JPH11216657A - ワイヤーソー及びその使用方法 - Google Patents

ワイヤーソー及びその使用方法

Info

Publication number
JPH11216657A
JPH11216657A JP3370398A JP3370398A JPH11216657A JP H11216657 A JPH11216657 A JP H11216657A JP 3370398 A JP3370398 A JP 3370398A JP 3370398 A JP3370398 A JP 3370398A JP H11216657 A JPH11216657 A JP H11216657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire saw
resin
resin bond
filler
fiber filament
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3370398A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Sugawara
潤 菅原
Isao Kamioka
勇夫 上岡
Akira Mizoguchi
晃 溝口
Masaaki Yamanaka
正明 山中
Hideki Ogawa
秀樹 小川
Nobuo Urakawa
信夫 浦川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Diamond Industrial Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Osaka Diamond Industrial Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Diamond Industrial Co Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Osaka Diamond Industrial Co Ltd
Priority to JP3370398A priority Critical patent/JPH11216657A/ja
Publication of JPH11216657A publication Critical patent/JPH11216657A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D61/00Tools for sawing machines or sawing devices; Clamping devices for these tools
    • B23D61/18Sawing tools of special type, e.g. wire saw strands, saw blades or saw wire equipped with diamonds or other abrasive particles in selected individual positions
    • B23D61/185Saw wires; Saw cables; Twisted saw strips

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコンウエハーのスライシング加工などの
できるワイヤーソー及びその使用方法を提供する。 【解決手段】 炭素繊維又は炭素繊維を主体とする繊維
線条体よりなる芯線1の外周面上に、レジンボンド層厚
の2/3以上繊維線条体の1/2以下の粒径を有する砥
粒3と、レジンボンド層厚の2/3未満の粒径を有する
フィラー4とを混入した樹脂溶液を塗布した後、加熱し
て、該砥粒を芯線外周上にレジンボンド5により隆起、
固着せしめたワイヤーソー。使用時ワイヤーソーの芯線
1に通電して電気抵抗を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として大口径シリ
コンインゴットからのシリコンウエハーのスライシング
のような電子材料の加工や、ガラスレンズの切断のよう
な光学材料の加工などに使用されるワイヤーソー並びに
その使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンインゴットからのシリコ
ンウエハーのスライシング加工には、主としてダイヤモ
ンド内周刃が使用されてきたが、シリコンインゴットの
大口径化に伴い、収率、生産性、加工変質層、寸法的な
制約などより、最近は遊離砥粒とワイヤーによる加工が
多く用いられるようになってきた。しかし、遊離砥粒を
用いる加工は、環境衛生上の問題があると共に、洗浄を
要するなど作業工程が長くなり、加工能率、加工精度共
不充分で、砥粒を固着させたワイヤーをつかったワイヤ
ーソーによる加工が強く望まれている。
【0003】砥粒を固着したワイヤーソーとしては、特
開昭50−102993号公報に芯線材に砥粒を結合し
て、その外面にドレッシングを施したものが提案され、
特開平8−126953号公報には、ワイヤーソーによ
るシリコンウエハーの切断加工法が詳細に述べられ、こ
の加工には芯線材としてポリエチレン、ナイロン等の素
材を用いることが良いと提案されている。
【0004】また特開平9−155631号公報には、
芯線材にダイヤモンド砥粒を電解メッキ又は合成樹脂バ
インダー溶液を用いて固着することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記それぞれは優れた
提案である。然し乍ら、これらワイヤーソーを工業的に
製造し、製造されたワイヤーソーにより効率よく切断加
