WO2008044558A1 - Siège de véhicule - Google Patents

Description

車両用シート

技術分野

本発明は、 車幅方向に分割明された二つのシートバックを備え、 各シートバック を、 リクライナ装置を介してシートクッションに対して夫々前後傾動可能に支持 することにより構成された車両用シートに関するものである。

田 背景技術

一般に、 ワゴン車等の自動車においては、 中央シートを左右側シートの間に設 ける三人掛けシ一トをセカンドシ一トゃサ一ドシー卜のようなリャシートとして 設置することが行われている。 この三人掛けシートでは、 各シートが個々独立の シート形態で構成され、 リクライナ装置を夫々備えて各シートバックが個別に前 後傾動可能に組み立てられている （日本特許出願公開番号： 特開 2 0 0 1— 3 0

1 4 9 6、 特開 2 0 0 1— 3 1 0 6 6 7 )。

三人掛けシートの各シートを個々独立のシート形態に構成すると、各シートは、 各シートの両側に各々備えられるリクライナ装置を含み、 リクライナ装置を間に 介装するシートクッションのブラケッ 卜とシートバックのブラケッ 1、も個々に必 要とされるため、 車幅方向における各シートの有効な着座スペースが相対的に狭 くなる。

上述したシート形態に代えて、 一つのシートクッショ ンに対して、 車幅方向で 分割された二つの左右シートバックをリクライナ装置で夫々傾動可能に支持する よう構成することが図られている。

その二つのシートバックを一つのシートクッションに対して夫々傾動可能に支 持させたシー卜においても、リクライナ装置をシート毎各両側に備えるときには、 リクライナ装置の装置幅と共に、 リクライナ装置を間に介装するシートクッショ ンのブラケッ ト， シートバックのブラケッ トも必要とされるため、 車幅方向にお けるシートバックの有効な着座スペースを確保することができない。 発明の開示

本発明は、 車幅方向で分割された二つのシートバックを備え、 車幅方向におけ るシートバックの有効な着座スペースを簡略な機構で確保することができると共 に、 シート全体の軽量化も図れる車両用シートを提供することを目的とする。 本発明によれば、 シートクッションと、 車幅方向で分割されて、 シートクッシ 3ンに対して支持された第 1 , 第 2のシートバックと、 第 1のシ一トバックをシ 一トクッションに対して前後旋回動を可能にする第 1のリクライナ装置と、 第 2 のシートバックをシートクッション'に対して前後旋回動を可能にする第 2のリク ライナ装置を有し、 第 1のシートバックが、 それの片側に第 1のブラケッ トを有 し、 第 2のシートバックが、 第 1のシートバックの前記片側と隣接する側に第 2 のブラケッ トを有し、 シートクッションが、 第 1のシートパックの第 1のブラケ ッ トと第 2のシー トバックの第 2のブラケッ トとの間に位置するように後端部よ り上方へ起立した第 3のブラケツ トを有し、 第 1のリクライナ装置が作動軸を有 し、 その作動軸の両軸端部が第 1のシートバックの第 1のブラケッ トとシートク ッションの第 3のブラケッ トに回転可能に揷通軸受けされた状態で、 第 1のリク ライナ装置が第 1のブラケッ トと第 3のブラケッ トの間に介装配置され、 シート クッションの第 3のブラケッ トに挿通された作動軸の軸端部を取り囲んで、 シー トクッションの第 3のブラケッ 卜から第 2のシートパックに向けて同軸的に延出 する支軸ピンをシートクッションの第 3のブラケッ トに設け、 その支軸ピンを第 2のシートバックの第 2のブラケッ トに揷通支持させ、 第 2のリクライナ装置を 第 2のシートバックの第 1のシートバックより遠い側に設け、 それにより、 第 2 のシートバックが支軸ピンを中心として第 2のリクライナ装置によって前後旋回 可能にシートクッションに支持されている車両用シートが得られる。

本発明の好ましい具体例においては、シートクッションの第 3のブラケッ トが、 上面の後部から上方へ起立したス トッパ片を有すると共に、 第 1のシートノ ック の第 1のブラケッ トが側方へ突出した突当て片を有するように構成されている。 この場合には、 第 1のシートバックが後方へ旋回された時に、 突当て片がストツ パ片に当接して、 シートクッションに対する第 1のシ一トバックの立ち姿勢を規 制するようにできる。

