JP4546601B2 - 車両用自動変速機のシフト制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者により操作されるシフトレバーを備えた車両用自動変速機のシフト制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用自動変速機においては、運転者は運転席のシフトレバーを操作してシフトレンジを選択し、このように選択されたシフトレンジ内においてアクセルペダルの踏込操作量、車速等に基づいて自動的に変速制御を行うように構成されている。シフトレバー操作により選択されるシフトレンジとしては、駐車レンジ(Pレンジ)、後進レンジ(Rレンジ)、中立レンジ(Nレンジ)、前進レンジ(例えば、Dレンジ等)があり、さらに、前進レンジを複数のレンジから構成、例えば、Dレンジ、Sレンジ、2レンジ、1レンジから構成することが多い。このようなシフトレンジの選択のため、操作レバーを一つの面内において揺動させて各レンジを設定することが一般的に知られている。この場合には、運転席には直線状の開口からなるシフトガイド路が形成されて、シフトレバーがシフトガイド路から突出しており、運転者の操作によってシフトレバーがシフトガイド路に沿って揺動移動されるように構成される。
【0003】
ところで、自動変速機のシフト制御装置を直線状のシフトガイド路を設けてシフトレバーを直線的に揺動操作するように構成するものだけでなく、シフトガイド路の構成等を工夫して、種々のパターンのシフト操作を行わせるようにすることが従来から提案されている。例えば、特開平2−8545号公報には、上記と同様に直線状の第1シフトガイド路(もしくは第1シフト路)を設けて、この第1シフトガイド路に沿ったシフトレバー操作により、P,R,N,D,3,2,1レンジを選択設定可能となし、さらに、第1シフトガイド路と平行な第2シフトガイド路も設けたシフト制御装置が開示されている。このシフト制御装置では、シフトレバーをDレンジに位置した状態でシフトレバーを第2シフトガイド路側に移動させることができ、この第2シフトガイド路内でのシフトレバー操作により、D,3,2,1レンジの切換操作が可能となっている。
【0004】
また、特開平6−221417号公報には、直線状のシフトガイド路に沿ったシフトレバー操作により、P,R,N,D,Bレンジを設定可能となし、Bレンジにおいてはシフトガイド路と直角な方向にシフトレバー操作を行うことにより一段ずつのシフトアップもしくはシフトダウンを行わせることができるようにしたシフト制御装置が開示されている。なお、この公報にはさらに、直線状の第1シフトガイド路に沿ったシフトレバー操作により、P,R,N,D,M,Lレンジを設定可能となし、Mレンジからシフトレバーを横方向に操作して第2シフトガイド路内に移行し、第2シフトガイド路内でのレバー操作により一段ずつのシフトアップもしくはシフトダウンを行わせることができるようにしたシフト制御装置も開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来から様々なシフト制御装置が提案されているのであるが、シフト制御装置において、Pレンジは車両を完全に停止させた状態でのみ設定されるものであり、通常は車両を駐車する場合、すなわちエンジンを停止させて車両から降りるような場合に設定されるレンジである。これに対して、これ以外のレンジは車両を走行させるとき、すなわち、運転者が座席に座って運転を行うときに設定されるレンジであり、その設定される状態が大きく異なっている。このため、シフト制御装置においては、Pレンジとそれ以外のレンジをシフトレバー操作上で明確に区別できれば、運転時のシフトレバー操作性が向上すると考えられる。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みたもので、シフトレバーの操作において、駐車時に設定するレンジ(Pレンジ)と、運転時に設定するレンジ(R,Dレンジ等)とを明確に区別できるような構成の車両用自動変速機のシフト制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明は、少なくとも駐車ポジション、中立ポジションおよび選択ポジションの間で操作移動可能であり、運転者により操作されるシフトレバーを備えた車両用自動変速機のシフト制御装置において、シフトレバーが駐車ポジション(Pポジション)から中立ポジション(Nポジション)を通って選択ポジション(Sポジション)に操作移動されるように第1シフトガイド路が形成され、選択ポジションにおいてシフトレバーを第1のシフトガイド路を通る操作方向とは異なる方向に操作移動可能とする形状を有した第2シフトガイド路が形成され、第2シフトガイド路内においてシフトレバーを操作移動させることにより、運転時に必要とされる前進レンジ、中立レンジ、および後進レンジを含む複数のレンジを切換設定可能となっており、シフトレバーを第1シフトガイド内において中立ポジションから選択ポジションに操作移動させたときに中立レンジが設定され、シフトレバーを選択ポジションから所定方向に操作移動させたときに前進レンジに、シフトレバーを選択ポジションから上記所定方向に対して反対方向に操作移動させたときに後進レンジが設定され、車両の走行速度が所定車速を超えたとき、中立レンジと後進レンジとの間の切換、および前進レンジから中立レンジへの切換を禁止することを特徴としている。
【0008】
このような構成のシフト制御装置を用いれば、シフトレバーを第1シフトガイド路に沿って移動させることにより、駐車時のポジション(Pポジション)と運転時のポジション(Sポジション)とを選択的に設定することができ、且つ運転時には、シフトレバーを第2シフトガイド路に沿って移動させることにより、運転時用の複数のレンジ(後進レンジ(Rレンジ),中立レンジ(Nレンジ)および前進側各レンジ(D5,D4,D3,2,1レンジ等)を選択的に設定できる。すなわち、運転時と駐車時のレンジ切換を第1シフトガイド路に沿ったレバー操作により行い、運転時のレンジ切換を第2シフトガイド路に沿ったレバー操作により行うことができ、レバーの操作性が良好となる。
【0009】
なお、シフトレバーを第1シフトガイド路内において中立ポジションから選択ポジションに操作移動させたときに中立レンジが設定され、シフトレバーを第2シフトガイド路内で揺動操作する度に所定の順番でレンジの切換設定がなされるように構成することができる。この構成の場合には、シフトレバーを第1シフトガイド路内において中立ポジションから選択レンジに位置させるとまず中立レンジが設定されるため、駐車時の制御から運転時の制御に切り換えたときにスムーズに運転時の制御に移行できる。さらに、選択レンジにおいてシフトレバーを第2シフトガイド路内で揺動操作するだけで、レンジの切換設定ができ、運転時のレバー操作性が優れる。
【0010】
また、車両の走行速度を検出する車速センサを設け、この車速センサにより検出された走行速度が所定速度以上の場合において、第2シフトガイド路内でシフトレバーを操作移動させ前進レンジから中立レンジまたは後進レンジへの切換がされたときに第1ニュートラルモードが設定され、第2シフトガイド路内でシフトレバーを操作移動させ後進レンジから中立レンジへの切換がされたとき、また、車速センサにより検出された走行速度が所定速度未満の場合において前進レンジから中立レンジまたは後進レンジへの切換がされたとき、に第2ニュートラルモードが設定され、第1ニュートラルモードが設定されたときに、複数のレンジのうちの後進レンジへの切換を禁止するようになっており、車速センサにより検出された走行速度が所定速度未満となった状態で第2ニュートラルモードに切り換えられるように構成するのが好ましい。このような構成にすれば、例えば、前進走行中に万一後進レンジに切換操作しても確実にNレンジを設定できる。
【0011】
さらに、シフトレバーの操作移動に応じてレンジを設定する制御を行う装置の異常の有無を検出する異常検出手段と、異常検出手段により検出された検出結果を記憶させ、複数のビットアドレスを有するメモリとを設け、上記装置とメモリのビットアドレスとが対応し、異常検出手段により装置の異常が検出されたときは当該装置に対応するビットアドレスに1が入力され、異常検出手段により当該装置の異常が検出されなかったときは当該装置に対応するビットアドレスに0が入力され、メモリのビットアドレスの値に基づいて、異常検出手段により異常が検出されたと判断されたときにはシフトレバーを選択ポジションに位置させたときに複数のレンジのうちの第2の特定のレンジが設定されるように構成するのが好ましい。このように構成すれば、異常検出時には、第2の特定のレンジとして例えば2レンジを設定し、ある程度の走行性を確保して、修理工場までの自走等を行わせることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係るシフト制御装置およびこの装置によりレンジ切換制御がなされる車両用自動変速機について説明する。図1にシフト操作制御系を含む全体構成を示しており、エンジンENGの出力を変速して車輪に伝達する自動変速機TMにより動力伝達機構部分構成される。この自動変速機TMの変速制御は変速制御バルブCVによる油圧制御により行われ、変速制御バルブCVの作動は電子制御ユニットECUからの変速制御信号によりソレノイドバルブを作動させて行われる。電子制御ユニットECUは、シフト操作装置200、ステアリングホイールに設けられたシフト操作スイッチ装置280と、インスツルメントパネル内に設けられたシフト表示装置250と繋がっている。
【0013】
まず、自動変速機TMの構成を図2から図5に基づいて説明する。この変速機は、変速機ハウジングHSG内に、エンジン出力軸(図示せず)に繋がるトルクコンバータTCと、トルクコンバータTCの出力部材(タービン)に繋がった平行軸式変速機構TMと、この変速機構TMの終減速駆動ギヤ6aと噛合する終減速従動ギヤ6bを有したディファレンシャル機構DFとを配設して構成されており、ディファレンシャル機構DFから左右の車輪に駆動力が伝達される。
【0014】
平行軸式変速機構TMは、互いに平行に延びた第1入力軸1、第2入力軸2、カウンタ軸3およびアイドル軸5を有して構成され、これら各軸の軸心位置は図5においてS1,S2,S3およびS5で示す位置にそれぞれ配置されている。この平行軸式変速機構TMの動力伝達構成を図4(A)および(B)に示しており、図4(A)には図5の矢印IVA−IVAに沿って第1入力軸1(S1)、カウンタ軸3(S3)および第2入力軸2(S2)を通る断面を示しており、図4(B)には図5の矢印IVB−IVBに沿って第1入力軸1(S1)、アイドル軸5(S5)および第2入力軸2(S2)を通る断面を示している。なお、図2は図4(A)に対応し、図3は図4(B)に対応した変速機構TMの断面を示している。
【0015】
第1入力軸1はトルクコンバータTCのタービンに連結されており、ベアリング41a,41bにより回転支持され、タービンからの駆動力を受けてこれと同一回転する。第1入力軸1には、トルクコンバータTC側(図における右側)から順に、5速駆動ギヤ25a、5速クラッチ15、4速クラッチ14、4速駆動ギヤ24a、リバース駆動ギヤ26aおよび第1連結ギヤ31が配設されている。5速駆動ギヤ25aは第1入力軸1の上に回転自在に配設されており、油圧力により作動される5速クラッチ15により第1入力軸1と係脱される。また、4速駆動ギヤ24aおよびリバース駆動ギヤ26aは一体に繋がるとともには第1入力軸1の上に回転自在に配設されており、油圧力により作動される4速クラッチ14により第1入力軸1と係脱される。第1連結ギヤ31は第1入力軸1を回転自在に支持するベアリング41aの外側に位置して片持ち状態で第1入力軸1と結合されている。
【0016】