工を行うには、SiC、Al23 などの一般砥粒から
超砥粒と称せられるダイヤモンドやCBNを含む硬質砥
粒を固着したワイヤーソー自体の構成を明らかにすると
共に、その使用方法についても開発を要する。
【0006】即ちワイヤーソーの長さは短くても数10
mは必要であり、シリコンインゴットのマルチ切断では
2〜300kmのワイヤーソーが使われる。このシリコ
ンインゴットの切断で断線事故が発生した場合、切断途
中のシリコンウェハーは不良品として処理され、途中か
らワイヤーソーを取り替えて継続して切断を続けること
は、通常なされていない。この為、高価な被削材(シリ
コンウェハー)が無駄になるばかりか、それ迄に要した
工数の損失も大きい。切断条件にもよるが、12″シリ
コンインゴットの切断は10数時間かかる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものでその特徴の一つはワイヤーソ
ーを次のように構成することである。引張強度と硬度の
高いピアノ線を芯線とするワイヤーソーはよく知られて
いるが、加工応力の発生が大きいため残留加工歪が大き
い。これを解消するため芯線として適度の靱性と強度を
有する炭素繊維又は炭素繊維を主体とする繊維線条体を
用いたことである。これにより被削材に働く剪断力及び
それによる変形を小さくすることができる。
【0008】芯線として用いる炭素繊維線条体として
は、長尺で導電性を有することが必須の条件であるが、
アクリル系炭素繊維の様な高強度で、疲労強度比、振動
減衰能の高いものが最も好ましい。芯線の構成としては
特に制限はなく、被削材及び切断条件によって適宜選択
することができる。炭素の単繊維径は5〜20μm程度
であるので、これを10〜50μmのロービング径とし
たものを数10本撚り合せ直径0.2mm程度にするの
が好ましい。
【0009】芯線の外周面上に固着される砥粒として
は、レジンボンド層厚の2/3以上、繊維線条体径の1
/2以下の粒径のものを用い、レジンボンドは弾性率が
100kg/mm2 以上で軟化温度が200℃以上の樹
脂で、かつ該樹脂に粒径がレジンボンド層厚の2/3未
満のフィラーを含有したものを用い、レジンボンドによ
り固着された砥粒が、前記提案のように、ドレッシング
を施されることなく製造当初よりレジンボンド層より隆
起されていることである。
【0010】上記フィラー含有のレジンボンドにより、
砥粒の固着は強固であり、かつこの砥粒の隆起により、
当初から砥粒切れ刃とチップポケットが形成されてい
る。また砥粒先端部には薄いレジンボンドの被覆が形成
されることもあるが、これは切断加工を開始すると同時
に、加工の抵抗及び切り屑により容易に剥離し、切れ刃
としての機能をなんら阻害することはない。
【0011】用いるフィラーとしては、ダイヤモンド、
CBNなどの超砥粒やSiCのような一般砥粒の微粒の
ような硬質材を用い、その含有量も容量%で樹脂、砥
粒、フィラーよりなるレジンボンド層の1〜50%の範
囲、好ましくは5〜40%として、砥粒の保持強度、耐
摩耗性、熱伝導度を向上せしめることが必要であるが、
熱伝導度、電気絶縁性の面よりダイヤモンドが最も好ま
しい。
【0012】また用いる砥粒としては上記フィラーと同
様な硬質材が用いられるが、超砥粒特にダイヤモンドが
切れ味、寿命の点で最も好ましい。これは硬度に加え電
気絶縁性並びに熱伝導度に秀れており、切断加工時の電
気抵抗の測定を安定させ、熱放散もよいからである。ま
たその含有量は上記フィラーと同様容量%で1〜50%
の範囲であるが、保持力、切れ味の面より4〜30%が
好ましい。
【0013】本発明の別の大きな特徴は、炭素繊維又は
炭素繊維を主体とする繊維線条体よりなる導電性の芯線
を、レジンボンド及びこれに結合された砥粒とフィラー
とよりなる電気絶縁性の被覆によって構成されたワイヤ
ーソーの構成の特徴を活用し、切断加工を行うに際し、
この導電体たる芯線の両端より通電し、電気抵抗を測定
することである。これにより芯線を構成する炭素繊維の
うち、その何本かが破断すれば電気抵抗が変位し、電気
抵抗は導電体の断面積に反比例することから容易に破断
状況が判明する。それによって被削材が切断し終えた所
で継続して次の切断に耐え得るか、ワイヤーソーを新し
く取り替えるべきかの判断を可能としたことである。勿
論ワイヤーソーの外周面は上記のように電気絶縁性であ
るから冷却水などを用いる湿式加工の支障となることも
ない。これによって前述のようなワイヤーソーの加工中
における中途破損による資材面、工数面外の損失が防が
れる。
【0014】なお前述のように砥粒としてダイヤモンド
を用いることが最も好ましいが、この場合ダイヤモンド
にNiやCuなどをメッキして予め金属被覆を設けてお
くと、砥粒保持力が増大し、加工熱からの樹脂の保護が
でき、ワイヤーソーの寿命の向上を計ることが期待でき
る。またフィラーにも同様の金属被覆を施しておくこと
もあり得る。
【0015】但し、上記金属被覆超砥粒を用いる場合に
おいては、該金属被覆のワイヤーソーの内部側は導電性
である炭素繊維又は炭素繊維を主体とする繊維線条体に
接触し、外部側はレジンボンド面より突き出しているの
で、湿式加工の場合該繊維線体の両端より通電しても、
該繊維線条体の電気抵抗の変化を測定することはできな
い。
【0016】従って、この金属被覆超砥粒を用いたワイ
ヤーソーにおいて、上記繊維線条体の電気抵抗の変化を
測定する場合は、被削材の切断又は溝加工を乾式によっ
て行い、通電はワイヤーソーの摺動方向で離れた任意の
位置2箇所に電気端子を設け、ワイヤーソーの外面をこ
の電気端子に摺動させて行う。そしてこの2箇所間の電
気抵抗の変化を測定して上記繊維線条体の断面状態を推
定する。従って上記2箇所の位置は通常被削材を中間に
