JP2010244000A - 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】繰り返し使用による電気的特性の変化が少なく画像特性の良好な電子写真感光体及びその電子写真感光体を用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】導電性支持体上に、下引き層、感光層を順次形成してなる電子写真感光体を製造するための下引き層用塗布液が、少なくともバインダー樹脂と、無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子とを含有することを特徴とする電子写真感光体により課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は電子写真感光体に関するものであり、詳しくは導電性支持体と感光層との間に下引き層(中間層)を設けた電子写真感光体と画像形成装置に関するものである。
一般に、光導電性の感光体を用いた電子写真プロセスは、感光体の光導電現象を利用した情報記録手段の一つである。
このプロセスは、先ず、感光体を暗所においてコロナ放電によりその表面を一様に帯電させた後、像露光を施して露光部の電荷を選択的に放電させることによって、非露光部に静電像を形成させる。次に、着色した荷電微粒子(トナー)を静電引力などで潜像に付着させて可視像とし、画像を形成する。
これら一連のプロセスにおいて感光体に要求される基本的な特性としては、
1)暗所において適当な電位に一様に帯電させることができること;
2)暗所において高い電荷保持能を有し、電荷の放電が少ないこと;
3)光感度に優れており、光照射によって速やかに電荷を放電すること;
などが挙げられる。
更には容易に感光体の表面を除電することができ、残留電位が小さいこと、機械的強度があり、可撓性に優れていることや、繰り返し使用する場合に電気的特性、特に帯電性や光感度、残留電位等が変動しないこと、熱・光・温度・湿度やオゾン劣化等に対する耐性を有していることなど、安定性・耐久性が大きい等の特性が必要である。
現在、実用化されている電子写真感光体は、導電性支持体の上に感光層が形成されているが、導電性支持体からのキャリア注入が生じ易いために表面電荷が微視的にみて消失もしくは減少することによる画像欠陥が発生する。
この画像欠陥を防止し、導電性支持体表面の欠陥の被覆、帯電性の改善、感光層の接着性の向上、塗布性改善等のために導電性支持体と感光層との間に下引き層(中間層)を設ける事が行われている。
従来、下引き層としては、各種樹脂材料や無機化合物粒子、例えば酸化チタン粉末を含有するもの等が検討されている。
樹脂単一層で下引き層を形成する場合に用いられる材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料やこれらの繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、更には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース等が知られているが、これらのうち特にポリアミド樹脂が好ましいとされている(特許文献1:特開昭48−47344号)。
しかし、ポリアミド等の樹脂単一層を下引き層とした電子写真感光体では、残留電位の蓄積が大きく、感度の低下や、画像のカブリなどが発生する。この傾向は、特に低湿度の環境下で顕著になる。
そこで、導電性支持体の影響による画像欠陥の発生を防止したり、残留電位の改善の目的のために、下引き層中に表面未処理の酸化チタン粉末を含有するもの(特許文献2:特開昭56−52757号)や、さらに酸化チタン粉末の分散性を改善するためにアルミナなどを被覆した酸化チタン微粒子を含有するもの(特許文献3:特開昭59−93453号)、チタネート系カップリング剤で表面処理を施した金属酸化物粒子を含有するもの(特許文献4:特開平4−172362号)、シラン化合物で表面処理を施した金属酸化物粒子を含有するもの(特許文献5:特開平4−229872号)などが提案されている。
しかしながら、これらの先行技術文献に記載の方法では感光体の画像特性が未だ不充分であり、さらに優れた特性を有する電子写真感光体が望まれている。
特開昭48−47344号 特開昭56−52757号 特開昭59−93453号 特開平4−172362号 特開平4−229872号
本発明が解決しようとする課題は、感光体の感度の温湿度の影響による悪化を抑制し、繰り返し使用時に感度変化が少なく、画像の欠陥やカブリの無い電子写真感光体及びその電子写真感光体を用いた画像形成装置を提供することである。
本発明者らは、鋭意努力研究を重ねた結果、電子写真感光体における下引き層が、バインダー樹脂と共に、無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子、特に酸化チタン微粒子とを含有する下引き層が形成された電子写真感光体が、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
しかるに、本発明によれば、導電性支持体上に、下引き層、感光層を順次形成してなる電子写真感光体を製造するための下引き層用塗布液が、少なくともバインダー樹脂と、無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子とを含有することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、前記感光層がフタロシアニンを電荷発生物質として含む電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、前記感光層が、τ型無金属フタロシアニン、X線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンおよび少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンから選択されるフタロシアニンを電荷発生物質として含む電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、前記金属酸化物粒子が、酸化チタン微粒子、特に平均一次粒子径20nm〜100nmを有する酸化チタン微粒子である電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、前記金属酸化物粒子が、バインダー樹脂に対して重量割合で、10/90〜95/5で用いられ、かつ前記バインダー樹脂が、ポリアミド樹脂である電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、前記下引き層が、膜厚0.05μm〜5μmであり、また前記感光層が、電荷発生層および電荷輸送層からなる積層型感光層の場合、膜厚0.05〜5μmの電荷発生層を含む電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、導電性支持体上に、下引き層、感光層を順次形成してなる電子写真感光体において、前記下引き層が、バインダー樹脂と、無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子、特に酸化チタン微粒子を含有し、前記感光層が、フタロシアニン、すなわち、τ型無金属フタロシアニン、X線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンおよび少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンから選択されるフタロシアニンを電荷発生物質として含む電子写真感光体を搭載することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、電子写真感光体を長期間、繰り返し使用しても、画像特性の劣化が発生せず、非常に安定した環境特性をもつ電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明によれば、導電性支持体からの電荷の注入を抑えるために反転現像プロセスで画像形成させる装置に搭載しても、非常に良好な画像特性を得ることができる。
浸漬塗布装置を示す図である。 本発明の実施の一形態である電子写真感光体aおよびbの断面図である。 (a):中間層及び電荷発生層と電荷輸送層の3層からなる積層型感光体を示す図である。 (b):中間層及び感光層からなる単層型感光体を示す図である。 画像形成装置の1例である。 本発明で用いられるチタニルフタロシアニンのX線スペクトル図である。 本発明で用いられるチタニルフタロシアニンのX線スペクトル図である。
以下、本発明について図を参照しながら詳しく説明する。
[導電性支持体2]
導電性支持体は、感光体の電極としての役割を果たすとともに、他の各層の支持部材としても機能する。
導電性支持体の構成材料は、当該分野で用いられる材料であれば特に限定されない。
具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、真鍮、亜鉛、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、モリブデン、バナジウム、インジウム、チタン、金、白金などの金属および合金材料:ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリオキシメチレン、ポリスチレン、セルロース、ポリ乳酸などの高分子材料、硬質紙、ガラスなどからなる基体表面に金属箔をラミネートしたもの、金属材料または合金材料を蒸着したもの、導電性高分子、酸化スズ、酸化インジウム、カーボンブラックなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布したものなどが挙げられる。
導電性支持体の形状としては、シート状、円筒状、円柱状、無端ベルト(シームレスベルト)状などが挙げられる。
導電性支持体の表面には、必要に応じて、画質に影響のない範囲内で、陽極酸化被膜処理、薬品、熱水などによる表面処理、着色処理、表面を粗面化するなどの乱反射処理が施されていてもよい。
乱反射処理は、レーザーを露光光源として用いる電子写真プロセスにおいて、本発明による感光体を用いる場合に特に有効である。
すなわち、レーザーを露光光源として用いる電子写真プロセスでは、レーザー光の波長が揃っているので、感光体の表面で反射されたレーザー光と感光体の内部で反射されたレーザー光とが干渉を起こし、この干渉による干渉縞が画像に現れて画像欠陥を生じることがある。そこで、導電性支持体の表面に乱反射処理を施すことにより、波長の揃ったレーザー光の干渉による画像欠陥を防止することができる。
[下引き層(中間層ともいう)3]
本発明は、上記の導電性支持体表面に塗布、形成される前記の下引き層が、バインダー樹脂と、無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子を含有していることを特徴とする。
また、本発明は、上記金属酸化物粒子が酸化チタン微粒子であることが好ましい。
また、本発明は、前記金属酸化物粒子が、バインダー樹脂に対して重量割合で、10/90〜95/5で用いられていることが好ましい。
また、本発明は、前記バインダー樹脂が、ポリアミド樹脂であることが好ましい。
下引き層は、導電性支持体から単層型感光層または積層型感光層への電荷の注入を防止する(ホール注入に対して障壁となる)機能を有する。
すなわち、下引き層により単層型感光層または積層型感光層の帯電性の低下が抑制され、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷の減少が抑えられ、かぶりなどの画像欠陥の発生が防止される。
