JP2015201510A - 酸化物ナノ粒子分散液及び薄膜太陽電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化物ナノ粒子の分散性に優れ、塗工することによって優れたナノ構造を形成することが可能な薄膜太陽電池に用いられる酸化物ナノ粒子分散液、及び薄膜太陽電池の製造方法を提供する。【解決手段】薄膜太陽電池の電子輸送層を形成するために用いられる酸化物ナノ粒子分散液であって、酸化物ナノ粒子と、多価アルコールと、を含むことを特徴とする酸化物ナノ粒子分散液。【選択図】なし
Description
本発明は酸化物ナノ粒子の分散性に優れ、塗工することによって優れたナノ構造を形成することが可能な酸化物ナノ粒子分散液、及び薄膜太陽電池の製造方法に関する。
従来から、半導体からなる層を複数種積層し、この積層体の両側に電極を設けた光電変換素子が開発されている。また、このような積層体の代わりに、複数種の半導体を混合して複合化した複合膜を用いることも検討されている。このような光電変換素子では、各半導体がP型半導体又はN型半導体として働き、光励起によりP型半導体又はN型半導体で光キャリア(電子−正孔対)が生成し、電子がN型半導体を、正孔がP型半導体を移動することで、電界が生じる。
現在、実用化されている光電変換素子の多くは、シリコン等の無機半導体を用いて製造される無機太陽電池である。しかしながら、無機太陽電池は製造にコストがかかるうえ大型化が困難であり、形状追従性も低いこと等から利用範囲が限られてしまうことがあり、無機半導体の代わりに有機半導体を用いて製造される有機太陽電池(例えば、特許文献1、2)が考案された。
有機太陽電池においては、陰極と、N型半導体及びP型半導体を含有する光電変換層との間に電子輸送層を設けることが多く、電子輸送層の材料としては、光伝導性に優れた酸化チタン等の酸化物が多用されている。例えば、特許文献3には、透明電極層上に酸化物半導体層、有機半導体を含有する層、導電性ポリマー層及び集電極層が順に形成され、酸化物半導体層がアモルファス酸化チタン層である有機薄膜太陽電池が記載されている。また、特許文献4には、少なくとも、正極、有機光電変換層、金属酸化物層、及び鉄よりも貴な金属を含む負極をこの順序で含む有機発電積層体が記載されており、金属酸化物層の金属酸化物として、酸化チタン、酸化亜鉛等が好ましいことが記載されている。
上記酸化物層の作製方法としては、スパッタ等の乾式法が挙げられる。しかしながら、スパッタ等の乾式法は、無機太陽電池の製造と同様にコストがかかるうえ大面積の膜形成が困難であるという問題点があった。
上記酸化物層の作製方法としては、スパッタ等の乾式法が挙げられる。しかしながら、スパッタ等の乾式法は、無機太陽電池の製造と同様にコストがかかるうえ大面積の膜形成が困難であるという問題点があった。
本発明は酸化物ナノ粒子の分散性に優れ、塗工することによって優れたナノ構造を形成することが可能な薄膜太陽電池に用いられる酸化物ナノ粒子分散液、及び薄膜太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
以下、本発明を詳述する。
以下、本発明を詳述する。
本発明は、薄膜太陽電池の電子輸送層を形成するために用いられる酸化物ナノ粒子分散液であって、酸化物ナノ粒子と、多価アルコールと、を含むことを特徴とする酸化物ナノ粒子分散液である。
本発明の酸化物ナノ粒子分散液は、薄膜太陽電池の電子輸送層を形成するために用いられる。本発明の酸化物ナノ粒子分散液を基板又は薄膜上に塗布し、塗布した酸化物ナノ粒子分散液を焼成することにより、電子輸送層としての酸化物層を形成することができる。なお、形成された酸化物層表面に光電変換層を形成する工程等を更に行うことで、薄膜太陽電池を製造することができる。
このような酸化物層の作製方法は、スパッタ等の乾式法に比べて、簡易であり、比表面積及び界面面積の大きい多孔質構造(ナノ構造)を形成できるため、薄膜太陽電池の電流値を増加させることができる。このため薄膜太陽電池の光電変換効率が高くなる。また、この方法を用いると酸化物ナノ粒子の種類や粒子径、酸化物ナノ粒子を分散させる溶媒の種類、又は、有機バインダー等の添加物を変えることができるため、酸化物ナノ粒子の凝集を抑え、酸化物層のナノ構造を制御することが可能になる。
このような酸化物層の作製方法は、スパッタ等の乾式法に比べて、簡易であり、比表面積及び界面面積の大きい多孔質構造(ナノ構造)を形成できるため、薄膜太陽電池の電流値を増加させることができる。このため薄膜太陽電池の光電変換効率が高くなる。また、この方法を用いると酸化物ナノ粒子の種類や粒子径、酸化物ナノ粒子を分散させる溶媒の種類、又は、有機バインダー等の添加物を変えることができるため、酸化物ナノ粒子の凝集を抑え、酸化物層のナノ構造を制御することが可能になる。
本発明の酸化物ナノ粒子分散液は酸化物ナノ粒子と、多価アルコールと、を含むものであり、結晶性の酸化物ナノ粒子を多価アルコール中に分散させたものである。
上記酸化物ナノ粒子を構成する酸化物は特に限定されず、チタン、亜鉛、スズ、ニオブ、タンタル、アルミニウム等の元素を含む酸化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、亜鉛スズ酸化物等の複合酸化物が挙げられる。また、これら酸化物は単独で用いられてもよいし、2種類以上を併用してもよい。更に、これら酸化物には上記元素やそれ以外の金属をドーピングしてもよい。酸化物のなかでもチタンを含む酸化物(酸化チタン)が好ましい。
