JP6244174B2 - アニオン伝導膜及び電池 - Google Patents

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Description

本発明は、アニオン伝導膜及び電池に関する。より詳しくは、電池のセパレーターとして好適に用いることができるアニオン伝導膜、その積層体、並びに、当該アニオン伝導膜又はその積層体をセパレーターとして用いて構成されるアルカリ蓄電池及びアルカリ燃料電池に関する。
溶液中でイオンを選択的に透過することができるアニオン伝導膜は、電池の正極と負極との間に配置されるセパレーターとして、例えばアルカリ蓄電池やアルカリ燃料電池に用いられている。アルカリ蓄電池は、携帯機器やノートパソコン等の電子機器の分野はもちろん、自動車や航空機等の分野も含め、様々な分野でその使用が広がっている。また、アルカリ燃料電池は、環境への影響が小さく発電効率が高い燃料電池の特性を有し、かつ白金以外の安価な金属触媒を用いることができることから、将来市場に出て普及することが期待されている。
アルカリ蓄電池及びアルカリ燃料電池のセパレーターとして好適に用いることができるアニオン伝導膜が望まれるところであった。
従来のアニオン伝導膜としては、特定の一般式で表される層状複水酸化物からなることを特徴とするアルカリ電解質膜が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。更に、特定の一般式で表される化合物からなる陰イオン交換樹脂膜形成用4級化剤が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、これら材料は、電池反応に関与するアニオンだけを選択的に伝導し、かつ物理的強度を充分に強いものとする面で工夫の余地があった。
国際公開第2010/109670号 特開2007−188788号公報
例えばNi−Cd電池(ニッケル・カドミウム蓄電池)、Ni−MH電池(ニッケル・水素蓄電池)、Ni−Zn電池(ニッケル・亜鉛蓄電池)等のアルカリ蓄電池に用いられるセパレーターは、水酸化物イオンを充分に伝導し(低抵抗であり)、活物質に由来するイオン(例えば、Ni−Zn電池の場合はZn(OH) 2−等)をあまり伝導しないことが求められる。したがって、アニオン伝導膜をアルカリ蓄電池のセパレーターとして用いる場合、アニオン伝導膜がアニオンを上記のように選択的に透過することが求められる。
更に、アニオン伝導膜の物理的強度(剛性)を強くし、自立可能なものとすることができれば、それ自体が独立した固体電解質となりセパレーターとして使用することが期待できる。また、アニオン伝導膜の物理的強度が強くなることによりアルカリ蓄電池やアルカリ燃料電池の寿命を長くすることが期待できる。
なお、燃料電池に用いられる代表的な高分子固体電解質としては、例えば、ナフィオン(登録商標)(デュポン株式会社製)、アシプレックス(登録商標)(旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標)(旭硝子株式会社製)の膜が挙げられるが、これらはプロトン伝導膜であるためアルカリ蓄電池やアルカリ燃料電池のセパレーターとしては使用できない。また、これまでアルカリ蓄電池やアルカリ燃料電池に用いられてきたセパレーターは、ポリアミドやポリオレフィン等の繊維を用いて作製されるものが挙げられる。しかしながら、これら繊維を用いて作製されたセパレーターは、繊維の目を細かくすればイオン選択性は増すが水酸化物イオンの伝導性が充分なものとならず、また、繊維の目を粗くすれば水酸化物イオンの伝導性は向上するがイオン選択性が充分なものとならないといったトレードオフを抱えていた。
本発明者らは、上記トレードオフを払拭するために、アニオン伝導膜を研究・開発している。しかしながら、本発明者らがこれまでに開発したアニオン伝導膜は、物理的強度が弱くそれ自体で自立できないため、アニオン伝導膜を負極活物質と共に集電体に結着する必要があるという課題があった。また、その物理的強度の脆さのため作製途中の乾燥時にクラック等が入る可能性が高く、安定した品質を保つのが困難であるという課題もあった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、選択的にアニオンを伝導できる機能を維持しながら、物理的強度を増すことができるため、電池のセパレーターとして好適に用いることができ、電池の寿命を長くし、電池の品質を安定化できるアニオン伝導膜、及び、これを用いて簡素な製造プロセスで得られるアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、これまでの研究・開発の過程の中で、選択的にアニオンを伝導できる材料として、ポリマーと、周期表の第1族〜第17族から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する化合物とを含み、該化合物は、酸化物、水酸化物、層状複水酸化物、リン酸化合物、及び、硫酸化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物である材料が好適であることを見出した。ここで、このような材料に物理的強度を付与すれば、かかる材料自体を独立した自立膜として電池のセパレーターに好適に使用できる可能性があることに着目し、選択的にアニオンを伝導できる機能を充分に維持しながら、物理的強度を増す方法を種々検討した。そして、上記ポリマーを、アミン基、エステル基、及び、カルボン酸塩基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有するものとすることにより、従来の材料に比べて選択的にアニオンを伝導できる機能を維持しながら、物理的強度を増すことができ、その結果、電池の寿命を長くし、電池の品質を安定化することができ、上記課題を見事に解決することができることを見出し、本発明に到達したものである。なお、このようなアニオン伝導膜の物理的強度の増大は、ポリマーのアミン基、エステル基、及び、カルボン酸塩基からなる群より選択される少なくとも1つの極性基が、上記化合物と好適に相互作用するためであると推察される。相互作用は、上記ポリマーの極性基と、上記無機化合物との共有結合、又は、配位結合、イオン結合、水素結合、π結合、ファンデルワールス結合、アゴスチック相互作用等の非共有性結合によるものが挙げられる。
すなわち、本発明は、アニオン伝導性を有する膜であって、上記アニオン伝導膜は、ポリマーと化合物とを含み、上記ポリマーは、アミン基、エステル基、及び、カルボン酸塩基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有し、上記化合物は、酸化物、水酸化物、層状複水酸化物、リン酸化合物、及び、硫酸化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物であるアニオン伝導膜である。
