WO2013027767A1 - 負極合剤又はゲル電解質、及び、該負極合剤又はゲル電解質を使用した電池 - Google Patents
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Abstract
経済性、安全性に優れ、かつ電池性能に優れた電池の負極を形成するための亜鉛負極合剤を提供すること、及び、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった電極活物質の形態変化や不動態形成を抑制したうえで、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率といった電池性能を発現する蓄電池を形成するために好適に用いることができるゲル電解質又は負極合剤を提供することを目的とし、更にこれらの亜鉛負極合剤やゲル電解質を用いた電池を提供することを目的とする。 (1)亜鉛含有化合物、及び、導電助剤を含む亜鉛負極合剤であって、該亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤は、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むことを特徴とする亜鉛負極合剤、(2)電池に用いられるゲル電解質であって、該ゲル電解質は、多価イオン及び/又は無機化合物による架橋構造を有することを特徴とするゲル電解質、及び、(3)電池に用いられる負極合剤であって、該負極合剤は、負極活物質及びポリマーを含むことを特徴とする負極合剤である。
Description
本発明は、負極合剤又はゲル電解質、及び、該負極合剤又はゲル電解質を使用した電池に関する。より詳しくは、亜鉛を負極活物質とし、経済性、安全性、性能が高い電池の負極形成に好適に用いることができる亜鉛負極合剤等の負極合剤及び電池の電解質として好適に用いることができるゲル電解質、並びに、これらを使用した電池に関する。
負極合剤は、負極活物質によって構成される電池の負極を形成する材料であり、中でも、亜鉛を負極活物質とする亜鉛負極合剤は、電池の普及とともに古くから研究されてきたものである。亜鉛を負極に用いる電池としては、一次電池、二次電池(蓄電池)等が挙げられ、例えば、正極活物質に空気中の酸素を用いる空気・亜鉛電池、正極活物質にニッケル含有化合物を用いるニッケル・亜鉛電池、正極活物質にマンガン含有化合物を用いるマンガン・亜鉛電池や亜鉛イオン電池、正極活物質に銀含有化合物を用いる銀・亜鉛電池等が研究及び開発され、特に、空気・亜鉛一次電池、マンガン・亜鉛一次電池、銀・亜鉛一次電池は実用化され、広く世界で使用されている。一方で、近年においては、携帯機器から自動車等まで多くの産業において電池の開発・改良の重要性が高まっており、主に電池の性能やその二次電池化の面で優れた新たな電池系が種々開発・改良されているのが現状である。
従来、研究及び開発が行われてきた亜鉛を負極に用いる電池としては、亜鉛及び酸化亜鉛を主成分とし、カドミウム及び錫の酸化物又は水酸化物を含有する亜鉛極を備えたアルカリ亜鉛蓄電池(例えば、特許文献1参照。)、亜鉛及び酸化亜鉛を主成分とし、錫の酸化物又は水酸化物と酸化チタンを含有する亜鉛極を備えたアルカリ亜鉛蓄電池(例えば、特許文献2参照。)、フッ素樹脂及びポリビニルアルコールを含有する亜鉛活物質中に、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムの内から選ばれた少なくとも1種の無機化合物を添加したアルカリ蓄電池用亜鉛極(例えば、特許文献3参照。)、亜鉛及び酸化亜鉛を主成分とし、耐アルカリ性撥水性の合成樹脂結着剤を含有する極板の周縁部に、電気化学的に不活性で非導電性の無機化合物を含有せしめた亜鉛極を備えたアルカリ亜鉛蓄電池(例えば、特許文献4参照。)、亜鉛又は酸化亜鉛を主成分とし、添加剤としてインジウムの酸化物又は水酸化物、タリウムの酸化物又は水酸化物及びガリウム、カドミウム、鉛、錫、ビスマス、水銀よりなる金属群から選ばれた少なくとも一種の酸化物又は水酸化物を含有する亜鉛極を備え、添加剤の総量が亜鉛極に対して1乃至15重量%であるアルカリ亜鉛蓄電池(例えば、特許文献5参照。)が開示されている。また、亜鉛と、水酸化カルシウムと、酸化タリウムと、水とを混練し、乾燥後粉砕して粉末を得、当該粉末に亜鉛粉末と、酸化亜鉛粉末と、添加剤と、結着剤とを混練して活物質ペーストを作成し、当該活物質ペーストを集電体に塗着するアルカリ蓄電池用亜鉛極の製造方法(例えば、特許文献6参照。)が開示されている。
更には、亜鉛極の充放電サイクル特性の向上をはかることを目的として、亜鉛極活物質中に亜鉛以外の金属酸化物を添加してその効果を検討した結果、種々の金属酸化物添加剤のうち、酸化インジウム、酸化タリウムに高いサイクル特性向上効果が認められることが開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。なお、非特許文献2には、これまでのアルカリ二次電池用亜鉛極の研究、開発の歴史が総説されている。
更には、亜鉛極の充放電サイクル特性の向上をはかることを目的として、亜鉛極活物質中に亜鉛以外の金属酸化物を添加してその効果を検討した結果、種々の金属酸化物添加剤のうち、酸化インジウム、酸化タリウムに高いサイクル特性向上効果が認められることが開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。なお、非特許文献2には、これまでのアルカリ二次電池用亜鉛極の研究、開発の歴史が総説されている。
また、ペースト式酸化亜鉛負極、ペースト式酸化ニッケル正極、アルカリ電解液を有し、かつ、正極に共沈酸化コバルトと細分割コバルト金属の混合物を含み、負極に亜鉛酸化物以外の酸化物を含む、ニッケル-亜鉛ガルヴァーニセル(例えば、特許文献7参照。)、酸化亜鉛、バインダー、フッ化物を含む亜鉛電極を備える電気化学電池(例えば、特許文献8参照。)が開示されている。酸化亜鉛と、シリカ及びアルミナを含む無機ファイバーとの混合物を含む亜鉛電極と、緩衝電解液を有する電気化学セル(例えば、特許文献9参照。)が開示されているが、シリカやアルミナを含む亜鉛電極は、これら化合物が系中に溶解しやすく、劣化が早いことを我々の実験で確認した。
更に、酸化亜鉛、金属酸化物、ヒドロキシエチルセルロース、酸化物分散剤、液体バインダーを含む亜鉛電極(例えば、特許文献10参照。)、亜鉛又は亜鉛化合物を含む陰極と、酸化ニッケル、水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルを含む正極と、リン酸塩と遊離アルカリとホウ酸塩を含む電解質を備える、充電式ニッケル亜鉛電池(例えば、特許文献11参照。)、ZnOと、亜鉛又は亜鉛合金と、酸化ビスマスと、酸化アルミニウムを含む亜鉛負極材料と、水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルと、酸化亜鉛と、酸化コバルトと、結合剤を含むニッケル正極材料を含む、充電式電池の製造方法(例えば、特許文献12参照。)が開示されている。
更に、酸化亜鉛、金属酸化物、ヒドロキシエチルセルロース、酸化物分散剤、液体バインダーを含む亜鉛電極(例えば、特許文献10参照。)、亜鉛又は亜鉛化合物を含む陰極と、酸化ニッケル、水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルを含む正極と、リン酸塩と遊離アルカリとホウ酸塩を含む電解質を備える、充電式ニッケル亜鉛電池(例えば、特許文献11参照。)、ZnOと、亜鉛又は亜鉛合金と、酸化ビスマスと、酸化アルミニウムを含む亜鉛負極材料と、水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルと、酸化亜鉛と、酸化コバルトと、結合剤を含むニッケル正極材料を含む、充電式電池の製造方法(例えば、特許文献12参照。)が開示されている。
また、電気化学的に活性な亜鉛と、界面活性剤でコーティングされたカーボンファイバーからなる亜鉛負極と、ニッケル正極を含む、再充電可能なニッケル・亜鉛電池が開示され、ここでは界面活性剤でコーティングされたカーボンファイバーを亜鉛負極に使用することにより、ニッケル・亜鉛電池の充放電特性が向上することが開示されている(例えば、特許文献13参照。)。しかしながら、比較例に使用されている界面活性剤でコーティングされたカーボンファイバー代替化合物は、強アルカリ水系電解液に溶解するため亜鉛極の劣化が顕著に起こることが我々の実験により明らかとなったアルミナファイバーであるため、界面活性剤でコーティングしたカーボンファイバーの優位性を真に説明できるものではない。また、界面活性剤でコーティングされたカーボンファイバーは、水系電解液の分解による水素発生を抑制するとされているが、界面活性剤でコーティングされたカーボンファイバーには水素過電圧が大きいPb(例えば、特許文献14参照。)が添加されているため、水素発生が抑制されるのは明白であり、界面活性剤でコーティングされたカーボンファイバー自体の優位性を示すものではない。また、亜鉛極の容量密度を少しでも向上させるために、界面活性剤のコーティングを使用しない導電助剤を開発する工夫の余地があった。
ところで、電池は、従来、正極、負極、及び、それら電極間に挟持される電解液という構成を有するものであった。電池は、電解液が液体である場合が多く、特に蓄電池においては、電解液の分解による蓄電池の膨張など、長期的に安全かつ安定に用いるのが困難なことがあるという問題を抱えていた。特に亜鉛含有化合物(水系電解液)や金属リチウム(有機溶剤系電解液)等を負極とする蓄電池は、現在蓄電池として多方面に渡り使用されているニッケル金属水素化物電池(水系電解液)やリチウムイオン電池(有機溶剤系電解液)と電解液を統一して各々比較した場合、作動電圧・エネルギー密度等において、実質これらを凌駕するという特徴を有しているにも拘わらず、長期間充放電を繰り返すと、電極の局所部位で金属の溶解析出反応が起こり、シェイプチェンジやデンドライトといった電極活物質の形態変化が発生、成長すること等のため、蓄電池の容量劣化や短寿命化が起こるという問題も抱えていた。
蓄電池の安全性や安定性の問題を解決する一般的な方法としては、電解液の代わりに、イオン伝導度が高く、安全性・機械的特性にも優れるゲル状の電解質(ゲル電解質)を用いる方法が主なアプローチとして用いられてきた。そのようなアプローチを目的としたゲル状電解質としては例えば、層状構造を有するハイドロタルサイトに水酸化アルカリ水溶液を保持させた全固体アルカリ二次電池用無機ヒドロゲル電解質(例えば、特許文献15参照。)や、ポリビニルアルコールとアニオン性架橋(共)重合体とからなる重合体組成物に、水酸化アルカリを含有させてなるアルカリ電池用高分子ヒドロゲル電解質(例えば、特許文献16参照。)が開示されている。また、鹸化によりカルボキシル基を生じる疎水性基を有する疎水性モノマーと、疎水性多官能性モノマーとからなる共重合体であって、その共重合体の鹸化物が電解液をゲル化させる性質を有する電解液用高分子ゲル化剤前駆体を鹸化させて得られる電解液用高分子ゲル化剤(例えば、特許文献17参照。)が開示されている。ゲル状電解質としてはその他にも、アクリル酸塩、水酸化カリウム、水を原料に溶液重合することによって調製されるアルカリポリマーゲル電解質(例えば非特許文献3参照。)や、ハイドロタルサイトに水酸化カリウム水溶液を保持させた無機ヒドロゲル電解質(例えば、非特許文献4参照。)、アルカリ性ポリエチレンオキサイド系固体高分子電解質(例えば、非特許文献5参照。)、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、水酸化カリウム、水から調製される高分子電解質(例えば、非特許文献6参照。)、ポリビニルアルコール、ナノ粒子化された酸化ジルコニウム、水酸化カリウム、水から調製されるアルカリ高分子電解質ナノコンポジット(例えば、非特許文献7参照。)などが開示されている。また、高分子量重合体中に非水電解液を高分子量重合体に対して200重量%以上含有する粘弾性体である固体電解質(例えば、特許文献18参照。)なども開示されている。
一方、シェイプチェンジやデンドライトといった電極活物質の形態変化の抑制を意図したものではないものの、電極を形成するための電極合剤に添加剤(結着剤・バインダー)を加えて活物質(金属)を拘束し、活物質を電極に保持させる方法が知られている。例えば、活物質の粒子群あるいは活物質を主体とする粒子群の細孔に、重合若しくは共重合可能な単量体あるいは低級高分子化合物を含浸した後、その細孔内で単量体あるいは低級高分子化合物を重合若しくは共重合させて電池用電極を得る方法(例えば、特許文献19参照。)が開示されている。その他、電極合剤に加えるポリマーとして、アルカリ蓄電池用の電極ペースト製造工程において用いられる水不溶性吸水性樹脂からなる添加剤(増粘剤)(例えば、特許文献20参照。)が開示されている。また、一定の転移温度で親水性と疎水性が可逆的に変化するビニル重合体系熱可逆性増粘剤、水分散性バインダー樹脂、および元素周期表I~VII族の金属の塩からなる電気化学素子の電極用結合剤(例えば、特許文献21参照。)や、水相および水相に分散する電極用結着剤からなる水性分散体であって、その結着剤は、ガラス転移温度が-40℃未満である合成樹脂からなるものである水性分散体(例えば、特許文献22参照。)が開示されている。
ミツゾウ・ノガミ(Mitsuzo Nogami)、外4名、「電気化学」、1989年、第57巻、第8号、p.810-814
F.R.マクラーノン(F.R.McLarnon)、外1名、「ジャーナル・オブ・ザ・エレクトロケミカル・ソサイエティー(Journal of The Electrochemical Society)」、1991年、第138巻、第2号、p.645-664
シャオミン・シュ(Xiaoming Zhu)、外3名、「エレクトロキミカ・アクタ(Electrochimica Acta)」、2004年、第49巻、第16号、p.2533-2539
ヒロシ・イノウエ(Hiroshi Inoue)、外4名、「エレクトロケミカル・アンド・ソリッド-ステート・レターズ(Electrochemical and Solid-State Letters)」、2009年、第12巻、第3号、p.A58-A60
J.F.ファウバルク(J.F.Fauvarque)、外4名、「エレクトロキミカ・アクタ(Electrochimica Acta)」、1995年、第40巻、第13-14号、p.2449-2453
チュン-チェン・ヤン(Chun-Chen Yang)、「ジャーナル・オブ・パワー・ソーシーズ(Journal of Power Sources)」、2002年、第109巻、p.22-31
チュン-チェン・ヤン(Chun-Chen Yang)、「マテリアルズ・サイエンス・アンド・エンジニアリング・B(Materials Science and Engineering B)」、2006年、第131巻、p.256-262
亜鉛負極を用いた電池としては、上述したように種々のものが研究されてきたが、他の元素を負極に用いた新たな電池が開発されるにつれ、電池開発の主流ではなくなっていた。しかしながら、本発明者は、このような亜鉛負極電池が安価で安全性が高いことに加え、エネルギー密度も高く、そのような観点から様々な用途において好適に使用することができる可能性があるところに着目した。そして、亜鉛負極電池の性能面について検討したところ、近年用いられる電池に要求される性能を満たすためには、例えば、電池の二次電池化に必須である充放電を繰り返すと、亜鉛を含む負極活物質の形状変化や不動態の形成が起こり、充放電のサイクル特性(電池寿命)が劣ると共に、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が顕著に起こるといった課題が未だ残されていることを見出した。このような課題を解決すれば、経済性・安全性と性能とが両立できる電池として、携帯機器から自動車等まで多くの産業において使用できる可能性がある。
また、蓄電池の問題解決や、その性能向上のために、上述したように、種々のゲル電解質や電極合剤への添加剤が研究されてきた。しかしながら、作動電圧・エネルギー密度等の蓄電池性能の優位性の観点から、電極の負極活物質として、水素吸蔵合金や黒鉛に代わり、亜鉛含有化合物や金属リチウムを用いた蓄電池に要求される性能を満たすためには、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や、それらが一因となる不動態の形成を抑制したうえで、サイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率といった電池性能も優れたものとする必要があり、これらを両立させた蓄電池を実現するための改良の余地があった。上記蓄電池においても、非特許文献3や非特許文献5に報告されている通り、しばしばゲル電解質が使用されてきたが、上記問題を解決するに至っていないのが現状である。非特許文献4、6、7においても、ゲル電解質が電池の電解質として使用できるものか否かの特性をみるに止まっており、上記問題を解決するに至っていない。つまり、これらの非特許文献に開示のゲル電解質は、電極活物質の形態変化を抑制し、サイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率といった電池性能を向上させる目的で使用されたものではなく、また、これらの問題を充分に解決できるものとするために更に工夫の余地があるものであった。
なお、特許文献19~22に開示の方法においてはいずれも、添加剤であるポリマーはアルカリ蓄電池等のペースト式電極用増粘剤としての位置付けでしかなく、電極活物質の形態変化や不動態形成を抑制し、サイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率といった電池性能を向上させる目的で使用されたものではなく、また、これらの問題を充分に解決できるものとするために更に工夫の余地があるものであった。
なお、特許文献19~22に開示の方法においてはいずれも、添加剤であるポリマーはアルカリ蓄電池等のペースト式電極用増粘剤としての位置付けでしかなく、電極活物質の形態変化や不動態形成を抑制し、サイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率といった電池性能を向上させる目的で使用されたものではなく、また、これらの問題を充分に解決できるものとするために更に工夫の余地があるものであった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、経済性、安全性に優れ、かつ電池性能に優れた電池の負極を形成するための亜鉛負極合剤を提供すること、及び、電極活物質の電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態化を抑制したうえで、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率といった電池性能を発現する蓄電池を形成するために好適に用いることができるゲル電解質又は負極合剤を提供することを目的とし、更にこれらの亜鉛負極合剤やゲル電解質を用いた電池を提供することを目的とする。
本発明者は、亜鉛負極合剤について種々検討を行い、亜鉛負極合剤を、活物質である亜鉛含有化合物と、導電助剤とを含むものとしたときの、亜鉛含有化合物、導電助剤の形状に着目した。そして、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤を、特定の平均粒子径以下である粒径の小さい粒子、又は、特定のアスペクト比を有する細長い粒子を含むものとすると、そのような亜鉛負極合剤を用いて形成された亜鉛負極が、従来の亜鉛負極に比べて、副反応である水素の発生を抑制し、電池のサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を向上させることができることを見出した。更に、亜鉛を含む負極活物質の形状変化、不動態の形成や、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電も抑制することを見出した。このような特徴を有する亜鉛負極は、電池の負極としてより好適に用いることができるものである。また、このような亜鉛負極を用いた電池は特に水含有電解液を用いることができるために安全性の高い電池となる。このように、亜鉛含有化合物及び導電助剤を含む亜鉛負極合剤において、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤を、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものとすることによって、上記課題を見事に解決することができることに想到した。
更に本発明者は、電池における電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態形成に関する問題について種々検討を行い、ゲル電解質に着目した。そして、従来のゲル電解質は、その電解質としての性能が未だ不十分であることと共に、特に高濃度アルカリ水溶液の場合には徐々に分解が進行し、工業的・産業的な二次電池用途には耐えることができないことを新たに見出した。ここで、ゲル電解質を、多価イオン及び/又は無機化合物による架橋構造を有するものとした場合、そのようなゲル電解質を用いて形成された蓄電池が、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化を効果的に抑制し、かつ、該ゲル電解質は高いイオン伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができると共に、特に高濃度アルカリ水溶液に対する耐性が大幅に向上することを見出した。このように、蓄電池に用いられるゲル電解質を、多価イオン及び/又は無機化合物による架橋構造を有するものとすることによって、上記課題を見事に解決することができることに想到した。
また、本発明者は、蓄電池における電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化の問題について、負極合剤にも着目した。そして、負極合剤を、負極活物質及びポリマーを含むものとすることによっても、そのような負極合剤を用いて形成された蓄電池が、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化や不動態形成を効果的に抑制し、かつ、高い電気伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現できることを見出した。このように、蓄電池に用いられる負極合剤を、負極活物質及びポリマーを含むものとすることによっても、上記課題を見事に解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。本発明は蓄電池(二次電池)のみならず、一次電池、キャパシタ、ハイブリッドキャパシタ等の他の電気化学デバイスにも使用可能である。
また、本発明者は、蓄電池における電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化の問題について、負極合剤にも着目した。そして、負極合剤を、負極活物質及びポリマーを含むものとすることによっても、そのような負極合剤を用いて形成された蓄電池が、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化や不動態形成を効果的に抑制し、かつ、高い電気伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現できることを見出した。このように、蓄電池に用いられる負極合剤を、負極活物質及びポリマーを含むものとすることによっても、上記課題を見事に解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。本発明は蓄電池(二次電池)のみならず、一次電池、キャパシタ、ハイブリッドキャパシタ等の他の電気化学デバイスにも使用可能である。
すなわち本発明は、亜鉛含有化合物、及び、導電助剤を含む亜鉛負極合剤であって、上記亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤は、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むことを特徴とする亜鉛負極合剤である。
また本発明は、前記亜鉛負極合剤は、更に他の成分を含み、該他の成分は、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする上記亜鉛負極合剤である。
更に本発明は、上記亜鉛負極合剤を用いて形成されてなることを特徴とする亜鉛負極である。
また本発明は、上記亜鉛負極を有してなることを特徴とする電池である。
更に本発明は、電池に用いられるゲル電解質であって、上記ゲル電解質は、多価イオン及び/又は無機化合物による架橋構造を有することを特徴とするゲル電解質である。
本発明はまた、電池に用いられる負極合剤であって、上記負極合剤は、負極活物質及びポリマーを含むことを特徴とする負極合剤でもある。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載される本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせた形態もまた、本発明の好ましい形態である。
また本発明は、前記亜鉛負極合剤は、更に他の成分を含み、該他の成分は、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする上記亜鉛負極合剤である。
更に本発明は、上記亜鉛負極合剤を用いて形成されてなることを特徴とする亜鉛負極である。
また本発明は、上記亜鉛負極を有してなることを特徴とする電池である。
更に本発明は、電池に用いられるゲル電解質であって、上記ゲル電解質は、多価イオン及び/又は無機化合物による架橋構造を有することを特徴とするゲル電解質である。
本発明はまた、電池に用いられる負極合剤であって、上記負極合剤は、負極活物質及びポリマーを含むことを特徴とする負極合剤でもある。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載される本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせた形態もまた、本発明の好ましい形態である。
以下においては、まず、亜鉛含有化合物、及び、導電助剤を含み、該亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤は、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含む亜鉛負極合剤(以下においては、第1の本発明の亜鉛負極合剤とも記載する)について記載する。次に本発明のゲル電解質(以下においては、第2の本発明のゲル電解質とも記載する)について記載し、最後に、負極活物質及びポリマーを含む負極合剤(以下においては、第3の本発明の負極合剤とも記載する)について記載する。
まず、第1の本発明の亜鉛負極合剤について記載する。
第1の本発明の亜鉛負極合剤は、亜鉛含有化合物及び導電助剤を含み、かつ、該亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものである。
本発明の亜鉛負極合剤は、亜鉛含有化合物及び導電助剤を含む限り、その他の成分を含んでいてもよい。また、これらの各成分は、1種を含んでいてもよいし2種以上を含んでいてもよい。
第1の本発明の亜鉛負極合剤は、亜鉛含有化合物及び導電助剤を含み、かつ、該亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものである。
本発明の亜鉛負極合剤は、亜鉛含有化合物及び導電助剤を含む限り、その他の成分を含んでいてもよい。また、これらの各成分は、1種を含んでいてもよいし2種以上を含んでいてもよい。
上記亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤は、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものである。そしてこのような導電助剤と亜鉛含有化合物とを含む亜鉛負極合剤から形成される亜鉛負極は、電池のサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を向上させることが可能である。この理由としては、次のようなことが考えられる。
電池の負極が亜鉛含有化合物と導電助剤とを含む亜鉛負極合剤から形成される場合、負極として機能する(電流が流れる)ためには、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が結着していることが好ましいが、充放電を繰り返したり、急速な充放電を行ったりすると、不可避的に亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体の解離や亜鉛含有化合物の不動態化が進行してしまい、電池性能の低下に繋がってしまう場合がある。しかしながら、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤として平均粒子径が1000μm以下である粒子を用いると、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体とが効率的に接触し、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が完全に解離してしまう箇所を少なくすることができ、結果、電池性能の低下を抑制することが可能となる。また、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤が、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含む場合には、そのような粒子は細長い形状をしていることから、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体の解離が起こりにくくなり、結果、電池性能の低下を抑制することが可能となる。更に、活物質である亜鉛含有化合物の形状変化も抑制することが可能となる。
電池の負極が亜鉛含有化合物と導電助剤とを含む亜鉛負極合剤から形成される場合、負極として機能する(電流が流れる)ためには、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が結着していることが好ましいが、充放電を繰り返したり、急速な充放電を行ったりすると、不可避的に亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体の解離や亜鉛含有化合物の不動態化が進行してしまい、電池性能の低下に繋がってしまう場合がある。しかしながら、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤として平均粒子径が1000μm以下である粒子を用いると、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体とが効率的に接触し、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が完全に解離してしまう箇所を少なくすることができ、結果、電池性能の低下を抑制することが可能となる。また、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤が、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含む場合には、そのような粒子は細長い形状をしていることから、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体の解離が起こりにくくなり、結果、電池性能の低下を抑制することが可能となる。更に、活物質である亜鉛含有化合物の形状変化も抑制することが可能となる。
なお、本発明においては、亜鉛含有化合物、導電助剤のどちらか一方が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものであってもよいし、亜鉛含有化合物、導電助剤の両方共が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものであってもよい。
亜鉛含有化合物、及び、導電助剤が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むことも、本発明の好適な実施形態の1つである。
亜鉛含有化合物、及び、導電助剤が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むことも、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明における亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤は、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含む限り、その他の形状の粒子を含んでいてもよい。ただし、亜鉛含有化合物及び導電助剤の全量100質量%に対して、平均粒子径が1000μm以下である粒子及びアスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子の合計が、10質量%以上であることが好ましい。亜鉛含有化合物及び導電助剤の合計量に対して、このような範囲で平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むことにより、本発明の効果がより充分に発揮されることとなる。より好ましくは、40質量%以上であり、更に好ましくは、80質量%以上である。特に好ましくは、100質量%、つまり、亜鉛含有化合物及び導電助剤が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子であることである。
上記粒径の小さい粒子としては、平均粒子径が1000μm以下であるものであるが、平均粒子径として好ましくは、500μm以下であり、より好ましくは、200μm以下であり、更に好ましくは、100μm以下であり、特に好ましくは、75μm以下であり、最も好ましくは、20μm以下である。一方、平均粒子径の下限値としては、1nmであることが好ましい。より好ましくは、2nm以上であり、更に好ましくは、5nm以上である。上記平均粒子径は、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤の原料としての平均粒子径であるが、これらを1~20分間超音波照射分散させた後の分析や、後述する工程により作成した亜鉛負極合剤やそれを使用した電極における亜鉛含有化合物や導電助剤の分析においても、その平均粒子径は上記値となることが好ましい。
上記平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、粒度分布測定装置、粉末X線回折(XRD)等により測定することができる。
粒子の形状としては、微粉状、粉状、粒状、顆粒状、鱗片状、多面体状、ロッド状等が挙げられる。なお、平均粒子径が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をボールミル等により粉砕し、得られた粗粒子を分散剤に分散させて所望の粒子径にした後に乾固する方法や、該粗粒子をふるい等にかけて粒子径を選別する方法のほか、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、所望の粒径の(ナノ)粒子を得る方法等により製造することが可能である。
粒子の形状としては、微粉状、粉状、粒状、顆粒状、鱗片状、多面体状、ロッド状等が挙げられる。なお、平均粒子径が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をボールミル等により粉砕し、得られた粗粒子を分散剤に分散させて所望の粒子径にした後に乾固する方法や、該粗粒子をふるい等にかけて粒子径を選別する方法のほか、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、所望の粒径の(ナノ)粒子を得る方法等により製造することが可能である。
ここで平均粒子径とは、粒子群が径の不均一な多くの粒子から構成される場合に、その粒子群を代表させる粒子径を考えるとき、その粒子径を平均粒子径とする。粒子径は一般的な決められたルールに従って測定した粒子の長さをそのまま粒子径とするが、例えば、(i)顕微鏡観察法の場合には、1個の粒子について長軸径、短軸径、定方向径等二つ以上の長さを測定し、その平均値を粒子径とする。少なくとも100個の粒子に対して測定を行うことが好ましい。(ii)画像解析法、遮光法、コールター法の場合には、粒子の大きさとして直接に測定された量(投影面積、体積)を幾何学公式により、規則的な形状(例:円、球や立方体)の粒子に換算してその粒子径(相当径)とする。(iii)沈降法、レーザー回折散乱法の場合には、特定の粒子形状と特定の物理的な条件を仮定したとき導かれる物理学的法則(例:Mie理論)を用いて測定量を粒子径(有効径)として算出する。(iv)動的光散乱法の場合には、液体中の粒子がブラウン運動により拡散する速度(拡散係数)を計測することで粒子径を算出する。なお、平均粒子径の分析においては、粒子を有り姿で分析しても良いし、1~20分間超音波照射分散を行った後に分析しても良く、いずれの場合にも、平均粒子径が上記値となることが好ましい。平均粒子径を粒度分布測定装置で測定する場合には、頻度分布値が最も大きな値となる頻度分布グラフの頂点の粒子径をモード径、積算分布値50%に対応する粒子径をメジアン径という。
上記粒径の小さい粒子は、比表面積が0.01m2/g以上であることが好ましい。比表面積としてより好ましくは、0.1m2/g以上であり、更に好ましくは、0.5m2/g以上である。一方、比表面積の上限値としては、1500m2/gであることが好ましい。より好ましくは、500m2/g以下であり、更に好ましくは、350m2/g以下であり、特に好ましくは、250m2/g以下である。
上記比表面積は、窒素吸着BET法で比表面積測定装置等により測定することができる。
なお、比表面積が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をナノ粒子化したり、粒子製造の際の調製条件を選択することにより粒子表面に凹凸をつけたりすることにより製造することが可能である。
上記比表面積は、窒素吸着BET法で比表面積測定装置等により測定することができる。
なお、比表面積が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をナノ粒子化したり、粒子製造の際の調製条件を選択することにより粒子表面に凹凸をつけたりすることにより製造することが可能である。
上記細長い形状の粒子としては、主に直方体型や円柱型(繊維状型)が該当し、アスペクト比(縦/横)が1.1以上であるものであるが、アスペクト比(縦/横)として好ましくは、20以上であり、より好ましくは、50以上であり、更に好ましくは、60以上である。一方、アスペクト比(縦/横)の上限値としては、100000であることが好ましく、より好ましくは50000である。
上記アスペクト比(縦/横)は、例えば、TEMやSEMにより観察した粒子の形状から、直方体型の場合には、最も長い辺を縦、2番目に長い辺を横として、縦の長さを横の長さで除することにより求めることができる。円柱型・球状型・曲面含有型・多面体型等の場合には、アスペクト比が最も大きくなるように、ある一つの部分を底面に置き、それをアスペクト比が最も大きくなるような方向から投影した時にできる二次元の形において、ある一点から最も離れた一点の長さを測定し、その最も長い辺を縦、縦の中心点を通る直線のうち最も長い辺を横として、縦の長さを横の長さで除することにより求めることができる。
なお、アスペクト比(縦/横)が上述のような範囲の粒子は、例えば、そのようなアスペクト比を有する粒子を選択する方法や、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、該粒子を選択的に得る方法等により得ることが可能である。
上記アスペクト比は、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤の原料としての平均粒子径であるが、これらを1~20分間超音波照射分散させた後の分析や、後述する工程により作成した亜鉛負極合剤やそれを使用した電極における亜鉛含有化合物や導電助剤の分析においても、そのアスペクト比は上記値となることが好ましい。