第2入力軸2はベアリング42a,42bにより回転支持され、この軸上には、図における右側から順に、2速クラッチ12、2速駆動ギヤ22a、LOW駆動ギヤ21a、LOWクラッチ11、3速クラッチ13、3速駆動ギヤ23aおよび第4連結ギヤ34が配設されている。2速駆動ギヤ22a、LOW駆動ギヤ21aおよび3速駆動ギヤ23aはそれぞれ第2入力軸2の上に回転自在に配設されており、油圧力により作動される2速クラッチ12、LOWクラッチ11および3速クラッチ13により第2入力軸と係脱される。第4連結ギヤ34は第2入力軸2と結合されている。
【0017】
アイドル軸5はベアリング45a,45bにより回転支持され、この軸と一体に第2連結ギヤ32および第3連結ギヤ33が設けられている。第2連結ギヤ32は第1連結ギヤ31と噛合し、第3連結ギヤ33は第4連結ギヤ34と噛合している。これら第1〜第4連結ギヤにより連結ギヤ列30が構成され、第1入力軸1の回転が連結ギヤ列30を介して第2入力軸2に常時伝達される。
【0018】
カウンタ軸3はベアリング43a,43bにより回転支持され、この軸上には、図における右側から順に、終減速駆動ギヤ6a、2速従動ギヤ22b、LOW従動ギヤ21b、5速従動ギヤ25b、3速従動ギヤ23b、4速従動ギヤ24b、ドグ歯式クラッチ16およびリバース従動ギヤ26cが配設されている。終減速駆動ギヤ6a、2速従動ギヤ22b、LOW従動ギヤ21b、5速従動ギヤ25bおよび3速従動ギヤ23bはカウンタ軸3に結合されてこれと一体回転する。4速従動ギヤ24bはカウンタ軸3の上に回転自在に配設されている。また、リバース従動ギヤ26cもカウンタ軸3の上に回転自在に配設されている。ドグ歯式クラッチ16は軸方向に作動されて、4速従動ギヤ24bとカウンタ軸3とを係脱させたり、リバース従動ギヤ26cとカウンタ軸3とを係脱させたりすることができる。
【0019】
なお、図示のように、LOW駆動ギヤ21aとLOW従動ギヤ21bとが噛合し、2速駆動ギヤ22aと2速従動ギヤ22bとが噛合し、3速駆動ギヤ23aと3速従動ギヤ23bとが噛合し、4速駆動ギヤ24aと4速従動ギヤ24bとが噛合し、5速駆動ギヤ25aと5速従動ギヤ25bとが噛合する。さらに、リバース駆動ギヤ26aはリバースアイドラギヤ26b(図3参照)を介してリバース従動ギヤ26cと噛合する。
【0020】
図には示されていないが、終減速駆動ギヤ6aは終減速従動ギヤ6b(図2参照)と噛合しており、カウンタ軸3の回転はこれら終減速駆動および従動ギヤ6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0021】
以上のような構成の変速機において、各速度段の設定およびその動力伝達経路について説明する。なお、この変速機においては、前進レンジにおいてはドグ歯クラッチ16が図において右動されて4速従動ギヤ24bとカウンタ軸3とが係合される。後進(リバース)レンジにおいては、ドグ歯クラッチ16が左動されてリバース従動ギヤ26cとカウンタ軸3とが係合される。
【0022】
まず前進レンジにおける各速度段について説明する。LOW速度段はLOWクラッチ11を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、連結ギヤ列30を介して第2入力軸2に伝達される。ここで、LOWクラッチ11が係合されているためLOW駆動ギヤ21aが第2入力軸2と同一回転駆動され、これと噛合するLOW従動ギヤ21bが回転駆動され、カウンタ軸3が駆動される。この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0023】
2速段は2速クラッチ12を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、連結ギヤ列30を介して第2入力軸2に伝達される。ここで、2速クラッチ12が係合されているため2速駆動ギヤ22aが第2入力軸2と同一回転駆動され、これと噛合する2速従動ギヤ22bが回転駆動され、カウンタ軸3が駆動される。この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0024】
3速段は3速クラッチ13を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、連結ギヤ列30を介して第2入力軸2に伝達される。ここで、3速クラッチ13が係合されているため3速駆動ギヤ23aが第2入力軸2と同一回転駆動され、これと噛合する3速従動ギヤ23bが回転駆動されてカウンタ軸3が駆動され、この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0025】
4速段は4速クラッチ14を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、4速クラッチ14を介して4速駆動ギヤ24aを回転駆動させ、これと噛合する4速従動ギヤ24bを回転駆動する。ここで、前進レンジにおいてはドグ歯クラッチ16により4速従動ギヤ24bがカウンタ軸3と係合されているため、カウンタ軸3が駆動され、この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0026】
5速段は5速クラッチ15を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、5速クラッチ15を介して5速駆動ギヤ25aを回転駆動させ、これと噛合する5速従動ギヤ25bを回転駆動する。5速従動ギヤ25bはカウンタ軸3と結合されているためカウンタ軸3が駆動され、この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0027】
後進(リバース)段は、4速クラッチ14を係合させるとともにドグ歯クラッチ16を左動させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、4速クラッチ14を介してリバース駆動ギヤ26aを回転駆動させ、リバースアイドラギヤ26bを介してこのギヤ26aと噛合するリバース従動ギヤ26cを回転駆動する。ここで、後進(リバース)レンジにおいてはドグ歯クラッチ16によりリバース従動ギヤ26cがカウンタ軸3と係合されているため、カウンタ軸3が駆動され、この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。このことから分かるように、4速クラッチ14はリバースクラッチの作用を兼用する。
【0028】
以上のような構成の自動変速機において変速制御を行わせる変速制御バルブCVを構成する油圧回路を図6〜図11に示しており、これについて以下に説明する。なお、図7〜図11は、図6における一点鎖線A〜Eにより五分割された部分をそれぞれ拡大して示す。また、この油圧回路図において油路が開放している所はドレンに繋がることを意味する。
【0029】
この装置は、オイルタンクOTの作動油を吐出するオイルポンプOPを有しており、オイルポンプOPはエンジンにより駆動されて油路100に作動油を供給する。油路100は油路100aを介してメインレギュレータバルブ50に繋がり、ここで調圧されて油路100,100aにライン圧PLが発生する。このライン圧PLは油路100bを介して、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85および第1リニアソレノイドバルブ86に供給される。
【0030】
メインレギュレータバルブ50においてライン圧PLを調圧した余剰油は油路101に供給され、さらに油路102に供給される。油路101に供給された作動油は、ロックアップシフトバルブ51、ロックアップコントロールバルブ52、トルクコンバータチェックバルブ53により制御され、トルクコンバータTCのロックアップ制御および作動油供給に用いられ、この後、オイルクーラ54を通ってオイルタンクOTに戻される。なお、トルクコンバータTCの制御については、本発明には直接関係しないため、作動説明は省略する。また、油路102に供給された作動油は、潤滑リリーフバルブ55により調圧されて各部の潤滑油として供給される。
【0031】
この図においては、上述の変速機を構成するLOWクラッチ11、2速クラッチ12、3速クラッチ13、4速クラッチ14、5速クラッチ15を示しており、各クラッチにはそれぞれLOWアキュムレータ75、2NDアキュムレータ76、3RDアキュムレータ77、4THアキュムレータ78、5THアキュムレータ79が油路を介して繋がれている。また、ドグ歯式クラッチ16を作動させるための前後進選択油圧サーボ機構70を備える。
【0032】
これら各クラッチ11〜15および前後進選択油圧サーボ機構70への作動油圧供給制御を行うため、第1シフトバルブ60、第2シフトバルブ62、第3シフトバルブ64、第4シフトバルブ66、第5シフトバルブ68、CPBバルブ56、Dインヒビターバルブ58が図示のように配設されている。そして、これらバルブの作動制御および各クラッチ等への供給油圧制御を行うため、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85と、第1〜第3リニアソレノイドバルブ86〜88が図示のように配設されている。
【0033】
以上のような構成の変速制御装置の作動を各速度段毎に分けて以下に説明する。各速度段の設定は、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動を表1に示すように設定して行われる。なお、これら第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85はノーマルクローズタイプのソレノイドバルブであり、通電時(オン時)に開放作動され信号油圧を発生させる。
【0034】
【表1】
【0035】
まず、リバース段の設定を行うための作動を説明する。表1から分かるように、リバース段の設定は、第1〜3オン・オフソレノイドバルブ81〜83が通電オフで閉作動され、第4および第5オン・オフソレノイドバルブ84,85が通電オンで開作動される。このため、油路100bから分岐した油路101b,101cを通って第4および第5オン・オフソレノイドバルブ84,85に供給されたライン圧PLは油路102および103に供給される。油路102のライン圧は油路102aから第4シフトバルブ66の右端鍔部に作用し、スプール66aを右動させる(図示と逆の状態にする)。また、油路103のライン圧は第5シフトバルブ68の左端に作用し、スプール68aを右動させる(図示と逆の状態にする)。この結果、油路102から分岐した油路102bは第5シフトバルブ68においてブロックされる。
【0036】
一方、油路100bから分岐した油路101eを通って、第5シフトバルブ68に供給されたライン圧PLがスプール68aの溝を介して油路104に供給される。油路104はDインヒビターバルブ58に繋がる。ここで、Dインヒビターバルブ58の左端に繋がる油路105は第1オン・オフソレノイドバルブ81においてドレンに繋がっているため、スプール58aは左動されており、油路104は油路106に繋がる。油路106は、前後進選択油圧サーボ機構70の左側油室72に繋がっており、この左側油室72にライン圧PLが供給され、ピストン部71aが右方に押圧されてロッド71を右動させる。ロッド71にはドグ歯式クラッチ16を作動させるためのシフトフォークが取り付けられており、ロッド71が右動されるとドグ歯式クラッチ16によりリバース従動ギヤ26cとカウンタ軸3とを係合させる。
【0037】
前述のように、リバース段は、ドグ歯式クラッチ16をリバース駆動ギヤ26cと係合させるとともに4速クラッチ14を係合させて行われるが、4速クラッチ14の係合制御は、第1リニアソレノイドバルブ86により行われる。第1リニアソレノイドバルブ86には油路101dを介してライン圧PLが供給されており、ソレノイドへの通電制御により、油路107へのライン圧の供給制御(調圧制御)が行われる。
【0038】