上記酸化物ナノ粒子を構成する酸化物は特に限定されず、チタン、亜鉛、スズ、ニオブ、タンタル、アルミニウム等の元素を含む酸化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、亜鉛スズ酸化物等の複合酸化物が挙げられる。また、これら酸化物は単独で用いられてもよいし、2種類以上を併用してもよい。更に、これら酸化物には上記元素やそれ以外の金属をドーピングしてもよい。酸化物のなかでもチタンを含む酸化物(酸化チタン)が好ましい。
上記酸化物ナノ粒子の平均粒子径は好ましい下限が1nm、好ましい上限が100nmであり、より好ましい下限が5nm、より好ましい上限が60nmである。上記範囲内にすることによって、得られる酸化物層が充分な比表面積を持ち、薄膜太陽電池を構成した際に短絡する等の不良を防ぐことができる。また、平均粒子径の異なる2種類以上の酸化物ナノ粒子を混合してもよい。
本発明の酸化物ナノ粒子分散液において、酸化物ナノ粒子の含有量の好ましい下限は1重量%、好ましい上限が50重量%であり、より好ましい下限が2重量%、より好ましい上限が40重量%である。上記範囲内の含有量にすることによって、充分な成膜性が得られ、酸化物ナノ粒子の凝集や他の成分の析出等が起こることを防ぐことができる。
本発明の酸化物ナノ粒子分散液は多価アルコールを含有する。多価アルコールを用いることにより、酸化物ナノ粒子の分散性を良好にして凝集を抑え、酸化物層のナノ構造を制御することができ、薄膜太陽電池の光電変換効率を高めることができる。
多価アルコールは、1分子中に2以上のアルコール性水酸基を有する化合物であればよいが、炭素数が4以上であることが好ましく、炭素数が10未満であることがより好ましい。炭素数が4以上であると、多価アルコールの極性が低下するため、酸化物層のナノ構造が制御しやすくなる。炭素数が10未満であれば、多価アルコールが室温で液体であるため、酸化物ナノ粒子分散液が成膜性に優れる。より好ましい炭素数の下限は5である。また、多価アルコール中における水酸基に結合した炭素から、他方の水酸基に結合した炭素までの炭素間距離は、4〜6が好ましい。炭素間距離が4以上であると、多価アルコールの極性が低下するため、酸化物層のナノ構造を制御しやすくなる。炭素間距離が6以下であると、多価アルコールが室温で液体となりやすい。ナノ構造の制御の容易さや多価アルコールが室温で液体となる観点から、多価アルコールは枝分かれ構造を有していることが好ましい。
多価アルコールは、1分子中に2以上のアルコール性水酸基を有する化合物であればよいが、炭素数が4以上であることが好ましく、炭素数が10未満であることがより好ましい。炭素数が4以上であると、多価アルコールの極性が低下するため、酸化物層のナノ構造が制御しやすくなる。炭素数が10未満であれば、多価アルコールが室温で液体であるため、酸化物ナノ粒子分散液が成膜性に優れる。より好ましい炭素数の下限は5である。また、多価アルコール中における水酸基に結合した炭素から、他方の水酸基に結合した炭素までの炭素間距離は、4〜6が好ましい。炭素間距離が4以上であると、多価アルコールの極性が低下するため、酸化物層のナノ構造を制御しやすくなる。炭素間距離が6以下であると、多価アルコールが室温で液体となりやすい。ナノ構造の制御の容易さや多価アルコールが室温で液体となる観点から、多価アルコールは枝分かれ構造を有していることが好ましい。
上記多価アルコールは、沸点が100〜300℃であることが好ましい。沸点が100℃以上であれば、酸化物ナノ粒子分散液が塗工中に乾燥することなく、連続印刷性が向上する。沸点が300℃以下であれば、酸化物ナノ粒子分散液の乾燥工程において乾燥性が向上する。
上記多価アルコールとしては、例えば、ジオール、トリオール等が挙げられる。ジオールとしては例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1−メチルプロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、3,4−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,6−ヘプタンジオール、1,5−ヘプタンジオール、1,4−ヘプタンジオール、1,3−ヘプタンジオール、1,2−ヘプタンジオール、2,6−ヘプタンジオール、2,5−ヘプタンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2,3−ヘプタンジオール、3,5−ヘプタンジオール、3,4−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,7−オクタンジオール、1,6−オクタンジオール、1,5−オクタンジオール、1,4−オクタンジオール、1,3−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、2,7−オクタンジオール、2,6−オクタンジオール、2,5−オクタンジオール、2,4−オクタンジオール、2,3−オクタンジオール、3,6−オクタンジオール、3,5−オクタンジオール、3,4−オクタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−エチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、3−メチル−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。トリオールとしては例えば、1,2,3−プロパントリオール、1,2,4−ブタントリオール等が挙げられる。これら多価アルコールは単独で用いられてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、多価アルコールのなかでもジオールが好ましい。ジオールを用いると、より酸化物ナノ粒子の分散性が良くなり、酸化物ナノ粒子分散液の成膜性が向上する。ジオールのなかでも2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,3−ブタンジオールがより好ましい。