おいた供給側と巻取側のリールの近辺に選定されるが、
予め正常な抵抗値を定めておき、巻取側のみの2箇所と
することもできる。
【0017】金属被覆超砥粒のレジンボンド面よりの突
き出しは点在し、また金属被覆は加工の進行により磨滅
するので、電気端子の接触面は点在間隔より広くする必
要があり、摺動接触面を凹状にするか或はゴムローラー
でワイヤーソーを電気端子に押しつけることが好まし
い。
【0018】そして、上記構成のワイヤーを製造する方
法としては、上記樹脂を溶剤に溶かした溶液中に、上記
砥粒とフィラーを混合した塗料を、上記芯線に塗布焼付
けして行う方法が有利である。
【0019】塗布焼付は、該芯線を塗料槽中を通過させ
た後、乾燥部に導入して加熱固化することによって容易
にできる。この乾燥部への導入部分も、乾燥部分も、砥
粒の均一な分散と、レジンボンドの厚みの均一性を保持
するためには堅型とすることが好ましい。また導入部に
は浮きダイスを使用して樹脂溶液の付着状態を制御する
ことが好ましい。
【0020】砥粒中の溶剤量は、容量比で塗料全体の2
5%程度以上75%以下であることが塗布ならびに乾燥
固着による砥粒の隆起に好ましい。
【0021】ボンドとして使用する樹脂としては、前記
弾性率、軟化温度を具備する樹脂はいずれでも使用でき
るが、成形性や物性の見地からアルキッド樹脂、フェノ
ール樹脂、ホルマリン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、メラミン
樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹
脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、
ポリエステルウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビス
マレイミドトリアジン樹脂、シアネートエステル樹脂、
ポリエーテルイミド、ポリパラバン酸、芳香族ポリアミ
ドなどが好ましい。
【0022】溶剤は樹脂を溶解できるものであればいか
なるものでもよいが、使用する樹脂の種類によりキシレ
ン、トルエン、ベンゼン、エチルベンゼン等のアルキル
ベンゼン類、クレゾール、フェノール、キシレノール等
のクレゾール類、エタノール、ブタノール等のアルコー
ル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類、テトラヒトロフラン、ジオキサン等の
エーテル類、NM2P、DMF、DMAC、DMSO等
の非プロトン系溶剤などを使い分ける。
【0023】また、上記樹脂溶液中にフィラーとして微
粒ダイヤモンド、Al23 、SiC、SiO2 、Cr
2 、BN、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、カオリ
ン、クレー、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水
酸化マグネシウム、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウ
ム、などを含有せしめることにより、レジンボンド層の
強度や耐摩耗性を向上させる必要があるが、使用上電気
絶縁性を有することが好ましい。また熱伝導性をよくし
てワイヤーソーの寿命、切断精度の向上を計るためには
硬度と共にこれらの特性を備えるダイヤモンドが最も好
ましい。
【0024】砥粒は前記粒度のものをその儘使用すれば
よいが、ダイヤモンドが最も好ましいことは上記フィラ
ーと同様である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下具体的な実施の形態を実施例
によって述べる。
【0026】
【実施例】(実施例1)フェノール樹脂塗料(昭和高分
子製 BRP−5980をクレゾールにて溶解した塗
料)、平均粒径2.6μmのダイヤモンドフィラー(東
名ダイヤモンド製IRM2−4)、平均粒径30μmの
ダイヤモンド(東名ダイヤモンド製、IRM30−4
0)をそれぞれの固形分比が60容量%、20容量%、
20容量%となるように混合し、さらに溶剤のクレゾー
ルを加え塗料中の溶剤量を50容量%とした。この塗料
を直径が6〜8μm程度の高強度炭素繊維によるロービ
ング径約15μmのものを100本撚り合わせてなる外
径約0.18mmの芯線に塗布し、径0.28mmのダ
イスを通した後、炉温300℃の焼付炉で焼付硬化して
ワイヤーソーを作製した。得られたワイヤーソーの外径
は0.239mmで焼付硬化により形成されたレジンボ
ンドの層厚は約19μmであった。図1は該ワイヤーソ
ーの構成を示す断面概略図で、芯線1はロービン2によ
って形成され、その外周面はダイヤモンド粒3とダイヤ
モンドフィラー4を含有した塗料が焼付硬化して形成さ
れたレジンボンド5によって被覆されている。
【0027】表1は上記平均粒径2.6μmのダイヤモ
ンドフィラーと平均粒径30μmのダイヤモンド粒の実
際の粒子径分布をレーザー回折式粒度分布測定装置(島
津製SALD−2000A)で測定した結果を示す。
【0028】
【表1】
【0029】上記フェノール樹脂をアルミ箔に塗布し2
00℃の恒温層で2時間焼付硬化し、約30μmのフェ
ノール樹脂フィルムを作製した。作製したフィルムの弾
性率を引張試験機(島津製作所製 AG−1000E)
で測定したところ170kg/mm2 であった。また上
記ワイヤーソーのレジンボンドの軟化温度をJISC−
3003エナメル線の評価方法に従い測定したところ3
30℃であった。
【0030】以上の構成を備えた実施例1のワイヤーソ
ーを使用し、長さ100mmの単結晶シリコンをワイヤ
