JP2990788B2 - 表面が微細に粗面化された有機系感光体 - Google Patents
表面が微細に粗面化された有機系感光体Info
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する。
真感光体が広く用いられるにいたっている。
感光体に比較して衛生上の問題もなく、加工性に優れて
いる点で工業的生産性に優れるという利点がある。
返し使用における転写紙、クリーニング部材、現像剤等
との摩擦により感光体が削れ、傷付きやすい。
の表面に、表面保護層を設ける技術がある。
膜が提案されている。
り、そのような真空薄膜を有機系感光層の表面保護層と
して有する有機系感光体は、表面保護層を有しない有機
系感光体に比べ、耐久性に選れ、常温常湿下で、長期使
用に関しては充分な膜強度を有している。
塗布法特有の所謂レベリング効果により表面が極めて平
滑であり、例えば、JIS−B−0601で規定される十点平
均粗さRzで高々0.05μm程度の表面粗さが観測されるに
過ぎない。感光体作製に使用される基盤表面が平滑な場
合は勿論の事、基盤加工等の影響で基盤表面が0.5〜1
μm程度の粗さを有するような場合においても、その上
に20μm程度の感光層を塗布すると、感光層表面の粗さ
は前述のごとき粗さに収まってしまうのが常である。
層に直接真空薄膜を設けると、実際の複写プロセスにそ
の感光体を適応した場合、残留電位の上昇、並びに、黒
筋状の画像ノイズの発生という問題が生ずる。
感光層と真空薄膜との界面近傍に蓄積される残留電荷の
存在によって引き起こされているものと考えられる。
も、本来、全く異質なものである。有機系感光層中を走
行してきたフォトキャリアは、平滑な真空薄膜との界面
では何のトリガも無いため真空薄膜中に注入できず、界
面近傍に徐々に蓄積されて行く、これが残留電位の上昇
として観測されるものと考えられる。
的圧力が感光体表面に作用するため、部分的に真空薄膜
を介して有機系感光層が圧縮され、界面に微小な凹凸形
状が感光体回転方向に形成される。このような微小な凹
凸形状がトリガとなって、その部分ではフォトキャリア
が真空薄膜中を通過し、最表面の帯電電荷と最結合し、
残留電位が発生しない。微小な凹凸が界面に存在する部
分とそうでない部分との残留電位の差によって、黒筋状
の画像ノイズが発生するものと考えられる。
明者らの知見をもってしても明解な物理的説明は得られ
ていない。ちなみに、負帯電感光体において、有機系感
光層と真空薄膜の両者のイオン化ポテンシャルがほぼ等
しい場合、さらには、真空薄膜のイオン化ポテンシャル
の方がむしろ小さいような場合においてもこの現象が観
測されているのが実情である。
従来、極めて平滑な有機系感光体の表面に真空薄膜を形
成していたことに代え、予め微細に粗面化した有機系感
光層の表面に真空薄膜を形成することにより、上記問題
を解決しようとするものである。
2−139566号公報あるいは特開昭59−146057号公報等が
知られているが、本発明の粗面化された感光体とは、粗
面化の程度、粗面化の対象等が本発明と全く異なり、ま
た目的、効果も異なるものである。
理により表面粗面化した有機感光層および該有機系感光
層上に真空薄膜からなる表面保護層を有する感光体にお
いて、表面保護層の表面の表面粗さが最大高さ(Rt)で
0.05μm以上0.4μm以下であり、かつ粗れの山と山の
平均間隔(Sm)が30μm以下であることを特徴とする感
光体に関する。
を微細に粗面化した後、該表面上に真空薄膜が形成され
た構成をしている。感光層は、自体公知の有機系感光層
を導電性基板上に設けたものであり、感光層の内部構造
は、導電性基板上に光導電性材料と電荷輸送材料を結着
剤に配合した単層型構成の感光層、導電性支持体上に電
荷発生層と電荷輸送層が順次形成されている機能分離型
構成の感光層、あるいは導電性支持体上に電荷輸送層と
電荷発生層が順次形成されている機能分離型構成の感光
層、あるいは導電性支持体上に電荷輸送層と電荷発生層
と樹脂層が順次形成されている機能分離型構成の感光層
のいずれであってもよい。