本発明はまた、本発明のアニオン伝導膜をセパレーターとして用いて構成されるアルカリ蓄電池でもある。
本発明は更に、本発明のアニオン伝導膜をセパレーターとして用いて構成されるアルカリ燃料電池でもある。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載される本発明の個々の好ましい構成を2つ以上組み合わせた形態もまた、本発明の好ましい形態である。
本発明のアニオン伝導膜は、上記構成により、電池反応に関与する水酸化物イオン等のアニオンを透過する材料である。本発明のアニオン伝導膜は、後述する本発明に係る酸化物、水酸化物、層状複水酸化物、リン酸化合物、及び、硫酸化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物等の作用により、透過するアニオンの選択性を有する。例えば、水酸化物イオン等のアニオンは透過しやすく、アニオンであってもイオン半径の大きな、活物質に由来する金属含有イオン(例えば、Zn(OH) 2−)等の透過は充分に防止する。本明細書中、アニオン伝導性とは、水酸化物イオン等のイオン半径の小さなアニオンを充分に透過すること、ないし、当該アニオンの透過性能を意味する。金属含有イオン等のイオン半径の大きなアニオンは、より透過しにくいものであり、全く透過しなくても構わない。
なお、アニオン伝導膜に含まれる層状複水酸化物が、アニオンをそのイオン半径により選択的に透過する性能を有することについては、例えば“層状複水酸化物”、[online]、2011年6月公開、独立行政法人産業技術総合研究所、[平成25年10月22日検索]インターネットや、麻田裕矢、外3名、“ホスト構成カチオン比を制御したMg-Al系層状複水酸化物のアニオン伝導特性”、電気化学会大会講演要旨集、第79巻、2012年3月29日発行、p284等の技術情報からも示唆されている。また、層状複水酸化物以外の、本発明に係る酸化物、水酸化物、リン酸化合物、硫酸化合物についても同様に、アニオンをそのイオン半径により選択的に透過する性能を発揮できる。
本発明のアニオン伝導膜における上記ポリマーは、アミン基、エステル基、及び、カルボン酸塩基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する。アニオン伝導膜の物理的強度がより増すことから、アミン基及び/又はエステル基が好ましい。より好ましくは、アミン基である。
本明細書中、上記アミン基は、アンモニア、第一級アミン又は第二級アミンから1つの水素を除去した1価の基(それぞれ、第一級アミン基、第二級アミン基、第三級アミン基)である。上記エステル基は、−C(=O)OR基(Rはアルキル基を表す。)で表される1価の基である。上記カルボン酸塩基は、−COOM基(Mは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又は、アミンカチオンを表す。)で表される1価の基である。以下、上記ポリマーを、「本発明におけるポリマー」とも言う。
なお、本発明におけるポリマーがアミン基、エステル基、及び、カルボン酸塩基からなる群より選択される少なくとも1つの基(極性基)を有するとは、ポリマーが、その一部において当該極性基を有する単量体単位を含むものであればよく、当該極性基を有さない単量体単位を含むものであっても構わない。
ポリアルキレンイミンを構成するポリアルキレンイミン鎖は、例えば、ポリエチレンイミン鎖、ポリプロピレンイミン鎖、ポリブチレンイミン鎖であることが好ましい。ポリアルキレンイミン鎖は1種のみであってもよいし2種以上であってもよい。中でも、ポリアルキレンイミンがポリエチレンイミン鎖から構成されることがより好ましい。すなわち、ポリアルキレンイミンがポリエチレンイミンであることがより好ましい。
上記エステル基を有するポリマーとしては、不飽和基とポリアルキレングリコール鎖とがエステル結合を介して結合された構造を有する単量体(ポリアルキレングリコールエステル系単量体)と、不飽和カルボン酸系単量体との共重合体、ナイロン等が挙げられる。中でも、ポリアルキレングリコールエステル系単量体と、不飽和カルボン酸系単量体との共重合体が好ましい。より好ましくは、(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートである。
上記(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、アルコール類に炭素数2〜18のアルキレンオキシド基を2〜25モル付加したアルコキシポリアルキレングリコール類、特にエチレンオキシドが主体であるアルコキシポリアルキレングリコール類と、(メタ)アクリル酸とのエステル化物が好適である。エチレンオキシドが主体であるとは、上記(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートにおけるアルキレンオキシド基の半分以上がエチレンオキシドであることを言う。アルキレンオキシド基のすべてがエチレンオキシドであることがより好適である。
上記アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ノニルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の炭素数1〜30の脂肪族アルコール類;シクロヘキサノール等の炭素数3〜30の脂環族アルコール類;(メタ)アリルアルコール、3−ブテン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等の炭素数3〜30の不飽和アルコール類等が挙げられる。
上記カルボン酸塩基を有するポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム塩、ポリマレイン酸ナトリウム塩、ポリイタコン酸ナトリウム塩、ポリメチレングルタル酸ナトリウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸マグネシウム塩、ポリマレイン酸マグネシウム塩、ポリイタコン酸マグネシウム塩、ポリメチレングルタル酸マグネシウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸カルシウム塩、ポリマレイン酸カルシウム塩、ポリイタコン酸カルシウム塩、ポリメチレングルタル酸カルシウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸アンモニウム塩、ポリマレイン酸アンモニウム塩、ポリイタコン酸アンモニウム塩、ポリメチレングルタル酸アンモニウム塩等が挙げられる。
