感することにより、迅速処理でも高感度で
セーフライトカブリが低く銀色調も良好な感光材料が得
られた。
【0049】以下、本発明の沃化物放出剤について説明
する。
【0050】
【化5】
【0051】一般式(I)〜(V)の沃化物イオン放出
剤は、塩基及び/又は求核試薬との反応、置換反応、脱
離反応、あるいは加水分解反応などによって沃化物イオ
ンを放出する化合物である。
【0052】一般式(I)〜(V)のLで表される2価
の有機基は脂肪族基、芳香族基、複素環基あるいはこれ
らを組み合わせることによって形成される基、さらには
これらの基と、−O−基、−N(R)−基、−CO−基、−CS
−基、−S−基、−SO−基、−SO2−基、−P(R)基、−PO
(R)−基(ただし、これらのRは水素原子または1価の
基を表す。)を組み合わせることによって形成される基
である。Lに含まれる脂肪族基は飽和、不飽和いずれで
もよく、好ましくは炭素数1〜30のものであって、特に
炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキレン基で
ある。Lに含まれる芳香族基は単環または2環のアリー
ル基が好ましく、他の複素環と縮環していてもよい。L
に含まれる複素環基としては飽和、不飽和のいずれでも
よく、N、O、P、S、Seを1つ以上含む、5員又は6
員の環が好ましい。特に好ましくは含窒素5員又は6員
の複素芳香環であり、代表的な例としてはピリジン環、
ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン
環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環あ
るいはこれらのベンゾ縮合環があげられる。
【0053】式(I)においてLで表される2価基は置
換されていてもよく、代表的な置換基としては例えばア
ルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ基、ウレイ
ド基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルまたはアリールチオ基、
アルキルまたはアリールスルホニル基、アルキルまたは
アリールスルフィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原
子、シアノ基、スルホ基、アリールオキシカルボニル
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ
基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルボキシ
ル基、リン酸アミド基、ジアシルアミノ基、イミド基な
どが挙げられる。好ましい置換基としてはアルキル基
(好ましくは炭素数1〜20のもの)、アラルキル基(好
ましくは炭素数7〜30のもの)、アルコキシ基(好まし
くは炭素数1〜20のもの)、置換アミノ基(好ましくは
炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアミノ基)、ア
シルアミノ基(好ましくは苦炭素数2〜30を持つも
の)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜30を持
つもの)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30を持つ
もの)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30のも
の)などである。これら基は置換されていても良い。
【0054】式(I)においてIで表される沃化物イオ
ンは、Lで表される2価の有機基の炭素原子と結合して
いることが好ましい。特に好ましくはIはLに含まれる
脂肪族基の部分と結合している。IがLの芳香族基部分
と結合する場合、その芳香族基はベンゼン環(縮環して
いるものを含む)であり、かつIのオルト位あるいはバ
ラ位にシアノ基、ニトロ基、スルホニル基のような電子
吸引性の置換基を持つことが好ましい。IがLの複素環
基部分と結合する場合、その複素環は5員もしくは6員
の含窒素複素芳香環(縮環しているものを含む)であ
り、かつIは複素芳香環上の窒素原子に隣接する炭素原
子に結合するか、あるいは窒素原子からあいだに2つの
原子をはさんで存在する炭素原子上に位置することが好
ましい。
【0055】式(I)においてM+で表される陽イオン
は水素イオンもしくは1価のカチオンである。好ましく
は置換もしくは無置換のアンモニウムイオン、アルカリ
金属イオン(例えばNa+、K+、Li+)やその他の金属イ
オン(例えば1/2Mg2+、1/2Ca2+など)である。
【0056】一般式(II)においてQ+は四級アンモニ
ウム塩、三級スルホニウム塩又は四級ホスホニウム塩を
含む基を表すが、好ましくは四級アンモニウム塩を含む
基である。Q+に含まれる四級アンモニウム塩は窒素原
子上に4つの置換基を持つ通常のアンモニウム塩の他、
四級化された複素芳香族基(例えばN置換ピリジニウ
ム、N置換イミダゾリウム)、さらには置換インモニウ
ム塩、置換アミジニウム塩、置換ウロニウム塩、置換グ
アジニウム塩などでも良い。Q+は好ましくは以下の式
(II−1)あるいは式(II−2)で表される。
【0057】
【化6】
【0058】これらの式中、R1、R2、R3はそれぞれ
異なっていても同じであっても良い脂肪族基、芳香族基
あるいは複素環基を表し、Zは5〜7員の複素環を形成
するのに必要な原子群を表す。さらに詳細に説明する
と、R1〜R3は炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜
30のアルケニル基、炭素数2又は3のアルキニル基、炭
素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル
基、炭素数4〜30の複素環基が好ましい。R1〜R3とし
ては炭素数20以下の基が好ましく、12以下の基が特に好
ましい。またR1〜R3のいずれか2つ以上が結合して環
を形成しても良く、またR1〜R3のいずれかが式(II)
のLで表される基と結合して環を形成しても良い。Zと
窒素原子で形成される複素環は5員もしくは6員の環が
好ましい。特に好ましくは含窒素複素芳香環であり、代
表的な例としてはピリジン環、ピリダジン環、ピリミジ
ン環、ピラジン環、トリアジン環、イミダゾール環、オ
キサゾール環、チアゾール環あるいはこれらのベンゾ縮
合環があげられる。またこの場合もZと式(II)のLで
表される基が結合して環を形成しても良い。式(II)−
1のR1〜R3および式(II)−2のZで表される基は置
換されていても良く、好ましい置換基の例としては式
(I)におけるLの置換基として列挙したものがあげら
れる。
【0059】式(II)においてY-で表される陰イオン
はQ+の対アニオンである。好ましい例としては沃化物
イオンを除くハロゲン化物イオン、硝酸イオン、硝酸イ
オン、亜硫酸イオン、p-トルエンスルフィン酸イオン、
スルホン酸イオン、硝酸のハーフエステルアニオン、リ
ン酸イオン、カルボン酸イオン、BF4 -、ClO4 -、PF6 -
どがあげられる。Y-は式(I)のL、Q+で表される基
と結合して分子内塩を形成していても良い。
【0060】式(V)においてR4、R5は水素原子ある
いは直鎖、分岐または環状の炭素数1〜20のアルキル基
(例えばメチル、エチル、イソプロピル、ブチル、2-エ
チルヘキシル、シクロヘキシル)、炭素数7〜20のアラ
ルキル基(例えばベンゾル、フェネチル)、炭素数6〜
20のアリール基(例えばフェニル、ナフチル)で互いに
同じであっても異なってもよい。R4、R5は置換されて
いてもよく、置換基としては式(I)におけるLの置換
基として列挙したものが挙げられる。また、R4、R5
互いに結合して環を形成してもよく、好ましくは5〜6
員環(例えばピロリジン環、ピペリジン環)である。
【0061】R4、R5として特に好ましいのは水素原子
である。
【0062】以下に一般式(I)〜(V)の化合物の具
体例を示すが、本発明はこれに限定されるわけではな
い。
【0063】
【化7】
【0064】
【化8】
【0065】
【化9】
【0066】
【化10】
【0067】
【化11】
【0068】
【化12】
【0069】
【化13】
【0070】
【化14】
【0071】
【化15】
【0072】本発明の沃化物イオン放出剤は次の合成法
に準じて合成することができる。J.Am.Chem.Soc.,76,32
27-8(1954),J.Org.Chem.,16,798(1951),Chem.Ber.,97,3
90(1964),Org.Synth.,V,478(1973),J.Chem.Soc.,1951,1
851,J.Org.Chem.,19,1571(1954),J.Chem.Soc.,1955,138
3,Chem.Commu.,1971,1112。
【0073】本発明の沃化物放出剤は塩基及び/または
求核試薬との反応により沃化物イオンを放出するが、こ
の際に用いられる求核試薬としては好ましくは以下の化
学種が挙げられる。例えば、水酸化物イオン、亜硫酸イ
オン、ヒドロキシルアミン、チオ硫酸イオン、メルカプ
タン類、スルフィン酸塩、カルボン酸塩、アルコール
類、尿素類、チオ尿素類、フェノール類、ヒドラジン
類、ヒドラジド類、ホスフィン類、スルフィド類が挙げ
られる。本発明において、塩基や求核試薬の濃度、添加
方法、反応液の温度をコントロールする事により沃化物
イオンの放出速度、タイミングをコントロールすること
ができる。沃化物イオン放出剤の好ましい濃度範囲は1
×10-5〜10M、より好ましくは1×10-4〜5Mである。
【0074】好ましい温度範囲は30〜80℃であり、より
好ましくは35〜60℃である。温度が80℃を上回る高温で
は一般に沃化物イオン放出速度が極めて速く、また30℃
を下回る低温では沃化物イオン放出速度が極めて遅いた
め好ましくない。
【0075】本発明において、沃化物イオンの放出の際
に塩基を用いる場合、液pHの変化を用いても良い。こ
のとき、沃化物イオンの放出速度、タイミングをコント
ロールするのに好ましいpHの範囲は2〜12、より好ま
しくは5〜10である。
【0076】また、求核試薬と塩基を併用しても良く、
このときもpHを上記の範囲でコントロールし、沃化物
イオンの放出速度、タイミングをコントロールしても良
い。
【0077】沃化物イオン放出剤から沃化物イオンを放
出させる場合、全沃素原子を放出させても良いし、一部
は分解せずに残っていても良い。
【0078】本発明では沃化物イオン放出速度は前記の
ように温度、pH、沃化物イオン放出剤、塩基、求核試
薬の濃度をコントロールすることで決定でき、目的に応
じて好ましい沃化物イオン放出速度を選んで良い。
【0079】沃化物イオン放出剤の添加はハロゲン化銀
粒子の形成後から化学熟成工程終了までのいずれの時期
に添加されても良いが、本発明において沃化物イオン放
出剤の好ましい添加時期は、化学熟成工程であり、熟成
容器の反応液中に化学増感剤及び分光増感色素と同時に
存在することが好ましい。ここで言う化学熟成工程と
は、本発明のハロゲン化銀乳剤の物理熟成及び脱塩操作
が終了した時点から、化学増感剤を添加し、その後化学
熟成を停止するための操作を施した時点までの間を指
す。反応液中に沃化物イオン放出剤と同時に存在する化
学増感剤としてはチオ硫酸ナトリウムが好ましく使用さ
れる。
【0080】本発明における沃化物イオン放出のコント
ロールは次のような方法が好ましい。すなわち、反応液
中に添加され既に均一に分布している沃化物イオン放出
剤からpH,求核性物質の濃度、温度などを変化させる
事により、通常は低pHから高pHへの変化により、沃化
物イオンを反応液の全体で均一にコントロールしながら
放出させる方法である。沃化物イオン放出反応速度をコ
ントロールするための塩基及び/又は求核性物質は沃化
物イオン放出剤を添加する以前に反応液中に存在してい
ても良いが、沃化物イオン放出剤が均一に分布している
状態で添加することが好ましい 沃化物イオン放出剤から放出される沃化物イオンの量の
好ましい範囲は、特に制限はなく形成したハロゲン化銀
粒子の目的の特性により異なるが、一般的にいえば、全
ハロゲン銀量に対し1×10-5〜10モル%で、さらに好ま
しくは1×10-4〜5モル%、特に1×10-4〜1×10-1
ル%である。
【0081】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、粒子
を形成する過程及び/または成長させる過程で、カドミ
ウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯
塩を含む)、ロジウム塩(錯塩を含む)、及び鉄塩(錯
塩を含む)から選ばれる少なくとも1種を用いて金属イ
オンを添加し、粒子内部及び/または粒子表面にこれら
の金属元素を含有させることが好ましい。
【0082】本発明において現像速度を促進するために
脱塩工程前にハロゲン化銀溶剤を添加することも好まし
い。例えば、チオシアン酸化合物(チオシアン酸カリウ
ム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウ
ム等)を銀1モル当たり1×10-3以上3×10-2モル加え
ることが好ましい。
【0083】本発明において、ハロゲン化銀粒子の保護
コロイド用分散媒としてはゼラチンを用いることが好ま
しく、ゼラチンとしてはアルカリ処理ゼラチン、酸処理
ゼラチン、低分子量ゼラチン(分子量が2万〜10万)、
フタル化ゼラチン等の修飾ゼラチンが用いられる。ま
た、これ以外の親水性コロイドも使用できる。具体的に
はリサーチ・ディスクロージャー誌(Research Disclosu
re、以下RDと略す。)第176巻NO.17643(1978年12月)
のIX項に記載されているものが挙げられる。
【0084】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の作成に
おいて、ハロゲン化銀粒子の成長時に不要な可溶性塩類
を除去してもよいし、あるいは含有させたままでもよ