上記多価アルコールの含有量は特に限定されないが、好ましい下限が1重量%、好ましい上限が80重量%である。多価アルコールの含有量が上記範囲内にあることで、酸化物層のナノ構造に好影響を与え、光電変換効率が向上する。多価アルコールの含有量の更に好ましい下限が5重量%、更に好ましい上限が70重量%である。
本発明の酸化物ナノ粒子分散液は、粘度を最適化するために、酸化物ナノ粒子の分散性を損なわない程度に上記多価アルコール以外の溶媒を副溶媒として含有してもよい。副溶媒としては特に限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール等の有機溶媒や水が挙げられる。
上記副溶媒の含有量は特に限定されないが、本発明の酸化物ナノ粒子分散液における好ましい下限が3重量%、好ましい上限が90重量%である。副溶媒の含有量が上記範囲内にあることで、酸化物ナノ粒子の分散性を良好にしつつ酸化物ナノ粒子分散液の粘度が低下し塗工性が向上する。副溶媒の含有量の更に好ましい下限は10重量%、更に好ましい上限は80重量%である。また、多価アルコールと副溶媒との重量比は特に限定されないが、多価アルコール/副溶媒の値(重量比)は0.1〜30が好ましく、0.2〜10がより好ましい。
上記副溶媒の含有量は特に限定されないが、本発明の酸化物ナノ粒子分散液における好ましい下限が3重量%、好ましい上限が90重量%である。副溶媒の含有量が上記範囲内にあることで、酸化物ナノ粒子の分散性を良好にしつつ酸化物ナノ粒子分散液の粘度が低下し塗工性が向上する。副溶媒の含有量の更に好ましい下限は10重量%、更に好ましい上限は80重量%である。また、多価アルコールと副溶媒との重量比は特に限定されないが、多価アルコール/副溶媒の値(重量比)は0.1〜30が好ましく、0.2〜10がより好ましい。
本発明の酸化物ナノ粒子分散液は、更に、有機バインダー等の添加物を含有してもよい。有機バインダーは特に限定されず、例えば、エチルセルロース、(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。ただし、本発明の酸化物ナノ粒子分散液は有機バインダーを含有しなくてもよく、有機バインダーを含有しない場合であっても酸化物ナノ粒子の分散性に優れる。
本発明の酸化物ナノ粒子分散液を基板又は薄膜上に塗布する工程と、前記基板又は薄膜上に塗布した酸化物ナノ粒子分散液を焼成して、酸化物層を形成する工程と、前記酸化物層表面に光電変換層を形成する工程と、を含む薄膜太陽電池の製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明の酸化物ナノ粒子分散液を基板又は薄膜上に塗布する方法は特に限定されず、例えば、スピンコート法、スクリーン印刷法等の従来公知の塗布方法が挙げられる。
上記基板又は薄膜としては、基板上に陰極が形成されている薄膜や、基板上に陰極が形成され、更に酸化チタン等の酸化物からなるバッファ層が形成されている薄膜が好ましい。なお、このようなバッファ層と、本発明の酸化物ナノ粒子分散液を用いて形成した酸化物層との両方を合わせて電子輸送層とみなすこともできる。上記基板は特に限定されず、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス等の透明ガラス基板、セラミック基板、透明プラスチック基板、金属基板等が挙げられる。
上記陰極の材料は特に限定されず、従来公知の材料を用いることができるが、例えば、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al2O3混合物、Al/LiF混合物、SnO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、IZO(インジウムドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、ITO(インジウムスズ酸化物)等が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記基板又は薄膜としては、基板上に陰極が形成されている薄膜や、基板上に陰極が形成され、更に酸化チタン等の酸化物からなるバッファ層が形成されている薄膜が好ましい。なお、このようなバッファ層と、本発明の酸化物ナノ粒子分散液を用いて形成した酸化物層との両方を合わせて電子輸送層とみなすこともできる。上記基板は特に限定されず、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス等の透明ガラス基板、セラミック基板、透明プラスチック基板、金属基板等が挙げられる。