本発明におけるポリマーは、その構成単位に該当するモノマーより、ラジカル重合、ラジカル(交互)共重合、アニオン重合、アニオン(交互)共重合、カチオン重合、カチオン(交互)共重合、グラフト重合、グラフト(交互)共重合、リビング重合、リビング(交互)共重合、分散重合、乳化重合、懸濁重合、開環重合、環化重合、光、紫外線や電子線照射による重合、メタセシス重合、電解重合等により得ることができる。これらポリマーは、極性基を主鎖及び/又は側鎖に有していてもよい。これらポリマーは、1種を用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。本発明におけるポリマーは、上記無機化合物以外の有機架橋剤化合物により、エステル結合、アミド結合、イオン結合、ファンデルワールス結合、アゴスチック相互作用、水素結合、アセタール結合、ケタール結合、エーテル結合、ペルオキシド結合、炭素−炭素結合、炭素−窒素結合、炭素−酸素結合、炭素−硫黄結合、カルバメート結合、チオカルバメート結合、カルバミド結合、チオカルバミド結合、オキサゾリン部位含有結合、トリアジン結合等を介して、架橋されていてもよい。また、極性基が有機架橋剤化合物との結合部位として存在してもよい。
本発明におけるポリマーは、重量平均分子量が、200〜7000000であることが好ましい。これにより、アニオン伝導膜のイオン伝導性を調節することができる。該重量平均分子量は、より好ましくは、400〜6500000であり、更に好ましくは、500〜5000000であり、特に好ましくは、5000〜20000である。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
本発明におけるポリマーの割合としては、アニオン伝導膜100質量%に対して、0.1質量%以上であることが好ましい。より好ましくは、1質量%以上であり、更に好ましくは、3質量%以上であり、より更に好ましくは、5質量%以上であり、最も好ましくは、7質量%以上である。また、99.9質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、40質量%以下であり、更に好ましくは、20質量%以下であり、一層好ましくは、10質量%以下である。
上記酸化物、水酸化物、層状複水酸化物、リン酸化合物、及び、硫酸化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物は、周期表の第1族〜第17族から選ばれる少なくとも1種の元素を含有することが好ましい。周期表の第1族〜第17族から選ばれる少なくとも1種の元素は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Sc、Y、ランタノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Ru、Co、Ni、Pd、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、B、Al、Ga、In、Tl、C、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、Sb、Bi、S、Se、Te、F、Cl、及び、Brからなる群より選択される少なくとも1つの元素であることが好ましい。中でも、上記周期表の第1族〜第15族から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する化合物であることが好ましく、Li、Na、K、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、ランタノイド、Ti、Zr、Nb、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Ni、Pd、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、B、Al、Ga、In、Tl、C、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、Sb、及び、Biからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含むものが好ましい。より好ましくは、Li、Na、K、Mg、Ca、Ba、Sc、Y、ランタノイド、Ti、Zr、Nb、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Ni、Pd、Cu、Zn、Cd、B、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、P、及び、Biからなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含むものである。以下、上記化合物を、単に無機化合物とも言う。
上記無機化合物は、層状複水酸化物及び/又は酸化物であることが好ましい。より好ましくは、層状複水酸化物である。
上記層状複水酸化物は、例えばハイドロタルサイトが好ましいものとして挙げられる。
上記ハイドロタルサイトとは、下記式;
[M 1−x (OH)](An−x/n・mH
(M=Mg、Fe、Zn、Ca、Li、Ni、Co、Cu等;M=Al、Fe、Mn等;A=CO 2−等、mは0以上の正数、nは2又は3、xは、0.20≦x≦0.40程度)に代表される化合物であり、150℃〜900℃で焼成することにより、脱水した化合物や、層間内の陰イオンを分解させた化合物、層間内の陰イオンを水酸化物イオン等に交換した化合物、天然鉱物であるMgAl(OH)16CO・mHO等を上記無機化合物として使用してもよい。ハイドロタルサイトを使用する固体電解質が、ポリマーやオリゴマーを含まない場合には、ハイドロタルサイト以外の多価イオン及び/又は無機化合物を共存させるか、もしくは、n=0.33のハイドロタルサイトを使用することがより好ましい。上記ハイドロタルサイトには、水酸基、アミン基、カルボキシル基、シラノール基等の官能基を持つ化合物が配位していてもよい。
上記酸化物としては、例えば酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化ランタノイド、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化ルテニウム、酸化ニッケル、酸化パラジウム、酸化銅、酸化カドミウム、酸化ホウ素、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化タリウム、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、酸化スズ、酸化鉛、酸化リン、及び、酸化ビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を含むものが好ましい。より好ましくは、酸化セリウム、酸化ジルコニウムであり、更に好ましくは、酸化セリウムである。また、酸化セリウムは、例えば、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ビスマス等の金属酸化物がドープされたものや、酸化ジルコニウム等の金属酸化物との固溶体であってもよい。酸素欠陥を持つものであってもよい。
