JP5485351B2 - 積層チップ電子部品、その実装基板及び包装体 - Google Patents

積層チップ電子部品、その実装基板及び包装体 Download PDF

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Description

本発明は、電圧が印加される際に積層チップ電子部品によって発生するアコースティックノイズを低減することができる積層チップ電子部品、その実装基板及び包装体に関する。
積層チップ電子部品の一つである積層キャパシタは、多数の誘電体層の間に内部電極が形成される。
誘電体層を挟んで重なる内部電極が形成された積層キャパシタに直流電圧及び交流電圧を印加する場合、内部電極の間で圧電現象が起こり、振動が発生する。
上記振動は、誘電体層の誘電率が高いほど、同一の静電容量を基準としてチップの形状が相対的に大きい場合に顕著になる傾向がある。上記振動は、上記積層キャパシタの外部電極から上記積層キャパシタが実装された印刷回路基板に伝達される。この際、上記印刷回路基板が振動して騒音が発生する。
即ち、上記印刷回路基板の振動により発生する共鳴が可聴周波数(20〜20000Hz)領域に含まれると、その振動音が人に不快感を与える。このような音をアコースティックノイズ(acoustic noise)と言う。
本特許の発明者は、上記アコースティックノイズを低減するために、積層キャパシタ内の内部電極を印刷回路基板に実装する方向に関する研究を行ったことがある。その結果、内部電極が上記印刷回路基板に対して水平な方向性を有するように上記積層キャパシタを印刷回路基板に実装すると、内部電極が上記印刷回路基板に対して垂直な方向性を有するように実装する場合より、アコースティックノイズが低減することを確認できた。
しかし、内部電極が印刷回路基板に対して水平な方向性を有するように上記積層キャパシタを印刷回路基板に実装してアコースティックノイズを測定しても、騷音レベルが一定レベル以上になるため、アコースティックノイズをさらに低減することができる研究が必要であった。
下記先行技術文献の特許文献1には、内部電極が印刷回路基板に対して水平な方向性を有するように実装されているが、高周波ノイズを減らすために信号線路間のピッチを狭くした技術的特徴が開示されている。また、特許文献2及び特許文献3には、積層キャパシタの上部カバー層と下部カバー層の厚さが異なることが記載されているが、アコースティックノイズを低減するために本特許の請求項及び本発明の実施例が提案する活性層の中心部が積層チップキャパシタの中心部から外れる程度の範囲、上部カバー層と下部カバー層との間の比率、セラミック本体の厚さに対する下部カバー層が占める比率、活性層の厚さに対して下部カバー層が占める比率等を開示または予想していない。
特開1994‐268464号公報 特開1994‐215978号公報 特開1996‐130160号公報
本発明の目的は、積層チップキャパシタの上部カバー層より下部カバー層の厚さを大きくし、活性層の中心部がセラミック本体の中心部を外れる範囲を設定して、上記下部カバー層に付加電極層が含まれた積層チップキャパシタを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、内部電極が印刷回路基板に水平となるように、また上記下部カバー層が印刷回路基板と隣接するように、積層チップキャパシタを印刷回路基板に実装して、アコースティックノイズが低減された積層チップ電子部品の実装基板を提供することにある。
また、本発明のさらに他の目的は、包装シートの収納部の底面を基準として内部電極が水平に配置されて整列される積層チップ電子部品の包装体を提供することにある。
本発明の一実施例による積層チップ電子部品は、内部電極及び誘電体層を含むセラミック本体と、上記セラミック本体の長さ方向の両端部を覆うように形成される第1及び第2外部電極と、上記誘電体層を挟んで上記内部電極が対向して配置され、容量が形成される活性層と、上記活性層の厚さ方向の上部または下部に形成され、厚さ方向の下部が厚さ方向の上部より大きい厚さを有する上部及び下部カバー層と、上記下部カバー層内に容量形成と無関係に配置される付加電極層と、を含み、上記セラミック本体の全体厚さの1/2をA、上記下部カバー層の厚さをB、上記活性層の全体厚さの1/2をC、上記上部カバー層の厚さをDと規定したときに、上記上部カバー層の厚さDはD≧4μmの範囲を満たし、上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から外れる比率(B+C)/Aは1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たすことができる。
また、上記上部カバー層の厚さDと下部カバー層の厚さBとの間の比率D/Bは0.018≦D/B≦0.372の範囲を満たすことができる。
また、上記セラミック本体の厚さの1/2であるAに対する上記下部カバー層の厚さBの比率B/Aは0.215≦B/A≦1.553の範囲を満たすことができる。
また、上記下部カバー層の厚さBに対する上記活性層の厚さの1/2であるCの比率C/Bは0.135≦C/B≦3.897の範囲を満たすことができる。
また、上記セラミックキャパシタの上面及び底面のうち少なくとも一つには、上部及び下部を区分するためのマーキングが形成されることができる。
また、上記付加電極層は、上記第1外部電極から長さ方向内側に延長される第1電極パターンが誘電体層を挟んで厚さ方向に積層された第1アレイ電極層と、上記第2外部電極から長さ方向内側に延長され、上記第1電極パターンと対向する第2電極パターンが誘電体層を挟んで厚さ方向に積層された第2アレイ電極層と、を含むことができる。
また、上記付加電極層は、上記第1外部電極及び第2外部電極と対向し、厚さ方向に積層されたフローティング電極層を含むことができる。
また、上記付加電極層は、上記第1外部電極または第2外部電極から長さ方向内側に延長され、異なる極性の上記第2外部電極または第1外部電極と対向して厚さ方向に積層されることができる。
また、上記付加電極層は、上記第1外部電極及び第2外部電極と対向して厚さ方向に積層された多数のフローティング電極層であり、上記多数のフローティング電極層は長さ方向内側に対向することができる。
また、上記付加電極層は、上記第1外部電極から長さ方向内側に延長される第1電極パターンが誘電体層を挟んで厚さ方向に積層された第1アレイ電極層と、上記第2外部電極から長さ方向内側に延長され、上記第1電極パターンと対向する第2電極パターンが誘電体層を挟んで厚さ方向に積層された第2アレイ電極層と、上記第1アレイ電極層と第2アレイ電極層との間に形成され、上記第1アレイ電極層及び第2アレイ電極層と対向するフローティング電極層と、を含むことができる。
