JP2002513786A - C−7,c−10ジ−cbz10−デアセチルバッカチンiiiからのパクリタキセル合成のための方法および有用な中間体 - Google Patents

C−7,c−10ジ−cbz10−デアセチルバッカチンiiiからのパクリタキセル合成のための方法および有用な中間体

Info

Publication number
JP2002513786A
JP2002513786A JP2000547075A JP2000547075A JP2002513786A JP 2002513786 A JP2002513786 A JP 2002513786A JP 2000547075 A JP2000547075 A JP 2000547075A JP 2000547075 A JP2000547075 A JP 2000547075A JP 2002513786 A JP2002513786 A JP 2002513786A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
solution
paclitaxel
phch
benzyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000547075A
Other languages
English (en)
Inventor
システィ、ニコラス、ジェイ
ブリンクマン、ハーバート、アール
マックヘスニイ、ジェームズ、ディ
チャンダー、マドハビ、シー
リアン、ザイアン
ジグムント、ジャン
Original Assignee
ナプロ バイオセラピューティクス,インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/071,261 external-priority patent/US6066749A/en
Priority claimed from US09/071,258 external-priority patent/US6048990A/en
Application filed by ナプロ バイオセラピューティクス,インコーポレイテッド filed Critical ナプロ バイオセラピューティクス,インコーポレイテッド
Publication of JP2002513786A publication Critical patent/JP2002513786A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D305/00Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms
    • C07D305/14Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、N−カルバミン酸塩保護したC−2−保護した3−フェニルイソセリン側鎖で、C−7,C−10ジ−CBZバッカチンIII をエステル化することを特徴とする、パクリタキセルまたはパクリタキセル類似体の製造方法に関する。次にC−7,C−10カルボベンジルオキシ基を水素で置換し、アシル基をC−3’窒素で置換する。得られる化合物をC−10ヒドロキシル位でアシル化し、ヒドロキシル保護基を水素で置換してC−2’位で脱保護して、パクリタキセルまたはパクリタキセル類似体を生成する。本発明はまた、10ヒドロキシパクリタキセル類似体をアシル化するための代替法に関する。第1の方法では、10ヒドロキシパクリタキセル類似体を許容されるエーテル溶媒に溶解して、第1の温度で第1の溶液を生成する。次に第1の溶液を第2の温度に冷却し、アルカリ塩基を加えて、C−10位で金属アルコキシドを有する中間体化合物を生成し、次にアシル化剤を加える。第2の方法では、10ヒドロキシパクリタキセル類似体を許容されるエーテル溶媒に溶解する。次にアルカリ塩を加え、次にトリアルキルアミン塩基またはピリジンを加え、次にアシル化剤を加える。本発明はさらに、パクリタキセルまたはパクリタキセル類似体の製造に使用するためのC−10金属アルコキシド化学中間体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は一般的に、前駆体化合物からのパクリタキセル(paclitaxel)とパク
リタキセル類似体の合成に関する。さらに詳しくは本発明は、C−7,C−10
ジ−CBZバッカチンIII を、適当に保護した3−フェニルイソセリン側鎖でエ
ステル化し、次に脱保護とアシル化をする工程により、パクリタキセルとその類
似体を合成する方法に関する。本発明はまた、C−7ヒドロキシ位ではなくC−
10ヒドロキシ位で選択的に、C−2’−O−保護−10−ヒドロキシパクリタ
キセルとその類似体をアシル化する方法に関する。本発明はさらに、パクリタキ
セルとパクリタキセル類似体の製造に有用なC−10金属アルコキシド中間体化
合物に関する。
【0002】 (発明の背景) 文献でタキソールとして呼ばれ、さらに最近は「パクリタキセル」と呼ばれる
化合物は、その抗腫瘍活性が証明されているため、科学界および医学界でますま
す注目されている。パクリタキセルは、いくつかの異なる種類の腫瘍の化学療法
について認可されており、臨床治験は、パクリタキセルが広範囲の強力な抗白血
病および腫瘍阻害活性について有望であることを示している。公知のようにパク
リタキセルは、以下の式と番号付けを有する天然に存在するタキサンジテルペノ
イドである:
【0003】
【0004】 パクリタキセル分子はいくつかの種のイチイ(イチイ属(Taxus)、イチイ科
(Taxaceae))に見いだされ、この化合物の濃度は非常に低い。さらにこれらの
常緑樹は、生長が遅い。従って、有効な抗癌剤としてパクリタキセルの使用が増
えると、イチイの木としての天然の資源が枯渇するおそれがある。実際、イチイ
の木の樹皮は典型的には最も高濃度のパクリタキセルを示すが、1キログラムの
パクリタキセルを生産するために、約16,000ポンドの樹皮が必要である。従って
単離することによりパクリタキセルが入手できる長期的な見込みは小さい。
【0005】 パクリタキセル化合物はもちろん、バッカチンIII 骨格上で構成され、多くの
他のタキサン(taxane)化合物があり、例えばバッカチンIII 、セファロマニン
(cephalomannine)、10−デアセチルバッカチンIII などがあり、その一部は
、イチイの木から高収率でより容易に抽出される。実際、比較的高濃度の10−
デアセチルバッカチンIII を、再生可能な資源としてイチイの葉から抽出するこ
とができる。しかし典型的には、イチイの木に存在するこれらの他のタキサン化
合物は、パクリタキセル化合物が示す程度の抗腫瘍活性を示さない。
【0006】 パクリタキセル化合物は化学療法剤として非常に有望と思われるため、有機化
学者達は、多大の時間と資源を費やしてパクリタキセル分子の合成を試みた。多
量のパクリタキセル化合物の生成のためのより有望な経路が、イチイ中に存在す
る種々のタキサンから得られる天然に存在するバッカチンIII 骨格のC−13位
に、A環側鎖を結合させることによるパクリタキセルの半合成法について提唱さ
れている。デニス(Denis)ら、「天然のタキソールへの高度に効率的な実際的
アプローチ」、Journal of the American Chemical Society、5917頁(1988)を
参照されたい。この論文では、10−デアセチルバッカチンIII からのパクリタ
キセルの部分的合成が記載されている。
【0007】 パクリタキセルの部分合成の最も単純明快な実施には、キラルの非ラセミ体側
鎖と誘導体、バッカチンIII または密接に関連したジテルペノイド物質の豊富な
天然資源が便利に利用できること、かつこの2つを結合する有効な手段が必要で
ある。特に関係のあるのは、バッカチンIII または10−デアセチルバッカチン
III とパクリタキセルA環側鎖との縮合である。しかし、バッカチンIII のヒン
ダードC−13ヒドロキシルは半球形のタキサン骨格のへこんだ部分に位置する
ため、これらの2つの単位のエステル化は困難である。例えば、グリーン(Gree
ne)とグエリテフェーゲレイン(Gueritte-Voegelein)は、パクリタキセルの1
つの部分合成で100時間後に50%しか変換できなかったことを報告している
。J. Am. Chem. Soc., 1988, 110, 5917。
【0008】 「タキソールの製造法」と題するデニス(Denis)らの米国特許第4,929,011号
(1990年5月8日発行)では、一般式:
【0009】 (式中、P1 はヒドロキシル保護基である)の(2R,3S)側鎖を、一般式:
【0010】
【0011】 (式中、P2 はヒドロキシル保護基である)のタキサン誘導体と縮合することに
よるパクリタキセルの半合成を記載しており、ここで、次に縮合生成物を処理し
て、P1 とP2 保護基を除去している。デニス(Denis)らでは、(2R,3S
)3−フェニルイソセリン誘導体(P1 保護基を除く)が、パクリタキセル分子
のためのA環側鎖である。バッカチンIII 骨格上のP2 保護基は、例えばトリメ
チルシリルまたはトリアルキルシリルラジカルにより保護される。
【0012】 パクリタキセルの別の半合成法が、スウィンデル(Swindell)らの米国特許第
5,770,745号に記載されている。この特許は、一般式:
【0013】 (式中、R1 は、アルキル、オレフィンまたは芳香族またはPhCH2 であり、
1 は、ヒドロキシル保護基である)を有する側鎖との縮合による、バッカチン
III 骨格からのパクリタキセルの半合成法を開示している。
【0014】 スウィンデル(Swindell)らの側鎖は、窒素がカルバメートとして保護されて
いる点で、デニス(Denis)らが使用した側鎖結合とは異なる。好ましくはA環
側鎖は、保護されたベンジルオキシカルボニル(CBZ)である。エステル化後
、CBZ保護基を除去し、PhCOで置換してパクリタキセルを得る。この方法
は、デニス(Denis)らが記載したものより高収率を与えた。スウィンデル(Swi
ndell)らでは、好適なマスキング基は、トリクロロエトキシメチルまたはトリ
クロロエトキシカルボニルであるように選択された。しかしベンジルオキシメチ
ル(BOM)は、可能な側鎖保護基として開示されたが、そこに記載の方法に従
うと、BOM保護基は、結合した3−フェニルイソセリン側鎖中のよりふさがれ
ているC−2’ヒドロキシルから除去することができなかった。このため、BO
M保護側鎖の使用は、あまり検討されなかった。
【0015】 シスチ(Sisti)らの米国特許第5,675,025号(1997年10月7日発行)は、パク
リタキセル合成においてC−2’OBOM側鎖を使用して成功した方法を記載し
ている。さらに詳しくは、’025特許は、C−2’OBOMパクリタキセル中
のC−2’OBOM基を除去してパクリタキセルを製造する方法を教示している
【0016】 コリン(Colin)らの米国特許第4,924,012号(1990年5月8日発行)は、バッ
カチンIII または10−デアセチルバッカチンIII の誘導体を酸と縮合し、次に
水素により保護基を除去して、バッカチンIII と10−デアセチルバッカチンII
I の誘導体を製造する方法を開示している。タキソテレ(TAXOTERE(登録商標)
)(ローヌプーランサンテ(Rhone-Poulenc Sante)の登録)および関連化合物
のいくつかの合成法が、Journal of Organic Chemistry: 1986, 51, 46; 1990,
55, 1957; 1991, 56, 1681; 1991, 56, 6939; 1992, 57, 4320; 1992, 57, 6387
; および993, 58, 255に報告されており; また、ホルトン(Holton)の米国特許
第5,015,744号(1991年5月14日発行)は、そのような合成を記載している。
【0017】 シスチ(Sisti)らの米国特許第5,688,977号(1997年11月18日発行)は、ドセ
タキセル(タキソテレ(TAXOTERE)(登録商標))を合成するための効率的な方
法を開示している。この特許は、C−7,C−10ジ−CBZバッカチンIII と
N−CBZ C−2水素化可能なベンジル形保護3−フェニルイソセリン側鎖の
エステル化からなる、ドセタキセル合成法を教示している。しかしこの方法では
、C−10ヒドロキシルのアシル化もC−3’窒素のベンゾイル化も不要であっ
た。
【0018】 上記方法でパクリタキセル分子の半合成法が進歩したにもかかわらず、収率と
生成速度の効率を上昇させるために、パクリタキセルの合成のためのさらに効率
的なプロトコールに対するニーズがある。商業的方法に実施できる半合成法に対
するニーズがある。さらに、パクリタキセル類似体、中間体、および種々のA環
側鎖構造体の合成のための効率的なプロトコールに対するニーズがある。
【0019】 (発明の要約) 本発明の目的は、パクリタキセルまたはパクリタキセル類似体を製造するため
の新しく有用な方法を提供することである。
【0020】 本発明のさらなる目的は、保護されたバッカチンIII 骨格に、保護されたA環
側鎖を結合させ、次にこれをパクリタキセルまたはパクリタキセル類似体に変換
する、新しく有用なかつ効率的なプロトコールを提供することである。
【0021】 本発明のさらなる目的は、コストのかからない方法でパクリタキセルとパクリ
タキセル類似体を高収率で提供するために、パクリタキセルとその類似体を半合
成するための、新しく有用なプロトコールを提供することである。
【0022】 本発明のさらに別の目的は、商業的規模にすることができる、パクリタキセル
とその類似体の製造法を提供することである。
【0023】 本発明において、パクリタキセルまたはパクリタキセル類似体の新しく有用な
製造法が提供される。一般的方法に従って、式
【0024】
【0025】 のC−7,C−10ジ−CBZバッカチンIII を、式
【0026】 のN−カルバメート保護C−2−保護3−フェニルイソセリン側鎖でエステル化
して、式
【0027】 (式中、P1 は、ヒドロキシル保護基であり、R1 は、Ph、PhCH2 、芳香
族基、アルキル基、およびオレフィン基よりなる群から選択される)の第1の中
間体化合物を生成する。次に、第1の中間体化合物中のC−7,C−10カルボ
ベンジルオキシ基を水素で置換し、C−3’窒素部位のR1 OCO基をR2 CO
で置換して、式
【0028】
【0029】 (式中、P1 は、ヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、Ph
O- 、PhCH2 O- 、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、
O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の第2の
中間体化合物を生成する。次に第2の中間体化合物を、C−10ヒドロキシル位
でアシル化して、式
【0030】 (式中、P1 とR2 は、前記で定義したものである)の第3の中間体化合物を生
成する。最後に、P1 を水素で置換して第3の中間体化合物を脱保護して、パク
リタキセルまたはパクリタキセル類似体を製造する。好ましくはP1 は、水素化
可能なベンジル形の保護基、特にベンジルオキシメチルまたはベンジルであり、
ベンジルオキシメチルが好適な保護基である。また、R1 がPhCH2 であり、
2 がPhであって、こうしてパクリタキセルを生成することが好ましい。
【0031】 エステル化反応は好ましくは、イソセリン側鎖とC−7,C−10ジ−CBZ
バッカチンIII をトルエンに溶解して第1の溶液を生成し、次にジメチルアミノ
ピリジン(DMAP)とジアルキルカルボジイミドを第1の溶液に加えて、第1
の中間体化合物を含有する第2の溶液を生成することにより行う。C−7とC−
10のカルボベンジルオキシ基を水素で置換しC−3’窒素部位のR1 OCO基
をR2 COで置換する工程は、まず、式
【0032】 (式中、P1 はヒドロキシル保護基であり、R3 は、NH2 とNH3 +- (Xは
脱プロトン化された有機酸、好ましくは脱プロトン化されたトリフルオロ酢酸で
ある)よりなる群から選択される)のアミンまたはアミン塩を生成し、次にC−
3’窒素部位でR2 COを結合させて、第2の中間体化合物を生成することによ
り行われる。第3の中間体化合物を脱保護する工程は、第3の中間体化合物をイ
ソプロパノールに溶解し、パールマン(Pearlman)触媒の存在下で水素化するこ
とにより行われる。
【0033】 本発明はまた、パクリタキセルとパクリタキセル類似体の製造に使用される1
0−ヒドロキシルパクリタキセル類似体のアシル化法に関する。本法は、C−7
ヒドロキシル位ではなくC−10ヒドロキシル位での選択的アシル化を提供する
。一般的方法では、式:
【0034】 (式中、P1 は、ヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、Ph
