JP6109409B2 - 研磨物品および形成方法 - Google Patents

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Description

以下は研磨物品、特に単層研磨物品を形成する方法に関する。
鋸引き、掘削、研磨、洗浄、彫刻、および研削等を含む加工物から材料を除去する一般的機能のために、さまざまな産業のために過去100年間に渡って種々の研磨工具が開発されてきた。特にエレクトロニクス産業に言及すると、ウエハを形成するための結晶インゴット材料のスライシングに好適な研磨工具が特に関連する。産業が引き続き成熟するにつれ、インゴットはますます大きな直径を有するようになり、収量、生産性、変質層、寸法上の制約、およびその他の因子のため、このような作業のために遊離研磨材およびワイヤソーを使用することが許容されるようになった。
一般に、ワイヤソーは、切削作用を生み出すように高速で巻き取ることが可能な、長いワイヤに研磨粒子が結合された研磨工具である。丸のこは切削深さが刃の半径未満に限定されるが、ワイヤソーはより大きな柔軟性を有し、直線状またはある輪郭を有する切削経路を切削可能である。
従来の固定研磨ワイヤソーでは、鋼鉄ビーズを金属ワイヤまたはケーブル上で摺動させることによりこれらの物品を製造する等のさまざまな手法がとられ、ビーズはスペーサにより分離される。これらのビーズは、一般に電気めっきまたは焼結によって結合される研磨粒子により被覆されてよい。しかし、電気めっきおよび焼結操作は、時間がかかることがあるため、費用のかかる危険な試みであり、ワイヤソー研磨工具の迅速な製造を妨げる。これらのワイヤソーのほとんどは、多くの場合石材または大理石を切削するような、エレクトロニクス用途のようにカーフ損失が大きくない用途で使用されてきた。ろう付けのような化学結合プロセスを介して研磨粒子を結合するためにいくつかの試みがなされてきたが、このような製造方法はワイヤソーの引張り強度を低下させるため、ワイヤソーは高張力下での切削用途では破断し初期破損しやすくなる。その他のワイヤソーは、研摩材をワイヤに結合するために樹脂を使用してもよい。あいにく、樹脂結合されたワイヤソーは急速に摩耗する傾向があり、特に硬質材料を切削する場合には、粒子の耐用年数に達するよりもずっと早く研磨材が損失する。
したがって、当該産業は依然として、特にワイヤソーイングの領域において改善された研磨工具を必要としている。
第1の態様によると、研磨物品は、細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子、第1の層およびフィレットの上を覆うボンディング層とを含んでよい。フィレットは、研磨用途に関連するフィレット特性を有してよい。フィレット特性は、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、フィレットサイズ変動(V)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
別の態様では、研磨物品は、細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子、第1の層およびフィレットの上を覆うボンディング層とを含んでよい。フィレットは、研磨用途に適合するフィレット特性を有してよい。フィレット特性は、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、フィレットサイズ変動(V)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
さらに別の態様では、研磨物品は、細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨物品の研磨用途用のフィレット対粒子係数(t/dab)を含むフィレット特性とを含んでよく、tはフィレットの平均最大厚さを表し、dabは研磨粒子の中央粒径を表す。
別の態様によれば、研磨物品は、細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨物品の研磨用途用のタッキング係数(tfl/t)を含むフィレット特性とを含んでよく、研磨物品の研磨用途用のタッキング係数(tfl/t)を含むフィレット特性と、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す。
さらに別の態様では、研磨物品を形成する方法は、基材を覆う第1の層の上を覆う研磨粒子を含む本体を提供することと、制御された処理条件に従って少なくとも基材、第1の層、および研磨粒子を処理して、研磨用途に関連するフィレット特性を有する研磨物品を形成することとを含んでよく、フィレット特性は、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、フィレットサイズ変動(V)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。制御された処理条件は、リフロー温度、フィラー含有量、フィラーサイズ、フィラー組成、研磨粒子の平均粒径、研磨粒子の粒径分布、研磨粒子含有量、研磨粒子の組成、第1の層の厚さ、第1の層の組成、雰囲気条件、およびこれらの組み合わせからなる群から選択してよい。
別の態様によれば、研磨物品は、細長部材を含んでよい基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)を含んでよく、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均厚さを表す。
別の態様では、研磨物品は、細長部材を含んでよい基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、約0.33以下のフィレット対粒子係数(t/dab)を含んでよく、tはフィレットの平均厚さを表し、dabは研磨粒子の平均粒径を表す。
さらに別の態様では、研磨物品は、細長部材を含んでよい基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子、第1の層およびフィレットの上を覆うボンディング層とを含んでよい。研磨粒子の大部分は、研磨粒子とタッキング層との間で研磨粒子の一部の下に延びるボンディング層の部分を規定するアンダーカット領域を有してよい。
別の態様によれば、研磨物品は、細長部材を含んでよい基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子、第1の層およびフィレットの上を覆うボンディング層とを含んでよい。研磨粒子は少なくとも約1の接触係数(A/A)を有してよく、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す。
さらに別の態様では、研磨物品は、細長部材を含んでよい基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子、第1の層およびフィレットの上を覆うボンディング層とを含んでよく、少なくとも1つのフィレット特性は、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)、約0.33以下のフィレット対粒子係数(t/dab)、約100以下のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、少なくとも約1の接触係数(A/A)、約60%以下のフィレットサイズ変動(V)、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される。第1の層は研磨粒子の平均粒径の少なくとも約6%の平均厚さをさらに有してよい。
さらに別の態様では、研磨物品を形成する方法は、基材を覆う第1の層の上を覆う研磨粒子を含む本体を提供することと、制御された処理条件に従って少なくとも基材、第1の層、および研磨粒子を処理して、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)、約0.33以下のフィレット対粒子係数(t/dab)、約100以下のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、少なくとも約1の接触係数(A/A)、約60%以下のフィレットサイズ変動(V)、またはこれらの組み合わせからなる群から選択されるフィレット特性を有する研磨物品を形成することとを含んでよい。制御された処理条件は、リフロー温度、フィラー含有量、フィラーサイズ、フィラー組成、研磨粒子の平均粒径、研磨粒子の粒径分布、研磨粒子含有量、研磨粒子の組成、第1の層の厚さ、第1の層の組成、およびこれらの組み合わせからなる群から選択してよい。
本開示は、添付図面を参照することによってよりよく理解することができ、またその多数の特徴および利点が当業者に対して明らかになり得る。
図1は、一実施形態による研磨物品を形成するプロセスを提供するフローチャートである。 図2Aは、一実施形態による研磨物品の一部の断面図である。 図2Bは、一実施形態によるバリア層を含む研磨物品の一部の断面図である。 図2Cは、一実施形態による任意のコーティング層を含む研磨物品の一部の断面図である。 図2Dは、一実施形態による、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子を含む研磨物品の一部の断面図である。 図3は、一実施形態に従って形成される研磨物品の拡大画像である。 図4は、別の実施形態に従って形成される研磨物品の拡大画像である。 図5は、別の実施形態に従って形成される研磨物品の拡大画像である。 図6は、さらに別の実施形態に従って形成される研磨物品の拡大画像である。 図7は、さらに別の実施形態に従って形成される研磨物品の拡大画像である。 図8は、別の実施形態に従って形成される研磨物品の拡大画像である。 図9は、一実施形態による例示的な凝集粒子の図である。 図10Aは、一実施形態による研磨物品の一部の図である。 図10Bは、一実施形態による図10Aの研磨物品の一部の断面図である。 図10Cは、一実施形態による研磨物品の一部の図である。 図11Aは、一実施形態による潤滑性材料を含む研磨物品の一部の図である。 図11Bは、一実施形態による潤滑性材料を含む研磨物品の一部の図である。 図12Aは、一実施形態による露出面を有する研磨粒子を含む研磨物品の一部の図である。 図12Bは、一実施形態による露出面を有する研磨粒子を含む研磨物品の一部の写真である。 図13は、一実施形態による研磨凝集物を含む研磨物品の断面写真である。 図14は、従来のサンプルにより加工されたウエハおよび一実施形態を代表する研磨物品により加工されたウエハの相対的なウエハの破断強さのチャートである。 図15は、加工物をスライスするための、研磨物品を使用したオープンリール式マシンの図である。 図16は、加工物をスライスするための、研磨物品を使用した振動マシンの図である。 図17は、可変速度サイクル操作の1回のサイクルについてのワイヤ速度対時間の例示的プロットである。 図18aは、一実施形態によるフィレットを含む研磨物品の一部の図である。 図18bは、図18aの拡大部の図である。 図19aは、一実施形態によるアンダーカット領域を含む研磨物品の図である。 図19bは、図19aの拡大部の図である。 図20aは、一実施形態によるアンダーカット領域を含む研磨物品の図である。 図20bは、図20aの拡大部の図である。 図21は、一実施形態による研磨物品の拡大図である。 図22は、一実施形態による研磨物品の拡大図である。
以下は研磨物品、特に加工物の研磨および鋸引きに好適な研磨物品に関する。特定の場合には、本明細書における研磨物品はワイヤソーを形成でき、ワイヤソーは、エレクトロニクス産業、光学産業、およびその他の関連産業における傷つきやすい結晶材料の加工に使用されてよい。
図1は、一実施形態による研磨物品を形成するプロセスを提供するフローチャートである。このプロセスは基材を提供するステップ101から始めることができる。基材は、そこに研磨材料を付着させるための表面を提供できるため、研磨物品の研磨能力を促す。
一実施形態によると、基材を提供するプロセスは、細長本体を有する基材を提供するプロセスを含むことができる。特定の場合には、細長本体は長さ:幅が少なくとも10:1のアスペクト比を有することができる。その他の実施形態において、細長本体は、少なくとも約100:1、例えば、少なくとも1000:1、またはさらには少なくとも約10,000:1のアスペクト比を有することができる。基材の長さは、基材の長手軸に沿って測った最長寸法であることができる。幅は長手軸に垂直に測った基材の2番目に長い(または、場合によっては最短)寸法であることができる。
さらに、基材は少なくとも約50メートルの長さを有する細長本体の形態であることができる。実際には、その他の基材はさらに長くてもよく、少なくとも約100メートル、例えば、少なくとも約500メートル、少なくとも約1,000メートル、またはさらには10,000メートルの平均長さを有する。
さらに、基材は、約1cm以下であってよい幅を有することができる。実際には、細長本体は、約0.5cm以下、例えば、約1mm以下、約0.8mm以下、またはさらには約0.5mm以下の幅を有することができる。さらに、基材は少なくとも約0.01mm、例えば、少なくとも約0.03mmの平均幅を有してよい。基材は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の平均幅を有し得ることが理解されよう。
特定の実施形態では、細長本体は一緒に編まれた複数のフィラメントを有するワイヤであることができる。すなわち、基材は、互いに巻き付くか、一緒に編まれるか、または中心の心線等の別の物体に固定される多数の小さなワイヤから形成することができる。特定の設計では基材に好適な構造としてピアノ線を利用してよい。例えば、基材は少なくとも約3GPaの破断強さを有する高強度鋼線であることができる。基材の破断強さは、ASTM E−8によりキャプスタングリップを用いて金属材料の引張試験を行って測定できる。ワイヤは、黄銅等を含む金属のような特定の材料の層でコーティングされてもよい。
細長本体は特定の形状を有することができる。例えば、細長本体は円形の断面輪郭を有するように略円筒形状を有することができる。細長本体の長手軸を横切って延びる平面から見て円形の断面形状を有する細長本体を使用する際。
細長本体は、例えば、無機材料、有機材料(例えば、ポリマーおよび天然有機材料)、およびこれらの組み合わせを含むさまざまな材料から製造できる。好適な無機材料としては、セラミック、ガラス、金属、合金、セメント、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。特定の場合には、細長本体は金属、または金属合金材料から製造することができる。例えば、細長本体は遷移金属または遷移金属合金材料から製造されてもよく、鉄、ニッケル、コバルト、銅、クロム、モリブデン、バナジウム、タンタル、タングステン、およびこれらの組み合わせの元素を組み込んでよい。
好適な有機材料としては、ポリマーを挙げることができ、ポリマーとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマー、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。特に有用なポリマーとしては、ポリイミド、ポリアミド、樹脂、ポリウレタン、ポリエステル等を挙げることができる。細長本体としては、天然有機材料、例えば、ゴムを挙げることができることがさらに理解されよう。
研磨物品の処理および形成を促すために、基材はスプール機構に連結できる。例えば、ワイヤは供給スプールと巻取スプールとの間に供給できる。供給スプールと巻取スプールの間のワイヤの移動により処理を容易にできるため、例えば、供給スプールから巻取スプールに移動する間に、ワイヤは所望の形成プロセスを通して移動して、最終的に形成される研磨物品の構成要素層を形成できる。
基材を提供するプロセスにさらに言及すると、処理を容易にするために、基材は特定の速度で供給スプールから巻取スプールに巻き取られ得ることが理解されよう。例えば、基材は供給スプールから巻取スプールまで約5m/分以上の速度で巻き取ることができる。その他の実施形態では、巻取速度は、少なくとも約8m/分、少なくとも約10m/分、少なくとも約12m/分、またはさらには、少なくとも約14m/分であるようにさらに大きくてもよい。特定の場合には、巻取速度は約500m/分以下、例えば、約200m/分以下であってよい。巻取速度は上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得る。巻取速度は最終的に形成される研磨物品を形成可能な速度を表すことができると理解されよう。
ステップ101で基材を提供した後、プロセスは基材の上を覆うバリア層を提供することを含む任意のステップ102に進むことができる。一態様によると、バリア層は基材の周囲面と直接接触してもよく、より詳細には基材の周囲面に直接結合できるように、バリア層は基材の周囲面の上を覆うことができる。一実施形態において、バリア層は基材の周囲面に結合され得、バリア層と基材との間に、基材の少なくとも1種の金属元素とバリア層のある元素との相互拡散を特徴とする拡散接合領域を規定してよい。特定の一実施形態において、バリア層は、基材と、例えば、第1の層、ボンディング層、コーティング層、第1の種類の研磨粒子層、第2の種類の研磨粒子層、およびこれらの組み合わせを含むその他の上を覆う層との間に配置できる。
バリア層を有する基材を提供するプロセスは、このような構成物を入手すること、またはこのような基材およびバリア層の構造を製作することを含むことができる。バリア層は、例えば、堆積プロセスを含む各種技術によって形成できる。いくつかの好適な堆積プロセスとしては、印刷、噴霧、ディップコーティング、ダイコーティング、めっき(例えば、電解めっきまたは無電解めっき)、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。一実施形態によると、バリア層を形成するプロセスは、低温プロセスを含むことができる。例えば、バリア層を形成するプロセスは、約400℃以下、例えば、約375℃以下、約350℃以下、約300℃以下、またはさらには約250℃以下の温度で行うことができる。さらに、バリア層を形成した後、例えば、洗浄、乾燥、硬化、凝固、熱処理、およびこれらの組み合わせを含むさらなる処理を実施することができると理解されよう。バリア層は、後のめっき処理において、種々の化学種(例えば、水素)によるコア材料の化学含浸に対するバリアとして機能することができる。さらに、バリア層は改善された機械的耐久性を促すことができる。
一実施形態では、バリア層は単層の材料であることができる。バリア層は、基材の周囲面全体を覆う連続的コーティングの形態であることができる。バリア材料としては、金属または金属合金材料等の無機材料を挙げることができる。バリア層に使用するのに好適ないくつかの材料としては、スズ、銀、銅、ニッケル、チタン、およびこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない遷移金属元素を挙げることができる。一実施形態では、バリア層はスズから本質的になる単層の材料であることができる。特定の場合には、バリア層は、少なくとも99.99%スズの純度を有するスズの連続層を含有することができる。とりわけ、バリア層は実質的に純粋な非合金材料であることができる。すなわち、バリア層は単一の金属材料から形成される金属材料(例えば、スズ)であることができる。
その他の実施形態では、バリア層は合金であることができる。例えば、バリア層としては、スズと、銅、銀等の遷移金属種を含む別の金属との組み合わせを含む組成物のようなスズ合金を挙げることができる。いくつかの好適なスズ系合金としては、銀を含むスズ系合金が挙げられ、より詳細には、Sn96.5/Ag3.5合金、Sn96/Ag4合金、およびSn95/Ag5合金を挙げることができる。その他の好適なスズ系合金としては、銅、詳細にはSn99.3/Cu0.7合金およびSn97/Cu3合金を挙げることができる。加えて、ある種のスズ系合金は、ある割合で銅および銀を含むことができ、例えば、Sn99/Cu0.7/Ag0.3合金、Sn97/Cu2.75/Ag0.25合金、およびSn95.5/Ag4/Cu0.5合金を挙げることができる。
別の態様では、バリア層は複数の別個の層、例えば、少なくとも2つの別個の層から形成することができる。例えば、バリア層は、内側層と、内側層の上を覆う外側層を含むことができる。一実施形態によれば、内側層および外側層は互いに直接接触できるため、外側層は内側層の上を直接覆い、界面で接合される。したがって、内側層および外側層は、基材の長さに沿って延在する界面で接合され得る。
一実施形態では、内側層は、上述のバリア層の特性のいずれかを有することができる。例えば、内側層は、スズを含む材料の連続層を含むことができ、より詳細には、本質的にスズからなってもよい。さらに、内側層および外側層は互いに異なる材料から形成できる。すなわち、例えば、これらの層のうちの一方の層中に存在する少なくとも1種の元素は、他方の層中には存在なくてもよい。特定の一実施形態では、外側層は、内側層中に存在しない元素を含むことができる。
外側層は、上述のバリア層の特性のいずれかを有することができる。例えば、外側層は金属または合金のような無機材料を含むように形成できる。より詳細には、外側層は、遷移金属元素を含むことができる。例えば、特定の一実施形態では、外側層はニッケルを含むことができる。別の実施形態では、外側層は本質的にニッケルからなるように形成することができる。
特定の場合には、外側層は内側層と同様にして堆積プロセス等で形成することができる。しかし、外側層が内側層と同様に形成される必要はない。一実施形態によると、外側層はめっき、噴霧、印刷、浸漬、ダイコーティング、堆積、およびこれらの組み合わせを含む堆積プロセスにより形成できる。特定の場合には、バリア層の外側層は、比較的低温、例えば、約400℃以下、約375℃以下、約350℃以下、約300℃以下、またはさらには約250℃以下で形成できる。ある特定のプロセスによると、外側層はダイコーティングのような非めっきプロセスにより形成することができる。さらに、外側層を形成するために使用されるプロセスとしては、例えば、加熱、硬化、乾燥、およびこれらの組み合わせを含むその他の方法を挙げてもよい。このような方法での外側層の形成により、コアおよび/または内側層中の望ましくない種の含浸の制限を容易にできると理解されよう。
一実施形態によると、バリア層の内側層は、化学的バリア層として作用するのに好適な特定の平均厚さを有するように形成することができる。例えば、バリア層は、少なくとも約0.05ミクロン、例えば、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.2ミクロン、少なくとも約0.3ミクロン、またはさらには少なくとも約0.5ミクロンの平均厚さを有することができる。さらに、内側層の平均厚さは、約8ミクロン以下、例えば、約7ミクロン以下、約6ミクロン以下、約5ミクロン以下、またはさらには約4ミクロン以下であってよい。内側層は、上述した任意の最小厚さから最大厚さの範囲内の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
バリア層の外側層は特定の厚さを有するように形成することができる。例えば、一実施形態において、外側層の平均厚さは、少なくとも約0.05ミクロン、例えば、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.2ミクロン、少なくとも約0.3ミクロン、またはさらには少なくとも約0.5ミクロンであることができる。さらに、特定の実施形態では、外側層は、約12ミクロン以下、例えば、約10ミクロン以下、約8ミクロン以下、約7ミクロン以下、約6ミクロン以下、約5ミクロン以下、約4ミクロン以下、またはさらには約3ミクロン以下の平均厚さを有することができる。バリア層の外側層は、上述した任意の最小厚さから最大厚さの範囲内の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
とりわけ、少なくとも実施形態では、内側層は外側層の平均厚さとは異なる平均厚さを有するように形成することができる。このような設計により、特定の化学種への改善された含浸耐性を促すことができるとともに、さらなる処理のために好適な結合構造を提供する。例えば、その他の実施形態では、内側層は外側層の平均厚さよりも大きい平均厚さを有するように形成することができる。しかし、代替的実施形態では、内側層は、平均厚さが外側層の平均厚さよりも小さくなるように平均厚さを有するように形成してもよい。
ある特定の実施形態によると、バリア層は、約3:1〜約1:3の範囲内であり得る、内側層の平均厚さ(t)と外側層の平均厚さ(t)との厚さ比[t:t]を有することができる。その他の実施形態において、厚さ比は、約2.5:1〜約1:2.5の範囲内、例えば、約2:1〜約1:2の範囲内、約1.8:1〜約1:1.8の範囲内、約1.5:1〜約1:1.5の範囲内、またはさらには約1.3:1〜約1:1.3の範囲内であり得る。
とりわけ、(少なくとも内側層および外側層を含む)バリア層は、約10ミクロン以下である平均厚さを有するように形成することができる。その他の実施形態において、外側層の平均厚さはさらに小さくてもよく、例えば、約9ミクロン以下、約8ミクロン以下、約7ミクロン以下、約6ミクロン以下、約5ミクロン以下、またはさらには約3ミクロン以下であってよい。さらに、バリア層の平均厚さは、少なくとも約0.05ミクロン、例えば、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.2ミクロン、少なくとも約0.3ミクロン、またはさらには少なくとも約0.5ミクロンであることができる。バリア層は、上述した任意の最小厚さから最大厚さの範囲内の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
さらに、本明細書における研磨物品は特定の耐疲労性を有する基材を形成できる。例えば、基材は、回転ビーム疲労試験またはハンター疲労試験で測定して少なくとも300,000サイクルの平均疲労寿命を有することができる。この試験はMPIF標準56であることができる。回転ビーム疲労試験では、指定応力(例えば、700MPa)、すなわち、一定応力または最大10回の繰返しサイクル数での繰り返し疲労試験でワイヤが破壊されなかった応力(例えば、応力とは疲労強度を表す)でワイヤが破断するまでのサイクル数を測定する。その他の実施形態において、基材はより長い疲労寿命、例えば、少なくとも約400,000サイクル、少なくとも約450,000サイクル、少なくとも約500,000サイクル、またはさらには少なくとも約540,000サイクルを示してよい。さらに、基材は、約2,000,000サイクル以下の疲労寿命を有してよい。
ステップ102にて任意でバリア層を提供した後、プロセスはステップ103に進むことができ、ステップ103は基材表面上を覆う第1の層を形成することを含む。第1の層を形成するプロセスとしては、例えば、噴霧、印刷、浸漬、ダイコーティング、めっき、およびこれらの組み合わせを含む堆積プロセスを挙げることができる。第1の層は基材の外面に直接結合され得る。実際に、第1の層は、基材の外面の大部分を覆うように、より詳細には、基材の外面全体を本質的に覆うことができるように形成することができる。
第1の層は、ボンディング領域を規定するように基材に結合されるように形成されもよい。ボンディング領域は、第1の層と基材との元素の相互拡散により規定され得る。ボンディング領域の形成は必ずしも、第1の層が基材表面に堆積された瞬間に形成されなくてもよいと理解されよう。例えば、第1の層と基材との間のボンディング領域の形成は、基材と基材に形成されるその他の構成要素層との結合を促すために、後の処理の間、例えば、熱処理プロセスの間に形成されてもよい。
あるいは、第1の層は、バリア層の少なくとも一部、例えば、バリア層の外部周囲面に直接接触するように形成されてもよい。特定の実施形態では、第1の層はバリア層に直接結合でき、より詳細には、バリア層の外側層に直接結合できる。上で述べたように、第1の層は、ボンディング領域を規定するようにバリア層に結合されるように形成されもよい。ボンディング領域は、第1の層とバリア層との元素の相互拡散により規定され得る。ボンディング領域の形成は必ずしも、第1の層がバリア層の表面に堆積された瞬間に形成されなくてもよいと理解されよう。例えば、第1の層とバリア層との間のボンディング領域の形成は、基材と基材に形成されるその他の構成要素層との結合を促すために、後の処理の間、例えば、熱処理プロセスの間に形成されてもよい。
さらに別の実施形態においては、第1の層は第1の層およびバリア層としての使用に好適な材料から製造できると理解されよう。例えば、第1の層は同じ材料および構成のバリア層を有して、基材の改善された機械的性質を促すことができ、さらなる処理のための研磨粒子のタッキングおよび結合に好適な、本明細書における実施形態のいずれかにおける第1の層の材料を含んでもよい。バリア層は、バリア層内にコーティングされた領域および間隙を有する不連続層であることができる。第1の層はバリア層内のコーティングされた領域および下の基材が露出されてもよい間隙を覆うことができる。
特定の一実施形態において、第1の層は、基材と、例えば、ボンディング層、コーティング層、第1の種類の研磨粒子層、第2の種類の研磨粒子層、およびこれらの組み合わせを含むその他の上を覆う層との間に配置できる。また、第1の層は、バリア層と、例えば、ボンディング層、コーティング層、第1の種類の研磨粒子層、第2の種類の研磨粒子層、およびこれらの組み合わせを含むその他の上を覆う層との間に配置できることが理解されよう。
一実施形態によると、第1の層は、金属、合金、金属系複合材料、およびこれらの組み合わせから形成できる。特定の一実施形態では、第1の層は遷移金属元素を含む材料で形成できる。例えば、第1の層は遷移金属元素を含む合金であることができる。いくつかの好適な遷移金属元素としては、鉛、銀、銅、亜鉛、インジウム、スズ、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。特定の一実施形態によると、第1の層はスズおよび鉛を含む合金で製造できる。より詳細には、このようなスズおよび鉛の合金は、鉛よりもスズの含有量を多く含有してよく、少なくとも約60/40のスズ/鉛組成物が挙げられるがこれに限定されない。
別の実施形態では、第1の層は過半量のスズを有する材料で製造できる。実際にある種の研磨物品では、第1の層は本質的にはスズから構成されていてよい。単独でもはんだ中でも、スズは、少なくとも約99%、例えば、少なくとも約99.1%、少なくとも約99.2%、少なくとも約99.3%、少なくとも約99.4%、少なくとも約99.5%、少なくとも約99.6%、少なくとも約99.7%、少なくとも約99.8%、または少なくとも約99.9%の純度を有することができる。別の態様では、スズは、少なくとも約99.99%の純度を有することができる。
少なくとも1つの実施形態によると、第1の層はめっきプロセスを介して形成されてもよい。めっきプロセスは電解めっきプロセスまたは無電解めっきプロセスであってよい。ある特定の場合には、第1の層は基材を特定のめっき材料に通して移動させることによって形成することができ、これは、無光沢スズ層を含む第1の層を製造できる浴を含むことができる。無光沢スズ層は特定の特徴を有するめっき層であることができる。例えば、無光沢スズ層は、めっきされる材料(すなわち、第1の層)の全重量に対して約0.5wt%以下の有機物質含有量を有することができる。有機物質含有量は、炭素、窒素、イオウ、およびこれらの組み合わせを含む組成物を含むことができる。他の特定の場合には、無光沢スズ層中の有機材料の含有量は、第1の層の全重量に対して約0.3wt%以下、例えば、約0.1wt%以下、約0.08wt%以下、またはさらには約0.05wt%以下であり得る。一実施形態によると、無光沢スズ層は有機光沢剤および有機結晶成長抑制剤を本質的に含まないことが可能である。さらに、無光沢スズ層は少なくとも約99.9%の純度を有してよい。
無光沢スズ層は特定の特徴を有する特定のめっき材料から形成されてよい。例えば、めっき材料は、浴内のめっきされる材料の全重量に対して約0.5wt%以下の有機物質含有量を有することができる。有機物質含有量は、炭素、窒素、イオウ、およびこれらの組み合わせを含む組成物を含むことができる。他の特定の場合には、めっきされる材料中の有機材料の含有量は、めっき材料の全重量に対して約0.3wt%以下、例えば、約0.1wt%以下、約0.08wt%以下、またはさらには約0.05wt%以下であり得る。一実施形態によると、めっき材料は有機光沢剤および有機結晶成長抑制剤を本質的に含まないことが可能である。さらに、めっき材料は少なくとも約99.9%の純度を有してよい。
さらに、無光沢スズ層は特定の平均結晶粒径のスズ材料を有してよい。例えば、無光沢スズ層は少なくとも約0.1ミクロン、例えば、少なくとも約0.2ミクロン、少なくとも約0.5ミクロン、またはさらには少なくとも約1ミクロンの平均結晶粒径を有することができる。さらに、非限定的な一実施形態において、無光沢スズ層は約50ミクロン以下、例えば、約25ミクロン以下、約15ミクロン以下、または約10ミクロン以下の平均結晶粒径を有することができる。無光沢スズ層の結晶粒の平均結晶粒径は上述の任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
一実施形態によると、第1の層ははんだ材料であることができる。はんだ材料としては、例えば約450℃以下の特定の融点を有する材料を挙げてもよいと理解されよう。はんだ材料は、はんだ材料よりも著しく高い融点、例えば450℃超、より典型的には500℃超を通常有するろう付け材料とは異なる。さらに、ろう付け材料は異なる組成を有してよい。一実施形態によると、本明細書における実施形態の第1の層は約400℃以下、例えば、約375℃以下、約350℃以下、約300℃以下、または約250℃以下の融点を有する材料で形成してよい。さらに、第1の層は少なくとも約100℃、例えば、少なくとも約125℃、少なくとも約150℃、またはさらには少なくとも約175℃の融点を有してよい。第1の層は、上述した任意の最小温度から最大温度の範囲内の融点を有し得ることが理解されよう。
一実施形態によると、バリア層および第1の層の組成が少なくとも1つの元素を共通で有するように、第1の層は、バリア層と同じ材料を含むことができる。さらに代替的実施形態では、バリア層および第1の層は全体的に異なる材料であることができる。
少なくとも1つの実施形態によると、第1の層の形成は、第1の層の上を覆う追加の層の形成を含むことができる。例えば、一実施形態において、第1の層の形成は、第1の層の上を覆う追加の層の形成を含み、さらなる処理を容易にする。追加の層は、基材上を覆うことができ、より詳細には、第1の層の少なくとも一部と直接接触できる。
追加の層は、フラックス材料を含むことができ、このフラックス材料により、第1の層の材料の溶融を促し、さらには第1の層における研磨粒子の付着を容易にする。フラックス材料は第1の層の上を覆う、より詳細には、第1の層と直接接触する略均一な層の形態であることができる。フラックス材料の形態の追加の層は、過半量のフラックス材料を含むことができる。特定の場合には、本質的にすべての追加の層はフラックス材料からなることができる。
フラックス材料は液体またはペーストの形態であることができる。一実施形態によると、フラックス材料は噴霧、浸漬、塗装、印刷、ブラッシング、およびこれらの組み合わせ等の堆積プロセスを使用して第1の層に適用することができる。少なくとも1つの例示的実施形態については、フラックス材料は、塩化物、酸、界面活性剤、溶剤、水、およびこれらの組み合わせのような材料を含むことができる。特定の一実施形態において、フラックスとしては、塩酸塩、塩化亜鉛、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
