JP2009237488A - 電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】書き込み光源に短波長光を使用した際にもその書き込み光源波長においてドット再現性が良好で、耐久性にも優れるよう設計された高寿命、高解像度、高画質を満足する電子写真感光体およびそれを備えた画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】導電性基体上に少なくとも電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とがこの順で積層された感光層が積層されてなり、前記電荷発生層が前記電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、金属酸化物微粒子とを含有し、露光手段が360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する書き込み露光光源を使用する画像形成装置に用いられることを特徴とする電子写真感光体により、上記の課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられ、短波長の光で露光し得る電子写真感光体(以下「感光体」ともいう)およびそれを備えた画像形成装置に関する。
電子写真技術を用いて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置(以下「電子写真装置」ともいう)は、高速の情報処理システム機器の一端を担い、その進歩は近年著しい。これらのシステム機器の中でも、光を記録プローブとする電子写真方式は、光源そのものの質的な向上と相俟って、プリント出力の品質および信頼性の向上が著しい。よってこれら技術は、通常のプリンタ出力としてだけでなく、複写機にも展開され、ますますその重要性が増してきており、今後も継続して需要の伸びが期待されている。
近年、プリンタおよび複写機に対しては、カラー化を含めた高画質化への期待が膨らんでいる。そして、それを実現させるための方向性としては、「光源(露光ビーム)の小径化およびそれによってもたらされる潜像/現像の高精細化」および「上記を安定してもたらすことができる感光体の安定化」が挙げられる。
前者の必要条件である露光ビームの小径化には、光源の短波長化が有効である。例えば、書き込み光源として、中心発振波長が従来の近赤外域レーザ(LD)に比べて約半分近くの短波長レーザ(LD)を用いた場合には、次式(A)で示されるように、感光体上におけるレーザビームのスポット径を理論上かなり小さくすることができる。
d∝(π/4)(λf/D) (A)
(式中、dは感光体上のスポット径、λはレーザ光の波長、fはfθレンズの焦点距離、Dはレンズ径を意味する)
したがって、これらは潜像の書き込み密度、すなわち解像度の向上に非常に有利に働く。
しかしながら、このような短波長LDは従来の露光部材の中心発振波長よりも短いので、感光体を安定して動作させるためにはいくつか問題が発生する。
第1の問題は、感光体の安定性に関する。すなわち、従来の書き込み波長は450nmよりも長いため、電荷輸送層の電荷輸送材料が黄色であっても感光体表面側から書き込みが可能であった。しかし、短波長LDでは、電荷輸送材料が書き込み光を遮ると光感度が低下するばかりでなく、電荷輸送材料そのものの劣化を促進することになり、感光体の機能そのものを低下させてしまう。
したがって、短波長LDを使用する場合には、電荷輸送材料として光学的に無色に近いものが使用されるべきであり、そのような電荷輸送材料の開発が必要になる。これに関しては、これまでに開発されてきた電荷輸送材料の中から、製膜後に無色透明に近い材料を分子構造として選択することとなる。
第2の問題は、電荷発生材料の安定性に関する。すなわち、近赤外域のレーザに対する光吸収とそれに伴う電荷発生プロセスと比較して、短波長の光に対するそれは、物質との相互作用という点で大きく異なることである。つまり、同一電荷発生材料の使用に際しても、短波長での光の有するエネルギーは、現行の近赤外レーザのそれと比較すると明らかに大きく、その過剰なエネルギーによって、光によるキャリアー生成に至るプロセスの間に、副次的な作用が考えられる。詳細なプロセスについては、明らかではないが、感光体としての安定性に対する課題として挙げられる。
過去、短波長レーザによる高解像度化に対する取り組みは、特開平9−240051号公報(特許文献1)に始まり、様々な電荷発生材料との組み合わせ、例えば、特開2000−47408号公報(特許文献2)および特開2000−105479号公報(特許文献3)などが挙げられているが、「高解像度化の実現」と「感光体としての安定性の確保」の両者を実現するには至っていない。
近年、感光体に使用される材料群としては、性能/コストの両面からその市場のほとんどを有機系材料が占有している。但し、特定の市場に導入される感光体としては、耐久性/安定性などに特徴のある無機系化合物も使用されている。
したがって、両者の特長を引き出すことのできるハイブリッド化が切望されるところでもある。すでに実用化されているところとして、感光体の下引き層には、種々の無機化合物が導入され、性能の安定化が図られている。
また、特開平5−249708号公報(特許文献4)に記載されているように、電荷発生層に金属酸化物粒子を導入することにより安定性の向上が図られている例もある。
さらに、短波長の光源に対する性能の安定化効果として、特開平2007−233347号公報(特許文献5)には、下引き層中の金属酸化物の光吸収による感光体の感度特性に与える影響について記載されているが、その効果については未だ十分であるとはいえない。
特開平9−240051号公報 特開2000−47408号公報 特開2000−105479号公報 特開平5−249708号公報 特開平2007−233347号公報
本発明は、上記従来技術の実情に鑑みてなされてものであって、書き込み光源に短波長光を使用した際にもその書き込み光源波長においてドット再現性が良好で、耐久性にも優れるよう設計された高寿命、高解像度、高画質を満足する感光体およびそれを備えた画像形成装置を提供することを課題とする。
かくして、本発明によれば、導電性基体上に少なくとも電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とがこの順で積層された感光層が積層されてなり、前記電荷発生層が前記電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、金属酸化物微粒子とを含有し、露光手段が360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する書き込み露光光源を使用する画像形成装置に用いられることを特徴とする感光体が提供される。
また、本発明によれば、上記の感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記感光体をその画像情報に応じた光で露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された静電潜像を現像して可視像化する現像手段と、現像によって可視像化された画像を記録媒体上に転写する転写手段とを備え、前記露光手段が360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する書き込み露光光源を使用することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、書き込み光源に短波長光を使用した際にもその書き込み光源波長においてドット再現性が良好で、耐久性にも優れるよう設計された高寿命、高解像度、高画質を満足する感光体およびそれを備えた画像形成装置を提供することができる。