また、 本発明の好ましい具体例においては、 支軸ピンが、 大径の付け根部を有 し、 その大径の付け根部が、 第 1のリクライナ装置の作動軸の軸端部を回転可能 に受け入れる孔を有するよう構成されている。

更に、 本発明の好ましい具体例においては、 第 2のシートバックが、 縦フレー ム部とその縦フレーム部の下端部に接続された下フレーム部を含むメインフレ一 ムを有し、 第 2のシートバックの第 2のブラケッ トが、 支軸ピンが揷通される孔 を備えた軸受け部と、 軸受け部から延びて第 2のシー トバックの縦フレーム部と 下フレーム部に固定されるアーム部を有している。

本発明に係る車両用シートに依れば、 シートクッションの第 3のブラケッ トに 揷通された作動軸の軸端部を取り囲んで、 シートクッションの第 3のブラケット から第 2のシートバックに向けて同軸的に延出する支軸ピンをシートクッション の第 3のブラケッ トに設け、 その支軸ピンを、 第 2のシートバックの第 2のブラ ケッ トに揷通支持させ、 且つ第 2のリクライナ装置を第 2のシートバックの第 1 のシート ノくックより遠い側に設けることにより、 第 2のシートバックが支軸ピン を中心として第 2のリクライナ装置で前後旋回可能にシートクッションに支持さ れているので、 シートクッションの第 3のブラケッ トと第 2のシートバックの第 2のブラケッ トとの間に余分なリクライナ装置を設ける必要がなく、 しかも、 そ の余分なリクライナ装置専用のブラケッ トをシ一トクッションに設ける必要もな いので、 それらの取り付けスペースが不要となる分だけ車幅方向におけるシート バックの有効な着座スペースを確保することができると共に、 シート全体の軽量 化も図れる。

それに加えて、 第 2のシートバックにおいてリクライナ装置が設けられていな い側を第 2のシートバックの第 2のブラケッ トに揷通された支軸ピンで支持する ため、 第 2のシートバックを片側のリクライナ装置のみで安定よく傾動可能に組 み立てられる。 図面の簡単な説明

図 1は、本発明に係る車両用シートのフレーム構造を主に示した正面図である。 図 2は、 図 1の車両用シートにおける支軸ピンを含む周辺回りを部分的に断面 で展開させて示した正面図である。

図 3は、 図 2の支軸ピンを含む周辺回りを示した斜視図である。

図 4は、 図 1の車両用シ一トを単人掛け用シートと並列に配置した三人掛け用 シートのフレーム構造を示した斜視図である。 好ましい具体例の詳細な説明

以下、 本発明に係る車両用シートの具体例について、 添付図面を参照して説明 する。 図 1は、 一つのシートクッション 1 と、 車幅方向で二つに分かれて、 シー トクッション 1に対して夫々支持された第 1 , 第 2のシートパック 2 , 3とを有 する車両用シートのシ一トバック 2， 3のフレーム構造を主として示している。 この自動車用シートにおいては、 第 1のシートバック 2、 即ち、 座者の着座向 きを基準として右側に位置するシートバックは、 車幅方向で相対的に幅の広いメ インのシートバックとして構成され、 第 2のシート 3、 即ち、 座者の着座向きを 基準として左側に位置するシートパック 3は相対的に幅の狭いサブのシートバッ クとして構成されている。 以下、 「右」 「左」 とは 「座者の着座向き」 を基準にし た右、 左を言う。

第 1のシートバック 2は、 パイプ部材を略四辺形に折り曲げることにより形成 されたメインフレーム 2 0を有している。 そのメインフレーム 2 0の左側の縦辺 部にはブラケッ ト 2 1 aが設けられている。 このブラケッ ト 2 1 a と、 シートク ッシヨン 1より立ち上がる中央ブラケッ ト 1 1 との間には、 第 1のリクライナ装 置 2 2が介装させて配設されている。

