JP2008176056A - 電子写真感光体、塗布液及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、塗布液及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】長期間の繰り返し使用に対しても、機械的/電気的耐久性に優れ、異常画像のない高耐久な画像出力が可能な電子写真感光体を提供することを課題とする。
【解決手段】導電性基体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体であって、前記電子写真感光体の最表面層が特定の構造単位を有するポリアリレート樹脂及びシリカ微粒子を含有し、前記最表面層中のシリカ微粒子が式(1)1.0×10-3≦(df×b3)/(dm×a3)≦2.5×10-2(式中、aは平均シリカ微粒子間距離(nm)を意味し、bは平均シリカ微粒子径(nm)を意味し、dfはシリカ微粒子の密度(g/cm3)を意味し、dmは最表面層の固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)を満足することを特徴とする電子写真感光体により上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体、塗布液及び画像形成装置に関する。更に詳しくは、本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる電子写真感光体、塗布液及び画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ又はファクシミリ装置等として用いられる電子写真方式の画像形成装置(以下、電子写真装置とも称する)では、以下のような電子写真プロセスを経て画像を形成する。まず、装置に備わる電子写真感光体(以下、単に感光体とも称する)の感光層を、帯電器によって所定の電位に一様に帯電させ、露光手段から画像情報に応じて照射されるレーザ光等の光によって露光し、静電潜像を形成する。形成された静電潜像に対して現像手段から現像剤を供給し、感光体の表面に現像剤の成分であるトナーと呼ばれる着色された微粒子を付着させることによって静電潜像を現像し、トナー画像として顕像化する。形成されたトナー画像を、転写手段によって感光体の表面から記録紙等の転写材上に転写し、定着手段によって定着させる。
転写手段による転写動作の際、感光体表面のトナーがすべて記録紙に転写して移行されるのではなく、一部が感光体表面に残留する。また転写時に感光体と接触する記録紙の紙粉が感光体表面に付着したまま残留することもある。このような感光体表面の残留トナー及び付着紙粉等の異物は、形成される画像の品質に悪影響を及ぼすので、クリーニング装置によって除去される。また近年ではクリーナーレス化技術が進み、独立したクリーニング手段を有することなく現像手段に付加されるクリーニング機能、いわゆる現像兼クリーニングシステムによって残留トナーを回収している。このようにして感光体表面をクリーニングした後、除電器等によって感光層表面を除電し、静電潜像を消失させる。
このような電子写真プロセスに用いられる電子写真感光体は、導電性材料からなる導電性基体上に、光導電性材料を含有する感光層が積層されて構成される。電子写真感光体としては、従来から、無機系光導電性材料を用いた電子写真感光体(以下、無機系感光体と称する)が用いられている。無機系感光体の代表的なものとしては、アモルファスセレン(a−Se)又はアモルファスセレンひ素(a−AsSe)等からなる層を感光層に用いたセレン系感光体、酸化亜鉛(化学式:ZnO)又は硫化カドミウム(化学式:CdS)を色素等の増感剤とともに樹脂中に分散したものを感光層に用いた酸化亜鉛系又は硫化カドミウム系感光体、及びアモルファスシリコン(a−Si)からなる層を感光層に用いたアモルファスシリコン系感光体(以下、a−Si感光体と称する)等がある。
しかしながら、無機系感光体には以下のような欠点がある。セレン系感光体及び硫化カドミウム系感光体は、耐熱性及び保存安定性に問題がある。またセレン及びカドミウムは人体及び環境に対する毒性を有するので、これらを用いた感光体は、使用後には回収され、適切に廃棄される必要がある。また酸化亜鉛系感光体は、低感度であって、かつ耐久性が低いという欠点があり、現在ではほとんど使用されていない。また、無公害性の無機系感光体として注目されるa−Si感光体は、高感度及び高耐久性等の長所を有する反面、プラズマ化学気相成長法を用いて製造されるので、感光層を均一に成膜することが難しく、画像欠陥が発生しやすい等の短所を有する。またa−Si感光体は、生産性が低く、製造原価が高いという短所も有する。
このように無機系感光体には多くの欠点があることから、電子写真感光体に用いられる光導電性材料の開発が進み、従来から用いられている無機系の光導電性材料に代えて、有
機系の光導電性材料、すなわち有機光導電体(Organic Photoconductor;略称:OPC)が多用されるようになっている。有機系光導電性材料を用いた電子写真感光体(以下、有機系感光体と称する)は、感度、耐久性及び環境に対する安定性等に若干の問題を有するけれども、毒性、製造原価及び材料設計の自由度等の点において、無機系感光体に比べ、多くの利点を有する。また有機系感光体は、感光層を浸漬塗布法に代表される容易かつ安価な方法で形成することが可能であるという利点も有する。このように多くの利点を有することから、有機系感光体は次第に電子写真感光体の主流を占めてきている。また近年の研究開発によって、有機系感光体の感度及び耐久性は向上されており、現在では、特別な場合を除き、電子写真感光体としては、有機系感光体が用いられるようになってきている。
特に、有機系感光体の性能は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを別々の物質にそれぞれ分担させた機能分離型感光体の開発によって著しく改善されている。機能分離型感光体は、有機系感光体の有する前述の利点に加え、感光層を構成する材料の選択範囲が広く、任意の特性を有する感光体を比較的容易に作製できるという利点も有している。
機能分離型感光体には積層型と単層型とがある。積層型の機能分離型感光体では、電荷発生機能を担う電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送機能を担う電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とが積層された積層型の感光層が設けられる。電荷発生層及び電荷輸送層は、通常、電荷発生物質及び電荷輸送物質がそれぞれ結着剤である結着樹脂中に分散された形で形成される。また単層型の機能分散型感光体では、電荷発生物質と電荷輸送物質とが結着樹脂中に共に分散されてなる単層型の感光層が設けられる。
また、電子写真装置では、感光体に対して、前述の帯電、露光、現像、転写、クリーニング及び除電の動作が種々の環境下で繰返し実行される。そのため、感光体には、感度が高いこと及び光応答性に優れることに加えて、環境安定性、電気的安定性及び機械的外力に対する耐久性(耐刷性)に優れることが求められる。具体的には、感光体の表面層が、クリーニング部材等による摺擦によって磨耗しにくいことが求められる。
感光層の耐刷性を向上させるための先行技術としては、感光体の最表面層に保護層を設ける技術(特許文献1)、保護層に潤滑性を付与する技術(特許文献2)、保護層を硬化させる技術(特許文献3)、保護層にフィラー粒子を含有させる技術(特許文献4)が知られている。これら保護層は、感光層の基本機能を阻害しないという観点から可能な限り薄層化することが基本的には望まれる。また、保護層を設けることにより、さまざまな弊害が発生する。例えば、感光体と保護層が不連続な層構造となっている場合、長期的な使用により保護層が剥離することがある。また長期の繰り返し使用により、露光部電位が上昇する。逆に保護層と感光層が連続的な層構成、すなわち感光層が引き続き塗布される保護層塗布液により溶解される場合には、その溶解状況により感光層の画像特性が悪化する。
このような、表面保護層と感光層間の不整合を回避するために、表面保護層を別途設けるのではなく感光層に酸化物微粒子を分散させて耐刷性向上を図る試みもなされている(特許文献5)。
ただし、このように微粒子を分散させた塗布膜においては単に添加量を規定して含有させるだけでは不十分であり、塗布膜中に均一に分散していることが重要である。塗布液の製造方法を工夫して、微粒子が均一分散した塗布液を得る試みもなされている(特許文献6)。
ところが、微粒子が均一分散した塗布液は、液中で微粒子の沈降や、凝集が生じやすく、安定性に乏しい。そのため、塗布液は、その製造後、短期間で使用しなければならず、
感光体を製造する際の障害となっている。
一方、ポリアリレート樹脂は電荷輸送層のバインダー樹脂として用いられてきた。また、ポリアリレート樹脂は、酸化物微粒子と共に表面保護層や電荷輸送層に用いられてきた(特許文献7,8,9、10)。しかし、ポリアリレート樹脂は、電気特性と機械的耐久性の両立が困難である。
特開昭57−30846号公報 特開平1−23259号公報 特開昭61−72256号公報 特開平1−172970号公報 特開平1−205171号公報 登録3633643号公報 特開昭60−57346号公報 特開平8−248666号公報 特開2003−322989号公報 特開2004−219922号公報