本発明の感光体は、導電性基体上に少なくとも電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とがこの順で積層された感光層(積層型感光層)が積層されてなり、前記電荷発生層が前記電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、金属酸化物微粒子とを含有し、露光手段が360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する書き込み露光光源を使用する画像形成装置に用いられることを特徴とする。
図1を用いて本発明の感光体の構成について具体的に説明するが、本発明は以下に説明する形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の感光体の要部の構成を示す概略断面図であり、導電性基体1上に、下引き層6および電荷発生材料2を含有する電荷発生層3と電荷輸送材料4を含有する電荷輸送層5とがこの順で積層された感光層(積層型感光層)21が積層されてなる。図中、7はバインダー樹脂(結着樹脂)を示す。
本発明の感光体は、電荷発生層と電荷輸送層とを逆順で形成した逆二層型積層構造であってもよいが、前記積層型が好ましい。
[導電性基体(導電性支持体)1]
導電性基体1は、感光体の電極としての役割を果たすとともに、他の各層の支持部材としても機能する。
導電性支持体の構成材料は、当該分野で用いられる材料であれば特に限定されない。
具体的には、アルミニウム、銅、真鍮、亜鉛、ニッケル、ステンレス、クロム、モリブデン、バナジウム、インジウム、チタン、金、白金などの金属材料;アルミニウム合金などの合金材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリオキシメチレン、ポリスチレンなどの高分子材料、硬質紙、ガラスなどからなる基体表面に金属箔をラミネートしたもの、金属材料を蒸着したもの、導電性高分子、酸化スズ、酸化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着もしくは塗布したものなどが挙げられる。
導電性基体は、円筒状、円柱状、薄膜シート状、無端ベルト状などに加工して用いられる。後述するように、浸漬塗布法により導電性基体上に各層を形成する場合には、円筒状が好ましい。
導電性基体1の表面には、必要に応じて、画質に影響のない範囲内で、陽極酸化皮膜処理、薬品、熱水などによる表面処理、着色処理、表面を粗面化するなどの乱反射処理を施されていてもよい。
乱反射処理は、レーザを露光光源として用いる電子写真プロセスにおいて本発明による感光体を用いる場合に特に有効である。すなわち、レーザを露光光源として用いる電子写真プロセスでは、レーザ光の波長が揃っているので、感光体の表面で反射されたレーザ光と感光体の内部で反射されたレーザ光とが干渉を起こし、この干渉による干渉縞が画像に現れて画像欠陥の発生することがある。そこで、導電性支持体の表面に乱反射処理を施すことにより、波長の揃ったレーザ光の干渉による画像欠陥を防止することができる。
[下引き層(中間層)6]
本発明の感光体は、導電性基体1と感光層21との間に下引き層を有するのが好ましい。
下引き層は、導電性基体から感光層への電荷の注入を防止する機能を有する。すなわち、繰返し使用時の帯電性の劣化を防止し、低温/低湿環境下での帯電性を改善して、露光によって消去されるべき部分以外の表面電荷の減少を抑え、かぶりなどの画像欠陥の発生を防止する。特に、反転現像プロセスによる画像形成の際に、白地部分にトナーからなる微小な黒点が形成される黒ポチと呼ばれる画像かぶりの発生を防止する。
また、下引き層は、導電性基体の表面の欠陥である傷や凹凸の度合を軽減して表面を均一化し、感光層の成膜性を高め、導電性支持体と積層型感光層との密着性を向上させることができる。
下引き層は、例えば、樹脂材料を適当な溶剤に溶解または分散させて下引き層用塗布液を調製し、この塗布液を導電性支持体上に塗布し、乾燥により溶剤を除去することによって形成できる。
樹脂材料としては、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの合成樹脂;カゼイン、セルロース、ゼラチンなどの天然高分子材料などが挙げられ、これらの1種または2種以上を使用できる。これらの中でも、ポリアミド樹脂が好ましく、アルコール可溶性ナイロン樹脂が特に好ましい。
アルコール可溶性ナイロン樹脂としては、例えば6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロンなどを共重合させた共重合ナイロン;N−アルコキシメチル変性ナイロンおよびN−アルコキシエチル変性ナイロンのように、ナイロンを化学的に変性させた樹脂などが挙げられる。
樹脂材料を溶解または分散させる溶剤としては、水、メタノール、エタノール、ブタノールなどの単独溶剤、水とアルコール類との混合溶剤、2種類以上のアルコール類の混合溶剤、アセトンおよびジオキソランなどとアルコール類との混合溶剤、ジクロロエタン、クロロホルムおよびトリクロロエタンなどの塩素系溶剤とアルコール類との混合溶剤などが挙げられる。
また、下引き層用塗布液は、体積抵抗率の調節、低温/低湿環境下での繰返しエージング特性の改善などの理由で、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化インジウム、シリカ、酸化アンチモンなどの無機顔料を含んでいてもよい。
下引き層中の無機顔料の割合は30〜95重量%の範囲が好ましく、下引き層用塗布液に無機顔料を添加する場合には、ボールミル、ダイノーミル、超音波発振機などの分散機を用いて分散させるのが好ましい。
塗布方法は特に限定されないが、浸漬塗布法が特に好ましい。浸漬塗布法は、例えば、塗布液を満たした塗布槽に円筒状導電性基体を浸漬した後、一定速度または任意に変化させた速度で引上げることにより、層を形成する方法であり、比較的簡単で、生産性および原価の点で優れているため、感光体を製造する場合に多く利用されている。
したがって、下引き層のみならず、後述する電荷発生層、電荷輸送層および保護層の形成にも用いられる。
塗膜は、熱風または遠赤外線などの乾燥機を用いて乾燥すればよく、乾燥温度は40〜130℃程度、乾燥時間は10分間〜2時間程度が好ましい。乾燥温度が低い場合には、乾燥時間が長くなることがあり、また、乾燥温度が高い場合には、繰返し使用時の電気的特性が悪くなり感光体を使用して得られる画像も劣化することがある。
下引き層の膜厚は特に限定されないが、通常0.1〜5μm程度である。
なお、導電性支持体の構成材料がアルミニウムの場合には、アルマイトを含む層(アルマイト層)を形成し、下引き層とすることができる。
[電荷発生層3]
電荷発生層3は、光を吸収することによって電荷を発生する電荷発生材料を主成分として含有し、必要に応じてバインダ樹脂を含有する。主成分とは、その成分がその主たる機能を発現できる量を含有することを意味する。
本発明は、電荷発生層が電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、金属酸化物微粒子を含有することを最大の特徴とする。
本発明のオキソチタニルフタロシアニンは、式(A):
Figure 2009237488
(式中、X1、X2、X3およびX4は、同一または異なって、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基であり、r、s、yおよびzは、同一または異なって0〜4の整数である)
で示される。
式(A)におけるX1、X2、X3およびX4のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素原子が挙げられる。
1、X2、X3およびX4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
1、X2、X3およびX4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。