油路107はCPBバルブ56を介して油路108に繋がり、油路108はスプール68aが右動した状態の第5シフトバルブ68を介して油路109に繋がり、油路109は前後進選択油圧サーボ機構70における右動したロッド71の溝を介して油路110に繋がり、油路110はスプール66aが右動した状態の第4シフトバルブ66を介して油路111に繋がり、油路111はスプール60aが右動した状態の第1シフトバルブ60を介して油路112に繋がり、油路112はスプール64aが右動した状態の第3シフトバルブ64を介して油路113に繋がり、油路113はスプール62aが右動した状態の第2シフトバルブ62を介して油路114に繋がる。油路114は4速クラッチ14の作動油室および4THアキュムレータ78に繋がっており、このことから分かるように、第1リニアソレノイドバルブ86により4速クラッチ14の係合を制御し、リバース段の設定制御が行われる。
【0039】
次に、ニュートラルの設定について説明する。表1から分かるように、ニュートラルとして第1および第2ニュートラルモードが設定されているが、第1ニュートラルモードは、ある程度以上の速度でDレンジ走行中(例えば、10km/H)にNレンジやRレンジにセレクトしたときに出力され、リバースへの変速を禁止するリバースインヒビターとして作動する。また、第2ニュートラルモードは、リバースレンジの状態からニュートラルに移行するときと前進レンジ(Dレンジ)からニュートラルに移行するときに設定される。さらに、リバースレンジから第2ニュートラルモードに移行した後、Dレンジに移行するときにはインギヤモードを経由して移行し、一方、リバースレンジに戻されるときにはそのままリバースモードに移行する。同様に、Dレンジから第2ニュートラルモードに移行した後、リバースレンジに移行するときにはDインヒビターバルブがリバース側に作動した後、リバースレンジモードが出力される。また、Dレンジに戻されるときにはそのままDレンジのモードに移行する。
【0040】
まず、第1ニュートラルモードについて説明する。このモードでは、第1〜5オン・オフソレノイドバルブ81〜85をすべて通電オンとして開作動させる。これにより、リバース段ではオフであった第1〜第3オン・オフソレノイドバルブ81〜83からの作動油供給も行われる。まず、油路101aから第1オン・オフソレノイドバルブ81に供給されたライン圧PLは油路122に供給される。油路122は第1シフトバルブ60の右端に繋がり、そのスプール60aを左動させる。さらに、油路122は油路105にも繋がり、油路105からDインヒビターバルブ58の左端にライン圧が供給されてスプール58aは右動される。このため、前後進選択油圧サーボ機構70の左側油室72の作動油は油路106がDインヒビターバルブ58を介してドレンに繋がる。
【0041】
このようにしてDインヒビターバルブ58のスプール58aが右動されると、油路101e,135を介してライン圧PLが供給され、このライン圧によりスプール58aが右方向に押圧される。このため、この後に油路105に作用するライン圧がなくなってもスプール58aは右動した状態のまま保持される。この後、油路139を介してライン圧がスプール58aを左方に押圧するように作用したときに初めてスプール58aは左動される。
【0042】
また、油路101aから第2オン・オフソレノイドバルブ82に供給されたライン圧は油路121に供給され、油路121を通って第2シフトバルブ62の右端に作用し、そのスプール62aを左動させる。さらに、油路101bから第3オン・オフソレノイドバルブ83に供給されたライン圧は油路123に供給され、油路123を通って第3シフトバルブ64の右端に作用し、そのスプール64aを左動させる。この結果、4速クラッチ14の作動油室に繋がる油路114は、第2シフトバルブ62のスプール溝を介してドレンに連通し、4速クラッチ14が解放されて、ニュートラル状態となる。
【0043】
なお、Dインヒビターバルブ58のスプール58aは右動されているので、前後進選択油圧サーボ機構70の左側油室72に繋がる油路106はDインヒビターバルブ58においてドレンに連通する。一方、右側油室73に繋がる油路125、油路126、Dインヒビターバルブ58、油路135を介して油路101eに繋がっており、右側油室73にはライン圧が供給される。このため、第1ニュートラルモードでは、前後進選択油圧サーボ機構70のロッド71は左動した状態となり、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ側に移動する。このことから分かるように、第1ニュートラルモードでは前後進選択油圧サーボ機構70は前進側で保持され、リバース速度段が設定されることが確実に防止される。
【0044】
次に、第2ニュートラルモードについて説明する。このモードでは、第1および第4オン・オフソレノイドバルブ81,84を通電オンとして開作動させ、第2、第3および第5オン・オフソレノイドバルブ82,83,85を通電オフとして閉作動させる。上述した各ソレノイドバルブとシフトバルブの作動との関係から分かるように、この状態では、第1シフトバルブ60のスプール60aは左動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは右動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは右動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは右動され、第5シフトバルブ68のスプール68aは左動される。
【0045】
この状態においては、前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に連通する油路125は、スプール66aが右動した状態の第4シフトバルブ66においてドレンに連通する。一方、前後進選択油圧サーボ機構70の左側油室72に連通する油路106は、Dインヒビターバルブ58と第5シフトバルブ68を介してドレンに連通する。このため、第2ニュートラルモードでも、前後進選択油圧サーボ機構70のロッド71に作用する軸方向力は第5シフトバルブ68のスプールが右動しない限りなくなり、ロッド71は直前の状態のまま、且つ軸方向力が零の状態で保持される。
【0046】
次に、前進側レンジ(Dレンジ)での各モードでの作動を説明する。まずインギヤモード(INGEAR MODE)の場合を説明する。このモードは、例えば、シフトレバーがNポジションからSポジションに操作されてギヤを係合させる制御を開始するときに設定されるモードであり、LOWクラッチ11の係合を開始させる準備を行う。このモードでは、第2および第3オン・オフソレノイドバルブ82,83を通電オンとして開作動させ、第1、第4および第5オン・オフソレノイドバルブ81,84,85を通電オフとして閉作動させる。この状態では、第1シフトバルブ60のスプール60aは右動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは左動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは左動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動され、第5シフトバルブ68のスプール68aは左動される。
【0047】
インギヤモードでは、第1リニアソレノイドバルブ86によりLOWクラッチ11を緩やかに係合させる制御が行われる。第1リニアソレノイドバルブ86により調圧された油圧は油路107に供給されるが、この油路107は、CPBバルブ56を介して油路108に繋がり、油路108はスプール68aが左動した第5シフトバルブ68を介して油路128に繋がり、油路128はスプール64aが左動した第3シフトバルブ64を介して油路129に繋がり、油路129はスプール62aが左動した第2シフトバルブ62を介して油路130に繋がり、油路130はスプール66aが左動した第4シフトバルブ66を介して油路131に繋がる。油路131はLOWクラッチ11の作動油室およびLOWアキュムレータ75に繋がっており、このことから分かるように、第1リニアソレノイドバルブ86により、LOWクラッチ11の係合制御が行われる。
【0048】
なお、インギヤモードでは、前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に連通する油路125は、スプール66aが左動した状態の第4シフトバルブ66を介して油路126に繋がり、この油路126はスプール58aが右動したDインヒビターバルブ58を介して油路135に繋がり、油路135は油路101eに繋がる、このためライン圧PLが右側油室73に供給され、ロッド71は左方に押圧される。一方、前後進選択油圧サーボ機構70の左側油室72に連通する油路106は、Dインヒビターバルブ58を介して油路104に繋がり、スプール68aが左動した状態の第5シフトバルブ68においてドレンに連通する。このため、インギヤモードでは、前後進選択油圧サーボ機構70のロッド71は左動されて図示の状態となり、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ側に移動し、4速駆動ギヤ24bとカウンタ軸3とが係合される。
【0049】
次にLOWモードでの作動を説明する。このモードは、Dレンジが設定されて車両を発進させるとき等に設定されるモードであり、第1〜第3オン・オフソレノイドバルブ81〜83を通電オンとして開作動させ、第4および第5オン・オフソレノイドバルブ84,85を通電オフとして閉作動させる。この状態では、第1シフトバルブ60のスプール60aは左動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは左動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは左動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動され、第5シフトバルブ68のスプール68aは左動される。
【0050】
このモードは、上記インギヤモードとは第1オン・オフソレノイドバルブ81の作動が異なるだけである。第1オン・オフソレノイドバルブ81はオンになるため、第1シフトバルブ60のスプール60aは左動される。第1オン・オフソレノイドバルブ81から油路122に供給されたライン圧PLは油路105を通ってDインヒビターバルブ58の左端に供給され、そのスプール58aを右動させる。これにより、ライン圧PLが供給されている油路101eから分岐した油路135がDインヒビターバルブ58を介して油路126と繋がり、油路126にライン圧PLが供給される。
【0051】
なお、油路135と油路126が繋がった状態でライン圧PLはスプール58aを右方に押圧するため、この後に油路105に作用するライン圧がなくなってもスプール58aは右動した状態のまま保持される。この後、油路139を介してライン圧がスプール58aを左方に押圧するように作用したときに初めてスプール58aは左動される。これは第4オン・オフソレノイドバルブ84をオン作動させて第4シフトバルブ68のスプール68aを右動させる必要があり、このことから分かるように、Dインヒビターバルブ58のスプール58aが右動された後は、第4オン・オフソレノイドバルブ84をオン作動させない限り、このスプール58aは右動された状態で保持される。
【0052】
油路126はスプール66aが左動された第4シフトバルブ66を介して油路125に繋がり、油路125を介してライン圧PLが前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に供給される。このため、ロッド71は左動された状態となり、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ側に位置し、4速駆動ギヤ24bとカウンタ軸3とが係合される。なお、ロッド71が左動された状態で左側油室73は油路138にも繋がり、この油路138を介してライン圧PLが第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88に供給される。この結果、第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88によりライン圧PLを調圧して油路140,142に制御圧を供給可能な状態となる。但し、LOWモードではリニアソレノイドバルブ87,88からの制御圧出力はない。