本発明の課題は、長期間の繰り返し使用に対しても、機械的/電気的耐久性に優れ、異常画像のない高耐久な画像出力が可能な電子写真感光体及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。加えて、長期に渡って感光体層の最表面層を製造可能である塗布液を提供することである
かくして本発明によれば、導電性基体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体であって、
前記電子写真感光体の最表面層が下記一般式(1)
Figure 2008176056
(式中、X1は、結合手又は−CR56−を示す。ここで、R5及びR6は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。R5及びR6は、互いに結合して環構造を形成してもよい。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。R7、R8、R9及びR10は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。)
で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂及びシリカ微粒子を含有し、
前記最表面層中のシリカ微粒子が下記式(1)
1.0×10-3≦(df×b3)/(dm×a3)≦2.5×10-2 (1)
(式中、aは平均シリカ微粒子間距離(nm)を意味し、bは平均シリカ微粒子径(nm)を意味し、dfはシリカ微粒子の密度(g/cm3)を意味し、dmは最表面層の固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)を満足する均一な分散状態であることを特徴とする電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、上記最表面層を形成するための塗布液であって、該塗布液が、前記一般式(1)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂、シリカ微粒子及び溶媒を含有し、前記シリカ微粒子が1次粒子分散されていることを特徴とする塗布液が提供される。
更に、本発明によれば上記電子写真感光体と、
前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電された前記電子写真感光体に対して露光を施す露光手段と、
露光によって形成される静電潜像を現像する現像手段と、
現像された画像を記録媒体上に転写させる転写手段とを備えることを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、耐刷性に優れ、長期の使用にわたっても、突発的な傷等に起因する画像不良等の発生がなく、電気的安定性を保持する電子写真感光体及びこれを用いた画像形成装置を提供できる。
本発明によれば、耐刷性に優れ、長期の使用に渡って保持された電気的安定性を有し、画像上の劣化等の発生しない電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置が提供できる。また、長期に渡って安定して最表面層を製造しうる塗布液を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態である電子写真感光体1の構成を簡略化して示す部分断面図である。本実施の形態の電子写真感光体1(以下、感光体と略称する)は、導電性材料からなる円筒状の導電性基体11と、導電性基体11の外周面上に積層される層であって電荷発生物質を含有する電荷発生層12と、電荷発生層12の上に更に積層される層であって電荷輸送物質を含有する電荷輸送層13とを含む。電荷発生層12と電荷輸送層13とは、感光層14を構成する。すなわち、感光体1は、積層型感光体である。
なお、以下では、電荷輸送層を最表面層とした場合について説明する。しかしながら、最表面層は、一般式(1)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂及び式(1)を満たすシリカ微粒子を含みさえすれば、電荷輸送層上に設けられた保護層であってもよい。
また、図2に示すように、導電性基体11と電荷発生層12との間に中間層15を設けた積層型感光体であってもよい。
(導電性基体)
導電性基体11は、感光体1の電極としての役割を果たすとともに、他の各層12、13の支持部材としても機能する。なお導電性基体11の形状は、図1では円筒状であるけれども、これに限定されることなく、円柱状、シート状又は無端ベルト状等であってもよい。
導電性基体11を構成する導電性材料としては、例えばアルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、チタン等の金属単体、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の合金を用いることができる。またこれらの金属材料に限定されることなく、ポリエチレンテレフタレート、ナイ
ロンもしくはポリスチレン等の高分子材料、硬質紙又はガラス等の表面に、金属(アルミニウム、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、チタン)箔をラミネートしたもの、金属(アルミニウム、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、チタン)材料を蒸着したもの、又は導電性高分子、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布したもの等を用いることもできる。これらの導電性材料は所定の形状に加工されて使用される。
導電性基体11の表面には、必要に応じて、画質に影響のない範囲内で、陽極酸化皮膜処理、薬品もしくは熱水等による表面処理、着色処理、又は表面を粗面化する等の乱反射処理を施してもよい。レーザを露光光源として用いる電子写真プロセスでは、レーザ光の波長が揃っている。そのため、感光体表面で反射されたレーザ光と感光体内部で反射されたレーザ光とが干渉を起こし、この干渉による干渉縞が画像上に現れて画像欠陥となることがある。導電性基体11の表面に前述のような処理を施すことによって、この波長の揃ったレーザ光の干渉による画像欠陥を防止できる。
(電荷発生層)
電荷発生層12は、光を吸収することによって電荷を発生する電荷発生物質を主成分として含有する。主成分とは、その成分がその主たる機能を発現できる量を含有することを意味する。電荷発生物質として有効な物質としては、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料等のアゾ系顔料、インジゴ又はチオインジゴ等のインジゴ系顔料、ペリレンイミド又はペリレン酸無水物等のペリレン系顔料、アントラキノン又はピレンキノン等の多環キノン系顔料、金属フタロシアニン又は無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、ビクトリアブルー等に代表されるトリフェニルメタン系色素、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ、フラペオシン等に代表されるアクリジン系色素、メチレンブルー、メチレングリーン等に代表されるチアジン系色素、カプリブルー又はメルドラブルー等に代表されるオキサジン系色素、スクアリリウム色素、ピリリウム塩類及びチオピリリウム塩類、チオインジゴ系色素、ビスベンゾイミダゾール系色素、キナクリドン系色素、キノリン系色素、レーキ系色素、アゾレーキ系色素、ジオキサジン系色素、アズレニウム系色素、トリアリルメタン系色素、キサンテン系色素、シアニン系色素、トリフェニルメタン系色素等の有機光導電性材料、ならびにセレン及び非晶質シリコン等の無機光導電性材料等を挙げることができる。これら電荷発生物質は、一種が単独で使用してもよく、2種以上組み合わせて使用してもよい。
上記の電荷発生物質の中でも、下記一般式(A):
Figure 2008176056
(式中、X1、X2、X3及びX4は、それぞれハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を示し、r、s、y及びzは、それぞれ0〜4の整数を示す。)
で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物を用いることが好ましい。
上記一般式(A)における、X1、X2、X3及びX4が示すハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が挙げられる。
また、上記X1、X2、X3及びX4が示すアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル基のようなC1〜C4のアルキル基が挙げられる。
更に、上記X1、X2、X3及びX4が示すアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ基のようなC1〜C4のアルコキシ基が挙げられる。
前記一般式(A)で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物は、高い電荷発生効率と高い電荷注入効率とを有する電荷発生物質であるので、該化合物を用いた電荷発生層12は、光を吸収することによって多量の電荷を発生するとともに、発生した電荷をその内部に蓄積することなく、電荷輸送層13に含有される電荷輸送物質に効率よく注入でき、感光層14表面に円滑に輸送される。
