JPH10228077A - 黒白熱現像感光材料及び黒白画像形成方法 - Google Patents

黒白熱現像感光材料及び黒白画像形成方法

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JPH10228077A
JPH10228077A JP3193997A JP3193997A JPH10228077A JP H10228077 A JPH10228077 A JP H10228077A JP 3193997 A JP3193997 A JP 3193997A JP 3193997 A JP3193997 A JP 3193997A JP H10228077 A JPH10228077 A JP H10228077A
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JP3193997A
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English (en)
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Taketoshi Yamada
岳俊 山田
Tawara Komamura
大和良 駒村
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Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超硬調であり長期保存においてもかぶりの増
大の小さい熱現像感光材料とその画像形成方法の提供
と、現像後の感光材料の未露光部分において明室下での
放置によりかぶりの上昇がない熱現像感光材料とその画
像形成方法の提供。 【解決手段】 支持体上に少なくともバインダー、ハロ
ゲン化銀、有機銀塩、ヒドラジン誘導体および下記一般
式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表される化
合物を少なくとも1つ含有することを特徴とする黒白熱
現像感光材料。 一般式(1) X1−(J)n−(B) 一般式(2) Q−X2 一般式(3) A−X3 式中、X1、X2、X3は含窒素複素環を有する写真用抑
制剤の残基を表し、Jは2価の結合基を表し、Bはバラ
スト基を表し、nは1以上の整数を表し、Qはエチレン
性不飽和基、またはエチレン性不飽和基を有する基を表
し、Aは水溶性基を有する基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像によって黒
白画像を形成せしめる熱現像感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】現像過程を熱処理で行ない得る感光材料
としてはたとえば米国特許第3,457,075号公報
あるいは特公昭43−4924号公報に示されており、
有機銀塩、ハロゲン化銀及び還元剤からなる感光材料が
開示されている。一方、印刷製版分野では多様な感光材
料が使用されているがその画質上の要求としては特に超
硬調であることが要求される。この要求に対し米国特許
第5,536,622号公報に示される特定の化合物を
用いることが、提案されたが、感光材料の未露光時の長
期保存に於いてかぶりの増大が著しいことが明らかとな
った。また、現像後の感光材料の未露光部分において明
室下での放置によりかぶりの上昇が大きく実用上不利で
あることが明らかとなった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第一の
目的は、超硬調であり長期保存においてもかぶりの増大
の小さい熱現像感光材料とその画像形成方法を提供する
ことである。本発明の第二の目的は現像後の感光材料の
未露光部分において明室下での放置によりかぶりの上昇
がない熱現像感光材料とその画像形成方法を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0005】(1) 支持体上に少なくともバインダ
ー、ハロゲン化銀、有機銀塩、ヒドラジン誘導体および
下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特
徴とする黒白熱現像感光材料。
【0006】 一般式(1) X1−(J)n−(B) 〔式中、X1は含窒素複素環を有する写真用抑制剤の残
基を表し、Jは2価の結合基を表し、Bはバラスト基を
表し、nは1以上の整数を表す。〕 (2) 支持体上に少なくともバインダー、ハロゲン化
銀、有機銀塩、ヒドラジン誘導体および下記一般式
(2)で表される単量体から誘導される繰り返し単位を
有するポリマーを含有することを特徴とする黒白熱現像
感光材料。
【0007】一般式(2) Q−X2 〔式中、Qはエチレン性不飽和基、またはエチレン性不
飽和基を有する基を表し、X2は含窒素複素環を有する
写真用抑制剤の残基を表す。〕 (3) 支持体上に少なくともバインダー、ハロゲン化
銀、有機銀塩、ヒドラジン誘導体および下記一般式
(3)で表される化合物を含有することを特徴とする黒
白熱現像感光材料。
【0008】一般式(3) A−X3 〔式中、Aは水溶性基を有する基を表し、X3は含窒素
複素環を有する写真用抑制剤の残基を表す。〕 (4) 前記1、2又は3記載の黒白熱現像感光材料を
1秒〜180秒で熱現像することを特徴とする黒白画像