特に、反転現像プロセスによる画像形成の際に、白地部分にトナーからなる微小な黒点が形成される黒ポチと呼ばれる画像かぶりが発生するのが防止される。
また、導電性支持体の表面を被覆する下引き層は、導電性支持体の表面の欠陥である凹凸の度合を軽減して表面を均一化し、単層型感光層または積層型感光層の成膜性を高め、導電性支持体と単層型感光層または積層型感光層との密着性(接着性)を向上させることができる。
上記の下引き層が形成された電子写真感光体は、導電性支持体と感光層との間において、所定の電気的特性を保ちながら、導電性支持体の欠陥に由来する画像欠陥を防止することができる。
特に、この優れた下引き層が形成された電子写真感光体において、電荷発生物質として、長波長に対して光感度である有機材料、例えばフタロシアニン顔料を用いて電子写真感光体を製造し、この電子写真感光体を、反転現像方法を利用する画像形成装置に搭載することにより、微小領域での表面電荷の減少や消失による反転現像特有の白地に微小な黒点(黒ポチ)のない優れた画像特性を発揮することができる。
前記の電子写真感光体は、導電性支持体と、該導電性支持体上に形成された下引き層と、該下引き層上に形成された感光層とを備えた電子写真感光体において、下引き層の膜厚が0.05〜5μmであることを特徴とする。
従来の下引き層では膜厚を薄くすると環境特性は改善されるが、導電性支持体と感光層との接着性が低下し、導電性支持体の欠陥に起因する画像欠陥が発生するという弊害があった。
一方、下引き層の膜厚を厚くすると感度低下を招き、環境特性が悪化するという問題があり、画像欠陥の低減と電気的特性の安定性向上を両立させるための実用的な膜厚が制限されることとなっていた。
しかしながら、本発明者らは、無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子、特に酸化チタン微粒子を含有することにより、下引き層中の分散性が向上し、凝集物が発生せずに、塗布膜が平坦で抵抗値を均一に保つことができることを見出した。
本発明の電子写真感光体は、微視的な感光体特性、特に感度や残留電位の変動を抑制することができ、画像欠陥や画像カブリの発生を防止することができる。
前記の電子写真感光体は、下引き層中に含有されるバインダー樹脂が、有機溶媒可溶性のポリアミド樹脂であることを特徴とする。
下引き層中に含有されるバインダー樹脂としてのポリアミド樹脂は、金属酸化物粒子と馴染み易く、さらに導電性支持体との接着性にも優れるので、ポリアミド樹脂を含有し、形成された下引き層は、膜の可撓性を保つことができる。
さらに、形成された下引き層に含まれるポリアミド樹脂は、感光体塗布液用溶剤で膨潤、溶解することが無いために、下引き層の塗布欠陥やムラの発生を防止し、優れた画像特性を有する電子写真感光体を提供することができる。
上記の酸化チタンの結晶型は、ルチル型、アナタース型やアモルファスの何れであってもよく、これらの2種以上の混合物であってもよく、その形状は一般的には、粒状のものが用いられるが、針状もしくは樹枝状のものも用いることが出来る。
本発明において、無機化合物の結晶形に関して用いられる用語「針状」とは、棒状、柱状や紡錘状などを含む細長い形状であればよく、従って、必ずしも極端に細長いものでなくてもよく、先端が鋭くとがっている必要もない。
また、本発明は、上記の無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子、特に酸化チタン微粒子の平均一次粒子径が20nm〜100nmであることを特徴とする。
このような、平均一次粒子径を有する酸化チタンであれば、良好な分散性が得られ、決着樹脂中に均一に分散させることができる。
したがって、下引き層に含まれる酸化チタンの平均一次粒子径は、20nm〜100nmの範囲内がより好ましい。
なお、酸化チタンの平均一次粒子径または無水二酸化ケイ素で表面処理を施した酸化チタンの平均一次粒子径は、SEM(S−4100;株式会社日立ハイテクノロジーズ製)写真の測定に基づき、50個以上の粒子の粒径を計測し、平均して求めた値である。
平均一次粒子径が20nm以下であると、分散性が悪く、凝集が起きる場合があり、粘度が増してしまい、液としての安定性に欠けるので好ましくない。
また、さらに増粘した下引き層用塗液を、導電性支持体に塗布することは非常に困難で、生産性に劣る。
また、平均一次粒子径が100nm以上であると、下引き層形成時に微小領域の帯電性が低下し黒点が発生し易くなるため好ましくない。
前記無水二酸化ケイ素で表面処理を施した酸化チタン微粒子の下引き層中の含有率としては、10重量%〜99重量%、好ましくは30重量%〜99重量%、さらに好ましくは35重量%〜95重量%の範囲である。
酸化チタンの量が、10重量%より低い含有率であれば、感度が低下し、下引き層中に電荷が蓄積され残留電位が増大する。このような現象は、特に低温低湿下での繰り返し特性において顕著になる。
また、酸化チタンの量が、99重量%より高い含有率であれば下引き層中に凝集物が発生しやすく、画像欠陥が起こり易くなるために好ましくない。
酸化チタン微粒子の粉体の体積抵抗値については、105〜1010Ωcmが好ましい。
粉体の体積抵抗値が105Ωcmより小さくなると、下引き層としての抵抗値が低下し、下引き層が、電荷ブロッキング層として機能しなくなる。
例えば、アンチモンをドープした酸化錫導電層などの導電処理を施した無機化合物粒子の場合には、100Ωcmないし101Ωcmと、非常に粉体の体積抵抗値が低くなり、これを用いた下引き層は電荷ブロッキング層として機能せず、感光体特性としての帯電性が悪化し、画像にカブリや黒点(黒ポチ)が発生するために使用することはできない。
また、酸化チタン微粒子の粉体の体積抵抗値が1010Ωcmより高くなってバインダー樹脂自身の体積抵抗値と同等あるいはそれ以上になると、下引き層としての抵抗値が高過ぎて、光照射時に生成したキャリアの輸送が抑制阻止され、残留電位が上昇し光感度が低下するので好ましくない。
更に、本発明における酸化チタン微粒子は、その表面を、無水二酸化ケイ素で被覆したものが用いられる。
表面未処理の酸化チタン微粒子を用いると、使用する酸化チタンの粒子が微粒子であるために十分に分散された下引き層用塗布液であっても、長期間の使用や塗布液の保管時に酸化チタン微粒子が凝集し易くなり、この凝集物の発生を避けることができない。
そのため、上記の長期保管した表面未処理の酸化チタン微粒子を含む下引き層用塗布液を用いて下引き層を形成した場合には、塗布膜の欠陥や塗布ムラを発生し画像欠陥が生じる。
また、塗布膜の欠陥や塗布ムラに基づき、導電性支持体からの電荷の注入が起こり易くなるために、微小領域の帯電性が低下し黒点が発生することになる。
また、従来、アルミナで酸化チタンの表面処理を施すことによって下引き層中の分散性を向上させる試みがなされてきたが、浸漬塗布工程で導電性支持体であるドラム上に下引き層を形成するような場合、大量に塗布液を製造する必要が有り、その際、長時間に亘って分散処理を行うと酸化チタンの再凝集により黒点が発生して画像品質が低下する問題があった。
これは、長時間の分散処理で表面処理されたアルミナが剥離することで酸化チタン表面処理を施した効果が薄れ、酸化チタンの再凝集が発生して画像欠陥となるとともに、導電性支持体からの電荷の注入が起こりやすく下引き層の微小領域の帯電性が低下して黒点が発生すると考えられる。
さらに、このような黒点は高温高湿環境下で長期間使用すると顕著となり、画像品質が著しく低下する。
一方、酸化チタンの表面処理を十分に行うようにアルミナと併用して二酸化ケイ素が用いられることがある。しかしながら、アルミナと併用して二酸化ケイ素で表面処理を行うと結晶水を含有することとなる。この結晶水に誘引されて下引き層が各環境において湿度の影響を受けやすくなり、画像品質が低下するばかりか、感光体の感度にも影響を及ぼしていると考えられる。
その他に、Fe23などの磁性を持つ金属酸化物で酸化チタンの表面の被覆を施した場合には、感光層中に含有するフタロシアニン顔料と化学的に相互作用が起こり、感光体特性、特に感度低下や帯電性の低下が生じるために好ましくない。
本発明によれば、湿度の影響を低減し、さまざまな環境下で黒点や画像カブリのない優れた画像と繰り返し使用での安定性に優れた電子写真感光体は、酸化チタン微粒子の表面を無水二酸化ケイ素で被覆させることで得られる。
酸化チタン微粒子を無水二酸化ケイ素で被覆させることにより長時間分散処理を行っても酸化チタンの凝集を防止し、安定した塗液が得られるとともに、非常に均一な下引き層塗布膜を形成できる電子写真感光体が得られる。
さらに導電性支持体からの電荷の注入を防止することができるために、黒点のない優れた画像特性を有する電子写真感光体が得られる。また、低温低湿及び高温高湿などの環境下における繰り返し使用でも感度変化がなく、黒点や画像カブリのない優れた画像特性が得られる。
酸化チタン微粒子の表面を被覆する無水二酸化ケイ素の表面処理のための使用量としては、用いる酸化チタンの重量部に対して、0.1重量%〜50重量%が好ましい。
0.1重量%より少ない無水二酸化ケイ素の使用量であれば、無水二酸化ケイ素で酸化チタンの表面を十分に被覆することができないために、表面処理の効果が発現しにくくなる。
また、50重量%を超える無水二酸化ケイ素の使用量であれば、酸化チタン微粒子の被覆に利用されない、過剰の無水二酸化ケイ素が残存し、酸化チタン微粒子を含有する効果が低減するとともに、実質二酸化ケイ素微粒子を含有するのと変わりが無く、感光体の感度が低下して画像カブリが発生するため好ましくない。
無水二酸化ケイ素で表面処理を施した酸化チタン微粒子の粒子径は20〜100nmであることがより好ましい。
また、酸化チタン微粒子の表面に一般的なカップリング剤などの有機化合物を用いると、下引き層の抵抗値が高くなり湿度の影響による感度変化は少なくなるものの、感度そのものが悪化し、画像カブリが発生する。
また、繰り返し使用時に、画像カブリが特に顕著に発生することから、アルコキシシラン化合物などのシランカップリング剤、ハロゲン、窒素、硫黄のような原子がケイ素と結合したシリル化剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などの有機化合物で表面処理を施すことは好ましくない。
下引き層の膜厚としては、好ましくは、0.01μm以上10μm以下、より好ましくは0.05μm以上5μm以下の範囲である。
下引き層の膜厚が0.01μmより薄ければ実質的に下引き層として機能しなくなり、導電性支持体の欠陥を被覆して均一な表面性が得られず、導電性支持体からのキャリアの注入を防止することができなくなり、帯電性の低下が生じる。
また、下引き層の膜厚を10μmよりも厚くすることは、下引き層を浸漬塗布する場合、感光体を製造する上で難しくなり、また感光体の感度が低下するために好ましくない。
下引き層用バインダー樹脂
下引き層に含有されるバインダー樹脂としては、樹脂単一層で下引き層を形成する場合と同様の材料が用いられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料やこれらの繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、更には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース等が知られている。これらの中でもアルコール可溶性のポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、酢酸ビニル樹脂が好ましく、さらにポリアミド樹脂が好ましい。