また、上記付加電極層は、上記第1外部電極及び第2外部電極から長さ方向内側に延長されて互いに対向する第1電極パターン及び第2電極パターンと、上記第1電極パターン、第2電極パターン及び誘電体層を挟んで配置されるフローティング電極パターンと、を含むことができる。
また、上記第1電極パターンと第2電極パターンが対向して形成される長さ方向のギャップが、積層方向に減少または増加する方向性を有することができる。
また、上記付加電極層は、上記第1外部電極及び第2外部電極から長さ方向内側に延長されて互いに対向する第1電極パターン及び第2電極パターンと、上記第1電極パターン、第2電極パターン及び誘電体層を挟んで配置され、上記第1外部電極及び第2外部電極から長さ方向内側に延長されて互いに対向する第3電極パターン及び第4電極パターンと、を含み、上記第1電極パターンと第2電極パターンが対向して形成される長さ方向のギャップと、第3電極パターンと第4電極パターンが対向して形成される長さ方向のギャップは、積層方向にオフセットされることができる。
他の側面において、本発明の他の一実施例による積層チップ電子部品は、六面体形状のセラミック本体の長さ方向の両端部に形成される外部電極と、上記セラミック本体内に形成され、容量を形成するように誘電体層を挟んで対向して配置される多数の内部電極からなる活性層と、上記活性層の最上側の内部電極の上部に形成される上部カバー層と、上記活性層の最下側の内部電極の下部に形成され、上記上部カバー層の厚さより大きい厚さを有する下部カバー層と、上記下部カバー層内に容量形成と無関係に配置される付加電極層と、を含むことができる。
また、電圧が印加されて上記活性層の中心部で発生する変形率と上記下部カバー層で発生する変形率との差により、上記セラミック本体の厚さ方向の中心部より下側の上記セラミック本体の長さ方向の両端部に変曲点が形成されることができる。
また、上記セラミック本体の全体厚さの1/2をA、上記下部カバー層の厚さをB、上記活性層の全体厚さの1/2をCと規定したときに、上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から外れる比率(B+C)/Aは1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たすことができる。
他の側面において、本発明の一実施例による積層チップ電子部品の実装基板は、本発明の一実施例による積層チップ電子部品と、上記外部電極と半田によって連結される電極パッドと、上記電極パッドが形成されており、上記内部電極が水平となるように、また上記下部カバー層が上記上部カバー層より厚さ方向下側に配置されるように、上記積層チップ電子部品が上記電極パッドに実装される印刷回路基板と、を含むことができる。
また、電圧が印加されて上記活性層の中心部で発生する変形率と上記下部カバー層で発生する変形率との差により、上記セラミック本体の長さ方向の両端部に形成される変曲点が上記半田の高さ以下に形成されることができる。
さらに他の側面において、本発明の一実施例による積層チップ電子部品の包装体は、本発明の一実施例による積層チップ電子部品と、上記積層チップ電子部品が収納される収納部が形成された包装シートと、を含み、上記収納部の底面を基準として上記内部電極が水平に配置されて整列されることができる。
また、上記包装シートに結合され、上記積層チップ電子部品を覆う包装膜をさらに含むことができる。
また、上記積層チップ電子部品が収納された包装シートは、リール状に巻取されて形成されることができる。
また、上記収納部内に収納される上記積層チップ電子部品それぞれは、上記下部カバー層が上記収納部の底面に向かうように配置されることができる。
また、上記セラミック本体の上面には、上部及び下部を区分するためのマーキングが形成されることもできる。
また、上記収納部内に収納される上記積層チップ電子部品それぞれは、上記上部カバー層及び上記下部カバー層のうち何れか一つが上記収納部の底面に向かうように方向性を有し、上記上部カバー層及び上記下部カバー層のうち何れか一つが収納部の底面に向かう方向性を外部から認識するために、上記セラミック本体にマーキングが形成されることができる。
本発明の一実施例による積層チップキャパシタ及びその実装基板によると、アコースティックノイズを著しく低減させることができる。
本発明の一実施例による積層チップキャパシタを一部切開して図示した概略切開斜視図である。 図1の積層チップキャパシタを長さ方向及び厚さ方向に切断して図示した断面図である。 図1の積層チップキャパシタの寸法関係を説明するための長さ方向及び厚さ方向の概略断面図である。 図1の積層チップキャパシタが印刷回路基板に実装された状態を概略的に図示した概略斜視図である。 図4の積層チップキャパシタが印刷回路基板に実装された状態を図示した概略平面図である。 図4の積層チップキャパシタが印刷回路基板に実装された状態を長さ方向及び厚さ方向に切断して図示した断面図である。 図4の積層チップキャパシタが印刷回路基板に実装された状態で、電圧が印加されて積層チップキャパシタが変形される様子を概略的に図示した断面図である。 従来の積層チップキャパシタの内部電極が印刷回路基板に垂直に実装された場合と水平に実装された場合において、電極パッドのサイズに応じたアコースティックノイズの変化を示したグラフである。 本発明の実施例による内部電極が印刷回路基板に水平である状態で、下部カバー層が印刷回路基板と隣接するように積層チップキャパシタを印刷回路基板に実装した場合において、電極パッドのサイズに応じたアコースティックノイズの変化を従来技術と対比して示したグラフである。 本発明の一実施例による積層チップキャパシタが包装体に実装される様子を図示した概略斜視図である。 図9の包装体をリール状に巻取した状態を図示した概略断面図である。 本発明の一実施例による付加電極層を図示した断面図である。 本発明の一実施例による付加電極層の第1変形例の断面図である。 本発明の一実施例による付加電極層の第2変形例の断面図である。 本発明の一実施例による付加電極層の第3変形例の断面図である。 本発明の一実施例による付加電極層の第4変形例の断面図である。 本発明の一実施例による付加電極層の第5変形例の断面図である。 本発明の一実施例による付加電極層の第6変形例の断面図である。 本発明の一実施例による付加電極層の第7変形例の断面図である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。但し、本発明の思想は提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同一の思想の範囲内で他の構成要素の追加、変更、削除等によって、退歩的な他の発明や本発明の思想の範囲内に含まれる他の実施例を容易に提案することができ、これも本発明の思想の範囲内に含まれる。