形成方法。
【0009】前記一般式(1)、一般式(2)、一般式
(3)の各々においてX1、X2、X3で表される含窒素
複素環を有する写真用抑制剤の残基としては、例えば写
真工学の基礎銀塩編(日本写真学会編 コロナ社)35
4頁、写真の化学(笹井 明著 写真工業出版社)16
8〜169頁、或いはザ・セオリー・オブ・フォトグラ
フィック・プロセス(T.H.ジェームス編、マックミ
ラン社)396〜399頁に記録されているような、コ
ンベンショナルなハロゲン化銀写真感光材料において抑
制剤(或いはカブリ防止剤)として知られている有機化
合物の残基であり、好ましくは25℃の水におけるその
化合物の銀塩の溶解度積(pKsp)が10以上の有機
化合物の残基である。
【0010】以下に、本発明の一般式(1)、一般式
(2)、一般式(3)の各々においてX1、X2、X3
表される含窒素複素環を有する写真用抑制剤の残基の更
に具体化した一般式(4)〜(15)及び(17)〜
(21)を示す。
【0011】
【化1】
【0012】一般式(4)〜(10)において、R1
2、R3は各々水素原子、アルキル基又はアリール基を
表し、M1は水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウ
ム基又は有機アミン残基を表す。一般式(6)、
(8)、(9)において、Y1は−N(R4)−、−O−
または−S−を表し、R4は水素原子又はアルキル基を
表す。一般式(10)においてY-は対アニオンを表
す。
【0013】
【化2】
【0014】一般式(11)〜(14)において、R5
は水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R6
7は各々水素原子、アルキル基、アリール基又はニト
ロ基を表し、R6とR7が結合して5員又は6員の環を形
成しても良い。Y2は−N(R8)−、−CH(R8
−、−O−または−S−を表し、R8は水素原子、アル
キル基又はアリール基を表し、M2は上記M1と同義の基
を表す。
【0015】
【化3】
【0016】一般式(15)においてR9は水素原子、
アルキル基、アリール基又は一般式(16)を表し、R
10、R11は各々水素原子、アルキル基、アリール基又は
ニトロ基を表し、R10とR11が結合して5員又は6員の
環を形成しても良い。
【0017】
【化4】
【0018】一般式(17)〜(19)においてR13
14、R15、R16は各々水素原子、アルキル基、アリー
ル基、アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アルコキシ
基、R17−NH−(R17は水素原子、アルキル基、アリ
ール基を表す)又は−SM3(M3は上記M1と同義の基
を表す)を表す。
【0019】
【化5】
【0020】一般式(20)においてR18、R19は、各
々水素原子またはアルキル基を表し、M4は上記M1と同
義の基を表す。
【0021】
【化6】
【0022】一般式(21)においてR20、R21は各々
水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R20とR
21は結合して5員又は6員の環を形成しても良い。Y3
は=C(R22)−又は=N−を表し、R22水素原子、ア
ルキル基又はアリール基を表す。M5は上記M1と同義の
基を表す。
【0023】上記一般式(4)〜(15)及び(17)
〜(21)において、X1、X2、X3で表される含窒素
複素環を有する写真用抑制剤の残基は、−SM基(Mは
水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウム基又は有機
アミン残基を表す)を有する含窒素複素環残基が好まし
く、一般式(5)または(11)で表される含窒素複素
環を有する写真用残基が特に好ましい。
【0024】以下に、本発明の一般式(1)、一般式
(2)、一般式(3)の各々においてX1、X2、X3
表される含窒素複素環を有する写真用抑制剤の残基の具
体例を示す。
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】式中、*−は、写真用抑制剤残基が他の基
と結合する位置を示す。
【0029】一般式(1)において、Jで表される2価
の結合基の具体例としては例えば以下のものが挙げられ
るがこの限りではない。
【0030】
【化10】
【0031】式中Rは、水素原子、アルキル基又はアリ
ール基を表す。
【0032】更に、Jで表される2価の結合基として、
下記一般式(22)で表されるものが挙げられる。
【0033】
【化11】
【0034】式中、J2およびJ3はそれぞれ2価の結合
基を表し、この2価の結合基としては、例えば、−NH
CO−、−CONH−、−COO−、−OCO−、−S
CO−、−COS−、−O−、−S−、−SO−、−S
2−等がある。X4、X5はそれぞれ2価の炭化水素基
を表し、2価の炭化水素基としては例えば、アルキレン
基(例えば、メチレン基、プロピレン基等)、アリーレ
ン基(例えば、フェニレン基等)、アラルキレン基(例
えば、フェニルメチレン基等)、アルキレンアリーレン
基(例えば、メチレンフェニレン基等)またはアリーレ
ンアルキレン基(例えば、フェニレンメチレン基等)が
挙げられる。l1、m1、l2、m2、はそれぞれ0または
lを表す。
