JPH11514151A - 電力用変圧器・リアクトル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、高電圧用の電力用変圧器／リアクトルに関するものであり、少なくとも１つの電流移送導体を持つ巻線を少なくとも１つ有するものに関するものである。この巻線は、電位の等分化をもたらし、半導体的特性を持つ外層及び内層（８，６）に覆われた固体絶縁材料（７）を含んでいる。層（６，８）及び絶縁材（７）は、その接触面のほぼ全体にわたって互いに接着している。上記導体は、内側半導体層（６）の内側に配設されている。外層（８）はグランドに接続され、あるいは比較的低電位となっている。巻線の上記固体絶縁材料は、電力用変圧器／リアクトルにおける実質的に全体の電気絶縁材料を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】 電力用変圧器・リアクトル 技術分野 本発明は、電力用変圧器／リアクトルに関するものである。 電気エネルギーを変換し配電する殆どの場合に、変圧器が用いられる。この変 圧器の役割は、２又はそれ以上の電力システム間で電気エネルギーの交換を行う ことである。変圧器は、理論上及び実用上の双方において１００年以上にわたっ て存在し続けてきた古典的電気機器である。これは、ドイツ特許ＤＥ４０４１４ により１８８５年から極めて明らかにされてきたことである。変圧器は、１ＶＡ から１０００ＭＶＡまでの全ての電力範囲において使用することができる。電圧 範囲に関して言えば、今日用いられている最高変換電圧は一段と高くなっている 。 変圧器は、動作の基本的な形態に関して言うと、比較的理解の容易な電気機器 グループに属するものである。電力システム間でエネルギー変換を行う場合、電 磁誘導が利用される。変圧器の理論、計算、製造、使用、耐用年数等について多 少なりとも理論的及び実用的に記載された教科書及び論文は非常に多くのものが 存在する。更に、変圧器の種々の部分、例えば、巻線、コア、外箱、付属品、冷 却コイルなどについて絶え間なく改良を行った種々の形態に関して非常に多くの 特許文書が存在している。 本発明は所謂電力用変圧器に属する変圧器に関するものであり、その電力範囲 が数百ｋＶＡから１０００ＭＶＡにわたるものであって、電圧範囲が３〜４ｋＶ から４００ｋＶ〜８００ｋＶあるいはそれ以上の非常に高い変換電圧までにわた るものに関するものである。 本発明の基礎をなす独創的概念は、リアクトルに対しても、また、適用可能で ある。しかし、次に述べる背景技術は、主として、電力用変圧器に関するもので ある。周知のように、リアクトルには、単相用のものと３相用のものとがある。 絶縁及び冷却に関しては、原則として、変圧器と同じ形態である。したがって、 空気絶縁、油絶縁、自己冷却、油冷却などがなされたリアクトルが利用できる。 リアクトルは１つの巻線（１相あたり）を持つものであり、鉄心を有する場合と 有さない場合との双方があるが、以下の背景技術の記載は広い範囲にわたってリ アクトルと関連している。 背景技術、課題 電力用変圧器／リアクトルを本発明に従って適切な環境に配置するために、そ して、従来技術に関し本発明によってもたらされる効果に加え、本発明に従った 新しいアプローチを説明できるようにするために、現行において設計されている 電力用変圧器の比較的完全な説明を以下に述べる。同様に、これらの変圧器の計 算、設計、絶縁、アース、製造、使用、試験、輸送、等について存在する制約及 び課題についても述べる。 上記の点について、一般的な変圧器、特に、電力用変圧器を記載した分かり易 い文献がある。例えば、次のようなものが参照可能である。 「Ｊ＆Ｐ変圧器教本、電力用変圧器の実用技術」、Ａ．Ｃ．フランクリン及び Ｄ．Ｐ．フランクリン著、バターワース社出版、１９９０年１１月版。 巻線の内部電気絶縁等に関しては、次のようなものがある。 “Transformerboard、Die Verwendung von Transformerboard in Grossleistun gstransformatoren”H.P.Moser著、H.Weidman AG 社刊、CH-8640 Rapperswil 純粋に一般的な観点からは、電力用変圧器の第１の仕事は、通常は、異なる電 圧で同じ周波数の２又はそれ以上の電力システム間で電気エネルギーの交換を許 容することである。 従来からの電力用変圧器は変圧器用コアを有しており、このコアは後述するよ うに、通常、ケイ素鉄で形成され、しばしば薄板状に形成されている。このコア は、１又はそれ以上のコア窓を共に形成しているヨークによって接続されたいく つかのコアリムを有している。このようなコアを有する変圧器は、しばしばコア 変圧器と呼ばれる。コアリムの周囲には、通常、１次巻線、２次巻線、及び制御 巻線と呼ばれるいくつかの巻線が設けられている。電力用変圧器に関する限り、 これらの巻線は実用上は常に同心状に配置され、コアリムの長さに沿って配列さ れている。このコア変圧器は、上記の窓をできるだけ効率的に満たすために、テ ーパ状コアリム部分と同様に環状コイルを持っている。 