【0053】
LOWモードにおいては、上記インギヤモードの場合と同様に、第1リニアソレノイドバルブ86から油路107に出力される制御圧はLOWクラッチ11に供給されており、第1リニアソレノイドバルブ86によりLOWクラッチ11の係合制御が行われる。
【0054】
次に、1−2−3モードについて説明する。このモードは、1速(LOW)、2速、3速間でのシフトのときに設定されるモード、すなわち変速過渡制御を行うモードである。このモードでは、第2および第3オン・オフソレノイドバルブ82,83を通電オンとして開作動させ、第1および第4オン・オフソレノイドバルブ81,84を通電オフとして閉作動させる。なお、第5オン・オフソレノイドバルブ85は1速設定時にはオフ作動され、2速および3速設定時にはロックアップクラッチ作動制御に用いられ必要に応じてオンもしくはオフ作動されるがこれについての説明は省略する。このモードでは、第1シフトバルブ60のスプール60aは右動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは左動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは左動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動される。
【0055】
まず、第4オン・オフソレノイドバルブ84が通電オフであるため、Dインヒビターバルブ58のスプール58aは右動状態で保持され、ライン圧PLが前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に供給され、ドグ歯式クラッチ16はDポジションで保持される。また、油路138を介してライン圧PLが第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88にも供給される。
【0056】
このモードでは、第1〜第3リニアソレノイドバルブ86,87,88によりそれぞれLOWクラッチ11、2速クラッチ12、3速クラッチ13の係合制御が行われる。まず、第1リニアソレノイドバルブ86から油路107に供給される制御油圧は、CPBバルブ56を介して油路108に送られる。油路108は第5シフトバルブ68を介して油路128に繋がり、油路128は第3シフトバルブ64を介して油路129に繋がり、油路129は第2シフトバルブ62を介して油路130に繋がり、油路130は第4シフトバルブ66を介して油路131に繋がり、油路131はLOWクラッチ11に繋がる。このため、第1リニアソレノイドバルブ86からの制御油圧によりLOWクラッチ11の係合制御が行われる。
【0057】
第2リニアソレノイドバルブ87の元圧は油路138の油圧を使用しており、前後進選択油圧サーボ機構70がDレンジ側の時にのみ発生する。この元圧を第2リニアソレノイドバルブ87が制御した後、第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧は油路140に供給される。油路140は第3シフトバルブ64をそのまま通過して油路145に繋がり、油路145は第1シフトバルブ60をそのまま通過して油路146に繋がり、油路146は第2シフトバルブ62を介して油路147に繋がり、油路147は第1シフトバルブ60を介して油路148に繋がり、油路148は第4シフトバルブ66を介して油路149に繋がり、油路149は2速クラッチ12、油圧スイッチ92および2NDアキュムレータ76に繋がる。このため、第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧により2速クラッチ12の係合制御が行われる。これにより、2速クラッチ12の係合制御を行うと同時に、油圧スイッチ92により前後進選択油圧サーボ機構70がDレンジ側であることが確認される。
【0058】
第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧は油路142に供給される。油路142は第1シフトバルブ60を介して油路150に繋がり、油路150は第3シフトバルブ64を介して油路151に繋がり、油路151は3速クラッチ13および3RDアキュムレータ77に繋がる。このため、第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧により3速クラッチ13の係合制御が行われる。
【0059】
次に、2NDモードについて説明する。このモードは、2NDクラッチ12を係合させて設定されるモードであり、第2オン・オフソレノイドバルブ82を通電オンとして開作動させ、第1、第3および第4オン・オフソレノイドバルブ81,83,84を通電オフとして閉作動させる。また、第5オン・オフソレノイドバルブ85はロックアップクラッチ作動制御に用いられ必要に応じてオンもしくはオフ作動される。この状態では、第1シフトバルブ60のスプール60aは右動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは左動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは右動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動される。
【0060】
このモードにおいても、第4オン・オフソレノイドバルブ84が通電オフであるため、Dインヒビターバルブ58のスプール58aは右動状態で保持され、ライン圧PLが前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に供給され、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ位置で保持される。また、油路138を介してライン圧PLが第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88にも供給される。
【0061】
このモードにおいては、2速クラッチ12の係合が第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧により制御される。第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧は油路140に供給される。油路140は第3シフトバルブ64をそのまま通過して油路145に繋がり、油路145は第1シフトバルブ60をそのまま通過して油路146に繋がり、油路146は第2シフトバルブ62を介して油路147に繋がり、油路147は第1シフトバルブ60を介して油路148に繋がり、油路148は第4シフトバルブ66を介して油路149に繋がり、油路149は2速クラッチ12および2NDアキュムレータ76に繋がる。このため、第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧により2速クラッチ12の係合制御が行われる。
【0062】
なお、ここで第5オン・オフソレノイドバルブ85によるロックアップクラッチの制御について簡単に説明する。このソレノイドバルブ85のオン・オフ作動により、第5シフトバルブ68のスプール68aが左右動する制御がなされる。スプール68aが左動された状態では油路101eが油路155に繋がり、ロックアップシフトバルブ51の左端にライン圧PLを作用させる。一方、スプール68aが右動された状態では油路155が第5シフトバルブ68においてドレンに繋がり、ロックアップシフトバルブ51の左端に作用する油圧はなくなる。このように、第5オン・オフソレノイドバルブ85のオン・オフ作動によりロックアップシフトバルブ51の作動を制御することができる。
【0063】
ロックアップシフトバルブ51はロックアップの作動オン・オフ切り換えを行うバルブであり、ロックアップクラッチの係合制御は、第1リニアソレノイドバルブ86からの制御油圧により行われる。第1リニアソレノイドバルブ86からの制御油圧は油路107に供給され、さらに、油路157を通ってロックアップコントロールバルブ52に供給される。このため、第1リニアソレノイドバルブ86の制御油圧によりロックアップコントロールバルブ52の作動が制御されて、ロックアップクラッチ係合制御が行われる。なお、このロックアップクラッチの係合制御は2速段以上の速度段においてすべて同様である。
【0064】
次に、3RDモードについて説明する。このモードは、3RDクラッチ13を係合させて設定されるモードであり、第1〜第4オン・オフソレノイドバルブ81〜84を通電オフとして閉作動させる。また、上記と同様に第5オン・オフソレノイドバルブ85はロックアップクラッチ作動制御に用いられ必要に応じてオンもしくはオフ作動される。この状態では、第1シフトバルブ60のスプール60aは右動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは右動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは右動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動される。
【0065】
このモードにおいても、第4オン・オフソレノイドバルブ84が通電オフであるため、Dインヒビターバルブ58のスプール58aは右動状態で保持され、ライン圧PLが前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に供給され、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ位置で保持される。また、油路138を介してライン圧PLが第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88にも供給される。
【0066】
このモードにおいては、3速クラッチ13の係合が第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧により制御される。第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧は油路142に供給される。油路142は第1シフトバルブ60を介して油路160に繋がり、油路160は第2シフトバルブ62を介して油路161に繋がり、油路161は第3シフトバルブ64を介して油路151に繋がり、油路151は3速クラッチ13および3RDアキュムレータ77に繋がる。このため、第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧により3速クラッチ13の係合制御が行われる。
【0067】
次に、2−3−4モードについて説明する。このモードは、2速、3速、4速間でのシフトのときに設定されるモード、すなわち変速過渡制御を行うモードである。このモードでは、第3オン・オフソレノイドバルブ83を通電オンとして開作動させ、第1、第2および第4オン・オフソレノイドバルブ81,82,84を通電オフとして閉作動させる。第5オン・オフソレノイドバルブ85はロックアップクラッチ作動制御に用いられる。このモードでは、第1シフトバルブ60のスプール60aは右動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは右動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは左動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動される。
