JP4456721B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者のシフトレバー操作によるポジション設定に応じて後進レンジ、中立レンジおよび前進レンジが設定され、且つ前進レンジでの自動変速制御が行われるようになった自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような自動変速機を有した車両においては、運転者は運転席のシフトレバーを操作してシフトポジションを選択し、このように選択されたシフトポジションに対応するシフトレンジ内においてアクセルペダルの踏込操作量、車速等に基づいて自動的に変速制御を行うように構成されている。シフトレバー操作により選択設定されるシフトレンジとしては、駐車レンジ(Pレンジ)、後進レンジ(Rレンジ)、中立レンジ(Nレンジ)、前進レンジ(例えば、Dレンジ等)があり、さらに、前進レンジを複数のレンジから構成、例えば、Dレンジ、Sレンジ、2レンジ、1レンジから構成することも多い。このようなシフトレンジの選択のため、操作レバーを一つの方向に直線的に揺動させて各レンジを設定することが一般的に知られている。
【0003】
ところで、自動変速機のシフト制御装置においてシフトレバーを直線的に揺動操作するように構成するものだけでなく、シフトガイド路の構成等を工夫して、種々のパターンのシフト操作を行わせるようにすることが従来から提案されている。例えば、特開平2−8545号公報、特開平11−159610号公報等には、直線状の第1シフトガイド路(もしくは第1シフト路)を設けて、この第1シフトガイド路に沿ったシフトレバー操作により、P,R,N,D,3,2,1レンジを選択設定可能となし、さらに、第1シフトガイド路と平行な第2シフトガイド路も設けたシフト制御装置が開示されている。このシフト制御装置では、シフトレバーをDレンジに位置した状態でシフトレバーを第2シフトガイド路側に移動させることができ、この第2シフトガイド路内でのシフトレバー操作により、D,3,2,1レンジの切換操作が可能となっている。
【0004】
また、特開平6−94111号公報には、P,R,N,Dレンジポジション等を設定可能なメインゲートと、メインゲートのDレンジポジションに繋がるサブゲートとを設け、メインゲート内での変速レンジ切換とサブゲート内での変速段切換とを可能にした自動変速機の操作装置が開示されている。特に、図13には、メインゲートが直角に曲がってL字状に形成され、P−R−Nレンジポジション切換操作の方向とN−Dレンジポジション切換操作の方向とが直角になる操作装置が開示されている。
【0005】
ところで、一般的にシフトレバーは変速制御バルブ装置内のマニュアルバルブと繋がっており、シフトレバー操作に応じてマニュアルバルブを連動作動させ、各レンジ設定を行わせるようにしている。たとえば、シフトレバーが中立ポジションに操作されたときには、マニュアルバルブはこれに対応するNポジションに作動されて変速クラッチ等への作動油圧供給をマニュアルバルブにおいて遮断し、確実に中立レンジが設定されるように構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにシフトレバーの操作方向が異なる場合に、このような異なる方向の操作に対応してマニュアルバルブを作動させるようにするには、シフトレバーの異なる方向の操作をマニュアルバルブに伝達してマニュアルバルブスプールを直線的に移動させるようにする操作伝達機構が複雑化するという問題がある。
【0007】
このため、例えば、シフトレバーを第1の方向に操作して駐車ポジション、後進ポジションおよび中立ポジションの切換を行い、中立ポジションに位置したシフトレバーを第1の方向と直交する方向に操作して前進ポジションへの切り換えを行うように構成し、シフトレバーの第1の方向の操作に応じてマニュアルバルブをPポジション、RポジションおよびN−Dポジションに移動させ、シフトレバーの第2の方向の操作に対してはマニュアルバルブは作動させずにシフトレバー操作を電気的に検知して中立レンジと前進レンジとの切換を行わせるようにすることが考えられる。このように構成すればシフトレバーの第1の方向の操作を伝達する操作伝達機構が必要なだけであり、操作伝達機構の構成が簡単になるが、この場合には電気的な作動不良に対する信頼性を如何にして高めるかという課題が残される。
【0008】
本発明はこのような課題に鑑みたもので、シフトレバーからマニュアルバルブへの操作伝達機構がシンプルな構成となり、且つ高い作動信頼性を担保できるような構成の自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明は、シフトレバー(例えば、実施形態におけるシフトレバー201)を第1の方向に操作して、少なくとも駐車ポジション(Pポジション)、後進ポジション(Rポジション)および中立ポジション(Nポジション)に移動させることが可能であり、且つ中立ポジションに位置したシフトレバーを第1の方向とは異なる第2の方向に操作して前進ポジション(Dポジション)に移動させることが可能となって自動変速機の制御装置が構成される。この制御装置は、シフトレバーの第1の方向の操作に応じてマニュアルバルブ(例えば、実施形態におけるマニュアルバルブ58)が少なくともPポジション、RポジションおよびN−Dポジションに移動され、シフトレバーの第2の方向の操作に対してはマニュアルバルブはN−Dポジションのままで保持されるように構成される。そして、このマニュアルバルブの作動に応じて変速アクチュエータ(例えば、実施形態におけるLOW〜5THクラッチ11〜15)への作動油の給排を制御し、後進レンジ、中立レンジおよび前進レンジの設定と、前進レンジでの変速制御を行う複数の電気制御バルブ(例えば、実施形態における第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85)と、シフトレバーの操作を検知して電気制御バルブの作動を制御し、シフトレバーが中立ポジションに位置したときに中立レンジを設定させ、シフトレバーが前進ポジションに位置したときに前進レンジを設定させるとともにこの前進レンジでの変速制御を行わせるコントローラ(例えば、実施形態における電子制御ユニットECU)とを備える。その上で、コントローラは、電気制御バルブの作動状態を検出し、このようにして検出された作動状態に応じて複数の電気制御バルブの作動の組み合わせを変更して前進レンジにおける所定の速度段を設定することができるようになっている。
【0010】
このような構成の制御装置によれば、シフトレバーの第1の操作に対応してマニュアルバルブを作動させるだけであり、シフトレバーの操作をマニュアルバルブに伝達する操作伝達機構の構成がシンプルとなる。また、電気制御バルブの作動状態に応じて適切な前進走行速度段を変更設定可能であり、制御装置の必要な機能を確保した上で、電気制御バルブの作動不良に対して適切に対応することができる。
【0011】
また、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態において、電気制御バルブの作動不良を検出する作動不良検出手段とを備え、作動不良検出手段によりいずれかの電気制御バルブの作動不良が検出されたときに、コントローラは検出された作動不良の内容に応じたフェイルモード(例えば、実施形態における第1フェイルモード、第2フェイルモード)を設定し、このフェイルモードに基づいて、作動不良を起こした電気制御バルブ以外の正常な電気制御バルブの作動制御を行う。
【0012】
さらに、シフトレバーを第2の方向に操作して中立ポジションと前進ポジションとに切換操作すれば、中立レンジと前進レンジとの切換を行うことができ、このような中立レンジと前進レンジの切換制御は、コントローラによりシフトレバーの操作(中立ポジションと前進ポジションとの切換操作)を検知して行われるが、電気制御バルブの作動不良が発生すると制御状態が不正確となるおそれがある。このため、作動不良検出手段によりマニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態において電気制御バルブの作動不良の発生を検出したときには、この検出作動不良の内容に応じたフェイルモードに基づいて正常な電気制御バルブを作動させる制御が行われる。このため、作動不良発生時にはフェイルモードに対応した適切な制御を行わせることができ、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態での電気的な作動不良に対しても制御装置の制御の信頼性を確保できる。
【0013】
なお、作動不良検出手段により、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態において、いずれか一つの電気制御バルブの作動不良が検出されたときには、フェイルモード(例えば、実施形態における第1フェイルモード)として、シフトレバーが中立ポジションに位置しているときには中立レンジを設定し、シフトレバーが前進ポジションに位置しているときには予め定めたいずれかの前進速度段を設定することが可能なように制御装置を構成するのが好ましい。例えば、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態におけるいずれか一つの電気制御バルブの作動不良に対しては残りの電気制御バルブの作動制御により、前進走行が可能な所定速度段(例えば、2速段)を設定し、修理工場等までの走行を確保できるようにするのが好ましく、これにより、電気制御バルブが1つ作動不良を起こした場合でも制御装置の最低限の必要機能を確保できる。