本発明の一実施例による積層チップ電子部品は、誘電体層を用いて、上記誘電体層を挟んで内部電極が互いに対向する構造を有する積層セラミックキャパシタ、積層バリスタ、サーミスタ、圧電素子、多層基板などにも適切に用いられることができる。
また、各実施例の図面に示す同一の思想の範囲内における機能が同一の構成要素は、同一の参照符号を用いて説明する。
積層チップキャパシタ
図1は本発明の一実施例による積層チップキャパシタを一部切開して図示した概略切開斜視図であり、図2は図1の積層チップキャパシタを長さ方向及び厚さ方向に切断して図示した断面図であり、図3は図1の積層チップキャパシタの寸法関係を説明するための長さ方向及び厚さ方向の概略断面図である。
図1から図3を参照すると、積層チップキャパシタ10は、セラミック本体12と、外部電極40と、活性層60と、上部及び下部カバー層53、55と、付加電極層80と、を含むことができる。
セラミック本体12は、セラミックグリーンシート上に内部電極20を形成するために導電性ペーストを塗布し、内部電極20が形成されたセラミックグリーンシートを積層した後、焼成することにより製造することができる。セラミック本体12は、多数の誘電体層52、54と内部電極22、24とを繰り返して積層して形成することができる。
セラミック本体12は六面体形状からなることができる。チップ焼成時のセラミック粉末の焼成収縮により、セラミック本体12は完全な直線を有する六面体形状ではないが、実質的に六面体形状を有することができる。
本発明の実施例を明確に説明するために六面体の方向を定義すると、図1に表示されたL、W及びTはそれぞれ、長さ方向、幅方向、厚さ方向を示す。ここで、厚さ方向は誘電体層が積層された積層方向と同一の概念で用いられることができる。
図1の実施例は、長さ方向が幅方向または厚さ方向より大きい直方体状を有する積層チップキャパシタ10である。
誘電体層50をなす材料としては、高容量化のために高誘電率を有するセラミック粉末を用いることができる。上記セラミック粉末としては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系粉末またはチタン酸ストロンチウム(SrTiO)系粉末などを用いることができ、これに制限されるものではない。
第1及び第2外部電極42、44は、金属粉末を含む導電性ペーストで形成されることができる。上記導電性ペーストに含まれる金属粉末としては、Cu、Ni、またはこれらの合金を用いることができ、特にこれらに制限されるものではない。
内部電極20は第1内部電極22及び第2内部電極24を含むことができ、第1及び第2内部電極22、24はそれぞれ、第1及び第2外部電極42、44を介して電気的に連結されることができる。
ここで、第1内部電極22及び第2内部電極24は、誘電体層54(図1参照)を挟んで対向して重なる第1及び第2電極パターン部222、242と、それぞれの第1及び第2外部電極42、44に引き出される第1及び第2リード部224、244と、を含むことができる。
第1及び第2電極パターン部222、242は、厚さ方向に連続して積層され、セラミック本体12内で静電容量を形成する活性層60を構成することができる。
積層チップキャパシタの長さ方向及び厚さ方向の断面において、活性層60を除いた部分をマージン部と定義することができる。上記マージン部のうち厚さ方向に活性層60の上部マージン部及び下部マージン部を特に、上部カバー層53及び下部カバー層55と定義することができる。
上部カバー層53及び下部カバー層55は、第1内部電極22と第2内部電極24との間に形成される誘電体層52、54と同様に、セラミックグリーンシートを焼結して形成することができる。
上部カバー層53及び下部カバー層55を含む複数の誘電体層50は焼結された状態であり、隣接する誘電体層50の間の境界は走査型電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認することが困難であるほど一体化されることができる。
本実施例において、下部カバー層55は上部カバー層53より大きい厚さを有することができる。即ち、下部カバー層55は、上部カバー層53よりセラミックグリーンシートの積層数を増やすことにより、上部カバー層53より大きい厚さを有することができる。
このように上部カバー層53と下部カバー層55が非対称構造に形成され、下部カバー層55に電極を形成しない場合、活性層60と下部カバー層55が焼結収縮される際に生じる収縮率の差により、デラミネーションやクラック不良が増加する恐れがある。
従って、下部カバー層55に内部電極層を形成することにより活性層60と下部カバー層55との収縮率の差を減らすと、デラミネーションやクラック不良が減少するだけでなく、アコースティックノイズの低減効果を維持することができる。
付加電極層80は、下部カバー層55内に配置される内部電極82であり、誘電体層84を挟んで異なる極性の内部電極が重なる構造ではない。従って、付加電極層80は、セラミック本体12の長さ方向の両端部の外部電極42、44または容量を形成する活性層60の影響により発生する寄生キャパシタンスの他には、容量形成に寄与することができない。
本実施例において、付加電極層80は、下部カバー層55内で第1外部電極42及び第2外部電極44と電気的に接触せずに対向し、厚さ方向に積層されたフローティング電極層であることができる。
図3を参照すると、本実施例の積層チップキャパシタをより明確に規定することができる。
まず、上記セラミック本体の全体厚さの1/2をA、上記下部カバー層の厚さをB、上記活性層の全体厚さの1/2をC、上記上部カバー層の厚さをDと規定することができる。
セラミック本体12の全体厚さは、外部電極40が上記セラミック本体の上面Sと下面Sに塗布されて形成される部分だけの厚さを含まない。本実施例では、セラミック本体12の上面Sと下面Sの1/2をAと規定する。
下部カバー層55の厚さBは、活性層60の厚さ方向の最下側に形成される内部電極の下面からセラミック本体12の下面Sまでの距離を規定するものである。また、上部カバー層53の厚さDは、活性層60の厚さ方向の最上側に形成される内部電極の上面からセラミック本体12の上面Sまでの距離を規定するものである。