コア型変圧器の他に、所謂シェル型変圧器と呼ばれるものもある。これらはし ばしば、長方形コイル及び長方形コイルリム部分を有するように設計されている 。 上述した電力範囲の低い側で使用する場合、従来の電力用変圧器は、時として 、固有損失に起因する熱を放散するための空気冷却が行われるように設計される 。変圧器の外部との接触に対する保護として、及び外部磁界の低減を可能にする ために、換気用開口を有する外部ケースがしばしば配設される。 しかしながら、従来の電力用変圧器の大部分はオイル冷却のものである。この 理由の一つは、オイルが絶縁媒体として非常に重要な付加的機能を持っているか らである。オイル冷却及びオイル絶縁された電力用変圧器は、それ故、外箱に覆 われている。この外箱に関しては、以下に明確に述べられるように、非常に高度 な要求が課せられている。 通常は、オイルの水冷却のための手段が備えられている。以下の記載の大部分 は、オイルが注入された電力用変圧器に関するものである。 変圧器の巻線は、一つ又は直列接続されたいくつかのコイルで形成されており 、多数回直列接続されながら作られている。更に、コイルには、コイルの端子間 での切換を行うための特別な装置が備えられている。このような装置は、外箱付 近で動作可能なネジ接続部の補助用に、又はしばしば特殊スイッチの補助用に、 端 子として設計されている。電圧が印加され、変圧器のためのスイッチングが可能 な場合には、この転換スイッチは負荷端子変換器（オンロードタップチェンジャ ー）と呼ばれ、あるいは非エネルギー化端子変換器として呼ばれる。 高い電力範囲で用いられる、オイル冷却及びオイル絶縁された電力用変圧器に 関して言えば、オンロードタップチェンジャーの接点は、オイルが充填された特 殊な容器内で、変圧器用外箱と直接に接続されて配設される。この接点は、モー タ駆動される回転シャフトを介して純粋に機械的に作動され、そして、接点開の 場合には速いスイッチング動作を、また接点閉の場合には緩やかなスイッチング 動作を得られるように配設される。しかしながら、そのようなオンロードタップ チェンジャーは、現行の変圧器の外箱内に配置されている。その作動の間、アー ク及びスパークが発生する。これは、容器内のオイルの劣化をもたらすことにな る。アークを少なくし、したがって、煤の形成及びそれらの接点への付着を少な くするために、オンロードタップチェンジャーは、通常、変圧器の高電圧側へ接 続されている。これは、オンロードタップチェンジャーが低電圧側へ接続されて いる場合よりも、絶縁破壊され接続されるために必要な電流は、高電圧側の方が 小さいということによる。従来のオイル注入型の電力用変圧器の故障についての 統計は、故障を引き起こすのはしばしばオンロードタップチェンジャーであるこ とを示している。 オイル冷却及びオイル絶縁された電力用変圧器の低い電力範囲においては、オ ンロードタップチェンジャー及びそれらの接点の双方が外箱の内側に配設されて いる。これは、動作期間中のアークに起因するオイルの劣化等に関する上述の問 題点がオイルシステム全体に影響を及ぼすことを意味している。 出力され又は誘起される電圧の観点からは、巻線間に印加される一定の電圧は 、巻線の各１ターン毎に等しく配分されるということ、すなわち、１ターンの電 圧は全てのターンにわたって等しいということが広く言われている。 しかしながら、電位の観点からは、状況は全く違ったものとなる。巻線の一端 側は、通常、アースされている。しかし、これは、各ターンの電位が、アース電 位にほぼ等しい実質的にゼロから順次直線的に、出力電圧に対応する巻線の他端 側における電位まで増大するということを意味している。 この電位の配分が絶縁システムの構成を決定することになる。なぜなら、巻線 の隣接するターンの間、及び各ターンとアースとの間の双方において充分な絶縁 を保持することが必要だからである。 個々のコイルのターンは、通常、共に幾何学的にコヒーレントな単位となるよ うに形成され、他のコイルから物理的に境界が区分されている。また、コイル間 の距離は、コイル間で発生し得る誘電応力により決定される。したがって、これ は、また、或る与えられた絶縁距離がコイル間に必要であることを意味している 。上記によれば、電界内に存在する他の電導体にとっても、コイル内に発生する 局部的な電位から充分な絶縁距離をとることが必要とされる。 個々のコイルにとって、物理的に隣接する導体要素間の内側電圧差は比較的低 く、一方、他の金属物体（他のコイルも含まれる）との間の外部電圧差は、比較 的高くなる、ということが上述の記載から明らかである。この電圧差は、電磁誘 導により誘起される電圧により決定されるが、同様に、変圧器の外部接続端子に 接続される外部電気システムから生じる容量性の配分電圧によっても決定される 。外部から侵入し得る電圧のタイプは、動作電圧に加えて、点灯時の超過電圧及 びスイッチング時の超過電圧である。 コイルの電流導体において、付加的な損失が、導体周囲の漏洩電磁の結果とし て発生する。特に、高電力範囲における電力用変圧器にとって、このような損失 をできるだけ低く抑えるためには、動作期間中は並列接続された状態となり、し ばしば撚り線と呼ばれる、多数の導体要素に通常は分割される。