JP2016082125A - 蓄電素子及び蓄電素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電後の起電圧が時間経過に伴って低下することを抑制するための技術を提供する。【解決手段】本開示の蓄電素子(100)は、導電性の第1電極(20)と、絶縁材料(31)及びn型半導体粒子(32)を含む蓄電層(30)と、リーク抑制層(40)と、p型半導体層(50)と、第2電極(60)と、を備えている。第1電極(20)、蓄電層(30)、リーク抑制層(40)、p型半導体層(50)及び第2電極(60)がこの順で積層されている。【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電素子及び蓄電素子の製造方法に関する。
二次電池、キャパシタなどの蓄電素子は、電気自動車、モバイル機器などのシステムの製造に欠かすことのできない素子である。蓄電素子の特性の向上及び蓄電素子に関する技術の発展が期待されている。特に、現在市販されている電気自動車は、従来のガソリン車に比べて航続距離が短いという問題を有している。航続距離の向上を目的として、充放電容量の高い二次電池の製造が期待されている。また、モバイル機器分野においても、機能性の向上により使用電力量が高まっている。機器の使用可能時間の向上を目的として、充放電容量の高い二次電池が求められている。さらに、太陽光発電又は風力発電によって創出されたクリーンエネルギーの蓄電を目的として、高容量なキャパシタの開発も進められている。
容量の増加が可能な二次電池又はキャパシタとしては、リチウムイオン電池又はリチウムイオンキャパシタが最有力候補として挙げられる。しかし、現在のリチウムイオン電池及びリチウムイオンキャパシタの充放電容量は必ずしも十分ではない。例えば、リチウムイオン電池を電気自動車に搭載した場合、航続距離が100km程度と非常に短い。また、リチウムイオン電池及びリチウムイオンキャパシタに使用されている電解液は液体であるため、漏液の可能性があり、安全性に問題がある。
電解液の代わりに固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池の開発も進められている。しかし、全固体リチウム二次電池の容量を十分に増やすには至っていない。さらに、リチウムイオン電池及びリチウムイオンキャパシタにおいては、レアメタルであるリチウムが使用される。そのため、安定的な材料の確保が困難であり、かつ製造コストが高いという問題もある。
こうした背景のもと、近年、リチウムイオン電池及びリチウムイオンキャパシタとは動作原理の異なる全固体型の二次電池が提案されている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1〜3に開示された二次電池の蓄電層は、無機材料で構成されている。そのため、特許文献1〜3に開示された二次電池には漏液の心配が無く、安全性に優れている。しかし、特許文献1〜3に開示された二次電池には、蓄電後の起電圧が時間経過に伴って低下し、安定的な動作が妨げられるという問題がある。
本開示は、起電圧が時間経過に伴って低下することを抑制するための新規な技術を提供することを目的とする。
すなわち、本開示は、
第1電極と、
絶縁材料及びn型半導体粒子を含む蓄電層と、
リーク抑制層と、
p型半導体層と、
第2電極と、
を備え、
前記第1電極、前記蓄電層、前記リーク抑制層、前記p型半導体層及び前記第2電極がこの順で積層されている、蓄電素子を提供する。
第1電極と、
絶縁材料及びn型半導体粒子を含む蓄電層と、
リーク抑制層と、
p型半導体層と、
第2電極と、
を備え、
前記第1電極、前記蓄電層、前記リーク抑制層、前記p型半導体層及び前記第2電極がこの順で積層されている、蓄電素子を提供する。
上記の技術によれば、蓄電後の起電圧が時間経過に伴って低下することを抑制できる。
特許文献1〜3に記載された二次電池においては、蓄電層に蓄えられた電子が蓄電層とp型半導体層との界面を通じてリークすると考えられる。このことは、起電圧の経時的な低下を早めるとともに、二次電池の安定的な動作を妨げる。したがって、蓄電層とp型半導体層との界面を通じた電子又は正孔のリークを抑制すれば、長時間にわたって起電圧を保持できる二次電池(蓄電素子)を実現できると考えられる。
本開示は、
第1電極と、
絶縁材料及びn型半導体粒子を含む蓄電層と、
リーク抑制層と、
p型半導体層と、
第2電極と、
を備え、
前記第1電極、前記蓄電層、前記リーク抑制層、前記p型半導体層及び前記第2電極がこの順で積層されている、蓄電素子を提供する。
第1電極と、
絶縁材料及びn型半導体粒子を含む蓄電層と、
リーク抑制層と、
p型半導体層と、