【0068】
このモードにおいても、第4オン・オフソレノイドバルブ84が通電オフであるため、Dインヒビターバルブ58のスプール58aは右動状態で保持され、ライン圧PLが前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に供給され、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ位置で保持される。また、油路138を介してライン圧PLが第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88にも供給される。
【0069】
このモードでは、第1〜第3リニアソレノイドバルブ86,87,88によりそれぞれ2速クラッチ12、4速クラッチ14、3速クラッチ13の係合制御が行われて変速過渡制御が行われる。
【0070】
まず、第1リニアソレノイドバルブ86から油路107に供給される制御油圧は、CPBバルブ56介して油路108に送られる。油路108は第5シフトバルブ68を介して油路128に繋がり、油路128は第3シフトバルブ64を介して油路129に繋がり、油路129は第2シフトバルブ62を介して油路147に繋がり、油路147は第1シフトバルブ60を介して油路148に繋がり、油路148は第4シフトバルブ66を介して油路149に繋がり、油路149は2速クラッチ12に繋がる。このため、第1リニアソレノイドバルブ86からの制御油圧により2速クラッチ12の係合制御が行われる。
【0071】
第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧は油路140に供給される。油路140は第3シフトバルブ64を介して油路113に繋がり、油路113は第2シフトバルブ62を介して油路114に繋がり、油路114は4速クラッチ14および4THアキュムレータ78に繋がる。このため、第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧により4速クラッチ14の係合制御が行われる。
【0072】
第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧は油路142に供給される。油路142は第1シフトバルブ60を介して油路150に繋がり、油路150は第3シフトバルブ64を介して油路151に繋がり、油路151は3速クラッチ13および3RDアキュムレータ77に繋がる。このため、第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧により3速クラッチ13の係合制御が行われる。
【0073】
次に、4THモードについて説明する。このモードは、4THクラッチ14を係合させて設定されるモードであり、第1および第3オン・オフソレノイドバルブ81,83を通電オンとして開作動させ、第2および第4オン・オフソレノイドバルブ82,84を通電オフとして閉作動させる。また、上記と同様に第5オン・オフソレノイドバルブ85はロックアップクラッチ作動制御に用いられ必要に応じてオンもしくはオフ作動される。この状態では、第1シフトバルブ60のスプール60aは左動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは右動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは左動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動される。
【0074】
このモードにおいても、第4オン・オフソレノイドバルブ84が通電オフであるため、Dインヒビターバルブ58のスプール58aは右動状態で保持され、ライン圧PLが前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に供給され、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ位置で保持される。また、油路138を介してライン圧PLが第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88にも供給される。
【0075】
このモードにおいては、4速クラッチ14の係合が第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧により制御される。第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧は油路140に供給される。油路140は第3シフトバルブ64を介して油路113に繋がり、油路113は第2シフトバルブ62を介して油路114に繋がり、油路114は4速クラッチ14および4THアキュムレータ78に繋がる。このため、第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧により4速クラッチ14の係合制御が行われる。
【0076】
次に、4−5モードについて説明する。このモードは、4速、5速間でのシフトのときに設定されるモード、すなわち変速過渡制御を行うモードである。このモードでは、第1オン・オフソレノイドバルブ81を通電オンとして開作動させ、第2〜第4オン・オフソレノイドバルブ82,83,84を通電オフとして閉作動させる。第5オン・オフソレノイドバルブ85はロックアップクラッチ作動制御に用いられる。このモードでは、第1シフトバルブ60のスプール60aは左動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは右動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは右動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動される。
【0077】
このモードにおいても、第4オン・オフソレノイドバルブ84が通電オフであるため、Dインヒビターバルブ58のスプール58aは右動状態で保持され、ライン圧PLが前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に供給され、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ位置で保持される。また、油路138を介してライン圧PLが第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88にも供給される。
【0078】
このモードでは、第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88によりそれぞれ4速クラッチ14および5速クラッチ15の係合制御が行われて変速過渡制御が行われる。
【0079】
まず、第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧は油路140に供給される。油路140は第3シフトバルブ64を介して油路113に繋がり、油路113は第2シフトバルブ62を介して油路114に繋がり、油路114は4速クラッチ14および4THアキュムレータ78に繋がる。このため、第2リニアソレノイドバルブ87からの制御油圧により4速クラッチ14の係合制御が行われる。
【0080】
一方、第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧は油路142に供給される。油路142は第1シフトバルブ60を介して油路170に繋がり、油路170は第3シフトバルブ64を介して油路171に繋がり、油路171は5速クラッチ15および5THアキュムレータ79に繋がる。このため、第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧により5速クラッチ15の係合制御が行われる。
【0081】
次に、5THモードについて説明する。このモードは、5THクラッチ15を係合させて設定されるモードであり、第1および第2オン・オフソレノイドバルブ81,82を通電オンとして開作動させ、第3および第4オン・オフソレノイドバルブ83,84を通電オフとして閉作動させる。また、上記と同様に第5オン・オフソレノイドバルブ85はロックアップクラッチ作動制御に用いられ必要に応じてオンもしくはオフ作動される。この状態では、第1シフトバルブ60のスプール60aは左動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは左動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは右動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは左動される。
【0082】
このモードにおいても、第4オン・オフソレノイドバルブ84が通電オフであるため、Dインヒビターバルブ58のスプール58aは右動状態で保持され、ライン圧PLが前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に供給され、ドグ歯式クラッチ16はDレンジ位置で保持される。また、油路138を介してライン圧PLが第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88にも供給される。
【0083】
このモードにおいては、5速クラッチ15の係合が第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧により制御される。第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧は油路142に供給される。油路142は第1シフトバルブ60を介して油路170に繋がり、油路170は第3シフトバルブ64を介して油路171に繋がり、油路171は5速クラッチ15および5THアキュムレータ79に繋がる。このため、第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧により5速クラッチ15の係合制御が行われる。
【0084】
以上説明したように、表1に示すソレノイドバルブ81〜85のオン・オフ作動制御を行えば、各モードの設定が可能である、ここで、表1の左側に示すR,N,Dは後進レンジ、中立レンジおよび前進レンジを示し、これらレンジ切換は、運転席のシフトレバーの操作に応じて切換設定される。この場合に、RレンジからNレンジを経てDレンジにシフトレバー操作がなされたときには、Nレンジとしては第2ニュートラルモードが設定される。この結果、Nレンジでは前後進選択油圧サーボ機構70のロッド71はリバース側で軸方向力が零の状態で保持され、この後、Dレンジに操作されるとインギヤモードを経由してLOWモードへと移行する変速制御が行われる。
【0085】
一方、DレンジからNレンジへの切換操作が行われ、さらにNレンジからRレンジへの切換操作が行われる場合には、Nレンジに切り換えられたときの車速が判断車速(例えば、10km/H)未満であれば、第2ニュートラルモードが設定される。この結果、Nレンジでは前後進選択油圧サーボ機構70のロッド1は前進側で軸方向力が零の状態で保持され、この後、Rレンジに操作されるとリバースモードが設定される。
【0086】
一方、Nレンジに切り換えられたときの車速が判断車速(例えば、10km/H)以上であれば、第1ニュートラルモードが設定される。前述のように、このモードでは前後進選択油圧サーボ機構70のロッド71は右側油室73にライン圧を受けて前進側への軸方向力が作用した状態で保持される。このため、この状態では一部のソレノイドバルブが作動不良を起こすなどして、いずれかのクラッチが係合したとしてもリバース段が設定されるおそれはない。なお、車速が判断車速未満となった状態で第2ニュートラルモードに切り換えられる。但し、車速が判断速度以上の状態でRレンジに切り換えるシフトレバー操作がなされたときには、リバースモードへは移行せずに第1ニュートラルモードをそのまま保持する。すなわち、リバースインヒビター機能が設けられており、この後、車速が判断車速未満となったときからリバースモードに移行する。
