JP2001523673A - タキソイド(taxoid)ファミリーの誘導体の製造方法 - Google Patents

タキソイド(taxoid)ファミリーの誘導体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はデアセチルバッカチンまたはその13位のエステル化誘導体の7及び10位の2つの位置の直接アルキル化によるタキソイド類のジアルコキシル化誘導体の新規な製造方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、タキソイドファミリーのジアルコキシ誘導体の新規な製造方法に関
する。タキソイドファミリーのジアルコキシ誘導体という表現は、バッカチン環
系の7及び10位にアルコキシ単位を保有し、そして場合により13位にβ−フ
ェニルイソセリン鎖を保有する誘導体をさすと理解される。
【0002】 より具体的には、タキソイドファミリーのジアルコキシ誘導体という表現は、
以下の一般式:
【0003】
【化4】
【0004】 [式中、 ・基Rは1〜6個の炭素原子を含有する同じ直鎖状または分枝鎖状のアルキル基
を表し、 ・Zは水素または式
【0005】
【化5】
【0006】 の単位を表し、 ・ここで、 R1は 1)1〜8個の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基、2〜8
個の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基、2〜8個の炭素
原子を含有する直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基、3〜6個の炭素原子を含
有するシクロアルキル基、場合によりハロゲン原子並びにアルキル、アルケニル
、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アリ
ールオキシ、アリールチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、メルカプト、
ホルミル、アシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、アルコキシカルボニルアミ
ノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、アルコキシカ
ルボニル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、シ
アノ、ニトロ及びトリフルオロメチル基から選択される1個またはそれ以上の原
子または基で置換されていてもよいフェニルまたはα−もしくはβ−ナフチル基
、あるいは 2)窒素、酸素及び硫黄原子から選択される同じまたは異なってもよい1個また
はそれ以上のヘテロ原子を含有し、そして場合によりハロゲン原子並びにアルキ
ル、アリール、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボ
ニルアミノ、アシル、アリールカルボニル、シアノ、カルボキシル、カルバモイ
ル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル及びアルコキシカルボニル
基から選択される同じまたは異なってもよい1個またはそれ以上の置換基で置換
されていてもよい5員の芳香族複素環、 3)フェニル、α−またはβ−ナフチル基及び芳香族複素環上の置換基において
、アルキル基及び他の基のアルキル部分は1〜4個の炭素原子を含有し、アルケ
ニル及びアルキニル基は2〜8個の炭素原子を含有し、そしてアリール基はフェ
ニルまたはα−もしくはβ−ナフチル基であると理解される、 を表し、 ・R2は 1)場合によりハロゲン原子及び1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基、1
〜4個の炭素原子を含有するアルコキシ基またはトリフルオロメチル、テノイル
もしくはフロイル基から選択される同じまたは異なってもよい1個またはそれ以
上の原子または基で置換されていてもよいベンゾイル基、あるいは 2)基R’2−O−CO−、ここで、R’2は以下のものを表す: ・1〜8個の炭素原子を含有するアルキル基、2〜8個の炭素原子を含有するア
ルケニル基、3〜8個の炭素原子を含有するアルキニル基、3〜6個の炭素原子
を含有するシクロアルキル基、4〜6個の炭素原子を含有するシクロアルケニル
基または7〜10個の炭素原子を含有するビシクロアルキル基、これらの基は場
合によりハロゲン原子及びヒドロキシル基、1〜4個の炭素原子を含有するアル
コキシ基、各アルキル部分が1〜4個の炭素原子を含有するジアルキルアミノ基
、ピペリジノもしくはモルホリノ基、(場合により1〜4個の炭素原子を含有す
るアルキル基もしくはアルキル部分が1〜4個の炭素原子を含有するフェニルア
ルキル基で4位で置換されていてもよい)1−ピペラジニル基、3〜6個の炭素
原子を含有するシクロアルキル基、4〜6個の炭素原子を含有するシクロアルケ
ニル基、(場合によりハロゲン原子及び1〜4個の炭素原子を含有するアルキル
基もしくは1〜4個の炭素原子を含有するアルコキシ基から選択される1個もし
くはそれ以上の原子もしくは基で置換されていてもよい)フェニル基、シアノも