上記アスペクト比(縦/横)は、例えば、TEMやSEMにより観察した粒子の形状から、直方体型の場合には、最も長い辺を縦、2番目に長い辺を横として、縦の長さを横の長さで除することにより求めることができる。円柱型・球状型・曲面含有型・多面体型等の場合には、アスペクト比が最も大きくなるように、ある一つの部分を底面に置き、それをアスペクト比が最も大きくなるような方向から投影した時にできる二次元の形において、ある一点から最も離れた一点の長さを測定し、その最も長い辺を縦、縦の中心点を通る直線のうち最も長い辺を横として、縦の長さを横の長さで除することにより求めることができる。
なお、アスペクト比(縦/横)が上述のような範囲の粒子は、例えば、そのようなアスペクト比を有する粒子を選択する方法や、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、該粒子を選択的に得る方法等により得ることが可能である。
上記アスペクト比は、亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤の原料としての平均粒子径であるが、これらを1~20分間超音波照射分散させた後の分析や、後述する工程により作成した亜鉛負極合剤やそれを使用した電極における亜鉛含有化合物や導電助剤の分析においても、そのアスペクト比は上記値となることが好ましい。
上記亜鉛含有化合物は、負極活物質として用いることができるものである限り、特に制限されないが、例えば、亜鉛金属、亜鉛繊維、酸化亜鉛(1種/2種/3種)、導電性酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、テトラヒドロキシ亜鉛イオン塩、亜鉛ハロゲン化物、酢酸亜鉛や酒石酸亜鉛をはじめとする亜鉛カルボキシラート化合物、亜鉛酸マグネシウム、亜鉛酸カルシウム、亜鉛酸バリウム、ホウ酸亜鉛、ケイ酸亜鉛、アルミン酸亜鉛、フッ化亜鉛、亜鉛合金、炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩、硫酸塩、アルカリ乾電池や空気亜鉛電池に使用される亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、亜鉛金属、酸化亜鉛(1種/2種/3種)、導電性酸化亜鉛、水酸化亜鉛、テトラヒドロキシ亜鉛イオン塩、亜鉛ハロゲン化物、ホウ酸亜鉛、フッ化亜鉛、亜鉛合金、アルカリ乾電池や空気亜鉛電池等に使用される亜鉛が好ましく、より好ましくは、亜鉛金属、酸化亜鉛(1種/2種)、導電性酸化亜鉛、水酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛、フッ化亜鉛、亜鉛合金、アルカリ乾電池や空気亜鉛電池に使用される亜鉛であり、更に好ましくは、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、亜鉛合金、アルカリ乾電池や空気亜鉛電池に使用される亜鉛であり、最も好ましくは酸化亜鉛、水酸化亜鉛である。上記亜鉛含有化合物は、1種でも2種以上でも使用することができる。
酸化亜鉛を使用する場合には、該酸化亜鉛に含まれるPb量は0.03質量%以下、Cd量は0.01質量%以下であることが好ましい。PbやCdは、亜鉛極における電解液(水)の分解(水素発生)を抑制する元素として知られているが、昨今の環境問題に対する懸念から、極力低下させることが好ましい。より好ましくは、亜鉛極に使用する酸化亜鉛が、JIS規格を満たしていることである。また、Hgは含まない方が良い。
酸化亜鉛を使用する場合には、該酸化亜鉛に含まれるPb量は0.03質量%以下、Cd量は0.01質量%以下であることが好ましい。PbやCdは、亜鉛極における電解液(水)の分解(水素発生)を抑制する元素として知られているが、昨今の環境問題に対する懸念から、極力低下させることが好ましい。より好ましくは、亜鉛極に使用する酸化亜鉛が、JIS規格を満たしていることである。また、Hgは含まない方が良い。
上記亜鉛含有化合物の配合量としては、亜鉛負極合剤の全量100質量%に対して、50~99.9質量%であることが好ましい。亜鉛含有化合物の配合量がこのような範囲であると、亜鉛負極合剤から形成される亜鉛負極を、電池の負極として用いた場合に、より良好な電池性能を発揮する。より好ましくは、55~99.5質量%であり、更に好ましくは、60~99質量%である。
亜鉛含有化合物は、下記平均粒子径及び/又はアスペクト比を満たす粒子を含むことが好ましい。また、亜鉛含有化合物が、下記平均粒子径及び/又はアスペクト比を満たすものであることがより好ましい。
上記亜鉛含有化合物の平均粒子径としては、好ましくは500μm~1nm、より好ましくは100μm~5nmであり、更に好ましくは20μm~10nmであり、特に好ましくは、10μm~100nmである。
上記亜鉛化合物として酸化亜鉛を使用する場合には、酸化亜鉛をイオン交換水に加えて5分間超音波照射分散した後に粒度分布測定装置で測定した場合、平均粒子径は、100μm~100nmであることが好ましく、より好ましくは、50μm~200nmであり、更に好ましくは、10μm~300nmであり、モード径は、20μm~50nmであることが好ましく、より好ましくは、10μm~70nmであり、更に好ましくは、5μm~100nmであり、メジアン径は、10μm~100nmであることが好ましく、より好ましくは、7μm~150nmであり、更に好ましくは、5μm~500nmである。
上記亜鉛含有化合物のアスペクト比(縦/横)は、例えば、上記亜鉛含有化合物が直方型・円柱型・球状型・曲面含有型・多面体型、鱗片状やロッド状等で測定可能な場合には、好ましくは100000~1.1、より好ましくは50000~1.2、更に好ましくは10000~1.5である。上記平均粒子径及びアスペクト比を満たす粒子を含まない場合には、負極活物質の形状変化や不動態形成に伴うサイクル特性の低下や、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が起こりやすくなる等の可能性がある。
なお、上記平均粒子径及びアスペクト比は、前述と同じ方法により測定することができる。
上記亜鉛含有化合物の平均粒子径としては、好ましくは500μm~1nm、より好ましくは100μm~5nmであり、更に好ましくは20μm~10nmであり、特に好ましくは、10μm~100nmである。
上記亜鉛化合物として酸化亜鉛を使用する場合には、酸化亜鉛をイオン交換水に加えて5分間超音波照射分散した後に粒度分布測定装置で測定した場合、平均粒子径は、100μm~100nmであることが好ましく、より好ましくは、50μm~200nmであり、更に好ましくは、10μm~300nmであり、モード径は、20μm~50nmであることが好ましく、より好ましくは、10μm~70nmであり、更に好ましくは、5μm~100nmであり、メジアン径は、10μm~100nmであることが好ましく、より好ましくは、7μm~150nmであり、更に好ましくは、5μm~500nmである。
上記亜鉛含有化合物のアスペクト比(縦/横)は、例えば、上記亜鉛含有化合物が直方型・円柱型・球状型・曲面含有型・多面体型、鱗片状やロッド状等で測定可能な場合には、好ましくは100000~1.1、より好ましくは50000~1.2、更に好ましくは10000~1.5である。上記平均粒子径及びアスペクト比を満たす粒子を含まない場合には、負極活物質の形状変化や不動態形成に伴うサイクル特性の低下や、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が起こりやすくなる等の可能性がある。
なお、上記平均粒子径及びアスペクト比は、前述と同じ方法により測定することができる。
本明細書において、「充電状態時や充電状態での保存時」とは、亜鉛極を負極とするフルセル(酸化亜鉛が金属亜鉛に還元される反応が充電、金属亜鉛が酸化亜鉛に酸化される反応が放電)において、電池の充放電操作時やその保存時に、活物質である亜鉛含有化合物の一部又は全てが金属亜鉛である状態を指す。なお、フルセルの放電操作時や、亜鉛極の対極に金属亜鉛を使用するハーフセル(酸化亜鉛が金属亜鉛に還元される反応が放電、金属亜鉛が酸化亜鉛に酸化される反応が充電)においても、活物質である亜鉛含有化合物の一部又は全てが金属亜鉛である状態であれば、それらは充電状態を意味することとする。
亜鉛含有化合物は、下記比表面積を満たす粒子を含むことが好ましい。また、亜鉛含有化合物が、下記比表面積を満たすものであることがより好ましい。
亜鉛含有化合物の比表面積としては、より好ましくは、0.01m2/g以上、60m2/g以下であり、更に好ましくは、0.1m2/g以上、50m2/g以下である。上記比表面積を満たす粒子を含まない場合には、サイクル特性の低下や、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が起こりやすくなる等の可能性がある。
なお、上記比表面積は、前述と同じ方法により測定することができる。
上記亜鉛含有化合物として酸化亜鉛を使用する場合には、その真密度値は、5.50~6.50g/cm3であることが好ましい。より好ましくは、5.60~6.30g/cm3であり、更に好ましくは、5.70~6.20g/cm3であり、特に好ましくは、5.89~6.20g/cm3であり、最も好ましくは、5.95~6.15g/cm3である。酸化亜鉛粒子が上記真密度値を満たさない場合には、充放電時の容量には特に大きな影響を及ぼすことはないが、平均粒子径によっては充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が起こりやすくなる等の可能性がある。真密度は、密度測定装置等で測定することができる。上記亜鉛含有化合物が電極に使用されている等、粒子単独の真密度測定が困難な場合には、蛍光X線分析(XRF)装置等で亜鉛と酸素の比を算出することにより推定することができる。
亜鉛含有化合物の比表面積としては、より好ましくは、0.01m2/g以上、60m2/g以下であり、更に好ましくは、0.1m2/g以上、50m2/g以下である。上記比表面積を満たす粒子を含まない場合には、サイクル特性の低下や、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が起こりやすくなる等の可能性がある。
なお、上記比表面積は、前述と同じ方法により測定することができる。
上記亜鉛含有化合物として酸化亜鉛を使用する場合には、その真密度値は、5.50~6.50g/cm3であることが好ましい。より好ましくは、5.60~6.30g/cm3であり、更に好ましくは、5.70~6.20g/cm3であり、特に好ましくは、5.89~6.20g/cm3であり、最も好ましくは、5.95~6.15g/cm3である。酸化亜鉛粒子が上記真密度値を満たさない場合には、充放電時の容量には特に大きな影響を及ぼすことはないが、平均粒子径によっては充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が起こりやすくなる等の可能性がある。真密度は、密度測定装置等で測定することができる。上記亜鉛含有化合物が電極に使用されている等、粒子単独の真密度測定が困難な場合には、蛍光X線分析(XRF)装置等で亜鉛と酸素の比を算出することにより推定することができる。
上記導電助剤としては、例えば、導電性カーボン、導電性セラミックス、金属亜鉛等を用いることができる。
上記導電性カーボンとしては、黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛、グラッシーカーボン、アモルファス炭素、易黒鉛化炭素、難黒鉛化炭素、カーボンナノフォーム、活性炭、グラフェン、ナノグラフェン、グラフェンナノリボン、フラーレン、カーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、ケッチェンブラック、気相法炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズ、金属によりコートしたカーボン、カーボンコートした金属、ファイバー状カーボン、ホウ素含有カーボン、窒素含有カーボン、多層/単層カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、バルカン、アセチレンブラック、酸素含有官能基を導入することにより親水処理したカーボン、SiCコートカーボン、分散・乳化・懸濁・マイクロサスペンジョン重合等により表面処理したカーボン、マイクロカプセルカーボン等が挙げられる。
上記導電性セラミックスとしては、例えば、酸化亜鉛と共に焼成したBi、Co、Nb及びYから選ばれる少なくとも1種を含有する化合物等が挙げられる。
上記導電助剤の中でも、黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛、易黒鉛化炭素、難黒鉛化炭素、グラフェン、カーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズ、ファイバー状カーボン、多層/単層カーボンナノチューブ、バルカン、アセチレンブラック、酸素含有官能基を導入することにより親水処理したカーボン、金属亜鉛が好ましい。なお、金属亜鉛はアルカリ乾電池や空気電池のような実電池に使用されるものであってもよく、表面を他元素やカーボン等でコーティングされたものであってもよい。
上記導電助剤は、1種でも2種以上でも使用することができる。導電性カーボンは、その導電性を最大限に生かすため、低分子量界面活性剤によるコーティング処理は行わない。
上記導電性カーボンとしては、黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛、グラッシーカーボン、アモルファス炭素、易黒鉛化炭素、難黒鉛化炭素、カーボンナノフォーム、活性炭、グラフェン、ナノグラフェン、グラフェンナノリボン、フラーレン、カーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、ケッチェンブラック、気相法炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズ、金属によりコートしたカーボン、カーボンコートした金属、ファイバー状カーボン、ホウ素含有カーボン、窒素含有カーボン、多層/単層カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、バルカン、アセチレンブラック、酸素含有官能基を導入することにより親水処理したカーボン、SiCコートカーボン、分散・乳化・懸濁・マイクロサスペンジョン重合等により表面処理したカーボン、マイクロカプセルカーボン等が挙げられる。
上記導電性セラミックスとしては、例えば、酸化亜鉛と共に焼成したBi、Co、Nb及びYから選ばれる少なくとも1種を含有する化合物等が挙げられる。
上記導電助剤の中でも、黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛、易黒鉛化炭素、難黒鉛化炭素、グラフェン、カーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズ、ファイバー状カーボン、多層/単層カーボンナノチューブ、バルカン、アセチレンブラック、酸素含有官能基を導入することにより親水処理したカーボン、金属亜鉛が好ましい。なお、金属亜鉛はアルカリ乾電池や空気電池のような実電池に使用されるものであってもよく、表面を他元素やカーボン等でコーティングされたものであってもよい。
上記導電助剤は、1種でも2種以上でも使用することができる。導電性カーボンは、その導電性を最大限に生かすため、低分子量界面活性剤によるコーティング処理は行わない。
また、金属亜鉛は活物質としても働くことが可能である。
金属亜鉛は、負極の調製段階で負極合剤として加えることになる。充放電を行った際に、亜鉛含有化合物である酸化亜鉛や水酸化亜鉛等から生成する亜鉛金属は導電助剤としても機能することになる。この場合、亜鉛含有化合物は、充放電時においては、負極活物質かつ導電助剤として実質的に機能することになる。
上記導電助剤は、これを用いて蓄電池を作成した際に水含有電解液を使用した場合には、充放電時に水の分解副反応を進行させる場合があり、該副反応を抑制するために、特定の元素を導電助剤に導入してもよい。特定の元素としては、B、Ba、Bi、Br、Ca、Cd、Ce、Cl、F、Ga、Hg、In、La、Mn、N、Nb、Nd、P、Pb、Sc、Sn、Sb、Sr、Ti、Tl、Y、Zr等が挙げられる。導電性カーボンを導電助剤の一つとして使用する場合には、特定の元素としては、B、Bi、Br、Ca、Cd、Ce、Cl、F、In、La、Mn、N、Nb、Nd、P、Pb、Sc、Sn、Tl、Y、Zrが好ましい。
ここで、特定の元素を導電助剤に導入するとは、導電助剤をこれらの元素を構成元素とする化合物とすることを意味する。
金属亜鉛は、負極の調製段階で負極合剤として加えることになる。充放電を行った際に、亜鉛含有化合物である酸化亜鉛や水酸化亜鉛等から生成する亜鉛金属は導電助剤としても機能することになる。この場合、亜鉛含有化合物は、充放電時においては、負極活物質かつ導電助剤として実質的に機能することになる。
上記導電助剤は、これを用いて蓄電池を作成した際に水含有電解液を使用した場合には、充放電時に水の分解副反応を進行させる場合があり、該副反応を抑制するために、特定の元素を導電助剤に導入してもよい。特定の元素としては、B、Ba、Bi、Br、Ca、Cd、Ce、Cl、F、Ga、Hg、In、La、Mn、N、Nb、Nd、P、Pb、Sc、Sn、Sb、Sr、Ti、Tl、Y、Zr等が挙げられる。導電性カーボンを導電助剤の一つとして使用する場合には、特定の元素としては、B、Bi、Br、Ca、Cd、Ce、Cl、F、In、La、Mn、N、Nb、Nd、P、Pb、Sc、Sn、Tl、Y、Zrが好ましい。
ここで、特定の元素を導電助剤に導入するとは、導電助剤をこれらの元素を構成元素とする化合物とすることを意味する。
上記導電助剤の配合量としては、亜鉛負極合剤中の亜鉛含有化合物100質量%に対して、0.0001~100質量%であることが好ましい。導電助剤の配合量がこのような範囲であると、亜鉛負極合剤から形成される亜鉛負極を、電池の負極として用いた場合に、より良好な電池性能を発揮する。より好ましくは、0.0005~60質量%であり、更に好ましくは、0.001~40質量%である。このように、本発明の亜鉛負極合剤において、導電助剤の配合量が、亜鉛負極合剤中の亜鉛含有化合物100質量%に対して、0.0001~100質量%であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
なお、金属亜鉛を負極合剤調製時に導電助剤として使用する場合には、金属亜鉛は亜鉛含有化合物ではなく、導電助剤として考えて計算する。また、亜鉛含有化合物である酸化亜鉛や水酸化亜鉛等から充放電時に生成する亜鉛金属は、系中で導電助剤としての機能も果たすことになるが、亜鉛負極合剤や亜鉛負極調製時には0価の亜鉛金属ではないため、ここでは導電助剤として考慮しないこととする。すなわち、上記導電助剤の好ましい配合量は、亜鉛負極合剤や亜鉛負極の調製時に配合する導電助剤の好ましい量である。
なお、金属亜鉛を負極合剤調製時に導電助剤として使用する場合には、金属亜鉛は亜鉛含有化合物ではなく、導電助剤として考えて計算する。また、亜鉛含有化合物である酸化亜鉛や水酸化亜鉛等から充放電時に生成する亜鉛金属は、系中で導電助剤としての機能も果たすことになるが、亜鉛負極合剤や亜鉛負極調製時には0価の亜鉛金属ではないため、ここでは導電助剤として考慮しないこととする。すなわち、上記導電助剤の好ましい配合量は、亜鉛負極合剤や亜鉛負極の調製時に配合する導電助剤の好ましい量である。
導電助剤は、下記平均粒子径及び/又はアスペクト比を満たす粒子を含むことが好ましい。また、導電助剤が、下記平均粒子径及び/又はアスペクト比を満たすものであることがより好ましい。
上記導電助剤の平均粒子径としては、好ましくは500μm~1nm、より好ましくは200μm~5nm、更に好ましくは100μm~10nmである。
上記導電助剤のアスペクト比(縦/横)としては、好ましくは100000~1.1、より好ましくは80000~1.2、更に好ましくは50000~1.5である。
なお、上記平均粒子径及びアスペクト比は、前述と同じ方法により測定することができる。
上記導電助剤の平均粒子径としては、好ましくは500μm~1nm、より好ましくは200μm~5nm、更に好ましくは100μm~10nmである。
上記導電助剤のアスペクト比(縦/横)としては、好ましくは100000~1.1、より好ましくは80000~1.2、更に好ましくは50000~1.5である。
なお、上記平均粒子径及びアスペクト比は、前述と同じ方法により測定することができる。
導電助剤は、下記比表面積を満たす粒子を含むことが好ましい。また、導電助剤が、下記比表面積を満たすものであることがより好ましい。
導電助剤の比表面積としては、より好ましくは、0.1m2/g以上、1500m2/g以下であり、更に好ましくは、1m2/g以上、1200m2/g以下であり、より更に好ましくは、1m2/g以上、900m2/g以下であり、特に好ましくは、1m2/g以上、250m2/g以下であり、最も好ましくは、1m2/g以上、50m2/g以下である。
導電助剤の比表面積を上記値とすることにより、充放電時における活物質である亜鉛含有化合物の形状変化や不動態の形成を抑制することができ、更に、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電も抑制することができる。充電状態時や充電状態での保存時とは、フルセルやハーフセルにおいて、電池の充放電操作時やその保存時に、負極活物質の一部又は全てが還元された状態にあることを指す。
導電助剤の比表面積としては、より好ましくは、0.1m2/g以上、1500m2/g以下であり、更に好ましくは、1m2/g以上、1200m2/g以下であり、より更に好ましくは、1m2/g以上、900m2/g以下であり、特に好ましくは、1m2/g以上、250m2/g以下であり、最も好ましくは、1m2/g以上、50m2/g以下である。
導電助剤の比表面積を上記値とすることにより、充放電時における活物質である亜鉛含有化合物の形状変化や不動態の形成を抑制することができ、更に、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電も抑制することができる。充電状態時や充電状態での保存時とは、フルセルやハーフセルにおいて、電池の充放電操作時やその保存時に、負極活物質の一部又は全てが還元された状態にあることを指す。
導電助剤として導電性カーボンを使用する場合には、該導電性カーボンのエッジ部位でも水の分解副反応が進行するものと考えられるため、上記導電性カーボンの比表面積が好ましくは、0.1m2/g以上、1500m2/g以下であり、より好ましくは、1m2/g以上、1200m2/g以下であり、更に好ましくは、1m2/g以上、900m2/g以下であり、特に好ましくは、1m2/g以上、250m2/g以下であり、最も好ましくは、1m2/g以上、50m2/g以下である。また、該導電性カーボンの平均粒子径は、20μm~5nmであることが好ましい。より好ましくは、15μm~10nmである。
導電性カーボンを導電助剤として使用した亜鉛負極合剤を有する亜鉛負極は、高いレートでの充放電条件に耐え得ることが期待され、特に該亜鉛負極を使用した蓄電池を車載用途として適用した際に、良好な性能を発現することが期待される。また、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制したり、その他、導電性カーボンが有するメソ孔やミクロ孔に亜鉛が析出することにより、亜鉛極活物質の形態変化の抑制することも期待される。更に、導電性カーボンのエッジ部位では充放電時に水が分解される可能性があるため、黒鉛化処理により黒鉛化処理によりエッジ部位を少なくすることにより、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率の発現も期待される。
導電性カーボンを導電助剤として使用した亜鉛負極合剤を有する亜鉛負極は、高いレートでの充放電条件に耐え得ることが期待され、特に該亜鉛負極を使用した蓄電池を車載用途として適用した際に、良好な性能を発現することが期待される。また、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制したり、その他、導電性カーボンが有するメソ孔やミクロ孔に亜鉛が析出することにより、亜鉛極活物質の形態変化の抑制することも期待される。更に、導電性カーボンのエッジ部位では充放電時に水が分解される可能性があるため、黒鉛化処理により黒鉛化処理によりエッジ部位を少なくすることにより、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率の発現も期待される。
本発明の亜鉛負極合剤は、亜鉛含有化合物及び導電助剤以外の他の成分を含んでいてもよい。上記他の成分としては、上記亜鉛含有化合物及び導電助剤とは異なるものであり、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、有機化合物塩等が挙げられる。
ここで、電解液として水含有電解液を用いて構成される電池の場合には、安全性の観点から有機溶剤系の電解液よりも好ましいが、熱力学的には通常、充放電に伴う電気化学反応や、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電等により、水の分解反応が進行して水素が発生する、という副反応が起こり得る。しかしながら、本発明の亜鉛負極合剤を、他の成分として、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むものとすると、本発明の亜鉛負極合剤から形成される亜鉛極を負極とし、水含有電解液を用いて電池を構成した場合であっても、充放電時の水の分解による水素の発生を効果的に抑制することが可能となり、また、充電状態での保存時における自己放電の抑制、亜鉛極の活物質形態変化抑制、テトラヒドロキシ亜鉛イオン等の亜鉛種との塩形成等による亜鉛種の溶解度抑制、水との親和性向上、アニオン伝導性向上、電子伝導性向上といった効果も同時に発現することが期待され、充放電特性やクーロン効率が格段に向上することになる。特に本発明の亜鉛負極合剤は、上述したように、特定の平均粒子径以下の粒径の小さい粒子、及び/又は、特定のアスペクト比を有する細長い粒子の亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤を含むものであるために、このような亜鉛負極合剤を用いて形成される亜鉛負極は、電池の性能を優れたものとするものである。ただしその一方で、充放電時の水の分解や充電状態時や充電状態での保存時における自己放電等による水素の発生、亜鉛負極活物質の溶解といった副反応は、熱力学的に完全に進行することを抑制することは困難であり、したがって、本発明における特定の亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤を亜鉛負極合剤の成分として用いる場合に、他の成分として、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種と、組み合わせることには特に大きな技術的意義がある。
本発明の亜鉛負極合剤が、更に他の成分を含み、上記他の成分が、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
ここで、電解液として水含有電解液を用いて構成される電池の場合には、安全性の観点から有機溶剤系の電解液よりも好ましいが、熱力学的には通常、充放電に伴う電気化学反応や、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電等により、水の分解反応が進行して水素が発生する、という副反応が起こり得る。しかしながら、本発明の亜鉛負極合剤を、他の成分として、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むものとすると、本発明の亜鉛負極合剤から形成される亜鉛極を負極とし、水含有電解液を用いて電池を構成した場合であっても、充放電時の水の分解による水素の発生を効果的に抑制することが可能となり、また、充電状態での保存時における自己放電の抑制、亜鉛極の活物質形態変化抑制、テトラヒドロキシ亜鉛イオン等の亜鉛種との塩形成等による亜鉛種の溶解度抑制、水との親和性向上、アニオン伝導性向上、電子伝導性向上といった効果も同時に発現することが期待され、充放電特性やクーロン効率が格段に向上することになる。特に本発明の亜鉛負極合剤は、上述したように、特定の平均粒子径以下の粒径の小さい粒子、及び/又は、特定のアスペクト比を有する細長い粒子の亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤を含むものであるために、このような亜鉛負極合剤を用いて形成される亜鉛負極は、電池の性能を優れたものとするものである。ただしその一方で、充放電時の水の分解や充電状態時や充電状態での保存時における自己放電等による水素の発生、亜鉛負極活物質の溶解といった副反応は、熱力学的に完全に進行することを抑制することは困難であり、したがって、本発明における特定の亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤を亜鉛負極合剤の成分として用いる場合に、他の成分として、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種と、組み合わせることには特に大きな技術的意義がある。
本発明の亜鉛負極合剤が、更に他の成分を含み、上記他の成分が、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明の亜鉛負極合剤が、更に他の成分を含む場合、その配合量は、亜鉛負極合剤中の亜鉛含有化合物100質量%に対して、0.01~100質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.05~80質量%であり、更に好ましくは、0.1~60質量%である。
このように、本発明の亜鉛負極合剤が、他の成分の配合量が亜鉛負極合剤中の亜鉛含有化合物100質量%に対して、0.01~100質量%であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
このように、本発明の亜鉛負極合剤が、他の成分の配合量が亜鉛負極合剤中の亜鉛含有化合物100質量%に対して、0.01~100質量%であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
また、上記他の成分に含まれる、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種の割合としては、他の成分に含まれる、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、有機化合物塩のいずれかに該当するものの総量の割合が、他の成分の全量100質量%に対して、0.1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは、0.5質量%以上であり、更に好ましくは、1.0質量%以上である。上限値として好ましくは、100質量%である。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物における元素としては、より好ましくは、1~7族、12~17族元素であり、より好ましくは、2~7族、13~15族、17族元素であり、最も好ましくは、2~7族、13~15族元素である。具体的には、Al、B、Ba、Be、Bi、Ca、Ce、Cr、Cs、F、Ga、In、La、Mg、Mn、Nb、Nd、P、Pb、S、Sc、Se、Si、Sn、Sr、Sb、Te、Ti、Tl、V、Y、Yb、Zrからなる群より選択される少なくとも1つの元素が好ましい。より好ましい元素は、Al、B、Ba、Bi、Ca、Ce、Cs、F、Ga、In、La、Mg、Nb、Nd、P、Pb、Sc、Se、Sn、Sr、Sb、Tl、Y、Yb、Zrからなる群より選択される少なくとも1つの元素である。最も好ましい元素は、Al、Ca、Ce、La、Nb、Nd、P、Sc、Y、Zrからなる群より選択される少なくとも1つの元素である。
上記元素を含む上記亜鉛負極合剤を用いて形成された亜鉛負極は、充放電時における水の分解副反応や亜鉛を含む負極活物質の溶解反応を抑制し、サイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率が向上すると共に、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電も抑制し、保存安定性が格段に向上することを新たに見出した。更に、亜鉛を含む負極活物質の形状変化、不動態の形成も更に効果的に抑制されることを見出した。
上記元素を含む上記亜鉛負極合剤を用いて形成された亜鉛負極は、充放電時における水の分解副反応や亜鉛を含む負極活物質の溶解反応を抑制し、サイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率が向上すると共に、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電も抑制し、保存安定性が格段に向上することを新たに見出した。更に、亜鉛を含む負極活物質の形状変化、不動態の形成も更に効果的に抑制されることを見出した。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物としては、該元素の酸化物;複合酸化物;層状複水酸化物;水酸化物;粘土化合物;固溶体;ハロゲン化物;カルボキシラート化合物;炭酸塩;炭酸水素塩;硝酸塩;硫酸塩;スルホン酸塩;ケイ酸塩;リン酸塩;亜リン酸塩;次亜リン酸塩;ホウ酸塩;アンモニウム塩;硫化物;オニウム化合物;水素吸蔵化合物等が挙げられる。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物としては、例えば具体的には、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化ビスマス、ビスマス含有複合酸化物、酸化カルシウム、カルシウム含有複合酸化物、酸化セリウム、セリウム含有複合酸化物、酸化セシウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、インジウム含有複合酸化物、酸化ランタン、酸化マグネシウム、酸化ニオブ、酸化ネオジウム、酸化鉛、酸化リン、酸化錫、酸化スカンジウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化マンガン、酸化イットリウム、酸化イッテルビウム、酸化ジルコニウム、酸化スカンジウムで安定化した酸化ジルコニウム、酸化イットリウムで安定化した酸化ジルコニウム、ジルコニウム含有複合酸化物、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化セリウム、水酸化セシウム、水酸化インジウム、水酸化ランタン、水酸化マグネシウム、水酸化錫、水酸化アンチモン、水酸化ジルコニウム、酢酸バリウム、酢酸ビスマス、酢酸カルシウム、酒石酸カルシウム、グルタミン酸カルシウム、酢酸セリウム、酢酸セシウム、酢酸ガリウム、酢酸インジウム、酢酸ランタン、酢酸マグネシウム、酢酸ニオブ、酢酸ネオジウム、酢酸鉛、酢酸錫、酢酸アンチモン、酢酸テルル、硫酸ビスマス、硫酸カルシウム、硫酸セリウム、硫酸ガリウム、硫酸インジウム、硫酸ランタン、硫酸鉛、硫酸錫、硫酸アンチモン、硫酸テルル、硫酸ジルコニウム、リグニンスルホン酸カルシウム、硝酸バリウム、硝酸ビスマス、硝酸カルシウム、硝酸セリウム、硝酸インジウム、硝酸ランタン、硝酸マグネシウム、硝酸鉛、硝酸錫、硝酸チタン、硝酸テルル、硝酸ジルコニウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム、層状複水酸化物(ハイドロタルサイト等)、粘土化合物、リポライト、ヒドロキシアパタイト、酸化セリウム―酸化ジルコニウム等の固溶体、エトリンガイト、セメントである。
水酸化セリウム、水酸化ジルコニウム、層状複水酸化物(ハイドロタルサイト等)、ヒドロキシアパタイト、エトリンガイト等の化合物は、充放電時や充電状態での保存時の亜鉛極における水の分解副反応や自己放電、及び、亜鉛を含む負極活物質の溶解反応を抑制するだけではなく、アニオン伝導性を高める機能も担うものと考えられる。
水酸化セリウム、水酸化ジルコニウム、層状複水酸化物(ハイドロタルサイト等)、ヒドロキシアパタイト、エトリンガイト等の化合物は、充放電時や充電状態での保存時の亜鉛極における水の分解副反応や自己放電、及び、亜鉛を含む負極活物質の溶解反応を抑制するだけではなく、アニオン伝導性を高める機能も担うものと考えられる。
また、上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物を、ナノ粒子化等により、上記亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤と同様に平均粒子径の小さいものとすると、上述した電解液に水含有電解液を使用した場合に起こる副反応を、更に効果的に抑制することができることとなり好ましい。上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物は、上記亜鉛負極合剤調製前後、又は、上記亜鉛負極合剤調製時に、上記亜鉛含有化合物、導電助剤、有機化合物及び有機化合物塩の少なくとも1種に、担持、共沈、合金化、固溶化しても良いし、混錬しても良い。ゾル-ゲル法により調製しても良い。
このように、上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物は、平均粒子径が1000μm以下であるものが好ましく、より好ましくは、200μm以下であり、更に好ましくは、100μm以下であり、特に好ましくは、75μm以下であり、最も好ましくは、20μm以下である。一方、平均粒子径の下限値としては、1nmであることが好ましい。上記平均粒子径は、上述した亜鉛含有化合物及び導電助剤の平均粒子径と同様に測定することができる。
粒子の形状としては、微粉状、粉状、粒状、顆粒状、鱗片状、多面体状、ロッド状等が挙げられる。なお、平均粒子径が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をボールミル等により粉砕し、得られた粗粒子を分散剤に分散させて所望の粒子径にした後に乾固する方法や、該粗粒子をふるい等にかけて粒子径を選別する方法のほか、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、所望の粒径の(ナノ)粒子を得る方法等により製造することが可能である。
このように、上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物は、平均粒子径が1000μm以下であるものが好ましく、より好ましくは、200μm以下であり、更に好ましくは、100μm以下であり、特に好ましくは、75μm以下であり、最も好ましくは、20μm以下である。一方、平均粒子径の下限値としては、1nmであることが好ましい。上記平均粒子径は、上述した亜鉛含有化合物及び導電助剤の平均粒子径と同様に測定することができる。
粒子の形状としては、微粉状、粉状、粒状、顆粒状、鱗片状、多面体状、ロッド状等が挙げられる。なお、平均粒子径が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をボールミル等により粉砕し、得られた粗粒子を分散剤に分散させて所望の粒子径にした後に乾固する方法や、該粗粒子をふるい等にかけて粒子径を選別する方法のほか、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、所望の粒径の(ナノ)粒子を得る方法等により製造することが可能である。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物は、比表面積が0.01m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは、0.1m2/g以上であり、更に好ましくは、0.5m2/g以上である。一方、比表面積の上限値としては、200m2/gであることが好ましい。上記比表面積は、上述した亜鉛含有化合物及び導電助剤の比表面積と同様に測定することができる。