ステップ103で第1の層を形成した後、プロセスは第1の層に研磨粒子を配置してステップ104に進むことができる。本明細書における研磨粒子への言及は、例えば第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子を含む、本明細書に記述される複数の種類の研磨粒子のいずれか1つへの言及である。これらの種類の研磨粒子は本明細書でより詳細に記述される。場合によっては、プロセスの性質によって、研磨粒子は第1の層と直接接触できる。より詳細には、研磨粒子は、第1の層の上を覆うフラックス材料を含む層のような追加の層と直接接触できる。実際に、フラックス材料を含む材料からなる追加の層は、第1の層に対して所定位置に研磨粒子を永久的に結合するためにさらなる処理が行われるまで、処理中に所定位置における研磨粒子の保持を容易にする自然の粘度および接着特性を有することができる。
第1の層に、より詳細にはフラックス材料を含む追加の層に研磨粒子を提供する好適な方法としては、噴霧、重力コーティング、浸漬、ダイコーティング、ディップコーティング、静電コーティング、めっき、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないさまざまな堆積方法を挙げることができる。研磨粒子を適用する特に有用な方法としては、フラックス材料を含む追加の層に研磨粒子の略均一なコーティングを適用するために行われる噴霧プロセスを挙げることができる。
代替的実施形態では、研磨粒子を提供するプロセスは、フラックス材料および研磨粒子を含んでよい追加の材料を含む混合物の形成を含むことができる。本明細書における実施形態によるある特定のプロセスにおいて、研磨粒子を提供するプロセスとしては、タッキングフィルムに研磨粒子をディップコーティングすることを含むことができる。ディップコーティングは、少なくともフラックス材料および研磨粒子を含む混合物またはスラリーを通って研磨物品を移動させることを含むことができる。そのため、研磨粒子は第1の層に適用することができ、フラックス材料を含む追加の層を同時に形成できる。
ある特定の実施形態によると、混合物の構成成分によって研磨粒子の同時適用を所望により含んでよい追加のコーティングを適用するプロセスは、ダイコーティングプロセスを含むことができる。特定の場合には、研磨粒子は、追加の材料(および所望により研磨粒子)を含む混合物を通って移動し、かつ機構(例えば、寸法が制御されたダイ開口部)を通って移動して、追加の層の厚さを制御できる。
一実施形態によれば、特定の態様のスラリーおよびディップコーティングプロセスは、好適な研磨物品の形成を容易にするために制御されてよい。例えば、一実施形態において、スラリーは25℃の温度および1l/sの剪断速度で少なくとも0.1mPa・sかつ1Pa・s以下の粘度を有するニュートン流体であることができる。スラリーはまた、25℃の温度で測定した際に10l/sの剪断速度で少なくとも1mPa・sかつ100Pa・s以下、またはさらには約10Pa・s以下の粘度を有する非ニュートン流体であることができる。粘度は、25mm平行板、約2mmの間隙、0.1〜10l/sの剪断速度、25℃の温度の設定を用いてTA Instruments社製AR−G2回転式レオメータを使用して測定できる。
研磨粒子を提供するプロセスは、研磨粒子密度(例えば、第1の研磨粒子密度、第2の研磨粒子密度、または第1および第2の研磨粒子密度の組み合わせ)を制御することもまた含んでよい。研磨粒子密度の制御としては、第1の層に供給される研磨粒子の量、研磨粒子の量対第1の層の量の比、研磨粒子の量対フラックス材料を含む追加の層の量の比、研磨粒子の量対スラリー粘度の比、第1の層における研磨粒子の位置、第2の種類の研磨粒子の位置に対する第1の層における第1の種類の研磨粒子の位置、研磨粒子を供給する力、およびこれらの組み合わせの制御のうち少なくとも1つを挙げることができる。特定の場合には、研磨粒子密度の制御は、形成中に研磨粒子密度を測定することを含むことができる。機械的方法、光学的方法、およびこれらの組み合わせを含む各種測定方法が使用可能である。さらに、特定の実施形態では、研磨粒子密度を制御するプロセスは、研磨物品形成中に基材上の研磨粒子の分布を測定することと、測定値に基づいて第1の層に堆積される研磨粒子の量を調節することとを含むことができる。例示的実施形態において、基材に堆積された研磨粒子の量を調節するプロセスは、例えば、噴霧プロセスを介して研磨粒子を提供する場合においては、スプレーノズルの処理パラメータ(例えば、吐出される材料の力、研磨粒子対その他の構成要素の重量比等)を調節することをはじめとする測定値に基づいて堆積パラメータを変更することを含むことができる。いくつかの好適な堆積パラメータの例としては、研磨粒子対キャリア材料(例えば、フラックス)の重量比、研磨粒子を適用するために使用される供給力、温度、キャリア材料中または基材上の有機物質含有量、環境を形成する雰囲気条件等を挙げることができる。
少なくとも1つの実施形態については、第1の層に研磨粒子を堆積させるプロセスとしては、堆積を挙げることができ、堆積はより詳細には研磨粒子を第1の層に噴霧することを含むことができる。ある種のプロセスでは、噴霧は2つ以上のノズルを使用することを含むことができる。より特殊な設計では、研磨粒子供給用の2つ以上のノズルを使用することができ、ノズルは軸対称パターンで基材の周りに配置される。
あるいは、第1の層に研磨粒子を堆積させるプロセスは、第1の層を有する研磨物品を研磨粒子の床を通って移動させることを含むことができる。特定の場合には、床は、研磨粒子の流動床であることができる。
本明細書における研磨粒子への言及は、例えば、第1の種類の研磨粒子および第1の種類とは異なる第2の種類の研磨粒子を含む複数の種類の研磨粒子への言及を含むことができる。少なくとも1つの実施形態によると、第1の種類の研磨粒子は、硬度、破砕性、強靱性、粒子形状、結晶構造、平均粒径、組成、粒子コーティング、グリットサイズ分布、およびこれらの組み合わせからなる群のうち少なくとも1つの粒子特性に基づいて第2の種類の研磨粒子とは異なり得る。さらに、本明細書における研磨粒子への言及は、バインダー相を含む凝集粒子、非凝集粒子、および、例えば凝集粒子である第1の種類および非凝集粒子である第2の種類を含む組み合わせ等を挙げることができることが理解されよう。
第1の種類の研磨粒子は、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、酸窒化物、酸ホウ化物、ダイヤモンド、およびこれらの組み合わせ等の材料を含むことができる。ある種の実施形態では、第1の種類の研磨粒子は超砥粒材料を組み込むことができる。例えば、1つの好適な超砥粒材料としてはダイヤモンドが挙げられる。特定の場合においては、第1の種類の研磨粒子は本質的にダイヤモンドからなることができる。
さらに、第2の種類の研磨粒子は、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、酸窒化物、酸ホウ化物、ダイヤモンド、およびこれらの組み合わせ等の材料を含むことができる。ある種の実施形態では、第2の種類の研磨粒子は超砥粒材料を組み込むことができる。例えば、1つの好適な超砥粒材料としてはダイヤモンドが挙げられる。特定の場合においては、第2の種類の研磨粒子は本質的にダイヤモンドからなることができる。
一実施形態では、第1の種類の研磨粒子は、少なくとも約10GPaのビッカース硬度を有する材料を含むことができる。その他の場合には、第1の種類の研磨粒子は、少なくとも約25GPa、例えば、少なくとも約30GPa、少なくとも約40GPa、少なくとも約50GPa、またはさらには少なくとも約75GPaのビッカース硬度を有することができる。さらに、少なくとも1つの非限定的実施形態において、第1の種類の研磨粒子は、約200GPa以下、例えば、約150GPa以下、またはさらには約100GPa以下であるビッカース硬度を有することができる。第1の種類の研磨粒子は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内のビッカース硬度を有し得ることが理解されよう。
第2の種類の研磨粒子は、少なくとも約10GPaのビッカース硬度を有する材料を含むことができる。その他の場合には、第2の種類の研磨粒子は、少なくとも約25GPa、例えば、少なくとも約30GPa、少なくとも約40GPa、少なくとも約50GPa、またはさらには少なくとも約75GPaのビッカース硬度を有することができる。さらに、少なくとも1つの非限定的実施形態において、第2の種類の研磨粒子は、約200GPa以下、例えば、約150GPa以下、またはさらには約100GPa以下であるビッカース硬度を有することができる。第2の種類の研磨粒子は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内のビッカース硬度を有し得ることが理解されよう。
特定の場合には、第1の種類の研磨粒子は第1の平均硬度(H1)を有することができ、第2の種類の研磨粒子は第1の平均硬度とは異なる第2の平均硬度(H2)を有することができる。いくつかの実施例では、第1の平均硬度は第2の平均硬度よりも大きくてもよい。さらに他の場合には、第1の平均硬度は第2の平均硬度未満でもよい。さらに別の実施形態によれば、第1の平均硬度は第2の平均硬度と実質的に同じであってもよい。
少なくとも1つの態様については、第1の平均硬度は((H1−H2)/H1)×100%の式の絶対値に基づいて、第2の平均硬度と少なくとも約5%異なり得る。一実施形態において、第1の平均硬度は、第2の平均硬度とは少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、少なくとも約40%異なり、少なくとも約50%異なり、少なくとも約60%異なり、少なくとも約70%異なり、少なくとも約80%異なり、またはさらには少なくとも約90%異なる。さらに、別の非限定的な実施形態において、第1の平均硬度は、第2の平均硬度とは約99%以下異なり、例えば、約90%以下異なり、約80%以下異なり、約70%以下異なり、約60%以下異なり、約50%以下異なり、約40%以下異なり、約30%以下異なり、約20%以下異なり、約10%以下異なってもよい。第1の平均硬度と第2の平均硬度との差は上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内であり得ることが理解されよう。
少なくとも1つの実施形態では、第1の種類の研磨粒子は、第2の種類の研磨粒子の第2の平均粒径(P2)とは異なる第1の平均粒径(P1)を有することができる。場合によっては、第1の平均粒径は第2の平均粒径よりも大きくてもよい。さらにその他の実施形態では、第1の平均粒径は第2の平均粒径未満であり得る。さらに別の実施形態によれば、第1の平均粒径は第2の平均粒径と実質的に同じであり得る。
特定の実施形態では、第1の種類の研磨粒子は第1の平均粒径(P1)を有することができ、第2の種類の研磨粒子は第2の平均粒径(P2)を有することができ、第1の平均粒径は((P1−P2)/P1)×100%の式の絶対値に基づいて、第2の平均粒径と少なくとも約5%異なり得る。一実施形態において、第1の平均粒径は、第2の平均粒径とは少なくとも約10%異なり、例えば、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、少なくとも約40%異なり、少なくとも約50%異なり、少なくとも約60%異なり、少なくとも約70%異なり、少なくとも約80%異なり、またはさらには少なくとも約90%異なる。さらに、別の非限定的な実施形態において、第1の平均粒径は、第2の平均粒径とは約99%以下異なり、例えば、約90%以下異なり、約80%以下異なり、約70%以下異なり、約60%以下異なり、約50%以下異なり、約40%以下異なり、約30%以下異なり、約20%以下異なり、約10%以下異なってもよい。第1の平均粒径と第2の平均粒径との差は上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内であり得ることが理解されよう。
少なくとも1つの実施形態によると、第1の種類の研磨粒子は、約500ミクロン以下、例えば、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下、約150ミクロン以下、またはさらには約100ミクロン以下の第1の平均粒径を有することができる。さらに、非限定的な一実施形態において、第1の種類の研磨粒子は少なくとも約0.1ミクロン、例えば、少なくとも約0.5ミクロン、少なくとも約1ミクロン、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約5ミクロン、またはさらには少なくとも約8ミクロンの第1の平均粒径を有してよい。第1の平均粒径は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ることが理解されよう。
特定の実施形態では、第2の種類の研磨粒子は、約500ミクロン以下、例えば、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下、約150ミクロン以下、またはさらには約100ミクロン以下の第2の平均粒径を有することができる。さらに、非限定的な一実施形態において、第2の種類の研磨粒子は少なくとも約0.1ミクロン、例えば、少なくとも約0.5ミクロン、少なくとも約1ミクロン、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約5ミクロン、またはさらには少なくとも約8ミクロンの第2の平均粒径を有してよい。第2の平均粒径は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ることが理解されよう。
特定の実施形態では、第1の種類の研磨粒子は第1の平均破砕性(F1)を有することができ、第2の種類の研磨粒子は第2の平均破砕性(F2)を有することができる。さらに、第1の平均破砕性は第2の平均破砕性と異なってよく、第2の平均破砕性よりも大きいかまたは小さい。さらに、別の実施形態では、第1の平均破砕性は第2の平均破砕性と実質的に同じであってもよい。
一実施形態によると、第1の平均破砕性は、式((F1−F2)/F1)×100%の式の絶対値に基づいて、第2の平均破砕性と少なくとも約5%異なり得る。一実施形態において、第1の平均破砕性は、第2の平均破砕性とは少なくとも約10%異なり、例えば、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、少なくとも約40%異なり、少なくとも約50%異なり、少なくとも約60%異なり、少なくとも約70%異なり、少なくとも約80%異なり、またはさらには少なくとも約90%異なる。さらに、別の非限定的な実施形態において、第1の平均破砕性は、第2の平均破砕性とは約99%以下異なり、例えば、約90%以下異なり、約80%以下異なり、約70%以下異なり、約60%以下異なり、約50%以下異なり、約40%以下異なり、約30%以下異なり、約20%以下異なり、約10%以下異なってもよい。第1の平均破砕性と第2の平均破砕性との差は上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内であり得ることが理解されよう。
特定の実施形態では、第1の種類の研磨粒子は第1の平均強靱性(T1)を有することができ、第2の種類の研磨粒子は第2の平均強靱性(T2)を有することができる。さらに、第1の平均強靱性は第2の平均強靱性と異なってよく、第2の平均強靱性よりも大きいかまたは小さい。さらに、別の実施形態では、第1の平均強靱性は第2の平均強靱性と実質的に同じであってもよい。
一実施形態によると、第1の平均強靱性は、式((T1−T2)/T1)×100%の式の絶対値に基づいて、第2の平均強靱性と少なくとも約5%異なり得る。一実施形態において、第1の平均強靱性は、第2の平均強靱性とは少なくとも約10%異なり、例えば、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、少なくとも約40%異なり、少なくとも約50%異なり、少なくとも約60%異なり、少なくとも約70%異なり、少なくとも約80%異なり、またはさらには少なくとも約90%異なる。さらに、別の非限定的な実施形態において、第1の平均強靱性は、第2の平均強靱性とは約99%以下異なり、例えば、約90%以下異なり、約80%以下異なり、約70%以下異なり、約60%以下異なり、約50%以下異なり、約40%以下異なり、約30%以下異なり、約20%以下異なり、約10%以下異なってもよい。第1の平均強靱性と第2の平均破強靱性との差は上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内であり得ることが理解されよう。
本明細書における実施形態の特定の研磨物品は、互いに対して特定含有量の第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子を利用してよく、それにより改善された性能を促し得る。例えば、第1の種類の研磨粒子は第1の含有量で存在でき、第2の種類の研磨粒子は第2の含有量で存在してよい。一実施形態によると、第1の含有量は第2の含有量よりも多くてよい。さらに、その他の場合には、第2の含有量は第1の含有量よりも多くてよい。さらに別の実施形態では、第1の含有量は第2の含有量と実質的に同じであってもよい。
少なくとも1つの実施形態では、第1の種類の研磨粒子は第1の含有量で存在でき、第2の種類の研磨粒子は第2の含有量で存在でき、数値上の粒子数に基づく第1の含有量対第2の含有量の相対量は、粒子数比(FC:SC)を定義でき、FCは第1の粒子数含有量を表し、SCは第2の粒子数含有量を表す。一実施形態によると、粒子数比(FC:SC)は、約100:1以下、例えば、約50:1以下、約20:1以下、約10:1以下、約5:1以下、またはさらには約2:1以下であり得る。ある特定の場合には、第1の含有量および第2の含有量(粒子数に基づく)が実質的に同じまたは本質的に同じであるように粒子数比(FC:SC)は約1:1であり得る。さらに、別の非限定的な実施形態において、粒子数比(FC:SC)は、少なくとも約2:1、例えば、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1であり得る。粒子数比は上記の任意の2つの比の間の範囲により規定できることが理解されよう。
別の実施形態によれば、粒子数比(FC:SC)は、約1:100以下、例えば、約1:50以下、約1:20以下、約1:10以下、約1:5以下、約1:2以下であり得る。さらに、別の非限定的な実施形態において、粒子数比(FC:SC)は、少なくとも約1:2、例えば、少なくとも約1:5、少なくとも約1:10、少なくとも約1:20、少なくとも約1:50、少なくとも約1:100であり得る。粒子数比は上記の任意の2つの比の間の範囲により規定できることが理解されよう。例えば、粒子数比は1:1〜1:100、例えば、約1:2〜1:100であり得る。その他の場合においては、粒子数比は100:1〜1:1またはさらには約100:1〜2:1であってもよい。さらに、非限定的な一実施形態において、粒子数比は約100:1〜1:100、例えば、約50:1〜1:50、例えば、約20:1〜1:20、約10:1〜1:10、約5:1〜1:5、またはさらには約2:1〜1:2であってよい。
第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子含有量は粒子数以外に他の方法で測定してもよい。例えば、第1の種類の研磨粒子は研磨粒子の全含有量に対する第1の種類の研磨粒子の重量パーセント(P1wt%)により測定でき、第2の種類の研磨粒子は研磨粒子の全含有量に対する第2の種類の研磨粒子の重量パーセント(P2wt%)により測定できる。一実施形態によると、研磨物品は、第2の種類の研磨粒子の重量パーセントに対する第1の種類の研磨粒子の相対的な重量パーセントで定義される粒子重量比(P1wt%:P2wt%)を有することができる。特定の一実施形態において、粒子重量比は、約100:1以下、例えば、約50:1以下、約20:1以下、約10:1以下、約5:1以下、約2:1以下であり得る。さらに、ある場合においては、第1の含有量および第2の含有量(重量パーセントに基づく)が実質的に同じまたは本質的に同じであるように粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は約1:1であり得る。さらに、別の非限定的な実施形態において、粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は、少なくとも約2:1、例えば、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1であり得る。粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は上記の任意の2つの比の間の範囲により規定できることが理解されよう。
別の実施形態によれば、粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は、約1:100以下、例えば、約1:50以下、約1:20以下、約1:10以下、約1:5以下、約1:2以下であり得る。さらに、別の非限定的な実施形態において、粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は、少なくとも約1:2、例えば、少なくとも約1:5、少なくとも約1:10、少なくとも約1:20、少なくとも約1:50、少なくとも約1:100であり得る。粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は上記の任意の2つの比の間の範囲により規定できることが理解されよう。例えば、粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は1:1〜1:100、例えば、約1:2〜1:100であり得る。その他の場合においては、粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は100:1〜1:1またはさらには約100:1〜2:1であってもよい。さらに、非限定的な一実施形態において、粒子重量比(P1wt%:P2wt%)は約100:1〜1:100、例えば、約50:1〜1:50、例えば、約20:1〜1:20、約10:1〜1:10、約5:1〜1:5、またはさらには約2:1〜1:2であってよい。
第1の種類の研磨粒子は、細長、等軸、楕円状、箱型、矩形、三角形、不規則形等を含む群からの形状等の特定の形状を有することができる。第2の種類の研磨粒子もまた、細長、等軸、楕円状、箱型、矩形、三角形等を含む群からの形状等の特定の形状を有してよい。第1の種類の研磨粒子の形状は第2の種類の研磨粒子の形状とは異なり得ることが理解されよう。あるいは、第1の種類の研磨粒子は、第2の種類の研磨粒子と実質的に同じ形状を有することができる。
さらに、特定の場合には、第1の種類の研磨粒子は第1の種類の結晶構造を有することができる。いくつかの例示的な結晶構造としては、多結晶、単結晶、多角形、等軸晶、六方晶、四面体、八角形、複雑な炭素構造(例えば、バッキーボール)、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。加えて、第2の種類の研磨粒子は、特定の結晶構造、例えば、多結晶、単結晶、等軸晶、六方晶、四面体、八角形、複雑な炭素構造(例えば、バッキーボール)、およびこれらの組み合わせを有することができる。第1の種類の研磨粒子の結晶構造は第2の種類の研磨粒子の結晶構造とは異なり得ることが理解されよう。あるいは、第1の種類の研磨粒子は、第2の種類の研磨粒子と実質的に同じ結晶構造を有することができる。
特定の実施形態では、第1の種類の研磨粒子は広いグリットサイズ分布によって規定することができ、第1の種類の研磨粒子の少なくとも80%は、約1ミクロン〜約100ミクロンの平均粒径の範囲において少なくとも約30ミクロンの範囲内に含まれる平均粒径を有する。加えて、第2の種類の研磨粒子もまた広いグリットサイズ分布によって規定されてよく、第2の種類の研磨粒子の少なくとも80%は、約1ミクロン〜約100ミクロンの平均粒径の範囲において少なくとも約30ミクロンの範囲内に含まれる平均粒径を有する。
一実施形態において、広いグリットサイズ分布は二峰性粒径分布であることができ、二峰性粒径分布は、第1の中央粒径(M1)を規定する第1のモード、および第1の中央粒径とは異なる第2の中央粒径(M2)を規定する第2のモードを含む。特定の実施形態によれば、第1の中央粒径および第2の中央粒径は、式((M1−M2)/M1)×100%に基づき少なくとも5%異なる。さらに他の実施形態では、第1の中央粒径および第2の中央粒径は少なくとも約10%異なり、例えば、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、少なくとも約40%異なり、少なくとも約50%異なり、少なくとも約60%異なり、少なくとも約70%異なり、少なくとも約80%異なり、またはさらには少なくとも約90%異なり得る。さらに、別の非限定的な実施形態において、第1の中央粒径hあ第2の中央粒径と約99%以下異なり、例えば、約90%以下異なり、約80%以下異なり、約70%以下異なり、約60%以下異なり、約50%以下異なり、約40%以下異なり、約30%以下異なり、約20%以下異なり、またはさらには約10%以下異なってもよい。第1の中央粒径と第2の中央粒径との差は上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内であり得ることが理解されよう。
特定の実施形態では、第1の種類の研磨粒子は凝集粒子を含むことができる。より詳細には、第1の種類の研磨粒子は本質的に凝集粒子からなる。また、第2の種類の研磨粒子は非凝集粒子を含んでもよく、より詳細には、本質的に非凝集粒子からなってもよい。さらに、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子は、凝集粒子または非凝集粒子を含んでもよいことが理解されよう。第1の種類の研磨粒子は、第1の平均粒径を有する凝集粒子、および第1の平均粒径とは異なる第2の平均粒径を有する非凝集粒子を含む第2の種類の研磨粒子であることができる。とりわけ、一実施形態では、第2の平均粒径は第1の平均粒径と実質的に同じであり得る。
一実施形態によると、凝集粒子は、バインダー材料によって互いに結合した研磨粒子を含むことができる。いくつかの好適なバインダー材料の例としては、無機材料、有機材料、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。より詳細には、バインダー材料はセラミック、金属、ガラス、ポリマー、樹脂、およびこれらの組み合わせであってよい。少なくとも1つの実施形態では、バインダー材料は金属または合金であることができ、これらとしては1種以上の遷移金属元素を挙げることができる。一実施形態によれば、バインダー材料は、例えば、バリア層、第1の層、ボンディング層、コーティング層、およびこれらの組み合わせを含む研磨物品の構成要素層から少なくとも1種の金属元素を含むことができる。本明細書における少なくとも1つの研磨物品では、バインダー材料の少なくとも一部は第1の層で使用されるのと同じ材料であることができ、より詳細には、本質的にすべてのバインダー材料は第1の層と同じ材料であることができる。さらに別の態様では、バインダー材料の少なくとも一部は研磨粒子を覆うボンディング層で使用されるのと同じ材料であることができ、より詳細には、本質的にすべてのバインダー材料はボンディング層と同じ材料であることができる。
さらに特殊な実施形態では、バインダーは少なくとも1種の活性結合剤を含む金属材料であることができる。活性結合剤は元素または窒化物、炭化物、およびこれらの組み合わせを含む組成物であってよい。特定の例示的な活性結合剤としては、チタン含有組成物、クロム含有組成物、ニッケル含有組成物、銅含有組成物、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
別の実施形態では、バインダー材料は、研磨物品もまた機械的除去プロセスを行う間、加工物表面における化学的除去プロセスを容易にするために研磨物品と接触する加工物と化学反応するように構成される化学剤を含むことができる。いくつかの好適な化学剤としては、酸化物、炭化物、窒化物、酸化剤、pH調節剤、界面活性剤、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
本明細書における実施形態の凝集粒子は、特定含有量の研磨粒子、特定含有量のバインダー材料、および特定含有量の孔隙を含むことができる。例えば、凝集粒子は、バインダー材料の含有量よりも多い含有量の研磨粒子を含むことができる。あるいは、凝集粒子は、研磨粒子含有量よりも多い含有量のバインダー材料を含むことができる。例えば、一実施形態において、凝集粒子は、凝集粒子の全体積に対して少なくとも約5vol%の研磨粒子を含むことができる。その他の場合には、凝集粒子の全体積に対する研磨粒子含有量はより多くてもよく、例えば、少なくとも約10vol%、例えば、少なくとも約20vol%、少なくとも約30vol%、少なくとも約40vol%、少なくとも約50vol%、少なくとも約60vol%、少なくとも約70vol%、少なくとも約80vol%、またはさらには少なくとも約90vol%であることができる。さらに、別の非限定的な実施形態において、凝集粒子の全体積に対する凝集粒子中の研磨粒子含有量は、約95vol%以下、例えば、約90vol%以下、約80vol%以下、約70vol%以下、約60vol%以下、約50vol%以下、約40vol%以下、約30vol%以下、約20vol%以下、またはさらには約10vol%以下であることができる。凝集粒子中の研磨粒子含有量は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ると理解されよう。
別の態様によれば、凝集粒子は、凝集粒子の全体積に対して少なくとも約5vol%のバインダー材料を含むことができる。その他の場合には、凝集粒子の全体積に対するバインダー材料の含有量はより多くてもよく、例えば、少なくとも約10vol%、例えば、少なくとも約20vol%、少なくとも約30vol%、少なくとも約40vol%、少なくとも約50vol%、少なくとも約60vol%、少なくとも約70vol%、少なくとも約80vol%、またはさらには少なくとも約90vol%であることができる。さらに、別の非限定的な実施形態において、凝集粒子の全体積に対する凝集粒子中のバインダー材料含有量は、約95vol%以下、例えば、約90vol%以下、約80vol%以下、約70vol%以下、約60vol%以下、約50vol%以下、約40vol%以下、約30vol%以下、約20vol%以下、またはさらには約10vol%以下であることができる。凝集粒子中のバインダー材料含有量は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ると理解されよう。
さらに別の態様では、凝集粒子は、特定含有量の孔隙を含むことができる。例えば、凝集粒子は、凝集粒子の全体積に対して少なくとも約1vol%の孔隙を含むことができる。その他の場合には、凝集粒子の全体積に対する孔隙の含有量はより多くてもよく、例えば、少なくとも約5vol%、少なくとも約10vol%、少なくとも約20vol%、少なくとも約30vol%、少なくとも約40vol%、少なくとも約50vol%、少なくとも約60vol%、少なくとも約70vol%、またはさらには少なくとも約80vol%であることができる。さらに、別の非限定的な実施形態において、凝集粒子の全体積に対する凝集粒子中の孔隙の含有量は、約90vol%以下、約80vol%以下、約70vol%以下、約60vol%以下、約50vol%以下、約40vol%以下、約30vol%以下、約20vol%以下、またはさらには約10vol%以下であることができる。凝集粒子中の孔隙の含有量は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ると理解されよう。
凝集粒子中の孔隙はさまざまな種類のものであることができる。例えば、孔隙は、一般に凝集粒子の体積内で互いに離間された別個の細孔により定義される閉鎖孔隙であることができる。少なくとも1つの実施形態では、凝集粒子中の孔隙の大部分は閉鎖孔隙であることができる。あるいは、孔隙は、凝集粒子の体積全体に延在する網目構造の連続チャネルを定義する開放孔隙であることができる。特定の場合には、孔隙の大部分は開放孔隙であることができる。
凝集粒子は供給業者から入手することができる。あるいは、凝集粒子は研磨物品の形成に先立って形成されてもよい。凝集粒子を形成する好適なプロセスとしては、篩過、混合、乾燥、凝固、無電解めっき、電解めっき、焼結、ろう付け、噴霧、印刷、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
ある特定の実施形態によると、凝集粒子は研磨物品の形成とともに現場で形成することができる。例えば、凝集粒子は、第1の層を形成するかまたは第1の層上にボンディング層を形成するのと同時に形成されてもよい。研磨物品とともに現場で凝集粒子を形成する好適なプロセスは、堆積プロセスを含むことができる。特定の堆積プロセスとしては、めっき、電気めっき、浸漬、噴霧、印刷、コーティング、重力コーティング、およびこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。少なくとも1つの特定の実施形態では、凝集粒子を形成するプロセスは、めっきプロセスを介してボンディング層および凝集粒子を同時に形成することを含む。
さらに、別の実施形態によれば、第1の種類または第2の種類を含む任意の研磨粒子は、ボンディング層の形成中に研磨物品に配置可能である。研磨粒子は、堆積プロセスを介してボンディング層とともに第1の層に堆積されてもよい。いくつかの好適な例示的堆積プロセスとしては、噴霧、重力コーティング、無電解めっき、電解めっき、浸漬、ダイコーティング、静電コーティング、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
少なくとも1つの実施形態によると、第1の種類の研磨粒子は第1の粒子コーティングを有することができる。とりわけ、第1の粒子コーティング層は第1の種類の研磨粒子の外面を覆うことができ、より詳細には、第1の種類の研磨粒子の外面と直接接触してよい。第1の粒子コーティング層として使用するのに好適な材料としては、金属または合金を挙げることができる。ある特定の実施形態によると、第1の粒子コーティング層は、チタン、バナジウム、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、マンガン、タンタル、タングステン、およびこれらの組み合わせのような遷移金属元素を含むことができる。ある特定の第1の粒子コーティング層は、ニッケル、例えば、ニッケル合金、および第1の粒子コーティング層中に存在するその他の種と比べて重量パーセントを測定した際にニッケルを多く有する合金さえも含むことができる。より特殊な場合には、第1の粒子コーティング層は、単一金属種を含むことができる。例えば、第1の粒子コーティング層は本質的にニッケルからなることができる。第1の粒子フィルム層は、電解めっき層または無電解めっき層であってもよいようにめっき層であることができる。