【0014】
また、作動不良検出手段により、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態において、いずれか二つの電気制御バルブの作動不良が検出されたときには、フェイルモード(例えば、実施形態における第2フェイルモード)として、シフトレバーが中立ポジションに位置しているときには中立レンジを設定することが可能なように制御装置を構成するのが好ましい。すなわち、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態において、複数の電気制御バルブの2つが作動不良を起こした場合には、操作レバーを中立ポジションに移動させれば必ず中立レンジが設定されるため、操作レバーが中立ポジションのままであるのに変速機はニュートラル状態とならないような事態が生じるおそれがない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態に係る制御装置およびこの装置によりレンジ切換制御がなされる自動変速機について説明する。図1にシフト操作制御系を含む全体構成を示しており、エンジンENGの出力を変速して車輪に伝達する自動変速機TMにより動力伝達機構が構成される。この自動変速機TMの変速制御は変速制御バルブCVによる油圧制御により行われ、変速制御バルブCVの作動は電子制御ユニットECUからの変速制御信号によりソレノイドバルブを作動させて行われる。電子制御ユニットECUは、シフト操作装置200と、ステアリングホイールに設けられたシフト操作スイッチ装置280と、インスツルメントパネル内に設けられたシフト表示装置250と繋がっている。
【0016】
まず、自動変速機TMの構成を図2から図5に基づいて説明する。この変速機は、変速機ハウジングHSG内に、エンジン出力軸(図示せず)に繋がるトルクコンバータTCと、トルクコンバータTCの出力部材(タービン)に繋がった平行軸式変速機構TMと、この変速機構TMの終減速駆動ギヤ6aと噛合する終減速従動ギヤ6bを有したディファレンシャル機構DFとを配設して構成されており、ディファレンシャル機構DFから左右の車輪に駆動力が伝達される。
【0017】
平行軸式変速機構TMは、互いに平行に延びた第1入力軸1、第2入力軸2、カウンタ軸3およびアイドル軸5を有して構成され、これら各軸の軸心位置は図5においてS1,S2,S3およびS5で示す位置にそれぞれ配置されている。この平行軸式変速機構TMの動力伝達構成を図4(A)および(B)に示しており、図4(A)には図5の矢印IVA−IVAに沿って第1入力軸1(S1)、カウンタ軸3(S3)および第2入力軸2(S2)を通る断面を示しており、図4(B)には図5の矢印IVB−IVBに沿って第1入力軸1(S1)、アイドル軸5(S5)および第2入力軸2(S2)を通る断面を示している。なお、図2は図4(A)に対応し、図3は図4(B)に対応した変速機構TMの断面を示している。
【0018】
第1入力軸1はトルクコンバータTCのタービンに連結されており、ベアリング41a,41bにより回転支持され、タービンからの駆動力を受けてこれと同一回転する。第1入力軸1には、トルクコンバータTC側(図における右側)から順に、5速駆動ギヤ25a、5THクラッチ15、4THクラッチ14、4速駆動ギヤ24a、リバース駆動ギヤ26aおよび第1連結ギヤ31が配設されている。5速駆動ギヤ25aは第1入力軸1の上に回転自在に配設されており、油圧力により作動される5THクラッチ15により第1入力軸1と係脱される。また、4速駆動ギヤ24aおよびリバース駆動ギヤ26aは一体に繋がるとともには第1入力軸1の上に回転自在に配設されており、油圧力により作動される4THクラッチ14により第1入力軸1と係脱される。第1連結ギヤ31は第1入力軸1を回転自在に支持するベアリング41aの外側に位置して片持ち状態で第1入力軸1と結合されている。
【0019】
第2入力軸2はベアリング42a,42bにより回転支持され、この軸上には、図における右側から順に、2NDクラッチ12、2速駆動ギヤ22a、LOW駆動ギヤ21a、LOWクラッチ11、3RDクラッチ13、3速駆動ギヤ23aおよび第4連結ギヤ34が配設されている。2速駆動ギヤ22a、LOW駆動ギヤ21aおよび3速駆動ギヤ23aはそれぞれ第2入力軸2の上に回転自在に配設されており、油圧力により作動される2NDクラッチ12、LOWクラッチ11および3RDクラッチ13により第2入力軸と係脱される。第4連結ギヤ34は第2入力軸2と結合されている。
【0020】
アイドル軸5はベアリング45a,45bにより回転支持され、この軸と一体に第2連結ギヤ32および第3連結ギヤ33が設けられている。第2連結ギヤ32は第1連結ギヤ31と噛合し、第3連結ギヤ33は第4連結ギヤ34と噛合している。これら第1〜第4連結ギヤにより連結ギヤ列30が構成され、第1入力軸1の回転が連結ギヤ列30を介して第2入力軸2に常時伝達される。
【0021】
カウンタ軸3はベアリング43a,43bにより回転支持され、この軸上には、図における右側から順に、終減速駆動ギヤ6a、2速従動ギヤ22b、LOW従動ギヤ21b、5速従動ギヤ25b、3速従動ギヤ23b、4速従動ギヤ24b、ドグ歯式クラッチ16およびリバース従動ギヤ26cが配設されている。終減速駆動ギヤ6a、2速従動ギヤ22b、LOW従動ギヤ21b、5速従動ギヤ25bおよび3速従動ギヤ23bはカウンタ軸3に結合されてこれと一体回転する。4速従動ギヤ24bはカウンタ軸3の上に回転自在に配設されている。また、リバース従動ギヤ26cもカウンタ軸3の上に回転自在に配設されている。ドグ歯式クラッチ16は軸方向に作動されて、4速従動ギヤ24bとカウンタ軸3とを係脱させたり、リバース従動ギヤ26cとカウンタ軸3とを係脱させたりすることができる。
【0022】
なお、図示のように、LOW駆動ギヤ21aとLOW従動ギヤ21bとが噛合し、2速駆動ギヤ22aと2速従動ギヤ22bとが噛合し、3速駆動ギヤ23aと3速従動ギヤ23bとが噛合し、4速駆動ギヤ24aと4速従動ギヤ24bとが噛合し、5速駆動ギヤ25aと5速従動ギヤ25bとが噛合する。さらに、リバース駆動ギヤ26aはリバースアイドラギヤ26b(図3参照)を介してリバース従動ギヤ26cと噛合する。
【0023】
図には示されていないが、終減速駆動ギヤ6aは終減速従動ギヤ6b(図2参照)と噛合しており、カウンタ軸3の回転はこれら終減速駆動および従動ギヤ6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0024】
以上のような構成の変速機において、各速度段の設定およびその動力伝達経路について説明する。なお、この変速機においては、前進レンジにおいてはドグ歯式クラッチ16が図において右動されて4速従動ギヤ24bとカウンタ軸3とが係合される。後進(リバース)レンジにおいては、ドグ歯式クラッチ16が左動されてリバース従動ギヤ26cとカウンタ軸3とが係合される。
【0025】
まず前進レンジにおける各速度段について説明する。LOW速度段はLOWクラッチ11を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、連結ギヤ列30を介して第2入力軸2に伝達される。ここで、LOWクラッチ11が係合されているためLOW駆動ギヤ21aが第2入力軸2と同一回転駆動され、これと噛合するLOW従動ギヤ21bが回転駆動され、カウンタ軸3が駆動される。この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0026】
2速段は2NDクラッチ12を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、連結ギヤ列30を介して第2入力軸2に伝達される。ここで、2NDクラッチ12が係合されているため2速駆動ギヤ22aが第2入力軸2と同一回転駆動され、これと噛合する2速従動ギヤ22bが回転駆動され、カウンタ軸3が駆動される。この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0027】
3速段は3RDクラッチ13を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、連結ギヤ列30を介して第2入力軸2に伝達される。ここで、3RDクラッチ13が係合されているため3速駆動ギヤ23aが第2入力軸2と同一回転駆動され、これと噛合する3速従動ギヤ23bが回転駆動されてカウンタ軸3が駆動され、この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0028】
4速段は4THクラッチ14を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、4THクラッチ14を介して4速駆動ギヤ24aを回転駆動させ、これと噛合する4速従動ギヤ24bを回転駆動する。ここで、前進レンジにおいてはドグ歯式クラッチ16により4速従動ギヤ24bがカウンタ軸3と係合されているため、カウンタ軸3が駆動され、この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0029】
5速段は5THクラッチ15を係合させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、5THクラッチ15を介して5速駆動ギヤ25aを回転駆動させ、これと噛合する5速従動ギヤ25bを回転駆動する。5速従動ギヤ25bはカウンタ軸3と結合されているためカウンタ軸3が駆動され、この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。