前記一般式(A)で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物は、例えばMoser, Frank H及びArthur L. ThomasによるPhthalocyanine Compounds、Reinhold Publishing Corp.、New York、1963に記載されている方法等の公知の製造方法によって製造できる。
例えば、前記一般式(A)で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物のうち、r、s、y及びzが0である無置換のオキソチタニウムフタロシアニンの場合は、フタロニトリルと四塩化チタンとを、加熱融解するか又はα−クロロナフタレン等の適当な溶剤中で加熱反応させることによってジクロロチタニウムフタロシアニンを合成した後、塩基又は水で加水分解することによって得られる。
またイソインドリンとテトラブトキシチタン等のチタニウムテトラアルコキシドとを、N−メチルピロリドン等の適当な溶剤中で加熱反応させることによっても、オキソチタニウムフタロシアニンを製造できる。
主成分として含まれる電荷発生物質以外の任意成分としては、増感染料、結着樹脂、酸化防止剤、レベリング剤、可塑剤等が挙げられる。
増感染料としては、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー及びビクトリアブルー等に代表されるトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ及びフラペオシン等に代表されるアクリジン染料、メチレンブルー及びメチレングリーン等に代表されるチアジン染料、カプリブルー及びメルドラブルー等に代表されるオキサジン染料、シアニン染料、スチリル染料、ピリリウム塩染料又はチオピリリウム塩染料等が挙げられる。増感染料は、電荷発生物質100重量部に対して、10重量部以下の割合で使用することが好ましい、0.5〜2.0重量部の割合で使用することがより好ましい。
電荷発生層12の形成方法としては、前述の電荷発生物質を導電性基体11の表面に真空蒸着する方法、又は前述の電荷発生物質を適当な溶剤中に分散して得られる電荷発生層用塗布液を導電性基体11の表面に塗布する方法等が挙げられる。これらの中でも、結着剤である結着樹脂を溶剤中に混合して得られる結着樹脂溶液中に、電荷発生物質を従来公知の方法によって分散して電荷発生層用塗布液を調製し、得られた塗布液を導電性基体11の表面に塗布する方法が好適に用いられる。以下、この方法について説明する。
電荷発生層12に用いられる結着樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂及びポリビニルホルマール樹脂、ならびにこれらの樹脂を構成する繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂等を挙げることができる。共重合体樹脂の具体例としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂及びアクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂等の絶縁性樹脂を挙げることができる。結着樹脂はこれらに限定されるものではなく、一般に用いられる樹脂を結着樹脂として使用できる。これらの樹脂は、1種が単独で使用されてもよく、また2種以上が混合されて使用されてもよい。
電荷発生層用塗布液の溶剤には、例えばテトラクロロプロパン又はジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、アセトン、イソホロン、メチルエチルケトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、安息香酸メチル、酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジベンジルエーテル、1,2−ジメトキシエタン又はジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン、ジメトキシベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジフェニルスルフィド等の含イオウ溶剤、ヘキサフロオロイソプロパノール等のフッ素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶剤等が用いられる。また、これらの溶剤を2種以上混合した溶剤を用いることもできる。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。
電荷発生物質と結着樹脂とを含んで構成される電荷発生層12において、電荷発生物質の重量W1と結着樹脂の重量W2との比率W1/W2は、100分の10(10/100)以上100分の200(200/100)以下であることが好ましい。前記比率W1/W2が10/100未満であると、感光体1の感度が低下することがあるので好ましくない。前記比率W1/W2が200/100を超えると、電荷発生層12の膜強度が低下するだけでなく、電荷発生物質の分散性が低下して粗大粒子が増大することがある。そのため、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷が減少し、画像欠陥、特に白地にトナーが付着し微小な黒点が形成される黒ぽちと呼ばれる画像のかぶりが多くなることがある。比率W1/W2は、50/100以上、150/100以下であることがより好ましい。
電荷発生物質は、結着樹脂溶液中に分散される前に、予め粉砕機によって粉砕処理されていてもよい。粉砕処理に用いられる粉砕機としては、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミル及び超音波分散機等を挙げることができる。
電荷発生物質を結着樹脂溶液中に分散させる際に用いられる分散機としては、ペイントシェーカ、ボールミル及びサンドミル等を挙げることができる。このときの分散条件としては、用いる容器及び分散機を構成する部材の摩耗等による不純物の混入が起こらないように適当な条件を選択することが好ましい。
電荷発生層用塗布液の塗布方法としては、スプレイ法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法及び浸漬塗布法等を挙げることができる。これらの塗布方法のうちから、塗布の物性及び生産性等を考慮に入れて最適な方法を選択できる。これらの塗布方法の中で、浸漬塗布法は、塗布液を満たした塗工槽に基体を浸漬した後、一定速度又は逐次変化する速度で引上げることによって基体の表面上に層を形成する方法である。このように浸漬塗布法は、比較的簡単で、生産性及び原価の点で優れているので、電子写真感光体を製造する場合に多く利用されている。なお、浸漬塗布法に用いる装置には、塗布液の分散性を安定させるために、超音波発生装置に代表される塗布液分散装置を設けてもよい。
電荷発生層12の膜厚は、0.05μm以上5μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以上1μm以下である。電荷発生層12の膜厚が0.05μm未満であると、光吸収の効率が低下し、感光体1の感度が低下することがあるので好ましくない。電荷発生層12の膜厚が5μmを超えると、電荷発生層12内部での電荷移動が感光層14の表面電荷を消去する過程の律速段階となり、感光体1の感度が低下することがあるので好ましくない。
(電荷輸送層)
電荷発生層12上には電荷輸送層13が設けられる。電荷輸送層13は、電荷発生層12に含まれる電荷発生物質が発生した電荷を受入れ、これを輸送する能力を有する電荷輸送物質と、感光体の耐久性を向上させるシリカ微粒子とを主成分とし、電荷輸送物質及びシリカ微粒子を結着させるバインダー樹脂とを含んで構成できる。バインダー樹脂は、電荷輸送層全体に対して、30〜80重量%の範囲で含まれていることが好ましい。電荷輸送物質、フィラー粒子、結着樹脂以外に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、可塑剤等が含まれていてもよい。電荷輸送物質としては、ホール輸送物質及び電子輸送物質を用いることができる。
バインダー樹脂には、下記一般式(1)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂(以下、一般式(1)の樹脂)が用いられる。
Figure 2008176056
一般式(1)において、X1は、結合手又は−CR56−を示す。ここで、R5及びR6は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。またR5及びR6は、互いに結合して環構造を形成してもよい。
ここで、単結合とは、X1の両側のベンゼン環が直接結合していることを意味する。一般式(1)において、X1が単結合であるものの具体例としては、後述する表4に示す構造式(1−20)で示される構成単位が挙げられる。