い。該塩類を除去する場合には、RD第176巻No.17643
のII項に記載の方法に基づいて行うことができる。
【0085】本発明において化学熟成の工程の条件、例
えばpH、pAg、温度、時間等に付いては特に制限がな
く、当業界で一般に行われている条件で行うことができ
る。化学増感のためには、銀イオンと反応しうる硫黄を
含む化合物や活性ゼラチンを用いる硫黄増感法、セレン
化合物を用いるセレン増感法、テルル化合物を用いるテ
ルル増感法、還元性物質を用いる還元増感法、金その
他、貴金属を用いる貴金属増感法等を単独または組み合
わせて用いることができるが、なかでも、硫黄増感法、
セレン増感法、テルル増感法、還元増感法等が好ましく
用いられる。
【0086】セレン増感の場合、使用するセレン増感剤
は広範な種類のセレン化合物を含む。例えば、これに関
しては、米国特許1574944号、同1602592号、同1623499
号、特開昭60-150046号、特開平4-25832号、同4-109240
号、同4-147250号等に記載されている。有用なセレン増
感剤としては、 コロイドセレン金属、イソセレノシア
ネート類(例えば、アリルイソセレノシアネート等)、
セレノ尿素類(例えば、N,N-ジメチルセレノ尿素、N,N,
N′-トリエチルセレノ尿素、N,N,N′-トリメチル-N′-
ヘプタフルオロセレノ尿素、N,N,N′-トリメチル-N′-
ヘプタフルオロプロピルカルボニルセレノ尿素、N,N,
N′-トリメチル-N′-4-ニトロフェニルカルボニルセレ
ノ尿素等)、セレノケトン類(例えば、セレノアセト
ン、セレノアセトフェノン等)、セレノアミド類(例え
ば、セレノアセトアミド、N,N-ジメチルセレノベンズア
ミド等)、セレノカルボン酸類及びセレノエステル類
(例えば、2-セレノプロピオン酸、メチル-3-セレノブ
チレート等)、セレノフォスフェート類(例えば、トリ
-p-トリセレノフォスフェート等)、セレナイド類(ト
リフェニルフォスフィンセレナイド、ジエチルセレナイ
ド、ジエチルジセレナイド等)が挙げられる。特に、好
ましいセレン増感剤は、セレノ尿素類、セレノアミド
類、及びセレノケトン類、セレナイド類である。
【0087】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は下記の特許に開示されている。米国特許第1574944
号、同第1602592号、同1623499号、同3297446号、同329
7447号、同3320069号、同3408196号、同3408197号、同3
442653号、同3420670号、同3591385号、フランス特許第
2693038号、同2093209号、特公昭52-34491号、同52-344
92号、同53-295号、同57-22090号、特開昭59-180536
号、同59-185330号、同59-181337号、同59-187338号、
同59-192241号、同60-150046号、同60-151637号、同61-
246738号、特開平3-4221号、同3-24537号、同3-111838
号、同3-116132号、同3-148648号、同3-237450号、同4-
16838号、同4-25832号、同4-32831号、同4-96059号、同
4-109240号、同4-140738号、同4-140739号、同4-147250
号、同4-149437号、同4-184331号、同4-190225号、同4-
191729号、同4-195035号、英国特許255846号、同861984
号。尚、H. E. Spencer等著Journal of Photographic S
cience誌、31巻、158〜169頁(1983)等の科学文献にも
開示されている。
【0088】セレン増感剤の使用量は、使用するセレン
化合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わ
るが、一般にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-4モル
程度を用いる。 また、添加方法は、使用するセレン化
合物の性質に応じて、水またはメタノール、エタノール
などの有機溶媒の単独または混合溶媒に溶解して添加す
る方法でも、或いは、ゼラチン溶液と予め混合して添加
する方法でも、特開平4-140739号に開示されている方
法、即ち、有機溶媒可溶性の重合体との混合溶液の乳化
分散物の形態で添加する方法でも良い。
【0089】セレン増感剤を用いる化学熟成の温度は、
40〜90℃の範囲が好ましい。より好ましくは、45℃以上
80℃以下である。また、pHは4〜9、pAgは6〜9.5の
範囲が好ましい。
【0090】テルル増感剤及び増感法に関しては、米国
特許第1623499号、同3320069号、同3772031号、同35312
89号、同3655394号、英国特許第235211号、同1121496
号、同1295462号、同1396696号、カナダ特許第800958
号、特開平4-204640号、同平4-333043号等に開示されて
いる。有用なテルル増感剤の例としては、テルロ尿素類
(例えば、N,N-ジメチルテルロ尿素、テトラメチルテル
ロ尿素、N-カルボキシエチル-N,N′-ジメチルテルロ尿
素、N,N′-ジメチル-N′フェニルテルロ尿素)、ホスフ
ィンテルリド類(例えば、トリブチルホスフィンテルリ
ド、トリシクロヘキシルホスフィンテルリド、トリイソ
プロピルホスフィンテルリド、ブチル-ジイソプロピル
ホスフィンテルリド、ジブチルフェニルホスフィンテル
リド)、テルロアミド類(例えば、テルロアセトアミ
ド、N,N-ジメチルテルロベンズアミド)、テルロケトン
類、テルロエステル類、イソテルロシアナート類などが
挙げられる。
【0091】テルル増感剤の使用技術は、セレン増感剤
の使用技術に準じる。
【0092】また適当な還元的雰囲気におくことによ
り、粒子表面にいわゆる還元増感を行うことも好まし
い。還元剤の好ましい例としては、二酸化チオ尿素およ
びアスコルビン酸およびそれらの誘導体が挙げられる。
また別の好ましい還元剤としては、ヒドラジン, ジエチ
レントリアミンのごときポリアミン類、ジメチルアミン
ボラン類、亜硫酸塩類等が挙げられる。
【0093】還元剤の添加量は、還元増感剤の種類、ハ
ロゲン化銀粒子の粒径、組成及び晶癖、反応系の温度、
pH、pAgなどの環境条件によって変化させることが好ま
しいが、例えば、二酸化チオ尿素の場合は、大凡の目安
として、ハロゲン化銀1モル当たり約0.01〜2mgを用い
ると好ましい結果が得られる。アスコルビン酸の場合
は、ハロゲン化銀1モル当たり約50mg〜2gの範囲が好
ましい。
【0094】還元増感の条件としては、温度は約40〜70
℃、時間は約10〜200分、pHは約5〜11、pAgは約1〜1
0の範囲が好ましい(尚、ここで、pAg値はAg+イオン濃度
の逆数である)。
【0095】水溶性銀塩としては、硝酸銀が好ましい。
水溶性銀塩の添加により、還元増感技術の一種であるい
わゆる銀熟成が行われる。銀熟成時のpAgは1〜6が適
当であり、好ましくは2〜4である。温度、pH、時間
などの条件は上記の還元増感条件範囲が好ましい。還元
増感を施されたハロゲン化銀粒子を含むハロゲン化銀写
真乳剤の安定剤としては、後記する一般的な安定剤を用
いることが出来るが、特開昭57-82831号に開示されてい
る酸化防止剤、および/あるいは、V.S.Gahler著の論文
[Zeitshrift fur wissenschaftliche Photographie Bd.
63, 133(1969)]および特開昭54-1019号に記載されてい
るチオスルフォン酸類を併用するとしばしば良好な結果
が得られる。尚、これらの化合物の添加は、結晶成長か
ら塗布直前の調製工程までの乳剤製造工程のどの過程で
もよい。
【0096】本発明においてハロゲン化銀乳剤層の親水
性バインダー量は、乳剤層が支持体の両側にある場合は
支持体片側あたり3.0g/m2 以下が好ましく、更に好
ましくは2.0g/m2以下である。また、支持体の片側に
ある場合は6.0g/m2以下が好ましく、更に好ましくは
4.0g/m2以下である。
【0097】本発明の増感色素としては前記一般式
(2)、(3)で示されるシアニン色素あるいは一般式
(4)で示されるメロシアニン色素が好ましい。
【0098】前記一般式(2)において、Z1及びZ2
表す含窒素複素環核の好ましい例としては、チアゾリ
ン、チアゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾー
ル、ジヒドロナフトチアゾール、セレナゾール、ベンゾ
セレナゾール、ナフトセレナゾール、ジヒドロナフトセ
レナゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、ナフ
トオキサゾール、ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾ
ール、ピリジン、キノリン、イミダゾ〔4,5-b〕キノキ
ザリンまたは3,3-ジアルキルインドレニン等の複素環核
が挙げられ、該含窒素複素環核は置換基を一個以上有し
ていてもよい。Z1及びZ2が表す含窒素複素環核がベン
ズイミダゾール、ナフトイミダゾール以外を表す場合の
好ましい置換基の例としては、低級アルキル基(分岐し
ていても更に置換基{例えば、ヒドロキシ基、ハロゲン
原子、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ
基、カルボキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ア
ルコキシカルボニル基}を有していてもよい。より好ま
しくは総炭素数8以下のアルキル基、例えば、メチル、
エチル、ブチル、クロロエチル、2,2,3,3-テトラフルオ
ロプロピル、ヒドロキシ、ベンジル、カルボキシプロピ
ル、メトキシエチル、エチルチオエチル、エトキシカル
ボニルエチルが、挙げられる。)、低級アルコキシ基
(更に置換基を有していてもよい。置換基の例としては
前記アルキル基の置換基の例として挙げたものと同じ置
換基が挙げられる。より好ましくは総炭素数8以下のア
ルコキシ基で、例えばメトキシ、エトキシ、ペンチルオ
キシ、エトキシメトキシ、メチルチオエトキシ、フェノ
キシエトキシ、ヒドロキシエトキシ、クロロプロポキシ
が挙げられる。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アリ
ール基(例えば、フェニル、トリル、アニシル、クロロ
フェニル、カルボキシフェニル)、アリールオキシ基
(例えば、トリルオキシ、アニシルオキシ、フェノキ
シ、クロロフェノキシ)、アリールチオ基(例えば、ト
リルチオ、クロロフェニルチオ、フェニルチオ)、低級
アルキルチオ基(更に置換されていてもよく置換基の例
としては、前記低級アルキル基の置換基の例として挙げ
たものが挙げられる。より好ましくは総炭素数8以下の
アルキルチオ基で、例えばメチルチオ、エチルチオ、ヒ
ドロキシエチルチオ、カルボキシエチルチオ、クロロエ
チルチオ、ベンジルチオ)、アシルアミノ基(より好ま
しくは総炭素数8以下のアシルアミノ基、例えばアセチ
ルアミノ、ベンゾイルアミノ、メタンスルホニルアミ
ノ、ベンゼンスルホニルアミノ)、カルボキシ基、低級
アルコキシカルボニル基(より好ましくは総炭素数6以
下のアルコキシカルボニル基、例えばエトキシカルボニ
ル、ブトキシカルボニル)、及びアシル基(より好まし
くは総炭素数8以下のアシル基、例えばアセチル、プロ
ピオニル、ベンゾイル、ベンゼンスルホニル)が挙げら
れる。
【0099】また、Z1及びZ2が表す含窒素複素環核が
ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾールを表す場合の
好ましい置換基の例としては、ハロゲン原子、シアノ
基、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基(より
好ましくは総炭素数6以下のアルコキシカルボニル基、
例えばエトキシカルボニル、ブトキシカルボニル)、パ
ーフルオロアルキル基(より好ましくは総炭素数5以下
のパーフルオロアルキル基、例えばトリフルオロメチ
ル、ジフルオロメチル)及びアシル基(より好ましくは
総炭素数8以下のアシル基、例えばアセチル、プロピオ
ニル、ベンゾイル、ベンゼンスルホニル)が挙げられ
る。
【0100】以上の置換基の中でも、特に好ましいの
は、ベンズイミダゾール核またはナフトイミダゾール核
以外を表す場合の置換基としてはメチル、エチル、プロ
ピル、メトキシ、エトキシ、アセチルアミノ、フェニ
ル、トリル及びクロル原子が特に好ましく、ベンズイミ
ダゾール核またはナフトイミダゾール核を表す場合の置
換基としてはクロル原子、フッソ原子、シアノ基、カル
ボキシ基及び総炭素数5以下の低級アルコキシカルボニ
ル基が特に好ましい。
【0101】前記R1及びR2が表すアルキル基又はアル
ケニル基は、総炭素数10以下が好ましく、更に置換され
ていてもよい。アルキル基及びアルケニル基に置換する
より好ましい置換基としては、例えば、スルホ基、カル
ボキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数6以下
のアルコキシ基、炭素数8以下の置換されていてもよい
アリール基(例えば、フェニル、トリル、スルホフェニ
ル、カルボキシフェニル)、複素環基(例えば、フリ
ル、チエニル)、炭素数8以下の置換されていてもよい
アリールオキシ基(例えば、クロロフェノキシ、フェノ
キシ、スルホフェノキシ、ヒドロキシフェノキシ)、炭
素数8以下のアシル基(例えば、ベンゼンスルホニル、
メタンスルホニル、アセチル、プロピオニル)、炭素数
6以下のアルコシキカルボニル基(例えば、エトキシカ
ルボニル、ブトキシカルボニル)、シアノ基、炭素数6
以下のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチ
オ)、炭素数8以下の置換されていてもよいアリールチ
オ基(例えば、フェニルチオ、トリルチオ)、炭素数8
以下の置換されていてもよいカルバモイル基(例えば、