ー速度400m/分、押付圧2.5kgfで冷却水を流
しながら切断試験を実施したところ、継続して切断加工
を行なうことができた。
【0031】この切断試験に際し、ワイヤーソーの供給
のもとである供給ボビンの始端と、巻取りボビンの終端
との芯線1を、電気回路に接続して通電し、その電気抵
抗を測定しながら切断加工を進めたところ、電気抵抗の
大きな変動はなく、芯線1中のロービン2の殆どが、切
断されていないことが推測できた。
【0032】別に実施例1におけるダイヤモンドフィラ
ー4を用いず、他は実施例1と同様にして製作したワイ
ヤーソーを用いて、上記と同様な切断加工を行った。こ
の場合実施例1より早く電気抵抗の増大があらわれたの
で、このワイヤーソーの寿命は実施例1より短いことが
わかった。
【0033】これは、砥粒がフィラーを含有するレジン
ボンドにより、芯線の外周面上に強固に、しかも隆起突
出して固着され、かつ耐熱性と耐摩耗性を有するからと
考えられる。この強固な隆起突出した固着のためには、
前記したように、樹脂としてはその弾性率が100kg
/mm2 以上であること、硬質材のフィラーを含有し、
耐熱性が200℃以上であることが必要である。
【0034】そして上記フィラーは、レジンボンド層厚
の2/3未満の粒径を有するものを用いることにより、
主としてレジンボンド層内に埋没しボンドを補強し、砥
粒はレジンボンド層厚の2/3以上繊維線条体径の1/
2以下の粒径を有するものを用いることにより、前記芯
線外周面に塗料が焼付固化すると共に、レジンボンド層
表面上に砥粒が隆起突出して、切刃、チップポケットを
形成するのである。
【0035】表1に示した様にフィラーの平均粒径が
2.6μmと言っても、また砥粒の平均粒径が30μm
と言っても、実際の粒子径には相当なバラツキがある。
【0036】従って、例えばレジンボンド層厚を20μ
mとすると、砥粒の粒径は 20×2/3=13 で13μm以上、フィラーの粒径は13μm未満である
から、塗料の配合としてはフィラーとして混入したもの
でも砥粒として働くものも、逆に砥粒として混入したも
のでもフィラーとして働くものも存在する。
【0037】即ち上記レジンボンド層厚20μmとした
場合は、IRM2−4は約1%の砥粒を含むフィラーと
なり、IRM30−40は約4%のフィラーを含む砥粒
となる。
【0038】
【発明の効果】以上各項で述べたように、本発明によれ
ば、従来の遊離砥粒によるシリコンウエハーのスライシ
ング加工に換え、ワイヤーソーによるスライシング加工
のできる砥粒の固着したワイヤーソーを容易に経済的に
提供することができる。しかも提供されたワイヤーソー
の切断能力は、遊離方式に比し10倍以上も高く、加工
性能、加工精度も充分なものである。
【0039】またワイヤーソーの芯線1に通電し、電気
抵抗を測定しながら切断加工を行うことにより、使用ワ
イヤーソーの余命を推測することができ、切断中に発生
するワイヤーソーの切断により生ずる前記支障を解消す
ることができる。なお砥粒に金属被覆を施すなど、レジ
ンボンド層に電気絶縁性が確保できない場合は、予め該
ワイヤーソーの電気抵抗値を測定し、通常の加工時にお
ける許容値を定めておき、切断加工中にワイヤーソー外
周面上の適当な2点間より通電し、電気抵抗の変化を測
定し、同様の余命を推測することができるが、この場合
は冷却水を用いない乾式加工法によらなければならな
い。
【0040】他方予めワイヤーソーによる切断や溝切り
加工の試験によって、そのワイヤーソーの構成における
芯線の変化状態を観察して、ワイヤーソーの寿命を推測
しておくこともできるので、これにより切断や溝切り加
工における被加工材の大きさ、個数、ワイヤーソーの取
替時機などの計画を的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のワイヤーソーの断面の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 芯線 2 芯線1のロービン 3 ダイヤモンド粒 4 ダイヤモンドフィラー 5 レジンボンド
フロントページの続き (72)発明者 溝口 晃 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 山中 正明 大阪府堺市鳳北町2丁80番地 大阪ダイヤ モンド工業株式会社内 (72)発明者 小川 秀樹 大阪府堺市鳳北町2丁80番地 大阪ダイヤ モンド工業株式会社内 (72)発明者 浦川 信夫 大阪府堺市鳳北町2丁80番地 大阪ダイヤ モンド工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維又は炭素繊維を主体とする繊維
    線条体の外周面上に、砥粒がレジンボンドにより隆起、
    固着されてなるワイヤーソーにおいて、上記砥粒の粒径
    はレジンボンド層厚の2/3以上、繊維線条体径の1/
    2以下であり、レジンボンドは弾性率が100kg/m
    2 以上で軟化温度が200℃以上の樹脂よりなり、か
    つ該樹脂に粒径がレジンボンド層厚の2/3未満のフィ
    ラーを含有してなることを特徴とするワイヤーソー。
  2. 【請求項2】 レジンボンドに固着される砥粒並びにフ
    ィラーは、共に超砥粒であり、かつレジンボンド中の砥
    粒、フィラーの含有量は、共に容量%で1〜50%であ
    ることを特徴とする請求項1記載のワイヤーソー。
  3. 【請求項3】 砥粒又はフィラーの少なくとも一方は、
    予め金属被覆されてなることを特徴とする請求項2記載
    のワイヤーソー。
  4. 【請求項4】 炭素繊維又は炭素繊維を主体とする繊維
    線条体の外周面上に、電気絶縁性の砥粒がレジンボンド