第2電極と、
を備え、
前記第1電極、前記蓄電層、前記リーク抑制層、前記p型半導体層及び前記第2電極がこの順で積層されている、蓄電素子を提供する。
本開示によれば、蓄電後の起電圧が時間経過に伴って低下することを抑制できる。つまり、蓄電層とp型半導体層との間にリーク抑制層を設けることにより、蓄電層とp型半導体層との間における電子及び/又は正孔のリークが抑制され、蓄電後の電圧保持時間を向上させることが可能である。
前記リーク抑制層を構成する材料の伝導帯下端のエネルギーは、前記n型半導体粒子を構成するn型半導体の伝導帯下端のエネルギーよりも高くてもよく、前記リーク抑制層を構成する前記材料の価電子帯上端のエネルギーは、前記p型半導体層を構成するp型半導体の価電子帯上端のエネルギーよりも低くてもよい。これらの関係を満たすことによって、リークを抑制する効果をより十分に得ることができる。
前記リーク抑制層を構成する材料は、前記蓄電層に含まれた前記絶縁材料の組成とは異なる組成を有する絶縁材料であってもよい。そのような絶縁材料によれば、リークを抑制する効果を得るための材料の最適化が容易である。
前記リーク抑制層は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1つで構成されていてもよい。これらの材料は安価であるとともに、これらの材料を用いた層は、スパッタリング法などの既存の成膜方法で容易に形成されうる。
前記リーク抑制層が二酸化ケイ素で構成されていてもよく、前記リーク抑制層の厚さが1〜20nmの範囲にあってもよい。
前記リーク抑制層が酸化アルミニウムで構成されていてもよく、前記リーク抑制層の厚さが1〜50nmの範囲にあってもよい。
前記リーク抑制層が酸化マグネシウムで構成されていてもよく、前記リーク抑制層の厚さが1〜20nmの範囲にあってもよい。
リーク抑制層の厚さが材料に応じて適切に調整されていると、リークを抑制する効果をより十分に得ることができるだけでなく、リーク抑制層を追加することに起因する蓄電素子のコストの増加を抑制できる。
前記n型半導体粒子は、金属酸化物及び金属複合酸化物から選ばれる少なくとも1つの酸化物で構成されていてもよく、前記金属酸化物は、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニオブ及び酸化タンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよく、前記金属複合酸化物は、スズ、亜鉛、チタン、ニオブ及びタンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属を含んでいてもよい。これらの材料によれば、蓄電層に十分な充放電機能を付与できる。
前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ、金属、導電性酸化物、導電性樹脂又は導電性カーボンで構成されていてもよい。第1電極及び第2電極が導電性の性質を持っていることにより、蓄電層の充放電を効率的に行える。
前記p型半導体層がp型酸化物半導体を含んでいてもよい。p型半導体層によって、第2電極から蓄電層への電子の注入を防げることができる。
前記蓄電層に含まれた前記絶縁材料は、絶縁性樹脂又は無機絶縁材料であってもよい。これらの材料は、n型半導体粒子内に捕獲された電子の障壁として確実に機能しうる。
また、本開示は、
第1電極、蓄電層、リーク抑制層、p型半導体層及び第2電極をこの順番で備えた蓄電素子の製造方法であって、
脂肪族酸又は芳香族酸の金属塩と絶縁材料とを含む溶液を用いて前記第1電極上に塗布膜を形成し、
前記塗布膜を焼成し、
焼成された前記塗布膜に光を照射して前記蓄電層を形成し、
前記蓄電層と前記p型半導体層との間に前記リーク抑制層が配置されるように前記リーク抑制層を形成し、
その後、前記p型半導体層及び前記第2電極を形成する、
蓄電素子の製造方法を提供する。
第1電極、蓄電層、リーク抑制層、p型半導体層及び第2電極をこの順番で備えた蓄電素子の製造方法であって、
脂肪族酸又は芳香族酸の金属塩と絶縁材料とを含む溶液を用いて前記第1電極上に塗布膜を形成し、
前記塗布膜を焼成し、
焼成された前記塗布膜に光を照射して前記蓄電層を形成し、
前記蓄電層と前記p型半導体層との間に前記リーク抑制層が配置されるように前記リーク抑制層を形成し、
その後、前記p型半導体層及び前記第2電極を形成する、
蓄電素子の製造方法を提供する。
本開示の蓄電素子の製造方法によれば、本開示の蓄電素子が効率的に得られる。
以下、本開示について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