【0035】次に、本発明の一般式(1)のJで表され
る2価の結合基の具体例を示す。
【0036】
【化12】
【0037】式中、*−は、X1で表される写真用抑制
剤残基に、**−は、Bで表されるバラスト基に結合す
る位置を示す。
【0038】本発明の一般式(1)のBで表されるバラ
スト基としては、熱現像する間、本発明の一般式(1)
で表される化合物およびその銀塩(銀錯体)の拡散性を
低下または耐拡散化される分子の大きさおよび形状を具
えている有機バラスト基であり、一般的な有機バラスト
基としては、X1で表される写真用抑制剤残基に直接ま
たは(J)nで表される2価の結合基を介して結合して
いる長鎖アルキル基並びに該抑制剤残基の炭素環核等に
直接または間接に融合しているベンゼン系およびナフタ
レン系の芳香族基が含まれる。
【0039】有効なバラスト基としては、一般的に少な
くとも8個の炭素原子を有するものであり、より好まし
くは、8〜40個の炭素原子を有する置換または非置換
のアルキル基である。また、スルホ基、カルボキシ基等
の親水性基で置換された基を有し、かつ8〜30個の炭
素原子を有する置換又は非置換のアルキル基を有する基
を有する基も最も有効なバラスト基である。以下にバラ
スト基の好ましい具体例を示す。
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】式中、**−は、X1で表される写真用抑
制剤残基に直接または(J)nで表される2価の結合基
を介して結合する位置を示す。次に本発明の一般式
(1)で表される化合物の具体例を挙げるが、この限り
ではない。
【0043】
【表1】
【0044】一般式(2)のQは、エチレン性不飽和基
またはエチレン性不飽和基を含有する基を表すが、好ま
しくは下記一般式(23)で表される。
【0045】
【化15】
【0046】式中、R23は水素原子、カルボキシ基また
はアルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)を表
し、このアルキル基は置換基を有していてもよく、置換
基としては、ハロゲン原子、カルボキシル基等が挙げら
れる。R23で表されるカルボキシル基および置換基のカ
ルボキシル基は塩を形成してもよい。J2、J3、X4
5、l1、m1、l2、m2、はそれぞれ一般式(22)
と同義の基を表す。
【0047】以下に、一般式(2)のQで表される基の
具体例を示す。
【0048】
【化16】
【0049】式中、*−は、X2で表される写真用抑制
剤残基に結合する位置を示す。次に本発明の一般式
(2)で表される単量体から誘導される繰り返し単位を
有するポリマー化合物の具体例を挙げるが、この限りで
はない。
【0050】
【表2】
【0051】一般式(3)におけるAで表される水溶性
基とは現像液中でアニオン化が可能な基を表し具体的に
はスルホンアミド基、スルファモイル基、フェノール性
水酸基、カルボキシル基、スルホ基、及びそれらの塩が
挙げられる。好ましくはカルボキシル基、スルホ基であ
る。
【0052】以下に、一般式(3)のAで表される基の
具体例を示す。
【0053】
【化17】
【0054】式中、**−は、X3で表される写真用抑
制剤残基に結合する位置を示す。次に本発明の一般式
(3)で表される化合物の具体例を挙げるが、この限り
ではない。
【0055】
【表3】
【0056】一般式(1)〜(3)の化合物は2種以上
併用してもよく、またその使用量は、感光材料1m2
り、0.01〜100ミリモルの範囲で使用されるのが
好ましい。
【0057】本発明の画像形成材料の感光層に用いられ
る、感光性ハロゲン化銀としては従来公知のものを使用
することができ、例えば、塩化銀、臭化銀、沃臭化銀、
塩臭化銀、塩沃臭化銀を用いることができる。
【0058】これらのハロゲン化銀は粒子内部から表面
まで均一な組成を有するもの、内部と表面で組成が異な
るいわゆるコア/シェル型あるいはステップ状もしくは
連続的に組成が変化している多層構造からなるハロゲン
化銀であってもよい。
【0059】またハロゲン化銀の形状は立方体、球形、
8面体、12面体,14面体等の明確な晶癖を有するも
のまたはそうでないもの等を用いることができる。ま
た、例えば特開昭58−111933号、同58−11
1934号、リサーチ・ディスクロージャー22,53
4に記載されているような、2つの平行する結晶面を有
し、かつ、これらの結晶面は各々他の結晶面よりも面積
が大きい粒子であって粒子の直径対厚さの比が約5:1
以上の平板状ハロゲン化銀も用いることができる。
【0060】さらに、例えば米国特許2,592,25
0号、同3,220,613号、同3,271,257
号、同3,317,322号、同3,511,622
号、同3,531,291号、同3,447,927
号、同3,761,266号、同3,703,584
号、同3,736,140号、同3,761,276
号、特開昭50−8524号、同50−38525号、
同52−15661号、同55−127549号等に記
載されている粒子表面が予めカブラされていない内部潜
像型ハロゲン化銀乳剤も用いることができる。
【0061】また、感光性ハロゲン化銀はその粒子形成
段階に於て、イリジウム、金、ロジウム、鉄、鉛等の金
属イオン種を適当な塩の形で添加することができる。
【0062】上記感光性ハロゲン化銀乳剤の粒径は約
0.02〜2μmであり、好ましくは約0.05〜0.