ここで、活性層60の全体厚さは、活性層60の最上側に形成される内部電極の上面から活性層60の最下側に形成される内部電極の下面までの距離を意味する。Cは、活性層60の1/2を規定するものである。
本実施例によると、上部カバー層53の厚さDは、D≧4μmの範囲を満たすことができる。Dが4μmより小さい場合には、内部電極がセラミック本体12の上面Sに露出される不良が発生する恐れがある。
また、本実施例によると、活性層60の中心部がセラミック本体12の中心部から外れる比率(B+C)/Aは、1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たすことができる。
ここで、活性層60の中心部は、活性層60の最上側に形成される内部電極の上面から活性層60の最下側に形成される内部電極の下面までの距離の中間地点である活性層センターラインCLから上部及び下部に1μmの範囲内であると規定することができる。
また、セラミック本体12の中心部は、セラミック本体12の上面Sと下面Sとの間の中間地点であるセラミック本体のセンターラインCLから上部及び下部に1μmの範囲内であると規定することができる。
積層チップキャパシタ10の両端部に形成される第1及び第2外部電極42、44に異なる極性の電圧が印加されると、誘電体層50の逆圧電効果(Inverse piezoelectric effect)によってセラミック本体12は厚さ方向に膨脹及び収縮するようになり、第1及び第2外部電極42、44の長さ方向の両端部は、ポアソン効果(Poisson effect)によってセラミック本体12の厚さ方向の膨脹及び収縮とは反対に収縮及び膨脹するようになる。
ここで、活性層60の中心部は、第1及び第2外部電極42、44の長さ方向の両端部で最大に膨脹及び収縮される部分であり、アコースティックノイズが発生する原因となる。
本実施例では、アコースティックノイズを低減するために、活性層60の中心部がセラミック本体12の中心部から外れる比率を規定した。
一方、本実施例では、電圧が印加されて活性層60の中心部で発生する変形率と下部カバー層55で発生する変形率との差により、セラミック本体12の厚さ方向の中心部より下側のセラミック本体12の長さ方向の両端部に変曲点が形成されることができる。
アコースティックノイズを低減するために、本実施例は、上部カバー層53の厚さDと下部カバー層55の厚さBとの比率D/Bは、0.018≦D/B≦0.372の範囲を満たすことができる。
また、セラミック本体12の厚さの1/2であるAに対する下部カバー層55の厚さBの比率B/Aは、0.215≦B/A≦1.553の範囲を満たすことができる。
また、下部カバー層55の厚さBに対する活性層60の厚さの1/2であるCの比率C/Bは、0.135≦C/B≦3.897の範囲を満たすことができる。
一方、本発明によると、上部カバー層53より大きい厚さの下部カバー層55を印刷回路基板の上面と隣接するように実装するために、セラミック本体12の上面及び底面のうち少なくとも一つには、上部及び下部を区分するためのマーキングが形成されることができる。
積層チップキャパシタの実装基板
図4は図1の積層チップキャパシタが印刷回路基板に実装された状態を概略的に図示した概略斜視図であり、図5は図4の積層チップキャパシタが印刷回路基板に実装された状態を図示した概略平面図であり、図6は図4の積層チップキャパシタが印刷回路基板に実装された状態を長さ方向及び厚さ方向に切断して図示した断面図である。
本実施例による積層チップキャパシタの実装基板100は、積層チップ電子部品10と、電極パッド122、124と、印刷回路基板120と、を含むことができる。
積層チップ電子部品10は、上記で既に説明した積層チップキャパシタであることができ、内部電極22、24が印刷回路基板120に水平となるように積層チップキャパシタ10が印刷回路基板120に実装されることができる。
また、積層チップキャパシタ10のセラミック本体12内の上部カバー層53より大きい厚さの下部カバー層55が上部カバー層53より厚さ方向下側に配置されるように、積層チップキャパシタ10が印刷回路基板120上に実装されることができる。
積層チップキャパシタ10が印刷回路基板120に実装され、電圧が印加されると、アコースティックノイズが発生する。この際、電極パッド122、124のサイズにより、積層チップキャパシタ10の第1及び第2外部電極42、44と電極パッド122、124とを連結する半田の量が決まり、アコースティックノイズを低減することもできる。
図7は図4の積層チップキャパシタが印刷回路基板に実装された状態で、電圧が印加されて積層チップキャパシタが変形される様子を概略的に図示した断面図である。
図7を参照すると、積層チップキャパシタ10が印刷回路基板120に実装され、積層チップキャパシタ10の両端部に形成される第1及び第2外部電極42、44に異なる極性の電圧が印加されると、誘電体層50の逆圧電効果(Inverse piezoelectric effect)によってセラミック本体12は厚さ方向に膨脹及び収縮するようになり、第1及び第2外部電極42、44の長さ方向の両端部は、ポアソン効果(Poisson effect)によってセラミック本体12の厚さ方向の膨脹及び収縮とは反対に収縮及び膨脹するようになる。
一方、本実施例では、電圧が印加されて活性層60の中心部で発生する変形率と下部カバー層55で発生する変形率との差により、セラミック本体12の厚さ方向の中心部より下側のセラミック本体12の長さ方向の両端部に変曲点(PI、point of inflection)が形成されることができる。
また、変曲点PIは、セラミック本体12の外部面の位相が変化される地点であり、電極パッド122、124で積層チップキャパシタ10の外部電極42、44に形成される半田142、144の高さ以下に形成されることができる。
ここで、活性層60の中心部は、電圧の印加によって、セラミック本体12の長さ方向の両端部で最大に膨脹及び収縮される部分になる。
セラミック本体12の長さ方向の両端部の外部電極42、44または容量を形成する活性層60の影響により発生する付加電極層80の寄生キャパシタンスは、セラミック本体12の長さ方向の両端部に変曲点が形成されるのを加速化する。
図7は積層チップキャパシタ10の長さ方向の両端部が最大に膨脹された部分を示しており、積層チップキャパシタ10の長さ方向の両端部が最大に膨脹されると、半田142、144の上部には膨脹によって外部に押し出される力F1が生じ、半田142、144の下部には膨脹によって外部に押し出される力によって外部電極の方に押す、収縮される力F2が生じる。