上記陰極の材料は特に限定されず、従来公知の材料を用いることができるが、例えば、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al2O3混合物、Al/LiF混合物、SnO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、IZO(インジウムドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、ITO(インジウムスズ酸化物)等が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明酸化物ナノ粒子分散液を塗布した塗膜の膜厚は好ましい下限が10nm、好ましい上限が1000nmである。膜厚が10nm以上であると、酸化物ナノ粒子分散液の成膜性が向上し、薄膜太陽電池を作製した際に陰極と陽極とが導通する等の不具合が起きる可能性が抑制される。膜厚が1000nm以下であると、酸化物層の抵抗値が抑えられ光電変換効率が向上する。
上記塗布した酸化物ナノ粒子分散液の焼成温度は好ましい下限が100℃、好ましい上限は650℃である。焼成温度が100℃以上であると、多価アルコール等の溶媒が残存する又は酸化物ナノ粒子のネッキングが不足する等して酸化物層の抵抗値が上がることがない。焼成温度が650℃以下であれば、ガラス基板の耐熱温度内で焼成を行えるため薄膜太陽電池作製工程に適当である。
上記光電変換層は、特に限定されず、N型半導体及びP型半導体は、それぞれ、有機半導体であってもよいし、金属硫化物、金属セレン化物、金属酸化物等の無機半導体であってもよいが、無機半導体及び有機半導体を含むことが好ましい。無機半導体のなかでも金属硫化物及び/又は金属セレン化物が好ましい。
なかでも、上記光電変換層は、薄膜太陽電池の耐久性が高くなることから、金属硫化物及び/又は金属セレン化物を含有する層を含むことが好ましい。更に、金属硫化物及び/又は金属セレン化物を含有する層(以下、硫化物/セレン化物層ともいう)と、有機半導体を含有する層(以下、有機半導体層ともいう)とを含むことがより好ましい。このような光電変換層においては、上記硫化物/セレン化物層が主にN型半導体として、上記有機半導体層が主にP型半導体として働くと推測されるが、上記硫化物/セレン化物層は、部分的にはP型半導体として働いていてもよいし、上記有機半導体層は、部分的にはN型半導体として働いていてもよい。また、このような光電変換層は、薄膜状の上記硫化物/セレン化物層と薄膜状の上記有機半導体層とを積層した積層体であってもよいし、上記硫化物/セレン化物層と上記有機半導体層とを混合して複合化した複合膜であってもよいが、有機半導体の電荷分離効率を向上させることができるため、複合膜であることがより好ましい。また、上記金属硫化物と金属セレン化物とを併用してもよい。
なかでも、上記光電変換層は、薄膜太陽電池の耐久性が高くなることから、金属硫化物及び/又は金属セレン化物を含有する層を含むことが好ましい。更に、金属硫化物及び/又は金属セレン化物を含有する層(以下、硫化物/セレン化物層ともいう)と、有機半導体を含有する層(以下、有機半導体層ともいう)とを含むことがより好ましい。このような光電変換層においては、上記硫化物/セレン化物層が主にN型半導体として、上記有機半導体層が主にP型半導体として働くと推測されるが、上記硫化物/セレン化物層は、部分的にはP型半導体として働いていてもよいし、上記有機半導体層は、部分的にはN型半導体として働いていてもよい。また、このような光電変換層は、薄膜状の上記硫化物/セレン化物層と薄膜状の上記有機半導体層とを積層した積層体であってもよいし、上記硫化物/セレン化物層と上記有機半導体層とを混合して複合化した複合膜であってもよいが、有機半導体の電荷分離効率を向上させることができるため、複合膜であることがより好ましい。また、上記金属硫化物と金属セレン化物とを併用してもよい。
上記硫化物/セレン化物層中の金属硫化物及び/又は金属セレン化物に含まれる金属として、例えば、アンチモン、ビスマス、ヒ素等の周期表15族元素、カドミウム、錫、インジウム、亜鉛、鉄、鉛等が挙げられる。なかでも、アンチモンが好ましい。硫化アンチモン及びセレン化アンチモンは、有機半導体とのエネルギー準位の相性がよく、かつ、従来の酸化亜鉛、酸化チタン等より可視光に対する吸収が大きい。このため、上記金属硫化物及び/又は金属セレン化物が硫化アンチモン及び/又はセレン化アンチモンであることにより、薄膜太陽電池の光電変換効率が高くなる。これらの金属硫化物及び/又は金属セレン化物に含まれる金属は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記金属硫化物及び/又は金属セレン化物は、2種以上の元素を同一の分子に含有する複合化合物であってもよい。
また、上記金属硫化物及び/又は金属セレン化物は一部が酸素によって酸化されていてもよいが、不純物となり得ることからできる限り酸化されていないものがよい。
上記金属硫化物及び/又は金属セレン化物は、2種以上の元素を同一の分子に含有する複合化合物であってもよい。
また、上記金属硫化物及び/又は金属セレン化物は一部が酸素によって酸化されていてもよいが、不純物となり得ることからできる限り酸化されていないものがよい。
上記硫化物/セレン化物層は、本発明の効果を阻害しない範囲内であれば、上述したような主成分となる金属に加えて他の元素を含有していてもよい。上記他の元素は特に限定されないが、具体的には例えば、インジウム、ガリウム、スズ、カドミウム、銅、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、銀、チタン、バナジウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、鉄、コバルト、ランタン等が挙げられる。これらの他の元素は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、電子の移動度が高くなることから、インジウム、ガリウム、スズ、カドミウム、亜鉛、銅、ランタンが好ましい。
