JP2008165156A - 電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体およびこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、長期間の繰り返し使用に対しても、機械的/電気的耐久性に優れ、異常画像の発生がない高耐久な電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】導電性基体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層をこの順で備えた電子写真感光体において、当該電子写真感光体の最表面層がフィラー粒子を含有し、かつ該層中のフィラー粒子が、次式(I):
1.0×10-3 ≦ (df×b3)/(dm×a3) ≦ 2.5×10-2 (I)
(式中、aは平均フィラー粒子間距離(nm)を意味し、bは平均フィラー粒子径(nm)を意味し、dfはフィラー粒子の密度(g/cm3)を意味し、dmは前記最表面層における固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)
を満足することを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる電子写真感光体およびこれを備える画像形成装置に関する。
複写機、プリンタまたはファクシミリ装置などとして用いられる電子写真方式の画像形成装置(以下、電子写真装置とも称する)では、以下のような電子写真プロセスを経て画像を形成する。
先ず、装置に備わる電子写真感光体(以下、単に感光体とも称する)の感光層を、帯電器によって所定の電位に一様に帯電させる。
次いで、露光手段から画像情報に応じて照射されるレーザ光などの光によって露光し、静電潜像を形成する。
形成された静電潜像に対して現像手段から現像剤を供給し、感光体の表面に現像剤の成分であるトナーと呼ばれる着色された微粒子を付着させることによって静電潜像を現像し、トナー画像として顕像化する。
形成されたトナー画像を、転写手段によって感光体の表面から記録紙などの転写材上に転写し、定着手段によって定着させる。
しかしながら、転写手段による転写動作の際に感光体表面のトナーがすべて記録紙に転写して移行されるのではなく、一部が感光体表面に残留する。また転写時に感光体と接触する記録紙の紙粉が感光体表面に付着したまま残留することもある。このような感光体表面の残留トナーおよび付着紙粉などの異物は、形成される画像の品質に悪影響を及ぼすので、クリーニング装置によって除去される。
また近年ではクリーナーレス化技術が進み、独立したクリーニング手段を有することなく現像手段に付加されるクリーニング機能によって残留トナーを回収する、いわゆる現像兼クリーニングシステムで上記異物を除去する方法もある。この方法では、感光体表面をクリーニングした後、除電器などによって感光層表面を除電し、静電潜像を消失させる。
このような電子写真プロセスに用いられる電子写真感光体は、導電性材料から成る導電性基体上に、光導電性材料を含有する感光層が積層されて構成される。
電子写真感光体としては、従来から、無機系光導電性材料を用いた電子写真感光体(以下、無機系感光体と称する)が用いられている。
無機系感光体の代表的なものとしては、アモルファスセレン(a−Se)またはアモルファスセレンひ素(a−AsSe)などからなる層を感光層に用いたセレン系感光体、酸化亜鉛(ZnO)または硫化カドミウム(CdS)を色素などの増感剤とともに樹脂中に分散したものを感光層に用いた酸化亜鉛系または硫化カドミウム系感光体、およびアモルファスシリコン(a−Si)から成る層を感光層に用いたアモルファスシリコン系感光体(以下、a−Si感光体と称する)などがある。
しかしながら、無機系感光体には以下のような欠点がある。
すなわち、セレン系感光体および硫化カドミウム系感光体は、耐熱性および保存安定性に問題がある。さらにセレンおよびカドミウムは人体および環境に対して毒性を有するので、これらを用いた感光体は、使用後には回収し、適切に廃棄する必要がある。
一方、酸化亜鉛系感光体は低感度であって、かつ耐久性が低いという欠点があり、現在ではほとんど使用されていない。
また、無公害性の無機系感光体として注目されるa−Si感光体は、高感度および高耐久性などの長所を有する反面、プラズマ化学気相成長法を用いて製造されるので、感光層を均一に成膜することが難しく、画像欠陥が発生しやすいなどの短所を有する。さらに、a−Si感光体は、生産性が低く、製造原価が高いという短所も有する。
このように無機系感光体には多くの欠点があることから、電子写真感光体に用いられる光導電性材料の開発が進み、従来から用いられている無機系の光導電性材料に代えて、有機系の光導電性材料、すなわち有機光導電体(Organic Photoconductor;略称:OPC)が多用されるようになっている。
有機系光導電性材料を用いた電子写真感光体(以下、有機系感光体と称する)は、感度、耐久性および環境に対する安定性などに若干の問題を有する。しかしながら、毒性、製造原価および材料設計の自由度などの点において、無機系感光体に比べ、多くの利点を有する。
有機系感光体は、感光層を浸漬塗布法に代表される容易かつ安価な方法で形成することが可能であるという利点も有する。
有機系感光体は、上記のように多くの利点を有することから、次第に電子写真感光体の主流を占めてきている。
また近年の研究開発によって、有機系感光体の感度および耐久性は向上されており、現在では特別な場合を除き、電子写真感光体として有機系感光体が用いられるようになってきている。
特に、有機系感光体の性能は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを別々の物質にそれぞれ分担させた機能分離型感光体の開発によって著しく改善されている。
すなわち、機能分離型感光体は、有機系感光体の有する前記の利点に加え、感光層を構成する材料の選択範囲が広く、任意の特性を有する感光体を比較的容易に作製できるという利点をも有している。
機能分離型感光体には積層型と単層型との2種類がある。
上記積層型の機能分離型感光体では、電荷発生機能を担う電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送機能を担う電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とが積層されて構成される積層型の感光層が設けられている。
電荷発生層および電荷輸送層は、通常、電荷発生物質および電荷輸送物質がそれぞれ結着剤である結着樹脂中に分散した形で形成されている。
一方、単層型の機能分散型感光体では、電荷発生物質と電荷輸送物質とが結着樹脂中に共に分散した単層型の感光層が設けられている。
また、電子写真装置では、感光体に対して、前記の帯電、露光、現像、転写、クリーニングおよび除電の動作が種々の環境下で繰返し実行される。そのため、感光体には感度が高いことと光応答性に優れることに加えて、環境安定性、電気的安定性および機械的外力に対する耐久性(耐刷性)に優れることが求められる。
すなわち、クリーニング部材等による摺擦によって感光体の表面層が磨耗しにくい、高い耐刷性が求められる。
耐刷性向上に向けた取り組みとして、感光体の最表面層に保護層を設ける(例えば、特開昭57−30846号公報:特許文献1)、その保護層に潤滑性を付与する(例えば、特開平1−23259号公報:特許文献2)、保護層を硬化させる(例えば、特開昭61−72256号公報:特許文献3)、保護層にフィラー粒子を含有させる(例えば、特開平1−172970号公報:特許文献4)などの方法が知られている。
さらに、例えば感光体の表面層として熱硬化樹脂(熱硬化性ポリウレタン)中に酸化錫、酸化錫と酸化アンチモン若しくは両者を含むものからなる金属酸化物を分散した層を最表面に構成することが提案されている(特開平8−234469号公報:特許文献5)。また、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、錫ドープ酸化インジウム等の導電性微粒子を分散した層を最表面に構成することも提案されている(特開平6−35220号公報:特許文献6)。
これら保護層は、感光層の基本機能を損なわないという観点から可能な限り薄層化することが基本的には望まれる。
しかしながら、この保護層を設けることにより、以下のような様々な弊害が発生する。
例えば、感光体と表面保護層との間に界面が形成され感光体と表面保護層との間の成分がそれぞれ分離した層構造となっている場合、長期間にわたる使用により保護層が剥離することがある。さらに、長期の繰り返し使用により、露光部電位が上昇することがある。
逆に表面保護層と感光層が連続的な層構成である場合、すなわち感光層が表面保護層形成用の表面保護層塗布液により溶解される場合には、その溶解状況によっては画像特性が悪化することがある。
中でもフィラー粒子の添加系については、粒子の分散性制御とういう新たな特性への影響因子が付与されることとなる。すなわち、単純なフィラー粒子の添加量のみによって、特性が規定されるものではない。表面保護層の全固形分に対して0.1%〜10%程度までの添加により、耐刷性の向上があることが開示されている(例えば、特開平1−205171号公報:特許文献7)。しかしながらこの場合、分散状態の違いによって感光体ドラムとしての画像特性/電気特性/耐刷性に影響されるか否かは現状明らかでない。表面保護層の誘電率の不均一により、黒ベタ画像出力時のエッジ部の画像太りおよびトナー飛散が発生する場合があり、表面層内部での分散状態が大きく影響することもある。
耐刷性を向上させる弊害として、ドラム表面上に付着する帯電生成物等の影響による画像ボケ、画像流れが、特に高温高湿下にて発生する。これらを排除するためには、ある程度“削れる”感光体設計をおこなうか、若しくはクリーニング手段に工夫を施すことにより、均一で不活性なドラム表面を提供する手段も開示されている。(例えば、特開2004−61560号公報:特許文献8)。
機能分離型感光体において、その最表面に耐刷効果を付与することができれば、生産プロセス上工程の余分な工程を含むことがないため、保護層を付与する場合と比較して大きなコスト上のメリットがある。また、感光層と保護層を積層して設けることによって生じる上記の弊害を回避することも可能となる。
しかしながらその一方で、システム上の新たな課題を考慮することが必要となる。例えば、フィラー粒子を添加して耐刷性向上を図る際、フィラー粒子とそれを取り巻く樹脂成分を主体とする異種界面は、電気的なトラップとして作用することがある。最表層(通常数μ以下程度)のみにフィラー粒子を添加してこの異種界面が形成される場合と比較して、電荷輸送層(膜厚は通常10〜50μm程度)全体に添加する場合に、添加層中での添加濃度を一定とした場合、上記トラップ起因の残留電位上昇等が顕著になる。
また、積層型感光体の場合に、フィラー粒子と電荷発生層の相互作用によると思われる電荷発生層と電荷輸送層界面近傍に起こる層の不均一性のため、画像欠陥が発生する場合もある。
さらに、別の従来方法として、感光体表層を低摩擦係数化して耐刷性を向上させる方法がある。低摩擦係数化の方法としては、潤滑剤を画像担持体にブラシ又はローラにより塗布する方法が提案されている(例えば、特開平8−202226号公報:特許文献9、特開平9−251263号公報:特許文献10)。
潤滑剤としてはステアリン酸亜鉛やシリコーン系若しくはフッ素系の潤滑剤が挙げられている。
しかしながら、耐刷性を満足するために充分量と思われる潤滑剤を感光体の全面に供給したり、感光体の表面摩擦係数を必要以上に低くしてしまうと、感光体表面の現像能力が低下、つまり画像濃度の低下が発生したり、画像流れが発生する等、悪影響を及ぼすことになる。
