JP2006047638A - 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
Description
1、光吸収波長域の広さ及び吸収量の大きさ等の光学特性
2、高感度、安定な帯電特性等の電気的特性
3、材料の選択範囲の広さ
4、製造の容易さ
5、低コスト
6、無毒性
等が挙げられる。
この様な感光体の摩耗は、感度の劣化、帯電性の低下などの電気的特性を劣化させ、画像濃度低下、地肌汚れ等の異常画像の原因となる。また摩耗が局所的に発生した傷は、クリーニング不良によるスジ状汚れ画像をもたらす。現状では感光体の寿命はこの摩耗や傷が律速となり、交換に至っている。
1、架橋型電荷輸送層に硬化性バインダーを用いたもの(例えば、特許文献1参照)
2、高分子型電荷輸送物質を用いたもの(例えば、特許文献2参照)
3、架橋型電荷輸送層に無機フィラーを分散させたもの(例えば、特許文献参照)
等が挙げられる。
このバインダー樹脂は電荷発生層と硬化型電荷輸送層の接着性を向上させ、さらに厚膜硬化時の膜の内部応力を緩和させる役割を果たしていると考えられ、炭素−炭素二重結合を有し、上記電荷輸送剤に対して反応性を有するものと、上記二重結合を有せず反応性を有しないものに大別される。
しかしながら、この感光層は架橋結合密度を高められるため高い硬度を有するが、嵩高い正孔輸送性化合物が二つ以上の連鎖重合性官能基を有するため硬化物中に歪みが発生し内部応力が高くなり、架橋表面層が長期間の使用においてクラックや剥がれが発生しやすい場合がある。これら従来技術における電荷輸送性構造を化学結合させた架橋感光層を有する感光体においても、現状では充分な総合特性を有しているとは言えない。
本発明は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、電荷輸送層及び架橋型電荷輸送層を順次積層した電子写真感光体において、該架橋型電荷輸送層が少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと特定の1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化することにより形成される。好ましくは該架橋型電荷輸送層の膜厚が1μm以上、10μm以下であり、さらに好ましくは2μm以上、8μm以下にする。これにより、耐摩耗性、耐傷性が高く、且つ電気的特性が良好である上、特にクラックや膜剥がれが生じにくく、コスト制約の少ない低価格な感光体が達成される。また、該架橋型電荷輸送層が有機溶剤に対し不溶性である構成とすれば、さらに良好な特性が得られ感光体の長寿命化が達成される。
(1)帯電、除電時の放電による感光体表面組成物の分解及び酸化性ガスによる化学的劣化
(2)現像時におけるキャリア付着
(3)転写時における紙との摩擦
(4)クリーニング時におけるクリーニングブラシ、クリーニングブレード及び介在するトナーや付着キャリアとの摩擦
などが挙げられる。
(1)架橋層及び架橋構造に高分子成分を導入する
(2)1官能及び2官能のラジカル重合性モノマーを多量に用いる
(3)柔軟性基を有する多官能モノマーを用いる
などの硬化樹脂層を柔らかくする方向性が挙げられるが、いずれも架橋層の架橋密度が希薄となり、飛躍的な耐摩耗性が達成されない。
本発明に用いられる電荷輸送性を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を3個以上有するモノマーを指す。
CH2=CH−X1−
・・・・式10
ただし、式中、X1は、置換していていてもよいフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、置換していていてもよいアルケニレン基、−CO−基、−COO−基、−CON(R10)−基(R10は、水素、メチル基、エチル基等のアルキル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を表わす。または−S−基を表わす。)を表わす。
CH2=C(Y)−X2−
・・・・式11
ただし、式中、Yは、置換していていてもよいアルキル基、置換していていてもよいアラルキル基、置換していていてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基あるいはエトキシ基等のアルコキシ基、−COOR11基(R11は、水素原子、置換していていてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換していていてもよいベンジル、フェネチル基等のアラルキル基、置換していていてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、または、−CONR12R13(R12およびR13は、水素原子、置換していていてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換していていてもよいベンジル基、ナフチルメチル基、あるいはフェネチル基等のアラルキル基、または置換していていてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基を表わし、互いに同一または異なっていてもよい。)であり、またX2は上記式10のX1と同一の置換基であるか、またはX2は単結合、アルキレン基を表わす。ただし、上記YおよびX2の少なくとも何れか一方は、オキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基、及び芳香族環である。
化学式で示すと下記の化学変化である。
有機溶媒としては、トルエン等の炭化水素系溶媒やテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒や酢酸エチル等のエステル系溶媒等が使用できる。
(1)架橋型電荷輸送層塗工液の組成物、それらの含有割合の調整
(2)架橋型電荷輸送層塗工液の希釈溶媒、固形分濃度の調整
(3)架橋型電荷輸送層の塗工方法の選択
(4)架橋型電荷輸送層の硬化条件の制御
(5)下層の電荷輸送層の難溶解性化
など、これらをコントロールすることが重要であるが、一つの因子で達成される訳ではない。
電子写真感光体の層構造について
本発明に用いられる電子写真感光体を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支持体31上に、電荷発生機能を有する電荷発生層35、電荷輸送物機能を有する電荷輸送層37とさらに架橋型電荷輸送層39が積層された積層構造の感光体である。
導電性支持体31としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体31として用いることができる。この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体31として用いることができる。
(電荷発生層)
電荷発生層35は、電荷発生機能を有する電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を併用することもできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷輸送層37は電荷輸送機能を有する層で、電荷輸送機能を有する電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層35上に塗布、乾燥することにより形成させる。電荷輸送物質としては、前記電荷発生層35で記載した電子輸送物質、正孔輸送物質及び高分子電荷輸送物質を用いることができる。前述したように高分子電荷輸送物質を用いることにより、架橋型電荷輸送層塗工時の下層の溶解性を低減でき、とりわけ有用である。
