JP2001175016A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2001175016A
JP2001175016A JP35342199A JP35342199A JP2001175016A JP 2001175016 A JP2001175016 A JP 2001175016A JP 35342199 A JP35342199 A JP 35342199A JP 35342199 A JP35342199 A JP 35342199A JP 2001175016 A JP2001175016 A JP 2001175016A
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Shoji Amamiya
昇司 雨宮
Akio Maruyama
晶夫 丸山
Norihiro Kikuchi
憲裕 菊地
Hironori Uematsu
弘規 植松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し使用の耐久においても削れが少な
く、傷の入りにくい表面層を有する電子写真感光体、そ
の電子写真感光体を有し、かつ帯電均一性に優れたプロ
セスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにあ
る。 【解決手段】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
真感光体において、該電子写真感光体の表面層が1つ以
上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合
した化合物を含有し、かつ該電子写真感光体と可撓性の
帯電部材とのニップ部に導電性を有する帯電促進粒子を
介在させることにより注入帯電されることを特徴とする
電子写真感光体、その電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、プ
ロセスカ−トリッジ及び電子写真装置に関し、詳しく
は、表面層に特定の化合物を有する電子写真感光体、そ
の電子写真感光体を有し、かつ特定の帯電を行うプロセ
スカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真装置(複写機・
プリンタ等)や静電記録装置等の画像形成装置におい
て、電子写真感光体・静電記録誘電体等の像担持体(被
帯電体)を所用の極性・電位に一様に帯電処理(除電処
理も含む)する帯電装置としてはコロナ帯電器(コロナ
放電器)がよく使用されていた。
【0003】コロナ帯電器は、非接触型の帯電装置であ
り、ワイヤ電極等の放電電極と放電電極を囲むシールド
電極を備え、放電開口部を被帯電体である像担持体に対
向させて非接触に配設し、放電電極とシールド電極に高
圧を印加することにより生じる放電電流(コロナシャワ
ー)に像担持体面をさらすことで、像担持体面を所定の
極性・電位に帯電させるものである。
【0004】近時は、中低速機種の画像形成装置にあっ
ては、像担持体等の被帯電体の帯電装置として、コロナ
帯電器に比べて低オゾン・低電力等の利点があることか
ら接触帯電装置が多く提案され、また実用化されてい
る。接触帯電装置は、像担持体等の被帯電体に、ローラ
型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブラシ型、ブ
レード型等の導電性の帯電部材(接触帯電部材・接触帯
電器)を接触させ、この接触帯電部材に所定の帯電バイ
アスを印加して被帯電体面を所定の極性・電位に帯電さ
せるものである。
【0005】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、
帯電原理)には、放電帯電系と注入帯電系の2種類の帯
電機構が混在しており、どちらが支配的であるかにより
各々の特性が現れる。
【0006】放電帯電系は、接触帯電部材と被帯電体と
の微小間隙に生じる放電現象により被帯電体表面が帯電
する系である。放電帯電系は、接触帯電部材と被帯電体
に一定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大き
な電圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コ
ロナ帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放
電生成物は生じることが原理的に避けられないため、オ
ゾン等の活性イオンによる弊害は避けられない。
【0007】注入帯電系は、接触帯電部材から被帯電体
に直接に電荷が注入されることで被帯電体表面が帯電す
る系である。注入帯電あるいは直接帯電と称される。よ
り詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接
触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用
いないで被帯電体表面に直接電荷注入を行うものであ
る。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下
の直流電圧のみであっても、被帯電体を印加電圧相当の
電位に帯電することができる。
【0008】この帯電系は、イオンの発生を伴わないた
め放電生成物による弊害は生じない。しかし、接触帯電
部材の被帯電体への接触性が帯電性に大きく効いてく
る。そこで接触帯電部材はより密に構成し、また被帯電
体との速度差を多く持ち、より高い頻度で被帯電体に接
触する構成をとる必要がある。
【0009】代表的な接触帯電プロセスとしては、以下
の(A)〜(C)の方法等が提案され実用化等されてい
る。
【0010】(A)ローラ帯電 接触帯電装置は、接触帯電部材として導電ローラ(帯電
ローラ)を用いたローラ帯電方式が帯電の安定性という
点で好ましく、広く用いられている。このローラ帯電の
帯電機構は、前記の放電帯電系が支配的である。帯電ロ
ーラは、導電あるいは中抵抗のゴム材あるいは発泡体を
用いて作製される。更に、これらを積層して所望の特性
を得たものもある。
【0011】帯電ローラは、被帯電体(以下、電子写真
感光体と記す)との一定の接触状態を得るために弾性を
持たせているが、そのため摩擦抵抗が大きく、多くの場
合、電子写真感光体に従動あるいは若干の速度差をもっ
て駆動される。従って、直接帯電しようとしても、接触
性の不足のため、従来のローラ帯電ではその帯電機構は
放電帯電系が支配的である。
【0012】図9は接触帯電における帯電効率例を表わ
したグラフである。横軸に接触帯電部材に印加したバイ
アス、縦軸はその時得られた感光体帯電電位を表わすも
のである。ローラ帯電の場合の帯電特性はAで表わされ
る。すなわち、およそ−500Vの放電閾値を過ぎてか
ら帯電が始まる。従って、−500Vに帯電する場合は
−1000Vの直流電圧を印加するか、あるいは、−5
00V直流の帯電電圧に加えて、放電閾値以上の電位差
を常に持つようにピーク間電圧1200Vの交流電圧を
印加して感光体電位を帯電電位に収束させる方法が一般
的である。
【0013】より具体的に説明すると、厚さ25μmの
有機感光体に対して帯電ローラを加圧当接させた場合に
は、絶対値で約640V以上の電圧を印加すれば電子写
真感光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧
に対して傾き1で線形に感光体表面電位が増加する。こ
の閾値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する。つまり、
電子写真に必要とされる感光体表面電位Vdを得るため
には帯電ローラには、Vd+Vthという必要とされる
以上のDC電圧が必要となる。このようにしてDC電圧
のみを接触帯電部材に印加して帯電を行う方法を「DC
帯電方式」と称する。
【0014】しかし、DC帯電においては環境変動等に
よって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、また電子
写真感光体が削れることによって膜厚が変化するとVt
hが変動するため、電子写真感光体の電位を所望の値に
することが難しかった。このため、更なる帯電の均一化
を図るために特開昭63−149669号公報に開示さ
れるように、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vt
h以上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を
接触帯電部材に印加する「AC帯電方式」が用いられ
る。これは、ACによる電位のならし効果を目的とした
ものであり、被帯電体の電位は、AC電圧のピークの中
央であるVdに収束し、環境等の外乱には影響されるこ
とはない。当然、この方式も接触帯電部材から電子写真
感光体への放電現象を利用した帯電法である。
【0015】この方式においては、帯電部材に印加する
電圧にAC成分があるため、感光体表面電位との間に放
電しきい値以上の電圧値が印可され、DC帯電のみで帯
電を行う方式より、放電を積極的に利用した帯電法とな
るため、それに伴いオゾン等の放電生成物量は多くな
る。
【0016】ローラ帯電方式とコロナ帯電方式を比較す
ると、ローラ帯電方式は微小空間の放電現象を利用した
帯電であるため、放電電流が電子写真感光体表面と帯電
ローラ表面の間の空間に流れており、非常に高エネルギ
ーな電子やイオン等の粒子が電子写真感光体表面に衝突
を繰り返す。また、放電している空間が狭いため、放電
生成物の密度の非常に高い環境に電子写真感光体表面を
さらしていることと同義となり、電子写真感光体表面の
酸化反応が起こり易い。つまり、この方式では、電子写
真感光体表面が受けるダメージは非常に大きく、電子写
真感光体は削れ易くなり、傷も入り易くなることで、耐
久性が著しく低下するという問題がある。
【0017】また、先記したようにローラ帯電において
は、DC帯電方式よりAC帯電方式の方が放電を積極的
に利用していることから、AC帯電方式における電子写
真感光体表面が受けるダメージは大きい。更に、AC帯
電方式の問題点として、AC電圧の電界による接触帯電
部材と電子写真感光体の振動騒音(AC帯電音)の発生
等の問題があることも確認されている。
【0018】(B)ファーブラシ帯電 ファーブラシ帯電は、接触帯電部材として導電性繊維の
ブラシ部を有する部材(ファーブラシ帯電器)を用い、
その導電性繊維ブラシ部を被帯電体としての電子写真感
光体に接触させ、所定の帯電バイアスを印加して電子写
真感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものであ
る。このファーブラシ帯電も、その帯電機構は前記の放
電帯電系が支配的である。
【0019】ファーブラシ帯電器は、固定タイプとロー
ルタイプが実用化されている。中抵抗の繊維を基布に折
り込みパイル状に形成したものを電極に接着したものが
固定タイプで、ロールタイプはパイルを芯金に巻き付け
て形成する。繊維密度としては、100本/mm2程度
のものが比較的容易に得られるが、注入帯電により十分
均一な帯電を行うにはそれでも接触性は不十分であり、
注入帯電により十分均一な帯電を行うには、電子写真感
光体に対し機械構成としては困難なほどに速度差を持た
せる必要があり、現実的でない。
【0020】このファーブラシ帯電の直流電圧印加時の
帯電特性は、図9のBに示される特性をとる。従って、
ファーブラシ帯電の場合も、固定タイプ、ロールタイプ
のどちらも、多くは高い帯電バイアスを印加し、放電に
よる帯電を用いて帯電を行っている。
【0021】(C)磁気ブラシ帯電 磁気ブラシ帯電は、接触帯電部材として導電性磁性粒子
をマグネットロール等で磁気拘束してブラシ状に形成し
た磁気ブラシ部を有する部材(磁気ブラシ帯電器)を用
い、その磁気ブラシ部を被帯電体としての電子写真感光
体に接触させ、所定の帯電バイアスを印加して電子写真
感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
この磁気ブラシ帯電の場合の帯電機構は、前記の注入帯
電系を支配的にすることができる。
【0022】すなわち、磁気ブラシ部を構成する導電性
磁性粒子として粒径の小さいものを用い、電子写真感光
体と十分速度差を設けることで、注入帯電を可能にす
る。図9の帯電特性グラフのCにあるように、印加バイ
アスとほぼ比例した帯電電位を得ることが可能になる。
しかしながら、機器構成が複雑であること、磁気ブラシ
部を構成している導電性粒子が脱落して電子写真感光体
に付着する等他の弊害もある。
【0023】また更に、上記(A)〜(C)の代表的な
接触帯電プロセスの他に、特公平7−99442号公報
に接触帯電部材に対し粉末を塗布する提案が開示されて
いる。これは接触帯電装置について、帯電ムラを防止し
安定した均一帯電を行うために、接触帯電部材に被帯電
体面との接触面に粉末を塗布する構成であり、接触帯電
部材が被帯電体に従動回転であり、スコロトロン等のコ
ロナ帯電器と比べるとオゾン生成物の発生は格段に少な
くなっているものの、帯電原理は前述のローラ帯電の場
合と同様に依然として放電による帯電を主としている。
特に、より安定した帯電均一性を得るためにはDC電圧
にAC電圧を重畳した電圧を印加するために、放電によ
るオゾン生成物の発生はより多くなってしまう。よっ
て、長期に装置を使用した場合や、クリーナーレスの画
像形成装置を長期に使用した場合において、オゾン生成
物による画像流れ等の弊害が現れ易い。
【0024】近年、電子写真装置より廃トナーを出さな
いシステムが数多く提案されている。これは、通常、ト
ナーリサイクルプロセス(クリーナーレスシステム)と
呼ばれている、例えば転写方式の画像形成装置において
は、通常、転写後の電子写真感光体(像担持体)に残存
する転写残トナーは、クリーナー(クリーニング装置)
によって電子写真感光体面から除去されて廃トナーとな
るが、クリーナーをなくし、転写後の電子写真感光体上
の転写残トナーは現像装置によって「現像同時クリーニ
ング」で電子写真感光体上から除去し、現像装置に回収
・再使用する装置構成にしたトナーリサイクルプロセス
の画像形成装置等が提案されている。
【0025】この現像同時クリーニングとは、転写後に
電子写真感光体上に残留したトナーを次工程以降の現像
時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電圧
と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差
Vback)によって回収する方法である。この方法に
よれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以
降に再使用されるため、廃トナーをなくし、メンテナン
スに手を煩わせることも少なくすることができる。ま
た、クリーナーレスであることでスペース面での利点も
大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになり
環境問題以外にも大きな利点がある。
【0026】上記に記載したように接触帯電において、
接触帯電部材として帯電ローラやファーブラシを用いた
簡易な構成で注入帯電をすることは難しく、画像形成装
置にあっては絶対的帯電不良による画像のかぶり(反転
現像の場合には白地部が現像される)や帯電ムラ等が生
じる。
【0027】接触帯電部材の被帯電体面との接触面に粉
末を塗布し、接触帯電部材が従動で、放電帯電を主とす
る接触帯電装置構成では、長期に装置を使用した場合
や、クリーナーレスの画像形成装置を長期に使用した場
合に、オゾン生成物が蓄積することにより画像流れが生
じ易くなる。また、クリーナーレスの画像形成装置にお
いては、転写残トナーが帯電部において帯電不良を引き
起こしてしまう。更に、接触帯電においては、被帯電体
と帯電部材との接触が十分に行われる必要が有るため、
接触に係わる次のような問題点があった。
【0028】a)接触帯電部材としてファーブラシ(帯
電ブラシ)を用いた場合、帯電ブラシの毛先が図8に示
すように分かれ、被帯電体表面に接触できないところが
でき、被帯電体表面を均一に帯電することができない。
図8において、1は被帯電体(例えば電子写真感光
体)、2は帯電ブラシ、2aは帯電ブラシの電極部、2
bは導電性繊維のファーブラシ部、S1は帯電バイアス
印加電源である。
【0029】b)接触帯電部材として磁気ブラシを用い
た場合、接触性を向上させるために帯電磁性粒子を小さ
くしていくと、磁性粒子が被帯電体表面に付着する欠点
があり、帯電磁性粒子を大きくして磁気拘束力を十分に
与えると、磁性粒子と被帯電体の接触機会が少なくなり
注入帯電能力が低下する。
【0030】c)接触性を向上させるために補助的な導
電性磁性微粒子を帯電部材に混入させる方法も考案され
ているが、長期的に見て磁性微粒子が被帯電体に付着し
て消費され、帯電性が低下する。
【0031】上記問題を解決するために特開平10−3
07454号公報に記載されている様な注入帯電装置が
提案されている。すなわち、電子写真感光体の表面と接
触帯電部材との相互接触面に導電性を有する帯電促進粒
子を存在させた状態で、電子写真感光体の接触帯電を行
わせるものであり、帯電部材は電子写真感光体に周速差
を持たせて接触させて電子写真感光体の接触帯電を行わ
せることもできる注入帯電装置である。
【0032】この装置を構成している帯電促進粒子によ
り、電子写真感光体と接触帯電部材との相互接触面にお
いて、接触帯電部材は密に電子写真感光体と接触して、
その帯電促進粒子が電子写真感光体表面を隙間なく摺擦
することで電子写真感光体に電荷を直接注入でき、高効
率に電荷注入を行うことが可能となり、更に帯電部材が
電子写真感光体と周速差を持つと接触頻度が高くなり、
より高効率に電荷を注入できる。
【0033】よって、接触帯電部材による電子写真感光
体の帯電は、帯電部材の接触不足が改善され、帯電均一
性が飛躍的に向上することになり、注入帯電が支配的と
なり、帯電部材の性能によらず常に均一な帯電が可能と
なる。従って、従来のファーブラシ帯電やローラ帯電等
では得られなかった高い帯電効率が得られ、印加した電
圧とほぼ同等の電位を感光体に与えることができる直接
帯電が可能となった。
【0034】かくして、接触帯電部材として比較的に構
成が簡単なファーブラシ等を用いた場合でも、接触帯電
部材に対する帯電に必要な印加バイアスは電子写真感光
体に必要な電位相当の電圧で十分であり、放電現象を用
いない安定かつ安全な帯電方式を実現することができ
る。
【0035】つまり、接触帯電装置において、接触帯電
部材として簡易な部材を用いた場合でも、より帯電均一
性に優れかつ長期にわたり安定した直接帯電を実現す
る、すなわち、低印加電圧でオゾンレスの注入帯電を簡
易な構成で実現することができる様になった。また、こ
れにより均一な帯電性を与えることができ、オゾン生成
物による障害、帯電不良による障害等のない、簡易な構
成、低コストな画像形成装置、導電粒子である帯電促進
粒子を供給する手段を持つことにより、装置を長期に使
用した場合においても帯電を安定して行うことができる
装置を実現できるようになった。
【0036】一方、電子写真装置に用いられる電子写真