上記有機化合物、有機化合物塩としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸部位含有ポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸塩部位含有ポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸エステル部位含有ポリマー、ポリ(α-ヒドロキシメチルアクリル酸塩)部位含有ポリマー、ポリ(α-ヒドロキシメチルアクリル酸エステル)部位含有ポリマー、ポリアクリロニトリル部位含有ポリマー、ポリアクリルアミド部位含有ポリマー、ポリビニルアルコール部位含有ポリマー、ポリエチレンオキシド部位含有ポリマー、ポリプロピレンオキシド部位含有ポリマー、ポリブテンオキシド部位含有ポリマー、エポキシ開環部位含有ポリマー、ポリエチレン部位含有ポリマー、ポリプロピレン部位含有ポリマー、ポリイソプレノール部位含有ポリマー、ポリメタリルアルコール部位含有ポリマー、ポリアリルアルコール部位含有ポリマー、ポリイソプレン部位含有ポリマー、ポリスチレンに代表される芳香環部位含有ポリマー、ポリマレイミド部位含有ポリマー、ポリビニルピロリドン部位含有ポリマー、ポリアセチレン部位含有ポリマー、ケトン基部位含有ポリマー、エーテル基部位含有ポリマー、スルフィド基含有ポリマー、スルホン基含有ポリマー、カルバメート基含有ポリマー、チオカルバメート基含有ポリマー、カルバミド基含有ポリマー、チオカルバミド基含有ポリマー、チオカルボン酸(塩)基含有ポリマー、エステル基含有ポリマー、環化重合部位含有ポリマー、リグニン、スチレンブタジエンゴム(SBR)等に代表される人工ゴム、寒天、アミノ等のベタイン部位含有化合物、セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチレングリコール、ポリエチレングリコール鎖含有化合物、ポリプロピレングリコール鎖含有化合物、ポリブテングリコール鎖含有化合物、ポリアセチレン部位含有ポリマー、ポリエチレンイミン等のアミノ基含有ポリマー、ポリアミド部位含有ポリマー、ポリペプチド部位含有ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン部位含有ポリマー、ポリフッ化ビニリデン部位含有ポリマー、ポリ(無水)マレイン酸部位含有ポリマー、ポリマレイン酸塩部位含有ポリマー、ポリ(無水)イタコン酸部位含有ポリマー、ポリイタコン酸塩部位含有ポリマー、ポリメチレングルタル酸部位含有ポリマー、ポリメチレングルタル酸塩部位含有ポリマー、陽イオン・陰イオン交換膜等に使用されるイオン交換性重合体、スルホン酸塩、スルホン酸塩部位含有ポリマー、第四級アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩部位含有ポリマー、第四級ホスホニウム塩、第四級ホスホニウム塩部位含有ポリマー、イソシアン酸部位含有ポリマー、イソシアネート基含有ポリマー、チオイソシアネート基含有ポリマー、イミド基部位含有ポリマー、エポキシ基部位含有ポリマー、オキセタン基部位含有ポリマー、水酸基部位含有ポリマー、複素環、及び/又は、イオン化した複素環部位含有ポリマー、ポリマーアロイ、ヘテロ原子含有ポリマー低分子量界面活性剤等が挙げられる。上記有機化合物及び有機化合物塩は、1種でも2種以上でも使用することができる。また、上記有機化合物及び有機化合物塩がポリマーの場合には、官能基は主鎖にあっても側鎖にあってもよく、主鎖が一部架橋されていてもよい。
なお、有機化合物、有機化合物塩がポリマーの場合には、ポリマーの構成単位に該当するモノマーより、ラジカル重合、ラジカル(交互)共重合、アニオン重合、アニオン(交互)共重合、カチオン重合、カチオン(交互)共重合、グラフト重合、グラフト(交互)共重合、リビング重合、リビング(交互)共重合、分散重合、乳化重合、懸濁重合、開環重合、環化重合、光、紫外線や電子線照射による重合等により得ることができる。この際、上記亜鉛含有化合物粒子、導電助剤粒子、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物を、ポリマー内、及び/又は、表面上に取り込んで、一つの粒子を形成することも可能である。また、上記ポリマーは、電解液中で加水分解等の反応を起こしても良い。
有機化合物、有機化合物塩は、粒子の分散性を向上させると共に、粒子同士や粒子と集電体とを結着させる結着剤や、増粘剤、及び、亜鉛極の活物質形態変化や不動態形成の抑制、亜鉛極活物質の溶解抑制、親疎水性バランスの向上、アニオン伝導性向上、電子伝導性向上といった効果を発現する材料としての働きが期待され、また、水含有電解液を用いた場合には、熱力学的に通常起こり得る、水の分解反応が進行して水素が発生する充放電時の副反応、亜鉛極活物質の形態変化や不動態形成及び腐食反応、並びに、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、充放電特性やクーロン効率、及び、電池の保存安定性を格段に向上する働きも担うことになる。この効果の要因の一つは、有機化合物、有機化合物塩が亜鉛含有化合物上の表面を好適に覆ったり吸着したり、あるいは、亜鉛含有化合物との化学的な相互作用が発現すること等に由来するものと考えられる。このような効果が有機化合物、有機化合物塩に見られることは、本発明において新たに見出された。
有機化合物、有機化合物塩は、粒子の分散性を向上させると共に、粒子同士や粒子と集電体とを結着させる結着剤や、増粘剤、及び、亜鉛極の活物質形態変化や不動態形成の抑制、亜鉛極活物質の溶解抑制、親疎水性バランスの向上、アニオン伝導性向上、電子伝導性向上といった効果を発現する材料としての働きが期待され、また、水含有電解液を用いた場合には、熱力学的に通常起こり得る、水の分解反応が進行して水素が発生する充放電時の副反応、亜鉛極活物質の形態変化や不動態形成及び腐食反応、並びに、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、充放電特性やクーロン効率、及び、電池の保存安定性を格段に向上する働きも担うことになる。この効果の要因の一つは、有機化合物、有機化合物塩が亜鉛含有化合物上の表面を好適に覆ったり吸着したり、あるいは、亜鉛含有化合物との化学的な相互作用が発現すること等に由来するものと考えられる。このような効果が有機化合物、有機化合物塩に見られることは、本発明において新たに見出された。
本発明の亜鉛負極合剤は、上記亜鉛含有化合物、導電助剤と共に、必要に応じて、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種を混合して調製することができる。混合には、ミキサー、ブレンダー、ニーダー、ビーズミル、レディミル、ボールミル等を使用することができる。混合の際、水や、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、N-メチルピロリドン等の有機溶剤、又は水と有機溶剤の混合溶剤を加えても良い。混合した後、粒子を所望の粒子径に揃えるために、ふるいにかける等の操作を行っても良い。混合は、固体成分に水や有機溶剤等の液体成分を加えて行う湿式法、又は液体成分を加えずに固体成分のみで行う乾式法のいずれの方法で行っても良い。混合を湿式法で行った場合は、混合した後、乾燥により水や有機溶剤等の液体成分を除去しても良い。混合は、湿式法と乾式法を組み合わせて行うこともできる。例えば、亜鉛含有化合物と、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物とを湿式法で混合した後、乾燥により液体成分を除去して得られる固体の混合物と、導電助剤とを乾式法で混合して、亜鉛負極合剤を調製しても良い。
本発明の亜鉛電極は、上記第1の本発明の亜鉛負極合剤を用いて形成されてなるものである。このような第1の本発明の亜鉛負極合剤を用いて形成される亜鉛電極もまた、本発明の1つである。本発明の亜鉛電極は、負極として用いられることが好ましい。以下においては、負極として用いられる本発明の亜鉛電極を本発明の亜鉛負極ともいう。
本発明の亜鉛負極は、電池のサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を向上させることができるものとなる。
本発明の亜鉛負極は、電池のサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を向上させることができるものとなる。
上記亜鉛負極の調製方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。
上述した調製方法により、本発明の亜鉛負極合剤を、スラリー又はペースト混合物として得る。次に、得られたスラリー又はペースト混合物を、集電体の上に、できる限り膜厚が一定になるように塗工、圧着、又は接着する。
上記集電体としては、銅箔、電解銅、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した銅箔、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた銅箔、銅メッシュ、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した銅メッシュ、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた銅メッシュ、発泡銅、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した発泡銅、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた発泡銅、銅合金、ニッケル箔、ニッケルメッシュ、耐食性ニッケル、Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加したニッケルメッシュ、Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされたニッケルメッシュ、亜鉛金属、耐食性亜鉛金属、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した亜鉛金属、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた亜鉛金属、亜鉛箔、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した亜鉛箔、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた亜鉛箔、亜鉛メッシュ、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した亜鉛メッシュ、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた亜鉛メッシュ、銀、アルカリ電池や空気亜鉛電池に使用される集電体材料等が挙げられる。
上述した調製方法により、本発明の亜鉛負極合剤を、スラリー又はペースト混合物として得る。次に、得られたスラリー又はペースト混合物を、集電体の上に、できる限り膜厚が一定になるように塗工、圧着、又は接着する。
上記集電体としては、銅箔、電解銅、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した銅箔、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた銅箔、銅メッシュ、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した銅メッシュ、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた銅メッシュ、発泡銅、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した発泡銅、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた発泡銅、銅合金、ニッケル箔、ニッケルメッシュ、耐食性ニッケル、Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加したニッケルメッシュ、Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされたニッケルメッシュ、亜鉛金属、耐食性亜鉛金属、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した亜鉛金属、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた亜鉛金属、亜鉛箔、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した亜鉛箔、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた亜鉛箔、亜鉛メッシュ、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等を添加した亜鉛メッシュ、Ni・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl・炭素等によりメッキされた亜鉛メッシュ、銀、アルカリ電池や空気亜鉛電池に使用される集電体材料等が挙げられる。
上記スラリー又はペースト混合物は、集電体の片面に塗工又は圧着しても良いし、両面に塗工、圧着、又は接着しても良い。塗工中、及び/又は、塗工後、0~250℃で乾燥する。乾燥温度としてより好ましくは、15~200℃である。乾燥は真空乾燥で行っても良い。乾燥時間は、5分間~48時間であることが好ましい。塗工と乾燥の工程を繰り返し行ってもよい。また、乾燥後に0.01~20tの圧力で、ロールプレス機等によりプレスを行うことが好ましい。プレスする圧力としてより好ましくは、0.1~15tの圧力である。プレス時に、10~500℃の温度をかけても良い。
このようにして得られた亜鉛負極(亜鉛合剤電極)は、特に二次電池用負極として使用した場合に、亜鉛負極内における電流の集中や水の分解を抑制することになり、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食、不動態形成による劣化や、充放電時の水素・酸素の発生、及び、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を最大限に抑制することができる。
亜鉛負極の膜厚は、電池構成や集電体からの活物質の剥離抑制等の点から1nm~1000μmであることが好ましい。より好ましくは、10nm~100μmであり、更に好ましくは、20nm~50μmである。
亜鉛負極の膜厚は、電池構成や集電体からの活物質の剥離抑制等の点から1nm~1000μmであることが好ましい。より好ましくは、10nm~100μmであり、更に好ましくは、20nm~50μmである。
本発明の亜鉛電極を用いた電池は、電解液として特に水含有電解液を用いることができるために、安全性の高い電池を得ることができる。
本発明の亜鉛電極を負極として用いた電池の形態としては、一次電池;充放電が可能な二次電池(蓄電池);メカニカルチャージ(亜鉛負極の機械的な交換)の利用;本発明の亜鉛負極と後述のような正極活物質より構成される正極とは別の第3極(例えば、充放電中に発生する酸素を除去する極)の利用等、いずれの形態であっても良い。好ましくは二次電池(蓄電池)である。
このように、本発明の亜鉛電極を有してなる電池も、本発明の1つである。このように第1の本発明の亜鉛負極合剤を用いて形成された亜鉛電極を有してなる電池を本発明の第1の電池ともいう。
更に第1~第3の本発明の2つ以上を用いて構成される電池もまた、本発明の1つである。
本発明の亜鉛電極を負極として用いた電池の形態としては、一次電池;充放電が可能な二次電池(蓄電池);メカニカルチャージ(亜鉛負極の機械的な交換)の利用;本発明の亜鉛負極と後述のような正極活物質より構成される正極とは別の第3極(例えば、充放電中に発生する酸素を除去する極)の利用等、いずれの形態であっても良い。好ましくは二次電池(蓄電池)である。
このように、本発明の亜鉛電極を有してなる電池も、本発明の1つである。このように第1の本発明の亜鉛負極合剤を用いて形成された亜鉛電極を有してなる電池を本発明の第1の電池ともいう。
更に第1~第3の本発明の2つ以上を用いて構成される電池もまた、本発明の1つである。
上記本発明の電池は、上記亜鉛負極以外に、正極活物質、電解液等を含むことができる。また、電解液としては、後述のように水含有電解液が好ましい。
そこで、本発明の亜鉛負極、正極活物質、及び、水含有電解液を有してなる電池も、本発明の1つである。本発明の電池は、これらの各成分をそれぞれ1種含むものであってもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
そこで、本発明の亜鉛負極、正極活物質、及び、水含有電解液を有してなる電池も、本発明の1つである。本発明の電池は、これらの各成分をそれぞれ1種含むものであってもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
上記正極活物質としては、一次電池や二次電池の正極活物質として通常用いられるものを用いることができ、特に制限されないが、例えば、酸素(酸素が正極活物質となる場合、正極は、酸素の還元や水の酸化が可能なペロブスカイト型化合物、コバルト含有化合物、鉄含有化合物、銅含有化合物、マンガン含有化合物、バナジウム含有化合物、ニッケル含有化合物、イリジウム含有化合物、白金含有化合物等より構成される空気極となる);オキシ水酸化ニッケル、水酸化ニッケル、コバルト含有水酸化ニッケル等のニッケル含有化合物;二酸化マンガン等のマンガン含有化合物;酸化銀、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム等が挙げられる。
これらの中でも、本発明の亜鉛負極合剤を使用した電池であり、正極活物質がニッケル含有化合物であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
また、本発明の亜鉛負極合剤を使用した電池であり、空気電池や燃料電池等、正極活物質が酸素であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。すなわち、本発明の電池の、正極が酸素還元能を有する極であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
これらの中でも、本発明の亜鉛負極合剤を使用した電池であり、正極活物質がニッケル含有化合物であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
また、本発明の亜鉛負極合剤を使用した電池であり、空気電池や燃料電池等、正極活物質が酸素であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。すなわち、本発明の電池の、正極が酸素還元能を有する極であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
上記電解液としては、電池の電解液として通常用いられるものであれば特に制限されず、例えば、水含有電解液、有機溶剤系電解液等が挙げられ、水含有電解液が好ましい。水含有電解液とは、水のみを電解液原料として使用する電解液(水系電解液)や、水に有機溶剤を加えた液を電解液原料として使用する電解液を指す。
上記水系電解液としては、例えば、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等が挙げられる。このように、電解質として特に制限されないが、水系電解液を使用する場合には、系中でイオン伝導を担う水酸化物イオンを発生させる化合物が好ましい。特にイオン伝導性の観点からは水酸化カリウム水溶液が好ましい。上記水系電解液は、1種でも2種以上でも使用することができる。
上記有機溶剤系電解液に使用する有機溶剤としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ-ブチロラクトン、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエトキシエタン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、イオン性液体、フッ素含有カーボネート類、フッ素含有エーテル類、ポリエチレングリコール類、フッ素含有ポリエチレングリコール類等が挙げられる。上記有機溶剤系電解液は、1種でも2種以上でも使用することができる。上記有機溶剤系電解液の電解質としては、特に制限はないが、LiPF6、LiBF4、LiB(CN)4、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiTFSI)等が好ましい。
有機溶剤系電解液を含む水含有電解液の場合、水系電解液と有機溶剤系電解液の合計100質量%に対して、水系電解液の含有量は、好ましくは10~99.9質量%、より好ましくは20~99.9質量%である。
上記水系電解液としては、例えば、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等が挙げられる。このように、電解質として特に制限されないが、水系電解液を使用する場合には、系中でイオン伝導を担う水酸化物イオンを発生させる化合物が好ましい。特にイオン伝導性の観点からは水酸化カリウム水溶液が好ましい。上記水系電解液は、1種でも2種以上でも使用することができる。
上記有機溶剤系電解液に使用する有機溶剤としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ-ブチロラクトン、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエトキシエタン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、イオン性液体、フッ素含有カーボネート類、フッ素含有エーテル類、ポリエチレングリコール類、フッ素含有ポリエチレングリコール類等が挙げられる。上記有機溶剤系電解液は、1種でも2種以上でも使用することができる。上記有機溶剤系電解液の電解質としては、特に制限はないが、LiPF6、LiBF4、LiB(CN)4、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiTFSI)等が好ましい。
有機溶剤系電解液を含む水含有電解液の場合、水系電解液と有機溶剤系電解液の合計100質量%に対して、水系電解液の含有量は、好ましくは10~99.9質量%、より好ましくは20~99.9質量%である。
上記電解液の濃度は、電解質(例えば水酸化カリウム)の濃度が0.01~50mol/Lであることが好ましい。このような濃度の電解液を用いることにより、良好な電池性能を発揮することができる。より好ましくは、1~20mol/Lであり、更に好ましくは、3~18mol/Lである。また、亜鉛含有化合物を負極とする水含有電解液を使用した一次電池や二次電池に対して下記水含有電解液を使用する場合には、電解液へ更に、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、リン酸亜鉛、ピロリン酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、ケイ酸亜鉛、アルミン酸亜鉛、亜鉛金属、テトラヒドロキシ亜鉛イオン塩から選ばれる亜鉛化合物を少なくとも1種添加することが好ましい。これにより、充放電時の亜鉛極活物質の溶解に伴うシェイプチェンジやデンドライトといった電極活物質の形態変化の発生、成長や不動態の形成、及び、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を更に抑制することができる。この場合には、上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素は亜鉛以外の元素を使用することになる。電解液中の上記亜鉛化合物は、0.0001mol/L~飽和濃度であることが好ましい。
なお、電解液は循環させても良いし、させなくても良い。
なお、電解液は循環させても良いし、させなくても良い。
上記電解液は、添加剤を含んでいてもよい。水系電解液を用いた場合には、熱力学的に通常起こり得る、水の分解反応が進行して水素が発生する充放電時の副反応や、亜鉛極活物質の形態変化、不動態形成、溶解及び腐食反応、並びに、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、充放電特性やクーロン効率を格段に向上する働きも担うことになる。これは、添加剤が酸化亜鉛上の表面と好適に相互作用し、副反応、亜鉛極活物質の形態変化、不動態形成、溶解、腐食反応や自己放電を抑制するものと考えられる。
添加剤としては、例えば水酸化カリウムを電解質に使用した水系電解液の場合には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、酢酸マグネシウム、酢酸バリウム、酢酸カルシウム、酸化ビスマス、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、フッ化セシウム、フッ化ベリリウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、酢酸カリウム、ホウ酸、メタホウ酸カリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸水素カリウム、ホウ酸カルシウム、ホウフッ酸、リン酸、リン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、亜リン酸カリウム、シュウ酸カリウム、ケイ酸カリウム、硫化カリウム、硫酸カリウム、チオ硫酸カリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化テルル、酸化錫、酸化インジウム、トリアルキルリン酸、第四級アンモニウム塩含有化合物、第四級ホスホニウム塩含有化合物、カルボン酸塩含有化合物、ポリエチレングリコール鎖含有化合物、キレート剤、ポリマー、ゲル化合物、カルボキシラート基、及び/又は、スルホン酸塩基、及び/又は、スルフィン酸塩基、及び/又は、第四級アンモニウム塩、及び/又は、第四級ホスホニウム塩、及び/又は、ポリエチレングリコール鎖、及び/又は、フッ素等のハロゲン基を有する低分子量有機化合物、界面活性剤、上記有機化合物、有機化合物塩を含むポリマーやゲル化合物等が挙げられる。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物を電解液に添加してもよい。添加剤は、1種でも2種以上でも使用することができる。
添加剤としては、例えば水酸化カリウムを電解質に使用した水系電解液の場合には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、酢酸マグネシウム、酢酸バリウム、酢酸カルシウム、酸化ビスマス、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、フッ化セシウム、フッ化ベリリウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、酢酸カリウム、ホウ酸、メタホウ酸カリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸水素カリウム、ホウ酸カルシウム、ホウフッ酸、リン酸、リン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、亜リン酸カリウム、シュウ酸カリウム、ケイ酸カリウム、硫化カリウム、硫酸カリウム、チオ硫酸カリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化テルル、酸化錫、酸化インジウム、トリアルキルリン酸、第四級アンモニウム塩含有化合物、第四級ホスホニウム塩含有化合物、カルボン酸塩含有化合物、ポリエチレングリコール鎖含有化合物、キレート剤、ポリマー、ゲル化合物、カルボキシラート基、及び/又は、スルホン酸塩基、及び/又は、スルフィン酸塩基、及び/又は、第四級アンモニウム塩、及び/又は、第四級ホスホニウム塩、及び/又は、ポリエチレングリコール鎖、及び/又は、フッ素等のハロゲン基を有する低分子量有機化合物、界面活性剤、上記有機化合物、有機化合物塩を含むポリマーやゲル化合物等が挙げられる。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物を電解液に添加してもよい。添加剤は、1種でも2種以上でも使用することができる。
また、有機溶剤系電解液を共存させる場合も含め、水含有電解液を使用する場合には、使用する水系電解液のみの溶存酸素濃度値(mg/L)(25℃時)は、α=-0.26375×β+8.11(βは使用する水系電解液中の水酸化物イオン濃度<mol/L>)の式で計算されるα値以下であることが好ましい。より好ましくは、限りなく溶存酸素量を0mg/Lに近づけることである。溶存酸素濃度を低減することにより、亜鉛極活物質の電解液への溶解を低減させることが可能となり、亜鉛極活物質の形状変化、溶解、腐食、不動態化を抑制し、電極の寿命が向上することになる。溶存酸素濃度を所定量以下とするためには、電解液又は電解液に使用する溶媒の脱気や、窒素やアルゴン等の不活性ガスのバブリング等の操作により達成できる。また、強アルカリ性水溶液含有電解液の場合には、二酸化炭素が混入すると炭酸塩が多量に生成し、電導度が低下して蓄電池性能に悪影響を及ぼすことがあるため、上記操作により溶存二酸化炭素も同時に除去することが好ましい。なお、上記溶存酸素濃度値の式は、溶存酸素と亜鉛金属の腐食状態から導いた式である。また、上記式での8.11は純水中(25℃)における酸素の飽和溶解度である。更に、4M、8MKOH水溶液において、任意の値の酸素量(25℃)が溶解した(任意の溶存酸素量の)4M、8MKOH水溶液を作成し、その液に亜鉛金属を浸漬させた際の腐食の有無をSEMで観察することにより、上記式を導いている。溶存酸素量をα値以下とすることにより、Zn+1/2O2+H2O→Zn(OH)2の式で表される反応が抑制されるために、腐食が起こりにくくなるものと考えられる。
本発明の電池は、更に、セパレーターを使用することもできる。セパレーターとは、正極と負極を隔離し、電解液を保持して正極と負極との間のイオン伝導性を確保する部材である。また、亜鉛負極を使用した蓄電池の場合には、亜鉛極活物質の変質やデンドライトの形成を抑制する働きや、正負極を湿潤させる働き、液枯れを回避する働きもすることになる。
セパレーターとしては、特に制限はないが、不織布、濾紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、セルロース、フィブリル化セルロース、ビスコースレイヨン、酢酸セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、セロファン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ビニロン、ナイロン、ポリ(メタ)アクリル酸等のマイクロポアを有する高分子量体やそれら共重合体、寒天、ゲル化合物、有機無機ハイブリッド(コンポジット)化合物、イオン交換膜性重合体やそれら共重合体、環化重合体やそれら共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸塩含有ポリマーやそれら共重合体、スルホン酸塩含有ポリマーやそれら共重合体、第四級アンモニウム塩含有ポリマーやそれら共重合体、第四級ホスホニウム塩ポリマーやそれら共重合体、セラミックス等の無機物等が挙げられる。
セパレーターは、上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物を含んでいても良い。
セパレーターは、1種でも2種以上でも使用することができ、抵抗が上昇し電池性能が低下しなければ、任意の枚数を使用することができる。セパレーターは、細孔、微細孔やガス拡散層を有していても良い。
セパレーターとしては、特に制限はないが、不織布、濾紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、セルロース、フィブリル化セルロース、ビスコースレイヨン、酢酸セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、セロファン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ビニロン、ナイロン、ポリ(メタ)アクリル酸等のマイクロポアを有する高分子量体やそれら共重合体、寒天、ゲル化合物、有機無機ハイブリッド(コンポジット)化合物、イオン交換膜性重合体やそれら共重合体、環化重合体やそれら共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸塩含有ポリマーやそれら共重合体、スルホン酸塩含有ポリマーやそれら共重合体、第四級アンモニウム塩含有ポリマーやそれら共重合体、第四級ホスホニウム塩ポリマーやそれら共重合体、セラミックス等の無機物等が挙げられる。
セパレーターは、上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物を含んでいても良い。
セパレーターは、1種でも2種以上でも使用することができ、抵抗が上昇し電池性能が低下しなければ、任意の枚数を使用することができる。セパレーターは、細孔、微細孔やガス拡散層を有していても良い。
上述のように、上記亜鉛負極合剤より調製した亜鉛電極を有する電池も、本発明の一つである。より好ましくは、上記亜鉛負極合剤より調製した亜鉛負極を有する電池である。また、正極としては、ニッケル極又は空気極であることがより好ましい。ここでは、ニッケル極を例に取り、ニッケル・亜鉛蓄電池の構成を以下に説明する。
上記ニッケル・亜鉛電池は、上記亜鉛負極、ニッケル正極、正極と負極を隔てるセパレーター、電解質や電解液、それらを含むアッセンブリ、及び、保持容器から成る。
ニッケル極としては、特に制限はなく、ニッケル・水素電池、ニッケル・金属水素化物電池(Ni-水素吸蔵合金電池)、ニッケル・カドミウム電池等に使用されるニッケル極を使用することも可能である。アッセンブリや保持容器の内壁は、腐食や充放電時の反応等により劣化しない物質を使用する。アルカリ電池や空気亜鉛電池に使用される容器を使用することも可能である。蓄電池は、単一型、単二型、単三型、単四型、単五型、単六型、R123A型、R-1/3N型等の円筒型;9V型、006P型等の角型;ボタン型;コイン型;ラミネート型;積層型;短冊状に成形した正負極板をプリーツ加工したセパレーターに交互に挟み込んだ型等でも良く、また、密閉型や開放型でも良いし、ベント型でも良い。充放電時に発生する気体をリザーブする部位を有していても良い。
上記ニッケル・亜鉛電池は、上記亜鉛負極、ニッケル正極、正極と負極を隔てるセパレーター、電解質や電解液、それらを含むアッセンブリ、及び、保持容器から成る。
ニッケル極としては、特に制限はなく、ニッケル・水素電池、ニッケル・金属水素化物電池(Ni-水素吸蔵合金電池)、ニッケル・カドミウム電池等に使用されるニッケル極を使用することも可能である。アッセンブリや保持容器の内壁は、腐食や充放電時の反応等により劣化しない物質を使用する。アルカリ電池や空気亜鉛電池に使用される容器を使用することも可能である。蓄電池は、単一型、単二型、単三型、単四型、単五型、単六型、R123A型、R-1/3N型等の円筒型;9V型、006P型等の角型;ボタン型;コイン型;ラミネート型;積層型;短冊状に成形した正負極板をプリーツ加工したセパレーターに交互に挟み込んだ型等でも良く、また、密閉型や開放型でも良いし、ベント型でも良い。充放電時に発生する気体をリザーブする部位を有していても良い。
次に、第2の本発明のゲル電解質、及び、第3の本発明の負極合剤について記載する。
上述した、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食、不動態形成を抑制したうえで、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率といった電池性能を発現することができる効果は、第2の本発明のゲル電解質、又は、第3の本発明の負極合剤のいずれかを実施することにより本発明の効果を得ることができる。そして当然、第2の本発明と第3の本発明とを組み合わせて実施することも本発明に含まれる。
以降においては、まず第2の本発明について説明し、続いて第3の本発明について説明する。
上述した、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食、不動態形成を抑制したうえで、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率といった電池性能を発現することができる効果は、第2の本発明のゲル電解質、又は、第3の本発明の負極合剤のいずれかを実施することにより本発明の効果を得ることができる。そして当然、第2の本発明と第3の本発明とを組み合わせて実施することも本発明に含まれる。
以降においては、まず第2の本発明について説明し、続いて第3の本発明について説明する。
第2の本発明のゲル電解質は、多価イオン及び/又は無機化合物による架橋構造を有する、すなわち、ゲル電解質中に、架橋構造体が含まれており、当該架橋構造体は多価イオン及び/又は無機化合物によって架橋されているものである。多価イオン、無機化合物はそれぞれ、1種を用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
上記多価イオンの元素としては、より好ましくは、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Yb、Ti、Zr、Nb、Nd、Cr、Mo、W、Mn、Co、B、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、P、Sb、Biである。
上記多価イオンの元素としては、より好ましくは、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Yb、Ti、Zr、Nb、Nd、Cr、Mo、W、Mn、Co、B、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、P、Sb、Biである。
上記多価イオンは、該多価イオンの元素を含む酸化物;複合酸化物;ハイドロタルサイト等の層状複水酸化物;水酸化物;粘土化合物;固溶体;ハロゲン化物;カルボキシラート化合物;炭酸化合物;炭酸水素化合物;硝酸化合物;硫酸化合物;スルホン酸化合物;リン酸化合物;亜リン化合物;次亜リン酸化合物、ホウ酸化合物;ケイ酸化合物;アルミン酸化合物;硫化物;オニウム化合物;塩等を、電解液原料、電解液、ゲル電解質等に導入することにより発生するアニオンやカチオンを指す。該多価イオンの元素を含む化合物の一部又は全てが電解液原料、電解液、ゲル電解質等に溶解することにより、上記アニオンやカチオンが発生しても良いし、該多価イオンの元素を含む化合物が不溶の場合には、それを電解液原料、電解液、ゲル電解質等に導入した際に、その表面など一部に上記アニオンやカチオンが発生しても良い。上記多価イオンは、上記元素を有する化合物を前駆体として、ゲル電解質内で生成させても良い。本発明のゲル電解質がポリマーを含有する場合には、上記多価イオンは該ポリマー由来のものであってもよい。
後述するように、本発明のゲル電解質がポリマーを含有する場合には、上記多価イオンが主に当該ポリマーが有する官能基との共有結合、配位結合や、イオン結合、水素結合、π結合、ファンデルワールス結合、アゴスチック相互作用等の非共有性結合により相互作用し、架橋を形成することによりゲル電解質となる。
また、本発明のゲル電解質がポリマーを含有しない場合にもゲル電解質を構成することは可能である。この場合には、上記多価イオンと後述する無機化合物とを電解液中に共存させるだけで良く、電解液中のイオンと共に多価イオンが無機化合物をより好適に架橋し結びつけることがきるものと推察される。この際、多価イオンに含まれる元素と、無機化合物に含まれる元素とは、同じであっても異なっていても良いが、少なくとも一つ異なる方がより好ましい。
多価イオンと無機化合物との質量割合は、50000/1~1/100000であることが好ましい。