しくはカルボキシル基またはアルキル部分が1〜4個の炭素原子を含有するアル
コキシカルボニル基から選択される1個またはそれ以上の置換基で置換されてい
てもよい、 ・場合によりハロゲン原子及び1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基または
1〜4個の炭素原子を含有するアルコキシ基から選択される1個またはそれ以上
の原子または基で置換されていてもよいフェニルまたはα−もしくはβ−ナフチ
ル基あるいは好ましくはフリル及びチエニル基から選択される5員の芳香族複素
環式基、 ・あるいは場合により1〜4個の炭素原子を含有する1個またはそれ以上のアル
キル基で置換されていてもよい、4〜6個の炭素原子を含有する飽和した複素環
式基、 を表す] に相当する誘導体をさすと理解される。
【0007】 本発明の方法の主題である式(Ia)の生成物の中で、好ましいものは: ・Zが水素または式(Ib)の基を表し、 ここで、 ・R1がフェニル基を表し、 ・R2がtert−ブトキシカルボニル基またはベンゾイル基を表す ものである。
【0008】 最も特に好ましい生成物は: ・R1がフェニル基を表し、 ・R2がtert−ブトキシカルボニル基を表し、 ・Rがメチル基を表す ものである。
【0009】 国際公開WO 96/30355に従って、2つの方法により本発明の誘導体 を製造することは既知のことである。第一の複数工程方法では、式:
【0010】
【化6】
【0011】 の10−デアセチルバッカチンIIIから出発して、 例えばジシリルエーテルの形態で、それを7及び13位で選択的に保護し、続い
て、一般式: R−X (III) [式中、 Rは上に定義したとおりの基を表し、そしてXは硫酸エステルもしくはスルホン
酸エステル基のような反応性エステル基またはハロゲン原子を表す] の生成物の作用により、10位に単位−OR並びに7及び13位にシリル基を保
有する生成物を得る。次に、シリル保護基を水素原子で置換して10位に基−O
R並びに7及び13位にOH基をなお保有する化合物を得る。式(III)の誘導 体との反応によりこの誘導体を7位で選択的にエーテル化してZが水素に等しい
式(I)の誘導体を得る。
【0012】 最終工程は、例えば欧州特許EP 617,018中に記述された方法に従っ て、β−ラクタムの存在下で、または例えば上記の国際公開WO 96/303 55中に記述された方法に従って、オキサゾリジンの存在下で、Zが水素を表す
式(Ia)の誘導体をそれ自体既知である方法により13位でエステル化するこ
とにある。
【0013】 同じ国際公開WO 96/30355中に記述された第二の方法では、一般式 (Ia)の生成物を一般式(II)の生成物から出発して5段階の工程により得る
ことができる。最初の工程では、7及び10位の保護を実施し、続いて、例えば
欧州特許EP 617,018中に記述された方法に従って、β−ラクタムの存 在下で、または例えば上記の特許WO 96/30355中に記述されたように 、オキサゾリジンの存在下で、13位でエステル化する。7及び10位の保護基
の脱保護後、Zが水素以外であり、そしてRが水素を表す式(Ia)のエステル
がこのようにして得られる。次の工程は、式(IV) R−SO−R (IV) [式中、 Rは上記と同じ意味を有する] のスルホキシド及び無水酢酸からインサイチューで形成される試薬の作用により
7及び10位を同時に反応させて(Pummerer型反応)、7及び10位上
にアルキルチオアルキルオキシ型中間体を形成することにある。
【0014】 上で得られた中間体化合物に対して活性化ラネーニッケルの作用により式(I
a)の所望する化合物を与える最終工程を実施する。
【0015】 通例、一般式(IV)のスルホキシド、好ましくはジメチルスルホキシド及び無
水酢酸からインサイチューで形成される試薬の作用を0ないし50℃の間の温度
で酢酸またはハロ酢酸のような酢酸誘導体の存在下で実施する。
【0016】 通例、脂肪族アルコールまたはエーテルの存在下で活性化ラネーニッケルの作
用を−10ないし60℃の間の温度で実施する。
【0017】 この先行類似技術において記述された一連の方法により、直接、1段階で、1
0−デアセチルバッカチン(deacetylbaccatin)IIIの7及び10位のジアルコキ シ誘導体になることはこれまで可能でなかった。
【0018】 本発明はこの目的を達成することを可能にする。それは式(V)
【0019】
【化7】
【0020】 [式中、 Aは水素または以下の式(Ic)の側鎖:
【0021】
【化8】
【0022】 ここで、 Gはヒドロキシル官能基の保護基を表す、 または式(Id)のオキサゾリジン単位:
【0023】
【化9】
【0024】 ここで、 R1及びR2は上記と同じ意味を有し、そしてR3及びR4は水素またはアルキル、
アリール、ハロ、アルコキシ、アリールアルキル、アルコキシアリール、ハロア
ルキル及びハロアリール基から選択され、それらの置換基は場合により4〜7員
環を形成してもよい、 を表す] の10−デアセチルバッカチンまたは13位でエステル化されるその誘導体の7
及び10位の2個のヒドロキシル官能基の選択的且つ同時の直接1段階アルキル
化を可能にする。
【0025】 出発原料として10−デアセチルバッカチン、すなわち式(II)の生成物を用
