JP5359459B2 - 車両のシフト制御装置 - Google Patents

車両のシフト制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5359459B2
JP5359459B2 JP2009080094A JP2009080094A JP5359459B2 JP 5359459 B2 JP5359459 B2 JP 5359459B2 JP 2009080094 A JP2009080094 A JP 2009080094A JP 2009080094 A JP2009080094 A JP 2009080094A JP 5359459 B2 JP5359459 B2 JP 5359459B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
vehicle
switching
range
normal control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009080094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010230122A (ja
Inventor
弘記 上野
貴彦 堤
一郎 北折
弘淳 遠藤
隆史 遊磨
優幸 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009080094A priority Critical patent/JP5359459B2/ja
Priority to US13/260,401 priority patent/US8676460B2/en
Priority to PCT/JP2010/054276 priority patent/WO2010110098A1/en
Priority to CN201080014778.8A priority patent/CN102365480B/zh
Priority to DE112010001388.8T priority patent/DE112010001388B4/de
Publication of JP2010230122A publication Critical patent/JP2010230122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5359459B2 publication Critical patent/JP5359459B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/12Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/02Selector apparatus
    • F16H59/08Range selector apparatus
    • F16H59/10Range selector apparatus comprising levers
    • F16H59/105Range selector apparatus comprising levers consisting of electrical switches or sensors
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/12Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures
    • F16H2061/1248Resuming normal operation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/12Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures
    • F16H2061/1256Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures characterised by the parts or units where malfunctioning was assumed or detected
    • F16H2061/1284Detecting malfunction or potential malfunction, e.g. fail safe; Circumventing or fixing failures characterised by the parts or units where malfunctioning was assumed or detected the failing part is a sensor

Description

本発明は、シフトバイワイヤ形式の車両のシフト制御装置に係り、特に、シフト制御装置が異常状態から正常状態へ復帰したときの制御に関するものである。
運転者のシフト操作を電気的に検出するシフト操作検出手段と、その運転者のシフト操作に基づいてシフトレンジを切り替えるレンジ切替手段と、前記シフト操作検出手段の異常を検出する異常検出手段と、車両の状態を検出する車両状態検出手段と、前記シフト操作検出の異常を検出した場合には、前記レンジ切替手段によってフェールセーフモードに切り替えるシフトバイワイヤ形式の車両のシフト制御装置が良く知られている。例えば特許文献1の車両制御システムがその一例である。特許文献1においては、シフトバイワイヤシステムに異常が発生すると、シフトレンジをニュートラルレンジに切り替えるなどのフェールセーフ制御を実施し、車両停止が確認される場合、または運転者によるレンジ復帰意思が確認される場合に、フェールセーフ制御を解除する技術が開示されている。
特開2006−336717号公報
ところで、特許文献1の車両制御システムにおいて、フェールセーフ制御を解除するに際して、車両が停止状態にある場合を条件の1つとしている。したがって、例えば車両走行中にシフトセンサの異常が発生し、その異常が走行中に正常に復帰した場合であっても、車両を一端停止させた後にフェールセーフ制御が解除される。すなわち、フェールセーフ制御から正常の制御に切り替える際には、車両の走行を継続させることが不可能となる。また、運転者によるレンジ復帰意思が確認される場合もフェールセーフ制御が解除されるが、運転者による任意のタイミングでフェールセーフ制御が解除されるため、運転者の意図しない駆動力が発生する可能性がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、シフト操作検出に関する異常発生から正常復帰されたとき、車両の走行を停止することなく、且つ、運転者の意図しない駆動力発生を抑制しつつ通常走行に切り替えることができる車両のシフト制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)運転者のシフト操作を電気的に検出するシフト操作検出手段と、その運転者のシフト操作に基づいてシフトレンジを切り替えるレンジ切替手段と、前記シフト操作検出の異常を検出する異常検出手段と、車両状態を検出する車両状態検出手段とを備え、前記シフト操作検出手段の異常を検出した場合には前記レンジ切替手段をフェールセーフモードに切り替えるシフトバイワイヤ形式の車両のシフト制御装置において、(b)前記シフト操作検出が異常状態から正常状態に復帰したときに前記レンジ切替手段を前記フェールセーフモードから正常制御モードに切り替えるに際して、車両状態に応じてそのフェールセーフモードから正常制御モードへの切替を判断するための復帰条件を変更するものであり、(c)前記車両状態検出手段によって検出される車両状態は、駆動力、車速、および加速度の少なくとも1つを含み、(d)前記正常制御モードに切り替える際の駆動力変化が大きい車両状態の場合には、小さい車両状態の場合と比較して、前記復帰条件が厳しいことを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項の車両のシフト制御装置において、前記正常制御モードへ切り替える際に前記駆動力変化が大きくなる所定車速領域が予め設定されており、前記所定車速領域外では正常制御モードに切り替えられ、前記所定車速領域内では、アクセルペダルのオフ操作およびブレーキペダルのオン操作の少なくとも一方が実施されていることを前記復帰条件として正常制御モードに切り替えられることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2の車両のシフト制御装置において、前記正常制御モードへ切り替える際に前記駆動力変化が大きくなる所定車速領域が予め設定されており、前記所定車速領域外では正常制御モードに切り替えられ、前記所定車速領域内では、車両が停止したことを前記復帰条件として正常制御モードに切り替えられることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項2または3の車両のシフト制御装置において、前記車速が予め設定されている上限速度よりも高いときには、正常制御モードへの切替が禁止されることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項2乃至4のいずれか1つの車両のシフト制御装置において、前記加速度が所定の加速度よりも大きい場合には、正常制御モードへの切替が禁止されることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至5のいずれか1つの車両のシフト制御装置において、前記駆動力は、車速およびアクセル開度からなる駆動力マップに基づいて算出されることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至のいずれか1つの車両のシフト制御装置において、前記シフト操作検出は、少なくとも2個のセンサによって実施され、そのセンサの検出信号電圧に基づいて前記シフト操作検出の異常状態から正常状態への復帰が判定されると、運転者によるシフト操作に同期してレンジ切替手段が前記フェールセーフモードから正常制御モードに切り替えられることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至のいずれか1つの車両のシフト制御装置において、前記シフト操作検出手段の異常時のフェールセールモードとは、シフトレンジをニュートラルレンジに切り替えるものであることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至のいずれか1つの車両のシフト制御装置において、運転者によってシフト操作されるシフトレバーは、モーメンタリレバーであることを特徴とする。
また、請求項10にかかる発明の要旨とするところは、請求項の車両のシフト制御装置において、前記シフトレバーの押し付け時には正常制御モードへの切替が禁止されることを特徴とする。
請求項1にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、前記シフト操作検出が異常状態から正常状態に復帰したときに前記レンジ切替手段を前記フェールセーフモードから正常制御モードに切り替えるに際して、車両状態に応じてフェールセーフモードから正常制御モードへの切替を判断するための復帰条件を変更するため、復帰条件に基づいて切替時の駆動力変化を抑制しつつ、車両走行状態での正常制御モードへの切替を実施することができる。また、前記車両状態検出手段によって検出される車両状態は、駆動力、車速、および加速度の少なくとも1つを含むため、駆動力、車速、および加速度の少なくとも1つに基づいて復帰条件が変更される。したがって、駆動力、車速、および加速度の少なくとも1つを検出することで、復帰条件が好適に変更されるため、切替時の駆動力変化を抑制しつつ、車両走行状態での正常制御モードへの切替を実施することができる。ここで、前記正常制御モードに切り替える際の駆動力変化が大きい車両状態の場合には、小さい車両状態の場合と比較して、前記復帰条件が厳しく設定される。例えば、駆動力変化が大きい車両状態の場合には、正常制御モードへの復帰条件が厳しいため、フェールセーフモードから正常制御モードへの切替が実施されにくくなり、正常制御モードへの切替時に発生する運転者の意図しない駆動力変化の発生が防止される。一方、駆動力変化が小さい車両状態の場合には、フェールセーフモードから正常制御モードへの切替が実施され易くなる。上記より、正常制御モードへの切替において、運転者の意図しない駆動力変化の発生を防止しつつ、車両走行状態での正常制御モードへ切替を実施することができる。
また、請求項にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、前記正常制御モードへ切り替える際に前記駆動力変化が大きくなる所定車速が予め設定されており、前記所定車速を越える車速領域では正常制御モードに切り替えられ、前記所定車速以下の車速領域では、アクセルペダルのオフ操作およびブレーキペダルのオン操作の少なくとも一方が実施されていることを前記復帰条件として正常制御モードに切り替えられる。このようにすれば、所定車速車両領域外では、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が比較的大きくならないことから、車両走行中に正常制御モードへ切り替えられる。一方、所定車速領域内では、アクセルペダルのオフ操作およびブレーキペダルのオン操作の少なくとも一方が実施されるという復帰条件が成立しない限り、正常制御モードへ切り替えられずフェールセーフモードが継続される。上記より、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化を抑制しつつ車両走行中の正常制御モードへの切替を実施することができる。
