JP2014154223A - 二次電池モジュールおよび太陽電池−二次電池一体型給電素子 - Google Patents

二次電池モジュールおよび太陽電池−二次電池一体型給電素子 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性にも優れ、多様な用途に展開できる薄膜二次電池モジュールおよび薄膜太陽電池−薄膜二次電池一体型給電素子を提供すること。
【解決手段】電荷を蓄積するための充電層がスズ酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物から少なくともひとつ選ばれた半導体酸化物と、シリコン酸化物、マグネシウム酸化物、アルミ酸化物から少なくともひとつ選ばれた絶縁性酸化物とを含み、充電層が二枚の電極に挟まれた形でなる半導体二次電池セルを複数具備した2次電池モジュールであって、電気的に直列あるいは並列接続された複数の二次電池セル間で充電層が物理的に分断されていないことを特徴とする二次電池モジュール。
【選択図】図1

Description

本発明は薄膜半導体二次電池を用いたモジュール、および該モジュールと太陽電池モジュールを有する太陽電池−二次電池一体型給電素子に関するものである。
近年、モバイル端末の高性能化に伴う消費電力の増加の点などで、電源としての二次電池の薄型軽量化、高容量化に関する研究が盛んに行われている。
二次電池としては、酸化還元反応を用いた電気化学エネルギーとして蓄電する二次電池や電気化学キャパシタ、電気二重層の容量変化として貯蔵可能なキャパシタなどがある。
また、二次電池としては、酸・鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム電池、アルカリ蓄電池、ニッケル水素二次電池などの水系二次電池のほか、イオンの挿入反応に有効な活物質を用いるリチウムイオン二次電池などの非水系二次電池が知られている。
リチウムイオン二次電池は携帯機器等の電子機器を中心に広く用いられている。これは、リチウムイオン二次電池がニッケル・カドミウム二次電池等と比較して、高い電圧を有すること、充放電容量が大きいこと、メモリ効果による弊害が少ない等が理由である。電子機器は更に小型化、軽量化が進められており、これらの電子機器に搭載するためには更に小型化、軽量化されたリチウムイオン二次電池が求められている。
従来のリチウムイオン二次電池は、正極、負極共に金属片や金属箔が用いられ、両電極間に電解液に浸積させ、容器で覆った構造をしている。そのため、薄型化や小型化には限界がある。
しかし、最近ではさらに薄型化、小型化を可能とするために、電解液ではなくゲル状の電解質を用いるポリマー電池や固体電解質を用いる薄膜固体二次電池が開発されている。
特許文献1(特許3561580号公報)や特許文献2(特許2934450号公報)に記載のポリマー電池は、電解液を使う一般的なリチウムイオン二次電池に比較して薄型化、小型化が可能ではあるが、ゲル電解質や封止材等を必要とするため、厚みとしては0.5mm程度が限界であった。
一方、薄膜固体二次電池は、基板上に集電体薄膜、負極活物質薄膜、固体電解質薄膜、正極活物質薄膜、集電体薄膜を順に積層した構成、あるいは上記の逆積層による構成を有している。これにより、薄膜固体二次電池は、リチウムイオン二次電池に比較して非常に薄くすることができる。この中で、負極活物質として標準的に用いられているグラファイトカーボンは、薄膜を形成させることが極めて困難であり、仮に薄膜を形成できても、高抵抗値、かつ密着性の悪い薄膜しか得られず、薄膜固体二次電池の負極として用いるのは困難である。また、近年グラファイトカーボンの代替材料として検討されている負極材料としてシリコンやスズ、あるいはそれらの合金材料は、リチウムイオンの挿入や離脱時の体積膨張・収縮が伴い、薄膜固体二次電池で充放電を繰り返すことにより、膜剥がれが生じやすくなる。負極材料として金属リチウムをそのまま用いることも考えられるが、金属リチウムは水分や酸素に弱く、酸化されやすいため取扱いが困難である。
従って、薄膜固体二次電池の負極としては、リチウムイオンの挿入、離脱時の体積膨張・収縮が少ない酸化バナジウム、酸化ニオブ等の金属酸化物を用いることが多い。特許文献3(特許3116857号公報)、特許文献4(特許3531866号公報)には、負極に酸化バナジウム、あるいは酸化ニオブを用いた薄膜固体二次電池が報告されている。しかしながら、酸化バナジウムは水分や酸素に弱く、酸化されやすいだけでなく、毒性も有するため、製造工程や使用時の取扱いが困難である。