いることが好ましく、それは本方法を著しく費用効果的にし、さらに先行類似技
術の方法において必要とされた中間体保護及び脱保護工程を回避する。
【0026】 式(Ic)のヒドロキシル官能基を保護するための基Gの中で、一般に、Gr
eene及びWuts、Protective Groups in Orga
nics Synthesis 1991、John Wiley & Son
s並びにMacOmie、Protective Groups in Org
anic Chemistry、1975、Plenum Pressのような
書物中に記述され、そして例えば: ・エーテル、好ましくは、メトキシメチルエーテル、1−エトキシエチルエーテ
ル、ベンジルオキシメチルエーテル、p−メトキシベンジルオキシメチルエーテ
ル、場合によりメトキシ、クロロもしくはニトロのような1個もしくはそれ以上
の基で置換されていてもよいベンジルエーテル、1−メチル−1−メトキシエチ
ルエーテル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルエーテル、テトラヒドロ
ピラニルエーテルまたはトリアルキルシリルエーテルのようなシリルエーテルの
ようなエーテル、 ・炭酸トリクロロエチルのような炭酸エステル のような、分子の残りをほとんどまたは全く分解しない条件下で脱保護される保
護基の一団を選択することが好ましい。
【0027】 より具体的には、一般式(Id)の基R3及びR4を国際公開WO 94/07 878中に記述されたものから選択し、そしてR3が水素であり、R4がp−メト
キシフェニル基である誘導体がより特に好ましい。
【0028】 アルキル化剤を: ・ハロゲン化アルキル、好ましくは、とりわけ、ヨウ化アルキル(RI)、 ・硫酸メチルのような硫酸アルキル、 ・トリアルキルオキソニウムのホウ酸塩のようなオキソニウム、特にテトラフル
オロホウ酸トリメチルオキソニウム(Me3OBF4) から選択する。好ましくはヨウ化メチルを用いる。
【0029】 無水媒質中で1つまたはそれ以上の強塩基のようなアニオン化剤(anionizatio
n agents)の存在下でアルキル化剤を用いる。
【0030】 無水媒質中で用いることができる塩基の中で、以下のものを挙げることができ
る: ・水素化ナトリウムまたは水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物、 ・カリウムtert−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド、 ・酸化銀Ag2O、 ・1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン、 ・例えば、P.Caubeere Chem.Rev.1993、93、231
7−2334またはM.Schlosser Mod.Synth.Metho
ds(1992)、6、227−271のような公表中に記述されたもののよう
な単一または2種の金属からなる塩基の混合物;特に、アルキルリチウム/アル
カリ金属t−ブトキシドまたはアルカリ金属アミド/アルカリ金属t−ブトキシ
ドの組み合わせが好ましい。2種の塩基の一方を「インサイチューで」生成する
ことができる。
【0031】 アルキル化剤及びアニオン化剤の可能な組み合わせの全ての中で、水素化カリ
ウムの存在下でヨウ化メチルを用いることが好ましい。
【0032】 好ましくは、反応条件下で不活性である有機媒質中で反応を実施する。溶媒の
中で、以下のものを用いることが好ましい: ・テトラヒドロフランまたはジメトキシエタンのようなエーテル、 ・酸化銀を用いる場合、ジメチルホルムアミドのような極性非プロトン性溶媒ま
たはトルエンのような芳香族溶媒を用いることが好ましい、 ・1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレンを用いる場合、酢酸エチルのよう
なエステルを用いることが好ましい。
【0033】 本発明のより望ましい実施のためには、2より大きい、好ましくは2ないし2
0の間のアニオン化剤及び基質間のモル比を用いることが好ましい。
【0034】 また、2より大きい、好ましくは2ないし40の間のアルキル化剤及び基質間
のモル比を用いることも好ましい。
【0035】 −30℃ないし80℃の間の反応温度を用いることが好ましい。
【0036】 反応時間は、選択した試薬により都合よく数時間ないし48時間の間である。
【0037】 アルキル化工程後、10−デアセチルバッカチンに対して後者を実施する場合
、次に、例えば、上記の欧州特許EP 617,018または国際公開WO 96
/30355中に記述された方法に従って、既知のようにエステル化工程を実施
する。
【0038】 従って、第一の3段階方法では、10−デアセチルバッカチンを用いてまず強
塩基の存在下でアルキル化剤を用いてジアルキル化を実施することから開始し、
そして第二段階で、第三級アミン及び金属塩基から選択される活性化剤の存在下
で、7及び10位でジエーテル化された10−デアセチルバッカチンを適当に保
護されたβ−ラクタムと13位で連結して13位にアルコキシドを形成する。次
に、無機または有機酸の作用により側鎖を脱保護する。
【0039】 従って、第二の3段階方法では、10−デアセチルバッカチンを用いてまず強