また、請求項にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、前記正常制御モードへ切り替える際に前記駆動力変化が大きくなる所定車速領域が予め設定されており、前記所定車速領域外では正常制御モードに切り替えられ、前記所定車速領域内では、車両が停止したことを前記復帰条件として正常制御モードに切り替えられる。このようにすれば、所定車速車両領域外では、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が比較的大きくならないことから、車両走行中に正常制御モードへ切り替えられる。一方、所定車速領域内では、車両が停止しない限り、正常制御モードへ切り替えられずフェールセーフモードが継続される。上記より、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化を抑制することができる。
また、請求項にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、前記車速が予め設定されている上限速度よりも高いときには、正常制御モードへの切替が禁止されるため、正常制御モードへ切り替えた場合に発生するエンジンブレーキによる急減速を防止することができる。
また、請求項にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、前記加速度が所定の加速度よりも大きい場合には、正常制御モードへの切替が禁止されるため、車両状態が安定した状態で正常制御モードに切り替えることができる。
また、請求項にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、前記駆動力は、車速およびアクセル開度からなる駆動力マップに基づいて算出されるため、算出された駆動力に基づいて、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化を精度良く推定することができる。正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化を抑制しつつ車両走行中の正常制御モードへの切替を実施することができる。
また、請求項にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、前記シフト操作検出は、少なくとも2個のセンサによって実施され、そのセンサの検出信号電圧に基づいて前記シフト操作検出の異常状態から正常状態への復帰が判定されると、運転者によるシフト操作に同期してレンジ切替手段が前記フェールセーフモードから正常制御モードに切り替えられるものである。このようにすれば、運転者のシフト操作と正常制御モードへの切替とが同期されるため、運転者の意図しない車両走行を防止することができる。
また、請求項にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、前記シフト操作検出手段の異常時のフェールセールモードとは、シフトレンジをニュートラルレンジに切り替えるため、異常時において運転者の意図しない車両走行が防止され、車両を安全に停止させることができる。
また、請求項にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、運転者によってシフト操作されるシフトレバーは、モーメンタリレバーであるため、運転者にとってシフトレバーの位置ではシフトレンジの判定が不可能となる。したがって、フェールセーフとしてニュートラルレンジにすることで、運転者の意図しない車両走行が防止される。
また、請求項10にかかる発明の車両のシフト制御装置によれば、シフトレバーの押し付け時には正常制御モードへの切替が禁止されるため、シフトレバーが押し付けられた状態ではフェールセーフモードが継続され、シフトレバーが一旦モーメンタリのホームポジションに戻らない限り正常制御モードへ切り替えられない。したがって、運転者の意図しない車両走行を防止することができる。
本発明が適用された車両用シフト制御装置の概略構成を説明する図である。 車両において複数種類のシフトレンジを人為的操作により切り換える切換装置としてのシフト操作装置の一例を示す図である。 図2のシフト操作装置の縦方向のシフトポジションとそのシフト操作装置が有するシフトセンサの検出信号電圧との関係を示した図である。 図2のシフト操作装置の横方向のシフトポジションとそのシフト操作装置が有するセレクトセンサの検出信号電圧との関係を示した図である。 図2のシフト操作装置において、シフトセンサおよびセレクトセンサの検出信号電圧の組合せとシフトポジションとの対応関係を示した図である。 図1の電子制御部の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 電子制御部の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に正常状態へ復帰したとき、その走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明するフローチャートである。 電子制御部の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に正常状態へ復帰したとき、その走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明する他のフローチャートである。 電子制御部の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に正常状態へ復帰したとき、その走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明する他のフローチャートである。 電子制御部の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に正常状態へ復帰したとき、その走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明する他のフローチャートである。 駆動力マップの一例を示す図である。 電子制御部の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に正常状態へ復帰したとき、その走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明する他のフローチャートである。
ここで、好適には、復帰条件が厳しいとは、正常制御モードへ切り替えるに際して、例えば、アクセルペダルのオフ操作、およびブレーキペダルのオン操作の少なくとも1つの条件が成立しない限り正常制御モードへ切り替えられない等の条件追加に相当する。
また、好適には、前記駆動力変化が予め設定されている所定値を越える領域は低車速領域であり、駆動力変化が所定値以下となる車速領域は中・高車速領域となる。すなわち、低車速領域では、アクセルペダルの踏み込みに対する駆動力変化が大きくなるため、低車速領域において、フェールセーフモードから正常制御モードへ切り替えられる際の復帰条件が厳しく設定されることで、運転者の意図しない駆動力変化が防止される。
また、好適には、モーメンタリレバーが一軸に沿ってシフト操作される形式では、一方のメインセンサおよびメインセンサの監視用として機能するサブセンサの少なくとも2つのセンサが必要となる。また、2次元的にシフト操作されるモーメンタリレバーでは、縦方向および横方向のシフト操作を検出するメインシフトセンサおよびメインセレクトセンサが必要となることから、上記の各センサに対して監視用として機能するサブシフトセンサおよびサブセレクトセンサが必要となることから、少なくとも4つのセンサが必要となる。
また、好適には、アクセルペダルのオフ操作とは、アクセルペダルを踏み込まない操作と定義し、ブレーキペダルのオン操作とは、ブレーキペダルを踏み込む操作と定義する。
また、好適には、前記変速機は、複数組の遊星歯車装置の回転要素が係合装置によって選択的に連結されることにより複数のギヤ段(変速段)が択一的に達成される例えば前進4段、前進5段、前進6段、更にはそれ以上の変速段を有する等の種々の遊星歯車式多段変速機、常時噛み合う複数対の変速ギヤを2軸間に備えてそれら複数対の変速ギヤのいずれかを同期装置によって択一的に動力伝達状態とする同期噛合型平行2軸式変速機ではあるが、油圧アクチュエータにより駆動される同期装置によって変速段が自動的に切り替えられることが可能な同期噛合型平行2軸式自動変速機、動力伝達部材として機能する伝動ベルトが有効径が可変である一対の可変プーリに巻き掛けられ変速比が無段階に連続的に変化させられる所謂ベルト式無段変速機、共通の軸心まわりに回転させられる一対のコーンとその軸心と交差する回転中心回転可能な複数個のローラがそれら一対のコーンの間で挟圧されそのローラの回転中心と軸心との交差角が変化させられることによって変速比が可変とされた所謂トラクション型無段変速機、エンジンからの動力を第1電動機および出力軸へ分配する例えば遊星歯車装置で構成される差動機構とその差動機構の出力軸に設けられた第2電動機とを備えてその差動機構の差動作用によりエンジンからの動力の主部を駆動輪へ機械的に伝達しエンジンからの動力の残部を第1電動機から第2電動機への電気パスを用いて電気的に伝達することにより電気的に変速比が変更される自動変速機、或いはエンジン軸や出力軸などに動力伝達可能に電動機が備えられる所謂パラレル式のハイブリッド車両に搭載される自動変速機などにより構成される。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両のシフト制御装置(以下、「シフト制御装置」と表す)10の概略構成を説明する図である。このシフト制御装置10は、電子制御部20、シフト操作装置30、駆動装置40(トランスアクスル)、パーキングロック装置50などを備え、電気制御により駆動装置40のシフトレンジを切り替えるシフトバイワイヤ方式のシフト制御装置として機能する。尚、以下においては、駆動力源としてエンジンと電動機とを備えたハイブリッド車両に好適に用いられる駆動装置40に本発明のシフト制御装置10が適用された場合の例について説明するが、本発明のシフト制御装置10が適用される車両は通常のエンジン車両、ハイブリッド車両、電動車両など、どのような形式の車両であっても構わない。
電子制御部20は、CPU、ROM、RAM、および入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、不図示のエンジンや駆動装置40に備えられたモータMGに関するハイブリッド駆動制御等の駆動制御、シフトバイワイヤ方式を用いた駆動装置40のシフトレンジの切替制御などを実行する。
電子制御部20には、例えばシフトレバー32の操作位置(シフトポジション)PSHを検出する為の位置センサである後述するシフトセンサ(36、37)およびセレクトセンサ(38、39)からのシフトポジションPSHに応じた位置信号、運転者により操作されて駆動装置40のシフトレンジをパーキングレンジ(Pレンジ)とパーキングレンジ以外の非Pレンジとの間で切り替える為のPスイッチ34におけるスイッチ操作を表すPスイッチ信号、パーキングロックを作動或いは解除して駆動装置40のシフトレンジをPレンジと非Pレンジとの間で切り替える為のパーキングロック装置50におけるパーキングロックの作動状態を表すP位置信号、運転者により操作されて車両電源のオン状態(車両電源ON、イグニッションオン)とオフ状態(車両電源OFF、イグニッションオフ)とを切り替える為の車両電源スイッチ80におけるスイッチ操作を表すパワースイッチ信号、車速センサ82からの駆動装置40の出力回転速度に対応する車速Vを表す車速信号、ブレーキスイッチ84からのブレーキペダル85のフットブレーキ操作BONを表すブレーキ操作信号、アクセル開度センサ86からのアクセルペダル87の操作量(踏み込み量)に相当するアクセル開度Accを表すアクセル開度信号、加速度センサ88からの車両加速度gを表す加速度信号などがそれぞれ供給される。
また、電子制御部20からは、例えばエンジン出力を制御するエンジン出力制御指令信号、駆動装置40内の電動機の作動を指令するハイブリッドモータ制御指令信号、駆動装置40のシフトレンジを切り替える為のシフトレンジ切替制御指令信号、インジケータ(表示装置)90を作動させて駆動装置40におけるシフトレンジの切替状態を表示する為のシフトレンジ表示信号およびパーキングロック状態を表示する為のパーキングロック表示信号、パーキングロック装置50の作動を指令するP切替制御指令信号等が、それぞれ出力される。
具体的には、電子制御部20は、電源制御用コンピュータ(以下、「PM−ECU」と表す)22、ハイブリッド制御用コンピュータ(以下、「HV−ECU」と表す)24、パーキング制御用コンピュータ(以下、「P−ECU」と表す)26を備えている。
