JP2021076188A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライバに与える違和感及び危険な車両状態の発生を抑制しつつ、自動変速機のレンジを適切に切り替える。【解決手段】自動変速機の制御装置において、コントローラ20は、車両1が停車中で、且つ実レンジセンサSN2により検出された実レンジがNレンジで、尚且つアクセル開度センサSN3により検出されたアクセル開度が所定値以上である場合において、シフト位置センサSN1により検出されたシフト位置がNレンジからDレンジに対応する位置に変化した場合には、自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えずにNレンジに維持する。そして、コントローラ20は、アクセル開度が所定値以上から所定値未満に変化し、且つ、シフト位置がDレンジからNレンジに対応する位置に変化した後に、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替える。【選択図】図7

Description

本発明は、レンジ操作装置のシフト位置に基づき自動変速機のレンジを制御する自動変速機の制御装置に関する。
従来から、レンジ操作装置におけるシフトレバーの位置であるシフト位置を検出し、この検出されたシフト位置に応じて自動変速機を電気的に制御可能なシフトバイワイヤ式に構成された車両が知られている。このシフトバイワイヤ式の車両では、自動変速機が非走行レンジ(典型的にはNレンジ)に設定されている停車状態から車両を発進させる場合、ドライバが非走行レンジから走行レンジ(典型的にはDレンジ)に切り替える操作を行ったときに、ドライバがアクセルペダルを踏み込んでいると、ドライバの予期しない駆動力が発生してしまう場合がある。
このような問題に対処すべく、例えば特許文献1には、自動変速機を非走行レンジから走行レンジに切り替えるシフト操作が受け付けられたときに、車両が停車中で且つアクセル開度が所定値以上である場合には、自動変速機のレンジを非走行レンジに維持する技術が記載されている。自動変速機のレンジが非走行レンジに維持されると駆動力が車両に付与されないため、予期しない駆動力の発生が防止されることとなる。
特開2013−104459号公報
ところで、自動変速機のレンジ操作装置において、ドライバがレンジを切り替えるためのシフト操作を行うと、シフトレバーが操作後のレンジに対応する位置に保持されるステーショナリー式にて構成されたものが知られている。なお、このステーショナリー式に対して、ドライバがシフト操作を行った後にシフトレバーから手を放すと、変更後のレンジを維持したままシフトレバーが自動的にホームポジションに復帰する方式は、モメンタリ式と呼ばれている。
このようなステーショナリー式のレンジ操作装置を有する車両に対して、上述した特許文献1に記載の技術を適用すると、以下のような問題が発生し得る。特許文献1に記載の技術では、車両が停車中で且つアクセル開度が所定値以上である場合には、非走行レンジから走行レンジへのシフト操作があっても、自動変速機のレンジが非走行レンジに維持される。そうすると、ステーショナリー式のレンジ操作装置を有する車両では、レンジ操作装置のシフト位置が走行レンジに対応する位置に固定されるのに対して、自動変速機に実際に設定されているレンジが非走行レンジとなる。そのため、レンジ操作装置の状態と自動変速機の実際の状態とが異なるものとなるので、ドライバに違和感を与えてしまう。
また、特許文献1に記載の技術では、上記条件が成立して、走行レンジへのシフト操作に関わらずに自動変速機のレンジが非走行レンジに維持された後に、アクセル開度が所定値未満へと変化すると、自動変速機のレンジが非走行レンジから走行レンジへと切り替えられることとなる。この場合、ドライバは、どのタイミングにおいて自動変速機のレンジが切り替えられたか分からないため、ドライバに違和感を与えることがある。また、このように走行レンジへと切り替わってから予期せぬタイミングで駆動力が生じることで、危険な車両状態が発生する場合がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、非走行レンジでの車両停車中に、アクセル開度が所定値以上の状態においてシフト位置が走行レンジへと操作された場合に、ドライバに与える違和感及び危険な車両状態の発生を抑制しつつ、自動変速機のレンジを適切に切り替えることが可能な自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、自動変速機の制御装置であって、車両の自動変速機のレンジを切り替えるために操作されるシフトレバーを備え、ドライバがレンジを切り替えるようにシフトレバーを操作すると当該シフトレバーが操作後のレンジに対応する位置に保持されるステーショナリー式にて構成され、且つ、検出されたシフトレバーの位置に応じて自動変速機を電気的に制御可能なシフトバイワイヤ式にて構成されたレンジ操作装置と、ドライバによるアクセルペダルの操作に対応するアクセル開度を検出するアクセル開度センサと、レンジ操作装置のシフトレバーの位置に対応するシフト位置を検出するシフト位置センサと、自動変速機において実際に設定されている実レンジを検出する実レンジセンサと、シフト位置センサにより検出されたシフト位置に基づき、自動変速機の実レンジを制御するように構成されたコントローラであって、車両が停車中で、且つ実レンジセンサにより検出された実レンジが非走行レンジで、尚且つアクセル開度センサにより検出されたアクセル開度が所定値以上である場合において、シフト位置センサにより検出されたシフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に変化した場合には、自動変速機の実レンジを走行レンジに切り替えずに非走行レンジに維持するように構成された、コントローラと、を有し、レンジ操作装置のシフトレバーは、自動変速機の実レンジに関わらずに、ドライバにより操作されたレンジに対応するシフト位置に移動して、ドライバにより再度操作されるまで当該シフト位置に固定され、コントローラは、車両が停車中で、且つ実レンジが非走行レンジで、尚且つアクセル開度が所定値以上である場合において、シフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に変化した場合には、アクセル開度が所定値以上から所定値未満に変化し、且つ、シフト位置が走行レンジから非走行レンジに対応する位置に変化した後に、自動変速機の実レンジを非走行レンジから走行レンジに切り替えるように構成されている、ことを特徴とする。