第 1のリクライナ装置 2 2は作動軸 2 3を有し、 この作動軸 2 3は、 第 1のシ 一トバック 2のブラケッ ト 2 1 aの板面とシートクッショ ン 1の中央ブラケッ ト 1 1の板面に回動可能に揷通軸受けされている。 シートクッショ ン 1の中央ブラ ケッ ト 1 1を貫通した作動軸 2 3の軸端部を取り囲んで、 シートクッション 1の 中央部ラケッ ト 1 1から第 2のシートバック 3に向けて同軸的に延出するように 支軸ピン 2 4がシートク ッション 1の中央ブラケッ ト 1 1に設けられている。 支軸ピン 2 4としては、 図 2に示したように第 1のリクライナ装置 2 2より側 方に突出する作動軸 2 3の軸端部を受け入れる座刳 穴 2 4 aを径の大きい付け 根部 2 4 bに設けたものが備えられている。 この支軸ピン 2 4は、 作動軸 2 3の 軸端部を座刳り穴 2 4 aで回転可能に受け入れて付け根部 2 4 bをカシメ止めま たは溶接固定でシートクッショ ン 1の中央ブラケッ ト 1 1の板面に取り付けられ ている。

図 3に明瞭に示したように、 シートクッショ ン 1の中央ブラケッ ト 1 1の上面 の後部より上方に起立するようにストツバ部 1 1 bが設けられ、 第 1のシートバ ック 2のブラケッ ト 2 1 aから側方へ斜め下方に突出するよう突当て片 2 5が設 けられている。 第 1のシートバック 2がシートクッション 1に対して後方へ旋回 させられた時に、 突当て片 2 5がシートクッション 1の中央プラケッ ト 1 1のス トッパ部 1 1 bに当接することにより第 1のシートバック 2の立ち姿勢が規制さ れる。

図 1中において、 参照符号 2 6は第 1のリクライナ装置 2 2の解除用操作レバ 一、 参照符号 2 6 aは第 1のリクライナ装置 2 2の作動軸 2 3と操作レバー 2 6 とを繋ぐケーブルワイヤ、 参照符号 2 6 bは操作レバー 2 6の設置プレート、 参 照符号 2 6 cはケーブルワイヤ 2 6 aのケーブル端を掛け止める係止片を夫々示 す。 なお、 ケーブルワイヤ 2 6 aのリクライナ装置 2 2寄りのワイヤ端は作動軸 2 3の軸線上に装着した引張り片 （図示せず） に連結されている。

更に、 図 1中において、 参照符号 2 7 a , 2 7 はケーブルワイヤ 2 6 aの設 置プレート 2 6 b , 係止片 2 6 cを支持するワイヤフレーム、 参照符号 2 7 c , 2 7 dはメインフレーム 2 0の上部辺 2 0 bに取付け固定したへッドレス トのス テーホルダー、 参照符号 2 7 e〜2 7 hはメインフレーム 2 0の縦部辺 2 0 c , 2 0 d間に掛渡し固定したバックパッドの支持ワイヤを夫々示す。

メインフレーム 2 0の右側縦辺部 2 0 cの下部には、 第 1のシートノ ック 2の 上述したブラケッ ト 2 1 a と対となるブラケッ ト 2 1 bが設けられている。 この ブラケッ ト 2 1 bは、 シートクッション 1の右側においてシ一トクッショ ン 1 よ り上方へ突出したブラケッ ト 1 2に対して連結支軸 2 8によって支持されている。 こうして、 第 1のシートバック 2は、 それの片側に配設された第 1のリクライナ 装置 2 2のロック状態を操作レバ一 2 6を操作することにより解除した時に、 連 結支軸 2 8を支点にシートクッション 1に対して前後方向へ旋回できるようにな つている。

第 2のシートバック 3は、 略 U字形に折り曲げられたパイプ部材の上端部間に パンフレーム 3 0 aを掛渡し固定することにより構成されたメインフレーム 3 0 を有している。 第 1のシートバック 2と隣接するメインフレーム 3 0の右側縦辺 部 3 0 cの下部には、 上述した支軸ピン 2 4が揷通されるブラケッ ト 3 1が設け られている。

図 3に示したように、 そのブラケット 3 1は、 支軸ピン 2 4を挿通する通し穴 3 1 ' を備えたカップリング状の軸受け部 3 1 a と、 その軸受け部 3 l a から径 方向に伸びて、 メインフレーム 3 0の右下隅で右縦部辺³ 0 c , 下部辺 3 O bに あてがい固定された上下のアーム部 3 1 b , 3 1 cとを有している。 このブラケ ッ ト 3 1は、 支軸ピン 2 4の軸線部 2 4 c上に嵌合されるブッシュ 3 2 (図 2参 照） を介して軸受け部 3 1 aが支軸ピン 2 4の付け根部 2 4 b と対向するよう配 置されていて、 第 2のシー トバック 3のブラケッ ト 3 1 とシートクッション 1の 中央ブラケッ ト 1 1 との間に何らリクライナ装置を介装させることなく、 第 2の シートバック 3は、 ブラケッ ト 3 1を介して支軸ピン 2 4によって回転可能にシ ー トクッショ ン 1 1の中央ブラケッ ト 1 1に支持されている。