【0030】
後進(リバース)段は、4THクラッチ14を係合させるとともにドグ歯式クラッチ16を左動させて設定される。トルクコンバータTCから第1入力軸1に伝達された回転駆動力は、4THクラッチ14を介してリバース駆動ギヤ26aを回転駆動させ、リバースアイドラギヤ26bを介してこのギヤ26aと噛合するリバース従動ギヤ26cを回転駆動する。ここで、後進(リバース)レンジにおいてはドグ歯式クラッチ16によりリバース従動ギヤ26cがカウンタ軸3と係合されているため、カウンタ軸3が駆動され、この駆動力は終減速ギヤ列6a,6bを介してディファレンシャル機構DFに伝達される。このことから分かるように、4THクラッチ14はリバースクラッチの作用を兼用する。
【0031】
以上のような構成の自動変速機において変速制御を行わせる変速制御バルブCVを構成する油圧回路を図6〜図12に示しており、これについて以下に説明する。なお、図7〜図12は、図6における一点鎖線A〜Fにより6分割された部分をそれぞれ拡大して示す。また、この油圧回路図において油路が開放している所はドレンに繋がることを意味する。
【0032】
この装置は、オイルタンクOTの作動油を吐出するオイルポンプOPを有しており、オイルポンプOPはエンジンにより駆動されて油路100に作動油を供給する。油路100は油路100aを介してメインレギュレータバルブ50に繋がり、ここで調圧されて油路100,100aにライン圧PLが発生する。このライン圧PLは油路100bを介して、マニュアルバルブ58、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85および第1リニアソレノイドバルブ86に供給される。
【0033】
メインレギュレータバルブ50においてライン圧PLを調圧した余剰油は油路191に供給され、さらに油路192に供給される。油路191に供給された作動油は、ロックアップシフトバルブ51、ロックアップコントロールバルブ52、トルクコンバータチェックバルブ53により制御され、トルクコンバータTCのロックアップ制御および作動油供給に用いられ、この後、オイルクーラ54を通ってオイルタンクOTに戻される。なお、トルクコンバータTCの制御については、本発明には直接関係しないため、作動説明は省略する。また、油路192に供給された作動油は、潤滑リリーフバルブ55により調圧されて各部の潤滑油として供給される。
【0034】
この図においては、上述の変速機を構成するLOWクラッチ11、2NDクラッチ12、3RDクラッチ13、4THクラッチ14、5THクラッチ15を示しており、各クラッチにはそれぞれLOWアキュムレータ75、2NDアキュムレータ76、3RDアキュムレータ77、4THアキュムレータ78、5THアキュムレータ79が油路を介して繋がれている。また、ドグ歯式クラッチ16を作動させるための前後進選択油圧サーボ機構70を備える。
【0035】
これら各クラッチ11〜15および前後進選択油圧サーボ機構70への作動油圧供給制御を行うため、第1シフトバルブ60、第2シフトバルブ62、第3シフトバルブ64、第4シフトバルブ66、第5シフトバルブ68、Dインヒビターバルブ56が図示のように配設されている。そして、これらバルブの作動制御および各クラッチ等への供給油圧制御を行うため、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85と、第1〜第3リニアソレノイドバルブ86〜88が図示のように配設されている。
【0036】
以上のような構成の変速制御装置の作動を各速度段毎に分けて以下に説明する。各速度段の設定は、シフト操作装置200のシフトレバー201の操作に対応して第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85および第1〜第3リニアソレノイドバルブ86〜88の作動を表1に示すように設定して行われる。なお、これら第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85および第1〜第3リニアソレノイドバルブ86〜88はノーマルクローズタイプのソレノイドバルブであり、通電時(オン時)に作動信号油圧を発生させる。また、この表1において、符号×および○はそれぞれソレノイドが通電オフおよびオンとなることを意味する。
【0037】
【表1】
【0038】
この表1においてポジションはシフトレバー201の操作位置を示し、シフトレバー201のポジションとしては、駐車(P)ポジション、後進(R)ポジション、中立(N)ポジションおよび前進(D)ポジションが設けられている。このシフト操作装置200については後述するが、シフトレバー201はマニュアルバルブ58に繋がっており、駐車(P)ポジション、後進(R)ポジションおよび中立(N)ポジションの間で移動されるときに、マニュアルバルブ58はPポジション、RポジションおよびN−Dポジションの間で移動される。しかしながら、シフトレバー201を後述するように、中立(N)ポジションおよび前進(D)ポジションの間で移動させるときには、マニュアルバルブ58はN−Dポジションのまま保持される。なお、図6〜12においては、マニュアルバルブ58はN−Dポジションに位置した状態を示している。
【0039】
表1に従ってまず、シフトレバー201が駐車(P)ポジションにあるときについて説明する。このときには、マニュアルバルブ58のスプール58aは溝部58bがP位置に位置するポジションに移動される。このPポジションでのモードとして、車両が停車した状態で設定されるPモードと、走行中にシフトレバー201が駐車(P)ポジションに操作されたときに設定されるRインヒビターモードとがある。
【0040】
まず、通常時に設定されるPモードにおいては、第1、第3およびおよび第5オン・オフソレノイドバルブ81,83,85が通電オンで開作動され、第2および第4オン・オフソレノイドバルブ82,84が通電オフで閉作動される。これにより、第1オン・オフソレノイドバルブ81からライン圧PLが油路101を介して第1シフトバルブ60の右端に供給され、第1シフトバルブ60のスプールを左動させる。また、第3オン・オフソレノイドバルブ83からライン圧PLが油路103を介して第3シフトバルブ64の右端に供給され、第3シフトバルブ64のスプールを左動させる。さらに、第5オン・オフソレノイドバルブ85からライン圧PLが油路105を介して第5シフトバルブ68の左端に供給され、第5シフトバルブ68のスプールを右動させる。なお、油路105は分岐油路105aを介してロックアップシフトバルブ51の右端に繋がり、第5オン・オフソレノイドバルブ85によりロックアップクラッチの作動制御を行うことができるが、これについての説明は省略する。
【0041】
一方、オフ作動される第2オン・オフソレノイドバルブ82において油路102はドレンに繋がり、第2シフトバルブ62のスプールはスプリングの付勢力により図示のように右動された状態となる。同様に、オフ作動される第4オン・オフソレノイドバルブ84において油路104はドレンに繋がり、第4シフトバルブ66のスプールはスプリングの付勢力により図示のように左動された状態となる。
【0042】
シフトレバーが駐車ポジションのときにはマニュアルバルブ58はPポジションに位置しており、油路100bからのライン圧PLが油路111および油路112に供給される。油路111は第1シフトバルブ60において閉塞される。油路112は油路112a,112b,112cに分岐しており、油路112aは第4シフトバルブ64において閉塞される。油路112bは第5シフトバルブ68において油路113に繋がり、油路113は前後進選択油圧サーボ機構70の左側油室72に繋がる。このため、左側油室72にライン圧PLが供給され、ロッド71を右動させる。ロッド71はドグ歯式クラッチ16を作動させるシフトフォークと繋がっており、ロッド71が右動されるとドグ歯式クラッチ16によりリバース従動ギヤ26cとカウンタ軸3とを係合させる。なお、油路112cはロックアップシフトバルブ51の左端に繋がり、ロックアップクラッチの作動制御を行うのであるが、これについての説明は省略する。
【0043】
この状態において、LOWクラッチ11は油路121を介して第2シフトバルブ62においてドレンに繋がり解放される。2NDクラッチ12は油路122から第1シフトバルブ60を介して油路123に繋がり、油路123から第2シフトバルブ62を介して油路124に繋がり、油路124は第3シフトバルブ64においてドレンに繋がる。このため、2NDクラッチ12も解放される。3RDクラッチ13は油路125から第1シフトバルブ60を介して油路126に繋がり、油路126は第4シフトバルブ66においてドレンに繋がる。このため、3RDクラッチ13も解放される。4THクラッチ14は油路127から第2シフトバルブ62を介して油路128に繋がり、油路128は第3シフトバルブ64においてドレンに繋がる。このため、4THクラッチ14も解放される。5THクラッチ15は油路129を介して第1シフトバルブ60においてドレンに繋がり解放される。
【0044】
このように、Pモードにおいては、前後進選択油圧サーボ機構70はリバース側に設定された状態で、LOWクラッチ11、2NDクラッチ12、3RDクラッチ13、4THクラッチ14および5THクラッチ15が全て解放され、ニュートラル状態となる。
【0045】