なお、上記水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化スカンジウム、水酸化イットリウム、水酸化ランタノイド、水酸化ジルコニウム、水酸化ニオブ、水酸化ルテニウム、水酸化ニッケル、水酸化パラジウム、水酸化銅、水酸化カドミウム、ホウ酸、水酸化ガリウム、水酸化インジウム、水酸化タリウム、ケイ酸、水酸化ゲルマニウム、水酸化スズ、水酸化鉛、リン酸、及び、水酸化ビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を含むものが好ましい。より好ましくは、水酸化セリウム、水酸化ジルコニウムである。上記硫酸化合物は、例えばエトリンガイトが好ましい。
上記リン酸化合物は、例えばヒドロキシアパタイトが好ましい。
上記ヒドロキシアパタイトとは、Ca10(PO(OH)に代表される化合物であり、調製時の条件によりCaの量を減らした化合物や、Ca以外の元素を導入したヒドロキシアパタイト化合物等を上記無機化合物として使用してもよい。
上記無機化合物は、平均粒子径が1000μm以下であるものが好ましく、より好ましくは、200μm以下であり、更に好ましくは、100μm以下であり、特に好ましくは、75μm以下であり、最も好ましくは、20μm以下である。一方、平均粒子径は、5nm以上であることが好ましい。より好ましくは、10nm以上である。上記平均粒子径は、光散乱法を用いた粒度分布計により測定することができる。
上記無機化合物の粒子の形状としては、微粉状、粉状、粒状、顆粒状、鱗片状、多面体状、ロッド状、曲面含有状等が挙げられる。なお、平均粒子径が上述のような範囲の粒子は、例えば、粒子をボールミル等により粉砕し、得られた粗粒子を分散剤に分散させて所望の粒子径にした後に乾固する方法や、該粗粒子をふるい等にかけて粒子径を選別する方法のほか、粒子を製造する段階で調製条件を最適化し、所望の粒径の(ナノ)粒子を得る方法等により製造することが可能である。
上記無機化合物は、比表面積が0.01m/g以上であることが好ましく、より好ましくは、0.1m/g以上であり、更に好ましくは、0.5m/g以上である。一方、該比表面積は、500m/g以下であることが好ましい。
上記比表面積は、窒素吸着BET法で比表面積測定装置等により測定することができる。
上記無機化合物の割合としては、アニオン伝導膜100質量%に対して、0.1質量%以上であることが好ましい。より好ましくは1質量%以上であり、更に好ましくは5質量%以上であり、一層好ましくは10質量%以上であり、特に好ましくは30質量%以上である。また、99.9質量%以下であることが好ましい。より好ましくは90質量%以下であり、更に好ましくは80質量%以下であり、一層好ましくは60質量%以下であり、特に好ましくは50質量%以下である。
本発明のアニオン伝導膜は、ゲル状であってもよい。上記無機化合物は、本発明のアニオン伝導膜中において、溶解状態、コロイド等の分散状態、不溶状態、繊維状態等のいずれであってもよく、その表面の一部がプラスやマイナスの電荷に帯電するものが好ましく、ゼータ電位の測定等により、粒子の帯電状態を推察することができる。また、上記無機化合物がハイドロタルサイト等の層状複水酸化物である場合には、その層内にポリマーが形成され、結果として架橋された状態となることもある。また、上記無機化合物は、本発明のアニオン伝導膜中において、その表面の一部がプラスやマイナスの電荷に帯電しない状態(等電点に相当)で使用してもよい。その場合には、ファンデルワールス結合や配位結合等が好ましい相互作用駆動力となる。
本発明のアニオン伝導膜における、本発明におけるポリマーと、上記無機化合物との質量割合は、10000/1〜1/10000であることが好ましい。より好ましくは、30/1〜1/100であり、更に好ましくは、3/1〜1/30であり、最も好ましくは、1/2〜1/10である。
本発明のアニオン伝導膜は、例えば、本発明におけるポリマー以外に、更にポリエチレンやポリプロピレン等の炭化水素部位含有ポリマー、ポリスチレン等に代表される芳香族基含有ポリマー;アルキレングリコール等に代表されるエーテル基含有ポリマー;ポリビニルアルコールやポリ(α−ヒドロキシメチルアクリル酸塩)等に代表される水酸基含有ポリマー;ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンやN−置換ポリアクリルアミド等に代表されるアミド基含有ポリマー;ポリマレイミド;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリメチレングルタル酸等に代表されるカルボキシル基含有ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のハロゲン含有ポリマー;エポキシ樹脂等のエポキシ基が開環することにより結合したポリマー;スルホン酸塩部位含有ポリマー;ARB(Aは、N又はPを表す。Bは、ハロゲンアニオンやOH等のアニオンを表す。R、R、Rは、同一又は異なって、炭素数1〜7のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルカルボキシル基、又は、芳香環基を表す。R、R、Rは、結合して環構造を形成してもよい。)で表される基が結合したポリマーに代表される第四級アンモニウム塩や第四級ホスホニウム塩含有ポリマー;陽イオン・陰イオン交換膜等に使用されるイオン交換性重合体;天然ゴム;スチレンブタジエンゴム(SBR)等に代表される人工ゴム;セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース)、カルボキシメチルセルロース、キチン、キトサン、アルギン酸(塩)等に代表される糖類;カルバメート基部位含有ポリマー;カルバミド基部位含有ポリマー;エポキシ基部位含有ポリマー;複素環、及び/又は、イオン化した複素環部位含有ポリマー;ポリマーアロイ;ヘテロ原子含有ポリマー;低分子量界面活性剤等を含んでいてもよい。中でも、エーテル基含有ポリマー、水酸基含有ポリマー、カルボキシル基含有ポリマー、ハロゲン含有ポリマーが好ましい。すなわち、本発明のアニオン伝導膜は、本発明におけるポリマー以外に、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、及び、エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を有するポリマーを更に含むことが好ましい。これにより、アニオン伝導膜の選択的なアニオン伝導性を維持しながら、本発明におけるポリマー以外のポリマーが無機化合物と結着し、これによりアニオン伝導膜を丈夫なものとすることができる。
本発明におけるポリマー以外の上記ポリマーは、ハロゲン含有ポリマーであることがより好ましい。中でも、フッ素樹脂が更に好ましい。フッ素樹脂としては、炭化水素部位含有ポリマーにおいて水素原子がすべてフッ素原子に置換された完全フッ素化樹脂、炭化水素部位含有ポリマーにおいて水素原子の一部がフッ素原子に置換された部分フッ素化樹脂が挙げられるが、完全フッ素化樹脂であることがより好ましい。なお、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよいが、特に好ましくはポリテトラフルオロエチレンである。