上記他の元素の含有量は、上記硫化物/セレン化物層中の好ましい上限が50重量%である。上記含有量が50重量%以下であれば、主成分となる金属硫化物及び/又は金属セレン化物の結晶性が損なわれることなく、光電変換効率が低下しない。
上記硫化物/セレン化物層は、結晶性半導体であることが好ましい。上記硫化物/セレン化物層が結晶性半導体であることにより、電子の移動度が高くなり、光電変換効率が高くなる。
なお、結晶性半導体とは、X線回折測定等で測定し、散乱ピークが検出できる半導体を意味する。
なお、結晶性半導体とは、X線回折測定等で測定し、散乱ピークが検出できる半導体を意味する。
また、上記硫化物/セレン化物層の結晶性の指標として、結晶化度を用いることもできる。上記硫化物/セレン化物層の結晶化度は、好ましい下限が30%である。上記結晶化度が30%以上であると、電子の移動度が向上し、光電変換効率が向上する。上記結晶化度のより好ましい下限は50%、更に好ましい下限は70%である。
なお、結晶化度は、X線回折測定等により検出された結晶質由来の散乱ピークと、非晶質部由来のハローとをフィッティングにより分離し、それぞれの強度積分を求めて、全体のうちの結晶質部分の比を算出することにより求めることができる。
なお、結晶化度は、X線回折測定等により検出された結晶質由来の散乱ピークと、非晶質部由来のハローとをフィッティングにより分離し、それぞれの強度積分を求めて、全体のうちの結晶質部分の比を算出することにより求めることができる。
上記硫化物/セレン化物層の結晶化度を高める方法として、例えば、硫化物/セレン化物層に対して、熱アニール、レーザー又はフラッシュランプ等の強度の強い光の照射、エキシマ光照射、プラズマ照射等を行う方法が挙げられる。なかでも、上記金属硫化物及び/又は金属セレン化物の酸化を低減できることから、強度の強い光の照射、プラズマ照射等を行う方法が好ましい。
上記有機半導体層を構成する有機半導体は低分子化合物であってもよいし、オリゴマー又はポリマーであってもよい。上記有機半導体の骨格は特に限定されず、上記有機半導体として、例えば、スピロビフルオレン骨格、チオフェン骨格、パラフェニレンビニレン骨格、ビニルカルバゾール骨格、アニリン骨格、ポリアセチレン骨格、フタロシアニン骨格、ナフタロシアニン骨格、ペンタセン骨格、ポルフィリン骨格のいずれかを有する導電性材料が挙げられる。なかでも、比較的耐久性の高いP型半導体となることから、スピロビフルオレン骨格、チオフェン骨格、フタロシアニン骨格、ナフタロシアニン骨格、ベンゾポルフィリン骨格のいずれかを有する導電性材料が好ましい。
また、上記有機半導体層はリチウム等のドーパントを含有していてもよい。
上記有機半導体層は、上記有機半導体を溶媒に溶解させて塗布する方法又は蒸着等の乾式の方法等によって積層させることが可能である。
また、上記有機半導体層はリチウム等のドーパントを含有していてもよい。
上記有機半導体層は、上記有機半導体を溶媒に溶解させて塗布する方法又は蒸着等の乾式の方法等によって積層させることが可能である。
上記光電変換層を形成する方法は特に限定されず、真空蒸着法、スパッタ法、気相反応法(CVD)、電気化学沈積法等であってもよいが、金属含有化合物と、硫黄含有化合物及び/又はセレン含有化合物とを含有する半導体形成用塗布液を用いた印刷法が好ましい。
より具体的には、例えば、上記光電変換層が薄膜状の上記硫化物/セレン化物層と薄膜状の上記有機半導体層とを積層した積層体である場合には、上記半導体形成用塗布液を用いてスピンコート法等の印刷法により薄膜状の金属硫化物及び/又は金属セレン化物を含有する層(硫化物/セレン化物層)を成膜し、この薄膜状の硫化物/セレン化物層の上にスピンコート法等の印刷法により薄膜状の有機半導体を含有する層(有機半導体層)を成膜することが好ましい。
また、例えば、上記光電変換層が上記硫化物/セレン化物層と上記有機半導体層とを混合して複合化した複合膜である場合には、上記半導体形成用塗布液と有機半導体とを混合した混合液を用いてスピンコート法等の印刷法により複合膜を成膜することも可能である。
より具体的には、例えば、上記光電変換層が薄膜状の上記硫化物/セレン化物層と薄膜状の上記有機半導体層とを積層した積層体である場合には、上記半導体形成用塗布液を用いてスピンコート法等の印刷法により薄膜状の金属硫化物及び/又は金属セレン化物を含有する層(硫化物/セレン化物層)を成膜し、この薄膜状の硫化物/セレン化物層の上にスピンコート法等の印刷法により薄膜状の有機半導体を含有する層(有機半導体層)を成膜することが好ましい。
また、例えば、上記光電変換層が上記硫化物/セレン化物層と上記有機半導体層とを混合して複合化した複合膜である場合には、上記半導体形成用塗布液と有機半導体とを混合した混合液を用いてスピンコート法等の印刷法により複合膜を成膜することも可能である。
なお、上記硫化物/セレン化物層は、上記金属硫化物を含有する層と上記金属セレン化物を含有する層とが積層されたものであってもよく、この場合、例えば、薄膜状の金属硫化物を含有する層を成膜した後、この薄膜状の金属硫化物を含有する層の上に薄膜状の金属セレン化物を含有する層を成膜すればよい。
本発明の薄膜太陽電池の製造方法では、次いで、上記光電変換層表面にホール輸送層を形成する工程を行ってもよい。上記ホール輸送層の材料は特に限定されず、例えば、P型導電性高分子、P型低分子有機半導体、P型金属酸化物、P型金属硫化物、界面活性剤等が挙げられ、具体的には例えば、ポリエチレンジオキシチオフェンのポリスチレンスルホン酸付加物、カルボキシル基含有ポリチオフェン、フタロシアニン、ポルフィリン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化スズ、硫化モリブデン、硫化タングステン、硫化銅、硫化スズ等、フルオロ基含有ホスホン酸、カルボニル基含有ホスホン酸等が挙げられる。