次に、Rインヒビターモードについて説明する。このモードは、上記Pモードとは、第5オン・オフソレノイドバルブ85がオフ作動される点が相違する。これにより、第5シフトバルブ68のスプールがスプリングの付勢力により左動される。この結果、前後進選択油圧サーボ機構70の左側油室72に繋がる油路113は第5シフトバルブ68においてドレンに繋がり、ロッド71に作用する軸方向力はなくなり直前の状態のまま保持される。すなわち、Rインヒビターモードでは、ニュートラル状態で、前後進選択油圧サーボ機構70は直前位置のままで保持される状態となる。
【0046】
シフトレバー201が後進(R)ポジションに操作されたときには、表1に示すように、Rインギヤモード、R定常モードおよびRインヒビターモードが選択的に設定される。Rインギヤモードはリバース段の設定を行う初期段階に設定されてリバース段への移行をスムーズに行わせるモードであり、この後、R定常モードに移行される。Rインヒビターモードは、前進走行中にシフトレバー201が後進(R)ポジションに操作されたときに設定される。このようにシフトレバー201が後進(R)ポジションに操作されたときには、マニュアルバルブ58はRポジションに移動され、この位置では油路100bからのライン圧PLが油路111および112に供給される。
【0047】
まず、Rインヒビターモードは、駐車(P)ポジションにあるときに設定されるRインヒビターモードと同じであり、ニュートラル状態で、前後進選択油圧サーボ機構70は直前位置のままで保持される状態となる。
【0048】
Rインギヤモードは、上述のPモードとは第2オン・オフソレノイドバルブ82がオン作動される点が相違する。これにより、4THクラッチ14が油路127から第2シフトバルブ62を介して油路130に繋がり、油路130が第5シフトバルブ68を介して油路131に繋がり、油路131が第4シフトバルブ66を介して油路132に繋がり、油路132が前後進選択油圧サーボ機構70を介して油路133に繋がり、油路133がマニュアルバルブ58を介して油路134に繋がり、油路134が第1シフトバルブ60を介して油路135に繋がり、油路135がロックアップシフトバルブ51を介して油路136に繋がり、油路136は第1リニアソレノイドバルブ86に繋がる。このため、Rインギヤモードにおいては、前後進選択油圧サーボ機構70はリバース側に設定された状態で、4THクラッチ14の係合を第1リニアソレノイドバルブ86により制御してリバース段の初期段階の制御ができる。
【0049】
R定常モードは、Rインギヤモードとは第1オン・オフソレノイドバルブ81がオフ作動される点が相違する。これにより、4THクラッチ14が油路127から第2シフトバルブ62を介して油路130に繋がり、油路130が第5シフトバルブ68を介して油路131に繋がり、油路131が第4シフトバルブ66を介して油路132に繋がり、油路132が前後進選択油圧サーボ機構70を介して油路133に繋がり、油路133がマニュアルバルブ58を介して油路134に繋がり、油路134が第1シフトバルブ60を介して油路111と繋がる。この結果、R定常モードでは4THクラッチ14にライン圧PLが供給されてリバース段が設定される。
【0050】
シフトレバー201が中立(N)ポジションに操作されたときには、表1からわかるように、シフトレバー201が駐車(P)ポジションもしくは後進(R)ポジションにあるときに設定されるRインヒビターモードが設定され、ニュートラル状態で、前後進選択油圧サーボ機構70は直前位置のままで保持される状態となる。このときマニュアルバルブ58はD−Nポジションに位置し、油路100bは111および140に繋がり、ライン圧PLがこれら油路111および140に供給される。
【0051】
次に、シフトレバー201が中立(N)ポジションから前進(D)ポジションに操作されたときについて説明する。このときには、表1からわかるように、LOWインギヤモードなど9つのモードが設定されて自動変速が行われる。このときマニュアルバルブ58はD−Nポジションに位置したままであり、油路100bは111および140に繋がり、ライン圧PLがこれら油路111および140に供給される。
【0052】
まず、シフトレバー201が中立(N)ポジションから前進(D)ポジションに操作されたときの初期段階に設定されるLOWインギヤモードについて説明する。このモードでは、第1から第4オン・オフソレノイドバルブ81〜84がオン作動され、第5オン・オフソレノイドバルブ85がオフ作動される。これにより、LOWクラッチ11に繋がる油路121は、第2シフトバルブ62を介して油路141に繋がり、油路141は第3シフトバルブ64を介して油路142に繋がり、油路142は第4シフトバルブ66を介して油路143に繋がり、油路143はマニュアルバルブ58を介して油路134に繋がり、油路134は第1シフトバルブ60を介して油路135に繋がり、油路135がロックアップシフトバルブ51を介して油路136に繋がり、油路136は第1リニアソレノイドバルブ86に繋がる。このため、LOWインギヤモードにおいては、LOWクラッチ11の係合を第1リニアソレノイドバルブ86により制御できる。
【0053】
なお、油路121はここから分岐する油路145を介してDインヒビターバルブ56に繋がり、Dインヒビターバルブ56のスプールを右方向に押圧する。このため、LOWクラッチ11に供給される油圧が所定圧以上となるとDインヒビターバルブ56のスプールが右動されるが、これにより油路146と油路147が連通する。ここで油路146は油路140と繋がっており、ライン圧PLがここに供給される。このため、ライン圧PLがDインヒビターバルブ56のスプールを右に押圧し、このスプールを右動状態で保持する。また、油路147は前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73に繋がっており、ロッド71を左動させる。これによりドグ歯クラッチ16はDレンジ側に位置し、4速駆動ギヤ24bとカウンタ軸3とが係合される。
【0054】
LOWモードにおいては、第1オン・オフソレノイドバルブ81がオフ作動され、第1シフトバルブ60のスプールがスプリング付勢力により右動される。これにより、油路111が油路134と繋がりライン圧PLが油路134に供給される。油路134はマニュアルバルブ58を介して油路143に繋がり、油路143は第4シフトバルブ66を介して油路142に繋がり、油路142は第3シフトバルブ64を介して油路141に繋がり、油路141は第2シフトバルブ62を介して油路121に繋がる。このため、ライン圧PLがLOWクラッチ11に供給されてこれが係合される。
【0055】
1−2−3モードは、1−2変速、2−3変速および1−3変速に際して用いられるモードであり、LOWモードとは第1オン・オフソレノイドバルブ81がオン作動される点が異なる。これはLOWインギヤモードと同一であり、第1リニアソレノイドバルブ86によりLOWクラッチ11の係合制御がなされる。なお、第5オン・オフソレノイドバルブ85はロックアップクラッチの作動制御に用いられるため、ロックアップクラッチ係合制御のためにオンもしくはオフ作動される。
【0056】
2NDモードはLOWモードとは第1オン・オフソレノイドバルブ81がオン作動され、第3オン・オフソレノイドバルブ83がオフ作動される点が異なる。この結果、LOWクラッチ11に繋がる油路121は第2シフトバルブ62を介して油路141に繋がるが、油路141は第3シフトバルブ64においてドレンに連通し、LOWクラッチ11は解放される。一方、2NDクラッチ12につながる油路122は第1シフトバルブ60を介して油路123につながり、油路123は第2シフトバルブ62を介して油路150につながり、油路150は第3シフトバルブ64を介して油路151に繋がり、油路151は前後進選択油圧サーボ機構70を介して油路147に繋がり、油路147はDインヒビターバルブ56を介して油路146に繋がり、油路146から分岐する油路140がマニュアルバルブ58を介して油路100bと繋がる。このため、2NDクラッチ12にライン圧PLが供給されてこれが係合される。
【0057】
3RDモードは、2NDモードとは第2オン・オフソレノイドバルブ82がオフ作動されて、第3オン・オフソレノイドバルブ83がオン作動される点が異なる。この結果、2NDクラッチ12に繋がる油路122が第1シフトバルブ60を介して油路123に繋がり、油路123が第2シフトバルブ62を介して油路124に繋がり、油路124が第3シフトバルブ64においてドレンに繋がる。これにより2NDクラッチ12は解放される。一方、3RDクラッチ13に繋がる油路125は第1シフトバルブ60を介して油路126に繋がり、油路126は第4シフトバルブ66を介して油路155に繋がり、油路155は第2シフトバルブ62を介して油路156に繋がり、油路156はDインヒビターバルブ56を介して油路157に繋がり、油路157は第3リニアソレノイドバルブ88に繋がる。このため、3RDモードにおいては第3リニアソレノイドバルブ88により3RDクラッチの係合が制御される。
【0058】
2−3−4モードは2−3変速、3−4変速および2−4変速に際して用いられるモードであり、3RDモードとは第3オン・オフソレノイドバルブ83がオフ作動される点が異なる。この結果、第2リニアソレノイドバルブ87からの出力油圧が油路160から第3シフトバルブ64を介して油路128に繋がり、油路128は第2シフトバルブ62を介して油路127に繋がり、4THクラッチ14に繋がる。このため、2−3−4モードにおいては、第3リニアソレノイドバルブ88により3RDクラッチ13の係合が制御されるとともに、第2リニアソレノイドバルブ87により4THクラッチ14の係合が制御される。
【0059】