第1の粒子コーティング層は第1の種類の研磨粒子の外面の少なくとも一部を覆うように形成され得る。例えば、第1の粒子コーティング層は研磨粒子の外表面積の少なくとも約50%を覆ってもよい。その他の実施形態において、第1の粒子コーティング層の適用範囲はより大きくてもよく、例えば、第1の種類の研磨粒子の少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または本質的に外面全体でもよい。
第1の粒子コーティング層は処理を容易にするために、第1の種類の研磨粒子の量に対する特定の含有量を有するように形成されてよい。例えば、第1の粒子コーティング層は第1の種類の研磨粒子のそれぞれの全重量の少なくとも約5%であることができる。その他の場合には、第1の種類の研磨粒子のそれぞれの全重量に対する第1の粒子コーティング層の相対含有量は、より多くてもよく、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、またはさらには少なくとも約80%であることができる。さらに、別の非限定的な実施形態において、第1の種類の研磨粒子のそれぞれの全重量に対する第1の粒子コーティング層の相対含有量は、約100%以下、例えば、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、またはさらには約10%以下であってもよい。第1の種類の研磨粒子のそれぞれの全重量に対する第1の粒子コーティング層の相対含有量は上述の任意の最小値から最大値の範囲内であることができると理解されよう。
一実施形態によると、第1の粒子コーティング層は処理を容易にするのに好適な特定の厚さを有するように形成することができる。例えば、第1の粒子コーティング層は、約5ミクロン以下、例えば、約4ミクロン以下、約3ミクロン以下、またはさらには約2ミクロン以下の平均厚さを有することができる。さらに、非限定的な一実施形態において、第1の粒子コーティング層は、少なくとも約0.01ミクロン、約0.05ミクロン、少なくとも約0.1ミクロン、またはさらには少なくとも約0.2ミクロンの平均厚さを有することができる。第1の粒子コーティング層の平均厚さは、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
本明細書の特定の態様によると、第1の粒子コーティング層は複数の別個のフィルム層から形成可能である。例えば、第1の粒子コーティング層は、第1の種類の研磨粒子を覆う第1の粒子フィルム層と、第1のフィルム層を覆う第1の粒子フィルム層とは異なる第2の粒子フィルム層とを含むことができる。第1の粒子フィルム層は第1の種類の研磨粒子の外面と直接接触してもよく、第2の粒子フィルム層は第1の粒子フィルム層と直接接触してもよい。
少なくとも1つの態様では、第2の粒子フィルム層は第1の種類の研磨粒子上の第1の粒子フィルム層の外表面積の少なくとも約50%を覆う。その他の場合には、第2粒子フィルムはより大きい表面積、例えば、少なくとも約75%、少なくとも約90%、またはさらには本質的に第1の種類の研磨粒子の第1の粒子フィルム層の外表面積全体を覆う。
第1の粒子フィルム層は、例えば、金属、合金、およびこれらの組み合わせを含む本明細書において第1の粒子コーティング層について記述される材料のいずれかを含むことができる。場合によっては、第1の粒子フィルム層は、遷移金属元素、より詳細には、チタン、バナジウム、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、マンガン、タンタル、タングステン、およびこれらの組み合わせのような金属を含んでよい。第1の粒子フィルム層は、場合によっては、第1の粒子フィルム層がニッケルから本質的になるように過半量のニッケルを含んでもよい。さらに別の実施形態では、第1の粒子フィルム層は本質的に銅からなってもよい。
第2の粒子フィルム層は、例えば、金属、合金、金属系複合材料、およびこれらの組み合わせを含む本明細書において第1の粒子コーティング層について記述される材料のいずれかを含むことができる。第2の粒子フィルム層は第1の粒子フィルム層と同じ材料を含んでもよい。しかし、少なくとも1つの実施形態では、第2の粒子フィルム層は異なる材料を含み、とりわけ、第1の粒子フィルム層とは完全に異なる組成であってよい。場合によっては、第2の粒子フィルム層は、遷移金属元素、より詳細には、鉛、銀、銅、亜鉛、スズ、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせのような金属を含んでよい。第2の粒子フィルム層は、場合によっては、第2の粒子フィルム層がスズから本質的になるように過半量のスズを含んでもよい。さらに別の実施形態においては、第2の粒子フィルム層はスズの合金を含んでもよい。
第2の粒子フィルム層は低温合金(LTMA)材料を含んでもよい。LTMA材料は、約450℃以下、例えば、約400℃以下、約375℃以下、約350℃以下、約300℃以下、またはさらには約250℃以下の融点を有することができる。さらに、少なくとも1つの非限定的実施形態によると、LTMA材料は、少なくとも約100℃、例えば、少なくとも約125℃、またはさらには少なくとも約150℃の融点を有することができる。LTMA材料の融点は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
第1の粒子フィルム層は、第2の粒子フィルム層の平均厚さと異なる平均厚さを有することができる。例えば、場合によっては、第1の粒子フィルム層は、第2の粒子フィルム層の平均厚さよりも大きい平均厚さを有することができる。さらに別の実施形態においては、第1の粒子フィルム層は、第2の粒子フィルム層の平均厚さよりも小さい平均厚さを有することができる。さらに、少なくとも1つの非限定的実施形態において、第1の粒子フィルム層は、第2の粒子フィルム層の平均厚さに実質的に等しい平均厚さを有することができる。
第1の粒子フィルム層は第1の種類の研磨粒子のそれぞれの全重量に対して特定の相対量で存在してよい。例えば、第1の種類の研磨粒子のそれぞれの全重量に対する第1の粒子フィルム層の相対含有量は、少なくとも約5%、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、またはさらには少なくとも約80%であることができる。さらに、別の非限定的な実施形態において、第1の種類の研磨粒子のそれぞれの全重量に対する第1の粒子フィルム層の相対含有量は、約100%以下、例えば、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、またはさらには約10%以下であってもよい。第1の種類の研磨粒子のそれぞれの全重量に対する第1の粒子フィルム層の相対含有量は上述の任意の最小割合から最大割合の範囲内であることができると理解されよう。
第2の粒子フィルム層は第1の種類の研磨粒子および第1の粒子フィルム層のそれぞれの全重量に対して特定の相対量で存在してよい。例えば、第1の種類の研磨粒子および第1の粒子フィルム層のそれぞれの全重量に対する第2の粒子フィルム層の相対含有量は、少なくとも約5%、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、またはさらには少なくとも約80%であることができる。さらに、別の非限定的な実施形態において、第1の種類の研磨粒子および第1の粒子フィルム層のそれぞれの全重量に対する第2の粒子フィルム層の相対含有量は、約200%以下、例えば、約150%以下、約120%以下、約100%以下、約80%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、またはさらには約20%以下であってもよい。第1の種類の研磨粒子および第1の粒子フィルム層のそれぞれの全重量に対する第2の粒子フィルム層の相対含有量は上述の任意の最小割合から最大割合の範囲内であることができると理解されよう。
一実施形態によると、第1の粒子フィルム層は処理を容易にするのに好適な特定の厚さを有するように形成することができる。例えば、第1の粒子フィルム層は、約5ミクロン以下、例えば、約4ミクロン以下、約3ミクロン以下、またはさらには約2ミクロン以下の平均厚さを有することができる。さらに、非限定的な一実施形態において、第1の粒子フィルム層は、少なくとも約0.01ミクロン、0.05ミクロン、少なくとも約0.1ミクロン、またはさらには少なくとも約0.2ミクロンの平均厚さを有することができる。第1の粒子フィルム層の平均厚さは、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
一実施形態によると、第2の粒子フィルム層は処理を容易にするのに好適な特定の厚さを有するように形成することができる。例えば、第2の粒子フィルム層は、約5ミクロン以下、例えば、約4ミクロン以下、約3ミクロン以下、またはさらには約2ミクロン以下の平均厚さを有することができる。さらに、非限定的な一実施形態において、第2の粒子フィルム層は、少なくとも約0.05ミクロン、0.1ミクロン、少なくとも約0.3ミクロン、またはさらには少なくとも約0.5ミクロンの平均厚さを有することができる。第2の粒子フィルム層の平均厚さは、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
さらに別の態様では、第1の粒子フィルム層は、処理を容易にするのに好適な、第1の種類の研磨粒子の第1の平均粒径に対する特定の厚さを有するように形成することができる。例えば、第1の粒子フィルム層は、第1の平均粒径の約50%以下の平均厚さを有することができる。その他の実施形態において、第1の平均粒径に対する第1の粒子フィルム層の平均厚さはそれより小さくてもよく、例えば、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、またはさらには約5%以下であることができる。さらに、少なくとも1つの非限定的実施形態において、第1の平均粒径に対する第1の粒子フィルム層の平均厚さは、少なくとも1約%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、またはさらには少なくとも約45%であることができる。第1の平均粒径に対する第1の粒子フィルム層の平均厚さは、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ることが理解されよう。
別の実施形態によれば、第2の粒子フィルム層は、処理を容易にするのに好適な、第1の種類の研磨粒子の第1の平均粒径に対する特定の厚さを有するように形成することができる。例えば、第2の粒子フィルム層は、第1の平均粒径の約50%以下の平均厚さを有することができる。その他の実施形態において、第1の平均粒径に対する第2の粒子フィルム層の平均厚さはそれより小さくてもよく、例えば、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、またはさらには約5%以下であることができる。さらに、少なくとも1つの非限定的実施形態において、第1の平均粒径に対する第2の粒子フィルム層の平均厚さは、少なくとも1約%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、またはさらには少なくとも約45%であることができる。第1の平均粒径に対する第2の粒子フィルム層の平均厚さは、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ることが理解されよう。
第2の種類の研磨粒子は、第2の粒子コーティング層を含むことができる。とさらに理解されよう。第2の粒子コーティング層は、第2の種類の研磨粒子に対する性質、特徴、および特性を含む第1の粒子コーティング層の特徴のいずれかを有することができる。
ステップ104で第1の層に研磨粒子(例えば、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、および任意の他の種類)を配置した後に、プロセスは研磨物品を処理してフィレットを形成し、研磨粒子と基材との間を結合するステップ105に進むことができる。処理としては、加熱、硬化、乾燥、溶融、焼結、凝固、およびこれらの組み合わせ等のプロセスを挙げてもよい。特定の一実施形態において、処理は熱プロセス、例えば、研磨粒子および基材への損傷を制限するために極端な温度は避けながらも第1の層を溶融させるのには十分な温度まで第1の層を加熱することを含む。例えば、処理は、基材、第1の層、および研磨粒子を約450℃以下の温度まで加熱することを含むことができる。とりわけ、処理するプロセスは、これより小さい、例えば、約375℃以下、約350℃以下、約300℃以下、またはさらには約250℃以下の処理温度で行うことができる。その他の実施形態において、処理するプロセスは、第1の層を少なくとも約100℃、少なくとも約150℃、または少なくとも約175℃の融点まで加熱することを含むことができる。
加熱プロセスは、第1の層ならびに研磨粒子を第1の層および基材に結合するためのフラックス材料を含む追加の層中の材料の溶融を容易にすることができると理解されよう。加熱プロセスは研磨粒子と第1の層との特定の結合の形成を容易にすることができる。とりわけ、コーティングされた研磨粒子の場合には、金属結合領域が、研磨粒子の粒子コーティング材料(例えば、第1の粒子コーティング層および第2の粒子コーティング層)と第1の層の材料との間に形成できる。金属結合領域が2つの構成要素層からの化学種の混合物を含むように、金属結合領域は、第1の層の少なくとも1つの化学種と研磨粒子を覆う粒子コーティング層の少なくとも1つの種との相互拡散を有する拡散接合領域によって特徴付けられ得る。
第1の層を形成し、研磨粒子の結合を容易にするために追加の層を適用した後に、追加の層の過剰な材料は除去できる。例えば、一実施形態によると、洗浄プロセスを使用して、残留フラックス材料等の過剰な追加の層を除去してもよい。一実施形態によると、洗浄プロせスは、水、酸、塩基、界面活性剤、触媒、溶剤、およびこれらの組み合わせのうちの1つまたはそれらの組み合わせを使用してよい。特定の一実施形態において、洗浄プロせスは、水または脱イオン水等の略中性材料を使用して研磨物品のすすぎから開始する段階的プロセスであることができる。水は室温であっても、または少なくとも約40℃の温度を有して熱くてもよい。すすぎ操作の後、洗浄プロセスはアルカリ処理を含んでもよく、ここで研磨物品は、アルカリ性材料を含んでよい特定のアルカリ性を有する浴を通される。アルカリ処理は室温、あるいは高温で行われてよい。例えば、アルカリ処理の浴は少なくとも約40℃、このような少なくとも約50℃、またはさらには少なくとも約70℃、かつ約200℃以下の温度を有してよい。研磨物品はアルカリ処理後にすすいでもよい。
アルカリ処理後、研磨物品に活性化処理を行ってもよい。活性化処理としては、研磨物品を特定の元素または酸、触媒、溶剤、界面活性剤、およびこれらの組み合わせを含む化合物を有する浴に通すことを挙げてよい。特定の一実施形態において、活性化処理は、強酸等の酸、より詳細には塩酸、硫酸、およびこれらの組み合わせを含むことができる。場合によっては、活性化処理は、ハロゲン化物またはハロゲン化物含有材料を含み得る触媒を含むことができる。いくつかの好適な触媒の例としては、フッ化水素カリウム、重フッ化アンモニウム、重フッ化ナトリウム等を挙げることができる。
活性化処理は室温、あるいは高温で行われてよい。例えば、活性化処理の浴は少なくとも約40℃であるが約200℃以下の温度を有してよい。研磨物品は活性化処理後にすすいでもよい。
一実施形態によると、適切に研磨物品を洗浄した後、任意のプロセスを使用して、研磨物品を完全に形成した後に露出面を有する研磨粒子の形成を促すことができる。例えば、一実施形態において、研磨粒子の粒子コーティング層の少なくとも一部を選択的に除去する任意のプロセスを用いてもよい。選択的除去プロセスは、粒子コーティング層の材料は除去されるが、例えば第1の層を含む研磨粒子の他の材料はあまり影響を受けないか、またはさらには本質的に影響を受けないように行ってよい。特定の実施形態によれば、選択的除去プロセスは、エッチングを含む。いくつかの好適なエッチングプロセスとしては、ウェットエッチング、ドライエッチング、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。特定の場合には、研磨粒子の粒子コーティング層の材料を選択的に除去し第1の層は無傷のまま残すように構成された特定のエッチャントを使用してもよい。いくつかの好適なエッチャントとしては、硝酸、硫酸、塩酸、有機酸、硝酸塩(nitric salt)、硫酸塩(sulfric salt)、塩化物塩、アルカリ性シアン化物系溶液、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
本明細書に記載されるように、研磨物品は、第1の種類の研磨粒子と、第1の種類の研磨粒子と異なる第2の種類の研磨粒子を含むことができる。特定の場合には、選択的除去プロセスは、第1の種類の研磨粒子のみ、第2の種類の研磨粒子のみ、または第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子の両方に行うことができる。第1の種類または第2の種類いずれかの粒子コーティング層の選択的除去は、第2の種類の研磨粒子の第2の粒子コーティング層とは異なる第1の粒子コーティング層を有する第1の種類の研磨粒子の使用により容易にされてもよい。
さらに別の実施形態においては、露出面(例えば、図12Aおよび図12Bを参照)を有する研磨粒子の形成は、不連続な粒子コーティング層を有する研磨粒子の使用により容易にすることができる。すなわち、粒子コーティング層は、粒子コーティング層がコーティング層内に間隙または開口部を有するように、全外表面積のある割合を覆うことができる。このような粒子もまた、必ずしも選択的除去プロセスを利用することなく露出面を有する研磨粒子の形成を容易にできる。
ステップ105で第1の層を処理した後、プロセスは第1の層および研磨粒子の上にボンディング層を形成してステップ106に進む。ボンディング層の形成により、耐摩耗性および粒子保持を含むがこれらに限定されない改善された性能を有する研磨物品の形成を容易にできる。また、ボンディング層は研磨物品の研磨粒子保持を向上させることができる。一実施形態によると、ボンディング層を形成するプロセスは、物品の研磨粒子および第1の層により規定される外面へのボンディング層の堆積を含むことができる。実際にボンディング層は研磨粒子および第1の層に直接結合することができる。
ボンディング層を形成することとしては、堆積プロセスを挙げることができる。いくつかの好適な堆積プロセスとしては、めっき(電解または無電解)、噴霧、浸漬、印刷、コーティング、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。ある特定の実施形態によると、ボンディング層はめっきプロセスによって形成できる。少なくとも1つの特定の実施形態については、めっきプロセスは電解めっきプロセスであることができる。別の実施形態では、めっきプロセスとしては、無電解めっきプロセスを挙げることができる。
ボンディング層は、第1の層の少なくとも一部、第1の種類の研磨粒子の一部、第2の種類の研磨粒子の一部、第1の種類の研磨粒子上の粒子コーティング層、第2の種類の研磨粒子上の粒子コーティング層、およびこれらの組み合わせと直接接触できるように形成できる。
ボンディング層は基材の外面および第1の種類の研磨粒子の外面の大部分を覆うことができる。さらに、特定の場合には、ボンディング層は基材の外面および第2の種類の研磨粒子の外面の大部分を覆うことができる。特定の実施形態では、ボンディング層は研磨粒子の露出面および第1の層の少なくとも90%を覆うように形成することができる。その他の実施形態において、ボンディング層の適用範囲はより大きくてもよいため、研磨粒子の露出面および第1の層の少なくとも約92%、少なくとも約95%、またはさらには少なくとも約97%を覆う。特定の一実施形態において、ボンディング層は、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、および本質的にすべての基材の外面を覆うことができ、したがって研磨物品の外面を規定するように形成できる。
さらに、代替的実施形態では、ボンディング層は選択的に配置できるため、露出領域を研磨物品に形成することができる。ダイヤモンドの露出面を有する選択的に形成されるボンディング層のさらなる説明を本明細書で行う。
ボンディング層は有機材料、無機材料、およびこれらの組み合わせ等の特定の材料で製造できる。いくつかの好適な有機材料としては、ポリマー、例えば、UV硬化性ポリマー、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。その他のいくつかの好適なポリマー材料としては、ウレタン、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、アクリレート、ポリビニル、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
ボンディング層において使用する好適な無機材料としては、金属、合金、セメント、セラミックス、複合材料、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。ある特定の場合には、ボンディング層は少なくとも1種の遷移金属元素を有する材料、より詳細には、遷移金属元素を含有する合金で形成できる。ボンディング層で使用するいくつかの好適な遷移金属元素としては、鉛、銀、銅、亜鉛、スズ、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。特定の場合には、ボンディング層としては、ニッケルを挙げることができ、ニッケルを含む合金またはニッケル系合金であってよい。さらにその他の実施形態では、ボンディング層は本質的にニッケルからなることができる。
一実施形態によると、ボンディング層は、例えば、第1の層の硬度よりも大きい硬度を有する複合材料を含む材料で製造できる。例えば、ボンディング層は、式((Hb−Ht)/Hb)×100%の絶対値に基づいて第1の層のビッカース硬度よりも少なくとも約5%大きいビッカース硬度を有することができ、Hbはボンディング層の硬度を表し、Htは第1の層の硬度を表す。一実施形態において、ボンディング層は、第1の層の硬度よりも少なくとも約10%硬く、例えば、少なくとも約20%硬く、少なくとも約30%硬く、少なくとも約40%硬く、少なくとも約50%硬く、少なくとも約75%硬く、少なくとも約90%硬く、またはさらには少なくとも約99%硬くてよい。さらに、別の非限定的な実施形態において、ボンディング層は、第1の層の硬度よりも約99%以下硬く、例えば、約90%以下硬く、約80%以下硬く、約70%以下硬く、約60%以下硬く、約50%以下硬く、約40%以下硬く、約30%以下硬く、約20%以下硬く、約10%以下硬くてもよい。ボンディング層と第1の層の硬度の差は上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内であり得ることが理解されよう。
加えて、ボンディング層は、式((Tb−Tt)/Tb)×100%の絶対値に基づいて第1の層の平均破壊靭性よりも少なくとも約5%大きい、インデンテーション法によって測定した破壊靭性(K1c)を有することができ、Tbはボンディング層の破壊靭性を表し、Ttは第1の層の破壊靭性を表す。一実施形態において、ボンディング層は、第1の層の破壊靭性よりも少なくとも約8%大きく、例えば、少なくとも約10%大きく、少なくとも約15%大きく、少なくとも約20%大きく、少なくとも約25%大きく、少なくとも約30%大きく、またはさらには少なくとも約40%大きい破壊靭性を有することができる。さらに、別の非限定的な実施形態において、ボンディング層の破壊靭性は、第1の層の破壊靭性よりも約90%以下大きく、例えば、約80%以下大きく、約70%以下大きく、約60%以下大きく、約50%以下大きく、約40%以下大きく、約30%以下大きく、約20%以下大きく、またはさらには約10%以下大きくてもよい。ボンディング層の破壊靭性と第1の層の破壊靭性との差は上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内であり得ることが理解されよう。
所望により、ボンディング層はフィラー材料を含むことができる。フィラーは、最終的に形成される研磨物品の性能特性を向上させるのに好適なさまざまな材料であり得る。いくつかの好適なフィラー材料としては、研磨粒子、孔形成剤、例えば、中空球、ガラス球、バブルアルミナ、天然材料、例えば、貝殻および/または繊維、金属粒子、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
特定の一実施形態において、ボンディング層は、第3の種類の研磨粒子を表してもよい研磨粒子の形態のフィラーを含むことができ、第3の種類の研磨粒子は、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子と同じであっても異なっていてもよい。研磨粒子フィラーは、特にサイズに関して第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子とは顕著に異なることができるため、特定の場合には、研磨粒子フィラーは、第1の層に結合された第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子の平均粒径よりも実質的に小さい平均粒径を有することができる。例えば、研磨粒子フィラーは、研磨粒子の平均粒径の少なくとも約1/2の大きさの平均結晶粒径を有することができる。実際に、研磨材フィラーはさらに小さく、例えば、少なくとも約1/3程度小さく、例えば、少なくとも約1/5程度小さく、少なくとも約1/10程度小さく、詳細には、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、またはその両方の平均粒径の約1/2〜約1/10の範囲内の平均粒径を有してよい。
ボンディング層中の砥粒フィラーは、炭化物、炭素系物質(例えば、フラーレン)、ダイヤモンド、ホウ化物、窒化物、酸化物、オキシ窒化物、オキシホウ化物、およびこれらの組み合わせ等の材料で製造することができる。特定の場合には、砥粒フィラーは、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、またはこれらの組み合わせ等の超砥粒材料であることができる。
ステップ106でボンディング層を形成した後、プロセスは所望によりステップ107に進んでよく、ボンディング層の上を覆うコーティング層を形成する。より詳細には、コーティング層は、基材を覆い、任意のバリア層を覆い、タッキングフィルムを覆い、研磨粒子(例えば、第1の種類の研磨粒子および/または第2の種類の研磨粒子)の少なくとも一部を覆い、またボンディング層の少なくとも一部を覆ってよく、これらの組み合わせを覆ってよい。少なくともある場合には、コーティング層は、ボンディング層の少なくとも一部、研磨粒子(例えば、第1の種類の研磨粒子および/または第2の種類の研磨粒子)の少なくとも一部、およびこれらの組み合わせと直接接触するように形成することができる。
コーティング層を形成することとしては、堆積プロセスを挙げることができる。いくつかの好適な堆積プロセスとしては、めっき(電解または無電解)、噴霧、浸漬、印刷、コーティング、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。ある特定の実施形態によると、コーティング層はめっきプロセスによって形成でき、より詳細には、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子の外面に直接電気めっきすることができる。別の実施形態では、コーティング層はディップコーティングプロセスを介して形成することができる。さらに別の実施形態によれば、コーティング層は噴霧プロセスを介して形成することができる。
コーティング層はボンディング層、研磨粒子、およびこれらの組み合わせの外面の一部を覆うことができる。例えば、コーティング層は研磨粒子およびボンディング層の外面の少なくとも約25%を覆うことができる。本明細書のさらに他の設計では、ボンディング層はボンディング層の外面の大部分を覆うことができる。さらに、特定の場合には、コーティング層はボンディング層および研磨粒子の外面の大部分を覆うことができる。特定の実施形態では、コーティング層は研磨粒子の露出面およびボンディング層の少なくとも90%を覆うように形成することができる。その他の実施形態において、コーティング層の適用範囲はより大きくてもよいため、研磨粒子の露出面およびボンディング層の少なくとも約92%、少なくとも約95%、またはさらには少なくとも約97%を覆う。特定の一実施形態において、コーティング層は、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、および本質的にすべてのボンディング層の外面を覆うことができ、したがって研磨物品の外面を規定するように形成できる。
コーティング層は、有機材料、無機材料およびこれらの組み合わせを含むことができる。一態様によると、コーティング層は、金属、合金、サーメット、セラミック、有機物質、ガラス、およびこれらの組み合わせ等の材料を含むことができる。より詳細には、コーティング層は、例えば、チタン、バナジウム、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、マンガン、タンタル、タングステン、およびこれらの組み合わせからなる群の金属等を含む遷移金属元素を含むことができる。特定の実施形態では、コーティング層は過半量のニッケルを含むことができ、実際には、本質的にニッケルから構成されていてよい。あるいは、コーティング層は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、およびこれらの組み合わせを含むことができる。ある場合においては、コーティング層は樹脂材料を含み、本質的に溶剤を含まなくてよい。
特定の一実施形態では、コーティング層は、粒子状材料であってよいフィラー材料を含むことができる。特定の実施形態では、コーティング層のフィラー材料は研磨粒子の形態であることができ、これは、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子と同じかまたは異なり得る第3の種類の研磨粒子を表してよい。コーティング層フィラー材料として使用するための特定の好適な種類の研磨粒子としては、炭化物、炭素系物質(例えば、ダイヤモンド)、ホウ化物、窒化物、酸化物、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。いくつかの好適な代替的フィラー材料としては、孔形成剤、例えば、中空球、ガラス球、バブルアルミナ、天然材料、例えば、貝殻および/または繊維、金属粒子、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
コーティングフィラー材料は、特にサイズに関して第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子とは顕著に異なるため、特定の場合には、研磨粒子フィラー材料は、第1の層に結合された第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子の平均粒径よりも実質的に小さい平均粒径を有することができる。例えば、コーティング層フィラー材料は、研磨粒子の平均粒径の少なくとも約1/2の大きさの平均粒径を有することができる。実際に、コーティング層フィラー材料はさらに小さくてもよく、例えば、少なくとも約1/3程度小さく、例えば、少なくとも約1/5程度小さく、少なくとも約1/10程度小さく、詳細には、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、またはその両方の平均粒径の約1/2〜約1/10の範囲内の平均粒径を有してよい。
図2Aは、一実施形態による研磨物品の一部の断面図である。図2Bは、一実施形態による任意のバリア層を含む研磨物品の一部の断面図である。図示されているように、研磨物品200は、ワイヤのような細長本体の形態である基材201を備えることができる。さらに図示されるように、研磨物品は、基材201の外面全体に配置される第1の層202を含むことができる。さらに、研磨物品200は、研磨粒子203を覆うコーティング層204を含む研磨粒子203を含むことができる。研磨粒子203は第1の層202に結合できる。特に、研磨粒子203は界面206にて第1の層に結合することができ、金属ボンディング領域が本明細書に記載されるように形成できる。
研磨物品200は、研磨粒子203の外面を覆う粒子コーティング層204を含むことができる。とりわけ、コーティング層204は第1の層202と直接接触できる。本明細書に記載されるように、研磨粒子203、より詳細には研磨粒子203の粒子コーティング層204はコーティング層204と第1の層202との界面にて金属ボンディング領域を形成できる。
一実施形態によると、第1の層202は、研磨粒子203の平均粒径に対する特定の平均厚さを有することができる。本明細書における平均粒径への言及は、第1の種類の研磨粒子の第1の平均粒径、第2の種類の研磨粒子の第2の平均粒径、または第1の平均粒径と第2の平均粒径との平均である全平均粒径への言及を含むことができると理解されよう。さらに、研磨物品が第3の種類の研磨粒子を含む限りにおいては、以下もまた当てはまる。
第1の層202は、研磨粒子203の平均粒径(すなわち、第1の種類の研磨粒子の第1の平均粒径、第2の種類の研磨粒子の第2の平均粒径、または全平均粒径)の約80%以下である平均厚さを有することができる。平均粒径に対する第1の層の相対平均厚さは、式((Tp−Tt)/Tp)×100%の絶対値により計算でき、Tpは平均粒径を表し、Ttはボンディング層の平均厚さを表す。その他の研磨物品では、第1の層202は、研磨粒子203の平均粒径の約70%以下、例えば、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約25%以下、またはさらには約20%以下の平均厚さを有することができる。さらに、特定の場合には、第1の層202の平均厚さは、研磨粒子203の平均粒径の少なくとも約2%、例えば、少なくとも約3%、例えば、少なくとも約5%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約11%、少なくとも約12%、またはさらには少なくとも約13%であることができる。第1の層202は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
換言すれば、特定の研磨物品によると、第1の層202は、約25ミクロン以下である平均厚さを有することができる。さらに他の実施形態では、第1の層202は、約20ミクロン以下、例えば、約10ミクロン以下、約8ミクロン以下、またはさらには約5ミクロン以下の平均厚さを有することができる。一実施形態によると、第1の層202は少なくとも約0.1ミクロン、例えば、少なくとも約0.2ミクロン、少なくとも約0.5ミクロン、またはさらには少なくとも約1ミクロンの平均厚さを有することができる。第1の層202は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