これにより、変曲点PIが半田の高さ以下に形成されることができる。
図5を参照すると、第1電極パッド122と第2電極パッド124の長さ方向の両端部の間の距離をL1、積層チップキャパシタ10の第1外部電極42と第2外部電極44の長さ方向の外部面の間の距離をL2と規定している。また、第1電極パッド122と第2電極パッド124の幅方向の両端部の間の距離をW1、積層チップキャパシタ10の第1外部電極42と第2外部電極44の幅方向の外部面の間の距離をW2と規定している。
図8aは、従来の積層チップキャパシタの内部電極が印刷回路基板に垂直に実装された場合と水平に実装された場合において、電極パッドのサイズに応じたアコースティックノイズの変化を図示したグラフである。
図8aを参照すると、電極パッドのサイズ、即ち、L1/L2が1.34及び1.17以下に小さくなる時、積層チップキャパシタの内部電極が印刷回路基板に水平に実装された場合にアコースティックノイズが低減されることが分かる。
しかし、積層チップキャパシタの内部電極が印刷回路基板に垂直に実装された場合には、アコースティックノイズの低減が大きくないことが分かる。
即ち、電極パッドのサイズは、積層チップキャパシタの内部電極が印刷回路基板に水平に実装されるかまたは垂直に実装されるかによって、アコースティックノイズの低減において異なる傾向性を示す。
図8bは、本発明の実施例による内部電極が印刷回路基板に水平である状態で、下部カバー層が印刷回路基板と隣接するように積層チップキャパシタを印刷回路基板に実装した場合において、電極パッドのサイズに応じたアコースティックノイズの変化を、従来技術と対比して図示したグラフである。
図8bを参照すると、積層チップキャパシタの内部電極が印刷回路基板に水平に実装される場合にも、下部カバーまたは上部カバーの厚さによってアコースティックノイズのサイズが異なることが分かる。従って、アコースティックノイズをさらに減少するためには、さらに他のパラメータを要することが分かる。
本発明の実施例によると、活性層の中心部が積層チップキャパシタの中心部から外れる程度の範囲や上部カバー層と下部カバー層との間の比率、セラミック本体の厚さに対する下部カバー層が占める比率、活性層の厚さに対して下部カバー層が占める比率を調節してアコースティックノイズをさらに低減することができる。
本発明の一実施例によると、活性層60の中心部がセラミック本体12の中心部から外れる比率(B+C)/Aが1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たすと、電極パッドが小さいため、半田の量が少ない場合にもアコースティックノイズが十分に低減され、電極パッドが大きい場合には、却ってアコースティックノイズがさらに低減することが分かる。
即ち、活性層60の中心部がセラミック本体12の中心部から外れる比率(B+C)/Aが1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たすと、電極パッドのサイズに関らず、アコースティックノイズが著しく低減される。ここで、Aは上記セラミック本体の全体厚さの1/2、Bは上記下部カバー層の厚さ、Cは上記活性層の全体厚さの1/2、Dは上記上部カバー層の厚さをそれぞれ示す。
活性層60の中心部がセラミック本体12の中心部から外れる比率(B+C)/Aが1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たすと、積層チップキャパシタの最大変位は活性層60の中心で、セラミック本体12の中心部の上部となるため、半田によって印刷回路基板120に伝達される変位量が減ることにより、アコースティックノイズが低減すると解釈することができる。
積層チップキャパシタの包装体
図9は本発明の一実施例による積層チップキャパシタが包装体に実装される様子を図示した概略斜視図であり、図10は図9の包装体をリール状に巻取したことを図示した概略断面図である。
図9を参照すると、本実施例による積層チップキャパシタの包装体200は、積層チップキャパシタ10が収納される収納部224が形成された包装シート220を含むことができる。
包装シート220の収納部224は電子部品10と対応する形状を有しており、収納部224の底面225を基準として内部電極が水平に配置されることができる。
積層チップキャパシタ10は、電子部品整列装置150により内部電極が水平に整列された状態を維持し、移送装置170により包装シート220に移動される。従って、包装シート220の収納部224の底面225を基準として内部電極が水平に配置されることができる。このような方法により、包装シート220内の全ての積層チップキャパシタ10が包装シート220内で同一の方向性を有するように配置されることができる。
収納部224内に収納される積層チップキャパシタ10それぞれは、下部カバー層55が収納部224の底面に向かうように配置されることができる。また、セラミック本体12の上面には、上部及び下部を区分するためのマーキングが形成されることもできる。
上記積層チップキャパシタの包装体200は、収納部224の底面を基準として上記内部電極が水平に配置された電子部品10が収納された包装シート220を覆う包装膜240をさらに含むことができる。
図10は、リール状に巻取された形状の積層チップキャパシタの包装体200であり、連続的に巻取されて形成されることができる。
実験例
本発明の実施例と比較例による積層セラミックキャパシタは、下記のように製作された。
チタン酸バリウム(BaTiO)などの粉末を含んで形成されたスラリーをキャリアフィルム(carrier film)上に塗布及び乾燥して、1.8μmの厚さに製造された複数個のセラミックグリーンシートを準備する。
次に、上記セラミックグリーンシート上に、スクリーンを利用してニッケル内部電極用の導電性ペーストを塗布することにより、内部電極を形成する。
上記セラミックグリーンシートを約370層に積層する。この際、付加電極層が形成されるように、容量形成に寄与しない内部電極パターンを有するセラミックグリーンシートを、内部電極が形成されたセラミックグリーンシートの下部に積層する。ここで、付加電極層は10層〜30層を含むことができる。
この積層体を85℃で1000kgf/cm圧力条件で等方圧縮(isostatic pressing)成形した。圧着が完了したセラミック積層体を個別チップの形態に切断し、切断されたチップは大気雰囲気で230℃、60時間維持して脱バインダを行った。