このように構成された本発明では、コントローラは、車両が停車中で且つ実レンジが非走行レンジで、尚且つアクセル開度が所定値以上である場合において、レンジ操作装置のシフト位置が非走行レンジから走行レンジに変化した場合には、アクセル開度が所定値以上から当該所定値未満に変化し、且つ、シフト位置が走行レンジから非走行レンジに変化した後に、自動変速機の実レンジを非走行レンジから走行レンジに切り替える。つまり、コントローラは、アクセル開度が所定値未満になっても、ドライバがシフト位置を非走行レンジに戻す操作を行うまでは、自動変速機の実レンジを走行レンジに切り替えずに、非走行レンジに維持する。
このような本発明によれば、ドライバがシフト位置を非走行レンジに戻すまで、実レンジを非走行レンジに維持し続けることで、レンジ操作装置の操作状態と自動変速機の設定状態とが異なることをドライバに認知させることができる。よって、レンジ操作装置の操作状態と自動変速機の設定状態とが異なることによる違和感をドライバ自らで解消させるべく、レンジ操作装置のシフト位置を非走行レンジに戻すことをドライバに適切に促すことができる。したがって、本発明によれば、ドライバに与える違和感を軽減することが可能となる。
また、本発明によれば、ドライバが、アクセル開度が所定値未満となるようアクセルペダルを操作して、レンジ操作装置のシフト位置を非走行レンジに戻す操作を行った後に、自動変速機の実レンジを走行レンジに切り替えるので、ドライバは自動変速機の実レンジが切り替えられたタイミングを適切に認知することができる。よって、本発明によれば、ドライバに与える違和感を適切に抑制することができると共に、予期せぬタイミングで車両が発進することによる危険状態を適切に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、ドライバによりブレーキペダルに付与されたブレーキ踏力を検出するブレーキ踏力センサを更に備え、コントローラは、アクセル開度が所定値以上から所定値未満に変化し、且つ、シフト位置が走行レンジから非走行レンジに対応する位置に変化し、尚且つ、ブレーキ踏力センサにより検出されたブレーキ踏力が所定値以上になった後に、自動変速機の実レンジを非走行レンジから走行レンジに切り替えるように構成されている。
このように構成された本発明では、コントローラは、ドライバがアクセルペダルから足を離して、ブレーキペダルをある程度踏み込んだ後に、自動変速機の実レンジを走行レンジに切り替えるようにする。これにより、危険な車両状態をより確実に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、コントローラは、アクセル開度が所定値以上から所定値未満に変化し、且つ、シフト位置が走行レンジから非走行レンジに対応する位置に変化した後に、シフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に再び変化したタイミングで、自動変速機の実レンジを非走行レンジから走行レンジに切り替えるように構成されている。
このように構成された本発明によれば、ドライバは自動変速機の実レンジが切り替えられたタイミングを確実に認知することができる。よって、ドライバに与える違和感及び危険な車両状態の発生を効果的に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、コントローラは、車両が停車中で、且つ実レンジが非走行レンジで、尚且つアクセル開度が所定値以上である場合において、シフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に変化した場合には、実レンジとシフト位置に対応するレンジとが異なることをドライバに報知する制御を更に行うように構成されている。
このように構成された本発明によれば、レンジ操作装置のシフト位置を走行レンジから非走行レンジへ操作することを、ドライバに対して適切に促すことができる。
本発明において、好ましくは、コントローラは、コントローラは、車両が停車中で、且つ実レンジが非走行レンジで、尚且つアクセル開度が所定値以上である場合において、シフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に変化した場合には、シフト位置を走行レンジから非走行レンジに対応する位置へと戻すための操作を行うようにドライバに報知する制御を更に行うように構成されている。
このように構成された本発明によれば、レンジ操作装置のシフト位置を走行レンジから非走行レンジへ操作することを、ドライバに対してより確実に促すことができる。
好適な例では、コントローラは、車両に設けられた表示部に対する表示制御を行うことで、ドライバへの報知を行うように構成されているのがよい。
本発明の自動変速機の制御装置によれば、非走行レンジでの車両停車中に、アクセル開度が所定値以上の状態においてシフト位置が走行レンジへと操作された場合に、ドライバに与える違和感及び危険な車両状態の両方の発生を抑制しつつ、自動変速機のレンジを適切に切り替えることができる。
本発明の実施形態による自動変速機の制御装置が適用された車両の概略構成図である。 本発明の実施形態による自動変速機の制御装置が適用された車両の車内空間を示す模式図である。 本発明の実施形態によるレンジ操作装置のゲートパネルを示す概略平面図である。 本発明の実施形態による自動変速機の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるメータ装置の表示例についての説明図である。 本発明の実施形態によるメータ装置の別の表示例についての説明図である。 本発明の実施形態による変速制御を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による自動変速機の制御装置を説明する。
<装置構成>
図1は、本発明の実施形態による自動変速機の制御装置が適用された車両の概略構成図である。
図1に示すように、車両1は、主に、車両1を駆動するためのトルクを発生するエンジン2(例えばガソリンエンジン)と、車両1の動力伝達経路上においてエンジン2よりも下流側に設けられ、車両1を駆動するためのトルクを発生するモータ4と、図示しないインバータ等を介してモータ4との間で電力の授受を行うバッテリ5と、車両1の動力伝達経路上においてモータ4よりも下流側に設けられ、エンジン2及び/又はモータ4による回転速度を変速する自動変速機6と、自動変速機6からのトルクを下流側に伝達する動力伝達系8と、動力伝達系8からのトルクによって駆動輪12を駆動するドライブシャフト10と、当該駆動輪12と、を有する。車両1は、エンジン2及びモータ4を動力源として用いるハイブリッド車両として構成されている。
エンジン2の出力軸とモータ4の回転軸とは、断続可能な第1クラッチCL1を介して軸AX1によって同軸状に連結されている。この第1クラッチCL1により、エンジン2とモータ4との間におけるトルクの伝達と遮断とを切り替えられるようになっている。例えば、第1クラッチCL1は、モータ(図示略)によりクラッチ作動油流量及びクラッチ作動油圧を連続的又は段階的に制御して伝達トルク容量を変更可能な乾式多板クラッチによって構成されている。
モータ4の回転軸と自動変速機6の回転軸とは、軸AX2によって同軸状に連結されている。自動変速機6は、1つ以上の遊星歯車(プラネタリギヤ)を内部に備えており、車速やエンジン回転数などに応じてギヤ段(変速比)を自動的に切り替える機能を有している。また、自動変速機6は、断続可能な第2クラッチCL2を内部に備え、この第2クラッチCL2により、自動変速機6の上流側(エンジン2及びモータ4)と自動変速機6の下流側(駆動輪12など)との間におけるトルクの伝達と遮断とを切り替えられるようになっている。例えば、第2クラッチCL2も、モータ(図示略)によりクラッチ作動油流量及びクラッチ作動油圧を連続的又は段階的に制御して伝達トルク容量を変更可能な乾式多板クラッチによって構成されている。なお、第2クラッチCL2は、実際には、自動変速機6において種々のギヤ段を切り替えるために用いられる多数のクラッチによって構成される。
動力伝達系8は、自動変速機6の出力軸AX3を介してトルクが入力される。動力伝達系8は、駆動力を左右一対の駆動輪12に対して分配するデファレンシャルギヤや、ファイナルギヤなどを含んで構成されている。
上記の車両1は、第1クラッチCL1の締結と解放とを切り替えることで、走行モードを切り替えることができる。すなわち、車両1は、第1クラッチCL1を解放状態に設定して、エンジン2のトルクを用いずにモータ4のトルクを用いて車両1を走行させる走行モードと、第1クラッチCL1を締結状態に設定して、少なくともエンジン2のトルクを用いて車両1を走行させる走行モードと、を有する。前者の走行モードは、所謂EV走行モードであり、後者の走行モードは、エンジン2のトルクのみを用いて車両1を走行させるエンジン走行モード、又はエンジン2及びモータ4の両方のトルクを用いて車両1を走行させるハイブリッド走行モードである。
次に、図2は、本発明の実施形態による自動変速機の制御装置が適用された車両の車内空間を示す模式図である。図2に示すように、運転席の前方には、メータ装置15が組み込まれたインストルメントパネル14や、ステアリングハンドル16が配置されている。メータ装置15は、本発明における「表示部」の一例に相当し、速度やエンジン回転数やギヤレンジなどの表示機器を含む。
運転席と助手席との間には、センターコンソール17が設けられている。センターコンソール17は、前後方向に延びるように設けられており、運転者の腕を載せることができるように上面が略平面に形成されている。また、センターコンソール17には、自動変速機6のレンジを切り替えるために操作されるシフトレバー18aを備えるレンジ操作装置18が設けられている。
レンジ操作装置18は、ドライバがレンジを切り替えるようにシフトレバー18aを操作すると、シフトレバー18aが操作後のレンジに対応する位置に保持されるステーショナリー式にて構成されている。また、レンジ操作装置18は、シフトレバー18aと自動変速機6とが機械的に切り離され(つまり物理的な連結部材で接続されていない)、電気配線によって電気的に接続されたシフトバイワイヤ式にて構成されている。このシフトバイワイヤ式においては、センサにより検出されたシフトレバー18aの位置(シフト位置)に応じて、自動変速機6が電気的に制御可能になっている。
次に、図3は、本発明の実施形態によるレンジ操作装置18のゲートパネル18bを示す平面図である。このゲートパネル18bは、センターコンソール17の上面に設けられ、レンジ操作装置18のシフトレバー18a(図3では説明の便宜上、図示せず)の移動案内を行う。図3に示すように、ゲートパネル18bは、左側のメインシフトゲート18b1、及び、右側のサブゲート(マニュアルゲート)18b2を有する。メインシフトゲート18b1には、シフト位置として、前後方向に直列に、前方から後方へ順次、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジが設けられている。また、Dレンジの右側には、マニュアルゲート18b2のMレンジが設けられている。本実施形態において、Nレンジ、Pレンジは「非走行レンジ」の典型例であり、Dレンジ、Rレンジ、Mレンジは「走行レンジ」の典型例である。
本実施形態において、メインシフトゲート18b1は、ステーショナリー式に構成されており、シフトレバー18aが、ドライバにより操作されたレンジに対応するシフト位置に移動して、ドライバにより再度操作されるまで当該シフト位置に固定されるようになっている。これに対して、マニュアルゲート18b2は、Mゲートをホームポジション(基準位置)とする復帰式のゲート、つまりモメンタリ式に構成されており、シフトレバー18aの前後の操作により、シフトダウン及びシフトアップがなされるようになっている。
次に、図4は、本発明の実施形態による自動変速機の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、コントローラ20には、レンジ操作装置18のシフトレバー18aのシフト位置を検出するシフト位置センサSN1からの検出信号と、自動変速機6において実際に設定されている実レンジを検出する実レンジセンサSN2からの検出信号と、ドライバによるアクセルペダルの操作に対応するアクセル開度を検出するアクセル開度センサSN3からの検出信号と、ドライバによりブレーキペダルに付与されたブレーキ踏力を検出するブレーキ踏力センサSN4からの検出信号と、車両1の速度(車速)を検出する車速センサSN5からの検出信号と、が入力されるようになっている。
コントローラ20は、回路により構成されており、周知のマイクロコンピュータをベースとする制御器である。コントローラ20は、プログラムを実行する中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)としての1以上のマイクロプロセッサ20aと、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)により構成されてプログラム及びデータを格納するメモリ20bと、電気信号の入出力をする入出力バス等を備えている。
具体的には、コントローラ20は、図4に示すように、上述したセンサSN1〜SN5からの検出信号に基づき、主に、自動変速機6及びメータ装置15に対して制御信号を出力し、これらを制御する。すなわち、コントローラ20は、自動変速機6のレンジを切り替える制御、及び、所定の情報や画像をメータ装置15に表示させる制御を行う。基本的には、コントローラ20は、シフト位置センサSN1により検出されたシフト位置に基づき、自動変速機6のレンジを制御する。
<制御内容>
次に、本発明の実施形態においてコントローラ20が実行する制御内容について説明する。まず最初に、本実施形態による制御の概要について説明する。
基本的には、本実施形態では、コントローラ20は、
(1)車速センサSN5により検出された車速がほぼ0であり、つまり車両1が停車中であり、
(2)実レンジセンサSN2により検出された実レンジがNレンジであり、
(3)アクセル開度センサSN3により検出されたアクセル開度が所定値以上である場合(ドライバがアクセルペダルをある程度踏み込んでいる状況に相当する)において、
(4)シフト位置センサSN1により検出されたシフト位置がNレンジからDレンジに対応する位置に変化した場合に、
自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えずにNレンジに維持する。
こうする理由は、上述した特許文献1に記載された技術と同様に、Nレンジでの停車状態から車両1を発進させるときに、ドライバがNレンジからDレンジに切り替えたときにアクセルペダルを踏み込んでいると、ドライバの予期しない駆動力が発生してしまう、という問題に対処するためである。すなわち、このような状況においてDレンジへのシフト操作に関わらずにNレンジを維持することで、駆動力が車両1に付与されないようにして、予期しない駆動力の発生を防止するためである。
特に、本実施形態では、コントローラ20は、上記の(1)〜(4)の条件が成立して、自動変速機6のレンジをNレンジに維持した場合において、アクセル開度が所定値以上から当該所定値未満に変化しても(ドライバがアクセルペダルから足を離した状況に相当する)、シフト位置がDレンジからNレンジに対応する位置に変化するまでは、つまりドライバがシフト位置をNレンジに戻す操作を行うまでは、自動変速機6のレンジをNレンジに維持し続ける。換言すると、コントローラ20は、アクセル開度が所定値以上から当該所定値未満に変化し、且つ、シフト位置がDレンジからNレンジに対応する位置に変化した後に、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替える。より具体的には、コントローラ20は、アクセル開度が所定値未満に変化し、且つ、シフト位置がNレンジに変化した後に、シフト位置がNレンジからDレンジに再び変化したタイミングで、つまりドライバがシフト位置をDレンジへと再び操作したタイミングで、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替える。
こうする理由は以下の通りである。上記の(1)〜(4)の条件が成立して、Dレンジへのシフト操作に関わらずに自動変速機6のレンジをNレンジに維持した場合には、ステーショナリー式のレンジ操作装置18においては、シフト位置がDレンジに対応する位置に固定されるのに対して、自動変速機6に実際に設定されているレンジ(実レンジ)がNレンジとなる。そのため、レンジ操作装置18の操作状態と自動変速機6の実際の設定状態とが異なるものとなる。本実施形態においては、コントローラ20は、このような状況では、ドライバがレンジ操作装置18のシフト位置をNレンジに戻す操作を行うまでは、自動変速機6の実レンジをNレンジに維持し続けることで、レンジ操作装置18の操作状態と自動変速機6の設定状態とが異なることをドライバに確実に認知させるようにする。すなわち、レンジ操作装置18の操作状態が自動変速機6の設定状態からずれていることをドライバに認知させて(これはドライバの違和感を生じさせるものとなる)、レンジ操作装置18の操作状態を自動変速機6の設定状態に一致させるようにシフト操作してドライバ自らで違和感を解消させるべく、レンジ操作装置18のシフト操作を行わせることをドライバに促すようにしている。このような本実施形態によれば、結果的に、ドライバに与える違和感を適切に軽減することが可能となる。
また、特許文献1に記載の技術では、上記の(1)〜(4)の条件が成立して、Dレンジへのシフト操作に関わらずに自動変速機6のレンジがNレンジに維持された後に、アクセル開度が所定値未満に変化すると、自動変速機6のレンジがNレンジからDレンジへと切り替えられることとなる。この場合、ドライバは、どのタイミングにおいて自動変速機6のレンジが切り替えられたか分からないため、ドライバに違和感を与えることがある。また、このようにDレンジへと切り替わってから予期せぬタイミングで駆動力が生じることで(つまり車両1が発進する)、危険な車両状態が発生する場合がある。しかしながら、本実施形態では、ドライバがシフト位置をNレンジに戻す操作を行うまでは自動変速機6のレンジをNレンジに維持し続けるので、つまりドライバがシフト位置をNレンジに戻した後に自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えるので、ドライバは自動変速機6のレンジが切り替えられたタイミングを適切に認知することができる。よって、本実施形態によれば、ドライバに与える違和感を適切に抑制することができると共に、予期せぬタイミングで車両1が発進することによる危険状態を適切に抑制することができる。
更に、本実施形態では、コントローラ20は、上記の(1)〜(4)の条件が成立して、自動変速機6のレンジをNレンジに維持した場合において、アクセル開度が所定値以上から当該所定値未満に変化し、且つ、シフト位置がDレンジからNレンジに対応する位置に変化し、尚且つ、ブレーキ踏力センサSN4により検出されたブレーキ踏力が所定値以上になった後に、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替える。つまり、コントローラ20は、ドライバがアクセルペダルから足を離して、ブレーキペダルをしっかり踏み込んだ後に、自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えるようにする。これにより、上述した危険な車両状態をより確実に抑制することができる。
更に、本実施形態では、コントローラ20は、上述したような自動変速機6の制御を行うときに、メータ装置15に対する表示制御も行う。図5及び図6を参照して、本発明の実施形態による表示制御について説明する。
図5は、車両停車時にレンジ操作装置18がNレンジに操作されたときにおけるメータ装置15の表示例を示している。図5の左側には、レンジ操作装置18を概略的に示しており、図5の右側には、メータ装置15の一部のみ(具体的には速度計)を図示している(図6も同様とする)。ドライバが車両停車時にレンジ操作装置18のシフトレバー18aをNレンジに操作した場合(図5の左図参照)、コントローラ20は、自動変速機6のレンジをNレンジに設定し、自動変速機6がNレンジに設定されていることを示す「N」というテキストA1を、メータ装置15の下部(詳しくは速度計の下部)に表示させる(図5の右図参照)。
図6は、図5のように車両停車時にNレンジが設定された場合において、アクセルペダルを踏み込んだ状態でシフト位置がDレンジへと操作されたときにおけるメータ装置15の表示例を示している。ドライバがアクセルペダルを踏み込んだ状態においてレンジ操作装置18のシフトレバー18aをNレンジからDレンジに切り替えると(図6の左図を参照)、上述した(1)〜(4)の条件が成立することで、コントローラ20は、自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えずにNレンジに維持する。この場合、コントローラ20は、シフト位置をDレンジからNレンジへ戻す操作をドライバに行わせるように、「D→N」というテキストA2を、メータ装置15の下部(詳しくは速度計の下部)に表示させる(図6の右図参照)。このテキストA2中の「D」は、レンジ操作装置18の現在のシフト位置を示し、また、テキストA2中の「N」は、自動変速機6の実レンジを示している。これにより、レンジ操作装置18の操作状態と自動変速機6の実際の設定状態とが異なることを、ドライバに認知させるようにしている。更に、コントローラ20は、「アクセルを踏まずにNレンジに戻す操作を行ってください」というメッセージA3を、メータ装置15の中央部(詳しくは速度計の中央部)に表示させる。これにより、シフト位置をDレンジからNレンジへ操作することを、より確実に促すようにしている。
次に、図7を参照して、本発明の実施形態においてコントローラ20が自動変速機6に対して行う制御(変速制御)について具体的に説明する。図7は、本発明の実施形態による変速制御を示すフローチャートである。この変速制御は、コントローラ20内のマイクロプロセッサ20aによって、メモリ20bに記憶されたプログラムに基づき、所定の周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS10において、コントローラ20は、上述したセンサSN1〜SN5からの検出信号に対応する各種情報を取得する。具体的には、コントローラ20は、シフト位置センサSN1によって検出されたシフト位置と、実レンジセンサSN2によって検出された実レンジと、アクセル開度センサSN3によって検出されたアクセル開度と、ブレーキ踏力センサSN4によって検出されたブレーキ踏力と、車速センサSN5によって検出された車速とを取得する。そして、コントローラ20は、ステップS11に進む。
次いで、ステップS11において、コントローラ20は、ステップS10で取得された車速が0で(つまり車両1が停車している)、且つステップS10で取得された実レンジがNレンジであるか否かを判定する。その結果、車速が0で且つ実レンジがNレンジであると判定された場合(ステップS11:Yes)、つまりNレンジで車両1が停車している場合、コントローラ20は、ステップS12に進む。これに対して、車速が0で且つ実レンジがNレンジであると判定されなかった場合(ステップS11:No)、つまり車両1が走行している場合及び/又は実レンジがDレンジやRレンジやMレンジである場合、コントローラ20は、本制御に係るルーチンを抜ける。
次いで、ステップS12において、コントローラ20は、ステップS10で取得されたシフト位置がNレンジに対応する位置であるか否かを判定する。その結果、シフト位置がNレンジであると判定された場合(ステップS12:Yes)、つまりレンジ操作装置18の操作状態がNレンジに設定されている場合、コントローラ20は、ステップS13に進む。これに対して、シフト位置がNレンジであると判定されなかった場合(ステップS12:No)、つまりレンジ操作装置18の操作状態がDレンジやRレンジやMレンジに設定されている場合、コントローラ20は、本制御に係るルーチンを抜ける。
次いで、ステップS13において、コントローラ20は、ステップS10で取得されたアクセル開度が所定値未満であるか否かを判定する。この判定で用いられる所定値には、ドライバがアクセルペダルを操作していないか否かを判断可能な値(例えば0に近い値であり、好適にはアクセルペダルの遊び分を除いた値とするのがよい)に設定される。ステップS13の結果、アクセル開度が所定値未満であると判定された場合(ステップS13:Yes)、つまりドライバがアクセルペダルを操作していない場合、コントローラ20は、ステップS14に進む。これに対して、アクセル開度が所定値未満であると判定されなかった場合(ステップS13:No)、つまりドライバがアクセルペダルを操作している場合、コントローラ20は、ステップS18に進む。
次いで、ステップS14において、コントローラ20は、ステップS10で取得されたブレーキ踏力が所定値以上であるか否かを判定する。この判定で用いられる所定値には、ドライバがブレーキペダルを操作しているか否かを判断可能な値(例えば車両停車状態を維持するのに必要な制動力を付与するためのブレーキ踏力に応じた値)に設定される。ステップS14の結果、ブレーキ踏力が所定値以上であると判定された場合(ステップS14:Yes)、つまりドライバがブレーキペダルを操作している場合、コントローラ20は、ステップS15に進む。これに対して、ブレーキ踏力が所定値以上であると判定されなかった場合(ステップS14:No)、つまりドライバがブレーキペダルを操作していない場合、コントローラ20は、ステップS18に進む。
次いで、ステップS15において、コントローラ20は、ステップS10で取得されたシフト位置に基づき、レンジ操作装置18のシフトレバー18aをNレンジからDレンジに切り替える操作が行われたか否かを判定する。その結果、Dレンジに切り替えるシフト操作が行われたと判定された場合(ステップS15:Yes)、コントローラ20は、ステップS16に進む。
こうしてステップS16に進んだ状況では、アクセル開度が所定値未満で且つブレーキ踏力が所定値以上の状態においてDレンジに切り替えるシフト操作が行われているので、コントローラ20は、自動変速機6のレンジ(実レンジ)をNレンジに維持せずに、ドライバによるレンジ操作装置18のシフト操作に従って、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替える制御を行う(ステップS16)。すなわち、アクセル開度が所定値未満で且つブレーキ踏力が所定値以上の状態では、自動変速機6をDレンジに設定しても特に問題ないため、コントローラ20は、自動変速機6のレンジをDレンジに切り替える。この後、コントローラ20は、本制御に係るルーチンを抜ける。
一方、Dレンジに切り替えるシフト操作が行われたと判定されなかった場合(ステップS15:No)、コントローラ20は、ステップS17に進む。この場合には、アクセル開度が所定値未満で且つブレーキ踏力が所定値以上の状態であるが、ドライバがDレンジに切り替えるシフト操作を行っていないので、コントローラ20は、自動変速機6のレンジ(実レンジ)をNレンジに維持する(ステップS17)。この後、コントローラ20は、上記したステップS13に戻り、ステップS13以降の判定及び処理を再度行う。こうして、コントローラ20は、アクセル開度が所定値未満で且つブレーキ踏力が所定値以上の状態においてDレンジに切り替えるシフト操作が行われるまで待機する。
他方で、アクセル開度が所定値以上であるか(ステップS13:No)、又はブレーキ踏力が所定値未満である(ステップS14:No)と判定されて、ステップS18に進んだ場合、コントローラ20は、自動変速機6のレンジ(実レンジ)をNレンジに維持する(ステップS18)。このようなアクセル開度が所定値以上である状態又はブレーキ踏力が所定値未満である状態では、自動変速機6をDレンジに切り替えると上記したような予期しない駆動力が発生し得るので、コントローラ20は、自動変速機6をNレンジに維持する。この後、コントローラ20は、ステップS19に進む。
次いで、ステップS19において、コントローラ20は、シフト位置センサSN1によって検出されたシフト位置に基づき、レンジ操作装置18のシフトレバー18aをNレンジからDレンジに切り替える操作が行われたか否かを判定する。その結果、Dレンジに切り替えるシフト操作が行われたと判定された場合(ステップS19:Yes)、コントローラ20は、ステップS20に進む。これに対して、Dレンジに切り替えるシフト操作が行われたと判定されなかった場合(ステップS19:No)、コントローラ20は、上記したステップS13に戻り、ステップS13以降の判定及び処理を再度行う。
次いで、ステップS20において、コントローラ20は、シフト位置をDレンジからNレンジへ戻す操作をドライバに行わせるように、メータ装置15を表示制御する。例えば、コントローラ20は、「D→N」というテキストA2や「アクセルを踏まずにNレンジに戻す操作を行ってください」というメッセージA3を、メータ装置15に表示させる制御を行う(図6参照)。そして、コントローラ20は、ステップS21に進む。
次いで、ステップS21において、コントローラ20は、シフト位置センサSN1によって検出されたシフト位置に基づき、レンジ操作装置18のシフトレバー18aをDレンジからNレンジに切り替える操作が行われたか否かを判定する。つまり、コントローラ20は、ステップS20でのメータ装置15による表示に応じて、ドライバがレンジ操作装置18のシフト位置をDレンジからNレンジに戻す操作を行ったか否かを判定する。その結果、Nレンジに切り替えるシフト操作が行われたと判定された場合(ステップS21:Yes)、コントローラ20は、上記したステップS13に戻り、ステップS13以降の判定及び処理を再度行う。こうして、コントローラ20は、アクセル開度が所定値未満で且つブレーキ踏力が所定値以上の状態においてDレンジに切り替えるシフト操作が行われるまで待機する。
一方、ステップS21において、Nレンジに切り替えるシフト操作が行われたと判定されなかった場合(ステップS21:No)、コントローラ20は、ステップS20に戻る。この場合には、コントローラ20は、ステップS20の表示制御とステップS21のNレンジの操作判定を繰り返し行う。こうすることで、コントローラ20は、ドライバがレンジ操作装置18のシフト位置をDレンジからNレンジに戻す操作を行うまで待機する。
<作用及び効果>
次に、本発明の実施形態による自動変速機の制御装置の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、コントローラ20は、車両1が停車中で且つ実レンジがNレンジで、尚且つアクセル開度が所定値以上である場合において、シフト位置がNレンジからDレンジに変化した場合には、アクセル開度が所定値以上から当該所定値未満に変化し、且つ、シフト位置がDレンジからNレンジに変化した後に、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替える。つまり、コントローラ20は、アクセル開度が所定値未満になっても、ドライバがシフト位置をNレンジに戻す操作を行うまでは、自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えずに、Nレンジに維持する。
このような本実施形態によれば、ドライバがシフト位置をNレンジに戻す操作を行うまで、実レンジをNレンジに維持し続けることで、レンジ操作装置18の操作状態と自動変速機6の設定状態とが異なることをドライバに認知させることができる。よって、レンジ操作装置18の操作状態と自動変速機6の設定状態とが異なることによる違和感をドライバ自らで解消させるべく、レンジ操作装置18のシフト位置をNレンジに戻すことをドライバに適切に促すことができる。したがって、本実施形態によれば、ドライバに与える違和感を適切に軽減することが可能となる。
また、本実施形態によれば、ドライバがアクセルペダルから足を離してシフト位置をNレンジに戻した後に自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えるので、ドライバは自動変速機6のレンジが切り替えられたタイミングを適切に認知することができる。よって、本実施形態によれば、ドライバに与える違和感を適切に抑制することができると共に、予期せぬタイミングで車両1が発進することによる危険状態を適切に抑制することができる。
また、本実施形態では、コントローラ20は、アクセル開度が所定値以上から当該所定値未満に変化し、且つ、シフト位置がDレンジからNレンジに対応する位置に変化し、尚且つ、ブレーキ踏力センサSN4により検出されたブレーキ踏力が所定値以上になった後に、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替える。つまり、コントローラ20は、ドライバがアクセルペダルから足を離して、ブレーキペダルをしっかり踏み込んだ後に、自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えるようにする。これにより、危険な車両状態をより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、コントローラ20は、アクセル開度が所定値以上から当該所定値未満に変化し、且つ、シフト位置がDレンジからNレンジに対応する位置に変化した後に、シフト位置がNレンジからDレンジに対応する位置に再び変化したタイミングで、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替える。これにより、ドライバは自動変速機6のレンジが切り替えられたタイミングを確実に認知することができる。よって、ドライバに与える違和感及び危険な車両状態の発生を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、コントローラ20は、車両1が停車中で、且つ実レンジがNレンジで、尚且つアクセル開度が所定値以上である場合において、シフト位置がNレンジからDレンジに変化した場合には、実レンジとシフト位置に対応するレンジとが異なることをドライバに報知すべく、メータ装置15に対する表示制御を行う。これにより、レンジ操作装置18のシフト位置をDレンジからNレンジへ操作することを、ドライバに対して適切に促すことができる。
また、本実施形態では、コントローラ20は、車両1が停車中で、且つ実レンジがNレンジで、尚且つアクセル開度が所定値以上である場合において、シフト位置がNレンジからDレンジに変化した場合には、シフト位置をDレンジからNレンジに戻す操作を行うようにドライバに報知すべく、メータ装置15に対する表示制御を行う。これにより、レンジ操作装置18のシフト位置をDレンジからNレンジへ操作することを、ドライバに対してより確実に促すことができる。
<変形例>
以下では、上述した実施形態の変形例について説明する。
上述した実施形態では、変速制御に係るフローチャートにおいて(図7参照)、車速が0で且つ実レンジがNレンジであるか否かを判定すると共に(ステップS11)、シフト位置がNレンジであるか否かを判定していたが(ステップS12)、他の例では、車速が0で且つ実レンジがNレンジであるか否かのみを判定することとし、シフト位置がNレンジであるか否かを判定しなくてもよい。
また、上述した実施形態では、アクセル開度が所定値以上から当該所定値未満に変化し、且つ、シフト位置がDレンジからNレンジに対応する位置に変化し、尚且つ、ブレーキ踏力が所定値以上になった後に、自動変速機6のレンジをNレンジからDレンジに切り替えていた。他の例では、ブレーキ踏力に関わらずに、つまりブレーキ踏力が所定値以上になっていなくても、アクセル開度が所定値未満となり且つシフト位置がNレンジになった後に、自動変速機6のレンジをDレンジに切り替えてもよい。
また、上述した実施形態では、NレンジとDレンジとの切り替えに関する変速制御を示した。つまり、非走行レンジとしてNレンジを用い、走行レンジとしてDレンジを用いていた。他の例では、非走行レンジとしてPレンジを用い、走行レンジとしてRレンジやMレンジを用いてもよい。すなわち、PレンジとDレンジ、Rレンジ又はMレンジとの切り替え時や、NレンジとRレンジ又はMレンジとの切り替え時にも、上述した変速制御を適用してもよい。