    により隆起、固着されてなるワイヤーソーを、被削材に
    押しつけて摺動し、該被削材を切断又は溝加工を施すに
    当り、該繊維線条体の両端部を電気回路に接続し、通電
    して加工中の該繊維線条体の電気抵抗の変化を測定する
    ことを特徴とするワイヤーソーの使用方法。
  5. 【請求項5】 炭素繊維又は炭素繊維を主体とする繊維
    線条体の外周面上に、電気絶縁性の砥粒がレジンボンド
    により隆起、固着されてなるワイヤーソーにおいて、上
    記砥粒の粒径はレジンボンド層厚の2/3以上、繊維線
    条体径の1/2以下であり、レジンボンドは弾性率が1
    00kg/mm2 以上で軟化温度が200℃以上の樹脂
    よりなり、かつ該樹脂に粒径がレジンボンド層厚の2/
    3未満の電気絶縁性のフィラーを含有してなるワイヤー
    ソーを、被削材に押しつけて摺動し、該被削材を切断又
    は溝加工を施すに当り、該繊維線条体の両端部を電気回
    路に接続し、通電して加工中の該繊維線条体の電気抵抗
    の変化を測定することを特徴とするワイヤーソーの使用
    方法。
  6. 【請求項6】 炭素繊維又は炭素繊維を主体とする繊維
    線条体の外周面上に金属被覆を施した超砥粒がレジンボ
    ンドにより隆起、固着されてなるワイヤーソーにおい
    て、上記超砥粒の粒径はレジンボンド層厚の2/3以
    上、繊維線条体径の1/2以下であり、レジンボンドは
    弾性率が100kg/mm2 以上で軟化温度が200℃
    以上の樹脂よりなり、かつ該樹脂に粒径がレジンボンド
    層厚の2/3未満の超砥粒のフィラーを含有してなるワ
    イヤーソーを、被削材に押しつけて摺動し、該被削材を
    乾式で切断又は溝加工を施すに当り、該ワイヤーソーの
    外周面を摺動方向で離れた位置の2箇所で電気端子に摺
    動させて通電し、加工中のワイヤーソーの2箇所間の電
    気抵抗の変化を測定することを特徴とするワイヤーソー
    の使用方法。
JP3370398A 1998-01-30 1998-01-30 ワイヤーソー及びその使用方法 Pending JPH11216657A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3370398A JPH11216657A (ja) 1998-01-30 1998-01-30 ワイヤーソー及びその使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3370398A JPH11216657A (ja) 1998-01-30 1998-01-30 ワイヤーソー及びその使用方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11216657A true JPH11216657A (ja) 1999-08-10

Family

ID=12393789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3370398A Pending JPH11216657A (ja) 1998-01-30 1998-01-30 ワイヤーソー及びその使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11216657A (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0916449A1 (en) * 1997-02-14 1999-05-19 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Wire-saw and its manufacturing method
JP2009285791A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Sumitomo Electric Ind Ltd ワイヤソーおよびその製造方法
CN102174749A (zh) * 2011-03-04 2011-09-07 郑州人造金刚石及制品工程技术研究中心有限公司 芳纶芯线游离刃料切割线及其制备方法
CN102172999A (zh) * 2011-03-04 2011-09-07 郑州人造金刚石及制品工程技术研究中心有限公司 芳纶芯线线锯及其制备方法
JP2013501636A (ja) * 2009-08-14 2013-01-17 サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド 細長い物体に結合させた研磨粒子を含む研磨物品
KR101313024B1 (ko) * 2012-10-09 2013-10-01 이화다이아몬드공업 주식회사 카본 파이버를 이용한 와이어 절삭 공구 및 그 제조 방법
KR101483981B1 (ko) * 2013-08-23 2015-01-26 경상대학교산학협력단 전도성 섬유와 수지간 계면물성 평가방법
US9028948B2 (en) 2009-08-14 2015-05-12 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive articles including abrasive particles bonded to an elongated body, and methods of forming thereof