後述するように、本発明のゲル電解質がポリマーを含有する場合には、上記多価イオンが主に当該ポリマーが有する官能基との共有結合、配位結合や、イオン結合、水素結合、π結合、ファンデルワールス結合、アゴスチック相互作用等の非共有性結合により相互作用し、架橋を形成することによりゲル電解質となる。
また、本発明のゲル電解質がポリマーを含有しない場合にもゲル電解質を構成することは可能である。この場合には、上記多価イオンと後述する無機化合物とを電解液中に共存させるだけで良く、電解液中のイオンと共に多価イオンが無機化合物をより好適に架橋し結びつけることがきるものと推察される。この際、多価イオンに含まれる元素と、無機化合物に含まれる元素とは、同じであっても異なっていても良いが、少なくとも一つ異なる方がより好ましい。
多価イオンと無機化合物との質量割合は、50000/1~1/100000であることが好ましい。
上記無機化合物は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Sc、Y、ランタノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、B、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、P、As、Sb、Bi、S、Se、Te、F、Cl、Br、Iからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含む酸化物;複合酸化物;ハイドロタルサイト等の層状複水酸化物;水酸化物;粘土化合物;固溶体;ゼオライト;ハロゲン化物;カルボキシラート化合物;炭酸化合物;炭酸水素化合物;硝酸化合物;硫酸化合物;スルホン酸化合物;ヒドロキシアパタイト等のリン酸化合物;亜リン化合物;次亜リン酸化合物、ホウ酸化合物;ケイ酸化合物;アルミン酸化合物;硫化物;オニウム化合物;塩等が挙げられる。好ましくは、上記元素の群より選ばれる少なくとも1つの元素を含む酸化物;複合酸化物;ハイドロタルサイト等の層状複水酸化物;水酸化物;粘土化合物;固溶体;ゼオライト;フッ化物;ヒドロキシアパタイト等のリン酸化合物;ホウ酸化合物;ケイ酸化合物;アルミン酸化合物;塩である。
上記ハイドロタルサイトとは、下記式;
[M1 1-xM2 x(OH)2](An-)x/n・mH2O
(M1=Mg、Fe、Zn、Ca、Li、Ni、Co、Cu等;M2=Al、Fe、Mn等;A=CO3 2-等、mは0以上の正数、nは0.20≦x≦0.40程度)に代表される化合物であり、150℃~900℃で焼成することにより、脱水した化合物や、層間内の陰イオンを分解させた化合物、層間内の陰イオンを水酸化物イオン等に交換した化合物、天然鉱物であるMg6Al2(OH)16CO3・mH2O等を上記無機化合物として使用しても良い。ハイドロタルサイトを使用するゲル電解質が、ポリマーやオリゴマーを含まない場合には、ハイドロタルサイト以外の多価イオン及び/又は無機化合物を共存させるか、もしくは、n=0.33のハイドロタルサイトを使用することがより好ましい。
上記ヒドロキシアパタイトとは、Ca10(PO4)6(OH)2に代表される化合物であり、調製時の条件によりCaの量を減らした化合物や、Ca以外の元素を導入したヒドロキシアパタイト化合物等を上記無機化合物として使用しても良い。
[M1 1-xM2 x(OH)2](An-)x/n・mH2O
(M1=Mg、Fe、Zn、Ca、Li、Ni、Co、Cu等;M2=Al、Fe、Mn等;A=CO3 2-等、mは0以上の正数、nは0.20≦x≦0.40程度)に代表される化合物であり、150℃~900℃で焼成することにより、脱水した化合物や、層間内の陰イオンを分解させた化合物、層間内の陰イオンを水酸化物イオン等に交換した化合物、天然鉱物であるMg6Al2(OH)16CO3・mH2O等を上記無機化合物として使用しても良い。ハイドロタルサイトを使用するゲル電解質が、ポリマーやオリゴマーを含まない場合には、ハイドロタルサイト以外の多価イオン及び/又は無機化合物を共存させるか、もしくは、n=0.33のハイドロタルサイトを使用することがより好ましい。
上記ヒドロキシアパタイトとは、Ca10(PO4)6(OH)2に代表される化合物であり、調製時の条件によりCaの量を減らした化合物や、Ca以外の元素を導入したヒドロキシアパタイト化合物等を上記無機化合物として使用しても良い。
上記無機化合物は、上記元素を有する化合物を前駆体として、ゲル電解質内で生成させても良い。上記無機化合物は、それを電解液原料、電解液、ゲル電解質等に導入した際に、溶解状態、コロイド等の分散状態、不溶状態等のいずれであっても良く、その表面の一部がプラスやマイナスの電荷に帯電するものが好ましく、ゼータ電位の測定等により、粒子の帯電状態を推察することができる。これら無機化合物も、後述するように、本発明のゲル電解質がポリマーを含有する場合には、主に当該ポリマーが有する官能基との共有結合、配位結合や、イオン結合、水素結合、π結合、ファンデルワールス結合、アゴスチック相互作用等の非共有性結合により相互作用し、架橋を形成することによりゲル電解質となる。また、本発明のゲル電解質がポリマーを含有しない場合にもゲル電解質を構成することは可能である。この場合には、上記無機化合物を電解液中に存在させるだけで良く、電解液中のイオンと無機化合物とがより好適に架橋し結びつくものと推察される。この際、上記多価イオンが含まれていても良く、多価イオンに含まれる元素と、無機化合物に含まれる元素とは、同じであっても異なっていても良いが、少なくとも一つ異なる方がより好ましい。また、ハイドロタルサイト等の層状化合物を用いる場合には、その層内にポリマーが形成され、結果として架橋された状態となることもある。また、上記無機化合物は、それを電解液原料、電解液、ゲル電解質等に導入した際に、その表面の一部がプラスやマイナスの電荷に帯電しない状態(等電点に相当)で使用しても良く、その場合には、電気的相互作用ではなく、配位結合等を好ましい駆動力としてゲル電解質を形成することになる。
なお、上記無機化合物の具体例には、多価イオンの元素を含む化合物が含まれるが、そのような化合物がイオンを発生させ、多価イオンとして架橋を形成するか、上記のように無機化合物として架橋を形成するかは、使用される電解液原料、電解液、ゲル電解質等に影響されることになるが、いずれの場合にも架橋構造は形成されることになる。
なお、上記無機化合物の具体例には、多価イオンの元素を含む化合物が含まれるが、そのような化合物がイオンを発生させ、多価イオンとして架橋を形成するか、上記のように無機化合物として架橋を形成するかは、使用される電解液原料、電解液、ゲル電解質等に影響されることになるが、いずれの場合にも架橋構造は形成されることになる。
本発明のゲル電解質を作成する際に使用する電解液として、前述した水含有電解液を用いた場合には、上記多価イオンを発生させる化合物や無機化合物は、高いイオン伝導性の発現と充放電中に発生した気体の透過性に寄与すると共に、熱力学的に通常起こり得る、水の分解反応が進行して水素や酸素が発生する副反応や、活物質の形態変化、溶解、腐食を抑制し、充放電特性やクーロン効率を格段に向上する働きも担うことになる。これは、多価イオンや無機化合物の、負極表面との好適な相互作用や、亜鉛含有化合物拡散の抑制が一因と考えられる。
上記ゲル電解質は、多価イオン及び/又は無機化合物、並びに、電解液のみからなるゲル電解質でも良く、ポリマーやオリゴマーを含むゲル電解質であっても良い。ゲル電解質がオリゴマーやポリマーを含む場合、オリゴマーやポリマーは、多価イオン及び/又は無機化合物によって架橋された構造をとることとなる。これらゲル電解質の使用に起因して、特に電極内及び/又はその表面におけるイオンの拡散を物理的・化学的に効果的に制限できることにより、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食を抑制することができると推察される。また、このようなゲル電解質を使用することで、不動態の形成や、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制する効果も得られることになる。この不動態の形成や自己放電を抑制する効果も、上記のようなゲル電解質の作用によって得られるものと推察される。更に、そのようなゲル電解質を用いて形成された蓄電池は、高い電気伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができるものとなる。したがって、本発明のゲル電解質は、一次電池、二次電池(蓄電池)、キャパシタ、ハイブリッドキャパシタ等の電気化学デバイスのいずれにも使用できるものであるが、蓄電池に使用されることが好ましい。
なお、以下において、ポリマーというときには、オリゴマーも含まれる。
なお、以下において、ポリマーというときには、オリゴマーも含まれる。
上記ゲル電解質がポリマーを含むことは、本発明の好適な実施形態の一つである。ゲル電解質にポリマーを使用する場合、ゲル状であって、共有結合、配位結合や、イオン結合、水素結合、π結合、ファンデルワールス結合等の非共有性結合によりゲル化されるものが好ましい。より好ましくは、ポリマーが有する官能基と多価イオン及び/又は無機化合物によって架橋構造を形成するポリマーであることが好ましい。このようなポリマーはゲル状ではあるが、後述するようにゲル電解質は電解液を含むものである。従来、その電解液に起因する酸性条件下又は塩基性条件下、及び/又は、電気的負荷がかかる条件下において当該ポリマーの架橋部位は分解を受けてしまう場合が多く、結果、電解液に溶解してゲル電解質の劣化が徐々に進行してしまう。ところが、多価イオン及び/又は無機化合物が存在することで、ポリマーの官能基が多価イオン及び/又は無機化合物による架橋点となり、上記劣化を抑制するだけではなく、ポリマーが多価イオン及び/又は無機化合物によって架橋された構造となり、好適な電池特性を発現するゲル状化合物が形成されることになる。これにより、ゲル電解質の劣化を充分に抑制することができ、結果、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食、不動態形成の抑制、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電の効果的な抑制を持続的に行うことが可能となり、高い電池性能を更に長時間維持することが可能となる。
上記ゲル電解質に使用されるポリマーとしては、ポリスチレン等に代表される芳香族基含有ポリマー;アルキレングリコール等に代表されるエーテル基含有ポリマー;ポリビニルアルコールやポリ(α-ヒドロキシメチルアクリル酸塩)等に代表される水酸基含有ポリマー;ポリアミド、ナイロン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンやN-置換ポリアクリルアミド等に代表されるアミド結合含有ポリマー;ポリマレイミド等に代表されるイミド結合含有ポリマー;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリメチレングルタル酸等に代表されるカルボキシル基含有ポリマー;ポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリマレイン酸塩、ポリイタコン酸塩、ポリメチレングルタル酸塩等に代表されるカルボン酸塩含有ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のハロゲン含有ポリマー;エポキシ樹脂等のエポキシ基が開環することにより結合したポリマー;スルホン酸塩部位含有ポリマー;AR1R2R3B(Aは、N又はPを表す。Bは、ハロゲンアニオンやOH-等のアニオンを表す。R1、R2、R3は、同一又は異なって、炭素数1~7のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボキシル基、芳香環基を表す。R1、R2、R3は、結合して環構造を形成してもよい。)で表される基が結合したポリマーに代表される第四級アンモニウム塩や第四級ホスホニウム塩含有ポリマー;陽イオン・陰イオン交換膜等に使用されるイオン交換性重合体;天然ゴム;スチレンブタジエンゴム(SBR)等に代表される人工ゴム;セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースに代表される糖類;ポリエチレンイミンに代表されるアミノ基含有ポリマー;カルバメート基部位含有ポリマー;カルバミド基部位含有ポリマー;エポキシ基部位含有ポリマー、複素環、及び/又は、イオン化した複素環部位含有ポリマー、ポリマーアロイ、ヘテロ原子含有ポリマーなどが挙げられる。ポリマーはその構成単位に該当するモノマーより、ラジカル重合、ラジカル(交互)共重合、アニオン重合、アニオン(交互)共重合、カチオン重合、カチオン(交互)共重合、グラフト重合、グラフト(交互)共重合、リビング重合、リビング(交互)共重合、分散重合、乳化重合、懸濁重合、開環重合、環化重合、光、紫外線や電子線照射による重合合等により得ることができる。これらポリマーが官能基を有する場合には、それを主鎖及び/又は側鎖に有していても良く、架橋剤との結合部位として存在しても良い。これらポリマーは、1種を用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。上記ポリマーは、上記多価イオン及び/又は無機化合物以外の有機架橋剤化合物により、エステル結合、アミド結合、イオン結合、ファンデルワールス結合、アゴスチック相互作用、水素結合、アセタール結合、ケタール結合、エーテル結合、ペルオキシド結合、炭素-炭素結合、炭素-窒素結合、カルバメート結合、チオカルバメート結合、カルバミド結合、チオカルバミド結合、オキサゾリン部位含有結合、トリアジン結合等を介して、架橋されていてもよい。
上記ポリマーは、重量平均分子量が、200~7000000であることが好ましい。ポリマーの重量平均分子量がこのような範囲であることによって、ゲル電解質を充分形成することができる。重量平均分子量としてより好ましくは、400~6500000であり、更に好ましくは、500~50000000である。上記ポリマーの分子量の選択や、分子量や種類の異なる複数のポリマーの使用等により、生成するゲル電解質の強度をコントロールすることができ、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態形成を抑制し、また、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、高いイオン伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を最も良好に発現することができる。また、正極や負極における副反応により発生する水素や酸素も良好に対極まで輸送し、これらを消滅させることも可能である。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)やUV検出器によって、実施例に記載の条件等により測定することができる。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)やUV検出器によって、実施例に記載の条件等により測定することができる。
上記ゲル電解質におけるポリマーと、多価イオン及び/又は無機化合物との配合割合としては、ポリマーと、多価イオン及び無機化合物の少なくともいずれか一方に該当するものとの質量割合が、5000000/1~1/100000であることが好ましい。このような配合割合であると、ゲル電解質の劣化を抑制すると共に、シェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態形成の抑制、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電の効果的な抑制を充分持続的に行うことが可能であり、高い電池性能をより長時間維持することが可能となる。より好ましくは、2000000/1~1/10000であり、更に好ましくは、1000000/1~1/1000である。
上記ゲル電解質の作製に使用する無機化合物、電解液、並びに、ポリマーは、脱酸素処理を行ったものを用いることが好ましい。また、多価イオン及び/又は無機化合物、電解液、並びに、ポリマーの混合は、不活性雰囲気下で行うことが好ましい。脱酸素処理を行った原料を用い、不活性雰囲気下で混合を行うと、得られるゲル電解質が良好な電気特性を有するものとなる。より好ましくは、限りなくゲル電解質の溶存酸素量を0mg/Lに近づけることである。溶存酸素濃度を低減することにより、亜鉛極活物質の電解液への溶解を低減させることが可能となり、亜鉛極活物質の形状変化、溶解、腐食反応を抑制し、電極の寿命が向上することになる。また、強アルカリ性水溶液含有電解液の場合には、二酸化炭素が混入すると炭酸塩が多量に生成し、電導度が低下して蓄電池性能に悪影響を及ぼすことがあるため、上記操作により溶存二酸化炭素も同時に除去することが好ましい。
本発明のゲル電解質は、多価イオン及び/又は無機化合物による架橋構造を有するものであって、そのようなゲル電解質を用いた蓄電池は、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態形成の抑制、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、高いイオン伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができるものである。この理由については、上述したとおりである。またこのゲル電解質は、一次電池にも好適に用いることができ、電極活物質の形態変化を抑制、高いイオン伝導性を保持したまま、高いレート特性を発現することができる。
このように、正極、負極、及び、それらに挟持された電解質によって構成される電池であって、上記電解質が、本発明のゲル電解質を必須として形成されたものである電池もまた、本発明の1つである。第2の本発明である本発明のゲル電解質を電解質の必須の構成として有するこの本発明の電池を本発明の第2の電池とも言う。本発明の第2の電池は、これらの必須成分をそれぞれ1種含むものであってもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
上記のとおり、本発明のゲル電解質は蓄電池の種々の特性を高めることができるものであることから、本発明の電池(本発明の第2の電池)が蓄電池であることは本発明の好適な実施形態の1つである。
このように、正極、負極、及び、それらに挟持された電解質によって構成される電池であって、上記電解質が、本発明のゲル電解質を必須として形成されたものである電池もまた、本発明の1つである。第2の本発明である本発明のゲル電解質を電解質の必須の構成として有するこの本発明の電池を本発明の第2の電池とも言う。本発明の第2の電池は、これらの必須成分をそれぞれ1種含むものであってもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
上記のとおり、本発明のゲル電解質は蓄電池の種々の特性を高めることができるものであることから、本発明の電池(本発明の第2の電池)が蓄電池であることは本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明の第2の電池において電解質は、全てが本発明のゲル電解質であってもよいし、一部に本発明のゲル電解質を含むものであってもよい。上記電解質が全て本発明のゲル電解質である電池は、電解質が電解液によって膨潤しゲル電解質となったものを含み、これが正極と負極とに挟持されている構造を有することとなる。このように、電池が、正極及び負極に挟持された全部の電解質に本発明のゲル電解質が用いられたものである形態もまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
また、上記電解質の一部が本発明のゲル電解質である電池は、電解質が本発明のゲル電解質と、当該ゲル電解質以外の他の(ゲル)電解質や電解液とによって構成されているものである。例えば、亜鉛含有化合物を負極とし、後述する水含有電解液を使用した一次電池や二次電池に対して上記ゲル電解質を使用する場合には、電解質が本発明のゲル電解質と、多価カチオン及び/又は無機化合物を含まないゲル電解質や水含有電解液等とから構成されている形態を指す。更には、本発明のゲル電解質が電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態形成の抑制、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制することが可能となることから、負極に接する電解質が本発明のゲル電解質を必須として形成されることが好ましい。このように、電池が、正極及び負極に挟持された一部の電解質に本発明のゲル電解質が用いられ、負極に接する電解質が本発明のゲル電解質を必須として形成されたものである形態もまた、本発明の好適な実施形態の1つである。この場合、負極に接する電解質の少なくとも一部が本発明のゲル電解質を必須として形成されたものであればよいが、負極に接する電解質の全てが本発明のゲル電解質を必須として形成されたものであることが好ましい。該ゲル電解質は、予め重合したり、ポリマーと電解液とを混練する等の操作により作成したものを電池に使用しても良いし、モノマーを始めとするゲル電解質の原料を電池内に入れた後、電池内で重合してこれを作成しても良い。また、電極表面上に厚さ1nm以上、5mm以下の厚みで、予め作成されたゲル電解質を塗布したり、ゲル電解質の原料を塗布した後、重合させることで電極表面上に電解質の塗膜を形成してもよい。電極とその対極との間は、電極に接するゲル電解質と同じであっても良いし、異なるゲル電解質や、液体の電解液を使用しても良い。ゲル電解質の性質や性状を、正負極間の位置で最適なものとすることにより、電池の性能や安定性、寿命を更に高めることができる。
上記電解質が本発明のゲル電解質と、当該ゲル電解質以外の他の(ゲル)電解質や電解液とによって構成されているものである場合、電解質部位の全量100質量%に対する本発明のゲル電解質の割合は、0.001~100質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.01~100質量%である。特に電解質が本発明のゲル電解質と水含有電解液とから構成されている場合、電解質の全量100質量%に対する本発明のゲル電解質の割合は、0.01~100質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.02~100質量%である。
上記正極活物質としては、上述した本発明の第1の電池の正極活物質と同様のものが挙げられる。これらの中でも、亜鉛負極合剤を使用した電池であり、正極活物質がニッケル含有化合物であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。また、空気電池や燃料電池等、正極活物質が酸素であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。すなわち、本発明の電池の、正極が空気極であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
また、本発明の亜鉛負極合剤を使用した電池の形態としては、一次電池、充放電が可能な二次電池、メカニカルチャージ(亜鉛負極の機械的な交換)の利用、本発明の亜鉛負極と上述したような正極活物質より構成される正極とは別の第3極(例えば、充放電中に発生する酸素を除去する極)の利用等、いずれの形態であっても良い。
また、本発明の亜鉛負極合剤を使用した電池の形態としては、一次電池、充放電が可能な二次電池、メカニカルチャージ(亜鉛負極の機械的な交換)の利用、本発明の亜鉛負極と上述したような正極活物質より構成される正極とは別の第3極(例えば、充放電中に発生する酸素を除去する極)の利用等、いずれの形態であっても良い。
上記負極としては、電池の負極として通常用いられるものを用いることができ、特に制限されないが、例えば、リチウム含有化合物、亜鉛含有化合物などが挙げられる。これらの中でも、負極がリチウム、亜鉛を含むものであった場合に、特に電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態の形成が顕著であるため、これを効果的に抑制することができる本発明の効果がより顕著に発揮されることとなる。このことから、本発明の第1の電池において負極がリチウム及び/又は亜鉛を含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。なお、本発明のゲル電解質は、負極に黒鉛を使用するリチウムイオン電池、正極に空気極を使用する空気電池や燃料電池等の電解質等にも使用することができると共に、セパレーターやイオン交換膜としても使用することが可能である。
上記ゲル電解質を作成する際に使用する電解液や上記電解液としては、電池の電解液として通常用いられるものを用いることができ、特に制限されず、有機溶剤系電解液、水含有電解液を使用することができる。有機溶剤系電解液に使用する有機溶剤、水含有電解液としては、上述した本発明の第1の電池において用いられるものと同様のものを用いることができ、好ましいものも同様である。有機溶剤系電解液を含む水含有電解液を使用する場合の水系電解液の含有割合の好ましい範囲も本発明の第1の電池において用いられる場合と同様である。
また電解質の種類、及び、電解液の濃度も本発明の第1の電池において用いられるものと同様のものが好ましい。
また電解質の種類、及び、電解液の濃度も本発明の第1の電池において用いられるものと同様のものが好ましい。
亜鉛含有化合物を負極とする水含有電解液を使用した一次電池や二次電池に対して上記ゲル電解質を使用する場合には、ゲル電解質の原料となる電解液へ、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、リン酸亜鉛、ピロリン酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、ケイ酸亜鉛、アルミン酸亜鉛、亜鉛金属、テトラヒドロキシ亜鉛イオンから選ばれる亜鉛化合物を少なくとも1種添加することが好ましい。これにより、充放電時の亜鉛極活物質の溶解に伴うシェイプチェンジやデンドライトといった電極活物質の形態変化の発生、成長や不動態の形成、及び、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を更に抑制することができる。この場合には、使用する多価イオンや無機化合物は亜鉛以外の元素を使用することになる。ゲル電解質中の上記亜鉛化合物は、0.0001mol/L~飽和濃度であることが好ましい。
また、水含有電解液を使用する場合には、上述した本発明の第1の電池の場合と同様に、使用する水系電解液のみの溶存酸素濃度値が水系電解液中の水酸化物イオン濃度との間で所定の関係を満たすことが好ましい。
上記本発明のゲル電解質以外の他の(ゲル)電解質としては、電池の電解質として用いることができるものであれば特に制限されないが、例えば、電解液等の液体の非存在下においてもリチウム等のカチオンや水酸化物イオン等のアニオンを伝導することが可能な固体電解質や、上記多価イオン及び/又は無機化合物を含まず、それ以外の化合物(架橋剤)により、エステル結合、アミド結合、イオン結合、ファンデルワールス結合、アゴスチック相互作用、水素結合、アセタール結合、ケタール結合、エーテル結合、ペルオキシド結合、炭素-炭素結合、炭素-窒素結合、カルバメート結合、チオカルバメート結合、カルバミド結合、チオカルバミド結合、オキサゾリン部位含有結合、トリアジン結合等を介して、架橋されたゲル電解質等が挙げられる。
本発明の第1の電池では、ゲル電解質がセパレーターの役目も果たす場合もあるが、これとは別に、更にセパレーターを使用することもできる。セパレーターの定義及び役割は、上述した本発明の第1の電池の場合と同様である。ゲル電解質やセパレーターは、細孔、微細孔やガス拡散層を有していても良い。
セパレーターとしては、上述した本発明の第1の電池におけるセパレーターと同様のものを用いることができ、セパレーター内に、上記多価カチオン及び/又は無機化合物や、界面活性剤、電解液等を含んでいてもよい。また1種又は2種以上のセパレーターを使用しても良く、抵抗が上昇し電池性能が低下しなければ、任意の枚数を使用することができる点も本発明の第1の電池の場合と同様である。
セパレーターとしては、上述した本発明の第1の電池におけるセパレーターと同様のものを用いることができ、セパレーター内に、上記多価カチオン及び/又は無機化合物や、界面活性剤、電解液等を含んでいてもよい。また1種又は2種以上のセパレーターを使用しても良く、抵抗が上昇し電池性能が低下しなければ、任意の枚数を使用することができる点も本発明の第1の電池の場合と同様である。
次に第3の本発明の負極合剤について説明する。本発明の負極合剤は、負極活物質及びポリマーを含むものであり、負極活物質に加えて、ポリマーを含むものである。負極合剤をこのような構成とすることにより、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態の形成、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を効果的に抑制することができる。これは、負極合剤を負極活物質に加えて、ポリマーを含むものとすると、負極活物質の粒子表面の全面に又は一部にポリマーによる膜が形成され、電極内及び/又はその表面におけるイオン等の拡散を物理的・化学的に効果的に制限できることにより、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や不動態の形成、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が効果的に抑制されるものと考えられる。更に、本発明の負極合剤を用いて形成された蓄電池は、高い電気伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができる。これは負極の活物質形態変化抑制に加えて、親疎水性のバランス向上、イオン伝導性向上、電子伝導性向上といった効果も同時に発現するためと推測される。本発明の負極合剤は、負極活物質、ポリマーを含む限り、導電助剤等、その他の成分を含んでいてもよい。また、これらの成分はそれぞれ、1種を含んでいてもよいし2種以上を含んでいてもよい。なお、本発明の負極合剤が、負極活物質、ポリマー以外のその他の成分を含む場合、本発明の負極合剤に含まれる負極活物質及びポリマーの合計量は、負極合剤の全量100質量%に対して、20~99.99質量%であることが好ましい。より好ましくは、30~99.9質量%である。
このように本発明の負極合剤を用いて形成された電極を用いることで、優れた特性を発揮する電池とすることができる。このような本発明の負極合剤を用いて形成されてなる電極もまた、本発明の1つである。本発明の電極は、負極として用いられることが好ましく、本発明の負極合剤を用いて形成された負極を本発明の負極ともいう。
このように本発明の負極合剤を用いて形成された電極を用いることで、優れた特性を発揮する電池とすることができる。このような本発明の負極合剤を用いて形成されてなる電極もまた、本発明の1つである。本発明の電極は、負極として用いられることが好ましく、本発明の負極合剤を用いて形成された負極を本発明の負極ともいう。
第3の本発明の負極合剤は、負極活物質として亜鉛含有化合物を含むことが好ましい。
亜鉛含有化合物としては、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における亜鉛含有化合物と同様のものを用いることができ、好ましいものも同様である。
上記亜鉛含有化合物の平均粒子径、比表面積もまた、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における亜鉛含有化合物の平均粒子径、比表面積と同様であることが好ましい。
亜鉛含有化合物としては、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における亜鉛含有化合物と同様のものを用いることができ、好ましいものも同様である。
上記亜鉛含有化合物の平均粒子径、比表面積もまた、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における亜鉛含有化合物の平均粒子径、比表面積と同様であることが好ましい。
上記亜鉛含有化合物の平均粒子径が500μm~1nmであることが好ましい理由としては、次のようなことが考えられる。
亜鉛含有化合物を含む電池の負極合剤は、更に導電助剤を含むことが好ましい。電池の負極が亜鉛含有化合物と導電助剤とを含む亜鉛負極合剤から形成される場合、負極として機能する(電流が流れる)ためには、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が結着していることが好ましいが、充放電を繰り返したり、急速な充放電を行ったりすると、不可避的に亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体の解離や亜鉛含有化合物の不動態化が進行してしまい、電池性能の低下に繋がってしまう場合がある。しかしながら、亜鉛含有化合物として上記のような平均粒子径の粒子を用いると、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が効率的に接触し、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が完全に解離してしまう箇所を少なくすることができ、結果、電池性能の低下を抑制することが可能となる。また、上記負極合剤に含まれるポリマーは、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体の効率的な接触を更に強固にすることができる。
亜鉛含有化合物を含む電池の負極合剤は、更に導電助剤を含むことが好ましい。電池の負極が亜鉛含有化合物と導電助剤とを含む亜鉛負極合剤から形成される場合、負極として機能する(電流が流れる)ためには、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が結着していることが好ましいが、充放電を繰り返したり、急速な充放電を行ったりすると、不可避的に亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体の解離や亜鉛含有化合物の不動態化が進行してしまい、電池性能の低下に繋がってしまう場合がある。しかしながら、亜鉛含有化合物として上記のような平均粒子径の粒子を用いると、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が効率的に接触し、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が完全に解離してしまう箇所を少なくすることができ、結果、電池性能の低下を抑制することが可能となる。また、上記負極合剤に含まれるポリマーは、亜鉛含有化合物同士、亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体の効率的な接触を更に強固にすることができる。
上記平均粒子径の測定方法、粒子の形状、及び、平均粒子径が上述のような範囲の粒子の製造方法は、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における亜鉛含有化合物の平均粒子径の測定方法、粒子の形状、及び、平均粒子径が上述のような範囲の粒子の製造方法と同様である。
第3の本発明の負極合剤において、負極活物質の配合量としては、負極合剤の全量100質量%に対して、50~99.9質量%であることが好ましい。負極活物質の配合量がこのような範囲であると、負極合剤から形成される負極を、電池の負極として用いた場合に、より良好な電池性能を発揮する。より好ましくは、55~99.5質量%であり、更に好ましくは、60~99質量%である。
上記負極合剤が含むポリマーとしては、上述したゲル電解質に使用できるポリマーと同様のものの1種又は2種以上を用いることができる。
上記ポリマーの配合量としては、負極合剤中の負極活物質100質量%に対して、0.01~100質量%であることが好ましい。ポリマーの配合量がこのような範囲であると、負極合剤から形成される負極が、電池の負極として用いた場合に、より良好な電池性能を発揮する。より好ましくは、0.01~60質量%であり、更に好ましくは、0.01~40質量%である。
上記導電助剤としては、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤において用いる導電助剤と同様のものを用いることができ、好ましいものも同様である。また、導電助剤に特定の元素を導電助剤に導入する際の特定の元素、及び、その中の好ましい元素も、第1の本発明の亜鉛負極合剤において用いる導電助剤の場合と同様である。
導電助剤の比表面積は、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤において用いる導電助剤の比表面積と同様であることが好ましい。
また、導電助剤の平均粒子径は、500μm~1nm、より好ましくは200μm~5nm、更に好ましくは100μm~10nmである。導電助剤の平均粒子径がこのような値であることが好ましい理由は、上記亜鉛含有化合物として上述した平均粒子径のものが好ましい理由と同様であり、このような平均粒子径のものを用いることで亜鉛含有化合物と導電助剤、亜鉛含有化合物と導電助剤と集電体が完全に解離してしまう箇所を少なくすることができ、結果、電池性能の低下を抑制することが可能となる。
導電性カーボンの比表面積、平均粒子径は、上述した亜鉛含有化合物の場合と同様の方法により測定することができる。
導電性カーボンの比表面積、平均粒子径は、上述した亜鉛含有化合物の場合と同様の方法により測定することができる。
上記導電性カーボンを導電助剤として使用する場合の導電性カーボンの比表面積、平均粒子径は上述した第1の本発明における導電性カーボンの平均粒子径と同様であることが好ましい。また、第1の本発明の場合と同様、導電性カーボンのエッジ部位を黒鉛化処理により少なくすることも可能であり、それにより期待される効果も同様である。
上記負極合剤中の負極活物質100質量%に対する導電助剤の配合量は、第1の本発明の亜鉛負極合剤における亜鉛含有化合物100質量%に対する導電助剤の配合量と同様であることが好ましく、より好ましくは、負極合剤中の負極活物質100質量%に対して、0.0005~60質量%であり、更に好ましくは、0.001~40質量%である。
上記負極合剤は、更に他の成分を含んでいてもよい。上記他の成分としては、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、有機化合物塩等が挙げられる。
これらの化合物を含むことによる効果は、上述した、第1の本発明の亜鉛負極合剤においてこれらを含むことによって得られる効果のうち、特定の平均粒子径以下の粒径の小さい粒子、及び/又は、特定のアスペクト比を有する細長い粒子の亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤を含むことにより得られる効果以外の効果と同様である。
これらの化合物を含むことによる効果は、上述した、第1の本発明の亜鉛負極合剤においてこれらを含むことによって得られる効果のうち、特定の平均粒子径以下の粒径の小さい粒子、及び/又は、特定のアスペクト比を有する細長い粒子の亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤を含むことにより得られる効果以外の効果と同様である。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物における元素として好ましいものは、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における場合と同様であり、得られる効果も同様である。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物の例としては、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における場合と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。