塩基の存在下でアルキル化剤を用いてジアルキル化を実施することから開始し、
そして第二段階で、7及び10位でジエーテル化された10−デアセチルバッカ
チンをジアルキルアミノピリジンのような活性化剤の存在下でジイミドのような
カップリング剤の存在下でオキサゾリジンと13位で連結する。無機または有機
酸の作用によりオキサゾリジンを開く。
【0040】 第三の方法では、上記の2つの方法において記述されたようなカップリング剤
及び/または活性化剤の存在下で、7及び10位で適当に保護されたバッカチン
をまずβ−ラクタムまたはオキサゾリジンと13位でエステル化する。7及び1
0位の脱保護後、強塩基の存在下でアルキル化剤で7及び10位のジエーテル化
を実施する。次に、無機または有機酸の作用により側鎖を脱保護する。実施例 以下の実施例により本発明はより完全に記述され、それらは本発明を限定する
とみなされるべきではない。
【0041】 これらの試験の全てをアルゴン下で無水溶媒を用いて実施する。実施例1 :酸化銀/ヨウ化メチル/トルエン/10−DAB 0℃でトルエン/ヨウ化メチル混合物(3/2;2.5ml)中の10−デア
セチルバッカチンIII(272mg、0.5mmol)の懸濁液に酸化銀(25 5mg、1.1mmol、2.2当量)を添加する。混合物を室温まで徐々に戻
す。5時間反応後、反応混合物を60℃に加熱する。60℃で24時間撹拌した
後、過剰の試薬:酸化銀(2 H 255mg)及びヨウ化メチル(2 H 1ml
)を添加する。さらに36時間加熱した後、焼結漏斗を通して反応混合物を濾過
し、濾過液を蒸発させる。HPLC分析により、反応媒質は11.5%(面積の
内部標準化による)の7,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチンを含
有する。実施例2 :酸化銀/ヨウ化メチル/ピリジン/トルエン/10−DAB 室温でトルエン/ヨウ化メチル混合物(3/2;2.5ml)中の10−デア
セチルバッカチンIII(272mg、0.5mmol)の懸濁液にピリジン(8 μl、0.1mmol、0.2当量)そして次に酸化銀(255mg、1.1m
mol、2.2当量)を連続して添加する。次に、反応混合物を50℃に加熱す
る。60℃で24時間撹拌した後、過剰の試薬:酸化銀(255mg、1.1m
mol、2.2当量)、ピリジン(80μl、1mmol、2当量)及びヨウ化
メチル(1ml)を添加する。さらに24時間加熱した後、焼結漏斗を通して反
応混合物を濾過し、濾過液を酢酸エチル(40ml)で希釈する。この相をブラ
イン(brine)(20ml)で洗浄し、分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発 させる(131mg)。HPLC分析により、粗反応生成物は12.2%(面積
の内部標準化による)の7,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチンを
含有する。実施例3 :酸化銀/ヨウ化メチル/N,N−ジメチルホルムアミド/10−DA
B 0℃でN,N−ジメチルホルムアミド/ヨウ化メチル混合物(3/2;2.5
ml)中の10−デアセチルバッカチンIII(272mg、0.5mmol)の 溶液に酸化銀(255mg、1.1mmol、2.2当量)を添加する。混合物
を室温まで徐々に戻す。24時間撹拌した後、反応混合物をジエチルエーテル(
20ml)で希釈し、焼結漏斗を通して濾過する。濾過液を水(20ml)で洗
浄する。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させる(207mg
)。HPLC分析により、粗反応生成物は9.2%(面積の内部標準化による)
の7,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチンを含有する。実施例4 :水素化カリウム/ヨウ化メチル/テトラヒドロフラン/10−DAB 鉱油中20%の懸濁液としての水素化カリウム(6.0g、30mmol、3
当量)をペンタンで前洗浄する。
【0042】 −30℃でテトラヒドロフラン(30ml)中の、ペンタンで前洗浄した水素
化カリウムの懸濁液にテトラヒドロフラン/ヨウ化メチル混合物(3/2、50
ml)中の10−デアセチルバッカチンIII(5.23g、8.5mmol、8 9%純粋)の懸濁液を滴下して添加する。次に、混合物を室温まで徐々に戻す。
3時間30分間撹拌した後、反応混合物を水(150ml)及びジイソプロピル
エーテル(250ml)中に注ぐ。焼結漏斗を通して混合物を濾過する。次に、
沈殿物を集め、水(14ml)で別個に洗浄する。この懸濁液を再び焼結漏斗を
通して濾過して、P25でデシケーター中で一晩乾燥させた後、3.17gの7
,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチン(HPLC純度:面積の内部
標準化により93%)を得る。単離された生成物の収率は61%である。実施例5 :カリウムt−ブトキシド/ヨウ化メチル/テトラヒドロフラン/10
−DAB −30℃でテトラヒドロフラン(4ml)中のカリウムt−ブトキシド(33
6mg、3mmol、3当量)の懸濁液にテトラヒドロフラン/ヨウ化メチル混