この理由としては、バインダー樹脂の特性として、下引き層の上に感光体層を形成する際に用いられる溶媒に対して、下引き層に含まれるポリアミド樹脂が、溶解や膨潤などを起こさないことや、導電性支持体との接着性に優れ、可撓性を有すること、さらに下引き層中に含有される金属酸化物との親和性が良く、金属酸化物粒子の分散性及び分散液の保存安定性に優れていることなどの特性が必要とされるからである。
ポリアミド樹脂のうち、アルコール可溶性ナイロン樹脂を好適に用いることができる。
上記のアルコール可溶性ナイロン樹脂としては、例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン等を共重合させた、いわゆる共重合ナイロンや、N−アルコキシメチル変性ナイロン、N−アルコキシエチル変性ナイロンのように、ナイロンを化学的に変性させたタイプが好ましい。
下引き層用塗布液の分散方法としては、分散メディアを使用しない超音波分散機や分散メディアを用いるボールミル、ビーズミル、ペイントコンディショナーなどの分散機を用いることができるが、有機溶剤に溶解させたバインダー樹脂溶液中に無機化合物を投入し、分散メディアを通じて分散機から与えられた強力な力で無機化合物を分散させることができるような分散メディアを用いる分散機が好ましい。
分散メディアの材質としては、ガラス、ジルコン、アルミナ、チタン好ましくは耐磨耗性が高いジルコニア、チタニアを用いることが好ましい。
分散メディアの形状は、0.3mmから数mm程度のビーズ状、数cm程度のボール状など何れの形状および大きさを用いてもよい。
分散メディアの材質がガラスを使用した場合には、分散液の粘度が上昇し保存安定性が悪くなることから、好ましくない。
これは本発明で用いられる金属酸化物微粒子を分散させる場合、分散機から与えられた強力な力が金属酸化物微粒子を分散するエネルギーとしてだけでなく、分散メディア自身を磨耗するエネルギーとして使用されることで、分散メディアの磨耗により生じる分散メディアの材料が、分散塗布液に混入することにより、分散塗布液の分散性や保存安定性が悪化し、電子写真感光体下引き層を形成する際の塗布性や下引き層の膜質に何らかの影響を与えていることに基づくものと考えられる。
本発明による電子写真感光体下引き層を形成するための分散液に使用される有機溶剤としては一般的な有機溶剤を使用することができるが、バインダー樹脂としてより好ましいアルコール可溶性ナイロン樹脂を用いる場合には、炭素数1〜4の低級アルコールなどの有機溶媒が用いられる。
より詳細には、下引き層用塗布液の溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコールおよびt−ブチルアルコールよりなる群から選ばれた低級アルコールが好ましい。
前記のポリアミド樹脂と酸化チタン微粒子を上記の低級アルコール中に分散して作製した下引き層用塗布液を導電性支持体上に塗布し乾燥することにより、下引き層が形成される。
下引き層は、例えば、本発明の下引き層用塗布液を導電性支持体上に塗布し、得られた塗膜を乾燥することにより得られる。
下引き層用塗布液の塗布方法は、シートの場合にはベーカーアプリケーター法、バーコーター法(例えば、ワイヤーバーコーター法)、キャスティング法、スピンコート法、ロール法、ブレード法、ビード法、カーテン法など、ドラムの場合にはスプレー法、垂直リング法、浸漬塗工法などが挙げられる。
塗布方法は、塗布液の物性や生産性などを考慮して最適な方法を選択すればよく、浸漬塗布法、ブレードコーター法およびスプレー法が特に好ましい。
[感光層4]
下引き層の上に形成される感光層の構造としては、電荷発生層5と電荷輸送層6との二層から成る機能分離型(積層型)感光層、および、これらが分離されずに単一層で形成される単層型感光層があるが、いずれを用いても良い。
次に本発明の感光体について図面を用いて具体的に説明する。
図2は、本発明の積層型感光体(a)および単層型感光体(b)の要部の構成を示す模式断面図である。
図2(a)は、感光層4が、電荷発生層と電荷輸送層とがこの順で、下引き層3上に積層された積層型感光層(「機能分離型感光層」ともいう)である積層型感光体の要部の構成を示す模式断面図である。
図2(b)は、感光層4が、一層からなる単層型感光層であり、下引き層3上に積層された単層型感光体の要部の構成を示す模式断面図である。
図2(a)の積層型感光層は、電荷発生層5と電荷輸送層6とが逆順であってもよいが、図2(a)の順に形成された積層型感光層のほうが好ましい。
図2(a)の積層型感光体1aは、導電性支持体2の表面に、下引き層3と、電荷発生物質8およびバインダー樹脂7を含有する電荷発生層5と電荷輸送物質18およびバインダー樹脂9を含有する電荷輸送層6とがこの順で積層された積層型感光層4がこの順で形成されている。
図2(b)の単層型感光体1bは、導電性支持体2の表面に、下引き層3と、電荷発生物質8と電荷輸送物質19とバインダー樹脂9とを含有する単層型感光層4がこの順で形成されている。
[積層型感光体1aの感光層4]
積層型感光体1aの感光層4は、電荷発生層5と電荷輸送層6とからなる。このように電荷発生機能と電荷輸送機能とを別々の層に担わせることにより、各層を構成する最適な材料を独立して選択することができる。
以下の説明では、電荷発生層と電荷輸送層とがこの順で積層された積層型感光体(図2(a))について説明するが、逆二層型の積層型感光体の場合には積層順が異なるだけで基本的に同様である。
なお、単層構造、積層構造いずれの場合も感光層は、下引き層が導電性支持体からのホール注入に対して障壁となり、さらに、高感度、高耐久性を有するためには積層型感光体1aの感光層4および後述する単層型感光体1bの感光層4は、負帯電性であるのが好ましい。
[電荷発生層5]
機能分離型感光層の場合、下引き層の上に電荷発生層が形成される。電荷発生層に含有される電荷発生物質としては、クロロダイアンブルー等のビスアゾ系化合物、ジブロモアンサンスロン等の多環キノン系化合物、ペリレン系化合物、キナクリドン系化合物、フタロシアニン系化合物、アズレニウム塩系化合物等が知られているが、レーザー光やLEDなどの光源を用いて反転現像プロセスにより画像形成を行う電子写真感光体では、620nm〜800nmの長波長の範囲に感度を有することが要求される。
その際に使用される電荷発生材料としては、フタロシアニン顔料やトリスアゾ顔料が高感度で耐久性に優れており従来から検討されている。その中で特にフタロシアニン顔料が更に優れた特性を有しており、これらの顔料を一種もしくは二種以上併用することも可能である。
使用されるフタロシアニン顔料は、無金属フタロシアニン又は金属フタロシアニン更にはこれらの混合物や混晶化合物が挙げられる。
金属フタロシアニン顔料において用いられる金属としては、酸化状態がゼロであるもの又はその塩化物、臭化物などのハロゲン化金属、若しくは酸化物などが用いられる。好ましい金属としては、Cu、Ni、Mg、Pb、V、Pd、Co、Nb、Al、Sn、Zn、Ca、In、Ga、Fe、Ge、Ti、Cr等が挙げられる。これらのフタロシアニン顔料の製造方法は種々の手法が提案されているが、どの様な製造方法を用いても良く、顔料化された後に各種精製や結晶型を変換させる為に種々の有機溶剤で分散処理を行ったりしたものを用いても良い。
本発明は、電荷発生層に含有される電荷発生物質としては、フタロシアニンが用いられる。好ましくはτ型無金属フタロシアニンか、X線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンか、または少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンが好適に用いられる。
上記のような特定のX線回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンを用いることで、長期使用においても、高感度であり、高温高湿から低温低湿にわたる全環境下において、優れた電気特性を示すことができる。
上記のチタニルフタロシアニンの基本構造は下記一般式:
Figure 2010244000
(式中、X1〜X4は、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル又はアルコキシ基を示し、k、l、m、nは0〜4の整数である)
で示される。
上記のハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子であり、上記のC1〜C4アルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはt−ブチル基であり、そして上記のC1〜C4アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシまたはt−ブトキシ基である。
チタニルフタロシアニンの合成方法はモーザー及びトーマスの「フタロシアニン化合物」(Moser, and Thomas. "Phthalocyanine Compounds", Reinhold Publishing Corp., New York, 1963)に記載されている公知の方法等、いずれによってもよい。例えば、o-フタロジニトリルと四塩化チタンを加熱融解または、α−クロロナフタレンなどの有機溶媒の存在下で加熱する方法等によりジクロロチタニウムフタロシアニンは収率良く得られる。さらにこのジクロロチタニウムフタロシアニンを塩基もしくは水で加水分解することによって、チタニルフタロシアニンが得られる。この得られたチタニルフタロシアニンには、ベンゼン環の水素原子が塩素、フッ素、ニトロ基、シアノ基またはスルホン基等の置換基で置換されたフタロシアニン誘導体が含有されていても良い。
このようなチタニルフタロシアニン組成物を、水の存在下にジクロロエタン等の水に非混和性の有機溶媒で処理することにより、本発明の結晶型を得る。
チタニルフタロシアニンを水の存在下で水に非親和性の有機溶媒で処理する方法としては、チタニルフタロシアニンを水で膨潤させ、有機溶媒で処理する方法、或いは膨潤処理を行わずに、水を有機溶媒中に添加し、その中にチタニルフタロシアニン粉末を投入する方法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
チタニルフタロシアニンを水で膨潤させる方法としては、例えば、チタニルフタロシアニンを硫酸に溶解させ、水中で析出させてウェットペースト状にする方法、または、ホモミキサー、ペイントミキサー、ボールミル、またはサイドミル等の撹拌・分散装置を用いて、チタニルフタロシアニンを水で膨潤させ、ウェットペースト状にする方法等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、加水分解で得られたチタニルフタロシアニン組成物を十分な時間の撹拌、もしくは、機械的歪力をもってミリングすることにより、本発明の結晶型を得る。
この処理で用いられる装置としては、一般的な撹拌装置の他に、ホモミキサー、ペイントミキサー、デイスパーサー、アジター、或いはボールミル、サイドミル、アトライター、超音波分散装置等を用いることもできる。処理後、濾過し、メタノール、エタノール、水等を用いて洗浄し単離される。
このようにして得られたチタニルフタロシアニンは電子写真感光体の電荷発生材料として優れた特性を発揮する。本発明では、上記のチタニルフタロシアニンの他に、他の電荷発生材料を併用してもよい。そのような電荷発生材料としては、本発明のチタニルフタロシアニンとは結晶型の異なるα型、β型、Y型、アモルファスのチタニルフタロシアニン、または、他のフタロシアニン類、さらに、アゾ顔料、アントラキノン顔料、ぺリレン顔料、多環キノン顔料、スクエアリウム顔料等が挙げられる。
これらのフタロシアニン顔料を用いた電荷発生層の作製方法としては、電荷発生物質、特にフタロシアニン顔料を真空蒸着することによって形成する方法、及び、バインダー樹脂と有機溶剤と混合分散して成膜する方法があるが、混合分散処理する前に予め粉砕機によって粉砕処理を行っても良い。その粉砕機に用いられる粉砕機としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、振動ミル及び超音波分散機などを用いた方法がある。