5μmである。
【0063】本発明において、感光性ハロゲン化銀の調
製方法として感光性銀塩形成成分を後述の有機銀塩と共
存させ、有機銀塩の一部を感光性ハロゲン化銀の一部に
変換させて形成させることもできる。
【0064】感光性ハロゲン化銀乳剤は公知の増感剤
(例えば、活性ゼラチン、無機硫黄、チオ硫酸ナトリウ
ム、二酸化チオ尿素、塩化金酸ナトリウム等)でハロゲ
ン化銀粒子表面を化学増感する事ができる。
【0065】化学増感は、含窒素ヘテロ環化合物あるい
はメルカプト基含有ヘテロ環化合物の存在下に行なうこ
とも可能である。
【0066】さらに感光性ハロゲン化銀は公知の分光増
感色素により、青、緑、赤、赤外光への分光増感を施す
ことができる。代表的な増感色素としては、シアニン、
メロシアニン、3核または4核シアニン、ホロポーラー
シアニン、スチリル、ヘミシアニン、オキソノール等が
挙げられる。これらの増感色素の使用量はハロゲン化銀
1モル当り、1μmol〜1mol、好ましくは10μ
mol〜0.1molである。増感色素はハロゲン化銀
乳剤のどの過程において添加してもよく、具体的にはハ
ロゲン化銀粒子形成時、可溶性塩類の除去時、化学増感
開始前、化学増感時、あるいは化学増感終了以降のいず
れであってもよい。
【0067】これらの感光性ハロゲン化銀及び感光性銀
塩形成成分は感光材料1m2当り約0.01〜50g、
好ましくは0.1〜10gの範囲で用いられる。
【0068】本発明の画像形成材料に用いることが出来
る有機銀塩としては例えば、特開昭53−4921号、
同49−52626号、同52−141222号、同5
3−36224号、同53−37626号、同53−3
6224号、同53−37610号等の各公報並びに米
国特許3,330,633号、同3,794,496
号、同4,105,451 号等の各公報に記載されて
いる長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩やヘテロ環を有するカ
ルボン酸の銀塩(例えばベヘン酸銀、α−(1−フェニ
ルテトラゾールチオ)酢酸銀等)、あるいは特公昭44
−26582号、同45−12700号、同45−18
416号、同45−22815号、特開昭52−137
321号、同58−118638号、同58−1186
39号、米国特許4,123,274号等の公報に記載
されているイミノ基を有する化合物の銀塩がある。さら
に、特開昭61−249044号記載のアセチレン銀等
があげられる。上記有機銀塩は、単独でも2種以上併用
して用いることもでき、これらの調製はゼラチンのごと
き親水性コロイド水溶液中で調製し、可溶性塩類を除去
してそのままの形で使用することも、また有機銀塩を単
離して機械的に固体微粒子に粉砕・分散して使用するこ
ともできる。本発明の画像形成材料に用いることが出来
る有機銀塩としては長鎖脂肪族カルボン酸が好ましく、
より好ましくは炭素数6〜40の脂肪族カルボン酸であ
り、特に好ましくは炭素数10〜25のカルボン酸であ
る。有機銀塩の使用量は感光材料1m2当り0.01g
〜20g好ましくは0.1〜5gの範囲である。
【0069】本発明の画像形成材料の感光層に用いるこ
とのできるバインダーとしては、ポリビニルブチラー
ル、ポリ酢酸ビニル、エチルセルロース、ポリメタアク
リレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ゼラチン、フタル化ゼラチン等のゼラチン誘導体、
セルロース誘導体、タンパク質、デンプン、アラビアゴ
ム等の合成あるいは天然の高分子物質等があり、これら
は単独で、あるいは2種以上併用して用いることが出来
る。
【0070】特にゼラチンまたはその誘導体と、ポリビ
ニルピロリドンまたはポリビニルアルコール等の親水性
ポリマーとを併用することが好ましく、特に好ましくは
ゼラチンとポリビニルピロリドンの混合バインダーが用
いられる。
【0071】バインダーの使用量は通常支持体1m2
り、0.05g〜50gであり、好ましくは0.2g〜
20gである。
【0072】本発明で用いられるヒドラジン誘導体とし
ては下記一般式(24)で表される化合物が好ましい。
【0073】
【化18】
【0074】式中、Gは−(CO)n−基、スルホニル
基、スルホキシ基、−PO(R2)−基、または、イミ
ノメチレン基を表し、R1、R2はアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、カル
バモイル基、オキシカルボニル基または−O−R3基を
表し、R3はアルキル基または飽和複素環基を表す。n
は1又は2の整数を表し、B1はGと同義またはビニル
基、アリール基、硫黄原子又は酸素原子を少なくとも1
つ含む複素環基または−(R4)C(R5)R6を表し、
4、R5、R6は各々水素原子または炭素原子に置換可
能な基を表し、R4、R5、R6の少なくとも2つはアリ
ール基を表す。A1、A2はともに水素原子或いは一方が
水素原子で他方が置換もしくは無置換のアルキルスルホ
ニル基、または置換もしくは無置換アシル基を表す。
【0075】一般式(24)においてR1としてはアル
キル基(例えばメチル基、エチル基、t-ブチル基、2−
オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、ジフェニ