本発明の感光体においては、電荷輸送層と架橋型電荷輸送層の間に、架橋型電荷輸送層への電荷輸送層成分混入を抑える又は両層間の接着性を改善する目的で中間層を設けることが可能である。このため、中間層としては架橋型電荷輸送層塗工液に対し不溶性または難溶性であるものが適しており、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗工法が採用される。なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
本発明の感光体においては、導電性支持体31と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Al2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、架橋型電荷輸送層、電荷輸送層、電荷発生層、下引き層、中間層等の各層に酸化防止剤を添加することができる。
本発明に用いることができる酸化防止剤として、下記のものが挙げられる。
(フェノール系化合物)
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類などがある。
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなどがある。
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなどがある。
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなどがある。
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。本発明における酸化防止剤の添加量は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%である。
次に図面に基づいて本発明の画像形成方法ならびに画像形成装置を詳しく説明する。本発明の画像形成方法ならびに画像形成装置とは、耐摩耗性及び耐傷性が非常に高く、且つクラックや膜剥がれが生じにくい架橋型電荷輸送層を表面に有する積層型感光体を用い、例えば少なくとも感光体に帯電、画像露光、現像の過程を経た後、画像保持体(転写紙)へのトナー画像の転写、定着及び感光体表面のクリーニングというプロセスよりなる画像形成方法ならびに画像形成装置である。場合により、静電潜像を直接転写体に転写し現像する画像形成方法等では、感光体に配した上記プロセスを必ずしも有するものではない。
図2は、画像形成装置の一例を示す概略図である。
(2−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチルの調製)
かき混ぜ装置、温度計、滴下漏斗をつけた反応容器に、2−ヒドロキシベンジルアルコール(東京化成品製)38.4g、o−キシレン80mlを入れ、窒素気流下、亜リン酸トリエチル(東京化成品製)62.8gを80℃でゆっくり滴下し、さらに同温度で1時間反応を行った。その後、減圧蒸留により、生成したエタノール、溶媒のo−キシレン、未反応の亜リン酸トリエチルを除去し、66gの2−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチルを得た(沸点 120.0℃/1.5mmHg:収率90%)。
かき混ぜ装置、温度計、滴下漏斗をつけた反応容器に、カリウム−tert−ブトキサイド14.8g、テトラヒドロフラン50mlを入れ、窒素気流下、2−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチル9.90gと4−(N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ)ベンズアルデヒド5.44gとをテトラヒドロフランに溶解させた溶液を室温でゆっくり滴下し、その後、同温度で2時間反応させた。その後、水冷下、水を加え、次いで2規定の塩酸水溶液を加えて酸性化したのち、テトラヒドロフランをエバポレーターにより除き、粗生成物をトルエンで抽出した。トルエン相を水、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシウムを加えて脱水した。ろ過後、トルエンを除いてオイル状の粗収物を得、さらにシリカゲルによりカラム精製を行った後、ヘキサン中で晶析させ、5.09gの2−ヒドロキシ−4’−(N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ)スチルベンを得た(収率72%、融点136.0〜138.0℃)。
かき混ぜ装置、温度計、滴下漏斗をつけた反応容器に、2−ヒドロキシ−4’−(N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ)スチルベン14.9g、テトラヒドロフラン100ml、12%濃度の水酸化ナトリウム水溶液21.5gを入れ、窒素気流下、5℃でアクリル酸クロリド5.17gを30分かけて滴下した。その後、同温度で3時間反応させた。反応液を水にあけ、トルエンで抽出した後、濃縮してシリカゲルによるカラム精製を行った。得られた粗収物をエタノールで再結晶し、黄色針状晶の4’−(N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ)スチルベン−2−イルアクリレート(例示化合物No.2)13.5gを得た(収率79.8%、融点104.1〜105.2℃)。
得られた化合物の元素分析結果を表1に示す。
従って、最小、3工程によって、容易に合成できるため、安価に提供される。
アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 40部
メチルエチルケトン 50部
下記構造式(17)のビスアゾ顔料 2.5部
シクロヘキサノン 200部
メチルエチルケトン 80部
ビスフェノールZポリカーボネート 10部
(パンライトTS −2050、帝人化成製)
下記構造式(18)の低分子電荷輸送物質(D−1) 7部
1%シリコーンオイル(KF50−100CS、信越化学工業製)のテトラヒドロフラン溶液 0.2部
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー 10部
トリメチロールプロパントリアクリレート(KAYARAD TMPTA,日本化薬製)分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物(例示化合物No.2) 10部
光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 1部
テトラヒドロフラン 100部
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーNo.1:トリメチロールプロパントリアクリレート(KAYARAD TMPTA,日本化薬製)、分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99) 7部
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーNo.2:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA,日本化薬製)、分子量:551.55、官能基数:6官能、分子量/官能基数=92) 3部
光重合開始剤:2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(イルガキュア651、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 1部
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー:トリメチロールプロパントリアクリレート(KAYARAD TMPTA,日本化薬製)分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99: 9部