O−、PhCH2 O−、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、
O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の10−
ヒドロキシルパクリタキセル類似体の選択された量を、その許容されるエーテル
溶媒に溶解して、第1の温度で第1の溶液を生成する。第1の溶液を第2の温度
まで冷却し、第2の温度で第1の溶液に少なくとも1当量のアルカリ塩基を加え
て、第2の溶液中で第1の中間体を生成する(ここで、第1の中間体は、式:
【0035】 (式中、Mはアルカリ金属であり、P1 とR2 は上記と同じである)を有する)
。次に第2の温度で第2の溶液中の第1の中間体に、少なくとも1当量のアシル
化剤を加えて、第3の溶液を生成して、式
【0036】
【0037】 (式中、P1 とR2 は上記と同じである)の化合物を第3の溶液中に生成させる
。好ましくはMは、リチウム、カリウムおよびナトリウムよりなる群から選択さ
れ、R2 はPhであり、P1 は、水素化可能なベンジル形の保護基、特にベンジ
ルオキシメチルまたはベンジルである。Mがリチウムであり、P1 がベンジルオ
キシメチルであるものがさらに好ましい。
【0038】 本発明はまた、パクリタキセルとパクリタキセル類似体の製造に使用される1
0−ヒドロキシルパクリタキセル類似体のアシル化の代替法に関する。一般的な
方法では、式:
【0039】
【0040】 (式中、P1 は、ヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、Ph
O−、PhCH2 O−、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、
O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の10−
ヒドロキシパクリタキセル類似体の選択された量を、許容されるエーテル溶媒に
溶解して第1の溶液を生成する。次にアルカリ塩を含有する溶液を第1の溶液に
混合して、第2の溶液を生成する。次に、トリアルキルアミン塩基とピリジンよ
りなる群から選択される塩基を第2の溶液に加えて、第3の溶液を生成する。次
に第3の溶液をアシル化剤(好ましくは塩化アセチル)と組合せて、第4の溶液
を生成させて、式
【0041】 (式中、P1 とR2 は前記と同じである)の化合物を第4の溶液中に生成させる
【0042】 この方法では、R2 がPhであり、P1 が水素化可能なベンジル形の保護基、
特にベンジルオキシメチルまたはベンジルであることが好ましい。アルカリ塩は
、リチウム塩、カリウム塩およびナトリウム塩よりなる群から選択される。アル
カリ塩は、好ましくはリチウム塩(例えば、塩化リチウムまたはヨウ化リチウム
)である。
【0043】 本発明はまた、パクリタキセルまたはパクリタキセル類似体の製造に使用され
る化学的中間体に関するものであり、該中間体は、式:
【0044】 (式中、Mはアルカリ金属であり、P1 はヒドロキシル保護基であり、R2 は、
Ph、PhCH2 、PhO−、PhCH2 O−、芳香族基、アルキル基、オレフ
ィン基、O−芳香族基、O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群か
ら選択される)を有する。好ましくは、P1 は、水素化可能なベンジル形の保護
基、特にベンジルオキシメチルまたはベンジルであり、ベンジルオキシメチルが
好ましい。Mは、リチウム、カリウムおよびナトリウムよりなる群から選択され
る。好ましくはMはリチウムであり、R2 はPhである。
【0045】 本発明のこれらおよび他の目的は、具体例の以下の詳細な説明を考慮すること
により、より容易に理解できるであろう。
【0046】 (具体例の詳細な説明) 本発明の開示内容は、広義にはパクリタキセルとパクリタキセル類似体ならび
にその中間体と前駆体の効率的な製造のための化学的方法に関する。さらに詳し
くは本発明は、C−7とC−10位でカルボベンジルオキシ(CBZ)保護基で
保護されているタキサン骨格を使用するパクリタキセルとパクリタキセル類似体
の製造法に関する。
【0047】 本明細書に記載の一般的な方法は、C−7,C−10ジ−CBZバッカチンII
I 骨格の生成、適当に保護されC−2位にヒドロキシル保護基を有する3−フェ
ニルイソセリン酸の生成、2つの化合物の縮合、C−7とC−10でのならびに
米国特許第5,688,977号に記載のC−3’窒素部位での以後の脱保護とを含む。
C−3’窒素部位でのアシル化後に、C−7ヒドロキシル部位ではなくC−10
ヒドロキシル部位で選択的アシル化を行ってアセチル基を加え、次にさらに脱保
護してパクリタキセルまたはパクリタキセル類似体を得る。
【0048】 以下の非限定例は、本発明をさらに例示する。
【0049】 A.C−7,C−10ジカルボベンジルオキシ(CBZ)バッカチンIII の生成 C−7,C−10ジ−CBZバッカチンIII は、以下の反応により生成する:
【0050】 ここで、10−デアセチルバッカチンIII を無水THF(テトラヒドロフラン
)に溶解し、窒素雰囲気下で−20℃未満の温度、好ましくは−78℃未満の温
度まで冷却する。n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)を滴下して加え、
溶液を低温で約5分間攪拌する。充分な生成物の収率を得るには少なくとも1.
5当量のn−ブチルリチウムが必要であるが、2当量が好ましい。次にクロロ蟻
酸ベンジルを滴下して加え(再度、充分な生成物の収率を得るには少なくとも1
.5当量のクロロ蟻酸ベンジルが必要であるが、2当量が好ましい)、混合物を
1時間にわたって攪拌し、この間0℃以下の温度に上昇させてもよい。次に混合
物を冷飽和塩化アンモニウムでクエンチ(quench)して、過剰のn−ブチルリチ
ウムと塩化アセチルを除去し、混合物を真空下で濃縮する。残渣を酢酸エチル中
に取り、水で1回洗浄し、次に食塩水で洗浄して不要な塩を除去する。次に有機
層を乾燥し、真空下で濃縮し、残渣を再結晶化するかまたは酢酸エチル/ヘキサ
ンでカラムクロマトグラフィーを行い、C−7,C−10ジ−CBZバッカチン
III を白色の固体として、全体の収率80%超で得る。
【0051】 B.3−フェニルイソセリン側鎖の生成 (2R,3S)N−CBZ C−2−O保護3−フェニルイソセリンエチルエ
ステル側鎖(ここで、C−2ヒドロキシ基は水素化可能なベンジル形保護基によ
り保護されている)の生成は、以下の反応に従って出発化合物(2R,3S)3
−フェニルイソセリンエチルエステルから行われる。第1の反応は以下の通りで
ある:
【0052】
【0053】 ここで、(2R,3S)3−フェニルイソセリンエチルエステルは、等量部の
ジエチルエーテル:水または等量部のメチルt−ブチルエーテル:水に溶解し、
溶液を0℃に冷却した。次に炭酸ナトリウムをこの溶液に加え、クロロ蟻酸ベン
ジルを、約5分間かけて滴下して加え、得られる混合物を0℃で約1時間攪拌し
た。1時間攪拌後、溶液を水に注ぎ、必要に応じて塩化メチレンまたは酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を分離し、乾燥し、真空下で濃縮して残渣を得た。次にこ
の残渣を酢酸エチル:ヘキサンから再結晶化して、N−CBZ 3−フェニルイ
ソセリンエチルエステルを得た。PhCH2 OCO基は、当業者が理解できる程
度に別の基で置換されてもよい。特に、PhCH2 OCO基はR1 OCOで置換
してもよい(ここで、R1 は、さらにPh、芳香族基、アルキル基、またはオレ
フィン基でもよい)。
【0054】 次に中間体を、いくつかの方法で水素化可能なベンジル形の保護基で保護した
。例えば、所望の水素化可能なベンジル形で保護された側鎖への1つの経路は以
下の通りである:
【0055】 ここで、水素化可能なベンジル形保護基はベンジルオキシメチル(BOM)で
ある。この化合物を調製するために、N−CBZ 3−フェニルイソセリンエチ
ルエステルを窒素雰囲気下で無水THFに溶解し、次にドライアイス/アセトン
浴で低温(例えば−20℃または−78℃)に冷却し、続いてアルキルリチウム
物質(例えば、n−ブチルリチウム)を滴下して加えるが、アルキルリチウム物
質は直鎖アルキルであることが好ましい。いずれにしても、反応は0℃以下の温
度で行うことが最適である。得られる混合物を約10分間攪拌する。塩化ベンジ