したがって、耐刷性を満足しかつ高耐久に十分な感度等の電気特性を有する感光体を備え、長期にわたりフィルミングや画像流れ等のない画像品位を保つ画像形成装置が望まれる。
特開昭57−30846号公報 特開平1−23259号公報 特開昭61−72256号公報 特開平1−172970号公報 特開平8−234469号公報 特開平6−35220号公報 特開平1−205171号公報 特開2004−61560号公報 特開平8−202226号公報 特開平9−251263号公報
本発明は、長期間の繰り返し使用に対しても、機械的/電気的耐久性に優れ、異常画像の発生がない高耐久な電子写真感光体およびそれを用いた画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意努力を重ねた結果、従来技術の構成を有するように製造された積層型電子写真感光体とは異なり、該感光体を構成する感光層の最表面層にフィラー粒子を含有させることにより、長期間の繰り返し使用に対しても、機械的/電気的耐久性に優れ、異常画像の発生がない高耐久な電子写真感光体の開発に成功し、本発明を完成した。
かくして、本発明によれば、導電性基体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層をこの順で備えた電子写真感光体において、当該電子写真感光体の最表面層がフィラー粒子を含有し、かつ該層中のフィラー粒子が、次式(I):
1.0×10-3 ≦ (df×b3)/(dm×a3) ≦ 2.5×10-2 (I)
(式中、aは平均フィラー粒子間距離(nm)を意味し、bは平均フィラー粒子径(nm)を意味し、dfはフィラー粒子の密度(g/cm3)を意味し、dmは前記最表面層における固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)
を満足することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
本発明の構成を用いることにより、耐刷性に優れ、長期間にわたる使用においても電気的安定性を保持し、画像上の劣化等の発生がない、安定した電子写真感光体およびそれを用いた画像形成装置を提供することができる。
すなわち、本発明によれば、感光体の電荷輸送層は大幅に耐刷性を高めることが可能になるので、耐刷性以外の感度を含めた性能を適切に設定するための電荷輸送物質、結着樹脂比、その他添加剤等の選択の幅が広がる。このため、電荷輸送物質、結着樹脂比、その他添加剤等を適切に選定することによって、長期間の使用に際しても、感度を低下させることなく、摩耗量が軽減され、また高品質な画像を得ることができるより優れた感光体を作製することができる。
また、このような感光体を備えた画像形成装置は、感光体が充分な耐刷性及び耐久性を有して長期間安定して動作するので、高品位画像を長期間維持でき、したがって画像形成装置の低コスト化及びメンテナンスフリーが実現できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
実施の第1形態
図1は、本発明の実施の第1形態である電子写真感光体1の構成を簡略化して示す部分断面図である。本実施の第1形態の電子写真感光体1(以下、感光体と略称する)は、導電性材料から成る円筒状の導電性基体11と、導電性基体11の外周面上に積層される層であって電荷発生物質を含有する電荷発生層12と、電荷発生層12の上にさらに積層される層であって電荷輸送物質を含有する電荷輸送層13を含む。電荷発生層12と電荷輸送層13とは、感光層14を構成する。すなわち、感光体1は、積層型感光体である。
(導電性基体)
導電性基体11は、感光体1の電極としての役割を果たすとともに、他の各層12および13の支持部材としても機能する。
なお導電性基体11の形状は、本実施の第1形態では円筒状であるけれども、これに限定されることなく円柱状、シート状または無端ベルト状などであってもよい。
導電性基体11を構成する導電性材料としては、例えばアルミニウム、銅、真鍮、亜鉛、ニッケル、ステンレス鋼、クロム、モリブデン、バナジウム、インジウム、チタン、金、白金等の導電性金属または合金材料;アルミニウム、アルミニウム合金、酸化錫、金や酸化インジウム等の導電性の金属、合金または金属酸化物を用いることができる。
またこれらの金属材料に限定されることなく、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエステル、ポリオキシメチレンもしくはポリスチレンなどの高分子材料、硬質紙またはガラスなどの表面に、上記金属箔をラミネートしたもの、上記金属材料を蒸着したもの、または導電性高分子、酸化錫、酸化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布したものなどを用いることもできる。
これらの導電性材料は所定の形状に加工されて使用される。
導電性基体11の表面には、必要に応じて、画質に影響のない範囲内で、陽極酸化皮膜処理、薬品もしくは熱水などによる表面処理、着色処理、または表面を粗面化するなどの乱反射処理を施してもよい。
レーザを露光光源として用いる電子写真プロセスでは、レーザ光の波長が揃っているので、感光体表面で反射されたレーザ光と感光体内部で反射されたレーザ光とが干渉を起こし、この干渉による干渉縞が画像上に現れて画像欠陥となることがある。
しかしながら、導電性基体11の表面に上記のような処理を施すことによって、この波長の揃ったレーザ光の干渉による画像欠陥を防止することができる。
(電荷発生層)
電荷発生層12は、光を吸収することによって電荷を発生する電荷発生物質を主成分として含有する。
上記の電荷発生物質として有効な物質としては、有機系顔料を含む有機系光導電性材料および無機顔料を含む無機系光導電性材料が挙げられる。
上記有機系顔料を含む有機系光導電性材料としては、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料およびトリスアゾ系顔料などのアゾ系顔料、インジゴおよびチオインジゴなどのインジゴ系顔料、ペリレンイミドおよびペリレン酸無水物などのペリレン系顔料、アントラキノンおよびピレンキノンなどの多環キノン系顔料、金属フタロシアニンおよび無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、スクアリリウム色素、ピリリウム塩類およびチオピリリウム塩類、トリフェニルメタン系色素などの有機光導電性材料が挙げられる。
また、上記無機顔料を含む無機系光導電性材料としては、セレンおよびその合金、ヒ素-セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコン、その他の無機光導電体が挙げられる。
上記の電荷発生物質は、1種が単独で使用されてもよく、または2種以上が組合わされて使用されてもよい。
上記の電荷発生物質の中でも、次の構造式(A):
Figure 2008165156
[式中、X1,X2,X3およびX4は、それぞれハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示し、r,s,yおよびzは、それぞれ0〜4の整数を示す。]
で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物を用いることが好ましい。
上記構造式(A)における、X1、X2、X3およびX4が示すハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素原子が挙げられる。
また、上記X1、X2、X3およびX4が示すアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル基のようなC1〜C4のアルキル基が挙げられる。
さらに、上記X1、X2、X3およびX4が示すアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ基のようなC1〜C4のアルコキシ基が挙げられる。
上記構造式(A)で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物は、高い電荷発生効率と高い電荷注入効率とを有する電荷発生物質であるので、該化合物を電荷発生層12に用いることにより光を吸収することによって多量の電荷を発生するとともに、発生した電荷をその内部に蓄積することなく、電荷輸送層13に含有される電荷輸送物質に効率よく注入でき、感光層14表面に円滑に輸送される。
前記構造式(A)で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物は、例えばMoser, Frank HおよびArthur L. ThomasによるPhthalocyanine Compounds、Reinhold Publishing Corp.、New York、1963に記載されている方法などの公知の製造方法によって製造することができる。
例えば、前記構造式(A)で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物のうち、r、s、yおよびzが0である無置換のオキソチタニウムフタロシアニンの場合は、フタロニトリルと四塩化チタンとを、加熱融解するかまたはα−クロロナフタレンなどの適当な溶剤中で加熱反応させることによってジクロロチタニウムフタロシアニンを合成した後、塩基または水で加水分解することによって得られる。
またイソインドリンとテトラブトキシチタンなどのチタニウムテトラアルコキシドとを、N−メチルピロリドンなどの適当な溶剤中で加熱反応させることによっても、オキソチタニウムフタロシアニンを製造することができる。
電荷発生物質は、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルーおよびビクトリアブルーなどに代表されるトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジおよびフラペオシンなどに代表されるアクリジン染料、メチレンブルーおよびメチレングリーンなどに代表されるチアジン染料、カプリブルーおよびメルドラブルーなどに代表されるオキサジン染料、シアニン染料、スチリル染料、ピリリウム塩染料またはチオピリリウム塩染料などの増感染料と組合わされて使用してもよい。
電荷発生層12の形成方法としては、前記の電荷発生物質を導電性基体11の表面に真空蒸着する方法、または前記の電荷発生物質を適当な溶剤中に分散して得られる電荷発生層用塗布液を導電性基体11の表面に塗布する方法などが用いられる。
これらの中でも、結着剤である結着樹脂を溶剤中に混合して得られる結着樹脂溶液中に、電荷発生物質を従来公知の方法によって分散して電荷発生層用塗布液を調製し、得られた塗布液を導電性基体11の表面に塗布する方法が好適に用いられる。以下、この方法について説明する。
電荷発生層12に用いられる結着樹脂としては、たとえばポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂およびポリビニルホルマール樹脂などの樹脂、ならびにこれらの樹脂を構成する繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂などを挙げることができる。
共重合体樹脂の具体例としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂およびアクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂などの絶縁性樹脂などを挙げることができる。