ルメチル基等)、アリール基(例えばフェニル基、ナフ
チル基等)、ヘテロアリール基(例えばピリジン、キノ
リン、イソキノリン、ピロール、ピラゾール、イミダゾ
ール、インドール残基等)が挙げられる。これらはさら
に適当な置換基で置換されてもよい。R1として好まし
くは炭素数3〜12のアルキル基であり、好ましくは電
子吸引基によって置換されているものである。電子吸引
基としては、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素)、シ
アノ基、スルホニル基(メタンスルホニル、ベンゼンス
ルホニル)、スルフィニル(メタンスルフィニル)、ア
シル基(アセチル、ベンゾイル)、オキシカルボニル基
(メトキシカルボニル)、カルバモイル基(N−メトキ
シカルバモイル)、スルファモイル基(N−メトキシス
ルファモイル)、ハロゲン置換アルキル基(トリフルオ
ロメチル)、ヘテロ環基(2−ベンズオキザリル、ピロ
ロ)、4級オニウム基(トリフェニルホスホニウム、ト
リアルキルアンモニウム)が挙げられる。Gが−CO−
の場合、R1はアルキル基、アリール基、アルケニル基
が好ましく、さらに好ましくは電子吸引基を有するアル
キル基、アリール基である。Gが−COCO−基の場
合、R1はアルコキシ基、アミノ基が好ましい。
【0076】A1、A2は、ともに水素原子、又は一方が
水素原子で他方はアシル基(アセチル、トリフルオロア
セチル、ベンゾイル等)、スルホニル基(メタンスルホ
ニル、トルエンスルホニル等)、又はオキザリル基(エ
トキザリル等)を表す。好ましくはA1、A2ともに水素
原子の場合である。
【0077】B1としては、フェニル基、ピリジル基、
ビニル基、トリチル基または置換スルホ基が好ましく、
特にスルホンアミド基で置換されているフェニル基が特
に高い硬調化能を示し好ましい。
【0078】さらにB1としては一般式(25)で表さ
れるものが好ましい。
【0079】
【化19】
【0080】式中、B2はアリール基、又は硫黄原子又
は酸素原子を少なくとも1つ含む複素環基を表し、Z1
はベンゼン環に置換可能な基を表し、m1は0〜4の整
数を表し、m1が2以上の場合それぞれのZ1は同じであ
っても異なっていても良く、環を形成しても良い。
【0081】一般式(25)においてZ1のベンゼン環
に置換可能な基としてはアルキル基、置換アルキル基、
水酸基、ハロゲン、アルコキシ基、スルホ基、カルボキ
シ基、ホスホン酸残基又はその塩を表し、好ましくはス
ルホ基、カルボキシ基、ホスホン酸残基又はその塩であ
る。
【0082】さらにB2としては一般式(26)で表さ
れるものが好ましい。
【0083】
【化20】
【0084】式中、R3は一価の置換基を表す。X1はベ
ンゼン環に置換する基を表し、m2は1〜4の整数を表
し、m2が2以上の場合それぞれのX1は同じであっても
異なっていても良く、環を形成しても良い。Y1は2価
の連結基を表す。L1は2価の連結基を表すが、−(O
CH2CH2)−を除く。l1は0から5を表す。
【0085】一般式(26)においてX1のベンゼン環
に置換可能な基としてはアルキル基、置換アルキル基、
水酸基、ハロゲン、アルコキシ基、スルホ基、カルボキ
シ基、ホスホン酸残基又はその塩を表し、好ましくはX
1としてはアルキル基、置換アルキル基である。L1は−
(OCH2CH2)−を除く2価の連結基であり好ましく
は炭素数1から10のアルキレン、アラルキレン、アリ
ーレン、が挙げられる。また好ましくはm2=0であ
る。
【0086】以下に本発明のヒドラジン化合物の具体例
を示すがこの限りではない。
【0087】
【化21】
【0088】
【化22】
【0089】
【化23】
【0090】
【化24】
【0091】
【化25】
【0092】ヒドラジン化合物は2種以上併用してもよ
く、またその使用量は、感光材料1m2当り、0.00
1〜100ミリモルの範囲で使用されるのが好ましい。
【0093】本発明においてヒドラジンとは別に還元剤
を添加するのが好ましい。本発明において用いる還元剤
としては、特に限定的ではなく、白黒感材用還元剤とし
て知られているものから選択出来る。例えば、フェノー
ル類、スルフォンアミドフェノール類、ポリヒドロキシ
ベンゼン類、ナフトール類、ヒドロキシビスナフチル
類、メチレンビスフェノール類、アスコルビン酸類、1
−アリール−3−ピラゾリドン類、及び上記種々の還元
剤のプレカーサー類がある。本発明に用いる還元剤とし
ては、フェノール類が好ましく、特に好ましくはヒンダ
ードフェノール類である。
【0094】還元剤は2種以上併用してもよく、また還
元剤を使用する場合その使用量は、感光材料1m2
り、0.01〜100ミリモルの範囲で使用されるのが
好ましい。
【0095】本発明の熱現感光材料には、色調剤の添加
が好ましい。色調剤の例としては例えばリサーチ・ディ
スクロージャー第17029号に示されたものが挙げら
れ、例えばイミド類(例えば、フタルイミド等)、環状
イミド類(例えば、スクシンイミド等)、ビラゾロン−
5−オン類(例えば3−フェニル−2−ピラゾリン−5
−オン等)、キナゾリノン類(例えば、キナゾリン
等)、ナフタールイミド類(例えば、N−ヒドロキシ−
1,8−ナフタールイミド等)、コバルト錯体(例え
ば、コバルトのヘキサミントリフルオロアセテート