磨処理により表面粗面化されている。
要なことは、表面保護層を設けた後の感光体の表面粗さ
が、 ・最大高さ(Rt)で、好適には0.05μm以上、0.4μm
以下、より好適には0.06μm以上、0.3μm以下であ
り、かつ平均山間隔(Sm)が好適には30μm以下、より
好適には25μm以下となるように粗面化を施すことであ
る。
0.35μm以下、より好適には0.05μm以上、0.25μm以
下であり、かつ平均山間隔(Sm)が好適には30μm以
下、より好適には25μm以下となるように粗面化を施す
ことである。
上、0.025μm以下、より好適には0.009μm以上、0.02
μm以下であり、かつ平均山間隔(Sm)が好適には30μ
m以下、より好適には25μm以下となるように粗面化を
施すことである。
0.035μm以下、より好適には0.01μm以上、0.03μm
以下であり、かつ平均山間隔(Sm)が好適には30μm以
下、より好適には25μm以下となるように粗面化を施す
ことである。Smの下限は特に限定はないが1μm程度あ
ればよい。
筋状の画像ノイズ、表面保護層の接着不良が生じる。
イズ、膜欠損、トナーのフィルミング等の問題が発生す
る。平均山間隔(Sm)が30μmより大きいと感度低下、
黒筋状の画像ノイズ、表面保護層の接着不良が生じる。
均粗さ(RMS)の好適範囲外の値に対しても、上記最大
高さ(Rt)と同様の問題が発生する。
真空薄膜を形成した感光体は、繰り返しコピーに伴う感
度低下、残留電位上昇、複写画像における黒筋状の画像
ノイズ等の問題が解消されたものとなる。
膜の表面保護層を形成すると、真空薄膜中に内包される
膜ストレスにより、該薄膜中に無数の微細なクラックが
膜厚方向に入る。その結果、真空薄膜と感光層の界面に
蓄積された電荷はそのクラックからリークし、感光体表
面の逆極性の電荷と中和することにより、残留電位の上
昇等が防止され、上記した種々の問題が解消されるもの
と考えられている。
z)、中心線平均粗さ(Ra)、自乗平均粗さ(RMS)およ
び、粗れの平均山間隔(Sm)とは、JIS−B0601−1982に
記載の方法に準じて測定したものをいう。なお、本発明
の表面粗さに関する値(Rt、Rz、Ra、RMS、Sm)は全て
感光体表面からランダムに抜き取った部分(抜き取り数
は3カ所以上とした)における値の算術平均値である。
示すとと、最大高さ(Rt)は、粗さ曲線から基準長さだ
け抜き取った部分の平行線に平行な2直線で抜き取り部
分を挟んだ時、この2直線の間隔を断面曲線の縦倍率の
方向に測定して、この値をマイクロメートル(μm)で
表したものをいう。最大高さの求め方の例を第2図に示
す。
き取った部分において、平均線に平行、かつ、粗さ曲線
を横切らない直線から縦倍率の方向に測定した最高から
5番目までの山頂の標高の平均値と最深から5番目まで
の谷底の標高の平均値との差をマイクロメートル(μ
m)で表わしてものをいう。
の断面曲線(測定物を切断したときに、その切り口に現
れる輪郭)から0.025mmの波長より長い表面うねり成分
をカットオフした曲線を示す。
分の長さである。本発明においては、2.5mmを基準長さ
として用いている。
被測定面の幾何学的形状をもつ直線で、かつ、その線か
ら粗さ曲線までの偏差の二乗和が最小となるように設定
した線をいう。
所をいう。
所をいう。
求められる。
と谷の部分の長さ(S1、S2…第1図参照)の和の平均値
をμmで表わしたものをいう。Smは、粗れの細かさ密度
に対応する。
分の平行線に平行な2直線で抜き取り部分を挟んだ時、
この2直線の間隔を断面曲線の縦倍率の方向に測定し
て、この値をマイクロメートル(μm)で表わしたもの
をいう。
方向に測定長さの部分を抜き取り、この抜き取り部分
の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸とし、粗さ曲線を
y=f(x)で表わした時、次の式によって求められる
値をマイクロメートル(μm)で表わしたものをいう。
を引いた時、この直線と粗さ曲線で囲まれる面積がこの
直線の両側で等しくなる直線をいう。
抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の
方向をY軸とし、粗さ曲線をy=f(x)で表わした
時、次の式によって求められる値をマイクロメートル
(μm)で表わしたものをいう。
感光層を処理する方法としては特に限定されるものでは
ないが、例えば、天然繊維(羊毛、鹿毛、兎毛などの獣
毛、綿、麻等)、化学繊維(レーヨン、アセテート、ナ
イロン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、テ
フロン等)、ガラス繊維またはステンレススチール繊維
等を樹脂で固めたり、あるいは湿気、熱、圧力の作用で
3次元的に絡めて、シート状にしたフエルト、またはそ
れらの繊維からなる布、ブラシを圧接して摺擦させる機
械的研磨手段(バフ研摩、ブラシ研摩等)を挙げること
ができる。
(樹脂あるいは無機物からなる粒子)および水、表面活
性剤、切削油等を摺擦部材と感光層の間に介在させても
させなくてもよい。研磨剤を用いる場合は、研磨粒子を
埋め込んだり結合させたフエルト、布、ブラシを用いて
もよい。
度、または、研磨粒子を用いる場合は、研磨粒子の種
類、粒子の形状、粒径、粒径分布、量、さらに研磨機の
圧接力、摺擦力により制御することができる。
表面が極めて平滑である場合、純水等の溶媒中に研磨粒
子を分散させた液を吐出させながら、バフ研磨、ブラシ
研磨等を行い表面を粗面化することは有効である。
で直径80mm×長さ330mmの樹脂分散型の感光体ドラムを
バフ研磨により粗面化する場合、研磨材:WA#6000 (商品名:不二見研磨材工業(株)) 研磨材量 :2.5g/ 吐液 :1/分 ドラム回転数:100〜500rpm バフ回転数 :50〜1000rpm バフ送り :0.3〜5cm/秒 バフセンターずれ:4.5〜6cm バフ荷重 :0.5〜7kg の研磨条件下で、本発明に適した表面粗度とすることが
できる。もちろん上記条件は例示的なものであって、本
発明の表面粗度を達成する条件を何ら限定するものでな
い。
ように複数のバフを用いて処理してもよい。第7図に示
したようにドラムを非平行の状態にセットしバフ研磨を
行なってもよい。また第8図に示したようにバフを片当
てした状態で研磨処理を行なってもよい。
けるサンドブラスト法等も使用することができる。さら
に、有機感光層を、予めシリカ等の粉体粒子を添加した
塗布液を塗布して形成することにより、感光層表面を微
細に粗すことも可能である。
に、真空薄膜を形成し、表面保護層とする。このような
表面保護層層としてはプラズマ重合法で形成した非晶質
炭化水素膜、または、Al2O3、Bi2O3、Ce2O3、Cr2O3、In
2O3、MgO、SiO、SiO2、SnO2、Ta2O3、TiO、TiO2、Zr
O2、Y2O3等の金属酸化物、Si3N4、Ta2Nなどの金属窒化
物、MgF2、LiF、NdF3、LaF3、C3F2、CeF3等の金属弗化
物、SiC、TiCなどの金属炭化物、ZnS、CdS、PdSなどの
金属硫化物等の金属化合物を蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法などのいわゆる真空薄膜形
成技術を用いて形成した金属化合物膜が挙げられる。
レーティング法等で表面保護層を設ける場合、その保護
層の下の感光層がプラズマ中における電子あるいはイオ
ンの衝撃、熱等で劣化しないように感光層の上に一旦、
樹脂層を設ける構成の感光体が提案されているが(例え
ば特開平01−133063号公報等)、そのような構成の感光
体の場合、感光層がいかなる種類のものであれ、本発明
を適用することにより耐久性、感度低下(黒筋発生)が
改善される。
に形成したとした場合に換算して、0.01〜5μm、好ま
しくは0.04〜1μmである。この程度の膜厚であると、
感光層表面の凹凸の形態は、表面保護層上に、ほとんど
そのままの形状で現れる。5μmより厚いと、形成した
真空薄膜に内部応力に基づくと考えられるクラックが形
成されず、前記した問題が依然解消されない。膜厚が0.