結着樹脂はこれらに限定されるものではなく、一般に用いられる樹脂を結着樹脂として使用することができる。これらの樹脂は、1種が単独で使用されてもよく、また2種以上が混合されて使用されてもよい。
電荷発生層用塗布液の溶剤には、例えばジクロロメタンもしくはジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンもしくはシクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチルもしくは酢酸ブチルなどのエステル類、テトラヒドロフランもしくはジオキサンなどのエーテル類、1,2−ジメトキシエタンなどのエチレングリコールのアルキルエーテル類、ベンゼン、トルエンもしくはキシレンなどの芳香族炭化水素類、またはN,N−ジメチルホルムアミドもしくはN,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロトン性極性溶剤などが用いられる。
上記の溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。上記の溶剤は、1種が単独で使用されてもよく、2種以上の混合溶剤として使用してもよい。
電荷発生物質と結着樹脂とを含んで構成される電荷発生層12において、電荷発生物質の重量W1と結着樹脂の重量W2との比率W1/W2は、100分の10(10/100)以上100分の400(400/100)以下であることが好ましい。
前記比率W1/W2が10/100未満であると、感光体1の感度が低下する。
逆に、前記比率W1/W2が400/100を超えると、電荷発生層12の膜強度が低下するだけでなく、電荷発生物質の分散性が低下して粗大粒子が増大するので、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷が減少し、画像欠陥、特に白地にトナーが付着し微小な黒点が形成される黒ぽちと呼ばれる画像のかぶりが多くなる。
したがって、前記比率W1/W2の好適な範囲を、10/100以上、400/100以下とした。
電荷発生物質は、結着樹脂溶液中に分散される前に、予め粉砕機によって粉砕処理されてもよい。
粉砕処理に用いられる粉砕機としては、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミルおよび超音波分散機などを挙げることができる。
また、電荷発生物質を結着樹脂溶液中に分散させる際に用いられる分散機としては、ペイントシェーカ、ボールミルおよびサンドミルなどを挙げることができる。このときの分散条件としては、用いる容器および分散機を構成する部材の摩耗などによる不純物の混入が起こらないように適当な条件を選択する。
電荷発生層用塗布液の塗布方法としては、スプレイ法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法および浸漬塗布法などを挙げることができる。
これらの塗布方法のうちから、塗布の物性および生産性などを考慮に入れて最適な方法を選択することができる。
これらの塗布方法の中でも、特に浸漬塗布法は、塗布液を満たした塗工槽に基体を浸漬した後、一定速度または逐次変化する速度で引上げることによって基体の表面上に層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性および原価の点で優れているので、電子写真感光体を製造する場合に多く利用されている。なお、浸漬塗布法に用いる装置には、塗布液の分散性を安定させるために、超音波発生装置に代表される塗布液分散装置を設けてもよい。
電荷発生層12の膜厚は、0.05μm以上5μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以上1μm以下である。
電荷発生層12の膜厚が0.05μm未満であると、光吸収の効率が低下し、感光体1の感度が低下する。
逆に、電荷発生層12の膜厚が5μmを超えると、電荷発生層12内部での電荷移動が感光層14の表面電荷を消去する過程の律速段階となり、感光体1の感度が低下する。
したがって、電荷発生層12の膜厚の好適な範囲を、0.05μm以上、5μm以下とした。
(電荷輸送層)
電荷発生層12上には電荷輸送層13が設けられる。電荷輸送層13は、電荷発生層12に含まれる電荷発生物質が発生した電荷を受入れ、これを輸送する能力を有する電荷輸送物質と、電荷輸送物質を結着させる結着樹脂、さらに感光体の耐久性を向上させるフィラー粒子とを含んで構成することができる。
上記電荷輸送物質としては、エナミン誘導体、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、多環芳香族化合物、インドール誘導体、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、トリアリールメタン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体およびベンジジン誘導体などを挙げることができる。
また、これらの化合物から生じる基を主鎖または側鎖に有するポリマー、例えばポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリ(1−ビニルピレン)、ポリ−g−カルバゾリルエチルグルタメート、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレンおよびポリ(9−ビニルアントラセン)なども挙げられる。
さらに、本発明者らは、電荷輸送物質として、電子写真プロセス中で発生するO3およびNOXなどのガスに対する耐性のある、ブタジエン基を有する芳香族アミン系化合物を電荷輸送物質として用いることにより、繰り返し使用後においても、画像劣化のない安定した感光体を形成することが可能となることを見出した。
すなわち、本発明によれば、前記電荷輸送層が、次の構造式(1):
Figure 2008165156
[式中、R1とR2は、互いに同一かまたは異なってもよい炭素数1〜4のアルキル基を表すか、またはR1とR2は互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよく、nは1〜4の整数を表し、Arは置換ブタジエニル基を有する芳香環基を表す]
で示されるアミン系化合物を、電荷輸送物質として含有する電子写真感光体が提供される。
より詳細には、芳香族化合物で置換されたブタジエニル基を有する芳香族アミン系化合物を電荷輸送物質として含有する電子写真感光体が提供される。
電荷輸送層13を構成する結着樹脂には、透明性や耐刷性に優れるなどの理由から、当該分野で周知のポリカーボネートを主成分とする樹脂が好適に選択される。
その他に、第2成分として、例えばポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などのビニル重合体樹脂およびこれらを構成する繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂、ならびにポリエステル樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂およびフェノール樹脂などが挙げられる。またこれらの樹脂を部分的に架橋した熱硬化性樹脂も挙げられる。これらの樹脂は単独で使用してもよく、また、2種以上の混合物を使用してもよい。
なお、上記の主成分とは、ポリカーボネート樹脂の重量%が、電荷輸送層を構成する総結着樹脂中で最も高い割合を占めることを意味し、より好ましくは50〜90重量%の範囲を占めることを意味する。
また、上記の第2成分としての樹脂は、上記総結着樹脂中10〜50重量%の範囲で用いられ得る。
また、電荷輸送層における電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、重量比で10/10〜10/18の範囲が好ましい。
さらに電荷輸送層13を構成するフィラー粒子には、大別して、有機系フィラー粒子と金属酸化物を中心とする無機系フィラー粒子がある。
一般に、感光体表面の濡れ性を制御し、異物等の付着を抑制する目的にはフッ素系材料を中心とする有機系フィラー粒子が用いられる。一方、耐刷性向上を目的とした用途には無機系フィラー粒子が主に用いられる。
本発明においては、後者、すなわち無機系フィラー粒子を用いて感光体を形成する。
無機系フィラー粒子の特徴としては、材料としての硬度が高く、結着樹脂に分散しやすいものがよく、例えば、酸化珪素(シリカ)、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)などの酸化物、あるいは、窒化珪素、窒化アルミニウム等の窒化化合物が挙げられる。
また上記フィラー粒子の感光体への添加にあたっては、単純なフィラー粒子の添加量ではなく、フィラー粒子の粒子径および分散状態を加味した次式(I):
1.0×10-3 ≦ (df×b3)/(dm×a3) ≦ 2.5×10-2 (I)
(式中、aは平均フィラー粒子間距離(nm)を意味し、bは平均フィラー粒子径(nm)を意味し、dfはフィラー粒子の密度(g/cm3)を意味し、dmは前記最表面層における固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)
で規定される範囲にて、感光体は良好な耐刷性を示す。
また、上記の式(I)においては、均質な固形媒質中に、真球かつ均一に分布するフィラー粒子を仮定し、この粒子が上記媒質中に最密充填されていることとする。
なお、上記感光体最表面層の固形媒質は、電荷輸送層を構成する結着樹脂と電荷輸送物質を意味し、均一分布するのは、フィラー粒子となる。
なお、前記感光体の最表面層におけるフィラー粒子の密度dfは、JIS 7112に準拠して測定することができる。
また、前記最表面層における固形分の平均密度dmは、構成する固形分の配合比や密度をもとに計算により決定することができる。
すなわち、フィラー粒子の添加量、粒子径、密度および媒質の密度(正確にはフィラー粒子を含む固形分全体の密度)が決まれば「a」:平均フィラー粒子間距離が決まり、式(I)に代入し判定することが可能となる。
言い換えると、本関係式においては、フィラー粒子が均一に「充填」されていることが前提となるため、塗液/塗膜中での分散が均一であり、かつ、上記式(I)に対応するフィラー粒子の添加量が規定されて初めて本請求内容を満足することとなる。
また、平均フィラー粒子間距離aは、例えば電荷輸送層の表面および/または断面の顕微鏡(例えばTEMおよび/またはSEMおよび/または原子間力観察)観察に基づいて求めることもできる。
無機系フィラー粒子の種類については、系中での光散乱を考慮した結果、媒質の屈折率との差が小さい酸化珪素(シリカ)が好適であり、また、光散乱および系中での電気的キャリアーへの弊害をできるだけ少なくするためにフィラー粒子径の小さいもが好ましいことが判明した。
具体的には、前記フィラー粒子が100nm以下の粒径を有するシリカが好適であり、好ましくは70〜0.1nm、さらに好ましくは40〜1nm、より好ましくは30〜5nmの範囲の平均粒子径を有するシリカが好ましい。
フィラー粒子の添加にあたっては、均一な粒子分散状態を形成するために、当業者に公知のボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミル、超音波分散機またはペイントシェーカなどさまざまな分散手法を用いることができる。
そして、電子写真感光体の優れた特性を引き出すためには、該電子写真感光体の際表面の塗膜を形成するための分散液中あるいは塗膜形成後の分散状態の把握は必須項目である。
(分散方法)