等)、N−(アミノメチル)アリールジカルポキシイミ
ド類(例えば、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイ
ミド等)、メロシアニン染料(例えば、3−エチル−5
−((3−エチル−2−ペンゾチアゾリニリデン)−1
−メチルエチリデン)−2−チオ−2,4−オキサゾリ
ジンジオン等)、ペンズオキサジン−2,4−ジオン類
(例えば、1,3−ペンズオキサジン−2,4−ジオ
ン)、ピリミジン類及びトリアジン類(例えば、2,4
−ジヒドロキシビリミジン)、及びテトラアザペンタレ
ン誘導体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジ
フェニル−1H、4H−2,3a,5,6a−テトラア
ザペンタレン等)が挙げられる。
【0096】色調剤として好ましくは、フタラジノン、
フタラジノン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩(例え
ば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフ
タラジノン等)であり、これらはスルフィン酸誘導体、
フタル酸、マレイン酸無水物、4−メチルフタル酸、
2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo−フェニレン酸
誘導体及びの無水物(例えば、フタル酸、4−メチルフ
タル酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフタル酸
無水物)から選択される少なくとも1つの化合物と組み
合わせて使用することもできる。
【0097】本発明の画像形成材料の感光層には現像促
進その他の目的で、熱溶剤を用いることが出来る。熱溶
剤は熱現像時に液状化し熱現像や色素の熱転写を促進す
る作用を有する化合物であり、常温では固体状態である
ことが好ましい。
【0098】本発明で用いることの出来る熱溶剤として
は、例えば米国特許3,347,675号、同3,66
7,959号、同3,438,776号、同3,66
6,477号、リサーチ・ディスクロジャーNo.1
7,643号、特開昭51−19525号、同53−2
4829号、同53−60223号、同58−1186
40号、同58−198038号、同59−22955
6号、同59−68730号、同59−84236号、
同60−191251号、同60−232547号、同
60−14241号、同61−52643号、同62−
78554号、同62−42153号、同62−447
37号、同63−53548号、同63−161446
号、特開平1−224751号、同2−863号等の各
公報に記載された化合物が挙げられる。
【0099】具体的には、尿素誘導体(ジメチル尿素、
ジメチル尿素、フェニル尿素等)、アミド誘導体(例え
ばアセトアミド、ステアリルアミド、ベンズアミド、p
−トルアミド、p−アセトキシエトキシベンズアミド、
p−ブタノイルオキシエトキシベンズアミド等)、スル
ホンアミド誘導体(例えば、p−トルエンスルホンアミ
ド等)、多価アルコール類(例えば1,6ヘキサンジオ
ール、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール
等)が好ましく用いられる。
【0100】上記熱溶剤の中でも特に水不溶性固体熱溶
剤が好ましく用いられ、そのような具体例としては、例
えば、特開昭62−136645号、同62−1395
45号、同63−53548号、同63−161446
号、特開平1−224751号、同2−863、同2−
120739号、同2−123354号等に記載されて
いる化合物が挙げられる。
【0101】また、現像を促進する観点から、アルキレ
ンオキシド基を有する化合物を少なくとも1種用いるこ
とが好ましい。
【0102】上記熱溶剤は、感光性ハロゲン化銀乳剤
層、中間層、保護層、受像部材の受像層等任意の層中に
添加することができ、またその添加量は通常バインダー
に対して、2重量%〜500重量%、より好ましくは1
0重量%〜300重量%である。
【0103】本発明の感光材料には、寸度安定性の改良
などの目的で水不溶又は難溶性合成ポリマーの分散物を
含むことができる。例えばアルキル(メタ)アクリレー
ト、アルコキシアクリル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、
ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニトリ
ル、オレフィン、スチレンなどの単独もしくは組合せ、
又はこれらとアクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽
和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スチレン
スルホン酸等の組合せを単量体成分とするポリマーを用
いることができる。
【0104】本発明に用いられる感光材料には、その他
の種々の添加剤が用いられる。例えば、減感剤、可塑
剤、滑り剤、現像促進剤、オイル、などが挙げられる。
これらの添加剤及び前述の添加剤について、具体的に
は、リサーチ・ディスクロージャー176号、22〜3