一般的にバインダー樹脂溶液中に分散した後、塗布する方法が好ましい。塗布方法としては、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法、浸漬塗布法等があげられる。
浸漬塗布法は、塗布液を満たした塗工槽に導電性支持体を浸漬した後、一定速度または逐次変化する速度で引上げることによって導電性支持体上に層を形成する方法である。この方法は比較的簡単で、生産性および原価の点で優れているので、感光体を製造する場合に多く利用されている。なお、浸漬塗布法に用いる装置には、塗布液の分散性を安定させるために超音波発生装置に代表される塗布液分散装置を設けてもよい。
しかしながら、特に図1に示したような浸漬塗布方法は、電荷発生層用塗布液、電荷輸送層用塗布液または単層型感光層用塗布液などの感光体塗布液を満たした塗布槽に、導電性支持体を浸漬した後、一定速度又は、逐次変化する速度で引き上げることにより感光層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性及びコストの点で優れているために、電子写真感光体を製造する場合に多く利用されている。
より詳細には、図1に示した浸漬塗布装置は、塗液槽13および撹拌槽14の内部には、塗液12が収容される。塗液12はモータ16によって循環経路17aを通って撹拌槽14から塗液槽13へ送られ、塗液槽13の上部と撹拌槽14の上部とをつなぐ傾斜する循環経路17bを通って塗液槽13から撹拌槽14へ送られ、このようにして循環される。
塗液槽13の上部には、導電性支持体2が回転軸10に取付けられている。回転軸10の軸方向は、塗液槽13の上下方向に沿っており、回転軸10をモータ11で回転させることによって、取付けられた支持体2が昇降する。モータ11を予め定められる一方向に回転させて支持体2を下降させ、塗液槽13の内部の塗液12に浸漬する。
次に、モータ11を前記一方向とは逆の他方向に回転させて支持体2を上昇させ、塗液12から引出し、乾燥させて塗液12による膜が形成される。
特に図1に示したような浸漬塗布方法は、感光体塗布液を満たした塗布槽に、導電性支
持体を浸漬した後、一定速度又は、逐次変化する速度で引き上げることにより感光層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性及びコストの点で優れているために、電子写真感光体を製造する場合に多く利用されている。
感光体塗布液に用いられる結着性樹脂としては、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂などや二つ以上の繰り返し単位を含む共重合体樹脂、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂などの絶縁性樹脂を挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、一般に用いられるすべての樹脂を単独あるいは二種以上混合して使用することができる。
また、これらの樹脂を溶解させる溶媒としては、塩化メチレン、2塩化エタン等のハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒あるいはこれらの混合溶剤などを用いることができる。
フタロシアニン顔料とバインダー樹脂との配合比は、フタロシアニン顔料が10重量%から99重量%の範囲が好ましい。この範囲より少ない場合は感度が低下し、多ければ耐久性が低下するばかりでなく、分散性が低下する為に粗大粒子が増大することから画像欠陥、特に黒ポチが多くなる。
電荷発生層用塗布液を製造する際には、前述のフタロシアニン顔料とバインダー樹脂、有機溶剤を混合し分散させるが、分散条件としては用いる容器や分散メディアの摩耗等による不純物の混入が起こらないように適当な分散条件を選択して行う。
上記のようにして得られる分散液中に含有されるフタロシアニン顔料は、一次粒子及び/またはその凝集粒子径が3μm以下の粒子径にまで分散を進めることが肝要である。
一次粒子及び/またはその凝集粒子径が3μmよりも大きければ得られる電子写真感光体において、反転現像の際、白地に黒ポチが非常に発生することとなる。そのため各種分散機により電荷発生層用塗布液を製造する際には、分散条件を最適化しフタロシアニン顔料粒子を3μm以下、更に好ましくはメジアン径で0.5μm以下、モード径で3μm以下にまで分散し、これよりも大きい粒子を含有しないことが好ましい。
フタロシアニン顔料粒子はその化学的構造から微粒子にするためには比較的強い分散条件と長時間の分散時間を必要としており、これ以上に分散を進めることはコスト的に効率が悪く、分散メディアの摩耗等による不純物の混入が避けられない。
また、分散時の有機溶剤や熱、分散による衝撃などによりフタロシアニン顔料粒子の結晶型が変化することにより、感光体の感度が大きく低下するなどの弊害が発生する。そのため、メジアン径で0.01μm以下、モード径で0.1μm以下にフタロシアニン顔料の粒子径を小さくすることは好ましくない。
また、分散された塗布液中のフタロシアニン顔料粒子中に3μmよりも大きい粒子が含まれている場合にはろ過処理を施すことにより3μmよりも大きい一次粒子及び/または凝集粒子を除去することができる。ろ過処理に用いられるフィルターの材質は分散の際に用いられる有機溶剤に膨潤や溶解しないものであれば一般的に用いられるものが使用されるが、好ましくは孔径が均一のテフロン(登録商標)製メンブランフィルターが良い。更に遠心分離により粗大粒子や凝集物を除去しても良い。
また、本発明において、このようにして得られた電荷発生層用塗布液を用いて形成される電荷発生層は、好ましくは0.05μm〜5μm、より好ましくは0.08μmから1μmの厚みに塗布される。
従来の下引き層と感光層の構成では、電荷発生層の膜厚を厚くすると、感度特性が向上するが、微小領域での表面電荷の消失による白地に微小な黒点が発生するなど、画像欠陥が発生する弊害があった。
一方、下引き層の膜厚を薄くすると感度低下を招くため、画像欠陥の低減と電気的特性および生産安定性向上を両立させるための実用的な膜厚が制限されることとなっていた。
しかし、本発明の無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子、特に酸化チタン微粒子を含有することにより下引き層を用いると、下引き層中の分散性が向上したために、凝集物が発生せず、塗布膜が平坦で抵抗値を均一に保つことができる。これにより微視的な感光体特性、特に感度や残留電位の変動を均一に保つことができるため、電荷発生層の膜厚を厚くしても、画像欠陥や画像かぶりの発生を抑制することができる。さらに電荷発生層の膜厚を厚くすることが出来るため、高感度を達成できる。
上記の厚みより電荷発生層の膜厚が薄ければ、感度低下をもたらすばかりでなく、フタロシアニン顔料を非常に小さくなるまで分散する為に結晶型が変化するなど好ましくない。
また、上記の膜厚より電荷発生層の膜厚が厚くなれば一定の感度を示すが、コスト的に好ましくないばかりか、均一に塗布することが困難となり好ましくない。
[電荷輸送層6]
電荷発生層の上に設けられる電荷輸送層の作製方法としては、結着性樹脂溶液中に電荷輸送物質を溶解させた電荷輸送用塗布液を作製し、これを塗布して成膜する方法が一般的である。
電荷輸送層に含有される電荷輸送物質としては、ヒドラゾン系化合物、ピラゾリン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、スチルベン系化合物、オキサジアゾール系化合物などが知られており、一種もしくは二種以上併用することも可能である。
結着性樹脂としては、前記の電荷発生層用の樹脂を一種もしくは二種以上混合して使用することができる。電荷輸送層の作製方法としては、下引き層と同様の方法が用いられる。
電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上40μm以下の範囲である。
[単層型感光体1bの感光層4]
単層型感光層は、電荷発生物質と、電荷輸送物質と、バインダー樹脂(結合剤)とを主成分として含有する。
単層型感光層は、本発明の効果を阻害しない範囲内で必要に応じて、電荷発生層に含まれるものと同様の添加剤を適量含有していてもよい。
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質および必要に応じて他の添加剤を適当な有機溶剤に溶解および/または分散して単層型感光層形成用塗布液を調製し、この塗布液を導電性支持体上に形成された下引き層の表面に塗布し、次いで乾燥して有機溶剤を除去することによって形成できる。
その他の工程およびその条件は、電荷発生層および電荷輸送層の形成に準ずる。
単層型感光層の膜厚は特に限定されないが、5〜50μmが好ましく、10〜40μmが特に好ましい。
単層型感光層の膜厚が5μm未満であると、感光体表面の帯電保持能が低下するおそれがあり、単層型感光層の膜厚が50μmを超えると、生産性が低下するおそれがある。
また、感度の向上、残留電位や繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、感光層に少なくとも一種以上の電子受容性物質を添加することができる。例えば、パラベンゾキノン、クロラニル、テトラクロロ1,2−ベンゾキノン、ハイドロキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、メチル1,4−ベンゾキノン、α−ナフトキノン、β−ナフトキノン等のキノン系化合物、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、p−ニトロベンゾフェノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2−ニトロフルオレノン等のニトロ化合物、テトラシアノエチレン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、4−(P−ニトロベンゾイルオキシ)−2',2'−ジシアノビニルベンゼン、4−(m−ニトロベンゾイルオキシ)−2',2'−ジシアノビニルベンゼン等のシアノ化合物などを挙げることができる。
これらのうち、フルオレノン系、キノン系化合物やCl、CN、NO2等の電子吸引性置換基のあるベンゼン誘導体が特に好ましい。また、安息香酸、スチルベン化合物やその誘導体、トリアゾール化合物、イミダゾール化合物、オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物、およびその誘導体等の含窒素化合物類などのような紫外線吸収剤や酸化防止剤を含有させることもできる。
[保護層(図示せず)]
本発明の感光体は、積層型感光体1aの感光層4および単層型感光体1bの感光層4の表面に保護層(図示せず)を有していてもよい。
保護層は、感光層の摩耗性の改善やオゾン、窒素酸化物などによる化学的悪影響の防止の機能を有する。
さらに、必要であれば、感光層表面を保護するために保護層を設けても良い。
表面保護層には、熱可塑性樹脂や、光または熱硬化性樹脂を用いることができる。また、表面保護層中に、紫外線防止剤や酸化防止剤、金属酸化物等の無機材料、有機金属化合物および電子受容性物質等を含有させることもできる。
保護層は、例えば、適当な有機溶剤にバインダー樹脂、必要に応じて酸化防止剤や紫外線吸収剤などの添加剤を溶解または分散させて保護層形成用塗布液を調製し、この保護層形成用塗布液を単層型感光層または積層型感光層の表面に塗布し、乾燥により有機溶剤を除去することによって形成できる。