01μmより薄いと膜強度が低下し、傷、膜削れ等の問題
が生じ表面保護層としては不十分なものとなる。
層粗面化、表面保護層を表1に示したような組み合わせ
で行なった。得られた感光体の表面粗さ(Rt、Rz、Ra、
RMS、Sm)と各評価(接着性、膜欠損、感度低下)を同
時に表1に示した。なお、第12図に実施例2で得られた
感光体の、第13図に実施例3で得られた感光体の、第15
図に実施例5で得られた感光体の、第14図に比較例1で
得られた感光体の表面粗さ曲線を示した。(測定器:サ
ーフコム550A(商品名)東京精密社製) 次に感光層を調製法、表面粗面化法、真空薄膜の調製
法および評価法について具体的に述べる。
ポリエステル樹脂(東洋紡績社製:V−200)1重量部、
及びシクロヘキサノン100重量部の混合液をサンドグラ
インダーにて13時間分散した。この分散液を直径80mm×
長さ330mmの円筒状アルミニウム基板上にディッピング
にて塗布し、乾燥して膜厚0.3μmの電荷発生層を形成
した。
ニルヒドラゾン(DEH)1重量部、及びポリカーボネー
ト(帝人化成社製;K−1300)1重量部をテトラヒドロフ
ラン(THF)6重量部に溶解し、この溶液を前記電荷発
生層上に塗布、乾燥し、乾燥後の膜厚が15μmの電荷輸
送層を形成し、有機系感光層(a)を得た。
部、アクリルメラミン熱硬化型樹脂(大日本インキ社
製;A−405とスーパーベッカミンJ820の混合物)50重量
部、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−ジフェニル
ヒドラゾン25重量部および有機溶剤(キシレン7重量部
とブタノール3重量部の混合物)500重量部の混合液を
ボールミルで10時間粉砕分散した。この分散液を直径80
mm×長さ330mmの円筒状アルミニウム基板上にディッピ
ングにて塗布し、乾燥焼き付け(150℃で1時間)を行
い、膜厚15μmの有機系感光層(b)を得た。
バフ研磨機により表2に示した条件で粗面化した。
ウール製フエルトの円盤状バフ(直径20cm)(303)を
所定のバフズレの位置にセットした。バフズレとは、第
4図に示したように、感光体(304)の長手方向の中心
線と円盤状バフ(303)の中心点との間の距離である。
転)させ、円盤状バフを矢印c方向に回転させながら、
円盤状バフ(303)に矢印aの方向から荷重(バフ荷
重)をかけ、円盤状バフ(303)を感光体(304)に押圧
し、矢印b方向に往復運動(バフ送り)させた。バフの
動きに合わせて感光体と円盤状バフの接触面に向けて液
吐出ノズル(302)より、純水又は、研磨剤を分散させ
た純水を1/minの割合で吐出させた。
(11、12)、レーヨン(13)、兎(14)、毛の太さは約
10〜20μm、長さは約10mmのもの)を回転数300rpmで感
光層に圧接、回転させてブラシ研磨を行ない、有機系感
光体の表面を粗面化した。
ぶつけるサンドブラスト法により有機系感光層表面を粗
面化した。その後、純水中にてウェスを軽く圧接し感光
体を回転させながら超音波洗浄を行ない、感光層表面に
残留、付着したSiC粒子を除去し、最後に60℃の純水中
に約1分間浸漬後、乾燥空気雰囲気中に約1cm/秒の速度
で感光ドラムを引き上げ乾燥させた。
大きく(15kg(比較例3)、8kg(比較例4)、10kg
(比較例5)し、粒径の大きな研磨剤を用いた以外、実
施例1〜10と同様にして、表2に示した条件で感光層表
面を粗面化した。
用した以外、実施例15および16と同様に感光層表面を粗
面化した。
および(b)の上に、以下に記載の方法を用いて表面保
護層を形成した。得られた感光体の表面粗面化の程度に
ついては、十点平均表面粗さ(Rz)、最大高さ(Rt)、
中心線平均粗さ(Ra)、自乗平均粗さ(RMS)および粗
れの平均山間隔(Sm)を用いて表した。