【0087】
最後に、F/S(フェイルセーフ)2NDモードについて説明する。このモードは、故障発生時に2速段に固定して一定の走行性能を確保するためのモードであり、第1〜第4オン・オフソレノイドバルブ81〜84を通電オンとして開作動させ、第5オン・オフソレノイドバルブ85を通電オフとして閉作動させる。この状態では、第1シフトバルブ60のスプール60aは左動され、第2シフトバルブ62のスプール62aは左動され、第3シフトバルブ64のスプール64aは左動され、第4シフトバルブ66のスプール66aは右動され、第5シフトバルブ68のスプール68aは左動される。
【0088】
このモードにおいては、2速クラッチ12の係合が第1リニアソレノイドバルブ86からの制御油圧により制御される。第1リニアソレノイドバルブ86からの制御油圧は油路107に供給される。油路107はCPBバルブ56を介して油路108に繋がり、油路108は第5シフトバルブ68を介して油路128に繋がり、油路128は第3シフトバルブ64を介して油路129に繋がり、油路129は第2シフトバルブ62を介して油路130に繋がり、油路130は第4シフトバルブ66を介して油路149に繋がり、油路149は2速クラッチ12および2NDアキュムレータ76に繋がる。このため、第1リニアソレノイドバルブ86からの制御油圧により2速クラッチ12の係合制御が行われる。
【0089】
上述の説明から分かるように、2ND以上の通常のモード(F/Sモードを除くモード)においては第2リニアソレノイドバルブ87および第3リニアソレノイドバルブ88からの制御油圧により2速〜5速クラッチ12〜15の係合制御が行われる。ここで第2および第3リニアソレノイドバルブ87,88の元圧供給は、前後進選択油圧サーボ機構70を介してなされており、例えば、この機構70の作動不良が発生すると、これらクラッチの係合制御ができなくなる。ところが、F/S(フェイルセーフ)2NDモードでは、油路100bからのライン圧を直接用いる第1リニアソレノイドバルブ86により2速クラッチ12の係合制御を行うため、前後進選択油圧サーボ機構70の作動不良の如何に拘わらず2速段を設定可能である。
【0090】
次に、シフト操作装置200について図12を参照して説明する。この装置200は、図1から分かるように、シフトボックス210と、これに揺動自在に配設された先端に操作ノブ202を有するシフトレバー201とから構成される。シフトボックス210には、図12に示すように、前後および左右に延びるL字状の開口からなる第1シフトガイド路211(211a,211b)と、第1シフトガイド路211の右端に繋がって前後に延びる開口からなる第2シフトガイド路212が形成されており、シフトレバー201が第1および第2シフトガイド路211,212から外方に突出して配設されている。
【0091】
このため、シフトレバー201は操作ノブ202を握ってこれら第1および第2シフトガイド路211,212に沿って揺動操作することができる。シフト操作装置200にはこのようなシフトレバー201の揺動操作により、シフトレバーが、符号201aで示すPポジション(駐車ポジション)に位置したこと、符号201bで示す中立ポジション(Nポジション)に位置したこと、符号201cで示す選択ポジション(Sポジション)に位置したこと、Sポジションから+側(図における上側)に操作されたこと、およびSポジションから−側(図における下側)に操作されたことを、それぞれ検出する5個の位置検出スイッチが設けられており、シフトレバー201の操作を検出できるようになっている。
【0092】
操作ボックス210には、Pポジションマーク215a、Nポジションマーク215b、+マーク215c、−マーク215dからなる4カ所の固定マークが設けられている。さらに、A表示を行う第1表示部221、B表示を行う第2表示部222、C表示を行う第3表示部223からなる3カ所の表示部も設けられており、これら表示部にシフトレバー操作に応じて種々の表示がなされる。
【0093】
次に、シフト操作スイッチ装置280について、図13を参照して説明する。この装置はステアリングホイール281における中央部に左右に分かれて配設された+シフトスイッチ282a,282bと、−シフトスイッチ283a,283bとから構成される。左右いずれかの+スイッチ282a,282bを操作すると、Sポジションに位置したシフトレバー201を+側に操作した場合と同様の制御信号が出力される。また、左右いずれかの−スイッチ283a,283bを操作すると、Sポジションに位置したシフトレバー201を−側に操作した場合と同様の制御信号が出力される。但し、これらスイッチ282a,282b,283a,283bの操作によっては、後述するようにRレンジおよNレンジへの切換を行う制御信号は出力されない。
【0094】
次に、シフト表示装置250について図14を参照して説明する。この表示装置250はインスツルメントパネルにおいてシフト操作に対応した種々の表示を行うもので、A表示を行う第4表示部251と、B表示を行う第5表示部252と、C表示を行う第6表示部253と、D表示を行う第7表示部254と、E表示を行う第8表示部255と、ワーニング表示を行う第9表示部256とを有する。また、固定表示として+マーク260および−マーク261が設けられている。
【0095】
以上説明したシフト操作装置200、シフト表示装置250およびシフト操作スイッチ装置280の作動制御は、これらに繋がる電子制御ユニットECUにより行われるがこの作動制御について、図15および図16を参照して説明する。図15には、操作レバー201を第1シフトガイド路211および第2シフトガイド路212に沿って移動させる操作を行ったときのレバー位置とそのときの機能を示している。操作レバー201をPポジションに位置させたときには、変速機はニュートラルレンジにされるとともに変速機内のパーキングギヤが固定保持されてパーキング状態となる。操作レバー201をNポジションに位置させたときには、パーキングギヤの固定保持が解除されるが、変速機はニュートラルレンジのまま保持される。
【0096】
操作レバー201をNポジションからSポジションに移動させたときには変速機はニュートラルレンジのまま保持され、この後、操作レバー201を第2シフトガイド路212に沿って+側もしくは−側に操作する毎に走行レンジの切換がなされる。この走行レンジの切換パターンを図16に示している。例えば、ニュートラルレンジから+側にシフトレバー201を一回操作するとR(リバース)レンジに切り換わり、逆に−側にシフトレバー201を一回操作する度に、D5レンジ、D4レンジ、D3レンジ、2レンジ、1レンジの順で切り換わる。なお、Rレンジから+側の操作を行ってもRレンジのままで、同様に1レンジから−側に操作を行っても1レンジのままである。
【0097】
D5レンジにおいてはLOW(1ST)モード、2NDモード、3RDモード、4THモード、5THモード間での自動変速(1−2−3−4−5自動変速)が行われ、D4レンジにおいてはLOWモード、2NDモード、3RDモード、4THモード間での自動変速(1−2−3−4自動変速)が行われ、D3レンジにおいてはLOWモード、2NDモード、3RDモード間での自動変速(1−2−3自動変速)が行われる。
【0098】
この装置においては、車両の走行速度を検出しており、車速が所定車速以下(例えば、10km/H程度以下)となる低車速走行時には、上記のようなレンジ切換をそのまま許容するが、車速が所定車速を越える高車速走行時には、NレンジとRレンジとの間の切換およびD5レンジからNレンジへの切換を禁止(NレンジからD5レンジへの切換は許容)するようになっている。このようなシフト切換パターンを図17に示している。
【0099】
なお、シフト操作スイッチ280におけるスイッチ操作に対しても同様な切換がなされるが、図15およびず16に示したように、シフト操作スイッチ280の操作によってはRレンジおよびNレンジの設定は行われず、+操作により1レンジからD5レンジまでの切換がなされ、−操作によりD5レンジから1レンジまでの切換がなされる。
【0100】
以上のようにして操作レバー201の操作に応じてレンジ切換作動が行われるときにおけるシフト操作装置200およびシフト表示装置250における表示部(第1〜第8表示部)での表示について説明する。この表示としては、現在のレンジを表示するA表示と、+側操作により切り換わるレンジを表示するB表示と、−側操作により切り換わるレンジを表示するC表示と、シフトレバー201がNポジションに位置したことを表示するD表示と、シフトレバー201がPポジションに位置したことを表示するE表示とがある。前述のように、A表示は第1表示部221および第4表示部251において行われ、B表示は第2表示部222および第5表示部252において行われ、C表示は第3表示部223および第6表示部253において行われ、D表示は第7表示部254において行われ、E表示は第8表示部255において行われる。
【0101】
これら表示を行うための制御フローを図18に示している。このフローでは、ステップS1〜S4において、A〜D表示用フラグをセットし、これらフラグに基づいて、シフト表示装置250における表示を行わせたり(ステップS5)、シフト操作装置210における表示を行わせたりする(ステップS6)。
【0102】
ステップS1においてセットされるA表示フラグについて、図19を参照して説明する。まずステップS11においてA表示フラグをリセットし、ステップS12において故障(フェイル)の発生(異常検出)の有無を判断し、故障発生時にはステップS13に進み、2レンジ表示を行わせる。故障発生時の制御については後述するが、故障発生時には2レンジ(F/S 2NDモード)が設定されるためである。正常の場合にはステップS14に進み2レンジか否かが判断される。2レンジであるときにはステップS13に進み、上記と同様に2レンジ表示を行わせる。
【0103】
2レンジでなければステップS15に進んで1レンジか否かの判断がなされ、1レンジであるときにステップS16に進んで1レンジ表示を行わせる。1レンジでなければステップS17に進んでD3レンジか否かの判断がなされ、D3レンジであるときにステップS18に進んでD3レンジ表示を行わせる。D3レンジでなければステップS19に進んでD4レンジか否かの判断がなされ、D4レンジであるときにステップS20に進んでD4レンジ表示を行わせる。D4レンジでなければステップS21に進んでD5レンジか否かの判断がなされ、D5レンジであるときにステップS22に進んでD5レンジ表示を行わせる。
【0104】
D5レンジでも無いときには前進レンジではなく、ステップS23に進みNレンジか否かが判断される。NレンジのときにはステップS24に進んでNレンジ表示を行わせる。NレンジでないときにはステップS25においてシフトレバーがNポジションにあるか否かが判断され、NポジションにあるときにはステップS24に進んでNレンジ表示を行わせる。シフトレバーがNポジションに無いときにはステップS26に進んでPポジションか否かが判断され、PポジションのときにはステップS24に進んでNレンジ表示を行わせる。また、Pポジションでないときには、Rレンジであるため、ステップS27に進んでRレンジ表示を行わせる。
【0105】