同一塗液処方にて2種類の分散を実施した場合、分散処理後の塗液中での粒度分布状態の違いを比較した結果を図2に示す。図2の(1)は、2種類のポリカーボネート樹脂GH503((商標)、出光興産株式会社製)とポリカーボネート樹脂TS2040((商標)、帝人化成株式会社製)をそれぞれ1.55gおよびシリカ(TS−610(商標)、平均粒径:17nm、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ製)3.1gをテトラヒドロフラン55.9gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液の粒度分布を測定(UPA-150(日機装)を使用)した結果である。
この結果から、上記の方法では1次粒子径に近い状態まで安定に分散されていることが判る。
他方、図2の(2)は、同一液をペイントシェーカーにて5時間分散処理した結果である。この方法では、用いた平均粒子径17nmのシリカが、ミクロンオーダーの凝集体を形成していることが判る。
これらの凝集状態の変化は、最終塗膜の電気特性/表面の均一性等に直接対応している。
したがって、分散液中での均一かつ1次粒径に近い分散体の形成が、塗膜中でも反映され、結果として耐刷性に優れた最表面層を形成することとなる。
ここで、「1次粒径に近い分散体」とは、出現頻度の最も高い凝集径(ピーク凝集径)が単体粒子の平均粒径(一次粒径)の10倍以内にある分散体をいう。
電荷輸送層13には、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。すなわち、成膜性、可撓性または表面平滑性を向上させるために、可塑剤またはレベリング剤などを電荷輸送層13に添加してもよい。
上記可塑剤としては、たとえばフタル酸エステルなどの二塩基酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、塩素化パラフィンおよびエポキシ型可塑剤などを挙げることができる。
また、上記レベリング剤としては、たとえばシリコーン系レベリング剤などを挙げることができる。
電荷輸送層13は、前記の電荷発生層12を塗布によって形成する場合と同様に、例えば適当な溶媒中に、電荷輸送物質、結着樹脂、フィラー粒子、ならびに必要な場合には前記の添加剤を溶解または分散させて電荷輸送層用塗布液を調製し、得られた塗布液を電荷発生層12上に塗布することによって形成される。
電荷輸送層用塗布液の溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンおよびモノクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタンおよびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびジメトキシメチルエーテルなどのエーテル類、ならびにN,N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒などを挙げることができる。これらの溶媒は、1種が単独で使用されてもよく、また2種以上が混合されて使用されてもよい。
また上記の溶媒に、必要に応じてアルコール類、アセトニトリルまたはメチルエチルケトンなどの溶媒をさらに加えて使用することもできる。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。
電荷輸送層用塗布液の塗布方法としては、スプレイ法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法および浸漬塗布法などを挙げることができる。これらの塗布方法の中でも、特に浸漬塗布法は、前記のように種々の点で優れているので、電荷輸送層13を形成する場合にも多く利用されている。
電荷輸送層13の膜厚はそれぞれ、5μm以上40μm以下であることが好ましく、より好ましくは10μm以上30μm以下である。
電荷輸送層13の膜厚が5μm未満であると、帯電保持能が低下する。また、電荷輸送層13の膜厚が40μmを超えると、感光体1の解像度が低下する。
したがって、電荷輸送層13の膜厚の好適な範囲を、5μm以上40μm以下とした。
感光層14の各層には、感度の向上を図り、さらに繰返し使用による残留電位の上昇および疲労などを抑えるために、電子受容物質および色素などの増感剤を1種または2種以上添加してもよい。
上記電子受容物質としては、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、4−クロルナフタル酸無水物などの酸無水物、テトラシアノエチレン、テレフタルマロンジニトリルなどのシアノ化合物、4−ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド類、アントラキノン、1−ニトロアントラキノンなどのアントラキノン類、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノンなどの多環もしくは複素環ニトロ化合物、またはジフェノキノン化合物などの電子吸引性材料などを用いることができる。またこれらの電子吸引性材料を高分子化したものなどを用いることもできる。
上記色素としては、例えばキサンテン系色素、チアジン色素、トリフェニルメタン色素、キノリン系顔料または銅フタロシアニンなどの有機光導電性化合物を用いることができる。これらの有機光導電性化合物は光学増感剤として機能する。
また感光層14の各層12および13には、酸化防止剤または紫外線吸収剤などを添加してもよい。特に電荷輸送層13には、酸化防止剤または紫外線吸収剤などを添加することが好ましく、各層を塗布によって形成する際の塗布液の安定性を高めることができる。さらに、電荷輸送層13には、酸化防止剤を添加するのが特に好ましい。この酸化防止剤の電荷輸送層への添加により、オゾン、窒素酸化物などの酸化性ガスに対する感光層の劣化を低減することができる。
したがって、本発明によれば、前記写真感光体が、さらに酸化防止剤を含有する電子写真感光体が提供される。
上記酸化防止剤としては、フェノール系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系化合物またはアミン系化合物などが挙げられる。これらの中でも、ヒンダードフェノール誘導体もしくはヒンダードアミン誘導体、またはこれらの混合物が好適に用いられる。
これらの酸化防止剤の使用量としては、合計で、電荷輸送物質100重量部当たり、0.1重量部以上50重量部以下であることが好ましい。酸化防止剤の電荷輸送物質100重量部当たりの使用量が0.1重量部未満であると、塗布液の安定性の向上および感光体の耐久性の向上に充分な効果を得ることができず、また50重量部を超えると、感光体特性に悪影響を及ぼす。
したがって、酸化防止剤の使用量の好適な範囲を、電荷輸送物質100重量部当たり、0.1重量部以上50重量部以下とした。
実施の第2形態
図3は、本発明実施の第2形態である電子写真感光体2の構成を簡略化して示す部分断面図である。本実施の形態の電子写真感光体2は、実施の第1形態の電子写真感光体1に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付してその説明を省略する。
電子写真感光体2において注目すべき点は、導電性基体11と感光層14との間に、中間層15が設けられていることである。
導電性基体11と感光層14との間に中間層15がない場合、導電性基体11から感光層14に電荷が注入され、感光層14の帯電性が低下し、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷が減少し、画像にかぶりなどの欠陥の発生することがある。特に、反転現像プロセスを用いて画像を形成する場合には、露光によって表面電荷の減少した部分にトナーが付着してトナー画像が形成されるので、露光以外の要因で表面電荷が減少すると、白地にトナーが付着し微小な黒点が形成される黒ぽちと呼ばれる画像のかぶりが発生し、画質の著しい劣化の生じることがある。
(中間層)
すなわち、導電性基体11と感光層14との間に中間層15がない場合、導電性基体11または感光層14の欠陥に起因して微小な領域での帯電性の低下が生じ、黒ぽちなどの画像のかぶりが発生し、著しい画像欠陥を生じることがある。
本実施形態の電子写真感光体2では、前記のように導電性基体11と感光層14との間には中間層15が設けられているので、導電性基体11からの感光層14への電荷の注入を防止することができる。したがって、感光層14の帯電性の低下を防ぐことができ、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷の減少を抑え、画像にかぶりなどの欠陥が発生することを防止することができる。
さらに中間層15を設けることによって、導電性基体11表面の凸凹を被覆して均一な表面を得ることができるので、感光層14の成膜性を高めることができる。また感光層14の導電性基体11からの剥離を抑え、導電性基体11と感光層14との接着性を向上させることができる。
この中間層15には、各種樹脂材料から成る樹脂層またはアルマイト層などが用いられる。
上記樹脂層を構成する樹脂材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂およびポリアミド樹脂などの樹脂、ならびにこれらの樹脂を構成する繰返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂などを挙げることができる。また、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、セルロース、ニトロセルロースおよびエチルセルロースなども挙げられる。
これらの樹脂の中でも、ポリアミド樹脂を用いることが好ましく、特にアルコール可溶性ナイロン樹脂を用いることが好ましい。
好ましいアルコール可溶性ナイロン樹脂としては、たとえば6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、11−ナイロン、2−ナイロンおよび12−ナイロンなどを共重合させた、いわゆる共重合ナイロン、ならびにN−アルコキシメチル変性ナイロンおよびN−アルコキシエチル変性ナイロンのように、ナイロンを化学的に変性させた樹脂などを挙げることができる。
また、中間層15は、金属酸化物粒子などの粒子を含有してもよい。中間層15に金属酸化物粒子を含有させることによって、中間層15の体積抵抗値を調節し、導電性基体11からの感光層14への電荷の注入を防止する効果を高めることができるとともに、各種の環境下において感光体の電気特性を維持することができる。
上記金属酸化物粒子としては、たとえば酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムおよび酸化錫などの粒子を挙げることができる。
なお、中間層15は、たとえば上記の樹脂を適当な溶剤中に溶解または分散させて中間層用塗布液を調製し、この塗布液を導電性基体11の表面に塗布することによって形成される。中間層15に前記の金属酸化物粒子などの粒子を含有させる場合には、例えば前記の樹脂を適当な溶剤に溶解させて得られる樹脂溶液中に、これらの該金属酸化物粒子を分散させて中間層用塗布液を調製し、この塗布液を導電性基体11の表面に塗布することによって中間層15を形成することができる。
中間層用塗布液の溶剤には、水もしくは各種有機溶剤、またはこれらの混合溶剤が用いられる。たとえば、水、メタノール、エタノールもしくはブタノールなどの単独溶剤、または水とアルコール類、2種類以上のアルコール混液、アセトンもしくはジオキソランなどとアルコール類、ジクロロエタン、クロロホルムもしくはトリクロロエタンなどのハロゲン系有機溶剤とアルコール類などの混合溶剤が用いられる。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が好適に用いられる。