5及びR6の具体例としては、水素原子以外では、フッ素原子及び塩素原子等のハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、イソプロピル及びブチル等のアルキル基、ならびにフェニル、トリル、α−ナフチル及びβ−ナフチル等のアリール基が挙げられる。R5及びR6が互いに結合して、R5及びR6の結合する炭素原子と共に形成する環構造の具体例としては、シクロヘキシリデン及びシクロペンチリデン等のシクロアルキリデン基、フルオレニリデン基、ならびに1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチリデン基等の単環式又は多環式炭化水素の環炭素原子に結合する2個の水素原子を除いてできる2価基等を挙げることができる。
また、一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。R1、R2、R3及びR4の具体例としては、水素原子以外では、フッ素原子及び塩素原子等の
ハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、イソプロピル及びブチル等のアルキル基、ならびにフェニル、トリル、α−ナフチル及びβ−ナフチル等のアリール基を挙げることができる。
また、一般式(1)において、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。R7、R8、R9及びR10の具体例としては、水素原子以外では、フッ素原子及び塩素原子等のハロゲン原子、メチル、トリフルオロメチル、イソプロピル及びブチル等のアルキル基、ならびにフェニル、α−ナフチル及びβ−ナフチル等のアリール基等を挙げることができる。
一般式(1)の樹脂の内、好ましいものとしては、前記一般式(1)において、X1が−CR56−であって、R1、R2、R3、R4、R5及びR6が共にメチル基であり、R7、R8、R9及びR10が共に水素原子である構造単位を有するポリアリレート樹脂を挙げることができる。このポリアリレート樹脂は、溶媒に対する溶解性に優れるので、後述するように塗布によって電荷輸送層13を形成する場合に、塗布液の安定性を向上できる。従って、電子写真感光体の生産効率を向上させることができる。
一般式(1)で示される構造単位の具体例を、以下の表1〜5に示す。これら構造単位は、単なる例示であって、一般式(1)で示される構造単位は、これに限定されるものではない。
Figure 2008176056
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バインダー樹脂として、上記表1〜5に示す構造単位を有するポリアリレート樹脂を1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。更に、ポリアリレート樹脂は、1つの樹脂中に表1〜5の構造単位を複数有していてもよい。更に、表1〜5以外の公知の構造単位を、機械的強度を損なわない範囲で有していてもよい。
一般式(1)の樹脂は、公知の方法で製造できる。例えば、フタル酸塩化物と各種のビスフェノールとを、アルカリ存在下で水と有機溶媒との混合溶媒中で撹拌し、界面重合させることによって製造できる。
フタル酸塩化物には、通常、得られるポリアリレート樹脂の溶解性を調整するために、テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物との混合物が用いられる。従って、一般式(1)で示される構造単位は、テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物との混合物から製造される形として表されている。
テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物との混合比率は、得られるポリアリレート樹
脂の溶解性を考慮して決定される。ただし、いずれかの塩化物がフタル酸塩化物の全量の30モル%(mol%)以下になると、得られるポリアリレート樹脂の溶解性が極端に低下することがあるので、テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物との混合比率は、モル比で1対1であることが好ましい。
一般式(1)の樹脂は、重量平均分子量が、10,000以上300,000以下であることが好ましく、より好ましくは15,000以上100,000以下である。一般式(1)の樹脂の重量平均分子量が10,000未満であると、塗布膜がもろくなり、感光層14表面にキズが発生しやすくなるので好ましくない。一般式(1)の樹脂の粘度平均分子量が300,000を超えると、塗布によって電荷輸送層13を形成する場合に、塗布液が高粘度となるため均一塗布ができず膜厚のムラが大きくなることがあるので好ましくない。より好ましい重量平均分子量は、15000以上50000以下である。なお、重量平均分子量はGPC装置(商品名:HLC−8220GPC、東ソー社製)を用い、温度40℃において、試料の0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液を試料溶液とし、注入量100μLで測定した。なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成した。
一般式(1)の樹脂は、機械的強度を損なわない範囲で他のバインダー樹脂と混合されて使用されてもよい。他のバインダー樹脂としては、一般式(1)の樹脂との相溶性に優れるものが好ましい。具体例としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等のビニル重合体樹脂及びそれらの共重合体樹脂、ならびに前記一般式(1)で示される構造単位以外の構造単位を有するポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂及びフェノール樹脂等を挙げることができる。また、これらの樹脂を部分的に架橋した熱硬化性樹脂を使用してもよい。
次に、ホール輸送物質としては、カルバゾール誘導体、ピレン誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、多環芳香族化合物、インドール誘導体、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、トリアリールメタン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、エナミン誘導体、ベンジジン誘導体等を挙げることができる。また、これらの化合物から生じる基を主鎖又は側鎖に有するポリマーとしては、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリ−9−ビニルアントラセン等又はポリシラン等が挙げられる。
電子輸送物質としては、例えばベンゾキノン誘導体、テトラシアノエチレン誘導体、テトラシアノキノジメタン誘導体、フルオレノン誘導体、キサントン誘導体、フェナントラキノン誘導体、無水フタル酸誘導体、ジフェノキノン誘導体等の有機化合物が挙げられる。
電荷輸送物質は、ここに挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際しては単独又は2種以上を混合して用いることができる。
更に、シリカ微粒子は、電荷輸送層13中に単純に添加するのではなく、微粒子が均一な分散状態であり下記式(1)で規定される範囲を満たすように添加される。この範囲を満たす電荷輸送層は良好な耐刷性を示す。
1.0×10-3≦(df×b3)/(dm×a3)≦2.5×10-2 (1)
上記式中、aは平均シリカ微粒子間距離(nm)、bは平均シリカ微粒子径(nm)、dfはシリカ微粒子の密度(g/cm3)、dmは最表面層の固形分の平均密度(g/cm3)を意味する。なお、a、b、df及びdmは以下の方法により測定できる。
また、aは正確にはTEMによる断面観察により測定することが好ましいが、均一な分散状態が確認できていればシリカ微粒子の添加量と媒体である塗膜の体積より計算値として求めてもよい。
bは、正確にはSEM観察により求めることができるが、市販のシリカ微粒子であればカタログ値より引用してもよい。
dfは、作製前のシリカ微粒子の体積と重量を測定して計算、又は市販品であればカタログ値を引用してもよい。
dmは、塗膜の体積と重量を測定して計算して求めることができる。
ここで最表面層の固形分とは、塗布液を塗布し溶媒を乾燥して固化した電荷輸送層の塗膜のことである。
均一な分散状態とは、塗布液中の図3中◆のような1次粒子径に近い状態が塗膜として固化した後も固定化され、塗膜中の粒子の平均粒子径が作製前の原材料の粒子の1次粒子径にほぼ等しい状態をいう。すなわち、本式においては、均質な固形媒質中に、シリカ微粒子が真球かつ粒度分布のない粒子であると仮定し、この粒子が上記媒質中に均一分散されていることとする。シリカ微粒子の添加量・粒子径・密度、及び媒質の密度(正確にはシリカ微粒子を含む固形分全体の密度)が決まれば、a:平均シリカ微粒子間距離が決まる。得られた値aを、式(1)に代入することで、シリカ微粒子が式(1)満たすか否か判定できる。
言い換えると、式(1)は、シリカ微粒子が均一に"分布"していることが前提となる。そのため、本発明では、塗液/塗膜中でのシリカ微粒子の分散が均一であり、かつ、上式(1)を満たすように、シリカ微粒子の添加濃度が規定されている。