次にステップS2においてセットされるB表示フラグについて、図20を参照して説明する。まずステップS31においてB表示フラグをリセットし、ステップS32において故障(フェイル)の発生(異常検出)の有無を判断し、故障発生時にはステップS33に進み、2レンジ表示を行わせる。故障発生時には2レンジに固定されるためB表示も2レンジ表示を行わせる。正常の場合にはステップS34に進み、現在1レンジか否かが判断される。1レンジであるときにはステップS33に進み、2レンジ表示を行わせる。B表示は、現在のレンジ(A表示されているレンジ)からシフトレバー201を+側に操作したときに設定されるレンジであり、現在2レンジの場合は、図16から分かるように1レンジとなるため、1レンジがB表示される。
【0106】
1レンジでなければステップS35に進んで2レンジか否かの判断がなされ、2レンジであるときにステップS36に進んでD3レンジ表示を行わせる。2レンジでなければステップS37に進んでD3レンジか否かの判断がなされ、D3レンジであるときにステップS38に進んでD4レンジ表示を行わせる。D3レンジでなければステップS39に進んでD4レンジか否かの判断がなされ、D4レンジであるときにステップS40に進んでD5レンジ表示を行わせる。
【0107】
D4レンジでなければステップS41に進んでD5レンジか否かの判断がなされ、D5レンジであるときにはステップS42に進んで現在の車速が10km/H(所定車速)を越えるか否かの判断を行う。現在の車速が10km/H(所定車速)を越えるときには、図17にも示したようにNレンジへの切換を禁止するため、ステップS43に進みD5レンジ表示を行わせる。一方、車速が10km/H(所定車速)以下であるときには、図17にも示したようにNレンジへの切換を許可するため、ステップS44に進みNレンジ表示を行わせる。
【0108】
D5レンジでも無いときには前進レンジではなく、ステップS45に進みNレンジか否かが判断される。NレンジのときにはステップS46に進んで現在の車速が10km/H(所定車速)を越えるか否かの判断を行う。現在の車速が10km/H(所定車速)を越えるときには、Rレンジへの切換を禁止するため、ステップS44に進みNレンジ表示を行わせる。一方、車速が10km/H(所定車速)以下であるときには、Rレンジへの切換を許可するため、ステップS47に進みRレンジ表示を行わせる。
【0109】
次にステップS3においてセットされるC表示フラグについて、図21を参照して説明する。まずステップS51においてC表示フラグをリセットし、ステップS52において故障(フェイル)の発生(異常検出)の有無を判断し、故障発生時にはステップS53に進み、2レンジ表示を行わせる。故障発生時には2レンジに固定されるためC表示も2レンジ表示を行わせる。正常の場合にはステップS54に進み、現在D3レンジか否かが判断される。D3レンジであるときにはステップS53に進み、2レンジ表示を行わせる。C表示は、現在のレンジ(A表示されているレンジ)からシフトレバー201を−側に操作したときに設定されるレンジであり、現在D3レンジの場合は、図16から分かるように2レンジとなるため、2レンジがC表示される。
【0110】
D3レンジでなければステップS55に進んでD4レンジか否かの判断がなされ、D4レンジであるときにステップS56に進んでD3レンジ表示を行わせる。D4レンジでなければステップS57に進んでD5レンジか否かの判断がなされ、D5レンジであるときにステップS58に進んでD4レンジ表示を行わせる。D5レンジでなければステップS59に進んで2レンジか否かの判断がなされ、2レンジであるときにステップS60に進んで1レンジ表示を行わせる。
【0111】
2レンジでなければステップS61に進んで1レンジか否かの判断がなされ、1レンジであるときにはシフトレバーの−側操作によっても1レンジのまま保持されるので、ステップS60に進んで1レンジ表示を行わせる。1レンジでも無いときには前進レンジではなく、ステップS62に進みRレンジか否かが判断される。RレンジのときにはステップS63に進んで現在の車速が10km/H(所定車速)を越えるか否かの判断を行う。現在の車速が10km/H(所定車速)を越えるときには、Nレンジへの切換を禁止するため、ステップS65に進みRレンジ表示を行わせる。一方、車速が10km/H(所定車速)以下であるときには、Nレンジへの切換を許可するため、ステップS64に進みNレンジ表示を行わせる。Rレンジでも無いときには、Nレンジであるか、シフトレバーがNポジションもしくはPポジションに位置しているときであり、このときにはステップS66に進みD5レンジ表示を行う。
【0112】
次にステップS4においてセットされるD表示フラグについて、図22を参照して説明する。ここでは、第7表示部254におけるD表示の点灯制御、第8表示部255におけるE表示の点灯制御および第9表示部256におけるワーニング表示の点灯制御が行われる。まずステップS71において表示フラグをリセットし、ステップS72において故障(フェイル)の発生(異常検出)の有無を判断し、故障発生時にはステップS73に進み、ワーニング表示を点灯させ、故障の発生を知らせる。正常の場合にはステップS74に進み、シフトレバーがPポジションか否かが判断され、PポジションにあるときにはステップS75に進み、E表示を点灯させる。PポジションにないときにはステップS76に進んでNポジションか否かが判断され、NポジションであるときにはステップS77に進み、D表示を点灯させる。
【0113】
以上のようにして各表示制御がなされるのであるが、この制御装置においては、上述のように故障検出を行うようになっており、故障が検出されたときにはF/S(フェイルセーフ)2NDモードに切り換えて走行性を確保するようになっている。この故障検出のために、油圧スイッチ91,92,93が図6〜図11に示したように配設されており、油圧スイッチ91は3速クラッチ圧を検出し、油圧スイッチ92は2速クラッチ圧を検出し、油圧スイッチ93は前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73内の油圧を検出する。また、この制御装置では、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号も検出しており、現在どのモードが設定されているかを監視している。
【0114】
ここで油圧スイッチ93は前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73内の油圧を検出しているため、前後進選択油圧サーボ機構70によりドグ歯式クラッチ16がリバースレンジ側かDレンジ(前進レンジ)側か否かを検出でき、この検出結果と第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号の検出結果とを監視する。そして、例えば、左側油室72内にライン圧が発生してリバースレンジ側の状態のときに、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号がDレンジのいずれかのモードに対応する信号であることを検出したときには異常であると判断する。同様に、右側油室73内にライン圧が発生してDレンジ側の状態のときに、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号がリバース連度に対応する信号であることを検出したときにも異常であると判断する。
【0115】
このように本制御装置では、前後進選択油圧サーボ機構70の位置を判断するとともにこの位置に対応した作動信号であるか否かを判断することにより異常もしくは故障の有無を検出する。そして、このような故障検出に基づいて、フェイルセーフ2NDモードを設定するなど適切な制御を行う。このような制御を図23以下のフローチャートを参照して以下に説明する。
【0116】
この故障検出は、油圧スイッチ92,93の検出結果と第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号とを比較して行うようになっている。上述の説明から分かるように、油圧スイッチ92は2速クラッチ12の作動油圧を検出しているため、故障判断は、1速から2速へのアップシフトが行われるときになされる。この故障判断フローを図23に示しており、まず、ステップS101において1速から2速へのアップシフト中か否かが判断される。アップシフト中であるときにはアップシフト完了までの所定時間T1の経過を待って(ステップS102)ステップS103に進む。なお、このアップシフト中でない場合および所定時間T1の経過を待つ間は故障判断を行わずこのまま今回のフローを終える。
【0117】
ステップS103においては、油圧スイッチ92がオフか否か、すなわち、2速クラッチ12に作動油圧が供給されているか否かが判断される。油圧スイッチ92がオンのときにはステップS104に進み、油圧スイッチ93がオフか否かが判断される。ステップS104において、油圧スイッチ93がオンであると判断されたときには正常であるのでこのまま今回のフローを終了し、油圧スイッチ93がオフであると判断されたときには、油圧スイッチ93の故障であるため、これを示す第9表示部256におけるワーニング表示を点灯する。なお、このようにワーニング表示を点灯させるだけで、後述する故障判断ステップ(ステップS112)においては故障なしと判断して通常の走行制御を行う。
【0118】
一方、ステップS103において油圧スイッチ92がオフであると判断されたときは、ステップS106に進んで油圧スイッチ93がオフか否か判断される。ここで、油圧スイッチ93がオフであると判断された場合には、Dインヒビターバルブ58の故障と考えられるのでこの旨の故障判断を行う(同時にワーニング表示を点灯させる)。一方、ステップS106において油圧スイッチ93がオンであると判断された場合には、前後進選択油圧サーボ機構70の故障(もしくは第4シフトパブ66の故障)と考えられるので、この旨の故障判断を行う(同時にワーニング表示を点灯させる)。以上の故障判断結果をまとめて表2に示す。
【0119】
【表2】
【0120】
ここではDインヒビターバルブ58の故障および前後進選択油圧サーボ機構70の故障についての故障判断のみを示しているが、本装置では、他の様々な故障判断を行っており、この故障判断結果が、図25に示すようにメモリに記憶される。図25に示すように、FAIL01,FAIL02,FAIL03という三つのメモリの各ビットアドレス毎に、故障がないときには0が、故障検出時には1が入力され、これに基づいて故障判断の有無を判定する。
【0121】
以上の故障判断の下に、本発明の自動変速機における変速制御を図24のフローに従って説明する。変速制御は、運転席のシフトレバーの操作によりセレクトされたポジションを判断することから開始し、ステップS111においてDレンジがセレクトされていると判断されたときには、ステップS112に進んで故障判断がなされているかをチェックする。図23に示したフローのステップS107もしくはS108において故障判断がなされているときには、ステップS112において故障判断ありと判定され、ステップS114に進んでD待避走行制御がなされる。この制御は、前述したF/S(フェイルセーフ)2NDモードに基づく走行等を行わせる制御であり、2速固定での走行が可能となる。一方、ステップS112において故障がないと判定されたときにはステップS113に進んで、通常のDレンジ変速制御での走行制御がなされる。
【0122】
一方、ステップS111においてDレンジではないと判断されたときには、ステップS115に進み、Rレンジか否かの判断がなされる。ここでRレンジではないと判断された場合はNレンジであるため、ステップS116に進み、現在の車速Vが10km/H以上か否かが判断される。現在の車速Vが10km/H未満であるときには、このまま通常のニュートラルを設定する制御を行う(ステップS117)。すなわち、第2ニュートラルモードが設定され、シフトレバー操作に応じてDレンジへの切換およびRレンジへの切換が可能な状態のニュートラルモードとなる。現在の車速Vが10km/H以上であるときには、リバースモードへの切換を禁止する制御が行われる(ステップS118)。すなわち、リバースインヒビター機能を有する第1ニュートラルモードが設定される。