また、上述した実施形態では、実レンジとシフト位置に対応するレンジとが異なることや、シフト位置をDレンジからNレンジに戻すための操作を行うことをドライバに報知すべく、メータ装置15を表示制御していたが、他の例では、メータ装置15以外の車内の表示部(例えばナビゲーション画面が表示される表示部など)を表示制御して、これらの情報をドライバに報知してもよい。更に他の例では、表示を行う代わりに、又は表示を行うと共に、これらの情報を音声出力してもよい。
また、上述した実施形態では、本発明をハイブリッド車両に適用する例を示したが(図1参照)、本発明はハイブリッド車両以外の車両にも適用可能である。
1 車両
2 エンジン
6 自動変速機
15 メータ装置
18 レンジ操作装置
18a シフトレバー
20 コントローラ
SN1 シフト位置センサ
SN2 実レンジセンサ
SN3 アクセル開度センサ
SN4 ブレーキ踏力センサ

Claims (6)

  1. 自動変速機の制御装置であって、
    車両の自動変速機のレンジを切り替えるために操作されるシフトレバーを備え、ドライバがレンジを切り替えるように前記シフトレバーを操作すると当該シフトレバーが操作後のレンジに対応する位置に保持されるステーショナリー式にて構成され、且つ、検出された前記シフトレバーの位置に応じて前記自動変速機を電気的に制御可能なシフトバイワイヤ式にて構成されたレンジ操作装置と、
    ドライバによるアクセルペダルの操作に対応するアクセル開度を検出するアクセル開度センサと、
    前記レンジ操作装置の前記シフトレバーの位置に対応するシフト位置を検出するシフト位置センサと、
    前記自動変速機において実際に設定されている実レンジを検出する実レンジセンサと、
    前記シフト位置センサにより検出されたシフト位置に基づき、前記自動変速機の実レンジを制御するように構成されたコントローラであって、前記車両が停車中で、且つ前記実レンジセンサにより検出された実レンジが非走行レンジで、尚且つ前記アクセル開度センサにより検出されたアクセル開度が所定値以上である場合において、前記シフト位置センサにより検出されたシフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に変化した場合には、前記自動変速機の実レンジを走行レンジに切り替えずに非走行レンジに維持するように構成された、前記コントローラと、
    を有し、
    前記レンジ操作装置の前記シフトレバーは、前記自動変速機の実レンジに関わらずに、ドライバにより操作されたレンジに対応するシフト位置に移動して、ドライバにより再度操作されるまで当該シフト位置に固定され、
    前記コントローラは、前記車両が停車中で、且つ前記実レンジが非走行レンジで、尚且つ前記アクセル開度が前記所定値以上である場合において、前記シフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に変化した場合には、前記アクセル開度が前記所定値以上から前記所定値未満に変化し、且つ、前記シフト位置が走行レンジから非走行レンジに対応する位置に変化した後に、前記自動変速機の実レンジを非走行レンジから走行レンジに切り替えるように構成されている、
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. ドライバによりブレーキペダルに付与されたブレーキ踏力を検出するブレーキ踏力センサを更に備え、
    前記コントローラは、前記アクセル開度が前記所定値以上から前記所定値未満に変化し、且つ、前記シフト位置が走行レンジから非走行レンジに対応する位置に変化し、尚且つ、前記ブレーキ踏力センサにより検出されたブレーキ踏力が所定値以上になった後に、前記自動変速機の実レンジを非走行レンジから走行レンジに切り替えるように構成されている、
    請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記コントローラは、前記アクセル開度が前記所定値以上から前記所定値未満に変化し、且つ、前記シフト位置が走行レンジから非走行レンジに対応する位置に変化した後に、前記シフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に再び変化したタイミングで、前記自動変速機の実レンジを非走行レンジから走行レンジに切り替えるように構成されている、請求項1又は2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記コントローラは、前記車両が停車中で、且つ前記実レンジが非走行レンジで、尚且つ前記アクセル開度が前記所定値以上である場合において、前記シフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に変化した場合には、前記実レンジと前記シフト位置に対応するレンジとが異なることをドライバに報知する制御を更に行うように構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動変速機の制御装置。
  5. 前記コントローラは、前記車両が停車中で、且つ前記実レンジが非走行レンジで、尚且つ前記アクセル開度が前記所定値以上である場合において、前記シフト位置が非走行レンジから走行レンジに対応する位置に変化した場合には、前記シフト位置を走行レンジから非走行レンジに対応する位置へと戻すための操作を行うようにドライバに報知する制御を更に行うように構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の自動変速機の制御装置。
  6. 前記コントローラは、前記車両に設けられた表示部に対する表示制御を行うことで、ドライバへの前記報知を行うように構成されている、請求項4又は5に記載の自動変速機の制御装置。
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