本発明におけるポリマー以外の上記ポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば200〜7000000であることが好ましい。これにより、本発明のアニオン伝導膜のイオン伝導性、可とう性等を調節することができる。該重量平均分子量は、より好ましくは、400〜6500000であり、更に好ましくは、500〜5000000である。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
本発明のアニオン伝導膜が本発明におけるポリマー以外の上記ポリマーを含む場合は、その割合は、本発明のアニオン伝導膜100質量%に対して0.1質量%以上であることが好ましい。より好ましくは1質量%以上であり、更に好ましくは10質量%以上であり、一層好ましくは20質量%以上であり、特に好ましくは40質量%以上である。また、90質量%以下であることが好ましい。より好ましくは80質量%以下であり、更に好ましくは70質量%以下であり、特に好ましくは60質量%以下である。
本発明のアニオン伝導膜は、上述した本発明におけるポリマー、上記無機化合物を、それぞれ1種含んでいてもよいし2種以上含んでいてもよい。また、本発明のアニオン伝導膜は、本発明におけるポリマー以外の上記ポリマーを含んでいても含んでいなくてもよいが、含んでいる場合は、1種を含んでいてもよいし2種以上を含んでいてもよい。
本発明のアニオン伝導膜は、更に、例えば、酸化銀、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の亜鉛含有化合物、水酸化バリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、カドミウム、酸化セリウム、酸化銅、酸化鉄、酸化マグネシウム、シリカ、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ニッケル、水酸化ストロンチウム、ホウ酸、ホウ酸カリウム、ホウ酸カルシウム、フッ化カリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、界面活性剤、導電性カーボン、導電性セラミックス等のその他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分は、イオン伝導性を補助したり、溶媒・熱・焼成・電気等の手法を用いて除去することにより空孔を形成したりする等の働きが可能である。
本発明のアニオン伝導膜が上記その他の成分を含む場合は、上記その他の成分の割合は、アニオン伝導膜100質量%に対して、0.001質量%以上であることが好ましい。より好ましくは0.01質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。また、40質量%以下であることが好ましい。より好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下である。
本発明のアニオン伝導膜の調製方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。
本発明におけるポリマー、及び、上記無機化合物等と共に、必要に応じて、本発明におけるポリマー以外の上記ポリマー、上記その他の成分を混合する。混合には、ミキサー、ブレンダー、ニーダー、ビーズミル、レディミル、ボールミル等を使用することができる。混合の際、水や、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノール、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン等の有機溶剤、又は、水と有機溶剤との混合溶剤を加えてもよい。混合した後、無機化合物の粒子を所望の粒子径に揃えるために、ふるいにかける等の操作を行ってもよい。混合は、固体成分に水や有機溶剤等の液体成分を加えて行う湿式法、又は、液体成分を加えずに固体成分のみで行う乾式法のいずれの方法で行ってもよい。混合を湿式法で行った場合は、混合した後、乾燥により水や有機溶剤等の液体成分を除去してもよい。混合は、湿式法と乾式法を組み合わせて行うこともできる。混合の際に圧力をかけてもよい。
上述した調製方法により、スラリー又はペースト混合物を得る。得られたスラリー又はペースト混合物は、必要に応じて圧延してもよい。圧延により、アニオン伝導膜を形成することができる。構造体の上に、できる限り膜厚が一定になるようにスラリー又はペースト混合物を塗工、圧着、又は、接着してアニオン伝導膜を形成することもできる。
上記スラリー又はペースト混合物は、塗工・圧着・接着中、及び/又は、塗工・圧着・接着後、0〜250℃で乾燥することが好ましい。乾燥温度としてより好ましくは、15〜200℃である。乾燥は減圧もしくは真空乾燥で行ってもよい。乾燥時間は、5分間〜48時間であることが好ましい。塗工と乾燥との工程を繰り返し行ってもよい。また、上記スラリー又はペースト混合物の乾燥後にロールプレス機等により常圧〜20tの圧力をかけてもよい。圧力の大きさは、より好ましくは、常圧〜15tである。
上記構造体としては、その材料は特に限定されないが、表面が平滑なものが好適である。アニオン伝導膜は、折り畳み型、巻回型等、様々な形態とすることができる。
本発明のアニオン伝導膜は、膜状であり、選択的にイオンを伝導するために用いられる。
本発明のアニオン伝導膜の厚さは、例えば0.01μm以上であることが好ましい。より好ましくは、0.1μm以上である。更に好ましくは、1μm以上である。また、該厚さは、例えば50mm以下であることが好ましい。より好ましくは、20mm以下である。更に好ましくは、10mm以下であり、最も好ましくは、1mm以下である。
本発明のアニオン伝導膜は、本発明の効果を発揮できる限り、その表面、内部に空孔を有するものであってもよく、空孔を有さないものであってもよい。例えば、アニオン伝導性を向上する観点からは空孔を有することが好ましい場合がある。また、燃料電池や空気電池に使用する観点からは空孔を有さないことが好ましい場合がある。亜鉛極を使用した(蓄)電池のセパレーターとして使用する場合は、亜鉛極活物質のデンドライト成長に起因する短絡が生じない程度の空孔を有することが好ましいときがある。また、セパレーターは、ガス拡散層を有していてもよい。
本発明のアニオン伝導膜は、本発明におけるポリマーと無機化合物とを含む膜だけから構成されることが本発明の1つの好ましい形態であるが、本発明の効果を発揮できる限り、本発明におけるポリマーと無機化合物とを含む膜に、これ以外のアニオン伝導膜が積層されたものであってもよい。例えば、本発明のアニオン伝導膜は、更に、不織布及び/又は微多孔膜が積層されたアニオン伝導膜の積層体であることが好ましい。