ここで、aは、光散乱及び系中での電気的キャリア(電子及び/又は正孔)への弊害をできるだけ少なくするために小さいことが好ましい。具体的には、400nm以下(1次粒子径)が好適である。より好ましくは、aの範囲は20〜200nmである。
bの範囲は5〜100nmであることが好ましく、5〜20nmであることがより好ましい。dfの範囲は1.5〜7g/cm3であることが好ましく、1.5〜3g/cm3であることがより好ましい。dmの範囲は1〜2g/cm3であることが好ましく、1〜1.5g/cm3であることがより好ましい。
シリカ微粒子の添加にあたっては、均一な粒子分散状態を形成するため、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミル、超音波分散機又はペイントシェーカ等さまざまな分散手法を用いることができる。そして、電子写真感光体の優れた特性を引き出すために、電子写真感光体の最表面の塗膜を形成するための分散液中あるいは塗膜形成後の分散状態を把握することが望まれる。図3では、同一塗布液処方(ポリカーボネート樹脂であるGH503:出光興産製とTS2040:帝人化成製をそれぞれ1.55g及びシリカ(TS−610:キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ製:一次粒子径17μm)3.1gをテトラヒドロフラン55.9gに混合)にて2種類の分散を実施した場合、分散処理後の塗布液中での粒度分布状態の違いが比較されている。図3中◆はボールミルにて5時間分散処理して得られた電荷輸送層用一次分散塗布液中のシリカ粒子の粒度分布を、□はペイントシェーカにて5時間分散処理して得られた塗布液中のシリカ粒子の粒度分布を示す。◆は、1次粒子径に近い状態まで安定に分散されており、他方□は、ミクロンオーダーの凝集体が形成されていることがわかる。□は再凝集による凝集体が形成されているこ
とを示していることは確かであるが、この状態が得られる詳細な原因は解明されていない。図3のような凝集状態の変化は、最終塗膜の電気特性や表面の均一性等に直接対応し、分散液中での均一かつ1次粒子径に近い分散体の形成が、塗膜中でも反映される。そのため、◆の分散手法は、結果として耐久性に優れた最表面層が形成できるため好ましい。
上記では未凝集のシリカ微粒子の好適な例を挙げたが、式(1)を満たすならば、シリカ微粒子の凝集体を使用してもよい。凝集体の場合、式(1)のa、b、df中の「シリカ微粒子」は「凝集体」と読み替えるものとする。また、上記ではペイントシェーカによる分散処理は、凝集体が形成される条件で行っているが、条件を変更することにより、一次粒子径に近い状態に分散させることも可能である。
なお、上記塗布液中のシリカ微粒子の分散状態は、例えば光散乱式粒度分布測定装置等を用いて評価できる。
電荷輸送層13には、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。例えば、成膜性、可撓性又は表面平滑性を向上させるために、可塑剤又はレベリング剤等を電荷輸送層13に添加してもよい。可塑剤としては、例えばビフェニル、塩化ビフェニル、ベンゾフェノン、o−ターフェニル、二塩基酸エステル(例えば、フタル酸エステル)、脂肪酸エステル、リン酸エステル、各種フルオロ炭化水素、塩素化パラフィン、エポキシ型可塑剤等を挙げることができる。表面改質剤としては、シリコーンオイルのようなシリコーン系レベリング剤、フッ素樹脂系レベリング剤等が挙げられる。
電荷輸送層13は、前述の電荷発生層12を塗布によって形成する場合と同様に、例えば適当な溶剤中に、電荷輸送物質、結着樹脂、シリカ微粒子、ならびに必要な場合には前述の添加剤を溶解又は分散させて電荷輸送層用塗布液を調製し、得られた塗布液を電荷発生層12上に塗布することによって形成される。
電荷輸送層用塗布液の溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン、ジメトキシベンゼン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン及びジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジベンジルエーテル及びジメトキシメチルエーテル等のエーテル類、シクロヘキサノン、アセトフェノン、イソホロン等のケトン類、安息香酸メチル又は酢酸エチル等のエステル類、ジフェニルスルフィド等の含イオウ溶剤、ヘキサフロオロイソプロパノール等のフッ素系溶剤、ならびにN,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤等を挙げることができる。これらの溶剤は、1種が単独で使用されてもよく、また2種以上が混合されて使用されてもよい。また前述の溶剤に、必要に応じてアルコール類、アセトニトリル又はメチルエチルケトン等の溶剤を更に加えて使用できる。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。
電荷輸送層用塗布液の塗布方法としては、スプレイ法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法及び浸漬塗布法等を挙げることができる。これらの塗布方法の中でも、特に浸漬塗布法は、前述のように種々の点で優れているので、電荷輸送層13を形成する場合にも多く利用されている。
電荷輸送層13の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましく、より好ましくは10μm以上30μm以下である。電荷輸送層13の膜厚が5μm未満であると、帯電保持能が低下することがあるので好ましくない。電荷輸送層13の膜厚が40μmを超えると、解像度が低下することで画像劣化が生じることがあるので好ましくない。
(感光層)
感光層14の各層には、感度の向上を図り、更に繰返し使用による残留電位の上昇及び疲労等を抑えるために、電子受容物質及び色素等の増感剤を1種又は2種以上添加してもよい。
電子受容物質としては、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、4−クロルナフタル酸無水物等の酸無水物、テトラシアノエチレン、テレフタルマロンジニトリル等のシアノ化合物、4−ニトロベンズアルデヒド等のアルデヒド類、アントラキノン、1−ニトロアントラキノン等のアントラキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン等の多環もしくは複素環ニトロ化合物、又はジフェノキノン化合物等の電子吸引性材料等を用いることができる。またこれらの電子吸引性材料を高分子化したものを用いることもできる。
色素としては、例えばキサンテン系色素、チアジン色素、トリフェニルメタン色素、キノリン系顔料又は銅フタロシアニン等の有機光導電性化合物を用いることができる。これらの有機光導電性化合物は光学増感剤として機能する。
また、感光層14の各層には、酸化防止剤又は紫外線吸収剤等を添加してもよい。特に電荷輸送層13には、酸化防止剤又は紫外線吸収剤等を添加することが好ましい。これによって、オゾン、窒素酸化物等の酸化性のガスに対しての劣化を少なくできる。また各層を塗布によって形成する際の塗布液の安定性を高めることができる。
また、シリカ微粒子を含有する最表面層には酸化防止剤を含有させることが好ましい。シリカ微粒子を含有する最表面層は、感光体の帯電時の活性ガス、例えばオゾンやNOx等、で酸化されやすく、画像ボケが発生しやすい。そのため酸化防止剤を共存させることにより、画像ボケの発生を防止できる。酸化防止剤としては、フェノール系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系化合物又はアミン系化合物等が用いられる。これらの中でも、ヒンダードフェノール誘導体もしくはヒンダードアミン誘導体、又はこれらの混合物が好適に用いられる。これらの酸化防止剤の使用量は、合計で、電荷輸送物質100重量部当たり、0.1重量部以上50重量部以下であることが好ましく、0.2〜10重量部であることがより好ましい。酸化防止剤の使用量が0.1重量部未満であると、塗布液の安定性の向上及び感光体の耐久性の向上に充分な効果を得ることができない場合があるので好ましくない。また、50重量部を超えると、感光体特性に悪影響を及ぼすことがあるので好ましくない。
(他の感光体構成例)
図3は、本発明の第2の実施の形態である電子写真感光体2の構成を簡略化して示す部分断面図である。電子写真感光体2は、電子写真感光体1に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
電子写真感光体2において注目すべきは、導電性基体11と感光層14との間に、中間層(下引き層)15が設けられていることである。
導電性基体11と感光層14との間に中間層15がない場合、導電性基体11から感光層14に電荷が注入されることがある。この電荷は、感光層14の帯電性を低下させることで、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷を減少させ、その結果、画像にかぶり等の欠陥を発生させることがある。特に、反転現像プロセスを用いて画像を形成する場合には、露光によって表面電荷の減少した部分にトナーが付着してトナー画像が形成される場合がある。そのため、露光以外の要因で表面電荷が減少すると、白地にトナーが付着し微小な黒点が形成される黒ぽちと呼ばれる画像のかぶりが発生し、その結果、画質の著しい劣化が生じることがある。すなわち、導電性基体11と感光層14との間に中間層15がない場合、導電性基体11又は感光層14の欠陥に起因して微小な領域での帯電性の低下が生じ、黒ぽち等の画像のかぶりが発生し、著しい画像欠陥となることがある。