また、上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物を、ナノ粒子化等により、上記亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤と同様に平均粒子径の小さいものとすることが、上述した電解液に水含有電解液を使用した場合に起こる副反応を、更に効果的に抑制する点から好ましく、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物の平均粒子径は、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における場合と同様であることが好ましい。上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物は、上記亜鉛負極合剤調製前後、又は、上記亜鉛負極合剤調製時に、上記亜鉛含有化合物、導電助剤、有機化合物及び有機化合物塩の少なくとも1種に、担持、共沈、合金化、固溶化しても良いし、混錬しても良い。ゾル-ゲル法により調製しても良い。
粒子の形状、及び、平均粒子径が上述のような範囲の粒子の製造方法もまた、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における場合と同様である。
粒子の形状、及び、平均粒子径が上述のような範囲の粒子の製造方法もまた、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における場合と同様である。
上記周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物の比表面積もまた、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における場合と同様であることが好ましい。
上記有機化合物、有機化合物塩としては、上述したゲル電解質に使用されるポリマーと同様のポリマーや、リグニン、アミノ酸を始めとするベタイン部位含有化合物、トリアルキルリン酸、低分子量界面活性剤等を使用することができる。
なお、有機化合物、有機化合物塩がポリマーの場合には、ポリマーの構成単位に該当するモノマーからポリマーを製造するための重合方法、及び、有機化合物、有機化合物塩に期待される効果は、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤における場合と同様である。
また、有機化合物、有機化合物塩として好ましいものは、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤において、有機化合物、有機化合物塩として好ましいものと同様である。
また、有機化合物、有機化合物塩として好ましいものは、上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤において、有機化合物、有機化合物塩として好ましいものと同様である。
上記他の成分の配合量としては、負極合剤中の負極活物質100質量%に対して、0.1~100質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.5~80質量%であり、更に好ましくは、1.0~60質量%である。
本発明の負極合剤は、上記負極活物質、ポリマーとともに、必要に応じて、導電助剤や、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物を混合して調製することができる。混合方法は上述した第1の本発明の亜鉛負極合剤の調製方法の場合と同様である。
また、亜鉛負極の調製方法は、上述した第1の本発明の亜鉛負極の調製方法と同様の方法を用いることができる。
また、亜鉛負極の調製方法は、上述した第1の本発明の亜鉛負極の調製方法と同様の方法を用いることができる。
このようにして得られた負極(負極合剤電極)は、特に二次電池用負極として使用した場合に、負極内における電流の集中や水の分解を抑制することになり、負極活物質の形態変化、溶解、腐食、不動態化による劣化や、充放電時の水素・酸素の発生、及び、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を最大限に抑制することができる。
負極の膜厚は、電池構成や集電体からの活物質の剥離抑制等の点から1nm~1000μmであることが好ましい。より好ましくは、10nm~100μmであり、更に好ましくは、20nm~50μmである。
負極の膜厚は、電池構成や集電体からの活物質の剥離抑制等の点から1nm~1000μmであることが好ましい。より好ましくは、10nm~100μmであり、更に好ましくは、20nm~50μmである。
本発明の負極合剤は、負極活物質及びポリマーを含むものであって、そのような負極合剤から形成される負極を用いた蓄電池は、高いイオン電導性や電気伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができるものである。また本発明の負極合剤から形成される負極を用いた一次電池は、高いイオン電導性や電気伝導性を保持したまま、高いレート特性を発現することができるものである。
このように、正極、負極、及び、それらに挟持された電解質によって構成される電池であって、上記負極が、本発明の負極合剤を必須として形成されたものである電池もまた、本発明の1つである。第3の本発明である本発明の負極合剤から形成される負極を必須の構成として有するこの本発明の電池を本発明の第3の電池とも言う。本発明の第3の電池は、これらの必須成分をそれぞれ1種含むものであってもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
本発明の負極合剤は、一次電池、二次電池(蓄電池)のいずれにも使用することができるものであるが、上記のとおり、本発明の負極合剤は蓄電池の種々の性能を高めることができるものであることから、蓄電池に用いられることが好ましい。すなわち、本発明の第3の電池が蓄電池であることは、本発明の好適な実施形態の1つである。
このように、正極、負極、及び、それらに挟持された電解質によって構成される電池であって、上記負極が、本発明の負極合剤を必須として形成されたものである電池もまた、本発明の1つである。第3の本発明である本発明の負極合剤から形成される負極を必須の構成として有するこの本発明の電池を本発明の第3の電池とも言う。本発明の第3の電池は、これらの必須成分をそれぞれ1種含むものであってもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
本発明の負極合剤は、一次電池、二次電池(蓄電池)のいずれにも使用することができるものであるが、上記のとおり、本発明の負極合剤は蓄電池の種々の性能を高めることができるものであることから、蓄電池に用いられることが好ましい。すなわち、本発明の第3の電池が蓄電池であることは、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明の第3の電池において、上記ポリマーが、負極活物質や導電助剤等の粒子同士あるいは粒子と集電体とを結着させる結着剤、及び/又は、該粒子を分散させる分散剤、及び/又は、増粘剤として働くこともできる。
本発明の第3の電池における負極は、本発明の負極合剤を必須として形成されたものである。ここで、負極合剤に含まれる負極活物質がリチウム含有化合物、亜鉛含有化合物であった場合、形成される負極はリチウム、亜鉛を含むものとなる。リチウム、亜鉛を含む負極は、通常、特に電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や、不動態の形成、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が顕著であるが、本発明の負極合剤とするとこれを効果的に抑制することができる。すなわち、形成される負極がリチウム、亜鉛を含むものである場合に、本発明の効果がより顕著に発揮されることとなる。このことから、本発明の第3の電池において負極がリチウム及び/又は亜鉛を含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明の第3の電池における正極としては、本発明の第2の電池に用いられる正極と同様のものを用いることができる。また、本発明の第3の電池における電解質としては、第2の本発明であるゲル電解質、本発明の第2の電池において用いることができる、第2の本発明であるゲル電解質以外の電解液、すなわち、有機溶剤系電解液、水系電解液、水‐有機溶剤系混合電解液のいずれか等を用いることができる。
上述のように、第2の本発明と第3の本発明とを組み合わせて実施することも本発明に含まれ、組み合わせることで更に本発明の効果が顕著に発揮されることになる。すなわち、正極、負極、及び、それらに挟持された電解質によって構成される電池であって、上記電解質が、本発明のゲル電解質を必須として形成されたものであり、上記負極が、本発明の負極合剤を必須として形成されたものである電池もまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
第1~第3の本発明の電池の製造工程は、湿式工程でも良いし、乾式工程でも良い。湿式工程は、例えば、正極集電体シートと負極集電体シートを、それぞれ、正極材料のペーストあるいはスラリー、負極材料のペーストあるいはスラリーで被覆し、被覆した電極シートを乾燥・圧縮し、カッティングとクリーニングの後、カッティングした電極シートとセパレーターを層状に重ね、電池アッセンブリを形成する。乾式工程は、例えば、スラリーやペーストの代わりに、電極成分の粉末や顆粒状乾燥混合物を用いる工程で、(1)負極材料を導電性担持体に塗布、(2)乾燥状態で正極材料を導電性担持体に塗布、(3)(1)と(2)のシートの間にセパレーターを配置して層状構造を作り、電池アッセンブリを形成、 (4)(3)の電池アッセンブリを巻きつけ、あるいは、折りたたむ等して三次元構造を形成、等の工程を経るものである。電極は、セパレーターやゲル電解質等で包んだり、それらでコートしても良い。正極や負極は電池を構成する容器を兼ねていても良い。端子を取り付ける工程としては、スポット溶接、超音波溶接、レーザー溶接、はんだ付け、端子と集電体の材料に適したその他任意の導電接合法が選ばれる。電池の製造工程や保存時においては、該電池は充電状態であってもよいし、放電状態であってもよい。
第1~第3の本発明の電池が蓄電池である場合、蓄電池の充放電レートとしては、0.01C以上、100C以下であることが好ましい。より好ましくは、0.05C以上、80C以下であり、更に好ましくは、0.1C以上、60C以下であり、特に好ましくは、0.1C以上、30C以下である。蓄電池は地球上の寒冷地及び熱帯地の両方で使用できることが好ましく、-50℃~100℃の温度で使用できることが好ましい。例えば、ニッケル亜鉛電池の場合には、亜鉛負極の容量はニッケル正極の容量より大きくても、小さくても、同じであってもよく、過充電・過放電いずれが起こってもよいが、本発明の蓄電池を車載用途に使用する場合には、充電深度及び/又は放電深度を浅く設定することが好ましい。これにより、蓄電池の寿命を延ばすことができると共に、副反応による酸素の発生も大きく抑制することができる。亜鉛極を使用した蓄電池では、系内で発生した酸素は、(i)負極の亜鉛との結合、又は、(ii)正極・負極とは異なる第三極における反応、により消費することが好ましいとされてきたが、充放電条件を選んで酸素発生を根本的に抑制することにより、蓄電池の長寿命化及び密閉化を簡便に達成することができる。ニッケル極は、ニッケルカドミウム電池やニッケル金属水素化物電池に用いられるニッケル極でもよい。ニッケル極に炭素、ランタノイド化合物等を添加することにより酸素発生過電圧を大きくし、酸素発生を極力抑制することも可能である。電解液や上記ゲル電解質中に含まれる添加剤が、ニッケル極の性能を向上させることもできる。また、上記ゲル電解質に含まれる多価イオン及び/又は無機化合物及び/又は電解質が、酸素発生を極力抑制したり、上記ゲル電解質は従来のゲル電解質に比較して柔軟な骨格構造を有するため、気体が拡散する速度も速く、発生した酸素を対極や第三極まで速やかに運べることも期待できる。
第1の本発明の亜鉛負極合剤は、上述の構成よりなり、これを用いて亜鉛負極を形成すると、従来の亜鉛負極に比べて、電池のサイクル特性、レート特性及びクーロン効率を向上させると共に、自己放電を抑制することができ、また、水含有電解液を用いる場合には安全性の高い電池となる。これらのことから、第1の本発明の亜鉛負極合剤は、経済性・安全性・安定性・保存性に優れ、かつ電池性能に優れた電池の負極を形成するために好適に用いることができるものである。更に、亜鉛負極合剤中に上記他の成分を含有させることにより、水含有電解液を用いて電池を構成した場合であっても、水の分解反応が進行して水素が発生する充放電時の副反応や、亜鉛極活物質の形態変化、腐食、不動態の形成、並びに、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制することが可能となり、また、テトラヒドロキシ亜鉛イオン等の亜鉛種との塩形成等による亜鉛種の溶解度抑制、親疎水性バランスの向上、アニオン伝導性向上、電子伝導性向上といった効果も同時に発現することが期待され、充放電特性やクーロン効率を格段に向上させることができる。
第2の本発明のゲル電解質は、上述の構成よりなり、そのようなゲル電解質を用いて形成される電池は、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や、不動態の形成、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、かつ、該ゲル電解質は高いイオン電導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができる。このことから、第2の本発明のゲル電解質は、電池性能に優れた電池の電解質を形成するために好適に用いることができるものである。また、第3の本発明の負極合剤は、上述の構成よりなり、そのような負極合剤を用いて形成される電池も、シェイプチェンジやデンドライトといった電極活物質の形態変化や、不動態の形成、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、かつ、該負極合剤は高いイオン電導性・電気伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができる。このことから、第3の本発明の負極合剤は、電池性能に優れた電池の負極を形成するために好適に用いることができるものである。
第2の本発明のゲル電解質は、上述の構成よりなり、そのようなゲル電解質を用いて形成される電池は、電極活物質のシェイプチェンジやデンドライトといった形態変化、溶解、腐食や、不動態の形成、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、かつ、該ゲル電解質は高いイオン電導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができる。このことから、第2の本発明のゲル電解質は、電池性能に優れた電池の電解質を形成するために好適に用いることができるものである。また、第3の本発明の負極合剤は、上述の構成よりなり、そのような負極合剤を用いて形成される電池も、シェイプチェンジやデンドライトといった電極活物質の形態変化や、不動態の形成、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電を抑制し、かつ、該負極合剤は高いイオン電導性・電気伝導性を保持したまま、高いサイクル特性、レート特性、及び、クーロン効率を発現することができる。このことから、第3の本発明の負極合剤は、電池性能に優れた電池の負極を形成するために好適に用いることができるものである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、下記実施例において、各物性値は、以下の方法による測定値、又は、市販品の場合はカタログでの公称値を記載した。また、酸化亜鉛は特に記載がない場合には、酸化亜鉛1種である。
<重量平均分子量>
以下の装置、及び、測定条件で測定した。
ポンプ:L-7110(日立(株)製)
検出器:UV 214nm(日本ウォーターズ(株)製、モデル481型もしくは(株)日立製作所製L-7400)
検量線:ポリアクリル酸ソーダ標準サンプル(創和科学(株)製)
展開溶媒:リン酸水素二ナトリウム12水和物34.5gおよびリン酸二水素ナトリウム2水和物46.2gに純水を加えて全量を5,000gとし、その後0.45ミクロンのメンブランフィルターで濾過した水溶液。
カラム:GF-7MHQ(昭和電工(株)製)もしくはTSK-GEL G3000PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液流量:0.5mL/分
カラム温度:35℃
<平均粒子径>
実施例5、6、9~18、21~32、34~37、39~63、及び、実施例66~85の酸化亜鉛の平均粒子径以外の平均粒子径、及び、アスペクト比は、日立ハイテクノロジーズ社製のS-3500型走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、代表的な粒子200個について測定し、観測値の平均値を算出した。
<平均粒子径、モード径、メジアン径>
実施例5、6、9~18、21~32、34~37、39~63、及び、実施例66~85の酸化亜鉛の平均粒子径、モード径、メジアン径は、HORIBA社製のレーザー解析/散乱式 粒子径分布測定装置 LA-950V2 Wetを用いて測定し、イオン交換水に粒子を散乱させ5分間超音波照射後の測定値を記載した。
<真密度>
島津社製 アキュピックII-1340を用いて測定した。
<アスペクト比>
日立ハイテクノロジーズ社製のS-3500型走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、代表的な粒子200個について測定し、観測値の平均値を算出した。
<比表面積>
マウンテック社製の全自動BET比表面積測定装置を用いて測定した。
<溶存酸素量>
セントラル科学株式会社製の酸素メーター(UC-12-SOL型/使用電極:UC-203型)を用いて測定した。
なお、下記実施例において、各物性値は、以下の方法による測定値、又は、市販品の場合はカタログでの公称値を記載した。また、酸化亜鉛は特に記載がない場合には、酸化亜鉛1種である。
<重量平均分子量>
以下の装置、及び、測定条件で測定した。
ポンプ:L-7110(日立(株)製)
検出器:UV 214nm(日本ウォーターズ(株)製、モデル481型もしくは(株)日立製作所製L-7400)
検量線:ポリアクリル酸ソーダ標準サンプル(創和科学(株)製)
展開溶媒:リン酸水素二ナトリウム12水和物34.5gおよびリン酸二水素ナトリウム2水和物46.2gに純水を加えて全量を5,000gとし、その後0.45ミクロンのメンブランフィルターで濾過した水溶液。
カラム:GF-7MHQ(昭和電工(株)製)もしくはTSK-GEL G3000PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液流量:0.5mL/分
カラム温度:35℃
<平均粒子径>
実施例5、6、9~18、21~32、34~37、39~63、及び、実施例66~85の酸化亜鉛の平均粒子径以外の平均粒子径、及び、アスペクト比は、日立ハイテクノロジーズ社製のS-3500型走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、代表的な粒子200個について測定し、観測値の平均値を算出した。
<平均粒子径、モード径、メジアン径>
実施例5、6、9~18、21~32、34~37、39~63、及び、実施例66~85の酸化亜鉛の平均粒子径、モード径、メジアン径は、HORIBA社製のレーザー解析/散乱式 粒子径分布測定装置 LA-950V2 Wetを用いて測定し、イオン交換水に粒子を散乱させ5分間超音波照射後の測定値を記載した。
<真密度>
島津社製 アキュピックII-1340を用いて測定した。
<アスペクト比>
日立ハイテクノロジーズ社製のS-3500型走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、代表的な粒子200個について測定し、観測値の平均値を算出した。
<比表面積>
マウンテック社製の全自動BET比表面積測定装置を用いて測定した。
<溶存酸素量>
セントラル科学株式会社製の酸素メーター(UC-12-SOL型/使用電極:UC-203型)を用いて測定した。
[1.第1の本発明の実施例]
(実施例1)
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm、比表面積:約20m2/g)10.6g、気相法炭素繊維(多層カーボンナノチューブ)(アスペクト比(縦/横):100、比表面積:約10m2/g、平均繊維長:約15μm)0.35g、酸化ビスマス(平均粒子径:約50μm)0.87gをボトルに入れ、ジルコニアボールを用いて、ボールミルにより12時間粉砕した。得られた固体をふるいにかけ、平均粒子径を25μm以下とした。この固体1.3g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.2g、N-メチルピロリドン1.0gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.55mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて1.38mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.2V及び0.4Vでカットオフ)。
(実施例1)
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm、比表面積:約20m2/g)10.6g、気相法炭素繊維(多層カーボンナノチューブ)(アスペクト比(縦/横):100、比表面積:約10m2/g、平均繊維長:約15μm)0.35g、酸化ビスマス(平均粒子径:約50μm)0.87gをボトルに入れ、ジルコニアボールを用いて、ボールミルにより12時間粉砕した。得られた固体をふるいにかけ、平均粒子径を25μm以下とした。この固体1.3g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.2g、N-メチルピロリドン1.0gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.55mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて1.38mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.2V及び0.4Vでカットオフ)。
(実施例2)
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm、比表面積:約20m2/g)10.5g、アセチレンブラック(AB)(平均粒子径:約40nm、比表面積:約70m2/g)0.36g、酸化錫(平均粒子径:約5μm、比表面積:約5m2/g以下)0.87gをボトルに入れ、ジルコニアボールを用いて、ボールミルにより12時間粉砕した。得られた固体をふるいにかけ、平均粒子径を25μm以下とした。この固体1.29g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.17g、N-メチルピロリドン1.2gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.88mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて1.52mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm、比表面積:約20m2/g)10.5g、アセチレンブラック(AB)(平均粒子径:約40nm、比表面積:約70m2/g)0.36g、酸化錫(平均粒子径:約5μm、比表面積:約5m2/g以下)0.87gをボトルに入れ、ジルコニアボールを用いて、ボールミルにより12時間粉砕した。得られた固体をふるいにかけ、平均粒子径を25μm以下とした。この固体1.29g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.17g、N-メチルピロリドン1.2gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.88mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて1.52mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。
(実施例3)
亜鉛合剤電極は、実施例2と同じ工程で作成した。見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.64mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて3.83mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。
亜鉛合剤電極は、実施例2と同じ工程で作成した。見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.64mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて3.83mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。
(実施例4)
酸化亜鉛(平均粒子径:1200μm)10.5g、アセチレンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約70m2/g)0.36gをボトルに入れ、自公転ミキサーにより2時間撹拌した。得られた固体1.2g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.0g、N-メチルピロリドン1.1gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.67mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて1.45mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.2V及び0.4Vでカットオフ)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状が変化していることが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:1200μm)10.5g、アセチレンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約70m2/g)0.36gをボトルに入れ、自公転ミキサーにより2時間撹拌した。得られた固体1.2g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.0g、N-メチルピロリドン1.1gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.67mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて1.45mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.2V及び0.4Vでカットオフ)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状が変化していることが分かった。
(実施例5)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約70m2/g)0.90g、酸化インジウム(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後、エバポレーターにて減圧下100℃で2時間乾燥し、更に、静置式の減圧乾燥機にて減圧下110℃で1晩乾燥した。乾燥後の固体は、粉砕機(WARING社製X-TREME MX1200XTM)を用いて、回転数18000rpmで60秒間粉砕した。得られた固体1.1g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.0g、N-メチルピロリドン0.90gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を3tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μm以下とした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.75mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて0.834mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約70m2/g)0.90g、酸化インジウム(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後、エバポレーターにて減圧下100℃で2時間乾燥し、更に、静置式の減圧乾燥機にて減圧下110℃で1晩乾燥した。乾燥後の固体は、粉砕機(WARING社製X-TREME MX1200XTM)を用いて、回転数18000rpmで60秒間粉砕した。得られた固体1.1g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.0g、N-メチルピロリドン0.90gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を3tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μm以下とした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.75mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて0.834mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。
(実施例6)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.24mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.590mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.24mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.590mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例7)
酸化亜鉛(平均粒子径:1.7μm、真密度:約5.95g/cm3)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:0.80mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.501mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:1.7μm、真密度:約5.95g/cm3)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:0.80mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.501mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例8)
酸化亜鉛(平均粒子径:5.5μm、真密度:約5.75g/cm3)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.16mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.554mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:5.5μm、真密度:約5.75g/cm3)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.16mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.554mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例9)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化ビスマス(III)(99.9%、和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.32mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.675mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化ビスマス(III)(99.9%、和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.32mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.675mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例10)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化チタン(IV)(アナタース型、和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.09mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.519mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化チタン(IV)(アナタース型、和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.09mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.519mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例11)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化ニオブ(V)(99.9%、和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.47mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.703mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状は全く変化なく、不動態も形成されていないことが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化ニオブ(V)(99.9%、和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.47mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.703mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状は全く変化なく、不動態も形成されていないことが分かった。
(実施例12)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.28mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.610mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状は全く変化なく、不動態も形成されていないことが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.28mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.610mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状は全く変化なく、不動態も形成されていないことが分かった。
(実施例13)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、水180.0gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.46mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.699mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、水180.0gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.46mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.699mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例14)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化マンガン(II)(キシダ化学株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.47mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.701mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化マンガン(II)(キシダ化学株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.47mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.701mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例15)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化マンガン(IV)(99.5%、和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.15mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.547mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化マンガン(IV)(99.5%、和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.15mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.547mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例16)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.51mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.720mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状は全く変化なく、不動態も形成されていないことが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.51mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.720mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状は全く変化なく、不動態も形成されていないことが分かった。