PM−ECU22は、例えば運転者により操作される車両電源スイッチ80からのパワースイッチ信号に基づいて車両電源ONと車両電源OFFとを切り替える。例えば、PM−ECU22は、車両電源OFFのときにパワースイッチ信号の入力を検知すると、車両電源ONと車両電源OFFとを切り替える為の不図示のリレーをオン状態として車両電源ONとする。また、PM−ECU22は、車両電源ONのときに車速Vが所定車速V’未満であることおよびパワースイッチ信号の入力を検知すると、上記リレーをオフ状態として車両電源OFFとする。車両電源OFFとするときにP−ECU26から入力されるPロック状態信号がパーキングロック装置50におけるパーキングロックの解除中を表す信号である場合には、PM−ECU22は、パーキングロック装置50におけるパーキングロックを作動させてシフトレンジをPレンジとする信号をP−ECU26へ出力する(この作動を「オートP作動」という)。
HV−ECU24は、例えば駆動装置40の作動を統括的に制御する。例えば、HV−ECU24は、PM−ECU22により車両電源OFFから車両電源ONへ切り替えられる際に、フットブレーキ操作BONを表すブレーキ操作信号の入力を検知すると、車両走行を可能とする為のハイブリッドシステムを起動し、車両走行に関わるハイブリッドモータ制御指令を変速機40へ出力して車両走行を制御する。また、HV−ECU24は、後述するメインシフトセンサ36およびメインセレクトセンサ38からのシフトポジションPSHに応じた位置信号に基づいてシフトレンジ切替制御指令を駆動装置40へ出力してシフトレンジを切り替える。また、HV−ECU24は、Pスイッチ34からのPスイッチ信号に基づいて駆動装置40のシフトレンジを非PレンジからPレンジへ切り替えるP切替信号をP−ECU26へ出力する。また、HV−ECU24は、シフトレンジの状態を表示する為の表示信号をインジケータ90へ出力する。インジケータ90は、HV−ECU24が出力した表示信号に基づいてシフトレンジの状態を表示する。
P−ECU26は、例えばHV−ECU24からのP切替信号に基づいてシフトレンジをPレンジと非Pレンジとの間で切り替える為に、パーキングロック装置50の駆動を制御してパーキングロックを作動させるか或いは解除させる。また、P−ECU26は、パーキングロック装置50からのパーキングロックの作動状態を表すP位置信号に基づいて駆動装置40のシフトレンジがPレンジであるか非Pレンジであるかを判断し、その判断した結果をPロック状態信号としてPM−ECU22へ出力する。
図2は、駆動装置40において複数種類のシフトレンジを人為的操作により切り替える切替装置としてのシフト操作装置30の一例を示す図である。このシフト操作装置30は、例えば運転席の近傍に配設され、複数のシフトポジションPSHへ操作されるモーメンタリ式の操作子すなわち操作力を解くと元位置(初期位置)へ自動的に復帰する自動復帰式の操作子としてのシフトレバー32を備えている。また、本実施例のシフト操作装置30は、駆動装置40のシフトレンジをパーキングレンジ(Pレンジ)としてパーキングロックする為のPスイッチ34をシフトレバー32の近傍に別スイッチとして備えている。
シフトレバー32は、図2に示すように車両の前後方向または上下方向すなわち縦方向に配列された3つのシフトポジションPSHであるRポジション(R位置)、Nポジション(N位置)、Dポジション(D位置)と、それに平行に配列されたMポジション(M位置)、Bポジション(B位置)とへそれぞれ操作されるようになっており、シフトポジションPSHに応じた位置信号をHV−ECU24へ出力する。また、シフトレバー32は、RポジションとNポジションとDポジションとの相互間で縦方向に操作可能とされ、MポジションとBポジションとの相互間で縦方向に操作可能とされ、更に、NポジションとBポジションとの相互間で上記縦方向に直交する車両の横方向に操作可能とされている。
Pスイッチ34は、例えばモーメンタリ式の押しボタンスイッチであって、運転者により押込み操作される毎にPスイッチ信号をHV−ECU24へ出力する。例えば駆動装置40のシフトレンジが非PレンジにあるときにPスイッチ34が押されると、フットブレーキが踏まれており車両が停止状態であるなどの所定の条件が満たされていれば、HV−ECU24からのP切替信号に基づいてP−ECU26によりシフトレンジがPレンジとされる。このPレンジは、駆動装置40内の動力伝達経路が遮断され、且つ、パーキングロック装置50により駆動輪の回転を機械的に阻止するパーキングロックが実行される駐車レンジである。
シフト操作装置30のMポジションはシフトレバー32の初期位置(ホームポジション)であり、Mポジション以外のシフトポジションPSH(R,N,D,Bポジション)へシフト操作されていたとしても、運転者がシフトレバー32を解放すればすなわちシフトレバー32に作用する外力が無くなれば、バネなどの機械的機構によりシフトレバー32はMポジションへ戻るようになっている。シフト操作装置30が各シフトポジションPSHへシフト操作された際には、HV−ECU24によりシフトポジションPSH(位置信号)に基づいてそのシフト操作後のシフトポジションPSHに対応したシフトレンジに切り替えられると共に、現在のシフトポジションPSHすなわち駆動装置40のシフトレンジの状態がインジケータ90に表示される。
各シフトレンジについて説明すると、シフトレバー32がRポジションへシフト操作されることにより選択されるRレンジは、車両を後進させる駆動力が駆動輪に伝達される後進走行レンジである。また、シフトレバー32がNポジションへシフト操作されることにより選択されるニュートラルレンジ(Nレンジ)は、駆動装置40内の動力伝達経路が遮断されるニュートラル状態とするための中立レンジである。また、シフトレバー32がDポジションへシフト操作されることにより選択されるDレンジは、車両を前進させる駆動力が駆動輪に伝達される前進走行レンジである。例えば、HV−ECU24は、シフトレンジがPレンジであるときに、車両の移動防止(パーキングロック)を解除する所定のシフトポジションPSH(具体的には、Rポジション、Nポジション、またはDポジション)へシフト操作されたと判断した場合には、パーキングロックを解除させるP切替信号をP−ECU26へ出力する。P−ECU26は、HV−ECU24からのP切替信号に基づいてパーキングロック装置50に対してパーキングロックを解除するP切替制御指令信号を出力してパーキングロックを解除させる。そして、HV−ECU24は、そのシフト操作後のシフトポジションPSHに対応したシフトレンジへ切り替える。
また、シフトレバー32がBポジションへシフト操作されることにより選択されるBレンジは、Dレンジにおいて例えば電動機に回生トルクを発生させるなどによりエンジンブレーキ効果を発揮させ駆動輪の回転を減速させる減速前進走行レンジ(エンジンブレーキレンジ)である。従って、HV−ECU24は、現在のシフトレンジがDレンジ以外のシフトレンジであるときにシフトレバー32がBポジションへシフト操作されてもそのシフト操作を無効とし、DレンジであるときのみBポジションへのシフト操作を有効とする。例えば、Pレンジであるときに運転者がBポジションへシフト操作したとしてもシフトレンジはPレンジのまま継続される。
本実施例のシフト操作装置30では、シフトレバー32に作用する外力が無くなればMポジションへ戻されるので、シフトレバー32のシフトポジションPSHを視認しただけでは選択中のシフトレンジを認識することは出来ない。そのため、運転者の見易い位置にインジケータ90が設けられており、選択中のシフトレンジがPレンジである場合も含めてインジケータ90に表示されるようになっている。
本実施例のシフト制御装置10は所謂シフトバイワイヤを採用しており、シフト操作装置30は上記縦方向である第1方向とその方向と交差する(図2では直交する)横方向である第2方向とに2次元的にシフト操作されるので、そのシフトポジションPSHを位置センサの検出信号として電子制御部20に出力するために、上記第1方向のシフト操作を検出する第1方向検出部としてのメインシフトセンサ36およびサブシフトセンサ37と、上記第2方向のシフト操作を検出する第2方向検出部としてのメインセレクトセンサ38およびサブセレクトセンサ39とを、備えている。メインシフトセンサ36とメインセレクトセンサ38との何れもシフトポジションPSHに応じた検出信号(位置信号)としての電圧を電子制御部20に対し出力し、その検出信号電圧に基づき電子制御部20はシフトポジションPSHを認識(判定)する。すなわち、上記第1方向検出部(メインシフトセンサ36)と第2方向検出部(メインセレクトセンサ38)とが全体として、シフト操作装置30のシフトポジションPSHを検出するシフトポジション検出部を構成していると言える。また、サブシフトセンサ37およびサブセレクトセンサ39は、メインシフトセンサ36およびメインセレクトセンサ38の監視用として機能するものであり、上記各サブセンサ37、39においてもシフトポジションPSHに応じた検出信号(位置信号)としての電圧を電子制御部20に対し出力し、その検出信号電圧に基づき電子制御部20はシフトポジションPSHを認識(判定)することができる。
シフトポジションPSHの認識について一例を示せば、図3に示すようにメインシフトセンサ36の検出信号電圧VSFMは、実線で示すように、前記縦方向(第1方向)のシフトポジションPSHがBまたはDポジションであればlow範囲内の電圧になり、MまたはNポジションであれば上記low範囲より高電圧のmid範囲内の電圧になり、Rポジションであれば上記mid範囲より高電圧のhigh範囲内の電圧になる。また、サブシフトセンサ37の検出信号電圧VSFSは、一点鎖線で示すように、前記縦方向(第1方向)のシフトポジションPSHがBまたはDポジションであれば、low範囲内の電圧になり、MまたはNポジションであれば上記low範囲より高電圧のmid範囲内の電圧になり、Rポジションであれば上記mid範囲より高電圧のhigh範囲内の電圧になる。
また、図4において実線で示すように、メインセレクトセンサ38の検出信号電圧VSLMは、前記横方向(第2方向)のシフトポジションPSHがMまたはBポジションであればlow範囲内の電圧になり、R、NまたはDポジションであれば上記low範囲より高電圧のhigh範囲内の電圧になる。同様に、一点鎖線で示すように、サブセレクトセンサ39の検出信号電圧VSLSは、前記横方向(第2方向)のシフトポジションPSHがMまたはBポジションであればlow範囲内の電圧になり、R、NまたはDポジションであれば上記low範囲より高電圧のhigh範囲内の電圧になる。
HV−ECU24はこのように変化する上記検出信号電圧VSFM、VSFS(以下、VSFMおよびVSFSを特に区別しない場合には、VSFと記載する)、VSLM、およびVSLS(以下、VSLMおよびVSLSを特に区別しない場合には、VSLと記載する)を検出することにより、図5の図表に示すように、「VSF=mid,VSL=high」であればシフトポジションPSHはNポジションであると認識し、「VSF=high,VSL=high」であればシフトポジションPSHはRポジションであると認識し、「VSF=low,VSL=high」であればシフトポジションPSHはDポジションであると認識し、「VSF=mid,VSL=low」であればシフトポジションPSHはMポジションであると認識し、「VSF=low,VSL=low」であればシフトポジションPSHはBポジションであると認識する。尚、図3においては、low範囲、mid範囲、high範囲の各範囲は連続するものであるが、それら各範囲間に判定不定の不感帯を設けても良い。また、シフトセンサ36、37の検出信号電圧VSFの特性すなわち縦方向のシフトポジションPSHに対するlow〜highの特性は、逆のhigh〜lowであっても良い。同様に、図4においては、low範囲とhigh範囲とは連続するものであるが、それらの範囲間に判定不定の不感帯を設けても良い。また、セレクトセンサ38、39の検出信号電圧VSLの特性すなわち横方向のシフトポジションPSHに対するlow〜highの特性は、逆のhigh〜lowであっても良い。
このようにしてHV−ECU24によりシフトポジションPSHは認識されるが、誤操作や誤認識(判定)等の防止のため、各シフトポジションPSHへシフト操作されれば直ちにそのシフト操作後のシフトポジションPSHに対応したシフトレンジへと切り換えられるわけでは無く、各シフトポジションPSHもしくは各シフトレンジにつき所定のレンジ確定時間(シフト操作確定時間)が予め設定されている。例えば、HV−ECU24は、シフト操作後のシフトポジションPSHでシフトレバー32が留まっている時間である滞留時間が上記所定のレンジ確定時間以上になった場合にそのシフト操作を確定しシフト操作後のシフトポジションPSHに対応したシフトレンジへと切り替える。PレンジからNレンジへと切り換えられる場合を例に説明すると、シフトレンジがPレンジであるときにMポジションからNポジションへシフト操作された場合において、HV−ECU24は、シフトシフトレバー32のNポジションでの滞留時間が、Nポジションへのシフト操作を確定する為の上記所定のレンジ確定時間であるニュートラルレンジ確定時間以上になった場合に、そのシフト操作後のシフトポジションPSHがNポジションであると確定(判定)し、変速機40のシフトレンジをPレンジからNレンジに切り替える。