その他の工程およびその条件は、電荷発生層の形成に準ずる。
保護層の膜厚は特に制限されないが、0.5〜10μmが好ましく、1〜5μmが特に好ましい。表面保護層の膜厚が0.5μm未満では、感光体表面の耐擦過性が劣り、耐久性が不十分になるおそれがあり、逆に10μmを超えると、感光体の解像度が低下するおそれがある。
また感光層及び保護層には必要に応じて、二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、フタル酸エステルや塩素化パラフィン等の可塑剤を混合させて、加工性及び可撓性を付与し、機械的物性の改良を施しても良く、シリコン樹脂などのレベリング剤を使用することもできる。
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機やレーザー、発光ダイオード(LED)などを光源とする各種プリンター及び電子写真製版システムなどに使用することができる。
[画像形成装置20]
本発明の画像形成装置20は、本発明の感光体21と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、現像によって形成された前記トナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、転写された前記トナー像を前記記録材上に定着して画像を形成する定着手段を少なくとも備えたことを特徴とする。
図面を用いて本発明の画像形成装置について説明するが、以下の記載内容に限定されるものではない。
図3は、本発明の画像形成装置の構成を示す模式側面図である。
図3の画像形成装置20は、本発明の感光体21(例えば、図2(a)および(b)の感光体1aおよび1b)と、帯電手段(帯電器)24と、露光手段28と、現像手段(現像器)25と、転写手段(転写器)26と、クリーニング手段(クリーナ)27と、定着手段(定着器)31と、除電手段(図示せず、クリーニング手段27に併設される)を含んで構成される。符号30は転写紙を示す。
感光体21は、図示しない画像形成装置20本体に回転自在に支持され、図示しない駆動手段によって回転軸線22回りに矢符23方向に回転駆動される。駆動手段は、例えば電動機と減速歯車とを含んで構成され、その駆動力を感光体21の芯体を構成する導電性支持体に伝えることによって、感光体21を所定の周速度で回転駆動させる。帯電器24、露光手段28、現像器25、転写器26およびクリーナ27は、この順序で、感光体21の外周面に沿って、矢符23で示される感光体21の回転方向上流側から下流側に向って設けられる。
帯電器24は、感光体21の外周面を所定の電位に帯電させる帯電手段である。具体的には、例えば帯電器24は、接触式の帯電ローラ24aや帯電ブラシあるいはコロトロンやスコロトロンなどのチャージャーワイヤによって実現される。符号24bはバイアス電源を示す。
露光手段28は、例えば半導体レーザーなどを光源として備え、光源から出力されるレーザー光28aを、感光体21の帯電器24と現像器25との間に照射することによって、帯電された感光体21の外周面に対して画像情報に応じた露光を施す。光28aは、主走査方向である感光体21の回転軸線22の延びる方向に繰返し走査され、これに伴って感光体21の表面に静電潜像が順次形成される。
現像器25は、露光によって感光体21の表面に形成される静電潜像を、現像剤によって現像する現像手段であり、感光体21を臨んで設けられ、感光体21の外周面にトナーを供給する現像ローラ25aと、現像ローラ25aを感光体21の回転軸線22と平行な回転軸線まわりに回転可能に支持すると共にその内部空間にトナーを含む現像剤を収容するケーシング25bとを備える。
転写器26は、現像によって感光体21の外周面に形成される可視像であるトナー像を、図示しない搬送手段によって矢符29方向から感光体21と転写器26との間に供給される記録媒体である転写紙30上に転写させる転写手段である。転写器26は、例えば、帯電手段を備え、転写紙30にトナーと逆極性の電荷を与えることによってトナー像を転写紙30上に転写させる非接触式の転写手段である。
クリーナ27は、転写器26による転写動作後に感光体21の外周面に残留するトナーを除去し回収する清掃手段であり、感光体21の外周面に残留するトナーを剥離させるクリーニングブレード27aと、クリーニングブレード27aによって剥離されたトナーを収容する回収用ケーシング27bとを備える。また、このクリーナ27は、図示しない除電ランプと共に設けられる。
また、画像形成装置20には、感光体21と転写器26との間を通過した転写紙30が搬送される下流側に、転写された画像を定着させる定着手段である定着器31が設けられる。定着器31は、図示しない加熱手段を有する加熱ローラ31aと、加熱ローラ31aに対向して設けられ、加熱ローラ31aに押圧されて当接部を形成する加圧ローラ31bとを備える。
この画像形成装置20による画像形成動作は、次のようにして行われる。まず、感光体21が駆動手段によって矢符23方向に回転駆動されると、露光手段28による光28aの結像点よりも感光体21の回転方向上流側に設けられる帯電器24によって、感光体21の表面が正または負の所定電位に均一に帯電される。
次いで、露光手段28から、感光体21の表面に対して画像情報に応じた光28aが照射される。感光体21は、この露光によって、光28aが照射された部分の表面電荷が除去され、光28aが照射された部分の表面電位と光28aが照射されなかった部分の表面電位とに差異が生じ、静電潜像が形成される。
次いで、露光手段28による光28aの結像点よりも感光体21の回転方向下流側に設けられる現像器25から、静電潜像の形成された感光体21の表面にトナーが供給されて静電潜像が現像され、トナー像が形成される。
感光体21に対する露光と同期して、感光体21と転写器26との間に、転写紙30が供給される。転写器26によって、供給された転写紙30にトナーと逆極性の電荷が与えられ、感光体21の表面に形成されたトナー像が、転写紙30上に転写される。
次いで、トナー像の転写された転写紙30は、搬送手段によって定着器31に搬送され、定着器31の加熱ローラ31aと加圧ローラ31bとの当接部を通過する際に加熱および加圧され、トナー像が転写紙30に定着されて堅牢な画像となる。このようにして画像が形成された転写紙30は、搬送手段によって画像形成装置20の外部へ排紙される。
一方、転写器26によるトナー像の転写後も感光体21の表面上に残留するトナーは、クリーナ27によって感光体21の表面から剥離されて回収される。このようにしてトナーが除去された感光体21の表面の電荷は、除電ランプからの光によって除去され、感光体21の表面上の静電潜像が消失する。その後、感光体21はさらに回転駆動され、再度帯電から始まる一連の動作が繰り返されて連続的に画像が形成される。
また、画像形成装置は、機種によって感光体21に残留するトナーを除去し回収するクリーナ26のようなクリーニング手段と、感光体21に残留する表面電荷を除電する除電手段を装備していないものであっても良い。
以下、本発明の電子写真感光体下引き層用塗布液とその製造方法及び電子写真感光体、画像形成装置にかかる実施例を図面に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
製造例1
無水二酸化ケイ素被膜酸化チタン微粒子1の製造
50L反応器に脱イオン水18.25L、エタノール(純正化学株式会社製)22.8Lおよび、25質量%アンモニア水124mL(大盛化工社製)を混合し、その中に原料の酸化チタン粒子(昭和タイタニウム株式会社製高純度酸化チタンF−10;一次粒子径150nm)1.74Kgを分散させ、懸濁液Aを調整した。
次にテトラエトキシシラン(GE東芝シリコーン製)1.62L、エタノール1.26Lを混合し、溶液Bを調整した。
撹拌している懸濁液Aに溶液Bを9時間かけて一定速度で加えた後、12時間45℃で熟成し、同温度で成膜させた。
その後、固形分を遠心濾過にて分離し、50℃で12時間真空乾燥し、さらに80℃で12時間温風乾燥した。
次いでジェットミルにより解砕することにより、無水二酸化ケイ素被膜酸化チタン微粒子1を得た。
得られた無水二酸化ケイ素被膜酸化チタン微粒子1の粒子径を、SEM写真により測定したところ、粒子径が160nm〜170nmであることが判った
製造例2
無水二酸化ケイ素被膜酸化チタン微粒子2の製造
上記の製造例1において、原料の酸化チタン粒子(昭和タイタニウム株式会社製高純度酸化チタンF−10;一次粒子径150nm)を、酸化チタン粒子(昭和タイタニウム株式会社製高純度酸化チタンF−6;一次粒子径15nm)に変えた以外は、上記の製造例1と同様にして無水二酸化ケイ素被膜酸化チタン微粒子2を得た。
得られた無水二酸化ケイ素被膜酸化チタン微粒子1の粒子径を、SEM写真により測定したところ、粒子径が16nm〜17nmであることが判った
製造例3
チタニルフタロシアニンの製造
o−フタロジニトリル40gと四塩化チタン18g、α−クロロナフタレン500mlを、窒素雰囲気下200℃〜250℃で3時間加熱撹拌して反応させ、100〜130℃まで放冷後、熱時濾過し、100℃に過熱したα-クロロナフタレン200mlで洗浄してジクロロチタニウムフタロシアニン粗生成物を得る。この粗生成物を室温にてα−クロロナフタレン200ml、次いで、メタノール200mlで洗浄後、さらにメタノール500ml中で1時間熱時懸濁洗浄を行う。濾過後得られた粗生成物を濃硫酸100ml中で撹拌して溶解させ、不溶物を濾取する。その硫酸溶液を水3000ml中に注ぎ、析出した結晶を濾取し、水500ml中でpHが6〜7になるまで、温水で熱時懸濁洗浄を繰り返した後、また、濾取し、ウェットケーキをジクロロメタンで処理し、メタノールで洗浄した後、乾燥して、図4に示すX線回折スペクトルを示し以下の式(I):
Figure 2010244000
で示される構造を有するチタニルフタロシアニン結晶32gを得た。
なお、上記のチタロフタロシアニンの結晶のX線回折スペクトルは、以下の条件:
X線源 CuKα=1.54050Å
電圧 30kV
電流 50mA
スタート角度 5.0deg
ストップ角度 35.0deg
ステップ角度 0.01deg
測定時間 1deg/分
測定方法 θ/2θスキャン方法
で測定した。
図4に示すX線回折スペクトルから、上記のチタニルフタロシアニンは、ブラック角(2θ±0.2°)9.4°に最大回折ピークを示し、少なくとも、7.3°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、かつ9.4°、9.7°は、明確な分岐ピークを有し、27.3°の回折ピークよりいずれも大きいことを特徴とする結晶型のチタニルフタロシアニンであることが判った。
製造例4
チタニルフタロシアニンの製造
製造例3と同様の方法でジクロロチタニウムフタロシアニン粗生成物を得た後、この粗生成物を室温にてα−クロロナフタレン200ml、次いで、メタノール200mlで洗浄後、さらにメタノール500ml中で1時間熱時懸濁洗浄を行う。濾過後得られた粗生成物を水500ml中でpHが6〜7になるまで、熱時懸濁洗浄を繰り返した後、乾燥して、上記式(I)で示される構造を有し、図5に示すX線回折スペクトルを有する結晶型チタニルフタロシアニン結晶(30g)を得た。
上記の製造例3と同様に、この結晶のX線回折スペクトルを測定したところ、図5に示すX線回折スペクトルから得られたチタニルフタロシアニンは、ブラック角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを示し、7.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンであることが判った。
テストI
実施例1