特定の場合には、約20ミクロン未満の平均粒径を有するニッケルコーティングされた研磨粒子の場合、第1の層の平均厚さは少なくとも約0.5ミクロンであることができる。また、平均厚さは少なくとも約1.0ミクロンまたは少なくとも約1.5ミクロンであることができる。しかし、平均厚さは制限することができ、例えば、約5.0ミクロン以下、約4.5ミクロン以下、約4.0ミクロン以下、約3.5ミクロン以下、または約3.0ミクロン以下であり得る。10〜20ミクロンの範囲内の平均粒径を有する研磨粒子の場合、第1の層202は、上述した任意の最小厚さから最大厚さの範囲内(最小厚さおよび最大厚さを含む)の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
あるいは、少なくとも約20ミクロン、より詳細には約40〜60ミクロンの範囲内の平均粒径を有するニッケルコーティングされた研磨粒子では、第1の層の平均厚さは少なくとも約1ミクロンであることができる。さらに、平均厚さは、少なくとも約1.25ミクロン、少なくとも約1.5ミクロン、少なくとも約1.75ミクロン、少なくとも約2.0ミクロン、少なくとも約2.25ミクロン、少なくとも約2.5ミクロン、または少なくとも約3.0ミクロンであることができる。しかし、平均厚さは制限することができ、例えば、約8.0ミクロン以下、約7.5ミクロン以下、約7.0ミクロン以下、約6.5ミクロン以下、約6.0ミクロン以下、約5.5ミクロン以下、約5.0ミクロン以下、約4.5ミクロン以下、または約4.0ミクロン以下であることができる。40〜60ミクロンの範囲内の平均粒径を有する研磨粒子の場合、第1の層202は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内(最小値および最大値を含む)の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
さらに図示されるように、ボンディング層205は、研磨粒子203および第1の層202を直接覆い、直接結合できる。一実施形態によると、ボンディング層205は特定の厚さを有するように形成することができる。例えば、ボンディング層205は、研磨粒子203の平均粒径(すなわち、第1の種類の研磨粒子の第1の平均粒径、第2の種類の研磨粒子の第2の平均粒径、または全平均粒径)の少なくとも約5%の平均厚さを有することができる。平均粒径に対するボンディング層の相対平均厚さは、式((Tp−Tb)/Tp)×100%の絶対値により計算でき、Tpは平均粒径を表し、Tbはボンディング層の平均厚さを表す。その他の実施形態において、ボンディング層205の平均厚さはそれより大きく、例えば少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、またはさらには少なくとも40%であることができる。さらに、ボンディング層205の平均厚さは制限できるため、ボンディング層205の平均厚さは研磨粒子203の平均粒径の約100%以下、約90%以下、約85%以下、またはさらには約80%以下である。ボンディング層205は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
さらに特殊な場合には、ボンディング層205は少なくとも1ミクロンの平均厚さを有するように形成することができる。その他の研磨物品の場合、ボンディング層205は、より大きな平均厚さ、例えば、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約3ミクロン、少なくとも約4ミクロン、少なくとも約5ミクロン、少なくとも約7ミクロン、またはさらには少なくとも約10ミクロンを有することができる。特定の研磨物品は、約60ミクロン以下、例えば、約50ミクロン以下、例えば、約40ミクロン以下、約30ミクロン以下、または約20ミクロン以下の平均厚さを有するボンディング層205を有することができる。ボンディング層205は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
研磨粒子203は研磨物品のその他の構成要素層に対して特定の方法で配置され得る。例えば、少なくとも1つの実施形態では、第1の種類の研磨粒子の大部分は基材から離間され得る。さらに、特定の場合には、第1の種類の研磨粒子の大部分は基材201のバリア層230から離間され得る(バリア層を含む実施形態による研磨物品の一部の代替的例示を含む図2B参照)。より詳細には、研磨物品は、本質的にすべての第1の種類の研磨粒子がバリア層から離間されるように形成されてよい。加えて、第2の種類の研磨粒子の大部分は基材201およびバリア層203から離間され得ると理解されよう。実際に特定の場合には、本質的にすべての第2の種類の研磨粒子はバリア層203から離間される。
図2Bに図示される研磨物品250は一実施形態によると、任意のバリア層を含む。図示されているように、バリア層230は、基材201と直接接触する内側層231と、内側層231を覆う、より詳細には内側層と直接接触する外側層232とを含むことができる。
図2Cは、一実施形態による任意のコーティング層を含む研磨物品の一部の断面図である。図示されているように、研磨物品260はボンディング層205の上を覆うコーティング層235を含むことができる。特定の実施形態によれば、コーティング層235は、研磨粒子203の平均粒径(すなわち、第1の種類の研磨粒子の第1の平均粒径、第2の種類の研磨粒子の第2の平均粒径、または全平均粒径)の少なくとも約5%の平均厚さを有することができる。平均粒径に対するコーティング層の相対平均厚さは、式((Tp−Tc)/Tp)×100%の絶対値により計算でき、Tpは平均粒径を表し、Tcはコーティング層の平均厚さを表す。その他の実施形態においては、コーティング層235の平均厚さはより大きくてもよく、例えば少なくとも8%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、またはさらには少なくとも約20%であり得る。さらに、別の非限定的な実施形態において、コーティング層235の平均厚さは制限できるため、コーティング層235の平均厚さは研磨粒子203の平均粒径の約50%以下、約40%以下、約30%以下、またはさらには約20%以下である。コーティング層235は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内の平均厚さを有し得ることが理解されよう。
コーティング層235は、ボンディング層205の平均厚さに対して特定の平均厚さを有することができる。例えば、コーティング層235の平均厚さはボンディング層205の平均厚さ未満であることができる。特定の一実施形態において、コーティング層235の平均厚さおよびボンディング層の平均厚さは、少なくとも約1:2、少なくとも約1:3、またはさらには少なくとも約1:4の比(Tc:Tb)を規定できる。さらに、少なくとも1つの実施形態では、比は、約1:20以下、例えば、約1:15以下、またはさらには約1:10以下であることができる。比は上述の任意の上限値から下限値の間の範囲内であり得ると理解されよう。
特定の態様によると、コーティング層235は、約15ミクロン以下、例えば、約10ミクロン以下、約8ミクロン以下、またはさらには約5ミクロン以下の平均厚さを有するように形成してもよい。さらに、コーティング層235の平均厚さは少なくとも約0.1ミクロン、例えば、少なくとも約0.2ミクロン、またはさらには少なくとも約0.5ミクロンであってよい。コーティング層は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の平均厚さを有してもよいことが理解されよう。
図2Dは、一実施形態による、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子を含む研磨物品の一部の断面図である。図示されているように、研磨物品280は、基材201に結合される第1の種類の研磨粒子283と、基材201に結合される第1の種類の研磨粒子とは異なる第2の種類の研磨粒子284とを含むことができる。第1の種類の研磨粒子283は、とりわけ凝集粒子を含む本明細書の実施形態に記載される任意の特徴を有することができる。第2の種類の研磨粒子284は、とりわけ非凝集粒子を含む本明細書の実施形態に記載される任意の特徴を有することができる。少なくとも1つの実施形態によると、第1の種類の研磨粒子283は、硬度、破砕性、強靱性、粒子形状、結晶構造、平均粒径、組成、粒子コーティング、グリットサイズ分布、およびこれらの組み合わせからなる群のうち少なくとも1つの粒子特性に基づいて第2の種類の研磨粒子284とは異なり得る。
とりわけ、第1の種類の研磨粒子283は凝集粒子であることができる。図9は一実施形態による例示的な凝集粒子の図である。凝集粒子900は、バインダー材料903中に含まれる研磨粒子901を含むことができる。さらに、図示されているように、凝集粒子は、細孔905により規定されるある含有量の孔隙を含むことができる。細孔は研磨粒子901間のバインダー材料903中に存在してよく、特定の場合には、本質的にすべての凝集粒子の孔隙はバインダー材料903中に存在することができる。
ある特定の態様によると、研磨物品は特定の研磨粒子密度を有するように形成することができる。例えば、一実施形態において、平均粒径(すなわち、第1の平均粒径または第2の平均粒径または全平均粒径)は約20ミクロン未満であることができ、研磨物品は、基材1mm当たり少なくとも約5粒子の研磨粒子密度を有することができる。長さ当たりの粒子数への言及は、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、または物品のあらゆる種類の研磨粒子の全含有量への言及であると理解されよう。さらに別の実施形態においては、研磨粒子密度は、基材1mm当たり少なくとも約20粒子、基材1mm当たり少なくとも約30粒子、基材1mm当たり少なくとも約60粒子、基材1mm当たり少なくとも約100粒子、基材1mm当たり少なくとも約200粒子、基材1mm当たり少なくとも約250粒子、またはさらには基材1mm当たり少なくとも約300粒子であることができる。別の態様では、研磨粒子密度は、基材1mm当たり約800粒子以下、例えば、基材1mm当たり約700粒子以下、基材1mm当たり約650粒子以下、または基材1mm当たり約600粒子以下であってよい。研磨粒子密度は、上述したこれらの任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
ある特定の態様によると、研磨物品は特定の研磨粒子密度を有するように形成することができる。例えば、一実施形態において、平均粒径(すなわち、第1の平均粒径または第2の平均粒径または全平均粒径)は少なくとも約20ミクロンであることができ、研磨物品は基材1mm当たり少なくとも約10粒子、例えば、基材1mm当たり少なくとも約7粒子、またはさらには基材1mm当たり少なくとも約5粒子の研磨粒子密度を有することができる。長さ当たりの粒子数への言及は、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、または物品のあらゆる種類の研磨粒子の全含有量への言及であると理解されよう。さらに別の実施形態においては、研磨粒子密度は、基材1mm当たり少なくとも約20粒子、基材1mm当たり少なくとも約30粒子、基材1mm当たり少なくとも約60粒子、基材1mm当たり少なくとも約80粒子、またはさらには基材1mm当たり少なくとも約100粒子であることができる。別の態様では、研磨粒子密度は、基材1mm当たり約200粒子以下、例えば、基材1mm当たり約175粒子以下、基材1mm当たり約150粒子以下、または基材1mm当たり約100粒子以下であってよい。研磨粒子密度は、上述したこれらの任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
別の態様では、研磨物品は、基材のキロメータ長さ当たりのカラットで測定される特定の研磨粒子密度を有するように形成することができる。例えば、一実施形態において、平均粒径(すなわち、第1の平均粒径または第2の平均粒径または全平均粒径)は約20ミクロン以下であることができ、研磨物品は、基材1キロメータ当たり少なくとも約0.5カラットの研磨粒子密度を有することができる。長さ当たりの粒子数への言及は、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、または物品のあらゆる種類の研磨粒子の全含有量への言及であると理解されよう。別の実施形態では、研磨粒子密度は、基材1キロメータ当たり少なくとも約1.0カラット、例えば、基材1キロメータ当たり少なくとも約1.5カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約2.0カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約3.0カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約4.0カラット、またはさらには基材1キロメータ当たり少なくとも約5.0カラットであることができる。さらに、非限定的な一実施形態において、研磨粒子密度は、基材1キロメータ当たり約15.0カラット以下、基材1キロメータ当たり約14.0カラット以下、基材1キロメータ当たり約13.0カラット以下、基材1キロメータ当たり約12.0カラット以下、基材1キロメータ当たり約11.0カラット以下、またはさらには基材1キロメータ当たり約10.0カラット以下であってよい。研磨粒子密度は上述の任意の最小値から最大値の範囲内にあり得る。
さらに別の態様では、研磨物品は特定の研磨粒子密度を有するように形成することができ、平均粒径(すなわち、第1の平均粒径または第2の平均粒径または全平均粒径)は少なくとも約20ミクロンであることができる。このような場合では、研磨物品は、基材1キロメータ当たり少なくとも約0.5カラットの研磨粒子密度を有することができる。長さ当たりの粒子数への言及は、第1の種類の研磨粒子、第2の種類の研磨粒子、または物品のあらゆる種類の研磨粒子の全含有量への言及であると理解されよう。別の実施形態では、研磨粒子密度は、基材1キロメータ当たり少なくとも約3カラット、例えば、基材1キロメータ当たり少なくとも約5カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約10カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約15カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約20カラット、またはさらには基材1キロメータ当たり少なくとも約50カラットであることができる。さらに、非限定的な一実施形態において、研磨粒子密度は、基材1キロメータ当たり200カラット以下、基材1キロメータ当たり150カラット以下、基材1キロメータ当たり125カラット以下、またはさらには基材1キロメータ当たり100カラット以下であってよい。研磨粒子密度は上述の任意の最小値から最大値の範囲内にあり得る。
図10Aは、一実施形態による研磨物品の一部の長手方向側面図である。図10Bは、一実施形態による図10Aの研磨物品の一部の断面図である。特に、研磨物品1000は、研磨粒子1001の第1の層を規定できる第1の種類の研磨粒子283を含むことができる。図示されるように、一実施形態によると、研磨粒子1001の第1の層は、物品1000の表面上に第1のパターン1003を規定できる。第1のパターン1003は、第1の種類の研磨粒子の互いに対する少なくとも一部(例えば、群)の相対的配置によって規定できる。第1の種類の研磨粒子の群の配置または規則的配列は、基材201の少なくとも1つの寸法的構成要素に関連して説明できる。寸法的構成要素としては半径方向の構成要素を挙げることができ、第1の種類の研磨粒子283の群は、基材201の半径または直径(または、円形でなければ厚さ)を規定可能な半径方向の寸法1081に対して規則的配列で配置され得る。別の寸法的構成要素としては軸方向の構成要素を挙げることができ、第1の種類の研磨粒子283の群は、基材201の長さ(または、円形でなければ厚さ)を規定可能な長手方向の寸法1080に対して規則的配列で配置され得る。さらに別の寸法的構成要素としては円周方向の構成要素を挙げることができ、第1の種類の研磨粒子283の群は、基材201の円周(または、円形でなければ周辺部)を規定可能な円周方向の寸法1082に対して規則的配列で配置され得る。
少なくとも1つの実施形態によると、第1のパターン1003は繰り返し現れる軸方向の構成要素によって規定できる。図10Aに図示したように、第1のパターン1003は、繰り返し現れる軸方向の構成要素を規定する、基材201表面を覆う第1の種類の研磨粒子283の群の規則的配列を含み、群内の第1の種類の研磨粒子283はそれぞれ、互いに対して規則的な所定の軸方向の位置を有することができる。言い換えると、第1のパターン1003を規定する群内の第1の種類の研磨粒子はそれぞれ、規則的になるように互いに長手方向に離間されるため、第1のパターン1003の繰り返し現れる軸方向の構成要素を規定する。以上は、第1の種類の研磨粒子の群により規定されるような第1のパターン1003について説明したが、パターンは異なる種類の研磨粒子の組み合わせ、例えば、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子の規則的配列によって規定できると理解されよう。
さらに図10Aに図示されるように、研磨物品1000は、研磨粒子1002の第2の層を規定できる第2の種類の研磨粒子284を含むことができる。研磨粒子1002の第2の層は研磨粒子1001の第1の層とは異なり得る。特定の設計では、研磨粒子1001の第1の層は基材201上の第1の半径方向位置を規定でき、研磨粒子1002の第2の層は、研磨粒子1001の第1の層の第1の半径方向位置とは異なる基材201上の第2の半径方向位置を規定できる。さらに、一実施形態によれば、研磨粒子1001の第1の層の第1の半径方向位置および研磨粒子1002の第2の層により規定される第2の半径方向位置は、半径方向の寸法1081に関して互いに半径方向に離間され得る。
さらに別の実施形態においては、研磨粒子1001の第1の層は第1の軸方向位置を規定でき、研磨粒子1002の第2の層は、長手方向の寸法1080に関して第1の軸方向位置から離間される第2の軸方向位置を規定できる。別の実施形態によれば、研磨粒子1001の第1の層は第1の円周方向位置を規定でき、研磨粒子1002の第2の層は、円周方向の寸法1082に関して第1の円周方向位置から離間される第2の円周方向位置を規定できる。
少なくとも1つの実施形態では、研磨物品1000は、研磨粒子1001の第1の層を規定できる第1の種類の研磨粒子283を含むことができ、第1の種類の研磨粒子283はそれぞれ、研磨物品の表面において互いに対して略均一に分散される。また、図示されているように、研磨物品1000は、研磨粒子100の第2の層を規定できる第2の種類の研磨粒子284を含むことができ、第2の種類の研磨粒子284の研磨粒子はそれぞれ、研磨物品の表面において他の研磨粒子に対して略均一に分散される。
図示されるように、一実施形態によると、研磨粒子1001の第1の層は、物品1000の表面上の第1のパターン1003と関連でき、研磨粒子1002の第2の層は、物品1000の表面上の第2のパターン1004と関連できる。とりわけ、少なくとも一実施形態では、第1のパターン1002および第2のパターン1004は互いに異なる。一実施形態によると、第1のパターン1002および第2のパターン1004はチャネル1009により互いから離間され得る。さらに、形成方法によって、第1のパターン1002は、基材201の表面に対する第1の層の材料の第1のパターン(図示せず)、または基材201の表面に対するボンディング層の材料の第1のパターン(図示せず)と関連してよい。加えてまたは代替的に、第2のパターン1004は、基材201の表面に対する第1の層の第2のパターン(図示せず)と関連することができる。第1の層の第2のパターンは、第1の層の第1のパターンとは異なってもよい。さらに、特定の場合には、第1の層の第2のパターンは、第1の層の第1のパターンと同じでもよい。一実施形態によると、第2のパターン1004は、基材201の表面に対するボンディング層の第2のパターン(図示せず)と関連することができ、この第2のパターンはボンディング層の第1のパターンと異なっていてよい。さらに、少なくとも1つの実施形態では、ボンディング層の第2のパターンは、ボンディング層の第1のパターンと同じでもよい。第1の層の第1のパターンは、少なくとも半径方向の構成要素、軸方向の構成要素、円周方向の構成要素、およびこれらの組み合わせが第1の層の第2のパターンとは異なり得る。また、ボンディング層の第1のパターンは、少なくとも半径方向の構成要素、軸方向の構成要素、円周方向の構成要素、およびこれらの組み合わせがボンディング層の第2のパターンとは異なり得る。
図10Aに図示したように、第1のパターン1003は、二次元形状、例えば、矩形のような多角形二次元形状によって規定できる。同様に、第2のパターン1004は、二次元形状、例えば、矩形のような多角形二次元形状によって規定できる。その他の二次元形状を用いてもよいことが理解されよう。
ある特定の実施形態によると、第2のパターン1004は、繰り返し現れる軸方向の構成要素を規定する、基材201表面を覆う第2の種類の研磨粒子284の群の規則的配列を含むことができ、群内の第2の種類の研磨粒子284はそれぞれ、互いに対して規則的な所定の軸方向の位置を有することができる。例えば、第2のパターン1004を規定する群内の第2の種類の研磨粒子284はそれぞれ、規則的になるように互いに長手方向に離間されるため、第2のパターン1004の繰り返し現れる軸方向の構成要素を規定する。以上は、第2の種類の研磨粒子の群により規定されるような第2のパターン1004について説明したが、本明細書における任意のパターンは異なる種類の研磨粒子の組み合わせ、例えば、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子の規則的配列によって規定できると理解されよう。
さらに図10Aに図示されるように、研磨物品1000は、繰り返し現れる半径方向の構成要素を規定する、基材201表面を覆う第1の種類の研磨粒子283および第2の種類の研磨粒子284の群の規則的配列を含むことができる第3パターン1005を有することができる。群内の第1の種類の研磨粒子283および第2の種類の研磨粒子284はそれぞれ、互いに対して規則的な所定の半径方向位置を有することができる。すなわち、例えば、第3のパターン1005を規定する群内の第1の種類の研磨粒子283および第2の種類の研磨粒子284はそれぞれ、規則的になるように互いに半径方向に離間されるため、第3のパターン1005の繰り返し現れる半径方向の構成要素を規定する。
繰り返し現れる半径方向の構成要素に加えて、第3のパターン1005は、繰り返し現れる円周方向の構成要素を規定する、基材201表面を覆う第1の種類の研磨粒子283および第2の種類の研磨粒子284の群の規則的配列を含むことができる。図10Aおよび図10Bに図示されるように、第3のパターン1005は、互いに対して規則的な所定の円周方向位置を有する群内の第1の種類の研磨粒子283および第2の種類の研磨粒子284それぞれによって規定され得る。すなわち、例えば、第3のパターン1005を規定する群内の第1の種類の研磨粒子283および第2の種類の研磨粒子284はそれぞれ、規則的になるように互いに円周方向に離間されるため、第3のパターン1005の繰り返し現れる円周方向の構成要素を規定する。
図10Cは、一実施形態による研磨物品の一部の長手方向側面図である。特に、研磨物品1020は、研磨粒子1021の第1の層を規定できる第1の種類の研磨粒子283を含むことができる。とりわけ、研磨粒子1021の第1の層は、互いに対して繰り返し現れる軸方向の構成要素、繰り返し現れる半径方向の構成要素、および繰り返し現れる円周方向の構成要素を有するように配置することができる。ある特定の実施形態によると、研磨粒子1021の第1の層は、基材201周りに延び、軸方向に互いに離間され得る複数の回転により規定される第1の螺旋状経路を規定できる。一実施形態によると、1回の回転は、物品の円周部周りに360度延びる研磨粒子1021の第1の層を含む。第1の螺旋状経路は連続的であってよく、あるいは、軸方向間隙、半径方向間隙、円周方向間隙、およびこれらの組み合わせにより規定されてもよい。
さらに、研磨物品1020は、研磨粒子1022の第2の層を規定できる第2の種類の研磨粒子284を含むことができる。とりわけ、研磨粒子1022の第2の層は、互いに対して繰り返し現れる軸方向の構成要素、繰り返し現れる半径方向の構成要素、および繰り返し現れる円周方向の構成要素を有するように配置することができる。ある特定の実施形態によると、研磨粒子1022の第2の層は基材201周りに延びる第2の螺旋状経路を規定できる。第2の螺旋状経路は複数の回転により規定され得、この回転は軸方向に互いに離間され得、1回の回転は、物品の円周部周り360度に延びる研磨粒子1022の第2の層を含む。第2の螺旋状経路は連続的であってよく、あるいは断続的であってもよく、第2の螺旋状経路は軸方向間隙、半径方向間隙、円周方向間隙、およびこれらの組み合わせを有することができる。
図示されるように、特定の実施形態によると、研磨粒子1021の第1の層および研磨粒子1022の第2の層は絡み合った螺旋状経路を規定でき、研磨粒子1021の第1の層および研磨粒子1022の第2の層は長手方向寸法1080において互い違いになる。1つの螺旋状経路は第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子の組み合わせにより規定され得ると理解されよう。
特定の実施形態によれば、潤滑性材料が研磨物品に組み込まれて、改善された性能を促すことができる。図11Aおよび図11Bは、本明細書における実施形態による、異なる配置の潤滑性材料を有する種々の研磨物品の図である。少なくとも1つの実施形態では、研磨物品は、基材を覆う潤滑性材料を含むことができる。別の場合には、潤滑性材料は第1の層を覆うことができる。あるいは、潤滑性材料は第1の層と直接接触してもよく、より詳細には、第1の層中に含まれてもよい。一実施形態のある設計では、潤滑性材料は研磨粒子を覆うことができ、さらには研磨粒子と直接接触してもよい。さらに別の実施形態では、潤滑性材料はボンディング層を覆うことができ、ボンディング層にあってもよく、より特殊な場合には、ボンディング層と直接接触してもよい。一実施形態によると、潤滑性材料はボンディング層中に含まれ得る。さらに、代替的実施形態においては、潤滑性材料はコーティング層を覆うことができ、より詳細にはコーティング層と直接接触でき、さらにより詳細には、コーティング層中に含まれ得る。潤滑性材料は、加工物と接触するように構成されるように研磨物品の外側に形成してもよい。
潤滑性材料は、研磨物品の外面の少なくとも一部を規定してもよい。とりわけ、潤滑性材料は、連続的コーティングの形態、例えば、研磨物品1100の図11Aに図示される潤滑性材料1103であることができる。このような場合では、潤滑性材料は研磨物品1100の表面の大部分を覆い、研磨物品1100の外面の大部分を規定することができる。一実施形態のある設計によると、潤滑性材料は研磨物品1100の本質的に外面全体を規定できる。
別の実施形態によれば、潤滑性材料は、不連続層を規定してもよく、潤滑性材料は基材を覆い、研磨物品の外面の一部を規定する。不連続層は、潤滑性材料の部分間に延びる複数の間隙により規定されてよく、この間隙は潤滑性材料がない領域を規定する。
一実施形態によると、潤滑性材料は、潤滑性材料を含む離散粒子の形態であることができる。潤滑性材料を含む離散粒子は本質的に潤滑性材料から構成されてよい。より詳細には、離散粒子は、ボンディング層と直接接触する、少なくとも部分的にボンディング層中に含まれる、全体的にボンディング層中に含まれる、少なくとも部分的にコーティング層中に含まれる、コーティング層と直接接触する、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない研磨物品内のさまざまな位置に配置できる。例えば、図11Bに示すように、潤滑性材料1103はボンディング層205中に含まれる離散粒子として存在する。
少なくとも1つの実施形態については、潤滑性材料は、有機材料、無機材料、天然材料、合成材料、およびこれらの組み合わせであることができる。ある特定の場合には、潤滑性材料としては、ポリマー、例えば、フルオロポリマーを挙げることができる。ある特に好適なポリマー材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を挙げることができる。少なくとも1つの実施形態では、潤滑性材料はPTFEから本質的になることができる。
潤滑性材料を研磨物品に提供する各種方法を利用してよい。例えば、潤滑性材料を提供するプロセスは、堆積プロセスを介して行ってもよい。例示的な堆積プロセスとしては、噴霧、印刷、めっき、コーティング、重力コーティング、浸漬、ダイコーティング、静電コーティング、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
加えて、潤滑性材料を提供するプロセスは処理中にさまざまな回数行ってもよい。例えば、潤滑性材料を提供することは第1の層を形成することと同時に行うことができる。あるいは、潤滑性材料を提供することは、研磨粒子を提供することと同時に行うことができる。さらに別の実施形態においては、潤滑性材料を提供することはボンディング層を提供することと同時に行うことができる。さらに、ある任意のプロセスでは、潤滑性材料を提供することはボンディング層を覆うコーティング層を提供することと同時に行うことができる。
さらに、潤滑性材料を提供するプロセスは、特定のプロセスを完了した後に行うことができる。例えば、潤滑性材料を提供するプロセスは、第1の層を形成した後、研磨粒子を提供した後、ボンディング層を提供した後、またはさらにはコーティング層を提供した後に行うことができる。
あるいは、特定の層を形成する前に潤滑性材料を提供することが好適である場合がある。例えば、潤滑性材料を提供することは、第1の層を形成する前、研磨粒子を提供する前、ボンディング層を提供する前、またはさらにはコーティング層を提供する前に行うことができる。
本明細書における実施形態による特定の物品は、特定の方法に従って処理され、露出面を有する研磨粒子の形成を容易にすることができる。図12Aは露出面を有する研磨粒子を含む研磨物品の図である。図12Aに図示されるように、研磨物品は研磨粒子203(例えば、第1の種類の研磨粒子または第2の種類の研磨粒子)が露出面1201を有することができるように形成することができる。一実施形態によれば、研磨粒子203は、研磨粒子203の表面を覆い、優先的に研磨粒子203の下面1204近傍に配置される粒子コーティング1205を有することができる。より詳細には、粒子コーティング層1205は、基材201および第1の層202に隣接する研磨粒子203の下面1204に優先的に配置される不連続コーティングであることができる。とりわけ、粒子コーティング層1205は必ずしも、下面1204よりも基材201から大きく距離を置いて離間される研磨粒子203の上面1203上に延在しなくてもよく、露出面1201の形成を促す。粒子コーティング層1205は、本明細書の実施形態に記載されるように、ボンディング層を形成する前に選択的除去プロセスを介して研磨粒子の上面1203から除去されてもよい。粒子コーティング層1205が上面1203にはないことにより、露出面1201の形成を容易にすることができるが、これはボンディング層材料は必ずしも形成中に研磨粒子203の上面1203を湿らせなくてもよいからである。
一実施形態によると、露出面1201は本質的に金属材料を含まないことができる。より詳細には、露出面1201は本質的に研磨粒子からなり、上を覆う層を一切有しないことが可能である。特定の場合においては、露出面1201は本質的にダイヤモンドからなることができる。
図12Bは、露出面を有する研磨粒子を含む一実施形態による研磨物品の写真である。露出面1201は、研磨物品の研磨粒子の量の少なくとも約5%で存在することができる。研磨粒子の量とは、第1の種類の研磨粒子のみの総量、第2の種類の研磨粒子のみの総量、または研磨物品中に存在するあらゆる種類の研磨粒子の総量であることができると理解されよう。その他の場合には、露出面を有する研磨粒子含有量は、少なくとも約10%、例えば、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、またはさらには少なくとも約90%であることができる。さらに、非限定的な一実施形態において、研磨粒子の量の約99%以下、例えば、約98%以下、約95%以下、約80%以下、例えば、約70%以下、約60%以下、約505以下、約40%以下、約30%以下、約25%以下、またはさらには約20%以下が露出面を有する。露出面を有する研磨粒子の量は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ると理解されよう。
ボンディング層は露出面1201にて特定の輪郭を有してよい。図12Bに図示されるように、ボンディング層205は、ボンディング層205と研磨粒子の露出面1201との界面にて波形の縁部1205を有することができる。波形の縁部により、改善された材料除去および改善された研磨粒子保持を促すことができる。
特定の処理技術により、異なる露出面を有する異なる種類の研磨粒子の使用を容易にすることができる。例えば、研磨物品は、第1の種類の研磨粒子および第2の種類の研磨粒子を含むことができ、本質的に第2の種類の研磨粒子の総量はまったく露出面を有しないが、第1の種類の研磨粒子の総量の少なくとも一部は露出面を有する。さらに、その他の場合には、第2の種類の研磨粒子の総量の少なくとも一部は露出面を有することができる。さらに、特定の一実施形態では、露出面を有する第2の種類の研磨粒子の量は露出面を有する第1の種類の研磨粒子の量未満である。あるいは、露出面を有する第2の種類の研磨粒子の量は露出面を有する第1の種類の研磨粒子の量よりも多い。さらに、別の実施形態によれば、露出面を有する第2の種類の研磨粒子の総量は露出面を有する第1の種類の研磨粒子の量と実質的に同じである。
本明細書における実施形態の研磨物品は加工物のスライシングに特に適しているワイヤソーであってよい。加工物は、セラミック、半導体材料、絶縁材料、ガラス、天然材料(例えば、石)、有機材料、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないさまざまな材料であることができる。より詳細には、加工物としては、酸化物、炭化物、窒化物、鉱物種、岩、単結晶材料、多結晶材料、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。少なくとも1つの実施形態については、本明細書における実施形態の研磨物品は、サファイア、石英、炭化ケイ素、およびこれらの組み合わせからなる加工物のスライシングに適していてもよい。
少なくとも1つの態様によると、実施形態の研磨物品は特定のマシンで使用することができ、従来の物品と比較して改善された予想外の結果を有する特定の操作条件で使用されてよい。特定の理論に束縛されるものではないが、本実施形態の特徴に何らかの相乗効果があり得ると考えられる。
一般に、研磨物品(すなわち、ワイヤソー)と加工物とを互いに対して動かすことによって、切削、スライシング、レンガ切り(bricking)、直角切断(squaring)、または任意のその他の操作を行うことができる。加工物に対する研磨物品のさまざまな種類および配向を利用してもよいため、加工物を切断してウエハ、レンガ、長方形棒、角柱切片等にできる。