メインフレーム 3 0の左側縦辺部 3 0 dには、 図 1に示したように、 第 2のシ 一トバック 3の上述したブラケッ ト 3 1 と対となるブラケヅ ト 3 3が設けられ、 このブラケッ ト 3 3 と、 シー トクッショ ン 1の左側でシー トク ッショ ン 1力 ら上 方へ立ち上がったブラケッ ト 1 3 との間には、 第 2のリクライナ装置 3 4が配設 されている。

その第 2のリクライナ装置 3 4も作動軸 3 5を有し、 この作動軸 3 5も、 ブラ ケッ ト 3 3とブラケッ ト 1 3の板面に回動可能に軸受けされている。 また、 上述 したように、 第 2のシートパック 3にも、 第 2のシートバック ³の立ち姿勢を規 制する機構が設けられている。 この機構は、 シートクッション 1の左側ブラケッ ト 1 3の上部面の後部から上方に起立するように設けられたストッパ部 1 3 a と、 第 2のシートバック 3の左側ブラケッ ト 3 3から側方へ斜め下方に突出するよう に設けられた突当て片 3 6を有している （図 1参照）。 第 1のシートノ ック 2と同 様に、 第 2のシートバック 3がシートクッション 1に対して後方へ旋回させられ た時に、 突当て片 3 6がシートクッション 1の左側ブラケッ ト 1 3のス トッパ部 1 3 aに当接することにより第 2のシートパック 3の立ち姿勢が規制される。 図 1中において、 参照符号 3 7はパンフレーム 3 0 aの板面上に設置された第 2のリクライナ装置 3 4の解除用操作レバー、 参照符号 3 7 aは第 2のリクライ ナ装置 3 4の作動軸 3 5と操作レバー 3 7とを連結するケープルワイヤ、 参照符 号 3 7 bはケーブルワイヤ 3 7 aのケープル端を掛け止める係止片、 参照符号 3 8 a , 3 8 bはパンフレーム 3 0 aの板面上に取付け固定したへッ ドレス トのス テーホルダー、 参照符号 3 8 c〜 3 8 eはメインフレーム 3 0の縦辺部 3 0 c， 3 0 d間に掛渡し固定したバックパッ ドの支持ワイヤを示す。

第 2のシートバック 3は、 それの片側に設けられた第 2のリクライナ装置 3 4 と、 第 1のシートバック 2より延出する支軸ピン 2 4とにより支持されていて、 操作レバー 3 7を操作することにより第 2のリクライナ装置 3 4のロック状態が 解除された時に、 第 2のシートバック 3は前後傾動可能に構成されている。 従つ て、 第 2のシートバックに関しては、 第 2のリクライナ装置 3 4以外のリクライ ナ装置を省略することができるので、 その余分なリクライナ装置の取付けスぺー スが不要となる分だけ車幅方向におけるシートバックの有効な着座スペースを確 保することができ、 また、 シート全体の軽量化も図れる。

その第 2のリクライナ装置 3 4の他に、余分なリクライナ装置を設けないでも、 第 2のシートバック 3の他側は第 2のシートノくック 3のプラケッ ト 3 1に揷通さ れた支軸ピン 2 4で支持されているため、 第 2のシートバック 3は片側のリクラ イナ装置 3 4のみで安定よく傾動可能に組み立てられる。

本発明は、 図 4に示したように第 2のシートバック 3をセンターに配設し、 こ れと隣接させて単人掛け用シートを別に配設することにより三人掛けシートとし て構成した自動車用シートにも適用することができる。 この三人掛けシートにお いては、 単人掛けシートと、 第 1， 第 2のシートバック 2 , 3を備えるシートク ッシヨン 1からなる二人掛けシートとが図示しないスライ ドレール機構で各々前 後方向に独立して摺動可能に設けられている。