感光体には、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無
機光導電性材料が広く用いられており、有機光導電性材
料を用いた電子写真感光体としてはポリ−N−ビニルカ
ルバゾールに代表される光導電性ポリマーや2,5−ビ
ス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキ
サジアゾールのような低分子の有機光導電性材料を用い
たもの、更には、かかる有機光導電性材料と各種染料や
顔料を組み合わせたもの等が知られている。
【0037】有機光導電性材料を用いた電子写真感光体
は成膜性が良く、塗工によって生産できるため、極めて
生産性が高く安価な電子写真感光体を提供できる利点を
有している。また、使用する染料や顔料等の選択によ
り、感光波長域を自在にコントロールできる等の利点を
有し、これまで幅広い検討がなされてきた。特に最近で
は、有機光導電性染料や顔料を含有した電荷発生層と光
導電性ポリマーや低分子の有機光導電性材料を含有した
電荷輸送層を積層した機能分離型の電子写真感光体の開
発により、従来の有機電子写真感光体の欠点とされてい
た感度や耐久性に著しい改善がなされてきており、これ
が有機電子写真感光体の主流となってきている。
【0038】当然のことながら電子写真感光体には適用
される電子写真プロセスに応じた感度、電気的特性、更
には光学的特性を備えていることが要求される。また、
繰り返し使用される電子写真感光体にあっては、その電
子写真感光体表面には帯電、画像露光、トナー現像、紙
への転写、クリーニング処理と行った電気的、機械的外
力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求
される。具体的には、摺擦による表面の磨耗や傷の発生
に対する耐久性、帯電による表面劣化、例えば転写効率
や滑り性の低下、更には感度低下、電位低下等の電気特
性の劣化に対する耐久性も要求される。
【0039】一般に電子写真感光体の表面は薄い樹脂層
であり、樹脂の特性が非常に重要である。磨耗や傷のよ
うな機械的特性の他に、上述の諸条件をある程度満足す
る樹脂として、近年、アクリル樹脂やポリカーボネート
樹脂等が実用化されているが、前述したような特性の全
てがこれらの樹脂で満足されるわけではなく、特に電子
写真感光体の高耐久化を図る上では該樹脂の被膜硬度は
十分高いとは言い難い。これらの樹脂を表面層形成用の
樹脂として用いた場合でも繰り返し使用時において表面
層の磨耗が起こり、更に傷が発生するという問題点があ
った。
【0040】更に、近年の有機電子写真感光体の高感度
化に対する要求から電荷輸送材料等の低分子量化合物が
比較的大量に添加される場合が多いが、この場合それら
低分子量材料の可塑剤的な作用により膜強度が著しく低
下し、一層繰り返し使用時の表面層の磨耗や傷発生が問
題となっている。また、電子写真感光体を長期にわたっ
て保存する際に前述の低分子量成分が析出してしまい、
層分離すると行った問題も発生している。
【0041】これらの問題点を解決する手段として、硬
化性の樹脂を電荷輸送層用の樹脂として用いる試みが、
例えば特開平2−127652号公報に開示されてい
る。このように、電荷輸送層用の樹脂に硬化性の樹脂を
用い電荷輸送層を硬化、架橋することによって機械的強
度が増し、繰り返し使用時の耐削れ性及び耐傷性は大き
く向上する。しかしながら硬化性樹脂を用いても、低分
子量成分はあくまでも結着樹脂中において可塑剤として
作用するので、先に述べたような析出や層分離の問題は
根本的な解決にはなっていない。また、有機電荷輸送材
料と結着樹脂とで構成される電荷輸送層においては、電
荷輸送能の樹脂に対する依存度が大きく、例えば硬度が
十分に高い硬化性樹脂では電荷輸送能が十分ではなく繰
り返し使用時に残留電位の上昇が見られる等、両者を満
足させるまでには至っていない。
【0042】また、特開平5−216249、特開平7
−72640号公報等においては、電荷移動層に炭素−
炭素二重結合を有するモノマーを含有させ、電荷移動材
の炭素−炭素二重結合と熱あるいは光のエネルギーによ
って反応させて電荷移動層硬化膜を形成した電子写真感
光体が開示されているが、電荷輸送材はポリマー主骨格
にペンダント状に固定化されているだけであり、先の可
塑的な作用を十分に排除できないため機械的強度が十分
ではない。また、電荷輸送能の向上のために電荷輸送材
の濃度を高くすると、架橋密度が低くなり十分な機械的
強度を確保することができない。更には、重合時に必要
とされる開始剤類の電子写真特性への影響も懸念され
る。
【0043】また、別の解決手段として例えば、特開平
8−248649号公報においては、熱可塑性高分子主
鎖中に電荷輸送能を有する基を導入し電荷輸送層を形成
させた電子写真感光体が開示されているが、従来の分子
分散型の電荷輸送層と比較して析出や層分離に対しては
効果があり、機械的強度も向上するが、これも熱可塑性
樹脂であり、その機械的強度には限界があり、樹脂の溶
解性等を含めたハンドリングや生産性の面で十分である
とは言い難い。
【0044】先記、電子写真感光体の表面と接触帯電部
材との相互接触面に、導電性を有する帯電促進粒子を存
在させた状態で、電子写真感光体の接触帯電を行わせ、
帯電部材を電子写真感光体に周速差を持たせて接触させ
て電子写真感光体の接触帯電を行わせることもできる注
入帯電装置においては、電子写真感光体表面に対し、摺
擦による機械的ストレスが過度にかかることから、電子
写真感光体の耐久性に関し、以下に示す問題があること
が本発明者らの検討で、最近明らかになった。 ・電子写真感光体表面の磨耗量が多く、電子写真感光体
の寿命が短い ・電子写真感光体表面に傷が発生し易く、画像上、傷部
が表出する
【0045】また、耐久性に関し、別の問題として、先
記の装置を用いた場合、耐久での電荷注入性も低下傾向
にあることが判明した。これは、電子写真感光体を交換
することで電荷注入性が回復してしまうことから、電子
写真感光体の耐久性に起因する問題であることがわかっ
ている。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、繰り
返し使用の耐久においても削れが少なく、傷の入りにく
い表面層を有する電子写真感光体を提供することにあ
る。
【0047】本発明の別の目的は、上記電子写真感光体
と帯電手段として低印加電圧でオゾンレスが可能で、帯
電均一性に優れかつ長期にわたり安定した注入帯電性を
有する電子写真装置を提供することにある。
【0048】本発明の更に別の目的は、上記電子写真感
光体及び注入帯電を行う帯電手段を有するプロセスカー
トリッジを提供することにある。
【0049】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該
電子写真感光体の表面層が1つ以上の連鎖重合性官能基
を有する正孔輸送性化合物を重合した化合物を含有し、
かつ該電子写真感光体と可撓性の帯電部材とのニップ部
に導電性を有する帯電促進粒子を介在させることにより
注入帯電されることを特徴とする電子写真感光体が提供
される。
【0050】また、本発明に従って、上記電子写真感光
体、該電子写真感光体とニップ部を形成する可撓性の帯
電部材を接触配置し電圧を印可することにより該電子写
真感光体を帯電する帯電手段、露光手段、現像手段及び
転写手段を備えた電子写真装置において、該帯電部材と
該電子写真感光体とのニップ部に導電性を有する帯電促
進粒子を介在させて該電子写真感光体表面に注入帯電す
ることを特徴とする電子写真装置が提供される。
【0051】更に、本発明に従って、上記電子写真感光
体、及び該電子写真感光体とニップ部を形成する可撓性
の帯電部材と接触配置し電圧を印加することにより該電
子写真感光体を帯電させる帯電手段を一体に支持し、電
子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジ
において、該帯電部材と該電子写真感光体とのニップ部
に導電性を有する帯電促進粒子を介在させて該電子写真
感光体表面に注入帯電することを特徴とするプロセスカ
ートリッジが提供される。
【0052】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0053】本発明における電子写真感光体の表面層
は、1つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化
合物を重合した化合物を含有している。
【0054】本発明における、正孔輸送性化合物の連鎖
重合性官能基について、以下に説明する。
【0055】本発明における連鎖重合とは、高分子物の
生成反応を大きく連鎖重合と逐次重合に分けた場合の前
者の重合反応形態を示し、詳しくは例えば技報堂出版
三羽忠広著の「基礎 合成樹脂の化学(新版)」199
5年7月25日(1版8刷)P.24に説明されている
ように、その形態が主にラジカルあるいはイオン等の中
間体を経由して反応が進行する不飽和重合、開環重合そ
して異性化重合等のことをいう。前記一般式(1)にお
ける連鎖重合性官能基とは、前述の反応形態のうち不飽
和重合が可能な官能基を意味し、下記に不飽和重合性官
能基の具体例を示す。
【0056】不飽和重合とは、ラジカル、イオン等によ
って不飽和基、例えばC=C、C≡C、C=O、C=
N、C≡N等が重合する反応であるが、主にはC=Cで
ある。不飽和重合性官能基の具体例を表1に示すがこれ
らに限定されるものではない。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】表中、Rは置換基を有しても良いメチル
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基、置換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、
ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のア
ラルキル基、置換基を有しても良いフェニル基、ナフチ
ル基及びアンスリル等のアリール基又は水素原子を示
す。
【0060】開環重合とは、炭素環、オクソ環、窒素ヘ
テロ環等のひずみを有した不安定な環状構造が触媒の作
用で活性化され、開環すると同時に重合を繰り返し鎖状
高分子物を生成する反応であるが、この場合基本的には
イオンが活性種として作用するものが大部分である。開
環重合性官能基の具体例を表2に示すがこれらに限定さ
れるものではない。
【0061】
【表3】
【0062】表中、Rは置換基を有しても良いメチル
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基、置換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、
ナフチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のア
ラルキル基、置換基を有しても良いフェニル基、ナフチ
ル基及びアンスリル等のアリール基又は水素原子を示
す。
【0063】上記で説明したような本発明に係わる連鎖
重合性官能基の中でも、下記の一般式(11)〜一般式
(13)で示されるものが好ましい。
【0064】
【化16】
【0065】式中、Eは水素原子、フッ素、塩素及び臭
素等のハロゲン原子、置換基を有しても良いメチル基、
エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル基、置
換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、ナフチ
ルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキ
ル基、置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基、
アンスリル基、ピレニル基、チオフェニル基及びフリル
基等のアリール基、CN基、ニトロ基、メトキシ基、エ
トキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基、−COO
26又は−CONR2728を示す。
【0066】Wは置換基を有しても良いフェニレン基、
ナフチレン基及びアントラセニレン基等のアリーレン
基、置換基を有しても良いメチレン基、エチレン基、ブ
チレン基等のアルキレン基、−COO−、−CH2−、
−O−、−OO−、−S−又は−CONR29−で示され
る。
【0067】R26、R27、R28及びR29は水素原子、フ
ッ素、塩素及び臭素等のハロゲン原子、置換基を有して
も良いメチル基、エチル基及びプロピル基等のアルキル
基、置換基を有しても良いベンジル基及びフェネチル基
等のアラルキル基又は置換基を有しても良いフェニル
基、ナフチル基及びアンスリル基等のアリール基を示
し、R27とR28は互いに同一であっても異なっても良
い。また、fは0又は1を示す。
【0068】E及びW中で有してもよい置換基として
は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素等のハロゲン原子;
ニトロ基、シアノ基、水酸基;メチル基、エチル基、プ
ロピル基及びブチル基等のアルキル基;メトキシ基、エ
トキシ基及びプロポキシ基等のアルコキシ基;フェノキ
シ基及びナフトキシ基等のアリールオキシ基;ベンジル
基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基及
びチエニル基等のアラルキル基;又はフェニル基、ナフ
チル基、アンスリル基及びピレニル基等のアリール基等
が挙げられる。
【0069】
【化17】
【0070】式中、R30及びR31は水素原子、置換基を
有しても良いメチル基、エチル基プロピル基及びブチル
基等のアルキル基、置換基を有しても良いベンジル基及
びフェネチル基等のアラルキル基、又は置換基を有して
も良いフェニル基及びナフチル基等のアリール基を示
し、nは1〜10の整数を示す。
【0071】
【化18】
【0072】式中、R32及びR33は水素原子、置換基を
有しても良いメチル基、エチル基、プロピル基及びブチ
ル基等のアルキル基、置換基を有しても良いベンジル基
及びフェネチル基等のアラルキル基、又は置換基を有し
ても良いフェニル基及びナフチル基等のアリール基を示
し、nは0〜10の整数を示す。
【0073】なお、上記一般式(12)及び一般式(1
3)のR30、R31、R32及びR33が有しても良い置換基
としてはフッ素、塩素、臭素及びヨウ素等のハロゲン原
子;メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の
アルキル基;メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基
等のアルコキシ基;フェノキシ基及びナフトキシ基等の
アリールオキシ基;ベンジル基、フェネチル基、ナフチ
ルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキ
ル基;又はフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及び
ピレニル基等のアリール基等が挙げられる。
【0074】また、上記一般式(11)〜一般式(1
3)の中でも、更に特に好ましい連鎖重合性官能基とし
ては、下記一般式(14)〜一般式(20)で示される
ものが挙げられる。
【0075】
【化19】
【0076】更に、上記一般式(14)〜一般式(2
0)の中でも、一般式(14)のアクリロイルオキシ基
及び一般式(15)のメタクリロイルオキシ基が、重合
特性等の点から特に好ましい。
【0077】次に、本発明における正孔輸送性材料につ
いて説明する。
【0078】本発明で『連鎖重合性官能基を有する正孔
輸送性化合物』とは、上記で説明した連鎖重合性官能基
が下記で説明する正孔輸送性化合物に官能基として、好
ましくは2つ以上の化学結合している化合物を示す。こ
の場合、それらの連鎖重合性官能基は全て同一でも異な
ったものであってもよい。それらの連鎖重合性官能基を
少なくとも2つ有する正孔輸送性化合物としては、下記
一般式(1)が示される。
【0079】
【化20】
【0080】式中、P1及びP2は連鎖重合性官能基を示
す。P1とP2は同一でも異なっても良い。Zは置換基を
有しても良い有機基を示し、Yは水素原子を示す。a、
b及びdは0又は1以上の整数を示す。a+b×dは2
以上の整数を示す。また、aが2以上の場合P1は同一
でも異なっても良く、d が2以上の場合P2は同一でも
異なっても良く、また bが2以上の場合、Z及びP2
同一でも異なっても良い。
【0081】なおここで、『aが2以上の場合P1は同
一でも異なっても良く』とは、それぞれ異なるn種類の
連鎖重合性官能基をP11、P12、P13、P14、P15・・
・・P1nと示した場合、例えばa=3のとき正孔輸送性
化合物Aに直接結合する重合性官能基P1は3つとも同
じものでも、2つ同じで1つは違うもの(例えば、P1 1
とP11とP12とか)でも、それぞれ3つとも異なるもの
(例えば、P12とP15とP17とか)でも良いということ
を意味するものである(『dが2以上の場合P 2は同一
でも異なっても良く』というのも、『bが2以上の場
合、Z及びP2は同一でも異なっても良い』というのも
これと同様なことを意味するものである)。
【0082】上記一般式(1)のAは正孔輸送性基を示
し、正孔輸送性を示すものであればいずれのものでもよ
く、P1やZとの結合部位を水素原子に置き換えた水素
付加化合物(正孔輸送化合物)として示せば、例えば、
オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダ
ゾール誘導体、トリフェニルアミン等のトリアリールア
ミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アン
トラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェ
ニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラ
ゾリン、フェニルヒドラゾン類、チアゾール誘導体、ト
リアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導
体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、
チオフェン誘導体及びN−フェニルカルバゾール誘導体
等が挙げられる。
【0083】更に、上記正孔輸送化合物の中でも、下記
一般式(2)、(3)、(4)、(5)及び(7)で示
されるものが好ましい。その中でも、一般式(2)、
(3)及び(4)が更に好ましい。
【0084】
【化21】
【0085】上記一般式(2)中、R1、R2及びR3
置換基を有しても良いメチル基、エチル基、プロピル基
及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基
を有しても良いベンジル基、フェネチル基、ナフチルメ
チル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基
又は置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基、ア
ンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェ
ニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキ
ノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベン
ゾフリル基及びベンゾチオフェニル基等のアリール基を
示す。
【0086】但し、R1、R2及びR3のうち少なくとも
2つはアリール基を示し、R1、R2及びR3はそれぞれ
同一であっても異なっていてもよい。更に、その中でも
1、R2及びR3の全てがアリール基であるものが特に
好ましい。また、上記一般式(2)のR1又はR2又はR
3のうち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合基を介
して結合しても良く、その結合基としては、メチレン
基、エチレン基及びプロピレン基等のアルキレン基、酸
素及び硫黄原子等のヘテロ原子又はCH=CH基等が挙
げられる。
【0087】
【化22】
【0088】上記一般式(3)中、R4、R5、R8及び
9は置換基を有しても良いメチル基、エチル基、プロ
ピル基及びブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、
置換基を有しても良いベンジル基、フェネチル基、ナフ
チルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラル
キル基又は置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル
基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チ
オフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベ
ンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル
基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾ
フリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を
示し、R4、R5、R8及びR9はそれぞれ同一であっても
異なっていてもよい。R6及びR7は置換基を有しても良
いメチレン基、エチレン基及びプロピレン基等の炭素数
10以下のアルキレン基、又は置換基を有しても良いア
リーレン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フ
ェナンスレン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジ
ン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノ
チアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾ
フラン及びジベンゾチオフェン等より2個の水素を取り
除いた基)を示し、R6及びR7は同一であっても異なっ
ていてもよい。Qは置換基を有しても良い有機基を示
す。
【0089】更にその中でも、上記一般式(3)中のR
4、R5、R8及びR9のうち少なくとも2つが置換基を有
しても良いアリール基であり、かつR6及びR7は置換基
を有しても良いアリーレン基である場合が好ましく、更
にR4、R5、R8及びR9が4つとも全てアリール基であ
る場合が特に好ましい。また、上記一般式(3)のR 4
又はR5又はR6のうち任意の2つあるいはR7又はR8
はR9のうち任意の2つはそれぞれ直接もしくは結合基
を介して結合しても良く、その結合基としては、メチレ
ン基、エチレン基及びプロピレン等のアルキレン基、酸
素及び硫黄原子等のヘテロ原子又はCH=CH基等が挙
げられる。
【0090】
【化23】
【0091】上記一般式(4)中、m1は0又は1を示
し、m1=1であることが好ましく、R10〜R13は置換
基を有しても良いメチル基、エチル基、プロピル基及び
ブチル基等の炭素数10以下のアルキル基、置換基を有
しても良いベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル
基、フルフリル基及びチエニル基等のアラルキル基又は
置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基、アンス
リル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チオフェニル
基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベンゾキノリ
ル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル基、ベンゾフ
リル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフリル基及び
ジベンゾチオフェニル基等のアリール基を示し、R10
13はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0092】Ar1は置換基を有してもよいアリーレン
基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンス
レン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジン、キノリ
ン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、
ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン及び
ジベンゾチオフェン等より2個の水素を取り除いた基)
を示し、Ar2はm1=0の場合、置換基を有してもよい
フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリ
ル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリジ
ル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル
基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオ
フェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニ
ル基等のアリール基を示し、m1=1の場合は上記Ar1
と同様なアリーレン基を示す。なお、m1=1の場合
は、Ar1とAr2は同一であっても異なっていてもよ
い。
【0093】更にその中でも、上記一般式(4)中のR
10及びR11が置換基を有しても良いアリール基である場
合が好ましく、R10〜R13が4つとも全てアリール基で
ある場合が特に好ましい。また、上記一般式(4)のR
10とR11又はR12とR13又はAr1とAr2はそれぞれ直
接もしくは結合基を介して結合しても良く、その結合基
としては、メチレン基、エチレン基及びプロピレン基等
のアルキレン基、カルボニル基、酸素及び硫黄原子等の
ヘテロ原子又はCH=CH基等が挙げられる。
【0094】
【化24】
【0095】但し上記一般式(5)中、Ar3、Ar4
びR14のうち少なくとも一つは、下記一般式(6)で示
される基を少なくとも一つ有する。
【0096】
【化25】
【0097】上記一般式(5)及び(6)中、Ar3
Ar4及びAr5は置換基を有しても良いフェニル基、ナ
フチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル
基、チオフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル
基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジ
ニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベ
ンゾフリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール
基を示し、R14、R15及びR16は置換基を有しても良い
メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素
数10以下のアルキル基、置換基を有しても良いベンジ
ル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル基
及びチエニル基等のアラルキル基、置換基を有しても良
いフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンス
リル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピリ
ジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリル
基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチオ
フェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェニ
ル基等のアリール基又は水素原子を示す(但し、R14
水素原子である場合は除く)。なお、Ar3及びAr4
15及びR16はそれぞれ同一であっても異なっていても
よい。
【0098】更にその中でも、R14及びR16がアリール
基である場合が特に好ましい。また、R14又はAr3
はAr4のうち任意の2つ、又はAr5及びR16はそれぞ
れ直接もしくは結合基を介して結合しても良く、その結
合基としては、メチレン基、エチレン基及びプロピレン
基等のアルキレン基、酸素及び硫黄原子等のヘテロ原子
又はCH=CH基等が挙げられる。n1は0〜2の整数
を示す。
【0099】
【化26】
【0100】但し、上記一般式(7)は、下記一般式
(8)で示される基を少なくとも一つ有する。
【0101】
【化27】
【0102】上記一般式(7)及び(8)中、Ar6
びAr7は置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル
基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、チ
オフェニル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、ベ
ンゾキノリル基、カルバゾリル基、フェノチアジニル
基、ベンゾフリル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾ
フリル基及びジベンゾチオフェニル基等のアリール基を
示し、R17、R18、R19及びR20は置換基を有しても良
いメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭
素数10以下のアルキル基、置換基を有しても良いベン
ジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、フルフリル
基及びチエニル基等のアラルキル基、置換基を有しても
良いフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナン
スリル基、ピレニル基、チオフェニル基、フリル基、ピ
リジル基、キノリル基、ベンゾキノリル基、カルバゾリ
ル基、フェノチアジニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチ
オフェニル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフェ
ニル基等のアリール基又は水素原子を示す(但し、R17
及びR18が水素原子である場合は除く)。なお、R17
18及びR19とR20はそれぞれ同一であっても異なって
いてもよい。
【0103】その中でも、R20がアリール基である場合
が好ましく、更にR17とR18がアリール基である場合が
特に好ましい。また、R17又はR18又はAr6のうち任
意の2つ、又はAr7及びR20はそれぞれ直接もしくは
結合基を介して結合しても良く、その結合基としては、
メチレン基、エチレン基及びプロピレン等のアルキレン
基、酸素及び硫黄原子等のヘテロ原子又はCH=CH基
等が挙げられる。n2は0〜2の整数を示す。
【0104】また、上記一般式(1)中のZ及び上記一
般式(3)中のQは、置換基を有しても良いアルキレン
基、置換基を有しても良いアリーレン基、CR21=CR
22(R21及びR22はアルキル基、アリール基又は水素原
子を示し、R21及びR22は同一でも異なっても良い)、
C=O、S=O、SO2、酸素原子又は硫黄原子より一
つあるいは任意に組み合わされた有機基を示す。その中
でも下記一般式(9)で示されるものが好ましく、下記
一般式(10)で示されるものが特に好ましい。
【0105】
【化28】
【0106】
【化29】
【0107】上記一般式(9)中、X1〜X3は置換基を
有しても良いメチレン基、エチレン基及びプロピレン基
等の炭素数20以下のアルキレン基、(CR23=C
24m2、C=O、S=O、SO2、酸素原子又は硫黄
原子を示し、Ar8及びAr9は置換基を有しても良いア
リーレン基(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フ
ェナンスレン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジ
ン、キノリン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノ
チアジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾ
フラン、ジベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取
り除いた基)を示す。R23及びR24は置換基を有しても
良いメチル基、エチル基及びプロピル基等のアルキル
基、置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基及び
チオフェニル基等のアリール基又は水素原子を示し、R
23及びR24は同一でも異なっても良い。m 2は1〜5の
整数、p〜tは0〜10の整数を示す(但し、p〜tは
同時に0であることはない)。
【0108】上記一般式(10)中、X4及びX5は(C
2m3、(CH=CR25m4、C=O、又は酸素原子
を示し、Ar10は置換基を有しても良いアリーレン基
(ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレ
ン、ピレン、チオフェン、フラン、ピリジン、キノリ
ン、ベンゾキノリン、カルバゾール、フェノチアジン、
ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジ
ベンゾチオフェン等より2個の水素原子を取り除いた
基)を示す。R25は置換基を有しても良いメチル基、エ
チル基及びプロピル基等のアルキル基、置換基を有して
も良いフェニル基、ナフチル基及びチオフェニル基等の
アリール基又は水素原子を示す。m3は1〜10の整
数、m4は1〜5の整数、u〜wは0〜10の整数を示
す(特に0〜5の整数の時が特に好ましい。但し、u〜
wは同時に0であることはない)。
【0109】なお、上述の一般式(3)〜(13)のR
4〜R33、Ar1〜Ar10、X1〜X5、Z及びQがそれぞ
れ有しても良い置換基としてはフッ素、塩素、臭素及び
ヨウ素等のハロゲン原子;ニトロ基、シアノ基、水酸
基;メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の
アルキル基;メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基
等のアルコキシ基;フェノキシ基及びナフトキシ基等の
アリールオキシ基;又はベンジル基、フェネチル基、ナ
フチルメチル基、フルフリル基及びチエニル基等のアラ
ルキル基;又はフェニル基、ナフチル基、アンスリル基
及びピレニル基等のアリール基が挙げられる。また、一
般式(2)のR1〜R3が有しても良い置換基としてはア
リール基を除いた上記置換基及びジフェニルアミノ基及
びジ(p−トリル)アミノ基等のジアリールアミノ基が
挙げられる。
【0110】また、本発明における同一分子内に1つ以
上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物は、酸
化電位が1.2(V)以下であることが好ましく、特に
は0.4〜1.2(V)であることが好ましい。それ
は、酸化電位が1.2(V)超えると電荷発生材料から
の電荷(正孔)の注入が起こり難く残留電位の上昇、感
度悪化及び繰り返し使用時の電位変動が大きくなる等の
問題が生じ易く、また0.4(V)未満では帯電能の低
下等の問題の他に、化合物自体が容易に酸化されるため
に劣化し易く、それに起因した感度悪化、画像ボケ及び
繰り返し使用時の電位変動が大きくなる等の問題が生じ
易くなるためである。
【0111】なお、ここで述べている酸化電位は、以下
の方法によって測定される。
【0112】(酸化電位の測定法)飽和カロメル電極を
参照電極とし、電解液に0.1N(n−Bu)4+ClO
4 -アセトニトリル溶液を用い、ポテンシャルスイーパに
よって作用電極(白金)に印加する電位をスイープし、
得られた電流−電位曲線がピークを示したときの電位を
酸化電位とした。詳しくは、サンプルを0.1N(n−
Bu)4+ClO4 -アセトニトリル溶液に5〜10mm
ol%程度の濃度になるように溶解する。そしてこのサ
ンプル溶液に作用電極によって電圧を加え、電圧を低電
位(0V)から高電位(+1.5V)に直線的に変化さ
せた時の電流変化を測定し、電流−電位曲線を得る。こ
の電流−電位曲線において、電流値がピーク(ピークが
複数ある場合には最初のピーク)を示したときのピーク
トップの位置の電位を酸化電位とした。
【0113】また更に、上記連鎖重合性官能基を有する
正孔輸送性化合物は、正孔輸送能として1×10-7(c
2/V.sec)以上のドリフト移動度を有しているも
のが好ましい(但し、印加電界:5×104V/c
m)。1×10-7(cm2/V.sec)未満では電子写
真感光体として露光後現像までに正孔が十分に移動でき
ないため見かけ上感度が低減し、残留電位も高くなって
しまう問題が発生する場合がある。
【0114】以下に本発明に係わる、連鎖重合性官能基
を有する正孔輸送性化合物の代表例を挙げるがこれらに
限定されるものではない。
【0115】
【化30】
【0116】
【化31】
【0117】
【化32】
【0118】
【化33】
【0119】
【化34】
【0120】
【化35】
【0121】
【化36】
【0122】
【化37】
【0123】
【化38】
【0124】
【化39】
【0125】
【化40】
【0126】
【化41】
【0127】
【化42】
【0128】
【化43】
【0129】
【化44】
【0130】
【化45】
【0131】
【化46】
【0132】
【化47】
【0133】
【化48】
【0134】
【化49】
【0135】
【化50】
【0136】
【化51】
【0137】
【化52】
【0138】
【化53】
【0139】
【化54】
【0140】
【化55】
【0141】
【化56】
【0142】
【化57】
【0143】
【化58】
【0144】
【化59】
【0145】
【化60】
【0146】
【化61】
【0147】
【化62】
【0148】
【化63】
【0149】
【化64】
【0150】
【化65】
【0151】
【化66】
【0152】
【化67】
【0153】
【化68】
【0154】
【化69】
【0155】
【化70】
【0156】
【化71】
【0157】
【化72】
【0158】
【化73】
【0159】
【化74】
【0160】
【化75】
【0161】
【化76】
【0162】
【化77】
【0163】
【化78】
【0164】
【化79】
【0165】
【化80】
【0166】
【化81】
【0167】
【化82】
【0168】
【化83】
【0169】
【化84】
【0170】
【化85】
【0171】
【化86】
【0172】
【化87】
【0173】
【化88】
【0174】
【化89】
【0175】
【化90】
【0176】
【化91】
【0177】
【化92】
【0178】
【化93】
【0179】
【化94】
【0180】
【化95】
【0181】
【化96】
【0182】
【化97】
【0183】
【化98】
【0184】
【化99】
【0185】
【化100】
【0186】
【化101】
【0187】
【化102】
【0188】
【化103】
【0189】
【化104】
【0190】
【化105】
【0191】
【化106】
【0192】
【化107】
【0193】
【化108】
【0194】
【化109】
【0195】
【化110】
【0196】
【化111】
【0197】
【化112】
【0198】
【化113】
【0199】
【化114】
【0200】
【化115】
【0201】
【化116】
【0202】
【化117】
【0203】
【化118】
【0204】
【化119】
【0205】
【化120】
【0206】
【化121】
【0207】
【化122】
【0208】
【化123】
【0209】
【化124】
【0210】
【化125】
【0211】
【化126】
【0212】
【化127】
【0213】
【化128】
【0214】
【化129】
【0215】
【化130】
【0216】
【化131】
【0217】
【化132】
【0218】
【化133】
【0219】
【化134】
【0220】
【化135】
【0221】
【化136】
【0222】
【化137】
【0223】
【化138】
【0224】
【化139】
【0225】
【化140】
【0226】
【化141】
【0227】
【化142】
【0228】
【化143】
【0229】
【化144】
【0230】
【化145】
【0231】
【化146】
【0232】
【化147】
【0233】
【化148】
【0234】
【化149】
【0235】
【化150】
【0236】
【化151】
【0237】
【化152】
【0238】
【化153】
【0239】
【化154】
【0240】
【化155】
【0241】
【化156】
【0242】
【化157】
【0243】
【化158】
【0244】
【化159】
【0245】
【化160】
【0246】
【化161】
【0247】
【化162】
【0248】
【化163】
【0249】
【化164】
【0250】
【化165】
【0251】
【化166】
【0252】
【化167】
【0253】
【化168】
【0254】
【化169】
【0255】
【化170】
【0256】
【化171】
【0257】
【化172】
【0258】
【化173】
【0259】
【化174】
【0260】
【化175】
【0261】
【化176】
【0262】
【化177】
【0263】
【化178】
【0264】
【化179】
【0265】
【化180】
【0266】
【化181】
【0267】
【化182】
【0268】
【化183】
【0269】
【化184】
【0270】
【化185】
【0271】
【化186】
【0272】
【化187】
【0273】
【化188】
【0274】
【化189】
【0275】
【化190】
【0276】
【化191】
【0277】本発明において、連鎖重合性官能基を有す
る正孔輸送性化合物の代表的な合成方法を以下に示す。
【0278】(合成例1:化合物例No.370の合
成)以下のルートに従い合成した。
【0279】
【化192】
【0280】1(50g:0.47mol)、2(40
6g:1.4mol)、無水炭酸カリウム(193g)
及び銅粉(445g)を1,2−ジクロロベンゼン12
00gと共に180〜190℃で加熱撹拌を15時間行
った。反応液を濾過後、減圧下で溶媒を除去し、残留物
をシリカゲルカラムを用いカラム精製を行い3を132
g得た。
【0281】3(120g:0.28mol)をメチル
セルソルブ1500gに加え室温で撹拌しながらナトリ
ウムメチラート(150g)をゆっくり添加した。添加
終了後、そのまま室温で1時間の撹拌後に、更に70〜
80℃で10時間加熱撹拌を行った。反応液を水にあけ
希塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出し有機層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を除去した。残留物
をシリカゲルカラムを用いカラム精製を行い4を78g
得た。
【0282】4(70g:0.2mol)及びトリエチ
ルアミン(40g:0.4mol)を、乾燥テトラヒド
ロフラン(THF)400mlに加え0〜5℃に冷却
後、塩化アクリロイル(55g:0.6mol )をゆっ
くり滴下した。滴下終了後、ゆっくり室温に戻し室温で
そのまま4時間撹拌を行った。反応液を水にあけ中和
後、酢酸エチルで抽出し有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を除去した。残留物をシリカゲルカラムを
用いカラム精製を行い5(化合物例No.370)を4
2g得た。
【0283】(合成例2:化合物例No.436の合
成)上記合成例1で得られた4(10g : 29mmo
l)を乾燥THF50mlに加え、0〜5℃に冷却後、
油性水素化ナトリウム(約60%) 3.5gをゆっくり
添加した。添加終了後、室温に戻し1時間の撹拌後に再
び0〜5℃に冷却し、アリルブロマイド(17.5g:
145mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、そ
のまま1時間の撹拌後に室温に戻し、更に5時間撹拌を
行った。反応液を水にあけ中和後、トルエンで抽出し有
機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を除去した。
残留物をシリカゲルカラムを用いカラム精製を行い目的
化合物(化合物例No.436)を5.6g得た。
【0284】(合成例3:化合物例No.420の合
成)上記合成例2で得られた化合物例No.436
3.0gをジクロロメタン20mlに溶解後0〜5℃に
冷却し、m−クロロ過安息香酸(〜70%)5.2gを
ゆっくり添加し、そのまま1時間に撹拌後に室温に戻し
12時間撹拌を行った。反応液を水にあけジクロロメタ
ンで抽出を行った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラムを用いカ
ラム精製を行い目的化合物(化合物例No.420)を
2.1g得た。
【0285】(合成例4:化合物例No.517の合
成)以下のルートに従い合成した。
【0286】
【化193】
【0287】1(70g:0.35mol)、2( 98
g:0.42 mol)、無水炭酸カリウム(73g)及
び銅粉(111g)を1,2−ジクロロベンゼン600
gと共に180〜190℃で加熱撹拌を10時間行っ
た。反応液を濾過後、減圧下で溶媒を除去し、残留物を
シリカゲルカラムを用いカラム精製を行い3を86.2
g得た。
【0288】3(80g:0.26mol)をN,N−
ジメチルフォルムアミド(DMF)300gに加え室温
で撹拌しながらエタンチオールナトリウム塩(約90
%:62g)をゆっくり添加した。添加終了後、そのま
ま室温で1時間に撹拌後、更に還流下で3時間加熱撹拌
を行った。冷却後、反応液を水にあけ希塩酸で弱酸性に
し、酢酸エチルで抽出し有機層を更に1.2mol/l
の水酸化ナトリウム水溶液で抽出し、水層を希塩酸で酸
性にして酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下で溶媒を除去した。残留物をシリカゲルカ
ラムを用いカラム精製を行い4を64g得た。
【0289】4を(60g:0.21mol)をN,N
−ジメチルフォルムアミド300gに加え室温で撹拌し
ながら苛性ソーダ(8.3g)をゆっくり添加した。添
加終了後、そのまま室温で30分間の撹拌後、1,2−
ジヨードエタン(31.7g:0.1mol)をゆっく
り滴下した。滴下終了後、30分間の撹拌後に、更に7
0℃で5時間加熱撹拌を行った。反応液を水にあけトル
エンで抽出を行い、有機層を更に水洗後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し減圧下で溶媒を除去した。残留物をシリ
カゲルカラムを用いカラム精製を行い5を49.1g得
た。
【0290】DMF182gを0〜5℃に冷却後、オキ
シ塩化リン63.6gを10℃を超えないようにゆっく
り滴下した。滴下終了後、15分間そのまま撹拌後、5
(42.2g:0.07mol)/DMF102g溶液
をゆっくり滴下した。滴下終了後、そのまま30分間の
撹拌後に室温に戻し2時間撹拌し、更に80〜85℃に
加熱し15時間撹拌を行った。反応液を約15%の酢酸
ナトリウム水溶液1500gにあけ12時間撹拌を行っ
た。それを中和後、トルエンを用い抽出し有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を除去し、残留物をシリカ
ゲルカラムを用いカラム精製を行い6を23g得た。
【0291】乾燥THF100mlに水素化リチウムア
ルミニウム0.89gを加え室温で撹拌しているところ
へ6(15g:0.023mol)/乾燥THF100
ml溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で4時
間の撹拌後に、5%塩酸水溶液200mlをゆっくり滴
下した。滴下終了後、トルエンで抽出し有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥後に溶媒を除去し、残留物をシリカ
ゲルカラムを用いカラム精製を行い7を13.6g得
た。
【0292】7(10g:0.015mol)及びトリ
エチルアミン(6.1g:0.06mol)を、乾燥TH
F120 mlに加え0〜5℃に冷却後、塩化アクリロ
イル( 4.1g:0.045mol)をゆっくり滴下し
た。滴下終了後、ゆっくり室温に戻し室温でそのまま6
時間撹拌を行った。反応液を水にあけ中和後、酢酸エチ
ルで抽出し有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒
を除去した。残留物をシリカゲルカラムを用いカラム精
製を行い8(化合物No.517)を6.4g得た(酸
化電位:0.88V)。
【0293】(合成例5:化合物例No.628の合
成)以下のルートに従い合成した。
【0294】
【化194】
【0295】1(50g:0.123mol)、2(6
2.4g:0.369mol)、無水炭酸カリウム(2
5.5g)及び銅粉(32g)を1,2−ジクロロベン
ゼン200gと共に180〜190℃で加熱撹拌を18
時間行った。反応液を濾過後、減圧下で溶媒を除去し、
残留物をトルエン/メタノール混合溶媒で2回再結晶を
行い3を60.2 g得た。
【0296】DMF242gを0〜5℃に冷却後、オキ
シ塩化リン(84.8g:553.2mmol)を10
℃を超えないようにゆっくり滴下した。滴下終了後、1
5分間そのまま撹拌後、3(45.0g:92.2mm
ol)/DMF135g溶液をゆっくり滴下した。滴下
終了後、そのまま30分間の撹拌後に室温に戻し2時間
撹拌し、更に80〜85℃に加熱し8時間撹拌を行っ
た。反応液を約15%の酢酸ナトリウム水溶液2500
gにあけ12時間撹拌を行った。それを中和後、トルエ
ンを用い抽出し有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後に
溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラムを用いカラム
精製を行い4を40.5g得た。
【0297】乾燥THF100mlに水素化リチウムア
ルミニウム0.89gを加え室温で撹拌しているところ
へ4(37g:68mmol)/乾燥THF600ml
溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で4時間撹
拌後、5%塩酸水溶液500mlをゆっくり滴下した。
滴下終了後、トルエンで抽出し有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後に溶媒を除去し、残留物をシリカゲルカラ
ムを用いカラム精製を行い5を26.3g得た。
【0298】5(20g:36mmol)及びトリエチ
ルアミン(12.8g:126mol)を、乾燥THF
130 mlに加え0〜5℃に冷却後、塩化アクリロイ
ル(9.8g:108mmol)をゆっくり滴下した。
滴下終了後、ゆっくり室温に戻し室温でそのまま6時間
撹拌を行った。反応液を水にあけ中和後、酢酸エチルで
抽出し有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後に溶媒を除
去した。残留物をシリカゲルカラムを用いカラム精製を
行い6(化合物No.628)を11.2g得た(酸化
電位:0.80V)。
【0299】本発明においては、前記同一分子内に1つ
以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重
合することで、表面層中において、正孔輸送能を有する
化合物は3次元架橋構造を形成するのが好ましい。前記
正孔輸送性化合物が2つ以上の連鎖重合性官能基を持つ
ときは、それのみを重合する、あるいは他の連鎖重合性
官能基を有する化合物と混合させることのいずれもが可
能であり、1つのときは、他の連鎖重合性官能基を有す
る化合物と混合させることで3次元架橋構造下に正孔輸
送能を有する化合物を取り込む構成が好ましい。その種
類/比率は全て任意である。ここでいう他の連鎖重合性
官能基を有する化合物とは、連鎖重合性官能基を有する
単量体あるいはオリゴマー/ポリマーのいずれもが含ま
れる。
【0300】正孔輸送性化合物の官能基とその他の連鎖
重合性化合物の官能基が同一の基、あるいは互いに重合
可能な基である場合には、両者は共有結合を介した共重
合3次元架橋構造をとることが可能である。両者の官能
基が互いに重合しない官能基である場合には、表面層は
少なくとも二つの3次元硬化物の混合物あるいは主成分
の3次元硬化物中に他の連鎖重合性化合物単量体あるい
はその硬化物を含んだものとして構成されるが、その配
合比率/製膜方法をうまくコントロールすることで、I
PN(Inter Penetrating Netw
ork)すなわち相互進入網目構造を形成することも可
能である。
【0301】また前記正孔輸送性化合物と連鎖重合性官
能基を有しない単量体あるいはオリゴマー/ポリマーや
連鎖重合性以外の重合性官能基を有する単量体あるいは
オリゴマー/ポリマー等から表面層を形成してもよい。
【0302】更に、場合によっては3次元架橋構造に化
学結合的に組み込まれない、すなわち連鎖重合性官能基
を有しない正孔輸送性化合物を含有することも可能であ
る。また、その他の各種添加剤、フッ素原子含有樹脂微
粒子等の潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等
の添加剤を必要に応じ添加することもできる。
【0303】更に、本発明においては導電性粒子を混入
させることも可能であり、金属、金属酸化物及びカーボ
ンブラック等が挙げられる。金属としては、アルミニウ
ム、亜鉛、銅、ニッケル、銀及びステンレス等、又はこ
れらの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したもの
等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化
チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、
酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アン
チモンやタンタルをドープした酸化スズ及びアンチモン
をドープした酸化ジルコニウム等が挙げられる。これら
は単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いる
こともできる。2種以上を組み合わせて用いる場合は、
単に混合しても、固溶体や融着させた形にしてもよい。
混入することの可能な導電性粒子の平均粒径は、表面層
の透明性の点で0.3μm以下が好ましく、特には0.
1μm以下が好ましい。また、本発明においては、上述
した導電性粒子の中でも透明性の点で金属酸化物を用い
ることが特に好ましい。導電性粒子は、膜内で均一に分
散している必要があり、導電性粒子と化合物との混合割
合は導電性粒子の粒径や抵抗率により大きく変化し、そ
の組合せにより適宜選択される。
【0304】本発明の電子写真感光体の構成は、導電性
支持体上に感光層として電荷発生材料を含有する電荷発
生層及び電荷輸送材料を含有する電荷輸送層をこの順に
積層した構成、また電荷発生材料と電荷輸送材料を同一
層中に分散した単層からなる構成のいずれの構成をとる
ことも可能である。前者の積層型においては、電荷輸送
層が二層以上の構成も可能である。また、本発明におい
ては、電子発生層/電荷輸送層の順に積層した構造が好
ましい。
【0305】これらいずれの場合においても、先の連鎖
重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合した化合
物を感光層が含有していればよい。但し、電子写真感光
体としての特性、特に残留電位等の電気的特性及び耐久
性の点より、電荷発生層/電荷輸送層をこの順に積層し
た機能分離型の電子写真感光体構成で少なくとも電荷輸
送層に前記連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物
を重合した化合物が含有されていることが好ましく、本
発明の利点も電荷輸送能を低下させることなく表面層の
高耐久化が可能になった点にある。
【0306】本発明の電子写真感光体の感光層の膜厚は
5μm以上が好ましく、特には30μm以下である。感
光層の膜厚が5μm未満になると繰り返し使用時の帯電
性の低下が起こり、暗部電位が徐々に低下するという問
題が発生し易く、30μmを超えると電荷輸送能の低下
により、繰り返し使用時での残留電位の上昇、明部電位
の変動が起き、繰り返しで安定した画像供給ができ難く
なる。更に、上述の電位変動をより安定化させるために
は、電荷輸送層の膜厚は7μm〜15μmであることが
更に好ましい。
【0307】本発明の形態の電子写真感光体の表面層を
用いることで、上述の電子写真感光体の表面と接触帯電
部材とのニップ部に、導電性を有する帯電促進粒子を存
在させた状態で、電子写真感光体の接触帯電を行わせ、
帯電部材を電子写真感光体に周速差を持たせて接触させ
て電子写真感光体の接触帯電を行わせることもできる注
入帯電装置において以下に示す問題が、何故解決できた
かについて考察する。 ・電子写真感光体表面の磨耗量が多く、電子写真感光体
の寿命が短い ・電子写真感光体表面に傷が発生し易く、画像上、傷部
が表出する ・繰り返し使用の耐久での電荷注入性が悪化する
【0308】本発明における表面層が、機械的強度に優
れたものとなったポイントは、上述したように正孔輸送
機能をもった化合物が重合性官能基を有していることに
より、可塑的な影響を膜に与えない形態となったことに
よると考えられる。
【0309】また、耐久後の電荷注入性に関しても効果
がみられたが、そのメカニズムは以下のように考えてい
る。
【0310】注入性能は、接触帯電部材と電子写真感光
体の相互接触面の接触頻度に影響されるところが大き
い。耐久によって、電子写真感光体の表面に傷が多数入
ることで、帯電部材との接触面積が減少し、電子写真感
光体の注入性の耐久劣化が生じるものと考えられる。本
発明の電子写真感光体表面は、耐久による傷が入り難い
ため、耐久後の電子写真感光体表面の傷による粗れは良
好であり、接触帯電部材と電子写真感光体の相互接触面
の接触面積に大きな変化無いため、これが注入性の耐久
劣化を抑制したものと考えている。
【0311】次に、本発明による電子写真感光体の製造
方法を具体的に示す。
【0312】電子写真感光体の支持体としては導電性を
有するものであればよく、例えば、アルミニウム、銅、
クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレス等の金属や合金
をドラム又はシート状に成形したもの、アルミニウム及
び銅等の金属箔をプラスチックフィルムにラミネートし
たもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化錫等を
プラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性材料を単
独又は結着樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、ま
たプラスチックフィルム及び紙等が挙げられる。
【0313】本発明においては、導電性支持体の上にバ
リアー機能と接着機能をもつ下引き層を設けることがで
きる。下引き層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、
支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体からの電
荷注入性改良、また感光層の電気的破壊に対する保護等
のために形成される。
【0314】下引き層の材料としては、例えば、ポリビ
ニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリ
エチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アク
リル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシ
メチル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわ及びゼラ
チン等が挙げられる。これらは、それぞれに適した溶剤
に溶解されて支持体上に塗布される。その際の膜厚とし
ては0.1〜2μmが好ましい。
【0315】本発明の電子写真感光体が機能分離型であ
る場合には、電荷発生層及び電荷輸送層を積層する。電
荷発生層に用いる電荷発生材料としては、セレン−テル
ル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、また各種の中
心金属及び結晶系、具体的には例えばα、β、γ、ε及
びX型等の結晶型を有するフタロシアニン化合物、アン
トアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラン
トロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、モノアゾ
顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、非対称キノシ
アニン顔料、キノシアニン及び特開昭54−14364
5号公報に記載のアモルファスシリコン等が挙げられ
る。
【0316】機能分離型の電子写真感光体の場合、電荷
発生層は前記電荷発生材料を0.3〜4倍量の結着樹脂
及び溶剤と共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミ
ル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター及びロ
ールミル等の方法で良く分散し、分散液を塗布し、乾燥
されて形成されるか、又は前記電荷発生材料の蒸着膜
等、単独組成の膜として形成される。その膜厚は、5μ
m以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmの
範囲であることが好ましい。
【0317】結着樹脂を用いる場合は、例えば、スチレ
ン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロ
エチレン等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレン
オキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂及びエポキシ樹脂等
が挙げられる。
【0318】本発明における前記連鎖重合性官能基を有
する正孔輸送性化合物は、前述した電荷発生層上に電荷
輸送層として、もしくは電荷発生層上に電荷輸送材料と
結着樹脂からなる電荷輸送層を形成した後に、第2の電
荷輸送層として用いることができる。いずれの場合も前
記表面層の形成方法は、前記正孔輸送性化合物を含有す
る溶液を塗布後、重合させるのが一般的であるが、前も
って正孔輸送性化合物を含む溶液を反応させて硬化物を
得た後に再度溶剤中に分散あるいは溶解させたもの等を
用いて、表面層を形成することも可能である。これらの
溶液を塗布する方法は、例えば、浸漬コーティング法、
スプレイコーティング法、カーテンコーティング法及び
スピンコーティング法等が知られているが、効率性/生
産性の点からは浸漬コーティング法が好ましい。また、
蒸着、プラズマその他の公知の製膜方法が適宜選択でき
る。
【0319】本発明において連鎖重合性官能基を有する
正孔輸送性化合物は、熱、可視光や紫外線等の光、更に
放射線により重合させることができる。従って、本発明
における表面層の形成は、表面層用の塗工液に前記連鎖
重合性官能基を有する正孔輸送性化合物と必要によって
は重合開始剤を含有させ、塗工液を用いて形成した塗工
膜に熱、光又は放射線を照射することによって該連鎖重
合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させる。な
お、本発明においては、その中でも放射線によって該連
鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合させる
ことが好ましい。放射線による重合の最大の利点は重合
開始剤を必要としない点であり、これにより非常に高純
度な3次元表面層の作製が可能となり、良好な電子写真
特性が確保される点である。また、短時間でかつ効率的
な重合反応であるがゆえに生産性も高く、更には放射線
の透過性の良さから、厚膜時や添加剤等の遮蔽物質が膜
中に存在する際の硬化阻害の影響が非常に小さいこと等
が挙げられる。但し、連鎖重合性官能基の種類や中心骨
格の種類によっては重合反応が進行しにくい場合があ
り、その際には影響のない範囲内での重合開始剤の添加
は可能である。この際、使用する放射線とは電子線及び
γ線であり、特には電子線が好ましい。
【0320】電子線照射をする場合、加速器としてはス
キャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム
型、パルス型及びラミナー型等いずれの形式も使用する
ことができる。電子線を照射する場合に、本発明の電子
写真感光体においては電気特性及び耐久性能を発現させ
る上で照射条件が非常に重要である。本発明において、
加速電圧は250KV以下が好ましく、最適には150
KV以下である。また、線量は好ましくは1Mrad〜
100Mradの範囲、より好ましくは3Mrad〜5
0Mradの範囲である。加速電圧が250KVを超え
ると電子写真感光体特性に対する電子線照射のダメージ
が増加する傾向にある。また、線量が1Mradよりも
少ない場合には硬化が不十分となり易く、線量が100
Mradを超える場合には電子写真感光体特性の劣化が
起こり易いので注意が必要である。
【0321】前記連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性
化合物を電荷輸送層として用いた場合の前記正孔輸送性
化合物の量は、重合硬化後の電荷輸送層膜の全質量に対
して、前記一般式(1)で示される連鎖重合性官能基を
有する正孔輸送性基Aの水素付加物が20質量%以上が
好ましく、特には40質量%以上含有されていることが
好ましい。20質量%未満であると電荷輸送能が低下
し、感度低下及び残留電位の上昇等の問題点が生じ易
い。
【0322】前記正孔輸送性化合物を電荷発生層/電荷
輸送層上に第2の電荷輸送層として用いた場合、その下
層に当たる電荷輸送層は適当な電荷輸送材料、例えば、
ポリ−N−ビニルカルバゾール及びポリスチリルアント
ラセン等の複素環や縮合多環芳香族を有する高分子化合
物や、ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、トリ
アゾール及びカルバゾール等の複素環化合物、トリフェ
ニルメタン等のトリアリールアルカン誘導体、トリフェ
ニルアミン等のトリアリールアミン誘導体、フェニレン
ジアミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体及び
スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体等の低分子化合物
等を適当な結着樹脂(前述の電荷発生層用樹脂の中から
選択できる)と共に溶剤に分散/溶解した溶液を前述の
公知の方法によって塗布、乾燥して形成することができ
る。
【0323】この場合の電荷輸送材料と結着樹脂の比率
は、両者の全質量を100とした場合に電荷輸送材料の
質量が30〜100が好ましく、更に好ましくは50〜
100の範囲で適宜選択される。電荷輸送材料の量がそ
れ以下であると、電荷輸送能が低下し、感度低下及び残
留電位の上昇等の問題点が生じ易く。この場合にも感光
層の膜厚は5〜30μmの範囲であり、この時の感光層
の膜厚とは電荷発生層、電荷輸送層及び第2の電荷輸送
層各々の膜厚を合計した膜厚である。
【0324】単層型感光層の場合は、前記正孔輸送性化
合物を含む溶液中に同時に電荷発生材料が含まれること
になり、この溶液を適当な下引き層あるいは中間層を設
けても良い導電性支持体上に塗布後に重合させて形成さ
れる場合と、導電性支持体上に設けられた電荷発生材料
及び電荷輸送材料から構成される単層型感光層上に前記
正孔輸送性化合物を含有する溶液を塗布後、重合させる
場合のいずれもが可能である。
【0325】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより詳細に
説明する。
【0326】(実施例1)図1は本発明に従う接触帯電
手段を具備した電子写真装置の一例の概略構成の模型図
である。本例の電子写真装置は、転写方式電子写真プロ
セス利用、プロセスカートリッジ着脱方式のレーザービ
ームプリンタである。
【0327】(1)プリンタの全体的概略構成 1は像担持体(被帯電体)としての回転ドラム型の電子
写真感光体である。本例は直径30mmの負帯電の有機
電子写真感光体であり、矢印の時計方向に100mm/
secのプロセススピード(周速度)をもって回転駆動
される。2は電子写真感光体1に当接させた接触帯電部
材としてのロール状の帯電ブラシ(ファーブラシ帯電
器)であり、電子写真感光体1と3mm幅の帯電ニップ
部nを形成して接し、帯電ニップ部nにおいて電子写真
感光体1の回転方向と逆の矢印の時計方向に500rp
mで回転駆動される。すなわち、接触帯電部材としての
帯電ブラシ2は、電子写真感光体1に周速差を持って接
触し電子写真感光体1を摺擦する。そして帯電バイアス
印加電源S1から−700VのDC帯電バイアスが印加
されていて、回転電子写真感光体1の外周面がほぼ−6
80Vに一様に注入帯電される。
【0328】この回転電子写真感光体1の帯電面に対し
てレーザーダイオード・ポリゴンミラー等を含むレーザ
ービームスキャナ3から出力される目的の画像情報の時
系列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調された
レーザービームによる走査露光Lがなされ、回転電子写
真感光体1の周面に対して目的の画像情報に対応した静
電潜像が形成される。その静電潜像は、本例の場合は磁
性一成分絶縁トナー(ネガトナー)tを用いた反転現象
装置4によりトナー像として現像される。
【0329】4aは、マグネット4bを内包させた現像
剤担持搬送部材として直径16mmの非磁性現像スリー
ブである。この現像スリーブ4aは、電子写真感光体1
に対して300μmの離間距離をあけて対向配設し、電
子写真感光体1との対向部である現像部(現像領域部)
aにて電子写真感光体1の回転方向と順方向に電子写真
感光体1と等速で回転させた。
【0330】この回転現像スリーブ4aに規制ブレード
4cで現像剤(トナー)tが薄層にコートされる。現像
剤は、規制ブレード4cで回転現像スリーブ4a上の層
厚が規制され、また電荷付与される。回転現像スリーブ
4aにコートされた現像剤はスリーブ4aの回転によ
り、電子写真感光体1とスリーブ4aの対向部である現
像部aに搬送される。また、スリーブ4aには現像バイ
アス印加電源S2より現像バイアス電圧が印加される。
現像バイアス電圧は、−500VのDC電圧と、周波数
1800Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電
圧を重畳したものを用い、現像スリーブ4aと電子写真
感光体1の間で1成分ジャンピング現像を行わせた。
【0331】現像剤(トナー)tは、公知の結着樹脂、
磁性体粒子及び電荷制御剤を混合し、混練、粉砕、分級
の各行程を経て作製されたものである。本例において、
トナーtの重量平均粒径(D4)は7μmである。
【0332】一方、不図示の供給部から記録媒体として
の転写材Pが供給されて、回転電子写真感光体1と、こ
れに所定の押圧力で当接させた接触転写手段としての、
中抵抗の転写ローラ5との圧接ニップ部(転写部)bに
所定のタイミングにて導入される。転写ローラ5には、
転写バイアス印加電源S3から所定の転写バイアス電圧
が印加される。本例では転写ローラ5として抵抗値5×
108Ωのものを用い、+2000VのDC電圧を印加
して転写を行った。
【0333】転写部bに導入された転写材Pは、この転
写部bを挟持搬送されて、その表面側に回転電子写真感
光体1の表面に形成担持されているトナー画像が順次に
静電気力と押し圧力にて転写されていく。トナー画像の
転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の面から分
離されて熱定着方式等の定着装置6へ導入されてトナー
画像の定着を受け、画像形成物(プリント、コピー)と
して装置外へ排出される。また、転写材Pに対するトナ
ー画像転写後の電子写真感光体1面は、クリーニング装
置7により残留トナー等の付着汚染物の除去を受けて清
掃され繰り返して作像に供される。
【0334】8は電子写真感光体1面に対する帯電促進
粒子塗布装置であり、クリーニング装置7と帯電ブラシ
2との間位置において、電子写真感光体1面に所定量の
帯電促進粒子(帯電補助粒子)mを塗布する。この装置
8により電子写真感光体1面に塗布された帯電促進粒子
mは、電子写真感光体1の回転に伴い電子写真感光体1
と接触帯電部材としての帯電ブラシ2との接触部である
帯電ニップ部nに持ち運ばれて、帯電ニップ部nに帯電
促進粒子mが存在した状態で帯電ブラシ2による電子写
真感光体1の接触帯電処理がなされる。
【0335】本例のプリンタは、電子写真感光体1、帯
電ブラシ2、現像装置4、クリーニング装置7、帯電促
進粒子塗布装置8の5つのプロセス機器をカートリッジ
PCに包含させて、プリンタ本体に対して一括して着脱
交換自在のカートリッジ方式の装置である。プロセスカ
ートリッジ化するプロセス機器の組合せ等は上記に限ら
れるものではなく任意である。9はプロセスカートリッ
ジPCの着脱案内・保持部材である。なお、本発明の電
子写真装置はカートリッジ方式の装置に限られるもので
はない。
【0336】(2)電子写真感光体 本例の負帯電の有機電子写真感光体は、図2に層構成図
を示したように、φ30mmのアルミニウム製のドラム
支持体(アルミニウム支持体)11上に下記の第1〜第
4の4層の機能層12〜15を下から順に設けたもので
ある。
【0337】以下に電子写真感光体の機能層の作製方法
について詳細に述べる。
【0338】導電層用の塗料を以下の手順で調製した。
10質量%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆
した導電性酸化チタン粉体50部(質量部、以下同
様)、フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20
部、メタノール5部及びシリコーンオイル(ポリジメチ
ルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子
量3000)0.002部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で2時間分散して調製した。この塗
料を上記アルミニウム支持体上に浸漬塗布方法で塗布
し、140℃で30分間乾燥させることによって、膜厚
が20μmの導電層を形成した。
【0339】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部
をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を調製し
た。この塗料を前記の導電層上に浸漬塗布方法によって
塗布し、100℃で20分間乾燥させることによって、
膜厚が0.6μmの中間層を形成した。
【0340】次に、CuKαの特性X線回折におけるブ
ラッグ角(2θ±0.2度)が9.0度、14.2度、
23.9度及び27.1度に強いピークを有するオキシ
チタニウムフタロシアニンを3部、ポリビニルブチラー
ル(商品名:エスレックBM2、積水化学(株)製)2
部及びシクロヘキサノン35部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で2時間分散して、その後に酢
酸エチル60部を加えて電荷発生層用塗料を調製した。
この塗料を前記の中間層の上に浸漬塗布方法で塗布し
て、100℃で15分間乾燥させることによって、膜厚
が0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0341】次いで、化合物例No.394の正孔輸送
性化合物100部とポリカーボネート樹脂(商品名:ユ
ーピロンZ−800、三菱瓦斯化学(株)社製)10部
をモノクロロベンゼン330部の溶媒中に溶解して溶液
を作製し、この溶液を電荷発生層表面に浸漬塗布し、加
速電圧150KV、線量30Mradの条件で電子線を
照射することによって、膜厚が15μmの電荷輸送層の
硬化膜を形成した。
【0342】(3)帯電ブラシ 本例で用いた接触帯電部材としての帯電ブラシ2はロー
ル状のものである。
【0343】これは、ユニチカ(株)製の導電製レーヨ
ン繊維REC−Bをパイル地にしたテープ2bを直径6
mmの金属製の芯金2aに、スパイラル状に巻き付けて
外径14mmのロールブラシとしたもので、300デニ
ール/50フィラメント、1平方ミリメートル当り15
5本の密度で、ブラシの抵抗値は印加電圧1〜1000
Vにおいて1×105Ωである(金属製の直径30mm
のドラムにニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧
を印加したときに流れる電流値から換算したもの)。
【0344】帯電ブラシ2の抵抗値は、電子写真感光体
1上にピンホール等の欠落が生じた場合にも、この部分
に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップが帯電不良
になる画像不良を防止するために104Ω以上であり、
電子写真感光体表面に十分に電荷注入させるために10
7Ω以下である必要がある。
【0345】また、帯電ブラシの材質としては、ユニチ
カ(株)製のREC−B以外にも、REC−C、REC
−M1、REC−M10、更に東レ(株)製のSA−
7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネボウ製のベ
ルトロン、クラレ(株)製のクラカーボ、レーヨンにカ
ーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバ
ル等が挙げられるが、環境安定性の点でユニチカ(株)
製のREC−B、REC−C、REC−M1、REC−
M10が好ましい。
【0346】本例では、帯電ブラシ2が電子写真感光体
表面の回転方向と逆方向に回転するように、回転数50
0rpmで回転駆動しているが、回転数はこれに限るも
のではなく、帯電ブラシ2と電子写真感光体1の帯電ニ
ップ部nの太さ、ブラシの毛の密度、電子写真感光体の
表面抵抗、プロセススピード(電子写真感光体周速)等
の条件が変れば、最適な帯電ブラシの回転数も変化す
る。
【0347】また、電子写真感光体表面の回転方向と同
じ方向に回転することも可能であるが、注入帯電の帯電
性は電子写真感光体1の周速と帯電ブラシ2の周速の比
にも影響を受けるため、逆方向と同じ周速比を得るには
順方向では帯電ブラシ2の回転数が逆方向の時に比べて
大きくなるので、帯電ブラシ2を逆方向に回転させる方
が回転数の点で有利である。
【0348】ここで記述した周速比は、周速比(%)=
(帯電ブラシ周速−感光体周速)/感光体周速×100
である(帯電ブラシ周速は、ニップ部において電子写真
感光体表面と同じ方向に回転するとき正の値である)。
【0349】(4)帯電促進粒子mと電荷注入帯電 電荷注入帯電は、中抵抗の接触帯電部材で、放電現象を
介さずに電子写真感光体表面に直接電荷注入を行うもの
である。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値
以下の印加電圧であっても、被帯電体としての電子写真
感光体を印加電圧相当の電位に帯電することができる。
この場合の印加DC電圧と電子写真感光体の表面電位の
関係を図9に示す。
【0350】しかしながら、電子写真感光体の表面と帯
電部材との接触が十分に行われる必要が有るため、既に
説明したように接触帯電部材として帯電ブラシを用いた
場合、帯電ブラシの毛先が図8に示すように分かれ電子
写真感光体表面に接触できないところができ、電子写真
感光体表面を均一に帯電することができないという問題
点があった。
【0351】そこで本例では、図1に示すように被帯電
体としての電子写真感光体1の表面に帯電促進粒子mを
塗布する装置8を設け、電子写真感光体表面に帯電促進
粒子mを102個/mm2以上塗布することで、上記の接
触不良の問題を解決することが可能になった。帯電促進
粒子塗布装置8は、粉体粒子を塗布する一般的な手段、
例えば塗布ローラ8a上に一度均一に塗布した後、電子
写真感光体上に接触又は電界で飛翔させること等により
塗布する構成にすることができる。
【0352】図4に帯電促進粒子mが電子写真感光体上
に存在したときに、帯電部材(この場合はファーブラシ
の先端部)の接触機会を改善しているモデル図を示す。
【0353】この帯電促進粒子mをどれくらいの密度で
電子写真感光体1上に塗布することで均一帯電性の効果
が得られるかを、人間の視覚特性を考慮した考察と、そ
れに基づく実験より求めた値が本発明の帯電促進粒子塗
布密度範囲である。
【0354】すなわち、レーザービームプリンタの記録
解像度は近年300dpiから600dpi、更には1
200dpiと高解像度化が進んでいるが、帯電時は少
なくともこの記録解像度よりは均一な接触帯電が必要な
ことは言うまでもない。
【0355】また、人間の目の視覚特性に関して、図5
の特性グラフのように、空間周波数が10(cycle
s/mm)以上では、画像上の識別諧調数が限りなく1
に近づいていく、すなわち濃度ムラを識別できなくな
る。
【0356】この特性を積極的に利用すると、電子写真
感光体1上に帯電促進粒子mを付着させた場合、少なく
とも電子写真感光体1で10(cycles/mm)以
上の密度で帯電促進粒子mを存在させ、この帯電促進粒
子mを基に接触注入帯電を行えば良いことになる。
【0357】たとえ粒子mの存在しないところに帯電不
良が発生したとしても、その帯電不良によって発生する
画像上の濃度ムラは、人間の視覚特性を超えた空間周波
数領域に発生するため、画像上なんら問題は無いことに
なる。
【0358】表3に帯電促進粒子mの塗布密度を変えた
ときに、画像上に濃度ムラとしての帯電不良が認知され
るかどうかの結果を示す。画像評価においてA:画像不
良はまったく認知されない、B:画像不良はほとんど認
知されない、C:画像不良は認知される、で評価を行っ
た。
【0359】
【表4】
【0360】帯電促進粒子mの塗布密度は、光学あるい
は電子顕微鏡による観察から、電子写真感光体上の塗布
密度を測定した。
【0361】具体的には、帯電バイアスを印加しない状
態で電子写真感光体1及び帯電部材2の回転を停止し、
電子写真感光体1の表面をビデオマイクロスコープ(O
LYMPUS製:OVM1000N)及びデジタルスチ
ルレコーダ(DELTIS製:SR−3100)で撮影し
た。その方法は、ビデオマイクロスコープにて表面を1
000倍の対物レンズで10箇所以上撮影した。得られ
たデジタル画像から個々の粒子を領域分離するため、あ
る閾値を持って2値化処理し、粒子の存在する領域の数
を所望の画像処理ソフトを用いて計測した。
【0362】表3から分かるように、帯電促進粒子mを
わずかにでも塗布すれば(例えば10個/mm2)、帯
電ムラ発生の抑制に効果が認められる。そして、その塗
布量を102個/mm2以上すると、画像の評価において
急激に好ましい結果が得られるようになる。更に、塗布
量を103個/mm2以上に増加させていくことにより、
帯電不良に起因する画像上の問題点は皆無となる。
【0363】注入帯電方式による帯電では、放電帯電方
式とは根本的に異なり、帯電部材が電子写真感光体に確
実に接触することで帯電が行われている訳であるが、た
とえ帯電促進粒子mが電子写真感光体1上に塗布された
としても、接触できない部分は必ず存在する。ところが
本発明の人間の視覚特性を積極的に利用した帯電促進粒
子塗布を行うことで、実用上この問題点を解決すること
が可能となった。
【0364】また、帯電促進粒子mの塗布量の上限値
は、帯電促進粒子mが電子写真感光体1上に1層均一に
塗布されるまでであり、それ以上塗布されても効果が向
上するわけではなく、逆に露光光源を遮ったり、散乱さ
せたりという弊害が生じる。
【0365】塗布密度上限値は、帯電促進粒子mの粒径
によっても変ってくるために一概にはいえないが、強い
て記述するならば、帯電促進粒子mが電子写真感光体1
上に1層均一に塗布される量が上限である。
【0366】例えば、本例において帯電促進粒子の量
は、5×105個/mm2を超えると、粒子自体光透過性
を問わず、電子写真感光体1への露光量不足が生じ易
い。5×105個/mm2以下では上記悪影響を改善でき
る。ゆえに、帯電促進粒子の塗布密度は画像評価と露光
量の関係から102〜105個/mm2であることが好ま
しい。
【0367】本発明で使用する帯電部材、この例では帯
電ブラシは、もちろん極力ブラシ密度の高いものを使用
することが好ましいが、本例で用いたブラシ密度程度の
ものを用いれば十分である。なぜならば、前述したよう
に注入帯電の帯電ポイントを決定しているのは、主には
帯電部材では無く帯電促進粒子mの塗布密度に依存して
いるため、帯電部材の選択の範囲はかなり余裕が有る等
の効果がある。
【0368】本例では、帯電促進粒子mとして比抵抗が
106Ω・cm、二次凝集体を含めた平均粒径3μmの
導電性酸化亜鉛粒子を用いたが、帯電促進粒子mの材料
としては、他の金属酸化物や異種無機物をドープした金
属酸化物等の導電性無機粒子や有機物との混合物等で各
種導電粒子が使用可能である。
【0369】粒子抵抗は、帯電促進粒子を介した電荷の
授受を行うため比抵抗としては10 12Ω・cm以下が好
ましく、更には1010Ω・cm以下がより好ましい。抵
抗測定は、錠剤法により測定し正規化して求めた。底面
積2.26cm2の円筒内に0.5gの粉体試料を入れ
上下電極に15kgの加圧を行うと同時に100Vの電
圧を印加し抵抗値を計測、その後正規化して比抵抗を算
出した。
【0370】また、粒径は良好な帯電均一性を得るため
には、平均粒径50μm以下であることが好ましいが、
人の視覚特性を考慮すると、平均粒径5μm以下の細か
い粒子を用いることで、帯電時に発生する帯電不良部分
の画像への影響を、視覚的に認識されにくい状態が得ら
れ易くなる。平均粒径の下限は10nmであり、これよ
り小さい場合は飛散が多くなり易い。ゆえに、帯電促進
粒子の平均粒径は10nm〜5μmであることが好まし
い。
【0371】本発明において、粒子が凝集体として構成
されている場合の粒径は、その凝集体としての平均粒径
として定義した。粒径の測定には、光学あるいは電子顕
微鏡による観察から、100個以上抽出し、水平方向最
大弦長をもって体積粒度分布を算出しその50%平均粒
径をもって決定した。
【0372】以上述べたように帯電促進粒子mは、一次
粒子の状態で存在するばかりではなく、二次粒子の凝集
した状態で存在することもなんら問題はない。どのよう
な凝集状態であれ、凝集体として帯電促進粒子としての
機能が実現できればその形態は重要ではなく、重要なの
はその粒子密度である。
【0373】(5)評価 上記、電子写真感光体、及び電子写真装置を用い、常温
常湿環境(23℃/50%RH)下で、10000枚の
画像出し耐久試験を行った。耐久初期と耐久後の注入帯
電均一性の評価は、ハーフトーン画像上での黒スジの発
現により評価した。帯電部材から電子写真感光体への電
荷注入が、うまく行われていない場合、反転画像のハー
フトーン上黒スジが現れる。ゆえに、画像欠陥の1つで
ある黒スジを利用し、先記注入帯電均一性の評価を行う
こととした。
【0374】また、耐久後の電子写真感光体の削れ量と
表面粗さに関しても評価を行った。それらの結果を、表
4に示す。表中、黒スジレベルはA〜Eまでランク分け
されており、Cまでが画像評価上の許容レベルである。
ゆえにランクB、Cは軽微ではあるが黒スジが認められ
るレベルとなり、D、Eは注入不良による黒スジ画像欠
陥により電子写真感光体寿命となってしまうレベルであ
る。なお、削れ量は、渦電流式膜厚測定器(FISCH
ER社製、PERMASCOPE TYREE111)
を用いて測定した。また、傷はRz値で記載してあり、
10000枚耐久後の電子写真感光体表面の任意な場所
の、10点平均面粗さの値を示してある。
【0375】本発明の電子写真装置において、先記電子
写真感光体を用いることで、10000枚耐久での繰り
返し使用時において、注入帯電均一性の悪化はみられ
ず、耐久後ハーフトーン画像上、黒スジの無い良好な画
像を得ることができた。また、耐久後の電子写真感光体
の削れや表面粗れも非常に小さく、高耐久な電子写真感
光体であることも、確認できた。
【0376】(実施例2)図6は本例の電子写真装置の
概略構成図である。本例の電子写真装置は、上述の実施
例のプリンタ(図1)において、クリーニング装置7を
なくしてクリーナーレスシステムとし、また帯電促進粒
子塗布装置8をなくし、その代わりに現像装置4の現像
剤(トナー)tに帯電促進粒子mを外添することで、現
像装置4に電子写真感光体1に対する帯電促進粒子供給
・塗布手段を兼ねさせたものである。
【0377】トナーtは、公知の結着樹脂、磁性体粒子
及び電荷制御剤を混合し、混練、粉砕、分級の各行程を
経て作製し、更に前述の帯電促進粒子mを外添剤として
トナーに添加し作製されたものである。トナーtの重量
平均粒径(D4)は7μmであり、これに対し帯電促進
粒子mとしての導電性酸化亜鉛粒子の粒径は3μmであ
った。
【0378】帯電促進粒子mの粒径を10nm以上で、
かつトナー粒径以下に構成することで、トナーtの流動
化剤として機能させることが可能になる。トナーtに対
する帯電促進粒子m配合量は、一般にはトナー100質
量部に対して0.01〜20質量部の範囲で設定され
る。
【0379】クリーナーレスシステムの場合は、転写剤
Pに対するトナー像転写後の回転電子写真感光体1面に
残留の転写残トナーはクリーナーで除去されることな
く、電子写真感光体1の回転に伴い帯電ニップ部nを経
由して現像部aに至り、現像装置4において現像同時ク
リーニング(回収)される(トナーリサイクルプロセ
ス)。
【0380】現像同時クリーニングは前述したように、
転写後に電子写真感光体1上に残留したトナーを引き続
く画像形成工程の現像時、すなわち引き続き電子写真感
光体を帯電し、露光して潜像を形成し、その潜像の現像
時において、現像装置のかぶり取りバイアス、すなわち
現像装置に印加する直流電圧と電子写真感光体の表面電
位間の電位差であるかぶり取り電位差Vbackによっ
て回収するものである。本実施例におけるプリンタのよ
うに反転現像の場合では、この現像同時クリーニング
は、電子写真感光体の暗部電位から現像スリーブにトナ
ーを回収する電界と、現像スリーブから電子写真感光体
の明部電位へトナーを付着させる電界の作用でなされ
る。
【0381】現像装置4の現像剤tに混入させた帯電促
進粒子mは、現像装置4による電子写真感光体1側の静
電潜像のトナー現像時にトナーと共に適当量が電子写真
感光体1側に移行する。
【0382】電子写真感光体1上のトナー画像は転写部
bにおいて転写バイアスの影響で記録媒体である転写材
P側に引かれて積極的に転移するが、電子写真感光体1
上の帯電促進粒子mは導電性であることで転写材P側に
は積極的には転移せず、電子写真感光体1上に実質的に
付着保持されて残留する。
【0383】そしてクリーニング装置はないので、転写
後の電子写真感光体1面に残存の転写残トナー及び上記
の残存帯電促進粒子mは電子写真感光体1と接触帯電部
材である帯電ブラシ2の接触部である帯電ニップ部nに
電子写真感光体1面の回転でそのまま持ち運ばれる。従
って、電子写真感光体1と帯電ブラシ2との相互接触面
部nにこの帯電促進粒子mが存在した状態で電子写真感
光体1の接触帯電が行われる。
【0384】帯電ニップ部nを通過した転写残トナー及
び帯電促進粒子m、また帯電ブラシ2に付着・混入した
転写残トナー及び帯電促進粒子mは帯電ブラシ2から徐
々に電子写真感光体1上に吐き出されて、電子写真感光
体1面の回転と共に現像部aに至り、現像装置4におい
て現像同時クリーニング(回収)される。
【0385】また、クリーナーレスシステムの電子写真
装置の場合は、装置が稼動されることで、現像装置4の
現像剤tに混入させてある帯電促進粒子mが現像部aで
電子写真感光体1面に移行し像担持面の回転により転写
部bを経て帯電ニップ部nに持ち運ばれて帯電ニップ部
nに新しい帯電促進粒子mが逐次に供給され続けるた
め、帯電ニップ部nにおいて帯電促進粒子mが脱落等で
減少したり、帯電促進粒子mが劣化する等しても、帯電
性の低下が生じることが防止されて良好な帯電性が安定
して維持される。電子写真感光体に塗布された帯電促進
粒子がクリーニング装置により除去されることが無いた
めに、電子写真感光体表面には常に十分な帯電促進粒子
mが存在することが可能となり、少量の帯電促進粒子m
をトナーtに外添するだけで、帯電性を飛躍的に向上す
ることが可能になった。
【0386】また、当然ながら転写残トナーも再利用さ
れることになり、トナーの有効利用が可能になる。な
お、印字初期においては帯電ブラシ2と電子写真感光体
1の帯電ニップ部nには、帯電促進粒子mが供給されな
いので帯電ニップ部nには適当量の帯電促進粒子mを予
め介在させておくことを可とする。
【0387】この電子写真装置を用いても実施例1と同
様の耐久試験を行った。その結果を表4に示す。
【0388】(実施例3)図7は本例の電子写真装置の
概略構成図である。本例の電子写真装置は、上記実施例
2のプリンタ(図6)において、接触帯電部材としての
帯電ブラシ2を導電性弾性ローラ帯電器2にしたもので
ある。また、帯電促進粒子を帯電部材に供給する手段を
配設してある。
【0389】帯電促進粒子供給は本例では規制ブレード
で行っており、規制ブレードを帯電ローラ2に当接し、
帯電ローラ2と規制ブレードとの間に帯電促進粒子mを
貯留・保持させ、帯電促進粒子mを帯電ローラ2面に塗
布して供給する構成をとる。
【0390】すなわち、帯電ローラ2の回転に伴い一定
量の帯電促進粒子mが帯電ニップ部nに持ち運ばれて帯
電ニップ部nに帯電促進粒子mが均一に供給される。
【0391】接触帯電部材としての帯電ローラ2は被帯
電体としての感光体1に対して速度差を持って回転させ
ている。そのために、弾性体より構成される帯電ローラ
2の電子写真感光体1との接触ニップ部である帯電ニッ
プ部n近傍は帯電ローラ従動の場合に比べて大きく変形
し、帯電ローラ2表面に付着している帯電促進粒子mは
電子写真感光体1上に移行し易く、装置を使用するにつ
れて帯電ローラ表面の帯電促進粒子は減少してしまう。
そこで、帯電促進粒子供給手段8は常に一定量の帯電促
進粒子を電子写真感光体1面に塗布して帯電ローラ2と
電子写真感光体1との接触ニップ部である帯電ニップ部
nに供給する構成となっている。
【0392】帯電ローラ2は、芯金2a上に可撓性部材
であるゴムあるいは発泡体の中抵抗層2bを形成するこ
とにより作製される。中抵抗層2bは樹脂(例えばウレ
タン)、導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化
剤及び発泡剤等により処方され、芯金2aの上にローラ
状に形成した。
【0393】その後、必要に応じて表面を研磨して直径
12mm、長手長さ250mmの導電性弾性ローラであ
る帯電ローラ2を作製した。本例の帯電ローラ2のロー
ラ抵抗を測定したところ105Ωであった。ローラ抵抗
は、帯電ローラ2の芯金2aに総圧1kgの加重がかか
るようφ30mmのアルミドラムに帯電ローラ2を圧着
した状態で、芯金2aとアルミドラムとの間に100V
を印加し、計測した。
【0394】ここで、導電性弾性ローラである帯電ロー
ラ2は電極として機能することが重要である。つまり、
弾性を持たせて電子写真感光体との十分な接触状態を得
ると同時に、回転する電子写真感光体を帯電するに十分
低い抵抗を有する必要がある。一方では、電子写真感光
体にピンホール等の欠陥部位が存在した場合に電圧のリ
ークを防止する必要がある。十分な帯電性と耐リークを
得るには104〜107Ωの抵抗が望ましい。
【0395】帯電ローラ2の硬度は、硬度が低すぎると
形状が安定しないために被帯電体との接触性が悪くな
り、高すぎると被帯電体との間に帯電ニップ部を確保で
きないだけでなく、被帯電体表面へのミクロな接触性が
悪くなるので、アスカーC硬度で25度〜50度が好ま
しい範囲である。
【0396】帯電ローラ2の材質としては、弾性発泡体
に限定するものでは無く、弾性体の材料として、EPD
M、ウレタン、NBR、シリコーンゴム及びIR等に抵
抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電
性材料を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたも
のが挙げられる。また、特に導電性材料を分散せずに、
イオン導電性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能
である。
【0397】帯電ローラ2は被帯電体としての電子写真
感光体1に対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させ
て配設してある。電子写真感光体1と帯電ローラ2の相
互接触している帯電ニップ部nの幅は3mmである。本
例では、この帯電ローラ2を帯電ニップ部nにおいて帯
電ローラ表面と電子写真感光体表面と互いに逆方向に等
速で移動するようにさせ160rpmで矢印の時計方向
に回転駆動させた。すなわち接触帯電部材としての帯電
ローラ2の表面は被帯電体としての電子写真感光体1の
面に対して速度差を持たせるようにした。
【0398】また、帯電ローラ2の芯金2aには帯電バ
イアス印加電源S1から−700Vの直流電圧を帯電バ
イアスとして印加するようにした。
【0399】電子写真感光体1と接触帯電部材としての
帯電ローラ2との帯電ニップ部における帯電促進粒子m
の介在量は、少なすぎると、粒子による潤滑効果が十分
に得られず、帯電ローラ2と電子写真感光体1との摩擦
が大きくて帯電ローラ2を感光体1に速度差を持って回
転駆動させることが困難である。つまり、駆動トルクが
過大となるし、無理に回転させると帯電ローラ2や電子
写真感光体1の表面が削れてしまう。更に、粒子による
接触機会増加の効果が得られないこともあり十分な帯電
性能が得られない。一方、介在量が多過すぎると、帯電
促進粒子mの帯電ローラ2からの脱落が著しく増加し作
画像上に悪影響が出易くなる。
【0400】実験によると帯電ローラ上における帯電促
進粒子の介在量は103個/mm2以上が好ましい。10
3個/mm2より少ないと十分な潤滑効果と接触機会増加
の効果が得られず帯電性能の低下が生じ易い。
【0401】より好ましくは103〜5×105個/mm
2の介在量が好ましい。実施例1の中でも述べたが、電
子写真感光体上における帯電促進粒子の量が5×105
個/mm2を超えると、粒子自体の光透過性を問わず、
電子写真感光体1への露光量不足が生じ易くなる。電子
写真感光体上における帯電促進粒子の量が5×105
/mm2以下では帯電ローラ2から脱落する粒子量も低
く抑えられ悪影響を改善できる。ゆえに電子写真感光体
1上の帯電促進粒子量を102〜5×105個/mm2
するためには、帯電ローラ2上の介在量としては103
〜5×105個/mm2が好ましい。
【0402】電子写真感光体1上の帯電促進粒子の量
は、実施例1と同様にして行った。帯電部材2について
は、帯電部材2電子写真を電子写真感光体1に当接する
のと同じ条件でスライドガラスに当接し、スライドガラ
スの背面からビデオマイクロスコープにて表面を100
0倍の対物レンズで10箇所以上撮影した。そして得ら
れたデジタル画像から実施例1と同様の画像処理で計測
しその量を求めた。
【0403】而して、被帯電体である電子写真感光体1
と接触帯電部材である帯電ローラ2とのニップ部である
帯電ニップ部nには帯電促進粒子mが塗布された状態で
電子写真感光体1の接触帯電が行われる。
【0404】これにより、帯電ニップ部nにおいて帯電
ローラ2は、帯電促進粒子mを介して密に電子写真感光
体1に接触して、つまり帯電ローラ2と電子写真感光体
1のニップ部である帯電ニップ部nに存在する帯電促進
粒子mが電子写真感光体表面を隙間なく摺擦することで
電子写真感光体1に電荷を直接注入できるのである。す
なわち帯電ローラ2による電子写真感光体1の帯電は帯
電促進粒子mの存在により注入帯電が支配的となる。
【0405】従って、従来のローラ帯電では得られなか
った高い帯電効率が得られ、帯電ローラに印加した電圧
とほぼ同等の電位を電子写真感光体1に与えることがで
きる。本例では帯電ローラ2に印加した−700Vの直
流電圧とほぼ同じ電位−680Vに電子写真感光体1が
帯電処理される。
【0406】かくして、接触帯電部材として比較的に構
成が簡単な帯電ローラを用いた場合でも、帯電ローラ2
に対する帯電に必要な印加バイアスは被帯電体である電
子写真感光体1に必要な電位相当の電圧で十分であり、
放電現象を用いない安定かつ安全な帯電方式を実現する
ことができる。つまり、接触帯電装置において、接触帯
電部材として帯電ローラ等の簡易な部材を用いた場合で
も、より帯電均一性に優れかつ長期にわたり安定した注
入帯電を実現する、すなわち、低印加電圧でオゾンレス
の注入帯電を簡易な構成で実現することができる。
【0407】この電子写真装置を用いて実施例1と同様
の耐久試験を行った。その結果を表4に示す。
【0408】(実施例4〜6)実施例1に示した正孔輸
送性化合物である化合物例No.394の代わりに化合
物例No.517、600及び628の化合物を用い、
実施例3の装置で耐久を行った。その評価結果を表4に
示す。
【0409】(実施例7)実施例1と同様に電荷発生層
まで形成した。次いで、実施例1の正孔輸送性化合物で
ある化合物例No.394に下記構造式の重合開始剤を
1部加え、電荷輸送層用塗工液を作製した。
【0410】
【化195】
【0411】この塗工液を、先記電荷発生層表面に浸漬
塗布し、メタルハライドランプを用いて500mW/c
2の光強度で照射し、硬化させることによって、膜厚
が15μmの電荷輸送層の硬化膜を形成した。この電子
写真感光体を、実施例3の装置で耐久したときの評価結
果を表4に示す。
【0412】(実施例8)実施例1と同様に電荷発生層
まで形成した。次いで、実施例1の正孔輸送性化合物で
ある化合物例No.394に下記構造式の重合開始剤を
1部加え、電荷輸送層用塗工液を作製した。
【0413】
【化196】
【0414】この塗工液を、先記電荷発生層表面に浸漬
塗布し、140℃で1時間熱硬化及び乾燥することによ
って、膜厚が15μmの電荷輸送層の硬化膜を形成し
た。この電子写真感光体を、実施例3の装置で耐久した
ときの評価結果を表4に示す。
【0415】(実施例9〜13)実施例1において電子
線の照射強度を表5に示した様に代えた以外は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。そ
の結果、耐久試験での、注入帯電均一性や電子写真感光
体の耐久による傷や削れは、良好であったが、加速電圧
300KV及び線量150、200Mradの条件下で
は、初期の電子写真感光体の電位特性において、実用画
像上で問題はないが、感度悪化等の弊害がみられた。結
果を表4に示す。
【0416】(比較例1)実施例1において電荷発生層
を形成した後、下記構造式のスチリル化合物を7部、ポ
リカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ−800、
三菱瓦斯化学(株)社製)10部をモノクロロベンゼン
84部/ジクロロベンゼン28部の混合溶媒中に溶解し
て溶液を作製し、この溶液を電荷発生層表面に浸漬塗布
法で塗布して、105℃で1時間熱風乾燥することによ
って、膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。この電
子写真感光体を、実施例3の装置で耐久したときの評価
結果を表4に示す。
【0417】
【化197】
【0418】(実施例14)比較例1と同様の化合物を
用い、膜厚10μmの電荷輸送層まで作製し、更に、こ
の上に第2の電荷輸送層を以下に記載した様にして設け
た。化合物例No.394の正孔輸送性化合物10部を
プロパノール18部の溶媒中に溶解して第2の電荷輸送
層用の塗工液を作製し、この液を先記した、第1の電荷
輸送層表面に浸漬塗布し、加速電圧150KV、線量3
0Mradの条件で電子線を照射し、膜厚2μmの第2
の電荷輸送層の硬化膜を形成した。この電子写真感光体
を、実施例3の装置で耐久したときの評価結果を表4に
示す。
【0419】(実施例15)実施例14と同様にして、
第1の電荷輸送層を形成した。更に、この上に第2の電
荷輸送層を以下に記載した様にして設けた。化合物例N
o.618の正孔輸送性化合物10部と下記のアクリル
樹脂10部をプロパノール20部の溶媒中に溶解して第
2の電荷輸送層用の塗工液を作製し、この液を先記し
た、第1の電荷輸送層表面に浸漬塗布し、加速電圧15
0KV、線量30Mradの条件で電子線を照射し、膜
厚5μmの第2の電荷輸送層の硬化膜を形成した。この
電子写真感光体を、実施例3の装置で耐久したときの評
価結果を表4に示す。
【0420】
【化198】
【0421】(実施例16)実施例14と同様にして、
第1の電荷輸送層を形成した。更に、この上に第2の電
荷輸送層を以下に記載した様にして設けた。化合物例N
o.7の正孔輸送性化合物10部と下記のアクリル樹脂
10部をプロパノール20部の溶媒中に溶解して第2の
電荷輸送層用の塗工液を作製し、この液を先記した、第
1の電荷輸送層表面に浸漬塗布し、加速電圧150K
V、線量30Mradの条件で電子線を照射し、膜厚3
μmの第2の電荷輸送層の硬化膜を形成した。この電子
写真感光体を、実施例3の装置で耐久したときの評価結
果を表4に示す。
【0422】
【化199】
【0423】(実施例17)実施例14と同様にして、
第1の電荷輸送層を形成した。更に、この上に第2の電
荷輸送層を以下に記載した様にして設けた。化合物例N
o.199の正孔輸送性化合物10部とエポキシアクリ
レートオリゴマー(大阪有機製ビスコート540)10
部をプロパノール20部の溶媒中に溶解して第2の電荷
輸送層用の塗工液を作製し、この液を先記した、第1の
電荷輸送層表面に浸漬塗布し、加速電圧150KV、線
量30Mradの条件で電子線を照射し、膜厚3μmの
第2の電荷輸送層の硬化膜を形成した。この電子写真感
光体を、実施例3の装置で耐久したときの評価結果を表
4に示す。
【0424】(実施例18)実施例14と同様にして、
第1の電荷輸送層を形成した。更に、この上に第2の電
荷輸送層を以下に記載した様にして設けた。化合物例N
o.7の正孔輸送性化合物10部と実施例17のアクリ
ル樹脂20部と下記構造式の化合物で表面処理した(処
理量7%)アンチモンドープした酸化スズ超微粒子45
部をプロパノール20部の溶媒中に溶解して、サンドミ
ルにて66時間かけて酸化スズ超微粒子を分散し、第2
の電荷輸送層用の塗工液を作製した。
【0425】この液を先記した、第1の電荷輸送層表面
に浸漬塗布し、加速電圧150KV、線量30Mrad
の条件で電子線を照射し、膜厚4μmの第2の電荷輸送
層の硬化膜を形成した。この電子写真感光体を、実施例
3の装置で耐久したときの評価結果を表4に示す。
【0426】
【化200】
【0427】(実施例19)本例は実施例3に示される
図7の装置において接触帯電部材である電子写真感光体
1と相互接触している導電性弾性ローラ帯電器2が電子
写真感光体1と逆方向に等速回転して周速差をもった回
転をしておらず、電子写真感光体1と相互接触している
帯電ニップ部nを介して、動力伝達が行われ、電子写真
感光体1と連れ回り、従動回転する装置を用い、注入帯
電性の評価を行った。
【0428】実施例1に記載した構成中、導電性弾性ロ
ーラ帯電器2が、電子写真感光体1と連れ回っているこ
と以外の、感光層、プリンタ本体構成、帯電部材、帯電
促進粒子等に関する、他の全ての事項は、実施例1と同
様の内容で電子写真装置を構成した。
【0429】この電子写真装置を用い、常温常湿環境下
でハーフトーン画像を用い、実施例1の中で述べたのと
同様の方法で、感光層への注入帯電均一性の評価を行っ
た。結果を表4に示す。本例では、黒スジランクはBで
あり、実施例3の導電性弾性ローラ帯電器2が、電子写
真感光体1と周速差をもって回転している装置より、軽
微ではあるが、黒スジが若干悪いという結果が得られた
が、実用画像上の問題は無い。
【0430】
【表5】
【0431】
【表6】
【0432】<その他> 1)被帯電体1や接触帯電部材2に対する帯電促進粒子
供給・塗布手段8は実施形態例に限られるものではな
く、その他、例えば、帯電促進粒子mを含ませた発泡体
あるいはファーブラシを被帯電体1や接触帯電部材2に
当接させて配設する手段構成とする等は任意である。
【0433】2)可撓性の接触帯電部材2は、実施形態
例の帯電ブラシや帯電ローラに限られるものではない。
フェルト、布等の材質・形状のものも使用可能である。
また、これらを積層し、より適切な弾性と導電性を得る
ことも可能である。ブレードタイプ等であってもよく、
接触帯電部材2の形態は任意である。
【0434】3)接触帯電部材2や現像スリーブ4aに
対する印加帯電バイアスあるいは印加現像バイアスは、
直流電圧に交番電圧(交流電圧)を重畳してもよい。交
番電圧の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等が適
宜使用可能である。また、直流電源を周期的にオン/オ
フすることによって形成された矩形波であっても良い。
このように交番電圧の波形として周期的にその電圧値が
変化するようなバイアスが使用できる。
【0435】4)静電潜像形成のための画像露光手段と
しては、実施形態例の様にデジタル的な潜像を形成する
レーザー走査露光手段に限定されるものではなく、通常
のアナログ的な画像露光やLED等の他の発光素子でも
構わないし、蛍光燈等の発光素子と液晶シャッター等の
組合せによるもの等、画像情報に対応した静電潜像を形
成できるものであるなら構わない。
【0436】電子写真感光体1は、静電記録誘電体等で
あっても良い。この場合は、該誘電体面を所定の極性・
電位に一様に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等
の除電手段で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込
み形成する。
【0437】5)実施形態例では現像装置4は、磁性の
現像剤を用いた1成分非接触型現像装置であるが、2成
分現像剤や、非磁性の現像剤を用いる非接触型現像装置
でも構わない。1成分又は2成分の接触型現像装置であ
ってもよい。
【0438】6)電子写真感光体1からトナー画面の転
写を受ける記録媒体は転写ドラム等の中間転写体であっ
てもよい。
【0439】7)トナー粒度の測定方法の1例を述べ
る。測定装置としては、コールターカウンターTA−2
型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均
分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX
−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し、
電解液は一級塩化ナトリウムを用いて1質量%NaCl
水溶液を調整する。
【0440】測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはア
ルキルバンゼンスルホン酸塩0.1〜5ml加え、更に
測定試料を0.5〜50mg加える。
【0441】試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で
約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンタ
ーTA−2型により、アパーチャーとして100μmア
パーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測
定して、体積平均分布を求める。これらの求めた体積平
均分布より体積平均粒径を得る。
【0442】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体、該電子写真感
光体とニップ部を形成する可撓性の帯電部材を接触配置
し電圧を印可することにより該電子写真感光体を帯電す
る帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を備えた
電子写真装置において、該電子写真感光体の表面層が、
1つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物
を重合した化合物を含有し、かつ該帯電部材と該電子写
真感光体との接触面に導電性を有する帯電促進粒子を介
在させて該電子写真感光体表面に注入帯電することを特
徴とする電子写真装置を用いることでハーフトーン画像
上黒スジの無い、非常に高品質の画像を高耐久に提供で
き、かつ、繰り返し使用時における削れが少なく、傷の
入りにくい表面層をもつ電子写真感光体を配した、先記
した注入帯電部材をもつ電子写真装置は、低印加電圧で
オゾンレスを実現できる高耐久な電子写真装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電手段が磁気ブラシで、クリーニング手段を