これらの撚り線 は、それぞれの撚り線に誘起される電圧ができるだけ等しくなるようなパターン に従って、及び一対の撚り線間に誘起される電圧差をできるだけ小さくし損失の 観点からは適切なレベルまで内部循環電流成分が低減されるようなパターンに従 って、配置が行われなければならない。 従来技術に従って変圧器を設計する場合、一般的な目的は、与えられた領域内 にできるだけ大きな量の導体材料を持つようにすることである。この領域は、一 般的には充填要素をできるだけ高密度に持つように述べられている、いわゆる変 圧器窓により制限されている。有効な空間は、導体材料の他に、コイル同士の間 の内側へ部分的に、及び磁気コアを含む他の金属要素に対して部分的になるよう に、コイルへ取り付けられた絶縁材料を含むものである。 コイル／巻線の内側に部分的に、並びにコイル同士／巻線同士、及び他の金属 部材同士の間に部分的に存在する絶縁システムは、通常、個々の導体要素に最も 近い位置にあり、個体セルロース又はワニスをベースとした絶縁物として設計さ れる。そして、この外側に、個体セルロース、液体、さらに可能ならば気体状の 絶縁物が配置される。このようにして、変圧器の動作中の電磁部材の内部及び周 囲に生じる高電界強度にさらされる絶縁物及び支持可能部材を有する巻線は大き な容積を占めることになる。絶縁破壊を最小の危険性で引き起こす誘電応力を予 測するためには、絶縁材料の特性の充分な知識が必要である。絶縁特性を変化さ せたり低減させたりしないような周囲の環境を実現することもまた重要である。 高電圧用の電力用変圧器に用いられる現在のほとんどの絶縁システムは、個体 絶縁材料としてセルロース材料を、また、液体絶縁材料として変圧器オイルを有 している。この変圧器オイルは、いわゆるミネラルオイルをベースとするもので ある。 変圧器オイルは２重の機能をもっている。つまり、変圧器オイルは、絶縁機能 に加えて、変圧器の損失熱を除去することにより、コア、巻線等の冷却に積極的 に貢献する。このオイルの冷却には、オイルポンプ、外部冷却要素、膨張容器等 が必要である。 変圧器の外部接続端子と、それぞれが近接して接続されたコイル／巻線との間 の電気接続端子は、オイル注入型電力用変圧器の場合、この現行の変圧器を囲ん でいる外箱を通しての導体接続を目的とするブッシングと呼ばれるものである。 このブッシングは、しばしば分離可能要素として外箱の壁に固定され、外箱の外 側及び内側の双方での絶縁必要条件に耐えるように設計されており、また、同時 に、発生する電流負荷、及びその結果としての電流の力に耐えるようになってい る。 巻線に関して上述されたような絶縁システムのための必要条件と同一のものが 、コイル同士の間、ブッシングとコイルとの間、異なるタイプのスイッチとブッ シングとの間等において必要な内部接続に対してもまた適用されるということが 指摘されるべきである。 電力用変圧器内部の全ての金属要素は、電流移送導体を除き、通常は所定のア ース電位と接続されている。これにより、高電位の電流導線とアースとの間にお ける容量性電圧の分布の結果として発生する、望ましくなく且つ制御困難な電位 の増大を回避できる。このような望ましくない電位の増大は、コロナと呼ばれる 部分放電を発生させることがある。このコロナは、通常のアクセプタンス試験中 において、電圧及び周波数を予定のデータよりも増大させ、片寄った試験を実行 した場合に認めることができる。このコロナは、動作期間中に損傷を与える虞が ある。 変圧器内の個々のコイルは、電流発生の結果として生じるどのような応力に対 しても、また、回路短絡過程中にもたらされる電流の力に対しても耐えることが できるような機械的数値を持っていなければならない。通常、コイルは、発生す る力が個々のコイル内において吸収されるように設計されるが、これは、反面、 コイルを通常の動作期間中に通常に機能させるために最適な配置を行うことがで きないということを意味する。 オイル注入型電力用変圧器の電圧及び電力範囲は狭いものであり、巻線は所謂 螺旋巻線状に設計されている。これは、上記の個々の導体が薄いシートにより取 り換えられることを意味している。螺旋巻線型電力用変圧器は、２０〜３０ｋＶ の電圧、及び２０〜３０ＭＷの電力用として製造される。 高い電力範囲内での電力用変圧器の絶縁システムは、また、比較的複雑な設計 に加えて、絶縁システムの特性を最良の可能な方法で実用化するための特別な製 造手段を必要とする。良好な絶縁を得るためには、絶縁システムの湿気の量は小 さくなければならず、絶縁物の固体部分は周りのオイルにうまく含浸され、固体 部分に「ガスポケット」が残存する危険を最小にしなければならない。これを保 証するために、特別の乾燥及び含浸工程が、外箱内に沈められる前に、巻線を有 するコア全体に対して実行される。この乾燥及び含浸工程の後、変圧器は外箱内 に沈められ、それから密閉される。オイルを注入する前に、沈められた変圧器を 有する外箱は、全ての空気が除去されなければならない。これは特別な真空処理 に関連して行われる。これが実行された後、外箱にオイルが注入される。 約束された寿命期間等を得るためには、ほぼ完全な真空状態が真空処理期間中 に必要とされる。