4THモードは2−3−4モードとは第4オン・オフソレノイドバルブ84がオフ作動する点が異なる。これにより、3RDクラッチ13に繋がる油路125は第1シフトバルブ60を介して油路126に繋がり、油路126は第4シフトバルブ66を介してドレンに繋がり、3RDクラッチ13は解放される。このため、4THモードにおいては、第2リニアソレノイドバルブ87により4THクラッチ14の係合が制御される。
【0060】
4−5モードは4−5変速を行わせるときに設定されるモードであり、4THモードとは第1オン・オフソレノイドバルブ81がオフ作動される点が異なる。のため、第2リニアソレノイドバルブ87の出力油圧により4THクラッチ14の係合が制御され、第3リニアソレノイドバルブ88の出力油圧により5THクラッチ15の係合が制御される。
【0061】
5THモードは4−5モードとは第2オン・オフソレノイドバルブ82がオン作動される点が異なる。これにより、5THクラッチ15に繋がる油路129が第1シフトバルブ60を介して油路165と繋がり、油路165が第3シフトバルブ64を介して油路166と繋がり、油路166が油路157に繋がり、第3リニアソレノイドバルブ88に繋がる。このため、5THモードにおいては第3リニアソレノイドバルブ88により5THクラッチ15が係合制御される。
【0062】
以上説明したように、表1に示すように、シフトレバーポジションを設定するとともに、第1から第5オン・オフソレノイドバルブ81から85の作動を制御することにより各モードを設定することができ、自動変速制御を行うことができる。このようにシフトレバーポジションを設定するシフト操作装置200について図13を参照して説明する。
【0063】
この装置200は、図1から分かるように、シフトボックス210と、これに揺動自在に配設された先端に操作ノブ202を有するシフトレバー201とから構成される。シフトボックス210には、図13Aに示すように、前後に延びる直線状の開口からなる第1シフトガイド路211と、第1シフトガイド路211の下端に繋がって左方向に直角に曲がって延びる開口からなる第2シフトガイド路212と、第2シフトガイド路212の右端に繋がって上下に延びる第3シフ3ガイド路213とが形成されており、シフトレバー201がこれらシフトガイド路211,212,213から外方に突出して配設されている。なお、図13Bに示すように、第1シフトガイド路211′を階段状もしくはクランク状に形成しても良い。
【0064】
このため、シフトレバー201は操作ノブ202を握ってこれら第1シフトガイド路211、第2シフトガイド路212および第3シフトガイド路213に沿って揺動操作することができる。シフト操作装置200において、第1シフトガイド路211に沿ったシフトレバー201の揺動操作により、シフトレバー201を、符号201aで示す駐車ポジション(Pポジション)、符号201bで示す後進ポジション(Rポジション)、符号201cで示す中立ポジション(Nポジション)に移動させることができる。このシフトレバーは、前述したマニュアルバルブ58に繋がっており、上記操作に応じてマニュアルバルブ58のスプール58aをPポジション、Rポジション、N−Dポジションに移動させる。このような操作によりシフトレバー201がどのポジションに移動されたかを電気的に検出するスイッチが設けられている。
【0065】
このようにシフトレバー201をNポジションに移動させた後、シフトレバー201を第2シフトガイド路212に沿って揺動操作することにより、シフトレバー201を、符号201cで示す中立ポジション(Nポジション)から符号201dで示す前進ポジション(Dポジション)に移動させることができる。このようなシフトレバー201の移動ポジションを電気的に検出するスイッチが設けられている。このシフトレバー201の操作に対しては、マニュアルバルブ58のスプール58aをN−Dポジションに保持するように構成されている。
【0066】
さらに、Dポジション201dに位置したシフトレバー201を第3シフトガイド路213に沿って、図示の+方向および−方向に揺動操作することができ、その揺動操作を検出するスイッチが設けられている。このときもマニュアルバルブ58のスプール58aはN−Dポジションに保持される。
【0067】
操作ボックス210には、Pポジションマーク215a、Rポジションマーク215b、Nポジションマーク215c、Dポジションマーク215d、+マーク215e、−マーク215fからなる6カ所の固定マークが設けられている。これにより操作レバーがどのポジションに位置しているかを確認できる。
【0068】
次に、シフト操作スイッチ装置280について、図14を参照して説明する。この装置はステアリングホイール281における中央部に左右に分かれて配設された+シフトスイッチ282a,282bと、−シフトスイッチ283a,283bとから構成される。シフトレバー201がDポジションに位置した状態で、左右いずれかの+スイッチ282a,282bを操作すると、Dポジションに位置したシフトレバー201を+側に操作した場合と同様の制御信号が出力される。また、左右いずれかの−スイッチ283a,283bを操作すると、Dポジションに位置したシフトレバー201を−側に操作した場合と同様の制御信号が出力される。
【0069】
以上説明したシフト操作装置200およびシフト操作スイッチ装置280の操作に伴う変速制御の内容について図15を参照して説明する。まず、シフトレバー201をPポジション201aに操作したときには、マニュアルバルブ58がPポジションに位置し、表1に示すようにソレノイドバルブの作動が制御されてPモードもしくはRインヒビターモードに設定され。このときシフトレバー201に機械的に繋がるパーキングギヤが係合作動されて車両は静止保持される。このパーキングギヤ機構については従来から良く知られている機構であり、その説明は省略する。
【0070】
シフトレバー201をPポジション201aからRポジション201bに操作すると、パーキングギヤの係合が解放され、マニュアルバルブ58がRポジションに位置し、表1に示すようにソレノイドバルブの作動が制御されてRインギヤモード、R定常モードもしくはRインヒビターモードに設定される。シフトレバー250をRポジション201bからNポジション201cに操作すると、マニュアルバルブ58がN−Dポジションに位置し、表1に示すようにソレノイドバルブの作動が制御されてNモードに設定され、ニュートラル段が設定される。
【0071】
次に、シフトレバー201をNポジション201cからDポジション201dに操作すると、マニュアルバルブ58がN−Dポジションに位置したまま、まずD5レンジが設定される。D5レンジにおいては、1速(LOW)、2速、3速、4速および5速からなる前進側の五つの速度段での自動変速が行われる。この自動変速は、例えば、車速とエンジンスロットル開度に対応して設定された自動変速マップに基づいて、実車速および実エンジンスロットル開度の変化に対応して自動的に変速制御が行われる。
【0072】
シフトレバー201をDポジション201dに移動させた後、これを矢印で示すように第3シフトガイド路213に沿って−方向に一度操作する度にD4レンジ(LOWから4速までの自動変速を行うレンジ),D3レンジ(LOWから3速までの自動変速を行うレンジ),2レンジ(2速固定のレンジ),1レンジ(1速固定のレンジ)と切り換えられる。逆に+方向の操作に対してはこれと逆の切換が行われる。この切換制御は、車速が所定車速以下となる低車速のときにはD5〜1レンジへの切換が行われ、図15に示すように循環する切換が可能であるが、車速が所定車速を越えた高車速のときには、D5から1レンジへ向かっての一つずつの切換と、1レンジからD5レンジへ向かっての一つずつの切換のみが可能となる。
【0073】
以上の説明から分かるように、操作装置200の操作レバー201がPポジション、Rポジション、Nポジションに操作移動されるときには、このシフトレバー操作に応じてマニュアルバルブ58のスプール58aをPポジション、Rポジション、N−Dポジションに移動させるが、シフトレバー201をNポジションとDポジションとの間で移動させるときには、マニュアルバルブ58はN−Dポジションのまま保持される。そして、シフトレバー201をNポジションとDポジションとの間で操作移動させたときには、これをスイッチにより電気的に検出し、第1〜第5オンオフソレノイドバルブ81〜85および第1〜第3リニアソレノイドバルブ86〜88の電気的な作動制御によりNレンジおよびDレンジを設定している。
【0074】
このため、これらソレノイドバルブが作動不良を起こしたときにNレンジおよびDレンジの設定制御が不正確となるという問題がある。このようなことから、本発明においては、いずれか一つのソレノイドバルブが作動不良を起こした場合には、第1フェイルモードに基づく作動制御を行うとともに、いずれか二つのソレノイドバルブが作動不良を起こした場合には、第2フェイルモードに基づく作動制御を行わせて上記問題を解決するようにしている。これらについて以下に説明する。
【0075】
まず、いずれか一つのソレノイドバルブ等が作動不良を起こした場合の第1フェイルモードでの作動制御を、図16を参照して説明する。なお、図16では、説明の容易化のため、第1から第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85をそれぞれ符号A〜E(Asol〜Esol)で示し、第1〜第3リニアソレノイドバルブ86〜88をそれぞれリニアA〜リニアCとして示す。この図において、符号×および○はそれぞれソレノイドが通電オフおよびオンとなることを意味する。