図1に示すように、蓄電素子100は、基板10、第1電極20、蓄電層30、リーク抑制層40、p型半導体層50及び第2電極60を備えている。第1電極20、蓄電層30、リーク抑制層40、p型半導体層50及び第2電極60は、基板10の上にこの順番で積層されている。
基板10は、絶縁材料で構成されていてもよいし、導電性材料で構成されていてもよい。基板10として、例えば、ガラス基板、半導体基板、金属基板、セラミックス基板、プラスチック基板、フィルム、樹脂基板、金属シートなどが挙げられる。
第1電極20及び第2電極60は、それぞれ、導電性の性質を持つように導電性材料を含んでいればよい。そのような導電性材料としては、金属、導電性酸化物、導電性樹脂、導電性カーボンなどが挙げられる。第1電極20及び第2電極60が導電性の性質を持っていることにより、蓄電層30の充放電を効率的に行える。蓄電素子100の電気的な特性の観点から、第1電極20及び第2電極60が金属で構成されていることが望ましい。
金属としては、銀、銅、金、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、黄銅、鉄、白金、スズ、クロム、鉛、チタン、モリブデン、それらの合金などが挙げられる。合金としては、ステンレス鋼などが挙げられる。
導電性酸化物としては、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化アンチモン、それらの混合物などが挙げられる。スズドープ酸化インジウム(ITO)が電極材料として一般的である。
導電性樹脂としては、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリフルオレン、ポリチエニレンビニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリアセン、それらの混合物などが挙げられる。
導電性カーボンとしては、カーボンブラック、導電性ダイヤモンド、導電性グラファイトなどが挙げられる。
なお、基板10に導電性材料を使用する場合には、第1電極20を形成せずに、基板10自身を第1電極20として使用することも可能である。
第1電極20の厚さは、例えば、20nm〜1μmの範囲にある。
図2に示すように、蓄電層30は、n型半導体粒子32及び絶縁材料31を含む。図2において、n型半導体粒子32は、絶縁材料31で構成されたマトリクスに分散されている又はマトリクスに埋め込まれている。ただし、蓄電層30にこのような構造が不可欠なわけではない。例えば、蓄電層30は、絶縁材料31の薄膜で被覆された表面を有するn型半導体粒子32の集合体によって形成されていると捉えることもできる。
n型半導体粒子32は、単一のn型半導体で構成されていてもよいし、組成が互いに異なる複数のn型半導体で構成されていてもよい。n型半導体粒子32は、例えば、金属酸化物半導体及び金属複合酸化物から選ばれる少なくとも1つの酸化物で構成されている。金属酸化物は、例えば、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニオブ及び酸化タンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む。金属複合酸化物は、例えば、スズ、亜鉛、チタン、ニオブ及びタンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属を含む。これらの材料によれば、蓄電層30に十分な充放電機能を付与できる。
絶縁材料31は、n型半導体粒子32内に捕獲された電子の障壁として機能する。そのため、絶縁材料31は、n型半導体粒子32よりも広いバンドギャップを有する材料であればよい。絶縁材料31として、例えば、無機絶縁材料、絶縁性樹脂、それらの混合物など挙げられる。特に、蓄電層30が無機材料(無機材料31とn型半導体粒子32)で構成されているとき、蓄電素子100は安全性に優れ、かつ、安定的に動作しうる。
無機絶縁材料としては、酸化物、窒化物、酸窒化物、鉱油、パラフィン、これらの混合物などが挙げられる。酸化物としては、酸化ケイ素(Si−O)、酸化マグネシウム(Mg−O)、酸化アルミニウム(Al−O)、酸化チタン(Ti−O)、酸化ガリウム(Ga−O)、酸化タンタル(Ta−O)、酸化ジルコニウム(Zr−O)、酸化ハフニウム(Hf−О)、酸化クロム(Cr−O)などの金属酸化物が挙げられる。窒化物としては、窒化ゲルマニウム(Ge−N)、窒化クロム(Cr−N)、窒化ケイ素(Si−N)、窒化アルミニウム(Al−N)、窒化ニオブ(Nb−N)、窒化モリブデン(Mo−N)、窒化チタン(Ti−N)、窒化ジルコニウム(Zr−N)、窒化タンタル(Ta−N)などの金属窒化物が挙げられる。酸窒化物としては、窒化酸化ゲルマニウム(Ge−O−N)、窒化酸化クロム(Cr−O−N)、窒化酸化ケイ素(Si−O−N)、窒化酸化アルミニウム(Al−O−N)、窒化酸化ニオブ(Nb−O−N)、窒化酸化モリブデン(Mo−O−N)、窒化酸化チタン(Ti−O−N)、窒化酸化ジルコニウム(Zr−O−N)、窒化酸化タンタル(Ta−O−N)などの金属酸窒化物が挙げられる。