本発明の薄膜太陽電池の製造方法では、上記光電変換層表面又は必要に応じて形成された上記ホール輸送層表面に陽極を形成する工程を行うことが好ましい。上記陽極の材料は特に限定されず、従来公知の材料を用いることができるが、例えば、金等の金属、CuI、ITO、SnO2、AZO、IZO、GZO等の導電性透明材料、導電性透明ポリマー等が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明によれば、酸化物ナノ粒子の分散性に優れ、塗工することによって優れたナノ構造を形成することが可能な酸化物ナノ粒子分散液、及び、当該酸化物ナノ粒子分散液を用いた高光電変換効率な薄膜太陽電池の製造方法を提供することが可能である。
以下に本発明の酸化物ナノ粒子分散液を用いて作製した薄膜太陽電池に関する実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
<陰極>
ガラス基板上に、陰極として厚み1000nmのFTO膜を形成し、純水、アセトン、メタノールをこの順に用いて各10分間超音波洗浄した後、乾燥させた。
<電子輸送層>
FTO膜の表面上に、電子輸送層のバッファ層として2%に調製したチタンイソプロポキシドエタノール溶液をスピンコート法により塗布した後、400℃で10分間焼成した。更に、多価アルコールとして2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと、副溶媒としてエタノールとをそれぞれ1:3(多価アルコール/副溶媒=0.35)の重量比で混合した溶媒に酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmの混合物)を分散液全体量に対し10重量%となるように添加及び分散させ、酸化物ナノ粒子分散液を調製した。得られた酸化物ナノ粒子分散液を、バッファ層の表面上に更にスピンコート法により積層し、400℃で10分間焼成することにより膜厚400nmの多孔質膜(ナノ構造膜)を得た。
<光電変換層(積層体)、ホール輸送層>
有機溶媒にN,N−dimethylformamide(DMF)を用い、金属含有化合物として塩化アンチモン、窒素含有化合物としてチオ尿素を重量比5:4で合計重量濃度を20重量%に調整し、半導体形成用塗布液を得た。この半導体形成用塗布液を上記の多孔質膜上にスピンコート法によって積層した。これを260℃で15分間真空下にて焼成することにより赤褐色の硫化アンチモン(半導体)層を得た。更にクロロベンゼンに有機半導体としてポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT、Merck社製)を0.5重量%溶解させた溶液を硫化アンチモン層上にスピンコート法により積層した。更にPEDOT:PSSをホール輸送層として積層した。
<陽極>
金属電極(陽極)として蒸着法により金を積層し、薄膜太陽電池を得た。
<陰極>
ガラス基板上に、陰極として厚み1000nmのFTO膜を形成し、純水、アセトン、メタノールをこの順に用いて各10分間超音波洗浄した後、乾燥させた。
<電子輸送層>
FTO膜の表面上に、電子輸送層のバッファ層として2%に調製したチタンイソプロポキシドエタノール溶液をスピンコート法により塗布した後、400℃で10分間焼成した。更に、多価アルコールとして2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと、副溶媒としてエタノールとをそれぞれ1:3(多価アルコール/副溶媒=0.35)の重量比で混合した溶媒に酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmの混合物)を分散液全体量に対し10重量%となるように添加及び分散させ、酸化物ナノ粒子分散液を調製した。得られた酸化物ナノ粒子分散液を、バッファ層の表面上に更にスピンコート法により積層し、400℃で10分間焼成することにより膜厚400nmの多孔質膜(ナノ構造膜)を得た。
<光電変換層(積層体)、ホール輸送層>
有機溶媒にN,N−dimethylformamide(DMF)を用い、金属含有化合物として塩化アンチモン、窒素含有化合物としてチオ尿素を重量比5:4で合計重量濃度を20重量%に調整し、半導体形成用塗布液を得た。この半導体形成用塗布液を上記の多孔質膜上にスピンコート法によって積層した。これを260℃で15分間真空下にて焼成することにより赤褐色の硫化アンチモン(半導体)層を得た。更にクロロベンゼンに有機半導体としてポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT、Merck社製)を0.5重量%溶解させた溶液を硫化アンチモン層上にスピンコート法により積層した。更にPEDOT:PSSをホール輸送層として積層した。
<陽極>
金属電極(陽極)として蒸着法により金を積層し、薄膜太陽電池を得た。