シフトセンサ36、37(メインシフトセンサ36およびサブシフトセンサ37を特に区別しない場合には、シフトセンサ36、37と記載)およびセレクトセンサ38、39(メインセレクトセンサ38およびサブセレクトセンサ39を特に区別しない場合には、セレクトセンサ38、39と記載)のいずれもが正常であれば、上述したように、シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39からの検出信号電圧に基づきシフトポジションPSHに対応したシフトレンジへと切り換えられる。一方、シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39のいずれかに異常が発生すると、運転者の意図しないシフトレンジに切り替えられる可能性が生じるが、上記を防止するために各位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39)の異常が逐次検出される。例えば、シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39の断線もしくはショートなどに起因する異常(故障、フェール)を検出するため、全てのシフトポジションPSHとり得る検出信号電圧VSF、VSLを範囲内に含む電圧変化範囲RVSF、RVSL(図3、図4参照)が、シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39のそれぞれについて予め実験的に設定されている。そして、電子制御部20(HV−ECU24)は、検出信号電圧VSF、VSLが電圧変化範囲RVSF、RVSLから外れた場合には、その位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39のいずれか)を異常であると判断する。
また、シフトセンサ36、37からの検出信号電圧VSFが電圧変化範囲RVSFから外れるような位置センサの異常とは別に、検出信号電圧VSFが電圧変化範囲RVSFにはあるものの、例えばメインシフトセンサ36の検出信号電圧VSFMとサブシフトセンサ37の検出信号電圧VSFSとの電圧差ΔVSFが、予め設定された所定値以上となると、メインシフトセンサ36またはサブシフトセンサ37のいずれか一方が異常であると判断する。例えば、図3において、メインシフトセンサ36の検出信号電圧VSFMが、一時的に状態Aとなると、電圧差ΔVSFが所定値α以上となり異常と判定される。上記のように、電圧差ΔVSFが所定値α以上となると、検出信号電圧VSFMおよび検出信号電圧VSFSの一方が運転者のシフト操作に相当する電圧値となっていないので、メインシフトセンサ36およびサブシフトセンサ38のいずれかに異常が生じたものと判断される。なお、上記よりメインシフトセンサ36が正常であって、サブシフトセンサ37に異常が発生した場合であっても異常と判定される。
同様に、また、セレクトセンサ38、39からの検出信号電圧VSLが電圧変化範囲RVSLから外れるような位置センサの異常とは別に、検出信号電圧VSLが電圧変化範囲RVSLにはあるものの、メインセレクトセンサ38の検出信号電圧VSLMとサブセレクトセンサ39の検出信号電圧VSLSとの電圧差ΔVSLが所定値β以上となると、メインセレクトセンサ38およびサブセレクトセンサ39のいずれか一方が異常であると判断する。なお、上記よりメインセレクトセンサ38が正常であって、サブセレクトセンサ39に異常が発生した場合であっても異常と判定される。
そして、電子制御部20は、位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39のいずれか)の異常を検出した場合には、走行モードをフェールセーフモードに切り替える。例えば、走行中に位置センサの異常が検出されると、フェールセーフモードとして駆動装置40のシフトレンジをNレンジに切り替える。位置センサに異常が発生すると、運転者のシフト操作が判断できなくなるので、運転者の意図しないシフトレンジに切り替えられる可能性が生じる。上記を防止するため、Nレンジに切り替えて車両を停止させることが安全上好ましい。
ところで、図3に示したように、メインシフトセンサ36の検出信号電圧VSFMとサブシフトセンサ37の検出信号電圧VSFSとの電圧差ΔVSFが所定値α以上となる場合に異常と判定されるが、上記異常が一時的なものであって速やかに正常状態へ復帰することがある。すなわち、検出信号電圧VSFMと検出信号電圧VSFSとの電圧差ΔVSFが所定値α未満の正常状態に復帰する。例えば、シフトセンサ36、37に干渉、論理矛盾、一時的な電源異常等によって異常が発生した場合、一時的に異常が検出されるものの、速やかに正常状態へ復帰する。また、メインセレクトセンサ38およびサブセレクトセンサ39のいずれかに干渉や論理矛盾等によって異常が発生した場合であっても同様に、速やかに正常状態へ復帰する。さらに、いずれかの位置センサにおいて、検出信号電圧VSF、VSLが電圧変化範囲RVSF、RVSLから外れる異常状態から、走行中に電圧変化範囲RVSF、RVSLへ復帰することもある。このような場合、フェールセーフモード中(Nレンジ中)に位置センサが正常状態へ復帰こととなるが、従来であれば、車両が走行状態であっても、一旦車両を停止させた後にフェールセーフモードから正常制御モードへ切り替えていた。
本実施例では、走行中(フェールセーフモードによるNレンジ中)に位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39)の異常が正常状態へ復帰すると、電子制御部20は、走行中であってもフェールセーフモードから正常制御モードへ切り替える。ここで、例えばDレンジ(前進走行レンジ)で走行中に異常が発生し、フェールセーフモード(Nレンジ)に切り替えられた状態で走行中に再び正常状態へ復帰した場合、自動的にDレンジに切り替えられると、車両が急激に加速するなど、運転者の意図しない駆動力が発生する可能性がある。したがって、フェールセーフモードで走行中にシフト操作検出の異常状態から正常状態への復帰が判定されると、運転者によるシフト操作に同期してシフトレンジが正常制御モードに切り替えられる。これより、運転者の意図しない駆動力の発生が防止される。
また、例えばフェールセーフモードでの走行中に正常状態へ復帰した場合において、運転者がDポジションへシフトレバー32を操作したとき、車両の状態によっては、駆動力変化が大きくなり、運転者の意図しない駆動力が発生する可能性がある。このような場合、電子制御部20は、正常制御モードへの切替を実施させない。例えば車両の車速Vが低車速領域にあると、同じアクセル開度Accであっても、中・高車速領域に比べて駆動力変化が大きくなる。また、高車速領域において、Dレンジに切り替えられると、急激なエンジンブレーキが発生することがあり、減速方向の駆動力変化が大きくなる。本実施例では、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が抑制されるように、車両状態を考慮してフェールセーフモードから正常制御モードへの切替が実施される。
図6は、シフト制御装置10(電子制御部20)による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。シフト操作検出手段100は、メインシフトセンサ36およびメインセレクトセンサ38からの検出信号電圧VSFM、VSLMを検出することで運転者によるシフト操作を電気的に検出する。すなわち、検出信号電圧VSFM、VSLMの少なくとも何れか一方の電圧変化に基づいて、運転者によるシフト操作を検出する。また、シフト操作検出手段100は、メインシフトセンサ36およびメインセレクトセンサ38によって検出された検出信号電圧VSFM、VSLMに基づいて操作されたシフトポジションPSHを判定する。また、これに併せて、シフト操作検出手段100は、サブシフトセンサ37およびサブセレクトセンサ39からの検出信号電圧VSLM、VSLSを検出し、上記検出信号電圧VSLM、VSLSに基づいてシフト操作を検出する。また、シフト操作検出手段100は、Pスイッチ34からのPスイッチ信号を検出し、検出されたP切替信号に基づいてPポジションへのシフト操作を検出する。さらに、シフト操作検出手段100は、シフトレバー32が所定のシフトポジションに押し付けられた状態であるか否かを判定する。なお、押し付けられた状態とは、シフトレバー32が所定のシフトポジションに長時間固定された状態に相当する。
レンジ切替手段102は、シフト操作検出手段100によって検出されたシフトポジションPSH、言い換えれば、運転者のシフト操作に基づいてシフトレンジ切替制御指令を駆動装置40へ出力してシフトレンジを切り替える。なお、P切替信号が検出されると、レンジ切替手段102は、駆動装置40内に配設されている図示しないパーキングロック機構をPロックモータ54によって作動させることで、駆動輪と連動する図示しない出力回転部材を機械的にロックさせる。
異常検出手段104は、例えば各位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39)の断線もしくはショートなどに起因する異常(故障、フェール)を検出するため、検出信号電圧VSF、VSLが電圧変化範囲RVSF,RVSL(図3、図4参照)の範囲内にあるか否かを判定する。そして、異常検出手段104は、検出信号電圧VSF、VSLが電圧変化範囲RVSF、RVSLから外れた場合には、その位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39のいずれか)を異常であると判断する。
また、異常検出手段104は、メインシフトセンサ36の検出信号電圧VSFMとサブシフトセンサ37の検出信号電圧VSFSとの電圧差ΔVSFを算出し、算出された電圧差ΔVSFが所定値α以上であるか否かを判定する。そして、電圧差ΔVSFが所定値α以上である場合、メインシフトセンサ36およびサブシフトセンサ37のいずれかに異常が生じたものと判定する。なお、所定値αは予め実験や計算によって求められ、異常が発生したとされる電圧差の閾値に設定される。同様に、異常検出手段104は、メインセレクトセンサ38の検出信号電圧VSLMとサブセレクトセンサ39の検出信号電圧VSLSとの電圧差ΔVSLを算出し、算出された電圧差VSLが所定値β以上であるか否かを判定する。そして、電圧差ΔVSLが所定値β以上である場合、メインセレクトセンサ38およびサブセレクトセンサ39のいずれかに異常が発生したものと判定する。なお、所定値βは予め実験や計算によって求められ、異常が発生したとされる電圧差の閾値に設定される。
そして、異常検出手段104は上述したように位置センサの検出信号電圧VSF、VSLに基づいて異常を検出すると、レンジ切替手段102に、駆動装置40のシフトレンジをNレンジ(ニュートラルレンジ)とするフェールセーフモードに切り替える指令を出力する。したがって、フェールセーフモードに切り替えられると、レンジ切替手段102は、シフトレンジをNレンジに切り替えるため、運転者のシフト操作に拘わらず、車両が安全に停止される。
さらに、異常検出手段104は、検出された異常状態を逐次監視しており、位置センサの検出信号電圧に基づいて異常状態から正常状態へ復帰が判定されると、復帰制御手段106に位置センサが正常状態へ復帰した旨の信号を出力する。なお、位置センサの異常状態から正常状態への復帰とは、例えば電圧差ΔVSFが所定値α以上の状態から所定値α未満となって、検出信号電圧VSFM、VSFSが互いに追従する状態となった場合、電圧差ΔVSLが所定値β以上の状態から所定値β未満となって、検出信号電圧VSLM、VSLSが互いに追従する状態となった場合、電圧変化範囲RVSF,RVSLの範囲から外れた状態の検出信号電圧VSF、VSLが上記範囲内へ復帰し、且つ、電圧差ΔVSF、ΔVSLが所定値α、βの範囲内となる場合に相当する。
上記より、異常状態から正常状態への復帰した旨の信号が復帰制御手段106に入力されると、復帰制御手段106は、車両状態に応じてレンジ切替手段102のフェールセーフモードを正常制御モード(通常制御)へ切り替える。上記車両状態は、車両状態検出手段108によって検出される。
車両状態検出手段108は、レンジ切替手段102をフェールセーフモードから正常制御モードへ切り替えるに際して、必要となる車両状態を検出する。車両状態検出手段108は、車速センサ82から出力される車速信号に基づく車速V、アクセル開度センサ86から出力されるアクセルペダル87のアクセル開度信号に基づくアクセル開度Acc、ブレーキスイッチ84から出力されるブレーキペダル85のブレーキ操作信号に基づくフットブレーキ操作BON、加速度センサ88から出力される加速度信号に基づく車両加速度gを検出する。そして、車両状態検出手段108は、検出された車両状態(車速V、アクセル開度Acc、フットブレーキ操作BON、車両加速度g)を復帰制御手段106へ出力する。