このことは、オープンリール式マシンを使用して行うことができ、動かすことは、ワイヤソーを第1の位置と第2の位置との間で往復動させることを含む。特定の場合には、研磨物品を第1の位置と第2の位置との間で動かすことは、研磨物品を直線上経路に沿って前後に動かすことを含む。ワイヤが往復動されている間、例えば加工物を回転させることを含め、加工物もまた動かされてもよい。図15は、加工物をスライスするための、研磨物品を使用したオープンリール式マシンの図である。
あるいは、本明細書における実施形態による任意の研磨物品とともに振動マシンを利用してもよい。振動マシンの使用は、加工品に対して第1の位置と第2の位置との間で研磨物品を動かすことを含むことができる。加工物は回転される等、動かされてよく、さらには加工物およびワイヤの両方が同時に互いに対して動かされ得る。振動マシンは、加工物に対するワイヤガイドの前後移動を利用し、オープンリール式マシンは必ずしもこのような移動を利用しない。図16は、加工物をスライスするための、研磨物品を使用した振動マシンの図である。
いくつかの用途のために、スライシング操作中、本プロセスは、ワイヤソーと加工物との界面に冷却剤を提供することをさらに含んでもよい。いくつかの好適な冷却剤としては、水性材料、油性材料、合成材料、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
特定の場合には、スライシングは速度可変操作として実施できる。速度可変操作は、第1のサイクルの間ワイヤおよび加工物を互いに対して動かすことと、第2のサイクルの間ワイヤおよび加工物を互いに対して動かすこととを含むことができる。とりわけ、第1のサイクルおよび第2のサイクルは同じであっても異なっていてもよい。例えば、第1のサイクルは、第1の位置から第2の位置までの研磨物品の移動を含むことができ、より詳細には、順方向および逆方向サイクルを通る研磨物品の移動を含んでもよい。第2のサイクルは、第3の位置から第4の位置までの研磨物品の移動を含むことができ、これもまた順方向および逆方向サイクルを通る研磨物品の移動を含んでもよい。第1のサイクルの第1の位置は第2のサイクルの第3の位置と同じであることができ、または第1の位置と第3の位置とは異なっていてもよい。第1のサイクルの第2の位置は第2のサイクルの第4の位置と同じであることができ、または第2の位置と第4の位置とは異なっていてもよい。
特定の実施形態によれば、速度可変サイクル操作における、本明細書における実施形態の研磨物品の使用は、研磨物品を開始位置から一時的位置まで第1の方向(例えば、順方向)へ、また一時的位置から同じ開始位置に、または開始位置の近くまで戻る第2の方向(例えば、逆方向)へ移動させるための経過時間を含む第1のサイクルを含むことができる。このようなサイクルは、ワイヤを0m/sから加速させて順方向におけるワイヤ速度を設定するための時間、設定ワイヤ速度で順方向にワイヤを動かす経過時間、順方向における設定ワイヤ速度から0m/sまでワイヤを減速させる際の経過時間、逆方向における0m/sから設定ワイヤ速度までワイヤを加速させる際の経過時間、設定ワイヤ速度で逆方向にワイヤを動かす際の経過時間、および逆方向における設定ワイヤ速度から0m/sまでワイヤを減速させる際の経過時間を含むことができる。図17は、速度可変サイクル操作の1回のサイクルについてのワイヤ速度対時間の例示的プロットである。
ある特定の実施形態によると、第1のサイクルは、少なくとも約30秒、例えば、少なくとも約60秒、またはさらには少なくとも約90秒であることができる。さらに、非限定的な一実施形態において、第1のサイクルは約10分以下であることができる。第1のサイクルは、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の時間を有し得ることが理解されよう。
さらに別の実施形態においては、第2のサイクルは、少なくとも約30秒、例えば、少なくとも約60秒、またはさらには少なくとも約90秒であることができる。さらに、非限定的な一実施形態において、第2のサイクルは約10分以下であることができる。第2のサイクルは、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の時間を有し得ることが理解されよう。
切削プロセスにおけるサイクルの合計数はさまざまであってよいが、少なくとも約20サイクル、少なくとも約30サイクル、またはさらには少なくとも約50サイクルであることができる。特定の場合には、サイクル数は約3000サイクル以下、または約2000サイクル以下であってよい。切削操作は、少なくとも約1時間または少なくとも約2時間の間行われてよい。なお、操作によって、切削プロセスはより長くてもよく、例えば、少なくとも約10時間、またはさらには少なくとも約20時間の連続切削であってもよい。
ある種の切削操作では、本明細書における任意の実施形態のワイヤソーは、特定の供給速度での操作に特に適していてもよい。例えば、スライシング操作は、少なくとも約0.05mm/分、少なくとも約0.1mm/分、少なくとも約0.5mm/分、少なくとも約1mm/分、またはさらには少なくとも約2mm/分の供給速度で実施することができる。さらに、非限定的な一実施形態において、供給速度は約20mm/分以下であってよい。供給速度は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
少なくとも1回の切削操作では、本明細書における任意の実施形態のワイヤソーは、特定のワイヤ張力での操作に特に適していてもよい。例えば、スライシング操作は、ワイヤ破断負荷の少なくとも約30%、例えば、ワイヤ破断負荷の少なくとも約50%、またはさらには破断負荷の少なくとも約60%のワイヤ張力で行うことができる。さらに、非限定的な一実施形態において、ワイヤ張力は破断負荷の約98%以下であってよい。ワイヤ張力は、上述の任意の最小割合から最大割合の範囲内にあり得ることが理解されよう。
別の切削操作によると、研磨物品は、改善された性能を促すVWSR範囲を有することができる。VWSRとは可変ワイヤ速度比であり、式t2/(t1+t3)により一般に説明できる。t2は研磨ワイヤが設定ワイヤ速度で前方または後方に移動する際の経過時間であり、t1は研磨ワイヤがワイヤ速度0から設定ワイヤ速度まで前方または後方に移動する際の経過時間であり、t3は研磨ワイヤが設定ワイヤ速度からワイヤ速度0まで前方または後方に移動する際の経過時間である。例えば、図17を参照されたい。例えば、本明細書における実施形態のワイヤソーのVWSR範囲は、少なくとも約1、少なくとも約2、少なくとも約4、またはさらには少なくとも約8であることができる。さらに、非限定的な一実施形態において、VWSR速度は約75以下または約20以下であってよい。VWSR速度は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。一実施形態では、可変ワイヤ速度比での切削操作のための例示的なマシンは、Meyer Burger DS265 DW Wire Sawマシンであることができる。
ある種のスライシング操作は、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンであり得るシリコンを含む加工物に行われてもよい。一実施形態によると、一実施形態による研磨物品の使用は、少なくとも約8m/km、例えば、少なくとも約10m/km、少なくとも約21m/km、またはさらには少なくとも約15m/kmの寿命を示す。ワイヤ寿命は、使用される研磨ワイヤのキロメータ当たりで生成されるウエハ面積に基づくことができ、ウエハ面積は、生成されるウエハ表面の片面に基づいて計算される。このような場合では、研磨物品は、例えば、基材1キロメータ当たり少なくとも約0.5カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約1.0カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約1.5カラット、またはさらには基材1キロメータ当たり少なくとも約2.0カラットの特定の研磨粒子密度を有してよい。さらに、密度は基材1キロメータ当たり少なくとも約20カラット以下、またはさらには基材1キロメータ当たり少なくとも約10カラット以下であってよい。研磨粒子の平均粒径は約20ミクロン未満であり得る。研磨粒子密度は、上述したこれらの任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。スライシング操作は本明細書に開示される供給速度で行われてよい。
別の操作によれば、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンを含むシリコン加工物は、一実施形態に係る研磨物品でスライスすることができ、研磨物品は、少なくとも約0.5m/km、例えば、少なくとも約1.0m/km、またはさらには少なくとも約1.5m/kmの寿命を有することができる。このような場合では、研磨物品は、例えば、基材1キロメータ当たり少なくとも約5カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約10カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約20カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約40カラットの特定の研磨粒子密度を有してよい。さらに、密度は基材1キロメータ当たり少なくとも約300カラット以下、またはさらには基材1キロメータ当たり少なくとも約150カラット以下であってよい。研磨粒子の平均粒径は約20ミクロン未満であり得る。研磨粒子密度は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
スライシング操作は、少なくとも約1mm/分、少なくとも約2mm/分、少なくとも約3mm/分、少なくとも約5mm/分の供給速度で実施することができる。さらに、非限定的な一実施形態において、供給速度は約20mm/分以下であってよい。供給速度は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
別の操作によると、サファイア加工物が本明細書における実施形態の研磨物品を使用してスライスできる。サファイア加工物としては、c面サファイア、a面サファイア、またはr面サファイアを挙げてよい。少なくとも1つの実施形態については、研磨物品はサファイア加工物をスライスでき、少なくとも約0.1m/km、例えば、少なくとも約0.2m/km、少なくとも約0.3m/km、少なくとも約0.4m/km、またはさらには少なくとも約0.5m/kmの寿命を示すことができる。このような場合では、研磨物品は、例えば、基材1キロメータ当たり少なくとも約5カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約10カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約20カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約40カラットの特定の研磨粒子密度を有してよい。さらに、密度は基材1キロメータ当たり約300カラット以下、またはさらには基材1キロメータ当たり約150カラット以下であってよい。研磨粒子の平均粒径は約20ミクロン超であることができる。研磨粒子密度は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
前述のサファイア加工物のスライシング操作は、少なくとも約0.05mm/分、例えば、少なくとも約0.1mm/分、またはさらには少なくとも約0.15mm/分の供給速度で行われてよい。さらに、非限定的な一実施形態において、供給速度は約2mm/分以下であってよい。供給速度は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
さらに別の態様では、研磨物品を使用して、単結晶炭化ケイ素等の炭化ケイ素を含む加工物をスライスしてよい。少なくとも1つの実施形態については、研磨物品は炭化ケイ素加工物をスライスでき、少なくとも約0.1m/km、例えば、少なくとも約0.2m/km、少なくとも約0.3m/km、少なくとも約0.4m/km、またはさらには少なくとも約0.5m/kmの寿命を示すことができる。このような場合では、研磨物品は、例えば、基材1キロメータ当たり少なくとも約5カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約10カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約20カラット、基材1キロメータ当たり少なくとも約40カラットの特定の研磨粒子密度を有してよい。さらに、密度は基材1キロメータ当たり少なくとも約300カラット以下、またはさらには基材1キロメータ当たり少なくとも約150カラット以下であってよい。研磨粒子密度は、上述したこれらの任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
前述の炭化ケイ素加工物のスライシング操作は、少なくとも約0.05mm/分、例えば、少なくとも約0.10mm/分、またはさらには少なくとも約0.15mm/分の供給速度で行われてよい。さらに、非限定的な一実施形態において、供給速度は約2mm/分以下であってよい。供給速度は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内にあり得ることが理解されよう。
本明細書における実施形態の研磨物品は、従来の本明細書における実施形態の特徴の少なくとも1つを有していない研磨ワイヤソーと比較して、改善された使用中の研磨粒子保持を示した。例えば、研磨物品は、1つ以上の従来のサンプルから少なくとも約2%改善した研磨粒子保持を有する。さらに他の場合には、研磨粒子保持改善率は少なくとも約4%、少なくとも約%、少なくとも約6%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約14%、少なくとも約16%、少なくとも約18%、少なくとも約20%、少なくとも約24%、少なくとも約28%、少なくとも約30%、少なくとも約34%、少なくとも約38%、少なくとも約40%、少なくとも約44%、少なくとも約48%、またはさらには少なくとも約50%であることができる。さらに、非限定的な一実施形態において、研磨粒子保持改善率は、約100%以下、例えば、約95%以下、約90%以下、またはさらには約80%以下であることができる。
本明細書における実施形態の研磨物品は、従来の本明細書における実施形態の特徴の少なくとも1つを有していない研磨ワイヤソーと比較して、改善された研磨粒子保持を示し、さらに改善された耐用期間を示した。例えば、本明細書における研磨物品は、1つ以上の従来のサンプルと比較して、少なくとも約2%改善した耐用期間を有することができる。さらに他の場合には、従来の物品と比較した本明細書における実施形態の研磨物品の耐用期間の増加は、少なくとも約4%、少なくとも約6%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約14%、少なくとも約16%、少なくとも約18%、少なくとも約20%、少なくとも約24%、少なくとも約28%、少なくとも約30%、少なくとも約34%、少なくとも約38%、少なくとも約40%、少なくとも約44%、少なくとも約48%、またはさらには少なくとも約50%であることができる。さらに、非限定的な一実施形態において、耐用期間の改善は、約100%以下、例えば、約95%以下、約90%以下、またはさらには約80%以下であることができる。
別の実施形態によると、本明細書に記載される実施形態の研磨物品を形成する方法は、基材上を覆う第1の層を覆う研磨粒子を含む本体を提供することを含んでもよい。特定の実施形態では、第1の層はタッキング層と呼んでもよいことに留意されたい。本方法は、制御された処理条件に従って少なくとも基材、第1の層、および研磨粒子を処理して、フィレット特性を有する研磨物品を形成することをさらに含んでよい。
フィレット特性は、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、フィレットサイズ変動(V)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。特定の場合には、フィレット特性は所定の値に基づき得ることに留意されたい。その他の場合においては、フィレット特性は1つ以上の制御された処理条件に関連してもよいことにさらに留意されたい。
本明細書における実施形態のフィレット特性は研磨物品の断面画像からとった寸法から計算されてもよい。図18aは研磨物品1800の断面画像の図を示す。図18aの図は、本明細書において記述されるフィレット特性を計算するための、本明細書に記載される研磨物品の任意の実施形態の断面画像からとってよい寸法を提供する。図18aを参照すると、研磨物品1800は、基材1810、研磨粒子1815、基材1810を覆う第1の層1820、ならびに第1の層1820および研磨粒子1815を覆う第2の層1825を含んでよい。とりわけ、本明細書の実施形態に記載されるようなフィレット特性を計算するために使用される断面画像は好ましくは、研磨粒子1815の表面が基材1810と接触するかまたは第1の層1820と接触する画像に基づく。画像はさらに、基材1810および研磨粒子1815と接触するフィレット1830、1832を示してよい。
図18bは図18aの拡大部分、特に研磨物品1800の研磨粒子1815付近の部分の図である。
基材1810は、基材1810の外周1840に沿ったいかなる点からもほぼ等距離の中心点1835を含んでよい。放射軸1845は、基材1810の外周1940に対して接線方向の任意の線に垂直な角度で中心点1835から外方に延び、基材1810の外周1840を横断してよい。第1の層1820は、基材1810の外周1840と第1の層1820の外周1850との間の放射軸1845に沿った距離として測定した厚さdflを有してよい。値tflとは、研磨粒子1815から離間された第1の層1820周りのさまざまな位置における好適なサンプルサイズのdfl測定値から計算される第1の層1820の平均厚さを表す。例えば、非限定的な一実施例において、tfl値は、研磨粒子1815から離間された第1の層1820周りの約10を超えるサンプルサイズのdfl測定値から計算されてよい。
放射軸1855は、基材1810の外周1840に対して接線方向の任意の線に垂直な角度で中心点1835から外方に延び、基材1810の外周1840を横断してよい。第2の層1825は、第1の層1820の外周1850と第2の層1825の外周1860との間の放射軸1855に沿った距離として測定した厚さdblを有してよい。値tblとは、研磨粒子1815から離間された第2の層1825周りのさまざまな位置における好適なサンプルサイズのdbl測定値から計算される。第2の層1825の平均厚さを表す。例えば、非限定的な一実施例において、tbl値は、研磨粒子1815から離間された第2の層1825周りの約10を超えるサンプルサイズのdbl測定値から計算されてよい。
フィレット1830、1832を有する各研磨粒子1815は、研磨粒子1815の最大フィレット厚さを表す1つのd測定値を有してよい。d測定値は、基材1810の外周1840と三重点1870との間の距離または基材1810の外周1840と三重点1872との間の距離の大きい方であることができる。三重点1870、1872は、断面画像で見たときに研磨粒子1815、フィレット1830または1832、および第2の層1825が共通して接触する点として定義されてよいことが理解されよう。研磨粒子1815のd測定値は、中心点1835から、三重点1870または1872の基材1810の外周1840から遠い方いずれかまで延びる放射軸1865に沿って測定されてよい。例えば、具体的には図19を参照すると、三重点1870は三重点1872よりも基材1810の外周1840から遠い。したがって、研磨粒子1815のd測定値は、中心点1835から三重点1870まで延びる放射軸1865に沿って測定されてよい。研磨粒子1815のd測定値は、基材1810の外周1840と三重点1870との間の放射軸1865に沿った距離と等しい。
値tは、統計学的に関連するサンプルサイズの研磨粒子1815およびそれらの関連するd測定値から計算される研磨物品の平均最大フィレット厚さを表す。例えば、非限定的な一実施例において、t値は、研磨粒子の10個超のサンプルサイズの研磨粒子1815およびそれらの関連するd測定値から計算されてよい。
各研磨粒子1815は、第2の層1825と接触している研磨粒子1815の表面積を表すa測定値を有してよい。各研磨粒子1815は、フィレット1830、1832と接触している研磨粒子1815の表面積を表すa測定値も有してよい。a測定値およびa測定値は、研磨粒子1815の画像解析を行うための任意の好適な撮像装置、例えば、走査型電子顕微鏡を使用した研磨粒子1815の断面画像からとってよい。
値Aは、第2の層1825と接触している研磨粒子の表面積の平均割合を表し、統計学的に関連するサンプルサイズの研磨粒子1815およびそれらの関連するa測定値から計算されてよい。例えば、非限定的な一実施例において、A値は、10個超のサンプルサイズの研磨粒子1815およびそれらの関連するa測定値から計算されてよい。値Aは、フィレット1830、1832と接触している研磨粒子の表面積の平均割合を表し、統計学的に関連するサンプルサイズの研磨粒子1815およびそれらの関連するa測定値から計算されてよい。例えば、非限定的な一実施例において、A値は、10個超のサンプルサイズの研磨粒子1815およびそれらの関連するa測定値から計算されてよい。
値dabは研磨物品1800における研磨粒子の平均粒径を表す。平均粒径dabは中央値(D50)であることができ、または図18aおよび図18bに示す粒子の直径により表してもよい。値Vは、フィレットサイズ変動(V)を表し、数字的には[(Fmax−Favg)/Fmax]×100%と表してよい。Fmaxはサンプルのフィレット厚さの最大値を表し、Favgはサンプルのフィレットの平均最大厚さを表す。
研磨粒子1815は本明細書に記載されるようなコーティングされた研磨粒子であってよいと理解されよう。本明細書に開示される実施形態によるフィレット係数を決定するために、研磨粒子表面から最大約0.3μm(0.3μmを含む)の厚さの研磨粒子のこのようないかなるコーティングも研磨粒子の一部として考えられる。したがって、tfl、tbl、t、Dab、AまたはAを含むがこれらに限定されない任意の測定値のために、研磨粒子表面から最大約0.3μm(0.3μmを含む)の厚さの研磨粒子1815の任意のコーティング、例えば、スズコーティングは、必要とされる測定値として考慮されず、またこれに含まれない。さらに、特定の実施形態では、三重点は、断面画像で見たときに研磨粒子表面から最大約0.3μm(0.3μmを含む)の厚さの研磨粒子1815のコーティング、フィレット1830または1832、および第2の層1825が共通して接触する点として定義されてよいと理解されよう。
本明細書に記載されるすべての平均値、例えば、tfl、tbl、t、dab、AまたはAもまた平均値または中央値を意味するとさらに理解されよう。例えば、dabは研磨物品の研磨粒子の中央(D50)値であることができる。本明細書に記載されるすべての平均値は、好適なサンプルサイズの値、例えば、約10の値を超えるサンプルサイズから計算されてよいとさらに理解されよう。
フィレット特性を決定するための本明細書に記述される測定値は、100X〜約1000Xの範囲内の倍率での研磨物品の断面画像から測定してよいとさらに理解されよう。フィレット特性を決定するための本明細書に記述される測定値は好ましくは、約300Xの範囲内の倍率での研磨物品の断面画像から測定してよいとさらに理解されよう。
上記のフィレット特性は1つ以上の制御された処理条件に関連してもよいことにさらに留意されたい。特定の実施形態では、フィレット特性は1つ以上の制御された処理条件の制御を基準にして選択されてよい。さらにその他の実施形態では、フィレット特性は所定のフィレット特性であることができ、これは、研磨物品を形成する前に使用者が指定した値に基づいてもよく、また1つ以上の制御された処理条件の制御に基づいて決定されてもよい。
特定の実施形態によると、1つ以上の制御された処理条件は、リフロー温度、フィラー含有量、フィラーサイズ、フィラー組成、研磨粒子の平均粒径、研磨粒子の粒径分布、研磨粒子含有量、研磨粒子の組成、第1の層の厚さ、第1の層の組成、雰囲気条件、およびこれらの組み合わせからなる群から選択してよい。特定の実施形態では、1つ以上の制御された処理条件、例えば、リフロー温度は、使用者が制御して、フィレット特性、例えば、研磨物品のタッキング係数(tfl/t)を制御してよい。フィレット特性の値はしたがって、使用者により制御されるか、またはサファイアもしくはシリコンウエハ鋸引きのためのダイヤモンドワイヤ等の予想されるかもしくは所定の研磨用途に基づいて選択されてよい。
特定の実施形態によれば、予想されるかまたは所定の研磨用途は、加工物硬度、加工物サイズ、加工物組成、研磨物品寿命、研磨粒子保持強度、切削力、加工物品質からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに基づいてよい。
特定の実施形態では、フィレット特性は数字的にはtfl/tと表すタッキング係数であってよい。特定の非限定的な実施形態において、タッキング係数は、少なくとも約0.01、例えば、少なくとも約0.02、少なくとも約0.03、少なくとも約0.04、少なくとも約0.05、少なくとも約0.1、少なくとも約0.2、少なくとも約0.3、少なくとも約0.4、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約1.0、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、またはさらには少なくとも約1.9であってよい。さらに他の非限定的な実施形態において、タッキング係数は、約2以下、例えば、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1以下、約0.9以下、約0.8以下、約0.7以下、約0.6以下、約0.5以下、約0.4以下、約0.3以下、またはさらには約0.2以下であってよい。タッキング係数は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、フィレット特性は、数学的にはt/dabと表すフィレット対粒子係数であってよい。特定の非限定的な実施形態において、フィレット対粒子係数は、少なくとも約0.01、例えば、少なくとも約0.02、少なくとも約0.03、少なくとも約0.04、少なくとも約0.05、少なくとも約0.06、少なくとも約、少なくとも約0.08、少なくとも約0.1、少なくとも約0.12、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、少なくとも約0.5、またはさらには少なくとも約0.55であってよい。さらに他の非限定的な実施形態において、フィレット対粒子係数は、約1以下、例えば、約0.95以下、約0.9以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.7以下、約0.7以下、約0.65以下、またはさらには約0.6以下であってよい。フィレット対粒子係数は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、フィレット特性は、数学的にはA/Aと表す接触係数であってよい。特定の非限定的な実施形態において、接触係数は、約100以下、例えば、約95以下、約90以下、約85以下、約80以下、約75以下、約70以下、約65以下、約60以下、約55以下、約50以下、約45以下、約40以下、約35以下、約30以下、約25以下、約20以下、約15以下、またはさらには約10以下であってよい。さらに他の非限定的な実施形態において、接触係数は、少なくとも約0.01、例えば、少なくとも約0.02、少なくとも約0.05、少なくとも約0.08、少なくとも約0.1、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、少なくとも約0.5、少なくとも約0.55、少なくとも約0.6、少なくとも約0.65、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、またはさらには少なくとも約0.95であってよい。接触係数は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、フィレット特性は、数学的にはt/tblと表すフィレット対ボンディング層係数であってよい。特定の非限定的な実施形態において、フィレット対ボンディング層係数は、少なくとも約0.01、例えば、少なくとも約0.02、少なくとも約0.05、少なくとも約0.1、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、またはさらには少なくとも約0.5であってよい。さらに他の非限定的な実施形態において、フィレット対ボンディング層係数は、約100以下、例えば約80以下、約60以下、約40以下、約20以下、約10以下、約5以下、約4以下、約3.5以下、約3以下、約2.8以下、約2.6以下、約2.4以下、約2.2以下、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、またはさらには約1.1以下であってよい。フィレット対ボンディング層係数は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、フィレット特性は、数学的には[(Fmax−t)/Fmax]x100%と表すフィレットサイズ変動(V)であってよい。Fmaxはサンプリングのフィレット厚さの最大値を表し、tは本明細書に記載される平均最大フィレットサイズである。サンプリングとは、統計学的に関連する平均を導くための好適な数の研磨物品からとったフィレットの統計学的なサンプルサイズへの言及であると理解されよう。本明細書において記述されるように、非限定的実施例では、サンプリングは、少なくとも10の異なる測定値を含むことができる。特定の非限定的な実施形態において、フィレットサイズ変動(V)は、約95%以下、例えば、約93%以下、約90%以下、約88%以下、約85%以下、約83%以下、約80%以下、約78%以下、約75%以下、約73%以下、約70%以下、約68%以下、約65%以下、約63%以下、約60%以下、約58%以下、約55%以下、約53%以下、約50%以下、約48%以下、約45%以下、約43%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、約10%以下であってよい。さらに他の非限定的な実施形態において、フィレットサイズ変動(V)は、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、またはさらには少なくとも約50%であってよい。フィレットサイズ変動(V)は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内の任意の割合であってよいことが理解されよう。
その他の実施形態において、研磨物品はさらに、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、またはフィレットサイズ変動(V)からなる群のうちの少なくとも2つのフィレット特性の組み合わせを含んでよい。
上で述べたように、フィレット特性は、所定の値を有するフィレット特性からなる群から選択されてよい。例えば、フィレット特性は、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)、約0.33以下のフィレット対粒子係数(t/dab)、約100以下のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、少なくとも約1の接触係数(A/A)、約60%以下のフィレットサイズ変動(V)、またはこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。特定の場合には、フィレット特性は所定の値に基づき得ることに留意されたい。その他の場合においては、フィレット特性は1つ以上の制御された処理条件に関連してもよいことにさらに留意されたい。
特定の実施形態では、リフロー温度等の1つ以上の制御された処理条件は使用者により制御されて、所定の値を有する所望のフィレット特性、例えば、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)を生み出す。
別の特定の実施形態によれば、所望のフィレット特性は、約1.5以下の数学的にはtfl/tと表すタッキング係数であってよい。例えば、特定の非限定的な実施形態において、タッキング係数は、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1以下、約0.99以下、約0.97以下、約0.95以下、約0.92以下、約0.9以下、約0.85以下、約0.8以下、約0.75以下、約0.7以下、約0.65以下、約0.6以下、約0.55以下、またはさらには約0.51以下であってよい。その他の非限定的な実施形態において、タッキング係数は、少なくとも約0.5、例えば、少なくとも約0.55、少なくとも約0.6、少なくとも約0.65、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、少なくとも約0.92、少なくとも約0.95、少なくとも約0.97、少なくとも約0.99、少なくとも約1、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、またはさらには少なくとも約1.4であってよい。タッキング係数は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、所望のフィレット特性は、約0.33以下の数学的にはtfl/dabと表すフィレット対粒子係数であってよい。例えば、特定の非限定的な実施形態において、フィレット対粒子係数は、約0.31以下、約0.3以下、約0.27以下、約0.25以下、約0.23以下、約0.2以下、約0.17以下、約0.15以下、約0.13以下、約0.1以下、約0.07以下、またはさらには約0.06以下であってよい。その他の非限定的な実施形態において、フィレット対粒子係数は、少なくとも約0.05、例えば、少なくとも約0.07、少なくとも約0.1、少なくとも約0.12、少なくとも約0.14、少なくとも約0.16、少なくとも約0.18、少なくとも約0.20、少なくとも約0.24、少なくとも約0.26、少なくとも約0.28、少なくとも約0.30、またはさらには少なくとも約0.32であってよい。フィレット対粒子係数は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、所望のフィレット特性は、約100以下の数学的にはtfl/tblと表すフィレット対ボンディング層係数であってよい。例えば、特定の非限定的な実施形態において、フィレット対ボンディング層係数は、約90以下、約80以下、約70以下、約60以下、約50以下、約40以下、約35以下、約30以下、約28以下、約26以下、約24以下、約22以下、約20以下、約18以下、約16以下、約14以下、約12以下、またはさらには約11以下であってよい。非限定的な実施形態において、フィレット対ボンディング層係数は、少なくとも約10、例えば、少なくとも約12、少なくとも約14、少なくとも約16、少なくとも約18、少なくとも約20、少なくとも約22、少なくとも約24、少なくとも約26、少なくとも約28、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、またはさらには少なくとも約95であってよい。フィレット対ボンディング層係数は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、所望のフィレット特性は、少なくとも約1.0の数学的にはA/Aと表す接触係数であってよい。例えば、特定の非限定的な実施形態において、接触係数は、少なくとも約1.2、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、少なくとも約1.9、少なくとも約2、少なくとも約2.2、少なくとも約2.4、少なくとも約2.6、少なくとも約2.8、少なくとも約3、少なくとも約3.5、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約7、少なくとも約8、またはさらには少なくとも約9であってよい。その他の非限定的な実施形態において、接触係数は、約10以下、例えば、約9以下、約8以下、約7以下、約6以下、約5以下、約4以下、約3.5以下、約3以下、約2.8以下、約2.6以下、約2.4以下、約2.3以下、約2.2以下、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、またはさらには約1.1以下であってよい。接触係数は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、フィレット特性は、数学的には[(Fmax−t)/Fmax]×100%と表すフィレットサイズ変動(V)であってよい。Fmaxはサンプリングのフィレット厚さの最大値を表し、tは本明細書に記載される平均最大フィレットサイズである。サンプリングとは、統計学的に関連する平均を導くための好適な数の研磨物品からとったフィレットの統計学的なサンプルサイズへの言及であると理解されよう。本明細書において記述されるように、非限定的実施例では、サンプリングは、少なくとも10の異なる測定値を含むことができる。特定の非限定的な実施形態において、フィレットサイズ変動(V)は、約60%以下、例えば、約58%以下、約55%以下、約53%以下、約50%以下、約48%以下、約45%以下、約43%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、約10%以下、約8%以下、約6%以下、約4%以下、またはさらには約3%以下であってよい。さらに他の非限定的な実施形態において、フィレットサイズ変動(V)は、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、またはさらには少なくとも約50%であってよい。フィレットサイズ変動(V)は、上述した任意の最小割合から最大割合の範囲内の任意の割合であってよいことが理解されよう。