(実施例2)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりに2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりに2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例3)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりに1,3−ブタンジオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりに1,3−ブタンジオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例4)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりに1,2,3−プロパントリオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりに1,2,3−プロパントリオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例5)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりに1,3−プロパンジオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりに1,3−プロパンジオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例6)
硫化アンチモンの代わりに硫化カドミウムを真空蒸着法により積層した以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
硫化アンチモンの代わりに硫化カドミウムを真空蒸着法により積層した以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例7)
窒素含有化合物としてチオ尿素の代わりにセレノ尿素を用いることによって、硫化アンチモンの代わりにセレン化アンチモンを積層した以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
窒素含有化合物としてチオ尿素の代わりにセレノ尿素を用いることによって、硫化アンチモンの代わりにセレン化アンチモンを積層した以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例8)
真空蒸着法にて硫化アンチモンを積層した以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
真空蒸着法にて硫化アンチモンを積層した以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例9)
酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmの混合物)の代わりに酸化チタン(平均粒子径60nm、スーパータイタニアF2、昭和電工社製)を用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmの混合物)の代わりに酸化チタン(平均粒子径60nm、スーパータイタニアF2、昭和電工社製)を用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例10)
酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmの混合物)の代わりに酸化チタン(平均粒子径90nm、スーパータイタニアF1、昭和電工社製)を用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmの混合物)の代わりに酸化チタン(平均粒子径90nm、スーパータイタニアF1、昭和電工社製)を用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(実施例11)
実施例9と同様にして硫化アンチモン層まで積層した。実施例7で用いたセレノ尿素を含有する半導体形成用塗布液を硫化アンチモン層上にスピンコート法によって積層した。これを260℃で15分間真空下にて焼成することによりセレン化アンチモン(半導体)層を得た。更にクロロベンゼンに有機半導体としてポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT、Merck社製)を0.5重量%溶解させた溶液をセレン化アンチモン層上にスピンコート法により積層した。更にPEDOT:PSSをホール輸送層として積層した。金属電極(陽極)として蒸着法により金を積層し、薄膜太陽電池を得た。
実施例9と同様にして硫化アンチモン層まで積層した。実施例7で用いたセレノ尿素を含有する半導体形成用塗布液を硫化アンチモン層上にスピンコート法によって積層した。これを260℃で15分間真空下にて焼成することによりセレン化アンチモン(半導体)層を得た。更にクロロベンゼンに有機半導体としてポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT、Merck社製)を0.5重量%溶解させた溶液をセレン化アンチモン層上にスピンコート法により積層した。更にPEDOT:PSSをホール輸送層として積層した。金属電極(陽極)として蒸着法により金を積層し、薄膜太陽電池を得た。
(比較例1)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりにテルピネオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりにテルピネオールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(比較例2)
硫化アンチモンの代わりに硫化カドミウムを真空蒸着法により積層した以外は比較例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
硫化アンチモンの代わりに硫化カドミウムを真空蒸着法により積層した以外は比較例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(比較例3)
窒素含有化合物としてチオ尿素の代わりにセレノ尿素を用いることによって、硫化アンチモンの代わりにセレン化アンチモンを積層した以外は比較例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
窒素含有化合物としてチオ尿素の代わりにセレノ尿素を用いることによって、硫化アンチモンの代わりにセレン化アンチモンを積層した以外は比較例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(比較例4)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりにシクロヘキサノールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの代わりにシクロヘキサノールを用いた以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
(比較例5)
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールを用いず、酸化チタン10重量%エタノール分散液を用いて膜厚400nmの多孔質膜(ナノ構造膜)を得た以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールを用いず、酸化チタン10重量%エタノール分散液を用いて膜厚400nmの多孔質膜(ナノ構造膜)を得た以外は実施例1と同様にして薄膜太陽電池を作製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた薄膜太陽電池について、以下の評価を行った。結果を表1及び2に示した。
実施例及び比較例で得られた薄膜太陽電池について、以下の評価を行った。結果を表1及び2に示した。
<光電変換効率の測定>
薄膜太陽電池の電極間に、電源(KEYTHLEY社製、236モデル)を接続し、100mW/cm2の強度のソーラーシミュレータ(山下電装社製)を用いて光電変換効率を測定した。なお、比較例1で得られた薄膜太陽電池の光電変換効率を1.0として規格化した。
◎:規格化変換効率が1.3以上
○:規格化変換効率が1.1以上1.3未満
△:規格化変換効率が0.8以上1.1未満
×:規格化変換効率が0.8未満
薄膜太陽電池の電極間に、電源(KEYTHLEY社製、236モデル)を接続し、100mW/cm2の強度のソーラーシミュレータ(山下電装社製)を用いて光電変換効率を測定した。なお、比較例1で得られた薄膜太陽電池の光電変換効率を1.0として規格化した。
◎:規格化変換効率が1.3以上
○:規格化変換効率が1.1以上1.3未満
△:規格化変換効率が0.8以上1.1未満
×:規格化変換効率が0.8未満
本発明によれば、酸化物ナノ粒子の分散性に優れ、塗工することによって優れたナノ構造を形成することが可能な酸化物ナノ粒子分散液、及び当該酸化物ナノ粒子分散液を用いた高光電変換効率な薄膜太陽電池の製造方法を提供することが可能である。
Claims (8)
- 薄膜太陽電池の電子輸送層を形成するために用いられる酸化物ナノ粒子分散液であって、酸化物ナノ粒子と、多価アルコールと、を含むことを特徴とする酸化物ナノ粒子分散液。
- 多価アルコールの炭素数が4以上であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物ナノ粒子分散液。
- 多価アルコールの炭素数が10未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化物ナノ粒子分散液。
- 多価アルコールがジオールであることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の酸化物ナノ粒子分散液。
- 請求項1、2、3又は4に記載の酸化物ナノ粒子分散液を基板又は薄膜上に塗布する工程と、前記基板又は薄膜上に塗布した酸化物ナノ粒子分散液を焼成して、酸化物層を形成する工程と、前記酸化物層表面に光電変換層を形成する工程と、を含むことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
- 光電変換層は、無機半導体及び有機半導体を含むことを特徴とする請求項5に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
- 無機半導体が金属硫化物及び/又は金属セレン化物であることを特徴とする請求項6に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
- 酸化物層表面に光電変換層を形成する工程において、
金属含有化合物と、硫黄含有化合物及び/又はセレン含有化合物とを含有する半導体形成用塗布液を用いて薄膜状の金属硫化物及び/又は金属セレン化物を含有する層を成膜し、前記薄膜状の金属硫化物及び/又は金属セレン化物を含有する層の上に薄膜状の有機半導体を含有する層を成膜する
ことを特徴とする請求項7に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
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