【0076】
この図における「部品」の欄には、作動不良を起こすソレノイドバルブ等と作動不良内容を示し、「変速段」の欄はこのような作動不良に対応して設定される走行速度段を示し、「PLおよびリニア」の欄は、この走行速度段を設定するために供給される圧がライン圧PLであるか、リニアA〜リニアCのいずれかからの供給油圧であるかを示している。
【0077】
まず、No.1の作動不良ケースとして、Asol(第1オン・オフソレノイドバルブ81)がオフ(×)の状態のままとなる作動不良が発生した場合には、残りの正常に作動するソレノイドバルブB〜EについてNo.1のパターン制御(すなわち、Eソレノイドバルブがオフで、B,C,Dソレノイドバルブがオンとなる制御)がなされる。この結果、図6の油圧回路において、LOWクラッチ11にライン圧が供給されて1速段が設定される。すなわち、Asol(第1オン・オフソレノイドバルブ81)がオフ・フェイルしたときには、1速段に固定されて走行可能となる。但し、このとき車速が所定車速以上となったときには、備考欄に示すように、B,C,Dソレノイドバルブをオフ作動させて、A〜Eソレノイドバルブ全てをオフとして、リニアB(第2リニアソレノイドバルブ87)からの制御油圧を4THクラッチ14に供給させて4速段での走行を行わせる。
【0078】
No.2の作動不良ケースとして、Asol(第1オン・オフソレノイドバルブ81)がオン(○)の状態のままとなる作動不良が発生した場合には、残りの正常に作動するソレノイドバルブB〜EについてNo.2のパターン制御(すなわち、C,Eソレノイドバルブがオフで、B,Dソレノイドバルブがオンとなる制御)がなされる。この結果、図6の油圧回路において、2NDクラッチ12にライン圧が供給されて2速段が設定される。すなわち、Asol(第1オン・オフソレノイドバルブ81)がオン・フェイルしたときには、2速段に固定されて走行可能となる。
【0079】
No.3の作動不良ケースとして、Bsol(第2オン・オフソレノイドバルブ82)がオフ(×)の状態のままとなる作動不良が発生した場合には、残りの正常に作動するソレノイドバルブAおよびC〜EについてNo.3のパターン制御(すなわち、C,Eソレノイドバルブがオフで、A,Dソレノイドバルブがオンとなる制御)がなされる。この結果、図6の油圧回路において、2NDクラッチ12にリニアA(第1リニアソレノイドバルブ86)が繋がり、リニアAからの油圧供給により2速段が設定される。すなわち、Bsol(第2オン・オフソレノイドバルブ82)がオフ・フェイルしたときには、2速段での走行が可能となる。
【0080】
以下、同様にして、No.4〜No.20に示す各ソレノイドバルブ等の作動不良に対しても、図示のようなパターンでのオン・オフソレノイドバルブの作動制御がなされ、いずれの場合にも2速段が設定される。
【0081】
このようにいずれか一つのソレノイドバルブ等が作動不良を起こした場合には、図16に示す第1フェイルモードでの作動制御が行われ、1速段、2速段、4速段のいずれかが設定され、シフトレバー201をDポジションに位置させた状態で、所定の速度段での前進走行が可能である。このため、例えば、修理工場まで所定の速度段のまま走行し、修理工場において作動不良の修理を行うという対応が可能である。
【0082】
次に、いずれか二つのソレノイドバルブ等が作動不良を起こした場合の第2フェイルモードでの作動制御を、図17を参照して説明する。なお、図17でも、説明の容易化のため、第1から第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85をそれぞれ符号A〜Eで示し、第1〜第3リニアソレノイドバルブ86〜88をそれぞれリニアA〜リニアCとして示す。この図においても、符号×および○はそれぞれソレノイドが通電オフおよびオンとなることを意味する。
【0083】
第2フェイルモード、すなわち、いずれか二つのソレノイドバルブ等が作動不良を起こした場合には、シフトレバー201をNポジションに操作することによりニュートラル状態を作り出し、車両が走り出すことを確実に防止するようにしている。図17には、正常状態でシフトレバー201をNポジションに位置させたときのソレノイドバルブA〜Eの作動を示しており(No.0の作動パターン)、このときには、ソレノイドバルブA,Cがオンで、ソレノイドバルブB,D,Eがオフとされ、この状態では、全クラッチ11,12,13,14,15がドレンに繋がって解放され、ニュートラル状態となる。
【0084】
このため、図16においてNo.11〜20に示す部品(第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85以外の部品)の二つが作動不良を生じた場合には、正常に作動するソレノイドバルブA〜E(第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85)を図17の正常パターンで示す作動を行わせてニュートラルを設定する。このことから分かるように、ソレノイドバルブA〜Eのうちの二つが、図17の正常パターンとは逆のオン・オフ作動となる作動不良に対する対応が問題である。本装置では、この作動不良に対してもニュートラルを設定するようにしており、これについて図17を参照して説明する。なお、図17において、作動不良を起こした作動を三角形で囲んで示している。
【0085】
まず、No.1に示すソレノイドバルブAおよびBが上記No.0の正常作動パターンと反対となる作動不良を起こした場合には、残りの正常なソレノイドバルブC,D,EをNo.1の作動パターンで作動させる。これにより、ソレノイドバルブB,Cがオンで、ソレノイドバルブA,D,Eがオフとなり、図6の油圧回路において、全クラッチ11,12,13,14,15がドレンに繋がって解放され、ニュートラル状態となる。
【0086】
No.2に示すようにソレノイドバルブAおよびCが上記No.0の正常作動パターンと反対となる作動不良を起こした場合には、残りの正常なソレノイドバルブB,D,EをNo.2の作動パターンで作動させる。これにより、全ソレノイドバルブA〜Eがオフとなり、図6の油圧回路において、LOW,2ND,3RD,4THクラッチ11,12,13,14がドレンに繋がって解放され、5THクラッチ15はリニアソレノイドバルブCに繋がる。このため、正常に作動するリニアソレノイドバルブCを介して5THクラッチ15をドレンに連通させてこのクラッチも解放すればニュートラル状態となる。
【0087】
No.3に示すようにソレノイドバルブAおよびDが上記No.0の正常作動パターンと反対となる作動不良を起こした場合には、残りの正常なソレノイドバルブB,C,EをNo.3の作動パターンで作動させる。これにより、ソレノイドバルブDがオンで、ソレノイドバルブA,B,C,Eがオフとなり、図6の油圧回路において、LOW,2ND,3RD,4THクラッチ11,12,13,14がドレンに繋がって解放され、5THクラッチ15はリニアソレノイドバルブCに繋がる。このため、正常に作動するリニアソレノイドバルブCを介して5THクラッチ15をドレンに連通させてこのクラッチも解放すればニュートラル状態となる。
【0088】
以下、図17に示すNo.4〜NO.10までのフェイルパターンに対して、それぞれ図示のようにソレノイドバルブA〜Eのオン・オフ作動を制御することにより、全クラッチ11,12,13,14,15がドレンに繋がって解放され、ニュートラル状態となる。このことから分かるように、第2フェイルモードでは、シフトレバーをN位置に移動させることにより、図17で示すパターンの作動制御を行って、シフトレバーがNポジションにすれば確実にニュートラルレンジが設定される。
【0089】
以上のように、上記の構成の制御装置によれば、一つもしくは二つのソレノイドバルブ等の作動不良に対して第1フェイルモードもしくは第2フェイルモードを設定して適切な対応がなされるのであるが、このためには作動不良の発生を正確に検知、判断する必要がある。この作動不良の発生の判断(故障判断)について、以下に例示的に説明する。
【0090】
このような故障判断のために、図6〜図12の油圧回路図に示すように、油圧検出を行う3個の油圧スイッチ91,92,93が配設されている。油圧スイッチ91は油路125に繋がり3RDクラッチ圧を検出し、油圧スイッチ92は油路122に繋がり2NDクラッチ圧を検出し、油圧スイッチ93は油路151に繋がり前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73の油圧を検出する。また、この制御装置では、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号も検出しており、現在どのモードが設定されているかを監視している。
【0091】
油圧スイッチ93は前後進選択油圧サーボ機構70の右側油室73内の油圧を検出しているため、前後進選択油圧サーボ機構70によりドグ歯式クラッチ16がリバースレンジ側かDレンジ(前進レンジ)側か否かを検出でき、この検出結果と第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号の検出結果とを監視する。そして、例えば、左側油室72内にライン圧が発生してリバースレンジ側の状態のときに、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号がDレンジのいずれかのモードに対応する信号であることを検出したときには異常(故障発生)であると判断する。同様に、右側油室73内にライン圧が発生してDレンジ側の状態のときに、第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号がリバースレンジに対応する信号であることを検出したときにも異常であると判断する。