その後、1200℃で内部電極が酸化されないように、Ni/NiO平衡酸素分圧より低い10−11atm〜10−10atmの酸素分圧下の還元雰囲気で焼成した。焼成後の積層チップキャパシタのチップサイズは、長さ×幅(L×W)が約1.64mm×0.88mm(L×W、1608サイズ)であった。ここで、製作公差を長さ×幅(L×W)が±0.1mm内の範囲に定め、これを満たしたものに対してアコースティックノイズの測定を行った。
次に、外部電極、メッキなどの工程を経て、積層セラミックキャパシタに製作した。
Figure 0005485351


Figure 0005485351


*は比較例
表1のデータは、図3に示すように、積層チップキャパシタ10のセラミック本体12の幅方向(W)の中心部で長さ方向(L)及び厚さ方向(T)に切開した断面を走査型電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)で撮った写真を基準として、それぞれの寸法を測定したものである。
ここで、A、B、C及びDは、上記で説明したように、上記セラミック本体の全体厚さの1/2をA、上記下部カバー層の厚さをB、上記活性層の全体厚さの1/2をC、上記上部カバー層の厚さをDと規定した。
アコースティックノイズを測定するために、アコースティックノイズ測定用基板当り1個の試料(積層チップキャパシタ)を上下方向に区分して印刷回路基板に実装した後、その基板を測定用治具(Jig)に装着した。そして、DCパワーサプライ(Power supply)及び信号発生器(Function generator)を用いて、測定治具に装着された試料の両端子にDC電圧及び電圧変動を印加した。上記印刷回路基板の真上に設けられたマイクを用いて、アコースティックノイズを測定した。
表1において、試料1〜9は、付加電極層を有さない比較例であり、試料10〜15は、下部カバー層の厚さB及び上部カバー層の厚さDがほとんど類似したカバー対称構造を有する比較例である。
試料17〜26は、図11の付加電極層のような電極パターンを有する試料の実施例であり、試料16、27〜28は、図11の付加電極層のような電極パターンを有する試料の比較例である。
試料30〜40は、図12の付加電極層のような電極パターンを有する試料の実施例であり、試料29、41〜42は、図12の付加電極層のような電極パターンを有する試料の比較例である。
本発明の実施例は、上部カバー層53の厚さDがD≧4μmの範囲を満たすことができる。Dが4μmより短いと、内部電極がセラミック本体12の上面Sに露出するという不良が発生する可能性がある。
(B+C)/Aの値がほとんど1に近いと、上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から大きく外れないことを意味する。下部カバー層の厚さB及び上部カバー層の厚さDがほとんど類似したカバー対称構造を有する試料1〜3の(B+C)/Aの値はほとんど1である。
(B+C)/Aの値が1より大きいと、上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から上部方向に外れていることを意味し、(B+C)/Aの値が1より小さいと、上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から下部方向に外れていることを意味する。
まず、上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から外れる比率(B+C)/Aが1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たしており、付加電極が形成された実施例である試料17〜26及び30〜40は、アコースティックノイズが20dB未満に著しく低減され、デラミネーションやクラックが発生しないことが分かる。
上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から外れる比率(B+C)/Aが1.069未満である試料1、10〜16、29は、付加電極有無に関らず、アコースティックノイズが高い傾向を示す。
また、上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から外れる比率(B+C)/Aは1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たすが、付加電極が形成されていない試料2〜9は、アコースティックノイズの低減には効果的であるが、一部でデラミネーションやクラックが発生することが分かる。
上記活性層の中心部が上記セラミック本体の中心部から外れる比率(B+C)/Aが1.763を超過する試料27、28、41〜42場合には、目標容量に対する静電容量が低くて容量不良が発生した。表1において、容量具現率(即ち、目標容量に対する静電容量の比率)が「NG」である場合とは、目標容量値を100%とするとき、目標容量に対する静電容量の値が80%未満であることを意味する。
上記上部カバー層の厚さDと下部カバー層の厚さBとの間の比率D/Bが0.372を超過する比較例は、アコースティックノイズの低減効果がない。D/Bが0.018未満の比較例は、上部カバー層の厚さDに比べて下部カバー層の厚さBが大きすぎて容量不良が発生する恐れもある。
上記セラミック本体の厚さAに対する上記下部カバー層の厚さBの比率B/Aと上記下部カバー層の厚さBに対する活性層の厚さCの比率C/Bそれぞれが0.215≦B/A≦1.553及び0.135≦C/B≦3.987の範囲を満たし、付加電極が形成される実施例である試料17〜26及び30〜40は、アコースティックノイズが著しく低減し、デラミネーションやクラックが発生しないことが分かる。
上記セラミック本体の厚さAに対する上記下部カバー層の厚さBの比率B/Aが0.215未満である試料1、10〜16、29は、付加電極層の有無に関らず、アコースティックノイズの低減効果がない。また、B/Aが1.553を超過する場合には、目標容量に対する静電容量が得られない。
上記下部カバー層の厚さBに対する活性層の厚さCの比率C/Bが3.987を超過する試料1、10〜16、29は、付加電極層の有無に関らず、アコースティックノイズの低減効果がない。C/Bが0.135未満である場合には、目標容量に対する静電容量が得られない。
付加電極層の変形例
上記付加電極層は、図11から図18に図示されたように様々な形状に具現されることができる。
図11の実施例による付加電極層80は、下部カバー層55内で第1外部電極42及び第2外部電極44と電気的に接触せずに対向し、厚さ方向に積層されたフローティング電極層であることができる。