備えた本発明の電子写真装置の概略構成図である。
【図2】電子写真感光体の層構成の模型図である。
【図3】注入帯電の帯電特性を示す図である。
【図4】帯電促進粒子が存在する場合における帯電ファ
ーブラシと電子写真感光体との接触状態のモデル図であ
る。
【図5】人間の目の視覚特性を説明する図である。
【図6】帯電手段が磁気ブラシで、クリーナーレスな本
発明の電子写真装置の概略構成図である。
【図7】帯電手段がローラ帯電で、クリーナーレスな本
発明の電子写真装置の概略構成図である。
【図8】帯電ブラシの電子写真感光体との接触状態(ブ
ラシの毛先の分かれ部分がある状態)の模型図である。
【図9】ローラ帯電、ファーブラシ帯電及び磁気ブラシ
帯電の各場合の帯電特性を示す図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体(像担持体、被帯電体) 2 接触帯電部材(帯電ブラシ又は帯電ローラ) 3 露光装置 4 現像装置 5 転写装置 6 定着装置 7 クリーニング装置 8 帯電促進粒子塗布装置 9 案内部材 11 アルミニウム支持体 12 下引き層 13 中間層 14 電荷発生層 15 電荷輸送層 m 帯電促進粒子 n 帯電ニップ部 p 転写材 S1,S2,S3 印加電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 憲裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 植松 弘規 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 BB11 CC05 CC06 EE11 2H068 AA14 AA20 BA05 BA12 BA14 FA27 FC01 FC15

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該電子写真感光体の表面層が1つ以
    上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合
    した化合物を含有し、かつ該電子写真感光体と可撓性の
    帯電部材とのニップ部に導電性を有する帯電促進粒子を
    介在させることにより注入帯電されることを特徴とする
    電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記正孔輸送性化合物が2つ以上の連鎖
    重合性官能基を有している請求項1に記載の電子写真感
    光体。
  3. 【請求項3】 前記連鎖重合性官能基を有する正孔輸送
    性化合物が、下記一般式(1)で示される請求項1又は
    2に記載の電子写真感光体。 【化1】 (式中、Aは正孔輸送性基を示す。P1及びP2は連鎖重
    合性官能基を示す。P1とP2は同一でも異なっても良
    い。Zは置換基を有しても良い有機基を示す。a、b及
    びdは0又は1以上の整数を示す。a+b×dは2以上
    の整数を示す。また、aが2以上の場合P1は同一でも
    異なっても良く、dが2以上の場合P2は同一でも異な
    っても良く、また bが2以上の場合、Z及びP2は同一
    でも異なっても良い)
  4. 【請求項4】 上記一般式(1)で、AとP1及びZと
    の結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸送性化合物が
    下記一般式(2)で示される請求項1〜3のいずれかに
    記載の電子写真感光体。 【化2】 (式中、R1、R2及びR3は置換基を有しても良いアル
    キル基、置換基を有しても良いアラルキル基又は置換基
    を有しても良いアリール基を示す。但し、少なくともそ
    のうち2つはアリール基を示す。また、R1、R2及びR
    3はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい)
  5. 【請求項5】 上記一般式(1)で、AとP1及びZと
    の結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸送性化合物が
    下記一般式(3)で示される請求項1〜3のいずれかに
    記載の電子写真感光体。 【化3】 (式中、R4、R5、R8及びR9は置換基を有しても良い
    アルキル基、置換基を有しても良いアラルキル基又は置
    換基を有しても良いアリール基を示し、R4、R5、R8
    及びR9はそれぞれ同一であっても異なっていてもよ
    い。R6及びR7は置換基を有しても良いアルキレン基又
    は置換基を有しても良いアリーレン基を示し、R6及び
    7は同一であっても異なっていてもよい。Qは置換基
    を有しても良い有機基を示す)
  6. 【請求項6】 上記一般式(1)で、AとP1及びZと
    の結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸送性化合物が
    下記一般式(4)で示される請求項1〜3のいずれかに
    記載の電子写真感光体。 【化4】 (式中、R10、R11、R12及びR13は置換基を有しても
    良いアルキル基、置換基を有しても良いアラルキル基又
    は置換基を有しても良いアリール基を示す。また、
    10、R11、R12及びR13はそれぞれ同一であっても異
    なっていてもよい。Ar1及びAr2は置換基を有しても
    良いアリーレン基を示し、それぞれ同一でも異なっても
    良い。m1は0又は1を示す)
  7. 【請求項7】 上記一般式(1)で、AとP1及びZと
    の結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸送性化合物が
    下記一般式(5)で示される請求項1〜3のいずれかに
    記載の電子写真感光体。 【化5】 (式中、Ar3及びAr4は置換基を有しても良いアリー
    ル基を示し、Ar3及びAr4は同一でも異なっても良
    い。R14は置換基を有しても良いアルキル基、置換基を
    有しても良いアラルキル基又は置換基を有しても良いア
    リール基を示す) 但し、Ar3、Ar4及びR14のうち少なくとも一つは、
    下記一般式(6)で示される基を少なくとも一つ有す
    る。 【化6】 (式中、R15及びR16は置換基を有しても良いアルキル
    基、置換基を有しても良いアラルキル基、置換基を有し
    ても良いアリール基及び水素原子を示し、R15及びR16
    は同一であっても異なってもよい。Ar5は置換基を有
    しても良いアリール基を示す。n1は0〜2の整数を示
    す)
  8. 【請求項8】 上記一般式(1)で、AとP1及びZと
    の結合部位を水素原子に置き換えた正孔輸送性化合物が
    下記一般式(7)で示される請求項1〜3のいずれかに
    記載の電子写真感光体。 【化7】 (式中、R17及びR18は置換基を有しても良いアルキル
    基、置換基を有しても良いアラルキル基又は置換基を有
    しても良いアリール基を示し、R17及びR18は同一でも
    異なっても良い。Ar6は置換基を有しても良いアリー
    ル基を示す) 但し、上記一般式(7)は、下記一般式(8)で示され
    る基を少なくとも一つ有する。 【化8】 (式中、R19及びR20は置換基を有しても良いアルキル
    基、置換基を有しても良いアラルキル基、置換基を有し
    ても良いアリール基又は水素原子を示し、R19及びR20
    は同一であっても異なってもよい。Ar7は置換基を有
    しても良いアリール基を示す。n2は0〜2の整数を示
    す)
  9. 【請求項9】 上記一般式(1)のZ又は一般式(3)
    のQが置換基を有しても良いアルキレン基、置換基を有
    しても良いアリーレン基、CR21=CR22(R21及びR
    22は置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有して
    も良いアリール基又は水素原子を示し、R21及びR22
    同一でも異なっても良い)、C=O、S=O、SO2
    酸素原子又は硫黄原子より一つあるいは任意に組み合わ
    された有機基を示す請求項3〜8のいずれかに記載の電
    子写真感光体。
  10. 【請求項10】 上記一般式(1)のZ又は一般式
    (3)のQが下記一般式(9)で示される請求項3〜8
    のいずれかに記載の電子写真感光体。 【化9】 (式中、X1〜X3は置換基を有しても良いアルキレン
    基、(CR23=CR24m2、C=O、S=O、SO2
    酸素原子又は硫黄原子を示し、Ar8及びAr9は置換基
    を有しても良いアリーレン基を示す。{R23及びR24
    置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良
    いアリール基又は水素原子を示し、R23及びR24は同一
    でも異なっても良い。m2は1〜5の整数}p〜tは0
    〜10の整数を示す。但し、p〜tは同時に0であるこ
    とはない)
  11. 【請求項11】 上記一般式(1)のZ又は一般式
    (3)のQが下記一般式(10)で示される請求項3〜
    8のいずれかに記載の電子写真感光体。 【化10】 (式中、Ar10は置換基を有しても良いアリーレン基を
    示す。X4及びX5は(CH2m3、(CH=C
    25m4、C=O、又は酸素原子を示す。{R25は置換
    基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いア
    リール基又は水素原子を示し、m3は1〜10の整数、
    4は1〜5の整数}u〜wは0〜10の整数を示す。
    但し、u〜wは同時に0であることはない)
  12. 【請求項12】 上記一般式(2)のR1、R2及びR3
    が置換基を有しても良いアリール基である請求項4、
    9、10及び11のいずれかに記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 上記一般式(3)のR4、R5、R8
    びR9のうち少なくとも2つが置換基を有しても良いア
    リール基であり、かつR6及びR7は置換基を有しても良
    いアリーレン基である請求項5、9、10及び11のい
    ずれかに記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 上記一般式(3)のR4、R5、R8
    びR9が置換基を有しても良いアリール基である請求項
    13に記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 上記一般式(4)のR10及びR11が置
    換基を有しても良いアリール基である請求項6、9、1
    0及び11のいずれかに記載の電子写真感光体。
  16. 【請求項16】 上記一般式(4)のm1が1であり、
    かつR10、R11、R1 2及びR13が置換基を有しても良い
    アリール基である請求項15に記載の電子写真感光体。
  17. 【請求項17】 上記一般式(5)のR14が置換基を有
    しても良いアリール基である請求項7、9、10及び1
    1のいずれかに記載の電子写真感光体。
  18. 【請求項18】 上記一般式(6)のR16が置換基を有
    しても良いアリール基である請求項17に記載の電子写
    真感光体。
  19. 【請求項19】 上記一般式(7)のR17及びR18が置
    換基を有しても良いアリール基である請求項8、9、1
    0及び11のいずれかに記載の電子写真感光体。
  20. 【請求項20】 上記一般式(8)のR20が置換基を有
    しても良いアリール基である請求項19に記載の電子写
    真感光体。
  21. 【請求項21】 連鎖重合性官能基P1、P2の一方又は
    両方が下記一般式(11)で示される不飽和重合性官能
    基である請求項3〜20のいずれかに記載の電子写真感
    光体。 【化11】 (式中、Eは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
    も良いアルキル基、置換基を有しても良いアリール基、
    シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR 26{R
    26は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いア
    ルキル基、置換基を有しても良いアラルキル基又は置換
    基を有しても良いアリール基}又は−CONR27
    28{R27及びR28は水素原子、ハロゲン原子、置換基を
    有しても良いアルキル基、置換基を有しても良いアラル
    キル基又は置換基を有しても良いアリール基を示し、互
    いに同一であっても異なっていてもよい}を示す。Wは
    置換基を有しても良いアリーレン基、置換基を有しても
    良いアルキレン基、−COO−、−CH2−、−O−、
    −OO−、−S−又は−CONR29−{R29は水素原
    子、ハロゲン原子、置換基を有しても良いアルキル基、
    置換基を有しても良いアラルキル基又は置換基を有して
    も良いアリール基}を示す。fは0又は1を示す)
  22. 【請求項22】 連鎖重合性官能基P1、P2の一方又は
    両方が下記一般式(12)で示される環状エーテル基で
    ある請求項3〜20のいずれかに記載の電子写真感光
    体。 【化12】 (式中、R30及びR31は水素原子、置換基を有しても良
    いアルキル基、置換基を有しても良いアラルキル基又は
    置換基を有しても良いアリール基を示し、nは1〜10
    の整数を示す)
  23. 【請求項23】 連鎖重合性官能基P1、P2の一方又は
    両方が下記一般式(13)で示される脂環式エポキシ基
    である請求項3〜20のいずれかに記載の電子写真感光
    体。 【化13】 (式中、R32及びR33は水素原子、置換基を有しても良
    いアルキル基、置換基を有しても良いアラルキル基又は
    置換基を有しても良いアリール基を示し、nは0〜10
    の整数を示す)
  24. 【請求項24】 連鎖重合性官能基P1、P2の一方又は
    両方が下記一般式(14)〜一般式(20)の何れかで
    ある請求項3〜20のいずれかに記載の電子写真感光
    体。 【化14】
  25. 【請求項25】 連鎖重合性官能基P1、P2の一方又は
    両方が下記一般式(14)あるいは一般式(15)であ
    る請求項24に記載の電子写真感光体。 【化15】
  26. 【請求項26】 同一分子内に二つ以上の連鎖重合性官
    能基を有する正孔輸送性化合物の化合物の酸化電位が
    0.4〜1.2(V)である請求項1〜25のいずれか
    に記載の電子写真感光体。
  27. 【請求項27】 重合が電子線によって行われる請求項
    1〜26のいずれかに記載の電子写真感光体。
  28. 【請求項28】 電子線の加速電圧が250KV以下で
    ある請求項27に記載の電子写真感光体。
  29. 【請求項29】 電子線の線量が1〜100Mradで
    ある請求項27又は28に記載の電子写真感光体。
  30. 【請求項30】 前記感光層が電荷発生層/電荷輸送層
    の順に積層された構成になっている請求項1〜29のい
    ずれかに記載の電子写真感光体。
  31. 【請求項31】 前記表面層が導電性粒子を含有してい
    る請求項1〜30のいずれかに記載の電子写真感光体。
  32. 【請求項32】 前記導電性粒子が金属酸化物である請
    求項31に記載の電電子写真感光体。
  33. 【請求項33】 請求項1〜32のいずれかに記載の電
    子写真感光体、該電子写真感光体とニップ部を形成する
    可撓性の帯電部材を接触配置し電圧を印可することによ
    り該電子写真感光体を帯電する帯電手段、露光手段、現
    像手段及び転写手段を備えた電子写真装置において、該
    帯電部材と該電子写真感光体とのニップ部に導電性を有
    する帯電促進粒子を介在させて該電子写真感光体表面に
    注入帯電することを特徴とする電子写真装置。
  34. 【請求項34】 前記帯電促進粒子が、帯電部材と電子
    写真感光体とのニップ部に102〜105個/mm2存在
    している請求項33に記載の電子写真装置。
  35. 【請求項35】 前記帯電部材が電子写真感光体面に対
    して周速差を持っている請求項33又は34に記載の電
    子写真装置。
  36. 【請求項36】 前記帯電促進粒子の平均粒径が10n
    m〜5μmの範囲である特許請求項33〜35のいずれ
    かに記載の電子写真装置。
  37. 【請求項37】 前記帯電促進粒子の粒子抵抗が1×1
    12(Ω・cm)以下である請求項33〜36のいずれ
    かに記載の電子写真装置。
  38. 【請求項38】 前記帯電促進粒子を供給する手段を備
    える請求項33〜37のいずれかに記載の電子写真装
    置。
  39. 【請求項39】 前記帯電促進粒子供給手段が電子写真
    感光体に帯電促進粒子を直接塗布する請求項38に記載
    の電子写真装置。
  40. 【請求項40】 前記帯電促進粒子供給手段が帯電部材
    に帯電促進粒子を直接塗布する請求項38に記載の電子
    写真装置。
  41. 【請求項41】 前記帯電部材が弾性体で構成される接
    触帯電部材である請求項33〜40のいずれかに記載の
    電子写真装置。
  42. 【請求項42】 前記帯電部材が弾性発泡体で構成され
    る接触帯電部材である請求項33〜40のいずれかに記
    載の電子写真装置。
  43. 【請求項43】 前記帯電部材が導電性繊維のファーブ
    ラシ部を有し、該ファーブラシ部を該電子写真感光体に
    接触させたファーブラシ接触帯電部材である請求項33
    〜42のいずれかに記載の電子写真装置。
  44. 【請求項44】 現像手段及びクリーニング手段の少な
    くとも一方を備えている請求項33〜43のいずれかに
    記載の電子写真装置。
  45. 【請求項45】 請求項1〜32のいずれかに記載の電
    子写真感光体、及び該電子写真感光体とニップ部を形成
    する可撓性の帯電部材と接触配置し電圧を印加すること
    により該電子写真感光体を帯電させる帯電手段を一体に
    支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカ
    ートリッジにおいて、該帯電部材と該電子写真感光体と
    のニップ部に導電性を有する帯電促進粒子を介在させて
    該電子写真感光体表面に注入帯電することを特徴とする
    プロセスカートリッジ。
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