その他の実施形態において、研磨物品はさらに、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)、約0.33以下のフィレット対粒子係数(t/dab)、約100以下のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、少なくとも約1の接触係数(A/A)、約60%以下のフィレットサイズ変動(V)からなる群から選択される所定の値を有する少なくとも2つの所望のフィレット特性の組み合わせを含んでよい。
別の特定の実施形態によれば、フィレットは第1の層の組成と実質的に同じ組成を含んでもよい。さらに他の実施形態では、フィレットは第1の層の組成と本質的に同じ組成を有してもよい。さらに別の実施形態においては、フィレットは第1の層の組成と比較して、任意の元素に関して約5wt%以下の元素組成の差異を有する組成を有してもよい。例えば、フィレットの組成と第1の層の組成との1つの元素について約4wt%以下、約3wt%以下、またはさらには約1wt%以下。第1の層(すなわち、タッキング層)とフィレットとの組成の差異のような特徴はさらに、フィレットと第2の層(すなわち、ボンディング層)との間にも存在してよいことが理解されよう。第1の層とフィレットとの組成の差異のような特徴はさらに、フィレットとバリア層との間にも存在してよいことが理解されよう。
別の特定の実施形態によれば、フィレットは第1の層の組成と実質的に異なる組成を含んでもよい。さらに他の実施形態では、フィレットは第1の層の元素とは異なる少なくとも1つの元素を含む組成を有してもよい。さらに別の実施形態においては、フィレットは第1の層の組成と比較して、任意の元素に関して少なくとも約5wt%の元素組成の差異を有する組成を有してもよい。例えば、フィレットの組成と第1の層の組成との1つの元素について少なくとも約6wt%、少なくとも約7wt%、少なくとも約8wt%、少なくとも約9wt%、少なくとも約10wt%、少なくとも約15wt%、少なくとも約20wt%、少なくとも約40wt%、またはさらには少なくとも約50wt%。第1の層(すなわち、タッキング層)とフィレットとの組成の差異のような特徴はさらに、フィレットと第2の層(すなわち、ボンディング層)との間にも存在してよいことが理解されよう。第1の層とフィレットとの組成の差異のような特徴はさらに、フィレットとバリア層との間にも存在してよいことが理解されよう。
別の実施形態によれば、フィレットは活性結合材料を含んでもよい。活性結合材料は、ホウ化物、酸化物、窒化物、炭化物、オキシ窒化物、オキシホウ化物、オキシ炭化物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含んでもよい。例えば、一実施形態において、フィレットはチタンを含む活性結合材料を含んでもよい。別の非限定的な実施形態において、フィレットは炭化チタンを含む活性結合材料を含んでもよい。
別の実施形態によれば、フィレットは金属を含んでもよい。さらに別の実施形態によれば、フィレットは合金を含んでもよい。さらに別の実施形態によれば、フィレットは元素状金属を含んでもよい。さらに別の実施形態では、フィレットは1種以上の遷移金属元素を含んでもよい。例えば、特定の場合には、フィレットはスズを含んでもよい。さらに別の実施形態では、フィレットは銅を含むことができる。さらに別の実施形態によれば、フィレットはニッケルを含んでもよい。さらに別の実施形態によれば、フィレットははんだを含んでもよい。さらに別の実施形態では、フィレットはスズおよび銅の混合物を含んでよい。
別の実施形態によれば、フィレットは第1の層および活性結合材料の組成の混合物を含んでもよい。さらに別の実施形態では、フィレットは少なくとも2つの別個の材料相を含んでもよい。例えば、フィレットは第1の相および第2の相を含んでもよい。特定の場合には、第1の相は、第2の相と比べて優先的に研磨粒子表面の近くに位置付けられてよい。さらに他の場合には、優先的に研磨粒子表面の近くに位置付けられた第1の相は、活性結合材料または活性結合材料中の元素を含む材料であってよいが、第1の相とは別個のものであり、第1の相とは別の組成を有する第2の相は、場合によっては、活性結合材料中のいかなる元素も含まなくてよい。さらに別の実施形態においては、フィレットは、第1の相、第2の相、および第3の相を含む少なくとも3つの別個の材料相を含んでよい。
別の実施形態によれば、フィレットは第1の層から延在してよい。その他の実施形態では、フィレットは第1の層と一体になっていてもよい。さらに他の実施形態では、フィレットは第1の層とアマルガム(amalgamate)を形成してもよい。
別の実施形態によれば、研磨物品はフィラーを含んでもよく、フィラーは少なくとも第1の層中に存在してよいか、または第1の層中のみに存在してよい。フィラーは研磨粒子とは別個のものであってよい。その他の実施形態において、フィラーは平均粒径、組成、含有量、密度、分布、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのフィラー基準に基づいて研磨粒子とは異なっていてよい。
さらに別の実施形態によれば、研磨粒子は平均粒径(P1)を有してよく、フィラーは平均粒径(F1)を有してよい。特定の実施形態では、研磨粒子の平均粒径はフィラー平均粒径よりも大きくてよい。その他の実施形態において、研磨粒子の平均粒径は、式((P1−F1)/P1)×100%に基づいてフィラー平均粒径と少なくとも約5%異なっていてよい。さらに他の実施形態では、研磨粒子の平均粒径は、少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、少なくとも約40%異なり、少なくとも約50%異なり、少なくとも約60%異なり、少なくとも約70%異なり、少なくとも約80%異なり、少なくとも約90%異なり、またはさらには少なくとも約95%異なっていてよい。さらに他の実施形態では、研磨粒子の平均粒径は、約99%以下異なり、例えば、約95%以下異なり、約90%以下異なり、約80%以下異なり、約70%以下異なり、約60%以下異なり、約50%以下異なり、約50%以下異なり、約40%以下異なり、約30%以下異なり、約20%以下異なり、またはさらには約10%以下異なってもよい。研磨粒子の平均粒径とフィラーの平均粒径の差異率は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の実施形態によれば、フィラーは、約500ミクロン以下、例えば、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下、約150ミクロン以下、約100ミクロン以下、約80ミクロン以下、約50ミクロン以下、約30ミクロン以下、約20ミクロン以下、約15ミクロン以下、約12ミクロン以下、約10ミクロン以下、またはさらには約8ミクロン以下の平均粒径を有してよい。その他の実施形態において、フィラーは、少なくとも約0.01ミクロン、例えば、少なくとも約0.05ミクロン、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.5ミクロン、少なくとも約1ミクロン、少なくとも約3ミクロン、少なくとも約5ミクロン、少なくとも約8ミクロン、またはさらには少なくとも約10ミクロンの平均粒径を有してよい。フィラーは、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値の平均粒径を有してよいことが理解されよう。
さらに別の実施形態によれば、フィラーは、無機材料、有機材料、ポリマー、合成材料、天然材料、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含んでよい。さらに別の実施形態では、フィラーは熱可塑性材料、熱硬化性材料、樹脂、セラミック、ガラス、金属、合金、金属コーティングされた粒子、略球状ビーズ、中空体、細長本体、繊維、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含んでよい。さらに別の実施形態においては、フィラーは、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、ダイヤモンド、炭素系物質、立方晶窒化ホウ素、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含んでよい。
別の実施形態によれば、フィラーは少なくとも約0.1GPa、例えば、少なくとも約1GPa、またはさらには少なくとも約3GPaのビッカース硬度を有してよい。さらに別の実施形態では、フィラーは約200GPa以下、例えば、約150GPa以下、またはさらには約100GPa以下のビッカース硬度を有してよい。フィラーは、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値のビッカース硬度を有してよいことが理解されよう。
別の実施形態によれば、研磨粒子は平均硬度(Hap)を有してよく、フィラーは平均硬度(Hf)を有してよい。研磨粒子の平均硬度(Hap)はフィラー平均硬度(Hf)より大きくてもよい。その他の実施形態において、研磨粒子の平均硬度は、式((Hap−Hf)/Hap)×100%に基づいてフィラー平均硬度と少なくとも約5%異なっていてよい。さらに他の実施形態では、研磨粒子の平均硬度は、フィラー平均硬度と少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、少なくとも約40%異なり、少なくとも約50%異なり、少なくとも約60%異なり、少なくとも約70%異なり、少なくとも約80%異なり、またはさらには少なくとも約90%異なっていてよい。さらに他の実施形態において、研磨粒子の平均硬度は、フィラー平均硬度と約99%以下異なり、約90%以下異なり、約80%以下異なり、約70%以下異なり、約60%以下異なり、約60%以下異なり、約50%以下異なり、約40%以下異なり、約30%以下異なり、またはさらには約20%以下異なっていてよい。研磨粒子の平均硬度とフィラー平均硬度の差異率は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
さらに別の実施形態によれば、フィラーは研磨粒子組成とは異なるフィラー組成を有してよい。その他の実施形態において、フィラー組成は、フィラー組成と研磨粒子組成中の少なくとも1つの元素が少なくとも5wt%研磨粒子組成と異なっていてよい。
さらに別の実施形態によれば、研磨粒子はある研磨粒子含有量で存在してよく、フィラーはあるフィラー含有量で存在してよい。研磨物品はフィラー含有量よりも多い研磨粒子含有量を含んでよい。その他の実施形態では、フィラー含有量は研磨粒子含有量より多くてもよい。さらにその他の実施形態では、研磨粒子含有量はフィラー含有量と実質的に同じであってよい。さらに他の実施形態では、研磨物品は、約100:1以下、例えば、約50:1以下、約20:1以下、約10:1以下、約5:1以下、約2:1以下、またはさらには約1:1以下の研磨粒子含有量(Cap)対フィラー含有量(Cf)である粒子数比(Cap:Cf)を有してよい。さらに他の実施形態において、粒子数比(Cap:Cf)は、少なくとも約2:1、例えば、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、またはさらには少なくとも約100:1であってよい。粒子数比(Cap:Cf)は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
別の実施形態では、細長研磨物品におけるフィラー密度は、少なくとも約0.00001グラム/m、少なくとも約0.00002グラム/m、少なくとも約0.00005グラム/m、少なくとも約0.0001グラム/m、少なくとも約0.0002グラム/m、少なくとも約0.0005グラム/m、少なくとも約0.001グラム/m、少なくとも約0.002グラム/m、少なくとも約0.005グラム/m、またはさらには少なくとも約0.001グラム/mであることができる。さらに他の実施形態では、細長研磨物品におけるフィラー密度は、0.1グラム/m以下、約0.05グラム/m以下、約0.02グラム/m以下、約0.01グラム/m以下、約0.005グラム/m以下、約0.002グラム/m以下、またはさらには約0.001グラム/m以下であることができる。細長研磨物品におけるフィラー密度は、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
他の実施形態では、フィラーは第1の層の組成については、研磨粒子の湿潤親和性(wetting affinity)と比較して高い湿潤親和性を有してよい。
少なくとも1つの実施形態については、1つ以上の制御された処理条件を含む特定の形成方法を利用して、本明細書における実施形態による特定のフィレット特性を有する研磨物品の形成を容易にすることができる。プロセスは、概して本明細書における実施形態で記述したように、基材における第1の層(例えば、タッキング層)の形成および第1の層における研磨粒子の配置をもって開始してよい。一実施形態によると、本明細書における実施形態による特定のフィレット特性を促すことができる1つ以上の制御された処理条件が適用できる。例えば、制御された処理条件は、基材、第1の層、および研磨粒子をリフロー温度まで加熱することを含んでもよい。基材、第1の層、および研磨粒子を加熱することは、リフロー温度および粘度を選択することと、研磨粒子への第1の層の濡れを制御することとを含んでよい。基材、第1の層、および研磨粒子を加熱することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するために所定の粘度に対応するリフロー温度を選択することと、フィレットの平均最大厚さを制御することとを含んでよい。
その他の実施形態では、リフロー温度は第1の層の融点とは異なっていてもよい。さらに他の実施形態では、リフロー温度は式[(Tm−Tr)/Tm]×100%に基づいて融点と少なくとも約0.5%異なっていてもよい。Tmは融点を表し、Trはリフロー温度を表す。その他の実施形態において、リフロー温度は融点と少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、またはさらには少なくとも約40%異なっていてもよい。さらに他の実施形態では、リフロー温度は融点と80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、約16%以下、約14%以下、約12%以下、約10%以下、約8%以下、またはさらには約6%以下異なっていてもよい。リフロー温度は融点と上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の割合で異なっていてもよいと理解されよう。
その他の実施形態によると、リフロー温度は、約450℃以下、例えば、約440℃以下、約430℃以下、約420℃以下、約410℃以下、約400℃以下、約390℃以下、約380℃以下、約370℃以下、約360℃以下、約350℃以下、約340℃以下、約330℃以下、約320℃以下、約310℃以下、またはさらには約300℃以下であってよい。その他の実施形態において、リフロー温度は少なくとも約100℃、例えば、少なくとも約120℃、少なくとも約150℃、少なくとも約180℃、少なくとも約200℃、またはさらには少なくとも約220℃である。リフロー温度は、上述した任意の最小値または最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
その他の実施形態によると、制御された処理条件に従って処理することは、第1の層の粘度を変更することと、第1の層による研磨粒子の濡れを制御することとを含んでよい。制御された処理条件に従って処理することはさらに、第1の層の粘度を増加させることと、第1の層による研磨粒子の濡れ量を制御することとを含んでよい。
さらに他の実施形態によると、制御された処理条件に従って処理することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するためにフィラーを提供することを含んでよい。制御された処理条件に従って処理することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するためにフィラー組成、フィラーサイズ、およびフィラー含有量のうち少なくとも1つを選択することを含んでよい。その他の実施形態において、制御された処理条件に従って処理することは、フィレットの平均最大厚さを制御するためにフィラーを提供することを含んでよい。
その他の実施形態において、制御された処理条件に従って処理することは、還元性雰囲気、酸化性雰囲気、不活性雰囲気、本質的にある元素からなる雰囲気、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される雰囲気条件を提供することを含んでよい。
その他の実施形態によると、第1の層はタッキング層であるように構成されてよい。タッキング層は、処理中に研磨粒子を所定位置で暫定的に保持してよい。その他の実施形態において、第1の層は基材表面と直接接触してよい。
その他の実施形態によると、第1の層は研磨粒子の平均粒径の約80%以下の平均厚さを有してよい。例えば、特定の実施形態では、第1の層は研磨粒子の平均粒径の約70%以下またはさらには約40%以下の平均厚さを有してよい。さらに他の実施形態では、第1の層は、研磨粒子の平均粒径の少なくとも約2%、例えば、少なくとも約5%、少なくとも約6%、少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約9%、少なくとも約10%、少なくとも約11%、少なくとも約12%、またはさらには少なくとも約13%の平均厚さを有してよい。研磨粒子の平均粒径に対する第1の層の平均厚さは、上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の値であってよいことが理解されよう。
その他の特定の実施形態によると、研磨粒子の少なくとも一部は基材の上面から離間されてよい。さらに他の実施形態では、研磨粒子の大部分は基材の上面から離間されてよい。
さらに他の実施形態では、研磨物品は、研磨粒子と基材との間にアンダーカット領域を含んでよい。アンダーカット領域とは、1)研磨粒子の最も外側の点と基材の中心点との間の放射軸に沿った第2の層(例えば、ボンディング層)の領域、または2)最も外側の点研磨粒子とコアの中心点との間の放射軸に沿った空隙もしくは空間の領域のいずれかとして定義されてよい。
図19aは、研磨粒子の最も外側の点と基材の中心点との間の、第2の層の存在によって画定された研磨粒子と基材との間のアンダーカット領域を有する研磨物品1900の断面画像の図である。図19aを参照すると、研磨物品1900は、基材1910、研磨粒子1915、基材1910を覆う第1の層1920、ならびに第1の層1920および研磨粒子1915を覆う第2の層1925を含んでよい。この画像はさらに、研磨粒子1915と基材1910との間のアンダーカット領域1930、1932を示す。基材1910は、基材1910の外周1940に沿ったいかなる点からもほぼ等距離の中心点1935を含んでよい。放射軸1945は中心点1935から研磨粒子1915の最も外側の点1947へと外向きに延びてよい。図19aに示すような研磨物品1900はアンダーカット領域1930、1932を有すると判断されてよく、放射軸1945は、第2の層1925の最も外側の点1947と中心点1935との間を通過する。
図19bは図19a、特に研磨粒子1915と基材1910との間のアンダーカット領域1930の拡大部分の図である。
図20aは、研磨粒子の最も外側の点と基材の中心点との間の、空隙または空間の存在によって画定された研磨粒子と基材との間のアンダーカット領域を有する研磨物品1950の断面画像の図である。図20aを参照すると、研磨物品1950は、基材1960、研磨粒子1965、基材1965を覆う第1の層1970、ならびに第1の層1970および研磨粒子1965を覆う第2の層1975を含んでよい。この画像はさらに、研磨粒子1965と基材1960との間のアンダーカット領域1980、1982を示す。基材1960は、基材1960の外周1990に沿ったいかなる点からもほぼ等距離の中心点1985を含んでよい。放射軸1995は中心点1985から研磨粒子1965の最も外側の点1997へと外向きに延びてよい。図20aに示すような研磨物品1950はアンダーカット領域1930、1932を有すると判断されてよく、放射軸1995は、空隙または孔隙の最も外側の点1997と中心点1985との間を通過する。
図20bは図20a、特に研磨粒子1965と基材1960との間のアンダーカット領域1980の拡大部分の図である。
その他の実施形態によると、研磨粒子の少なくとも約55%はアンダーカット領域を有してよい。その他の実施形態において、研磨粒子の少なくとも約60%はアンダーカット領域を有してよく、例えば、研磨粒子の少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、またはさらには少なくとも約95%がアンダーカット領域を有する。さらに他の実施形態では、研磨粒子の約99%以下はアンダーカット領域を有してよく、例えば、研磨粒子の約95%以下、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約70%以下、約以下、またはさらには約60%以下がアンダーカット領域を有する。アンダーカット領域を有してよい研磨粒子の割合は融点と上述した任意の最小値から最大値の範囲内の任意の割合であってよいと理解されよう。
実施例1
ある長さの高強度炭素鋼ワイヤを基材として入手する。高強度炭素鋼ワイヤは約180ミクロンの平均直径を有する。第1の層を電気めっきを介して基材の外面に形成する。電気めっきプロセスにより、約3.75ミクロンの平均厚さを有する第1の層を形成する。第1の層は本質的に純粋なスズ組成物から形成される。
第1の層を形成した後に、フラックス材料を、平均粒径が30〜40ミクロンのニッケルコーティングダイヤモンド研磨粒子を有するワイヤに適用する。
その後、基材、第1の層、および研磨粒子を、第1の層の融点(すなわち、スズの融点は232℃)より30℃〜50℃高いリフロー温度まで第1の層を加熱するのに十分な温度で炉内でリフロー加熱(ダイヤモンドタッキング)する。研磨プリフォームを次に冷却し、すすぐ。ニッケルコーティングダイヤモンドを第1の層にボンディングするプロセスを20m/分の平均巻取速度で行う。
その後、研磨プリフォームを20wt%硫酸を使用して洗浄し、その後脱イオン水ですすぐ。すすいだ物品をニッケルで電気めっきし、研磨粒子および第1の層に直接接触して覆うボンディング層を形成する。図21は、倍率300Xで撮った、実施例1のプロセスから形成された研磨物品の一部の走査型電子顕微鏡である。
高温リフロー中、スズ層はニッケルコーティングダイヤモンド粒子の周りに偏析し、ダイヤモンド粒子をワイヤに結合する大きなフィレットを形成する。本研磨物品は、約0.05のタッキング係数(tfl/t)、約0.8のフィレット対粒子係数(t/dab)、3のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、約0.3の接触係数(A/A)を有する。
実施例2
ある長さの高強度炭素鋼ワイヤを基材として入手する。高強度炭素鋼ワイヤは約180ミクロンの平均直径を有する。第1の層を電気めっきを介して基材の外面に形成する。電気めっきプロセスにより、約3.75ミクロンの平均約厚さを有する第1の層を形成する。第1の層は本質的に純粋なスズ組成物から形成される。
第1の層を形成した後に、フラックス材料を、平均粒径が30〜40ミクロンのニッケルコーティングダイヤモンド研磨粒子を有するワイヤに適用する。
その後、基材、第1の層、および研磨粒子を、第1の層の融点(すなわち、スズの融点は232℃)より1℃〜10℃高いリフロー温度まで第1の層を加熱するのに十分な温度で炉内でリフロー加熱(ダイヤモンドタッキング)する。研磨プリフォームを次に冷却し、すすぐ。ニッケルコーティングダイヤモンドを第1の層にボンディングするプロセスを20m/分の平均巻取速度で行う。
その後、研磨プリフォームを20wt%硫酸(sulfuric)を使用して洗浄し、その後脱イオン水ですすぐ。すすいだ物品をニッケルで電気めっきし、研磨粒子および第1の層に直接接触して覆うボンディング層を形成する。図22は、倍率300Xで撮った、実施例2のプロセスから形成された研磨物品の一部の走査型電子顕微鏡である。
リフローは比較的低温で行われるため、スズ層はニッケルコーティングダイヤモンド粒子周りに顕著には偏析せず、ダイヤモンド粒子をワイヤに結合するフィレットは小さい。本研磨物品は、約1のタッキング係数(tfl/t)、約0.11のフィレット対粒子係数(t/dab)、0.5のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、5超の接触係数(A/A)を有する。
切削操作を行うために4インチのC面サファイア加工物が準備された。実施例1の研磨物品を代表する第1のサンプル(S1)を使用して、加工物をスライスして4つのウエハを形成した。さらに、実施例2の研磨物品を代表する第2のサンプル(S2)を使用して、加工物をスライスして4つのウエハを形成した。加工物は下表1で示した条件下でスライスされた。
切削操作完了後、加工物から形成されたウエハの品質を評価した。この評価は、各ウエハの全厚さ変動(TTV)および表面粗さ(Ra)の解析を含む、スライス操作によるウエハへのおよその損傷の程度を含んでいた。下表2に示すように、サファイア用のサンプルS2により形成されたウエハは、同等のRaを有するサンプルS1の厚さ変動よりも約50%低い(すなわち、50%改善した)厚さ変動を有していた。このデータにより、サンプルS2を使用して形成されるウエハの品質がサンプルS1と比べて顕著に改善していることが示される。
本出願は現況技術からの発展を表す。とりわけ、本明細書における実施形態は、従来のワイヤソーに勝る、改善された予期していなかった性能を示す。特定の理論に束縛されるものではないが、設計、プロセス、材料等を含む特定の特徴の組み合わせによりこのような改善が容易になり得ることが示唆される。特徴の組み合わせとしては、リフロー温度、フィラー含有量、フィラーサイズ、フィラー組成、研磨粒子の平均粒径、研磨粒子の粒径分布、研磨粒子含有量、研磨粒子の組成、第1の層の厚さ、第1の層の組成、雰囲気条件、およびこれらの組み合わせを含む制御された処理条件、ならびに、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)またはフィレットサイズ変動(V)を含むフィレット特性を挙げることができるが、これらに限定されない。特徴の組み合わせとしては、さらに約2以下のタッキング係数(tfl/t)、約1以下のフィレット対粒子係数(t/dab)、約1以下のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、少なくとも約1の接触係数(A/A)、またはこれらの組み合わせを含むフィレット特性も挙げることができるが、これらに限定されない。とりわけ、当該産業は一般に、フィレットのサイズを低減するために下の層の厚さを減少させようと試みてきた。しかしながら、かなり意外にも、従来のいくつかのアプローチに反して、本願の発明者らは、特定の処理条件を用いて特定の所望のフィレット特性を促すことができ、これにより特定の研磨用途における改善された性能を促すことができることを発見した。とりわけ、フィレットが大きいほど研磨粒子の保持の改善を促すことができるという予想にもかかわらず、驚くべきことに、特定の特性のフィレットがより硬度の高い材料に対して改善された性能をもたらすことが可能であることが発見された。また、特定の理論に束縛されるものではないが、特定のその他のフィレット特性はその他の研磨用途に合わせることができ、このようなフィレット特性は、目的とする研磨用途によって研磨物品の研削性能に著しい影響を及ぼし得ることが提示された。
上記で開示された主題は例示的かつ非限定的なものであるとみなされなければならず、添付の特許請求の範囲は、かかる変形、改良および他の実施形態をすべて包含し、これらは本発明の真の範囲内であることが意図される。したがって、法律によって認められる最大限の範囲まで、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲およびそれらに相当するもの許容される最も広い解釈によって定義されるべきであり、また、前述の発明を実施するための形態によって制限または限定されるものではない。
本開示の要約書は特許法に準拠するよう提供され、かつ特許請求の範囲の範囲または意味を解釈するかまたは限定するために使用されるものではないという理解の上で提出される。加えて、前述の図面の詳細な説明において、本開示を合理化する目的のため種々の特徴が1つの実施形態にまとめられているかまたは記載されている場合がある。この開示は、請求される実施形態が各請求項に明示的に列挙されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものと解釈すべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲に反映されるように、発明の主題は開示される任意の実施形態のすべての特徴よりも少ない特徴を対象とし得る。したがって、以下の特許請求の範囲は図面の詳細な説明に組み込まれ、各請求項は別々に請求される主題を定義するものとして単独で有効である。
項目1。細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子の上を覆うボンディング層とを含む研磨物品であって、フィレットは研磨用途に関連するフィレット特性を有し、フィレット特性は、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、フィレットサイズ変動(V)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、研磨物品。
項目2。細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子の上を覆うボンディング層とを含む研磨物品であって、フィレットは研磨用途に適合するフィレット特性を有し、フィレット特性は、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、フィレットサイズ変動(V)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、研磨物品。
項目3。細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨物品の研磨用途用のフィレット対粒子係数(t/dab)を含むフィレット特性とを含む研磨物品であって、tはフィレットの平均最大厚さを表し、dabは研磨粒子の中央粒径を表す、研磨物品。
項目4。細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨物品の研磨用途用のタッキング係数(tfl/t)を含むフィレット特性とを含む研磨物品であって、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、研磨物品。
項目5。基材を覆う第1の層の上を覆う研磨粒子を含む本体を提供することと、制御された処理条件に従って少なくとも基材、第1の層、および研磨粒子を処理して、研磨用途に関連するフィレット特性を有する研磨物品を形成することとを含む研磨物品を形成する方法であって、フィレット特性は、タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、フィレットサイズ変動(V)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、制御された処理条件は、リフロー温度、フィラー含有量、フィラーサイズ、フィラー組成、研磨粒子の平均粒径、研磨粒子の粒径分布、研磨粒子含有量、研磨粒子の組成、第1の層の厚さ、第1の層の組成、雰囲気条件、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、方法。