カルバモイル、N-エチルカルバモイル)、炭素数8以下
のアシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、メタンス
ルホニルアミノ)等が挙げられる。置換基は、一個以上
有していてもよい。
【0102】更にまた、前記R1及びR2が表すアルキル
基又はアルケニル基に於いて、R1またはR2の中の少な
くとも一方はスルホ基、カルボキシ基またはヒドロキシ
基で置換されていた方が、より好ましい。
【0103】R1及びR2が表す基の好ましい具体例とし
ては、例えばメチル、エチル、プロピル、アリル、ペン
チル、ヘキシル、メトキシエチル、エトキシエチル、フ
ェネチル、トリルエチル、スルホフェネルチ、2,2,2-ト
リフルオロエチル、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル、
カルバモイルエチル、ヒドロキシエチル、2-(2-ヒドロ
キシエトキシ)エチル、カルボキシメチル、カルボキシ
エチル、エトキシカルボニルメチル、スルホエチル、2-
クロロ-3-スルホプロピル、3-スルホプロピル、2-ヒド
ロキシ-3-スルホプロピル、3-スルホブチル、4-スルホ
ブチル、2-(2,3-シ゛ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ルオキシ)エチルまたは2-〔2-(3-
スルホプロピルオキシ)エトキシ〕エチルが挙げられ
る。
【0104】前記R3が表す、低級アルキル基は総炭素
数3以下が好ましく、R3が水素原子である場合が最も
好ましい。
【0105】Xは、電荷を中和するのに必要な対イオン
を表す。Xとしては、Xが対アニオンである場合には、
例えば、ハロゲンイオン、メチル硫酸イオン、アリール
スルホン酸残基(例えばp-トルエンスルホン酸イオン、
4-メチルベンゼンスルホン酸イオン)、過ハロゲン酸残
基(例えば過塩素酸残基)が挙げられ、対カチオンであ
る場合には、例えば、金属カチオン(例えば、アルキル
金属カチオン例えばナトリウムイオン、カリウムイオ
ン)、アンモニウム(例えば、トリアルキルアンモニウ
ム例えばトリエチルアンモニウム)、ピリジニウムが挙
げられる。
【0106】一般式(2)で表されるシアニン色素のう
ち特に好ましいのは、R3が水素原子で、かつ、Z1及び
2が表す含窒素複素環核が、ベンゾチアゾール、ナフ
トチアゾール、ジヒドロナフトチアゾール、ベンゾセレ
ナゾール、ナフトセレナゾール、ジヒドロナフトセレナ
ゾール、ベンズオキサゾール、ナフトオキサゾール、ベ
ンズイミダゾール、ナフトイミダゾールを表すものであ
る。
【0107】好ましいXの具体例は、ハロゲンイオン、
例えばp-トルエンスルホン酸のアリールスルホン酸残
基、例えば過塩素酸の過ハロゲン酸残基、アルキル金属
カチオン、トリアルキルアンモニウムカチオンである。
【0108】一般式(2)の化合物の具体例としては、
以下の化合物(例示化合物)が挙げられる。
【0109】
【化16】
【0110】
【化17】
【0111】
【化18】
【0112】
【化19】
【0113】
【化20】
【0114】
【化21】
【0115】
【化22】
【0116】次に前記一般式(3)について説明する。
式中、前記のZ11及びZ12が表す複素環核は、置換基を
一個以上有していてもよい。好ましい置換基の例として
は、低級アルキル基(分岐していても更に置換基{例え
ば、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アリール基、アリー
ルオキシ基、アリールチオ基、カルボキシ基、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基}を有
していてもよい。より好ましくは総炭素数10以下のアル
キル基、例えば、メチル、エチル、ブチル、クロロエチ
ル、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル、ヒドロキシ、ベ
ンジル、トリエチル、フェノキシエチル、フェニルチオ
エチル、カルボキシプロピル、メトキシエチル、エチル
チオエチル、エトキシカルボニルエチルが挙げられ
る。)、低級アルコキシ基(更に置換基を有していても
よい。置換基の例としては前記アルキル基の置換基の例
として挙げたものと同じ置換基が挙げられる。より好ま
しくは総炭素数8以下のアルコキシ基で、例えばメトキ
シ、エトキシ、ペンチルオキシ、エトキシメトキシ、メ
チルチオエトキシ、フェノキシエトキシ、ヒドロキシエ
トキシ、クロロプロポキシが挙げられる)、ヒドロキシ
基、ハロゲン原子、シアノ基、アリール基(例えば、フ
ェニル、トリル、アニシル、クロロフェニル、カルボキ
シフェニル)、アリールオキシ基(例えば、トリルオキ
シ、アニシルオキシ、フェノキシ、クロロフェノキ
シ)、アリールチオ基(例えば、トリルチオ、クロロフ
ェニルチオ、フェニルチオ)、低級アルキルチオ基(更
に置換されていてもよく置換基の例としては、前記低級
アルキル基の置換基の例として挙げたものが挙げられ
る。より好ましくは総炭素数8以下のアルキルチオ基
で、例えばメチルチオ、エチルチオ、ヒドロキシエチル
チオ、カルボキシエチルチオ、クロロエチルチオ、ベン
ジルチオ)、アシルアミノ基(より好ましくは総炭素数
8以下のアシルアミノ基、例えばアセチルアミノ、ベン
ゾイルアミノ、メタンスルホニルアミノ、ベンゼンスル
ホニルアミノ)、カルボキシ基、低級アルコキシカルボ
ニル基(より好ましくは総炭素数6以下のアルコキシカ
ルボニル、例えばエトキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル)、及びアシル基(より好ましくは総炭素数8以下
のアシル基、例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイ
ル、ベンゼンスルホニル)が挙げられる。
【0117】R11及びR12は同一でも異なっていてもよ
く、総炭素数10以下の置換されていてもよいアルキル基
又はアルケニル基を表すが、これらアルキル基及びアル
ケニル基のより好ましい置換基としては、例えば、スル
ホ基、カルボキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭
素数6以下のアルコキシ基、炭素数8以下の置換されて
いてもよいアリール基(例えば、フェニル、トリル、ス
ルホフェニル、カルボキシフェニル)、複素環基(例え
ば、フリル、チエニル)、炭素数8以下の置換されてい
てもよいアリールオキシ基(例えば、クロロフェノキ
シ、フェノキシ、スルホフェノキシ、ヒドロキシフェノ
キシ)、炭素数8以下のアシル基(例えば、ベンゼンス
ルホニル、メタンスルホニル、アセチル、プロピオニ
ル)、炭素数6以下のアルコキシカルボニル基(例え
ば、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、シアノ
基、炭素数6以下のアルキルチオ基(例えば、メチルチ
オ、エチルチオ)、炭素数8以下の置換されていてもよ
いアリールチオ基(例えば、フェニルチオ、トリルチ
オ)、炭素数8以下の置換されていてもよいカルバモイ
ル基(例えば、カルバモイル、N-エチルカルバモイ
ル)、炭素数8以下のアシルアミノ基(例えば、アセル
チミノ、メタンスルホニルアミノ)等が挙げられる。置
換基は、一個以上有していてもよい。
【0118】R11及びR12が表す基の具体例としては、
例えばメチル、エチル、プロピル、アリル、ペンチル、
ヘキシル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェネチ
ル、トリルエチル、スルホフェネチル、2,2,2-トリフル
オロエチル、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル、カルバ
モイルエチル、ヒドロキシエチル、2-(2-ヒドロキシエ
トキシ)エチル、カルボキシメチル、カルボキシエチ
ル、エトキシカルボニルメチル、スルホエチル、2-クロ
ロ-3-スルホプロピル、3-スルホプロピル、2-ヒドロキ
シ-3-スルホプロピル、3-スルホブチル、4-スルホブチ
ル、2-(2,3-ジヒドロキシプロピル)エチル、N-エチル
カルバモイルエチル、N-メタンスルホニルアミノエチル
及び2-(2-(3-スルホプロピルオキシ)エトキシ)エチルが
挙げられる。
【0119】R14、R15及びR16が表す、低級アルキル
基及びアリール基は置換されていてもよく、総炭素数8
以下が好ましく、例えば、メチル、エチル、プロピル、
メトキシエチル、フェネチル、フェニル、トリルが挙げ
られ、また、前述R14、R15及びR16が表すケトメチレ
ン残基はアロポーラーシアニンを形成する負に荷電をも
ったケトメチレン残基を表し、例えば、1,3-ビス(2-メ
トキシエチル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-4-オキソ-6-オキ
シド-5-ピリミジニル基、1,3-ジブチル-4-オキソ-6-オ
キシド-1,2,3,4-テトラヒドロ-5-ピリミジニル基等が挙
げられる。R13とR17は水素原子を表す。又R13
11、R17とR12は連続して5または6員環を形成して
もよい。
【0120】X1としては、X1が対アニオンである場合
には、例えば、ハロゲンイオン、メチル硫酸イオン、ア
リールスルホン酸残基(例えばp-トルエンスルホン酸イ
オン、4-メチルベンゼンスルホン酸イオン)、過ハロゲ
ン酸残基(例えば過塩素酸残基)が挙げられ、対カチオ
ンである場合には、例えば、金属カチオン(例えば、ア
ルキル金属カチオン例えばナトリウムイオン、カリウム
イオン)、アンモニウム(例えば、トリアルキルアンモ
ニウム例えばトリエチルアンモニウム)、ピリジニウム
が挙げられる。
【0121】前記一般式(3)で表される増感色素に於
いてより好ましい増感色素は、Z11及びZ12がベンズオ
キサゾール、ナフトオキサゾール、ベンズチアゾール、
ナフトチアゾール、ジヒドロナフトチアゾール、ベンゾ
セレナゾール、ナフトセレナゾールまたはジヒドロナフ
トセレナゾールの複素環核形成原子群を表す場合であ
り、前記Z11及びZ12の表す複素環核が無置換てある
か、または、それらが有する置換基が塩素原子、炭素数
4以下のアルキル基、同アルコキシ基、炭素数8以下の
更に置換されていてもよいフェニル基、炭素数3以下の
アシルアミノ基、炭素数5以下のアルコキシカルボニル
基、カルボキシ基及びヒドロキシ基から選ばれた基であ
る場合である。
【0122】更にまた、R11及びR12が表すアルキル基
またはアルケニル基に於いて、R11またはR12のうち少
なくともいずれか一方はスルホ基、カルボキシ基または
ヒドロキシ基を含有したアルキル基またはアルキニル基
である場合がより好ましく、R15またはR16が炭素数4
以下のアルキル基であるか、R14とR16か、R14と異な
ったR14またはR15と異なったR15のいずれかが連結し
5または6員環を形成する場合がより好ましい。
【0123】好ましいX1の具体例は、ハロゲンイオ
ン、例えばp-トルエンスルホン酸のアリールスルホン酸
残基、例えば過塩素酸の過ハロゲン酸残基、アルキル金
属カチオン、トリアルキルアンモニウムカチオンであ
る。
【0124】一般式(3)の化合物の具体例としては、
以下の化合物(例示化合物)が挙げられる。
【0125】
【化23】
【0126】
【化24】
【0127】
【化25】
【0128】
【化26】
【0129】
【化27】
【0130】
【化28】
【0131】
【化29】
【0132】
【化30】
【0133】また、一般式(3)の化合物を2種以上組
み合わせて用いるのも好ましい。
【0134】次に前記一般式(4)の化合物の詳細な説
明を行う。
【0135】Z21が表す5または6員含窒素複素環核の
好ましい複素環核としては、チアゾリジン、4-チアゾリ
ン、ベンゾチアゾリン、ナフトチアゾリン、ジヒドロナ
フト-4-チアゾリン、セレナゾリジン、4-セレナゾリ
ン、ベンゾセレナゾリン、ナフトセレナゾリン、ジヒド
ロナフト-4-セレナゾリン、オキサゾリジン、4-オキサ
ゾリン、ベンズオキサゾリン、ナフトオキサゾリン、ベ
ンズイミダゾリン、ナフトイミダゾリン、1,2-ジヒドロ
ピリジン、1,4-ジヒドロピリジン、1,2-ジヒドロキノリ
ン、1,4-ジヒドロキノリン、イミダゾロ[4,5-b]キノキ
ザリン、ピロリジニン、ピロリン、または3,3-ジアルキ
ルインドリン等が挙げられ、より好ましい複素環核とし
ては、チアゾリジン、4-チアゾリン、ベンゾチアゾリ
ン、ナフトチアゾリン、ジヒドロナフト-4-チアゾリ
ン、セレナゾリジン、4-セレナゾリン、ベンゾセレナゾ
リン、ナフトセレナゾリン、ジヒドロナフト-4-セレナ
ゾリン、オキサゾリジン、4-オキサゾリン、ベンズオキ
サゾリン、ナフトオキサゾリン、ベンズイミダゾリン、
ナフトイミダゾリン、1,2-ジヒドロピリジン、1,4-ジヒ
ドロピリジン等の複素環核を表す場合である。
【0136】前記のZ21が表す含窒素複素環核は同種ま
たは異種の置換基を一個以上有していてもよい。かかる
置換基の好ましい例としては、低級アルキル基(分岐し
ていても更に置換基(例えば、ヒドロキシ基、ハロゲン
原子、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ
基、カルボキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ア
ルコキシカルボニル基等)を有していてもよい。より好
ましくは総炭素数8以下のアルキル基で、例えば、メチ
ル、エチル、ブチル、クロロエチル、トリフルオロメチ
ル、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル、ヒドロキシ、ベ
ンジル、カルボキシプロピル、メトキシエチル、エチル
チオエチル、エトキシカルボニルエチルが挙げられ
る。)低級アルキル基(更に置換基を有していてもよ
い。置換基の例としては前記アルキル基の置換基の例と
して挙げたものと同じ置換基等が挙げられる。より好ま
しくは総炭素数8以下のアルコキシ基で、例えばメトキ
シ、エトキシ、ペンチルオキシ、エトキシメトキシ、メ