合物(3/2、5ml)中の10−デアセチルバッカチンIII(544mg、1 mmol)の懸濁液を滴下して添加する。次に、混合物を室温まで徐々に戻す。
3時間30分間撹拌した後、HPLC分析により反応混合物は10.0%(面積
の内部標準化による)の7,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチンを
含有することが示される。実施例6 :水素化カリウム/硫酸メチル/テトラヒドロフラン/10−DAB 鉱油中20%の懸濁液としての水素化カリウム(0.6g、3mmol、3当
量)をペンタンで前洗浄する。
【0043】 −20℃でテトラヒドロフラン(3ml)中の、ペンタンで前洗浄した水素化
カリウムの懸濁液にテトラヒドロフラン(6ml)中の10−デアセチルバッカ
チンIII(544mg、1mmol)の懸濁液及びテトラヒドロフラン(2ml )中の硫酸メチル(2.0g、16mmol、16当量)の溶液を同時に滴下し
て添加する。次に、混合物を室温まで徐々に戻す。8時間反応後、反応混合物を
水(20ml)中に注ぎ、4℃で一晩置く。次に、ジイソプロピルエーテル(2
0ml)を添加し、焼結漏斗を通して混合物を濾過して220mgを得る。HP
LC分析により、粗反応生成物は98%(面積の内部標準化による)の7,10
−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチンを含有する。実施例7 :水素化カリウム/テトラフルオロホウ酸トリメチルオキソニウム/テ
トラヒドロフラン/10−DAB 鉱油中20%の懸濁液としての水素化カリウム(0.6g、3mmol、3当
量)をペンタンで前洗浄する。
【0044】 −20℃でテトラヒドロフラン(3ml)中の、ペンタンで前洗浄した水素化
カリウム、及びテトラフルオロホウ酸トリメチルオキソニウムの懸濁液にテトラ
ヒドロフラン(3ml)中の10−デアセチルバッカチンIII(544mg、1 mmol)の懸濁液を添加する。次に、混合物を−10℃の温度まで徐々に上げ
る。2時間反応後、テトラヒドロフラン(1ml)中の水素化カリウム(2当量
)の懸濁液を添加する。さらに2時間反応後、HPLC分析により反応混合物は
16.3%(面積の内部標準化による)の7,10−ジメトキシ−10−デアセ
チルバッカチンを含有することが示される。実施例8 :水素化カリウム/ヨウ化メチル/1,2−ジメトキシエタン/10−
DAB 鉱油中20%の懸濁液としての水素化カリウム(0.6g、3mmol、3当
量)をペンタンで前洗浄する。
【0045】 −20℃で1,2−ジメトキシエタン(3ml)中の、ペンタンで前洗浄した
水素化カリウムの懸濁液に1,2−ジメトキシエタン/ヨウ化メチル混合物(3
/1、8ml)中の10−デアセチルバッカチンIII(544mg、1mmol )の溶液を滴下して添加する。次に、混合物を室温まで徐々に戻す。6時間30
分間撹拌した後、HPLC分析により反応混合物は28.1%(面積の内部標準
化による)の7,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチンを含有するこ
とが示される。実施例9 :水素化カリウム/ヨウ化メチル/テトラヒドロフラン/A=(id)
(R1=フェニル、R2=H、R3=t−ブトキシカルボニル、R4=4−メトキシ
フェニル)を有する化合物(V) 鉱油中20%の懸濁液としての水素化カリウム(0.145g、2.4当量)
をペンタンで前洗浄する。
【0046】 −78℃でテトラヒドロフラン(0.7ml)中の、ペンタンで前洗浄した水
素化カリウムの懸濁液にテトラヒドロフラン/ヨウ化メチル混合物(5/3、1
.6ml)中の(2R,4S,5R)−3−tert−ブトキシカルボニル−2
−(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−5−オキサゾリジンカルボン酸4
−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1,7β,1
0β−トリヒドロキシ−9−オキソタクス(oxotax)−11−エン−13
α−イル(284mg、0.3mmol)の懸濁液を滴下して添加する。次に、
混合物を−15℃の温度まで徐々に上げる。3時間30分間撹拌した後、反応混
合物を水(15ml)及び酢酸エチル(15ml)中に注ぐ。有機相を分離し、
ブライン(15ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ
る(232mg)。粗生成物のHPLC分析により、39%の(2R,4S,5
R)−3−tert−ブトキシカルボニル−2−(4−メトキシフェニル)−4
−フェニル−5−オキサゾリジンカルボン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイル
オキシ−5β,20−エポキシ−1−ヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β−
ジメトキシタクス−11−エン−13α−イルのアッセイ収率が得られる。実施例10 :水素化ナトリウム/ヨウ化メチル/テトラヒドロフラン/10−D
AB 鉱油中55%の懸濁液としての水素化ナトリウム(0.13g、3mmol、
3当量)をペンタンで前洗浄する。
【0047】 0℃でテトラヒドロフラン(3ml)中の、ペンタンで前洗浄した水素化ナト