特許文献5(特開2004−179158号公報)記載の技術は、負極層にシリコンや酸化バナジウム以外の酸化物としてチタン酸リチウムなども用いている。このチタン酸リチウムは、Liイオンの挿入、離脱に歪みを伴わないことが知られており、薄膜固体二次電池の負極材料としては適している。しかしながら、チタン酸リチウムは酸化ニオブや酸化バナジウム等と比較すると充放電容量がやや小さいこと、チタン酸リチウムは絶縁体のため、電子伝導性が低くイオン伝導性も低いので、薄膜固体二次電池は内部抵抗が高くなり、高速充放電特性が劣るといった問題が生じる。更に、スパッタリング等の真空プロセスで薄膜を形成する場合、チタン酸リチウム焼結体は電気伝導性が低く熱伝導性も悪いため、スパッタリングレートが遅いだけでなく、ターゲットが割れやすくなるため強いパワーを加えることが困難となり、成膜速度が極めて遅くなってしまうという欠点がある。
電気化学反応やイオン伝導を伴わない二次電池としては、電気二重層キャパシタなどがある。しかしながらこれらのキャパシタは短時間で高密度の電力を充放電する能力に優れているものの、リチウムイオン二次電池に比べるとエネルギー密度が劣る。
一方で、新規な二次電池として、導電体上に形成した酸化物半導体に光を照射して、光励起構造変化に伴う酸化物半導体に電子トラップを形成し、半導体二次電池(量子電池:透明電極上に塗布分解法等で酸化物半導体を成膜し、これに紫外線照射することにより、原子を再配列(光励起構造変化)して、酸化物半導体のバンドギャップに電子捕獲用準位を形成、その後、透明電極を形成し、上下の電極間に電圧を印加することにより、酸化物半導体のバンドギャップの準位に電子を出し入れする。バンドギャップ中に電子があると光を吸収して黒(グレー)になり、バンドギャップ中に電子がないと透明になる)へと応用する技術がグエラテクノロジー社、広島大学の梶山らにより開発されている。
(非特許文献1 広島大新技術説明会2010資料、非特許文献2 グエラテクノロジー社HP)。
この技術によれば、充電に伴って充電層の着色を起こすエレクトロクロミック素子としての応用も期待できるとして、特許文献6(WO2008/053561号公報)にその作製方法が開示されている。半導体二次電池の特徴は全固体で薄型化が容易であることや、エネルギー密度が高いこと、安全性、耐環境性が高い点などが挙げられている。
これらのような薄膜二次電池を利用する際には、薄型化や高容量化のみならず、使用する際の出力電圧の設計も課題となる。通常、素子の構成によって、単位セルの出力電圧範囲は決まっている。しかしながら電源を利用する機器によって、外部負荷に対して最適な出力電圧および電気容量が異なるため、通常は電気的に分離された複数の二次電池セルを個別に作製し、電気的に直列あるいは並列に接続することで、二次電池モジュールとしての出力電圧および電気容量を設計する必要がある。
これまでの二次電池においては、複数のセルを電気的に分離するためには、電極のみならず、活物質や、電解質なども物理的に分断する必要があったため、複数のセルを積層する必要や、あるいは同一基板上で個別に分割して作製する必要があった。比較的大型な鉛蓄電池などでは、電解液を共通にして複数の電極対を浸漬することで、複数のセルを得ることも可能であったが、小型軽量化に伴い、やはり各セルを電気的に分離することが困難となる。
その結果、作製プロセスが複雑化することによるコストの増加や、配線の占める面積の増加することによる実行的なエネルギー密度の低下をまねくという問題があった。
そのため、電圧を調整するためのIC回路やスイッチング素子などを付与するが、これによって効率の低下や、コストの増加を引き起こす。
また薄膜固体二次電池の応用として、薄膜太陽電池と併用することで、軽量で占有容積の小さい薄膜給電素子が考えられる。これによって電子ペーパーなどの携帯表示端末や、屋外展示形表示端末などの電源として、軽量化や電源メンテナンス不要などのメリットが期待されている。
給電素子の構成としては、太陽電池の単位面積あたりの実効的な発電効率を向上させるために、太陽電池と二次電池を積層した構成が一般的である。(例えば特許文献7(特開2011−8976号公報))
このような応用においても、二次電池と太陽電池を併用する際には、二次電池セルと太陽電池セルをむやみに接続すればいいわけではない。充電時の電気特性のマッチングが必要になるからである。例えば太陽電池セルの起電圧が0.5Vであった場合、複数の太陽電池セルを直列に接続して太陽電池モジュールとして、二次電池の充電に最適な起電力が得られるように設計する必要がある。また太陽電池セルの起電力は通常、用いる半導体材料などに起因するものであり、自由に設定することはできない。たとえば二次電池の充電電圧が2Vであれば、太陽電池セルを4個直列に接続する必要が生じる。