絶縁性樹脂としては、シリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリイミド、エチルセルロース、酢酸セルロース、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ABS樹脂、ポリウレタン、クロロプレン、セルロイド、ポリビニルホルマール、シリコン樹脂、融解フッ素樹脂、それらの混合物などが挙げられる。
蓄電層30の厚さは、例えば、100nm〜10μmの範囲にある。
蓄電層30に含まれたn型半導体粒子32の平均粒径は、例えば、1nm〜100nmの範囲にある。つまり、粒子32は、微粒子であってもよい。n型半導体粒子32の平均粒径は、以下の方法で算出できる。まず、n型半導体粒子32を電子顕微鏡(SEM又はTEM)で観察する。得られた像における特定のn型半導体粒子32の面積Sを求め、以下の式により、当該n型半導体粒子32の粒径aを算出する(a=2×(S/3.14)1/2)。任意の50個のn型半導体粒子32の粒径aを算出し、その平均値をn型半導体粒子32の1次粒子の平均粒径と定義する。
蓄電層30における絶縁材料31とn型半導体粒子の含有比率は特に限定されない。蓄電層30に含まれた絶縁材料31とn型半導体粒子32の合計重量を100とした場合における絶縁材料31とn型半導体粒子32との比率は、例えば、1:99〜99:1の範囲にある。
リーク抑制層40は、蓄電層30をp型半導体層50から隔てることによって電子及び/又は正孔のリークを抑制する目的で、蓄電層30とp型半導体層50との間に配置されている。リーク抑制層40を構成する材料の伝導帯下端のエネルギーは、蓄電層30においてn型半導体粒子32を構成するn型半導体の伝導帯下端のエネルギーよりも高いことが望ましい。リーク抑制層40を構成する材料の価電子帯上端のエネルギーは、p型半導体層50を構成するp型半導体の価電子帯上端のエネルギーよりも低いことが望ましい。これらの関係を満たすことによって、リークを抑制する効果をより十分に得ることができる。リーク抑制層40を構成する材料は、典型的には、絶縁材料である。そのような絶縁材料としては、無機絶縁材料、絶縁性樹脂などが挙げられる。
リーク抑制層40を構成しうる無機絶縁材料として、蓄電層30を構成する絶縁材料31として列挙したものを使用できる。同様に、リーク抑制層40を構成しうる絶縁性樹脂として、蓄電層30を構成する絶縁材料31として列挙したものを使用できる。リーク抑制層40の無機絶縁材料は、典型的には、酸化ケイ素、酸化マグネシウム及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1つである。これらの材料は安価であるとともに、これらの材料を用いた層は、スパッタリング法などの既存の成膜方法で容易に形成されうる。
リーク抑制層40を構成する材料は、例えば、蓄電層30に含まれた絶縁材料31の組成とは異なる組成を有する絶縁材料である。そのような絶縁材料によれば、リークを抑制する効果を得るための材料の最適化が容易である。
リーク抑制層40の望ましい厚さは、リーク抑制層40を構成する材料の種類によって異なる。リーク抑制層40を構成する材料が二酸化ケイ素の場合、リーク抑制層40の厚さは1〜20nmの範囲にあってもよく、3〜10nmの範囲にあってもよい。リーク抑制層40を構成する材料が酸化アルミニウムの場合、リーク抑制層40の厚さは1〜50nmの範囲にあってもよく、5〜30nmの範囲にあってもよい。リーク抑制層40を構成する材料が酸化マグネシウムの場合、リーク抑制層40の厚さは1〜20nmの範囲にあってもよく、5〜15nmの範囲にあってもよい。リーク抑制層40の厚さが材料に応じて適切に調整されていると、リークを抑制する効果をより十分に得ることができるだけでなく、リーク抑制層40を追加することに起因する蓄電素子100のコストの増加を抑制できる。
p型半導体層50は、第2電極60から蓄電層30への電子の注入を防げる目的で形成されている。p型半導体層50は、典型的には、p型酸化物半導体で構成されている。p型酸化物半導体としては、酸化ニッケル、銅アルミ酸化物などが挙げられる。
p型半導体層50の厚さは、例えば、20nm〜1μmの範囲にある。