ルオキシメチル(BOM−Cl)を約5分間かけて滴下して加え、混合物を低温
で約2〜5時間攪拌する。次に溶液を0℃まで暖め、水でクエンチ(quench)し
て、過剰のn−ブチルリチウムを除去する。得られ混合物を真空下で濃縮して残
渣を得て、この残渣を酢酸エチル中に取り、水で洗浄し、次に食塩水で洗浄して
、不要な塩を除去する。次に有機層を乾燥し、真空下で濃縮し、残渣を酢酸エチ
ル:ヘキサンで再結晶化するか、または酢酸エチル:ヘキサンを用いてクロマト
グラフィーを行い、N−CBZ C−2−OBOM 3−フェニルイソセリンエ
チルエステルを得る。
【0056】 N−CBZ C−2−OBOM 3−フェニルイソセリンエチルエステル生成
への別の経路は、化合物N−CBZ(2R,3S)−3−フェニルイソセリンエ
チルエステルを無水塩化メチレンに溶解して行われる。次に三級アミン塩基(例
えば、ジイソプロピルエチルアミン)を、BOM−Clとともに加え、混合物を
24時間還流する。この反応経路はN−CBZ C−2−OBOM 3−フェニ
ルイソセリンエチルエステルを生成するが、反応は、前記経路よりはるかに遅く
進行する。しかしこれは収率が高いため好ましい。ここで化合物は精製されず、
粗物質の形で以後の処理工程に移される。
【0057】 いずれの例においても、得られるN−CBZ C−2−OBOM(2R,3S
)−3−フェニルイソセリンエチルエステルは、第1の経路の精製された形でも
第2の経路の粗物質の形でも、以下の反応により簡単に対応する酸に変換される
【0058】 ここで、保護されたエチルエステルをエタノール/水(比率8:1)に溶解す
る。水酸化リチウム(または他の適当な水酸化アルカリ)を溶液に加え、得られ
る混合物を約3時間攪拌して、化合物をケン化する。次に混合物を酸化(1N
塩酸)し、酢酸エチルで抽出する。得られる有機層を分離し、乾燥し、真空下で
濃縮する。次に残渣の酸を、さらに精製することなく使用のために単離する。こ
うして、所望のN−CBZ C−2−OBOM(2R,3S)−3−フェニルイ
ソセリンが得られる。
【0059】 N−CBZ C−2−OBOM 3−フェニルイソセリンエチルエステルを粗
物質のままで、N−CBZ C−2−OBOM(2R,3S)−3−フェニルイ
ソセリンに変換する場合、最終生成物をさらに精製することが必要である。この
精製は、生成物をトルエンに溶解し、次に1当量のジシクロヘキシルアミンを滴
下して加え、得られる溶液を0.5時間攪拌して行われる。次にこの混合物を真
空下で濃縮し、得られる残渣を酢酸エチル:ヘキサンから再結晶化して、N−C
BZ C−2−OBOM(2R,3S)−3−フェニルイソセリンのジシクロヘ
キシルアミン塩を得て、これを次に、このジシクロヘキシルアミン塩を塩化メチ
レンまたは他のハロゲン化溶媒に溶解し、次に塩化メチレンを1N HClで数
回洗浄することによって放出させる。次に有機層を水で数回洗浄して、ジシクロ
ヘキシルアミン塩酸塩を除去する。次にこれを飽和食塩水で1回洗浄し、真空下
で濃縮して所望の酸を得る。
【0060】 ベンジル自身は、BOMの代わりに使用できる水素化可能なベンジル形保護基
の別の例である。N−CBZ C−2−ベンジル3−フェニルイソセリンエチル
エステルは、上記のように、以下の反応に従ってBOM−Clを臭化ベンジルで
置換して生成した:
【0061】 ここで、CBZ保護した(2R,3S)−3−フェニルイソセリンエチルエス
テルを窒素雰囲気下で無水THFに溶解し、例えばドライアイス/アセトン浴中
で−20℃または−78℃のような低温まで冷却し、続いてアルキルリチウム物
質(例えば、n−ブチルリチウム)を滴下して加えるが、アルキルリチウム物質
は直鎖アルキルであることが好ましい。得られる混合物を約10分間攪拌する。
臭化ベンジル(BnBr)を約5分間かけて滴下して加え、混合物を低温で約2
〜5時間攪拌する。次に溶液を0℃まで暖め、水でクエンチして、過剰のn−ブ
チルリチウムを破壊する。得られる混合物を真空下で濃縮して残渣を得て、この
残渣を酢酸エチル中に取り、混合物で水で洗浄して臭化リチウム塩を除去する。
次にこれを食塩水で洗浄する。次に有機層を乾燥し、真空下で濃縮し、残渣を酢
酸エチル:ヘキサンで再結晶化するか、または酢酸エチル:ヘキサンを用いてク
ロマトグラフィーを行い、N−CBZ C−2−ベンジル3−フェニルイソセリ
ンエチルエステルを得る。
【0062】 あるいは、N−CBZ C−2−ベンジル3−フェニルイソセリンエチルエス
テルは、以下の反応に従って得られる:
【0063】 ここで、窒素下で無水DMF中のNaHの攪拌溶液に、DMFに溶解したN−
CBZ−3−フェニルイソセリンエチルエステルを5分間かけて加える。次に混
合物を0℃で0.5時間攪拌する。次に臭化ベンジル(1.1当量)を5分間か
けて滴下して加え、反応物を2時間攪拌する。次に混合物を水でクエンチして、
過剰の水素化ナトリウムを破壊する。次にジエチルエーテルまたはメチルt−ブ
チルエーテルを加える。次に有機層を水で4回洗浄して、DMFと臭化ナトリウ
ムを除去する。次にこれを食塩水で洗浄し、乾燥し、真空下で濃縮して、N−C
BZ C−2−ベンジル3−フェニルイソセリンエチルエステルを生成し、次に
これは、上記反応IVの方法により容易にN−CBZ C−2−ベンジル3−フェ
ニルイソセリンに変換される(ただし、この場合ベンジルがベンジルオキシメチ
ル(BOM)の代わりにC−2保護基である)。
【0064】 C−2保護基は、水素化可能なベンジル形保護基(特に、ベンジルオキシメチ
ルまたはベンジル)であることが好ましい。しかし、前記説明から、本発明は、
3−フェニルイソセリン側鎖のC−2位上の他のヒドロキシル保護基の使用も包
含することは明らかである。
【0065】 C.側鎖を用いる保護バッカチンIII のエステル化 N−CBZ C−2−水素化可能なベンジル形で保護された3−フェニルイソ
セリン側鎖を用いるC−7,C−10ジ−CBZバッカチンIII のエステル化は
、以下のように行われる。下記の好適な水素化可能なベンジル基はBOM(ベン
ジルオキシメチル)である。
【0066】 ここで、C−7,C−10ジ−CBZバッカチンIII (1当量)と過剰の酸側
鎖(好ましくは6当量)をトルエンに溶解する。この混合物に、4−ジメチルア
ミノピリジン(DMAP)(1当量)とジシクロヘキシルカルボジイミド(好ま
しくは6当量、または側鎖化合物と等しい割合)を加え、得られる混合物を、約
60℃〜80℃の第1の温度で第1の時間(約1〜5時間)加熱する。しかし、
ジシクロヘキシルカルボジイミドの代わりに他のジアルキルカルボジイミドも使
用でき、その1つの例はジイソプロピルカルボジイミドである。
【0067】 次に溶液を室温まで冷却させ、次に等量部のジエチルエーテルまたは酢酸エチ
ルを加える。得られる溶液を、尿素を結晶化させるのに充分な低温まで冷却する
。好ましくは溶液は、攪拌して0℃まで冷却し、この温度で24時間維持する。
この工程は、尿素不純物のほとんどを結晶化させる。24時間が経過後、溶液を
ろ過し、残渣をエチルエーテルまたはメチルt−ブチルエーテルまたは酢酸エチ
ルで洗浄する。合わせた有機物を、次に塩酸(5%)、水そして最後に食塩水で
洗浄する。有機相を分離し、乾燥し、真空下で濃縮する。得られる残渣を酢酸エ
チル:ヘキサンに溶解し、シリカゲルプラグで溶出して精製することが好ましい
。次に溶出液を真空下で濃縮して残渣にする。次に残渣をジエチルエーテルから
再結晶化して、所望の結合生成物、すなわち式:
【0068】 のC−3’ N−CBZ C−2’−OBOM−C−7,C−10ジ−CBZバ
ッカチンIII を得る。
【0069】 D.脱保護と塩化ベンゾイルによる処理 以下の反応は、C−7とC−10およびC−3’窒素側鎖部位でCBZ保護基
を除去して、所望のアミンを生成する(再度、明瞭にするために、ここでBOM
はC−2’水素化可能なベンジル形保護基の例として使用される):
【0070】
【0071】 結合生成物をイソプロパノール/酢酸エチルに溶解し、これにパールマン触媒
を加える。得られる混合物を、40psiの水素で少なくとも24時間水素化する
。これにより、反応VIIIに示すアミンが得られる。あるいは結合生成物をイソプ
ロパノール/酢酸エチルに溶解し、1気圧の水素でパールマン触媒と1当量のト
リフルオロ酢酸の存在下で水素化する。この方法により、以下の式に示すアミン
のTFA塩が生成する:
【0072】 いずれの場合も、混合物を珪藻土でろ過し、真空下で濃縮して残渣とし、アミ
ンまたはそのTFA塩を得て、これをさらに精製することなく使用する。当業者