上記微多孔膜は、例えば低密度ポリエチレン等の樹脂からなるものが挙げられる。微多孔膜の微孔は、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールのような水溶性物質を樹脂の分散液と混合し、成膜した後に水洗してこの水溶性物質を溶出することにより形成することができる。
上記不織布は、不織布として通常用いられるポリマーから構成されるものであればよく、例えば、セルロースから構成されるものが好ましい。
上記不織布及び/又は微多孔膜の厚みは、例えば1μm以上であることが好ましい。より好ましくは5μm以上であり、更に好ましくは10μm以上である。また、上記厚みは、200μm以下であることが好ましい。より好ましくは100μm以上であり、更に好ましくは50μm以上である。
本発明のアニオン伝導膜は、アルカリ(蓄)電池、リチウムイオン電池、ニッケル水素(蓄)電池、ニッケル亜鉛(蓄)電池、亜鉛イオン(蓄)電池、銀亜鉛(蓄)電池、空気(蓄)電池、アルカリ燃料電池等、アルカリ性電解液(電解質)を使用する電池のセパレーターに用いることが好ましい。
中でも、後述するように、上記アルカリ蓄電池やアルカリ燃料電池のセパレーターに用いることが特に好ましい。
なお、本発明のアニオン伝導膜は、電極組成物、電解質等のセパレーター以外の電池の構成部材の用途や、イオン交換樹脂用途・酸素除去用途・汚染物アニオンの除去用途・水処理用途・精製用途・脱色用途・微量元素吸着剤用途等の電池の構成部材以外の用途にも好適に使用することができる。
本発明のアニオン伝導膜又はアニオン伝導膜の積層体をセパレーターとして用いて構成されるアルカリ蓄電池やアルカリ燃料電池も、本発明の1つである。なお、セパレーターとは、正極と負極を隔離し、電解液を保持して正極と負極との間のイオン伝導性を確保する部材である。また、亜鉛極等、活物質の形態変化が起こる極を使用した電池の場合には、活物質の変質やデンドライトの形成を抑制する働きや、正負極を湿潤させる働き、液枯れを回避する働きをするものであってもよい。
本発明のアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池は、通常は、本発明のセパレーター、正極、負極及び電解質を含んで構成される。
本発明のアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池におけるセパレーターの好ましい形態は、上述した本発明のアニオン伝導膜の好ましい形態と同様である。なお、本発明の電池におけるセパレーターは、上述した本発明のアニオン伝導膜が独立した膜としてその機能を担うものであることが電池の製造プロセスの簡素化の点で好ましいが、本発明のアニオン伝導膜に不織布及び/又は微多孔膜が積層されたものであってもよい。
すなわち、本発明の電池は、セパレーターとして本発明のアニオン伝導膜を1種でも2種以上でも使用することができ、また、セパレーターとして本発明のアニオン伝導膜を使用する限り、本発明のアニオン伝導膜とともに本発明のアニオン伝導膜以外の不織布及び/又は微多孔膜を用いてもよい。すなわち、抵抗が上昇したり、電池性能が低下したりしなければ、任意の枚数の膜を使用することができる。
本発明のアルカリ蓄電池における上記正極の活物質としては、一次電池や二次電池の正極活物質として通常用いられるものを用いることができ、特に制限されないが、例えば、酸素;オキシ水酸化ニッケル、水酸化ニッケル、コバルト含有水酸化ニッケル等のニッケル含有化合物;二酸化マンガン等のマンガン含有化合物;酸化銀;コバルト酸リチウム等のリチウム含有化合物;鉄含有化合物等が挙げられる。これらの中でも、正極活物質がニッケル含有化合物であることが、本発明の好適な実施形態の1つである。
また、本発明のアルカリ燃料電池においては、正極活物質が酸素であることが本発明の好適な実施形態の1つである。すなわち、本発明のアルカリ燃料電池の、正極が酸素還元能を有する極であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明のアルカリ蓄電池における上記負極の活物質としては、炭素・リチウム・ナトリウム・マグネシウム・亜鉛・錫・シリコン含有材料等、電池の負極活物質として通常用いられるものを用いることができる。
本発明のアルカリ燃料電池の負極の活物質としては、アルカリ燃料電池の負極活物質として通常用いられるものを用いることができ、特に制限されないが、例えば、水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アンモニア等が挙げられる。
上記正極及び/又は負極は、更に、バインダーを含んでいてもよい。
上記バインダーは、例えば、炭化水素部位含有ポリマー;芳香族基含有ポリマー;エーテル基含有ポリマー;水酸基含有ポリマー;アミド基含有ポリマー;イミド基含有ポリマー;カルボキシル基含有ポリマー;カルボン酸塩含有ポリマー;ハロゲン含有ポリマー;エポキシ樹脂等のエポキシ基が開環することにより結合したポリマー;スルホン酸塩部位含有ポリマー;第四級アンモニウム塩や第四級ホスホニウム塩含有ポリマー;陽イオン・陰イオン交換膜等に使用されるイオン交換性重合体;天然ゴム;人工ゴム;糖類;アミン基含有ポリマー;カルバメート基部位含有ポリマー;カルバミド基部位含有ポリマー;エポキシ基部位含有ポリマー;複素環、及び/又は、イオン化した複素環部位含有ポリマー;ポリマーアロイ;ヘテロ原子含有ポリマー;低分子量界面活性剤等が挙げられる。
上記正極及び/又は負極は、更に、導電助剤を含んでいてもよい。該導電助剤としては、例えば、導電性カーボン、導電性セラミックや、亜鉛・亜鉛末・亜鉛合金・(アルカリ)乾電池や空気電池に使用される亜鉛(以下、纏めて金属亜鉛とも称する)等を用いることができる。導電性カーボンとしては、黒鉛、グラッシーカーボン、アモルファス炭素、易黒鉛化炭素、難黒鉛化炭素、カーボンナノフォーム、活性炭、グラフェン、ナノグラフェン、グラフェンナノリボン、フラーレン、カーボンブラック、炭素繊維、ファイバー状カーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、バルカン、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等が挙げられる。
本発明のアルカリ蓄電池における正極及び/又は負極は、通常、電極を構成する上記各成分を混合して調製した電池用電極組成物を用いて集電体上に活物質層を形成して得られるものである。各成分の混合には、ミキサー、ブレンダー、ニーダー、ビーズミル、レディミル、ボールミル等を使用することができる。
また、混合した後、粒子を所望の粒子径に揃えるために、ふるいにかける等の操作を行ってもよい。