図12の実施例による付加電極層80は、第1アレイ電極層83と、第1アレイ電極層83とセラミック本体12の長さ方向の中心部で対向して配置される第2アレイ電極層85と、を含むことができる。
第1アレイ電極層83は、第1外部電極42からセラミック本体12の長さ方向内側に延長される第1電極パターン832が誘電体層834を挟んで厚さ方向に積層されることができる。
また、第2アレイ電極層85は、第2外部電極44からセラミック本体12の長さ方向内側に延長され、第1電極パターン832と対向する第2電極パターン852が誘電体層854を挟んで厚さ方向に積層されることができる。
図13の実施例による付加電極層80は、第1外部電極42から長さ方向内側に延長されて第2外部電極44と対向し、厚さ方向に積層されて形成されることができる。
逆に、第2外部電極44から長さ方向内側に延長されて第1外部電極42と対向し、厚さ方向に積層されて形成されることもできる。
図14の実施例による付加電極層80は、第1外部電極42及び第2外部電極44と対向し、厚さ方向に積層された多数のフローティング電極層92、94に具現されることができる。上記フローティング電極層をなして第1外部電極42及び第2外部電極44と対向する内部電極パターン922と942は、セラミック本体12の長さ方向内側に対向することができる。
また、図15の実施例による付加電極層80は、第1アレイ電極層96と、第2アレイ電極層98と、フローティング電極層97と、を含むことができる。
第1アレイ電極層96は、第1外部電極42から長さ方向内側に延長される第1電極パターン962が誘電体層964を挟んで厚さ方向に積層されて形成されることができる。
第2アレイ電極層98は、第2外部電極44から長さ方向内側に延長され、第1電極パターン962と対向する第2電極パターン982が誘電体層984を挟んで厚さ方向に積層されて形成されることができる。
また、フローティング電極層97は、第1アレイ電極層96と第2アレイ電極層98との間に形成され、第1アレイ電極層96及び第2アレイ電極層98と対向する電極パターン972が誘電体層974を挟んで厚さ方向に積層されて形成されることができる。
図16の実施例による付加電極層80は、第1外部電極42及び第2外部電極44から長さ方向内側に延長されて互いに対向する第1電極パターン172及び第2電極パターン173と、第1電極パターン172、第2電極パターン173及び誘電体層174を挟んで配置されるフローティング電極パターン175と、を含むことができる。
即ち、本実施例の付加電極層80は、第1電極パターン172及び第2電極パターン173が形成された誘電体層174と、フローティング電極パターン175が形成された誘電体層176とが厚さ方向に積層されて形成されることができる。
図17の実施例による付加電極層80は、図16の付加電極層80と同様に、第1電極パターン172及び第2電極パターン173が形成された誘電体層174と、フローティング電極パターン175が形成された誘電体層176とが厚さ方向に積層されて形成されることができる。
ここで、第1電極パターン172と第2電極パターン173が対向して形成される長さ方向のギャップG、G´、G´´が積層方向に増加することができる。
また、これと異なって、上記長さ方向のギャップG、G´、G´´が積層方向に減少することもできる。
図18の実施例による付加電極層80は、第1電極パターン182と、第2電極パターン184と、第3電極パターン186と、第4電極パターン188と、を含むことができる。
第1電極パターン182と第2電極パターン184はそれぞれ、上記第1外部電極と第2外部電極から長さ方向内側に延長されて互いに対向することができる。
また、第3電極パターン186及び第4電極パターン188は、第1電極パターン182、第2電極パターン184及び誘電体層185を挟んで配置され、それぞれ第1外部電極42と第2外部電極44から長さ方向内側に延長されて互いに対向することができる。
ここで、第1電極パターン182と第2電極パターン184が対向して形成される長さ方向のギャップGと、第3電極パターン186と第4電極パターン188が対向して形成される長さ方向のギャップG、G´は、積層方向にオフセットされることができる。
10 積層チップキャパシタ
42、44 第1及び第2外部電極
20 内部電極
50 誘電体層
53 上部カバー層
55 下部カバー層
80 付加電極層

Claims (23)

  1. 内部電極及び誘電体層を含むセラミック本体と、
    前記セラミック本体の長さ方向の両端部を覆うように形成される第1及び第2外部電極と、
    前記誘電体層を挟んで前記内部電極が対向して配置され、容量が形成される活性層と、
    前記活性層の厚さ方向の上部および下部に形成された上部及び下部カバー層であって、前記下部カバー層が前記上部カバー層より大きい厚さを有する、上部及び下部カバー層と、
    前記下部カバー層内に容量形成と無関係に配置される付加電極層と、を含み、
    前記セラミック本体の全体厚さの1/2をA、前記下部カバー層の厚さをB、前記活性層の全体厚さの1/2をC、前記上部カバー層の厚さをDと規定したときに、前記上部カバー層の厚さDはD≧4μmの範囲を満たし、前記活性層の中心部が前記セラミック本体の中心部から外れる比率(B+C)/Aは1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たす、積層チップ電子部品。
  2. 前記上部カバー層の厚さDと下部カバー層の厚さBとの間の比率D/Bは0.018≦D/B≦0.372の範囲を満たす、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  3. 前記セラミック本体の厚さの1/2であるAに対する前記下部カバー層の厚さBの比率B/Aは0.215≦B/A≦1.553の範囲を満たす、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  4. 前記下部カバー層の厚さBに対する前記活性層の厚さの1/2であるCの比率C/Bは0.135≦C/B≦3.897の範囲を満たす、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  5. 前記セラミックキャパシタの上面及び底面のうち少なくとも一つには、上部及び下部を区分するためのマーキングが形成される、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  6. 前記付加電極層は、