図2(b)は、本発明の単層型の電子写真感光体の一実施例を示す概略断面図である。図2(b)に示されるように、導電性支持体2の上に下引き層3が形成され、その上に電荷発生物質8と電荷輸送物質19を含有している感光層4が形成されている。
[下引き層用塗布液]
下記の成分:
マックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製:無水二酸化ケイ素処理酸化チ タン:酸化チタン67重量%、無水二酸化ケイ素33重量%、酸化チタン粒子 径30nm、無水二酸化ケイ素処理酸化チタン粒子径38nm) 0.1重量部
ポリアミド樹脂(東レ社製:CM8000) 0.9重量部
メタノール 50重量部
1,3−ジオキソラン 50重量部
と分散メディアとして直径1mmのジルコニア製ビーズを容積500mlのポリプロピレン製容器の半分の容積量まで投入の後、ペイントシェーカーで20時間分散し、下引き層用塗布液100gを作製した。
導電性支持体1として、厚さ100μmのアルミニウム製導電性支持体を用いて、この上に上記下引き層用塗布液をベーカーアプリケーターによって塗布し、110℃で10分間の熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚0.05μmの下引き層3を設けた。
[感光層塗布液]
次に、下引き層上に下記の成分:
τ型無金属フタロシアニン
Liophoton TPA-891(東洋インキ製造社製) 17.1重量部
ポリカーボネート樹脂Z−400(三菱瓦斯化学社製) 17.1重量部
下記式(II)のヒドラゾン系化合物 17.1重量部
下記式(III)のジフェノキノン化合物 17.1重量部
テトラヒドロフラン 100重量部
Figure 2010244000
Figure 2010244000
をボールミルで12時間分散し、感光層用塗布液50gを作製した後、その塗布液をベーカーアプリケーターによって塗布し、100℃で1時間の熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚20μmの感光層4を設け、単層型の電子写真感光体1bを作製した。
実施例2
実施例1で使用したマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)に変えて、マックスライト(登録商標)ZS−032(昭和電工社製:無水二酸化ケイ素処理酸化亜鉛:酸化亜鉛80重量%、無水二酸化ケイ素20重量%、酸化亜鉛粒子径25nm、無水二酸化ケイ素処理酸化亜鉛粒子径31nm)を使用した以外は、実施例1と同様にして単層型の電子写真感光体1bを作製した。
実施例3
図2(a)は、本発明の機能分離型の電子写真感光体の一実施例を示す概略断面図である。図2(a)に示されるように、導電性支持体2の上に下引き層3が形成され、その上に電荷発生層5及び電荷輸送層6とから成る感光層4が積層された構造になっており、電荷発生層5には電荷発生物質8が、電荷輸送層6には電荷輸送物質18がそれぞれ含まれている。
[下引き層用塗布液]
下記の成分:
マックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製) 0.95重量部
ポリアミド樹脂(東レ社製:CM8000) 0.05重量部
メタノール 35重量部
1,3−ジオキソラン 65重量部
を、容積500mlのポリプロピレン製容器に分散メディアとして直径1mmのジルコニア製ビーズとともに半分の容積量まで投入の後、ペイントシェーカーで20時間分散し、下引き層用塗布液100gを作製した。
導電性支持体2として、厚さ100μmのアルミニウム製導電性支持体を用いて、この上に上記下引き層用塗布液をベーカーアプリケーターによって塗布し、110℃で10分間の熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚5μmの下引き層3を設けた。
次に、下記成分:
τ型無金属フタロシアニン
Liophoton TPA-891(東洋インキ製造社製) 2重量部
塩化ビニル―酢酸ビニル―マレイン酸共重合体樹脂
SOLBIN M(日信化学工業社製) 2重量部
メチルエチルケトン 100重量部
をボールミルで12時間分散し、電荷発生層用塗布液50gを作製した後、その塗布液をベーカーアプリケーターによって塗布し、120℃で10分間の熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚0.8μmの電荷発生層5を設けた。
[電荷輸送層塗布液]
さらにその電荷発生層5上に、下記成分:
前記式(II)のヒドラゾン系化合物 8重量部
ポリカーボネート樹脂 K1300(帝人化成社製) 10重量部
シリコンオイル KF50(信越化学社製) 0.002重量部
ジクロロメタン 120重量部
を混合・撹拌・溶解させて電荷輸送層用塗布液100gを作製した。その塗布液をベーカーアプリケーターによって塗布し、80℃で1時間の熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層6を設け、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例4
実施例3で使用した下引き層用塗布液において、マックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)0.95重量部をマックスライト(登録商標)TS−043(昭和電工社製:無水二酸化ケイ素処理酸化チタン:酸化チタン90重量%、無水二酸化ケイ素10重量%、酸化チタン粒子径30nm、無水二酸化ケイ素処理酸化チタン粒子径32nm)2重量部に変えた以外は、実施例3と同様にして下引き層を作製した後、実施例3と同様にして感光層を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例5
実施例3で使用した下引き層用塗布液において、ポリアミド樹脂(東レ社製:CM8000)0.05重量部を、ポリアミド樹脂(ダイセル・デグサ社製:X1010)0.1重量部に変えた以外は、実施例3と同様にして下引き層を作製した後、実施例3と同様にして感光層を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
比較例1
実施例1で使用した下引き層用塗布液を以下の成分:
酸化亜鉛(アルミナ、有機ポリシロキサン処理:堺化学社製:FINEX−30
WLP2) 0.1重量部
ポリアミド樹脂(東レ社製:CM8000) 0.9重量部
メタノール 50重量部
1,3−ジオキソラン 50重量部
に変えた以外は、実施例1と同様にして下引き層を作製した後、実施例1と同様にして感光層を作製し、単層型電子写真感光体1bを作製した。
比較例2
実施例3で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)0.95重量部を、酸化チタン(表面未処理:石原産業社製:TTO−55N)2重量部に変えた以外は、実施例3と同様にして下引き層を作製した後、実施例3と同様にして感光層を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
比較例3
実施例3で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)0.95重量部を、二酸化ケイ素(表面未処理:電気化学社製:UFP−80)2重量部に変えた以外は、実施例3と同様にして下引き層を作製した後、実施例3と同様にして感光層を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例6
実施例3で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)0.95重量部およびポリアミド樹脂(東レ社製:CM8000)0.05重量部を、マックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)0.89重量部およびポリアミド樹脂(東レ社製:CM8000)0.11重量部に変えた以外は、実施例3と同様にして下引き層を作製した後、実施例3と同様にして感光層を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
以上のようにして実施例1〜6、比較例1〜3で調製した下引き層を用いて作製した感光体を、デジタル複写機(シャープ社製:AR−450M)改造機のアルミニウムドラムに巻き付けて装着し、反転現像方式で白ベタの画像をそれぞれ印刷した白ベタ画像の評価を以下の評価方法に従って評価した。
[白ベタ画像の評価]
実施例1〜6、比較例1〜3で作製した感光体を、それぞれ装着したデジタル複写機で印刷し、初期白ベタ画像を以下の評価基準に従って評価した。
VG(very good):黒い斑点状欠陥無し
G(good):やや黒い斑点状欠陥がわずかに存在
B(bad):黒い斑点状欠陥多く存在
VB(very bad):画像カブリ発生
得られた上記の評価結果を以下の表に示す。
Figure 2010244000
[分散安定性の評価]
また、得られた下引き層用塗布液の分散安定性を評価するため、1ヶ月間静置して凝集物の発生の有無を調べた。
G(good):凝集物無し
NB(not bad):やや凝集物発生しているが通常の使用可
B(bad):凝集物沈降使用不可
得られた上記の評価結果を以下の表に示す。
Figure 2010244000
上記の結果から、初期白ベタ画像評価において実施例1〜6で得られた感光体を装着したデジタル複写機による印刷物には、いずれも欠陥が全く無いか、または無視し得るような欠陥がわずかに認められる程度であり通常の使用には支障をきたさない良好な画像が得られた。また、比較例1〜3による感光体による印刷物には、画像上にカブリや多数の黒い斑点状の欠陥が発生した。
また、下引き層用塗布液の分散安定性を比較すると、実施例1〜6、比較例1は、1ヵ月後、凝集物の発生は認められなかった。比較例2〜3は、下引き層用塗布液の分散安定性が著しく悪く、凝集物が沈降していた。
実施例7
下記の成分:
マックスライト(登録商標)TS−043(昭和電工社製:無水二酸化ケイ素処理酸化 チタン:酸化チタン90重量%、無水二酸化ケイ素10重量%、酸化チタン粒子 径30nm、無水二酸化ケイ素処理酸化チタン粒子径32nm) 1重量部
ポリアミド樹脂(ダイセル・デグサ社製:X1010) 9重量部
エタノール 50重量部
テトラヒドロフラン 50重量部
を容積16,500mlの横型ビーズミルに分散メディアとして直径0.5mmの窒化ケイ素製ビーズを80%の容積量まで投入の後、下記の成分を撹拌タンクにためてダイヤフラムポンプを介して分散機へ送液することで15時間循環分散し、下引き層用塗布液3,000gを作製した。
この塗液を塗工槽に満たし、直径30mm全長345mmのアルミニウム製円筒状支持体を導電性支持体として、浸漬塗布法によって、膜厚0.05μmの下引き層を導電性支持体上に形成した。
次いで、下記成分:
製造例4において得られたチタニルフタロシアニン 2重量部
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製:エスレックBM-S) 2重量部
メチルエチルケトン 100重量部
を混合したものをボールミルで12時間分散し、電荷発生層用塗布液2,000gを作製した。次いで、この塗布液を上記下引き層と同様の方法で前記下引き層上に塗布して120℃で10分間の熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚0.8μmの電荷発生層5を設けた。
続いて、下記成分:
下記式(IV)で表されるエナミン化合物 10重量部
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製:Z200)