上記集電体としては、アルカリ蓄電池やアルカリ燃料電池に集電体や容器として使用される材料等が挙げられ、例えば、銅箔、電解銅箔、銅メッシュ(エキスパンドメタル)、発泡銅、パンチング銅、真鍮等の銅合金、真鍮箔、真鍮メッシュ(エキスパンドメタル)、発泡真鍮、パンチング真鍮、ニッケル箔、ニッケルメッシュ、耐食性ニッケル、ニッケルメッシュ(エキスパンドメタル)、パンチングニッケル、金属亜鉛、耐食性金属亜鉛、亜鉛箔、亜鉛メッシュ(エキスパンドメタル)、鋼板、パンチング鋼板、銀等が挙げられる。これらは、Ni・Zn・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl等を更に添加したり、Ni・Zn・Sn・Pb・Hg・Bi・In・Tl等によりメッキしたりしたものであってもよい。
本発明のアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池における電解質は、アルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池の電解質として通常用いられるものであれば特に制限されず、例えば、水含有電解液、有機溶剤系電解液等が挙げられ、水含有電解液が好ましい。水含有電解液とは、水のみを電解液原料として使用する電解液(水系電解液)や、水に有機溶剤を加えた液を電解液原料として使用する電解液を指す。
上記水系電解液としては、例えば、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等のアルカリ性電解液や、硫酸亜鉛水溶液、硝酸亜鉛水溶液、リン酸亜鉛水溶液、酢酸亜鉛水溶液等が挙げられる。上記水系電解液は、1種でも2種以上でも使用することができる。
また、上記水含有電解液は、有機溶剤系電解液に用いられる有機溶剤を含んでいてもよい。該有機溶剤としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメトキシメタン、ジエトキシメタン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエトキシエタン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、イオン性液体、フッ素含有カーボネート類、フッ素含有エーテル類、ポリエチレングリコール類、フッ素含有ポリエチレングリコール類等が挙げられる。上記有機溶剤系電解液は、1種でも2種以上でも使用することができる。上記有機溶剤系電解液の電解質としては、特に制限はないが、LiPF、LiBF、LiB(CN)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiTFSI)等が好ましい。
有機溶剤系電解液を含む水含有電解液の場合、水系電解液と有機溶剤系電解液の合計100質量%に対して、水系電解液の含有量は、好ましくは10〜99.9質量%、より好ましくは20〜99.9質量%である。
固体(ゲル)電解質や、上記電解液を有する本発明のアニオン伝導膜を固体(ゲル)電解質として使用することもできる。
なお、本発明のアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池における電解質として水含有電解液を使用する場合、本発明に係るセパレーターは、界面活性剤処理・スルホン化処理・フッ素ガス処理・プラズマ処理・アクリル酸グラフト処理・コロナ処理等により、親水処理が施されたものが好ましい。
本発明のアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池は、電解質として特に水含有電解液を使用することができるために、安全性の高い電池を得ることができる。
上記電解液としては、アルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池の電解液として通常用いられるものを用いることができ、特に制限されないが、例えば、有機溶剤系電解液としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートが好ましく、水系電解液としては、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等が挙げられる。これらの中でも、水系電解液が好ましく、特に水酸化カリウム水溶液が好ましい。水系電解液は、上記有機溶剤系電解液を含んでいてもよい。
本発明のアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池は、メカニカルチャージ(亜鉛負極の機械的な交換)を利用する形態や、正極や負極とは別の第3極(例えば、充放電中に発生する酸素や水素を除去する極)を利用する形態であってもよい。
本発明のアルカリ蓄電池の製造工程等に関しては、本発明の技術分野において通常採用されるものであれば特に制限されないが、国際公開2013/027767号公報に記載のものを好適に採用できる。本発明のアルカリ燃料電池の製造工程等に関しても、本発明の技術分野において通常採用されるものを適宜採用することができる。
本発明のアニオン伝導膜は、上述の構成よりなり、これを用いてアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池のセパレーターを形成すると、従来のセパレーターに比べて、選択的にアニオンを伝導できる機能を維持しながら、物理的強度が増した膜を得ることができ、その結果、電池の寿命を長くし、電池の品質を安定化することができる。
図1は、作製例1で得られたアニオン伝導膜の乾燥時の様子を示す写真である。 図2は、作製例3で得られたアニオン伝導膜の乾燥時の様子を示す写真である。 図3は、実施例1の電池の充放電時の過電圧の様子を示すグラフである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<アニオン伝導膜の作製>
(作製例1)
層状複水酸化物としてのハイドロタルサイト2.5gに対し、60質量%濃度のポリテトラフルオロエチレンエマルション水溶液(ポリフロン(登録商標) PTFE D−210C ダイキン工業株式会社製)5g、及び、20質量%濃度のポリエチレンイミン(EPOMIN(登録商標) SP200、株式会社日本触媒製)水溶液2.5gを混錬し、圧延することで薄膜化して成形した。これを乾燥しても、クラックは生じなかった。その結果、図1に示す剛直なアニオン伝導膜が得られた。得られたアニオン伝導膜の厚みは100μmであった。
(作製例2)
層状複水酸化物としてのハイドロタルサイト2.5gに対し、60質量%濃度のポリテトラフルオロエチレンエマルション水溶液(ポリフロン(登録商標) PTFE D−210C ダイキン工業株式会社製)5g、及び、2質量%濃度のポリアクリル酸ナトリウム(アクアリック(登録商標) IH−L、株式会社日本触媒製)水溶液2.5gを混錬し、圧延することで薄膜化して成形した。これを乾燥しても、クラックは生じなかった。その結果、図1に示したのと同様に剛直なアニオン伝導膜が得られた。得られたアニオン伝導膜の厚みは100μmであった。
(作製例3)