式(A)で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物は、例えばMoser, Frank HおよびArthur L. ThomasによるPhthalocyanine Compounds、Reinhold Publishing Corp.、New York、1963に記載されている方法などの公知の製造方法によって製造することができる。
例えば、式(A)で示されるオキソチタニウムフタロシアニン化合物のうち、r、s、yおよびzが0である無置換のオキソチタニウムフタロシアニンの場合は、フタロニトリルと四塩化チタンとを、加熱融解するかまたはα−クロロナフタレンなどの適当な溶剤中で加熱反応させることによってジクロロチタニウムフタロシアニンを合成した後、塩基または水で加水分解することによって得られる。
またイソインドリンとテトラブトキシチタンなどのチタニウムテトラアルコキシドとを、N−メチルピロリドンなどの適当な溶剤中で加熱反応させることによっても、オキソチタニウムフタロシアニンを製造することができる。
本発明のオキソチタニルフタロシアニンは、そのX線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が9.4°または9.7°に最大回折ピークを示し、かつ少なくとも7.3°、9.4°、9.7°および27.3°に明瞭な回折ピークを有する特定の結晶型を有するオキソチタニルフタロシアニン結晶が特に好ましい(図2参照)。
このような特定の結晶型のオキソチタニルフタロシアニンを含有する感光体は、高感度かつ高品質な画像を提供することができるとともに、繰返し使用に対する電位安定性に優れ、反転現像を用いる電子写真プロセスでの地カブリなどの発生が効果的に抑制することができる。この電気的な安定性に関しては、近赤外レーザ(780nm)で照射された場合だけでなく、短波長光源の場合、例えば405nmに中心発振波長を有するGaN系半導体レーザの使用に際しても同様に安定した電気特性を提供する。
金属酸化物微粒子としては、酸化珪素(シリカ)、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)などの酸化物などが挙げられ、これらの中でも、n型半導体微粒子としての特性に優れた酸化チタンおよび酸化亜鉛が好ましく、酸化亜鉛が特に好ましい。
また、金属酸化物微粒子に代えて、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物微粒子を用いることもできる。
金属酸化物微粒子の粒子径は、100nm以下が好ましく、5〜100nmの範囲が特に好ましい。粒子径が5nm未満および100nmを超える場合には、添加による効果が得られ難く、100nmを超える場合には、電荷発生層としての膜質が低下し、感光体としての機械的強度が悪化することがある。
本発明において「粒子径」とは、特に定義しない限り「一次粒子径」を意味する。
オキソチタニルフタロシアニンと金属酸化物微粒子との共存下で、短波長光源(360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する光源)を使用することにより、次のようなプロセスを介して安定した高感度の感光体が実現されていると考えられる。
すなわち、オキソチタニルフタロシアニンの光吸収により高次のエネルギー準位に電荷が励起され、その後、最低励起準位を経てフリーキャリアーになるが、この間に副次的にトラップに捕獲されること(トラップ生成)によって感度の不安定化がもたらされる。ここで近接する金属酸化物微粒子の伝導帯との何らかの相互作用によって、上記のトラップ生成が抑制されているものと考えられる。そして、金属酸化物微粒子の光吸収とそれに続くキャリアー生成のプロセスも感度の向上に寄与しているものと考えられる。
オキソチタニルフタロシアニンは、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の電荷発生材料と併用してもよい。他の電荷発生材料との併用により、任意かつ容易に光減衰曲線を調整することができ、画像形成プロセスを設計する上で自由度が広がり優位である。
このような電荷発生材料としては、例えば、アゾ系顔料(モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料など)、インジゴ系顔料(インジゴ、チオインジゴなど)、ペリレン系顔料(ペリレンイミド、ペリレン酸無水物など)、多環キノン系顔料(アントラキノン、ピレンキノンなど)、フタロシアニン系顔料(金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなど)、スクアリリウム色素、ピリリウム塩類、チオピリリウム塩類、トリフェニルメタン系色素(メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、ビクトリアブルーなど)アクリジン系色素(エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ、フラペオシンなど)、チアジン系色素(メチレンブルー、メチレングリーンなど)、オキサジン系色素(カプリブルー、メルドラブルーなど)、ビスベンゾイミダゾール系色素、キナクリドン系色素、キノリン系色素、レーキ系色素、アゾレーキ系色素、ジオキサジン系色素、アズレニウム系色素、トリアリルメタン系色素、キサンテン系色素、シアニン系色素、などの有機顔料または染料(有機光導電性材料)、さらにセレン、非晶質シリコンなどの無機材料(無機光導電性材料)などが挙げられる。
電荷発生層における金属酸化物微粒子の含有割合は、電荷発生材料に対して1〜100重量%が好ましく、20〜80重量%が特に好ましい。
金属酸化物微粒子の含有量が1重量%未満の場合には、添加効果が明らかではなく、100重量%を超える場合には、帯電性の低下などの弊害が顕著になることがある。
バインダ樹脂としては、電荷発生層の機械的強度、耐久性などを向上させる目的で使用され、当該分野で用いられる結着性を有する樹脂を使用できる。
具体的には、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリアミド、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル、ポリアクリルアミド、ポリフェニレンオキサイドなどの熱可塑性樹脂;フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマールなどの熱硬化性樹脂、これらの樹脂の部分架橋物、これらの樹脂に含まれる構成単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂などの絶縁性樹脂)などが挙げられる。これらのバインダ樹脂は1種を単独でまたは2種以上を組み合せて使用することができる。
電荷発生層は、公知の乾式法および湿式法により形成することができる。
乾式法としては、例えば、電荷発生材料を導電性支持体上または下引き層上に真空蒸着する方法が挙げられる。
湿式法としては、例えば、電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニン、金属酸化物微粒子およびバインダ樹脂を適当な溶剤に溶解または分散させて電荷発生層用塗布液を調製し、この塗布液を導電性支持体上または下引き層上に塗布し、乾燥により溶剤を除去する方法が挙げられ、塗布方法は下引き層と同様の浸漬塗布法が挙げられる。
浸漬塗布法が比較的簡単で、生産性および原価の点で優れているため、後者の湿式法が好ましい。
溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン、ジメトキシベンゼン、ジクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロプロパンなどのハロゲン化炭化水素;テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジベンジルエーテル、ジメトキシメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、イソホロンなどのケトン類;安息香酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ジフェニルスルフィドなどの含イオウ溶剤;ヘキサフロオロイソプロパノールなどのフッ素系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロトン性極性溶剤などが挙げられ、これらは単独または混合溶剤として使用できる。また、このような溶剤に、アルコール類、アセトニトリルまたはメチルエチルケトンを加えた混合溶剤を使用することもできる。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤が特に好ましい。
本発明の実施の形態における好ましい電荷発生層用塗布液は、オキソチタニルフタロシアニン、金属酸化物微粒子、結着樹脂としてのブチラール樹脂、シリコーンオイルおよび2種以上の非ハロゲン系有機溶剤の混合溶剤(好ましくはジメトキシエタンとシクロヘキサノンとの混合溶剤)で構成される。
電荷発生層中の電荷発生材料の含有割合は、30〜90重量%が好ましく、40〜80重量%が特に好ましい。電荷発生材料の割合が前記の範囲であれば、本発明の優れた効果が得られる。
電荷発生層は、本発明の好ましい特性を損なわない範囲内で、化学増感剤および光学増感剤の1種または2種以上を適量含んでもよい。これらの増感剤は、感光体の感度を向上させ、繰返し使用による残留電位の上昇および疲労などを抑え、電気的耐久性を向上させる。これらの増感剤は、後述する電荷輸送層に含有されてもよく、電荷発生層および電荷輸送層の両方に含有されてもよい。
化学増感剤および/または光学増感剤の使用割合は特に限定されないが、電荷発生物質100重量部に対して、10重量部以下の割合が好ましく、0.5〜2.0重量部の割合が特に好ましい。
化学増感剤(電子受容物質)としては、例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、4−クロルナフタル酸無水物などの酸無水物;テトラシアノエチレン、テレフタルマロンジニトリルなどのシアノ化合物、4−ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド類;アントラキノン、1−ニトロアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノンなどの多環もしくは複素環ニトロ化合物;ジフェノキノン化合物などの電子吸引性材料およびこれらの電子吸引性材料を高分子化したものなどが挙げられる。
電荷発生層は、必要に応じて、ホール輸送物質、電子輸送物質、酸化防止剤、紫外線吸収剤、分散安定剤、増感剤、レベリング剤、可塑剤、無機化合物もしくは有機化合物の微粒子などから選ばれる1種または2種以上を適量含んでもよい。
酸化防止剤および紫外線吸収剤としては、ヒンダードアミン系化合物、ハイドロキノン系化合物、トコフェロール系化合物、パラフェニレンジアミン、アリールアルカンおよびそれらの誘導体、アミン系化合物、有機硫黄化合物ならびに有機燐化合物などが挙げられ、これらの中でも、ヒンダードフェノール誘導体が特に好ましい。
酸化防止剤の使用量は、電荷輸送物質100重量部に対して0.1〜50重量部が好ましく、1〜20重量部が特に好ましい。酸化防止剤の使用量が0.1重量部未満であると、塗布液の安定性の向上および感光体の耐久性の向上に充分な効果を得ることができない場合がある。また、酸化防止剤の使用量が50重量部を超えると、感光体特性に悪影響を及ぼすことがある。
可塑剤またはレベリング剤は、ゆず肌を防止し、成膜性、可撓性および表面平滑性を向上させることができる。
可塑剤としては、例えばビフェニル、塩化ビフェニル、ベンゾフェノン、o−ターフェニル、二塩基酸エステル(例えば、フタル酸エステル)、脂肪酸エステル、リン酸エステル、各種フルオロ炭化水素、塩素化パラフィン、エポキシ型可塑剤などが挙げられる。
レベリング剤(表面改質剤)としては、例えばシリコーンオイルのようなシリコーン系レベリング剤、フッ素樹脂系レベリング剤などを挙げることができる。
無機化合物または有機化合物の微粒子は、機械的強度を増強し、電気特性を向上させることができる。
電荷発生層の膜厚は特に限定されないが、0.05〜5μmが好ましく、0.1〜1.5μmが特に好ましい。電荷発生層の膜厚が0.05μm未満では、光吸収の効率が低下し、感度が低下するおそれがあり、逆に電荷発生層の膜厚が5μmを超えると、電荷発生層内部での電荷輸送が感光体表面の電荷を消去する過程の律速段階となり、感度が低下するおそれがある。
[電荷輸送層5]
電荷輸送層5は、電荷発生材料で発生した電荷を受入れ輸送する能力を有する電荷輸送材料、バインダ樹脂、必要に応じて公知の可塑剤、増感剤などを含有する。
電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、ピラゾリン誘導体、フェニルヒドラゾン類、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルアミン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、スチルベン系化合物、3−メチル−2−ベンゾチアゾリン環を有するアジン化合物などの電子供与性物質;フルオレノン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、インデノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、インデノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベンゾ[c]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、ブロマニル、クロラニル、ベンゾキノンなどの電子受容性物質が挙げられる。
感光体が、露光手段が360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する書き込み露光光源を使用する画像形成装置に用いられる場合には、電荷輸送材料としては、360nm以上の波長領域に吸収を示さないアリールアミン系の化合物が特に好ましい。
バインダ樹脂としては、電荷輸送材料と相溶性を有するものであり、かつ360nm以上に吸収を有しない材料系が好ましく、例えば、ポリカーボネートおよび共重合ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリケトン、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、およびそれらの共重合樹脂などが挙げられる。これらのバインダ樹脂は1種を単独でまたは2種以上を組み合せて使用することができる。これらの中でも、ポリスチレン、ポリカーボネート、共重合ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルなどの樹脂は、体積抵抗率が1013Ω以上あり、成膜性および電位特性などにも優れている。
電荷輸送層は、電荷発生層と同様に、電荷輸送材料およびバインダ樹脂を適当な溶剤に溶解または分散させて電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗布液を浸漬塗布法により電荷発生層上に塗布し、乾燥により溶剤を除去する方法により形成するのが好ましい。
前記結着樹脂を溶解させる溶剤は、メタノール、エタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソランなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン炭化水素、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエンなどの芳香族類などが挙げられる。
電荷輸送層中の電荷輸送材料の割合は、30〜80重量%の範囲が好ましく、40〜70重量%が特に好ましい。電荷輸送材料の割合が前記の範囲であれば、本発明の優れた効果が得られる。