10重量部
シリコンオイル KF50(信越化学社製) 0.02重量部
テトラヒドロフラン 120重量部
を混合、溶解して、電荷輸送層用塗布液3,000gを作製した後、その塗布液を上記下引き層と同様の方法で前記電荷発生層上に塗布し、110℃にて1時間乾燥し、膜厚23μmの電荷輸送層を形成し、機能分離型電子写真感光体サンプルを作製した。
Figure 2010244000
実施例8
実施例7で使用した下引き層用塗布液を以下の成分:
酸化チタン(Al23、SiO2・nH2O処理:テイカ社製:MT−500SA:
酸化チタン90重量%、Al(OH)3 5重量%、SiO2・nH2O 5重量
%) 4重量部
マックスライト(登録商標)TS−043(昭和電工社製) 4重量部
ポリアミド樹脂(ダイセル・デグサ社製:X1010) 2重量部
エタノール 50重量部
テトラヒドロフラン 50重量部
に変えた以外は、実施例7と同様にして下引き層用塗布液3,000gを作製した。
この塗液を塗工槽に満たし、直径30mm全長345mmのアルミニウム製円筒状支持体を導電性支持体として、浸漬塗布法によって、膜厚1.0μmの下引き層を導電性支持体上に形成した。
次いで、実施例7と同様にして電荷発生層、電荷輸送層を順次形成して機能分離型電子写真感光体サンプルを作製した。
比較例4
実施例7で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−043(昭和電工社製)1重量部を、アルミナ処理酸化チタン(TTO−55A:石原産業社製:酸化チタン95重量%、Al(OH)3 5重量%)8重量部に変えた以外は、実施例7と同様にして下引き層用塗布液3,000gを作製した。
この下引き層用塗布液にて実施例7と同様に下引き層を形成した後、電荷発生層、電荷輸送層を順次形成して、機能分離型電子写真感光体サンプルを作製した。
このようにして作製した電子写真感光体サンプルを、デジタル複写機(シャープ社製:AR−450M)に搭載し、電気特性の安定性試験として常温/常湿(N/N、22℃/65%)下での初期帯電電位V0とレーザー露光後の初期明部電位VL、及び低温/低湿下(L/L、5℃/10%)における初期明部電位VL、高温/高湿下(H/H、35℃/85%)における初期明部電位VLを測定した。
なお、V0とはレーザー光による露光を施さなかった場合の帯電器による帯電動作直後の感光体の表面電位を示し、VLとはレーザー光によって露光を施した直後の感光体の表面電位をいう。
また、耐久性試験として初期および10,000枚の実写Aging終了後における画像特性を行った。これらの結果を以下の表に示す。
Figure 2010244000
上記の表の実施例7、8に示されるようにN/N環境だけでなく、環境変化に伴うVLの変化も少ない非常に安定した電位を示す。また、画像評価でもカブリや黒い斑点状欠陥の発生は認められず、優れた画質であることが確認できる。
他方、比較例4では、初期からVLの電位が高く感度が悪くなることからカブリの発生と黒い斑点状欠陥が見られた。また、環境変化(特に低湿環境下)によって感度が著しく低下し、画像欠陥が非常に悪化した。
テストII
実施例9
単層型電子写真感光体の製造
図2(b)は、本発明の単層型の電子写真感光体の一実施例を示す概略断面図である。図2(b)に示されるように、導電性支持体2の上に下引き層3が形成され、その上に電荷発生物質8と電荷輸送物質19を含有している感光層4が形成されている。
[下引き層用塗布液]
下記の成分:
マックスライト(登録商標)ZS−032(昭和電工社製) 2重量部
ポリアミド樹脂(東レ社製:CM8000) 0.05重量部
メタノール 50重量部
1,3−ジオキソラン 50重量部
を、容積500mlのポリプロピレン製容器に、分散メディアとして直径1mmのジルコニア製ビーズと共に、半分の容積量まで投入の後、ペイントシェーカーで20時間分散し、下引き層用塗布液100gを作製した。
導電性支持体1として、厚さ100μmのアルミニウム製導電性支持体を用いて、この上に上記下引き層用塗布液をベーカーアプリケーターによって塗布し、110℃で10分間熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚1μmの下引き層3を設けた。
[感光層塗布液]
下記の成分:
製造例3で得られたチタニルフタロシアニン 2重量部
Liophoton TPA−891(東洋インキ製造社製) 17.1重量部
ポリカーボネート樹脂Z−400(三菱瓦斯化学社製) 17.1重量部
前記式(II)のヒドラゾン系化合物 17.1重量部
前記式(III)のジフェノキノン化合物 17.1重量部
テトラヒドロフラン 100重量部
を、ボールミルで12時間分散し、感光層用塗布液50gを作製した後、その塗布液をベーカーアプリケーターによって上記の下引き層3上に塗布し、100℃で1時間熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚20μmの感光層4を設け、単層型電子写真感光体1bを作製した。
実施例10
積層型電子写真感光体の製造
図2(a)は、本発明の機能分離型の電子写真感光体の一実施例を示す概略断面図である。
図2(a)に示されるように、導電性支持体2の上に下引き層3が形成され、その上に電荷発生層5及び電荷輸送層6とから成る感光層4が積層された構造になっており、電荷発生層5には電荷発生物質8が、電荷輸送層6には電荷輸送物質18がそれぞれ含まれている。
[下引き層塗布液]
下記の成分:
マックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製) 2重量部
ポリアミド樹脂(東レ社製:CM8000) 0.05重量部
メタノール 35重量部
1,3−ジオキソラン 65重量部
を、容積500mlのポリプロピレン製容器に、分散メディアとして直径1mmのジルコニア製ビーズと共に、半分の容積量まで投入の後、ペイントシェーカーで20時間分散し、下引き層用塗布液100gを作製した。
導電性支持体2として、厚さ100μmのアルミニウム製導電性支持体を用いて、この上に上記下引き層用塗布液をベーカーアプリケーターによって塗布し、110℃で10分間熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚1μmの下引き層3を設けた。
[電荷発生層用塗布液]
次に、下記の成分:
製造例3で得られたチタニルフタロシアニン 2重量部
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製:エスレックBM−S) 2重量部
メチルエチルケトン 100重量部
を、ボールミルで12時間分散し、電荷発生層用塗布液50gを作製した。得られた塗布液を、ベーカーアプリケーターによって上記の下引き層3上に塗布し、120℃で10分間熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚0.8μmの電荷発生層5を設けた。
[電荷輸送層塗布液]
さらに、下記の成分:
前記式(IV)で表されるエナミン化合物 10重量部
ポリカーボネート樹脂Z200(三菱エンジニアリングプラスチック社製)
10重量部
シリコンオイル KF50(信越化学社製) 0.02重量部
テトラヒドロフラン 120重量部
を、撹拌混合して溶解させて電荷輸送層用塗布液100gを作製した。
この塗布液をベーカーアプリケーターによって、上記で得られた電荷発生層5上に塗布し、80℃で1時間熱風乾燥を行ない、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層6を設けて感光層4を形成し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例11
実施例10で使用した下引き層用塗布液用いたマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)を、製造例1で得られた無水二酸化ケイ素被膜酸化チタン微粒子1に変えた以外は実施例10と同様にして、下引き層3を作製した後、感光層4を形成し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例12
実施例10で使用した下引き層用塗布液で用いたマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)を、上記の製造例2で得られた無水二酸化ケイ素被膜酸化チタン微粒子2に変えた以外は、実施例10と同様にして下引き層3を作製した後、感光層4を形成し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例13
実施例10で使用した下引き層用塗布液で用いたマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製:)を、マックスライト(登録商標)TS−01(昭和電工社製:無水二酸化ケイ素処理酸化チタン:酸化チタン67重量%、無水二酸化ケイ素33重量%、酸化チタン粒子径90nm、無水二酸化ケイ素処理酸化チタン粒子径110nm)に変えた以外は、実施例10と同様にして下引き層を作製し、感光層を形成し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例14
実施例10で作製した電荷発生層の乾燥膜厚を0.04μmに変えた以外は、実施例10と同様にして感光層4を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例15
実施例10で作製した電荷発生層の乾燥膜厚を6μmに変えた以外は、実施例10と同様にして感光層4を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
実施例16
実施例9で使用した感光層用塗布液で用いた製造例3で得られたチタニルフタロシアニンを、τ型無金属フタロシアニンLiophoton TPA-891(東洋インキ製造社製)に変えた以外は、実施例9と同様にして、感光層4を作製し、単層型電子写真感光体1bを作製した。
実施例17
実施例10で使用した感光層用塗布液で用いた製造例3で得られたチタニルフタロシアニンを、製造例4で得られたX線回折スペクトルのブラック角(2θ±0.2°)が27.3°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンに変えた以外は、実施例10と同様にして、感光層を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
比較例5
実施例10で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)を、酸化亜鉛(アルミナ、有機ポリシロキサン処理:堺化学社製:FINEX−30WLP2)に変え、かつ感光層用塗布液における製造例3で得られたチタニルフタロシアニンを、τ型無金属フタロシアニンLiophoton TPA-891(東洋インキ製造社製)に変えた以外は、実施例10と同様にして、下引き層3と感光層4とを作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
比較例6
実施例10で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)を、酸化チタン(表面未処理:石原産業社製:TTO−55N)に変え、感光層用塗布液における製造例3で得られたチタニルフタロシアニンを、τ型無金属フタロシアニンLiophoton TPA-891(東洋インキ製造社製)に変えた以外は、実施例10と同様にして、下引き層3と感光層4とを作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