前記の粒子を樹脂溶液中に分散させる方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライタ、振動ミル、超音波分散機またはペイントシェーカなどを用いる一般的な方法を使用することができる。
中間層用塗布液中において、樹脂および金属酸化物の合計重量Cと、中間層用塗布液に使用されている溶剤の重量Dとの比率C/Dは、1/99〜40/60であることが好ましく、より好ましくは2/98〜30/70である。また樹脂の重量Eと金属酸化物の重量Fとの比率E/Fは、90/10〜1/99であることが好ましく、より好ましくは70/30〜5/95である。
中間層用塗布液の塗布方法としては、スプレイ法、バーコート法、ロールコート法、ブレード法、リング法および浸漬塗布法などを挙げることができる。これらの中でも、特に浸漬塗布法は、前記のように、比較的簡単で、生産性および原価の点で優れているので、中間層15を形成する場合にも多く利用されている。
中間層15の膜厚は、0.01μm以上20μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.05μm以上10μm以下である。
中間層15の膜厚が0.01μmよりも薄いと、実質的に中間層15として機能しなくなり、導電性基体11の凸凹を被覆して均一な表面性を得ることができず、導電性基体11からの感光層14への電荷の注入を防止することができなくなり、感光層14の帯電性の低下が生じる。
また、中間層15の膜厚を20μmよりも厚くすることは、中間層15を浸漬塗布法によって形成する場合に、中間層15の形成が困難になるとともに、中間層15上に感光層14を均一に形成することができず、感光体の感度が低下するので好ましくない。
したがって、中間層15の膜厚の好適な範囲を、0.01μm以上、20μm以下とした。
本発明の感光体の製造方法には、好ましくは電荷発生層12、電荷輸送層13、中間層15など、各層の乾燥工程が含まれる。
感光体の乾燥温度としては、約50℃〜約140℃が適当であり、特に約80℃〜約130℃の範囲が好ましい。感光体の乾燥温度が約50℃未満では乾燥時間が長くなり、また、乾燥温度が約140℃を越えると、繰返し使用時の電気的特性が悪くなり感光体を使用して得られる画像も劣化する。
実施の第3形態
図4は、本発明実施の第3形態である画像形成装置30の構成を簡略化して示す配置側面図である。図4に示す画像形成装置30は、本発明の実施の第1形態の感光体1を搭載するレーザプリンタである。以下図4を参照してレーザプリンタ30の構成および画像形成動作について説明する。
なお図4に記載のレーザプリンタ30は、本発明の例示であり、以下の記載内容によって本発明の画像形成装置が限定されるものではない。
画像形成装置であるレーザプリンタ30は、感光体1、半導体レーザ31、回転多面鏡32、結像レンズ34、ミラー35、帯電手段であるコロナ帯電器36、現像手段である現像器37、転写紙カセット38、給紙ローラ39、レジストローラ40、転写手段である転写帯電器41、分離帯電器42、搬送ベルト43、定着器44、排紙トレイ45およびクリーニング手段であるクリーナ46を含んで構成される。
なお、上記の半導体レーザ31、回転多面鏡32、結像レンズ34およびミラー35は、露光手段49を構成する。
感光体1は、図示しない駆動手段によって矢符47の方向に回転可能なようにレーザプリンタ30に搭載される。半導体レーザ31から出射されるレーザビーム33は、回転多面鏡32によって感光体1の表面に対してその長手方向(主走査方向)に繰返し走査される。結像レンズ34は、f−θ特性を有し、レーザビーム33をミラー35で反射させて感光体1の表面に結像させて露光させる。感光体1を回転させながらレーザビーム33を前記のように走査して結像させることによって、感光体1の表面に画像情報に対応する静電潜像が形成される。
前記のコロナ帯電器36、現像器37、転写帯電器41、分離帯電器42よびクリーナ46は、矢符47で示す感光体1の回転方向上流側から下流側に向ってこの順序で設けられる。
また、コロナ帯電器36は、レーザビーム33の結像点よりも感光体1の回転方向上流側に設けられ、感光体1の表面を均一に帯電させる。したがって、レーザビーム33が、均一に帯電された感光体1表面を露光することになり、レーザビーム33によって露光された部位の帯電量と露光されなかった部位の帯電量とに差異が生じて前記の静電潜像が形成される。
現像器37は、レーザビーム33の結像点よりも感光体1の回転方向下流側に設けられ、感光体1表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する。転写紙カセット38に収容される転写紙48は、給紙ローラ39によって1枚ずつ取出され、レジストローラ40によって感光体1への露光と同期して転写帯電器41に与えられる。転写帯電器41によって、トナー像が転写紙48に転写される。転写帯電器41に近接して設けられる分離帯電器42は、トナー像が転写された転写紙を除電して感光体1から分離する。
感光体1から分離された転写紙48は、搬送ベルト43によって定着器44に搬送され、定着器44によってトナー像が定着される。このようにして画像が形成された転写紙48は、排紙トレイ45に向けて排紙される。なお分離帯電器42によって転写紙48が分離された後、さらに回転を続ける感光体1は、その表面に残留するトナーおよび紙粉などの異物がクリーナ46によって清掃される。クリーナ46によってその表面が清掃された感光体1は、クリーナ46と共に設けられる図示しない除電ランプによって除電された後、さらに回転され、前記の感光体1の帯電から始まる一連の画像形成動作が繰返される。
したがって、本発明によれば、前記の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
実施の第4形態
図5は、本発明の実施の第4形態である画像形成装置の構成の概略を示す。
図示した画像形成装置は、電子写真感光体1と、帯電器36と、露光手段49と、現像器37と、転写器52と、定着器44と、クリーナ46と、潤滑剤塗布装置51と除電器50とを含んでなる。帯電器36、露光手段49、現像器37、転写器52、クリーナ46、潤滑剤塗布装置51および除電器50は、感光体1の周囲に、矢符で示される感光体1の回転方向の上流側から下流側に向かってこの順序で設けられている。
以下に、本実施の第4形態について詳細に説明する。
[帯電器]
帯電器36は、感光体1の外周表面を正または負の所定の電位に帯電させる帯電手段であり、例えばコロナ放電器などの非接触式帯電手段(例えばスコロトロン帯電器)であってもよいし、帯電ローラなどの接触式帯電手段であってもよい。後者の帯電ローラの場合、感光体表面に高い耐刷性が要求されるが、本発明の画像形成装置においては感光体の耐久性が向上しているので問題なく使用することができる。
[露光手段]
露光手段49は、例えば感光体1の回転軸方向の走査により、感光体1の外周表面に対して画像情報に応じた光を照射できる露光手段である。露光手段は、例えば半導体レーザを光源として備えている。
[現像器]
現像器37は、感光体1の表面に形成された静電潜像を、現像剤(例えばトナー)によって現像し、可視像であるトナー画像を形成する現像手段であり、感光体1に対向して設けられる。現像器37は、例えば、感光体1の外周表面にトナーを供給する現像ローラと、現像ローラを感光体1の回転軸と平行な回転軸のまわりに回転可能に支持すると共にその内部空間にトナーを含む現像剤を収容するケーシングとを備える。
[転写器]
転写器52は、感光体1の外周表面上のトナー画像を、図示しない搬送手段によって感光体1と転写器52との間に供給される記録媒体である転写紙上に転写させる転写手段である。転写器52は、例えば、コロナ放電器などの帯電手段を備え、転写紙にトナーと逆極性の電荷を与えることによってトナー画像を転写紙上に転写させる非接触式の転写手段である。
[定着器]
定着器44は、転写された画像を定着させる定着手段である。定着器44は、例えば、図示しない加熱手段を有する加熱ローラと、加熱ローラに対向して設けられ、加熱ローラに押圧されて当接部を形成する加圧ローラとを備える。
[クリーナ]
クリーナ46は、トナー画像の転写後に感光体1の外周表面に残留するトナーを除去し回収する清掃手段である。クリーナ46は、例えば、感光体1の外周表面に押圧されてそこに残留するトナーを剥離させるクリーニングブレードと、クリーニングブレードによって剥離されたトナーを収容する回収用ケーシングとを備える。
[潤滑剤塗布装置]
潤滑剤塗布装置51は、感光体1の外周表面に潤滑剤を塗布して感光体表面に該潤滑剤を付与する手段である。潤滑剤塗布装置51は、好ましくはクリーナ46の直後に、感光体1に対して当接可能に配置される。潤滑剤塗布装置の塗布接触部分はスポンジ状のもの、ソフト素材のハニカム構造上のもの、繊維束のもの等様々な形態があるが、これら部材に潤滑剤を練りこんで形成される。
潤滑剤の材料としては脂肪酸塩等のアルカリ金属石鹸やポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂等が挙げられるが、より良好に摩擦係数を下げるものとしてステアリン酸亜鉛、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
潤滑剤の粒子径は10〜300nmが好ましい。
また、潤滑剤塗布膜の厚さは10〜300nmが適当である。この範囲であれば、必要な潤滑効果が得られ、また画像に対する影響(例えば画像濃度低下や画像流れ)も少ないからである。
[除電器]
除電器50は、感光体1の外周表面上に滞留した電荷を除去する手段である。除電器50は、例えば除電ランプである。
上記画像形成装置による画像形成動作は、次のように行うことができる。
感光体1が、図示しない駆動手段によって回転駆動されると、先ず帯電器36によって感光体1の表面が正または負の所定電位に一様に帯電される。次いで、露光手段49から感光体1の表面に対して画像情報に応じた光が照射される。この露光により表面電荷が除去され、感光体1の表面に画像情報に従うパターンで静電潜像が形成される。
続いて、現像器37から感光体1の表面にトナーが供給されて、感光体1上の静電潜像が現像されてトナー画像が形成される。
トナー画像は、転写器52によって、供給された紙上に転写される。紙上に転写された画像は、定着器44で加熱定着されて堅牢な画像となる。
こうして印写プロセスが完了し、画像が形成された記録紙は、図示されない搬送手段によって画像形成装置の外部へ排出される。
一方、転写器52によるトナー画像の転写後も感光体1上に残留するトナーは、クリーナ46によって感光体1から剥離されて回収される。次いで、感光体1の表面には、潤滑剤塗布装置51によって潤滑剤が塗布される。その後、感光体1上に滞留した電荷が除電器50によって除去される。
その後、感光体1はさらに回転駆動され、再度感光体1の帯電から始まる一連の動作が繰返される。以上のようにして、連続的に画像が形成される。
これら一連の画像形成動作は、図示しない制御部によってそのタイミングが制御される。
本発明の画像形成装置は、感度を低下させることなく耐刷性、耐久性に優れた感光体を備えるので、長期間にわたって、画像流れやフィルミングのない高品位画像を形成することができる。
したがって、本発明によれば、前記の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段および除電手段に加えて、潤滑剤塗布装置を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の画像形成装置は、図4および図5に示す画像形成装置の構成に限定されるものではなく、上記感光体を使用することができるものであれば、モノクロ、カラーを問わず、電子写真プロセスを利用する種々のプリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機などであり得る。