(実施例17)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、水酸化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.38mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.658mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、水酸化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.38mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.658mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/)。
(実施例18)
酸化亜鉛(酸化亜鉛2種、平均粒子径:約1.9μm、モード径:約820nm、メジアン径:約906nm、真密度:約5.89g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.59mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.759mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(酸化亜鉛2種、平均粒子径:約1.9μm、モード径:約820nm、メジアン径:約906nm、真密度:約5.89g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化インジウム(III)(ナカライテスク株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.59mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.759mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例19)
針状酸化亜鉛(平均長軸径:100nm、平均短軸系:20nm、平均アスペクト比:5、比表面積:30m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:3.71mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.77mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。
針状酸化亜鉛(平均長軸径:100nm、平均短軸系:20nm、平均アスペクト比:5、比表面積:30m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:3.71mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.77mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。
(実施例20)
針状酸化亜鉛(平均長軸径:900nm、平均短軸系:60nm、平均アスペクト比:15、比表面積:4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.64mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.784mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
針状酸化亜鉛(平均長軸径:900nm、平均短軸系:60nm、平均アスペクト比:15、比表面積:4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.64mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.784mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例21)
酸化亜鉛(平均粒子径:約2.0μm、モード径:約710nm、メジアン径:約1.0μm、真密度:約5.91g/cm3、比表面積:3.3m2/g)22.1g、針状酸化亜鉛(平均長軸径:100nm、平均短軸系:20nm、平均アスペクト比:5、比表面積:30m2/g)5.5g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.78mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.848mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約2.0μm、モード径:約710nm、メジアン径:約1.0μm、真密度:約5.91g/cm3、比表面積:3.3m2/g)22.1g、針状酸化亜鉛(平均長軸径:100nm、平均短軸系:20nm、平均アスペクト比:5、比表面積:30m2/g)5.5g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.78mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.848mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例22)
酸化亜鉛(平均粒子径:約2.0μm、モード径:約710nm、メジアン径:約1.0μm、真密度:約5.91g/cm3)22.1g、酸化亜鉛(平均粒子径:5.5μm、真密度:約5.75g/cm3)5.5g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.66mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.792mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約2.0μm、モード径:約710nm、メジアン径:約1.0μm、真密度:約5.91g/cm3)22.1g、酸化亜鉛(平均粒子径:5.5μm、真密度:約5.75g/cm3)5.5g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.66mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.792mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間)。
(実施例23)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、導電性カーボンブラック(平均粒子径:約25nm、比表面積:約225m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.55mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.739mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、導電性カーボンブラック(平均粒子径:約25nm、比表面積:約225m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.55mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.739mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例24)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、人造黒鉛微粉末(平均粒子径:約3μm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.46mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.696mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、人造黒鉛微粉末(平均粒子径:約3μm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.46mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.696mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例25)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、人造黒鉛微粉末(平均粒子径:約10μm、比表面積:約15m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.22mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.583mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、人造黒鉛微粉末(平均粒子径:約10μm、比表面積:約15m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.22mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.583mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(調製例)
5Lのセパラブルフラスコに水酸化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)88.9gと水1930gを入れ、攪拌混合することにより水性懸濁液を得た。水性懸濁液を60℃まで加温し、攪拌を維持した状態でセパラブルフラスコに10質量%の硫酸アルミニウム水溶液684.3gを加え、液温を60℃に維持した状態で攪拌混合を4時間継続した。続いて、攪拌を停止し、冷却して液温を室温まで下げた状態で、混合液を1晩静置した。次に、沈殿物をろ過により分離した。得られた沈殿物を、X線回折により同定したところ、この沈殿物はエトリンガイト(Ca6Al2(SO4)3(OH)12・26H2O)であることが確認された。得られた沈殿物を静置式の乾燥機にて100℃で1日乾燥した後、粉砕機(WARING社製X-TREME MX1200XTM)を用いて、回転数18000rpmで60秒間粉砕することにより、エトリンガイトの乾燥脱水粉末を得た。
5Lのセパラブルフラスコに水酸化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)88.9gと水1930gを入れ、攪拌混合することにより水性懸濁液を得た。水性懸濁液を60℃まで加温し、攪拌を維持した状態でセパラブルフラスコに10質量%の硫酸アルミニウム水溶液684.3gを加え、液温を60℃に維持した状態で攪拌混合を4時間継続した。続いて、攪拌を停止し、冷却して液温を室温まで下げた状態で、混合液を1晩静置した。次に、沈殿物をろ過により分離した。得られた沈殿物を、X線回折により同定したところ、この沈殿物はエトリンガイト(Ca6Al2(SO4)3(OH)12・26H2O)であることが確認された。得られた沈殿物を静置式の乾燥機にて100℃で1日乾燥した後、粉砕機(WARING社製X-TREME MX1200XTM)を用いて、回転数18000rpmで60秒間粉砕することにより、エトリンガイトの乾燥脱水粉末を得た。
(実施例26)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、上記調製例で得られたエトリンガイトの乾燥脱水粉末2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.13mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.540mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状は全く変化なく、不動態も形成されていないことが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、上記調製例で得られたエトリンガイトの乾燥脱水粉末2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.13mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.540mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状は全く変化なく、不動態も形成されていないことが分かった。
(実施例27)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、黒鉛化カーボンブラック(平均粒子径:約70nm、比表面積:約27m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.29mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.597mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、黒鉛化カーボンブラック(平均粒子径:約70nm、比表面積:約27m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.29mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.597mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例28)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、ケッチェンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約800m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.21mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.580mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、ケッチェンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約800m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.21mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.580mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例29)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、カーボンブラック(平均粒子径:約30nm、比表面積:約250m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:0.875mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.418mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、カーボンブラック(平均粒子径:約30nm、比表面積:約250m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:0.875mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.418mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例30)
実施例12で作成した亜鉛合剤電極を、見かけ面積0.79cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.82mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはカウンター電極にはニッケル極(活物質:水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた7.3mol/L水酸化カリウム+1.0mol/Lフッ化カリウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)を使用し、二極セルを用いて1.20mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。また、本充放電試験は、少なくとも300サイクル安定的に行えることも確認した。
実施例12で作成した亜鉛合剤電極を、見かけ面積0.79cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.82mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはカウンター電極にはニッケル極(活物質:水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた7.3mol/L水酸化カリウム+1.0mol/Lフッ化カリウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)を使用し、二極セルを用いて1.20mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。また、本充放電試験は、少なくとも300サイクル安定的に行えることも確認した。
(実施例31)
実施例12で作成した亜鉛合剤電極を、見かけ面積2.0cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:6.21mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた7.3mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量3.2mg/L)を使用し、亜鉛極とニッケル極の間に不織布(2枚)及びポリプロピレン微多孔膜(1枚)をセパレーターとして挟み、コインセルを用いて3.01mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。
実施例12で作成した亜鉛合剤電極を、見かけ面積2.0cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:6.21mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた7.3mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量3.2mg/L)を使用し、亜鉛極とニッケル極の間に不織布(2枚)及びポリプロピレン微多孔膜(1枚)をセパレーターとして挟み、コインセルを用いて3.01mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。
(実施例32)
実施例12で作成した亜鉛合剤電極を、見かけ面積2.0cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:10.3mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた7.3mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量3.2mg/L)を使用し、亜鉛極とニッケル極の間に不織布(2枚)及びポリプロピレン微多孔膜(1枚)をセパレーターとして挟み、コインセルを用いて1.49mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各3時間20分/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。
実施例12で作成した亜鉛合剤電極を、見かけ面積2.0cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:10.3mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた7.3mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量3.2mg/L)を使用し、亜鉛極とニッケル極の間に不織布(2枚)及びポリプロピレン微多孔膜(1枚)をセパレーターとして挟み、コインセルを用いて1.49mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各3時間20分/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。
(実施例33)
8MKOH水溶液(溶存酸素濃度:3.5mg/L、又は、6.8mg/L)に5時間亜鉛板を浸漬し、Miniscope TM3000(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて亜鉛板の表面を観察した。
8MKOH水溶液(溶存酸素濃度:3.5mg/L、又は、6.8mg/L)に5時間亜鉛板を浸漬し、Miniscope TM3000(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて亜鉛板の表面を観察した。
(実施例34)
実施例11の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例11と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は657mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は657mAh/gであり、自己放電は全く起こらないことが分かった。
実施例11の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例11と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は657mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は657mAh/gであり、自己放電は全く起こらないことが分かった。
(実施例35)
実施例12の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例12と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は655mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は630mAh/gであり、自己放電は殆ど起こらないことが分かった。
実施例12の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例12と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は655mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は630mAh/gであり、自己放電は殆ど起こらないことが分かった。
(実施例36)
実施例16の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例16と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は658mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は658mAh/gであり、自己放電は全く起こらないことが分かった。
実施例16の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例16と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は658mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は658mAh/gであり、自己放電は全く起こらないことが分かった。
(実施例37)
実施例24の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例24と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は650mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は574mAh/gであり、自己放電が効果的に抑制されていることが分かった。
実施例24の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例24と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は650mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は574mAh/gであり、自己放電が効果的に抑制されていることが分かった。
(実施例38)
実施例4の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例4と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は380mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は0mAh/gであり、自己放電が起こることが分かった。
実施例4の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例4と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は380mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は0mAh/gであり、自己放電が起こることが分かった。
(実施例39)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、導電性カーボンブラック(平均粒子径:約25nm、比表面積:約225m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.57mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.762mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。10サイクル目の充電容量は654mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は655mAh/gであり、自己放電は全く起こらないことが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、導電性カーボンブラック(平均粒子径:約25nm、比表面積:約225m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.57mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.762mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。10サイクル目の充電容量は654mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は655mAh/gであり、自己放電は全く起こらないことが分かった。
(実施例40)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、黒鉛化カーボンブラック(平均粒子径:約70nm、比表面積:約27m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.45mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.19mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。10サイクル目の充電容量は658mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は638mAh/gであり、自己放電は殆ど起こらないことが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、黒鉛化カーボンブラック(平均粒子径:約70nm、比表面積:約27m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.45mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.19mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。10サイクル目の充電容量は658mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は638mAh/gであり、自己放電は殆ど起こらないことが分かった。
(実施例41)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、人造黒鉛微粉末(平均粒子径:約3μm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.85mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.38mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。10サイクル目の充電容量は647mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は620mAh/gであり、自己放電は殆ど起こらないことが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、人造黒鉛微粉末(平均粒子径:約3μm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.85mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.38mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。10サイクル目の充電容量は647mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は620mAh/gであり、自己放電は殆ど起こらないことが分かった。
(実施例42)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、ケッチェンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約800m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.59mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.769mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。10サイクル目の充電容量は647mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は620mAh/gであり、自己放電は殆ど起こらないことが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、ケッチェンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約800m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.59mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.769mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。10サイクル目の充電容量は647mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は620mAh/gであり、自己放電は殆ど起こらないことが分かった。
(実施例43)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、カーボンブラック(平均粒子径:約12nm、比表面積:約1200m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.06mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.991mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、カーボンブラック(平均粒子径:約12nm、比表面積:約1200m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.06mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.991mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例44)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、鱗片状天然黒鉛(平均粒子径:約6.5μm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.74mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.33mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、鱗片状天然黒鉛(平均粒子径:約6.5μm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.74mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.33mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例45)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、塊状天然黒鉛(平均粒子径:約7.8μm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.57mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.762mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、塊状天然黒鉛(平均粒子径:約7.8μm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.57mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.762mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例46)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、熱分解黒鉛(平均粒子径:約6.9μm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.80mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.872mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、熱分解黒鉛(平均粒子径:約6.9μm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.80mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.872mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例47)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、球状黒鉛(平均粒子径:約8.6μm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.00mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.968mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、球状黒鉛(平均粒子径:約8.6μm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.00mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.968mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例48)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、黒鉛化処理炭素微小球(平均粒子径:約270nm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.84mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.890mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、黒鉛化処理炭素微小球(平均粒子径:約270nm)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.84mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.890mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例49)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)30g、アセチレンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約70m2/g)0.90g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.74mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.33mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状が変化していることが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)30g、アセチレンブラック(平均粒子径:約40nm、比表面積:約70m2/g)0.90g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.74mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.33mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電試験後の亜鉛合剤電極表面をSEMにより観察したところ、亜鉛極活物質の形状が変化していることが分かった。
(実施例50)