蓄電層30、リーク抑制層40及びp型半導体層50は、第1電極20と第2電極60とに挟み込まれていればよく、その積層順序は逆であってもよい。つまり、第1電極20上に、p型半導体層50、リーク抑制層40、蓄電層30及び第2電極60がこの順に積層されていてもよい。
また、蓄電素子100の蓄電動作及び放電動作を大幅に損なわない限り、隣り合う層の間に他の層が配置されていてもよい。
本実施形態の蓄電素子100において、第2電極60を基準として、第1電極20にマイナス電圧を印加すると、電子が第1電極20から蓄電層30に含まれたn型半導体粒子32に移動し、n型半導体粒子32内に形成された電子捕獲準位に捕獲される。捕獲された電子は、リーク抑制層40及びp型半導体層50により、更なる移動が妨げられるため、n型半導体粒子32に捕獲され続けることになる。つまり、蓄電層30が蓄電状態となる。この状態は、バイアス電圧の印加を停止した後も維持されることから、蓄電素子100の機能が発揮される。また、第1電極20と第2電極60とに負荷を接続した場合、n型半導体粒子32内の電子捕獲準位に捕獲されていた電子が負荷に流れる。つまり、蓄電層30が放電状態となる。この状態は、n型半導体粒子32内の電子捕獲準位に捕獲された電子がなくなり、蓄電前の状態に戻るまで続く。以上が、蓄電素子100の基本的な蓄電及び放電の原理である。この現象を繰り返し行なうことで、蓄電素子100を二次電池又はキャパシタとして使用することができる。
本実施形態の蓄電素子の製造方法を、図3を用いて説明する。図3は、図1に示す蓄電素子の製造方法を示す工程図である。
工程(a)では、基板10上に第1電極20を形成する。例えば、第1電極20に金属を使用する場合は、その形成方法として、スパッタリング法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法、真空蒸着法、化学蒸着法、化学的気相法、電解メッキ法、無電解メッキ法、塗布法、ゾルゲル法などが挙げられる。なお、基板10に導電性の材料を使用する場合は、第1電極20を形成せずに、基板10自身を第1電極20として使用することも可能である。
次に、第1電極20上に蓄電層30を形成する方法について説明する。工程(b)では、脂肪族酸又は芳香族酸の金属塩と絶縁材料とを溶媒に溶解させて、溶液を調製する。脂肪族酸又は芳香族酸の金属塩を構成する金属としては、チタン、ニオブ、スズ、亜鉛、タンタルなどが挙げられる。1種類の金属塩のみを使用してもよいし、複数種類の金属塩の混合物を使用してもよい。脂肪族酸又は芳香族酸の金属塩を構成する脂肪族酸又は芳香族酸としては、焼成することにより分解又は燃焼し、脂肪族酸又は芳香族酸の金属塩を構成する金属の金属酸化物を生成し得るものが挙げられる。具体的には、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸などが挙げられる。
脂肪族カルボン酸としては、脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族ポリカルボン酸が挙げられる。脂肪族ポリカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族トリカルボン酸、脂肪族テトラカルボン酸などが挙げられる。脂肪族モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、バルチミン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、リノレン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、ピルビン酸、乳酸などが挙げられる。脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。脂肪族トリカルボン酸としては、クエン酸などが挙げられる。脂肪族テトラカルボン酸としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸などが挙げられる。
芳香族カルボン酸としては、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸が挙げられる。芳香族ポリカルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸、芳香族トリカルボン酸、芳香族テトラカルボン酸などが挙げられる。芳香族モノカルボン酸としては、安息香酸、サリチル酸、ケイ皮酸、没食子酸などが挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられる。芳香族トリカルボン酸としては、トリメリット酸などが挙げられる。芳香族テトラカルボン酸としては、ピロメリット酸などが挙げられる。