なお、本発明の画像形成装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変形、変更が可能であって、その他の形態は本明細書および図面の記載から容易に理解される。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の記載内容に限定されるものではない。
本実施例において使用した各成分は、具体的には次の通りである。
〔酸化チタン〕
商品名:TTO−MI−1、石原産業(株)製
Al23およびZrO2にて表面処理された樹枝状ルチル型酸化チタン(チタン成分85%)
〔アルコール可溶性ナイロン樹脂〕
商品名:CM8000、東レ(株)製
〔ブチラール樹脂〕
商品名:S−LEC BX−1、積水化学工業(株)製
〔ポリカーボネート樹脂〕
商品名:GH−503、出光興産(株)製
商品名:TS2040、帝人化成(株)製
〔酸化防止剤〕
商品名:スミライザーBHT、住友化学工業(株)製
商品名:Irganox1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製
〔シリカ〕
商品名:TS−610、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク 製
平均粒径17nm
商品名:SO−E1、(株)アドマテックス製
平均粒径0.25μm
商品名:SO-E5、(株)アドマテックス製
平均粒子径1.5μm
〔アルミナ〕
商品名:NanoTek Al23、シーアイ化成(株)製
平均粒径31nm
商品名:スミコランダムAA−04、住友化学工業(株)製
平均粒径0.4μm
〔ステアリン酸亜鉛〕
商品名:SZ2000
〔ポリテトラフルオロエチレン〕
商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製
以下において、これらの各成分については、その商品名を記載する。
まず、直径:30mm、長さ:340mmのアルミニウム製導電性基体上に種々の条件にて感光層を形成し、実施例および比較例として準備した感光体について説明する。
実施例1
酸化チタン(TTO−MI−1)3g、アルコール可溶性ナイロン樹脂(CM−8000)3g、メタノール60gおよび1,3−ジオキソラン40gとをペイントシェイカにて10時間分散処理し、中間層用塗布液を調製した。調製した中間層用塗布液を、直径30mm、長さ340mmのアルミニウム製円筒状支持体上に膜厚0.9μmとなるように浸漬塗布法によって成膜し自然乾燥した。
次に、ブチラール樹脂(エスレックBM−2)10g、1,3−ジオキソラン1400gおよび次の構造式(B):
Figure 2008165156
で表されるチタニルフタロシアニン(B)15gをボールミルで72時間分散し電荷発生層用塗工液を作製した。この塗布液を用いて、前記の中間層を設けたアルミ製円筒状支持体上に浸漬塗工法により膜厚が0.2μmとなるように電荷発生層を成膜し、自然乾燥した。
次に、ポリカーボネート樹脂(TS2040)1.8gおよびシリカ(TS−610、平均粒子径:17nm)1.8gをテトラヒドロフラン32.4gに混合して、メディアとしてZrO2ビーズ(φ3mm)を用いるボールミルで5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。尚、この段階でフィラー粒子が均一に分散し、上記シリカの1次粒子径に対応する分散状態が保持されていることを、粒度分布測定装置:UPA-150(日機装)を用いて確認した。
次に、電荷輸送物質として次の構造式(2):
Figure 2008165156
で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)138.2g、および酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン984gに混合して溶解した。この溶液に前記電荷輸送層用一次分散塗布液3.6gを混合し、15時間攪拌処理して電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。この塗布液を、浸漬塗布法にて前記の電荷発生層上に塗布し、130℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成し、実施例1の感光体を作製した。
実施例2
電荷輸送層用塗液として、ポリカーボネート樹脂(TS2040)1.25gおよびシリカ(TS−610、平均粒子径:17nm)1.25gをテトラヒドロフラン22.5gに混合して、実施例1と同様にボールミルで5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)138.75gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン984gに混合して溶解した。その他については、実施例1と同様にして、実施例2の感光体を作成した。
実施例3
電荷輸送層用塗液として、ポリカーボネート樹脂(TS2040)3.1gおよびシリカ(TS−610、平均粒子径:17nm)3.1gをテトラヒドロフラン55.8gに混合して、実施例1と同様にボールミルで5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)136.9gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン992gに混合して溶解した。その他については、実施例1と同様にして、実施例3の感光体を作成した。
実施例4
電荷輸送層用塗液として、ポリカーボネート樹脂(TS2040)4.65gおよびシリカ(TS−610、平均粒子径:17nm)4.65gをテトラヒドロフラン83.7gに混合して、実施例1と同様にボールミルで5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)135.35gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン998gに混合して溶解した。その他については、実施例1と同様にして、実施例4の感光体を作成した。
実施例5
電荷輸送層用塗液として、フィラー粒子をアルミナ(スミコランダムAA-04平均粒子径:400nm)に変更した以外は、実施例3と同様にして、実施例5の感光体を作成した。
実施例6
電荷輸送層用塗液として、フィラー粒子をシリカ(X-24-9163A、平均粒子径:100nm)に変更した以外は、実施例3と同様にして、実施例6の感光体を作成した。
実施例7
電荷輸送層用塗液として、フィラー粒子をシリカ(SO-E5、平均粒子径:1.5μm)に変更した以外は、実施例3と同様にして、実施例7の感光体を作成した。
実施例8
電荷輸送層用塗液を調製する際に、電荷輸送物質を、次の構造式(3):
Figure 2008165156
で表されるトリアリールアミン化合物90gと、次の構造式(4):
Figure 2008165156
で表されるブタジエン系化合物10gに変更した以外は、実施例3と同様にして、実施例8の感光体を作成した。
実施例9
電荷輸送層用塗液を調製する際に、電荷輸送物質として上記構造式(3)で示されるトリアリールアミン化合物100gを用いた以外は、実施例3と同様にして、実施例9の感光体を作成した。
実施例10
電荷輸送層用塗液を調製する際に、電荷輸送物質として下記構造式(5):
Figure 2008165156
で示されるスチリル系化合物100gを用いた以外は、実施例3と同様にして、実施例10の感光体を作成した。
実施例11
電荷輸送層用塗液として、酸化防止剤(スミライザーBHT)を添加しないこと以外は、実施例3と同様にして、実施例11の感光体を作成した。
比較例1
電荷輸送層用塗液として、ポリカーボネート樹脂(TS2040)3.1gおよびシリカ(TS−610、平均粒子径:17nm)3.1gをテトラヒドロフラン55.8gに混合して、ペイント・シェーカーにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。その後、実施例1と同様にして粒度分布を測定したところ、明らかに1次粒子径より極めて大きな粗大凝集体が形成されていることを確認した。他は、実施例3と同様にして比較例1の感光体を作成した。
比較例2
電荷輸送層用塗液として、ポリカーボネート樹脂(TS2040)1.2gおよびシリカ(TS−610、平均粒子径:17nm)1.2gをテトラヒドロフラン21.6gに混合して、実施例1と同様にボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)139.8gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン980gに混合して溶解し、これに一次分散塗液2.4gを添加混合し、15時間攪拌処理して電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。その他については、実施例1と同様にして、比較例2の感光体を作成した。
比較例3
電荷輸送層用塗液として、ポリカーボネート樹脂(TS2040)5.0gおよびシリカ(TS−610)5.0gをテトラヒドロフラン90gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調整した。次に、電荷輸送物質として上記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)135.0gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン1005.6gに混合して溶解した。その他については、実施例1と同様にして、比較例3の感光体を作成した。
比較例4
電荷輸送層用塗液として、電荷輸送物質として上記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)140gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン980gに混合して溶解した。その他については、実施例1と同様にして、比較例4の感光体を作成した。
Figure 2008165156
表中、Rfは、(df×b3)/(dm×a3)で規定される平均フィラー粒子間距離に対する相対フィラー粒子径を意味する(ここで、aは平均フィラー粒子間距離(nm)を意味する;bは平均フィラー粒子径(nm)を意味する;dfはフィラー粒子の密度(g/cm3)を意味する;dmは前記最表面層における固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)。
実施例1〜11および比較例1〜4の各感光体を、試験用に改造したデジタル複写機AR−450(シャープ株式会社製)に装着し、印字率6%のA4サイズチャートを用い100,000枚画像形成することによって、感度、耐刷性、および画像劣化度合いの評価試験を行った。
次に、各性能の評価方法について説明する。
[電気特性評価]
上記の試験用複写機から現像器を取外し、代わりに現像部位に表面電位計(トレック・ジャパン社製:モデル344)を設けた。この複写機を用い、温度25℃、相対湿度50%の常温/常湿(N/N:Normal Temperature/Normal Humidity)環境中において、レーザ光による露光を施さなかった場合の感光体の表面電位を−650Vに調整し、その状態でレーザ光により露光(0.4μJ/cm2)を施した場合の感光体の表面電位を露光電位VL(V)として測定した。