復帰制御手段106は、車両状態検出手段108から車両状態が入力されると、その車両状態に基づいてフェールセーフモードから正常制御モードへの切替を実施する。復帰制御手段106は、異常検出手段104から正常状態への復帰信号が入力されると、シフト操作検出手段100に基づいて、運転者による任意のシフトポジションPSHへのシフト操作が為されたかを判断する。正常状態へ復帰した場合であってもシフト操作が為されない場合には、復帰制御手段106は、フェールセーフモード(Nレンジ走行)を継続させる。したがって、運転者によるシフト操作がフェールセーフモードから正常制御モードへ切り替えるための復帰条件の1つとなる。なお、正常制御モードへ切り替えられる際には、運転者が選択した任意のシフトポジションへシフトレンジが切り替えられる。
また、復帰制御手段106は、位置センサが異常状態から正常状態に復帰したときにフェールセーフモードから正常制御モードへ切り替えるに際して、車両状態に応じてフェールセーフモードから正常制御モードへの切替を判断するための復帰条件を変更する。具体的には、復帰制御手段106は、車両状態に対応する車速Vが予め設定されている所定速度VL以下であるか否かを判定する。そして、車速Vが所定速度VL以下である場合、正常制御モードへの復帰条件を厳しくする。車速Vが所定速度VL以下の車速領域内の場合、アクセル開度Accが零が否か、すなわちアクセルペダル87が踏み込まれていない状態(オフ操作)か否かを判定する。さらにフットブレーキ操作BONが実施された状態(オン操作)か否かを判定する。そして、アクセルペダル87がオフ操作されると共に、ブレーキペダル85がオン操作されたときのみ、フェールセーフモードから正常制御モード(通常制御)への切替を実行する復帰条件が追加されることで復帰条件が厳しくなる。アクセルペダル87がオフ操作され、且つ、ブレーキペダル85がオン操作された状態では、正常制御モードへ切り替えられても駆動力変化が小さくなるため、運転者の意図しない程の駆動力変化は発生しない。したがって、このような場合には、復帰制御手段106は、車両走行中であってもフェールセーフモードから正常制御モードへの切替を実行する指令をレンジ切替手段102へ出力する。なお、所定車速VLは、予め実験的に設定される値であり、ブレーキ操作BONが実施されず、しかもアクセルペダル87が踏み込まれた状態であっても駆動力変化が所定値以下となる車速領域の閾値に設定される。すなわち、車速Vが所定速度VLを越えると、駆動力変化が所定値以下となる。なお、駆動力変化の所定値は、予め実験的に設定され、運転者が切替時に駆動力変化によって違和感を感じない程度に設定される。上記より、正常制御モードに切り替える際に駆動力変化が大きい車両状態(車速Vが所定車速VL以下である所定車速領域内)の場合には、駆動力変化が小さい車両状態(車速Vが所定車速領域外)の場合と比較して、復帰条件が厳しく(アクセルペダル87のオフ操作、およびブレーキペダル85のオン操作の追加)なる。
なお、車速Vが所定速度VL以下(所定車速領域内)の状態と判定されると、アクセルペダル87の操作状態およびブレーキペダル85の操作状態に拘わらず、車両が停止したことを正常制御モードへの復帰条件としても構わない。
一方、車速Vが所定速度VL以下の状態(所定車速領域内)であって、アクセル開度Accが零でない状態すなわちアクセルペダル87が踏み込まれた状態(オン操作)、またはフットブレーキ操作BONが実施されていない状態(オフ操作)である場合、正常制御モードへ切り替えられた際に発生する駆動力変化が大きくなるので、復帰制御手段106は、正常制御モードへの切替を禁止してフェールセーフモードを継続させる指令をレンジ切替手段102へ出力する。
また、車速Vが所定車速VLを越える場合(所定車速領域外)、フェールセーフモードから正常制御モードへ切り替えるに際して駆動力変化が所定値以下となるため、復帰制御手段106は、アクセルペダル87やブレーキペダル85の操作に相当する復帰条件を考慮することなく、正常制御モードへ切り替える指令をレンジ切替手段102へ出力する。したがって、走行中での正常制御モードへの切替が実施され、且つ、その切替時に発生する駆動力変化も所定値以内に抑制される。
さらに、復帰制御手段106は、シフト操作検出手段100に基づいて、シフトレバー32が押し付けられた状態にあるとき、正常制御モードへの切替を禁止する。
図7は、電子制御部20の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に、位置センサが正常状態へ復帰したとき、車両の走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。
先ず、異常検出手段104に対応するステップSA0(以下、ステップを省略)において、位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39のいずれか)の異常が検出されたことで、フェールセーフモードに切り替えられた状態で走行中に、上記位置センサの異常状態が正常状態に復帰したことが判断されると、シフト操作検出手段100および復帰制御手段106に対応するSA1において、運転者によって任意のシフトポジションPSHへのシフト操作が実施されたか否かが判定される。SA1が否定されると、レンジ切替手段102に対応するSA6において、フェールセーフモードが継続して実施される。また、シフトレバー32が押し付けられた状態にある場合も同様に、SA6に進み、正常制御モードへの切替が禁止されてフェールセーフモードが継続して実施される。
SA1が肯定されると、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSA2において、車速Vが所定速度VL以下(所定車速領域内)か否かが判定される。SA2が肯定されると、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSA3において、アクセルペダル87が踏み込まれないオフ操作された状態すなわちアクセル開度Accが零であるか否かが判定される。SA3が否定される場合、車速Vが所定速度VL以下(所定車速領域内)であって、且つ、アクセルペダル87が踏み込まれた状態(オン操作)であるため、正常制御モードへの切替時に駆動力変化が所定値を越えるものと判断され、SA6において、フェールセーフモードが継続して実施される。一方、SA3が肯定されると、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSA4において、フットブレーキ操作BONが実施(オン操作)されたか否かが判定される。SA4が否定されると、正常制御モードへの切替時に駆動力変化が所定値を越えるものと判断され、SA6において、フェールセーフモードが継続して実施される。
一方、SA4が肯定されると、車速Vが所定速度VL以下であっても、アクセルペダル87のオフ操作およびブレーキペダル85のオン操作に基づいて正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が小さくなるものと判定され、レンジ切替手段102に対応するSA5において、正常制御モードへの切替が実施される。また、SA2に戻り、SA2が否定されると車速Vが所定速度VLを越える(所定車速領域外)ことから、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が小さくなるものと判断され、正常制御モードへの切替が実施される。
なお、上記フローチャートにおいて、上記ステップSA3およびSA4に替えて、例えば車速Vに基づいて、車両が停止したか否かを判定するステップを実施しても構わない。そして、車両が走行中は、SA6において、フェールセーフモードが継続して実施され、車両が停止すると、SA5において、正常制御モードへの切替が実施される。
上述のように、本実施例によれば、シフト操作検出が異常状態から正常状態に復帰したときにレンジ切替手段102をフェールセーフモードから正常制御モードに切り替えるに際して、車両状態に応じてフェールセーフモードから正常制御モードへの切替を判断するための復帰条件を変更するため、復帰条件に基づいて切替時の駆動力変化を抑制しつつ、車両走行状態での正常制御モードへの切替を実施することができる。
また、本実施例によれば、車両状態検出手段108によって検出される車両状態とは、車速Vであるため、車速Vに基づいて復帰条件が変更される。したがって、車速Vを検出することで、復帰条件が好適に変更されるため、切替時の駆動力変化を抑制しつつ、車両走行状態での正常制御モードへの切替を実施することができる。
また、本実施例によれば、正常制御モードに切り替える際に駆動力変化が大きい車両状態の場合には、小さい車両状態の場合と比較して、前記復帰条件が厳しく設定される。例えば、駆動力変化が大きい車両状態の場合には、正常制御モードへの復帰条件が厳しいため、フェールセーフモードから正常制御モードへの切替が実施されにくくなり、正常制御モードへの切替時に発生する運転者の意図しない駆動力変化の発生が防止される。また、駆動力変化が小さい車両状態の場合には、フェールセーフモードから正常制御モードへの切替が実施され易くなる。上記より、正常制御モードへの切替において、運転者の意図しない駆動力変化の発生を防止しつつ、車両走行状態での正常制御モードへ切替を実施することができる。
また、本実施例によれば、正常制御モードへ切り替える際に駆動力変化が大きくなる所定車速VLが予め設定されており、所定車速VLを越える車速領域では正常制御モードに切り替えられ、所定車速VL以下の車速領域では、アクセルペダル87のオフ操作およびブレーキペダル85のオン操作が実施されていることを復帰条件として正常制御モードに切り替えられる。このようにすれば、所定車速VLを越える車速領域では、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が比較的大きくならないことから、車両走行中に正常制御モードへ切り替えられる。一方、所定車速VL以下の車速領域では、アクセルペダル87のオフ操作およびブレーキペダル85のオン操作が実施されるという復帰条件が成立しない限り、正常制御モードへ切り替えられずフェールセーフモードが継続される。上記より、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化を抑制しつつ車両走行中の正常制御モードへの切替を実施することができる。
また、本実施例によれば、正常制御モードへ切り替える際に前記駆動力変化が大きくなる所定車速領域(車速VL以下の車速領域)が予め設定されており、所定車速領域外では正常制御モードに切り替えられ、所定車速領域内では、車両が停止したことを前記復帰条件として正常制御モードに切り替えられる。このようにすれば、所定車速車両領域外では、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が比較的大きくならないことから、車両走行中に正常制御モードへ切り替えられる。一方、所定車速領域内では、車両が停止しない限り、正常制御モードへ切り替えられずフェールセーフモードが継続される。上記より、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化を抑制することができる。
また、本実施例によれば、シフト操作検出手段100は、それぞれのシフトレバー32の操作方向(縦方向、横方向)に対して2個の位置センサを有し、その位置センサの検出信号電圧に基づいて、シフト操作検出の異常状態から正常状態への復帰が判定されると、運転者によるシフト操作に同期してレンジ切替手段102が前記フェールセーフモードから正常制御モードに切り替えられるものである。このようにすれば、運転者のシフト操作と正常制御モードへの切替とが同期されるため、運転者の意図しない車両走行を防止することができる。
また、本実施例によれば、シフト操作検出の異常時のフェールセールモードとは、シフトレンジをニュートラルレンジに切り替えるものであるため、異常時において運転者の意図しない車両走行が防止され、車両を安全に停止させることができる。
また、本実施例によれば、運転者によってシフト操作されるシフトレバー32は、モーメンタリレバーであるため、運転者にとってシフトレバー32の位置ではシフトレンジの判定が不可能となる。したがって、フェールセーフとしてニュートラルレンジにすることで、運転者の意図しない車両走行が防止される。
また、本実施例によれば、シフトレバー32の押し付け時には正常制御モードへの切替が禁止されるため、シフトレバー32が押し付けられた状態ではフェールセーフモードが継続され、シフトレバーが一旦モーメンタリのホームポジションに戻らない限り正常制御モードへ切り替えられない。したがって、運転者の意図しない車両走行を防止することができる。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、電子制御部20の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に、位置センサが正常状態へ復帰したとき、車両の走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明する他のフローチャートである。なお、本実施例において、機械的構成や制御手段の機能等は前述した実施例と基本的に同様であるため、その説明を省略する。