電子写真感光体2では、前述のように導電性基体11と感光層14との間には中間層15が設けられているので、導電性基体11からの感光層14への電荷の注入を防止できる。従って、感光層14の帯電性の低下を防ぐことができ、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷の減少を抑え、画像にかぶり等の欠陥が発生することを防止できる。
また、中間層15を設けることによって、導電性基体11表面の凹凸を被覆して均一な表面を得ることができるので、感光層14の成膜性を高めることができる。また感光層14の導電性基体11からの剥離を抑え、導電性基体11と感光層14との接着性を向上できる。
中間層15には、各種樹脂材料からなる樹脂層又はアルマイト層等が用いられる。
樹脂層を構成する樹脂材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂及びポリアミド樹脂等の樹脂、ならびにこれらの樹脂を構成する繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂等を挙げることができる。また、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール及びエチルセルロース等も挙げられる。これらの樹脂の中でも、ポリアミド樹脂を用いることが好ましく、特にアルコール可溶性ナイロン樹脂を用いることが好ましい。好ましいアルコール可溶性ナイロン樹脂としては、例えば6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、11−ナイロン、2−ナイロン及び12−ナイロン等を共重合させた、いわゆる共重合ナイロン、ならびにN−アルコキシメチル変性ナイロン及びN−アルコキシエチル変性ナイロンのように、ナイロンを化学的に変性させた樹脂等を挙げることができる。
中間層15は、金属酸化物粒子を含有してもよい。中間層15にこの粒子を含有させることによって、中間層15の体積抵抗値を調節できるので、導電性基体11からの感光層14への電荷の注入を防止する効果を高めることができる。加えて、各種の環境下において感光体の電気特性を維持できる。粒子径は、0.02〜0.5μmの範囲であることが好ましい。
金属酸化物粒子としては、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム及び酸化スズ等の粒子を挙げることができる。
中間層15は、例えば前述の樹脂を適当な溶剤中に溶解又は分散させて中間層用塗布液を調製し、この塗布液を導電性基体11の表面に塗布することによって形成される。中間層15に前述の金属酸化物粒子等を含有させる場合には、例えば前述の樹脂を適当な溶剤に溶解させて得られる樹脂溶液中に、これらの粒子を分散させて中間層用塗布液を調製する。次いで、この塗布液を導電性基体11の表面に塗布することによって中間層15を形成できる。
中間層用塗布液の溶剤には、水もしくは各種有機溶剤、又はこれらの混合溶剤が用いられる。例えば、水、メタノール、エタノールもしくはブタノール等の単独溶剤、又は水とアルコール類、2種類以上のアルコール類、アセトンもしくはジオキソラン等とアルコール類、ジクロロエタン、クロロホルムもしくはトリクロロエタン等の塩素系溶剤とアルコール類等の混合溶剤が用いられる。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。
前述の粒子を樹脂溶液中に分散させる方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミル、超音波分散機又はペイントシェーカ等を用いる一般的な方法を使用できる。
中間層用塗布液中において、樹脂及び金属酸化物の合計重量Cと、中間層用塗布液に使
用されている溶剤の重量Dとの比率C/Dは、1/99〜40/60であることが好ましく、より好ましくは2/98〜30/70である。また樹脂の重量Eと金属酸化物の重量Fとの比率E/Fは、90/10〜1/99であることが好ましく、より好ましくは70/30〜5/95である。
中間層用塗布液の塗布方法としては、スプレイ法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法及び浸漬塗布法等を挙げることができる。これらの中でも、特に浸漬塗布法は、前述のように、比較的簡単で、生産性及び原価の点で優れているので、中間層16を形成する場合にも多く利用されている。
中間層15の膜厚は、0.01μm以上20μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.05μm以上10μm以下である。中間層15の膜厚が0.01μmよりも薄いと、実質的に中間層15として機能し難くなり、導電性基体11の欠陥を被覆して均一な表面性を得ることが困難となる。その結果、導電性基体11からの感光層14への電荷の注入を防止することが困難となり、感光層14の帯電性の低下が生じることがあるため好ましくない。膜厚を20μmよりも厚くすることは、中間層15を浸漬塗布法によって形成する場合に、中間層15の形成が困難であるとともに、中間層15上に感光層14を均一に形成できないため、感光体の感度が低下する場合があるので好ましくない。
(感光体の製造方法)
感光体の製造方法に際して、好ましくは電荷発生層12、電荷輸送層13、中間層15等、各層の形成毎に乾燥工程が含まれることが好ましい。感光体の乾燥温度としては、約50℃〜約140℃が適当であり、特に約80℃〜約130℃の範囲が好ましい。感光体の乾燥温度が約50℃未満では乾燥時間が長くなる又は溶剤が充分に蒸発せず感光層中に残るため好ましくない。また、乾燥温度が約140℃を越えると、繰返し使用時の電気的特性が悪くなり、感光体を使用して得られる画像が劣化することがあるため好ましくない。
(塗布液)
本発明では、一般式(1)のポリアリレート樹脂、シリカ微粒子及び溶媒を含有し、シリカ微粒子が1次粒子分散されている上記最表面層を形成するための塗布液が提供される。この塗布液は、シリカ微粒子が一次分散されているので、長期に渡って安定して保存できるので(例えば、100日以上)、性質の安定した最表面層を形成できる。
ポリアリレート樹脂、シリカ微粒子及び溶媒は、上記記載のものをいずれも使用できる。
(画像形成装置)
図4は、本発明の画像形成装置30の構成を簡略化して示す配置側面図である。図4に示す画像形成装置30は、感光体1を搭載するレーザプリンタである。以下、図4を参照してレーザプリンタ30の構成及び画像形成動作について説明する。なお、図4に記載のレーザプリンタ30は、本発明の画像形成装置の単なる例示であり、以下の記載内容によって本発明の画像形成装置が限定されるものではない。
画像形成装置であるレーザプリンタ30は、感光体1、半導体レーザ31、回転多面鏡32、結像レンズ34、ミラー35、帯電手段であるコロナ帯電器36、現像手段である現像器37、転写紙カセット38、給紙ローラ39、レジストローラ40、転写手段である転写帯電器41、分離帯電器42、搬送ベルト43、定着器44、排紙トレイ45及びクリーニング手段であるクリーナ46を含んで構成される。半導体レーザ31、回転多面鏡32、結像レンズ34及びミラー35は、露光手段49を構成する。半導体レーザに代えて発光ダイオードを用いてもよい。
感光体1は、図示しない駆動手段によって矢符47の方向に回転可能なようにレーザプリンタ30に搭載される。半導体レーザ31から出射されるレーザビーム33は、回転多面鏡32によって感光体1の表面に対してその長手方向(主走査方向)に繰返し走査される。結像レンズ34は、f−θ特性を有し、レーザビーム33をミラー35で反射させて感光体1の表面に結像させて露光させる。感光体1を回転させながらレーザビーム33を前述のように走査して結像させることによって、感光体1の表面に画像情報に対応する静電潜像が形成される。
前述のコロナ帯電器36、現像器37、転写帯電器41、分離帯電器42よびクリーナ46は、矢符47で示す感光体1の回転方向上流側から下流側に向ってこの順序で設けられる。コロナ帯電器36は、レーザビーム33の結像点よりも感光体1の回転方向上流側に設けられ、感光体1の表面を均一に帯電させる。従って、レーザビーム33が、均一に帯電された感光体1表面を露光することになり、レーザビーム33によって露光された部位の帯電量と露光されなかった部位の帯電量とに差異が生じて前述の静電潜像が形成される。
現像器37は、レーザビーム33の結像点よりも感光体1の回転方向下流側に設けられ、感光体1表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する。転写紙カセット38に収容される転写紙48は、給紙ローラ39によって1枚ずつ取出され、レジストローラ40によって感光体1への露光と同期して転写帯電器41に与えられる。転写帯電器41によって、トナー像が転写紙48に転写される。転写帯電器41に近接して設けられる分離帯電器42は、トナー像が転写された転写紙を除電して感光体1から分離する。