この露光電位VLの絶対値が小さい程、高感度であると評価した。
<判定基準>
○:|VL|<90(V)
△:90(V)≦|VL|< 150(V)
×:150(V)≦|VL|
[耐刷性]
上記のAR−450改造機に備わるクリーニング器のクリーニングブレードが、感光体に当接する圧力、いわゆるクリーニングブレード圧を初期線圧で21gf/cm(2.06×10-1N/cm)に調整した。
N/N環境中で、各感光体につき、印字率6%のA4サイズ文字テストチャートを記録紙10万枚に形成して耐刷試験を行なった。
耐刷試験開始時と記録紙10万枚画像形成後との膜厚、すなわち感光層の層厚みを、膜厚測定装置(商品名:F−20−EXR、フィルメトリックス製)を用いて測定し、耐刷試験開始時の膜厚と記録紙10万枚画像形成後の膜厚との差から感光体ドラム10万回転あたりの削れ量(膜べり量)を求めた。削れ量が多い程、耐刷性が悪いと評価した。
<判定基準>
○:削れ量d<0.8μm/100k回転
△:0.8μm/100k回転≦削れ量d<1.0μm/100k回転
×:1.0μm/100k回転≦削れ量d
[画像劣化判定]
耐刷試験後の感光体の画質の低下レベルを調査するため、ハーフトーン画像における濃度ムラ評価した。濃度ムラの判定基準としては、以下の通りである。
○:目視にて、ハーフトーン画像に濃度ムラなし。良好な画像。
△:目視にて、ハーフトーン画像に濃度ムラあり。実使用上問題ないレベル。
×:目視にてハーフトーン画像に濃度ムラあり。実使用上問題となるレベル。
[総合評価]
上記3項目の判定結果を基に、下記のとおり判定する。
◎:3項目すべて○
○:3項目とも○或いは△
×:少なくとも1つ以上×
[評価結果]
評価結果を表2に示す。
Figure 2008165156
実施例1〜11に使用したフィラー粒子が、請求項記載の式(I)を満足する電子写真感光体においては、100,000枚実写時の平均ドラム膜べり量が、1μm/100k回転以下であり、良好な耐刷性を示した。
また、実施例3、6、7の比較より、粒子径の小さい方が、より電気特性の安定化がなされることが判った。
さらにこれらと実施例5との比較より、アルミナよりシリカの方が、電気的安定性において、やや優れている傾向が確認された。
また、特定の窒素系化合物すなわち、化学式(2)および化学式(4)で表されるブタジエン系電荷輸送物質を含有する実施例3および8で示した感光体においては、100,000枚実写後においても、画像濃度のムラが生じず、実施例9、10と比較して、より安定した画像を提供することを確認した。
これは、これらブタジエン系電荷輸送物質が、実写時に帯電器付近で発生する酸化性のO3あるいはNOx等のガスに対する耐性を与えているからであると推測される。
また、実施例3と実施例11との比較により、酸化防止剤の添加によっても、上記酸化性ガスに対する耐性が向上していることも明らかとなった。
本発明のフィラー粒子の添加方法の範囲外である感光体を用いた比較例においては、それぞれ、電気的安定性の著しい悪化(比較例1)、耐刷性の著しい悪化(比較例2および4)、あるいは実写後の露光電位の著しい上昇(比較例3)を示すことは明らかであり、本発明の有効性が示された。
実施例12
酸化チタン(TTO−MI−1)3gおよびアルコール可溶性ナイロン樹脂(CM8000)3gを、メチルアルコール60gと1,3−ジオキソラン40gとの混合溶剤に加え、ペイントシェーカーにて10時間分散処理して中間層用塗布液を調製した。この塗布液を塗布槽に満たし、前記アルミニウム製導電性基体を浸漬後引上げ、自然乾燥して層厚0.9μmの中間層を形成した。
ブチラール樹脂(エスレックBX−1)10g、前記構造式(B)で示されるチタニルフタロシアニン15gおよび1,3−ジオキソラン1400gをボールミルにて72時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製した。この塗布液を、中間層の場合と同様の塗布法にて前記の中間層上に塗布し、自然乾燥して層厚0.4μmの電荷発生層を形成した。
次に、ポリカーボネート樹脂(GH−503)0.7g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)0.6gおよびシリカ(TS−610)1.2gをテトラヒドロフラン22gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。
続いて、電荷輸送物質として前記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(GH−503)76.3g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)62.4gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン963gに混合して溶解した。
この溶解液を前記電荷輸送層用一次分散塗布液に混合して、ボールミルにてさらに1時間分散処理した電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。この塗布液を、浸漬塗布法にて前記の電荷発生層上に塗布し、130℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成し、実施例12の感光体を作製した。式(I)中、(df×b3)/(dm×a3)=Rf(平均フィラー粒子間距離に対する相対フィラー粒子径と定義)とすると、この感光体において、Rf=6.72×10-3(df:2.0、b≒17、dm=1.3、a≒104)である。
作製した感光体を、非接触帯電プロセスを有するモノクロ複合機AR−450M(シャープ株式会社製)をブレードクリーニング後に感光体に対して潤滑剤付与機能を付与できるように改造したAR−450M改造機に装着し、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛(SZ2000)を用い、評価試験を行った。
実施例13
電荷輸送層用一次分散塗布液としてポリカーボネート樹脂(GH−503)2.2g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)1.7gおよびシリカ(TS−610)3.7gをテトラヒドロフラン66gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。次に、電荷輸送物質として前記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(GH−503)75.0g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)61.3gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン929gに混合して溶解した。この溶解液を前記電荷輸送層用一次分散塗布液に混合して、ボールミルにてさらに1時間分散処理した電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。それ以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。この感光体において、Rf=2.03×10-2(df:2.0、b≒17、dm=1.3、a≒72)である。
実施例14
評価機装着の潤滑剤としてポリテトラフルオロエチレン(ルブロンL−2)を用いた以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。
実施例15
電荷輸送層用一次分散塗布液としてポリカーボネート樹脂(GH−503)0.8g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)0.7gおよびシリカ(TS−610)1.5gをテトラヒドロフラン27gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。次に、電荷輸送物質として前記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(GH−503)109.2g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)89.3gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン1199gに混合して溶解した。この溶解液を前記電荷輸送層用一次分散塗布液に混合して、ボールミルにてさらに1時間分散処理した電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。それ以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。この感光体において、Rf=6.72×10-3(df:2.0、b≒17、dm=1.3、a≒104)である。
実施例16
電荷輸送層用塗布液の電荷輸送物質として下記構造式(6)
Figure 2008165156
で示されるエナミン系化合物を用いた以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。この感光体において、Rf=6.72×10-3(df:2.0、b≒17、dm=1.3、a≒104)である。
実施例17
電荷輸送層用一次分散塗布液としてポリカーボネート樹脂(GH−503)0.7g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)0.6gおよびアルミナ(NanoTek Al23)1.2gをテトラヒドロフラン22gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。この感光体において、Rf=6.80×10-3(df:3.9、b≒31、dm=1.3、a≒236)である。
実施例18
中間層、電荷発生層までは実施例12と同様に作製した。次に電荷輸送層物質としてとして前記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(GH−503)77g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)63gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン980gに混合して溶解し、第一の電荷輸送層用塗布液を調製した。この塗布液を、浸漬塗布法にて電荷発生層上に塗布し、130℃で30分乾燥して層厚22μmの第一の電荷輸送層を形成した。次に実施例12と同様に電荷輸送層用二次分散塗布液を調製し、この塗布液を、浸漬塗布法にて第一の電荷輸送層上に塗布し、130℃で1時間乾燥して層厚6μmの第二の電荷輸送層を形成し、実施例18の感光体を作製し、実施例12と同様の評価を行った。
実施例19
評価機として潤滑剤付与機能を外したAR−450M改造機を用いた以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。
比較例5