溶媒としては、脂肪族酸又は芳香族酸の金属塩及び絶縁材料を溶解できるものが挙げられる。具体的には、溶媒として、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、デカン、トルエン、キシレン、デカヒドロナフタレンなどの有機溶媒が挙げられる。
工程(c)では、溶液を第1電極20の上に塗布する。塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、インクジェット法などが挙げられる。
工程(d)では、第1電極20の上に形成された塗布膜から溶媒が適度に除去されるように、塗布膜を乾燥させる。塗布膜は、室温で自然乾燥させてもよいし、室温よりも高い温度に加熱して乾燥させてもよい。
工程(e)では、塗布膜を焼成する。焼成により、塗布膜に含まれた脂肪族又は芳香族酸の金属塩が分解又は燃焼し、絶縁材料31の層及び金属酸化物の粒子が生成する。金属酸化物の粒子は、絶縁材料31の層内に生成する。焼成温度は、例えば、200〜800℃の範囲にある。
工程(f)では、工程(e)で生成した絶縁材料31の層及び金属酸化物の粒子に光を照射する。工程(f)によって、新たな電子捕獲準位が形成された蓄電層30が第1電極20の上に形成される。照射光としては、光子エネルギーの高い紫外線など挙げられる。紫外線の照射装置としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどが挙げられる。紫外線の照射条件としては、例えば、照射波長を254mに設定した場合、照射強度は20mW/cm2以上、照射時間は5分間以上である。
工程(g)では、蓄電層30とp型半導体層50との間にリーク抑制層40が配置されるようにリーク抑制層40を形成する。本実施形態では、蓄電層30上にリーク抑制層40を形成する。その形成方法としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法、真空蒸着法、化学蒸着法、化学的気相法、塗布法などが挙げられる。
工程(h)では、リーク抑制層40上にp型半導体層50を形成する。その形成方法としては、リーク抑制層40の形成方法として例示した方法と同様の方法が挙げられる。
工程(i)では、p型半導体層50上に第2電極60を形成する。例えば、第2電極60に金属を使用する場合、その形成方法としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法、真空蒸着法、化学蒸着法、化学的気相法、電解メッキ法、無電解メッキ法、塗布法、ゾルゲル法などが挙げられる。
以上の工程を経て、図1及び図2を参照して説明した蓄電素子100が得られる。
<実施例1>
まず、基板としてステンレス鋼(SUS304)を準備した。基板の大きさは30mm×30mmであった。ステンレス鋼は、第1電極の機能を代用できるため、第1電極は形成しなかった。
まず、基板としてステンレス鋼(SUS304)を準備した。基板の大きさは30mm×30mmであった。ステンレス鋼は、第1電極の機能を代用できるため、第1電極は形成しなかった。
まず、ヘプタン酸ニオブ塩及びシリコーンオイルを溶媒であるキシレンに混合して攪拌し、溶液を調製した。次に、回転数を1200rpmに設定したスピンコーターを用いて、基板を回転させながら溶液を基板上に塗布し、塗布膜を形成した。次に、塗布膜を50℃で10分間放置して乾燥させた。さらに、塗布膜を420℃で10分間焼成した。これらの工程により、ヘプタン酸ニオブ塩が分解し、シリコーン絶縁膜に分散したニオブ酸化物粒子が形成された。なお、上記条件で形成された塗布膜の厚さは、約1μmであった。
次に、低圧水銀ランプを使用して塗布膜に紫外線を照射し、蓄電層を形成した。紫外線の波長は254nm、照射強度は70mW、照射時間は30分であった。
次に、二酸化ケイ素を用いたスパッタリング法により、蓄電層の上にリーク抑制層を形成した。リーク抑制層の厚さは5nmであった。次に、酸化ニッケルを用いたスパッタリング法により、リーク抑制層の上にp型半導体層を形成した。p型半導体層の厚さは300nmであった。最後に、タングステンを用いたスパッタリング法により、p型半導体層上に第2電極を形成した。第2電極の厚さは300nmであった。
以上の工程を実施することによって、リーク抑制層の厚さが5nmの蓄電素子(実施例1−1)を得た。なお、スパッタリングの時間を変更することによって、リーク抑制層の厚さが10nmの蓄電素子(実施例1−2)及び20nmの蓄電素子(実施例1−3)も作製した。
<実施例2>