    前記第1外部電極から長さ方向内側に延長される第1電極パターンが誘電体層を挟んで厚さ方向に積層された第1アレイ電極層と、
    前記第2外部電極から長さ方向内側に延長され、前記第1電極パターンと対向する第2電極パターンが誘電体層を挟んで厚さ方向に積層された第2アレイ電極層と、を含む、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  7. 前記付加電極層は、
    前記第1外部電極及び第2外部電極と対向し、厚さ方向に積層されたフローティング電極層を含む、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  8. 前記付加電極層は、前記第1外部電極または第2外部電極から長さ方向内側に延長され、異なる極性の前記第2外部電極または第1外部電極と対向して厚さ方向に積層される、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  9. 前記付加電極層は、前記第1外部電極及び第2外部電極と対向して厚さ方向に積層された多数のフローティング電極層であり、前記多数のフローティング電極層は長さ方向内側に対向する、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  10. 前記付加電極層は、
    前記第1外部電極から長さ方向内側に延長される第1電極パターンが誘電体層を挟んで厚さ方向に積層された第1アレイ電極層と、
    前記第2外部電極から長さ方向内側に延長され、前記第1電極パターンと対向する第2電極パターンが誘電体層を挟んで厚さ方向に積層された第2アレイ電極層と、
    前記第1アレイ電極層と第2アレイ電極層との間に形成され、前記第1アレイ電極層及び第2アレイ電極層と対向するフローティング電極層と、を含む、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  11. 前記付加電極層は、
    前記第1外部電極及び第2外部電極から長さ方向内側に延長されて互いに対向する第1電極パターン及び第2電極パターンと、
    前記第1電極パターン、第2電極パターン及び誘電体層を挟んで配置されるフローティング電極パターンと、を含む、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  12. 前記第1電極パターンと第2電極パターンが対向して形成される長さ方向のギャップが、積層方向に減少または増加する方向性を有する、請求項11に記載の積層チップ電子部品。
  13. 前記付加電極層は、
    前記第1外部電極及び第2外部電極から長さ方向内側に延長されて互いに対向する第1電極パターン及び第2電極パターンと、
    前記第1電極パターン、第2電極パターン及び誘電体層を挟んで配置され、前記第1外部電極及び第2外部電極から長さ方向内側に延長されて互いに対向する第3電極パターン及び第4電極パターンと、を含み、
    前記第1電極パターンと第2電極パターンが対向して形成される長さ方向のギャップと、第3電極パターンと第4電極パターンが対向して形成される長さ方向のギャップは、積層方向にオフセットされる、請求項1に記載の積層チップ電子部品。
  14. 六面体形状のセラミック本体の長さ方向の両端部に形成される外部電極と、
    前記セラミック本体内に形成され、容量を形成するように誘電体層を挟んで対向して配置される多数の内部電極からなる活性層と、
    前記活性層の最上側の内部電極の上部に形成される上部カバー層と、
    前記活性層の最下側の内部電極の下部に形成され、前記上部カバー層の厚さより大きい厚さを有する下部カバー層と、
    前記下部カバー層内に容量形成と無関係に配置される付加電極層と、を含み、
    前記セラミック本体の全体厚さの1/2をA、前記下部カバー層の厚さをB、前記活性層の全体厚さの1/2をCと規定したときに、前記活性層の中心部が前記セラミック本体の中心部から外れる比率(B+C)/Aは1.069≦(B+C)/A≦1.763の範囲を満たす積層チップ電子部品。
  15. 電圧が印加されて前記活性層の中心部で発生する変形率と前記下部カバー層で発生する変形率との差により、前記セラミック本体の厚さ方向の中心部より下側の前記セラミック本体の長さ方向の両端部に変曲点が形成される、請求項14に記載の積層チップ電子部品。
  16. 請求項1または14に記載の積層チップ電子部品と、
    前記外部電極と半田によって連結される電極パッドと、
    前記電極パッドが形成されており、前記内部電極が水平となるように、また前記下部カバー層が前記上部カバー層より厚さ方向下側に配置されるように、前記積層チップ電子部品が前記電極パッドに実装される印刷回路基板と、を含む積層チップ電子部品の実装基板。
  17. 電圧が印加されて前記活性層の中心部で発生する変形率と前記下部カバー層で発生する変形率との差により、前記セラミック本体の長さ方向の両端部に形成される変曲点が前記半田の高さ以下に形成される、請求項1に記載の積層チップ電子部品の実装基板。
  18. 請求項1または14に記載の積層チップ電子部品と、
    前記積層チップ電子部品が収納される収納部が形成された包装シートと、を含み、
    前記収納部の底面を基準として前記内部電極が水平に配置されて整列される、積層チップ電子部品の包装体。
  19. 前記包装シートに結合され、前記積層チップ電子部品を覆う包装膜をさらに含む、請求項1に記載の積層チップ電子部品の包装体。
  20. 前記積層チップ電子部品が収納された包装シートは、リール状に巻取されて形成される、請求項1に記載の積層チップ電子部品の包装体。
  21. 前記収納部内に収納される前記積層チップ電子部品それぞれは、前記下部カバー層が前記収納部の底面に向かうように配置される、請求項1に記載の積層チップ電子部品の包装体。
  22. 前記セラミック本体の上面には、上部及び下部を区分するためのマーキングが形成される、請求項2に記載の積層チップ電子部品の包装体。
  23. 前記収納部内に収納される前記積層チップ電子部品それぞれは、前記上部カバー層及び前記下部カバー層のうち何れか一つが前記収納部の底面に向かうように方向性を有し、前記上部カバー層及び前記下部カバー層のうち何れか一つが収納部の底面に向かう方向性を外部から認識するために、前記セラミック本体にマーキングが形成される、請求項1に記載の積層チップ電子部品の包装体。
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