電荷輸送層用一次分散塗布液としてポリカーボネート樹脂(GH−503)0.007g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)0.006gおよびシリカ(TS−610)0.012gをテトラヒドロフラン0.22gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。次に、電荷輸送物質として前記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(GH−503)77.0g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)63.0gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン980gに混合して溶解した。この溶解液を前記電荷輸送層用一次分散塗布液に混合して、ボールミルにてさらに1時間分散処理した電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。それ以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。この感光体において、Rf=6.75×10-5(df:2.0、b≒17、dm=1.3、a≒482)である。
比較例6
電荷輸送層用一次分散塗布液としてポリカーボネート樹脂(GH−503)4.0g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)3.3gおよびシリカ(TS−610)7.4gをテトラヒドロフラン132gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。次に、電荷輸送物質として前記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(GH−503)73.0g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)59.7gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン877gに混合して溶解した。この溶解液を前記電荷輸送層用一次分散塗布液に混合して、ボールミルにてさらに1時間分散処理した電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。それ以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。この感光体において、Rf=4.08×10-2(df:2.0、b≒17、dm=1.3、a≒57)である。
比較例7
電荷輸送層用一次分散塗布液としてポリカーボネート樹脂(GH−503)6.7g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)5.5gおよびシリカ(TS−610)12.3gをテトラヒドロフラン221gに混合して、ボールミルにて5時間分散処理して電荷輸送層用一次分散塗布液を調製した。次に、電荷輸送物質として前記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(GH−503)70.3g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)57.5gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン809gに混合して溶解した。この溶解液を前記電荷輸送層用一次分散塗布液に混合して、ボールミルにてさらに1時間分散処理した電荷輸送層用二次分散塗布液を調製した。それ以外は、実施例12と同様にして感光体を作製し、評価を行った。この感光体において、Rf=6.83×10-2(df:2.0、b≒17、dm=1.3、a≒48)である。
比較例8
第二の電荷輸送層用塗布液として比較例6の分散塗布液を用いた以外は、実施例18と同様にして感光体を作製し、評価を行った。
比較例9
電荷輸送層用分散塗布液として比較例6の分散塗布液を用いた以外は、実施例19と同様にして感光体を作製し、評価を行った。
比較例10
中間層、電荷発生層までは実施例12と同様に作製した。次に電荷輸送層物質としてとして前記構造式(2)で示されるブタジエン系化合物100g、ポリカーボネート樹脂(GH−503)77g、ポリカーボネート樹脂(TS2040)63gおよび酸化防止剤(スミライザーBHT)5gをテトラヒドロフラン980gに混合して溶解し、電荷輸送層用塗布液を調製した。この塗布液を、浸漬塗布法にて電荷発生層上に塗布し、130℃で1時間乾燥して層厚28μmの電荷輸送層を形成して比較例10の感光体を作製し、実施例12と同様の評価を行った。
比較例11
評価機として潤滑剤付与機能を外したAR−450M改造機を用いた以外は、比較例10と同様にして感光体を作製し、評価を行った。
評価は、表面電位の測定による感度の評価、並びに実際の画像形成による耐刷性およびと画質の評価を行った。以下に、各評価の方法について説明する。
[感度]
温度25℃、相対湿度50%の常温/常湿環境中で、感光体をAR−450M改造機に装着し、波長780nmレーザ光を0.4μJ/cm2照射し、露光後の表面電位から感度を評価した。
<判定基準>
◎:VL≦60、
○:60<VL≦90、
△:90<VL≦150、
×:VL>150
[耐刷性]
同様に温度25℃、相対湿度50%の常温/常湿環境中で、感光体毎に印字率6%のA4サイズ文字テストチャートを記録紙10万枚に画像を形成して耐刷試験を行なった。
耐刷試験開始時と記録紙10万枚画像形成後(すなわち100K回転後)の感光層の層厚みを、膜厚測定装置(商品名:F−20−EXR、フィルメトリックス社 製)を用いて測定し、耐刷試験開始時の層厚みと記録紙10万枚画像形成後の層厚みとの差から感光体ドラムの膜べり量を求めた。膜べり量が多い程、耐刷性が悪いと評価した。
<判定基準>
◎:Δd≦0.2μm/100K回転、
○:0.2μm/100K回転<Δ≦0.8μm/100K回転、
△:0.8μm/100K回転≦Δd<1.0μm/100K回転、
×:Δd>1.0μm/100K回転
温度25℃、相対湿度50%の常温/常湿環境中での10万枚の画像形成による耐磨耗試験を終えた後、温度35℃、相対湿度85%の高温/高湿環境中に評価機を移し、記録紙5千枚に印字率6%のA4サイズ文字テストチャートの画像形成を行い、一晩放置し、放置後に再び画像形成を行い画質確認を行った。特に画像ボケ、画像流れが発生したものを画像が不良と評価した。ここで、画像不良が発生しなかったものを「○」、画像ボケ、および画像流れが実使用上問題となるレベルで発生したものを「×」、画像ボケ、および画像流れが実使用上問題とならないレベルで発生したものを「△」として評価した。
[総合評価]
上記3項目の判定結果を基に、下記のとおり判定する。
◎:3項目すべて○以上
○:3項目とも○或いは△
×:少なくとも1つ以上×
評価結果を合わせて表3に示す。
Figure 2008165156
平均粒子径が100nm以下であるフィラー粒子を式(I)を満たして含有する最表面層を有する感光体を備える本発明の実施例である画像形成装置では、該感光体の表面に潤滑剤を付与することにより、感度を確保しつつ感光体の摩耗量を低減でき、更に優れた耐刷性を示した。加えて、高温高湿環境での画像も良好であった。
他方、電荷輸送層にフィラー粒子が平均フィラー粒子間距離に対する相対フィラー粒子径Rf>2.5×10-2の感光体を備えた比較例6、7の画像形成装置では、Rf値が増加するにつれ感度が低下し、耐刷性は良好なものの画像不良(画像流れ)が発生した。
電荷輸送層を2層で構成し、その上層をシリカ含有層とした感光体を備えた画像形成装置においても、Rf>2.5×10-2の最表面層を有する感光体を備えたもの(比較例8)は、画像不良が発生する点で式(I)を満たす最表面層を有する感光体を備えたもの(実施例18)に劣る。
感光体の表面に潤滑剤を付与しなかった画像形成装置において、電荷輸送層におけるRf値が1.0×10-3≦Rf≦2.5×10-2を満たす実施例19は、Rf値がRf>2.5×10-2の比較例9と比較すると、耐刷性についてはほぼ匹敵する一方で、感度については良好であり及び画像不良の発生も抑制されていることが、表2からと同様に確認できる。
電荷輸送層に含有されるフィラー粒子としてシリカに替えてアルミナを使用した実施例17では、平均粒径の小さい粒子を使用した場合は感度がやや低いものの耐刷性は良好であった。
電荷輸送層中の電荷輸送物質と結着樹脂との割合が10/20である実施例15では、電荷輸送物質の割合が下がったため、感度がやや低下した。
電荷輸送層中に微粒子を含有しない感光体を備えた画像形成装置である比較例10、11では、両者に感度の差はなく良好なものの、潤滑剤付与の有無で耐刷性が大きく異なり、耐刷性は実施例に及ばなかった。
本発明の実施の第1形態である電子写真感光体1の構成を簡略化して示す部分断面図である。 本発明の実施の形態であるフィラー粒子の分散条件による凝集粒径の差異を示す。 本発明の実施の第2形態である電子写真感光体2の構成を簡略化して示す部分断面図である。 本発明の実施の第3形態である画像形成装置30の構成を簡略化して示す配置側面図である。 本発明の実施の第4形態である画像形成装置の構成を簡略化して示す配置側面図である
符号の説明
1、2 電子写真感光体
11 導電性基体
12 電荷発生層
13 電荷輸送層
14 感光層
15 中間層
30 レーザプリンタ(画像形成装置)
31 半導体レーザ
32 回転多面鏡
34 結像レンズ
35 ミラー
36 コロナ帯電器
37 現像器
38 転写紙カセット
39 給紙ローラ
40 レジストローラ
41 転写帯電器
42 分離帯電器
43 搬送ベルト
44 定着器
45 排紙トレイ
46 クリーナ
47 矢符
48 転写紙
49 露光手段
50 除電器
51 潤滑剤塗布装置
52 転写器

Claims (7)

  1. 導電性基体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層をこの順で備えた電子写真感光体において、当該電子写真感光体の最表面層がフィラー粒子を含有し、かつ該層中のフィラー粒子が、次式(I):
    1.0×10-3 ≦ (df×b3)/(dm×a3) ≦ 2.5×10-2 (I)
    (式中、aは平均フィラー粒子間距離(nm)を意味し、bは平均フィラー粒子径(nm)を意味し、dfはフィラー粒子の密度(g/cm3)を意味し、dmは前記最表面層における固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)
    を満足することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記フィラー粒子が酸化珪素である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記フィラー粒子が100nm以下の平均粒子径を有する請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記電荷輸送層が、次の構造式(1):
    Figure 2008165156
    [式中、R1とR2は、互いに同一かまたは異なってもよい炭素数1〜4のアルキル基を表すか、またはR1とR2は互いに結合して窒素原子を含む複素環基を形成してもよく、nは1〜4の整数を表し、Arは置換ブタジエニル基を有する芳香環基を表す]
    で示されるアミン系化合物を、電荷輸送物質として含有する請求項1〜3に記載の電子写真感光体。
  5. 前記電子写真感光体が、さらに酸化防止剤を含有する請求項1〜4に記載の電子写真感光体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記電子写真感光体の表面に潤滑剤が付与される請求項6に記載の画像形成装置。
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