リウムの懸濁液にテトラヒドロフラン/ヨウ化メチル混合物(3/2、5ml)
中の10−デアセチルバッカチンIII(544mg、1mmol)の懸濁液を滴 下して添加する。次に、混合物を室温まで徐々に戻す。7時間30分間撹拌した
後、反応混合物を水(25ml)及びジイソプロピルエーテル(25ml)中に
注ぐ。沈殿物が生じ、それを焼結漏斗で濾過して分離する。このようにして67
%(面積の内部標準化による)の7,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッ
カチンを含有する57mgの生成物が回収される。実施例11 :n−ブチルリチウム/カリウムt−ブトキシド/テトラヒドロフラ
ン/10−DAB ヘキサン中のn−ブチルリチウム(2ml、3mmol、3当量)の溶液を真
空下で蒸発させる。残留物を−78℃に予め冷却したテトラヒドロフラン(3m
l)中に溶解する。次に、カリウムt−ブトキシド(336mg、3mmol、
3当量)を添加し、続いて、テトラヒドロフラン/ヨウ化メチル混合物(5ml
、3/2)中の10−デアセチルバッカチンIII(544mg、1mmol)の 懸濁液を添加する。次に、混合物を室温まで徐々に戻す。3時間45分間反応後
、混合物を水(10ml)及びジイソプロピルエーテル(10ml)中に注ぐ。
4℃で一晩結晶化後、61%(面積の内部標準化による)の7,10−ジメトキ
シ−10−デアセチルバッカチンを含有する75mgの結晶が回収される。実施例12 :n−ブチルリチウム/カリウムt−ブトキシド/ジイソプロピルア
ミン/テトラヒドロフラン/10−DAB ヘキサン中のn−ブチルリチウム(2ml、3mmol、3当量)の溶液を真
空下で蒸発させる。残留物を−78℃に予め冷却したテトラヒドロフラン(3m
l)中のジイソプロピルアミン(0.5ml、3mmol、3当量)の溶液で溶
解する。次に、カリウムt−ブトキシド(336mg、3mmol、3当量)を
添加し、続いて、テトラヒドロフラン/ヨウ化メチル混合物(5ml、3/2)
中の10−デアセチルバッカチンIII(544mg、1mmol)の懸濁液を添 加する。次に、混合物を室温まで徐々に戻す。19時間反応後、HPLC分析に
より反応混合物は24%(面積の内部標準化による)の7,10−ジメトキシ−
10−デアセチルバッカチンを含有することが示される。実施例13 :ナトリウムアミド/t−ブタノール/テトラヒドロフラン/10−
DAB テトラヒドロフラン(2ml)中のナトリウムアミド(173mg、4mmo
l、4当量)及びt−ブタノール(0.13ml、1.3mmol、1.3当量
)の懸濁液を45℃で2時間加熱する。室温まで冷却した後、混合物を−50℃
に冷却し、テトラヒドロフラン/ヨウ化メチル混合物(3/2、5ml)中の1
0−デアセチルバッカチンIII(544mg、1mmol)の懸濁液を滴下して 添加する。次に、混合物を−20℃まで徐々に上げる。2時間20分間撹拌した
後、混合物を水(10ml)及びジイソプロピルエーテル(10ml)中に注ぐ
。沈殿物を焼結漏斗で濾過して分離して37%(面積の内部標準化による)の7
,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチンを含有する160mgの粗生
成物を得る。実施例14 :テトラフロオロホウ酸トリメチルオキソニウム/1,8−ビス(ジ
メチルアミノ)ナフタレン/4Åふるい(sieves)/10−DAB 25℃でジクロロメタン(4ml)中の10−デアセチルバッカチンIII(1 09mg、0.2mmol)の懸濁液に1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタ
レン(514mg、2.4mmol、12当量)、4Å分子ふるい(700mg
)及びテトラフルオロホウ酸トリメチルオキソニウム(296mg、2mmol
、10当量)を連続して添加する。室温で24時間撹拌した後、HPLC分析に
より反応混合物は17%のアッセイ収率で7,10−ジメトキシ−10−デアセ
チルバッカチンを含有することが示される。実施例15 : 20℃で酢酸エチル(7.8ml)中の10−デアセチルバッカチンIII(0 .2876g、0.46mmol)の懸濁液に1,8−ビス(ジメチルアミノ)
ナフタレン(1.2744g、5.95mmol、12.8当量)及びテトラフ
ルオロホウ酸トリメチルオキソニウム(0.7598g、14mmol、11当
量)を連続して添加する。45−50℃の間の温度で2時間20分間撹拌した後
、HPLC分析により反応混合物は62%のアッセイ収率で7,10−ジメトキ
シ−10−デアセチルバッカチンを含有することが示される。
【0048】 化合物7,10−ジメトキシ−10−デアセチルバッカチンIIIの分析 プロトンについて360MHz、炭素−13について90MHzで操作し、そ
して5mmプロトン/炭素−13二重プローブを備えたBruker AM 36
0分光計でNMR分析を実施した。化学シフトをppm単位で表し;DMSOを
外部基準として用いる(プロトンスペクトルで2.44ppm、そして炭素スペ
クトルで39.5ppm)。可変温度ユニットにより温度を300Kに制御する
【0049】
【化10】