チルチオエトキシ、フェノキシエトキシ、ヒドロキシエ
トキシ、クロロプロポキシが挙げられる。)、ヒドロキ
シ基、ハロゲン原子、アリール基(例えば、フェニル、
トリル、アニシル、クロロフェニル、カルボキシフェニ
ル)、アリールオキシ基(例えば、トリルオキシ、アニ
シルオキシ、フェノキシ、クロロフェノキシ)、アリー
ルチオ基(例えば、トリルチオ、クロロフェニルチオ、
フェニルチオ)、低級アルキルチオ基(更に置換されて
いてもよく置換基の例としては、前記低級アルキル基の
置換基の例として挙げたもの等が挙げられる。より好ま
しくは総炭素数8以下のアルキルチオ基で、例えばメチ
ルチオ、エチルチオ、ヒドロキシエチルチオ、カルボキ
シエチルチオ、クロロエチルチオ、ベンジルチオ)、ア
シルアミノ基(より好ましくは総炭素数8以下のアシル
アミノ基、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、
メタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミ
ノ)、カルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基(よ
り好ましくは総炭素数6以下のアルコキシカルボニル
基、例えばエトキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル)、アシル基(より好ましくは総炭素数8以下のアシ
ル基、例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイル、メ
タンスルホニル、ベンズスルホニル)、及びシアノ基等
が挙げられる。
【0137】また、前記のR21、R22及びR25が表す低
級脂肪族炭化水素基は総炭素数12以下がより好ましい。
23及びR24が表す低級アルキル基は総炭素数10以下が
好ましく、総炭素数7以下がより好ましい。R22
23、R24及びR25が表すアリール基、及び、R22及び
25が表す複素環基は総炭素数8以下の単環性基がより
好ましい。
【0138】R21が表す低級脂肪族炭化水素基、R22
表す低級脂肪族炭化水素基、アリール基または複素環
基、R23及びR24が表す低級アルキル基、アミノ基また
はアリール基、及びR25が表す複素環基、アリール基及
び低級脂肪族炭化水素基は更に一個以上の同種でも異種
でもよい置換基を有していても良い。かかる置換基の例
としては、例えば、低級アルキル基(分岐していても更
に置換基{例えば、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、単環
アリール基、単環アリールオキシ基、単環アリールチオ
基、カルボキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ア
ルコキシカルボニル基等}を有していても良い。より好
ましくは、総炭素数8以下のアルキル基、例えば、メチ
ル、エチル、ブチル、クロロエチル、2,2,3,3-テトラフ
ルオロプロピル、トルフルオロメチル、ヒドロキシ、ベ
ンジル、カルボキシプロピル、メトキシエチル、エチル
チオエチル、エトキシカルボニルエチル、フルフリル、
ピリジルメチルが挙げられる。)低級アルコキシ基(更
に置換基を有していても良い。置換基の例としては前記
アルキル基の置換基の例として挙げたものと同じ置換基
等が挙げられる。より好ましくは、総炭素数8以下のア
ルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、ペンチル
オキシ、エトキシメトキシ、メチルチオエトキシ、フェ
ノキシエトキシ、ヒドロキシエトキシ、クロロプロポキ
シが挙げられる。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ア
リール基(例えば、フェニル、トリル、アニシル、クロ
ロフェニル、カルボキシフェニル、スルホフェニル)、
アリールオキシ基(例えば、トリルオキシ、アニシルオ
キシ、フェノキシ、クロロフェノキシ)、アリールチオ
基(例えば、トリルチオ、クロロフェニルチオ、フェニ
ルチオ)、低級アルキルチオ基(更に置換基を有してい
ても良く、置換基の例としては前記低級アルキル基の置
換基の例として挙げたものと同じ置換基等が挙げられ
る。より好ましくは、総炭素数8以下のアルキルチオ基
で、例えば、メチルチオ、エチルチオ、ヒドロキシエチ
ルチオ、カルボキシエチルチオ、クロロエチルチオ、ベ
ンジルチオ)、アシルアミノ基(より好ましくは、総炭
素数8以下のアシルアミノ基で、例えば、アセチルアミ
ノ、ベンゾイルアミノ、メタンスルホニルアミノ、ベン
ゼンスルホニルアミノ)、カルボキシ基、低級アルコキ
シカルボニル基(より好ましくは、総炭素数6以下のア
ルコキシカルボニル基で、例えば、エトキシカルボニ
ル、ブトキシカルボニル)、アシル基(より好ましく
は、総炭素数8以下のアシル基で、例えば、アセチル、
プロピオニル、ベンゾイル、メタンスルホニル、ベンゼ
ンスルホニル)、スルホ基またはその塩基、複素環基
(例えば、フリル、チェニル、ピリジル、テトラヒドロ
フリル)、シアノ基、カルバモイル基(例えば、カルバ
モイル、N-エチルカルバモイル)が挙げられる。
【0139】また、前記Yが表すイミノ基は低級アルキ
ル基(より好ましくは炭素数6以下のアルキル基で、例
えば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシルが挙げられ
る。)または置換されていても良いフェニル基(例え
ば、フェニル、トリル、アニシル、クロロフェニル)で
置換されていても良い。
【0140】前述のR21が表す置換基のより好ましい具
体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、アリル基、ペンチル基、ヘキシル基、メトキシエチ
ル基、エトキシエチル基、、フェネチル基、トリルエチ
ル基、スルホフェネチル基、2,2,2-トリフルオロエチル
基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル基、カルバモイル
エチル基、ヒドロキシエチル基、2,3-ヒドロキシプロピ
ル基、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル基、メチルス
ルホニルアミノエチル基、メチルスルホニルアミノカル
ボニルメチル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチ
ル基、カルボキシメチルアミノカルボニルメチル基、カ
ルボキシメチルアミノエチル基、エトキシカルボニルメ
チル基、スメホエチル基、2-クロロ-3-スルホプロピル
基、3-スルホプロピル基、2-ヒドロキシ-3-スルホプロ
ピル基、3-スルホブチル基、4-スルホブチル基、2-(2,3
-ジヒドロキシプロピルオキシ)エチル基または2-[2-(3
-スルホプロピルオキシ)エトキシ]エチル基が挙げられ
る。
【0141】前述のR22が表す置換基のより好ましい具
体例としては、例えば、前述のR21のより好ましい具体
例として挙げた置換基のほか、フェニル基、トリル基、
アニシル基、カルボキシフェニル基、エトキシカルボキ
シフェニル基、スルホフェニル基、2-メチル-4-スルホ
フェニル基、4-メチル-3-スルホフェニル基、フルフリ
ル基、2-フリル基、2-チエニル基、テトラヒドロフリル
基、2-ピリジル基、4-ピリジル基、5-メチル-2-ピリジ
ル基が挙げられる。
【0142】また、前記R23及びR24が表す基のより好
ましい具体例としては、例えば、水素原子、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソブチル基、ヒドロキシエチ
ル基、メトキシエチル基、ベンジル基、フェネチル基、
フェニル基、カルボキシフェニル基、ジフェニルアミノ
基、N-メチル-N-フェニルアミノ基、4-エトキシカルボ
ニル-1-ピペラジニル基のほか、mが2以上である場合
には更にR22と異なった最近接のR23及びR24と異なっ
た最近接のR24が、各々連結する場合も好ましくはそれ
らのより好ましい具体例としては、例えば、エチレン
基、トリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、2-フェ
ニルトリメチレン基、2,2-ジメチルトリメチレン基が挙
げられる。
【0143】R25が表す基のより好ましい具体例として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、アリル基、メトキシ
エチル基、エトキシエチル基、ベンジル基、フェネチル
基、フェニル基、トリル基、カルボキシフェニル基、フ
ェネチル基、トリルエチル基、カルバモイルエチル基、
ヒドロキシエチル基、2,3-ヒドロキシプロピル基、2-(2
-ヒドロキシエトキシ)エチル基、2-(2,3-ジヒドロキシ
プロピルオキシ)エチル基、メチルスルホニルアミノエ
チル基、メチルスルホニルアミノカルボニルメチル基、
カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシ
メチルアミノカルボニルメチル基、カルボキシメチルア
ミノエチル基、エトキシカルボニルメチル基、2-フリル
基、2-エチル基、2-ピリジル基、4-ピリジル基、5-メチ
ル-2-ピリジル基が挙げられる。
【0144】また、前述のYは硫黄原子またはセレン原
子であることが好ましく、さらに硫黄原子であることが
より好ましい。
【0145】n21は2以下であることが好ましい。i21
は0または1を表す。
【0146】一般式(4)の化合物の具体例としては、
下記に示す化合物が挙げられる。
【0147】
【化31】
【0148】
【化32】
【0149】
【化33】
【0150】
【化34】
【0151】
【化35】
【0152】本発明に用いる一般式(2)〜(4)で表
される分光増感色素を本発明のハロゲン化銀乳剤中に含
有せしめるには、それらを直接乳剤中に分散してもよい
し、或いは水、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、アセトン、メチルセルソルブ、2,2,3,3-テトラフル
オロプロパノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、3-
メトキシ-1-プロパノール、3-メトキシ-1-ブタノール、
1-メトキシ-2-プロパノール、N,N-ジメチルホルムアミ
ド等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳剤に添
加してもよい。
【0153】また、米国特許第3,469,987号等に記載の
ごとき、色素を揮発性の有機溶剤に溶解し、該溶液を水
または親水性コロイド中に分散し、この分散物を乳剤中
へ添加する方法、特公昭46-24185号等に記載のごとき、
水不溶性色素を溶解することなしに水溶性溶剤中に分散
させ、この分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭44-2
3389号、特公昭44-27555号、特公昭57-22091号等に記載
されているごとき、色素を酸に溶解し、該溶液を乳剤中
へ添加したり、酸または塩基を共存させて水溶液とし乳
剤中へ添加する方法、米国特許3,822,135号、同4,006,0
25号等に記載のごとき、界面活性剤を共存させて水溶液
あるいはコロイド分散物としたものを乳剤中へ添加する
方法、特開昭53-102733号、特開昭58-105141号に記載の
ごとき、親水性コロイド中に色素を直接分散させ、その
分散物を乳剤中へ添加する方法、特開昭51-74624号に記
載のごとき、レッドシフトさせる化合物を用いて色素を
溶解し、該溶液を乳剤中へ添加する方法等を用いる事も
出来る。
【0154】また、溶解に超音波を使用することも出来
る。
【0155】本発明に用いる増感色素を本発明のハロゲ
ン化銀乳剤中に添加する時期は、これまで有用である事
が認められている乳剤調製の如何なる工程中であっても
よい。例えば、米国特許第2,735,766号、同3,628,960
号、同4,183,756号、同4,225,666号、特開昭58-184142
号、特開昭60-196749号に開示されているように、ハロ
ゲン化銀の粒子形成工程または/及び脱塩前の時期、脱
塩工程中及び/または脱塩後から化学熟成の開始前迄の
時期、例えば特開昭58-113920号に開示されているよう
に、化学熟成の直前または工程中の時期、化学熟成後塗
布迄の時期の乳剤が塗布される前なら如何なる時期、工
程に於いて添加されても良い。また、例えば米国特許第
4,225,666号、特開昭58-7629号に開示されているよう
に、同一化合物を単独で、または異種構造の化合物と組
み合わせて、例えば、粒子形成工程中と化学熟成工程中
または化学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前また
は工程中と完了後とに分けるなどして分割して添加して
も良く、分割して添加する化合物及び化合物の組み合わ
せの種類をも変えて添加されても良い。
【0156】本発明の一般式(2)〜(4)の化合物の
添加量としては任意の量が選べるのが、ハロゲン化銀モ
ル当たり10-7〜10-2モル、好ましくは10-6〜5×10-3
ル、より好ましくは10-5〜2×10-3モルであり、ハロゲ
ン化銀粒子表面の5%以上100%以下の被覆に相当する
量が好ましい。
【0157】また、一般式(2)〜(4)の化合物をそ
れぞれ2種以上組み合わせて用いるのも好ましい。
【0158】本発明の実施に際して使用される前記一般
式(1)で示されるアゾール類は、アルキレン鎖の炭素
が置き換えられた2以上のイオウ原子を含むチアアルキ
レン部分をもつ複素環式窒素含有環を含むアゾール類か
らなる。このタイプの適するアゾールは、トリアゾー
ル、テトラゾールおよび置換1,3,3,a,7-テトラアザイン
デンのような単環式アゾールおよび多環式アゾールであ
る。
【0159】式中、Zは−N=または−C(R5)=であり、
ここでR5は水素、−NH2、炭素原子1〜8個の脂肪族ま