ポリエチレンイミン水溶液を用いなかった以外は作製例1と同様にしてアニオン伝導膜を作製した。その結果、作製例3のアニオン伝導膜が得られた。作製例3のアニオン伝導膜は、乾燥すると図2に示すようにクラックが生じた。なお、得られたアニオン伝導膜の厚みは100μmであった。
次に、以下のように電池性能の比較を行った。
(実施例1)
セパレーターとして作製例1で得られたアニオン伝導膜を用いた。
また、電解液としてKOH(8M)、ワーキング電極として、亜鉛負極、カウンター電極として水酸化ニッケル、参照極として正極(カウンター電極)と同じ電極を50%充電した電極を使用し、三極セルを用いて25mA/cmの電流値で充放電試験(充放電時間:各1時間)を350サイクル行った。実施例1の電池では、少なくとも350サイクルまで安定的に充放電が可能であり、安定した充放電特性を得ることができた。なお、図3は、実施例1のアニオン伝導性膜について充放電時の過電圧の様子を示すグラフである。
(実施例2)
セパレーターとして作製例2で得られたアニオン伝導膜を用いた。
また、電解液としてKOH(8M)、ワーキング電極として、亜鉛負極、カウンター電極として水酸化ニッケル、参照極として正極(カウンター電極)と同じ電極を50%充電した電極を使用し、三極セルを用いて25mA/cmの電流値で充放電試験(充放電時間:各1時間)を250サイクル行った。実施例2の電池では、少なくとも250サイクルまで安定的に充放電が可能であり、安定した充放電特性を得ることができた。
(比較例1)
セパレーターとして作製例3で得られたアニオン伝導膜を用いた。また、電解液としてKOH(8M)、ワーキング電極として、亜鉛負極、カウンター電極として水酸化ニッケル、参照極として正極(カウンター電極)と同じ電極を50%充電した電極を使用し、三極セルを用いて25mA/cmの電流値で充放電試験(充放電時間:各1時間)を350サイクル行った。比較例1の電池では、200サイクル程度までは安定した充放電特性を得ることができたが、これ以降は安定した充放電特性を得ることができなかった。
以上をまとめると、層状複水酸化物に対して、アミン基を有するポリマーを添加した場合は350サイクル以上のサイクル寿命を観測することができ(実施例1)、カルボン酸塩基を有するポリマーを添加した場合は250サイクル以上のサイクル寿命を観測することができた(実施例2)。一方、特定の極性基を有するポリマーを添加しなかった場合は200サイクル程度のサイクル寿命しか観測することができなかった(比較例1)。
これら結果をみると、アミン基を有するポリマー、及び、ハイドロタルサイトを用いて作製した作製例1のアニオン伝導膜や、カルボン酸塩基を有するポリマー、及び、ハイドロタルサイトを用いて作製した作製例2のアニオン伝導膜は、より機械的強度が強く、クラックの発生を防止できると共に、これらのアニオン伝導膜をセパレーターとして用いた実施例1又は実施例2の電池は、クーロン効率が大きく、上記ポリマーを含まないアニオン伝導膜をセパレーターとして用いた比較例1の電池よりもサイクル特性に優れる。つまり、アミン基やカルボン酸塩基のような極性基を有するポリマーによりハイドロタルサイト等の無機化合物との相互作用が好適に生じ、アニオン伝導膜の機械的強度が増し、それによってアニオン伝導膜をセパレーターとして用いた電池のサイクル特性が向上したことが示されている。また、このアニオン伝導膜にはクラックが生じないことから、電池の品質を安定化することができる。
実施例の結果から、以下のことが分かった。
アニオン伝導性を有する膜であって、該アニオン伝導膜は、ポリマーと化合物とを含み、該ポリマーは、アミン基、エステル基、及び、カルボン酸塩基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有し、該化合物は、酸化物、水酸化物、層状複水酸化物、リン酸化合物、及び、硫酸化合物からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物であるアニオン伝導膜を用いてセパレーターを形成することができ、このセパレーターは、従来のセパレーターに比べて、選択的にアニオンを伝導できる機能を維持しながら、物理的強度が増した膜を得ることができ、その結果、電池の寿命を長くし、電池の品質を安定化できることが実証された。また、このような膜は自立できるため、単独でセパレーターを構成することが可能であり、電池の製造プロセスを簡素化することができる。
なお、上記実施例においては、特定のポリマー、特定の無機化合物を含むアニオン伝導膜を用い、これをセパレーターとして用いて特定の電池を構成しているが、本発明のアニオン伝導膜をセパレーターとして用いて構成されるアルカリ蓄電池又はアルカリ燃料電池であれば、本発明に係るポリマーの極性基と無機化合物とが相互作用することにより、セパレーターが選択的にアニオンを伝導できる機能を維持しながら、その物理的強度を増すことができ、その結果、電池の寿命を長くし、電池の品質を安定化することができる機構は、本発明のアニオン伝導膜を用いた場合には全て同様である。従って、上記実施例の結果から、本発明の技術的範囲全般において、また、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができると言える。

Claims (6)

  1. アニオン伝導性を有する膜であって、
    該アニオン伝導膜は、ポリマーと層状複水酸化物とを含む成形体であり
    該ポリマーは、アミン基、エステル基、及び、カルボン酸塩基からなる群より選択される少なくとも1つの基を有する
    ことを特徴とするアニオン伝導膜。
  2. 前記アニオン伝導膜は、圧延体である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアニオン伝導膜。
  3. 前記アニオン伝導膜は、前記ポリマー以外に、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、及び、エーテル基からなる群より選択される少なくとも1種を有するポリマーを更に含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアニオン伝導膜。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアニオン伝導膜は、更に、不織布及び/又は微多孔膜が積層されたものである
    ことを特徴とするアニオン伝導膜の積層体。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のアニオン伝導膜、又は、請求項に記載のアニオン伝導膜の積層体をセパレーターとして用いて構成される
    ことを特徴とするアルカリ蓄電池。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載のアニオン伝導膜、又は、請求項に記載のアニオン伝導膜の積層体をセパレーターとして用いて構成される
    ことを特徴とするアルカリ燃料電池。
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