第 1 , 第 2のシートバック 2， 3が支持されたシー トクッショ ン 1のメインフ レーム 1 0は、 前後辺部 1 0 a , 1 0 bをパイプフレームで、 左右辺部 1 0 c , 1 0 dをアングルフレームで形成することにより横長な略四辺形に組み立てられ ている。 第 1， 第²のシートバック 2 , 3の境目には、 パイプフレームが中間辺 部 1 0 e として前後辺部 1 0 a , 1 0 bの間に掛渡し装着されている。

シー トクッショ ン 1のメインフレーム 1 0のフレーム構造中、 第 1のシー トバ ック 2を備える部分にはクッションパッドを受け止めるパンフレーム 1 4が前後 辺部 1 0 a , 1 0 b間に掛渡し装着されている。 また、 シートクッショ ン 1の上 述したブラケッ ト 1 2 , 1 3は後辺部 1 0 bの両端側から斜め後方へ立ち上がる ように設けられ、 更に、 シートクッション 1の上述した中央ブラケッ ト 1 1が中 間部辺 1 0 eの後端部及び後辺部 1 0 bの中央部より斜め後方に立ち上がるよう に設けられている。

単人掛け用シートはシ一トクッション 4とシートバック 5を有し、 これらシー トクッション 4とシートパック 5は、 上述した第 1のシートバック 2を備えるシ 一ト部におけるフレーム構造と略共通のフレーム構造を有している。 シートクッ ション 4は、 前後辺部 4 0 a , 4 0 をパイプフレームで、 左右側辺部 4 0 c , 4 0 dをアングルフレームで形成した略四辺形のメインフレーム 4 0をベースに 組み立てられている。

シー トクッション 4のメインフレーム 4 0においても、 ブラケッ ト 4 l a , 4 1 bが後辺部 4 0 bの両端より斜め後方に立ち上がるよう設けられている。また、 シートクッション 4のクッショ ンパッ ドを受け止めるパンフレーム 4 2が前後辺 部 4 0 a , 4 0 b間に掛渡し装着されている。

シートバック 5は、 第 1のシートバック 2と共通のフレーム構造で組み立てら れている。 そのベースとなるメインフレーム 5 0の右側の縦辺部にはプラケッ ト 5 1 aが設けられ、 そのブラケッ ト 5 1 aとシートクッション 4のブラケッ ト 4 1 aとの間にリクライナ装置 5 2が介装させて配設されている。 このリクライナ 装置 5 2の作動軸 5 3も、 ブラケット 5 1 bとブラケッ ト 4 1 bの板面に回動可 能に軸受けされている。

シ一トパック 5のメインフレーム 5 0の左側縦辺部 5 0 cの下部には、 プラケ ッ ト 5 1 a と対となるブラケッ ト 5 1 bが設けられ、 このブラケッ ト 5 1 bは、 シートクッション 4より立ち上がるブラケッ ト 4 1 bに連結支軸 5 4によって支 持されている。 この単人掛け用のシートノくック 5も片側部に配設した一つのリク ライナ装置 5 2で連結支軸 5 4を支点に傾動可能に組み立てられている。

図 4中において、 参照符号 5 5はリクライナ装置 5 2の解除用操作レバー、 参 照符号 5 5 aはリクライナ装置 5 2の作動軸 5 3と操作レバー 5 5とを連結する ケーブルワイヤ、 参照符号 5 5 bは操作レバー 5 5の設置プレート、 参照符号 5 5 cはケーブルワイヤ 5 5 aのケーブル端を掛け止める係止片、参照符号 5 6 a , 5 6 は設置プレート 5 5 b , 係止片 5 5 cを支持するワイヤフレーム、 参照符 号 5 7 a , 5 7 bはメインフレーム 5 0の上辺部 5 0 aに取付け固定したへッ ド レス トのステーホルダー、 参照符号 5 8 a〜5 8 dはメインフレーム 5 0の右側 縦辺部 5 0 bと左側縦辺部 5 0 c間に掛渡し固定したバックパッ ドの支持ワイヤ を示す。

三人掛けシートにおいては、 単人掛けシートのリクライナ装置 5 2を第 2のシ 一トバック 3の隣接側に配置し、 第 1のシートバック 2の第 1のリクライナ装置 2 2を第 2のシートパック 3の他側寄りに配置したので、 三人掛けシート全体と しての強度を高めることができる。 三人掛けシートの背後に荷室が設けられてい る自動車において、 荷室に積載された荷物の荷重が三人掛けシートに掛かった場 合にでも中央の第 2シートバック 3でその荷重を受けることができる。