たは炭素原子6〜8個の芳香族であり、R4は水素、炭
素原子1〜8個の脂肪族または炭素原子6〜8個の芳香
族であり、R4とR5は一緒になって1〜3個の環窒素原
子を含む5または6員の複素環式核を完成し、Lは炭素
原子1〜8個の二価の脂肪族連結基であり、Tは炭素原
子1〜8個の脂肪族末端基であり、mは0または1であ
り、nは1〜4の整数であり、そしてpは2〜4の整数
である。
【0160】炭素原子1〜8個を含む式(1)のR4
よびR5基(代表的には炭化水素で、好ましくは炭素原
子1〜4個のもの)の例としては、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチルおよびオクチ
ルのようなアルキル基、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルのようなシク
ロアルキル基、ベンジルおよびフェネチルのようなアラ
ルキル基、フェニルおよびメチルフェニルのようなアリ
ール基、フルオロエチルのようなフルオロアルキル、ジ
メチルアミノエチルまたはジエチルアミノエチルのよう
な同一または異なるアルキル基を含むジアルキルアミノ
アルキル、ならびに炭素鎖が酸素および/または−S−
原子が炭素鎖を中断する)されたアシル基が挙げられ
る。
【0161】式(I)に示されるR4とR5は一緒になっ
て1〜3個の環窒素原子を含む5または6員の複素環核
を完成することもできる。このような核は2個の環窒素
原子を含む6員の複素環核であることが多い。適当な核
の例としては、チアゾール核(例えば、チアゾール、4-
メチルチアゾール)、オキサゾール核(例えば、オキサ
ゾール、4-フェニルオキサゾール)、イソオキサゾール
核(例えば、5-メチルイソオキサゾール)、ピリジン核
(例えば、2-ピリジン、3-メチル-4-ピリジン)、ピリ
ミジン核(例えば、2-メチル-4-ヒドロキシピリミジ
ン)、ピラジン核、チアジアゾール核、テトラゾール
核、トリアジン核、1,2,4-トリアゾール核またはピラゾ
ール核が挙げられる。このような核は、環が多種多様の
置換基の1個以上で置換されていてもよいが、これらの
置換基は一般的に調色に対して限定された効果をもつに
すぎない。
【0162】このような置換基の例は、ヒドロキシ、ハ
ロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アル
キル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペ
ンチル、オクチル)、アリール(例えば、フェニル、1-
ナフチル、2-ナフチル)、アラルキル(例えば、ベンジ
ル、フェネチル)、アルコキシ(例えば、メトキシ、エ
トキシ)、アリールオキシ(例えば、フェノキシ、1-ナ
フチルオキシ)、アルキルチオ(例えば、メチルチオ、
エチルチオ)、アリールチオ(例えば、フェニルチオ、
p-トリルチオ、2-ナフチルチオ)、アミノ〔置換された
アミノ(例えば、アニリノ、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、モルホリノ)を含む〕、アシル(例えば、ホル
ミル、アセチル、ベンゾイル、ベンゼンスルホニル)、
カルボアルコキシ(例えば、カルボエトキシ、カルボメ
トキシ)またはカルボキシである。本発明の実施に際し
て使用されるアゾールは、上記環核の窒素以外のヘテロ
原子を含むことができるが、核中に単一のヘテロ原子と
して窒素原子を含むものが最も入手が容易であり、そし
てより都合よく製造される。
【0163】式(I)の具体的なL置換基、すなわち炭
素原子1〜8個の、好ましくは1〜3個の二価の脂肪族
連結基としては、アルキレン(例えば、メチレン、エチ
レン、プロピレン、ブチレンまたはオクチレン)のよう
な非環式基、フルオロエチレンのようなフルオロアルキ
レン、炭素鎖が酸素および/またはイオウのようなヘテ
ロ原子で中断された(例えば、少なくとも1個の−O−
および/または−S−原子が炭素鎖を中断する)二価の
非環式基が挙げられる。脂肪族連結基は、典型的には非
分岐の炭化水素、例えばエチレンおよびプロピレンであ
る。
【0164】炭素原子1〜8個、好ましくは4〜8個、
より好ましくは6〜8個を含む式(I)のT脂肪族末端
基の例としては、アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、イソブチルおよびオクチル)の
ような非環式基、フルオロエチルのようなフルオロアル
キル、ジメチルアミノエチルまたはジエチルアミノエチ
ルのような同一または異なるアルキル基を含むジアルキ
ルアミノアルキル、ならびに炭素鎖が酸素および/また
はイオウのようなヘテロ原子で中断された(例えば、少
なくとも1つの−O−または−O−原子が炭素鎖を中断す
る)非環式基が挙げられる。適当な脂肪族末端基は、典
型的にアルキルのような炭化水素基である。
【0165】式(I)のnは1〜4の整数であることが
できるが、最も好ましくは1または2であり、そしてp
は2〜4の整数であり、好ましくは2または3である。
また、式(I)のmは0または1であることができ、好
ましくは0である。
【0166】本発明で使用されるアゾール類は、従来技
術のものが利用でき、そして/または当業者に周知の技
報により製造できる。例えば、米国特許第4,720,447
号、同4,859,565号および同5,006448号に記載されてい
る。典型的な合成では、アミノおよびアルキルチオ置換
基を含む単環アゾール化合物が、塩基の存在下で対応す
るメルカプト置換化合物のアルキル化により製造でき
る。従って、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾー
ルがピリジンまたは水酸化ナトリウムのような塩基の存
在下で適当な溶媒中で塩化物または臭化物のようなアル
キルハロゲン化物と反応できる。
【0167】得られた3-アミノ-5-アルキルチオ-1,2,4-
トリアゾール化合物は、好ましくは酸性条件下でエチル
アセトアセテートのようなケトエステルを用いる置換反
応にかけられ、本発明のトーン制御剤として有用でもあ
る適当なアルキル基を有する2-アルキルチオ-4-ヒドロ
キシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラアザインデン化合物を
提供する。このような合成法は、前述の米国特許第4,72
8,601号明細書(この中の一般的な方法は、モノチアア
ルキル置換基を含むテトラアザインデン化合物の製造に
ついて記載する)に具体的に記載されるように当該技術
分野で周知である。
【0168】本発明の実施に際して使用できるチアアル
キルチオメチルトリアゾール化合物を製造するのに適す
る方法は、I.Yanagisawaら、J.Med.Chem,1984,Vol.27,
849〜857ページに記載されるようなN′-アルミル-2-ク
ロロアセタミドラゾーンとチオレートの反応を含んでな
る。
【0169】本発明のポリチアルキル置換テトラゾール
化合物を製造するのに適する方法は、アルキルチオ置換
アルキルハロゲン化物によるチオ尿素のアルキル化によ
り水酸化カリウムと反応するチウロニウム塩を製造し、
次いでシアノ置換アルキルハロゲン化物を反応させてポ
リチアアルキル置換ニトリルを製造する工程を含んでな
る。次に、このニトリルをアジ化ナトリウムで環化しテ
トラゾール化合物を提供する。このタイプの適当な方法
は、米国特許第5,006,448号明細書の合成例Bに記載さ
れている。
【0170】以下に一般式(1)で示されるアゾール化
合物の具体例を示す。
【0171】
【化36】
【0172】
【化37】
【0173】
【化38】
【0174】アゾール濃度としては銀1モル当たり0.05
〜2gの範囲である。好ましくは0.1〜1.0g、より好ま
しくは約0.2〜0.5gのアゾール濃度が使用される。かか
る化合物は、当業者に既知の技報により各種の位置で写
真要素に組み入れることができる。例えば、このような
化合物は水溶液またはメタノールのような有機溶媒の溶
液として乳剤層に容易に加えることができる。このよう
な溶液はまた、写真要素の他の層、好ましくは乳剤層に
連続する層、例えばオーバーコート層または下塗り層に
加えることもできる。
【0175】アゾールは、いずれか都合のよい状態、例
えば固体トーン改質剤、ゼラチンのようなビヒクルおよ
び適当な界面活性剤を含んでなる固体分散体の状態で加
えることができる。固体分散体の使用は、写真要素中に
既に存在する他の添加剤とアゾールトーン改質剤との相
互作用を最小にすることが望ましい場合に、特に有効で
ある。このような添加剤としては、例えば塩臭化銀粒子
表面に吸収される分光増感剤が包含される。
【0176】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、黒
白ハロゲン化銀写真感光材料(例えば、医療用感光材
料、印刷用感光材料、一般撮影用ネガ感光材料等)、カ
ラー写真感光材料(例えば、カラーネガ感光材料、カラ
ーリバーサル感光材料、カラープリント用感光材料
等)、拡散転写用感光材料、熱現像感光材料等である
が、好ましくは黒白ハロゲン化銀写真感光材料であり、
特に好ましくは医療用感光材料である。
【0177】また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法は、本発明のハロゲン化銀写真感光材料を、
全処理時間15秒から90秒で処理する処理方法である。
【0178】尚、 本発明のハロゲン化銀乳剤は、乳剤層
またはその他の層のある層に現像薬、例えばアミノフェ
ノール、アスコルビン酸、ピロカテコール、ハイドロキ
ノン、フェニレンジアミンまたは3-ピラゾリドンを含ん
でもよい。
【0179】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層お
よび非感光性の親水性コロイド層には無機または有機の
硬膜剤を含有することが好ましい。例えば、クロム塩
(クロムみょうばん、酢酸クロムなど)、アルデヒド類
(ホルムアルデヒド、グリオキサール、グルタールアル
デヒドなど)、N-メチロール化合物(ジメチロール尿
素、メチロールジメチルヒダントインなど)、ジオキサ
ン誘導体(2,3-ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビ
ニル化合物(1,3,5-トリアクリロイル-ヘキサヒドロ-s-
トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテル、
N,N′-メチレンビス(β-(ビニルスルホニル)プロピオ
ンアミド)など、活性ハロゲン化合物(2,4-ジクロル-6-
ヒドロキシ-s-トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類
(ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸など)、イソ
オキサゾール類、2-クロル-6-ヒドロキシトリアジニル
化ゼラチンなどを、単独または組み合わせて用いること
ができる。なかでも、特開昭53-41221、同53-57257、同
59-162456、同60-80846号に記載の活性ビニル化合物及
び米国特許第3,325,287号に記載の活性ハロゲン化合物
が好ましい。
【0180】本発明の硬膜剤として、高分子硬膜剤も有
効に利用しうる。例えば、ジアルデヒド澱粉、ポリアク
ロレイン、米国特許第3,396,029号記載のアクロレイン
共重合体のようなアルデヒド基を有するポリマー、米国
特許3,623,878号記載のエポキシ基を有するポリマー、
米国特許第3,362,827号、リサーチ・ディスクロージャ
ー誌17333(1978)などに記載されているジクロロトリ
アジン基を有するポリマー、特開昭56-66841号に記載さ
れている活性エステル基を有するポリマー、特開昭56-1
42524、米国特許第4,161,407号、特開昭54-65033、 リ
サーチ・ディスクロージャー誌16725(1978)などに記
載されている活性ビニル基、或いはその前駆体となる基
を有するポリマーが好ましく、中でも特開昭56-142524
に記載されているような長いスペーサーによって活性ビ
ニル基、或いはその前駆体となる基がポリマー主鎖に結
合されているようなポリマーが特に好ましい。
【0181】本発明の写真感光材料は、迅速処理に適す
るように、該感光材料の塗布工程において、予め適量の
硬膜剤を添加しておき、現像-定着-水洗工程での水膨潤
率を調整することで乾燥開始前の感光材料中の含水量を
少なくしておくことが好ましい。
【0182】尚、本発明のハロゲン化銀感光材料は、現
像処理中の膨潤率が150〜250%が好ましく、膨張後の膜
厚が70μm以下が好ましい。水膨潤率が250%を越えると
乾燥不良を生じ、例えば自動現像機処理、特に迅速処理
において搬送不良も併発する。また、 水膨潤率が150%
未満では現像した際に現像ムラ、残色が劣化する傾向が
ある。ここで、水膨潤率とは各処理液中で膨潤した後の
膜厚と、現像処理前の膜厚との差を求め、これを処理前
の膜厚で除して100倍したものを言う。
【0183】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
ることのできる支持体としては、例えば前述のRD-17643
の28頁及びRD-308119の1009頁に記載されているものが
挙げられる。
【0184】適当な支持体としてはプラスチックフィル
ムなどで、これら支持体の表面は塗布層の接着をよくす
るために、下塗層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射
などを施してもよい。
【0185】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、ハ
ロゲン化銀乳剤に、更に目的に応じて種々の添加剤を添
加することができる。使用される添加剤その他として
は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No.1
7643(1978年12月)、同No.18716(1979年11月)及び同