の作製 第9図に示すグロー放電分解装置にて、まず、反応槽
(733)の内部を10-6Torr程度の高真空にした後、第
1、第2調節弁(707、708)を開放し、第1タンク(70
1)より水素ガス、第2タンク(702)よりブタジエンガ
スを各々出力圧1.5Kg/cm2の下で第1、第2流量制御器
(713、714)内へ流入させた。そして各流量制御器の目
盛を調整して、水素ガスの流量を300sccm、ブタジエン
ガスの流量を15sccmとなるように設定して、途中混合器
(731)を介して、主管(732)より反応室(733)内へ
流入させた。各々の流量が安定した後に反応室(733)
内の圧力が1.0Torrとなるように圧力調整弁(745)を調
整した。一方、基板(752)としては、前述の有機系感
光層を用いた。
(735)に固定した。基板(752)はガス導入前に約15分
間かけて常温より50℃まで昇温した。ガス流量および圧
力が安定した状態で、予め接続選択スイッチ(744)に
より接続しておいた低周波電源(741)を投入し、電力
投入電極(736)に150Wの電力を周波数80KHzの下で印加
して3.5分間プラズマ重合反応を行ない、基板(752)上
に厚さ0.1μmの非晶質炭化水素膜を形成した。成膜完
了後は、電力印加を停止し、水素ガス以外の調節弁を閉
じ反応室(733)内に水素ガスだけを100sccmの流量で流
入し、圧力を1Torrに保持し約30℃まで降温した。その
後、水素ガスの調節弁(707)を閉じ、反応室(733)内
を充分に排気し、反応室(733)内の真空を破り、本発
明による感光体を取り出した。
の作製 第9図に示すグロー放電分解装置にて、反応槽(73
3)の内部を10-6Torr程度の高真空にした後、第1、第
2および第3調節弁(707、708、709)を開放し、第1
タンク(701)より水素ガス、第2タンク(702)よりブ
タジエンガスおよび第3タンク(703)より四フッ化メ
タンガスを各々出力圧1.5Kg/cm2の下で第1、第2およ
び第3流量制御器(713、714、715)内へ流入させた。
そして各流量制御器の目盛を調整して、水素ガスの流量
を300sccm、ブタジエンガスの流量を15sccmおよび四フ
ッ化メタンガスの流量を90sccmとなるように設定して、
途中混合器(731)を介して、主管(732)より反応室
(733)内へ流入させた。各々の流量が安定した後に反
応室(733)内の圧力が0.5Torrとなるように圧力調整弁
(745)を調整した。
いた。
(735)に固定した。基板(752)はガス導入前に約15分
間かけて常温より50℃まで昇温した。ガス流量および圧
力が安定した状態で、予め接続選択スイッチ(744)に
より接続しておいた低周波電源(741)を投入し、電力
投入電極(736)に150Wの電力を周波数80KHzの下で印加
して約2分間プラズマ重合反応を行ない、基板(752)
上に厚さ0.1μmの非晶質炭化水素膜を形成した。
節弁を閉じ反応室(733)内に水素ガスだけを100sccmの
流量で流入し、圧力を1Torrに保持し約30℃まで降温し
た。その後、水素ガスの調節弁(707)を閉じ、反応室
(733)内を充分に排気し、反応室(733)内の真空を破
り、本発明による感光体を取り出した。
光層基板上に表面保護層を形成した。
(図示せず)の真空槽内の接地電極に固定した。対向す
る高周波印加電極は厚さ約5mmの酸化アルミニウムAl2O3
の板で覆いそれをターゲットとした。
真空にした後、スパッタ用のアルゴンガスを真空槽内に
導入し圧力を5×10-2Torrに設定した。次に、電極に20
0Wの電力を周波数13.56MHzの下で印加して約10分間スパ
ッタリングを行ない、基板上に厚さ0.1μmのAl2O3膜か
らなる表面保護層を形成した。成膜完了後は電力印加を