これは、変圧器を囲む外箱が、材料及び製造時間のかなりの消 費を伴う、完全真空用のものに設計されていることを前提としている。 もし、オイル注入型電力用変圧器内で電気的放電が発生すると、あるいは、も し、変圧器のいずれかの部分でかなりの局部的な温度上昇が発生すると、オイル は分離し、オイル内に気体状生成物が分解される。したがって、通常、変圧器に は、オイル内で分解されたガスを検出するための監視装置が備えられている。 重量上の理由から、大型の電力用変圧器はオイルなしで輸送される。それ故、 今度は、現地で顧客が変圧器を設置する場合に、再度真空処理を行うことが必要 になる。さらに、このようなことは、修理作業又は点検のために外箱が開放され る毎に繰り返されることになる。 これらの工程は、多くの時間を消費し、多くのコストを要求するものであり、 そして、生産及び修理の全体の時間のかなりの部分を占めており、また、同時に 資源の大規模な利用を必要としている。 従来の電力用変圧器内の絶縁材料は、変圧器の全体の容積の大きな部分を占め ている。高電力範囲用の電力用変圧器にとって、およそ数十立方メートルという 変圧器オイルの量は普通ではない。ジーゼル油に対し或る類似性を示すオイルは 、希薄で流動的なものであり、比較的低い発火点を示すものである。したがって 、セルロースを有するオイルは、例えば、内部発火発生時のような予期せぬ加熱 を受け、且つオイルが漏れているような場合には、無視し得ない火災危険性を有 するものであることが明白である。 また、特に、オイル注入型電力用変圧器においては、輸送上の非常に大きな問 題がある。高電力範囲用のそのような電力用変圧器は、数十立方メートルの合計 オイル量を有し、そして数百トンにも上る重量を有している。したがって、変圧 器の外観のデザインは、時として、現在の輸送状況、つまり橋やトンネル等のど のような輸送路にも適応できるものでなければならないことが理解される。 オイル注入型電力用変圧器に関しその制約及び問題点の双方の領域が説明され た従来技術の短い要約は次のようなものである。 従来のオイル注入型電力用変圧器は、 − コイルが取り付けられた変圧器コア、絶縁用及び冷却用のオイル、種々の機 械的支持装置等を有する変圧器を収納するための外箱を備えている。オイル抜き で変圧器を収納した場合、実用上完全な真空状態となるように真空処理できるよ うにするので、外箱には非常に大きな機械的要求が課せられている。外箱は、非 常に大規模な製造及び試験工程を必要とし、また、外箱の大きな外径寸法はかな りの輸送上の問題を付随するものとなる。 − 通常、所謂冷却用圧力オイルを有している。この冷却方法は、オイルポンプ 、外部冷却要素、膨張容器及び膨張連結器等の準備を必要とする。 − 外箱の壁に固着されたブッシングという形態で、変圧器の外部接続端子と、 それぞれが近接して接続されたコイル／巻線との間の電気接続端子を有している 。このブッシングは、外箱の外側及び内側の双方での絶縁必要条件に耐えるよう に設計される。 − 導体部が多数の導体要素である撚り線に分割されたコイル／巻線を有してお り、これらの撚り線は、各撚り線に誘起される電圧ができるだけ等しくなるよう に、そして、一対の撚り線間に誘起される電圧の差ができるだけ小さくなるよう に配置されなければならない。 − コイル／巻線の内側に部分的に、並びにコイル同士／巻線同士、及び固体セ ルロースとして設計された他の金属部材同士の間に部分的に存在する絶縁システ ムを備えている。あるいは、個々の導体要素の最も近い位置又はその外側にワニ スベースの絶縁物や、固体セルロース、液体、また可能ならば気体等の絶縁物を 有している。さらに、この絶縁システムは、非常に低い湿気の量を示すものであ ることが極めて重要である。 − 統合部分としてオンロードタップチェンジャーを有している。これは、オイ ルに囲まれ、通常は、高電圧制御用の高電圧巻線に接続される。 − コロナと呼ばれる内部部分放電や、オンロードタップチェンジャーにおける スパーク、及び他の異常状態に関連する無視し得ない火災の危険性を伴うオイル を有している。 − 放電又は局部的な温度上昇が発生した場合に、オイル内で分解される気体を 監視するための監視装置を通常備えている。 − 破損又は事故が発生した場合に、オイル流出によって広範囲の環境汚染をも たらす虞のあるオイルを有している。 発明の概要、効果 本発明の目的は、背景技術の説明において述べられたような電力範囲内におい て、変圧器のコンセプトを提供することである。すなわち、電力範囲が数百ｋＶ Ａから１０００ＭＶＡ以上にわたり、電圧範囲が３〜４ｋＶから４００ｋＶ〜８ ００ｋＶあるいはそれ以上の非常に高い変換電圧にわたるものであり、そして、 上述した従来技術の記載から明らかにされたような、従来のオイル注入された電 力用変圧器に付随していた短所、問題点、及び制限などを伴うことのない、所謂 電力用変圧器を提供することである。 本発明は次のような認識に基づくものである。すなわち、等電位化を行う外側 及び内側の半導体層に覆われた固体絶縁物を有するようにし、この内側層の内側 に電気導体を配設するように、電力用変圧器／リアクトルにおける１つ又は複数 の巻線を設計することによって、巻線内の全体の要素における電界の維持の可能 性が提供されるというものである。 本発明によれば、電気導体は、内側半導体層と導体接触を持つように、また、 固体絶縁物の最も内側の部分と、導体の長さ方向に沿ってこれを覆っている内側 半導体層との間の境界層において、有害な電位差が生じないように、配設されな ければならない。本発明による電力用変圧器は、従来のオイル注入型の電力用変 圧器に対して、明らかに相当の効果を示している。この効果は、以下に詳細に述 べられる。 本明細書の紹介部分で述べたように、本発明は、また、鉄コアを有するリアク トル及び有さないリアクトルの双方に適用可能な概念を提供するものである。 従来のオイル充填型の電力用変圧器／リアクトルと本発明による電力用変圧器 ／リアクトルとの間の本質的な差違は、１つ又は複数の巻線が外側及び内側の電 位層により覆われた固体絶縁物を有しており、同様に、半導体としての内側電位 層の内側に配設された少なくとも１つの電気導体を有していることである。この コンセプトの半導体により含まれるものの定義は、以下に述べられる。好ましい 実施形態によれば、１つ又は複数の巻線はフレキシブルケーブルの形態とされる 。 本発明による電力用変圧器／リアクトルが動作電圧の非常に高い高電圧回路網 に接続されている場合、その必要とされる高電圧レベルにおいては、発生し得る 電気的及び熱的負荷によって絶縁材料に対して厳しい要求が課せられることにな る。高電圧装置における絶縁材料にとって、所謂「部分放電」は深刻な問題を引 き起こすことが知られている。もし、絶縁層に空洞、気孔、又は同様のものが生 じると、高電圧において内部コロナ放電が発生するかもしれず、それによって絶 縁材料が次第に劣化し、ついには絶縁破壊に至ることになる。これは、例えば、 電力用変圧器の重大な絶縁破壊に至ることになると理解される。 本発明は、特に、半導体電位層が熱膨張係数に関しては同様の熱的特性を示し 、この層が固体絶縁物に固着されているという認識に基づくものである。好まし くは、本発明による半導体層は固体絶縁物と結合され、これらの層及び結合され た絶縁物が同じ熱的特性を示すように保証し、異なる負荷がかかったラインに生 じる温度変化と関係なく良好な接触を保証するようにする。絶縁物の半導体層と 接触する部分は、温度勾配上は、モノリシックな部分を構成し、そして絶縁物及 びこれを囲む層での異なる熱膨張に起因する欠陥が発生することはない。絶縁物 の周囲の半導体部分が等電位面を構成し、絶縁部における電界はそれ故絶縁物の 厚さにわたってほぼ均一に分布されるという事実の結果として、材料の熱的負荷 が軽減される。 本発明によれば、絶縁物は、上述の現象により絶縁破壊されないということが 保証されるはずである。これは、空洞や気孔の発生の危険を最小化するように製 造された絶縁層として、例えば、架橋ＰＥ(ポリエチレン)、ＸＬＰＥ及びＥＰＲ (エチレン−プロピレンゴム)のような押し出し加工された適当な熱可塑性の層を 用いることにより実現される。この絶縁材料は、したがって、負荷がかかった場 合に収縮性を示し、高い絶縁破壊強度を有する低損失材料である。 絶縁物の周囲の半導体部分が等電位面を構成し、絶縁部における電界はそれ故 絶縁物の厚さにわたってほぼ均一に分布されるという事実の結果として、材料の 熱的負荷が軽減される。 高電圧用及び高エネルギー伝送用の送電ケーブルに関連して、絶縁材料に傷が あってはならないという前提に基づき、押し出し加工された絶縁物を有する導体 を設計することが、本来、知られている。これらの送電ケーブルにおいて、絶縁 材料に高い電気的応力を与えるケーブルの全体の長さにわたって、電位は原則と して同一レベルとなっている。送電ケーブルには、等電位化のための１つの内側 半導体層及び１つの外側半導体層が備えられている。 本発明は、固体絶縁物及びこれを囲む等電位化層に関して請求の範囲に記載し たような特徴による巻線を設計することにより、巻線の内側に電界が維持される 電力用変圧器／リアクトルを得ることができるという認識に基づくものである。 また、より小さな絶縁部や所謂撚り線から導体を構成することにより付加的な改 良を行うことができる。これらの撚り線を小さく且つ環状にすることにより、撚 り線と交差する磁界は幾何学的に一定なものとなり、渦電流の発生を最小にする ことができる。 本発明によれば、１つ又は複数の巻線は、好ましくは、多数の撚り線とこの撚 り線の周りの内側半導体層とを有する導体を少なくとも１つ備えたケーブルの形 態で作られる。この内側半導体層の外側には、固体絶縁物の形態をとったケーブ ルの主絶縁体が配設され、そして、この固体絶縁物の周りには外側半導体層が配 設されている。このケーブルは、或る環境においては、付加的な外側層を持つこ とができる。 本発明によれば、外側半導体層は、導体に沿って等電位化が保証されるような 特性を示す。しかし、誘導電流が望ましくない熱的負荷を生じさせるような導電 特性を、この半導体層が示すものであってはならない。さらに、この層の導電特 性は、等電位面が得られることを保証するのに充分なものでなければならない。 この半導体層の抵抗率ρは、その最小値がρmin＝１Ωcm、最大値がρmax＝１０ ０ｋΩcmであることを示している。さらに、ケーブルの軸方向における単位長さ 当たりの半導体層の抵抗Ｒは、その最小値がＲmin＝５０Ω/m、最大値がＲmax＝ ５０MΩ/mであることを示している。 内側半導体層は、それが等電位化を行うことができるように、そして、この内 側層の外側の電界に関して等しくできるような充分な導電性を示すものでなけれ ばならない。この点について、この半導体層が、導体表面におけるどのような不 規則分も等しくし、また、固体絶縁物との間の境界層において高い表面仕上がり を有する等電位面を形成するような特性を持っていることが重要である。この層 は、種々の厚さにより形成することができるが、導体及び固体絶縁物に関しては 同一面となることを保証しなければならず、好ましくは、その厚さは0.5から１m mの間である。しかし、この層は、電圧を誘起する原因となるような大きな導電 性を示すものであってはならない。内側半導体層の各値は次のようになる。すな わち、 ρmin＝１０-6Ωcm、Ｒmin=５０μΩ/m、そして、これに対応して、 ρmax＝１００ｋΩcm、 Rmax＝５MΩ/m である。 本発明で用いられるケーブルは、XLPEのような改良された架橋熱可塑性のケー ブル、あるいはエチレンプロピレン(EP)ゴム若しくは、例えばシリコンのような 他のゴムの絶縁物を有するケーブルである。この改良されたケーブルは、導体の 撚り線に関しては、新規な意匠を有するものであり、また、ケーブルを機械的に 保護する外側ケースを不要にするものである。 このようなケーブルを有する巻線は、その電界分布のために、絶縁上の観点か らは、従来の電力用変圧器／リアクトルの巻線に適用されたものとは全く異なる 状態を呈するものとなる。上記のケーブルの使用により与えられる効果を実用化 するためには、本発明による電力用変圧器／リアクトルのアースに関して、従来 のオイル注入型電力用変圧器に適用されるもの以外の、他の可能な実施形態があ る。 本発明による電力用変圧器／リアクトルにおける巻線にとって、導体の撚り線 のうちの少なくとも１つが非絶縁とされ、内側半導体層と良好な接触が行われて いることが本質的且つ必要なことである。この内側層は、常に導体の電位を維持 する。あるいは、異なる撚り線が交互に、内側半導体層と電気的接触を行うよう にすることもできる。 撚り線の残りのものに関しては、それらの全て、あるいはそれらのいくつかが ワニス処理され、そして絶縁される。 本発明によれば、高電圧及び低電圧の巻線の端子は、ジョイントタイプ(ケー ブルシステムに接続する場合)又はケーブル端子タイプ(スイッチ装置又は架空送 電線に接続する場合)のいずれでもよい。これらの部材は、また、固体絶縁材料 により構成され、絶縁システム全体として、部分放電に対し同一の要求に応える 。 本発明によれば、電力用変圧器／リアクトルは、外部又は内部のいずれの冷却 手段をも持つことができる。外部の場合は、接地電位での気体又は液体の冷却を 意味し、内部の場合は、巻線内部での気体又は液体を意味している。 上記によるケーブルの電力用変圧器／リアクトル用の巻線の製造は、電界分布 に関して言えば、従来の電力用変圧器／リアクトルと本発明による電力用変圧器 ／リアクトルとの間に非常に大きな相違をもたらすことになる。 本発明による「ケーブル形成された」巻線に伴う決定的な効果は、電界が巻線 内に囲まれ、そして外側半導体層の外側には電界が存在しないということである 。 電流移送導体からの電界は僅かに固体主絶縁物内に存在するだけである。設計上 及び製造上の双方の観点からは、これは相当な効果である。 変圧器の巻線は、どのような電界分布をも考慮することなく形成でき、そして 、背景技術で述べたような撚り線の置き換えは省略される。 変圧器のコアの意匠は、どのような電界分布をも考慮することなく形成できる 。 巻線の電気的絶縁のためのオイルは不要である。すなわち、巻線の周囲の媒体 として空気を用いることが可能である。 巻線の冷却のためにオイルは不要である。冷却は接地電位で行われ、冷却媒体 として気体又は液体を用いることができる。 変圧器の外部接続部と、直接続された複数のコイル又は複数の巻線との間の電 気的接続のために特別の接続部材は不要である。なぜなら、従来の装置と異なり 、電気的接続手段が巻線内に統合されているからである。 電力用変圧器／リアクトル用の伝統的なブッシングは不要である。代わりに、 伝統的なケーブル端子に関しては、電力用変圧器の外側でラジアル方向から軸方 向へ電界を転換させる手段を同様に実現することができる。 本発明による電力用変圧器にとって必要な製造技術及び試験技術は、従来の電 力用変圧器／リアクトルに比べてかなり簡単である。なぜなら、背景技術の説明 で述べられたような含浸、乾燥及び真空の各処理が不要となるからである。これ は、かなり生産時間の短縮をもたらすことになる。 本発明によれば、絶縁のための技術を用いることにより、従来技術によって与 えられていた変圧器の磁気回路の発展に対し、かなりの可能性がもたらされる。 