No.308119(1989年12月)に記載されたものが挙げられ
る。それらの記載箇所を以下に掲載した。
【0186】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 IV 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649 右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651 左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜7 XI 650 右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650 右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650 右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650 右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII 次に本発明の感光材料の好ましい現像処理について述べ
る。
【0187】本発明の感光材料を現像する好ましい現像
液としては現像主薬として、特開平4-15641号、特開平4
-16841号などに記載のジヒドロキシベンゼン、例えばハ
イドロキノン、パラアミノフェノール類、例えばp-アミ
ノフェノール、N-メチル-p-アミノフェノール、2,4-ジ
アミフェノールなど、3-ピラゾリドン類としては、例え
ば1-フェニル-3-ピラゾリドン類、1-フェニル-3-ピラゾ
リドン、1-フェニル-4-メチル-4-ヒドロキシメチル-3-
ピラゾリドン、5、5-ジメチル-1-フェニル-3-ピラゾリド
ン等で、またこれらを併用して用いることが好ましい。
【0188】また、上記パラアミノフェノール類、3-ア
ミノピラゾリドン類の好ましい使用量は0.004モル/リ
ットルであり、より好ましくは0.04〜0.12モル/リット
ルである。
【0189】また、これら全現像処理液構成成分中に含
まれるジヒドロキシベンゼン類、パラアミノフェノール
類、3-ピラゾリドン類の総モル数が0.1モル/リットル
以下が好ましい。
【0190】保恒剤としては、亜硫酸塩類、例えば亜硫
酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、レダクトン類、例えば
ピペリジノヘキソースレダクトンなどを含んでもよく、
これらは、好ましくは0.2〜1モル/リットル、より好
ましくは0.3〜0.6モル/リットル用いるのがよい。 ま
た、アスコルビン酸類を多量に添加することも処理安定
性につながる。
【0191】アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、第三
燐酸ナトリウム、第三燐酸カリウムの如きpH調節剤を
含む。さらに特開昭61-28708号記載の硼酸塩、特開昭60
-93439号記載のサッカローズ、アセトオキシム、5-スル
ホサリチル酸、燐酸塩、炭酸塩などの緩衝剤を用いても
よい。これらの薬剤の含有量は現像液のpHを9.0〜13、
好ましくはpH10〜12.5とするように選ぶ。
【0192】溶解助剤としては、ポリエチレングリコー
ル類、およびこれらのエステルなど、増感剤としては、
例えば四級アンモニウム塩など、現像促進剤、界面活性
剤などを含有させることができる。
【0193】銀スラッジ防止剤としては、特開昭56-106
244号記載の銀汚れ防止剤、特開平3-51844号記載のスル
フィド、ジスルフィド化合物、特願平4-92947号記載の
システイン誘導体あるいはトリアジン化合物が好ましく
用いられる。
【0194】有機抑制剤としてアゾール系有機カブリ防
止剤、例えばインダゾール系、 イミダゾール系、ベンツ
イミダゾール系、 トリアゾール系、ベンツトリアゾー
系、テトラゾール系、チアジアゾール系化合物が用いら
れる。無機抑制剤としては、臭化ナトリウム、臭化カリ
ウム、沃化カリウムなどを含有する。この他、L.F.A.メ
ンソン著「フォトグラフィック・プロセッシング・ケミ
ストリー」フォーカルプレス社刊(1966年)の226〜229
頁、米国特許2,193,015号、同2,592,364号、特開昭48-6
4933号などに記載のものを用いてもよい。処理液に用い
られる水道水中に混在するカルシウムイオンを隠蔽する
ためのキレート剤には、有機キレート剤として特開平1-
193853号記載の鉄とのキレート安定化定数が8以上のキ
レート剤が好ましく用いられる。 無機キレート剤として
ヘキサメタ燐酸ナトリウム、ヘキサメタ燐酸カルシウ
ム、ポリ燐酸塩等がある。
【0195】現像硬膜剤としてはジアルデヒド系化合物
を用いてもよい。この場合、グルタルアルデヒドが好ま
しく用いられる。 但し、迅速処理のためには、硬膜剤
は現像処理工程で作用させるより、前記のように予め感
光材料の塗布工程で硬膜剤を含有させ作用させるほうが
好ましい。
【0196】本発明の現像剤の処理温度は、好ましくは
25〜50℃で、より好ましくは30〜40℃である。現像時間
は3〜90秒であり、より好ましくは5〜60秒である。本
発明の処理時間はDry to Dryで15〜90秒であるが、好ま
しくは15〜50秒である。
【0197】本発明における補充は、処理剤疲労と酸化
疲労相当分を補充する。補充法としては、特開昭55-126
243号に記載の幅、送り速度による補充、特開昭60-1049
46号記載の面積補充、特開平1-149156号記載の連続処理
枚数によりコントロールされた面積補充でもよく、好ま
しい補充量は500〜150cc/m2である。好ましい定着液と
しては、当業界で一般に用いられている定着素材を含む
ことができる。pH3.8以上、 好ましくは4.2〜5.5であ
る。定着剤としては、 チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸
ナトリウムなどのチオ硫酸塩であり、定着速度からチオ
硫酸アンモニウムが特に好ましい。 該チオ硫酸アンモ
ニウムの濃度は0.1〜5mol/リットルの範囲が好まし
く、より好ましくは0.8〜3mol/リットルの範囲であ
る。
【0198】本発明の定着液は酸性硬膜を行うものであ
ってもよい。この場合硬膜剤としてはアルミニウムイオ
ンが好ましく用いられる。例えば硫酸アルミニウム、塩
化アルミニウム、カリ明礬などの形態で添加するのが好
ましい。
【0199】その他本発明の定着液には、所望により亜
硫酸塩、重亜硫酸塩等の保恒剤、酢酸、硼酸等のpH緩
衝剤、鉱酸(硫酸、硝酸)や有機酸(クエン酸、蓚酸、
リンゴ酸など)、塩酸などの各種酸や金属水酸化物(水
酸化カリウム、ナトリウム)等のpH調整剤や硬水軟化
能を有するキレート剤を含むことができる。
【0200】定着促進剤としては、例えば特公昭45-357
54号、同58-122535号、同58-122536号記載のチオ尿素誘
導体、米国特許4,126,459号記載のチオエーテルなどが
挙げられる。
【0201】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明は以下に述べる実施例により限定されるものではな
い。
【0202】実施例1 [Em−Aの調製(比較乳剤)]下記のようにしてEm
−Aを調製した。
【0203】 A1 オセインゼラチン 24.2g 水 9657ml ポリプロピレンオキシ-ポリエチレンオキシ -ジサクシネートナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 6.78ml 臭化カリウム 10.8g 10%硝酸 114ml B1 2.5N 硝酸銀水溶液 2825ml C1 臭化カリウム 841g 水で 2825ml D1 1.75N 臭化カリウム水溶液 下記銀電位制御量 42℃で特公昭58-58288号、同58-58289号に示される混合
撹拌機を用いて溶液A1に溶液B1及び溶液C1の各々
464.3mlを同時混合法により1.5分を要して添加し、核形
成を行った。
【0204】溶液B1及び溶液C1の添加を停止した
後、60分の時間を要して溶液A1の温度を60℃に上昇さ
せ、3%KOHでpHを5.0に合わせた後、再び溶液B1と
溶液C1を同時混合法により、各々55.4ml/minの流量
で42分間添加した。この42℃から60℃への昇温及び溶液
B1、C1による再同時混合の間の銀電位(飽和銀-塩化
銀電極を比較電極として銀イオン選択電極で測定)を溶
液D1を用いてそれぞれ+8mv及び+16mvになるよう
制御した。
【0205】添加終了後3%KOHによってpHを6に合わ
せ直ちに脱塩、水洗を行った。
【0206】引き続き、この乳剤を60℃にした後に、分
光増感色素2−3、3−1の所定量を、固体微粒子状の
分散物として添加後にチオシアン酸アンモニウム、塩化
金酸及びチオ硫酸ナトリウムの混合水溶液及びトリフェ
ニルホスフィンセレナイドのメタノール溶液を加え、総
計2時間の熟成を施した。熟成終了時に安定剤として4-
ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン(TA
I)の適量を添加した。
【0207】尚、分光増感色素以外の添加剤とその添加
量(AgX1モル当たり)を下記に示す。
【0208】 チオシアン酸アンモニウム 95mg 塩化金酸 12.5mg チオ硫酸ナトリウム 10.0mg トリフェニルホスフィンセレナイド 2.0mg 安定剤(TAI) 1000mg 分光増感色素の固体微粒子状分散物は特願平4-99437号
に記載の方法に準じた方法によって調製した。即ち分光
増感色素の所定量を予め27℃に調温した水に加え高速撹
拌機(ディゾルバー)で3,500rpmにて30〜120分間にわた
って撹拌することによって得た。
【0209】得られたハロゲン化銀乳剤を電子顕微鏡観
察したところ、全投影面積の90%以上が最大隣接辺比が
1.0〜2.0の六角平板粒子よりなり、六角平板粒子の平均
粒径(円直径換算)は0.595μm、平均厚さは0.064μm、平
均アスペクト比9.3、粒径分布の広さ18.1%の平板状ハ
ロゲン化銀粒子であった。
【0210】(Em−Bの調製)以下に示す3種の溶液
を用い、平板状沃塩化銀乳剤Em−Bを調製した。
【0211】 A2 低メチオニンゼラチン 35.53g 塩化ナトリウム 1.306g 沃化カリウム 49.87mg 水で 2030mlに仕上げる B2 塩化ナトリウム 1.737g 沃化カリウム 49.80mg 水で 30mlに仕上げる C2 硝酸銀 5.096g 水で 30mlに仕上げる D2 塩化ナトリウム 46.80g 水で 800mlに仕上げる E2 硝酸銀 135.90g 水で 800mlに仕上げる 反応容器内で溶液A2を40℃に保ちながら激しく撹拌
し、そこに溶液B2と溶液C2の全量を毎分30mlの流量
で1分かけて同時混合法にて添加した。この間、pClは
1.95に終始保った。得られた核粒子は沃度を2モル%含
んでいた。
【0212】次に、この混合溶液を40℃で10分間保った
後、溶液D2と溶液E2の全量を毎分2mlの流量で40分
かけて同時混合法にて添加した。この間、pClは1.95に
終始保った。添加終了後、直ちに脱塩、水洗を行った。
【0213】引き続き、Em−Aと同様にして、この乳
剤に熟成を施した。
【0214】得られたハロゲン化銀乳剤を電子顕微鏡観
察したところ、全投影面積の50%以上が隣接辺比が10未
満の直角平行四辺形平板粒子よりなり、直角平行四辺形
平板粒子の平均粒径(円直径換算)は0.84μm、平均厚さ
は0.037μm、平均アスペクト比23、粒径分布の広さ18.1
%で(100)面からなる平板状ハロゲン化銀粒子であ
った。
【0215】(Em−Cの調製)以下に示す3種の溶液
を用い、平板状沃塩化銀乳剤Em−Cを調製した。
【0216】 A3 低メチオニンゼラチン 214.37g 塩化ナトリウム 1.995g 沃化カリウム 149.6mg 水で 6090mlに仕上げる B3 塩化ナトリウム 10.48g 沃化カリウム 149.4mg 水で 90mlに仕上げる C3 硝酸銀 30.58g 水で 90mlに仕上げる D3 塩化ナトリウム 165.0g 水で 5640mlに仕上げる E3 硝酸銀 479.0g 水で 800mlに仕上げる 反応容器内で溶液A3を40℃に保ちながら激しく撹拌
し、そこに溶液B3と溶液C3の全量を毎分180mlの流
量で30秒かけて同時混合法にて添加した。
【0217】次に、この混合溶液を40℃で10分間保った
後、溶液D3と溶液E3の全量を毎分24mlの流量で40分
かけて同時混合法にて添加し、さらに溶液D3と溶液E
3の残り全量を初期流量毎分24ml、最終流量48mlとなる
ように直線的に流量を増やしながら130分かけて同時混
合法で添加した。この間、pClは2.35に終始保った。そ
の後塩化ナトリウムで1.30に調整し、限外濾過膜を用い
てpClを2.0とし更に塩化ナトリウムを添加してpClを1.6
5に調整した。
【0218】添加終了後、直ちに脱塩、水洗を行った。
【0219】引き続き、Em−Aと同様にして、この乳
剤に熟成を施した。
【0220】得られたハロゲン化銀乳剤は沃度を0.06モ
ル含有しており、電子顕微鏡観察したところ、平均粒径
(円直径換算)は1.45μm、平均厚さは0.13μm、平均アス
ペクト比11の(100)面からなる直角平行四辺形平板
状ハロゲン化銀粒子であった。
【0221】以上のようにして得られた乳剤を下記に示
す。
【0222】 Em 平均AR ハロゲン組成 形状 AgI/AgBr/AgCl A 9.3 0 /100 / 0 六角平板 比 較 B 23.0 0.5 / 0 / 99.5 直角平行四辺形 本発明 C 11.0 0.06/ 0 / 99.94 直角平行四辺形 本発明 AR:アスペクト比 得られた乳剤に後記した添加剤を加え乳剤層塗布液とし
た。また同時に後記の保護層塗布液も調製した。両塗布
液を用いて、塗布量が片面当たり銀量が1.6g/m2、ゼ
ラチン付き量は2.7g/m2となるように2台のスライド
ホッパー型コーターを用い毎分80mのスピードで支持体