1頁等に記載されたものを用いることができる。
【0105】本発明に用いられる感光材料において、乳
剤層、保護層は単層でもよいし、2層以上からなる重層
でもよい。重層の場合には間に中間層などを設けてもよ
い。
【0106】本発明の感光材料において、写真乳剤層そ
の他の層は感光材料に通常用いられる可撓性支持体の片
面又は両面に塗布される。可撓性支持体として有用なも
のは、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリエチレンテレフタレートの合成高分子から成
るフィルム等である。
【0107】本発明の熱現像感光材料の現像において
は、例えば80℃〜200℃、好ましくは80℃〜15
0℃より好ましくは100℃〜130℃で、加熱され
る。この時の加熱時間は1秒〜180秒であるが、3秒
〜60秒が好ましい。
【0108】加熱方法としては、ヒートローラー、ヒー
トプレートあるいは赤外線照射のように非接触によるの
ものも使用できる。
【0109】
【実施例】
実施例1 (ベヘン酸銀乳剤の調製)ダブルジェット法で形成した
ベヘン酸銀および平均粒径0.05μmで6モル%の沃
化銀を含むダブルジェット法で形成した立方晶の沃臭化
銀(ベヘン酸銀に対して5モル%)の混合エマルジョン
をポリビニルブチラールを溶解した2−ブタノンとトル
エンの混合溶媒(2−ブタノン/トルエン95/5)中
に調製し、撹拌しながらベヘン酸銀に対して2モル%の
ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミド(メタノール
溶液)を10分間滴下し、さらに2時間撹拌後ベヘン酸
銀に対して2モル%の臭化カルシウム(メタノール溶
液)撹拌を続けポリビニルブチラール1.5重量%、ベ
ヘン酸銀13重量%になるように乳剤を調製した。
【0110】(感光材料の調製)得られた乳剤23.0
g(ベヘン酸銀3g)に、撹拌しながらフタラジノン
6.0mg、化合物(A)60.0mg、還元剤(1)
90.0mg、表4に示すヒドラジン化合物、表4に示
す比較化合物(a)、(b)又は一般式(1)〜(3)
の化合物を添加した。この液を銀の付き量として3.0
g/m2となるように塗布し透明ポリエチレンフタレー
ト支持体(厚み120μm)に塗布し感光層とした。さ
らに、その上にセルロースアセテート0.5g/m2
テトラクロロフタル酸0.1g/m2となるように保護
層を設けた。
【0111】
【化26】
【0112】(感光材料の評価)得られた感光材料を2
3℃55%RHの雰囲気下に2日間放置した後ステップ
ウエッジ通過光で露光し、120℃8秒現像し、カブリ
とカブリ+0.2の間の正接で階調を表現し、最高濃度
とともに表4に示した。また、得られた現像済みの感光
材料をUVカット光源下に2日間放置しかぶりの増加度
合いを観察し、以下の評価を行った。
【0113】 ◎:かぶりの増加が認められない ○:かぶりの増加はあるが実用上問題のない程度 ×:かぶりの増加が著しい物。
【0114】また、未露光の感光材料を23℃55%R
Hの雰囲気下に4時間放置した後密閉包装し45℃で2
4時間保存し、120℃8秒現像し23℃55%RHの
雰囲気下に2日間放置した試料と比較しかぶりの増加度
合いを評価した。
【0115】
【表4】
【0116】表4により本発明の熱現感光材料により、
硬調で、未露光時のかぶりの増加が少なく、現像後のか
ぶりの増加が少ない感光材料が得られたことが明らかと
なった。
【0117】実施例2 (ベヘン酸銀乳剤の調製)ベヘン酸銀および平均粒径
0.05μmで3モル%の沃化銀を含み沃臭化銀粒子形
成時にK2IrCl6を銀1モル当たり3×10-7モル、
3RhCl6を銀1モル当たり5×10-7モル、K3
sCl6を銀1モル当たり2×10-7モルおよび、K3
h(NO)4(H2O)2Cl6を銀1モル当たり2×10
-7モル加え金属ドープしたダブルジェット法で形成した
立方晶の沃臭化銀(ベヘン酸銀に対して4モル%)の混
合エマルジョンをポリビニルブチラールを溶解した2−
ブタノンとトルエンの混合溶媒(2−ブタノン/トルエ
ン95/5)中に調製し、撹拌しながらベヘン酸銀に対
して2モル%のピリジニウムヒドロブロミドペルブロミ
ド(メタノール溶液)を10分間滴下し、さらに2時間
撹拌後ベヘン酸銀に対して2モル%の臭化カルシウム
(メタノール溶液)撹拌を続けポリビニルブチラール
1.5重量%、ベヘン酸銀13重量%になるように乳剤
を調製した。
【0118】(感光材料の調製)得られた乳剤21.0
g(ベヘン酸銀2.73g)に、撹拌しながら増感色素
(d)1.2mg、増感色素(e)0.8mg、フタラ
ジノン10.0mg、化合物(B)40.0mg、化合
物(C)35.0mg、化合物(D)5.0mg、化合
物(E)45.0mg、化合物(F)10.0mg、還
元剤(2)90.0mg、表5に示すヒドラジン化合
物、表5に示す比較化合物(a)、(b)又は一般式
(1)〜(3)の化合物を添加した。この液を銀の付き
量として2.7g/m2となるように透明ポリエチレン
フタレート支持体(厚み100μm)に塗布し塗布し感
光層とした。さらに、その上に酢酸ブチルセルロース
0.5g/m2、テトラクロロフタル酸0.1g/m2
2−メチルフタル酸0.1g/m2、フタラジノン6.