【0092】
このように本制御装置では、前後進選択油圧サーボ機構70の位置を判断するとともにこの位置に対応した作動信号であるか否かを判断することにより異常もしくは故障の有無を検出する。そして、このような故障検出に基づいて、上述したフェイルモードを設定するなど適切な制御を行う。このような故障判断について以下のフローチャートを参照して説明する。
【0093】
この故障検出は、油圧スイッチ92,93の検出結果と第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ81〜85の作動信号とを比較して行うようになっている。上述の説明から分かるように、油圧スイッチ92は2速クラッチ12の作動油圧を検出しているため、故障判断は、1速から2速へのアップシフトが行われるときになされる。この故障判断フローを図18に示しており、まず、ステップS101において1速から2速へのアップシフト中か否かが判断される。アップシフト中であるときにはアップシフト完了までの所定時間T1の経過を待って(ステップS102)ステップS103に進む。なお、このアップシフト中でない場合および所定時間T1の経過を待つ間は故障判断を行わずこのまま今回のフローを終える。
【0094】
ステップS103においては、油圧スイッチ92がオフか否か、すなわち、2速クラッチ12に作動油圧が供給されているか否かが判断される。油圧スイッチ92がオンのときにはステップS104に進み、油圧スイッチ93がオフか否かが判断される。ステップS104において、油圧スイッチ93がオンであると判断されたときには正常であるのでこのまま今回のフローを終了し、油圧スイッチ93がオフであると判断されたときには、油圧スイッチ93の故障であるため、これを示すワーニング表示を点灯する。この場合には、ワーニング表示を点灯させるだけで、通常の走行制御を行う。
【0095】
一方、ステップS103において油圧スイッチ92がオフであると判断されたときは、ステップS106に進んで油圧スイッチ93がオフか否か判断される。ここで、油圧スイッチ93がオフであると判断された場合には、2NDクラッチへの油圧供給の故障(油圧供給がなされないという故障)と考えられるのでステップS107に進んでこの旨の故障判断を行う(同時にワーニング表示を点灯させる)。一方、ステップS106において油圧スイッチ93がオンであると判断された場合には、前後進選択油圧サーボ機構70の故障と考えられるので、ステップS108に進み、この旨の故障判断を行う(同時にワーニング表示を点灯させる)。以上の故障判断結果をまとめて表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】
以上のようにして2ND油路の油圧供給故障および前後進選択油圧サーボ機構70の故障についての故障判断が行なわれるが、本装置では、他の様々な故障判断が行われる。この故障判断の別の例を図19のフローチャートを参照して説明する。
【0098】
この故障検出は、シフトレバー201がNポジションに位置するときに行われ、ステップS111においてシフトレバー201がNポジションに位置するか否かが判断される。Nポジションに位置してから所定時間T2の経過を待って(ステップS112)ステップS113に進むが、Nポジションに位置していない場合および所定時間T2の経過を待つ間は故障判断を行わずこのまま今回のフローを終える。
【0099】
ステップS113においては、油圧スイッチ92がオフか否か、すなわち、2速クラッチ12に作動油圧が供給されているか否かが判断される。油圧スイッチ92がオフのときにはステップS114に進み、油圧スイッチ93がオフか否かが判断される。ステップS114において、油圧スイッチ93がオフであると判断されたときには正常であるのでこのまま今回のフローを終了し、油圧スイッチ93がオンであると判断されたときには、Dインヒビターバルブ56の故障であるため、ステップS115に進んでこの旨の故障判断を行うとともにこれを示すワーニング表示を行う。
【0100】
ステップS113において油圧スイッチ92がオンであると判断されたときは、ステップS116に進んで油圧スイッチ93がオフか否か判断される。ここで、油圧スイッチ93がオフであると判断された場合には、スイッチ92の故障であるため、ステップS117に進んでこれを示すワーニング表示を点灯する。この場合には、ワーニング表示を点灯させるだけで、通常の走行制御を行う。
【0101】
一方、ステップS116において油圧スイッチ93がオンであると判断された場合には、2NDクラッチへの油圧供給の故障(油圧供給がされたままで2NDクラッチが解放されないという故障)と考えられるのでステップS118に進んでこの旨の故障判断を行う(同時にワーニング表示を点灯させる)。以上の故障判断結果をまとめて表3に示す。
【0102】
【表3】
【0103】
以上においては、例示的にいくつかの故障判断例を示したが、このような故障判断がソレノイドバルブ等の種々の部品について行われ、この故障判断結果を用いて変速制御がなされる。このような自動変速機における変速制御を図20のフローチャートを参照して説明する。
【0104】
この変速制御は、運転席のシフトレバー201の操作によりセレクトされたポジションを判断することから開始し、ステップS121においてシフトレバーがNポジションに位置していると検出されたときには、ステップS122に進んで故障判断がなされているかをチェックする。上述したような故障判断により故障(作動不良)が発生していると判断されたときには、ステップS123に進んでワーニングランプが点灯される。ステップS122において故障がないと判定されたときにはステップS124に進んで、通常のニュートラル制御が行われる。
【0105】
ステップS121においてNポジションではないと判断されたときには、ステップS130に進み、Rポジションか否かの判断がなされる。ここでRポジションではないと判断された場合はステップS131に進み、Pポジションか否かが判断される。Pポジションではないと判断されたときには現在のポジションはDポジションであるので、ステップS132に進みD通常制御がなされる。
【0106】
ステップS131において、Pポジションであると判断されたときにはステップS133に進み、現在の車速Vが10km/H以上か否かが判断される。現在の車速Vが10km/H未満であるときには、このまま通常のニュートラルを設定するとともにパーキングギヤを係合させるパーキング制御を行う(ステップS134)。現在の車速Vが10km/H以上であるときには、パーキングモードへの切換を禁止するRインヒビター制御が行われる(ステップS137)。
【0107】
また、ステップS130においてRポジションであると判断されたときには、ステップS135に進み、現在の車速Vが10km/H以上か否かが判断される。現在の車速Vが10km/H未満であるときにはステップS138に進み、このままリバースレンジを設定するR制御を行う。一方、現在の車速Vが10km/H以上であるときには、前回のフローではリバースモード制御が行われたか否かが判断される(ステップS136)。前回のフローではリバースモード制御でなかったときには、ステップS137のRインヒビター制御が継続していると考えられるため、ステップS137に進み、Rインヒビター制御を継続する。一方、前回のフローで既にR制御が行われているときには、このままR(リバース)制御を行う(ステップS138)。
【0108】
以上の変速制御におけるD通常制御(ステップS132)について、図21を参照して説明する。この制御では、ステップS150においてN−Dインギヤ状態か否かを判断し、N−Dインギヤ状態のときにはステップS151に進んでニュートラルからDレンジへの移行制御であるインギヤ制御を行い、制御を終了する。インギヤ制御を行なわない場合はステップS152において故障が発生したと判断されているか否かを判定し、故障が無い場合にはステップS153に進み、Dレンジ用変速マップ検索を行うとともにこの変速マップに基づく自動変速制御を行う(ステップS154)。
【0109】
一方、ステップS152において故障が発生したと判断されている場合には、ステップS155に進んでワーニングランプを点灯させ、ステップS156においてソレノイドバルブA(第1オン・オフソレノイドバルブ81)がオフ(×)状態となる故障であるか否かが判断される。ソレノイドバルブAがオフ状態で故障するのは図16のNO.1の故障パターンであり、この場合には、ステップS157に進み、1−4変速マップを検索して読み出す。そして、ステップS158に進み、この1−4変速マップに基づき、1速段の設定(ソレノイドバルブA〜Eを×○○○×とする設定)もしくは4速段の設定(ソレノイドバルブA〜Eを×××××とする設定)を行う。
【0110】
ステップS160でソレノイドバルブAがオフ状態となる故障ではないと判断されたときにはステップS160に進み、2速段で走行したときにエンジン過回転が生じる所定車速(100Km/H)以下か否かを判断し、この所定車速を越えるときにはステップS153からステップS154に進み、正常変速制御をこのまま継続する。
【0111】
一方、所定車速以下であるときにはステップS161に進み、ソレノイドバルブB(第2オン・オフソレノイドバルブ82)がオフ(×)状態となる故障であるか否かが判断される。ソレノイドバルブBがオフ状態で故障するのは図16のNO.3の故障パターンであり、この場合には、ステップS166に進み、No.3のパターンの設定(ソレノイドバルブA〜Eを○××○×とする設定)を行って2速段を設定する。