リーク抑制層を構成する二酸化ケイ素を酸化アルミニウムに変更したことを除き、実施例1と同様にして、実施例2−1の蓄電素子を得た。リーク抑制層の厚さは5nmであった。なお、酸化アルミニウムを用いたスパッタリング法において、スパッタリングの時間を変更することにより、リーク抑制層の厚さが20nmの蓄電素子(実施例2−2)及び50nmの蓄電素子(実施例2−3)も作製した。
リーク抑制層を構成する二酸化ケイ素を酸化アルミニウムに変更したことを除き、実施例1と同様にして、実施例2−1の蓄電素子を得た。リーク抑制層の厚さは5nmであった。なお、酸化アルミニウムを用いたスパッタリング法において、スパッタリングの時間を変更することにより、リーク抑制層の厚さが20nmの蓄電素子(実施例2−2)及び50nmの蓄電素子(実施例2−3)も作製した。
<実施例3>
リーク抑制層を構成する二酸化ケイ素を酸化マグネシウムに変更いたことを除き、実施例1と同様にして、実施例3−1の蓄電素子を得た。リーク抑制層の厚さは5nmであった。なお、酸化マグネシウムを用いたスパッタリング法において、スパッタリングの時間を変更することにより、リーク抑制層の厚さが10nmの蓄電素子(実施例3−2)及び20nmの蓄電素子(実施例3−3)も作製した。
リーク抑制層を構成する二酸化ケイ素を酸化マグネシウムに変更いたことを除き、実施例1と同様にして、実施例3−1の蓄電素子を得た。リーク抑制層の厚さは5nmであった。なお、酸化マグネシウムを用いたスパッタリング法において、スパッタリングの時間を変更することにより、リーク抑制層の厚さが10nmの蓄電素子(実施例3−2)及び20nmの蓄電素子(実施例3−3)も作製した。
<比較例1>
リーク抑制層を作製しない(蓄電層の上にp型半導体層を形成した)ことを除き、実施例1と同様にして、比較例1の蓄電素子を得た。
リーク抑制層を作製しない(蓄電層の上にp型半導体層を形成した)ことを除き、実施例1と同様にして、比較例1の蓄電素子を得た。
[蓄電後の時間経過に伴う開放電圧の変化の測定]
実施例1−1、実施例2−1、実施例3−1及び比較例1の蓄電素子について、以下の方法で蓄電後の時間経過に伴う開放電圧の変化を測定した。まず、蓄電素子の第1電極に−2Vの電圧を5分間印加して蓄電を行なった。その後、回路を開放し、蓄電後の時間経過に伴う開放電圧の変化を測定した。結果を図4〜6に示す。
実施例1−1、実施例2−1、実施例3−1及び比較例1の蓄電素子について、以下の方法で蓄電後の時間経過に伴う開放電圧の変化を測定した。まず、蓄電素子の第1電極に−2Vの電圧を5分間印加して蓄電を行なった。その後、回路を開放し、蓄電後の時間経過に伴う開放電圧の変化を測定した。結果を図4〜6に示す。
図4〜6から明らかなように、実施例1−1、実施例2−1、実施例3−1の蓄電素子は、比較例1の蓄電素子と比較して、蓄電後の開放電圧の経時的な低下が緩やかであった。
[リーク抑制層の厚さと初期起電圧(蓄電停止直後の起電圧)との関係]
実施例1−1、実施例2−1、実施例3−1〜3及び比較例1の蓄電素子について、以下の方法で初期起電圧を測定した。具体的には、蓄電素子の第1電極に−2Vの電圧を5分間印加して蓄電を行なった。その後、回路を開放して初期起電圧を測定した。結果を表1に示す。
実施例1−1、実施例2−1、実施例3−1〜3及び比較例1の蓄電素子について、以下の方法で初期起電圧を測定した。具体的には、蓄電素子の第1電極に−2Vの電圧を5分間印加して蓄電を行なった。その後、回路を開放して初期起電圧を測定した。結果を表1に示す。
実施例1−1の蓄電素子の初期起電圧は、実施例1−2の蓄電素子の初期起電圧よりも高かった。実施例1−3の蓄電素子の初期起電圧は、比較例1の蓄電素子の初期起電圧よりもやや低かった。この結果から、リーク抑制層が二酸化ケイ素で構成されているとき、リーク抑制層の厚さは、望ましくは1〜20nm、より望ましくは3〜10nmであるといえる。
実施例2−1の蓄電素子及び実施例2−2の蓄電素子の初期起電圧は、比較例1の蓄電素子の初期起電圧よりも高かった。実施例2−3の蓄電素子の初期起電圧は、比較例1の蓄電素子の初期起電圧よりもやや低かった。したがって、リーク抑制層が酸化アルミニウムで構成されているとき、リーク抑制層の厚さは、望ましくは1〜20nm、より望ましくは5〜30nmであるといえる。
実施例3−2の蓄電素子の初期起電圧は、比較例1の蓄電素子の初期起電圧よりも高かった。実施例3−3の蓄電素子の初期起電圧は、比較例1の蓄電素子の初期起電圧よりも低かった。したがって、リーク抑制層が酸化マグネシウムで構成されているとき、リーク抑制層の厚さは、望ましくは1〜20nm、より望ましくは5〜15nmであるといえる。