電荷輸送層の膜厚は特に限定されないが、10〜30μmが好ましく、10〜20μmが特に好ましい。通常適用されている電荷輸送層の膜厚20〜30μmでは、光源のビーム径を小さくしても電荷輸送層内でキャリアの面内方向の拡散が起こり静電潜像が広がり、高解像な潜像形成が妨げられる。これを防止するためには、電荷輸送層の膜厚をより薄膜化する必要がある。
電荷輸送層には、画像形成装置のクリーニングブレードとの摺刷などによって引き起こされる感光体表面の磨耗劣化を抑制する目的でフィラー粒子の添加してもよい。
このようなフィラーには、大別して、有機系フィラー粒子と金属酸化物を中心とする無機系フィラー粒子がある。
一般に、感光体表面の濡れ性を制御し、異物などの付着を抑制する目的にはフッ素系材料を中心とする有機系フィラーが用いられる。一方、耐刷性を向上させる目的には無機系フィラーが主に用いられ、本発明では、後者を用いるのが好ましい。
本発明の感光体では、電荷輸送層が無機系フィラー粒子を含有し、無機系フィラー粒子が次式(1):
1.0×10-3≦(df×b3)/(dm×a3)≦2.5×10-2 (1)
(式中、aは平均フィラー粒子間距離(nm)、bは平均フィラー粒子径(nm)、dfはフィラー粒子の密度(g/cm3)、dmは電荷輸送層における固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)
を満足する分散状態で電荷輸送層中に含有されてなるのが好ましい。
上記の式(1)においては、均質な固形媒質中に、真球かつ均一に分布するフィラー粒子を仮定し、この粒子が上記媒質中に最密充填されていることとする。
なお、上記感光体最表面層の固形媒質は、電荷輸送層を構成する結着樹脂と電荷輸送物質を意味し、均一分布するのは、フィラー粒子となる。
平均フィラー粒子間距離aは、正確にはTEMによる断面観察により測定することが好ましいが、均一な分散状態が確認できていればフィラー粒子の添加量と媒体である塗膜の体積より計算値として求めてもよい。具体的には、フィラー粒子の添加量、粒子径、密度および媒質の密度(正確にはフィラー粒子を含む固形分全体の密度)から求めることができる。
平均フィラー粒子径bは、正確にはSEMによる断面観察により測定することが好ましいが、市販のフィラー粒子であればカタログ値より引用してもよい。
フィラー粒子の密度dfは、作製前のフィラー粒子の体積と重量を測定して、これらから算出することができる(JIS 7112に準拠)が、市販のフィラー粒子であればカタログ値より引用してもよい。
電荷輸送層における固形分の平均密度dmは、塗膜の体積と重量を測定して、これらから算出することができる。ここで電荷輸送層の固形分とは、塗布液を塗布し溶媒を乾燥して固化した電荷輸送層の塗膜のことである。
無機系フィラー粒子の特徴としては、材料としての硬度が高く、結着樹脂に分散しやすいものがよく、例えば、酸化珪素(シリカ)、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)などの酸化物、および窒化珪素、窒化アルミニウムなどの窒化化合物が挙げられる。
これらの中でも、光散乱を考慮して媒質の屈折率との差が小さいことから、酸化珪素(シリカ)が特に好ましい。
また、無機系フィラー粒子の粒子径は、100nm以下が好ましく、5〜100nmの範囲が特に好ましい。粒子径が上記の範囲であれば、散乱および系中での電気的キャリアへの弊害をできるだけ少なくすることができ、粒子径が5nm未満および100nmを超える場合には、添加による効果が得られ難い。
平均フィラー粒子間距離aは、200nm以下が好ましく、50〜100nmが特に好ましい。
フィラー粒子の密度dfは1.3〜4g/cm2が好ましく、1.5〜3.5g/cm2が特に好ましい。
電荷輸送層における固形分の平均密度dmは1.3〜3g/cm2が好ましく、1.4〜2g/cm2が特に好ましい。
[保護層(図示せず)]
本発明の感光体は、電荷輸送層の表面の磨耗劣化を抑制する手段として、電荷輸送層の表面に架橋性(反応性)保護層を有するのが好ましい。
保護層は、有機シリコン系化合物などのバインダ樹脂、必要に応じて上記の金属酸化物微粒子とから構成され、電荷輸送層中の金属酸化物微粒子は0.1〜30重量%程度が好ましい。
また、保護層には、必要に応じて上記の電荷輸送材料や酸化防止剤を添加することが好ましく、添加により電位安定性や画質の向上を図ることができる。
保護層の形成方法は、下引き層の形成方法に準じ、例えば、円形量規制型塗布方法が挙げられる。
本発明の画像形成装置は、本発明の感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記感光体をその画像情報に応じた光で露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された静電潜像を現像して可視像化する現像手段と、現像によって可視像化された画像を記録媒体上に転写する転写手段とを備え、前記露光手段が露光手段が360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する書き込み露光光源を使用することを特徴とする。
図面を用いて本発明の画像形成装置(レーザプリンタ)の構成およびその画像形成動作について説明するが、以下の記載内容に限定されるものではない。
図4は、本発明の画像形成装置の構成を示す模式側面図である。
画像形成装置であるレーザプリンタ30は、感光体A、半導体レーザ31、回転多面鏡32、結像レンズ34、ミラー35、帯電手段であるコロナ帯電器36、現像手段である現像器37、転写紙カセット38、給紙ローラ39、レジストローラ40、転写手段である転写帯電器41、分離帯電器42、搬送ベルト43、定着器44、排紙トレイ45およびクリーニング手段であるクリーナ46を含んで構成される。
なお、上記の半導体レーザ31、回転多面鏡32、結像レンズ34およびミラー35は、露光手段49を構成する。
感光体Aは、図示しない駆動手段によって矢符47の方向に回転可能なようにレーザプリンタ30に搭載される。半導体レーザ31から出射されるレーザビーム33は、回転多面鏡32によって感光体Aの表面に対してその長手方向(主走査方向)に繰返し走査される。結像レンズ34は、f−θ特性を有し、レーザビーム33をミラー35で反射させて感光体Aの表面に結像させて露光させる。感光体Aを回転させながらレーザビーム33を前記のように走査して結像させることによって、感光体Aの表面に画像情報に対応する静電潜像が形成される。
前記のコロナ帯電器36、現像器37、転写帯電器41、分離帯電器42よびクリーナ46は、矢符47で示す感光体Aの回転方向上流側から下流側に向ってこの順序で設けられる。
また、コロナ帯電器36は、レーザビーム33の結像点よりも感光体Aの回転方向上流側に設けられ、感光体Aの表面を均一に帯電させる。したがって、レーザビーム33が、均一に帯電された感光体Aの表面を露光することになり、レーザビーム33によって露光された部位の帯電量と露光されなかった部位の帯電量とに差異が生じて前記の静電潜像が形成される。
帯電器としては、コロナ帯電器に限定されず、コロトロン帯電器、スコロトロン帯電器、鋸歯帯電器、ローラ帯電器などであってもよい。
現像器37は、レーザビーム33の結像点よりも感光体Aの回転方向下流側に設けられ、感光体Aの表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する。転写紙カセット38に収容される転写紙48は、給紙ローラ39によって1枚ずつ取出され、レジストローラ40によって感光体Aへの露光と同期して転写帯電器41に与えられる。転写帯電器41によって、トナー像が転写紙48に転写される。転写帯電器41に近接して設けられる分離帯電器42は、トナー像が転写された転写紙を除電して感光体Aから分離される。
現像器としては、接触式および非接触式のいずれであってもよい。
本発明においては、通常の乾式の1成分あるいは2成分の現像手段であっても、高い解像度を有する画像を形成することができる。この場合、用いるトナー粒子径は、6μm以下のものが好ましい。