先ず、異常検出手段104に対応するステップSB0(以下、ステップを省略する)において、位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39のいずれか)の異常が検出されたことで、フェールセーフモードに切り替えられた状態で走行中に、上記位置センサの異常状態が正常状態へ復帰したことが判断されると、シフト操作検出手段100および復帰制御手段106に対応するSB1において、運転者によって任意のシフトポジションPSHへのシフト操作が実施されたか否かが判定される。SB1が否定されると、レンジ切替手段102に対応するSB7において、フェールセーフモードが継続して実施される。
SB1が肯定されると、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSB2において、車速Vが予め設定されている所定車速VL以下か否かが判定される。SB2が肯定されると、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSB4において、アクセルペダル87がオフ操作された状態であるか否かが判定される。SB4が否定される場合、車速Vが所定車速VL以下であって、且つ、アクセルペダル87が踏み込まれた状態であるため、正常制御モードへの切替時に駆動力変化が大きくなるものと判断され、SB7において、フェールセーフモードが継続して実施される。一方、SB4が肯定されると、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSB5において、ブレーキペダル85がオン操作されているか否かが判定される。SB5が否定される場合、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が大きくなるものと判断され、SB7において、フェールセーフモードが継続して実施される。
一方、SB5が肯定される場合、車速Vが所定車速VL以下であっても、アクセルペダル87のオフ操作およびブレーキペダル85のオン操作に基づいて、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が小さくなるものと判定され、レンジ切替手段102に対応するSB6において、正常制御モード(シフト通常制御)への切替が実施される。
SB2に戻り、SB2が否定されると、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSB3において、車速Vが上限車速VH以上か否かが判定される。なお、上限車速VHは、予め設定される高車速領域の車速であり、例えばDレンジに切り替えられた際に大きなエンジンブレーキが発生して急減速が発生する閾値となる速度に設定されている。SB3が肯定される場合、車速Vが上限車速VH以上であることから、Dレンジへ切り替えられた際の急激な減速力の発生に伴い、急減速を生じさせる可能性があるため、SB7において、正常制御モードへの切替が禁止されてフェールセーフモードが継続して実施される。したがって、急減速の発生が防止される。一方、SB3が否定されると、車速Vが所定車速VLと上限車速VHとの間の速度となることから、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が小さくなるものと判断され、正常制御モードへの切替が実施される。
上述のように、本実施例によれば、前述した実施例と同様の効果が得られると共に、車速Vが予め設定されている上限速度VHよりも高いときには、正常制御モードへの切替が禁止されるため、正常制御モードへ切り替えた場合に発生するエンジンブレーキによる急減速を防止することができる。
図9は、電子制御部20の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に、位置センサが正常状態へ復帰したとき、車両の走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明する他のフローチャートである。なお、図9に示すフローチャートは、前述した図7のフローチャートと基本的に略同様であり、ステップSA7が追加されたのみであるため、他のステップに関する説明を省略する。
SA2が否定された場合、すなわち車速Vが所定車速VLを越えると、SA7に進み、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSA7において、アクセルペダル87の操作量であるアクセル開度Accが所定値γ以上であるか否かが判定される。ここで、所定値γは予め実験的に設定される値であり、車速Vが駆動力変化が小さいとされる車速領域であっても、アクセル開度Accに応じて駆動力変化が大きくなることを考慮したものである。したがって、アクセル開度Accが所定値γ以下の領域では、駆動力変化が抑制されるように所定値γが設定される。また、車速Vに応じて同じアクセル開度Accであっても駆動力変化は異なるため、所定値γは車速Vに応じて適宜変化するものであることが好ましい。
そして、SA7が肯定される場合、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が大きくなるものと判断され、SA6において、フェールセーフモードが継続して実施される。一方、SA7が否定される場合、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が抑制されるものと判断され、SA5において、正常制御モードへの切替が実施される。
上述のように、本実施例によれば、前述した実施例1と同様の効果が得られ、しかも、アクセル開度Accに応じた復帰条件が追加されることで、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化をさらに精度良く抑制することができる。
図10は、電子制御部20の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に、位置センサが正常状態へ復帰したとき、車両の走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明する他のフローチャートである。なお、本実施例において、機械的構成や制御手段の機能等は前述した実施例と基本的に同様であるため、その説明を省略する。
先ず、異常検出手段104に対応するステップSC0(以下、ステップを省略する)において、位置センサ(シフトセンサ36、37およびセレクトセンサ38、39のいずれか)の異常が検出されたことで、フェールセーフモードに切り替えられた状態で走行中に、上記位置センサの異常状態が正常状態へ復帰したことが判断されると、シフト操作検出手段100および復帰制御手段106に対応するSC1において、運転者によって任意のシフトポジションPSHへのシフト操作が実施されたか否かが判定される。SC1が否定される場合、レンジ切替手段102に対応するSC5において、フェールセーフモードが継続して実施される。
SC1が肯定される場合、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSC2において、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が所定値以上となるか否かが判定される。ここで、本実施例の車両状態に対応する駆動力は、例えば図11に示すような予め設定されている公知である駆動力マップに基づいて算出される。図11に示す駆動力マップでは、縦軸を駆動力T、横軸を車速Vとし、アクセル開度Accに応じた駆動力線が描かれている。図11より、車速Vおよびアクセル開度Accを検出することで、そのときに得られる駆動力が算出される。そして、算出された駆動力が所定値Ta以上であるか否かが判定される。なお、駆動力Taは、予め設定される値であり、正常制御モードへの切替時に駆動力変化が抑制される駆動力範囲の閾値に設定される。
そして、SC2が肯定される場合、ブレーキペダル85がオン操作されているか否かが判定される。SC3が否定される場合、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が大きくなるものと判断され、レンジ切替手段102に対応するSC5において、フェールセーフモードが継続して実施される。一方、SC3が肯定されると、フットブレーキ85のオン操作に基づいて、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が抑制されるものと判断され、レンジ切替手段102に対応するSC4において、正常制御モード(シフト通常制御)への切替が実施される。
SC2に戻り、SC2が否定される場合、正常制御モードへの切替時に発生する駆動力変化が抑制されるものと判断され、SC4において、正常制御モード(シフト通常制御)への切替が実施される。
上述のように、本実施例によれば、車両状態検出手段108によって検出される車両状態とは、駆動力であるため、駆動力に基づいて復帰条件が変更される。したがって、駆動力を算出することで、復帰条件が好適に変更されるため、切替時の駆動力変化を抑制しつつ、車両走行状態での正常制御モードへの切替を実施することができる。
図12は、電子制御部20の制御作動の要部すなわち位置センサに異常が検出されたことによってフェールセーフモードで走行中に、位置センサが正常状態へ復帰したとき、車両の走行を停止させることなく正常制御モードに切り替える為の制御作動を説明する他のフローチャートである。なお、図12に示すフローチャートは、前述した図7のフローチャートと基本的に略同様であり、ステップSA8が追加されたのみであるため、他のステップに関する説明を省略する。
SA2が否定された場合、すなわち車速Vが所定車速VLを越えると、SA8に進み、車両状態検出手段108および復帰制御手段106に対応するSA8において、加速度センサ88によって検出される車両加速度gが所定値ga以上であるか否かが判定される。ここで、加速度gの所定値gaは、予め実験的に設定される値であり、加速状態または減速状態において、正常制御モードに切り替えられて車両が不安定となる加速度gの閾値に設定される。
そして、SA8が肯定される場合、正常制御モードへの切替時に車両が不安定となると判断され、SA6において、フェールセーフモードが継続して実施される。一方、SA8が否定される場合、正常制御モードへの切替時に車両が安定するものと判断され、SA5において、正常制御モードへの切替が実施される。
上述のように、本実施例によれば、前述した実施例1と同様の効果が得られ、また、加速度gが所定の加速度gaよりも大きい場合には、正常制御モードへの切替が禁止されるため、車両状態が安定した状態で正常制御モードに切り替えることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例において、車速が所定車速VL以下の領域では、アクセルペダル87のオフ操作、およびブレーキペダル85のオン操作に基づいて、正常制御モードへの切替を実施したが、ブレーキペダル85のオン操作およびアクセルペダル87のオフ操作のいずれか一方の判定に基づいて正常制御モードへの切替を実施するものであっても構わない。
また、前述の実施例では、シフトレバー32が2次元的(縦方向、横方向)に操作可能な構成であるために4つの位置センサを必要としたが、1次元的に操作されるシフトレバー32であれば、2個の位置センサによって本発明を実施することができる。
また、前述の実施例では、車速判定を実施した後に、アクセルペダル87のオフ操作を判定するものであったが、アクセルペダル87のオフ操作が判断されると、車速判定を実施するものであっても構わない。すなわち、例えば図7のフローチャートにおいて、ステップSA2とステップSA3の順番を入れ替えて実施しても構わない。
また、前述した複数の実施例はそれぞれ、例えば優先順位を設けるなどして、相互に組み合わせて適宜実施することができる。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両のシフト制御装置
20:電子制御部
32:シフトレバー
36:メインシフトセンサ(センサ)
37:サブシフトセンサ(センサ)
38:メインセレクトセンサ(センサ)
39:サブセレクトセンサ(センサ)
85:ブレーキペダル
87:アクセルペダル
100:シフト操作検出手段
102:レンジ切換手段
104:異常検出手段
108:車両状態検出手段
VL:所定車速
VH:上限車速

Claims (10)

  1. 運転者のシフト操作を電気的に検出するシフト操作検出手段と、該運転者のシフト操作に基づいてシフトレンジを切り替えるレンジ切替手段と、前記シフト操作検出手段によるシフト操作検出の異常を検出する異常検出手段と、車両状態を検出する車両状態検出手段とを備え、前記シフト操作検出の異常を検出した場合には前記レンジ切替手段をフェールセーフモードに切り替えるシフトバイワイヤ形式の車両のシフト制御装置であって、
    前記シフト操作検出が異常状態から正常状態に復帰したときに前記レンジ切替手段を前記フェールセーフモードから正常制御モードに切り替えるに際して、車両状態に応じて該フェールセーフモードから該正常制御モードへの切替を判断するための復帰条件を変更するものであり、
    前記車両状態検出手段によって検出される車両状態は、駆動力、車速、および加速度の少なくとも1つを含み、
    前記正常制御モードに切り替える際の駆動力変化が大きい車両状態の場合には、小さい車両状態の場合と比較して、前記復帰条件が厳しい