が理解できる程度に、TFA陰イオンの代わりに他の脱プロトン化有機酸を使用
して、脱プロトン化有機酸陰イオンを有するアミン塩を得ることもできる。
【0073】 次にアミンまたはアミン塩を、以下の反応に従ってC−3’窒素でアシル化す
る。
【0074】 ここで、アミンまたはアミン塩を無水トルエン中に取り、炭酸カリウムを加え
、次に適当なアシル化剤(例えば、塩化ベンゾイル)を加える。次に混合物を少
なくとも30分間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、水と食塩水で洗浄する。次に得
られる有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で濃縮して、粗C−
2’−OBOM 10−ヒドロキシタキソールを得る。あるいはアミンまたはア
ミン塩を無水テトラヒドロフラン中に取り、少なくとも1当量の三級アミン塩基
(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)を加え、次に塩化ベンゾイルを加える
。次に混合物を少なくとも30分間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、水と食塩水で
洗浄する。次に得られる有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で
濃縮して、粗C−2’−OBOM−10−ヒドロキシタキソールを得る。
【0075】 この段階の処理で、粗C−2’−OBOM−10−ヒドロキシタキソールを精
製することが必要である。これは、カラムクロマトグラフィーおよび/または酢
酸エチル:ヘキサンからの再結晶化により行われる。好ましくは酢酸エチル:ヘ
キサンを用いるカラムクロマトグラフィーで溶出液を生成して、これを真空下で
濃縮して残渣を得ることと、次に酢酸エチル:ヘキサンから残渣を再結晶化する
ことの両方を使用して、C−2’−OBOM−10−ヒドロキシタキソールを実
質的に純粋な形で得る。
【0076】 本発明は、C−3’窒素上のPhCO基の代わりの追加の基の置換も包含する
ことを理解されたい。特に、当業者が理解できる程度にPhCO基をR2 COで
置換し、ここでR2 はさらにPh、PhCH2 、PhO−、PhCH2 O−、芳
香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、O−アルキル基、およびO
−オレフィン基よりなる群から選択される。
【0077】 E.選択的C−10アシル化と脱保護によりパクリタキセルを生成する 以下の反応は、C−7ヒドロキシ基の存在下でC−10ヒドロキシ基を選択的
にアシル化する。C−2’の保護基は同様に挙動するが、明瞭にするために、C
−2’水素化可能なベンジル形保護基の例としてBOMを使用する。
【0078】
【0079】 ここで、C−2’−OBOM−10−ヒドロキシタキソールを、第1の溶液と
して約20〜30℃(好ましくは、室温)の許容されるエーテル溶媒中に取る。
エーテル溶媒は、テトラヒドロフランとポリエーテルから選択され、無水テトラ
ヒドロフランが好ましい。次に第1の溶液を、約−20℃以下、好ましくは約−
78℃の温度に下げる。次に、低温でこの第1の溶液に、少なくとも1.0当量
のアルカリ塩基(好ましくはn−ブチルリチウム)を加えて、第2の溶液中に第
1の中間体を生成する。所望の量のn−ブチルリチウムは好ましくは1.0〜1
.25当量の範囲であり、1.1当量の使用が特に好ましいことがわかっている
。ここでは、第1の中間体は、以下の式を有する:
【0080】 次に少なくとも1.0、好ましくは約1.1当量のアシル化剤、好ましくは塩
化アセチルを加えて、第1の中間体をアシル化して第3の溶液を生成し、次にこ
の第3の溶液を1時間かけて0℃以下の温度に加熱する。加熱した第3の溶液を
、次に適当なクエンチ化合物、好ましくは冷飽和塩化アンモニウム溶液でクエン
チして、第4の溶液を生成させる。クエンチ化合物は、過剰量のアルカリ塩基と
アシル化剤を除去する。次に第4の溶液を、約2倍容量過剰の酢酸エチルで希釈
して、第5の溶液を生成させる。次に第5の溶液を水と食塩水で洗浄して、不要
な塩化合物を除去する。次に、得られた有機相を分離し、乾燥し、真空下で濃縮
して、粗C−2’−OBOMパクリタキセルを第1の残渣として得る。
【0081】 この段階の処理で粗C−2’−OBOMタキソールを精製することが必要であ
る。これは、カラムクロマトグラフィーおよび/または酢酸エチル:ヘキサンで
再結晶化して、溶出液を生成し、この残渣を真空下で濃縮して第2の残渣を得て
、これを酢酸エチル:ヘキサンで再結晶化して、C−2’−OBOMタキソール
を実質的に純粋な形で得ることにより行われる。
【0082】 本発明は、n−ブチルリチウム以外に、他のアルカリ塩基(例えば、リチウム
ヘキサメチルジシリザン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ならびに金属ア
ルコキシド塩基)の使用も包含する。特に金属アルコキシド塩基には、例えば、
リチウムイソプロポキシド、リチウムメトキシド、リチウムt−ブチルオキシド
、および式MOR4 (ここで、Mはアルカリ金属、特にリチウム、カリウムまた
はナトリウムであり、R4 は、メチル、イソプロピルおよびt−ブチルのような
有機ラジカルである)を有する他の塩基が包含される。例示のn−ブチルリチウ
ムと同様に上記塩基を使用すると、C−10にO-+ (ここで、Mはアルカリ
金属、特にリチウム、ナトリウムまたはカリウムである)を有する上記式の金属
アルコキシド中間体が得られることは理解されるであろう。
【0083】 あるいは、以下の反応を使用して、C−7ヒドロキシ基の存在下でC−10ヒ
ドロキシ基を選択的にアシル化してもよい:
【0084】 ここで、C−2’−OBOM−10−ヒドロキシタキソールを、約−10〜3
0℃の間の温度、好ましくは約25℃で許容されるエーテル溶媒中に取って、第
1の溶液を生成する。好ましくはエーテル溶媒は、テトラヒドロフランとポリエ
ーテルから選択され、無水テトラヒドロフランが好ましい。次に許容されるエー
テル溶媒(好ましくは無水テトラヒドロフラン)中の1〜5当量(5当量が好ま
しい)のリチウム塩の溶液を第1の溶液に混合して、第2の溶液を生成する。次
に2〜10当量(好ましくは5当量)のトリアルキルアミン塩基またはピリジン
(トリエチルアミンが好ましい)を第2の溶液に加えて、第3の溶液を生成する
【0085】 次に、2〜10当量(5当量が好ましい)のアシル化剤(好ましくは塩化アセ
チル)を第3の溶液に加えて、第4の溶液を生成する。第3の溶液は、2〜10
当量のアシル化剤を含有する溶液に加えて、第4の溶液を生成してもよい。好ま
しくは約5当量のアシル化剤をテトラヒドロフランに溶解し、ここに第3の溶液
を加えて、第4の溶液を生成する。次に第4の溶液を、少なくとも0.5時間(
好ましくは24時間)攪拌し、過剰のアシル化剤を除去するのに有効である適当
なクエンチ化合物(好ましくは塩化アンモニウム溶液)でクエンチして、第5の
溶液を生成する。第5の溶液を酢酸エチルで希釈して、水相と有機相を生成し、
水相を捨て、有機相を1規定のHCl、食塩水で洗浄し、濃縮して第1の残渣を
得て、精製(例えば、酢酸エチル:ヘプタンを用いるカラムクロマトグラフィー
または再結晶化)して、C−2’−OBOM−タキソールを実質的に純粋な形で
得る。
【0086】 本発明は、塩化リチウム以外に他のアルカリ塩の使用も包含することを理解さ
れたい。特に本発明は、カリウム塩とナトリウム塩、ならびに塩化リチウムやヨ
ウ化リチウムのようなリチウム塩の使用も包含する。上記方法のように、他のア
ルカリ金属の使用により、C−10でアルカリ金属対応イオンを有する金属アル
コキシド中間体が得られるであろう。
【0087】 米国特許第5,675,025号ですでに記載されているように、ベンジルオキシメチ
ル保護基は、以下のように除去される:
【0088】 ここで、精製したC−2’−OBOMタキソールをイソプロパノールに溶解し
、パールマン触媒を加える。次に混合物を、1気圧の水素で触媒性トリフルオロ
酢酸を加えるか、または40psiの水素でトリフルオロ酢酸を加えて、少なくと
も24時間水素化する。いずれの場合も、次に混合物を珪藻土でろ過し、真空下
で濃縮して粗パクリタキセルを得る。
【0089】 本発明の具体例によりある程度具体的に本発明を説明した。しかし本発明は先
行技術を考慮した以下の請求項によって規定され、本発明の発明概念から逸脱す