また、図4の画像形成装置は乾式現像方式であるが、本発明の画像形成装置における感光体は耐久性に優れた感光層または保護層を有するので、現像手段が炭化水素系溶剤にトナーを分散させた液体現像剤を用いる湿式現像である場合であっても、高品質の画像を形成することができる。この場合、粒子径が1μm以下と非常に小さく、帯電量が大きいトナー粒子を用いることができるので、画像の乱れがなく、より高い解像度の出力画像を形成することができる。炭化水素系溶剤(有機溶剤)に対する耐性の向上にあたっては、反応性保護層の導入が有用である。
感光体Aから分離された転写紙48は、搬送ベルト43によって定着器44に搬送され、定着器44によってトナー像が定着される。このようにして画像が形成された転写紙48は、排紙トレイ45に向けて排紙される。なお分離帯電器42によって転写紙48が分離された後、さらに回転を続ける感光体Aは、その表面に残留するトナーおよび紙粉などの異物がクリーナ46のクリーニングブレードまたはブラシクリーナによって清掃される。クリーナ46によってその表面が清掃された感光体Aは、クリーナ46と共に設けられる図示しない除電ランプによって除電された後、さらに回転され、前記の感光体Aの帯電から始まる一連の画像形成動作が繰り返される。
また、感光体を複数設けることで複数の異なるトナーを用いて重ね併せ画像を形成可能な構成も採用できる。この構成はタンデム方式と称される。
本発明のよる画像形成装置では、クリーニングブレードの研磨能力やクリーニングブレードの感光体Aの表面に対する当接圧力を小さく設定することができるので、感光体Aの寿命が延長される。また、クリーニング後の感光体Aの表面は、トナーおよび紙粉などの異物の付着がなく、常に清浄な状態に保たれるので、画質の良好な画像を長期間安定して形成することができる。
すなわち、本発明による画像形成装置は、各種の環境下において、長期間に亘り安定して画質低下のない画像を形成することができる。また、感光体Aの寿命が長く、クリーナ46も簡易な構成で済むことから、低コストでメンテナンス頻度の少ない画像形成装置が実現される。さらに、感光体Aが光に曝されてもその電気特性が低下しないので、メンテナンス時などに感光体Aが光に曝されることに起因する画質の低下を抑えことができる。
本発明の画像形成装置は、図4に示す以外にも次のような構成であってもよい。
感光体Aを、コロナ帯電器36、現像器37およびクリーナ46から選択される少なくとも1つと一体化してプロセスカートリッジとしてもよい。
例えば、感光体A、コロナ帯電器36、現像器37およびクリーナ46を組込んだプロセスカートリッジ、感光体A、コロナ放電器36および現像器37を組込んだプロセスカートリッジ、感光体Aおよびクリーナ46を組込んだプロセスカートリッジ、感光体Aおよび現像器37を組込んだプロセスカートリッジなどが挙げられる。
このようにいくつかの部材を一体化したプロセスカートリッジを用いることにより、装置の保守管理が容易になる。
また、感光体の外径が40mm以下の場合には、分離帯電器42を省いた構成としてもよく、現像バイアスなどの高圧電圧を印加するタイミングなどを工夫することによって、除電ランプ(図示せず)を省いた構成としてもよい。
すなわち、感光体の直径が小さいもの、低速のローエンドプリンタなどでは、省スペース化の観点から除電ランプを省くことができる。
以下に実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
直径30mmのアルミニウム製円筒状導電性基体上に感光層を形成して感光体を作製し、その特性を評価した。
酸化チタン(商品名:タイベークTTO55A、石原産業株式会社製)7重量部および共重合ナイロン(商品名:アミランCM8000、東レ株式会社製)13重量部を、メチルアルコール159重量部と1,3−ジオキソラン106重量部との混合溶剤に加え、ペイントシェーカーにて8時間分散処理して下引き層用塗布液を調製した。この塗布液を塗布槽に満たし、導電性基体を浸漬後引上げ、自然乾燥して膜厚1μmの下引き層を形成した。
予め、次のようにして電荷発生材料として使用する、下記構造式で示されるオキソチタニルフタロシアニンを得た。
Figure 2009237488
ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlとを混合し、さらにチタニウムテトライソプロポキシド17.0gを加え、窒素雰囲気下、140℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を放冷した後、析出物を濾取し、クロロホルム、2%の塩酸水溶液、水およびメタノールで順次洗浄し、乾燥して青紫色針状あるいは板状化合物(結晶)25.5gを得た。
得られた化合物の化学分析の結果、上記構造式で示されるオキソチタニルフタロシアニンであることを確認した(収率88.5%)。
得られたオキソチタニルフタロシアニン結晶1.8重量部、微粒子酸化チタン(商品名:MT−500B(平均一次粒子径:35nm)、テイカ株式会社製)0.9重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製した。この塗布液を、下引き層の場合と同様の浸漬塗布法にて先に設けた下引き層上に塗布し、自然乾燥して膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
次いで、電荷輸送材料として下記構造式で示されるアリールアミン系化合物5重量部、ポリカーボネート(商品名:タフロンGH503、出光興産株式会社製)4.4重量部およびポリカーボネート(商品名:パンライトTS2040:帝人化成株式会社製)3.6重量部を混合し、テトラヒドロフラン49重量部を溶剤として電荷輸送層用塗布液を調製した。この塗布液を、下引き層の場合と同様の浸漬塗布法にて先に設けた電荷発生層上に塗布し、120℃で1時間乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。このようにして、図1に示される導電性基体上に下引き層、電荷発生層および電荷輸送層が順次積層された感光体を得た。
Figure 2009237488
(実施例2)
予め、次のようにして電荷発生材料として使用する、下記構造式で示されるチタニルフタロシアニンを得た。
o−フタロジニトリル40g、四塩化チタン18gおよびα−クロロナフタレン500mlを、窒素雰囲気下、200〜250℃で3時間加熱撹拌して反応させた。次いで、100〜130℃まで放冷後、熱時濾過し、100℃に加熱したα−クロロナフタレン200mlで洗浄してジクロロチタニウムフタロシアニン粗生成物を得た。
得られた粗生成物を、室温でα−クロロナフタレン200mlおよびメタノール200mlで順次洗浄し、次いでメタノール500ml中で1時間熱懸洗を行った。濾過後、得られた粗生成物を、水500ml中でpHが6〜7になるまで、熱懸洗を繰り返した。その後、乾燥してオキソチタニルフタロシアニン中間結晶を得た。次いで、得られた中間結晶を、メチルエチルケトンに混合し、ペイントコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直径2mmのガラスビーズと共にミリング処理し、メタノールで洗浄した後、乾燥して結晶を得た。
得られた結晶の化学分析の結果、オキソチタニルフタロシアニンであることを確認した。
また、得られた結晶のX線回折スペクトルの結果、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.7°および27.3°に主要な回折ピークを有し、そのうち9.4°と9.7°の重なったピーク束に最大回折ピークを示す結晶型のオキソチタニルフタロシアニンであることを確認した(図2参照)。
電荷発生材料として、実施例1のオキソチタニルフタロシアニンに代えて、上記方法により得られたオキソチタニルフタロシアニンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして感光体を作製した。