実施例49の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例49と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は582mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は0mAh/gであり、自己放電が起こることが分かった。
実施例49の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例49と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は582mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は0mAh/gであり、自己放電が起こることが分かった。
(実施例51)
酸化亜鉛(酸化亜鉛3種、平均粒子径:約800nm、モード径:約107nm、メジアン径:約368nm、真密度:約5.85g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.90mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.919mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(酸化亜鉛3種、平均粒子径:約800nm、モード径:約107nm、メジアン径:約368nm、真密度:約5.85g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.90mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.919mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例52)
実施例51の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例51と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は470mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は0mAh/gであり、自己放電が起こることが分かった。
実施例51の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例51と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は470mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は0mAh/gであり、自己放電が起こることが分かった。
(実施例53)
酸化亜鉛(酸化亜鉛2種、平均粒子径:約1.1μm、モード径:約930nm、メジアン径:約810nm、真密度:約5.70g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.19mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.06mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(酸化亜鉛2種、平均粒子径:約1.1μm、モード径:約930nm、メジアン径:約810nm、真密度:約5.70g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.19mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.06mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例54)
実施例53の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例53と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は610mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は0mAh/gであり、自己放電が起こることが分かった。
実施例53の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例53と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は610mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は0mAh/gであり、自己放電が起こることが分かった。
(実施例55)
酸化亜鉛(酸化亜鉛2種、平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約880nm、真密度:約6.00g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.03mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.982mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(酸化亜鉛2種、平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約880nm、真密度:約6.00g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.03mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.982mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例56)
実施例55の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例55と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は658mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は658mAh/gであり、自己放電は全く起こらないことが分かった。
実施例55の処方に従って亜鉛合剤電極を作成し、実施例55と同様の装置及び条件で充放電試験を行った(10サイクル)。10サイクル目の充電容量は658mAh/gであった。次に、同条件で放電操作を行い、亜鉛合剤電極中の酸化亜鉛を金属亜鉛に全て変換した後、24時間放置し、続いて同条件で充電操作を行った。この時の放電容量は658mAh/gであり、自己放電は全く起こらないことが分かった。
(実施例57)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化ランタン(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.25mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.07mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化ランタン(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.25mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.07mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例58)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、ヒドロキシアパタイト(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.60mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.24mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、ヒドロキシアパタイト(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.60mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.24mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例59)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化イットリウムで安定化された酸化ジルコニウム2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.34mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.11mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化イットリウムで安定化された酸化ジルコニウム2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.34mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.11mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例60)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化スカンジウムで安定化された酸化ジルコニウム2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.71mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.81mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化スカンジウムで安定化された酸化ジルコニウム2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.71mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.81mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例61)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム-酸化ジルコニウム固溶体(CeO2/ZrO2/Y2O3=25/74/1)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.47mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.17mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム-酸化ジルコニウム固溶体(CeO2/ZrO2/Y2O3=25/74/1)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.47mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて1.17mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例62)
2Lのビーカーに塩化亜鉛(試薬特級、和光純薬工業株式会社製)58.7gと水900gを入れ、塩化亜鉛を完全に溶解させた後、塩酸(試薬特級、和光純薬株式会社製)53.1gに酸化インジウム(ナカライテスク株式会社製)0.9を溶解させた溶液を上記ビーカー内に加えて攪拌混合し、均一な水溶液を得た。次に、水溶液を攪拌しながらpHが8になるまで、14質量%アンモニア水を水溶液中に徐々に添加した。アンモニア水の添加が終了してから15分間攪拌を継続した後、攪拌を停止し、そのまま2時間静置して沈殿の生成を確認した。続いて、沈殿と上澄み液を濾過によって分離した。得られた沈殿を、水とエタノールを用いて十分に洗浄した後、洗浄後の沈殿を、減圧下に60℃で一晩乾燥した。得られた乾燥固体(粉末)を、大気下にて500℃で2時間焼成して、酸化インジウムがドープされた酸化亜鉛の粉末を得た。この粉末の組成(重量比)は、ZnO/In2O3=97.5/2.5であった。
上記で得られた酸化インジウムがドープされた酸化亜鉛の粉末30.0g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.80mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.87mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
2Lのビーカーに塩化亜鉛(試薬特級、和光純薬工業株式会社製)58.7gと水900gを入れ、塩化亜鉛を完全に溶解させた後、塩酸(試薬特級、和光純薬株式会社製)53.1gに酸化インジウム(ナカライテスク株式会社製)0.9を溶解させた溶液を上記ビーカー内に加えて攪拌混合し、均一な水溶液を得た。次に、水溶液を攪拌しながらpHが8になるまで、14質量%アンモニア水を水溶液中に徐々に添加した。アンモニア水の添加が終了してから15分間攪拌を継続した後、攪拌を停止し、そのまま2時間静置して沈殿の生成を確認した。続いて、沈殿と上澄み液を濾過によって分離した。得られた沈殿を、水とエタノールを用いて十分に洗浄した後、洗浄後の沈殿を、減圧下に60℃で一晩乾燥した。得られた乾燥固体(粉末)を、大気下にて500℃で2時間焼成して、酸化インジウムがドープされた酸化亜鉛の粉末を得た。この粉末の組成(重量比)は、ZnO/In2O3=97.5/2.5であった。
上記で得られた酸化インジウムがドープされた酸化亜鉛の粉末30.0g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.80mg)となるようにして使用した。実施例5と同様に、三極セルを用いて0.87mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。
(実施例63)
実施例12で作成した亜鉛合剤電極を、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.26mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはカウンター電極には空気穴を持たせた空気極(巴工業株式会社製 QSI-Nanoマンガンガス拡散電極)、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)を使用し、二極セルを用いて0.829mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各20分/2.0V及び0.5Vでカットオフ)。
実施例12で作成した亜鉛合剤電極を、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.26mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはカウンター電極には空気穴を持たせた空気極(巴工業株式会社製 QSI-Nanoマンガンガス拡散電極)、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)を使用し、二極セルを用いて0.829mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各20分/2.0V及び0.5Vでカットオフ)。
[2.第2、第3の本発明の実施例]
(実施例64)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)(10mL)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.5g)及びポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量650万)(0.8g)を加え3日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm)10.5g、アセチレンブラック(AB)0.36g、酸化錫(平均粒子径:約50μm)0.87gをボトルに入れ、ジルコニアボールを用いて、ボールミルにより12時間粉砕した。得られた固体をふるいにかけ、平均粒子径を25μm以下とした。この固体1.29g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.17g、N-メチルピロリドン1.2gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:11.8mg)とした。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液を使用し、亜鉛負極面上には、上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸ゲル(厚さ:5mm)をセットし、三極セルを用いて1.52mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。100回充放電を繰り返した後、セルを解体し、亜鉛極を観察したところ、亜鉛極合剤の活物質の形態変化とデンドライトの成長が抑制されている事を目視により確認した。
(実施例64)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)(10mL)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.5g)及びポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量650万)(0.8g)を加え3日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm)10.5g、アセチレンブラック(AB)0.36g、酸化錫(平均粒子径:約50μm)0.87gをボトルに入れ、ジルコニアボールを用いて、ボールミルにより12時間粉砕した。得られた固体をふるいにかけ、平均粒子径を25μm以下とした。この固体1.29g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.17g、N-メチルピロリドン1.2gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:11.8mg)とした。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液を使用し、亜鉛負極面上には、上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸ゲル(厚さ:5mm)をセットし、三極セルを用いて1.52mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。100回充放電を繰り返した後、セルを解体し、亜鉛極を観察したところ、亜鉛極合剤の活物質の形態変化とデンドライトの成長が抑制されている事を目視により確認した。
(比較例1)
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm)10.5g、アセチレンブラック(AB)0.36g、酸化錫(平均粒子径:約50μm)0.87gをボトルに入れ、ジルコニアボールを用いて、ボールミルにより12時間粉砕した。得られた固体をふるいにかけ、平均粒子径を25μm以下とした。この固体1.29g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.17g、N-メチルピロリドン1.2gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:12.0mg)とした。実施例64と同様に、三極セルを用いて1.53mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。100回充放電を繰り返した後、セルを解体し、亜鉛極を観察したところ、亜鉛極合剤の活物質の形態変化とデンドライトの成長により膨れ上がっていることを目視により確認した。
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm)10.5g、アセチレンブラック(AB)0.36g、酸化錫(平均粒子径:約50μm)0.87gをボトルに入れ、ジルコニアボールを用いて、ボールミルにより12時間粉砕した。得られた固体をふるいにかけ、平均粒子径を25μm以下とした。この固体1.29g、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液2.17g、N-メチルピロリドン1.2gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで一夜間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:12.0mg)とした。実施例64と同様に、三極セルを用いて1.53mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。100回充放電を繰り返した後、セルを解体し、亜鉛極を観察したところ、亜鉛極合剤の活物質の形態変化とデンドライトの成長により膨れ上がっていることを目視により確認した。
(実施例65)
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm)10.5g、アセチレンブラック(AB)1.5g、をボトルに入れ、ここにポリスチレンの芳香環に第四級アンモニウム塩(カウンターアニオン:水酸基)を結合させた部位を有するポリマー、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液を加えてボールミルにより12時間粉砕した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極とした。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。初回のクーロン効率は約70%であった。また、60回充放電試験を繰り返した後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化が抑制されていることを確認した。
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm)10.5g、アセチレンブラック(AB)1.5g、をボトルに入れ、ここにポリスチレンの芳香環に第四級アンモニウム塩(カウンターアニオン:水酸基)を結合させた部位を有するポリマー、12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液を加えてボールミルにより12時間粉砕した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極とした。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。初回のクーロン効率は約70%であった。また、60回充放電試験を繰り返した後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化が抑制されていることを確認した。
(比較例2)
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm)10.5g、アセチレンブラック(AB)1.5g、をボトルに入れ、ここに12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液を加えてボールミルにより12時間粉砕した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極とした。実施例64と同様に、三極セルを用いて充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。初回のクーロン効率は約30%であった。また、60回充放電試験を繰り返した後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化が起こっていることを確認した。
酸化亜鉛(平均粒子径:20nm)10.5g、アセチレンブラック(AB)1.5g、をボトルに入れ、ここに12%ポリフッ化ビニリデン/N-メチルピロリドン溶液を加えてボールミルにより12時間粉砕した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した後、真空(室温)で6時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を1tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μmとした。これを打ち抜き機で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極とした。実施例64と同様に、三極セルを用いて充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。初回のクーロン効率は約30%であった。また、60回充放電試験を繰り返した後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化が起こっていることを確認した。
(実施例66)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた6mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量4.8mg/L)(10mL)にヒドロキシアパタイトCa10(PO4)6(OH)2(1.6g)及びポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え3日間撹拌することにより、ヒドロキシアパタイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積1.1cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:5.4mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したヒドロキシアパタイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.79mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各3時間20分/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。充放電サイクルは少なくとも20回以上可能であり、充放電試験後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化や不動態の形成は起こっていないことを確認した。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた6mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量4.8mg/L)(10mL)にヒドロキシアパタイトCa10(PO4)6(OH)2(1.6g)及びポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え3日間撹拌することにより、ヒドロキシアパタイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積1.1cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:5.4mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したヒドロキシアパタイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.79mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各3時間20分/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。充放電サイクルは少なくとも20回以上可能であり、充放電試験後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化や不動態の形成は起こっていないことを確認した。
(実施例67)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量3.5mg/L)(10mL)にハイドロタルサイト[Mg0.67Al0.33(OH)2](CO3 2-)0.165・mH2O(1.5g)及びポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え3日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.3mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.1mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電サイクルは少なくとも50回以上可能であり、充放電試験後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化や不動態の形成は起こっていないことを確認した。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量3.5mg/L)(10mL)にハイドロタルサイト[Mg0.67Al0.33(OH)2](CO3 2-)0.165・mH2O(1.5g)及びポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え3日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.3mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.1mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)。充放電サイクルは少なくとも50回以上可能であり、充放電試験後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化や不動態の形成は起こっていないことを確認した。
(実施例68)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量3.5mg/L)(10g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.5g)及びポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え3日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸ゲルを調製した。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.0mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.98mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)充放電サイクルは少なくとも50回以上可能であり、充放電試験後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化や不動態の形成は起こっていないことを確認した。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量3.5mg/L)(10g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.5g)及びポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え3日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸ゲルを調製した。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.9g、酸化ジルコニウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後は、実施例5と同様にして亜鉛合剤電極を作成し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.0mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.98mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間)充放電サイクルは少なくとも50回以上可能であり、充放電試験後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化や不動態の形成は起こっていないことを確認した。
(実施例69)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後、エバポレーターにて減圧下100℃で2時間乾燥し、更に、静置式の減圧乾燥機にて減圧下110℃で1晩乾燥した。乾燥後の固体は、粉砕機(WARING社製X-TREME MX1200XTM)を用いて、回転数18000rpmで60秒間粉砕した。得られた固体1.0g、50%スチレンブタジエンゴム(SBR)分散水溶液0.080g、アクリル酸ナトリウムとスルホン酸ナトリウム塩含有モノマーとを共重合させたポリマー(アクアリック)を45%含有する水溶液0.033g、水0.43gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで1時間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を3tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μm以下とした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:8.22mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて4.63mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。少なくとも60回の安定的な充放電が可能であることが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後、エバポレーターにて減圧下100℃で2時間乾燥し、更に、静置式の減圧乾燥機にて減圧下110℃で1晩乾燥した。乾燥後の固体は、粉砕機(WARING社製X-TREME MX1200XTM)を用いて、回転数18000rpmで60秒間粉砕した。得られた固体1.0g、50%スチレンブタジエンゴム(SBR)分散水溶液0.080g、アクリル酸ナトリウムとスルホン酸ナトリウム塩含有モノマーとを共重合させたポリマー(アクアリック)を45%含有する水溶液0.033g、水0.43gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで1時間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を3tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μm以下とした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:8.22mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて4.63mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。少なくとも60回の安定的な充放電が可能であることが分かった。
(実施例70)
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後、エバポレーターにて減圧下100℃で2時間乾燥し、更に、静置式の減圧乾燥機にて減圧下110℃で1晩乾燥した。乾燥後の固体は、粉砕機(WARING社製X-TREME MX1200XTM)を用いて、回転数18000rpmで60秒間粉砕した。得られた固体2.1g、ポリフッ化ビニリデン分散水溶液0.48g、アクリル酸ナトリウムとイソプレノールにエチレンオキシドを付加させた化合物とを共重合させたポリマー(HW-1)を45%含有する水溶液0.088g、水0.80gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで1時間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を3tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μm以下とした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:7.71mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて4.04mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。少なくとも60回の安定的な充放電が可能であることが分かった。
酸化亜鉛(平均粒子径:約1.1μm、モード径:約820nm、メジアン径:約760nm、真密度:約5.98g/cm3、比表面積:約4m2/g)27.6g、アセチレンブラック(平均粒子径:約50nm、比表面積:約40m2/g)0.90g、酸化セリウム(IV)(和光純薬工業株式会社製)2.4g、エタノール(99.5%、和光純薬工業株式会社製)92.7g、水92.7gをボールミル中に添加し、ボールミル混合を行った。その後、エバポレーターにて減圧下100℃で2時間乾燥し、更に、静置式の減圧乾燥機にて減圧下110℃で1晩乾燥した。乾燥後の固体は、粉砕機(WARING社製X-TREME MX1200XTM)を用いて、回転数18000rpmで60秒間粉砕した。得られた固体2.1g、ポリフッ化ビニリデン分散水溶液0.48g、アクリル酸ナトリウムとイソプレノールにエチレンオキシドを付加させた化合物とを共重合させたポリマー(HW-1)を45%含有する水溶液0.088g、水0.80gをガラスバイアルに加え、スターラーバーを用いて、スターラーで1時間撹拌した。得られたスラリーを銅箔に自動塗工装置を用いて塗工し、80℃で12時間乾燥した。亜鉛合剤を塗工した銅箔を3tのプレス圧でプレスし、亜鉛合剤の膜厚を10μm以下とした。これを打ち抜き機(直径:15.95mm)で打ち抜くことにより亜鉛合剤電極とし、見かけ面積0.48cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:7.71mg)となるようにして使用した。カウンター電極には亜鉛板、リファレンス電極には亜鉛線、電解液には酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた4mol/L水酸化カリウム水溶液(溶存酸素量5.2mg/L)を使用し、三極セルを用いて4.04mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/-0.1V及び0.4Vでカットオフ)。少なくとも60回の安定的な充放電が可能であることが分かった。