ることなく、本発明の具体例に修飾や変更を加えることが可能であることを理解
されたい。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年6月8日(2000.6.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 シスチ(Sisti)らの米国特許第5,675,025号(1997年10月7日発行)は、パク
リタキセル合成においてC−2’OBOM側鎖を使用して成功した方法を記載し
ている。さらに詳しくは、’025特許は、C−2’OBOMパクリタキセル中
のC−2’OBOM基を除去してパクリタキセルを製造する方法を教示している
。 シスチ(Sisti)らの米国特許第5,684,175号およびWO96/40666号のそれぞれは
、適当に保護された側鎖をC−7 TES保護バッカチンIII でエステル化する
ことを含むパクリタキセルの製造を記載している。C−13側鎖の結合の前に、
C−10アセテートが存在することに注意されたい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】 コリン(Colin)らの米国特許第4,924,012号(1990年5月8日発行)は、バッ
カチンIII または10−デアセチルバッカチンIII の誘導体を酸と縮合し、次に
水素により保護基を除去して、バッカチンIII と10−デアセチルバッカチンII
I の誘導体を製造する方法を開示している。タキソテレ(TAXOTERE(登録商標)
)(ローヌプーランサンテ(Rhone-Poulenc Sante)の登録)および関連化合物
のいくつかの合成法が、Journal of Organic Chemistry: 1986, 51, 46; 1990,
55, 1957; 1991, 56, 1681; 1991, 56, 6939; 1992, 57, 4320; 1992, 57, 6387
; および993, 58, 255に報告されており; また、ホルトン(Holton)の米国特許
第5,015,744号(1991年5月14日発行)は、そのような合成を記載している。 ヨーロッパ特許第0522958A1号は、バッカチンIII と10−デアセチルバッカ
チンIII の種々の誘導体、とりわけC−7および/またはC−10保護基を有す
るものの製造に関するようである。特にこの文献は、適当に保護したバッカチン
III または10−デアセチルバッカチンIII 骨格による、適当なパクリタキセル
またはドセタキセル側鎖のエステル化を教示しているようである。 WO98/13360号は、C−3’N−CBZ−C2’−保護(2R,3S)−3−フ
ェニルイソセリンでC7−CBZバッカチンIII をエステル化し、次に種々の脱
保護とアシル化を行ってパクリタキセルを得ることを含む、パクリタキセル合成
法を教示している。 WO98/02427号は、C−7ヒドロキシ位ではなくC−10位で選択的に10−デ
アセチルバッカチンIIIをアシル化することにより、10−デアセチルバッカチ
ンIIIをバッカチンIII に変換する方法を教示している。選択的アシル化は、リ
チウム塩基(好ましくはn−ブチルリチウム)の存在下でアシル化剤(例えば、
塩化アセチル)を加えることにより行われる。得られるバッカチンIII は、パク
リタキセルの生成法に使用される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 シスチ(Sisti)らの米国特許第5,688,977号(1997年11月18日発行)、WO97/3
1911号およびWO97/34866号は、ドセタキセル(タキソテレ(TAXOTERE)(登録商
標))を合成するための効率的な方法を開示している。これらの文献は、C−7
,C−10ジ−CBZバッカチンIII とN−CBZ C−2水素化可能なベンジ
ル形保護3−フェニルイソセリン側鎖のエステル化からなる、ドセタキセル合成
法を教示している。しかしこの方法では、C−10ヒドロキシルのアシル化もC
−3’窒素のベンゾイル化も不要であった。
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月4日(2001.10.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 C−7,C−10ジ−CBZ10−デアセチルバッカチンIII
からのパクリタキセル合成のための方法および有用な中間体
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】 (発明の分野) 本発明は一般的に、前駆体化合物からのパクリタキセル(paclitaxel)とパク
リタキセル類似体の合成に関する。さらに詳しくは本発明は、C−7,C−10
ジ−CBZ10−デアセチルバッカチンIII を、適当に保護した3−フェニルイ
ソセリン側鎖でエステル化し、次に脱保護とアシル化をする工程により、パクリ
タキセルとその類似体を合成する方法に関する。本発明はまた、C−7ヒドロキ
シ位ではなくC−10ヒドロキシ位で選択的に、C−2’−O−保護−10−ヒ
ドロキシパクリタキセルとその類似体をアシル化する方法に関する。本発明はさ
らに、パクリタキセルとパクリタキセル類似体の製造に有用なC−10金属アル
コキシド中間体化合物に関する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 シスチ(Sisti)らの米国特許第5,688,977号(1997年11月18日発行)、WO97/3
1911号およびWO97/34866号は、ドセタキセル(タキソテレ(TAXOTERE)(登録商
標))を合成するための効率的な方法を開示している。これらの文献は、C−7
,C−10ジ−CBZ10−デアセチルバッカチンIII とN−CBZ C−2水
素化可能なベンジル形保護3−フェニルイソセリン側鎖のエステル化からなる、
ドセタキセル合成法を教示している。しかしこの方法では、C−10ヒドロキシ
ルのアシル化もC−3’窒素のベンゾイル化も不要であった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】 のC−7,C−10ジ−CBZ10−デアセチルバッカチンIII を、式
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】 エステル化反応は好ましくは、イソセリン側鎖とC−7,C−10ジ−CBZ 10−デアセチル バッカチンIII をトルエンに溶解して第1の溶液を生成し、次
にジメチルアミノピリジン(DMAP)とジアルキルカルボジイミドを第1の溶
液に加えて、第1の中間体化合物を含有する第2の溶液を生成することにより行
う。C−7とC−10のカルボベンジルオキシ基を水素で置換しC−3’窒素部
位のR1 OCO基をR2 COで置換する工程は、まず、式
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】 本明細書に記載の一般的な方法は、C−7,C−10ジ−CBZ10−デアセ チル バッカチンIII 骨格の生成、適当に保護されC−2位にヒドロキシル保護基
を有する3−フェニルイソセリン酸の生成、2つの化合物の縮合、C−7とC−
10でのならびに米国特許第5,688,977号に記載のC−3’窒素部位での以後の
脱保護とを含む。C−3’窒素部位でのアシル化後に、C−7ヒドロキシル部位
ではなくC−10ヒドロキシル部位で選択的アシル化を行ってアセチル基を加え
、次にさらに脱保護してパクリタキセルまたはパクリタキセル類似体を得る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】 A.C−7,C−10ジカルボベンジルオキシ(CBZ)10−デアセチルバッ
カチンIII の生成 C−7,C−10ジ−CBZ10−デアセチルバッカチンIII は、以下の反応
により生成する:
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】 ここで、10−デアセチルバッカチンIII を無水THF(テトラヒドロフラン
)に溶解し、窒素雰囲気下で−20℃未満の温度、好ましくは−78℃未満の温
度まで冷却する。n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)を滴下して加え、
溶液を低温で約5分間攪拌する。充分な生成物の収率を得るには少なくとも1.