感光体1から分離された転写紙48は、搬送ベルト43によって定着器44に搬送され、定着器44によってトナー像が定着される。このようにして画像が形成された転写紙48は、排紙トレイ45に向けて排紙される。なお分離帯電器42によって転写紙48が分離された後、更に回転を続ける感光体1は、その表面に残留するトナー及び紙粉等の異物がクリーナ46によって清掃される。クリーナ46によってその表面が清掃された感光体1は、クリーナ46と共に設けられる図示しない除電ランプによって除電された後、更に回転され、前述の感光体1の帯電から始まる一連の画像形成動作が繰返される。
また、感光体を複数設けることで複数の異なるトナーを用いて重ね併せ画像を形成可能な構成も採用できる。この構成はタンデム方式と称される。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の記載内容に限定されるものではない。
まず、直径:30mm、長さ:340mmのアルミニウム製円筒状支持体上に種々の条件にて感光層を形成し、実施例及び比較例として準備した感光体について説明する。
(実施例1)
酸化チタンTTO−MI−1(石原産業製)3g、CM−8000(東レ社製):アルコール可溶性ナイロン樹脂3g、メタノール60g、1,3−ジオキソラン40gとをペイントシェイカにて10時間分散処理することで、下引き層用塗布液を調製した。調整した下引き層用塗布液を、直径30mm、長さ340mmのアルミニウム製円筒状支持体上に膜厚0.9μmとなるように浸漬塗布法によって成膜することで、下引き層を形成した。
次に、ブチラール樹脂(エスレックBM−2:積水化学製商標)10g、1,3−ジオ
キソラン1400g、構造式(A−1)で示されるチタニルフタロシアニン(例えば、特許登録3569422号公報に記載された公知の方法により作製)15gをボールミルにより72時間分散することで、電荷発生層用塗工液を作製した。この塗布液を、前記下引き層を設けたアルミニウム製円筒状支持体上に浸漬塗布法により膜厚が0.2μmとなるように成膜することで、電荷発生層を形成した。
Figure 2008176056
次に、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂(例えば、特許登録3602890号公報に記載された公知の方法により作製)を0.18g及びシリカ(TS−610:キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ製)0.18gをテトラヒドロフラン3.24gに混合した。得られた混合物を、メディアとしてZrO2ビーズ(φ3mm)を用いてボールミルにて5時間分散処理することで、電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。なお、この段階でシリカ微粒子が均一に分散し、1次粒子径(約17nm)に対応する分散状態が保持されていることを、光散乱式粒度分布測定装置:マイクロトラックUPA−150(日機装製)を用いて確認した。次に、電荷輸送物質として下記構造式(I)で示されるブタジエン系化合物(高砂香料社製T-405)105g、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂を138.2gをテトラヒドロフラン984gに混合して溶解した。この溶解液に前記電荷輸送層用一次分散塗布液85gを混合し、15時間攪拌処理することで、電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。この塗布液を、浸漬塗布法にて前述の電荷発生層上に塗布し、130℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成することで、実施例1の感光体を作製した。
Figure 2008176056
(実施例2)
実施例1と同様に電荷発生層まで形成した後、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂1.24gとシリカ(TS−610)1.25gをTHF22.5gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理することで電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(I)で示されるブタジエン系化合物(T-405)105g、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂139.8gをテトラヒドロフラン984gに混合して溶解した。得られた溶液を電荷輸送層用二次分散塗布液に使用すること以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(実施例3)
ポリアリレート樹脂として前記(1−2)の構造単位を有するポリアリレート樹脂(例えば、特許登録3602890号公報に記載された公知の方法により作製)を使用したこと以外は、実施例2と同様にして、感光体を作製した。
(実施例4)
実施例1と同様に電荷発生層まで塗布した後、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂を3.1g及びシリカ(TS−610)3.1gをテトラヒドロフラン55.9gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(I)で示されるブタジエン系化合物(T-405)105g、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂136.8gをテトラヒドロフラン992gに混合して溶解した。得られた溶液を電荷輸送層用二次分散塗布液に使用すること以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(実施例5)
実施例1と同様に電荷発生層まで塗布した後、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂を1.6g及びシリカ(TS−610)4.6gをテトラヒドロフラン55.9gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(I)で示されるブタジエン系化合物(T-405)105g、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂136.8gをテトラヒドロフラン992gに混合して溶解した。得られた溶液を電荷輸送層用二次分散塗布液に使用すること以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(実施例6)
シリカ微粒子をシリカ(X−24−9163A:信越化学工業製)に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、感光体を作製した。
(実施例7)
シリカ微粒子をシリカ(SO−E5:アドマテックス製)に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、感光体を作製した。
(実施例8)
中間層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして、感光体を作製した。
(比較例1)
ポリアリレート樹脂の替わりにポリカーボネート樹脂(PCZ400:三菱ガス化学製)用いたこと以外は、実施例4と同様にして、感光体を作製した。
(比較例2)
実施例4と同様に電荷発生層まで塗布した後、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂3.1gとシリカ微粒子(TS−610)0.12gをテトラヒドロフラン2.16gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(I)で示されるブタジエン系化合物(T-405)105g、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂を139.8gをテトラヒドロフラン980gに混合して溶解した。得られた溶液を電荷輸送層用二次分散塗布液に使用すること以外は、実施例4と同様にして、感光体を作製した。
(比較例3)
実施例4と同様に電荷発生層まで塗布した後、前記(1−3)の構造単位を有するポリ
アリレート樹脂5.0g、シリカ(TS−610)5.0gをテトラヒドロフラン90gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(I)で示されるブタジエン系化合物(T-405)105g、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂135gをテトラヒドロフラン1005.6gに混合して溶解した。得られた溶液を電荷輸送層用二次分散塗布液に使用すること以外は、実施例4と同様にして、感光体を作製した。
(比較例4)
シリカ微粒子をアルミナ微粒子(スミコランダムAA−04:住友化学工業製)に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、感光体を作製した。
(比較例5)
実施例4と同様に電荷発生層まで塗布した後、電荷輸送物質として上記構造式(I)で示されるブタジエン系化合物(T-405)105g、前記(1−3)の構造単位を有するポリアリレート樹脂を126g、をテトラヒドロフラン980gに混合して溶解した。この電荷輸送層用塗布液を使用した電荷輸送層を形成すること以外は、実施例4と同様にして、感光体を作製した。