(実施例71)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(8.0g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びポリビニルピロリドン(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ビニルピロリドンゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.3mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリビニルピロリドンゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.10mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。充放電サイクルは少なくとも50回以上可能であり、充放電試験後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化や不動態の形成は起こっていないことを確認した。20サイクル目の放電容量は、550mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(8.0g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びポリビニルピロリドン(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ビニルピロリドンゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.3mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリビニルピロリドンゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.10mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。充放電サイクルは少なくとも50回以上可能であり、充放電試験後の亜鉛極のSEM観察により、その活物質の形態変化や不動態の形成は起こっていないことを確認した。20サイクル目の放電容量は、550mAh/gであった。
(実施例72)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びアクリル酸ナトリウムとイソプレノールにエチレンオキシドを付加させた化合物とを共重合させたポリマー(HW-1)を45%含有する水溶液(0.5g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋HW-1ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.8mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋HW-1ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.34mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。6サイクル目の放電容量は、565mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びアクリル酸ナトリウムとイソプレノールにエチレンオキシドを付加させた化合物とを共重合させたポリマー(HW-1)を45%含有する水溶液(0.5g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋HW-1ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.8mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋HW-1ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.34mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。6サイクル目の放電容量は、565mAh/gであった。
(実施例73)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.5g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びアクリル酸ナトリウムとマレイン酸ナトリウムを共重合させたポリマーを45%含有する水溶液(2.5g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ポリマーゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.1mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリマーゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.03mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。5サイクル目の放電容量は、533mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.5g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びアクリル酸ナトリウムとマレイン酸ナトリウムを共重合させたポリマーを45%含有する水溶液(2.5g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ポリマーゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.1mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリマーゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.03mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。5サイクル目の放電容量は、533mAh/gであった。
(実施例74)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及び末端にリン酸基を有するアクリル酸ナトリウムポリマーを45%含有する水溶液(2.2g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ポリマーゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.74mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリマーゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.787mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。15サイクル目の放電容量は、496mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及び末端にリン酸基を有するアクリル酸ナトリウムポリマーを45%含有する水溶液(2.2g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ポリマーゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.74mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリマーゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.787mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。15サイクル目の放電容量は、496mAh/gであった。
(実施例75)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びメタクリル酸ナトリウムとメタクリル酸にエチレンオキシドを付加させた化合物とを共重合させたポリマーを40%含有する水溶液(0.3g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ポリマーゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.67mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリマーゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.793mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。10サイクル目の放電容量は、413mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びメタクリル酸ナトリウムとメタクリル酸にエチレンオキシドを付加させた化合物とを共重合させたポリマーを40%含有する水溶液(0.3g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ポリマーゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.67mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリマーゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.793mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。10サイクル目の放電容量は、413mAh/gであった。
(実施例76)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びメタクリル酸ナトリウムとメタクリル酸にエチレンオキシドを付加させた化合物とを共重合させ、且つ、一部をジエポキシ化合物により架橋したポリマーを20%含有する水溶液(0.3g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ポリマーゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.94mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリマーゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.922mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、422mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びメタクリル酸ナトリウムとメタクリル酸にエチレンオキシドを付加させた化合物とを共重合させ、且つ、一部をジエポキシ化合物により架橋したポリマーを20%含有する水溶液(0.3g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ポリマーゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.94mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ポリマーゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.922mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、422mAh/gであった。
(実施例77)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.2g)、水酸化ジルコニウム水和物(0.4g)、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト/水酸化ジルコニウム架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.64mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト/水酸化ジルコニウム架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.26mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、517mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.2g)、水酸化ジルコニウム水和物(0.4g)、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト/水酸化ジルコニウム架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.64mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト/水酸化ジルコニウム架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.26mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、517mAh/gであった。
(実施例78)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(2.3g)に水酸化ジルコニウム水和物(1.6g)ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、水酸化ジルコニウム架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.32mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製した水酸化ジルコニウム架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.629mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。10サイクル目の放電容量は、424mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(2.3g)に水酸化ジルコニウム水和物(1.6g)ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、水酸化ジルコニウム架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.32mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製した水酸化ジルコニウム架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.629mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。10サイクル目の放電容量は、424mAh/gであった。
(実施例79)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(9.2g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.2g)、エトリンガイト(0.4g)、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(0.2g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト/エトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.49mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト/エトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.709mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。10サイクル目の放電容量は、561mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(9.2g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.2g)、エトリンガイト(0.4g)、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(0.2g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト/エトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.49mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト/エトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.709mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。10サイクル目の放電容量は、561mAh/gであった。
(実施例80)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(6.1g)にエトリンガイト(1.6g)、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、エトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.03mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したエトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.487mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、495mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(6.1g)にエトリンガイト(1.6g)、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、エトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.03mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したエトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.487mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、495mAh/gであった。
(実施例81)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.67Al0.33(OH)2](CO3 2-)0.165・mH2O(1.6g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.56mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.24mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。3サイクル目の放電容量は、513mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.67Al0.33(OH)2](CO3 2-)0.165・mH2O(1.6g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:2.56mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて1.24mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。3サイクル目の放電容量は、513mAh/gであった。
(実施例82)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(5.8g)にエトリンガイト(1.6g)を加え1日間撹拌することにより、エトリンガイト架橋ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.02mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したエトリンガイト架橋ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.484mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、495mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(5.8g)にエトリンガイト(1.6g)を加え1日間撹拌することにより、エトリンガイト架橋ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.02mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したエトリンガイト架橋ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.484mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、495mAh/gであった。
(実施例83)
アクリル酸(1.1g)に酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(10g)をゆっくり加え、続いてハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(0.5g)を加えて撹拌した。ここに、4%過硫酸アンモニウム水溶液(0.4g)を加え、上記液を実施例12と同様の亜鉛合剤電極に塗布して窒素下で重合させることにより、電極上にハイドロタルサイト架橋アクリル酸ゲル膜を形成した。
また、酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びアクリル酸ナトリウムポリマー(重量平均分子量:150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.64mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.778mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、590mAh/gであった。
アクリル酸(1.1g)に酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(10g)をゆっくり加え、続いてハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(0.5g)を加えて撹拌した。ここに、4%過硫酸アンモニウム水溶液(0.4g)を加え、上記液を実施例12と同様の亜鉛合剤電極に塗布して窒素下で重合させることにより、電極上にハイドロタルサイト架橋アクリル酸ゲル膜を形成した。
また、酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びアクリル酸ナトリウムポリマー(重量平均分子量:150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.64mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.778mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。20サイクル目の放電容量は、590mAh/gであった。
(実施例84)
N,N’-メチレンビスアクリルアミド(10mg)を溶解したアクリル酸(1.1g)に、酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(10g)をゆっくり加え、続いて硝酸カルシウム(65mg)を加えて撹拌した。ここに、4%過硫酸アンモニウム水溶液(0.4g)を加え、上記液を実施例12と同様の亜鉛合剤電極に塗布して窒素下で重合させることにより、電極上にカルシウム及びアミド結合で架橋したアクリル酸塩ゲル膜を形成した。
また、酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びアクリル酸ナトリウムポリマー(重量平均分子量:150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.90mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.903mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。10サイクル目の放電容量は、505mAh/gであった。
N,N’-メチレンビスアクリルアミド(10mg)を溶解したアクリル酸(1.1g)に、酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(10g)をゆっくり加え、続いて硝酸カルシウム(65mg)を加えて撹拌した。ここに、4%過硫酸アンモニウム水溶液(0.4g)を加え、上記液を実施例12と同様の亜鉛合剤電極に塗布して窒素下で重合させることにより、電極上にカルシウム及びアミド結合で架橋したアクリル酸塩ゲル膜を形成した。
また、酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(7.8g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)及びアクリル酸ナトリウムポリマー(重量平均分子量:150万)(1.0g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.90mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.903mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。10サイクル目の放電容量は、505mAh/gであった。
(実施例85)
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(8.1g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(0.2g)、プロピレンカーボネート(0.2g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.65mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト/エトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.784mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。2サイクル目の放電容量は、180mAh/gであった。
酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム+20g/L水酸化リチウム水溶液(溶存酸素量2.9mg/L)(8.1g)にハイドロタルサイト[Mg0.8Al0.2(OH)2](CO3 2-)0.1・mH2O(1.6g)、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量150万)(0.2g)、プロピレンカーボネート(0.2g)を加え1日間撹拌することにより、ハイドロタルサイト架橋アクリル酸塩ゲルを調製した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.65mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したハイドロタルサイト/エトリンガイト架橋アクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.784mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)。2サイクル目の放電容量は、180mAh/gであった。
(比較例3)
N,N’-メチレンビスアクリルアミド(10mg)を溶解したアクリル酸(1.1g)に、酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム水溶液(10g)をゆっくり加え、ここに、4%過硫酸アンモニウム水溶液(0.4g)を加えて、窒素下で重合させることにより、アミド結合で架橋したアクリル酸塩ゲル電解質を形成した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.88mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したアミド結合で架橋したアクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.891mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)が、充放電を行うことは全くできなかった。
N,N’-メチレンビスアクリルアミド(10mg)を溶解したアクリル酸(1.1g)に、酸化亜鉛を飽和するまで溶解させた8mol/L水酸化カリウム水溶液(10g)をゆっくり加え、ここに、4%過硫酸アンモニウム水溶液(0.4g)を加えて、窒素下で重合させることにより、アミド結合で架橋したアクリル酸塩ゲル電解質を形成した。
実施例67と同様の亜鉛合剤電極を使用し、見かけ面積0.50cm2のワーキング電極(亜鉛合剤重さ:1.88mg)となるようにして使用した。カウンター電極にはニッケル極(活物質:コバルトコート水酸化ニッケル、容量は亜鉛極の三倍以上に設定)、ゲル電解質として上記調製したアミド結合で架橋したアクリル酸塩ゲル(厚さ:1mm)をセットし、コインセルを用いて0.891mAの電流値で充放電試験を行った(充放電時間:各1時間/1.9V及び1.2Vでカットオフ)が、充放電を行うことは全くできなかった。
(1)実施例1~63の結果から、以下のことが分かった。
亜鉛含有化合物、及び/又は、導電が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものである亜鉛負極合剤を用いて、亜鉛負極を形成し、その負極を用いて構成される蓄電池は、繰り返し充放電を繰り返しても電池性能の低下が抑制され、電池のサイクル特性に優れたものであり、また、レート特性、クーロン効率にも優れたものであることが実証された。
特に、亜鉛含有化合物及び導電助剤が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものである亜鉛負極合剤を用いた場合、そのような亜鉛負極合剤から亜鉛負極を形成し、その負極を用いて構成される蓄電池は、極めて電池のサイクル特性に優れたものとなることが分かった。
更に、亜鉛負極合剤中に上記他の成分(周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種)を含有させることにより、水含有電解液を用いて電池を構成しても、水の分解により水素が発生する副反応や腐食反応を効果的に抑制することが可能となり、充放電特性やクーロン効率を格段に向上させることができ、更に、亜鉛極活物質の形状変化や不動態形成が抑制されたことが分かった。
更に、亜鉛含有化合物として、特定のメジアン径を有するものや特定の真密度を有するものを用いることで、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が抑制されることが分かった。
なお、上記実施例においては、亜鉛負極が、特定の亜鉛含有化合物、導電助剤を含む亜鉛負極合剤を用いて形成されているが、亜鉛負極を形成する亜鉛負極合剤として本発明の亜鉛負極合剤を用いることによって、そのような亜鉛負極を用いて構成される蓄電池が、サイクル特性、レート特性、クーロン効率、及び、自己放電抑制等の電池性能に優れたものになることは、本発明の亜鉛負極合剤を用いた場合には全て同様である。従って、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができると言える。
(2)実施例64~85、及び、比較例1~3から以下のことが分かった。
第2の本発明のゲル電解質、又は、第3の本発明の負極合剤を用いて構成された電池は、これらのゲル電解質や負極合剤を用いることにより、充放電を繰り返してもデンドライトの成長が抑制されることが確認された。
また、第2の本発明のゲル電解質、又は、第3の本発明の負極合剤を用いて構成された電池は、繰り返し充放電を行っても活物質の形態変化や不動態の形成は起こっておらず、繰り返し安定的な充放電が可能であり、サイクル特性、レート特性、クーロン効率に優れたものであることが確認された。
なお、上記実施例においては、ゲル電解質や負極合剤が、特定のポリマー等を用いて形成されているが、本発明のゲル電解質や負極合剤を用いることによって、そのようなゲル電解質や負極合剤を用いて構成される蓄電池が、サイクル特性、レート特性、クーロン効率等の電池性能に優れたものになることは、本発明のゲル電解質や負極合剤を用いた場合には全て同様である。従って、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができると言える。
亜鉛含有化合物、及び/又は、導電が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものである亜鉛負極合剤を用いて、亜鉛負極を形成し、その負極を用いて構成される蓄電池は、繰り返し充放電を繰り返しても電池性能の低下が抑制され、電池のサイクル特性に優れたものであり、また、レート特性、クーロン効率にも優れたものであることが実証された。
特に、亜鉛含有化合物及び導電助剤が、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むものである亜鉛負極合剤を用いた場合、そのような亜鉛負極合剤から亜鉛負極を形成し、その負極を用いて構成される蓄電池は、極めて電池のサイクル特性に優れたものとなることが分かった。
更に、亜鉛負極合剤中に上記他の成分(周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種)を含有させることにより、水含有電解液を用いて電池を構成しても、水の分解により水素が発生する副反応や腐食反応を効果的に抑制することが可能となり、充放電特性やクーロン効率を格段に向上させることができ、更に、亜鉛極活物質の形状変化や不動態形成が抑制されたことが分かった。
更に、亜鉛含有化合物として、特定のメジアン径を有するものや特定の真密度を有するものを用いることで、充電状態時や充電状態での保存時における自己放電が抑制されることが分かった。
なお、上記実施例においては、亜鉛負極が、特定の亜鉛含有化合物、導電助剤を含む亜鉛負極合剤を用いて形成されているが、亜鉛負極を形成する亜鉛負極合剤として本発明の亜鉛負極合剤を用いることによって、そのような亜鉛負極を用いて構成される蓄電池が、サイクル特性、レート特性、クーロン効率、及び、自己放電抑制等の電池性能に優れたものになることは、本発明の亜鉛負極合剤を用いた場合には全て同様である。従って、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができると言える。
(2)実施例64~85、及び、比較例1~3から以下のことが分かった。
第2の本発明のゲル電解質、又は、第3の本発明の負極合剤を用いて構成された電池は、これらのゲル電解質や負極合剤を用いることにより、充放電を繰り返してもデンドライトの成長が抑制されることが確認された。
また、第2の本発明のゲル電解質、又は、第3の本発明の負極合剤を用いて構成された電池は、繰り返し充放電を行っても活物質の形態変化や不動態の形成は起こっておらず、繰り返し安定的な充放電が可能であり、サイクル特性、レート特性、クーロン効率に優れたものであることが確認された。
なお、上記実施例においては、ゲル電解質や負極合剤が、特定のポリマー等を用いて形成されているが、本発明のゲル電解質や負極合剤を用いることによって、そのようなゲル電解質や負極合剤を用いて構成される蓄電池が、サイクル特性、レート特性、クーロン効率等の電池性能に優れたものになることは、本発明のゲル電解質や負極合剤を用いた場合には全て同様である。従って、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができると言える。
Claims (17)
- 亜鉛含有化合物、及び、導電助剤を含む亜鉛負極合剤であって、
該亜鉛含有化合物、及び/又は、導電助剤は、平均粒子径が1000μm以下である粒子、及び/又は、アスペクト比(縦/横)が1.1以上である粒子を含むことを特徴とする亜鉛負極合剤。 - 前記亜鉛負極合剤は、更に他の成分を含み、
該他の成分は、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素を有する化合物、有機化合物、及び、有機化合物塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の亜鉛負極合剤。 - 前記導電助剤は、その平均粒子径が500μm~1nmである粒子を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の亜鉛負極合剤。
- 前記導電助剤は、その比表面積が0.1m2/g以上、1500m2/g以下である粒子を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の亜鉛負極合剤。
- 前記亜鉛負極合剤は、導電助剤の配合量が、亜鉛負極合剤中の亜鉛含有化合物100質量%に対して、0.0001~100質量%であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の亜鉛負極合剤。
- 前記亜鉛負極合剤は、他の成分の配合量が、亜鉛負極合剤中の亜鉛含有化合物100質量%に対して、0.01~100質量%であることを特徴とする請求項2~5のいずれかに記載の亜鉛負極合剤。
- 前記他の成分は、周期表の第1~17族に属する元素からなる群より選択される少なくとも1つの元素の酸化物及び/又は水酸化物を含むことを特徴とする請求項2~6のいずれかに記載の亜鉛負極合剤。
- 前記周期表の第1~17族に属する元素は、Al、Ca、Ce、La、Nb、Nd、P、Sc、Y、Zrからなる群より選択される少なくとも1つの元素であることを特徴とする請求項2~7のいずれかに記載の亜鉛負極合剤。
- 請求項1~8のいずれかに記載の亜鉛負極合剤を用いて形成されてなることを特徴とする亜鉛電極。
- 前記亜鉛電極は、負極として用いられることを特徴とする請求項9に記載の亜鉛電極。
- 電池に用いられるゲル電解質であって、
該ゲル電解質は、多価イオン及び/又は無機化合物による架橋構造を有することを特徴とするゲル電解質。 - 前記ゲル電解質は、ポリマーを含むことを特徴とする請求項11に記載のゲル電解質。
- 電池に用いられる負極合剤であって、
該負極合剤は、負極活物質及びポリマーを含むことを特徴とする負極合剤。 - 請求項13に記載の負極合剤を用いて形成されてなることを特徴とする電極。
- 請求項9又は10に記載の亜鉛電極を有してなることを特徴とする電池。
- 正極、負極、及び、それらに挟持された電解質によって構成される電池であって、
該電解質は、請求項11若しくは12に記載のゲル電解質を必須として形成されたものであることを特徴とする電池。 - 正極、負極、及び、それらに挟持された電解質によって構成される電池であって、
該負極は、請求項14に記載の電極であることを特徴とする電池。
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