二次電池としても通常、二次電池セルを充電するのに最適な電圧範囲が決定されており、その範囲と異なる充電電圧を印加すると、充分に充電がされなかったり、二次電池としての充放電機能が損なわれたりする危険性がある。
さらに給電素子としての出力電圧は通常二次電池の構成によって決定される。しかしながら給電素子を利用する機器によって、外部負荷に対して最適な出力電圧および電気容量が異なるため、それに従って二次電池のセル構成、さらには充電のための太陽電池のセル構成を作り変える必要が生じてしまう。
また複雑なセル構成に対応するためには、配線の占める面積が増加することにより、実行的なエネルギー密度の低下や、コストの増加をまねき、これまでの給電モジュールではこれは現実的ではなかった。そのため、電圧を調整するためのIC回路やスイッチング素子などを付与するが、これによって効率の低下や、コストの増加を引き起こす。
以上のことから、これまで多様な用途に展開できる薄膜二次電池モジュールおよび薄膜太陽電池−薄膜二次電池一体型給電素子は得られていない。
本発明の課題は、このような上記問題点を解決し、生産性にも優れ、多様な用途に展開できる薄膜二次電池モジュールおよび薄膜太陽電池−薄膜二次電池一体型給電素子を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記の「二次電池モジュール」及び「太陽電池−二次電池一体型給電素子」で解決できることを見出した。
(1)「電荷を蓄積するための充電層がスズ酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物から少なくともひとつ選ばれた半導体酸化物と、シリコン酸化物、マグネシウム酸化物、アルミ酸化物から少なくともひとつ選ばれた絶縁性酸化物とを含み、充電層が二枚の電極に挟まれた形でなる半導体二次電池セルを複数具備した2次電池モジュールであって、電気的に直列あるいは並列接続された複数の二次電池セル間で充電層が物理的に分断されていないことを特徴とする二次電池モジュール。」
(2)「前記二次電池モジュールと、照射された光を電気に変換するための発電層が対向する二枚の電極に挟まれた形でなる太陽電池セルを複数具備した太陽電池モジュールと、を有する太陽電池−二次電池一体型給電素子。」
(3)「前記太陽電池が色素増感太陽電池であることを特徴とする前記(2)に記載の太陽電池−二次電池一体型給電素子。」
本発明によれば、電極のパターニングのみで二次電池モジュールの特性を調整することができ、多様な用途に展開できる太陽電池−二次電池一体型薄膜給電モジュールを提供することができるようになる。
また、前記(1)に記載の「二次電池モジュール」によって電極をパターニングするだけで、二次電池モジュールとしての出力電圧、電気容量を設計することが可能となることに加え、安全性耐環境性の優れた二次電池モジュールが得られ、前記(2)に記載の「太陽電池−二次電池一体型給電素子」によって電極をパターニングするだけで、太陽電池モジュールとしての起電力を設計することが可能となり、太陽電池―二次電池一体型給電素子として効率的な設計が可能となり、前記(3)に記載の「太陽電池−二次電池一体型給電素子」によって電極をパターニングするだけで、太陽電池モジュールとしての起電力を設計することが可能となり、太陽電池―二次電池一体型給電素子として効率的な設計が可能となる、という極めて優れた効果が奏される。
る。
本発明に係る二次電池モジュールの素子の1例の断面図である。 前記素子例の平面図である。 本発明に係る二次電池セルの1駆動例を示す平面図である。 本発明に係る二次電池セルのセル単位A及びBを直列接続したときの充放電特性例を説明する平面図である。 本発明に係る二次電池セルのセル単位A、B及びCを直列接続したときの充放電特性例を説明する平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面と共に説明する。
本発明で対象としている二次電池は、従来の化学二次電池と異なり、電極での化学反応によって電気エネルギーを蓄えるのではなく、酸化物半導体層が相変化することにより電荷を蓄える。
そのため、充放電による劣化は少なく、従来の化学二次電池などと比較して、充放電サイクルが改善されると考えられる。
ただし、このような二次電池の属性として充放電時の電圧がさほど高くないため、高電圧が必要なら直列接続が好ましいことになる。
一方、化学反応を必要としないため充電と放電の反応が早く、内部抵抗も少ないために、大電流での充放電が行なえる。
また、極薄膜デバイスであるために、占有体積が小さく、コンデンサなどの物理電池と比較して、単位体積あたりのエネルギー密度が高く、電池としての放電時間が長くできる可能性もある。