なお、電荷発生層の分光透過吸収スペクトルを測定した。得られた結果を図3に示す。
(実施例3)
実施例2で得られたオキソチタニルフタロシアニン1.8重量部、微粒子酸化チタン(商品名:MT−500B(平均一次粒子径:35nm)、テイカ株式会社製)0.009重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例4)
実施例2で得られたオキソチタニルフタロシアニン1.8重量部、微粒子酸化チタン(商品名:MT−500B(平均一次粒子径:35nm)、テイカ株式会社製)0.027重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例5)
実施例2で得られたオキソチタニルフタロシアニン1.8重量部、微粒子酸化チタン(商品名:MT−500B(平均一次粒子径:35nm)、テイカ株式会社製)1.62重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例6)
実施例2で得られたオキソチタニルフタロシアニン1.8重量部、微粒子酸化チタン(商品名:MT−500B(平均一次粒子径:35nm)、テイカ株式会社製)1.98重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例7)
実施例2で得られたオキソチタニルフタロシアニン1.8重量部、微粒子酸化チタン(商品名:PT−501A(平均一次粒子径:100nm)、石原産業株式会社製)0.9重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例8)
実施例2で得られたオキソチタニルフタロシアニン1.8重量部、微粒子酸化チタン(商品名:PT−501R(平均一次粒子径:180nm)、石原産業株式会社製)0.9重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例9)
実施例2で得られたオキソチタニルフタロシアニン1.8重量部、微粒子酸化亜鉛(商品名:MZ−500(平均一次粒子径:20〜30nm)、テイカ株式会社製)1.98重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例10)
実施例1で使用したアリールアミン系化合物5重量部、ポリカーボネート(商品名:タフロンGH503、出光興産株式会社製)4.4重量部、ポリカーボネート(商品名:パンライトTS2040:帝人化成株式会社製)3.6重量部およびシリカフィラー粒子(商品名:TS−610(平均粒径:17nm)、キャボット・スペシャルティ・ケイミカルズ社製)0.065重量部およびテトラヒドロフラン49重量部を混合し、ボールミルにて6時間分散処理して電荷輸送層用塗布液を調整したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例11)
実施例1で使用したアリールアミン系化合物5重量部、ポリカーボネート(商品名:タフロンGH503、出光興産株式会社製)4.4重量部、ポリカーボネート(商品名:パンライトTS2040:帝人化成株式会社製)3.6重量部およびシリカフィラー粒子(商品名:TS−610(平均粒径:17nm)、キャボット・スペシャルティ・ケイミカルズ社製)0.26重量部およびテトラヒドロフラン49重量部を混合し、ボールミルにて6時間分散処理して電荷輸送層用塗布液を調整したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例12)
実施例1で使用したアリールアミン系化合物5重量部、ポリカーボネート(商品名:タフロンGH503、出光興産株式会社製)4.4重量部、ポリカーボネート(商品名:パンライトTS2040:帝人化成株式会社製)3.6重量部およびシリカフィラー粒子(商品名:TS−610(平均粒径:17nm)、キャボット・スペシャルティ・ケイミカルズ社製)0.39重量部およびテトラヒドロフラン49重量部を混合し、ボールミルにて6時間分散処理して電荷輸送層用塗布液を調整したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例13)
実施例1で使用したアリールアミン系化合物5重量部、ポリカーボネート(商品名:タフロンGH503、出光興産株式会社製)4.4重量部、ポリカーボネート(商品名:パンライトTS2040:帝人化成株式会社製)3.6重量部およびシリカフィラー粒子(商品名:X−24−9163A(平均粒径:100nm)、信越化学工業株式会社製)0.39重量部およびテトラヒドロフラン49重量部を混合し、ボールミルにて6時間分散処理して電荷輸送層用塗布液を調整したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例14)
実施例1で使用したアリールアミン系化合物5重量部、ポリカーボネート(商品名:タフロンGH503、出光興産株式会社製)4.4重量部、ポリカーボネート(商品名:パンライトTS2040:帝人化成株式会社製)3.6重量部およびシリカフィラー粒子(商品名:アドマファインSO−E1(平均粒径:250nm)、株式会社アドマテックス製)0.39重量部およびテトラヒドロフラン49重量部を混合し、ボールミルにて6時間分散処理して電荷輸送層用塗布液を調整したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(実施例15)
実施例2と同様にして、導電性基体上に下引き層、電荷発生層および電荷輸送層を順次積層した。
次いで、金属アルコキシド(テトラエトキシシラン:TEOS)10重量部とテトラエトキシシラン3重量部とを混合し、モノクロルベンゼン180重量部で希釈して保護層塗布液を調製した。この塗布液を円形量規制型塗布方法にて電荷輸送層上に塗布し、120℃で1時間乾燥して膜厚1.0、μmの保護層を形成した。このようにして、図1に示される感光体に保護層を付加した感光体を得た。
(比較例1)
実施例2で得られたオキソチタニルフタロシアニン1.8重量部、ブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業株式会社製)1.2重量部およびポリジメチルシロキサン−シリコーンオイル(商品名:KF−96、信越化学工業株式会社製)0.06重量部を、ジメトキシエタン87.3重量部とシクロヘキサノン9.7重量部との混合溶剤(比率=90/10)に混合し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製したこと以外は、実施例2と同様にして感光体を作製した。
(評価)
以上のように作製した実施例1〜15および比較例1の感光体を、帯電部材(スコロトロン帯電器)と共に、カラー複合機(型式:MX−4500N、シャープ株式会社社製)の画像形成装置用プロセスカートリッジに装着し、画像露光光源として405nmの中心発振波長を有する半導体レーザを用い、コリメーターレンズ、アパーチャー、シリンダレンズ、ポリゴンミラー、fθレンズ、樽型トロイダルレンズ、反射ミラーからなる像露光装置により書き込みを行った。
現像には2成分現像(体積平均粒径6.5μmのトナー)を行い、転写部材として転写ベルト(トナー像が直接転写紙に転写される)を用い、除電光には780nmの半導体レーザを用い、感光体全面に光照射により除電を行うようにした。書き込み率6%のチャートを用い、試験環境25℃−50%RHで5枚間欠にて5万枚印刷を行った。
なお、感光体特性評価は5万枚印刷前後に、下記の評価を実施した。
<電気特性評価>
表面電位計(型式:model 344、トレック・ジャパン社製)を用いて、べた画像印字時の電位VL(−V)を測定して下記の基準で判定し、感光体感度の指標とした。
VL<100(V):実使用上問題なし
VL≧100(V):画像濃度に影響し、実使用上問題あり。
<ドット再現性の評価>
ハーフトーン画像(1ドット画像)を形成し、目視観察によりドット形成状態(ドットの再現性、散逸状態および輪郭の先鋭度)を下記の基準(ランク)で判定した。