停止し真空層内を排気し、真空層内の真空を破り、本発
明による表面保護層を有する感光体を取り出した。
した。基板(503)としては前述の有機系感光層を用い
た。その基板(503)を、基板支持部材(502)を取り付
けた。ボート(504)には一酸化珪素SiOの粉末を載置し
た。
用いて10-7Torr程度の高真空にした後、電極(506)に
電力を印加し、ボート(504)を1080℃に昇温した。ボ
ート(504)の温度が安定したところで、モーター(51
2)を起動させ約10回転/分で基板(503)を回転させつ
つ、予め閉状態にしておいてシャッター(508)を回転
導入端子(510)の操作により、約3分間開状態にし
て、10-5Torr程度の真空度の下で蒸着を行ない基板(50
3)上に約0.15μmのSiOからなる表面保護層を形成し
た。
と共に、真空槽(501)内を充分に排気し、真空槽(50
1)の真空を破り、本発明による表面保護層を有する感
光体を取り出した。
低下、膜欠損、接着性について評価を行なった。
画像濃度0.50のハーフトーン画像を得た。
量にてハーフトーン画像を得、その画像濃度を求め、初
期の画像濃度0.50との差を求めた。
の差0.05を感度低下分とした。
は150[V]とした。
否を示した。
トメータPDA65(商品名)を用いた。
(視野面積0.08mm2)で観察し、その映像をニレコ社製
画像解析装置ルーゼックス5000(商品名)で解析し、表
面保護層の欠損部分の面積比率を算出した。観察はドラ
ム上任意の20点で行ない、その中で最大の値のものを採
用した。
機系感光層への接着性を評価し、以下のごとくランク付
を行なった。
好、膜欠損、感度低下は認められず、また、黒筋、白筋
状の画像ノイズも問題とならなかった。
の感光体、強い条件で粗面化して調製した実施例8、
9、15および16の感光体は、粗面化の程度は最適とは言
えないが、いずれも実用上は問題なかった。
た。
筋状画像ノイズが認められ、また接着性も若干乏しくな
った。
ど認められず、黒筋状画像ノイズは認められなかった
が、研摩傷による白スジ状の画像ノイズとトナーのフィ
ルミングが若干認められ、膜接着性面での問題が認めら
れた。
ず、黒スジ状の画像ノイズは認められなかったが、トナ
ーのフィルミングが若干認められまた、膜接着性面での
問題が発生し、本発明の優位性が理解できた。
に真空薄膜を形成した構成の感光体は、繰り返し使用し
ても、残留電位の上昇、感度低下および黒筋、ボケ、画
像流れ等の画像ノイズ発生がない。
である。 第2図は、最大高さを説明するための図である。 第3図は、バフ研磨方法を模式的に示した図である。 第4図は、バフ研磨方法において、バフと感光体の位置
関係を説明するための図である。 第5図〜第8図は、バフ研磨方法の種々の態様を示す図
である。 第9図および第10図は、真空薄膜を形成するため模式的
装置図である。 第11図は、十点平均粗さを説明するための図である。 第12図〜第15図は、感光体の表面粗さ曲線を示す図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】導電性支持体上に、微細研磨処理により表
面粗面化した有機感光層および該有機系感光層上に真空
薄膜からなる表面保護層を有する感光体において、表面
保護層の表面の表面粗さが中心線平均粗さ(Ra)で0.00
8μm以上0.025μm以下、最大高さ(Rt)で0.05μm以
上0.4μm以下であり、かつ粗れの山と山の平均間隔(S
m)が30μm以下であることを特徴とする感光体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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