上に両面同時塗布を行い、2分20秒で乾燥し試料No.1
〜No.20を得た。支持体としてはグリシジメタクリレー
ト50wt%、メチルアクリレート10wt%、ブチルメタクリ
レート40wt%の3種モノマーからなる共重合体の濃度が
10wt%になるように希釈して得た共重合体水性分散液を
下引き液とした175μmのX線フィルム用の濃度0.15に青
色着色したポリエチレンテレフタレートフィルムベース
を用いた。
【0223】乳剤に用いた添加剤は次のとおりである。
添加量はハロゲン化銀1モル当たりの量で示す。
【0224】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 70mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 2g
【0225】
【化39】
【0226】 C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 15mg 表1記載の新規アゾール化合物 表2に示す量 (保護層液)次に保護層用塗布液として下記を調製し
た。添加剤は塗布液1l当たりの量で示す。
【0227】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ソジウム-i-アミル-n-デシルスルホサクシネート 1g ポリメチルメタクリレート(面積平均粒径3.5μmのマット剤) 1.1g 二酸化ケイ素粒子(面積平均粒径1.2μmのマット剤) 0.5g (CH2=CHSO2CH2)2O(硬膜剤) 500mg C4F9SO3K 2mg C12H25CONH(CH2CH2O)5H 2.0g
【0228】
【化40】
【0229】 表1記載の新規アゾール化合物 表1に示す量 得られた試料No.1〜No.2を用いて、写真特性を評価し
た。まず、試料を2枚のスクリーン(KO-250)で挟み、ア
ルミウエッジを介して管電圧80kvp、管電流100mA、0.05
秒間のX線を照射し、露光した。次いで自動現像機(SRX
-502)を用い、下記処方の現像液、定着液で処理した。
【0230】(現像液処方) Part-A(12l仕上げ用) 水酸化カリウム 450g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2280g ジエチレンテトラアミン5酢酸 120g 重炭酸水素ナトリウム 132g 5-メチルベンゾトリアゾール 1.2g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.2g ハイドロキノン 340g 水を加えて 5000mlに仕上げる。
【0231】 Part-B(12l仕上げ用) 氷酢酸 170g トリエチレングリコール 185g 1-フェニル-3-ピラゾリドン 22g 5-ニトロインダゾール 0.4g スターター 氷酢酸 120g 臭化カリウム 225g 水を加えて 1.0lに仕上げる。
【0232】(定着液処方) Part-A(18l仕上げ用) チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%) 6000g 亜硫酸ナトリウム 110g 酢酸ナトリウム・3水塩 450g クエン酸ナトリウム 50g グルコン酸 70g 1-(N,N-ジメチルアミノ)-エチル-5-メルカプトテトラゾール 18g Part-B 硫酸アルミニウム 800g 現像液の調製は水約5lにPartA、PartBを同時添加
し、撹拌溶解しながら水を加え12lに仕上げ氷酢酸でp
Hを10.40に調整した。これを現像補充液とする。この
現像補充液1lに対して前記のスターターを20ml/l添
加しpHを10.26に調整し使用液とする。
【0233】定着液の調製は水約5lにPartA、PartB
を同時添加し、撹拌溶解しながら水を加え18lに仕上
げ、硫酸とNaOHを用いてpHを4.4に調整した。これを定
着補充液とする。
【0234】なお、処理温度はそれぞれ現像35℃、定着
33℃、水洗20℃、乾燥50℃、処理時間はdry to dryで45
秒及び25秒である。
【0235】処理後、感度の測定、圧力耐性、ローラー
マーク及び定着性の評価を行なった。感度はカブリ+1.
0の濃度を与える露光量の逆数で表し試料No.1の45秒処
理での感度を100としたときの相対感度で示した。
【0236】(ローラーマーク)濃度が1.0になるよう
に露光した試料を下記の方法で現像処理したフィルムに
ついて目視で判定した。
【0237】評価基準 ◎:プレッシャー斑点がない ○:注視するとフィルム辺縁部に淡い斑点が点在する
が、実用上支障無し △:フィルム中央部に淡い斑点が点在するが、実用上支
障無し ×:フィルム辺縁部に淡い斑点が点在し、実用上支障あ
り ××:フィルム中央部及び辺縁部に濃い斑点が点在し実
用不能 (圧力黒化)試料フィルムを3.5×13.5cmの短冊とし
「圧力黒化試験器」を用いて、幅方向に4mmφで折り曲
げ後、感度の評価と同様の方法で現像処理を行い、濃度
計PDA-65(コニカ[株]製)で濃度を測定し未露光部と
の濃度差を算出した。値が大きいほど圧力耐性が悪いこ
とになる。
【0238】結果を表1に示す。
【0239】
【表1】
【0240】
【化41】
【0241】表1の結果から、本発明の試料は感度並び
に圧力耐性、ローラーマークのいずれも良好であること
がわかる。
【0242】実施例2 実施例1におけるEM−Bと同様にして乳剤を調製し、
塗布処方の調整によって、表2に示す様に銀量、バイン
ダー量を変化させた試料No.21〜30を作成した。表2に
おける化合物「有り」はアゾール化合物No.13を銀1モ
ル当たり3gを乳剤層に添加したものである。その他は
実施例1と同様にした。
【0243】
【表2】
【0244】表2の結果から本発明の銀量、バインダー
量の場合、圧力耐性を損なうことなく、超迅速処理にお
いても感度の変動が少ない事が分かる。
【0245】実施例3 [Em−1(比較乳剤)の調製]以下に示す2種類の溶
液を用い、(111)面を主平面とする塩化銀平板粒子
を調製した A4 高メチオニンゼラチン(ゼラチン1g当たりメチオニン59.7mM) 30g 4,5,6-トリアミノピリミジン 100g NaCl 262g 蒸留水で 6000mlとする B4 硝酸銀 1135g 蒸留水で 2000mlとする 40゜Cにおいて、特公昭58-58288号、同58-58289号に示され
る混合撹拌機中の溶液A4のpHを5.6に調整し、溶液B
4の6mlを45秒間かけて添加した。次に添加速度をさら
に55分間かけて直線的に加速(開始時から終了時まで9.8
倍)し、その間に溶液B4の全量を添加した。溶液B4
の添加開始後、1、5、18分後にゼラチン溶液120mlを
添加した。5分後と18分後に4molのNaCl溶液400g及び2
0mMの4,5,6-トリアミノピリミジン溶液100gを添加し
た。上記材料の添加中、銀の流入を1分間停止し、添加
物を均一に混合した。
【0246】この間のpHをNaOHまたはHNO3の添加によ
り一定になるように制御した。添加終了後限外濾過膜を
用いて脱塩を行い、オセインゼラチンを含むゼラチン水
溶液を加え、撹拌再分散した。
【0247】Em−1の粒子約3000個を電子顕微鏡によ
り観察・測定し形状を分析したところ、平均粒径(円直径
換算)0.99μm、平均粒子厚さ0.09μm、平均アスペクト比
11、粒径分布の広さ18.1%の六角平板状ハロゲン化銀粒
子であった。
【0248】[Em−2の調製]実施例1のEM−Cと
同様にしてEM−2を調製した。
【0249】(KI溶液を用いた化学増感)引き続きE
m−1及びEM−2を60℃にした後に、増感色素D−1
(5,5′-ジクロロ-1,1′,3,3′ーテトラエチルベンゾイ
ミダゾロカルボシアニン)を銀1モルあたり0.7ミリモ
ル固体微粒子状の分散物として添加後にチオシアン酸ア
ンモニウム、塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウムの混合水
溶液及びトリフェニルホスフィンセレナイドの分散液を
加え、30分後に沃化カリウム水溶液を銀1モルあたり4.
0×10-3モル添加し、総計2時間の熟成を施した。熟成
終了時に安定剤として4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7
-テトラザインデン(TAI)の適量を添加しEm−1
A、Em−2Aを得た。尚、分光増感色素以外の添加剤
とその添加量(AgX1モル当たり)を下記に示す。
【0250】 チオシアン酸カリウム
95mg 塩化金酸 2.5mg チオ硫酸ナトリウム 2.0mg トリフェニルホスフィンセレナイド 0.2mg 安定剤(TAI) 280mg 分光増感色素の固体微粒子状分散物は特願平4-99437号
に記載の方法に準じた方法によって調製した。即ち分光
増感色素の所定量を予め27℃に調温した水に加え高速撹
拌機(ディゾルバー)で3,500rpmにて30〜120分間にわた
って撹拌することによって得た。
【0251】上記のトリフェニルホスフィンセレナイド
の分散液は次のように調製した。即ち、トリフェニルフ
ォスフィンセレナイド120gを50℃の酢酸エチル30kg中に
添加、撹拌し、完全に溶解した。他方で写真用ゼラチン
3.8kgを純水38kgに溶解し、これにドデシルベンゼンス
ルフォン酸ナトリウム25wt%水溶液93gを添加した。次
いでこれらの2液を混合して直径10cmのディゾルバーを
有する高速撹拌型分散機により50℃下において分散翼周
速40m/秒で30分間分散を行った。その後速やかに減圧
下で、酢酸エチルの残留濃度が0.3wt%以下になるまで
撹拌を行いつつ、酢酸エチルを除去した。その後、この
分散液を純水で希釈して80kgに仕上げた。このようにし
て得られた分散液の一部を分取して実験に使用した。
【0252】(沃化銀微粒子乳剤の調製)0.06モルの沃
化カリウムを含む5.0重量%のゼラチン水溶液6.64リッ
トルに、7.06モルの硝酸銀と、7.06モルの沃化カリウム
を含む水溶液それぞれ2リットルを、10分間かけて添加
した。微粒子形成中のpHは硝酸を用いて2.0に、温度は
40℃に制御した。粒子形成後に、炭酸ナトリウム水溶液
を用いてpHを6.0に調整した。
【0253】(沃化銀微粒子乳剤を用いた化学増感)前
記(KI溶液を用いた化学増感)において、沃化カリウ
ム溶液のかわりに等モルの沃化銀微粒子乳剤を添加した
以外は(KI溶液を用いた化学増感)と同様にしてEm
−1B、Em−2Bを調製した。
【0254】(沃化物イオン放出剤を用いた化学増感) 添加位置 前記(KI溶液を用いた化学増感)において沃化カリウ
ム溶液の代わりに、等モルの表3に示すような沃化物イ
オン放出剤を増感色素D−1の添加10分前に添加し、p
Hを9.0に上げ、安定剤TAIを添加後pHを5.8に下げ
た以外は(KI溶液を用いた化学増感)と同様にして表
3に示すようにEm−1C〜G、Em−2C〜Gを調製
した。
【0255】添加位置 添加位置で増感色素D−1の添加10分前ではなく、添
加30分後に沃化物イオン放出剤を添加しpHを9.0に上げ
る以外は添加位置と同様にして、Em−2C′〜G′
を調製した。
【0256】(塗布液の調製と塗布)得られた各乳剤に
後記した添加剤を加え乳剤層塗布液とした。また同時に
後記のフィルター塗布液と保護層塗布液も調製した。こ
れらの塗布液を用いて、塗布量が片面当たり銀量が1.3
g/m2、ゼラチン付き量は2.5g/m2となるように2台
のスライドホッパー型コーターを用い毎分120mのスピー
ドで支持体上に両面同時塗布を行い、2分20秒で乾燥し
試料No.1〜No.19を得た。フィルター層としてはグリシ
ジメタクリレート50wt%、メチルアクリレート10wt%、
ブチルメタクリレート40wt%の3種モノマーからなる共
重合体の濃度が10wt%になるように希釈して得た共重合
体水性分散液に下記のフィルター染料及びゼラチンを分
散させた。175μmの濃度0.20に青色着色したポリエチレ
ンテレフタレートフィルムベース上に下記の層構成で塗
布した。
【0257】 層の位置 層の種類 片面あたりのゼラチン量(g/m2) 上層 保護層 0.8 中間層 乳剤層 1.5 下層 フィルター層 0.2
【0258】
【化42】
【0259】乳剤に用いた添加剤は前記実施例1のEM
−Aと同様にした。
【0260】また保護層液も実施例1と同じものを用い
た。
【0261】(試料の評価) (1)センシトメトリー(写真性能の評価) 得られた試料No.1〜No.19を用いて、写真特性を評価し
た。まず、試料を2枚の増感紙(KO‐250)で挟み、アル
ミウエッジを介して管電圧80kvp、管電流100mA、0.05秒
間のX線を照射し、露光した。次いで自動現像機(SRX‐
503)を用い、下記処方の現像液、定着液で処理した。
【0262】現像液処方 Part-A(12l仕上げ用) 水酸化カリウム 450g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2280g ジエチレンテトラアミン5酢酸 120g 重炭酸水素ナトリウム 132g ホウ酸 40g 5-メチルベンゾトリアゾール 1.4g 5-ニトロベンゾイミダゾール 0.4g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.25g 4-ヒドロキシメチル-4-メチル-1-フェニルピラゾリドン 120g ハイドロキノン 400g 水を加えて 6000mlに仕上げる。
【0263】 Part-B(12l仕上げ用) 氷酢酸 70g 5-ニトロインダゾール 0.6g N-アセチル-DL-ペニシラミン 1.2g スターター 氷酢酸 120g 臭化カリウム 225g H0(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2OH 1.0g CH3N(C3H6NHCONHC2HSC2H5)2 1.0g 5-メチルベンゾトリアゾール 1.5g 水を加えて 1.0lに仕上げる。