太陽電池を電源として充電する場合は、光照射時に発生する電圧、光起電圧が太陽電池の特性によって決まっている。そのため、光起電圧より大きな充電電圧を必要とする二次電池を接続しても充電はできず、太陽電池で吸収されたエネルギーは無駄になってしまう。
放電の際にも、二次電池−太陽電池一体型給電素子の利用シーンによって、要求される放電電圧が異なると考えられるが、それに合わせて、都度二次電池のセル構成を設計していると、量産効果が得られにくく、コスト高になってしまうなどの問題が発生する。また、それに合わせて太陽電池のセル構成をも設計する必要があり、より一層コスト高になってしまう。
これら色々の問題に対応すべく、二次電池の構成要素において、電極以外の機能膜を一括に作製し、電極だけを分離、パターニングすることで、二次電池デバイスとして各々独立に駆動することができれば、それらを接続した二次電池モジュールとしての放電電圧の設計自由度が高まり、多様なニーズへの対応と、低コスト化を実現できると考えられる。
太陽電池の構成要素においても、同様である。
本発明においては、一体化した太陽・二次電池のそれぞれを電極分割する点、及びそのための具体的態様例をも、以下詳細に開示しているが、例えば、単一の起電圧がYa(V)の太陽電池層をXa分割し、単一の充電電圧がYb(V)の二次電池層をXb分割したときに、Ya×Xa>Yb×Xbとなるように、分割電極を直列もしくは並列に接続することができる。
以下、本発明で用いる二次電池の素子構成例について説明する。
図1は、本発明における二次電池素子の断面図であり、図2が平面図である。図1に示すように、基板11上に第一電極12、充電層13、電子ブロック層14、第二電極15の順に形成する。図1、2に示すように、本発明においては、電極層のみをパターニングしているため、充電層13、電子ブロック層14については、隣接セル間で共通である。
パターニングは一例であり、所望の二次電池モジュール特性に合わせて任意の形に設計することができる。
以下、各構成材料、形成プロセスについて説明する。
基板11は、ガラス、薄膜金属、プラスチック等の材料から構成されており、例えば、無アルカリガラス、硼珪酸ガラス、フロートガラス、ソーダ石灰ガラス、ポリマー樹脂などを用いることができる。ただし、耐熱性の低い基板を用いる際には、プロセス温度をその温度以下に設定する必要がある。金属基板を用いる際には、絶縁層を形成してショートを防止する必要がある。
本発明に用いられる第一電極12としては、導電性物質であれば特に限定されるものではなく、公知の金属、金属酸化物、有機導電材料を使用できる。
例えば、インジウム・スズ酸化物(以下、ITOと称す)、フッ素ドープ酸化スズ(以下、FTOと称す)、アンチモンドープ酸化スズ(以下、ATOと称す)、インジウム・亜鉛酸化物、ニオブ・チタン酸化物、グラフェン等、CNT(カーボンナノチューブ)、Al、Ti、Ag、Au、Pt等の金属が挙げられ、これらは単独あるいは複数積層されていてもよい。
第一電極12の厚さに特性制限はないが、比抵抗が低いものがエネルギー密度の点から好ましい。膜厚としては5nm〜1μmが好ましく、20nm〜100nmが更に好ましい。
第一電極12の形成プロセスとしては、公知のスパッタリングや蒸着などの真空製膜や、各種印刷法による製膜方式がある。これらのプロセスでは、シャドーマスクなどを用いて電極のパターニングが可能となる。あるいは公知のレジストプロセスでパターニングすることも可能である。
印刷で形成する際には、各種金属のナノ粒子インクや有機金属塩錯体インクの塗布熱分解による形成、あるいはゾルゲル法による形成などが可能である。印刷プロセスとしてはインクジェット法、ディスペンサ法、また、湿式印刷方法として、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷等様々な方法を用いることができる。塗布膜の焼成を経て第一電極を得る。電極のパターニングをする際には、専用の版を形成する。あるいはインクジェット法やディスペンサ法などではパターンデータを入力することで任意にパターニング形成することが可能である。
本発明に用いる充電層13は、金属酸化物半導体と絶縁材料とを混合した薄膜を用いることができる。酸化物半導体としては二酸化スズ、二酸化チタン、酸化亜鉛を用いることができる。絶縁材料としては、ポリイミドなどの各種熱可塑性樹脂、各種シリコン、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、アルミナなどを用いることができる。