項目6。タッキング係数(tfl/t)は、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.03、少なくとも約0.04、少なくとも約0.05、少なくとも約0.1、少なくとも約0.2、少なくとも約0.3、少なくとも約0.4、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約1.0、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、および少なくとも約1.9であり、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目1、2、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目7。タッキング係数(tfl/t)は、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1以下、約0.9以下、約0.8以下、約0.7以下、約0.6以下、約0.5以下、約0.4以下、約0.3以下、および約0.2以下であり、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目1、2、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目8。タッキング係数(tfl/t)を含むフィレット特性をさらに含み、タッキング係数(tfl/t)は、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.03、少なくとも約0.04、少なくとも約0.05、少なくとも約0.1、少なくとも約0.2、少なくとも約0.3、少なくとも約0.4、少なくとも約0.5、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約1.0、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、および少なくとも約1.9であり、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目3に記載の研磨物品。
項目9。タッキング係数(tfl/t)を含むフィレット特性をさらに含み、タッキング係数(tfl/t)は、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1以下、約0.9以下、約0.8以下、約0.7以下、約0.6以下、約0.5以下、約0.4以下、約0.3以下、および約0.2以下であり、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目3に記載の研磨物品。
項目10。フィレット対粒子係数(t/dab)のフィレット特性は、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.03、少なくとも約0.04、少なくとも約0.05、少なくとも約0.06、少なくとも約、少なくとも約0.08、少なくとも約0.1、少なくとも約0.12、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、少なくとも約0.5、および少なくとも約0.5である、項目1、2、3、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目11。フィレット対粒子係数(t/dab)を含むフィレット特性をさらに含み、フィレット対粒子係数(t/dab)のフィレット特性は、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.03、少なくとも約0.04、少なくとも約0.05、少なくとも約0.06、少なくとも約、少なくとも約0.08、少なくとも約0.1、少なくとも約0.12、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、少なくとも約0.5、および少なくとも約0.5である、項目4に記載の研磨物品。
項目12。フィレット対粒子係数(t/dab)のフィレット特性は、約0.95以下、約0.9以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.7以下、約0.7以下、約0.65以下、および約0.6以下である、項目1、2、3、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目13。フィレット対粒子係数(t/dab)を含むフィレット特性をさらに含み、フィレット対粒子係数(t/dab)のフィレット特性、フィレット対粒子係数(t/dab)のフィレット特性は、約0.95以下、約0.9以下、約0.85以下、約0.80以下、約0.75以下、約0.7以下、約0.7以下、約0.65以下、および約0.6以下である、項目4に記載の研磨物品。
項目14。接触係数(A/A)は、約100以下、約95以下、約90以下、約85以下、約80以下、約75以下、約70以下、約65以下、約60以下、約55以下、約50以下、約45以下、約40以下、約35以下、約30以下、約25以下、約20以下、約15以下、および約10以下であり、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、項目1、2、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目15。接触係数(A/A)を含むフィレット特性をさらに含み、接触係数(A/A)は、約100以下、約95以下、約90以下、約85以下、約80以下、約75以下、約70以下、約65以下、約60以下、約55以下、約50以下、約45以下、約40以下、約35以下、約30以下、約25以下、約20以下、約15以下、および約10以下であり、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、項目3および4のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目16。接触係数(A/A)は、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.05、少なくとも約0.08、少なくとも約0.1、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、少なくとも約0.5、少なくとも約0.55、少なくとも約0.6、少なくとも約0.65、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、および少なくとも約0.95であり、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、項目1、2、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目17。接触係数(A/A)を含むフィレット特性をさらに含み、接触係数(A/A)は、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.05、少なくとも約0.08、少なくとも約0.1、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、少なくとも約0.5、少なくとも約0.55、少なくとも約0.6、少なくとも約0.65、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、および少なくとも約0.95であり、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、項目3および4のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目18。フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)は、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.05、少なくとも約0.1、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、および少なくとも約0.5であり、tblはボンディング層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目1、2、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目19。フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)を含むフィレット特性をさらに含み、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)は、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.05、少なくとも約0.1、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.25、少なくとも約0.3、少なくとも約0.35、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、および少なくとも約0.5であり、tblはボンディング層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目3および4のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目20。フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)は、約100以下、約80以下、約60以下、約40以下、約20以下、約10以下、約5以下、約4以下、約3.5以下、約3以下、約2.8以下、約2.6以下、約2.4以下、約2.2以下、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、および約1.1以下であり、tblはボンディング層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目1、2、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目21。フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)を含むフィレット特性をさらに含み、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)は、約100以下、約80以下、約60以下、約40以下、約20以下、約10以下、約5以下、約4以下、約3.5以下、約3以下、約2.8以下、約2.6以下、約2.4以下、約2.2以下、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、および約1.1以下であり、tblはボンディング層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目3および4のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目22。フィレットサイズ変動(V)は、式[(Fmax−t)/Fmax]×100%に基づいて約95%以下、約93%以下、約90%以下、約88%以下、約85%以下、約83%以下、約80%以下、約78%以下、約75%以下、約73%以下、約70%以下、約68%以下、約65%以下、約63%以下、約60%以下、約58%以下、約55%以下、約53%以下、約50%以下、約48%以下、約45%以下、約43%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、および約10%以下であり、Fmaxはサンプルのフィレット厚さの最大値を表し、tはサンプルのフィレットの平均最大厚さを表す、項目1、2、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目23。フィレットサイズ変動(V)を含むフィレット特性をさらに含み、フィレットサイズ変動(V)は、式[(Fmax−t)/Fmax]×100%に基づいて約95%以下、約93%以下、約90%以下、約88%以下、約85%以下、約83%以下、約80%以下、約78%以下、約75%以下、約73%以下、約70%以下、約68%以下、約65%以下、約63%以下、約60%以下、約58%以下、約55%以下、約53%以下、約50%以下、約48%以下、約45%以下、約43%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、および約10%以下であり、Fmaxはサンプルのフィレット厚さの最大値を表し、tはサンプルのフィレットの平均最大厚さを表す、項目3および4のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目24。フィレットサイズ変動(V)は、式[(Fmax−t)/Fmax]×100%に基づいて少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、および少なくとも約50%であり、Fmaxはサンプルのフィレット厚さの最大値を表し、tはサンプルのフィレットの平均最大厚さを表す、項目1、2、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目25。フィレットサイズ変動(V)を含むフィレット特性をさらに含み、フィレットサイズ変動(V)は、式[(Fmax−t)/Fmax]×100%に基づいて少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、および少なくとも約50%であり、Fmaxはサンプルのフィレット厚さの最大値を表し、tはサンプルのフィレットの平均最大厚さを表す、項目3および4のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目26。フィレットは第1の層の組成と実質的に同じ組成を含み、フィレットは第1の層の組成と本質的に同じ組成を有し、フィレットは第1の層の組成と比較して、任意の元素に関して約5モル%以下の元素組成の差異を有する組成を含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目27。フィレットは第1の層の組成とは実質的に異なる組成を有し、フィレットは第1の層の元素とは異なる少なくとも1つの元素を含む組成を有し、フィレットは第1の層の組成と比較して、任意の元素に関して少なくとも約5モル%の元素組成の差異を有する組成を有する、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目28。フィレットは活性結合材料を含み、活性結合材料は、ホウ化物、酸化物、窒化物、炭化物、オキシ窒化物、オキシホウ化物、オキシ炭化物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目29。フィレットは金属を含み、フィレットは合金を含み、フィレットは元素状金属を含み、フィレットは遷移金属元素を含み、フィレットはスズを含み、フィレットは銅を含み、フィレットはニッケルを含み、フィレットははんだを含み、フィレットはスズおよび銅の混合物を含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目30。フィレットは第1の層および活性結合材料の組成の混合物を含み、フィレットは第1の相および第2の相を含む少なくとも2つの別個の材料相を含み、第1の相は、第2の相と比べて優先的に研磨粒子表面の近くに位置付けられ、フィレットは、第1の相、第2の相、および第3の相を含む少なくとも3つの別個の材料相を含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目31。フィレットは第1の層から延び、フィレットは第1の層と一体であり、フィレットは第1の層とアマルガムを形成する、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目32。タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、接触係数(A/A)、フィレットサイズ変動(V)からなる群のうちの少なくとも2つのフィレット特性の組み合わせをさらに含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目33。研磨用途は、加工物硬度、加工物サイズ、加工物組成、研磨物品寿命、研磨粒子保持強度、切削力、および加工物品質からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに基づく、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目34。第1の層中に研磨粒子とは異なるフィラーをさらに含み、フィラーは平均粒径、組成、含有量、密度、分布、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのフィラー基準に基づいて研磨粒子とは異なる、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目35。研磨粒子は平均粒径(P1)を有し、フィラーはフィラー平均粒径(F1)を有し、平均粒径はフィラー平均粒径よりも大きく、平均粒径は、式((P1−F1)/P1)×100%に基づいて、フィラー平均粒径と少なくとも約5%異なり、少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、かつ約99%以下異なる、項目34に記載の研磨物品および方法。
項目36。フィラーは、約500ミクロン以下、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下、約150ミクロン以下、約100ミクロン以下、約80ミクロン以下、約50ミクロン以下、約30ミクロン以下、約20ミクロン以下、約15ミクロン以下、約12ミクロン以下、約10ミクロン以下、約8ミクロン以下の平均粒径を有し、フィラーは少なくとも約0.01ミクロンの平均粒径を有する、項目34に記載の研磨物品および方法。
項目37。フィラーは、無機材料、有機材料、ポリマー、合成材料、天然材料、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、フィラーは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、樹脂、セラミック、ガラス、金属、合金、金属コーティングされた粒子、略球状ビーズ、中空体、細長本体、繊維、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、フィラーは、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、ダイヤモンド、炭素系物質、立方晶窒化ホウ素、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、フィラーは、少なくとも約0.1GPa、少なくとも約1GPa、例えば、少なくとも約3GPaのビッカース硬度を有し、フィラーは約200GPa以下、約150GPa以下、約100GPa以下のビッカース硬度を有する、項目34に記載の研磨物品および方法。
項目38。研磨粒子は平均硬度(Hap)を有し、フィラーはフィラー平均硬度(Hf)を有し、平均硬度(Hap)はフィラー平均硬度(Hf)よりも大きく、平均硬度は、式((Hap−Hf)/Hap)×100%に基づいて、フィラー平均硬度と少なくとも約5%異なり、少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、かつ約99%以下異なる、項目34に記載の研磨物品および方法。
項目39。フィラーは研磨粒子組成とは異なるフィラー組成を有し、フィラー組成は、フィラー組成と研磨粒子組成中の少なくとも1つの元素が少なくとも5wt%研磨粒子組成と異なる、項目34に記載の研磨物品および方法。
項目40。研磨粒子はある研磨粒子含有量で存在し、フィラーはあるフィラー含有量で存在し、研磨物品はフィラー含有量よりも多い研磨粒子含有量を含み、フィラー含有量は研磨粒子含有量より多く、研磨粒子含有量はフィラー含有量と実質的に同じであり、約100:1以下、約50:1以下、約20:1以下、約10:1以下、約5:1以下、約2:1以下、および約1:1の研磨粒子含有量(Cap)対フィラー含有量(Cf)である粒子数比(Cap:Cf)をさらに有し、粒子数比(Cap:Cf)は、少なくとも約2:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1である、項目34に記載の研磨物品および方法。
項目41。フィラーは第1の層の組成については、第1の層の組成に対する研磨粒子の湿潤親和性と比較して高い湿潤親和性を有する項目34に記載の研磨物品および方法。
項目42。制御された処理条件に従って処理することは、基材、第1の層、および研磨粒子をリフロー温度まで加熱することを含み、加熱することは、リフロー温度および粘度を選択することと、研磨粒子への第1の層の濡れを制御することとを含み、加熱することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するために所定の粘度に対応するリフロー温度を選択することと、フィレットの平均最大厚さを制御することとを含む、項目5に記載の方法。
項目43。リフロー温度は第1の層の融点未満であり、リフロー温度は式[(Tm−Tr)/Tm]×100%に基づいて融点と少なくとも約0.5%異なり、Tmは融点を表し、Trはリフロー温度を表し、リフロー温度は、融点と少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%異なる、項目42に記載の方法。
項目44。制御された処理条件に従って処理することは、第1の層の粘度を変更することと、第1の層による研磨粒子の濡れを制御することとを含み、制御された処理条件に従って処理することは、第1の層の粘度を増加させることと、第1の層による研磨粒子の濡れ量を制御することとを含む、項目5に記載の方法。
項目45。制御された処理条件に従って処理することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するためにフィラーを提供することを含み、制御された処理条件に従って処理することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するためにフィラー組成、フィラーサイズ、およびフィラー含有量のうち少なくとも1つを選択することを含み、制御された処理条件に従って処理することは、フィレットの平均最大厚さを制御するためにフィラーを提供することを含む、項目5に記載の方法。
項目46。制御された処理条件に従って処理することは、還元性雰囲気、酸化性雰囲気、不活性雰囲気、本質的にある元素からなる雰囲気、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される雰囲気条件を提供することを含む、項目5に記載の方法。
項目47。基材は、金属、合金、セラミック、ガラス、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、基材は遷移金属元素を含む金属を含み、基材は鋼を含み、基材は細長本体を有し、基材は長さ:幅のアスペクト比が少なくとも約10:1の細長本体を含み、基材は、長さ:幅のアスペクト比が少なくとも約10000:1の細長本体を含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目48。基材は少なくとも約50m、少なくとも約100m、少なくとも約500m、少なくとも約1000mの平均長さを有し、基材は、約1mm以下、約0.8mm以下、約0.5mm以下の平均幅を有し、基材のコアは少なくとも約0.01mmの平均幅を有し、基材はワイヤから本質的になり、基材のコアは一緒に編まれた複数のフィラメントを含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目49。基材の周囲面と直接接触するバリア層をさらに含み、バリア層は、基材の周囲面と第1の層との間に配置され、バリア層は無機材料を含み、バリア層は金属または合金を含み、バリア層は遷移金属元素を含み、バリア層は第1の層とは異なる材料を含み、バリア層は銅からなり、バリア層はニッケルから本質的になり、バリア層は非合金材料を含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目50。第1の層はタッキング層であり、かつ処理中に研磨粒子を所定位置で暫定的に保持するように構成され、第1の層は基材表面と直接接触する、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目51。第1の層は、金属、合金、金属系複合材料、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含み、第1の層は遷移金属元素を含み、第1の層は遷移金属元素の合金を含み、第1の層はスズを含み、第1の層は、鉛、銀、銅、亜鉛、スズ、インジウム、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせからなる金属の群から選択される金属を含み、第1の層はスズおよび鉛の合金を含み、第1の層はスズを含み、第1の層はスズから本質的になる、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目52。第1の層ははんだ材料を含み、第1の層は、約450℃以下、約400℃以下、約375℃以下、約350℃以下、かつ少なくとも約100℃の融点を有する、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目53。第1の層は研磨粒子の平均粒径の約80%以下、約70%以下、約40%以下の平均厚さを有し、第1の層は少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約6%、少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約9%、少なくとも約10%、少なくとも約11%、少なくとも約12%、少なくとも約13%の平均厚さを有する、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目54。研磨粒子は、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、オキシ窒化物、オキシホウ化物、ダイヤモンド、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含み、研磨粒子は超砥粒を含み、研磨粒子はダイヤモンドを含み、研磨粒子はダイヤモンドから本質的になり、研磨粒子は、少なくとも約10GPaのビッカース硬度を有する材料を含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目55。研磨物品は、第1の種類の研磨粒子と、第1の種類の研磨粒子とは異なる第2の種類の研磨粒子を含み、第1の種類の研磨粒子は、硬度、破砕性、強靱性、粒子形状、結晶構造、平均粒径、組成、粒子コーティング、グリットサイズ分布、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの粒子特性に基づいて第2の種類の研磨粒子とは異なる、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目56。第1の種類の研磨粒子は第1の平均粒径(P1)を有し、第2の種類の研磨粒子は第2の平均粒径(P2)を有し、第1の平均粒径は第2の平均粒径よりも大きく、第1の平均粒径は、式((P1−P2)/P1)×100%に基づいて、第2の平均粒径と少なくとも約5%異なり、少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、かつ約99%以下異なる、項目55に記載の研磨物品および方法。
項目57。ボンディング層は第1の層の少なくとも一部と直接接触し、ボンディング層は研磨粒子の一部と直接接触し、ボンディング層は研磨粒子の粒子フィルム層と直接接触し、ボンディング層は基材の外面および研磨粒子の外面の大部分を覆う、項目1および2のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目58。研磨粒子の上を覆うボンディング層をさらに含み、ボンディング層は第1の層の少なくとも一部と直接接触し、ボンディング層は研磨粒子の一部と直接接触し、ボンディング層は研磨粒子の粒子フィルム層と直接接触し、ボンディング層は基材の外面および研磨粒子の外面の大部分を覆う、項目3、4、および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目59。ボンディング層は、金属、合金、セメント、セラミック、複合材料、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含み、ボンディング層は遷移金属元素を含み、ボンディング層は遷移金属元素の合金を含み、ボンディング層は、鉛、銀、銅、亜鉛、スズ、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせからなる金属の群から選択される材料を含み、ボンディング層はニッケルを含み、ボンディング層はニッケルから本質的になる、項目58に記載の研磨物品および方法。
項目60。ボンディング層は研磨粒子の平均粒径の少なくとも約5%の平均厚さを有し、ボンディング層は研磨粒子の平均粒径の約100%以下の平均厚さを有する、項目58に記載の研磨物品および方法。
項目61。ボンディング層は少なくとも約1ミクロン、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約3ミクロン、約60ミクロン以下、約50ミクロン以下、約40ミクロン以下、約30ミクロン以下の平均厚さを有する、項目58に記載の研磨物品および方法。
項目62。ボンディング層は、金属、合金、セメント、セラミック、複合材料、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含み、ボンディング層は遷移金属元素を含み、ボンディング層は遷移金属元素の合金を含み、ボンディング層は、鉛、銀、銅、亜鉛、スズ、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせからなる金属の群から選択される材料を含み、ボンディング層はニッケルを含み、ボンディング層はニッケルから本質的になる、項目1および2のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目63。ボンディング層は研磨粒子の平均粒径の少なくとも約5%の平均厚さを有し、ボンディング層は研磨粒子の平均粒径の約100%以下の平均厚さを有する、項目1および2のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目64。ボンディング層は少なくとも約1ミクロン、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約3ミクロン、約項目60ミクロン以下、約50ミクロン以下、約40ミクロン以下、約30ミクロン以下の平均厚さを有する、項目1および2のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目65。基材の上を覆うコーティング層をさらに含み、コーティング層はボンディング層の上を覆い、コーティング層は、金属、合金、セメント、セラミック、有機物質、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含む、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目66。基材1mm当たり少なくとも約5粒子、基材1mm当たり少なくとも約7粒子、基材1mm当たり少なくとも約10粒子、基材1mm当たり少なくとも約20粒子、基材1mm当たり少なくとも約30粒子、かつ基材1mm当たり約800粒子以下の研磨粒子の研磨粒子密度をさらに有する、項目1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目67。本体を提供することは、基材を提供することと、噴霧、重力コーティング、浸漬、ダイコーティング、静電コーティング、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される堆積プロセスを使用して第1の層を形成することと、研磨粒子を第1の層と接触するように第1の層に配置して、第1の種類の研磨粒子を第1の層に結合させることとを含み、第1の種類の研磨粒子を第1の層に配置することは、噴霧、重力コーティング、浸漬、ダイコーティング、静電コーティング、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される堆積プロセスを含み、研磨粒子を第1の層に配置することは、第1の層を覆うフラックス材料を含む追加の層を配置することを含み、第1の層を約450℃以下の温度まで加熱することをさらに含む、項目5に記載の方法。
項目68。細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)とを含む研磨物品であって、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均厚さを表す、研磨物品。
項目69。細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、約0.33以下のフィレット対粒子係数(t/dab)とを含む研磨物品であって、tはフィレットの平均厚さを表し、dabは研磨粒子の平均粒径を表す、研磨物品。
細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子の上を覆うボンディング層とを含む研磨物品であって、研磨粒子の大部分は、研磨粒子と第1の層との間で研磨粒子の一部の下に延びるボンディング層の部分を規定するアンダーカット領域を有する、研磨物品。
項目71。細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子の上を覆うボンディング層とを含む研磨物品であって、研磨粒子は少なくとも約1の接触係数(A/A)を有し、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、研磨物品。
項目72。細長部材を含む基材と、基材の上を覆う第1の層と、第1の層の上を覆う研磨粒子と、第1の層と研磨粒子とを結合するフィレットと、研磨粒子の上を覆うボンディング層と、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)、約0.33以下のフィレット対粒子係数(t/dab)、約100以下のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、少なくとも約1の接触係数(A/A)、約60%以下のフィレットサイズ変動(V)、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのフィレット特性とを含む研磨物品であって、第1の層は研磨粒子の平均粒径の少なくとも約6%の平均厚さを有する、研磨物品。
項目73。基材を覆う第1の層の上を覆う研磨粒子を含む本体を提供することと、制御された処理条件に従って少なくとも基材、第1の層、および研磨粒子を処理して、約1.5以下のタッキング係数(tfl/t)、約0.33以下のフィレット対粒子係数(t/dab)、約100以下のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、少なくとも約1の接触係数(A/A)、約60%以下のフィレットサイズ変動(V)、またはこれらの組み合わせからなる群から選択されるフィレット特性を有する研磨物品を形成することとを含む研磨物品を形成する方法であって、制御された処理条件は、リフロー温度、フィラー含有量、フィラーサイズ、フィラー組成、研磨粒子の平均粒径、研磨粒子の粒径分布、研磨粒子含有量、研磨粒子の組成、第1の層の厚さ、第1の層の組成、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、方法。
項目74。タッキング係数(tfl/t)は、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1以下、約0.99以下、約0.97以下、約0.95以下、約0.92以下、約0.9以下、約0.85以下、約0.8以下、約0.75以下、約0.7以下、約0.65以下、約0.6以下、約0.55以下、および約0.51以下である、項目68、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目75。約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1以下、約0.99以下、約0.97以下、約0.95以下、約0.92以下、約0.9以下、約0.85以下、約0.8以下、約0.75以下、約0.7以下、約0.65以下、約0.6以下、約0.55以下、および約0.51以下のタッキング係数(tfl/t)をさらに有し、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目69、70および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目76。タッキング係数(tfl/t)は、少なくとも約0.5、少なくとも約0.55、少なくとも約0.6、少なくとも約0.65、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、少なくとも約0.92、少なくとも約0.95、少なくとも約0.97、少なくとも約0.99、少なくとも約1、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、および少なくとも約1.4である、項目68、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目77。少なくとも約0.5、少なくとも約0.55、少なくとも約0.6、少なくとも約0.65、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、少なくとも約0.92、少なくとも約0.95、少なくとも約0.97、少なくとも約0.99、少なくとも約1、少なくとも約1.1、少なくとも約1.2、少なくとも約1.3、および少なくとも約1.4のタッキング係数(tfl/t)をさらに含み、tflは第1の層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表す、項目69、70および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目78。フィレット対粒子係数(t/dab)は、約0.33以下、約0.31以下、約0.3以下、約0.27以下、約0.25以下、約0.23以下、約0.2以下、約0.17以下、約0.15以下、約0.13以下、約0.1以下、約0.07以下、および約0.06以下である、項目69、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目79。約0.33以下、約0.31以下、約0.3以下、約0.27以下、約0.25以下、約0.23以下、約0.2以下、約0.17以下、約0.15以下、約0.13以下、約0.1以下、約0.07以下、および約0.06以下のフィレット対粒子係数(t/dab)をさらに有し、tはフィレットの平均最大厚さを表し、dabは研磨粒子の平均粒径を表す、項目68、70および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目80。フィレット対粒子係数(t/dab)は、少なくとも約0.05、少なくとも約0.07、少なくとも約0.1、少なくとも約0.12、少なくとも約0.14、少なくとも約0.16、少なくとも約0.18、少なくとも約0.20、少なくとも約0.24、少なくとも約0.26、少なくとも約0.28、少なくとも約0.30、および少なくとも約0.32である、項目69、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目81。少なくとも約0.05、少なくとも約0.07、少なくとも約0.1、少なくとも約0.12、少なくとも約0.14、少なくとも約0.16、少なくとも約0.18、少なくとも約0.20、少なくとも約0.24、少なくとも約0.26、少なくとも約0.28、少なくとも約0.30、および少なくとも約0.32のフィレット対粒子係数(t/dab)をさらに含み、tはフィレットの平均最大厚さを表し、dabは研磨粒子の平均粒径を表す、項目68、70および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目82。フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)は、約100以下、約90以下、約80以下、約70以下、約60以下、約50以下、約40以下、約35以下、約30以下、約28以下、約26以下、約24以下、約22以下、約20以下、約18以下、約16以下、約14以下、約12以下、および約11以下であり、tはフィレットの平均最大厚さを表し、tblはボンディング層の平均厚さを表す、項目72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目83。約100以下、約90以下、約80以下、約70以下、約60以下、約50以下、約40以下、約35以下、約30以下、約28以下、約26以下、約24以下、約22以下、約20以下、約18以下、約16以下、約14以下、約12以下、および約11以下のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)をさらに含み、tはフィレットの平均最大厚さを表し、tblはボンディング層の平均厚さを表す、項目68、69、70および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目84。フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)は、少なくとも約10、少なくとも約12、少なくとも約14、少なくとも約16、少なくとも約18、少なくとも約20、少なくとも約22、少なくとも約24、少なくとも約26、少なくとも約28、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、および少なくとも約95であり、tはフィレットの平均最大厚さを表し、tblはボンディング層の平均厚さを表す、項目72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目85。少なくとも約10、少なくとも約12、少なくとも約14、少なくとも約16、少なくとも約18、少なくとも約20、少なくとも約22、少なくとも約24、少なくとも約26、少なくとも約28、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、および少なくとも約95のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)をさらに有し、tはフィレットの平均最大厚さを表し、tblはボンディング層の平均厚さを表し、tはフィレットの平均最大厚さを表し、tblはボンディング層の平均厚さを表す、項目68、69、70および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目86。接触係数(A/A)は、少なくとも約1.0、少なくとも約1.2、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、少なくとも約1.9、少なくとも約2、少なくとも約2.2、少なくとも約2.4、少なくとも約2.6、少なくとも約2.8、少なくとも約3、少なくとも約3.5、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約7、少なくとも約8、および少なくとも約9であり、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、項目71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目87。少なくとも約1.0、少なくとも約1.2、少なくとも約1.4、少なくとも約1.5、少なくとも約1.6、少なくとも約1.7、少なくとも約1.8、少なくとも約1.9、少なくとも約2、少なくとも約2.2、少なくとも約2.4、少なくとも約2.6、少なくとも約2.8、少なくとも約3、少なくとも約3.5、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約7、少なくとも約8、および少なくとも約9の接触係数(A/A)をさらに有し、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、項目68、69および70のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目88。接触係数(A/A)は、約10以下、約9以下、約8以下、約7以下、約6以下、約5以下、約4以下、約3.5以下、約3以下、約2.8以下、約2.6以下、約2.4以下、約2.3以下、約2.2以下、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、および約1.1以下であり、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、項目71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目89。約10以下、約9以下、約8以下、約7以下、約6以下、約5以下、約4以下、約3.5以下、約3以下、約2.8以下、約2.6以下、約2.4以下、約2.3以下、約2.2以下、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、および約1.1以下の接触係数(A/A)をさらに有し、Aは、研磨粒子のボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、研磨粒子のフィレットと接触する表面積の平均割合を表す、項目68、69および70のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目90。約60%以下、例えば、約58%以下、約55%以下、約53%以下、約50%以下、約48%以下、約45%以下、約43%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、約10%以下、約8%以下、約6%以下、約4%以下、またはさらには約3%以下のフィレットサイズ変動(V)をさらに有する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目91。少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、またはさらには少なくとも約50%のフィレットサイズ変動(V)をさらに有する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目92。フィレットは第1の層の組成と実質的に同じ組成を含み、フィレットは第1の層の組成と本質的に同じ組成を有し、フィレットは第1の層の組成と比較して、任意の元素に関して約5wt%以下の元素組成の差異を有する組成を含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目93。フィレットは第1の層の組成とは実質的に異なる組成を有し、フィレットは第1の層の元素とは異なる少なくとも1つの元素を含む組成を有し、フィレットは第1の層の組成と比較して、任意の元素に関して少なくとも約5wt%の元素組成の差異を有する組成を有する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目94。フィレットは活性結合材料を含み、活性結合材料は、ホウ化物、酸化物、窒化物、炭化物、オキシ窒化物、オキシホウ化物、オキシ炭化物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、フィレットはチタンを含み、フィレットは炭化チタンを含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目95。フィレットは金属を含み、フィレットは合金を含み、フィレットは元素状金属を含み、フィレットは遷移金属元素を含み、フィレットはスズを含み、フィレットは銅を含み、フィレットはニッケルを含み、フィレットははんだを含み、フィレットはスズおよび銅の混合物を含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目96。フィレットは第1の層および活性結合材料の組成の混合物を含み、フィレットは第1の相および第2の相を含む少なくとも2つの別個の材料相を含み、第1の相は、第2の相と比べて優先的に研磨粒子表面の近くに位置付けられ、フィレットは、第1の相、第2の相、および第3の相を含む少なくとも3つの別個の材料相を含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目97。フィレットは第1の層から延び、フィレットは第1の層と一体であり、フィレットは第1の層とアマルガムを形成する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目98。タッキング係数(tfl/t)、フィレット対粒子係数(t/dab)、フィレット対ボンディング層係数(t/tbl)、および接触係数(A/A)からなる群のうちの少なくとも2つのフィレット特性の組み合わせをさらに含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目99。第1の層中に研磨粒子とは異なるフィラーをさらに含み、フィラーは平均粒径、組成、含有量、密度、分布、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのフィラー基準に基づいて研磨粒子とは異なる、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目100。研磨粒子は平均粒径(P1)を有し、フィラーはフィラー平均粒径(F1)を有し、平均粒径はフィラー平均粒径よりも大きく、平均粒径は、式((P1−F1)/P1)×100%に基づいて、フィラー平均粒径と少なくとも約5%異なり、少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、かつ約99%以下異なる、項目99に記載の研磨物品。
項目101。フィラーは、約500ミクロン以下、約300ミクロン以下、約200ミクロン以下、約150ミクロン以下、約100ミクロン以下、約80ミクロン以下、約50ミクロン以下、約30ミクロン以下、約20ミクロン以下、約15ミクロン以下、約12ミクロン以下、約10ミクロン以下、約8ミクロン以下の平均粒径を有し、フィラーは少なくとも約0.01ミクロンの平均粒径を有する、項目99に記載の研磨物品。
項目102。フィラーは、無機材料、有機材料、ポリマー、合成材料、天然材料、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、フィラーは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、樹脂、セラミック、ガラス、金属、合金、金属コーティングされた粒子、略球状ビーズ、中空体、細長本体、繊維、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、フィラーは、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、ダイヤモンド、炭素系物質、立方晶窒化ホウ素、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、フィラーは、少なくとも約0.1GPa、少なくとも約1GPa、例えば、少なくとも約3GPaのビッカース硬度を有し、フィラーは約200GPa以下、約150GPa以下、約100GPa以下のビッカース硬度を有する、項目99に記載の研磨物品。
項目103。研磨粒子は平均硬度(Hap)を有し、フィラーはフィラー平均硬度(Hf)を有し、平均硬度(Hap)はフィラー平均硬度(Hf)よりも大きく、平均硬度は、式((Hap−Hf)/Hap)×100%に基づいて、フィラー平均硬度と少なくとも約5%異なり、少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、かつ約99%以下異なる、項目99に記載の研磨物品。
項目104。フィラーは研磨粒子組成とは異なるフィラー組成を有し、フィラー組成は、フィラー組成と研磨粒子組成中の少なくとも1つの元素が少なくとも5wt%研磨粒子組成と異なる、項目99に記載の研磨物品。
項目105。研磨粒子はある研磨粒子含有量で存在し、フィラーはあるフィラー含有量で存在し、研磨物品はフィラー含有量よりも多い研磨粒子含有量を含み、フィラー含有量は研磨粒子含有量より多く、研磨粒子含有量はフィラー含有量と実質的に同じであり、研磨物品は、約100:1以下、約50:1以下、約20:1以下、約10:1以下、約5:1以下、約2:1以下、および約1:1の研磨粒子含有量(Cap)対フィラー含有量(Cf)である粒子数比(Cap:Cf)をさらに有し、粒子数比(Cap:Cf)は、少なくとも約2:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1である、項目99に記載の研磨物品。
項目106。フィラーは第1の層の組成については、第1の層の組成に対する研磨粒子の湿潤親和性と比較して高い湿潤親和性を有する、項目99に記載の研磨物品。
項目107。制御された処理条件に従って処理することは、基材、第1の層、および研磨粒子をリフロー温度まで加熱することを含み、加熱することは、リフロー温度および第1の層の粘度を選択することと、研磨粒子への第1の層の濡れを制御することとを含み、加熱することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するためにリフロー温度における第1の層の所定の粘度に対応するリフロー温度を選択することと、フィレットの平均最大厚さを制御することとを含む、項目73に記載の方法。
項目108。リフロー温度は第1の層の融点未満であり、リフロー温度は式[(Tm−Tr)/Tm]×100%に基づいて融点と少なくとも約0.5%異なり、Tmは融点を表し、Trはリフロー温度を表し、リフロー温度は、融点と少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%異なる、項目107に記載の方法。
項目109。リフロー温度は、約450℃以下、約440℃以下、約430℃以下、約420℃以下、約410℃以下、約400℃以下、約390℃以下、約380℃以下、約370℃以下、約360℃以下、約350℃以下、約340℃以下、約330℃以下、約320℃以下、約310℃以下、約300℃以下であり、リフロー温度は少なくとも約100℃、少なくとも約120℃、少なくとも約150℃、少なくとも約180℃、少なくとも約200℃、少なくとも約220℃である、項目107に記載の方法。
項目110。制御された処理条件に従って処理することは、第1の層の粘度を変更することと、第1の層による研磨粒子の濡れを制御することとを含み、制御された処理条件に従って処理することは、第1の層の粘度を増加させることと、第1の層により研磨粒子の濡れ量を制御することとを含む、項目73に記載の方法。
項目111。制御された処理条件に従って処理することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するためにフィラーを提供することを含み、制御された処理条件に従って処理することは、研磨粒子への第1の層の濡れを制御するためにフィラー組成、フィラーサイズ、およびフィラー含有量のうち少なくとも1つを選択することを含み、制御された処理条件に従って処理することは、フィレットの平均最大厚さを制御するためにフィラーを提供することを含む、項目73に記載の方法。
項目112。制御された処理条件に従って処理することは、還元性雰囲気、酸化性雰囲気、不活性雰囲気、本質的にある元素からなる雰囲気、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される雰囲気条件を提供することを含む、項目73に記載の方法。
項目113。基材は、金属、合金、セラミック、ガラス、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含み、基材は遷移金属元素を含む金属を含み、基材は鋼を含み、基材は細長本体を有し、基材は長さ:幅のアスペクト比が少なくとも約10:1の細長本体を含み、基材は、長さ:幅のアスペクト比が少なくとも約10000:1の細長本体を含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目114。基材は少なくとも約50m、少なくとも約100m、少なくとも約500m、少なくとも約1000mの平均長さを有し、基材は、約1mm以下、約0.8mm以下、約0.5mm以下の平均幅を有し、基材のコアは少なくとも約0.01mmの平均幅を有し、基材はワイヤから本質的になり、基材のコアは一緒に編まれた複数のフィラメントを含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目115。基材の周囲面と直接接触するバリア層をさらに含み、バリア層は、基材の周囲面と第1の層との間に配置され、バリア層は無機材料を含み、バリア層は金属または合金を含み、バリア層は遷移金属元素を含み、バリア層は第1の層とは異なる材料を含み、バリア層は銅からなり、バリア層はニッケルから本質的になり、バリア層は非合金材料含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目116。第1の層はタッキング層であり、かつ処理中に研磨粒子を所定位置で暫定的に保持するように構成され、第1の層は基材表面と直接接触する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目117。第1の層は、金属、合金、金属系複合材料、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含み、第1の層は遷移金属元素を含み、第1の層は遷移金属元素の合金を含み、第1の層はスズを含み、第1の層は、鉛、銀、銅、亜鉛、スズ、インジウム、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせからなる金属の群から選択される金属を含み、第1の層はスズおよび鉛の合金を含み、第1の層はスズを含み、第1の層はスズから本質的になる、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目118。第1の層ははんだ材料を含み、第1の層は、約450℃以下、約400℃以下、約375℃以下、約350℃以下、かつ少なくとも約100℃の融点を有する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目119。第1の層は研磨粒子の平均粒径の約80%以下、約70%以下、約40%以下の平均厚さを有し、第1の層は少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約9%、少なくとも約10%、少なくとも約11%、少なくとも約12%、少なくとも約13%の平均厚さを有する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目120。研磨粒子は、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、オキシ窒化物、オキシホウ化物、ダイヤモンド、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含み、研磨粒子は超砥粒を含み、研磨粒子はダイヤモンドを含み、研磨粒子はダイヤモンドから本質的になり、研磨粒子は、少なくとも約10GPaのビッカース硬度を有する材料を含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目121。研磨物品は、第1の種類の研磨粒子と、第1の種類の研磨粒子とは異なる第2の種類の研磨粒子を含み、第1の種類の研磨粒子は、硬度、破砕性、強靱性、粒子形状、結晶構造、平均粒径、組成、粒子コーティング、グリットサイズ分布、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの粒子特性に基づいて第2の種類の研磨粒子とは異なる、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目122。第1の種類の研磨粒子は第1の平均粒径(P1)を有し、第2の種類の研磨粒子は第2の平均粒径(P2)を有し、第1の平均粒径は第2の平均粒径よりも大きく、第1の平均粒径は、式((P1−P2)/P1)×100%に基づいて、第2の平均粒径と少なくとも約5%異なり、少なくとも約10%異なり、少なくとも約20%異なり、少なくとも約30%異なり、かつ約99%以下異なる、項目121に記載の研磨物品および方法。
項目123。ボンディング層は第1の層の少なくとも一部と直接接触し、ボンディング層は研磨粒子の一部と直接接触し、ボンディング層は研磨粒子の粒子フィルム層と直接接触し、ボンディング層は基材の外面および研磨粒子の外面の大部分を覆う、項目70、71、および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目124。研磨粒子の上を覆うボンディング層をさらに含み、ボンディング層は第1の層の少なくとも一部と直接接触し、ボンディング層は研磨粒子の一部と直接接触し、ボンディング層は研磨粒子の粒子フィルム層と直接接触し、ボンディング層は基材の外面および研磨粒子の外面の大部分を覆う、項目68、69、および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目125。ボンディング層は、金属、合金、セメント、セラミック、複合材料、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含み、ボンディング層は遷移金属元素を含み、ボンディング層は遷移金属元素の合金を含み、ボンディング層は、鉛、銀、銅、亜鉛、スズ、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせからなる金属の群から選択される材料を含み、ボンディング層はニッケルを含み、ボンディング層はニッケルから本質的になる、項目124に記載の研磨物品および方法。
項目126。ボンディング層は研磨粒子の平均粒径の少なくとも約5%の平均厚さを有し、ボンディング層は研磨粒子の平均粒径の約100%以下の平均厚さを有する、項目124に記載の研磨物品および方法。
項目127。ボンディング層は少なくとも約1ミクロン、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約3ミクロン、約60ミクロン以下、約50ミクロン以下、約40ミクロン以下、約30ミクロン以下の平均厚さを有する、項目124に記載の研磨物品および方法。
項目128。ボンディング層は、金属、合金、セメント、セラミック、複合材料、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含み、ボンディング層は遷移金属元素を含み、ボンディング層は遷移金属元素の合金を含み、ボンディング層は、鉛、銀、銅、亜鉛、スズ、チタン、モリブデン、クロム、鉄、マンガン、コバルト、ニオビウム、タンタル、タングステン、パラジウム、プラチナ、金、ルテニウム、およびこれらの組み合わせからなる金属の群から選択される材料を含み、ボンディング層はニッケルを含み、ボンディング層はニッケルから本質的になる、項目70、71、および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目129。ボンディング層は研磨粒子の平均粒径の少なくとも約5%の平均厚さを有し、ボンディング層は研磨粒子の平均粒径の約100%以下の平均厚さを有する、項目70、71、および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目130。ボンディング層は少なくとも約1ミクロン、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約3ミクロン、約60ミクロン以下、約50ミクロン以下、約40ミクロン以下、約30ミクロン以下の平均厚さを有する、項目70、71、および71のいずれか一項に記載の研磨物品。
項目131。基材の上を覆うコーティング層をさらに含み、コーティング層はボンディング層の上を覆い、コーティング層は、金属、合金、セメント、セラミック、有機物質、およびこれらの組み合わせからなる材料の群から選択される材料を含む、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目132。基材1mm当たり少なくとも約5粒子、基材1mm当たり少なくとも約7粒子、基材1mm当たり少なくとも約10粒子、基材1mm当たり少なくとも約20粒子、基材1mm当たり少なくとも約30粒子、かつ基材1mm当たり約800粒子以下の研磨粒子粒子の研磨粒子密度をさらに有する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目133。本体を提供することは、基材を提供することと、噴霧、重力コーティング、浸漬、ダイコーティング、静電コーティング、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される堆積プロセスを使用して第1の層を形成することと、研磨粒子を第1の層と接触するように第1の層に配置して、第1の種類の研磨粒子を第1の層に結合させることとを含み、第1の種類の研磨粒子を第1の層に配置することは、噴霧、重力コーティング、浸漬、ダイコーティング、静電コーティング、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される堆積プロセスを含み、研磨粒子を第1の層に配置することは、第1の層を覆うフラックス材料を含む追加の層を配置することを含み、第1の層を約450℃以下の温度まで加熱することをさらに含む、項目73に記載の方法。
項目134。研磨粒子の少なくとも一部は基材の上面から離間され、研磨粒子の大部分は基材の上面から離間される、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。
項目135。研磨粒子の少なくとも少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%はアンダーカット領域を有する、項目68、69、70、71、72および73のいずれか一項に記載の研磨物品および方法。

Claims (13)

  1. 細長部材を含む基材と、
    前記基材の上を覆う第1の層と、
    前記第1の層の上を覆う研磨粒子と、
    前記第1の層と前記研磨粒子とを結合するフィレットと、
    前記研磨粒子の上を覆うボンディング層と
    約1.5以下かつ少なくとも約0.5のタッキング係数(t fl /t )であって、t fl は前記第1の層の平均厚さを表し、t は前記フィレットの平均最大厚さを表すタッキング係数と
    を含む研磨物品。
  2. 細長部材を含む基材と、
    前記基材の上を覆う第1の層と、
    前記第1の層の上を覆う研磨粒子と、
    前記第1の層と前記研磨粒子とを結合するフィレットと、
    前記研磨粒子の上を覆うボンディング層と
    約1.5以下かつ少なくとも約0.5のタッキング係数(t fl /t )であって、t fl は前記第1の層の平均厚さを表し、t は前記フィレットの平均最大厚さを表すタッキング係数と
    を含む研磨物品であって、
    前記研磨粒子の大部分は、前記研磨粒子と前記第1の層との間で前記研磨粒子の一部の下に延びる前記ボンディング層の部分を規定するアンダーカット領域を有する、研磨物品。
  3. 少なくとも約0.05かつ約0.32以下のフィレット対粒子係数(t/dab)をさらに含み、tは前記フィレットの平均最大厚さを表し、dabは前記研磨粒子の平均粒径を表す、請求項1、および2のいずれか一項に記載の研磨物品。
  4. 約100以下かつ少なくとも約10のフィレット対ボンディング層係数(t/tbl)をさらに含み、tは前記フィレットの平均最大厚さを表し、tblは前記ボンディング層の平均厚さを表す、請求項1、および2のいずれか一項に記載の研磨物品。
  5. 少なくとも約1.0かつ約10以下の接触係数(A/A)をさらに含み、Aは、前記研磨粒子の前記ボンディング層と接触する表面積の平均割合を表し、Aは、前記研磨粒子の前記フィレットと接触する表面積の平均割合を表す、請求項1、および2のいずれか一項に記載の研磨物品。
  6. 約60%以下かつ少なくとも約2%のフィレットサイズ変動(Vf)をさらに含む、請求項1、および2のいずれか一項に記載の研磨物品。
  7. 前記フィレットは金属を含む、請求項1、および2のいずれか一項に記載の研磨物品。
  8. 前記フィレットは前記第1の層および活性結合材料の組成の混合物を含む、請求項1、および2のいずれか一項に記載の研磨物品。
  9. 基材を覆う第1の層の上を覆う研磨粒子を含む本体を提供することと、
    制御された処理条件に従って少なくとも前記基材、前記第1の層、および前記研磨粒子を処理して、約1.5以下かつ少なくとも約0.5のタッキング係数(t fl /t )であって、t fl は前記第1の層の平均厚さを表し、t はフィレットの平均最大厚さを表すタッキング係数を有する研磨物品を形成すること
    とを含む、研磨物品を形成する方法であって、
    前記制御された処理条件は、リフロー温度、フィラー含有量、フィラーサイズ、フィラー組成、前記研磨粒子の平均粒径、前記研磨粒子の粒径分布、前記研磨粒子含有量、前記研磨粒子の組成、前記第1の層の厚さ、前記第1の層の組成、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、方法。
  10. 前記制御された処理条件に従って処理することは、前記基材、前記第1の層、および前記研磨粒子をリフロー温度まで加熱することを含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記リフロー温度は式[(Tm−Tr)/Tm]×100%に基づいて融点と少なくとも約0.5%異なり、Tmは前記第1の層の前記融点を表し、Trは前記リフロー温度を表す、請求項10に記載の方法。
  12. 前記リフロー温度は、約450℃以下かつ少なくとも約100℃である、請求項10に記載の方法。
  13. 前記制御された処理条件に従って処理することは、前記第1の層の粘度を変更することと、前記第1の層による前記研磨粒子の濡れを制御することとを含む、請求項に記載の方法。
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