本明細書に開示された蓄電素子は、無機材料で構成された蓄電層を有するため、安全性に優れており、かつ、安定的に動作しうる。また、本明細書に開示された蓄電素子は、簡単に製造できるとともに、その材料費も安価であるため、低コストで作製されうる。さらに、電子及び/又は正孔のリークが抑制されているので、本明細書に開示された蓄電素子は、蓄電後にも長期にわたって高い起電圧を発揮しうる。したがって、本明細書に開示された蓄電素子は、信頼性の高い電気自動車、信頼性の高いモバイル機器などのシステムの実現手段として有用である。
10 基板
20 第1電極
30 蓄電層
31 絶縁材料
32 n型半導体粒子
40 リーク抑制層
50 p型半導体層
60 第2電極
20 第1電極
30 蓄電層
31 絶縁材料
32 n型半導体粒子
40 リーク抑制層
50 p型半導体層
60 第2電極
Claims (12)
- 第1電極と、
絶縁材料及びn型半導体粒子を含む蓄電層と、
リーク抑制層と、
p型半導体層と、
第2電極と、
を備え、
前記第1電極、前記蓄電層、前記リーク抑制層、前記p型半導体層及び前記第2電極がこの順で積層されている、蓄電素子。 - 前記リーク抑制層を構成する材料の伝導帯下端のエネルギーは、前記n型半導体粒子を構成するn型半導体の伝導帯下端のエネルギーよりも高く、
前記リーク抑制層を構成する前記材料の価電子帯上端のエネルギーは、前記p型半導体層を構成するp型半導体の価電子帯上端のエネルギーよりも低い、請求項1に記載の蓄電素子。 - 前記リーク抑制層を構成する材料は、前記蓄電層に含まれた前記絶縁材料の組成とは異なる組成を有する絶縁材料である、請求項1に記載の蓄電素子。
- 前記リーク抑制層は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1つで構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 前記リーク抑制層が二酸化ケイ素で構成され、
前記リーク抑制層の厚さが1〜20nmの範囲にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。 - 前記リーク抑制層が酸化アルミニウムで構成され、
前記リーク抑制層の厚さが1〜50nmの範囲にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。 - 前記リーク抑制層が酸化マグネシウムで構成され、
前記リーク抑制層の厚さが1〜20nmの範囲にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。 - 前記n型半導体粒子は、金属酸化物及び金属複合酸化物から選ばれる少なくとも1つの酸化物で構成され、
前記金属酸化物は、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ニオブ及び酸化タンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、
前記金属複合酸化物は、スズ、亜鉛、チタン、ニオブ及びタンタルからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の蓄電素子。 - 前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ、金属、導電性酸化物、導電性樹脂又は導電性カーボンで構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 前記p型半導体層がp型酸化物半導体を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 前記蓄電層に含まれた前記絶縁材料は、絶縁性樹脂又は無機絶縁材料である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 第1電極、蓄電層、リーク抑制層、p型半導体層及び第2電極をこの順番で備えた蓄電素子の製造方法であって、
脂肪族酸又は芳香族酸の金属塩と絶縁材料とを含む溶液を用いて前記第1電極上に塗布膜を形成し、
前記塗布膜を焼成し、
焼成された前記塗布膜に光を照射して前記蓄電層を形成し、
前記蓄電層と前記p型半導体層との間に前記リーク抑制層が配置されるように前記リーク抑制層を形成し、
その後、前記p型半導体層及び前記第2電極を形成する、
蓄電素子の製造方法。
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- 2014-10-20 JP JP2014213616A patent/JP2016082125A/ja active Pending
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