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AU,BA,BB,BG,BR,CA,CN, CU,CZ,EE,GD,GE,HR,HU,ID,I L,IS,JP,KP,KR,LC,LK,LR,LT ,LV,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL, RO,SG,SI,SK,SL,TR,TT,UA,U S,UZ,VN,YU (72)発明者 ポーズ,ドウニ フランス・エフ−69360ソレーズ・リユド ロゾン162・レマ (72)発明者 レオン,パトリク フランス・エフ−69160タサン−ラ−ドウ ミ−リユヌ・シユマンドラベルニク9 (72)発明者 リグー,デイデイエ フランス・エフ−69360スラザンデユロー ヌ・アレーデシエーヌ8 Fターム(参考) 4C048 TT08 UU01 XX02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水媒質中で1つまたはそれ以上の強塩基のような1つまた
    はそれ以上のアニオン化剤の存在下で、 式(V) 【化1】 [式中、 Aは水素または以下の式(Ic)の側鎖: 【化2】 ・Gはヒドロキシル官能基の保護基を表し、 ・R1は 1)1〜8個の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基、2〜8
    個の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状のアルケニル基、2〜8個の炭素
    原子を含有する直鎖状または分枝鎖状のアルキニル基、3〜6個の炭素原子を含
    有するシクロアルキル基、場合によりハロゲン原子並びにアルキル、アルケニル
    、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アリ
    ールオキシ、アリールチオ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、メルカプト、
    ホルミル、アシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、アルコキシカルボニルアミ
    ノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、アルコキシカ
    ルボニル、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、シ
    アノ、ニトロ及びトリフルオロメチル基から選択される1個またはそれ以上の原
    子または基で置換されていてもよいフェニルまたはα−もしくはβ−ナフチル基
    、あるいは 2)窒素、酸素及び硫黄原子から選択される同じまたは異なってもよい1個また
    はそれ以上のヘテロ原子を含有し、そして場合によりハロゲン原子並びにアルキ
    ル、アリール、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボ
    ニルアミノ、アシル、アリールカルボニル、シアノ、カルボキシル、カルバモイ
    ル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル及びアルコキシカルボニル
    基から選択される同じまたは異なってもよい1個またはそれ以上の置換基で置換
    されていてもよい5員の芳香族複素環、 3)フェニル、α−またはβ−ナフチル基及び芳香族複素環上の置換基において
    、アルキル基及び他の基のアルキル部分は1〜4個の炭素原子を含有し、アルケ
    ニル及びアルキニル基は2〜8個の炭素原子を含有し、そしてアリール基はフェ
    ニルまたはα−もしくはβ−ナフチル基であると理解される、 を表し、 ・R2は 1)場合によりハロゲン原子及び1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基、1
    〜4個の炭素原子を含有するアルコキシ基またはトリフルオロメチル、テノイル
    もしくはフロイル基から選択される同じまたは異なってもよい1個またはそれ以
    上の原子または基で置換されていてもよいベンゾイル基、あるいは 2)基R’2−O−CO−、ここで、R’2は以下のものを表す: - 1〜8個の炭素原子を含有するアルキル基、2〜8個の炭素原子を含有するア
    ルケニル基、3〜8個の炭素原子を含有するアルキニル基、3〜6個の炭素原子
    を含有するシクロアルキル基、4〜6個の炭素原子を含有するシクロアルケニル
    基または7〜10個の炭素原子を含有するビシクロアルキル基、これらの基は場
    合によりハロゲン原子及びヒドロキシル基、1〜4個の炭素原子を含有するアル
    コキシ基、各アルキル部分が1〜4個の炭素原子を含有するジアルキルアミノ基
    、ピペリジノもしくはモルホリノ基、(場合により1〜4個の炭素原子を含有す
    るアルキル基もしくはアルキル部分が1〜4個の炭素原子を含有するフェニルア
    ルキル基で4位で置換されていてもよい)1−ピペラジニル基、3〜6個の炭素
    原子を含有するシクロアルキル基、4〜6個の炭素原子を含有するシクロアルケ
    ニル基、(場合によりハロゲン原子及び1〜4個の炭素原子を含有するアルキル