比較例7
実施例10で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)を、アルミナ処理酸化チタン(TTO−55A:石原産業社製)に変え、感光層用塗布液における製造例3で得られたチタニルフタロシアニンを、τ型無金属フタロシアニンLiophoton TPA-891(東洋インキ製造社製)に変えた以外は、実施例10と同様にして、下引き層3と感光層4を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
比較例8
実施例10で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)を、表面未処理酸化チタン(TTO−55N:石原産業社製)に変えた以外は、実施例10と同様にして、下引き層3と感光層4を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
比較例9
実施例10で使用した下引き層用塗布液におけるマックスライト(登録商標)TS−04(昭和電工社製)を、アルミナ処理酸化チタン(TTO−55A:石原産業社製)に変えた以外は、実施例10と同様にして、下引き層3と感光層4を作製し、機能分離型電子写真感光体1aを作製した。
以上のようにして実施例9〜17、比較例5〜9で作製した感光体に対して、「初期白ベタ画像評価(画像特性評価)」、「電気特性環境安定性(感度特性、環境安定性評価)」および「Aging特性(耐久性評価)」に対して評価した。
初期白ベタ画像評価(画像特性評価)
デジタル複写機(シャープ社製:AR−451)改造機のアルミニウムドラムに巻き付けて装着し、反転現像方式で白ベタの画像をそれぞれ印刷した白ベタ画像の評価を以下の評価方法に従って評価した。
G(good):黒い斑点状欠陥無し
NB(not bad):やや黒い斑点状欠陥存在
B(bad):黒い斑点状欠陥多く存在
VB(very bad):画像カブリ発生
実施例9〜17、比較例5〜9で作製した感光体を、それぞれ装着したデジタル複写機で印刷し、常温/常湿(25℃/50%)、低温/低湿下(5℃/10%)、高温/高湿下(35℃/85%)下、初期白ベタ画像を以下の評価基準に従って評価した。GridバイアスとDVバイアスの差は一定のまま、Gridバイアスの値を650、750、850に設定して、初期白ベタ画像を評価した。
得られた上記の評価結果を以下の表に示す。
Figure 2010244000
上記の結果から、初期白ベタ画像評価において、実施例9〜15で得られた感光体を装着したデジタル複合機による印刷物は、N/N、H/HまたはL/L各環境において、いずれも欠陥が無いもしくは少ない良好な画像が得られた。但し、酸化チタン粒子が小さい実施例12、酸化チタン粒子が大きい実施例11や、電荷発生層の膜厚の厚い実施例15、または、電荷発生物質が製造例3で得られたチタニルフタロシアニン、すなわち、少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンでない実施例16および17では、Gridバイアスを上げた条件もしくは、高温高湿下では、やや黒い斑点状の欠陥の存在が若干認められたが、通常の使用には、差し支えないことが判った。
一方、比較例5〜9で得られた感光体を装着したデジタル複合機による印刷物には、画像上かぶりや多数の黒い斑点状の欠陥が発生した。特に、高温高湿環境下では著しく画像かぶりが発生し、通常の使用には適さないことが判った。
[電気特性評価 (感度特性、環境安定性)]
実施例9〜17、比較例5〜9で作製した感光体を、デジタル複写機(シャープ社製:AR−451)に搭載し、初期電気特性の感度特性と環境安定性を評価するため、常温/常湿(25℃/50%)下での帯電電位VOとレーザー露光後の表面電位VL、及び低温/低湿下(5℃/10%)における露光後電位VL、高温/高湿下(35℃/85%)における露光後電位VLを測定した。これらの結果を以下の表に示す。
なお、V0とは、レーザー光による露光を施さなかった場合の帯電器による帯電動作直後の感光体の表面電位を示し、VLとは、レーザー光によって露光を施した直後の感光体の表面電位をいう。
Figure 2010244000
上記の結果から、感度特性、環境安定性評価において、実施例9〜15で得られた感光体はN/N、H/H、L/L各環境での感度特性が優れるだけでなく、環境変化に伴うVLの変化も小さく、安定した電位を示した。
但し、電荷発生層の膜厚を薄くした実施例14、または、電荷発生物質が製造例3で得られたチタニルフタロシアニン、すなわち、少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンでない実施例16および17では、高い電位を示したが実使用上問題ないレベルであった。
一方、比較例5〜9で得られた感光体は、総じてVLが高く、特にLL環境への変化による感度悪化が著しく、通常の使用には適さないことが判った。
[Aging特性(耐久性評価);画像特性]
実施例9〜17、比較例5〜9で作製した感光体を、デジタル複写機(シャープ社製:AR−451)に搭載し、各特性の耐久性を評価するため、50,00(50K)枚及び、100,000(100K)枚の実写Aging終了時における感度特性、画像特性を以下の評価基準:
G(good):黒い斑点状欠陥無し
NB(not bad):黒い斑点状欠陥存在するが使用できる
B(bad):黒い斑点状欠陥多く存在
VB(very bad):画像カブリ発生
に従って評価した。これらの結果を以下の表に示す。
Figure 2010244000
上記の結果から、画像特性のAging特性において、実施例9〜15で得られた感光体は初期から100Kにわたり、安定した画像特性を示し、耐久性(画像特性)に優れていることがわかった。但し、酸化チタン粒子の大きい実施例12や酸化チタン粒子の小さい実施例11、電荷発生層の膜厚の厚い実施例15、または、電荷発生物質が製造例3で得られたチタニルフタロシアニン、すなわち、少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンでない実施例16および17では、Aging後期にかけて、黒い斑点状の欠陥の存在が認められたが、実際の使用には、差支えがない程度であった。
一方、比較例5〜9で得られた感光体を装着したデジタル複合機による印刷物には、初期から画像上かぶりや多数の黒い斑点状の欠陥が発生し、実際には使用できない程度であった。
[Aging特性(耐久性評価);感度特性]
実施例9〜17、比較例5〜9で作製した感光体を、デジタル複写機(シャープ社製:AR−451)に搭載し、初期電気特性、5,000(50K)枚印刷後および100,000(100K)印刷後の感度特性を測定した。これらの結果を以下の表に示す。
Figure 2010244000
上記の結果から、感度特性のAging特性において、実施例9〜15で得られた感光体は初期から、100Kにわたり、Vの変化の小さい安定した感度特性を示し、耐久性(感度特性)に優れていることがわかった。
但し、電荷発生層の膜厚を薄くした実施例14、または、電荷発生物質が製造例3で得られたチタニルフタロシアニン、すなわち、少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンでない実施例16および17では、感度特性において高い電位を示したが、実際の使用には差し支えない程度であった。
一方、比較例5〜9で得られた感光体は、初期からVが総じて高く、100K達成時には著しく感度悪化しており、感度特性の耐久性に劣り、実際には使用に適さないことが判った。
本発明によれば、バインダー樹脂と共に、無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子、特に酸化チタン微粒子とを含有する下引き層と、電荷発生物質がτ型無金属フタロシアニンか、X線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンまたは少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンである感光層を形成することで、長期使用においても、高感度であり、高温高湿から低温低湿にわたる全環境下において、優れた電気特性を有する感光体及び、画像欠陥のない優れた画像特性得られる画像形成装置を提供することができる。
1a 積層型感光体
1b 単層型感光体
2 導電性支持体
3 下引き層
4 感光層
5 電荷発生層
6 電荷輸送層
7、9 バインダー樹脂
8 電荷発生物質
10 回転軸
11、16 モータ
12 塗液
13 塗液槽
14 撹拌槽
15 撹拌装置
17a、b 循環経路
18、19 電荷輸送物質
20 画像形成装置
21 感光体
22 回転軸線
23 回転駆動方向
24 帯電器
24a 帯電ローラ
24b バイアス電源
25 現像器
25a 現像ローラ
25b ケーシング
26 転写器
27 クリーナ
27a クリーニングブレード
27b 回収用ケーシング
28 露光手段
28a レーザー光(光)
30 転写紙
31 定着器
31a 加熱ローラー
31b 加圧ローラー

Claims (10)

  1. 導電性支持体上に、下引き層、感光層を順次形成してなる電子写真感光体を製造するための下引き層用塗布液が、少なくともバインダー樹脂と、無水二酸化ケイ素で表面処理を施した金属酸化物粒子とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記感光層が、フタロシアニンを電荷発生物質として含む請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層が、τ型無金属フタロシアニン、X線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンおよび少なくともX線回折スペクトルにおいてブラック角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°、27.3°に回折ピークを示し、9.4°および9.7の回折ピークはいずれも27.3°の回折ピークより大きく、明確な分岐ピークを有し、かつ9.4°に最大回折ピークを有する結晶型チタニルフタロシアニンから選択されるフタロシアニンを電荷発生物質として含む請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記金属酸化物粒子が、酸化チタン微粒子である請求項1〜3のいずれか一つに記載の電子写真感光体。
  5. 前記金属酸化物粒子が、平均一次粒子径20nm〜100nmを有する酸化チタン微粒子である請求項1〜4のいずれか一つに記載の電子写真感光体。
  6. 前記金属酸化物粒子が、バインダー樹脂に対して重量割合で、10/90〜95/5で用いられている請求項1〜5のいずれか一つに記載の電子写真感光体。
  7. 前記バインダー樹脂が、ポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の電子写真感光体。
  8. 前記下引き層が、膜厚0.05μm〜5μmである請求項1〜7のいずれか一つに記載の電子写真感光体。
  9. 前記感光層が、電荷発生層および電荷輸送層からなる積層型感光層の場合、膜厚0.05〜5μmの電荷発生層を含む請求項1〜8のいずれか一つに記載の電子写真感光体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一つに記載の電子写真感光体を搭載することを特徴とした画像形成装置。
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