【0264】定着液処方 Part-A(18.3l仕上げ用) チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%) 4500g 亜硫酸ナトリウム 450g 酢酸ナトリウム・3水塩 450g ホウ酸 110g 酒石酸 60g クエン酸ナトリウム 10g グルコン酸 70g 1-(N,N-ジメチルアミノ)-エチル-5-メルカプトテトラゾール 18g 氷酢酸 330g 硫酸アルミニウム 62g 水を加えて 7200mlに仕上げる。
【0265】現像液の調製は水約5lにPartA、PartB
を同時添加し、撹拌溶解しながら水を加え12lに仕上げ
氷酢酸でpHを10.53に調整した。これを現像補充液とす
る。この現像補充液1lに対して前記のスターターを20
ml/l添加しpHを10.30に調整し使用液とする。
【0266】定着液の調製は水約5lにPartAを同時添
加し、撹拌溶解しながら水を加え18.3lに仕上げ、硫酸
とNaOHを用いてpHを4.6に調整した。これを定着補充液
とする。
【0267】なお、処理温度はそれぞれ現像35℃、定着
33℃、水洗20℃、乾燥50℃、処理時間はdry to dryで25
秒である。補充量はフイルム1m2あたり現像、定着と
もに65ccとした。
【0268】処理後、感度の測定を行なった。感度はカ
ブリ+1.0の濃度を与える露光量の逆数で表し試料No.1
の感度を100としたときの相対感度で示した。
【0269】(2)セーフライト性の評価 さらにセーフライト性の評価を行った。各試料を相対湿
度50%23℃において、図1に示す透過率を有した赤色フ
ィルターを通して、白光電球光で試料の上方1.2mから30
分照射し、上記と同様の現像処理をし、カブリの増加値
を測定してセーフライト性とした。値が小さいほどセー
フライト性が優れていることを表す。
【0270】(3)銀色調の評価 銀色調判定用として各試料を(1)と同様の処理をした
後の濃度が1.2±0.5になるようにX線露光し、(1)と
同様の処理を行った。
【0271】色調判定は以下の基準とした。
【0272】 A:純黒調 B:僅かに黄色味が感じられる C:黄色味が感じられる 得られた結果を表3に示す。
【0273】
【表3】
【0274】表3の結果から、本発明の試料は感度が高
く、しかも銀色調が良好でセーフライトカブリも少ない
ことがわかる。
【0275】実施例4 [EM−3の調製]実施例1のEM−Aを種乳剤として
以下に示す3種の溶液を用い、平板状純臭化銀乳剤Em
−3を調製した。
【0276】 A5 オセインゼラチン 34.03g ポリプロピレンオキシ-ポリエチレンオキシ -ジサクシネートナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 2.25ml 種乳剤(EM−A) 1.218モル相当 水で 3150mlに仕上げる B5 臭化カリウム 1747g 水で 3669mlに仕上げる C5 硝酸銀 2493g 水で 4193mlに仕上げる 反応容器内で溶液A5を60℃に保ちながら激しく撹拌
し、そこに溶液B5と溶液C5の全量を100分かけて同
時混合法にて添加した。この間、pHは5.8に、pAgは8.8
に終始保った。ここで、溶液B5と溶液C5の添加速度
は臨界成長速度に見合ったように時間に対して関数様に
変化させた。即ち、成長している種粒子以外に小粒子の
発生がないように、またオストワルド熟成により多分散
化しないように適切な添加速度で添加した。
【0277】添加終了後、この乳剤を40℃に冷却し、凝
集高分子剤としてフェニルカルバモイル基で変性された
(置換率90%)変性ゼラチン13.8%(重量)水溶液1800
mlを添加し、3分間撹拌した。その後、酢酸56%(重
量)水溶液を添加して、乳剤のpHを4.6に調整し、3分
間撹拌した後、20分間静置させ、デカンテーションによ
り上澄み液を排水した。その後、40℃の蒸留水9.0lを加
え、撹拌静置後上澄み液を排水し、更に蒸留水11.25lを
加え、撹拌静置後、上澄み液を排水した。続いて、ゼラ
チン水溶液と炭酸ナトリウム10%(重量)水溶液を加え
て、pHが5.80に成るように調整し、50℃で30分間撹拌
し、再分散した。再分散後40℃にてpHを5.80、pAgを
8.06に調整した。
【0278】得られたハロゲン化銀乳剤を電子顕微鏡観
察したところ、平均粒径1.11μm、平均厚さ0.25μm、平
均アスペクト比約4.5、粒径分布の広さ18.1%の平板状
ハロゲン化銀粒子であった。また、双晶面間距離の平均
は0.020μmであった。
【0279】さらにこの乳剤を60℃にした後、実施例1
と同様にして分光増感、金硫黄増感、セレン増感を施し
て2時間の熟成を行った。
【0280】[Em−4の調製]実施例1におけるEM
−Cと同様にして平板状沃塩化銀乳剤Em−4を調製し
た。引き続き、Em−3と同様にして、この乳剤に熟成
を施した。以上のようにして得られた乳剤を下記に示
す。
【0281】 Em 平均AR ハロゲン銀組成 形状 AgI/AgBr/AgCl 3 4.5 0 /100 / 0 六角平板 比 較 4 11.0 0.06/ 0 /99.94 直角平行四辺形 本発明 得られた乳剤に実施例1に用いたものと同じ添加剤を加
え乳剤層塗布液とした。また同時に実施例1と同様の保
護層塗布液も調製した。両塗布液を用いて、実施例1と
同じ条件で塗布を行った。
【0282】得られた試料No.1〜58を用いて、写真特
性を評価した。まず、試料を2枚の増感紙(KO‐250)で
挟み、アルミウエッジを介して管電圧80kvp、管電流100
mA、0.05秒間のX線を照射し、露光した。次いで自動現
像機(SRX‐503)を用い、実施例3と同じ現像液、定着液
で処理した。処理条件は現像35℃、定着33℃、水洗20
℃、乾燥50℃、処理時間はDry to Dryで45秒である。
【0283】処理後、感度の測定及び銀色調の評価を行
った。感度はカブリ+1.0の濃度を与える露光量の逆数
で表し、試料No.1の感度を100とした時の相対感度で示
した。銀色調は得られた試料を濃度が1.2±0.1になるよ
うに均一露光をした後の色調を以下の基準で4段階の目
視評価をした。
【0284】 ○:純黒調 △:やや赤みを帯びた黒色 ×:やや黄色みを帯びた黒色 ××:黄色みを帯びた黒色 得られた結果を表4、表5に示す。
【0285】
【表4】
【0286】
【表5】
【0287】表4、表5の結果から本発明の試料は、感
度が高く、銀色調も良好であることがわかる。
【0288】
【発明の効果】本発明により、高感度で圧力耐性、ロー
ラーマーク、処理変動性に優れ、かつ銀色調も良好でセ
ーフライトカブリも低い超迅速処理用ハロゲン化銀写真
感光材料及びその処理方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルターの分光透過率を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/74 G03C 1/74 5/26 5/26

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該ハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀粒子が、塩化銀含
    有率50モル%以上であって、かつ沃化銀を含有し、全
    投影面積の50%以上がアスペクト比2以上の平板状で、
    その主平面が(100)面であることを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 構成層中の少なくとも一層に下記一般式
    (1)で表される化合物を含有することを特徴とする請
    求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、Zは−N=又は−C(R5)=であり、ここでR5
    水素原子、−NH2、炭素原子1〜8個の脂肪族基又は炭
    素原子6〜8の芳香族基であり、R4は水素原子、炭素
    原子1〜8個の脂肪族基又は炭素原子6〜8の芳香族基
    であり、R4とR5は一緒になって1〜3個の窒素原子を
    含む5又は6員の複素環を完成してもよく、Lは炭素原
    子1〜8個の2価の脂肪族連結基であり、Tは炭素原子
    1〜8個の脂肪族基であり、mは0又は1であり、nは
    1〜4個の整数であり、そしてpは2〜4個の整数であ
    る。〕
  3. 【請求項3】 上記平板状ハロゲン化銀粒子が沃化物イ
    オン放出剤の存在下で分光増感されることを特徴とする
    請求項1又は2記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 上記平板状ハロゲン化銀粒子が下記一般
    式(2)で示されるシアニン色素の少なくとも1種と、
    下記一般式(3)或いは、下記一般式(4)で示される
    色素の少なくとも1種で増感されたことを特徴とする請
    求項1〜3いずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。 【化2】 〔式中、Z1およびZ2は同一でも異なっていてもよく、
    5員または6員の含窒素複素環核形成原子群をあらわ
    す。R1、R2は同一でも異なっていてもよく、置換され
    ていてもよいアルキル基又はアルケニル基を表す。R3
    は水素原子、フッ素原子或いは低級アルキル基を表す。
    jおよびkは、0または1を表す。Xは電荷を中和する
    に必要な対イオンを表しnは0又は1を表し、分子内イ
    オンの場合nは0である。〕 【化3】 〔式中、Z11およびZ12は異なっていても同一でもよ
    く、チアゾリン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール
    環、ナフトチアゾール環、ジヒドロナフトチアゾール
    環、セレナゾリン環、セレナゾール環、ベンゾセレナゾ
    ール環、ナフトセレナゾール環、ジヒドロナフトセレナ
    ゾール環、オキサゾール環、ベンズオキサゾール環、ナ
    フトオキサゾール環、ピリジン環、キノリン環、テルラ
    ゾール環、ベンゾテルラゾール環、3,3-ジアルキルイン
    ドレニン環よりなる群より選ばれた複素環を形成するの
    に必要な原子群を表す。R11とR12は、異なっていても
    同一でもよく、炭素数10以下のアルキル基またはアルケ
    ニル基を表す。R13とR17は水素原子を表す。また、R
    13とR11、R17とR12は連結して5または6員環を形成
    してもよい。R14,R15とR16は異なっていても同一で
    もよく、水素原子、低級アルキル基、アリール基また
    は、ケトメチレン残基を表す。またR14とR16が連結し
    て5または6員環を形成してもよく、h1が2の場合、
    14と異なったR15とが連続して5または6員環を形成
    してもよい。X1は電荷を中和するのに必要な対イオン
    を表す。j1とk1は0または1を、h1は0、1または
    2を、n11は0または1を表す。〕 【化4】 〔式中、Z21は5または6員の含窒素複素環形成原子群
    を表す。Qは、硫黄原子、セレン原子、酸素原子、また
    は=N−R25を表す。R25は水素原子、複素環基、アリー
    ル基、または不飽和結合を有していても炭素鎖中に酸素
    原子、硫黄原子及び窒素原子を含んでいてもよい低級脂
    肪族炭化水素基を表す。R21は不飽和結合を有していて
    もよい炭素鎖中に酸素原子、硫黄原子及び窒素原子を含
    んでいてもよい低級脂肪族炭化水素基を表す。R22はR
    21と同義を表すほか、水素原子、アリール基または複素
    環基を表す。R23およびR24は同一でも異なっていても
    よく、水素原子、低級アルキル基、環状構造をとってい
    てもよい置換アミノ基、またはアリール基を表す。ま
    た、n21が2以上である場合にはR23と最近接のR23
    または/及びR24と最近接のR24とが連結して5または
    6員環を形成してもよい。Yは硫黄原子、セレン原子ま
    たはイミノ基を表す。j21は0または1を表す。n21
    1から3までの整数を表す。〕
  5. 【請求項5】 上記ハロゲン化銀乳剤層の銀量が支持体
    の片側あたり2.2g/m2以下であることを特徴とする請
    求項1〜4いずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  6. 【請求項6】 支持体片側当たりの親水性バインダー量
    が3.0g/m2以下であることを特徴とする請求項1〜5
    いずれか1項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料を、全処理時間15秒から90秒で処理
    することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理
    方法。
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US6319660B1 (en) 1998-12-28 2001-11-20 Eastman Kodak Company Color photographic element containing speed improving compound

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US6455242B1 (en) 1998-12-28 2002-09-24 Eastman Kodak Company Color photographic element containing speed improving compound
US6316177B1 (en) 2000-03-31 2001-11-13 Eastman Kodak Company Color photographic element containing speed-improving polymers

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