電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物(例示化合物No.2) 10部
光重合開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 1部
ビスフェノールZポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成製) 1部
テトラヒドロフラン 100部
電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物(例示化合物No.2) 9部
2官能の電荷輸送性構造を有する下記化20に示すラジカル重合性化合物 1部
熱重合開始剤2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ)プロパン(パーカドックス12−EB20、化薬アクゾ製) 1部
下記で示される構造式の高分子電荷輸送物質(PD−1) 15部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液(KF50−100CS、信越化学工業製) 0.3部
が塗工液の重量比である。
実施例1の架橋型電荷輸送層用塗工液に含有される電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを下記構造式の電荷輸送性構造を有さない2官能のラジカル重合性モノマー10部に換え、架橋型電荷輸送層の膜厚を5.5μmにした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の架橋型電荷輸送層用塗工液に含有される1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を実施例12の2官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物10部に換え、架橋型電荷輸送層の膜厚を7.2μmにした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の架橋型電荷輸送層用塗工液の組成物である電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを含有させず、1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物量を20部に換え、架橋型電荷輸送層の膜厚を5.0μmにした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の架橋型電荷輸送層用塗工液の組成物である1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を含有させず、電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー量を20部に換え、架橋型電荷輸送層の膜厚を4.6μmにした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の架橋型電荷輸送層用塗工液の組成物である1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を含有させず、この換わりに電荷輸送層用塗工液に用いられている構造式(II)の低分子電荷輸送物質(D−1)10部を含有させ、架橋型電荷輸送層の膜厚を5.2μmにした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の架橋型電荷輸送層を設けず、電荷輸送層の膜厚を22μmとした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
図2は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図である。なお、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。図2に示すように、本発明に係る電子写真感光体を用いた画像形成装置は、本発明に係るドラム状の感光体1と、帯電チャージャ3と、転写前チャージャ7と、転写チャージャ10と、分離チャージャ11と、クリーニング前チャージャ13などから構成されている。
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
33 導電性支持体
34 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 架橋型電荷輸送層
101 感光ドラム
102 帯電装置
103 露光
104 現像装置
105 転写体
106 転写装置
107 クリーニングブレード
Claims (13)
- 導電性の支持体上に電荷発生層と、電荷輸送層と、架橋型電荷輸送層とを順次積層した電子写真感光体において、
前記架橋型電荷輸送層が少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと下記一般式(1)で表される電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化させて形成されることを特徴とする電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層の膜厚が1μm 以上、10μm 以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層が有機溶剤に対し不溶性であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
- 前記表面層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーにおける官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)が、250以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの成分割合が、架橋型電荷輸送層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層に用いられる前記一般式(1)で示される電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の成分割合が、架橋型電荷輸送層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送層が高分子電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記高分子電荷輸送物質がトリアリールアミン構造を主鎖又は側鎖に有するポリカーボネートであることを特徴とする請求項8に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋型電荷輸送層の硬化手段が加熱又は光エネルギー照射手段であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行なうことを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の電子写真感光体を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段および除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を有するものであって、画像形成装置本体に着脱可能としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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