【0112】
ステップSソレノイドバルブB(第2オン・オフソレノイドバルブ82)がオフ(×)状態となる故障ではないと判断されたときには、ステップS162に進み、2ND油路の故障か否かが判断される。2ND油路の故障と判断されたときや、サーボ機構の故障と判断されたときには、Dインヒビターバルブの故障もしくはサーボ機構の故障であるため、ステップS166に進み、ソレノイドバルブA〜Eを○××○×とする設定を行って2速段を設定する。また、ステップS162において2ND油路の故障でないと判断され且つステップS163においてサーボ機構の故障ではないと判断されたときには、ステップS167に進み、ソレノイドバルブA〜Eを○××○×とする設定を行って2速段を設定する。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る制御装置によれば、シフトレバーの第1の操作に対応してマニュアルバルブを作動させるだけであり、シフトレバーの操作をマニュアルバルブに伝達する操作伝達機構の構成をシンプルとすることができる。さらに、シフトレバーを第2の方向に操作して中立ポジションと前進ポジションとに切換操作すれば、中立レンジと前進レンジとの切換を行うことができ、このような中立レンジと前進レンジの切換制御は、コントローラによりシフトレバーの操作(中立ポジションと前進ポジションとの切換操作)を検知して行われるが、作動不良検出手段によりマニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態において電気制御バルブの作動不良の発生を検出したときには、この検出作動不良の内容に応じたフェイルモードに基づいて正常な電気制御バルブを作動させる制御が行われるため、作動不良発生時にはフェイルモードに対応した適切な制御を行わせることができ、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態での電気的な作動不良に対しても制御装置の制御の信頼性を確保できる。
【0114】
なお、作動不良検出手段により、前記マニュアルバルブが前記N−Dポジションで保持されている状態において、いずれか一つの電気制御バルブの作動不良が検出されたときには、フェイルモード(例えば、実施形態における第1フェイルモード)として、シフトレバーが中立ポジションに位置しているときには中立レンジを設定し、シフトレバーが前進ポジションに位置しているときには予め定めたいずれかの前進速度段を設定することが可能なように制御装置を構成するのが好ましい。例えば、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態において、いずれか一つの電気制御バルブの作動不良に対しては残りの電気制御バルブの作動制御により、前進走行が可能な所定速度段(例えば、2速段)を設定し、修理工場等までの走行を確保できるようにするのが好ましく、これにより、電気制御バルブが1つ作動不良を起こした場合でも制御装置の最低限の必要機能を確保できる。
【0115】
また、作動不良検出手段により、前記マニュアルバルブが前記N−Dポジションで保持されている状態において、いずれか二つの電気制御バルブの作動不良が検出されたときには、フェイルモード(例えば、実施形態における第2フェイルモード)として、シフトレバーが中立ポジションに位置しているときには中立レンジを設定することが可能なように制御装置を構成するのが好ましい。すなわち、マニュアルバルブがN−Dポジションで保持されている状態において、複数の電気制御バルブの2つが作動不良を起こした場合には、操作レバーを中立ポジションに移動させれば必ず中立レンジが設定されるため、操作レバーが中立ポジションのままなのに変速機がニュートラル状態とならないような事態が生じるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置およびこの装置により制御される自動変速機の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明に係る制御装置により変速制御される自動変速機の断面図である。
【図3】上記自動変速機の部分断面図である。
【図4】上記自動変速機の動力伝達系を示すスケルトン図である。
【図5】上記自動変速機の軸位置関係を示す概略図である。
【図6】本発明の実施形態に係る制御装置の構成を示す油圧回路図である。
【図7】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図8】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図9】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図10】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図11】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図12】図6の油圧回路の一部を拡大して示す油圧回路図である。
【図13】シフト操作装置を示す概略図である。
【図14】シフト操作スイッチ装置を示す概略図である。
【図15】シフトレバー操作に対する変速機能を示す表図である。
【図16】いずれか一つのソレノイドバルブ等が作動不良を起こした場合のソレノイドバルブ制御パターンを示す表図である。
【図17】いずれか二つのソレノイドバルブ等が作動不良を起こした場合のソレノイドバルブ制御パターンを示す表図である。
【図18】1−2アップシフトでの故障判断内容を示すフローチャートである。
【図19】Nポジションでの表示部での故障判断内容を示すフローチャートである。
【図20】シフトレバーポジションに応じた変速制御内容を示すフローチャートである。
【図21】D通常制御の制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
TM 自動変速機
ECU 電子制御ユニット(コントローラ)
58 マニュアルバルブ
81〜85 第1〜第5オン・オフソレノイドバルブ(電気制御バルブ)
86〜88 第1〜第3リニアソレノイドバルブ(電気制御バルブ)
200 シフト操作装置
201 シフトレバー
211 第1シフトガイド路
212 第2シフトガイド路
213 第3シフトガイド路
Claims (3)
- 運転者により操作されるシフトレバーを第1の方向に操作して、少なくとも駐車ポジション、後進ポジションおよび中立ポジションに移動させることが可能であり、且つ前記中立ポジションに位置した前記シフトレバーを前記第1の方向とは異なる第2の方向に操作して前進ポジションに移動させることが可能に構成され、
前記シフトレバーの前記第1の方向の操作に応じてマニュアルバルブをPポジション、RポジションおよびN−Dポジションに移動させ、前記シフトレバーの前記第2の方向の操作に対しては前記マニュアルバルブを前記N−Dポジションのままで保持するように構成され、
前記マニュアルバルブの作動に応じて変速アクチュエータへの作動油の給排を制御し、後進レンジ、中立レンジおよび前進レンジの設定と、前記前進レンジでの変速制御を行う複数の電気制御バルブと、
前記シフトレバーの操作を検知して前記電気制御バルブの作動を制御し、前記シフトレバーが前記中立ポジションに位置したときに前記中立レンジを設定させ、前記シフトレバーが前記前進ポジションに位置したときに前記前進レンジを設定させるとともに前記前進レンジでの変速制御を行わせるコントローラと、
前記マニュアルバルブが前記N−Dポジションで保持されている状態において、前記電気制御バルブの作動不良を検出する作動不良検出手段とを備え、
前記コントローラは、前記電気制御バルブの作動状態を検出し、検出された作動状態に応じて前記複数の電気制御バルブの作動の組み合わせを変更して前進レンジにおける所定の速度段を設定することができるとともに、前記作動不良検出手段により前記マニュアルバルブが前記N−Dポジションで保持されている状態においていずれかの前記電気制御バルブの作動不良が検出されたときには、この検出された作動不良の内容に応じたフェイルモードを設定し、前記フェイルモードに基づいて、作動不良を起こした前記電気制御バルブ以外の正常な前記電気制御バルブの作動制御を行うことを特徴とする自動変速機の制御装置。 - 前記作動不良検出手段により、前記マニュアルバルブが前記N−Dポジションで保持されている状態において、いずれか一つの前記電気制御バルブの作動不良が検出されたときには、前記フェイルモードとして、前記シフトレバーが前記中立ポジションに位置しているときには中立レンジを設定し、前記シフトレバーが前記前進ポジションに位置しているときには予め定めたいずれかの前進速度段を設定することが可能なようになっていることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
- 前記作動不良検出手段により、前記マニュアルバルブが前記N−Dポジションで保持されている状態において、いずれか二つの前記電気制御バルブの作動不良が検出されたときには、前記フェイルモードとして、前記シフトレバーを前記中立ポジションに位置しているときには中立レンジを設定することが可能なようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動変速機の制御装置。
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