実施例1〜8及び比較例1〜5について、微粒子の特性、使用したバインダ樹脂及び微粒子分散状態を表6に示す。なお、微粒子のa、b、df及びdmの測定方法及び微粒子の分散状態の評価方法を下記する。
[a、b、df及びdmの測定方法]
aは、本実施例では均一な分散状態が確認できたのでシリカ微粒子の添加量と媒体である塗膜の体積より計算値として求めた。
bは、市販のシリカ微粒子なのでカタログ値より引用した。
dfは、市販品のシリカ微粒子なのでカタログ値を引用した。
dmは、塗膜の体積と重量を測定して計算して求めた。
[塗布液の安定性]
製造直後の電荷輸送層塗布液(これを1次液と称する)を目視で観察し、シリカ微粒子の沈降や凝集が生じていなければ〇、生じていれば×とした。この1次液を3ヶ月常温で放置した後の塗布液(これを2次液と称する)を、目視で観察し、シリカ微粒子の沈降や凝集が生じていなければ〇、生じていれば×とした。
Figure 2008176056
また、実施例1〜8及び比較例1〜8の各感光体を、現像器と表面電位測定器を交換できるよう試験用に改造したデジタル複写機AR−450(シャープ製)に装着し、文字テストチャートを10万枚画像形成することによって、電気特性、耐刷性及び画像劣化を以下の方法により評価した。文字テストチャートはISO19752で規定されたテストチャートを用いた。
[電気特性評価]
試験用複写機から現像器を取外し、代わりに現像部位に表面電位計(トレック・ジャパン製:model 344)を取り付けた。この複写機を用い、温度25℃、相対湿度50%の常温/常湿(N/N:Normal Temperature/Normal Humidity)環境中において、レーザ光による露光を施さなかった場合の感光体の表面電位を−650Vに調整し、その状態でレーザ光により露光(0.4μJ/cm2)し、感光体の初期の表面電位を露光電位VL(V)として測定した。露光電位VLの絶対値が小さい程、高感度であると評価した。
<判定基準>
○:|VL|<90(V)
△:90(V)≦|VL|<130(V)
×:130(V)≦|VL|
[耐刷性評価]
AR−450改造機に備わるクリーニング器のクリーニングブレードが、感光体に当接する圧力、いわゆるクリーニングブレード圧を初期線圧で21gf/cm(2.06×10-1N/cm:初期線圧)に調整した。N/N環境中で、各感光体毎に上記文字テストチャートを記録紙10万枚に形成して耐刷試験を行なった。
耐刷試験開始時と10万枚画像形成後の感光層の厚みを、膜厚測定装置(商品名:F−20−EXR、フィルメトリックス製)を用いて測定した。耐刷試験開始時の膜厚と10万枚画像形成後の膜厚との差から、感光体ドラム10万回転あたりの削れ量を求めた。得られた削れ量から以下の基準で耐刷性を評価した。削れ量が多い程、耐刷性が悪いと評価した。
<判定基準>
○:削れ量d<0.8μm/100k回転
△:0.8μm/100k回転≦削れ量d<1.0μm/100k回転
×:1.0μm/100k回転≦削れ量d
[画像劣化評価]
耐刷試験後の画質の低下レベルを調査するため、半導体レーザーのパルス幅を変調させて255階調分の80階調としたハーフトーン画像における濃度ムラの有無を観察した。濃度ムラの判定基準は、以下の通りである。
○:目視にて、ハーフトーン画像に濃度ムラなし。良好な画像。
△:目視にて、ハーフトーン画像に濃度ムラあり。実使用上問題ないレベル。
×:目視にて、ハーフトーン画像に濃度ムラあり。実使用上問題となるレベル。
[総合評価]
上記3項目の判定結果を基に、下記のとおり判定する。
◎:3項目すべて○
○:3項目とも○或いは△
×:少なくとも1つ以上×
評価結果を表7に示す。
Figure 2008176056
一般式(1)の構造単位を有するポリアリレート樹脂と1.0×10-3≦(df×b3)/(dm×a3)≦2.5×10-2を満たすシリカ微粒子を使用した実施例1〜8の感光体は、100,000実写時の平均削れ量が、0.8μm以下であり、良好な耐刷性を示した。
シリカ微粒子の上記式の範囲外となる比較例2及び3の感光体は、削れ量が多く、画像劣化が激しい。そのため、これら感光体は、実用性がなかった。
また、実施例4、6、7の比較より、粒子径のシリカ微粒子を使用した感光体の方が、より電気特性が安定化することがわかった。
更に、実施例4と比較例4との比較より、アルミナよりシリカの方が、電気的安定性において優れていることが確認された。
また、中間層を有しない実施例8の感光体は、実施例1より若干画像劣化が見られた。これら実施例の比較により、中間層のブロッキング効果が確認された。
比較例1は、一般式(1)の構造単位を有するポリアリレート樹脂の変わりにポリカーボネート樹脂を用いた例である。比較例1の塗布液は、その製造時においては実施例の塗布液と同等性能の電子写真感光体を製造できた。しかし、3ヶ月の放置後の比較例1の塗布液は、目視でシリカ微粒子の沈降が見られ、分散状態の安定性に乏しいことがわかった。この理由については定かではないが、ポリアリレート樹脂はポリカーボネート樹脂に比べ、若干極性を有している。この極性が、シリカ微粒子と樹脂との密着性を向上させ、結果として塗布液中でのシリカ微粒子の分散安定性に寄与していると考えられる。
本発明の電子写真感光体の概略部分断面図である。 本発明の電子写真感光体の概略部分断面図である。 シリカ微粒子の分散条件による凝集粒子径の差異を示すグラフである。 本発明の画像形成装置の概略側面図である。
符号の説明
1,2 電子写真感光体
11 導電性基体
12 電荷発生層
13 電荷輸送層
14 感光層
15 中間層
30 レーザプリンタ(画像形成装置)
31 半導体レーザ
32 回転多面鏡
34 結像レンズ
35 ミラー
36 コロナ帯電器
37 現像器
38 転写紙カセット
39 給紙ローラ
40 レジストローラ
41 転写帯電器
42 分離帯電器
43 搬送ベルト
44 定着器
45 排紙トレイ
46 クリーナ
47 矢符
48 転写紙
49 露光手段

Claims (6)

  1. 導電性基体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体であって、
    前記電子写真感光体の最表面層が下記一般式(1)
    Figure 2008176056
    (式中、X1は、結合手又は−CR56−を示す。ここで、R5及びR6は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。R5及びR6は、互いに結合して環構造を形成してもよい。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。R7、R8、R9及びR10は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示す。)
    で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂及びシリカ微粒子を含有し、
    前記最表面層中のシリカ微粒子が下記式(1)
    1.0×10-3≦(df×b3)/(dm×a3)≦2.5×10-2 (1)
    (式中、aは平均シリカ微粒子間距離(nm)を意味し、bは平均シリカ微粒子径(nm)を意味し、dfはシリカ微粒子の密度(g/cm3)を意味し、dmは最表面層の固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)を満足する均一な分散状態であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記X1が−CR56−であり、前記R1、R2、R3、R4、R5及びR6が共にメチル基であり、前記R7、R8、R9及びR10が共に水素原子である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、最表面層としての電荷輸送層とが、前記導電性支持体から外方に向かってこの順序で積層されてなる積層構造を有し、前記電荷輸送層が、電荷輸送物質、前記一般式(1)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂及びシリカ微粒子を含有し、該シリカ微粒子が、前記一般式(2)で示される関係を満たすように電荷輸送層中に含有されている請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記導電性支持体と前記感光層との間に、更に中間層を備えた請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の最表面層を形成するための塗布液であって、該塗布液が、前記一般式(1)で示される構造単位を有するポリアリレート樹脂、シリカ微粒子及び溶媒を含有し、前記シリカ微粒子が1次粒子分散されていることを特徴とする塗布液。
  6. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
    帯電された前記電子写真感光体に対して露光を施す露光手段と、
    露光によって形成される静電潜像を現像する現像手段と、
    現像された画像を記録媒体上に転写させる転写手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
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