【0123】
また、ステップS115においてRレンジであると判断されたときには、ステップS119に進み、現在の車速Vが10km/H以上か否かが判断される。現在の車速Vが10km/H未満であるときにはステップS121に進み、このままリバースレンジを設定する制御を行う。一方、現在の車速Vが10km/H以上であるときには、前回のフローではリバースモード制御が行われたか否かが判断される(ステップS120)。前回のフローではリバースモード制御でなかったときには、ステップS118の制御が継続していると考えられるため、ステップS118に進み、リバースインヒビター機能を有する第1ニュートラルモードを設定する制御を継続する。一方、前回のフローで既にリバースモード制御が行われているときには、このままリバースモード制御を行う(ステップS121)。
【0124】
以上の変速制御のステップS114におけるD待避走行制御について、図26を参照して説明する。この制御は、FAIL01≠0もしくはFAIL02≠0もしくはFAIL03≠0のときに行われ、この制御では、ステップS131において2速で過回転が生じる所定車速以下か否かを判断し、所定車速を越えるときにはステップS155に進み、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85を「OOOOO」の状態にする。なお、「OOOOO」の状態とは、O印がソレノイドバルブがオンとなり、Xがオフとなることを示し、左から順に第1〜第5オン・オフソレノイドバルブの状態を示す。すなわち、ステップS155では全ソレノイドバルブ81〜85をオンにして、表1に示す第1ニュートラルとする制御を行う。
【0125】
次に、所定車速以下であるときにはステップS132に進み、メモリFAIL01=0か否かを判断する。メモリFAIL01のいずれかのビットアドレスが1であるときにはFAIL01≠0であり、ステップS133に進みンギヤ制御が終了しているか否かが判断される。終了していれば、ステップS134に進み「OOOOX」の状態(表1におけるF/S 2NDモードの状態)にして第1リニアソレノイドバルブ86により2速定常制御が行われ、インギヤ中であれば「OOOOX」の状態にして第1リニアソレノイドバルブ86によりインギヤ制御が行われる。
【0126】
メモリFAIL01=0のときにはステップS141に進みメモリFAIL02=0か否かが判断される。メモリFAIL02のいずれかのビットアドレスが1であるときにはFAIL02≠0であり、ステップS142に進みンギヤ制御が終了しているか否かが判断される。終了していれば、ステップS143に進み「XXOXX」の状態に(表1における2−3−4モードの状態)して第1リニアソレノイドバルブ86により2速定常制御が行われ、インギヤ中であれば「XXOXX」の状態にして第1リニアソレノイドバルブ86によりインギヤ制御が行われる。
【0127】
ステップS141でメモリFAIL02=0、すなわち、メモリFAIL03≠0と判断されたときにはステップS151に進みンギヤ制御が終了しているか否かが判断される。終了していれば、ステップS152に進み「XOXXX」の状態(表1における2NDモードの状態)にして第2リニアソレノイドバルブ87により2速定常制御が行われ、インギヤ中であれば「XOOXX」の状態(表1におけるINGEARモードの状態)にして、前後進選択油圧サーボ機構70を作動させた後、「XOXXX」の状態にして第2リニアソレノイドバルブ87によりインギヤ制御が行われる。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シフトレバーを第1シフトガイド路に沿って移動させることにより、駐車時のポジション(Pポジション)と運転時のポジション(Sポジション)とを選択的に設定することができ、且つ運転時には、シフトレバーを第2シフトガイド路に沿って移動させることにより、運転時用の複数のレンジ(後進レンジ(Rレンジ),中立レンジ(Nレンジ)および前進側各レンジ(D5,D4,D3,2,1レンジ等)を選択的に設定できるので、シフトレバーの操作性を向上させることができる。
【0129】
なお、シフトレバーを第1シフトガイド路内において中立ポジションから選択ポジションに操作移動させたときに中立レンジが設定され、シフトレバーを第2シフトガイド路内で揺動操作する度に所定の順番でレンジの切換設定がなされるように構成するのが好ましい。この構成の場合には、シフトレバーを第1シフトガイド路内において中立ポジションから選択レンジに位置させるとまず中立レンジが設定されるため、駐車時の制御から運転時の制御に切り換えたときにスムーズに運転時の制御に移行できる。さらに、選択レンジにおいてシフトレバーを第2シフトガイド路内で揺動操作するだけで、レンジの切換設定ができ、運転時のレバー操作性が優れる。
【0130】
また、車両の走行速度を検出する車速センサを設け、この車速センサにより検出された走行速度が所定速度以上の場合において、第2シフトガイド路内でシフトレバーを操作移動させたときに複数のレンジのうちの第1の特定のレンジへの切換を禁止するように構成するのが好ましい。このような構成にすれば、例えば、前進走行中に万一後進レンジに切換操作しても確実にNレンジを設定できる。
【0131】
さらに、シフトレバーの操作移動に応じてレンジを設定する制御を行う装置の異常の有無を検出する異常検出手段を設け、この異常検出手段により異常が検出されたときにはシフトレバーを選択ポジションに位置させたときに複数のレンジのうちの第2の特定のレンジが設定されるように構成するのが好ましい。このように構成すれば、異常検出時には、第2の特定のレンジとして例えば2レンジを設定し、ある程度の走行性を確保して、修理工場までの自走等を行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシフト制御装置およびこの装置により制御される自動変速機の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明に係る制御装置により変速制御される自動変速機の断面図である。
【図3】上記自動変速機の部分断面図である。
【図4】上記自動変速機の動力伝達系を示すスケルトン図である。
【図5】上記自動変速機の軸位置関係を示す概略図である。
【図6】本発明の実施形態に係る制御装置の構成を示す油圧回路図である。
【図7】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図8】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図9】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図10】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図11】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図12】シフト操作装置を示す概略図である。
【図13】シフト操作スイッチ装置を示す概略図である。
【図14】シフト表示装置を示す概略図である。
【図15】シフトレバー位置に対する変速機能を示す表図である。
【図16】Sポジションでのシフトレバー操作に対応して設定されるレンジと、このレンジの機能を示す表図である。
【図17】Sポジションでのシフトレバー操作に対応して設定されるレンジの切換順序を示す表図である。
【図18】表示部での表示制御内容を示すフローチャートである。
【図19】表示部でのA表示制御内容を示すフローチャートである。
【図20】表示部でのB表示制御内容を示すフローチャートである。
【図21】表示部でのC表示制御内容を示すフローチャートである。
【図22】表示部でのD表示制御内容を示すフローチャートである。
【図23】本発明の自動変速機において電子制御ユニットによる異常判断制御の内容を示すフローチャートである。
【図24】上記電子制御ユニットによる変速制御内容を示すフローチャートである。
【図25】メモリに記憶される故障判断結果を示す表図である。
【図26】Dレンジ待避走行制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
TM 自動変速機
ECU 電子制御ユニット
200 シフト操作装置
201 シフト操作レバー
211(211a,211b) 第1シフトガイド路
212 第2シフトガイド路
Claims (3)
- 少なくとも駐車ポジション、中立ポジションおよび選択ポジションの間で操作移動可能であり、運転者により操作されるシフトレバーを備えた車両用自動変速機のシフト制御装置において、
前記シフトレバーが前記駐車ポジションから前記中立ポジションを通って前記選択ポジションに操作移動されるように第1シフトガイド路が形成され、
前記選択ポジションにおいて、前記シフトレバーを前記第1のシフトガイド路を通る操作方向とは異なる方向に操作移動可能とする形状を有した第2シフトガイド路が形成され、
前記第2シフトガイド路内において前記シフトレバーを操作移動させることにより、前進レンジ、中立レンジ、および後進レンジを含む複数のレンジを切換設定可能であり、前記シフトレバーを前記第2シフトガイド路内で揺動操作する度に所定の順番でレンジの切換設定がなされ、
前記シフトレバーを前記第1シフトガイド路内において前記中立ポジションから前記選択ポジションに操作移動させたときに中立レンジが設定され、
前記シフトレバーを前記選択ポジションから所定方向に操作移動させたときに前進レンジに、前記シフトレバーを前記選択ポジションから前記所定方向に対して反対方向に操作移動させたときに後進レンジが設定され、
車両の走行速度が所定車速を超えたとき、前記中立レンジと前記後進レンジとの間の切換、および前記前進レンジから前記中立レンジへの切換を禁止することを特徴とするシフト制御装置。 - 車両の走行速度を検出する車速センサを備え、
前記車速センサにより検出された走行速度が所定速度以上の場合において、前記第2シフトガイド路内で前記シフトレバーを操作移動させ前記前進レンジから前記中立レンジまたは前記後進レンジへの切換がされたときに第1ニュートラルモードが設定され、
前記第2シフトガイド路内で前記シフトレバーを操作移動させ前記後進レンジから前記中立レンジへの切換がされたとき、また、前記車速センサにより検出された走行速度が前記所定速度未満の場合において前記前進レンジから前記中立レンジもしくは前記後進レンジへの切換がされたとき、に第2ニュートラルモードが設定され、
前記第1ニュートラルモードが設定されたときに、前記複数のレンジのうちの後進レンジへの切換を禁止するようになっており、前記車速センサにより検出された走行速度が所定速度未満となった状態で前記第2ニュートラルモードに切り換えられることを特徴とする請求項1に記載のシフト制御装置。 - 前記シフトレバーの操作移動に応じて前記レンジを設定する制御を行う装置の異常の有無を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段により検出された検出結果を記憶させ、複数のビットアドレスを有するメモリとを備え、
前記装置と前記メモリのビットアドレスとが対応し、前記異常検出手段により前記装置の異常が検出されたときは前記装置に対応するビットアドレスに1が入力され、前記異常検出手段により前記装置の異常が検出されなかったときは前記装置に対応するビットアドレスに0が入力され、
前記メモリのビットアドレスの値に基づいて、前記異常検出手段により異常が検出されたと判断されたときには前記シフトレバーを前記選択ポジションに位置させたときに前記複数のレンジのうちの第2の特定のレンジが設定されるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のシフト制御装置。
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