充電層13の形成プロセスとしては、半導体と絶縁材料のナノ粒子インクや有機金属錯体インクの塗布熱分解による形成、あるいはゾルゲル法による形成などが可能である。絶縁材料として各種シリコンや熱可塑性樹脂を用いる場合には溶媒に溶解して金属材料と混合して形成することが可能である。
印刷プロセスとしては第一電極12と同様の手法を用いることができる。またパターニングが不要という観点からさらにディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法などの印刷工程も適用することができる。
充電層13を第一電極12に接する形で形成した後、紫外線照射による充電層13の構造変換を行う。これによって半導体と絶縁体の混合薄膜が、電荷の蓄積を行う充電層13へと変化する。
本発明に用いるブロック層14としては、電子をブロックする材料であれば特に限定されるものではなく、公知の酸化物、有機材料を使用できる。
酸化物としては例えば、酸化ニッケルなどを用いることができる。真空プロセスとしては、スパッタ法などが可能である。あるいはナノ粒子インクや有機金属錯体インクの塗布熱分解による形成、あるいはゾルゲル法による形成などが可能である。
印刷プロセスとしては充電層13形成の場合と同様の手法を用いることができる。
またブロック層14の有機材料としては、各種p型半導体材料を用いることができる。
一例としてポリチオフェンなどの高分子や、ペンタセンなどの低分子材料を用いることができる。
ブロック層の形成プロセスとしては、有機溶媒に可溶な高分子材料を用いる際には、印刷プロセスで形成することができる。また、低分子系材料を用いる再には真空蒸着などのプロセスで形成することができる。
第二電極層15の材料および形成プロセスとしては、第一電極12と同様の材料およびプロセスを適用することができる。
(太陽電池)
本発明で用いる太陽電池としては、公知の薄膜太陽電池を用いることができる。具体的には、シリコン太陽電池、CIGS系太陽電池(Copper、Indium、Gallium及びSeleniumを原料とした化合物半導体を発電層に使った太陽電池)、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池などである。
(給電シートモジュール)
本発明における太陽電池と二次電池を接続する方法としては、導線やはんだなどの導電性物質で太陽電池と二次電池の電極間を接続する方法、太陽電池上に二次電池を一体成型し、電極を成型する際に目的の電極とを接続する方法などが挙げられる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
(二次電池モジュールの作製例1)
基板11として40mm×40mm厚さ0.7mmのガラス基板を準備し、ガラス基板上に、ITO膜をシャドーマスクを介してスパッタ法により約150nmの厚さになるように製膜することによって、第一の電極層12を形成した。次に、2エチルヘキサン酸スズ0.24g、トルエン1.28ml、シリコンオイル(TSF433)1.2gとの混合液を用意した。これをITO表面にスピンコート法により塗布し、乾燥後、500℃で1時間焼成処理を行うことによって、スズ酸化物とシリコンオイルの混合膜を得た。次に焼成膜に紫外線を照射した。照射強度は254nmにおいて、40mW/cm、照射時間は5hrsとした。これによって充電層13を得た。充電層形成後、続いてスパッタ法によりNiOをターゲットとして酸化ニッケルを充電層上に140nm製膜しブロック層14を形成した。さらにその上にシャドーマスクを介してスパッタ法によってITO膜を約150nmの厚さになるように製膜することによって、第二の電極層15を形成した。
これにより図1に示すように、第一電極層上に充電層、ブロック層、第二電極層が順次形成された二次電池素子を作製した。なお、作製した素子のレイアウトを図2に示す。図2のように3つのセルが並置された構成である。BitA、bitB、bitCとした。
電極層間のギャップは3mmである。各セルにおいて、充電層およびブロック層は共通である。充放電に寄与するアクティブエリアは23mm×7mmである。
(二次電池セルの駆動例1)
二次電池セルbitAについて、図3に示すように接続し、充放電特性を評価した。充電電圧は第一電極12aに対して−3Vを印加し、容量は1μAhr/cmとした。
充電後の第一電極12aの電位を測定したところ、第二電極15aに対して−1.66Vの出力電位を示した。続いて10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて放電容量が0.46μAhr/cmであった。続いてbitB、bitCについても同様の評価を実施した結果、各々放電特性としては、bitBが−1.64V、0.44μAhr/cm、bitCが−1.59V、0.55μAhr/cmであった。
(二次電池セルの駆動例2)
次に、図4に示すようにbitAおよびbitBを直列に接続した素子の充放電特性を評価した。充電電圧はbitAの第一電極12aに対して−6V、容量は1μAhr/cmとした。充電後のbitA第一電極12aの電位を測定したところ、bitB第二電極15bに対して−3.15Vの電極電位を示した。続いて10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて放電容量が0.43μAhr/cmであった。
(二次電池セルの駆動例3)
次に、図5に示すようにbitA、bitBおよびbitCを直列に接続した素子の充放電特性を評価した。充電電圧はbitAの第一電極に対して−9V、容量は1μAhr/cmとした。充電後のbitA第一電極12aの電位を測定したところ、bitC第二電極15cに対して−4.81Vの電極電位を示した。続いて10μA/cmにて定電流放電を測定したところ、終止電圧−0.1Vにて放電容量が0.41μAhr/cmであった。
駆動例1〜3の結果を表1に示した。
Figure 2014154223
これらの結果から、電極層をパターニングすることで、二次電池の各セルが電気的に独立して駆動できることがわかった。これによれば、二次電池の出力電圧および放電容量を電極のパターニングによって、単セルの起電力を最小単位として、任意に設計することが可能となることが理解される。
[実施例2]
(給電モジュールの作製例1)
光照射時の起電力が0.6Vである太陽電池セルが、5素子直列に接続された、起電力が3Vである太陽電池モジュールの光電極を導線を用いて二次電池bitAの第一電極に接続し、対極を第二電極に接続した給電モジュールを作製した。
(給電モジュールの駆動例1)
太陽電池の光電極と対極を結ぶ外部回路を開き、開回路とした条件で、擬似太陽光(AM1.5、100mW/cm)を、太陽電池の光電極側から照射した。この照射の間、電極の光起電力を測った結果、光電極が光照射によって対極に対して負の起電力を生じていることが確認された。すなわちこの光照射によって、光電極を構成する電極活物質が還元され、電池が充電された。光照射を継続し光電極の電圧が飽和したのを確認して、光照射を止め、充電を終了した。充電後の二次電池の第一電極に対する第二電極の電池を測定したところ、給電モジュールとして−1.60Vの出力電位が確認され、充電されていることが分った。
[実施例3]
(給電モジュールの作製例2)
光照射時の起電力が0.6Vである太陽電池セルが、15素子直列に接続された、起電力が9Vである太陽電池モジュールの光電極を導線を用いて二次電池bitAの第一電極に接続し、対極をbitCの第二電極に接続した給電モジュールを作製した。
(給電モジュールの駆動例2)
前記給電モジュールの駆動例1と同様の評価を実施した。充電後の二次電池のbitAの第一電極に対するbitCの第二電極の電池を測定したところ、給電モジュールとして−4.78Vの出力電位が確認され、充電されていることが分った。
11 基板
12 第一電極
13 充電層
14 ブロック層
15 第二電極
特許3561580号公報 特許2934450号公報 特許3116857号公報 特許3531866号公報 特開2004−179158号公報 WO2008/053561号公報 特開2011−8976号公報
広島大新技術説明会2010資料 グエラテクノロジー社HP http://www.guala-tec.co.jp/

Claims (3)

  1. 電荷を蓄積するための充電層がスズ酸化物、チタン酸化物、亜鉛酸化物から少なくともひとつ選ばれた半導体酸化物と、シリコン酸化物、マグネシウム酸化物、アルミ酸化物から少なくともひとつ選ばれた絶縁性酸化物とを含み、充電層が二枚の電極に挟まれた形でなる半導体二次電池セルを複数具備した2次電池モジュールであって、電気的に直列あるいは並列接続された複数の二次電池セル間で充電層が物理的に分断されていないことを特徴とする二次電池モジュール。
  2. 前記二次電池モジュールと、照射された光を電気に変換するための発電層が対向する二枚の電極に挟まれた形でなる太陽電池セルを複数具備した太陽電池モジュールと、を有する太陽電池−二次電池一体型給電素子。
  3. 前記太陽電池が色素増感太陽電池であることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池−二次電池一体型給電素子。
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