    ことを特徴とする車両のシフト制御装置。
  2. 前記正常制御モードへ切り替える際に前記駆動力変化が大きくなる所定車速領域が予め設定されており、
    前記所定車速領域外では正常制御モードに切り替えられ、
    前記所定車速領域内では、アクセルペダルのオフ操作およびブレーキペダルのオン操作の少なくとも一方が実施されていることを前記復帰条件として正常制御モードに切り替えられることを特徴とする請求項の車両のシフト制御装置。
  3. 前記正常制御モードへ切り替える際に前記駆動力変化が大きくなる所定車速領域が予め設定されており、
    前記所定車速領域外では正常制御モードに切り替えられ、
    前記所定車速領域内では、車両が停止したことを前記復帰条件として正常制御モードに切り替えられることを特徴とする請求項1または2の車両のシフト制御装置。
  4. 前記車速が予め設定されている上限速度よりも高いときには、正常制御モードへの切替が禁止されることを特徴とする請求項2または3の車両のシフト制御装置。
  5. 前記加速度が所定の加速度よりも大きい場合には、正常制御モードへの切替が禁止されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つの車両のシフト制御装置。
  6. 前記駆動力は、車速およびアクセル開度からなる駆動力マップに基づいて算出されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つの車両のシフト制御装置。
  7. 前記シフト操作検出は、少なくとも2個のセンサによって実施され、
    該センサの検出信号電圧に基づいて前記シフト操作検出の異常状態から正常状態への復帰が判定されると、運転者によるシフト操作に同期してレンジ切替手段が前記フェールセーフモードから正常制御モードに切り替えられることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つの車両のシフト制御装置。
  8. 前記シフト操作検出の異常時のフェールセールモードとは、シフトレンジをニュートラルレンジに切り替えるものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つの車両のシフト制御装置。
  9. 運転者によってシフト操作されるシフトレバーは、モーメンタリレバーであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つの車両のシフト制御装置。
  10. 前記シフトレバーの押し付け時には正常制御モードへの切替が禁止されることを特徴とする請求項の車両のシフト制御装置。
JP2009080094A 2009-03-27 2009-03-27 車両のシフト制御装置 Expired - Fee Related JP5359459B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080094A JP5359459B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 車両のシフト制御装置
US13/260,401 US8676460B2 (en) 2009-03-27 2010-03-08 Shift control device for vehicle
PCT/JP2010/054276 WO2010110098A1 (en) 2009-03-27 2010-03-08 Shift control device for vehicle
CN201080014778.8A CN102365480B (zh) 2009-03-27 2010-03-08 车辆换档控制装置
DE112010001388.8T DE112010001388B4 (de) 2009-03-27 2010-03-08 Schaltsteuervorrichtung für ein Fahrzeug

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080094A JP5359459B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 車両のシフト制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010230122A JP2010230122A (ja) 2010-10-14
JP5359459B2 true JP5359459B2 (ja) 2013-12-04

Family

ID=42235769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009080094A Expired - Fee Related JP5359459B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 車両のシフト制御装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8676460B2 (ja)
JP (1) JP5359459B2 (ja)
CN (1) CN102365480B (ja)
DE (1) DE112010001388B4 (ja)
WO (1) WO2010110098A1 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4978308B2 (ja) 2007-05-25 2012-07-18 トヨタ自動車株式会社 シフト切換装置
WO2010097936A1 (ja) * 2009-02-27 2010-09-02 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
JP5359459B2 (ja) 2009-03-27 2013-12-04 トヨタ自動車株式会社 車両のシフト制御装置
JP5273121B2 (ja) * 2010-10-19 2013-08-28 株式会社デンソー 発進支援装置
WO2012056862A1 (ja) * 2010-10-27 2012-05-03 日産自動車株式会社 ハイブリッド車輌の制御装置及び制御方法
US9086142B2 (en) 2011-02-04 2015-07-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for vehicle
US9086949B2 (en) * 2011-02-14 2015-07-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for vehicle
CN103348164B (zh) * 2011-02-14 2015-08-12 丰田自动车株式会社 车辆的控制装置
EP2690322B1 (en) * 2011-03-25 2017-04-12 JATCO Ltd Control device for automatic transmission
DE102011087162B4 (de) * 2011-11-28 2023-01-05 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Verfahren zur Betätigung eines Getriebes und Betätigungseinrichtung für ein Getriebe eines Kraftfahrzeugs
WO2013084624A1 (ja) 2011-12-09 2013-06-13 本田技研工業株式会社 電動車両
DE112012005139T5 (de) 2011-12-09 2014-11-20 Honda Motor Co., Ltd. Elektrisches Fahrzeug
JP5724936B2 (ja) * 2012-04-20 2015-05-27 トヨタ自動車株式会社 シフトポジション判定装置
JP6094192B2 (ja) * 2012-12-11 2017-03-15 三菱自動車工業株式会社 シフト装置
DE102013209265B4 (de) * 2013-05-17 2024-01-04 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Vorrichtung zum Steuern eines automatisch schaltenden Getriebes
DE102013210647A1 (de) * 2013-06-07 2014-12-11 Zf Friedrichshafen Ag Verfahren zur automatischen Wiederherstellung des Kraftschlusses nach einer aufgrund getriebeinterner oder -externer Bedingungen entgegen dem Fahrerwunsch durchgeführten Neutralansteuerung bei einem Automatgetriebe eines Kraftfahrzeugs
US9249877B2 (en) 2013-09-20 2016-02-02 GM Global Technology Operations LLC Position diagnostic test for a shift-by-wire system, and a method thereof
JP2017093031A (ja) * 2015-11-03 2017-05-25 株式会社デンソー 制御装置
JP6354795B2 (ja) * 2016-06-22 2018-07-11 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
CN107763203B (zh) * 2016-08-15 2019-11-12 法法汽车(中国)有限公司 一种车辆档位信号故障的处理方法及系统
CN107878441B (zh) * 2016-09-28 2019-10-22 上海汽车集团股份有限公司 混合动力车辆换挡控制方法及装置
DE112017002978T5 (de) * 2016-09-30 2019-03-07 Aisin Aw Co., Ltd. Steuerungsvorrichtung
CN108749811B (zh) * 2018-04-25 2020-05-12 吉利汽车研究院(宁波)有限公司 一种电子换挡器换挡控制方法、系统及车辆
JP7046740B2 (ja) * 2018-07-02 2022-04-04 日立Astemo株式会社 予測制御装置
JP6658943B1 (ja) * 2019-04-10 2020-03-04 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
CN110877537A (zh) * 2019-12-04 2020-03-13 安徽江淮汽车集团股份有限公司 可回位式换挡控制方法、系统及电动汽车
CN113715825A (zh) * 2020-05-26 2021-11-30 上海汽车集团股份有限公司 一种车辆的换挡控制设备、方法及一种车辆
CN114439928B (zh) * 2022-02-18 2023-10-10 宜宾丰川动力科技有限公司 一种档位控制方法、装置及车辆

Family Cites Families (59)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61157441A (ja) 1984-12-29 1986-07-17 Isuzu Motors Ltd 自動変速装置
JP2921236B2 (ja) 1992-02-12 1999-07-19 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の変速操作装置
JPH0666367A (ja) * 1992-08-20 1994-03-08 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機のシフト装置
EP0937917B1 (en) * 1993-07-29 2003-05-21 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Cruise control signal failure detecting system and method for automatic transmission
JP3523351B2 (ja) 1994-12-27 2004-04-26 ジヤトコ株式会社 自動変速機の制御方法およびその装置
JPH08303287A (ja) * 1995-05-10 1996-11-19 Fujitsu Ten Ltd 電子燃料噴射制御装置のフェールセーフモードからの復帰方法及び車両用電子燃料噴射制御装置
JP3283405B2 (ja) 1995-07-27 2002-05-20 ヤマハ発動機株式会社 エンジン駆動式船舶推進機のシフト制御方法および装置
JPH09136637A (ja) * 1995-11-16 1997-05-27 Toyota Motor Corp 車両制御システム