US9186816B2 (en) 2010-12-30 2015-11-17 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9211634B2 (en) 2011-09-29 2015-12-15 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive articles including abrasive particles bonded to an elongated substrate body having a barrier layer, and methods of forming thereof
US9254552B2 (en) 2012-06-29 2016-02-09 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9278429B2 (en) 2012-06-29 2016-03-08 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article for abrading and sawing through workpieces and method of forming
US9375826B2 (en) 2011-09-16 2016-06-28 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9409243B2 (en) 2013-04-19 2016-08-09 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9533397B2 (en) 2012-06-29 2017-01-03 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
JP2017024105A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 株式会社東京精密 切断用ブレード及びその製造方法
US9878382B2 (en) 2015-06-29 2018-01-30 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9902044B2 (en) 2012-06-29 2018-02-27 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0916449A4 (en) * 1997-02-14 2001-04-18 Sumitomo Electric Industries Wire saw and making the same
EP0916449A1 (en) * 1997-02-14 1999-05-19 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Wire-saw and its manufacturing method
JP2009285791A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Sumitomo Electric Ind Ltd ワイヤソーおよびその製造方法
US9028948B2 (en) 2009-08-14 2015-05-12 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive articles including abrasive particles bonded to an elongated body, and methods of forming thereof
US9862041B2 (en) 2009-08-14 2018-01-09 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive articles including abrasive particles bonded to an elongated body
US9067268B2 (en) 2009-08-14 2015-06-30 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive articles including abrasive particles bonded to an elongated body
JP2013501636A (ja) * 2009-08-14 2013-01-17 サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド 細長い物体に結合させた研磨粒子を含む研磨物品
US9248583B2 (en) 2010-12-30 2016-02-02 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9186816B2 (en) 2010-12-30 2015-11-17 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
CN102172999A (zh) * 2011-03-04 2011-09-07 郑州人造金刚石及制品工程技术研究中心有限公司 芳纶芯线线锯及其制备方法
CN102174749A (zh) * 2011-03-04 2011-09-07 郑州人造金刚石及制品工程技术研究中心有限公司 芳纶芯线游离刃料切割线及其制备方法
US9375826B2 (en) 2011-09-16 2016-06-28 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9211634B2 (en) 2011-09-29 2015-12-15 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive articles including abrasive particles bonded to an elongated substrate body having a barrier layer, and methods of forming thereof
US10596681B2 (en) 2012-06-29 2020-03-24 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9687962B2 (en) 2012-06-29 2017-06-27 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9254552B2 (en) 2012-06-29 2016-02-09 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9278429B2 (en) 2012-06-29 2016-03-08 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article for abrading and sawing through workpieces and method of forming
US9902044B2 (en) 2012-06-29 2018-02-27 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US9533397B2 (en) 2012-06-29 2017-01-03 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
KR101313024B1 (ko) * 2012-10-09 2013-10-01 이화다이아몬드공업 주식회사 카본 파이버를 이용한 와이어 절삭 공구 및 그 제조 방법
US9409243B2 (en) 2013-04-19 2016-08-09 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
KR101483981B1 (ko) * 2013-08-23 2015-01-26 경상대학교산학협력단 전도성 섬유와 수지간 계면물성 평가방법
US9878382B2 (en) 2015-06-29 2018-01-30 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US10137514B2 (en) 2015-06-29 2018-11-27 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
US10583506B2 (en) 2015-06-29 2020-03-10 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive article and method of forming
JP2017024105A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 株式会社東京精密 切断用ブレード及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11216657A (ja) ワイヤーソー及びその使用方法
US6070570A (en) Wire-saw and its manufacturing method
JP4427531B2 (ja) ワイヤーソーの断線検出方法および品質検査方法ならびに切断物の製造方法
US10596681B2 (en) Abrasive article and method of forming
KR100343760B1 (ko) 톱 와이어
JP4139810B2 (ja) 電着ワイヤ工具
US8720429B2 (en) Sawing wire with abrasive particles partly embedded in a metal wire and partly held by an organic binder
US6783442B2 (en) Nickel-diamond-coated saw wire with improved anchoring of the diamond particles
CN102821914A (zh) 磨料物品及形成方法
JP2000246654A (ja) 金属被覆超砥粒を用いたレジンボンドワイヤーソー
JP2000052226A (ja) ワイヤーソー及びその製造方法
JP2000271872A (ja) 超砥粒レジンボンドワイヤソー
JP2000263452A (ja) 超砥粒ワイヤソー
JPH11347911A (ja) ワイヤソ−及びその製造方法
JPH09155631A (ja) ダイヤモンドワイヤーソー及びその製造方法
JP2009285791A (ja) ワイヤソーおよびその製造方法
JP2001225258A (ja) ワイヤソーおよびその製造方法
JP4073328B2 (ja) 単層固定砥粒ワイヤーソー及びその製造方法並びに切断方法
JP2002036091A (ja) 超砥粒ワイヤソーとその製造方法
JP2006007387A (ja) 超砥粒ワイヤソー
JP5066508B2 (ja) 固定砥粒ワイヤーソー
JP6063076B1 (ja) レジンボンドソーワイヤおよびその製造方法
CN107199522B (zh) 一种改进型复合金属固结磨料金刚绳及其生产工艺
KR20200109939A (ko) 다이아몬드 와이어 쏘우 및 이의 제조방법
JP2014188655A (ja) 多結晶シリコン切削用ワイヤ工具、および、多結晶シリコンの切断方法