0mg、となるように保護層を設けた。
【0119】
【化27】
【0120】
【化28】
【0121】(感光材料の評価)得られた感光材料を2
3℃55%RHの雰囲気下に2日間放置した後λmax
633nmのステップウエッジ通過光で露光するほかは
実施例1と同様に評価を行った。結果を表5に示す。
【0122】
【表5】
【0123】表5により本発明の熱現感光材料により、
硬調で、未露光時のかぶりの増加が少なく、現像後のか
ぶりの増加が少ない感光材料が得られたことが明らかと
なった。
【0124】実施例3 (ベヘン酸銀乳剤の調製)サンドミルで微粒子化したベ
ヘン酸銀および平均粒径0.07μmで5モル%の沃化
銀を含み沃臭化銀粒子形成時にK2IrCl6を銀1モル
当たり2×10-7モル、K3RhCl6を銀1モル当たり
4×10-7モル、K3OsCl6を銀1モル当たり3×1
-7モルおよび、K3Rh(NO)4(H2O)2Cl6
銀1モル当たり3×10-7モル加え金属ドープしたダブ
ルジェット法で形成した立方晶の沃臭化銀(ベヘン酸銀
に対して5モル%)の混合エマルジョンをオセインゼラ
チンの水溶液(38℃)中にベヘン酸銀60重量%にな
るように乳剤を調製した。
【0125】(感光材料の調製)得られた乳剤36.4
g(ベヘン酸銀21.8g)に、撹拌しながら増感色素
(d)15.0mg、フタラジノン90.0mg、ポリ
ビニルピロリドン2.3g、化合物(B)0.3g、化
合物(C)0.2g、化合物(D)30.0mg、化合
物(E)0.3g、化合物(F)80.0mg、還元剤
(2)表6に示す量、ポリエチレングリコール(平均分
子量2000)0.5g、スチレン−マレイン酸共重合
体(分子量7万)80mg、ポリマーラテックス(特開
平5−66512号実施例3に記載のタイプLx−3組
成(9))0.8g、ソジウム−イソ−アミル−n−デ
シルスルホサクシネート5mgナフタレンスルホン酸ナ
トリウム50mg表6に示すヒドラジン化合物、表6に
示す比較化合物(a)又は一般式(1)〜(3)の化合
物を添加した。この液に硬膜剤(K−1)40mg、オ
セインゼラチンを加えゼラチンの付き量として2.0g
/m2、銀の付き量として2.8g/m2となるように、
特願平8−1893号明細書実施例2に記載の帯電防止
層および下引き層を有する透明ポリエチレンフタレート
支持体(厚み100μm)に塗布し感光層とした。さら
に、その上にゼラチン0.5g/m2、テトラクロロフ
タル酸0.1g/m2、2−メチルフタル酸0.1g/
2、フタラジノン6.0mg、滑り剤(シリコーンオ
イル 4mg/m2、ポリマーラテックス(L1)(粒
径0.10μm)0.2g/m2、コロイダルシリカ
(平均粒径0.05μm)0.5g/m2、球状ポリメ
チルメタクリレート(平均粒径3.5μm)25mg/
2、不定系シリカ(平均粒径8μ)12.5mg/
2、界面活性剤(SA−1)20mg/m2、硬膜剤
(K−2)30mg/m2となるように保護層を設け
た。
【0126】
【化29】
【0127】(感光材料の評価)得られた感光材料を2
3℃55%RHの雰囲気下に2日間放置した後λmax
680nmのステップウエッジ通過光で露光するほかは
実施例1と同様に評価を行った。結果を表6に示す。
【0128】
【表6】
【0129】表6により本発明の熱現感光材料により、
硬調で、未露光時のかぶりの増加が少なく、現像後のか
ぶりの増加が少ない感光材料が得られたことが明らかと
なった。
【0130】
【発明の効果】本発明により、超硬調であり長期保存に
おいてもかぶりの増大の小さい熱現像感光材料とその画
像形成方法を提供することができ、更に、現像後の感光
材料の未露光部分において明室下での放置によりかぶり
の上昇がない熱現像感光材料とその画像形成方法を提供
することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくともバインダー、ハロ
    ゲン化銀、有機銀塩、ヒドラジン誘導体および下記一般
    式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする
    黒白熱現像感光材料。 一般式(1) X1−(J)n−(B) 〔式中、X1は含窒素複素環を有する写真用抑制剤の残
    基を表し、Jは2価の結合基を表し、Bはバラスト基を
    表し、nは1以上の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくともバインダー、ハロ
    ゲン化銀、有機銀塩、ヒドラジン誘導体および下記一般
    式(2)で表される単量体から誘導される繰り返し単位
    を有するポリマーを含有することを特徴とする黒白熱現
    像感光材料。 一般式(2) Q−X2 〔式中、Qはエチレン性不飽和基、またはエチレン性不
    飽和基を有する基を表し、X2は含窒素複素環を有する
    写真用抑制剤の残基を表す。〕
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくともバインダー、ハロ
    ゲン化銀、有機銀塩、ヒドラジン誘導体および下記一般
    式(3)で表される化合物を含有することを特徴とする
    黒白熱現像感光材料。 一般式(3) A−X3 〔式中、Aは水溶性基を有する基を表し、X3は含窒素
    複素環を有する写真用抑制剤の残基を表す。〕
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の黒白熱現像感
    光材料を1秒〜180秒で熱現像することを特徴とする
    黒白画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10142727A (ja) * 1996-04-30 1998-05-29 Fuji Photo Film Co Ltd 熱現像写真感光材料
US6319660B1 (en) 1998-12-28 2001-11-20 Eastman Kodak Company Color photographic element containing speed improving compound
JP2003162025A (ja) * 2001-09-12 2003-06-06 Fuji Photo Film Co Ltd 熱現像感光材料及びそれを用いた熱現像方法

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