◎:ドット再現性が良好、かつ散逸も無く、輪郭の先鋭度に優れている
○:上記3項目とも若干の劣化はあるが、実使用上問題なし
△:3項目いずれかが、実使用上問題となる
×:3項目中2項目以上が、実使用不可能となる
<地汚れの評価>
白ベタ画像を出力し、目視観察により地汚れ状態(地肌部に発生する黒点の数および大きさ)を下記の基準(ランク)で判定した。
◎:地肌部に発生する黒点は全くなし
○:地肌部に発生する黒点は存在するが、実使用上問題ないレベル
△:地肌部に発生する黒点が散乱して存在し、実使用上問題となるレベル
×:地肌部に発生する黒点が多数あり、実使用不可能なレベル
<耐刷性評価>
実写試験前後の感光体の膜厚を光干渉式の膜厚測定装置(型式:F20、フィルメトリックス(Filmetrics)社製)を用いて測定し、それらの差から膜べり量を、感光体ドラムの回転数から換算して求めた。
(実施例16)
アクリル系樹脂にカーボンブラックを添加した平均粒径0.8μmのトナー粒子を、炭化水素系のキャリア液(商品名:アイソパーL、エクソンモービル化学社製)中に分散させて、ブラックの負帯電液体現像剤を調製した。
実施例2と同様にして作製した感光体、および乾式現像槽を改良した液体現像現像剤像形成装置に充填した上記の液体現像剤を用いたこと以外は、上記と同様にして評価した。
種々の画像評価をおこなった。
(比較例2)
実施例2と同様にして作製した感光体、および画像露光光源として780nmの中心発振波長を有する半導体レーザを用いたこと以外は、上記と同様にして評価した。
以上の評価結果を表1に示す。
Figure 2009237488
実施例1〜15の結果から、特定のオキソチタニルフタロシアニンおよび金属酸化物微粒子を含有する電荷発生層を有する本発明の感光体を、露光光源として405nmの中心発振波長を有する半導体レーザを備えた画像形成装置に用いることにより、実写前後とも安定な高画質の画像が得られることがわかる。
これらの中でも、特定のオキソチタニルフタロシアニンを用いた場合(実施例2)および特定の添加量の金属酸化物微粒子を用いた場合(実施例4および5)には、特に実写前後とも安定な高画質の画像が得られることがわかる。
また、特定の金属酸化物微粒子(酸化亜鉛)を用いた場合(実施例9)には、特に良好な感光体特性が得られることがわかる。
さらに、電荷輸送層に無機系フィラーを添加した場合(実施例10〜14)および電荷輸送層の表面に保護層を設けた場合(実施例15)には、耐刷性との両立が図ることができ、特に実施例11が最も画質と耐刷性の両立がなされていることがわかる。
また、実施例16の結果から、本発明の感光体を、炭化水素系溶剤にトナーを分散した液体現像剤を用いる湿式現像手段に用いた場合にも、実写前後とも安定な高画質の画像が得られることがわかる。
保護層は、湿式現像手段においては、感光体の耐刷性の向上と共に耐溶剤性の向上も期待できる。
他方、比較例1の結果から、金属酸化物微粒子を含有しない電荷発生層を有する感光体では、電荷発生層での十分な電荷発生量の確保および安定化が図れないことがわかる。
また、比較例2の結果から、本発明の感光体を、画像露光光源として780nmの中心発振波長を有する半導体レーザを用いた場合には、高画質化のレベルが実施例と比較して明らかに劣っていることがわかる。
本発明の感光体の要部の構成を示す概略断面図である。 本発明の感光体に好適な電荷発生材料のオキソチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトルである(実施例2)。 本発明のオキソチタニルフタロシアニンを含有する電荷発生層の分光透過吸収スペクトルである(実施例2)。 本発明の画像形成装置の要部の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 導電性基体(導電性支持体)
2 電荷発生材料
3 電荷発生層
4 電荷輸送材料
5 電荷輸送層
6 下引き層(中間層)
7 バインダー樹脂(結着樹脂)
21 感光層
A 感光体
30 レーザプリンタ(画像形成装置)
31 半導体レーザ
32 回転多面鏡
33 レーザビーム
34 結像レンズ
35 ミラー
36 コロナ帯電器
37 現像器
38 転写紙カセット
39 給紙ローラ
40 レジストローラ
41 転写帯電器
42 分離帯電器
43 搬送ベルト
44 定着器
45 排紙トレイ
46 クリーナ
47 矢符
48 転写紙
49 露光手段

Claims (11)

  1. 導電性基体上に少なくとも電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とがこの順で積層された感光層が積層されてなり、前記電荷発生層が前記電荷発生材料としてのオキソチタニルフタロシアニンと、金属酸化物微粒子とを含有し、露光手段が360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する書き込み露光光源を使用する画像形成装置に用いられることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記オキソチタニルフタロシアニンが、そのX線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が9.4°または9.7°に最大回折ピークを示し、かつ少なくとも7.3°、9.4°、9.7°および27.3°に回折ピークを有する特定の結晶型を有する請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記金属酸化物微粒子が、酸化チタンまたは酸化亜鉛である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記金属酸化物微粒子の粒子径が、5〜100nmである請求項1〜3のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
  5. 前記電荷発生層中の電荷発生材料の含有割合が30〜90重量%であり、前記金属酸化物微粒子の含有割合が前記電荷発生材料に対して1〜100重量%である請求項1〜4のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
  6. 前記電荷輸送層が無機系フィラー粒子を含有し、前記無機系フィラー粒子が次式(1):
    1.0×10-3≦(df×b3)/(dm×a3)≦2.5×10-2 (1)
    (式中、aは平均フィラー粒子間距離(nm)、bは平均フィラー粒子径(nm)、dfはフィラー粒子の密度(g/cm3)、dmは電荷輸送層における固形分の平均密度(g/cm3)を意味する)
    を満足する分散状態で前記電荷輸送層中に含有されてなる請求項1〜5のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
  7. 前記無機系フィラー粒子が、酸化珪素である請求項6に記載の電子写真感光体。
  8. 前記無機系フィラー粒子の粒子径が、10〜100nmである請求項6または7に記載の電子写真感光体。
  9. 前記電荷輸送層の表面に保護層を有する請求項1〜8のいずれか1つに記載の電子写真感光体。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体をその画像情報に応じた光で露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された静電潜像を現像して可視像化する現像手段と、現像によって可視像化された画像を記録媒体上に転写する転写手段とを備え、前記露光手段が360〜420nmの波長範囲に中心発振波長を有する書き込み露光光源を備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記現像手段が、炭化水素系溶剤にトナーを分散した液体現像剤を用いる湿式現像手段である請求項10に記載の画像形成装置。
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