面の簡単な説明 本発明は、添付図面を参照して以下のように説明される。ここで、図１は、従 来の電力用変圧器の周囲の電界分布を示している。 図２は、本発明による電力用変圧器／リアクトルにおけるケーブルの形をとっ た巻線の実施形態を示している。 図３は、本発明による電力用変圧器の実施形態を示している。 好ましい実施形態の説明 図１は、従来の電力用変圧器／リアクトルの巻線の周囲の電界分布の単純化さ れた基本的な概観を示しており、１は巻線、２はコア、３は等電位線、すなわち 電界が同一電界強度を持っている線を示している。巻線の下部は接地電位に等し いと仮定されている。 巻線の隣接するターン同士の間、及び各ターンと接地との間には充分な絶縁が 必要であることから、電位分布により絶縁システムの構成が決定される。図は、 巻線の上部が高い誘電応力を受けていることを示している。コアに対する巻線の 設計及び配置は、このように、コア窓における電解分布により実質的に決定され る。 図２は、本発明による電力用変圧器／リアクトルに含まれる巻線に使用可能な ケーブルの例を示している。このケーブルは、多数の撚り線５により形成され、 この撚り線の周りに配置された内側半導体層６を有する導体４を少なくとも１つ 有している。この内側半導体層の外側には、固体絶縁物の形態をとった主絶縁体 ７が配設され、この固体絶縁物を外側半導体層８が覆っている。前にも述べたよ うに、ケーブルには、他の特別な目的、例えば、変圧器／リアクトルの他の領域 上に高すぎる電気的応力を防ぐために、他の付加的な層を備えるようにすること ができる。幾何学的寸法の観点から言うと、当該ケーブルは、３０〜３００mm² の導体面積を持ち、２０〜２５０mmのケーブル外径を持っている。 本発明の要約通りに記述されたケーブルから作られた電力用変圧器／リアクト ルの巻線は、コアの形状とは無関係に、単相用、３相用及び多相用のいずれの変 圧器／リアクトルとしても使用することができる。１つの実施形態が図３に示さ れており、これは薄板状コアの３相用変圧器／リアクトルを示している。このコ アは、従来の通り、コアリム９，１０，及び１１、及び支持ヨーク１２，１３を 有している。この実施形態に示されるように、コアリム及びヨークの双方が傾斜 断面を持っている。 コアリムの周囲には同心状に、ケーブルにより形成された巻線が配設されてい る。図３に明らかに示されているように、この実施形態は、３つの同心状巻線タ ーン１４，１５及び１６を持っている。最も内側の巻線ターン１４は１次巻線に 対応し、他の２つの巻線ターン１５及び１６は２次巻線を示している。詳述に記 載しすぎて図面が煩雑化しないようにするため、巻線の接続部は示されていない 。一方、この実施形態の図示された図面では、いくつかの異なる機能を有するス ペースバー１７及び１８が巻線の周囲の或る地点に配設されている。これらのス ペースバーは、同心状巻線ターン同士の間に冷却、支持などのための或る空間を 提供するために、絶縁材料により形成することができる。これらは、また、巻線 のアースシステムの一部を形成する目的で、電気的導体材料により形成すること もできる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ， ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ， ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｋ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． １つ又はそれ以上の電流移送用導体を有する１つ又は複数の巻線と、 この巻線(４)のそれぞれの周囲に配設され、半導体特性を持つ第１の層(６)と 、 この第１の層の周囲に配設された固体絶縁部(７)と、 この絶縁部の周囲に配設され、半導体特性を持つ第２の層(８)と、 を備えたことを特徴とする、少なくとも１つの巻線を有する電力用変圧器／リ アクトル。 ２． 前記第１の層(６)は、導体として、実質的に同一の電位である、 ことを特徴とする請求項１記載の電力用変圧器／リアクトル。 ３． 前記第２の層(８)が、１つ又は複数の導体を覆う等電位表面を形成する ように配設されている、 ことを特徴とする請求項１又は２記載の電力用変圧器／リアクトル。 ４． 前記第２のの層(８)がアース電位に接続されている、 ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の電力用変圧器／リアクト ル。 ５． 前記半導体層(６，８)及び絶縁部(７)が実質的に等しい熱膨張係数を持 ち、これら半導体層及び絶縁部の境界層において、巻線に、熱による移動、きず 、割れ、あるいはその他の同様のものが生じないようになっている、 ことを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の電力用変圧器／リアクト ル。 ６． 前記半導体層(６，８)のそれぞれは、隣接する前記固体絶縁部(７)に対 し、実質的に隣接面全体にわたって固着されている、 ことを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載の電力用変圧器／リアクト ル。 ７． 前記１つ又は複数の巻線は、フレキシブルケーブルの形態で設計されて いる、 ことを特徴とする請求項１乃至６のいずれかに記載の電力用変圧器／リアクト ル。 ８． 前記ケーブルは、導体面積が３０〜３００mm²、導体外径が２０〜２５ ０mmで作られている、 ことを特徴とする請求項７記載の電力用変圧器／リアクトル。 ９． 前記固体絶縁部(７)は、ポリマー物質により形成されている、 ことを特徴とする請求項１乃至８のいずれかに記載の電力用変圧器／リアクト ル。 １０． 前記第１の層(６)、前記第２の層(８)のうちの少なくともいずれか一 方は、ポリマー物質により形成されている、 ことを特徴とする請求項１乃至９のいずれかに記載の電力用変圧器／リアクト ル。 １１． 前記固体絶縁部(７)は、押し出し加工により得られるものである、 ことを特徴とする請求項１乃至１０のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 １２． 前記電流移送導体(４)は、多数の撚り線を有しており、これら撚り線 は、前記第１の半導体層(６)との電気的接触を保持するため非絶縁となっている いくつかのものを除き、互いに絶縁されている、 ことを特徴とする請求項１乃至１１のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 １３． 前記導体(４)の撚り線の少なくとも１つは、前記内側半導体層との接 触がなされるように、非絶縁状態で配設されている、 ことを特徴とする請求項１乃至１２のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 １４． 磁気材料により構成されるコアを有する、 ことを特徴とする請求項１乃至１３のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 １５． コアリム及びヨークにより構成される鉄コアを有する、 ことを特徴とする請求項１乃至１４のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 １６． 鉄コアを用いずに作られている、 ことを特徴とする請求項１乃至１３のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 １７． 巻線が同心状に巻回されている、 ことを特徴とする、電気的に分離された少なくとも２つの巻線を有する、請求 項１乃至１６のいずれかに記載の電力用変圧器／リアクトル。 １８． ２又はそれ以上の電圧レベルに接続されるものである、 ことを特徴とする請求項１乃至１７のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 １９． 高電圧巻線、低電圧巻線の少なくともいずれかの端子は、電力ケーブ ルに接続されているか、あるいは電力用ケーブル端子と同様に作られている、 ことを特徴とする請求項１乃至１８のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 ２０． 実質的に全ての電気的絶縁物は、巻線の導体(４)と第２の層(８)との 間に内包され、この絶縁物は固体絶縁物の形態をとっている、 ことを特徴とする請求項１乃至１９のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 ２１． 巻線が高電圧用に設計されており、その値が適切には１０ｋＶ以上で あって、特に３６ｋＶ以上、そして、より好ましくは、７２．５ｋＶから４００ ｋＶ〜８００ｋＶあるいはそれ以上の非常に高い変換電圧の値にわたるものであ る、 ことを特徴とする請求項１乃至２０のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 ２２． 電力範囲が０．５ＭＶＡ、好ましくは３０ＭＶＡ以上に設計されてい る、 ことを特徴とする請求項１乃至２１のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 ２３． 接地電位上で、液体又は気体の少なくともいずれかで冷却される、 ことを特徴とする請求項１乃至２２のいずれかに記載の電力用変圧器／リアク トル。 ２４． 電気導体及びその外側の絶縁物を少なくとも１つ有する巻線を少なく とも１つ持つ磁界発生回路を備えた電力用変圧器／リアクトルにおける電界制御 方法において、 前記絶縁物が固体絶縁物質により形成され、この絶縁物の外側に外側層が設け られ、 この外側層は、グランドに接続されるか比較的低電位に接続され、また、電気 導体の導電性よりは低いけれども絶縁物の導電性よりは高い電気的導電性を持っ ており、電位を等しくするように機能し、外側層の内側の巻線内に電界が実質的 に包まれるようにする、 ことを特徴とする電界制御方法。 ２５． フレキシブルケーブルが巻線として用いられ、電力用変圧器／リアク トルの１つ又は複数の巻線を形成するための上記ケーブルの巻線を、現地で組み 立てる、 ことを特徴とする請求項２４記載の電界制御方法。