上述した具体例においては、 第 1のシートバック 2がその片側に一つのリクラ イナ装置 2 2を備え、 第 2のシートノ ック 3がその片側に つの リクライナ装置 3 4を備え、 更に、 単人掛け用シートのシートバック 5がその片側に一つのリク ラナ装置 5 2を備えて、 第 1のシートバック 2 , 第 2のシートバック 3及び単人 掛け用シートのシートパック 5が、 夫々それらリクライナ装置 2 2 , 3 4及び 5 2で前後傾動可能に構成されているが、 第 1のシートバック 2並びに単人掛け用 のシート ノ ック 5においてはリクライナ装置を両側部に設けてそれら両リクライ ナ装置を連結シャフ トで連動可能に構成することができる。

本明細書中で使用した用語及び表現は、 本発明を説明するために便宜的に使用 したに過ぎないものであって、 本発明の内容を何ら限定するものではない。 その ような用語及び表現を用いたからと言って、 そのことに、 上述した本発明の構成 要素及び特徴と均等なもの又はその一部を排除することを意図するものではなレ、。 権利が請求されている本発明の範囲内で種々の変更を加えてもよいことは明らか である。

Claims

請求の範囲

1 . シートクッションと、

車幅方向で分割されて、 前記シートクッションに対して支持された第 1 , 第 2 のシートノ ックと、

前記第 1のシートバックを前記シートクッションに対して前後旋回動を可能に する第 1のリクライナ装置と、

前記第 2のシートバックを前記シートクッションに対して前後旋回動を可能に する第 2のリクライナ装置を有し、

前記第 1のシ一トバックが、 それの片側に第 1のブラケッ トを有し、 前記第 2のシートバックが、 前記第 1のシートバックの前記片側と隣接する側 に第 2のブラケッ トを有し、

前記シートクッションが、 前記第 1のシートバックの前記第 1のブラケッ トと 前記第 2のシートバックの前記第 2のブラケッ トとの間に位置するように、 後端 部より上方へ起立した第 3のブラケッ トを有し、

前記第 1のリクライナ装置が作動軸を有し、 その作動軸の両軸端部が前記第 1 のシートバックの前記第 1のブラケッ トと前記シートクッショ ンの第 3のブラケ ッ トに回転可能に揷通軸受けされた状態で、 前記第 1のリクライナ装置が前記第 1のブラケッ トと前記第 3のブラケッ トの間に介装配置され、

前記シートクッシヨンの前記第 3のブラケッ トに揷通された前記作動軸の軸端 部を取り囲んで、 前記シートクッションの第 3のブラケッ トから第 2のシートバ ックに向けて同軸的に延出する支軸ピンを前記シートクッションの前記第 3のブ ラケッ トに設け、

前記支軸ピンを前記第 2のシー トバックの前記第 2のブラケッ 卜に挿通支持さ せ、 前記第 2のリ クライナ装置を前記第 2のシートバックの前記第 1のシートバッ クより遠い側に設け、 それにより、 前記第 2のシートバックが前記支軸ピンを中 心として前記第 2のリクライナ装置によって前後旋回可能に前記シートクッショ ンに支持されている車両用シート。

2 . 前記シートクッショ ンの前記第 3のブラケッ トが、 上面の後部から上方へ 起立したス トッパ部を有し、 前記第 1のシートバックの前記第 1のブラケッ トが 側方へ突出した突当て片を有し、 前記第 1のシートバックが後方へ旋回された時 に、 前記突当て部が前記ス トッパ片に当接して、 前記シートク ッションに対する 前記第 1のシートバックの立ち姿勢を規制するよう構成されている、 請求項 1に 記載の車両用シート。

3 . 前記支軸ピンが、 大径の付け根部を有し、 前記大径の付け根部が、 前記第 1のリクライナ装置の前記作動軸の前記軸端部を回転可能に受け入れる孔を有し ている、 請求項 1に記載の車両用シート。

4 . 前記第 2のシートパックが、 縦フレーム部とその縦フレーム部の下端部に 接続された下フレーム部を含むメインフレームを有し、 前記第 2のシー 1、バック の前記第 2のブラケッ トが、 前記支軸ピンが揷通される孔を備えた軸受け部と、 前記軸受け部から延びて前記第 2のシー トバックの前記縦フレーム部と前記下フ レーム部に固定されるアーム部を有している、 請求項 1に記載の車両用シート。