    基もしくは1〜4個の炭素原子を含有するアルコキシ基から選択される1個もし
    くはそれ以上の原子もしくは基で置換されていてもよい)フェニル基、シアノも
    しくはカルボキシル基またはアルキル部分が1〜4個の炭素原子を含有するアル
    コキシカルボニル基から選択される1個またはそれ以上の置換基で置換されてい
    てもよい、 - 場合によりハロゲン原子及び1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基または
    1〜4個の炭素原子を含有するアルコキシ基から選択される1個またはそれ以上
    の原子または基で置換されていてもよいフェニルまたはα−もしくはβ−ナフチ
    ル基あるいは好ましくはフリル及びチエニル基から選択される5員の芳香族複素
    環式基、 あるいは場合により1〜4個の炭素原子を含有する1個またはそれ以上のアルキ
    ル基で置換されていてもよい、4〜6個の炭素原子を含有する飽和した複素環式
    基、 を表し、 または以下の式(Id)のオキサゾリジン: 【化3】 ここで、 R3及びR4は水素またはアルキル、アリール、ハロ、アルコキシ、アリールアル
    キル、アルコキシアリール、ハロアルキルもしくはハロアリール基から選択され
    、それらの置換基は場合により4〜7員環を形成してもよい、 を表す] の10−デアセチルバッカチンまたは13位でエステル化されるその誘導体上の
    2個のヒドロキシル官能基の7及び10位で同時の1段階の直接アルキル化方法
    であって、アルキル化剤を: ・ハロゲン化アルキル、好ましくは、とりわけ、ヨウ化アルキル(RI)、 ・硫酸メチルのような硫酸アルキル、 ・トリアルキルオキソニウムのホウ酸塩のようなオキソニウム、特にテトラフル
    オロホウ酸トリメチルオキソニウム から選択することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 アルキル化剤が硫酸メチルまたはヨウ化メチル、好ましくは
    ヨウ化メチルであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 無水媒質中で用いることができる塩基を、アルカリ金属水素
    化物、アルカリ金属アルコキシド、酸化銀、1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナ
    フタレン、アルカリ金属t−ブトキシドと混合したアルカリ金属アミドまたはア
    ルカリ金属t−ブトキシドと混合したアルキルリチウムから選択することを特徴
    とする、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ金属水素化物を水素化ナトリウムまたは水素化カリ
    ウム、好ましくは水素化カリウムから選択することを特徴とする、請求項3に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 アルカリ金属アルコキシドがカリウムtert−ブトキシド
    であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 アルキル化剤が水素化カリウムの存在下でヨウ化メチルであ
    ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応条件下で不活性である有機媒質中で反応を実施すること
    を特徴とする、先の請求項のいずれか1つに記載の方法。
  8. 【請求項8】 エーテルから選択される溶媒を用いることを特徴とする、請
    求項4〜6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 反応を酸化銀の存在下で実施する場合に、用いる溶媒を芳香
    族溶媒及び極性非プロトン性溶媒から選択することを特徴とする、請求項3に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 テトラヒドロフランまたはジメトキシエタンを溶媒として
    用いることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 酢酸エチル中の1,8−ビス(ジメチルアミノ)−ナフタ
    レン及びテトラフルオロホウ酸トリメチルオキソニウムの混合物を用いることを
    特徴とする、請求項1及び3に記載の方法。
  12. 【請求項12】 2より大きい、好ましくは2ないし20の間のアニオン化
    剤及び基質間のモル比を用いることを特徴とする、先の請求項のいずれか1つに
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 2より大きい、好ましくは2ないし40の間のアルキル化
    剤及び基質間のモル比を用いることを特徴とする、先の請求項のいずれか1つに
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 −30℃ないし80℃の間の反応温度を用いることを特徴
    とする、先の請求項のいずれか1つに記載の方法。
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