5当量のn−ブチルリチウムが必要であるが、2当量が好ましい。次にクロロ蟻
酸ベンジルを滴下して加え(再度、充分な生成物の収率を得るには少なくとも1
.5当量のクロロ蟻酸ベンジルが必要であるが、2当量が好ましい)、混合物を
1時間にわたって攪拌し、この間0℃以下の温度に上昇させてもよい。次に混合
物を冷飽和塩化アンモニウムでクエンチ(quench)して、過剰のn−ブチルリチ
ウムと塩化アセチルを除去し、混合物を真空下で濃縮する。残渣を酢酸エチル中
に取り、水で1回洗浄し、次に食塩水で洗浄して不要な塩を除去する。次に有機
層を乾燥し、真空下で濃縮し、残渣を再結晶化するかまたは酢酸エチル/ヘキサ
ンでカラムクロマトグラフィーを行い、C−7,C−10ジ−CBZ10−デア セチル バッカチンIII を白色の固体として、全体の収率80%超で得る。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】 C.側鎖を用いる保護バッカチンIII のエステル化 N−CBZ C−2−水素化可能なベンジル形で保護された3−フェニルイソ
セリン側鎖を用いるC−7,C−10ジ−CBZ10−デアセチルバッカチンII
I のエステル化は、以下のように行われる。下記の好適な水素化可能なベンジル
基はBOM(ベンジルオキシメチル)である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】 ここで、C−7,C−10ジ−CBZ10−デアセチルバッカチンIII (1当
量)と過剰の酸側鎖(好ましくは6当量)をトルエンに溶解する。この混合物に
、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(1当量)とジシクロヘキシルカル
ボジイミド(好ましくは6当量、または側鎖化合物と等しい割合)を加え、得ら
れる混合物を、約60℃〜80℃の第1の温度で第1の時間(約1〜5時間)加
熱する。しかし、ジシクロヘキシルカルボジイミドの代わりに他のジアルキルカ
ルボジイミドも使用でき、その1つの例はジイソプロピルカルボジイミドである
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】 のC−3’ N−CBZ C−2’−OBOM−C−7,C−10ジ−CBZ 0−デアセチル バッカチンIII を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 マックヘスニイ、ジェームズ、ディ アメリカ合衆国 コロラド、ボールダー、 ジラスピー ドライブ 1210 (72)発明者 チャンダー、マドハビ、シー アメリカ合衆国 コロラド、ボールダー、 デザート マウンテン コート 5342 (72)発明者 リアン、ザイアン アメリカ合衆国 ニュー ジャージー、モ ンマウス ジャンクション、 レキシント ン ロード 31 (72)発明者 ジグムント、ジャン アメリカ合衆国 コロラド、ロングマン ス、 インディアン ペイントブラッシュ レーン 1329 Fターム(参考) 4C048 TT08 UU01 XX02

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パクリタキセルまたはパクリタキセル類似体の製造方法であ
    って、 (a)式 のC−7,C−10ジ−CBZバッカチンIII を、式 のN−カルバメート保護したC−2−保護した3−フェニルイソセリン側鎖でエ
    ステル化して、式 (式中、P1 は、ヒドロキシル保護基であり、R1 は、Ph、PhCH2 、芳香
    族基、アルキル基、およびオレフィン基よりなる群から選択される)の第1の中
    間体化合物を生成する工程; (b)C−7,C−10カルボベンジルオキシ基を水素で置換し、C−3’窒
    素部位のR1 OCO基をR2 COで置換して、式 (式中、P1 は、ヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、Ph
    O−、PhCH2 O−、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、
    O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の第2の
    中間体を生成する工程; (c)C−10ヒドロキシル位で第2の中間体化合物をアシル化して、式 (式中、P1 は、ヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、Ph
    O−、PhCH2 O−、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、
    O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の第3の
    中間体化合物を生成する工程;そして (d)P1 を水素で置換して第3の中間体化合物を脱保護して、パクリタキセ
    ルまたはパクリタキセル類似体を生成する工程、 を含んでなる上記方法。
  2. 【請求項2】 P1 は、水素化可能なベンジル型の保護基である、請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 P1 は、ベンジルオキシメチルとベンジルよりなる群から選
    択される、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 R1 は、PhCH2 であり、R2 はPhである、請求項1に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 エステル化工程の間に、イソセリン側鎖とC−7,C−10
    ジ−CBZバッカチンIII をトルエンに溶解して第1の溶液を生成し、次に第1
    の溶液にDMAPとジアルキルカルボジイミドを加えて、第1の中間体化合物を
    含有する第2の溶液を生成することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 C−7,C−10カルボベンジルオキシ基を水素で置換し、
    C−3’窒素部位のR1 OCO基をR2 COで置換する工程を最初に行い、式: (式中、R3 は、NH2 とNH3 +- よりなる群から選択され(ここで、X-
    脱プロトン化された有機酸である)、P1 は、ヒドロキシル保護基である)のア
    ミンまたはアミン塩を生成し、次にC−3’窒素部位でR2 COを結合させて、
    第2の中間体化合物を生成することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 R3 はNH2 であり、アミンは、パールマン触媒の存在下で
    第1の中間体化合物をイソプロパノール/酢酸エチル中に溶解して第1の混合物
    を生成し、これを少なくとも24時間水素化することにより、生成される、請求
    項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 R3 はNH3 +- であり、Xは脱プロトン化されたトリフル
    オロ酢酸である、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 アミン塩は、第1の中間体化合物をイソプロパノール/酢酸
    エチル中に溶解し、パールマン触媒とトリフルオロ酢酸の存在下で水素化するこ
    とにより生成される、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 R2 は、Phであり、R2 COは、無水トルエン中にアミ
    ンまたはアミン塩を取り、炭酸カリウムを加え、塩化ベンゾイルを加えることに
    よりC−3’窒素部位で結合させられる、請求項6に記載の方法。
  11. 【請求項11】 R2 は、Phであり、R2 COは、無水テトラヒドロフラ
    ン中にアミンまたはアミン塩を取り、三級アミン塩基を加え、塩化ベンゾイルを
    加えることによりC−3’窒素部位で結合させられる、請求項6に記載の方法。
  12. 【請求項12】 三級アミン塩基はジイソプロピルエチルアミンである、請
    求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 第3の中間体化合物を脱保護する工程は、第3の中間体化
    合物をイソプロパノールに溶解し、パールマン触媒の存在下で水素化することに
    より行われる、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 パクリタキセルおよびパクリタキセル類似体の生成に使用
    される10−ヒドロキシルパクリタキセル類似体のアシル化法であって、 (a)式 (式中、P1 は、ヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、Ph
    O- 、PhCH2 O- 、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、
    O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の10−
    ヒドロキシパクリタキセル類似体の選択された量を、その許容されるエーテル溶
    媒に溶解して、第1の温度で第1の溶液を生成する工程; (b)第1の溶液を第2の温度まで冷却する工程; (c)第2の温度で少なくとも1当量のアルカリ塩基を第1の溶液中に混合し
    て、式: (式中、Mはアルカリ金属であり、P1 はヒドロキシル保護基であり、R2 は、
    Ph、PhCH2 、PhO- 、PhCH2 O- 、芳香族基、アルキル基、オレフ
    ィン基、O−芳香族基、O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群か
    ら選択される)を有する第1の中間体を、第2の溶液中で生成する工程;そして (d)少なくとも1当量のアシル化剤を第2の溶液に加えて第3の溶液を生成
    し、こうして式 (式中、P1 はヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、PhO
    - 、PhCH2 O- 、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、O
    −アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の化合物を
    、第3の溶液中で生成する工程、 を含んでなる上記方法。
  15. 【請求項15】 Mは、リチウム、カリウムおよびナトリウムよりなる群か
    ら選択され、R2 はPhであり、P1 は水素化可能なベンジル型保護基である、
    請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 P1 は、ベンジルオキシメチルとベンジルよりなる群から
    選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 アルカリ塩基は、n−ブチルリチウム、NaOH、KOH
    、リチウムヘキサメチルジシラザン、および式MOR4 (式中、Mはアルカリ金
    属であり、R4 は有機ラジカルである)の金属アルコキシド塩基よりなる群から
    選択される、請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】 Mは、リチウム、ナトリウムおよびカリウムよりなる群か
    ら選択され、R4 は、メチル、イソプロピル、およびt−ブチルよりなる群から
    選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 第3の溶液を0℃を超えない第3の温度まで加熱し、過剰
    量のアルカリ塩基とアシル化剤をそこから除去するのに有効な適当なクエンチ化
    合物で、第3の溶液をクエンチする工程を含む、請求項14に記載の方法。
  20. 【請求項20】 パクリタキセルとパクリタキセル類似体の生成で使用され
    る10−ヒドロキシパクリタキセル類似体のアシル化法であって、 (a)式: (式中、P1 はヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、PhO
    - 、PhCH2 O- 、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、O
    −アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の10−ヒ
    ドロキシパクリタキセル類似体の選択された量を、許容されるエーテル溶媒に溶
    解して、第1の溶液を生成する工程; (b)アルカリ塩を含有する溶液を第1の溶液中に混合して、第2の溶液を生
    成する工程; (c)トリアルキルアミン塩基とピリジンよりなる群から選択される塩基を第
    2の溶液に加えて、第3の溶液を生成する工程;および (d)第3の溶液をアシル化剤と組合せて第4の溶液を生成して、こうして式 (式中、P1 はヒドロキシル保護基であり、R2 は、Ph、PhCH2 、PhO
    - 、PhCH2 O- 、芳香族基、アルキル基、オレフィン基、O−芳香族基、O
    −アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群から選択される)の化合物を
    第4の溶液中で生成する工程、 を含んでなる上記方法。
  21. 【請求項21】 R2 はPhであり、P1 は、水素化可能なベンジル型の保
    護基である、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 P1 は、ベンジルオキシメチルとベンジルよりなる群から
    選択される、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 アルカリ塩は、リチウム塩、カリウム塩およびナトリウム
    塩よりなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】 リチウム塩は、塩化リチウムとヨウ化リチウムよりなる群
    から選択される、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 アシル化剤は塩化アセチルである、請求項20に記載の方
    法。
  26. 【請求項26】 パクリタキセルまたはパクリタキセル類似体を生成するの