JP3651088B2 (ja) * 1995-11-30 2005-05-25 株式会社デンソー 内燃機関の制御装置
US6047679A (en) 1997-04-25 2000-04-11 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Control apparatus for an internal combustion engine
JP4004131B2 (ja) 1998-02-27 2007-11-07 いすゞ自動車株式会社 オートクラッチ車両
JP3853527B2 (ja) 1998-10-29 2006-12-06 三菱電機株式会社 自動車用エンジンの出力制御システム
JP3852228B2 (ja) * 1998-11-11 2006-11-29 トヨタ自動車株式会社 エンジン始動制御装置
JP4546601B2 (ja) 2000-02-21 2010-09-15 本田技研工業株式会社 車両用自動変速機のシフト制御装置
JP4604309B2 (ja) 2000-04-17 2011-01-05 トヨタ自動車株式会社 シフト制御装置、その方法及びその装置を備えた移動体
JP2001304390A (ja) 2000-04-25 2001-10-31 Mitsubishi Electric Corp 同期噛合式自動変速機の制御装置
JP2002048234A (ja) 2000-08-04 2002-02-15 Nippon Soken Inc 自動変速機の制御装置
US6659911B2 (en) 2000-11-28 2003-12-09 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Shift assist system for an outboard motor
JP2002213600A (ja) 2001-01-19 2002-07-31 Aisin Ai Co Ltd 自動変速装置におけるフェール制御装置
US6655343B2 (en) 2001-05-08 2003-12-02 Yamaha Marine Kabushiki Kaisha Engine control system for an outboard motor
JP2003065436A (ja) 2001-08-29 2003-03-05 Bosch Automotive Systems Corp 変速機変速制御システムの制御方法
JP3937774B2 (ja) * 2001-09-05 2007-06-27 三菱ふそうトラック・バス株式会社 車両の定速走行制御装置
JP4247953B2 (ja) 2001-11-02 2009-04-02 日産ディーゼル工業株式会社 車両の機械式自動変速装置
JP4284905B2 (ja) 2001-12-04 2009-06-24 日産自動車株式会社 無段変速機の変速制御装置
US6939266B2 (en) 2002-01-22 2005-09-06 Bombardier Recreational Products Inc Shift interrupt system
JP2003240114A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Denso Corp 自動変速制御装置
JP2004052819A (ja) 2002-07-16 2004-02-19 Aisin Aw Co Ltd 車輌のレンジ切替え装置
JP4007123B2 (ja) 2002-08-26 2007-11-14 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
KR20040046829A (ko) * 2002-11-28 2004-06-05 현대자동차주식회사 차량용 자동변속기의 변속 제어방법 및 장치
JP4356353B2 (ja) 2002-12-27 2009-11-04 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 ポジション判断装置、ポジション判断方法及びプログラム
JP3716837B2 (ja) 2003-02-18 2005-11-16 日産自動車株式会社 シフトバイワイヤ式自動変速機のレンジ選択装置
JP2004293441A (ja) 2003-03-27 2004-10-21 Nissan Diesel Motor Co Ltd アクセルセンサ異常処理装置
US20040226801A1 (en) 2003-05-15 2004-11-18 De Jonge Robert A. Vehicle shifter
JP4049028B2 (ja) 2003-06-18 2008-02-20 トヨタ自動車株式会社 変速機のシフト操作装置
US20050030009A1 (en) 2003-06-24 2005-02-10 Moreno Daniel J. Discrete absolute sensor and code
WO2005115834A1 (en) 2004-05-28 2005-12-08 Ab Volvo Method of steering a boat with double outboard drives and boat having double outboard drives
JP2006162050A (ja) 2004-12-10 2006-06-22 Calsonic Kansei Corp 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2006300027A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Jatco Ltd 自動変速機の制御装置
JP4320647B2 (ja) * 2005-05-31 2009-08-26 株式会社デンソー 車両制御システム
JP2006349016A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Honda Motor Co Ltd シフト装置およびその制御方法
JP2007009946A (ja) 2005-06-28 2007-01-18 Denso Corp 車両制御システム
JP2007062664A (ja) 2005-09-01 2007-03-15 Tokai Rika Co Ltd シフト装置
KR100726546B1 (ko) 2005-10-05 2007-06-11 현대모비스 주식회사 차량용 전자식 변속 레버 구조
JP4301232B2 (ja) 2005-10-26 2009-07-22 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の変速制御装置
DE102006035482B4 (de) 2005-12-06 2021-08-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Schaltsteuervorrichtung und Schaltsteuerverfahren eines Fahrzeugautomatikgetriebes
JP2007192338A (ja) 2006-01-20 2007-08-02 Calsonic Kansei Corp 自動変速機のセレクトアシスト装置
JP2007205371A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Toyota Motor Corp 自動変速機の制御装置
JP4341631B2 (ja) 2006-01-31 2009-10-07 トヨタ自動車株式会社 車両の異常判定装置
JP4379448B2 (ja) 2006-08-03 2009-12-09 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の診断装置
JP2008051258A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Toyota Motor Corp 自動変速機のシフト切換装置、切換方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
JP4609418B2 (ja) * 2006-11-15 2011-01-12 トヨタ自動車株式会社 シフト切換機構の制御装置および制御方法
JP4978308B2 (ja) 2007-05-25 2012-07-18 トヨタ自動車株式会社 シフト切換装置
JP5057952B2 (ja) 2007-12-06 2012-10-24 アルパイン株式会社 角速度補正装置及びその補正方法並びにナビゲーション装置
JP5463620B2 (ja) 2008-02-26 2014-04-09 日産自動車株式会社 自動変速機搭載車のシフトバイワイヤ故障時制御装置
JP5143690B2 (ja) 2008-09-30 2013-02-13 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 自動変速機の油圧制御装置
WO2010097936A1 (ja) 2009-02-27 2010-09-02 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
JP5359459B2 (ja) 2009-03-27 2013-12-04 トヨタ自動車株式会社 車両のシフト制御装置
JP2011110943A (ja) 2009-11-24 2011-06-09 Denso Corp 車両駆動システムの制御装置
EP2990544B8 (en) 2011-03-03 2019-09-04 Eaton Corporation Fault detection, isolation and reconfiguration system for controlling electrohydraulic systems used in construction machines

Also Published As

Publication number Publication date
CN102365480B (zh) 2014-12-10
WO2010110098A1 (en) 2010-09-30
CN102365480A (zh) 2012-02-29
US8676460B2 (en) 2014-03-18
DE112010001388B4 (de) 2020-06-04
US20120022756A1 (en) 2012-01-26
JP2010230122A (ja) 2010-10-14
DE112010001388T5 (de) 2012-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5359459B2 (ja) 車両のシフト制御装置
JP5321728B2 (ja) 車両用シフト制御装置
JP4930457B2 (ja) 車両の制御装置
JP5169930B2 (ja) 車両用シフト制御装置
EP2504609B1 (en) Vehicle shift control system
JP2010223392A (ja) 車両用シフト制御装置
US10571019B2 (en) Control system for vehicle
JP5267270B2 (ja) 車両のシフト制御装置
JP2010230071A (ja) 車両用シフト制御装置
JP2015152151A (ja) 車両のシフト切替制御装置
US8751120B2 (en) Driving control system for vehicle
US10508733B2 (en) Control system for vehicle
JP5713113B2 (ja) 車両用制御装置
JP2016120807A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP6164254B2 (ja) 車両用動力伝達装置
JP2021076188A (ja) 自動変速機の制御装置
CN114439928B (zh) 一种档位控制方法、装置及车辆
JP2013099992A (ja) ハイブリッド車両の動力伝達装置
JP2011080565A (ja) 車両の制御装置
JP6387890B2 (ja) 車両用駆動装置
JP2016150714A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2020125823A (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JP2017124711A (ja) ハイブリッド車両
KR20150018278A (ko) 전기자동차의 안전제동장치

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130819

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5359459

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees