JP4027407B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、ならびに、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真感光体としては、低価格および高生産性などの利点から、光導電性物質(電荷発生物質や電荷輸送物質)として有機材料を用いた感光層(有機感光層)を円筒状支持体上に設けてなる電子写真感光体、いわゆる有機電子写真感光体が普及している。有機電子写真感光体としては、高感度および高耐久性などの利点から、光導電性染料や光導電性顔料などの電荷発生物質を含有する電荷発生層と光導電性ポリマーや光導電性低分子化合物などの電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを積層してなる感光層、いわゆる積層型感光層を有する電子写真感光体が主流である。
また、電子写真感光体としては、円筒状支持体上に感光層を設けてなる、円筒状のものが一般的である。
電子写真感光体は、帯電工程−露光工程−現像工程−転写工程−クリーニング工程からなる電子写真画像形成プロセスに用いられる。
電子写真画像形成プロセスのうち、電子写真感光体の周面に存在する転写紙の紙粉や転写残トナーなどを除去することによって電子写真感光体の周面をクリーニングするクリーニング工程は、鮮明な画像を得るために重要な工程である。
クリーニング方法としては、クリーニングブレードを電子写真感光体の周面に当接させて該クリーニングブレードと該電子写真感光体との間の隙間をなくし、紙粉や転写残トナーのスリ抜けを防止することによって、これらを掻き取る方法が、コスト、設計の容易性などの利点から主流となっている。
従来は、電子写真感光体に硬度が高い材料が用いられることが少なかったため、電子写真感光体が多量に削れ、それにより不具合な画像が生じ、また、寿命が短くなるという問題が発生することが多かった。
また、帯電工程により生じる帯電生成物により、電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂などが劣化し、電子写真特性が悪化するという問題が発生することもあった。
しかしながら、近年、材料の選択や電子写真装置のプロセス条件の最適化などにより、電子写真感光体の削れ量を減少させることができ、それによって長寿命化が可能となっている。
近年、電子写真感光体の表面層(電子写真感光体の最表面に位置する層、換言すれば、支持体から最も離隔した位置にある層。)として、硬度の高い層を設けることによって、電子写真感光体の削れ量を減少させ、もって電子写真感光体の長寿命化を図る技術が提案されている(例えば、特開平05−034944号公報、特開平05−066598号公報、特開平05−088525号公報および特開平05−224452号公報を参照。)。
しかしながら、電子写真感光体の周面の硬度が高くなり、もって電子写真感光体の削れ量が減少することにより、以下のような問題が生じることが判明している。
・帯電生成物が電子写真感光体に堆積することにより、および/または、帯電手段からの通電に起因した電子写真感光体の周面の劣化により、画像流れが発生する場合がある。・電子写真感光体の周面に残存するトナーを清掃するクリーニングブレードと電子写真感光体の周面の摩擦が増大することにより、クリーニングブレードの鳴きや捲れが発生する場合がある。
・クリーニング部材のエッジが欠ける現象が見られる場合がある。
・電子写真感光体の周面にトナーの外添剤や転写紙の紙粉などが堆積しても、電子写真感光体の周面は削られにくいため、これら異物を起点にトナーの融着が発生し、クリーニングブレードの圧接により電子写真感光体の周面に傷が発生する確率が増加する。
上記問題を解決する技術として、電子写真感光体の周面を定期的に研磨する、電子写真装置内に電子写真感光体の周面を研磨する手段を設ける、などの試みがなされている(例えば、特開平05−204282号公報、特開平05−323833号公報および特開平06−051674号公報を参照。)。
しかしながら、前者の場合は、研磨による表面粗さがある適当な範囲以下であると効果がなく、ある適当な範囲を超えると画像劣化を生じる傾向がある。また、適当な範囲の表面粗さであっても、通紙初期は効果があっても、通紙中に徐々に電子写真感光体が削れることにより表面の形状が変化すると、結局、上述したような問題が発生する傾向にある。
また、後者の場合は、電子写真装置本体が大型化するという問題があり、また、電子写真装置内に電子写真感光体の周面を研磨する手段を設けたとしても、通紙中の電子写真感光体の周面に帯電生成物やトナーの外添剤や転写紙の紙粉などが付着する条件は一定ではないため、問題を解消する条件を見いだすことは難しい。
本発明の目的は、上記問題が生じにくい電子写真感光体、該電子写真感光体の製造方法、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明は、円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層を有する円筒状の電子写真感光体において、
該電子写真感光体の周面には、幅が0.5〜40μmの範囲内にある溝が該周面の略周方向に複数形成されており、
該溝の本数が、該周面の母線方向の幅1000μmあたり20〜1000本であり、
該電子写真感光体の周面の弾性変形率が50〜65%であり、
該電子写真感光体の周面のユニバーサル硬さ値(HU)が150〜210N/mm である、
ことを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明は、上記電子写真感光体の製造方法であって、該電子写真感光体の表面層を形成する表面層形成工程と、該表面層の表面を粗面化する粗面化工程とを有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。
また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また、本発明は、上記電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
本発明によれば、上記問題が生じにくい電子写真感光体、該電子写真感光体の製造方法、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体は、円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層を有する円筒状の電子写真感光体であって、周面に幅が0.5〜40μmの範囲内にある溝が周面の略周方向に複数形成されており、この溝の本数が周面の母線方向の幅1000μmあたり20〜1000本であることを特徴とする。(以下、幅が0.5〜40μmの範囲内にある溝の、周面の母線方向の幅1000μmあたりの本数を、「溝密度」ともいう。つまり、上記の場合、溝密度は20〜1000である。)
溝密度が20より小さいと、クリーニングブレードを有するクリーニング手段を搭載する電子写真装置に用いた場合、通紙枚数の増加によりクリーニングブレードのエッジ部に欠けが生じ、クリーニング不良となり、出力画像上に黒いスジ状の画像が生じやすくなり、また、トナーなどの融着が生じ、出力画像上に白い点状の画像が生じやすくなる。
また、溝密度が20より小さいと、クリーナーレスの電子写真装置に用いた場合、帯電手段の汚れ、現像手段中のトナーの帯電性劣化、転写手段の傷発生などが挙げられる。
また、溝密度が1000を超えると、文字再現性が低下し、小文字(例えば3ポイント以下の文字)画像が再現されにくく、かすれてしまう場合があったり、特に低湿環境下においてトナーがクリーニングブレードをすり抜けるというクリーニング不良が発生する場合がある。
また、幅が40μmを超える溝は、電子写真感光体の帯電電位やトナーの構成にもよるが、ハーフトーン画像上で濃淡ムラや白いキズ画像を生じさせやすく、また、白地画像上に黒いキズ画像を生じさせやすいため、電子写真感光体の周面に形成された溝のうち幅が40μmを超える溝の割合は、電子写真感光体の周面に形成された溝すべてに対して20本数%以下であることが好ましい。
また、本発明の電子写真感光体の周面に略周方向に形成されている溝と溝との間の部分(平坦部)の幅は、0.5〜40μmであることが好ましい。
平坦部の幅が40μmを超えると、クリーニングブレードを有するクリーニング手段を搭載する電子写真装置に用いた場合、電子写真感光体とクリーニングブレードとの間のトルクが上昇しやすく、クリーニング不良が発生しやすい。
また、電子写真感光体の周面に複数形成された幅が0.5〜40μmの範囲内にある溝の本数を周面の母線方向の幅1000μmあたりi本(20≦i≦1000)とし(つまり溝密度がi)、該i本の幅が0.5〜40μmの範囲内にある溝の幅をそれぞれW〜W[μm]としたとき、下記関係式(a)を満足することが好ましい。
Figure 0004027407
上記関係式(a)は、i本の幅が0.5〜40μmの範囲内にある溝の幅の合計(以下「ΣWn」ともいう。)が200μm以上であり、800μm以下であることを意味する。
溝の幅の合計が800μmを超えると、クリーニングブレードを有するクリーニング手段を搭載する電子写真装置に用いた場合、電子写真感光体とクリーニングブレードとの間でのトナーすり抜けによるクリーニング不良が発生しやすい。一方、溝の幅の合計が200μmより小さいと、電子写真感光体とクリーニングブレードとの間のトルクが上昇しやすく、ブレードのビビリ(による鳴き)や捲れによるクリーニング不良が発生しやすい。
本発明において、電子写真感光体の周面に形成された溝の幅および溝密度ならびに平坦部の幅は、(株)菱化システム製の非接触3次元表面測定機マイクロマップ557Nを用いて以下のようにして測定した。
まず、マイクロマップの光学顕微鏡部に5倍の二光束干渉対物レンズを装着し、電子写真感光体をレンズ下に固定し、表面形状画像をWaveモードでCCDカメラを用いて干渉像を垂直走査させて3次元画像を得る。得られる画像の範囲は1.6mm×1.2mmである。
次に、得られた3次元画像を解析し、データとして単位長さ1000μmあたりの溝の数、溝の幅が得られる。このデータを基に、溝の幅、溝の数の解析が可能となる。
なお、本発明においては、溝は幅が0.5μm以上のものをカウントし、電子写真感光体の母線方向の3箇所で、それぞれの箇所での円周方向について各4箇所の計12箇所を測定箇所とした。
また、溝の幅、溝の数に関しては、マイクロマップ以外にも、市販のレーザー顕微鏡(超深度形状測定顕微鏡VK−8550、VK−9000((株)キーエンス製)、走査型共焦点レーザー顕微鏡OLS3000(オリンパス(株)製)、リアルカラーコンフォーカル顕微鏡オプリテクスC130(レーザーテック(株)製))、デジタルマイクロスコープVHX−100、VH−8000((株)キーエンス製))などにより、電子写真感光体の周面の画像を得て、それを基に画像処理ソフト(例えばWinROOF(三谷商事(株)製))を用い、溝の幅、溝の数を求めることが可能である。また、3次元非接触形状測定装置(NewView5032(ザイゴ(株)製))などを用いればマイクロマップと同様に測定することが可能である。
電子写真感光体の周面の十点平均面粗さRzは、0.3μm〜1.3μmであることが好ましい。0.3μmより小さいと、画像流れ解消の効果が薄くなる場合があり、1.3μmを超えると、文字再現性が低下し、小文字(例えば3ポイント以下の文字)画像が再現されにくく、つぶれてしまう場合がある。
なお、電子写真感光体の周面の十点平均面粗さRzは、溝の深さを表す指標の1つとなる。
本発明においては、電子写真感光体の周面の最大表面粗さRmaxと十点平均面粗さRzとの差(Rmax−Rz)は0.3μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがより好ましい。0.3μmを超えると、ハーフトーン画像上で濃淡ムラを生じる場合がある。
本発明において、電子写真感光体の周面の十点平均面粗さRzおよび最大表面粗さRmaxは、JIS規格1982を基準とし、(株)小坂研究所製の表面粗さ測定器サーフコーダSE3500型を用い、以下の条件で測定した。
検出器:R2μm
0.7mNのダイヤモンド針
フィルタ:2CR
カットオフ値:0.8mm
測定長さ:2.5mm
送り速さ:0.1mm
なお、本発明においては、電子写真感光体の母線方向の3箇所で、それぞれの箇所での円周方向について各4箇所の計12箇所を測定箇所とした。
以下、本発明の電子写真感光体を製造方法とともに説明する。
本発明の電子写真感光体は、例えば、電子写真感光体の表面層を形成した後、完成後の電子写真感光体の周面の状態が上記条件を満足するように表面層の表面を粗面化することによって製造することができる。
その他の方法としては、粗面化された円筒状支持体上に感光層などを順次積層していき、支持体の周面形状を電子写真感光体の周面に反映させる方法や、表面層用塗布液を用いた塗工により表面層を形成する場合に塗布された表面層用塗布液が完全に乾燥(硬化)する前に(流動性のある状態で)粗面化する方法などが挙げられる。
次に、本発明の電子写真感光体の製造方法に用いることのできる粗面化手段の一例として、研磨シートを用いた研磨機の一例を図1に示す。研磨シートとは、シート状基材上に研磨砥粒が結着樹脂中に分散された層を設けてなるシート状の研磨部材のことである。
図1中、研磨シート101は中空の軸106に巻かれており、軸106に研磨シート101が送られる方向と逆方向に、研磨シート101に張力が与えられるようモーター(不図示)が配置されている。研磨シート101は矢印方向に送られ、ガイドローラー102a、102bを介してバックアップローラー103を通り、研磨後の研磨シート101はガイドローラー102c、102dを介してモーター(不図示)により巻き取り手段105に巻き取られる。研磨は、研磨シート101が被処理体(周面の粗面化(研磨)を行う前の電子写真感光体、または、周面の粗面化(研磨)および清掃を行う前の電子写真感光体)104に常時圧接され、被処理体104の周面を粗面化することで行われる。研磨シート101は絶縁性であることが多いので、研磨シート101の接する部位には、アースに接地されたものまたは導電性を有するものを用いることが好ましい。
研磨シート101の送りスピードは10〜500mm/minの範囲が好ましい。送り量が少ないと、被処理体104の周面への深傷の発生、溝のムラ、研磨シート101の表面への結着樹脂の付着などが生じる場合がある。
被処理体104は、研磨シート101を介してバックアップローラー103と対向した位置に置かれる。この際、研磨シート101の基材側からバックアップローラー103が所望の設定値で所定の時間押し当てられ、被処理体104の周面が粗面化される。被処理体104の回転方向は、研磨シート101の送られる方向と同一であってもよいし、対向であってもよい。また、粗面化の途中で回転方向を変更してもよい。
バックアップローラー103の被処理体104に対する押し当て圧は、0.005〜15N/mの範囲であれば、完成後の電子写真感光体の周面形状を本発明の規定のものにしやすい。電子写真感光体の周面形状(溝の幅、溝密度、表面粗さなど)は、研磨シート101の送りスピード、パックアップローラー103の押し当て圧、研磨砥粒の粒径や形状、研磨シートに分散される研磨砥粒の番手、研磨シートの結着樹脂の膜厚、基材の厚みなどを適宜選択することにより調整できる。
研磨砥粒としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化クロム、ダイヤモンド、酸化鉄、酸化セリウム、コランダム、珪石、窒化珪素、窒化硼素、炭化モリブデン、炭化珪素、炭化タングステン、チタンカーバイトおよび酸化珪素などの粒子が挙げられる。研磨砥粒の平均粒径は0.01〜50μmであることが好ましく、さらには1〜15μmであることがより好ましい。研磨砥粒の平均粒径が小さすぎると、完成後の電子写真感光体の周面形状を本発明の規定のものにしにくい。特に、溝の幅が本発明の規定の値になりにくい。一方、砥粒の平均粒径が大きすぎると、Rmax−Rzの差が大きくなる傾向にある。なお、研磨砥粒の平均粒径は、遠心沈降法で測定されたメジアン径D50である。
研磨シートは、基材の上に結着樹脂中に研磨砥粒を分散したものを塗布することにより作製される。結着樹脂中の研磨砥粒はある程度の粒径分布をもって分散されてもよいが、その粒度分布を制御してもよい。例えば、平均粒径は同じでも大粒径側の粒子を除くことにより、Rmax−Rzの値を小さくすることができる。また、研磨シートの作製時に研磨粒子の平均粒径のバラツキを抑えることが可能となり、その結果、完成後の電子写真感光体のRzのバラツキを抑えることが可能となる。
研磨シートの結着樹脂中に分散される研磨砥粒の番手は研磨砥粒の平均粒径と相関がある。番手数が小さい方が研磨砥粒の平均粒径が大きく、そのため、完成後の電子写真感光体の周面に傷が生じやすくなる。研磨シートに分散される研磨砥粒の番手は、500〜20000の範囲が好ましく、さらには1000〜3000の範囲がより好ましい。
研磨シートに用いられる研磨粒子を分散させる結着樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、可視光硬化樹脂および防黴性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アミノ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ウレタンエラストマーおよびポリアミド−シリコーン樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂およびアルキッド樹脂などが挙げられる。
研磨シートの結着樹脂中に研磨粒子を分散させてなる層の膜厚は、1〜100μmであることが好ましい。膜厚が厚すぎると、膜厚ムラが生じやすく、その結果、研磨シートの表面に凹凸が大きくなり、被処理体を研磨した際、Rmax−Rzが大きくなりやすい。一方、膜厚が薄すぎると、研磨砥粒の脱落が起こりやすくなる。
本発明において、研磨シートとしては、例えば、以下に挙げる市販のものを用いることができる。
レフライト(株)製 MAXIMA、MAXIMA Tタイプ
(株)KOVAX製 ラピカ
住友3M(株)製 マイクロフィニッシングフィルム、ラッピングフィルム
三共理化学(株)製 ミラーフィルム、ラップングフィルム
日本ミクロコーティング(株)製 ミポックス
また、本発明においては、所望の周面形状の電子写真感光体が得られるように、複数回にわたり粗面化工程(研磨工程)を行うことも可能である。その際は、番手の粗い研磨砥粒が分散された研磨シートから始めて番手の細かい研磨砥粒が分散された研磨シートに変えていっても良いし、番手の細かい研磨砥粒が分散された研磨シートから始めて番手の粗い研磨砥粒が分散された研磨シートに変えていってもよい。前者の場合は、電子写真感光体の周面に粗い溝の上に細かい溝を重畳させることが可能となり、後者の場合は、溝のムラを低減させることが可能となる。
また、番手数が同等で研磨砥粒が異なる研磨シートで研磨してもよい。研磨砥粒の硬度が異なるため、電子写真感光体の周面形状の最適化が可能となる。
研磨シートに用いる基材としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂およびポリフェニルスルホン樹脂などが挙げられる。
研磨シートの基材の厚みは10〜150μmであることが好ましく、さらには15〜100μmであることがより好ましい。基材の厚みが薄すぎると、バックアップローラーで研磨シートを被処理体の周面に押し当てた際に、押し当て圧のムラが起こることで研磨シートのよれが発生し、電子写真感光体の周面の凹部には数mm程度の未研磨部、凸部には深溝が生じ、ハーフトーン画像上に濃度ムラとなって現れる場合がある。基材の厚みが厚すぎると、研磨シート自体の硬度が高くなり、研磨砥粒の分布ムラ、押し当て圧のムラなどが電子写真感光体の周面形状に反映されてしまう場合がある。
バックアップローラー103は、被処理体104の周面に溝を形成させる手段として有効な手段である。研磨シート101の張力のみで研磨することも可能であるが、バックアップローラー103を用いずに研磨シート101の張力のみで被処理体104の周面に溝を形成させる方法を採用してもよい。ただし、電子写真感光体の表面層の硬度が高い場合(主に硬化性樹脂を用いた場合)、研磨シート101の張力のみでは被処理体104の周面に接する圧が低いため、バックアップローラーを用いる方法が好ましい。
図2には、研磨シート101の張力のみで被処理体104の周面を研磨する場合の一例を示す。図1に示す例と異なる点は、バックアップローラー103がなく、被処理体104の周面に形成される溝の形状の制御は、主に、研磨シート101に用いられる研磨砥粒の番手、研磨シート101の被処理体104への押し当て圧、研磨時間などで決定される。
研磨機に用いられるバックアップローラー103の材質としては、金属や樹脂などが挙げられる。被処理体104の周面を粗面化(研磨)する工程において、被処理体104の円筒振れ、バックアップローラー103の円筒振れ、研磨シート101のスラスト方向の研磨圧分布などにより、被処理体104の周面の研磨圧分布ムラが生じると考えられ、それらを吸収することを考慮すると、バックアップローラー103の材質は樹脂が好ましい。さらに、研磨圧分布ムラを吸収することを第一に考えると、バックアップローラー103の材質は、樹脂の中でも発泡性樹脂がより好ましく、その中でも、研磨シート101は基本的に絶縁性であり、被処理体104の周面が摩擦により帯電するため、電圧の上昇を抑える目的で、バックアップローラー103の材質は導電性を有するものがより好ましい。
なお、バックアップローラー103の材質を導電性を有するものとしても、研磨シート101の表面と被処理体104の周面との間は導電性ではないので、研磨シート101の表面および被処理体104の周面は、研磨中、少なからず帯電する。各々材質の抵抗などにより、帯電電圧は異なるが、高いものは数kVまで帯電する場合がある。そのため、粗面化工程中に被処理体の周面および研磨シートならびにこれらのニップ部などに、除電エアや静電エアなどを吹き付けてもよい。
バックアップローラーに発泡性樹脂を用いた場合、その硬度が低いと、被処理体に対する押し当て圧を上げても、バックアップローラーの変形が発生し、完成後の電子写真感光体の周面形状が本発明の規定のものになりにくい。そのため、発泡性樹脂を用いる場合、バックアップローラーの硬度はアスカーC硬度で10以上が好ましい。一方、上限値は、溝密度、溝の幅、Rmax−Rzを上記範囲に収めるためには、70以下が好ましい。より好ましいバックアップローラーのアスカーC硬度は15〜65であり、さらには25〜60である。
アスカーC硬度10以上を満たすバックアップローラーとしては、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素ゴムおよびフェノール樹脂などの材質を用いたものが挙げられる。
アスカーC硬度の測定は、エラストン社製ゴム硬度計ESC型(SRIS0101/タイプC)をバックアップローラーに接触させて指針位置を読み取ることにより行う。
バックアップローラーに発泡性樹脂を用いた場合、発泡性樹脂の穴部に異物が溜まりやすいので、研磨シートおよびバックアップローラーの界面には異物が入り込まないよう十分に注意したほうがよい。そのためには、バックアップローラーに常時空気などを吹き付けることが有効である。
発泡性樹脂以外にも、ショアA硬度で5〜70、特には10〜40を満足する樹脂もまた好適な材料として使用できる。
ショアA硬度5〜70を満たすバックアップローラーとしては、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素ゴムおよびフェノール樹脂などの材質を用いたものが挙げられる。
ショアA硬度の測定は、エラストン社製ゴム硬度計ESA型(JIS 6253/ISO7619 タイプA)をバックアップローラーに接触させて指針位置を読み取ることにより行う。
図3に研磨シートの一例を示す。図3に示される研磨シートは、研磨砥粒303を分散した結着樹脂302を基材301の上に塗布した構成である。
図4に研磨シートの他の例を示す。図4に示される研磨シートは、研磨砥粒303の切っ先をたたせたものである。結着樹脂302および研磨砥粒303を基材301上に塗布(静電塗布など)した後、結着樹脂304を塗布し、研磨砥粒303の切っ先を安定させている。
図5A乃至5Cに本発明の電子写真感光体の周面の溝の状態の例を示す。
図5Aは溝が周方向と同じ方向に形成された状態、図5Bは溝が周方向に対して10°の角度をもたせて形成された状態、図5Cは溝が周方向に対して±30°の角度をもたせて形成された状態(2方向の溝が重畳している状態)を示す。なお、本発明において、「略周方向」とは、完全に周方向である場合とほぼ周方向である場合とを含み、ほぼ周方向とは、具体的には、周方向に対して±60°未満の方向である。
クリーニングブレードを有するクリーニング手段を搭載する電子写真装置に用いた場合、クリーニングブレードと電子写真感光体の周面との接触面積を少なくし、より良好なクリーニング性能を得るためには、溝の周方向に対する角度は小さいほど好ましく、具体的には、平均角度が45°未満、特には平均角度が30°以下が好ましい。一方、クリーニングブレードのエッジなどの電子写真感光体に接している部材に異物が挟まる場合には、溝の周方向に対する角度をもたせたほうが異物が除去されやすいため好ましく、さらには2方向以上の溝が重畳するように溝を形成することがより好ましい。
図5Bに示されるように10°の角度で溝を形成する方法の一例を、図6に示す。
図6において、研磨シート101が矢印A方向に巻き取られ、同方向の矢印X方向にバックアップローラー103が受け軸(不図示)を中心に従動で回転する。被処理体104は矢印Y方向に回転している。被処理体104がバックアップローラー103によって加圧された状況で被処理体104を矢印B方向に移動させることにより、上記の溝が形成される。電子写真感光体の周面の溝の周方向に対する角度は、研磨シート101および被処理体104の送りスピード、被処理体104の回転回数などにより調整される。
図5Cに示されるように±30°の角度で溝を形成する方法の例を、図7および図8に示す。
図7において、研磨シート101が矢印A方向に巻き取られ、同方向の矢印X方向にバックアップローラー103が受け軸(不図示)を中心に回転する。それと同時に、バックアップローラー103を保持する部材が矢印B方向に移動することにより、研磨シート101も同様に移動し、角度が形成される。角度の設定は、被処理体104、バックアップローラー103の移動の幅、移動の周期の変更、研磨シート101の送りスピードにより調整される。
図8の場合は、図7の場合と異なり、研磨シート101が巻き取られる際、被処理体104が矢印Y方向に回転すると同時に被処理体104を保持する部材が矢印B方向に左右に移動することにより形成される。角度の変更は図6の場合と同様の設定で調整される。
電子写真感光体の周面の溝の周方向に対する角度は、(株)キーエンス製のカラーレーザー顕微鏡(超深度形状測定顕微鏡VK−8550)を用い、電子写真感光体の周面を20倍の対物レンズで観察し、測定される。
研磨シートで被処理体の周面を粗面化した場合は、溝の内部に被処理体の周面が削れた粉が堆積したり、溝の両端部が盛り上がったり、生じた溝の両端部が再び溝を隠したりするという現象を生じる場合がある。これらの現象を伴った電子写真感光体を電子写真装置に装着して画像出力を行うと、トナー(外添剤も含む)などにより溝の内部の削れ粉が掻き出されたり、クリーニングブレードにより、溝が盛り上がっている部分や溝を隠している部分が削り取られたりする場合がある。なお、「溝を隠している部分」とは、研磨シートで被処理体の周面を研磨した際に生じる削れ粉や溝の両端部の盛り上がり部が掻き取られたものが溝に埋め込まれた部分を指す。
削れ粉の掻き出される量および盛り上がり部の削り取られる量が多いと、クリーニングブレードのエッジにそれらが固着しやすくなり、正常なクリーニングを維持しにくくなり、出力画像上、黒または白スジとして現れる場合がある。また、通紙を続行すると、電子写真感光体の周面に融着が発生し、出力画像上、白点として現れる場合がある。従来技術として、電子写真感光体の周面の削れ粉を潤滑剤として利用する技術もあったが、硬度が高い表面層を有する電子写真感光体の場合は、クリーニングブレードのエッジに削れ粉が存在することにより、電子写真感光体の周面に傷が発生したり、トナーが電子写真感光体の周面に融着したりするという問題が生じることがある。特に、電子写真感光体の削れ量を支配する一要因として挙げられる帯電に関して、多大な放電劣化のダメージを受ける接触帯電と比較してよりダメージの少ないコロナ帯電の場合には、電子写真感光体の周面の削れ量自体が減少し、電子写真感光体の周面の傷、トナー融着などが除去されにくくなるため、結果として、上記問題が助長される傾向にある。
本発明者らは、以下のような条件で電子写真感光体の周面の削れ粉の量を測定し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する電子写真感光体の削れ粉の堆積厚さを測定し、その結果と電子写真感光体の寿命との関係を評価したところ、該堆積厚さが特定の範囲内であれば、電子写真感光体の寿命が長くなることを見いだした。
すなわち、23℃/50%RH環境下、硬度が77°のポリウレタン樹脂製ブレードを線圧2g/mmで周面に当接させた電子写真感光体を周速150mm/sで90秒間回転させたとき、該ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する電子写真感光体の削れ粉の堆積厚さが0.1〜5μmの範囲内にあることが好ましく、さらには0.5〜5μmの範囲内であればより好ましい。
図19に電子写真感光体の周面の削れ粉の量を測定する方法の模式図を示す。図20にブレードのエア面上に堆積した削れ粉を(株)キーエンス製カラーレーザー顕微鏡(超深度形状測定顕微鏡VK−8550)に50倍の対物レンズを用いて、ブレードエア面から観察した画像を示す。「削れ粉の量」とは、具体的には、超深度形状測定顕微鏡VK−8550により、ブレードのエア面と削れ粉の最上部との距離(最大高さ)を自動的に測定して得られたものとした。なお、ブレードのエア面とは、図19および図21に示す部位である。
上記粗面化工程を含む製造方法により、本発明の電子写真感光体を製造する場合には、該粗面化工程において、上記削れ粉の量を調整することができる。
粗面化工程のみでは上記削れ粉の量が上記範囲内になりにくい場合には、被処理体の周面を粗面化した後、被処理体の周面を清掃する(清掃工程)か、粗面化工程と同時工程として該清掃工程を行うか、または、両者を組み合わせて行うようにして、上記削れ粉の量が上記範囲内に収まるようにすればよい。
清掃工程について以下に説明する。
図9に粗面化工程と同時に清掃工程を行う場合の一例を示す。
図9において、研磨シート101が矢印A方向に移動し、被処理体104が矢印B方向に回転している。その際、清掃部材であるブラシ107が被処理体104に対向するよう回転しつつ圧接され、被処理体104の周面に堆積する削れ粉を除去する。清掃時間は研磨時間と同等でもよいし、研磨終了後、バックアップローラー103が被処理体104から離間した後もなお被処理体104の周面にブラシ107を圧接させたままにし、清掃時間のみ延長してもよい。
研磨シート101は絶縁性なので、粗面化工程中に帯電を生じる。接触している被処理体104は光導電性ではあるが、研磨シート101に接触しているため帯電を生じる。削れ粉自体も帯電を生じていると考えられる。そこで、図9においては、バックアップローラー103、被処理体104およびブラシ107はアースに接地しているが、必要に応じて、研磨シート101、被処理体104、ブラシ107に、帯電、除電、光照射などの手段を施し、削れ粉がブラシ107に捕集されるように帯電系列を付与してもよい。
ブラシ107は、被処理体104に対して対向して回転するよう制御される。したがって、研磨シート101の回転方向に伴い、それと同期してブラシ107を回転させたほうが、削れ粉の回収には有利である。
ブラシ107を連続使用すると、削れ粉などがブラシ穂先に捕集され、性能を維持できなくなるので以下に示すようにブラシ穂先より削れ粉を取り除く手段を取り付けることが好ましい。
図10および図11には、ブラシ107の穂先から削れ粉を取り除く例を示す。
図10においては、ブラシ107にある範囲の侵入量をもった板状の削れ粉掻きとり部材(スクレーパー)108を押し当てている。スクレーパー108の侵入量の範囲はブラシ107の穂長、被処理体の真直度、粗面化工程における被処理体の回転軸および被処理体の平行度などを考慮して、0.2〜5mmの範囲が好ましく、さらには0.5〜2.5mmの範囲がより好ましい。スクレーパー108およびブラシ107はアースされているが、それぞれに電圧を印加してまたはどちらか一方に電圧を印加して、スクレーパー108に削れ粉が堆積できるようにしてもよい。ブラシ107が接触しているスクレーパー108の領域には、削れ粉が堆積していくので、スクレーパー108は定期的に清掃することが好ましい。
図11においては、ブラシ107に取り込まれた削れ粉が負に帯電しているため、それを捕集するために正の電圧を印加したローラー109を接触させて、ブラシ107から削れ粉を取り除くようにしている。正の電圧を印加するため、ローラー109は金属を用いることが好ましいが、導電性樹脂を用いてもよい。ローラー109には捕集された削れ粉を回収するブレード110が取り付けられている。ブレード110は、一例として金属板金に接着されたゴムブレードが挙げられるが、ローラー109より削れ粉が捕集されるのであればこれに限られない。ブレード110がローラー109に接触する部には捕集された削れ粉が堆積していくので、ブレード110は定期的に清掃することが好ましい。
なお、被処理体の清掃に用いられるブラシは複数でもよく、また、複数のブラシの材質、外径、回転数、回転方向、清掃時間などは同一であってもよく、異なっていてもよい。ブラシの材質としては、例えば、アクリル樹脂、ポリアミド、アラミド樹脂、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルポリエステル、ポリブチレンテレフタレートおよびポリフェニレンサルファイドなどが挙げられる。溝内の削れ粉を掻き取る、溝の両端部の盛り上がりを除去するなどの観点から材質は硬いものが好ましい。また、削れ粉を掻き取り、さらに、ブラシから吐き出す能力があるものを選んだほうがよい。上記材料の中では、アクリル樹脂、ポリアミドおよびアラミド樹脂が好ましい。
清掃工程に用いるブラシなどの清掃部材としては導電性を有するものが好ましい。接地または電圧印加されることを考えると、低抵抗であることが好ましく、具体的には10〜10Ω・cmの抵抗値を有することが好ましい。
ブラシの穂の太さとしては1〜20デニール(0.11〜2.22mg/m)が好ましく、さらには2〜12デニール(0.22〜1.33mg/m)がより好ましい。穂が細い場合、溝内まで侵入可能である一方、穂の腰が弱くなり、掻き取り能力が落ちる傾向がある。一方、穂が太い場合、溝内の削れ粉が掻き取りにくくなる傾向がある。
ブラシの穂の長さ(穂長)は1〜10mmが好ましく、さらには2〜7mmがより好ましい。ブラシは、作製後、所望の長さまで先端を刈り込み調整されるが、穂長が長い場合、腰の強い材質を用いた場合でも、刈り込み時に長さにムラを生じる可能性があり、また、穂長が長いと、腰が弱くなる傾向がある。穂長は短いほうが見かけ上腰は強くなるが、被処理体の円筒振れ、粗面化装置の軸の真直度などから、穂長は1mm以上が好ましい。
なお、清掃部材の形状として、上記においては、ブラシを例に挙げたが、他にもベルト、ローラー、テープおよびブレードなどの各種形状のものが挙げられる。
図12に、清掃部材としてブレードを用いた例を示す。
清掃部材としてブレードを用いる場合、ブレード111のエッジに削れ粉が必要以上に堆積すると、掻き取り効果低減と共に被処理体(電子写真感光体)の周面に傷が発生する場合があり、生産性を考慮すると、定期的にエッジを清掃したり、ブレードを新品のものに交換することが好ましい。また、図12においては不図示であるが、トナーに用いる外添剤またはそれに類似する粒子をブレード111に供給して、削れ粉の除去に役立ててもよい。ブレードの材質としては、例えば、ポリウレタン樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴムおよびアクリロニトリル・ブタジエンゴムなどが挙げられる。
また、粗面化工程と同時またはそれ以降に、粗面化工程に用いた研磨シートの研磨砥粒の番手と異なる番手の研磨砥粒が分散された研磨シートを用いて清掃工程を行ってもよい。番手の異なる研磨砥粒が分散された研磨シートで被処理体の周面を研磨することにより、溝の内部に被処理体の周面が削れた粉が堆積したり、溝の両端部が盛り上がったり、生じた溝の両端部が再び溝を隠したりするという現象を取り払う効果がある。清掃に用いる研磨シートの研磨砥粒の番手は、粗面化に用いる研磨シートの研磨砥粒の番手よりも大きいほうが好ましく、また、清掃に用いる研磨シートの研磨砥粒は粗面化に用いる研磨シートの研磨砥粒よりも小さいほうが好ましい。清掃に用いる研磨シートの送り方向と粗面化に用いる研磨シートの送り方向とは、同方向であってもよいし、逆方向であってもよい。また、研磨シートの送り方向を変更する場合には、清掃に用いる研磨シートの送り方向と粗面化に用いる研磨シートの送り方向とを同時に変更してもよいし、異なるタイミングで変更してもよい。
被処理体104の回転方向は、研磨シート101の送られる方向と同一であってもよいし、対向であってもよい。また、粗面化の途中で回転方向を変更してもよい。回転方向を変更する場合、変更する回数や時間などは、上記削れ粉の量が上記範囲内になるように決定すればよい。粗面化工程により生じる削れ粉、溝の両端部の盛り上がりなどは、被処理体104の回転方向と関係があると考えられるので、被処理体104を逆回転させることにより、それらが掻き取られるまたは剥がれる傾向にある。したがって、粗面化工程において被処理体の回転方向を逆転させる方法は、粗面化工程と清掃工程とを同時に行う方法の1つである。
図13に、第一の清掃工程終了後の第二の清掃工程として、清掃部材としての乾式または湿式のベルト112を被処理体104に当接させ、被処理体104の周面に残留する削れ粉をさらに除去する方法の例を示す。
上記の各種方法により、粗面化工程(研磨工程)および清掃工程(第一の清掃工程)を終了した被処理体104に対して、乾式または湿式のベルト112を矢印D方向に移動させる。被処理体104は矢印B方向に回転させる。このとき、ベルト112は所定の圧力でバックアップローラー103によって被処理体104に圧接されながら、第二の清掃工程が行われる。清掃時間は任意であり、また、ベルト112と被処理体104の回転方向は逆方向であっても構わない。ベルト112としては、例えば、ポリウレタン樹脂やメラミン樹脂を材質とする発泡シートや発泡スポンジなどが挙げられ、湿式の場合は、イオン交換水またはアルコールなど被処理体104を浸食しない溶剤を含有させて使用する。なお、この第二の清掃工程は、粗面化工程(研磨工程)および/または第一の清掃工程と同時に行うことも可能である。
図14に、清掃部材として磁気ブラシ113を用いた例を示す。図14においては、磁気ブラシ113がアースされている例を示したが、磁気ブラシを帯電させてもよい。磁気ブラシ113の内部には、磁極(不図示)が配置されている。磁気ブラシ113は主に粒子114で形成される。粒子114としては、樹脂粒子の表面または金属粒子の表面を処理したものを用いることができる。磁気ブラシ113の穂を形成する粒子114が穂から脱落すると、被処理体114の周面を傷つける場合があるので、取り付け位置や帯電電位などを最適化するほうがよい。例えば、図14にあるように、粒子114が穂から粒子が脱落しても支障のないように、被処理体104より下部に粒子114の容器を設置する、粒子114の脱落防止を目的として、被処理体104(電子写真感光体)にメモリーが発生しない程度の電圧を印加する、などの方法が考えられる。磁気ブラシ113から被処理体104に付着した粒子114を取るためにブレード111を配置している。ブレード111のエッジに粒子114が挟まると被処理体104の周面を傷つける場合があるので、ブレード111の代わりにブラシを用いてもよく、また、それらの組み合わせでもよい。また、磁気ブラシ113とブレード111との間に粒子114を取り除く手段、例えば、磁石や金属ローラーなどを設けてもよい。
磁気ブラシ113内に削れ粉が充満すると、被処理体114の周面を傷つける要因にもなりうるので、磁気ブラシ113の穂を全交換したり、磁気ブラシ113のユニットを交換したり、帯電などで削れ粉のみ捕集するようにしたりするほうがよい。
また、磁気ブラシ113のユニット内に、削れ粉の捕集効率向上のために、微粒子を添加してもよい。微粒子の材料としては、主に金属酸化物が挙げられ、特に、一般的にトナーの外添剤に用いられるものが好ましく、例えば、シリカ、チタン化合物、アルミナ、酸化セリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムおよび燐酸カルシウムなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数用いてもよい。また、微粒子は、疎水化処理などの表面処理が施されたものでもよい。
図15に、図11に示した例と図12に示した例とを組み合わせた例を示す。また、図16に、清掃工程を粘着テープを用いて行う例を示す。粗面化工程と同時に清掃用バックアップローラー116で粘着テープ115を被処理体104に押し当てて矢印E方向に粘着テープ115を送り出し、被処理体104の周面を清掃した後、粘着テープ115を巻き取る。清掃用バックアップローラー116は、被処理体104に粘着テープ115を密着させることが目的のため、材質としては金属または硬度の高い樹脂が好ましい。
図17に、清掃工程をローラーを用いて行う例を示す。粗面化工程時、同時にローラー117を被処理体104に圧接させ、ブレード118によりローラー117に付着した削れ粉が掻き取られるようになっている。ローラー117の材質としては、粘着性を有するもの、金属または導電性樹脂、発泡性樹脂などが用いられる。粘着性を有するものをローラー117に用いる場合は、ブレード118を配置せずにローラー117を被処理体104に押し当てて、削れ粉をローラー117側に移動させたほうが効率的であり、ローラー117の長寿命化に効果的である。金属または導電性樹脂をローラー117に用いる場合、アースに接地させるか電圧を印加し、削れ粉が被処理体104の周面からローラー117に回収されるようにすることが好ましい。発泡性樹脂をローラー117に用いる場合、被処理体104に圧接させたローラー117の発泡部位に削れ粉が埋め込まれるよう構成とするのが好ましい。また、導電性かつ発泡性を有するローラーを用いることも好ましい。
清掃工程は、粗面化工程および/または別の清掃工程の後、被処理体を液体に所定時間浸漬し、かつ、振動させることによって行ってもよい。この液体としては、水や有機溶剤などが挙げられる。有機溶剤を用いる場合は、被処理体の感光層などが溶出しないものを用いたほうがよく、例えば、アルコールやケトンが好ましい。また、表面層用塗布液に用いる溶剤を用いてもよい。浸漬と同時に超音波洗浄器によって被処理体を微振動させると、削れ粉除去がより効率的に行われる。
本発明は、周面が摩耗しにくい電子写真感光体に適用したときに最も効果的に作用する。その理由は、上述のとおり、周面が摩耗しにくい電子写真感光体は、高耐久である一方で、
・クリーニング部材のエッジが欠ける現象が見られる場合がある、
・電子写真感光体の周面にトナーの外添剤や転写紙の紙粉などが堆積しても、電子写真感光体の周面は削られにくいため、これら異物を起点にトナーの融着が発生し、クリーニングブレードの圧接により電子写真感光体の周面に傷が発生する確率が増加する
という問題が顕著になるからである。具体的には、本発明においては、電子写真感光体の周面のユニバーサル硬さ値(HU)は150N/mm以上である、さらには160N/mm以上であることがより好ましい。
また、周面が摩耗しにくく、さらに傷が発生しにくい電子写真感光体は、上記の周面形状が初期から繰り返し使用後まで変化が少なく、長期間繰り返し使用した場合にも初期のクリーニング特性を維持することができる。
電子写真感光体の周面が摩耗しにくく、傷も発生しにくいという観点から、本発明においては、電子写真感光体の周面のユニバーサル硬さ値(HU)は210N/mm以下であるが、さらには200N/mm以下であることがより好ましい。また、本発明においては、電子写真感光体の周面の弾性変形率は50%以上であ、一方、電子写真感光体の周面の弾性変形率は65%以下である。
ユニバーサル硬さ値(HU)が大きすぎると、また、弾性変形率が小さすぎると、電子写真感光体の表面の弾性力が不足しているため、電子写真感光体の周面とクリーニングブレードとの間に挟まれた紙粉やトナーが電子写真感光体の周面を擦ることによって、電子写真感光体の表面に傷が発生しやすくなり、それにともなって摩耗も発生しやすくなる。また、ユニバーサル硬さ値(HU)が大きすぎると、たとえ弾性変形率が高くても弾性変形量は小さくなってしまうため、結果として電子写真感光体の表面の局部に大きな圧力がかかり、よって電子写真感光体の表面に深い傷が発生しやすくなる。
また、ユニバーサル硬さ値(HU)が上記範囲にあっても弾性変形率が小さすぎると、塑性変形量が相対的に大きくなってしまうため、電子写真感光体の表面に細かい傷が発生しやすくなり、また、摩耗も発生しやすくなる。これは、弾性変形率が小さすぎるだけでなくユニバーサル硬さ値(HU)も小さすぎる場合、特に顕著になる。
本発明において、電子写真感光体の周面のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率は、25℃/50%RH環境下、微小硬さ測定装置フィシャースコープH100V(Fischer社製)を用いて測定した値である。このフィシャースコープH100Vは、測定対象(電子写真感光体の周面)に圧子を当接し、この圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読することにより連続的硬さが求められる装置である。
本発明においては、圧子として対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用い、電子写真感光体の周面に圧子を押し当て、圧子に連続的にかける荷重の最終(最終荷重)は6mNとし、圧子に最終荷重6mNをかけた状態を保持する時間(保持時間)は0.1秒とした。また、測定点は273点とした。
フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの概略を図22に示す。また、本発明の電子写真感光体を測定対象としたときのフィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの一例を図23に示す。図22、23中、縦軸は圧子にかけた荷重F(mN)を、横軸は圧子の押し込み深さh(μm)を示す。図22は、圧子にかける荷重を段階的に増加させて荷重が最大になった(A→B)後、段階的に荷重を減少させた(B→C)ときの結果を示している。図23は、圧子にかける荷重を段階的に増加させて最終的に荷重を6mNとし、その後、段階的に荷重を減少させたときの結果を示している。
ユニバーサル硬さ値(HU)は、圧子に最終荷重6mNをかけたときの該圧子の押し込み深さから下記式により求めることができる。なお、下記式中、HUはユニバーサル硬さ(HU)を意味し、Fは最終荷重を意味し、Sは最終荷重をかけたときの圧子の押し込まれた部分の表面積を意味し、hは最終荷重をかけたときの圧子の押し込み深さを意味する。
Figure 0004027407
また、弾性変形率は、圧子が測定対象(電子写真感光体の周面)に対して行った仕事量(エネルギー)、すなわち、圧子の測定対象(電子写真感光体の周面)に対する荷重の増減によるエネルギーの変化より求めることができる。具体的には、弾性変形仕事量Weを全仕事量Wtで除した値(We/Wt)が弾性変形率である。なお、全仕事量Wtは図22中のA−B−D−Aで囲まれる領域の面積であり、弾性変形仕事量Weは図22中のC−B−D−Cで囲まれる領域の面積である。
電子写真感光体の周面の耐傷性や耐摩耗性を向上させるためには、電子写真感光体の表面層を硬化層とすることが好ましく、例えば、電子写真感光体の表面層を硬化性樹脂(のモノマー)を用いて形成したり、重合性官能基(連鎖重合性官能基や逐次重合性官能基など)を有する正孔輸送性化合物(正孔輸送性化合物の分子の一部に重合性官能基が化学結合しているもの)を用いて形成したりすることが挙げられる。電荷輸送能を有さない硬化性樹脂を用いる場合は、電荷輸送物質を混合して用いてもよい。
特に、周面のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率が上記範囲にある電子写真感光体を得るためには、電子写真感光体の表面層を、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を硬化重合(架橋を伴う重合)させることによって形成することが、特には、連鎖重合性官能基を同一分子内に2つ以上有する正孔輸送性化合物を硬化重合させることによって形成することが有効である。また、逐次重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を用いる場合には、該化合物としては、逐次重合性官能基を同一分子内に3つ以上有する正孔輸送性化合物が好ましい。
以下、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を用いて電子写真感光体の表面層を形成する方法についてより具体的に説明する。なお、逐次重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を用いる場合も同様である。
電子写真感光体の表面層は、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物および溶剤を含む表面層用塗布液を塗布し、該連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を硬化重合させ、もって塗布した表面層用塗布液を硬化させることによって形成することができる。
表面層用塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法などの塗布方法を用いることができる。これら塗布方法の中でも、効率性や生産性の観点から、浸漬塗布法、スプレーコーティング法が好ましい。
連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を硬化重合させる方法としては、熱や、可視光、紫外線などの光や、電子線やγ線などの放射線を用いる方法が挙げられる。必要に応じて、表面層用塗布液に重合開始剤を含有させてもよい。
なお、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を硬化重合させる方法としては、電子線やγ線などの放射線、特には電子線を用いる方法が好ましい。放射線による重合は、重合開始剤を特に必要としないからである。重合開始剤を用いずに連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を硬化重合させることにより、非常に高純度な3次元マトリックスの表面層を形成することができ、良好な電子写真特性を示す電子写真感光体を得ることができる。また、放射線の中でも電子線による重合は、照射による電子写真感光体へのダメージが非常に少なく、良好な電子写真特性を発現させることができる。
電子線の照射により連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を硬化重合させてユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率が上記範囲にある本発明の電子写真感光体を得るには、電子線の照射条件を考慮することが重要である。
電子線を照射する際には、スキャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム型、パルス型およびラミナー型などの加速器を用いて行うことができる。加速電圧は250kV以下であることが好ましく、特には150kV以下であることがより好ましい。線量は1〜1000kGy(0.1〜100Mrad)の範囲であることが好ましく、特には5〜200kGy(0.5〜20Mrad)の範囲であることがより好ましい。加速電圧や線量が大きすぎると、電子写真感光体の電気的特性が劣化する場合がある。線量が小さすぎると、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物の硬化重合が不十分となり、よって表面層用塗布液の硬化が不十分となる場合がある。
また、表面層用塗布液の硬化を促進するためには、電子線による連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物の硬化重合の際に、被照射体を加熱することが好ましい。加熱するタイミングは、電子線照射前、照射中、照射後のいずれの段階でもよいが、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物のラジカルが存在する間、被照射体がある一定の範囲の温度になっていることが好ましい。加熱は、被照射体の温度が室温〜250℃(より好ましくは50〜150℃)となるように行うことが好ましい。加熱の温度が高すぎると、電子写真感光体の材料に劣化が生じる場合がある。加熱の温度が低すぎると、加熱を行うことによって得られる効果が乏しくなる。加熱の時間は、おおよそ数秒から数十分程度が好ましく、具体的には2秒〜30分が好ましい。
電子線照射時および被照射体加熱時の雰囲気は、大気中、窒素やヘリウムなどの不活性ガス中、真空中のいずれであってもよいが、酸素によるラジカルの失活を抑制することができるという点で、不活性ガス中またはは真空中が好ましい。
また、電子写真感光体の表面層の膜厚は、電子写真特性の観点から、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがより好ましく、7μm以下であることがより好ましい。一方、電子写真感光体の耐久性の観点から、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。
さて、連鎖重合とは、高分子物質の生成反応を大きく連鎖重合と逐次重合に分けた場合の前者の重合反応形態を示し、詳しくは、その反応形態が主にラジカルまたはイオンなどの中間体を経由して反応が進行する不飽和重合、開環重合または異性化重合などのことをいう。
連鎖重合性官能基とは、上記反応形態が可能な官能基を意味する。以下、応用範囲の広い不飽和重合性官能基および開環重合性官能基の例を示す。
不飽和重合とは、ラジカルやイオンなどによって不飽和の基、例えば、C=C、C≡C、C=O、C=N、C≡Nなどが重合する反応であり、その中でもC=Cが主である。以下に、不飽和重合性官能基の具体例を示す。
Figure 0004027407
上記式中、Rは、水素原子、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアラルキル基などを示す。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
開環重合とは、炭素環やオキソ環や窒素ヘテロ環などのひずみを有する不安定な環状構造が、開環すると同時に重合を繰り返し、鎖状高分子を生成する反応であり、イオンが活性種として作用するものが大半である。以下に、開環重合性官能基の具体例を示す。
Figure 0004027407
上記式中、Rは、水素原子、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアラルキル基などを示す。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
上に例示した連鎖重合性官能基の中でも、下記式(1)〜(3)で示される構造を有する連鎖重合性官能基が好ましい。
Figure 0004027407
式(1)中、E11は、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換のアラルキル基、置換または非置換のアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、−COOR11、または、−CONR1213を示す。W11は、置換または非置換のアルキレン基、置換または非置換のアリーレン基、−COO−、−O−、−OO−、−S−、または、CONR14−を示す。R11〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、または、置換または非置換のアラルキル基を示す。下付文字のXは、0または1を示す。ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられる。アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、ブチレン基などが挙げられる。アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基などが挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基や、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基などのアリール基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基などのアラルキル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基や、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリールオキシ基や、ニトロ基や、シアノ基や、水酸基などが挙げられる。
Figure 0004027407
式(2)中、R21、R22は、それぞれ独立に、水素原子、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、または、置換または非置換のアラルキル基を示す。下付文字のYは、1〜10の整数を示す。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基や、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基などのアリール基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基などのアラルキル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基や、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリールオキシ基などが挙げられる。
Figure 0004027407
式(3)中、R31、R32は、それぞれ独立に、水素原子、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、または、置換または非置換のアラルキル基を示す。下付文字のZは、0〜10の整数を示す。ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基や、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基などのアリール基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基などのアラルキル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基や、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリールオキシ基などが挙げられる。
上記式(1)〜(3)で示される構造を有する連鎖重合性官能基の中でも、下記式(P−1)〜(P−11)で示される構造を有する連鎖重合性官能基がより好ましい。
Figure 0004027407
上記式(P−1)〜(P−11)で示される構造を有する連鎖重合性官能基の中でも、上記式(P−1)で示される構造を有する連鎖重合性官能基、すなわち、アクリロイルオキシ基、上記式(P−2)で示される構造を有する連鎖重合性官能基、すなわち、メタクリロイルオキシ基がより一層好ましい。
本発明においては、上記の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物の中でも、連鎖重合性官能基を(同一分子内に)2つ以上有する正孔輸送性化合物が好ましい。以下に、連鎖重合性官能基を2つ以上有する正孔輸送性化合物の具体例を示す。
Figure 0004027407
上記式(4)中、P41、P42は、それぞれ独立に、連鎖重合性官能基を示す。R41は、2価の基を示す。A41は、正孔輸送性基を示す。下付文字のa、b、dは、それぞれ独立に、0以上の整数を示す。ただし、a+b×dは2以上である。また、aが2以上の場合は、a個のP41は同一であっても異なっていてもよく、bが2以上の場合は、b個の[R41−(P42]は同一であっても異なっていてもよく、dが2以上の場合は、d個のP42は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(4)中の(P41および[R41−(P42をすべて水素原子に置き換えたものを例示すると、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、スチリル誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリアリールアミン誘導体(トリフェニルアミンなど)、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体などが挙げられる。これら(上記式(4)中の(P41および[R41−(P42をすべて水素原子に置き換えたもの)の中でも、下記式(5)で示される構造を有するものが好ましい。
Figure 0004027407
上記式(5)中、R51は、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基、または、置換または非置換のアラルキル基を示す。Ar51、Ar52は、それぞれ独立に、置換または非置換のアリール基を示す。R51、Ar51、Ar52は、N(窒素原子)と直接結合してもよいし、アルキレン基(メチル基、エチル基、プロピレン基など)、ヘテロ原子(酸素原子、硫黄原子など)または−CH=CH−を介してN(窒素原子)と結合してもよい。ここで、アルキル基としては、炭素原子数が1〜10のものが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、ガルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基、ジベンゾチオフェニル基などが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基などが挙げられる。なお、上記式(5)中のR51は、置換または非置換のアリール基であることが好ましい。
上記各基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基や、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基などのアリール基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基などのアラルキル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基や、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリールオキシ基や、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジ(p−トリル)アミノ基などの置換アミノ基や、スチリル基、ナフチルビニル基などのアリールビニル基や、ニトロ基や、シアノ基や、水酸基などが挙げられる。
上記式(4)中のR41の2価の基としては、置換または非置換のアルキレン基、置換または非置換のアリーレン基、−CR411=CR412−(R411、R412は、それぞれ独立に、水素原子、置換または非置換のアルキル基、または、置換または非置換のアリール基を示す。)、−CO−、−SO−、−SO−、酸素原子、硫黄原子など、また、これらを組み合わせたものが挙げられる。これらの中でも、下記式(6)で示される構造を有する2価の基が好ましく、さらには下記式(7)で示される構造を有する2価の基がより好ましい。
Figure 0004027407
上記式(6)中、X61〜X63は、それぞれ独立に、置換または非置換のアルキレン基、−(CR61=CR62n6−(R61、R62は、それぞれ独立に、水素原子、置換または非置換のアルキル基、または、置換または非置換のアリール基を示す。下付文字のn6は、1以上の整数を示す(好ましくは5以下。)。)、−CO−、−SO−、−SO−、酸素原子、または、硫黄原子を示す。Ar61、Ar62は、それぞれ独立に、置換または非置換のアリーレン基を示す。下付文字のp6、q6、r6、s6、t6は、それぞれ独立に、0以上の整数を示す(好ましくは10以下、より好ましくは5以下。)。ただし、p6、q6、r6、s6、t6のすべてが0であることはない。ここで、アルキレン基としては、炭素原子数が1〜20、特に1〜10のものが好ましく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などが挙げられる。アリーレン基としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、ベンゾチオフェン、ピリジン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェンなどから2個の水素原子を取った2価の基が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、チオフェニル基などが挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基や、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基などのアリール基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基などのアラルキル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基や、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリールオキシ基や、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジ(p−トリル)アミノ基などの置換アミノ基や、スチリル基、ナフチルビニル基などのアリールビニル基や、ニトロ基や、シアノ基や、水酸基などが挙げられる。
上記式(7)中、X71、X72は、それぞれ独立に、置換または非置換のアルキレン基、−(CR71=CR72n7−(R71、R72は、それぞれ独立に、水素原子、置換または非置換のアルキル基、または、置換または非置換のアリール基を示す。下付文字のn7は、1以上の整数を示す(好ましくは5以下。)。)、−CO−、または、酸素原子を示す。Ar71は、置換または非置換のアリーレン基を示す。下付文字のp7、q7、r7は、それぞれ独立に、0以上の整数を示す(好ましくは10以下、より好ましくは5以下。)。ただし、p7、q7、r7のすべてが0であることはない。ここで、アルキレン基としては、炭素原子数が1〜20、特に1〜10のものが好ましく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などが挙げられる。アリーレン基としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、ベンゾチオフェン、ピリジン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェンなどから2個の水素原子を取った2価の基が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、チオフェニル基などが挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基や、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基などのアリール基や、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基、チエニル基などのアラルキル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアルコキシ基や、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリールオキシ基や、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジ(p−トリル)アミノ基などの置換アミノ基や、スチリル基、ナフチルビニル基などのアリールビニル基や、ニトロ基や、シアノ基や、水酸基などが挙げられる。
以下に、連鎖重合性官能基を2つ以上有する正孔輸送性化合物の好適な例(化合物例)を挙げる。
Figure 0004027407
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次に、本発明の電子写真感光体について、表面層以外の層も含めてさらに詳しく説明する。
上述のとおり、本発明の電子写真感光体は、支持体(円筒状支持体)および該支持体(該円筒状支持体)上に設けられた有機感光層(以下単に「感光層」ともいう。)を有する円筒状の電子写真感光体である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよいが、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層と、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層があるが、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構造としてもよく、また、電荷輸送層を積層構成としてもよい。
図24A乃至24Iに、本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す。
図24Aに示される層構成の電子写真感光体は、支持体41の上に電荷発生物質を含有する層(電荷発生層)441、電荷輸送物質を含有する層(第1の電荷輸送層)442が順に設けられており、さらにその上に表面層として、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させることによって形成した層(第2の電荷輸送層)45が設けられている。
また、図24Bに示される層構成の電子写真感光体は、支持体41の上に電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する層44が設けられており、さらにその上に表面層として、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させることによって形成した層45が設けられている。
また、図24Cに示される層構成の電子写真感光体は、支持体41の上に電荷発生物質を含有する層(電荷発生層)441が設けられており、その上に表面層として連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させることによって形成した層45が直接設けられている。
また、図24D乃至24Iに示すように、支持体41と電荷発生物質を含有する層(電荷発生層)441または電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する層44との間に、バリア機能や接着機能を有する中間層(「下引き層」とも呼ばれる。)43や、干渉縞防止などを目的とする導電層42などを設けてもよい。
その他、どのような層構成であってもよいが(例えば、連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させることによって形成した層はなくてもよいが)、電子写真感光体の表面層を連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させることによって形成した層とする場合は、図24A乃至24Iに示される層構成のうち、図24A、24D、24Gで示される層構成が好ましい。
支持体としては、導電性を示すもの(導電性支持体)であればよく、例えば、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製(合金製)の支持体を用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体などを用いることもできる。
また、支持体の表面は、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止などを目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
上述のとおり、支持体と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)または後述の中間層との間には、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、導電性顔料や抵抗調節顔料を結着樹脂に分散および/または溶解させた導電層用塗布液を用いて形成することができる。導電層用塗布液には、加熱または放射線照射により硬化重合する化合物を添加してもよい。導電性顔料や抵抗調節顔料を分散させた導電層は、その表面が粗面化される傾向にある。
導電層の膜厚は、0.2〜40μmであることが好ましく、さらには1〜35μmであることがより好ましく、さらには5〜30μmであることがより一層好ましい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体/共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂およびエポキシ樹脂などが挙げられる。
導電性顔料および抵抗調節顔料としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレスなどの金属(合金)の粒子や、これらをプラスチックの粒子の表面に蒸着したものなどが挙げられる。また、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズなどの金属酸化物の粒子でもよい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合するだけでもよいし、固溶体や融着の形にしてもよい。
また、上述のとおり、支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。
中間層の材料としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわおよびゼラチンなどが挙げられる。中間層は、これらの材料を溶剤に溶解させることによって得られる中間層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
中間層の膜厚は0.05〜7μmであることが好ましく、さらには0.1〜2μmであることがより好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、例えば、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、各種の中心金属および各種の結晶系(α、β、γ、ε、X型など)を有するフタロシアニン顔料や、アントアントロン顔料や、ジベンズピレンキノン顔料や、ピラントロン顔料や、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、インジゴ顔料や、キナクリドン顔料や、非対称キノシアニン顔料や、キノシアニン顔料や、アモルファスシリコンなどが挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、上記の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物以外に、例えば、ピレン化合物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物などが挙げられる。
感光層を電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離する場合、電荷発生層は、電荷発生物質を0.3〜4倍量(質量比)の結着樹脂および溶剤とともに、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライターまたはロールミルなどを用いる方法で分散することによって得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体および共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂およびエポキシ樹脂などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、さらには0.1〜2μmであることがより好ましい。
感光層を電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離する場合、電荷輸送層、特に電子写真感光体の表面層でない電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、上記電荷輸送物質のうち単独で成膜性を有するものは、結着樹脂を用いずにそれ単独で成膜し、電荷輸送層とすることもできる。
本発明の電子写真感光体の各層の形成方法としては、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法などが挙げられるが、効率性や生産性の観点からは浸漬塗布法やスプレーコーティング法が好ましい。また、蒸着、プラズマその他の製膜方法を選択してもよい。
本発明電子写真感光体の各層には各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子などの潤滑剤などが挙げられる。
図18に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図18において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の周面は、帯電手段(一次帯電手段:帯電ローラーなど)3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。なお、帯電手段3は、図18に示すような帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段に限られず、コロナ帯電器を用いたコロナ帯電手段であってもよいし、その他の方式の帯電手段であってもよい。
電子写真感光体1の周面に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の周面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の周面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の周面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図18に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図18では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
また、クリーニング手段がクリーニングブレードを用いて電子写真感光体の周面の転写残トナーをクリーニングする手段である場合、クリーニング性の観点から、クリーニングブレードの電子写真感光体の周面に対する当接圧(線圧)は10〜45g/cmの範囲が好ましく、また、クリーニングブレードの当接角は20〜30°の範囲が好ましい。
以下に、具体的な実施例、参考例および比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
参考例1−1)
直径30mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、SnOコート処理硫酸バリウム(導電性顔料)10部、酸化チタン(抵抗調節用顔料)2部、フェノール樹脂(結着樹脂)6部、シリコーンオイル(レベリング剤)0.001部、メタノール3部、および、メトキシプロパノール12部からなる導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを30分間140℃で硬化(熱硬化)させることによって、膜厚が18μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶剤に溶解させることによって、中間層用塗布液を調製した。
この中間層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.7μmの中間層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折のブラック角(2θ±0.2°)の7.4°および28.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)2部、および、シクロヘキサノン80部を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散し、これに酢酸エチル80部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(11)で示される構造を有する正孔輸送性化合物60部
Figure 0004027407
をモノクロロベンゼン30部/ジクロロメタン30部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布した。
次に、窒素雰囲気(酸素濃度80ppm)中において、電荷発生層上に塗布された電荷輸送層用塗布液に加速電圧150kV、線量5Mrad(5×10Gy)の条件で電子線を照射した後、引き続いて被照射体(電子写真感光体)の温度が150℃になる条件で3分間加熱処理を行った。さらに、被照射体を大気中にて140℃で1時間の加熱処理(後処理)を行うことによって、膜厚が13μmの電荷輸送層を形成した。
次に、富士写真フィルム(株)製の研磨シートAX−3000(研磨砥粒:アルミナ粒子(平均粒径:5μm)、基材:ポリエステルフィルム(厚さ:75μm)、番手:3000)を用い、研磨シートの送りスピードを150mm/minとし、被処理体(本参考例においては、支持体上に導電層、中間層、電荷発生層および電荷輸送層を形成したもの)の回転数を15rpmとし、被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を7.5N/mとし、研磨シートの送り方向と被処理体の回転方向を同方向(以下「ウィズ」ともいう。また、逆方向を「カウンター」ともいう。)とし、外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを用い、450秒間、被処理体の周面を研磨し、被処理体の周面(本参考例においては、電荷輸送層の表面)に周方向に溝を形成した。
このようにして、円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層(電荷発生層および電荷輸送層)を有し、周面に溝が略周方向に複数形成された電子写真感光体を作製した(溝の方向は、およそ図5Aに示すとおり。)。
作製した電子写真感光体の周面形状を観察・測定したところ、溝密度は300、溝の幅は最大で4.8μm、Rzは0.51μm、Rmaxは0.60μmであった。また、ΣWnは510μmであり、溝の平均角度は周方向に対して0°であった。
作製した電子写真感光体を、22℃/55%RH環境下、キヤノン(株)製の複写機GP40に装着して評価した。電子写真感光体の電位特性については、複写機本体から現像ユニットを取り外し、代わりに電位測定用プローブを現像ユニットの位置に固定することにより測定を行った。なお、その際には、転写ユニットは電子写真感光体に非接触とし、紙は通さなかった(非通紙)。
初期の電子写真特性(暗部電位Vd、光減衰感度(暗部電位−650V設定で−150Vに光減衰させるために必要な光量)、残留電位Vsl(光減衰感度の光量の3倍の光量の光を照射したときの電位))を測定し、その後、100000枚の通紙耐久試験を行い、出力画像中の欠陥の発生の有無を確認した。また、通紙耐久試験後の電子写真感光体の周面の削れ量を実機削れ量として測定した。なお、実機削れ量は、カールフィッシャー社製の渦電流式膜厚計を使用し、初期(通紙耐久試験前)の表面層の膜厚と通紙耐久試験後の表面層の膜厚の差分として算出した。また、通紙耐久試験は、プリント1枚ごとに1回停止する間欠モードで行った。また、下記のとおり、電子写真感光体およびクリーニングブレードの観察を行った。
・通紙耐久試験後の電子写真感光体の周面の深傷の観察
A:深傷なし
B:画像に出ない数本の浅い傷あり
C:画像に出ないやや深めの傷が数本あり
D:画像に出る深傷あり
・通紙耐久試験後の電子写真感光体の周面のトナー融着の観察
A:融着なし
B:画像に出ない数個の融着あり
C:画像に出ない10個以上の融着あり
D:画像に出る融着あり
・通紙耐久試験後のクリーニングブレードのエア面のトナー裏周り観察
A:トナー裏周りなし
B:ブレードスラスト方向に部分的に少量のトナー裏周あり
C:ブレードスラスト方向全体にトナー裏周りあり
D:大量にトナーの裏周りあり
また、通紙耐久試験後の電子写真感光体の周面の十点平均面粗さ(Rz)および最大面粗さ(Rmax)を測定した。
また、上記と同様にして、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを評価するための電子写真感光体(堆積厚さ測定用の電子写真感光体)を作製し、該堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率(We%)測定用の電子写真感光体を作製し、粗面化工程前後(研磨前後)の表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−2)
参考例1−1において、電荷発生層上に塗布した電荷輸送層用塗布液に照射した電子線の線量を5Mrad(5×10Gy)から1.5Mrad(1.5×10Gy)に変更した以外は、参考例1−1と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
参考例1−1と比較して、初期の電子写真特性は若干良化したが、耐久性能は若干低下した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−3)
参考例1−1と同様にして支持体上に導電層、中間層および電荷発生層を形成した。
次に、下記式(12)で示される構造を有するスチリル化合物7部、
Figure 0004027407
および、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ800、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)10部を、モノクロロベンゼン105部/ジクロロメタン35部の混合溶剤中に溶解させることによって、第一電荷輸送層用塗布液を調製した。
この第一電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、これを60分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が10μmの第一電荷輸送層を形成した。
次に、下記式(13)で示される構造を有する正孔輸送性化合物45部
Figure 0004027407
を、n−プロパノール55部に溶解させることによって、第二電荷輸送層用塗布液を調製した。
この第二電荷輸送層用塗布液を第一電荷輸送層上に浸漬塗布した。
次に、窒素雰囲気(酸素濃度80ppm)中において、第一電荷輸送層上に塗布された第二電荷輸送層用塗布液に加速電圧150kV、線量1.5Mrad(1.5×10Gy)の条件で電子線を照射した後、引き続いて被照射体(電子写真感光体)の温度が150℃になる条件で3分間加熱処理を行った。さらに、被照射体を大気中にて140℃で1時間の加熱処理(後処理)を行うことによって、膜厚が5μmの第二電荷輸送層を形成した。
次に、富士写真フィルム(株)製の研磨シートC−2000(研磨砥粒:Si−C粒子(平均粒径:9μm)、基材:ポリエステルフィルム(厚さ:75μm))を用い、研磨シートの送りスピードを200mm/minとし、被処理体(本実施例においては、支持体上に導電層、中間層、電荷発生層、第一電荷輸送層および第二電荷輸送層を形成したもの)の回転数を25rpmとし、被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を3N/mとし、研磨シートの送り方向を「カウンター」とし、外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを用い、150秒間、被処理体の周面を研磨し、被処理体の周面に周方向に溝を形成した。
このようにして、円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層を有し、周面に溝が略周方向に複数形成された電子写真感光体を作製した(溝の方向は、およそ図5Aに示すとおり。)。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−4)
実施例1−3において、第二電荷輸送層用塗布液に用いた上記式(13)で示される正孔輸送性化合物を下記式(14)で示される構造を有する正孔輸送性化合物
Figure 0004027407
に変更した以外は、実施例1−3と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−5)
実施例1−3において、第二電荷輸送層用塗布液に用いた上記式(13)で示される正孔輸送性化合物を下記式(15)で示される構造を有する正孔輸送性化合物
Figure 0004027407
に変更し、第二電荷輸送層用塗布液に用いたn−プロパノールをシクロヘキサンに変更した以外は、実施例1−3と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−6)
実施例1−3において、第二電荷輸送層用塗布液に用いた上記式(13)で示される正孔輸送性化合物を下記式(16)で示される構造を有する正孔輸送性化合物
Figure 0004027407
に変更し、第二電荷輸送層用塗布液に用いたn−プロパノールをシクロヘキサンに変更した以外は、実施例1−3と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−7)
実施例1−3と同様にして、支持体上に導電層、中間層および電荷発生層を形成した。また、電荷発生層上に、実施例1−3の第一電荷輸送層と同様の層を電荷輸送層として形成した。
次に、3,3,3,−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(商品名:LS1090、信越化学(株)製)で表面処理した(処理量7%)アンチモンドープ酸化スズ微粒子50部、下記式(17)で示される構造を有し正孔輸送能を有さないアクリルモノマー30部、
Figure 0004027407
および、エタノール150部を、サンドミル装置で70時間分散することによって、保護層用塗布液を調製した。
この保護層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布した。
次に、窒素雰囲気(酸素濃度80ppm)中において、電荷輸送層上に塗布された保護層用塗布液に加速電圧150kV、線量1.5Mrad(1.5×10Gy)の条件で電子線を照射した後、引き続いて被照射体(電子写真感光体)の温度が150℃になる条件で3分間加熱処理を行った。さらに、被照射体を大気中にて140℃で1時間の加熱処理(後処理)を行うことによって、膜厚が4μmの保護層を形成した。
次に、実施例1−3と同様にして、被処理体(本参考例においては、支持体上に導電層、中間層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層を形成したもの)の周面(本参考例においては、保護層の表面)を研磨し、被処理体の周面に周方向に溝を形成した。
このようにして、円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層を有し、周面に溝が略周方向に複数形成された電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では保護層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−8)
実施例1−3において、第二電荷輸送層用塗布液中にさらにポリテトラフルオロエチレン粒子5部を添加分散した以外は、実施例1−3と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−9)
実施例1−8において、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を5部から20部に変更した以外は、実施例1−8と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−10)
実施例1−8において、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を5部から30部に変更した以外は、実施例1−8と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−11)
実施例1−8において、ポリテトラフルオロエチレン粒子の使用量を5部から45部に変更した以外は、実施例1−8と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−12)
実施例1−3において、第二電荷輸送層用塗布液中にさらに下記式(18)で示される構造を有する光重合開始剤5部
Figure 0004027407
を添加し、また、電子線を照射する代わりに、メタルハライドランプを用いて500mW/cmの強度の光を60秒間光照射することによって、第一電荷輸送層上に塗布された第二電荷輸送層用塗布液を硬化(光硬化)させた以外は、実施例1−3と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−13)
実施例1−3において、第二電荷輸送層用塗布液に用いた上記式(13)で示される構造を有する正孔輸送性化合物を下記式(19)で示される構造を有する正孔輸送性ヒドロキシメチル基含有フェノール化合物
Figure 0004027407
に変更し、また、電子線を照射する代わりに、145℃の加熱を1時間行うことによって、第一電荷輸送層上に塗布された第二電荷輸送層用塗布液を硬化(熱硬化)させた以外は、実施例1−3と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−14)
実施例1−3と同様にして、支持体上に導電層、中間層、電荷発生層および第一電荷輸送層を形成した。
次に、2−プロパノール10部に下記式(20)で示される構造を有する正孔輸送性化合物10部
Figure 0004027407
を添加し、また、トリアルコキシシランとテトラアルコキシシランの加水分解縮合物を主成分とする熱硬化型シリコーン樹脂(商品名:トスガード510、東芝シリコーン(株)製)を結着樹脂の不揮発分が13部になるように添加し、これらを2−プロパノールに溶解させることによって、第二電荷輸送層用塗布液を調製した(塗布液全体の固形分が30質量%になるようにした。)。
この第二電荷輸送層用塗布液を第一電荷輸送層上に浸漬塗布し、これを60分間130℃で硬化(熱硬化)させることによって、膜厚が5μmの第二電荷輸送層を形成した。
次に、実施例1−3と同様にして、被処理体(本参考例においては、支持体上に導電層、中間層、電荷発生層、第一電荷輸送層および第二電荷輸送層を形成したもの)の周面(本参考例においては、第二電荷輸送層の表面)を研磨し、被処理体の周面に周方向に溝を形成した。
このようにして、円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層を有し、周面に溝が略周方向に複数形成された電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−15)
参考例1−1と同様にして、支持体上に導電層、中間層および電荷発生層を形成した。
次に、上記式(12)で示される構造を有するスチリル化合物30部、および、下記式(21a)で示される繰り返し構造単位と下記式(21b)で示される繰り返し構造単位とを有する2元共重合型のポリアリレート樹脂(共重合比(21a):(21b)=7:3、重量平均分子量:130000、(21a)および(21b)のフタル酸骨格はともにテレ:イソ=1:1(モル比))50部
Figure 0004027407
を、モノクロロベンゼン350部/ジメトキシメタン50部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、これを60分間、120℃に調整された熱風乾燥機中で乾燥させることによって、膜厚が25μmの電荷輸送層を形成した。
次に、参考例1−1と同様にして、被処理体(本参考例においては、支持体上に導電層、中間層、電荷発生層および電荷輸送層を形成したもの)の周面(本参考例においては、電荷輸送層の表面)を研磨し、被処理体の周面に周方向に溝を形成した。
このようにして、円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層を有し、周面に溝が略周方向に複数形成された電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−16)
実施例1−8において、第一電荷輸送層上に塗布された第二電荷輸送層用塗布液に照射する電子線の加速電圧を150kVから80kVに変更し、電子線照射の後引き続いて行う加熱処理の条件の「被照射体の温度が150℃になる条件で3分間」を「被照射体の温度が130℃になる条件で90秒間」に変更し、窒素雰囲気の酸素濃度を80ppmから10ppmに変更した以外は、実施例1−8と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−17)
実施例1−8において、第一電荷輸送層上に塗布された第二電荷輸送層用塗布液への電子線照射の後引き続いて行う加熱処理の条件の「被照射体の温度が150℃になる条件で3分間」を「被照射体の温度が140℃になる条件で3分間」に変更し、窒素雰囲気の酸素濃度を80ppmから200ppmに変更した以外は、実施例1−8と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−18)
実施例1−8において、第一電荷輸送層上に塗布された第二電荷輸送層用塗布液に照射する電子線の線量を1.5Mrad(1.5×10Gy)から0.5Mrad(5×10Gy)に変更し、電子線照射の後引き続いて行う加熱処理の条件の「被照射体の温度が150℃になる条件で3分間」を「被照射体の温度が140℃になる条件で3分間」に変更し、窒素雰囲気の酸素濃度を80ppmから150ppmに変更した以外は、実施例1−8と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−19)
実施例1−3と同様にして、支持体上に導電層、中間層、電荷発生層および第一電荷輸送層を形成した。
次に、非導電性の酸化スズ微粒子50部、上記式(13)で示される構造を有する正孔輸送性化合物30部、および、エタノール150部を、サンドミル装置で70時間分散することによって、第二電荷輸送層用塗布液を調製した。
この第二電荷輸送層用塗布液を第一電荷輸送層上に浸漬塗布した。
次に、窒素雰囲気(酸素濃度80ppm)中において、第一電荷輸送層上に塗布された第二電荷輸送層用塗布液に加速電圧150kV、線量1.5Mrad(1.5×10Gy)の条件で電子線を照射した後、引き続いて被照射体(電子写真感光体)の温度が150℃になる条件で3分間加熱処理を行った。さらに、被照射体を大気中にて140℃で1時間の加熱処理(後処理)を行うことによって、膜厚が4μmの第二電荷輸送層を形成した。
次に、実施例1−3と同様にして、被処理体の周面を研磨し、被処理体の周面に周方向に溝を形成した。
このようにして、円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層を有し、周面に溝が略周方向に複数形成された電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−20)
実施例1−3において、第二電荷輸送層用塗布液に用いた上記式(13)で示される構造を有する正孔輸送性化合物の使用量を45部から30部に変更し、第二電荷輸送層用塗布液中にさらに下記式(22)で示される構造を有するアクリルモノマー15部
Figure 0004027407
を添加し、被処理体の周面の研磨の際の被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を3N/mから5N/mに変更した以外は、実施例1−3と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−21)
参考例1−2において、被処理体の周面を研磨する時間を450秒間から300秒間に変更した以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−22)
参考例1−2において、被処理体の周面を研磨する時間を450秒間から120秒間に変更した以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−23)
参考例1−2において、被処理体の周面を研磨する時間を450秒間から18分間に変更した以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−24)
参考例1−2において、被処理体の周面を研磨する時間を450秒間から20分間に変更した以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−25)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨の際の被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を7.5N/mから6N/mに変更し、被処理体の周面を研磨する時間を450秒間から100秒間に変更した以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−26)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨の際の被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を7.5N/mから8.5N/mに変更し、被処理体の周面を研磨する時間を450秒間から60秒間に変更した以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−27)
実施例1−9において、被処理体の周面の研磨の際に用いた外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを外径40cm、アスカーC硬度30のバックアップローラーに変更し、研磨シートの押し当て圧を3N/mから7N/mに変更した以外は、実施例1−9と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1−28)
実施例1−9において、被処理体の周面の研磨の際に用いた外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを外径40cm、アスカーC硬度20のバックアップローラーに変更し、研磨シートの押し当て圧を3N/mから11N/mに変更した以外は、実施例1−9と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−29)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨の際に用いた外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを外径80mm、ショアA硬度45のバックアップローラーに変更した以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−30)
参考例1−29において、被処理体の周面の研磨の際に用いた外径80mm、ショアA硬度45のバックアップローラーを外径80mm、ショアA硬度25のバックアップローラーに変更し、研磨シートの押し当て圧を7.5N/mから10N/mに変更した以外は、参考例1−29と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−31)
参考例1−29において、被処理体の周面の研磨の際に用いた外径80mm、ショアA硬度45のバックアップローラーを外径80mm、ショアA硬度10のバックアップローラーに変更し、研磨シートの押し当て圧を7.5N/mから13.2N/mに変更した以外は、参考例1−29と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
参考例1−32)
参考例1−29において、被処理体の周面の研磨の際に用いた外径80mm、ショアA硬度45のバックアップローラーを外径80mm、ショアA硬度65のバックアップローラーに変更し、研磨シートの押し当て圧を7.5N/mから5.2N/mに変更した以外は、参考例1−29と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表1〜3に示す。
Figure 0004027407
Figure 0004027407
Figure 0004027407
参考例1−33)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨を以下のようにして行った以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
すなわち、富士写真フィルム(株)製の研磨シートAX−1500(研磨砥粒:アルミナ粒子(平均粒径:12μm)、基材:ポリエステルフィルム(厚さ:75μm)、番手:1500)を用い、研磨シートの送りスピードを250mm/minとし、被処理体の回転数を15rpmとし、被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を4N/mとし、研磨シートの送り方向と被処理体の回転方向を「ウィズ」とし、外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを用い、250秒間、被処理体の周面を研磨し、被処理体の周面に周方向に溝を形成した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−34)
参考例1−33において、被処理体の周面の研磨の際の被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を4N/mから3.5N/mに変更し、被処理体の周面を研磨する時間を250秒間から400秒間に変更した以外は、参考例1−33と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−35)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨を以下のようにして行った以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
すなわち、富士写真フィルム(株)製の研磨シートAX−1000(研磨砥粒:アルミナ粒子(平均粒径:16μm)、基材:ポリエステルフィルム(厚さ:75μm)、番手:1000)を用い、研磨シートの送りスピードを250mm/minとし、被処理体の回転数を15rpmとし、被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を3.5N/mとし、研磨シートの送り方向と被処理体の回転方向を「ウィズ」とし、外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを用い、400秒間、被処理体の周面を研磨し、被処理体の周面に周方向に溝を形成した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−36)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨を以下のようにして行った以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
すなわち、富士写真フィルム(株)製の研磨シートAX−5000(研磨砥粒:アルミナ粒子(平均粒径:2μm)、基材:ポリエステルフィルム(厚さ:75μm)、番手:5000)を用い、研磨シートの送りスピードを250mm/minとし、被処理体の回転数を15rpmとし、被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を2.5N/mとし、研磨シートの送り方向と被処理体の回転方向を「ウィズ」とし、外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを用い、250秒間、被処理体の周面を研磨し、被処理体の周面に周方向に溝を形成した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−37)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨の際の研磨シートの送り方向と被処理体の回転方向を「ウィズ」から「カウンター」に変更した以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−38)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨の際の被処理体の回転方向を150秒ごとに逆転させた以外は、参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
(実施例1−39)
実施例1−9において、被処理体の周面の研磨の際に図6に示すように被処理体を移動させることによって被処理体の周面に形成される溝の周方向に対する平均角度が5°になるようにした以外は、実施例1−9と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
(実施例1−40)
実施例1−39において、電子写真感光体の移動量を変更することによって被処理体の周面に形成される溝の周方向に対する平均角度が52°になるようにした以外は、実施例1−39と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
(実施例1−41)
実施例1−9において、被処理体の周面の研磨の際に図8に示すようにバックアップローラーをストローク幅8mmで往復移動させることによって被処理体の周面に形成される溝の周方向に対する平均角度が±35°(+35°の溝と−35°の溝とが交差)になるようにした以外は、実施例1−9と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
(実施例1−42)
実施例1−41において、バックアップローラーの往復移動を「ストローク幅8mmでの往復移動」から「ストローク幅4mmでの往復移動」に変更することによって被処理体の周面に形成される溝の周方向に対する平均角度が±15°(+15°の溝と−15°の溝とが交差)になるようにした以外は、実施例1−41と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−43)
参考例1−2において、被処理体の周面の研磨の際の被処理体に対する研磨シートの押し当て圧を10.5N/mとし、研磨と同時に図11に示されるようにブラシを被処理体の周面に接触させることによって被処理体の周面の削れ粉を除去するようにした以外は参考例1−2と同様にして電子写真感光体を作製した。なお、該ブラシは、芯金の直径が12mm、穂長が5mm、穂(毛)の材質がアクリル樹脂、抵抗値が10Ω・cm、穂の太さが6デニール(0.66mg/m)、穂の本数が150F/mmであるものであり、該ブラシの被処理体への侵入量を1mmとし、該ブラシを被処理体の回転方向とは逆方向に60rpmで回転させた。また、該ブラシより削れ粉を取るローラーは、外径10mmのものであり、該ローラーへの印加電圧は+100Vとし、該ローラーを該ブラシの回転方向とは逆方向に60rpmで回転させた。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−44)
参考例1−43において、被処理体の周面の研磨の終了後、被処理体から研磨シートを離し、被処理体とブラシとは接触させたままで3分間動作させた以外は、参考例1−43と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−45)
参考例1−44において、ブラシを、芯金の直径が12mm、穂長が5mm、穂(毛)の材質がポリアミド樹脂、抵抗値が10Ω・cm、穂の太さが6デニール(0.66mg/m)、穂の本数が150F/mmであるものに変更した以外は、参考例1−44と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−46)
参考例1−44において、ブラシを、芯金の直径が12mm、穂長が5mm、穂(毛)の材質がポリエチレン樹脂、抵抗値が10Ω・cm、穂の太さが6デニール(0.66mg/m)、穂の本数が150F/mmであるものに変更した以外は、参考例1−44と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−47)
参考例1−44において、ブラシを、芯金の直径が12mm、穂長が5mm、穂(毛)の材質がアラミド、抵抗値が10Ω・cm、穂の太さが6デニール(0.66mg/m)、穂の本数が150F/mmであるものに変更した以外は、参考例1−44と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−48)
参考例1−43において、ブラシを、芯金の直径が12mm、穂長が5mm、穂(毛)の材質がアクリル樹脂、抵抗値が10Ω・cm、穂の太さが3デニール(0.33mg/m)、穂の本数が310F/mmであるものに変更した以外は、参考例1−43と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−49)
参考例1−43において、ブラシを、芯金の直径が12mm、穂長が5mm、穂(毛)の材質がアクリル樹脂、抵抗値が10Ω・cm、穂の太さが10デニール(1.11mg/m)、穂の本数が120F/mmであるものに変更した以外は、参考例1−43と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−50)
参考例1−43において、図10に示されるようにブラシにスクレーパーを押し当てることによってブラシの削れ粉を除去するようにした以外は、参考例1−43と同様にして電子写真感光体を作製した。なお、該スクレーパーは、材質がアルミニウム、厚さが3mmであるものであり、スクレーパーのブラシに対する侵入量を1.5mmとし、スクレーパーを接地した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−51)
参考例1−43において、ブラシの代わりに図12に示されるようなブレードを用いた以外は、参考例1−43と同様にして電子写真感光体を作製した。なお、該ブレードは、材質がウレタン樹脂、硬度が80°であるものであり、設定圧を3g/mmとした。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−52)
参考例1−51において、被処理体の周面の研磨の終了後、被処理体から研磨シートを離し、被処理体とブレードとは接触させたままで5分間動作させた以外は、参考例1−51と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−53)
参考例1−43において、参考例1−51と同様にしてブレードを付加した以外は、参考例1−43と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−54)
参考例1−53において、被処理体の周面の研磨の終了後、被処理体から研磨シートを離し、被処理体とブレードとは接触させたままで5分間動作させた以外は、参考例1−53と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−55)
参考例1−54において、被処理体から研磨シートを離し、被処理体とブレードとは接触させたままで5分間動作させた後(第一の清掃工程の後)、さらに図13に示されるような装置を用いて、第二の清掃工程を行った以外は、参考例1−54と同様にして電子写真感光体を作製した。
すなわち、スクラブシート(マスターテック)を用い、スクラブシート送りスピードを10mm/minとし、被処理体の回転数を60rpmとし、スクラブシートの被処理体に対する押し当て圧を15N/mとし、スクラブシートの回転方向を電子写真感光体の回転方向とは逆方向にした。
また、外径40cm、アスカーC硬度40のバックアップローラーを用い、300秒間、第二の清掃工程を行った。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
参考例1−56)
参考例1−55において、スクラブシートに蒸留水を含水させた以外は、参考例1−55と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本参考例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
(実施例1−57)
実施例1−16において、被処理体の周面の研磨を参考例1−50のブラシおよび参考例1−51のブレードという構成により行い、研磨終了後、被処理体から研磨シートを離し、被処理体とブラシおよびブレードとは接触させたままで5分間動作させた以外は、実施例1−16と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
(実施例1−58)
実施例1−57において、被処理体から研磨シートを離し、被処理体とブラシおよびブレードとは接触させたままで5分間動作させた後、さらに参考例1−56と同様の第二の清掃工程を行った以外は、実施例1−57と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
(実施例1−59)
実施例1−9において、被処理体の周面の研磨を図14に示される磁気ブラシおよび参考例1−51のブレードの組み合わせにより行った以外は、実施例1−9と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。なお、該磁気ブラシは、金属粒子(フェライト、平均粒径:30μm)を用いたものであり、接地させた。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
なお、ブレードのエッジの削れ粉を確認した際、金属粒子がエッジ近傍に観察された。
(実施例1−60)
実施例1−59において、磁気ブラシに−500Vを印加した以外は、実施例1−59と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
なお、ブレードのエッジの削れ粉を確認した際、実施例1−59よりも個数は少ないが金属粒子がエッジ近傍に観察された。
(実施例1−61)
実施例1−59において、ブレードと磁気ブラシの間に磁石を設けた以外は、実施例1−59と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
なお、ブレードのエッジの削れ粉を確認した際、金属粒子はほとんどエッジ近傍に観察されなかった。
(実施例1−62)
実施例1−61において、磁石の代わりに直径10mmのローラーを電子写真感光体との距離が0.5mmの位置に設け、これに−300Vの電圧を印加した以外は、実施例1−61と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
なお、ブレードのエッジの削れ粉を確認した際、金属粒子はほとんどエッジ近傍に観察されなかった。
(実施例1−63)
実施例1−61において、磁石とブレードとの間に参考例1−43と同様のブラシを配置し、これに−100Vの電圧を印加した以外は、実施例1−61と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
なお、ブレードのエッジの削れ粉を確認した際、金属粒子はほとんどエッジ近傍に観察されなかった。
(実施例1−64)
実施例1−9と同様にして作製した電子写真感光体をエタノールに20分間浸漬し、同時に超音波洗浄を行ったものを本実施例の電子写真感光体とした。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本実施例では第二電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表4〜6に示す。
Figure 0004027407
Figure 0004027407
Figure 0004027407
(比較例1−1)
参考例1−1において、被処理体の周面の研磨を行わなかったものを本比較例の電子写真感光体とした。
作製した電子写真感光体の周面のRz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本比較例では電荷輸送層)のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表7〜9に示す。
なお、通紙耐久試験を行ったところ、5000枚位からクリーニングブレードから異音が聞かれた。6000枚でクリーニングブレードの捲れが発生した。
(比較例1−2)
参考例1−1において、被処理体の周面の研磨時間を450秒間から50秒間に変更した以外は、参考例1−1と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本比較例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表7〜9に示す。
なお、通紙耐久試験を行ったところ、15000枚位からハーフトーン画像上にスジ画像が見られた。プロセスカートリッジ(ドラムカートリッジ)を取り出し、クリーニングブレードを観察すると、エッジに欠けが見られた。
(比較例1−3)
参考例1−1において、被処理体の周面の研磨時間を450秒間から30分間とした以外は、参考例1−1と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本比較例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表7〜9に示す。
なお、通紙耐久試験を行ったところ、ハーフトーン画像上で、Rmax−Rzが0.3μmを超える領域の濃度が薄くなっていた。
(比較例1−4)
参考例1−24において、被処理体の周面の研磨時間を20分間から30分間に変更した以外は、参考例1−24と同様にして電子写真感光体を作製した。
作製した電子写真感光体の周面の溝密度、溝の幅、Rz、Rmax、ΣWn、溝の平均角度を測定した。
また、参考例1−1と同様にして、作製した電子写真感光体を評価した。
また、上記と同様にして、堆積厚さ測定用の電子写真感光体を作製し、ポリウレタン樹脂製ブレードのエア面上に堆積する削れ粉の堆積厚さを測定した。
また、上記と同様にして、ユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率測定用の電子写真感光体を作製し、表面層(本比較例では電荷輸送層)の表面への溝形成前後のユニバーサル硬さ値(HU)および弾性変形率を測定した。
以上の測定結果および評価結果を表7〜9に示す。
なお、通紙耐久試験を行ったところ、耐久試験後半において、スジ状のトナーすり抜けが観察され、画像欠陥も発生した。
Figure 0004027407
Figure 0004027407
Figure 0004027407
(実施例2−2、2−4、2−5、2−8、2−12、2−15、2−16、参考例2−1、2−3、2−6、2−7、2−9〜2−11、2−13、2−14および比較例2−1〜2−3)
実施例2−2、2−4、2−5、2−8、2−12、2−15、2−16、参考例2−1、2−3、2−6、2−7、2−9〜2−11、2−13、2−14および比較例2−1〜2−3においては、それぞれ表10に示す実施例、参考例および比較例と同様にして作製した電子写真感光体について、高温高湿(32.5℃/85%RH)環境下における画像流れおよびクリーニングブレードの鳴きに関して以下のようにして評価を行った。
すなわち、参考例1−1で使用した複写機を32.5℃/85%RHの環境下に設置し、10000枚の通紙耐久試験を行った後、3日間そのまま放置し、その次の日に画像出力を行い、画像流れの評価を行った。また、通紙耐久試験時の電子写真感光体の周面とクリーニングブレードとの間のトルクの上昇に起因するクリーニングブレードの鳴きの評価も行った。評価結果を表10に示す。
Figure 0004027407
ΣWnの値が200〜800の電子写真感光体は、画像流れおよびクリーニングブレードの鳴きについての評価結果が良好であった。200未満のものは画像流れについての評価結果は良好であったが、電子写真感光体の周面とクリーニングブレードとの間の接触面積が大きいため、両者間のトルクが上昇しやすく、クリーニングブレードの鳴きが発生しやすい傾向にあった。800を超えるものは、クリーニングブレードの鳴きについての結果は良好であったが、電子写真感光体の周面とクリーニングブレードとの間の接触面積が小さいため、十分な摺擦効果が得られず、画像流れが発生しやすい傾向にあった。
(実施例3−2、3−3、参考例3−1、3−4、3−5および比較例3−13−2)
実施例3−2、3−3、参考例3−1、3−4、3−5および比較例3−13−においては、それぞれ表11に示す実施例、参考例および比較例と同様にして作製した電子写真感光体について、低温低湿(22.5℃/5%RH)環境下におけるトナーのクリーニング性能に関して以下のようにして評価を行った。
すなわち、参考例1−1で使用した複写機を22.5℃/5%RHの環境下に設置し、10000枚の通紙耐久試験を行った後、画像評価を行い、また、参考例1−1と同様にしてトナー裏周りの評価を行った。評価結果を表11に示す。
Figure 0004027407
Rzが1.3以下の場合は、出力画像上にクリーニング不良は見られなかったが、クリーニングブレードを観察すると、Rzが高くなるにしたがって、トナーがすり抜けて裏周りしている傾向にあった。また、電子写真感光体の溝密度が1000を超えるものについては、耐久初期からスジ状のクリーニング不良画像が発生した。
(実施例4−2、4−3および参考例4−1、4−4)
実施例4−2、4−3および参考例4−1、4−4においては、それぞれ表11に示す実施例および参考例と同様にして作製した電子写真感光体(ただし、アルミニウムシリンダーを長さ370mm、外径84mmのものに変更した。)を、キヤノン(株)製の複写機iRC6800の改造機(負帯電の有機電子写真感光体が装着できるように改造した)に装着し、22℃/55%RHの環境下で、A4フルカラー5枚間欠のモードで、100000枚の通紙耐久試験を行い、画像欠陥の発生の有無を検査した。また、電子写真感光体の実機削れ量の測定、電子写真感光体およびクリーニングブレードの観察を参考例1−1と同様にして行った。評価結果を表12に示す。
Figure 0004027407
研磨シートを用いた研磨機の一例を示す図である。 研磨シート101の張力のみで被処理体104の周面を研磨する場合の一例を示す図である。 研磨シートの一例を示す図である。 研磨シートの他の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の周面の溝の状態の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の周面の溝の状態の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の周面の溝の状態の例を示す図である。 10°の角度で溝を形成する方法の一例を示す図である。 ±30°の角度で溝を形成する方法の例を示す図である。 ±30°の角度で溝を形成する方法の例を示す図である。 粗面化工程と同時に清掃工程を行う場合の一例を示す図である。 ブラシ107の穂先から削れ粉を取り除く例を示す図である。 ブラシ107の穂先から削れ粉を取り除く例を示す図である。 清掃部材としてブレードを用いた例を示す図である。 清掃部材としての乾式または湿式のベルト112を被処理体104に当接させ、被処理体104の周面に残留する削れ粉をさらに除去する方法の例を示す図である。 清掃部材として磁気ブラシ113を用いた例を示す図である。 図11に示した例と図12に示した例とを組み合わせた例を示す図である。 清掃工程を粘着テープを用いて行う例を示す図である。 清掃工程をローラーを用いて行う例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 電子写真感光体の周面の削れ粉の量を測定する方法の模式図である。 ブレードのエア面上に堆積した削れ粉をブレードエア面から観察した画像である。 ブレードのエア面を示す図である。 フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの概略を示す図である。 フィシャースコープH100V(Fischer社製)の出力チャートの一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。 本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図である。

Claims (16)

  1. 円筒状支持体および該円筒状支持体上に設けられた有機感光層を有する円筒状の電子写真感光体において、
    該電子写真感光体の周面には、幅が0.5〜40μmの範囲内にある溝が該周面の略周方向に複数形成されており、
    該溝の本数が、該周面の母線方向の幅1000μmあたり20〜1000本であり、
    該電子写真感光体の周面の弾性変形率が50〜65%であり、
    該電子写真感光体の周面のユニバーサル硬さ値(HU)が150〜210N/mmである、
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記溝の本数を該周面の母線方向の幅1000μmあたりi本(20≦i≦1000)とし、該i本の溝の幅をそれぞれW〜W[μm]としたとき、下記関係式(a)を満足する請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0004027407
  3. 前記電子写真感光体の周面の十点平均面粗さ(Rz)が0.3〜1.3μmであり、該十点平均面粗さ(Rz)と該周面の最大面粗さ(Rmax)との差(Rmax−Rz)が0.3μm以下である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記溝が互いに交差している請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
  7. さらにクリーニング手段を有する請求項に記載の電子写真装置。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法であって、該電子写真感光体の表面層を形成する表面層形成工程と、該表面層の表面を粗面化する粗面化工程とを有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  9. 前記粗面化工程が、基材上に研磨砥粒が分散された層を設けてなる研磨部材を前記表面層の表面に当接させることによって行う工程である請求項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  10. 前記研磨部材がシート状基材上に研磨砥粒が分散された層を設けてなる研磨シートであり、該研磨シートを該シート状基材側から前記表面層の表面に押し付けることで該研磨シートを前記表面層に当接させるローラーが用いられ、該ローラーのアスカーC硬度が10〜70である請求項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  11. 前記研磨部材がシート状基材上に研磨砥粒が分散された層を設けてなる研磨シートであり、該研磨シートを該シート状基材側から前記表面層の表面に押し付けることで該研磨シートを前記表面層に当接させるローラーが用いられ、該ローラーのショアA硬度が5〜70である請求項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  12. 前記粗面化工程の同時工程として、前記表面層の表面に清掃部材を接触させることによって前記表面層の表面を清掃する清掃工程(A)を有する請求項11のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  13. 前記清掃工程(A)に用いられる部材が、ベルト、ブラシ、ローラー、テープおよびブレードからなる群より選択される少なくとも1つの部材である請求項12に記載の電子写真感光体の製造方法。
  14. 前記粗面化工程の次工程として、前記表面層の表面に清掃部材を接触させることによって前記表面層の表面を清掃する清掃工程(B)を有する請求項13のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  15. 前記清掃工程(B)に用いられる部材が、ベルト、ブラシ、ローラー、テープおよびブレードからなる群より選択される少なくとも1つの部材である請求項14に記載の電子写真感光体の製造方法。
  16. 前記粗面化工程の次工程として、前記粗面化工程により前記表面層の表面が粗面化された生成物を液体に浸し、かつ、振動させることにより行われる清掃工程(C)を有する請求項15のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
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