    に使用される化学的中間体であって、式: (式中、Mはアルカリ金属であり、P1 はヒドロキシル保護基であり、R2 は、
    Ph、PhCH2 、PhO- 、PhCH2 O- 、芳香族基、アルキル基、オレフ
    ィン基、O−芳香族基、O−アルキル基、およびO−オレフィン基よりなる群か
    ら選択される)を有する上記中間体。
  27. 【請求項27】 P1 は、水素化可能なベンジル型の保護基である、請求項
    26に記載の化学的中間体。
  28. 【請求項28】 P1 は、ベンジルとベンジルオキシメチルよりなる群から
    選択される、請求項26に記載の化学的中間体。
  29. 【請求項29】 Mは、リチウム、カリウムおよびナトリウムよりなる群か
    ら選択される、請求項28に記載の化学的中間体。
  30. 【請求項30】 R2 は、Phである、請求項26に記載の化学的中間体。
JP2000547075A 1998-05-01 1999-04-29 C−7,c−10ジ−cbz10−デアセチルバッカチンiiiからのパクリタキセル合成のための方法および有用な中間体 Pending JP2002513786A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/071,261 US6066749A (en) 1998-05-01 1998-05-01 Method for conversion of C-2'-O-protected-10-hydroxy taxol to c-2'-O-protected taxol:useful intermediates in paclitaxel synthesis
US09/071,258 1998-05-01
US09/071,261 1998-05-01
US09/071,258 US6048990A (en) 1998-05-01 1998-05-01 Method for selective acylation of C-2'-O-protected-10-hydroxy-taxol at the C-10 position
PCT/US1999/009321 WO1999057105A1 (en) 1998-05-01 1999-04-29 Methods and useful intermediates for paclitaxel synthesis from c-7, c-10 di-cbz baccatin iii

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002513786A true JP2002513786A (ja) 2002-05-14

Family

ID=26752024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000547075A Pending JP2002513786A (ja) 1998-05-01 1999-04-29 C−7,c−10ジ−cbz10−デアセチルバッカチンiiiからのパクリタキセル合成のための方法および有用な中間体

Country Status (17)

Country Link
US (1) US6448417B1 (ja)
EP (1) EP1082316B1 (ja)
JP (1) JP2002513786A (ja)
KR (1) KR20010043230A (ja)
CN (1) CN100348589C (ja)
AT (1) ATE269854T1 (ja)
AU (1) AU745731B2 (ja)
BR (1) BR9910103A (ja)
CA (1) CA2331094A1 (ja)
DE (1) DE69918300T2 (ja)
ES (1) ES2230849T3 (ja)
IL (1) IL139316A0 (ja)
NO (1) NO20005340L (ja)
PT (1) PT1082316E (ja)
RU (1) RU2000130226A (ja)
TR (1) TR200003168T2 (ja)
WO (1) WO1999057105A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001098286A1 (en) 2000-06-22 2001-12-27 Nitromed, Inc. Nitrosated and nitrosylated taxanes, compositions and methods of use
ES2503265T3 (es) * 2002-08-04 2014-10-06 Phyton Holdings, Llc Métodos para convertir amidas de taxano en paclitaxel u otros taxanos
CA2634453A1 (en) * 2005-12-21 2007-06-28 Tapestry Pharmaceuticals, Inc. Novel compounds and methods for forming taxanes and using the same
WO2012117417A1 (en) * 2011-02-28 2012-09-07 Shilpa Medicare Limited Process for preparing (2r, 3s) 2-benzyloxy-3-tert-butoxy carbonyl amino-3-phenyl propionic acid

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2629818B1 (fr) 1988-04-06 1990-11-16 Centre Nat Rech Scient Procede de preparation du taxol
FR2629819B1 (fr) 1988-04-06 1990-11-16 Rhone Poulenc Sante Procede de preparation de derives de la baccatine iii et de la desacetyl-10 baccatine iii
US5015744A (en) 1989-11-14 1991-05-14 Florida State University Method for preparation of taxol using an oxazinone
FR2678930B1 (fr) * 1991-07-10 1995-01-13 Rhone Poulenc Rorer Sa Procede de preparation de derives de la baccatine iii et de la desacetyl-10 baccatine iii.
US5229526A (en) 1991-09-23 1993-07-20 Florida State University Metal alkoxides
US5948919A (en) 1993-02-05 1999-09-07 Napro Biotherapeutics, Inc. Paclitaxel synthesis from precursor compounds and methods of producing the same
EP1260507A1 (en) 1993-02-05 2002-11-27 Bryn Mawr College Synthesis of taxol, analogs and intermediates with variable A-nng side chains
US5684175A (en) 1993-02-05 1997-11-04 Napro Biotherapeutics, Inc. C-2' hydroxyl-benzyl protected, N-carbamate protected (2R, 3S)- 3-phenylisoserine and production process therefor
US5675025A (en) 1995-06-07 1997-10-07 Napro Biotherapeutics, Inc. Paclitaxel synthesis from precursor compounds and methods of producing the same
US5688977A (en) 1996-02-29 1997-11-18 Napro Biotherapeutics, Inc. Method for docetaxel synthesis
US6107497A (en) 1996-02-29 2000-08-22 Napro Biotherapeutics, Inc. Intermediate for use in docetaxel synthesis and production method therefor
US5750736A (en) 1996-07-11 1998-05-12 Napro Biotherapeutics, Inc. Method for acylating 10-deacetylbaccatin III selectively at the c-10 position
US5750737A (en) 1996-09-25 1998-05-12 Sisti; Nicholas J. Method for paclitaxel synthesis
US5914411A (en) 1998-01-21 1999-06-22 Napro Biotherapeutics, Inc. Alternate method for acylating 10-deacetylbaccatin III selectively at the C-10 position
US6048990A (en) 1998-05-01 2000-04-11 Napro Biotherapeutics, Inc. Method for selective acylation of C-2'-O-protected-10-hydroxy-taxol at the C-10 position
US6066749A (en) 1998-05-01 2000-05-23 Napro Biotherapeutics, Inc. Method for conversion of C-2'-O-protected-10-hydroxy taxol to c-2'-O-protected taxol:useful intermediates in paclitaxel synthesis

Also Published As

Publication number Publication date
WO1999057105A1 (en) 1999-11-11
CN1299355A (zh) 2001-06-13
US6448417B1 (en) 2002-09-10
RU2000130226A (ru) 2002-11-10
PT1082316E (pt) 2004-11-30
KR20010043230A (ko) 2001-05-25
CN100348589C (zh) 2007-11-14
DE69918300D1 (de) 2004-07-29
ATE269854T1 (de) 2004-07-15
ES2230849T3 (es) 2005-05-01
DE69918300T2 (de) 2005-06-30
AU3670799A (en) 1999-11-23
CA2331094A1 (en) 1999-11-11
NO20005340L (no) 2000-12-27
EP1082316B1 (en) 2004-06-23
NO20005340D0 (no) 2000-10-23
TR200003168T2 (tr) 2001-06-21
EP1082316A1 (en) 2001-03-14
IL139316A0 (en) 2001-11-25
AU745731B2 (en) 2002-03-28
BR9910103A (pt) 2000-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2336997A (en) Method for docetaxel synthesis
EP0935596B1 (en) Method for paclitaxel synthesis
EP0832080B9 (en) Paclitaxel synthesis from precursor compounds and methods of producing the same
EP0847393B1 (en) Paclitaxel synthesis from precursor compounds and methods of producing the same
EP0837846B1 (en) C-2' hydroxyl-benzyl protected, n-carbamate protected (2r,3s)-3-phenylisoserine and production process therefor
EP0941219B1 (en) Intermediate for use in docetaxel synthesis and production method therefor
US6066749A (en) Method for conversion of C-2'-O-protected-10-hydroxy taxol to c-2'-O-protected taxol:useful intermediates in paclitaxel synthesis
US6048990A (en) Method for selective acylation of C-2'-O-protected-10-hydroxy-taxol at the C-10 position
JP2002513786A (ja) C−7,c−10ジ−cbz10−デアセチルバッカチンiiiからのパクリタキセル合成のための方法および有用な中間体
JP2003502290A (ja) ジアルキルジクロロシランを用いるパクリタキセルの半合成
KR20010102234A (ko) 박카틴 iii의 c-7 금속 알콕사이드
JP2003502401A (ja) C−2ヒドロキシル保護−n−アシル(2r,3s)−3−フェニルイソセリン活性化エステルおよびそれらの製造方法
MXPA00010678A (es) Metodos e intermediarios utiles para la sintesis de paclitaxel a partir de di-cbz bacatina iii de c-7, c-10